JP2016168580A - ハロゲン化芳香族化合物の吸着処理方法 - Google Patents

ハロゲン化芳香族化合物の吸着処理方法 Download PDF

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泰教 福田
和博 宮脇
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和博 宮脇
加藤 栄一
Eiichi Kato
栄一 加藤
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満 明石
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敏之 木田
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Abstract

【課題】有機媒体に含有されるハロゲン化芳香族化合物をシクロデキストリンポリマーを用いて選択的に固着し、有機媒体からハロゲン化芳香族化合物を除去するあるいは濃縮する際に、より効果的な条件を探索すること。
【解決手段】シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とを縮合したポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させた、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーを含む、ハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤を充填したカラムに、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を流し、該有機媒体に含有されたハロゲン化芳香族化合物を該ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーに固着させて、ハロゲン化芳香族化合物を含有しない有機媒体を得る方法において、該カラムを複数用意して並列に接続し、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を該複数のカラムの入口に導入することを特徴とする、前記方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭化水素系溶剤に代表される有機媒体中に含有されたハロゲン化芳香族化合物を捕集することのできる選択固着剤を用いて、ハロゲン化芳香族化合物をほとんど含有しない有機媒体を得る方法に関する。より詳細には、シクロデキストリンと有機二塩基酸とを縮合させ、得られた縮合ポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類、またはフェノール類をエステル化させることにより得ることができる、多孔質のシクロデキストリンポリマーを用いて、有機媒体に含有されたハロゲン化芳香族化合物を選択的にかつより効率的に固着する方法に関する。
ハロゲン化芳香族化合物は、人体、動植物に対して強い毒性を示す化合物であり、特に催奇形性などのおそれから、有害物質として廃棄物の処理及び清掃に関する法律により指定されているものが多数ある。これら化合物が土壌、地下水、焼却灰、洗浄水、機械油等に存在する場合は、何らかの処理を施してこれらの濃度を基準値以下に減少させなければならないことが厳密に定められている。
従来、ハロゲン化芳香族化合物が含有された絶縁油等の有機媒体は、原姿のまま化学処理されていたが、近年、日本国内において、ポリクロロビフェニル類(以下、「PCB」と称する)の不含見解書又はPCB不含証明書のない再生油はもとより、PCB不含見解書又はPCB不含証明書のある絶縁油(新油、再生油)からも、極微量(0.5〜100ppm程度、特に0.5〜10ppm程度)のハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体が次々と確認されている。このような大量の有機媒体を従来方法にて化学的に処理するには多大な時間と有用なエネルギーを要することから効率的そして経済的にも問題が残る。
一方、PCBを使用していないとされる変圧器等の重電機器類に、微量のPCB(PCB濃度は数十ppm程度と極めて低濃度のものである。)に汚染された絶縁油を含むものが多数存在することが平成14年頃に判明した。その汚染機器類の台数は約120万台に上るという推計もあり、早急に解決しなければならない問題である。PCB汚染廃重電機器内から汚染油を抜油した後も、廃重電機器類の部材には依然としてPCB汚染絶縁油が含浸、付着等しており、現在、親油性の高い炭化水素系溶剤を用いて重電機器内部に残ったPCBを効果的に洗浄するための技術開発が盛んに行われている。ところが、このような炭化水素系溶剤は高価であること、及び洗浄操作により排出される炭化水素系の廃溶剤(以下、単に「廃溶剤」と称する。)を大量に保管しておかなければならないこと等の問題がある。そこで洗浄に使用する炭化水素系溶剤の使用量や、廃溶剤自体の量を大幅に削減できる炭化水素系溶剤リサイクル技術が求められている。
そこで、重電機器内部に残ったPCB含有絶縁油の炭化水素系溶剤による洗浄により発生した大量の廃溶剤からPCBを迅速かつ低コストで分離回収できるシステムの提案が早急に望まれる。トランス等を含む廃重電機器の洗浄後に排出されるPCB含有廃溶剤から、再利用可能な炭化水素系溶剤とPCBとを分離できるリサイクルシステムの実現が可能となれば、PCB汚染廃重電機器の廃棄に大いに貢献できると考えられる。
本発明者らは、γ−シクロデキストリン(以下、「γ−CD」と称する。)と二塩化テレフタロイルとを縮合させたポリマーの末端をメチル基で処理したポリマー(以下、「テレフタル酸−γ−CD−メチル高分子」あるいは「TPGCDM高分子」と称する。)等の種々のシクロデキストリンポリマーを合成し、これらを用いてハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体からハロゲン化芳香族化合物を選択的に固着させ、ハロゲン化芳香族化合物を含まない有機媒体を得ることを提案した(特許文献1)。特許文献1では、種々のシクロデキストリンポリマーにハロゲン化芳香族化合物吸着能があることが示され、これらのシクロデキストリンポリマーを用いてハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を処理することができることがわかった。ここで、かかるシクロデキストリンポリマーをカラムに充填し、常圧下で絶縁油を含む炭化水素系溶剤を流してPCBを漏出させることなく吸着させる操作は、長時間を要する。しかしながらこのように長時間の処理をしていたのでは、効率が非常に悪い。そこで、シクロデキストリンポリマーを用いてPCBを固着分離する際の処理時間を向上させる条件を探索する必要がある。
WO2011/102346号
本発明は、有機媒体に含有されるハロゲン化芳香族化合物をシクロデキストリンポリマーを用いて選択的に固着し、有機媒体からハロゲン化芳香族化合物を除去するあるいは濃縮する際に、より効果的な条件を探索することを目的とする。
本発明者らは、水溶性であるシクロデキストリンから生成した、水不溶性の多孔質のシクロデキストリンポリマーを選択固着剤として使用して、有機媒体中に含有されるハロゲン化芳香族化合物を選択的に捕集し、ハロゲン化芳香族化合物を含有しない有機媒体を短時間でかつ高い回収率で得ることができる条件を見いだした。
本発明の態様は、以下の通りである:
1.シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とを縮合したポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させた、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーを含む、ハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤を充填したカラムに、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を流し、該有機媒体に含有されたハロゲン化芳香族化合物を該ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーに固着させて、ハロゲン化芳香族化合物を含有しない有機媒体を得る方法において、該カラムを複数用意して並列に接続し、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を該複数のカラムの入口に導入することを特徴とする、前記方法。
2.有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物が、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸またはこれらのハロゲン化物から選択される、上記1に記載の方法。
3.アルコール類が炭素数1〜10のアルキル基を有するアルコールから選択され、アリールアルコール類がベンジルアルコール、またはアルキル、アリール、またはアシル基で置換されたベンジルアルコール類から選択され、フェノール類がフェノール、またはアルキル、アリール、またはアシル基で置換されたフェノールから選択される、上記または2に記載の方法。
4.ハロゲン化芳香族化合物が、ダイオキシン類、ポリクロロビフェニル類、またはポリクロロベンゼン類である、上記1〜3のいずれかに記載の方法。
5.有機媒体が、炭化水素系溶剤、絶縁油、機械油、熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料、インキ及びこれらの混合物からなる群から選択される、上記1〜4のいずれかに記載の方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法は、シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とを縮合したポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させた、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーを含む、ハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤を充填したカラムに、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を流し、該有機媒体に含有されたハロゲン化芳香族化合物を該ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーに固着させて、ハロゲン化芳香族化合物を含有しない有機媒体を得る方法において、該カラムを複数用意して並列に接続し、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を該複数のカラムの入口に導入することを特徴とする、前記方法に係る。
本発明において「ハロゲン化芳香族化合物」とは、芳香族化合物にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素が1以上置換した化合物全般を指す。本発明では、例えばポリクロロビフェニル類(PCB)、ダイオキシン類、フロン類、ポリクロロナフタレン類およびポリクロロベンゼン類等を指す。PCBとは、ビフェニル骨格に塩素原子が数個置換した化合物の総称であり、塩素原子の置換位置、置換数により多数の異性体が存在する。またダイオキシン類とは、狭義の意味ではダイオキシン類対策特別措置法で指定される特定の化合物を指すが、本発明では、いわゆる内分泌撹乱物質(環境ホルモン)として疑われるハロゲン化化合物を全て含む。
本発明においてハロゲン化芳香族化合物を含有する「有機媒体」とは、広く一般的に有機溶剤のことであり、特にハロゲン化芳香族化合物を良好に溶解する炭化水素系溶剤や、ハロゲン化芳香族化合物を含有する可能性の高い絶縁油、機械油、熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料、インキ及びこれらの混合物等を意味する。本発明において「有機媒体」とは、その大部分(例えば6割以上)が前記の有機媒体であればよく、場合によっては水を含むこともあるが、当該ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体全体としての性質は、水溶液でなく、あくまで有機溶液のそれである。
また、固体物質(例えば紙、木材、焼却灰、岩石、土壌、あるいは廃重電機器およびその部材)に付着または含有されたハロゲン化芳香族化合物を洗浄操作を通じて有機媒体に移行させたものも、本発明の選択固着剤の処理対象となる「ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体」となる。
本明細書において「ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する」とは、上述のハロゲン化芳香族化合物と引き合うように(すなわち、斥力ではないことを意味する。)相互作用することを意味し、このような特性を有する化合物を「ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物」と総称する。このような化合物は、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する環状部分、置換基、シーケンスなどを有する。本明細書において「ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物」のことを、場合により、単に「吸引的相互作用化合物」「相互作用化合物」あるいは「相互作用する化合物」などと省略して記載することがある。
本発明において、ハロゲン化芳香族化合物を「選択的に固着」するとは、ハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤が、有機媒体に溶解、分散等により含有されたハロゲン化芳香族化合物のみと、あるいは当該ハロゲン化芳香族化合物を内部に含む有機媒体分子の会合体と相互作用して、これを選択固着剤に取り込むあるいは定着させることをいう。本明細書において「固着」とは、化学的結合や接着、ならびに物理的吸着や吸引、あるいは単に引っかかった状態であるものなどを全て含み、必ずしも定常的に接着されていることを意味するものでない。たとえば、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用し、所定の時間ごく近距離に位置した状態となる場合や、吸引的な相互作用により所定の時間接触した状態であれば、広い意味で本明細書にいう「固着」した状態に該当するものとする。すなわち本発明の「選択固着剤」とは、選択固着剤に含有される活性成分が、有機媒体中に含有されるハロゲン化芳香族化合物と吸引的に強く相互作用し、ハロゲン化芳香族化合物を活性成分分子構造内にしっかりと取り込むあるいは定着させるような薬剤のほか、かかる活性成分が、ハロゲン化芳香族化合物と少なくとも一時的に接触した状態にあるか、至近距離に位置した状態を維持することができる薬剤全般を意味する。
したがって本発明の方法に使用する選択固着剤は、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用することによりこれらを固着することができる組成物を含む。「組成物」の意味するところは後ほど説明する。かかる組成物の活性成分として、シクロデキストリンと有機二塩基酸とを縮合させたポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させた多孔質のシクロデキストリンポリマーが挙げられる。ここに例示するハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物は、分子構造内にハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用することが可能なシクロデキストリンの環状部分を分子内に有する化合物であり、この吸引的相互作用化合物は、有機媒体に少なくとも分散させることができる。吸引的相互作用化合物分子内に存在する、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する部分、すなわちシクロデキストリンの環状部分とハロゲン化芳香族化合物とが相互作用することにより、ハロゲン化芳香族化合物を当該吸引的相互作用部分またはその近傍に固着させる。
本発明の方法に使用する選択固着剤は、前記のハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物を活性成分として含むほか、必要に応じて担体、基材、希釈剤等の助剤を含むことができ、このような状態のときには「組成物」と称することができる。また、活性成分であるハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物は、場合により担体または基材に固定化されていても良く、本明細書ではこのような場合も広い意味で「組成物」と称することとする。たとえばシリカゲル、ポリマービーズ、イオン交換樹脂、ガラス、フィルタ、メンブレン、各種網状構造物又は格子状構造物、発泡体、多孔質物質などの固体担体にハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物を固定化させることができる。ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物の担体又は基材への固定化は、たとえば共有結合あるいはイオン結合などに代表される比較的強い化学結合の他、疎水性相互作用、ファンデルワールス力などの比較的弱い力での物理的相互作用によっても行うことができる。
ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物として、シクロデキストリンと有機二塩基酸類とを縮合させたポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させたポリマーが挙げられる。シクロデキストリンとは、6個、7個または8個のグルコースが環状に結合した環状オリゴ糖のことであり、それぞれα−、β−またはγ−シクロデキストリンと称される。有機二塩基酸類とは、例えば、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪酸を含み、本発明においては、シクロデキストリン分子中の−CHOH基と反応して逐次縮合し、ポリマーを形成しうる化合物のことである。このような有機二塩基酸類として、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸が挙げられる。有機二塩基酸ハロゲン化物とは、上記の有機二塩基酸類の酸ハロゲン化物を指す。本発明では特に有機二塩基酸であるテレフタル酸、又は有機二塩基酸ハロゲン化物であるテレフタル酸ジクロライド(二塩化テレフタロイル)を用いることが好適である。
アルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類をポリマー末端に反応させる、とは、縮合ポリマーの末端に残る有機二塩基酸由来のカルボキシル基を、特定の置換基によりエンドキャップすることを意味する。カルボキシル基をエンドキャップするために、アルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させ、エステル化することができる。本発明において末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させる、とは、例えば炭素数1〜10のアルコールから選択されるアルコール類、ベンジルアルコールまたは置換ベンジルアルコール類から選択されるアリールアルコール類、またはフェノールまたは置換フェノール類から選択されるフェノール類をカルボキシル末端基に反応させて、アルキルエステル、アリールエステルまたはフェニルエステルにすることを意味する。例えば縮合ポリマーをメタノールと反応させれば末端基はメチルエステル(−COOMe)となり、エタノールと反応させればエチルエステル(−COOEt)となり、ベンジルアルコールと反応させればベンジルエステル(−COOBz)となる。
ここで、複数のシクロデキストリンと有機二塩基酸類とが逐次縮合し、この末端をアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類で処理したものであれば、例えばシクロデキストリンと有機二塩基酸類とが合計で数個〜10個程度縮合した、いわゆる一般的には「オリゴマー」と呼ばれるような化合物であっても、本明細書では全て「ポリマー」と総称するものとする。本発明の多孔質のシクロデキストリンポリマーは、分子量の異なる重合体が混合した組成物であってもよい。
本発明の方法で使用する選択固着剤の活性成分であるシクロデキストリンポリマーの化学構造式は、例えば以下の式で表すことができる:
Figure 2016168580
この式において、シクロデキストリンの部分は、円錐台形で表されており、有機二塩基酸としてテレフタル酸が用いられている。シクロデキストリン中の水酸基と有機二塩基酸とがエステル結合により交互に結合し、網目状の構造を形成している。そしてポリマーの末端は、メタノールと反応させた結果として、メチル基でキャップされている。
例えば、γ−シクロデキストリンと、有機二塩基酸ハロゲン化物として二塩化テレフタロイルとを縮合させ、次いで末端にメタノールを反応させた場合、以下のようなスキームで反応が進行し、ポリマーを得ることができる:
Figure 2016168580
二塩化テレフタロイルの一方の酸クロライド基(−COCl)は、γ−シクロデキストリンの−CHOH基と反応し、エステル結合する。そしてもう一方の酸クロライド基は、別のγ−シクロデキストリンの−CHOH基と反応する。これを繰り返し、縮合ポリマーが得られる。シクロデキストリンには多数の水酸基が存在するが、縮合に関与する置換基は−CHOHの部分であり、このような基はα−シクロデキストリンの場合6個、β−シクロデキストリンの場合7個、そしてγ−シクロデキストリンの場合8個分子内に存在する。得られる縮合体は、シクロデキストリンと有機二塩基酸とが交互に縮合したもののほか、架橋構造や3次元網目構造となる場合もある。縮合反応の終了時にメタノールを反応させると、末端の酸クロライド基は−COOCHとなる。
本発明の方法は、上述のシクロデキストリンポリマーを含有する、ハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤をカラム内に充填して、ここにハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を流すことにより接触させる上で、該カラムを複数用意して並列に配置し、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を該複数のカラムの入口に導入することを特徴とする。ここでカラムを複数用意するとは、少なくとも2以上、好ましくは3以上のカラムを用意することを意味する。これら複数のカラムを並列に配置して、該複数のカラムの入口にハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を導入する。ここで複数のカラムを並列に配置することで、より多量の有機媒体を処理することが可能となる。
上述のシクロデキストリンポリマーを含有するハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤をカラムに充填する際には、たとえば振動を加えたり、圧力を加えたりして、選択固着剤を隙間なく充填することを試みるのであるが、カラム内での選択固着剤粒子間に予期しない空隙ができてしまうことを完全に防ぐことは難しい。上述の通り、処理する有機媒体の量を増やすためには、単にカラムの口径を大きくするという手段も採りうる。しかしながらカラム口径を大きくすると、ハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤粒子をカラム内に充填する作業がいっそう難しくなることが予想される。すなわち選択固着剤がカラム内に適切に充填されないことに起因して、カラム内に意図しない空隙が生じ、かかる空隙を有機媒体がすり抜けていくことで、有機媒体と選択固着剤とが充分に接触できない事態が起こりうる。この場合、有機媒体に含有されたハロゲン化芳香族化合物が充分に除去されないままカラム出口から流出してくるため、ハロゲン化芳香族化合物の除去効率が低下するおそれがある。このような不都合を避けるため、本発明では、複数のカラムを並列に配置してこれらを接続することができる。
なお、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体をカラム入口に導入する際には、常圧で行うこともできるが、カラム圧力をかけることも可能である。しかしながらカルム圧力を高くしすぎると、有機媒体が上述の選択固着剤粒子間の空隙部分のみを通過して、選択固着剤と充分に接触しないままにカラム出口から流出してしまうことがある。このような不都合を防止するためには、カラム入口の圧力は0.05〜1MPaの範囲とする事が好ましい。ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体の導入時のカラム圧力をある程度低くして、有機媒体をカラム内部の選択固着剤にゆっくり浸透させ、有機媒体がカラム出口から流出し始めた後にカラム圧力を上昇させて、その後は有機媒体の回収速度を高めることもできる。このとき、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体をカラム入口に導入してから、少なくとも有機媒体がカラム出口から流出し始めるまでの間、カラム圧力を逐次的または連続的に上昇させることもできる。ここでカラム圧力を逐次的または連続的に上昇させるとは、有機媒体をカラム入口に導入し始めた時のカラム圧力をそのまま維持するのではなく、漸次上昇させていくことを意味する。この際、カラム圧力を複数回に分けて段階的に、すなわち、逐次的に上昇させても良く、連続的に上昇させても良いが、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体をカラム入り口に導入する際のカラム圧力に比べて、有機媒体がカラム出口から流出し始める際のカラム圧力の方が高くなっていることが重要である。
なお、本発明の方法で得ることを目的とする、「ハロゲン化芳香族化合物を含有しない有機媒体」とは、ハロゲン化芳香族化合物をまったく含まない有機媒体を意味するものではない。ハロゲン化芳香族化合物の含有量が検出限界以下である有機媒体や、ハロゲン化芳香族化合物の含有量がきわめて低い有機媒体のことを広く意味するものとし、少なくともカラム入口に導入したハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体よりもハロゲン化芳香族化合物濃度が減少している有機媒体が得られれば、本発明の目的が達成されたと云える。
図1は、本発明の方法を実施するための装置の一例を表す模式図である。
本発明の有機媒体中からハロゲン化芳香族化合物を選択的に除去する方法を具体的に説明する。
本発明に使用するハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体は、上述のハロゲン化芳香族化合物を少なくとも1種含有している。ハロゲン化芳香族化合物は、有機媒体中にいかなる濃度で溶解していても良いが、特にハロゲン化芳香族化合物の含有量が0.5〜1%程度の場合に「極微量」「微量」あるいは「低濃度で」含有していると称される。特にハロゲン化芳香族化合物を低濃度で含有する有機媒体は、処理すべきハロゲン化芳香族化合物は極少量であるのに、有機媒体自体の体積が非常に大きくなり、したがって貯蔵に困難をきたすとともに化学的に処理するには多大な時間を要する。よって、極微量に溶解しているハロゲン化芳香族化合物を有機媒体から濃縮分離して、処理すべきハロゲン化芳香族化合物と、再利用可能な有機媒体とに分けることができれば、ハロゲン化芳香族化合物の処理効率が上がる一方、かかる有機媒体の貯蔵の問題を解決することができる。
ハロゲン化芳香族化合物を特に含有しやすい有機媒体は、各種炭化水素系溶剤のほか、絶縁油、機械油、熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料、インク及びこれらの混合物である。このうち、炭化水素系溶剤としては、常温・常圧で液体であるノルマルヘキサン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、ノルマルウンデカン、ノルマルドデカン、ノルマルトリデカン、シクロヘキサン、およびメチルシクロヘキサン、およびこれらの混合物等が挙げられ、いずれもハロゲン化芳香族化合物の良溶媒である。このような炭化水素系溶剤は、廃重電機器類およびこれらの部材に残存するハロゲン化芳香族化合物含有絶縁油の洗浄に用いられている。
本発明の方法の実施の一形態を図1を用いて説明する。図1においては3本のカラムを並列に接続した例を表している。カラム内には、先に説明したように選択固着剤を充填してある。選択固着剤として、活性成分であるハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物をそのまま用いることができるが、たとえばシリカゲル、ポリマービーズ、イオン交換樹脂、発泡体、フィルム、メンブレン、各種格子状構造物及び網状構造物、多孔質物質などの担体に固定化させたものを好適に使用することもできる。カラムは、好ましくは恒温槽内に設置され、槽内の温度は−20〜40℃の範囲に維持される。選択固着剤をカラム内に充填して積層し、並列に接続したカラムの各入口にハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を導入する。この際、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体が所定の流量でカラム入口に導入されるよう制御することが好ましい。具体的には、各カラムの加圧力を0.05MPa以上1MPa以下に維持すると良い。ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体は選択固着剤に含まれる吸引的相互作用化合物と相互作用して、ハロゲン化芳香族化合物が順次除去される。こうして、カラム出口から有機媒体が流出させる。カラムから流出した有機媒体は、適宜整流しながら有機媒体受け容器にて回収することができる。
本発明の方法を用いて、有機媒体中に含有されたハロゲン化芳香族化合物を選択的に固着し、これを有機媒体中から除去することができる。本発明の方法の実施により、微量のハロゲン化芳香族化合物が溶解しているが故に保管せざるを得なかった有機媒体から、厳密な分解処理が必要なハロゲン化芳香族化合物のみを除去、濃縮することができるので、ハロゲン化芳香族化合物の分解処理効率が飛躍的に高まる一方、効率よく回収された安全な有機媒体は通常の方法で処理するか、蒸留等の精製処理を施した後に再利用することが可能となる。ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する化合物自体あるいは該化合物を各種固体担体に固定化させた物質を用いて作成したカラムを使用して、有機媒体に含有されたハロゲン化芳香族化合物を連続的に除去することにより、ハロゲン化芳香族化合物が大気中に拡散させることなく、安全に処理することが可能となる。
[合成例1]γ−シクロデキストリン(以下、「γ−CD」と称する。)と二塩化テレフタロイルとを縮合させたポリマーの末端をメチル基で処理したポリマー(以下、「テレフタル酸−γ−CD−メチル高分子」あるいは「TPGCDM高分子」と称する。)の合成
滴下ロート、風船付き三方コック、活栓及び攪拌棒(攪拌機によって攪拌)の付いた1lの4つ口セパラブルフラスコに、乾燥γ−CD(50g、0.039mol、含水量1%以下、純正化学工業)と特級ピリジン(660ml、和光純薬工業)を入れて室温で1時間攪拌した。フラスコを氷浴につけた後、特級テトラヒドロフラン(220mL、和光純薬工業)に溶解した二塩化テレフタロイル(78.3g、0.39mol、東京化成工業)を1時間かけて滴下した。滴下後、氷浴を外し、湯浴(70℃)により内温70℃で2.5時間攪拌した。反応終了後、反応器を氷浴につけて内温を3〜5℃まで下げて、1級メタノール(100mL 、純正化学工業)を0.5時間かけて滴下した。滴下後、引き続き内温3〜5℃で0.5時間攪拌した。懸濁液を吸引濾過した後、メタノール(100mL)を桐山ロート上の濾物の上に溜め、吸引濾過した(5回)。その後、アセトン(100mL)を桐山ロート上の濾物の上に溜め、吸引濾過した(5回)。得られた濾物を室温で8時間、40℃で1時間、80℃で1時間乾燥させた後に、120℃で13時間乾燥した。97gのTPGCDM高分子が得られた。
赤外スペクトルIR (KBr)による同定:3448, 1719, 1277, 1105, 1018, 732 cm-1
[実施例1]
ステンレスカラム(内径40mm×長さ250mm)にTPGCDM高分子25gを充填したものを3本用意し、温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内でのポリマー層の高さはそれぞれ80mmであった。これらを並列に接続して温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内に2,2’,3,3’,5,5’-ヘキサクロロビフェニル(以下、2,2’,3,3’,5,5’-HECBPと称する。)を含有するNSクリーン−220(ノルマルドデカンを主成分とする炭化水素系溶剤、JX日鉱日石エネルギー社製)の溶液1875g(2,2’,3,3’,5,5’-HECBP濃度:5ppm、絶縁油含有率:5%)を窒素ガスで導入した。この際、オーブン内温度を0℃に維持して有機媒体を流出させた。14時間で有機媒体1686gを回収した。回収した有機媒体中の2,2’,3,3’,5,5’-HECBP濃度を、ガスクロマトグラフィーを用いて測定した。なお、2,2’,3,3’,5,5’-HECBP濃度の測定は、QCMS-QP5050(SHIMADZU)を使用し、M/Z 360を用いてSIM(selective ion monitoring)法により行った。
[実施例2]
ステンレスカラム(内径100mm×長さ330mm)にTPGCDM高分子627gを充填したものを3本用意し、温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内でのポリマー層の高さはそれぞれ320mmであった。これらを並列に接続して温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内にPCBを含有する炭化水素系溶剤(PCBとしてKC−500を濃度4.4ppmで含有するNSクリーン−220(ノルマルドデカンを主成分とする炭化水素系溶剤、JX日鉱日石エネルギー社製)を主成分とする実廃液(総重量:37.5kg)を窒素ガスで導入した。この際、オーブン内温度を20℃に維持して有機媒体を流出させた。36時間で有機媒体33.8kgを回収した。回収した有機媒体のPCB濃度を、ガスクロマトグラフィーを用いて測定した。PCB濃度の測定は、450GC、320−MS(BURKER)を使用して、MS/MS法により行った。
[実施例3]
ステンレスカラム(内径40mm×長さ250mm)にTPGCDM高分子37.5gを充填したものを2本用意し、温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内でのポリマー層の高さはそれぞれ120mmであった。これらを並列に接続して温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内に2,2’,3,3’,5,5’-HECBPを含有するNSクリーン−220(ノルマルドデカンを主成分とする炭化水素系溶剤、JX日鉱日石エネルギー社製)の溶液1875g(2,2’,3,3’,5,5’-HECBP濃度:5ppm、絶縁油含有率:5%)を窒素ガスで導入した。この際、オーブン内温度を0℃に維持して有機媒体を流出させた。34時間で有樹媒体1703gを回収した。回収した有機媒体の2,2’,3,3’,5,5’-HECBP濃度を、QCMS-QP5050(SHIMADZU)を使用し、M/Z 360を用いてSIM(selective ion monitoring)法により行った。
[比較例1]
ステンレスカラム(内径40mm×長さ250mm)にTPGCDM高分子75gを充填したものを温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内でのポリマー層の高さは240mmであった。カラム内に2,2’,3,3’,5,5’-HECBPを含有するNSクリーン−220(ノルマルドデカンを主成分とする炭化水素系溶剤、JX日鉱日石エネルギー社製)の溶液1875g(2,2’,3,3’,5,5’-HECBP濃度:5ppm、絶縁油含有率:5%)を窒素ガスで導入した。この際、オーブン内温度を0℃に維持して有機媒体を出させた。90時間で有樹媒体1695gを回収した。回収した有機媒体の2,2’,3,3’,5,5’-HECBP濃度を、QCMS-QP5050(SHIMADZU)を使用し、M/Z 360を用いてSIM(selective ion monitoring)法により行った。
[比較例2]
ステンレスカラム(内径100mm×長さ1000mm)にTPGCDM高分子1880gを充填したもの1本を温度制御付オーブン内に取り付けた。カラム内でのポリマー層の高さは 960 mmであった。カラム内にPCBを含有する炭化水素系溶剤(PCBとしてKC−500を濃度4.4ppmで含有するNSクリーン−220(ノルマルドデカンを主成分とする炭化水素系溶剤、JX日鉱日石エネルギー社製)を主成分とする実廃液(総重量:37.5kg)を窒素ガスで導入した。この際、オーブン内温度を20℃に維持して有機媒体を流出させた。189時間で有機媒体33.8kgを回収した。回収した有機媒体のPCB濃度を、ガスクロマトグラフィーを用いて測定した。PCB濃度の測定は、450GC、320−MS(BURKER)を使用して、MS/MS法により行った。
実施例1〜3ならびに比較例1および2の結果を、以下の表に示す:
Figure 2016168580
ポリマー使用量が等しく、カラム本数が異なる実施例1と比較例1とを比較する。有機媒体を90%回収するまでに要する時間が実施例1は著しく短い。カラムを3本使用した実施例1の回収時間は、カラムを1本使用した比較例1のそれの5分の1以下(約18%)になった。同様に実施例3と比較例1とを比較すると、実施例3の回収時間は比較例1のそれの2分の1以下(約45%)になった。さらに同様に実施例2と比較例2とを比較すると、実施例2の回収時間は、比較例2のそれの5分の1以下(約19%)になった。

Claims (5)

  1. シクロデキストリンと有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物とを縮合したポリマーの末端にアルコール類、アリールアルコール類またはフェノール類を反応させた、ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーを含む、ハロゲン化芳香族化合物の選択固着剤を充填したカラムに、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を流し、該有機媒体に含有されたハロゲン化芳香族化合物を該ハロゲン化芳香族化合物と吸引的に相互作用する多孔質のシクロデキストリンポリマーに固着させて、ハロゲン化芳香族化合物を含有しない有機媒体を得る方法において、該カラムを複数用意して並列に接続し、ハロゲン化芳香族化合物を含有する有機媒体を該複数のカラムの入口に導入することを特徴とする、前記方法。
  2. 有機二塩基酸または有機二塩基酸ハロゲン化物が、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸またはこれらのハロゲン化物から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. アルコール類が炭素数1〜10のアルキル基を有するアルコールから選択され、アリールアルコール類がベンジルアルコール、またはアルキル、アリール、またはアシル基で置換されたベンジルアルコール類から選択され、フェノール類がフェノール、またはアルキル、アリール、またはアシル基で置換されたフェノールから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. ハロゲン化芳香族化合物が、ダイオキシン類、ポリクロロビフェニル類、またはポリクロロベンゼン類である、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 有機媒体が、炭化水素系溶剤、絶縁油、機械油、熱媒体、潤滑油、可塑剤、塗料、インキ、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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