JP5566128B2 - 有限ストローク型運動案内装置 - Google Patents

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本発明は、固定側部材と移動側部材との間にボールやローラといった転動体を配列した転動体ケージが配置され、この転動体ケージの移動に伴って前記移動側部材が固定側部材に対して往復運動する有限ストローク型運動案内装置に関する。
各種産業機械においてテーブル等の可動体の直線移動を支承する運動案内装置のうち、前記移動側部材の移動距離が短い場合には、転動体ケージを用いた有限ストローク型のものが用いられることがある。例えば、WO2006/028143A1に開示される有限ストローク型運動案内装置は、ボールの転走溝が形成された固定側部材と、この固定側部材の転走溝と対向する位置にボールの転走溝を有する移動側部材と、これら固定側部材と移動側部材との間で荷重を負荷しながら転走する多数のボールと、前記固定側部材と移動側部材との隙間に介在する薄板状の転動体ケージとから構成されている。また、前記WO2006/028143A1に開示される有限ストローク型運動案内装置では固定側部材が断面略矩形状に形成され、前記移動側部材が断面略チャネル状に形成されているが、固定側部材が筒状に形成される一方、移動側部材が固定側部材を貫通する軸として形成され、これら両者の間に樹脂から成形された円筒状の転動体ケージが配置されている例もある。
いずれの場合でも、従来の転動体ケージには個々のボールを回転自在に保持するための転動体保持孔がボール数だけ配列されており、各転動体保持孔には個々のボールが独立して収容されるようになっている。また、各転動体保持孔は該転動体ケージの内周面と外周面との間を貫通している。これにより、各転動体保持孔に保持されたボールが固定側部材及び移動側部材の転走溝に対して接触し得るようになっている。
また、前記転動体ケージの移動方向長さは固定側部材及び移動側部材の転走溝の長さよりも短く形成されており、固定側部材に対して移動側部材を移動させると、ボールの転走に伴って転動体ケージが移動側部材と固定側部材の隙間をボールの転走方向へ移動するように構成されている。このため、移動側部材の移動方向における前後両端面にはストッパ部材が夫々設けられており、ボールの転走と共に移動した転動体ケージが移動側部材と固定側部材との隙間から離脱するのを防止している。
WO2006/028143A1
しかし、このような従来の有限ストローク型運動案内装置では、転動体ケージに対して個々のボールを独立して収容する転動体保持孔が複数設けられており、互いに隣接する転動体保持孔は隔てられているので、ボールとボールとの中心間距離はボール直径以上に大きくならざるを得ない。その一方、転動体ケージの大きさは、固定側部材及び移動側部材における転走溝の長さ、要求される移動側部材のストローク量による制約を受けざるを得ない。このため、ボールを個々に独立して収容する転動体ケージでは、同一の転走溝を転走するボール数をそれほど多く設定することができないといった課題があった。特に、運動案内装置の小型化を図る場合、小型化のためにボールの直径を小さく設定すると、その分だけボール数を増やさなければ同じ程度の大きさの荷重を負荷することができないため、そのような従来の転動体ケージは運動案内装置の小型化に障害となってしまう。
また、転動体ケージを備えた従来の有限ストローク型運動案内装置では、前記固定部材から移動部材を離間させた際に、前記転動体ケージの転動体保持孔からボールが脱落しないようにするため、前記転動体保持孔の開口径が前記ボールの直径よりも僅かに小さく設定されている。
このように、前記転動体保持孔の開口径をボールの直径よりも僅かに小さく設定するにあたって、前記固定側部材及び移動側部材に形成された転走溝が単一の円弧状曲面からなるサーキュラーアーク状に形成されている場合には、当該転走溝の深さが浅いため、前記固定側部材と移動側部材との隙間が大きくなる。その結果、固定側部材と移動側部材との隙間に配置される転動体ケージを肉厚に形成することができるため、前記転動体ケージによってボールの球面を可及的に広い範囲で包み込むことができ、もってボールを十分に保持することが可能となる。
これに対して、前記固定側部材及び移動側部材に形成された転走溝が二つの円弧状曲面からなるゴシックアーチ状に形成されている場合には、ボールと各曲面との理想的な接触角を確保することを考慮すると、当該転走溝の深さが深くなるため、前記固定側部材と移動側部材との隙間が小さくなってしまい、この隙間に配置される転動体ケージを薄肉に形成せざるを得ない。それ故、転動体ケージによってボールの球面を可及的に広い範囲で包み込むことができず、結果としてボール保持代を十分に確保することができないといった課題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、固定側部材及び移動側部材に形成された転走溝の深さに関係なく、転動体ケージからの転動体の脱落を防止することが可能であり、且つ、固定側部材に対する移動側部材のストローク量や荷重の負荷能力を犠牲にすることなく、小型化を達成することが可能な有限ストローク型運動案内装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の有限ストローク型運動案内装置は、転動体の転走溝を有する固定側部材と、この固定側部材の転走溝と対向する位置に転動体の転走溝を有すると共に当該転走溝を転走する多数の転動体を介して前記固定側部材に組つけられた移動側部材と、前記固定側部材と移動側部材との間に配置されて前記転動体を整列させる転動体ケージとを備えている。
そして、前記転動体ケージには同一の転走溝を転走する二個の転動体が一組となって回転自在に収容される長孔状の転動体保持孔が所定の間隔で貫通形成されると共に、かかる転動体保持孔の前記固定側部材側又は移動側部材側に面した一方の開口の長手方向の開口幅が転動体二個分の直径よりも小さく設定されている。
このように構成された本発明によれば、前記転動体ケージには長孔状の転動体保持孔が設けられており、この転動体保持孔には同一の転走溝を転走する二個の転動体が一組となって回転自在に収容されるので、個々の転動体を独立した状態で転動体保持孔に収容していた従来の転動体ケージと比較すると、転動体ケージの移動方向の長さが同一であれば、かかる転動体ケージに配列する転動体の個数を増やすことが可能となる。これにより、転動体の直径を小さくしつつも、使用する転動体の個数を増強することで荷重の負荷能力の減少を回避することができ、転動体の直径を小さくしたことにより、運動案内装置の小型化を達成することが可能となる。
また、前記転動体保持孔は、前記固定側部材側又は移動側部材側に面した一方の開口の長手方向の開口幅が転動体二個分の直径よりも小さく設定されているため、かかる開口からいずれか一方の転動体が抜け出ようとすると、他方の転動体と干渉することになる。その結果、一方の転動体が前記転動体保持孔から浮き上がらない限り、二個の転動体は前記転動体保持孔の開口から抜け落ちることはない。従って、前記固定側部材及び移動側部材に形成された転走溝が深溝に、例えば、ゴシックアーチ状に形成され、かかる固定側部材と移動側部材との間に配置される転動体ケージを薄肉に形成せざるを得ない場合であったとしても、転動体保持孔から転動体が脱落するのを防止することが可能となる。
本発明を適用した有限ストローク型のボールスプライン装置の一実施形態を示す半断面側面図である。 図1に示したボールスプライン装置の転動体ケージを示す斜視図である。 ボールのスプライン軸及びナット部材に対する接触状態をボールの転走方向から観察した拡大断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の有限ストローク型運動案内装置を詳細に説明する。
図1は本発明を適用した有限ストローク型のボールスプライン装置1を示すものである。このボールスプライン装置1は転動体としてボール2を使用しており、長手方向に沿って前記ボール2の転走溝30が形成されたスプライン軸3と、多数のボール2を介して前記スプライン軸3に組つけられた円筒状のナット部材4と、これらスプライン軸3とナット部材4との間に配置されて前記ボール2を所定の状態に整列させる転動体ケージとしてのボールケージ5とから構成されている。前記ボール2がスプライン軸3とナット部材4との間を転動することで、スプライン軸3に対してナット部材4が軸方向へ自在に移動することが可能となっている。
但し、スプライン軸3に対するナット部材4の移動は相対的なものであり、このボールスプライン装置1の使用にあたっては、固定されたスプライン軸3に対してナット部材4を移動させても、あるいは固定されたナット部材4に対してスプライン軸3を移動させても良い。従って、前記スプライン軸3又はナット部材4のいずれか一方が本発明の固定側部材に、他方が本発明の移動側部材に相当する。
前記スプライン軸3は断面略円形状に形成されており、その外周面には前記転走溝30が2条形成されている。これら転走溝30はスプライン軸3の外周面を周方向に二分するように等間隔で設けられている。一方、前記ナット部材4は、中空部を有して略円筒状に形成されており、前記スプライン軸3が中空部を貫通している。前記中空部の内周面にはスプライン軸3の転走溝30と対向する位置に前記ボールの転走溝40が形成されており、図3に示すように、ボール2はスプライン軸3の転走溝30とナット部材4の転走溝40との間に挟まれるようにして配置されている。従って、スプライン軸3に対してナット部材4を軸方向へ移動させると、前記ボール2がスプライン軸3の転走溝30及びナット部材4の転走溝40の上を転走することになる。
前記スプライン軸3の転走溝30は長手方向に垂直な断面がゴシックアーチ状に形成されている。このゴシックアーチ状の転走溝30は円弧状をなす二つの曲面が略90°の角度で交わって形成されており、ボール2は前記転走溝30に対して2点で接触している。また、前記ナット部材4に形成された転走溝40も同様に長手方向に垂直な断面がゴシックアーチ状に形成されている。尚、スプライン軸3の転走溝30及びナット部材4の転走溝40の形状は必ずしもゴシックアーチ状に形成する必要はなく、例えば単一の円弧状曲面からなるサーキュラーアーク状であっても差し支えない。
図2に示すように、前記ボールケージ5は略円筒状に形成され、その内径は前記スプライン軸3の外径よりも僅かに大きく設定される一方、その外径は前記ナット部材4の中空部の内径よりも僅かに小さく設定されている。すなわち、前記ボールケージ5はスプライン軸3とナット部材4の隙間に配置されている。
ボールケージ5がスプライン軸3とナット部材4との間から抜け出るのを防止するため、図1に示すように、ナット部材4の軸方向の両端には当該ナット部材4とスプライン軸3との隙間を閉塞するストッパ部材41、42が設けられている。一方のストッパ部材41はナット部材4と一体に設けられる一方、他方のストッパ部材42はナット部材4の中空部に対する前記ボールケージ5の挿入を可能とすべく、かかるボールケージ5の挿入後にナット部材4に固定されるようになっている。また、これらストッパ部材41、42の内周縁はスプライン軸3と僅かな隙間を残して対向し、ナット部材4の内部に対して外部から塵芥が侵入するのを防止する機能も発揮している。
前記ボールケージ5には、長手方向に沿って等間隔で複数の転動体保持孔50が貫通形成されている。かかる転動体保持孔50はスプライン軸3の転走溝30と対向する位置に設けられており、1条の転走溝30に対して三つの転動体保持孔50が直列に配置されている。各転動体保持孔50は転走溝30と平行な長孔状に形成されており、図1に示すように、同一の転走溝30を転走する二個のボール2が一つの転動体保持孔50に対して一緒に収容されるようになっている。尚、長手方向に沿って配列された複数の転動体保持孔は、必要に応じて不均等な間隔で配置されていても差し支えない。
ボールケージ5の移動方向に沿った前記転動体保持孔50の長さは、当該転動体保持孔50に収容されるボール二個分の直径と略同一、あるいはそれよりも若干大きい程度であり、同じ転動体保持孔50に収容された二個のボール2は互いに近接し、離散することなくスプライン軸3の転走溝30を転走するようになっている。従って、スプライン軸3又はナット部材4に対するボールケージ5の移動距離は、これらスプライン軸3又はナット部材4に対するボール2の転走距離と略合致している。
一方、前記ボールケージ5には隆起保持部51が形成されている。当該隆起保持部51はボールケージ5の内周面及び外周面から略半円状に突出しており、前記転動体保持孔50は当該隆起保持部51を分断するように形成されている。かかる隆起保持部51は、図3に示すように、前記スプライン軸3の転走溝30及びナット部材4の転走溝40に入り込むようにして前記ボールケージ5の表裏面に形成されている。この隆起保持部51の高さは、前記スプライン軸3の転走溝30及びナット部材4の転走溝40に接触せず、それでいてボール2の球面を可及的に広くカバーする高さに形成されている。すなわち、前述の転動体保持孔50は当該隆起保持部51と相まって、前記ボール2の球面を可及的に広い範囲で包み込んでいる。
尚、ナット部材4側に突出する隆起保持部51の構成は省略しても差し支えない。但し、前記ボールケージ5を薄肉に形成せざるを得ない場合には、当該隆起保持部51を設けることによってボールケージ5の強度を向上させることが可能である。
図4は、図3に示すIV−IV線断面図である。当該図4に示すように、前記転動体保持孔50のスプライン軸3側の開口幅、すなわち、スプライン軸3側に面した開口52の長手方向の開口幅Lは、前記転動体保持孔50に収容されるボール二個分の直径2dよりも小さく、且つ、ボール直径dよりも大きく設定されている。その一方で、前記転動体保持孔50の長手方向に直交する方向の開口幅はボール直径dと略同一又はそれよりも大きく設定されており、この開口幅に関しては前記ボール2が通過可能となっている。
このボールスプライン装置1の組み立てに当たって、先ずは、前記スプライン軸3の代用となる棒状の治具にボールケージ5を遊嵌させ、この状態から前記転動体保持孔50に対して二個のボール2を収容する。次に、二個のボール2を前記転動体保持孔50に配列したボールケージ5をナット部材4の中空部に挿入する。続いてストッパ部材41をナット部材4に固定して前記ボールケージ5を当該ナット部材4の中空部に封じ込め、最後に前記治具を抜き取ってから代わりに前記スプライン軸3をボールケージ5の中空部に挿入することにより、ボールスプライン装置1が完成する。
以上のように構成されたボールスプライン装置1では、前記ボールケージ5が一方のストッパ部材41に接している状態で、ナット部材4に対してスプライン軸3を軸方向へ移動させると、ボールケージ5に配列されたボール2がナット部材4の転走溝40及びスプライン軸3の転走溝30上を転走し、かかるボールケージ5が他方のストッパ部材42に向けて移動することになる。そして、前記ボールケージ5はストッパ部材42に突き当たるまでスプライン軸3を移動させることが可能となる。
このとき、前記ボールケージ5では転動体保持孔50の長手方向に直交する方向の開口幅がボール直径と略同一又はそれよりも大きく設定されているため、本来ならば前記ボール2が転動体保持孔50の開口から抜け落ちてしまう。しかし、前記ボールスプライン1では、前記転動体保持孔50のスプライン軸3側に面した開口52の長手方向の開口幅が前記転動体保持孔50に収容されるボール二個分の直径よりも小さく、且つ、ボール直径よりも大きく設定されているため、同じ転動体保持孔50に収容された二個のボール2のうち、いずれか一方がスプライン軸3側に面した開口52から抜け出ようとしても、他方のボール2と干渉することになる。それ故、前記転動体保持孔50に収容される二個のボール2のうち、一方のボール2が転動体保持孔50から浮き上がらない限り、かかる転動体保持孔50に収容された二個のボール2はスプライン軸3側に面した開口52から当該スプライン軸3方向へ抜けないようになっている。
そして、ボールケージ5をナット部材4に組み付けた状態では、前記転動体保持孔50に収容された二個のボール2はナット部材4の転走溝40によって当該ナット部材4方向へ抜けないように、すなわち、各ボール2が転動体保持孔50から浮き上がらないようになっているので、前記ボールスプライン装置1では、前記ボール2を前記転動体保持孔50に対して確実に保持することが可能となる。
このような本発明を適用した前述のボールスプライン装置1によれば、ボールケージ5に対して長孔状の転動体保持孔50を形成し、同一の転走溝30を転走する二個のボール2を当該転動体保持孔50に一緒に配列すように構成したので、転動体ケージ50の軸方向長さが同一であれば、個々のボールに対して独立した転動体保持孔を設けていた従来の転動体ケージに比べ、より多くのボール2を配列することが可能となる。これにより、従来と同等あるいはそれ以上の荷重負荷能力を確保しつつ、ボール2の小径化、ひいてはナット部材4の小径化を図ることが可能となり、ボールスプライン装置1の小型化を達成することができる。
また、前記ボールスプライン装置1では、前記転動体保持孔50の前記スプライン軸3側に面した開口52の長手方向の開口幅がボール二個分の直径よりも小さく、且つ、ボール直径よりも大きく設定されているため、転動体保持孔50の開口からいずれか一方のボール2が抜け出ようとすると、他方のボール2と干渉することになる。それ故、一方のボール2が前記転動体保持孔50から浮き上がらない限り、二個の転動体2が転動体保持孔50の開口から抜け落ちることはない。従って、本発明を適用した前述のボールスプライン装置1によれば、前記転動体保持孔50に対してボール2を確実に保持すること、すなわち、当該転動体保持孔50からボール2が脱落するのを防止することが可能となる。
このような本発明は前記スプライン軸3及びナット部材4に形成された転走溝30、40がサーキュラーアーク状に形成されていても、又はゴシックアーチ状に形成されていても適用可能である。
前記転走溝30、40がゴシックアーチ状に形成される場合には、スプライン軸3とナット部材4との隙間が小さくなり、ボールケージ5を薄肉に形成せざるを得ないことから、かかるボールケージを周方向に沿って均一な肉厚とした場合には、前記転動体保持孔50のスプライン軸3に面した開口52の長手方向の開口幅をボール二個分の直径よりも小さく設定することが困難となる。しかし、上記実施形態のように、前記ボールケージ5に対して前記スプライン軸3及びナット部材4の転走溝30、40に入り込む隆起保持部51を設けることで、転動体保持孔50の形成部位ではボールケージ5を厚く形成することが可能となる。これにより、前記転動体保持孔50のスプライン軸3側に面した開口52の長手方向の開口幅をボール二個分の直径よりも小さく設定することが可能となるため、前記ボールケージ5にボール2を確実に保持させることができ、もって前記転動体保持孔50からボール2が脱落するのを防止することが可能となる。
一方、前記スプライン軸3及びナット部材4に形成された転走溝30、40がサーキュラーアーク状に形成されている場合には、スプライン軸3とナット部材4との隙間が転走溝30、40をゴシックアーチ状に形成する場合に比べて大きく、その分だけボールケージを肉厚に形成することができるため、前記隆起保持部51を設けずとも、本発明の転動体保持孔を形成することが可能である。
尚、前述の実施形態では前記転動体保持孔50のスプライン軸3側に面した開口52の長手方向の開口幅がボール二個分の直径よりも小さく、且つ、ボール直径よりも大きく設定される一方、前記ナット部材4側に面した開口の長手方向の開口幅がボール二個分の直径と略同一、又はそれより大きく設定されているが、逆の構成であっても差し支えない。
また、前述の実施形態では本発明をボールスプライン装置に適用した例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、相対的な往復運動を行う一対のベアリングレース間に転動体ケージを介在させたリニアガイド装置等に適用することが可能である。
更に、転動体はボールに限られるものではなく、ローラを使用しても良い。その場合、転動体の転走面の断面形状は使用するローラの形状に応じ、ボールの場合と同様な曲面状の転走溝としても良いし、単なる平面状の転走面としても良い。
1…ボールスプライン装置、2…ボール、3…スプライン軸、4…ナット部材、5…ボールケージ、50…転動体保持孔

Claims (3)

  1. 転動体の転走溝を有する固定側部材と、この固定側部材の転走溝と対向する位置に転動体の転走溝を有すると共に当該転走溝を転走する多数の転動体を介して前記固定側部材に組つけられた移動側部材と、前記固定側部材と移動側部材との間に配置されて前記転動体を整列させる転動体ケージと、を備えた有限ストローク型運動案内装置において、
    前記転動体ケージには同一の転走溝を転走する二個の転動体が一組となって回転自在に収容される長孔状の転動体保持孔が所定の間隔で貫通形成され、
    前記転動体保持孔は、前記固定側部材側又は移動側部材側に面した一方の開口の長手方向の開口幅が転動体二個分の直径よりも小さく設定される一方、前記長手方向に直交する方向の開口幅は前記転動体の直径と同一又はそれよりも大きく設定され、
    前記転動体保持孔に収容された転動体のいずれか一方が当該開口から抜け出ようとした際、これら転動体同士が互いに干渉し合って前記転動体保持孔からの転動体の抜け落ちを防止することを特徴とする有限ストローク型運動案内装置。
  2. 前記転動体ケージには、前記固定側部材及び移動側部材の転動溝に入り込む隆起保持部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の有限ストローク型運動案内装置。
  3. 一条の転走溝に対して複数の転動体保持孔が設けられていることを特徴とする請求項1記載の有限ストローク型運動案内装置。
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