JP5564927B2 - ポリアミド樹脂膜状体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)下記成分(A)および(B)を配合してなるポリアミド樹脂組成物を製膜してなる、膜厚が5〜300μmのポリアミド樹脂膜状体。
(A)硫酸相対粘度が3.0〜5.0であるポリアミド樹脂A 100重量部
(B)以下の(イ)および(ロ)を配合してなるマスターペレット 0.3〜3重量部
(イ)硫酸相対粘度が2.0以上かつポリアミド樹脂Aの硫酸相対粘度より小さい値であるポリアミド樹脂B 100重量部
(ロ)下記一般式で表されるビスアミド化合物 4〜15重量部
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
(ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。)
(2)ポリアミド樹脂Bの硫酸相対粘度が2.0以上かつポリアミド樹脂Aの硫酸相対粘度より0.5以上小さい値である(1)記載のポリアミド樹脂膜状体。
(3)下記成分(A)および(B)をドライブレンドしたポリアミド樹脂組成物を、膜状体に製膜する(1)または(2)記載のポリアミド樹脂膜状体の製造方法。
(A)硫酸相対粘度が3.0〜5.0であるポリアミド樹脂A 100重量部
(B)以下の(イ)(ロ)を配合してなるマスターペレット 0.3〜3重量部
(イ)硫酸相対粘度が2.0以上かつポリアミド樹脂Aの硫酸相対粘度より小さい値であるポリアミド樹脂B 100重量部
(ロ)下記一般式で表されるビスアミド化合物 4〜15重量部
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
(ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。)
(4)製膜方法が、水冷インフレーション製膜法である(3)記載のポリアミド樹脂膜状体の製造方法。
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
ただし、ここでR1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。
本発明のポリアミド樹脂膜状体は、フィルムやシートは用途に応じて単層、他の樹脂との多層、同一樹脂との多層にすることが出来る。
表1、表2に記載した処方でマスターペレット原料をを2軸押出機に供給して樹脂温255℃で溶融混練した。得られた溶融混練物をストランドで押出し、ペレタイザーでカットしてマスターペレットとした。
表1、表2に記載した処方で原料をドライブレンドした後、以下の条件で未延伸チューブ状膜状体を溶融押出し、製膜した。
押出機:30mm単軸押出機、L/D=22、
スクリュー:フルフライトコンスタントピッチ(3ゾーン型)、圧縮比3.1
ダイズ:70mmφリングダイス
シリンダー温度:230〜245℃
冷却水温度:20℃
巻取り速度:12m/min
(A)巻き上がり評価
まず(2)で得られた膜状体を50cm程度の長さに切り分け、23℃/相対湿度50%の環境下で24h放置、調湿した。次に、(2)で得られた膜状体はチューブ状の膜状体が押しつぶされ2枚重なった状態であるので、膜状体をはがし1枚の単層膜状体を得た。その後、図2に示すとおり幅40mm・長さ80mmの短冊状の切片を、膜状体の巻取り方向及び巻取りと垂直方向にそれぞれ2枚ずつ切り出し、各水準合計4枚の評価試料を作成した。
前記のフィルム製造法で得られた膜状体を用い、膜状体表面の透明性、平滑性に着目して目視で観察した。
ナイロン6樹脂CM1001 (東レ(株)製,相対粘度2.35)
ナイロン6樹脂CM1010 (東レ(株)製,相対粘度2.7)
ナイロン6樹脂CM1021 (東レ(株)製,相対粘度3.4)
ナイロン6樹脂CM1041 (東レ(株)製,相対粘度4.4)。
エチレンビスステアロアミド10重量部およびナイロン6樹脂CM1001ペレット90重量部を2軸押出機を用いて溶融混練しマスターペレットを得た。ナイロン6樹脂CM1021ペレット100重量部に、得られたマスターペレット2重量部をヘンシェルミキサー内に添加して混合し、製膜原料とした。得られた製膜原料を上記の製膜条件で製膜し、厚み45μm程度の未延伸フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
マスターペレットの原料に用いるナイロン樹脂を種々変更して、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示すが、得られた膜状体の巻き上がり曲率は大きく、巻き上がり性が抑制されることがわかった。また、膜状体の外観も良好であった。
表2に示すとおりマスターペレットを用いず、ナイロン6樹脂ペレットに粉末のエチレンビスステアロアミドをブレンドして製膜した。得られた膜状体の巻き上がり曲率は小さく、強い巻き上がりが見られた。また、比較例2は実施例4と同等のエチレンビスステアロアミド組成となるが、巻き上がり曲率は実施例4に及ばなかった。比較例3は表面に微細な気泡らしき組織が見られ表面平滑性が劣る結果となったうえ、巻き上がり曲率も、同等のエチレンビスステアロアミド組成を有する実施例1〜2に及ばなかった。
マスターペレットの添加量を0.05重量部まで低減して評価したところ、巻き上がり曲率が小さく、強い巻き上がりが見られた。
マスターペレットを10重量部まで増量したが、押出後の溶融膜の形状が安定せず製膜出来なかった。
マスターペレットに高粘度のポリアミド樹脂を使用したところ、得られた膜状体の巻き上がり曲率は小さく、強い巻き上がりが見られた。
マスターペレット中のエチレンビスステアロアミドを1重量部まで減らしたところ、得られた膜状体の巻き上がり曲率は小さく、強い巻き上がりが見られた。
両事例とも膜厚100μm程度となるよう製膜した。膜厚を変えても、マスターペレットを添加した実施例5は巻き上がりが抑制される結果となった。
2 70mmφリングダイス
3 冷却バス(水冷)
4 巻取機
Claims (4)
- 下記成分(A)および(B)を配合してなるポリアミド樹脂組成物を製膜してなる、膜厚が5〜300μmのポリアミド樹脂膜状体。
(A)硫酸相対粘度が3.0〜5.0であるポリアミド樹脂A 100重量部
(B)以下の(イ)(ロ)を配合してなるマスターペレット 0.3〜3重量部
(イ)硫酸相対粘度が2.0以上かつポリアミド樹脂Aの硫酸相対粘度より小さい値であるポリアミド樹脂B 100重量部
(ロ)下記一般式で表されるビスアミド化合物 4〜15重量部
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
(ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。) - ポリアミド樹脂Bの硫酸相対粘度が2.0以上かつポリアミド樹脂Aの硫酸相対粘度より0.5以上小さい値である請求項1記載のポリアミド樹脂膜状体。
- 下記成分(A)および(B)をドライブレンドしたポリアミド樹脂組成物を、膜状体に製膜する請求項1または2記載のポリアミド樹脂膜状体の製造方法。
(A)硫酸相対粘度が3.0〜5.0であるポリアミド樹脂A 100重量部
(B)以下の(イ)および(ロ)を配合してなるマスターペレット 0.3〜4重量部
(イ)硫酸相対粘度が2.0以上かつポリアミド樹脂Aの硫酸相対粘度より小さい値であるポリアミド樹脂B 100重量部
(ロ)下記一般式で表されるビスアミド化合物 4〜15重量部
R1−CONH(CH2)2NHCO−R2
(ただし、R1、R2は炭素数12〜32の炭化水素基を表し、R1とR2は同一であっても異なっていても良い。) - 製膜方法が、水冷インフレーション製膜法である請求項3記載のポリアミド樹脂膜状体の製造方法。
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