JP4386001B2 - ポリアミド系樹脂積層フィルムロール、およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)前記各切り出し部から切り出された各試料について、全方向の沸水収縮率のうちの最大値である最大沸水収縮率を測定したときに、それらの最大沸水収縮率の平均値である平均沸水収縮率が2%〜6%であるとともに、すべての試料の最大沸水収縮率の変動率が、前記平均沸水収縮率に対して±2%〜±10%の範囲内である
(2)前記各切り出し部から切り出された各試料について、長手方向に対し+45度方向の沸水収縮率と長手方向に対し−45度方向の沸水収縮率との差の絶対値である沸水収縮率方向差を求めたときに、それらの沸水収縮率方向差の平均値である平均沸水収縮率方向差が1.5%以下であるとともに、すべての試料の沸水収縮率方向差の変動率が、前記平均沸水収縮率方向差に対して±2%〜±10%の範囲内である
(3)巻取られたロールの長手方向全長に亘る厚みの変動率が、平均厚みに対して±2%〜±30%?の範囲内である
(1)前記二軸延伸工程が、縦方向に2段階で延伸した後に横方向に延伸するものであるとともに、前記縦方向の二段階延伸における一段目の延伸倍率を二段目の延伸倍率より高くしたものであること
(2)前記フィルム化工程が、使用量の最も多いポリアミド系樹脂からなるチップと、そのポリアミド系樹脂チップとは組成の異なる他のポリアミド系樹脂チップ1種類以上とを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、使用される各ポリアミド系樹脂チップの形状が、長径および短径を有する楕円断面を有する楕円柱状とされており、かつ、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ以外のポリアミド系樹脂チップが、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップの平均長径、平均短径および平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれる平均長径、平均短径および平均チップ長さを有するものに調整されていること
(3)前記フィルム化工程が、原料チップ供給部として漏斗状ホッパを供えた押出機を用いて溶融押出しする工程を含んでいるとともに、前記ホッパの傾斜角度が65度以上に調整されており、かつ、前記ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの水分率が800ppm以上1000ppm以下に調整されており、なおかつ、前記ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの温度が80℃以上に調整されていること
(4)前記フィルム化工程が、押出機から押し出された溶融樹脂を冷却ロールに巻き取ることにより冷却する工程を含んでいるとともに、その冷却工程においては、溶融樹脂と冷却ロールの表面に接触する部分が、溶融樹脂の全幅に亘って、吸引装置により巻き取り方向と反対方向に吸引されること
(5)前記積層工程が、最終的な塩化ビニリデン系共重合体樹脂層の被覆量を0.5〜3.0g/m2 とするように塩化ビニリデン系共重合体樹脂層層形成用の塗布液を塗布するものであること
ポリアミド系樹脂フィルムロールの各切り出し部から切り出された二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムを正方形状に切り出し、23℃、65%RHの雰囲気で2時間以上放置する。この試料の中央を中心とする円(直径約20cm程度)を描き、縦方向(フィルム引出し方向)を0°として、15°間隔で時計回りに0〜165°方向に円の中心を通る直線を引き、各方向の直径を測定し、処理前の長さとする。次いで、切り出した試料を沸水中で30分間加熱処理した後、取り出して表面に付着した水分を拭き取り、風乾してから23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置し、上述したように各直径方向に引いた直線の長さを測定して処理後の長さとし、下式1〜5によって、BS(沸水収縮率)、BSx(最大沸水収縮率)、BSax(平均沸水収縮率)、BSd(沸水収縮率方向差)、BSad(平均沸水収縮率方向差)を算出する。
BS=[(処理前の長さ−処理後の長さ)/処理前の長さ]×100(%)・・・1
BSx=15°間隔で0〜165°方向に測定した中で最大の収縮率(%)・・・2
BSax=すべての試料のBSxの総和/試料の数・・・3
BSd=|(45°度方向のBS)−(135°度方向のBS)|・・・4
BSad=すべての試料のBSdの総和/試料の数・・・5
Nza=すべての試料のNzの総和/試料の数・・・6
(1)樹脂チップの形状の均一化
(2)ホッパ形状の適正化
(3)樹脂チップ乾燥時の水分率低減
(4)ホッパへの樹脂供給時の温度保持
(5)溶融樹脂を金属ロールへ接触させる際の吸引
(6)延伸条件の適正化
以下、上記した各手段について順次説明する。
本発明のフィルムロールの製造において、ブレンド方式を採用する場合には、組成の異なる複数の原料ポリアミド樹脂チップをホッパ内でブレンドした後、溶融混練し、押出機から押出して、フィルム化する。たとえば、原料となるポリアミドが3種類ある場合、3個のホッパにそれぞれのポリアミド樹脂チップを連続式あるいは間欠式に供給し、必要に応じて緩衝ホッパを介して、最終的には、押出機直前あるいは直上のホッパ(以下、「最終ホッパ」という)で3種類のポリアミド樹脂チップを混ぜながら、押出し機の押出量に合わせて原料チップを定量的に押出機に供給してフィルムを形成する。
最終ホッパとして漏斗状ホッパを用い、その傾斜角を65゜以上にすることによって、大きいチップも小さいチップと同様に落とし易くすることができ、内容物の上端部が水平面を保ちつつ下降していくようになるため、原料偏析の低減に効果的である。より好ましい傾斜角は70゜以上である。なお、ホッパの傾斜角とは、漏斗状の斜辺と、水平な線分との間の角度である。最終ホッパの上流に複数のホッパを使用しても良く、この場合、いずれのホッパにおいても、傾斜角を65゜以上とする必要があり、より好ましくは70゜以上である。
ホッパ内へ供給されるチップは、通常、ブレンダー等の装置によって、加熱され水分が低減される。かかるチップの乾燥に際し、ポリエステルフィルムロールやポリプロピレンフィルムロールの製造においては、一般的に、乾燥時に水分率を低くするほど、押出工程における加水分解が抑えられて良好なフィルムロールが得られると考えられている。しかしながら、本発明者らが検討した結果、ポリアミド系樹脂フィルムロールの製造においては、乾燥時に単純に水分率を低くするだけでは、延伸が困難となってしまい、物性の均一なフィルムロールが得られず、水分率を所定範囲にコントロールし、ある程度の水分を確保することによって、押出工程において加水分解させることなく適度に可塑化させた方が、物性の均一なフィルムロールが得られることが判明した。すなわち、本発明のフィルムロールを得るためには、チップの水分率を800ppm以上1000ppm以下にコントロールすることが必要である。チップの水分率が1000ppmを上回ると、溶融させた場合に加水分解が助長され、粘度が低下して、未延伸フィルムの縦方向の厚み斑が悪くなり、二軸延伸フィルムの縦方向の厚み斑の増加、物性の変動やバラツキの原因となる。反対に、チップの水分率が800ppmを下回ると、溶融させた場合の粘度が高くなりすぎて、製膜性(延伸し易さ)が悪化する。なお、ホッパ内へ供給されるチップの最適な水分率は、850ppm以上950ppm以下である。
上記の如く、チップの水分率を800ppm以上1000ppm以下に調整した場合であっても、加熱乾燥後のチップを放置して常温(室温)まで温度を下げた後にホッパに供給した場合には、物性の均一なフィルムロールを得ることはできない。すなわち、本発明のフィルムロールを得るためには、ブレンダー等で加熱乾燥させたチップを高温に保持したまま、ホッパに供給することが必要である。具体的には、ブレンダーで加熱乾燥させたチップは、80℃以上に保持したままホッパに供給することが必要であり、90℃以上に保持したままホッパに供給するとより好ましい。ホッパに供給するチップの温度が80℃を下回ると、樹脂の噛み込みが悪くなり、縦方向の厚み斑や物性の変動やバラツキの原因となり、本発明のフィルムロールが得られなくなる。なお、ブレンダー等の装置により、チップを乾燥する際には、乾燥温度は、150℃以下に調整することが必要である。乾燥温度が150℃を上回ると、乾燥時に加水分解が起こる可能性があるので好ましくない。また、ブレンダーで加熱乾燥させたチップの温度が、80℃を下回った場合には、80℃以上になるように再度加温してホッパに供給することが必要である。
チップを溶融押し出しして未延伸フィルムを得る際には、押出機によりチップを200〜300℃の温度で溶融させてTダイから押し出すことによってフィルム状(シート状)に成形(すなわち、キャスティング)した後、所定の温度に冷却した金属ロール等の冷却ロールに巻き付ける方法によって急冷する。なお、縦方向の厚み斑、物性の変動やバラツキの観点から、好ましい溶融押し出し温度は、240℃〜290度である。本発明のフィルムロールを得るためには、溶融した樹脂を金属ロールに巻き付ける場合に、エアーギャップ(すなわち、Tダイリップの出口からチルロール表面までの鉛直方向の距離)を20〜60mmに調整するとともに、幅広な吸引口を有するバキュームボックス(バキュームチャンバー)等の吸引装置を利用して、溶融樹脂と冷却ロールの表面に接触する部分を、溶融樹脂の全幅に亘って、巻き取り方向と反対方向に吸引することにより、溶融樹脂を強制的に金属ロールに密着させるのが好ましい。また、その際には、吸引口の部分の吸引風速を、2.0〜7.0m/sec.に調整する必要があり、2.5〜5.5m/sec.に調整するとより好ましい。さらに、バキュームボックスは、吸入口が一連になっているものでも良いが、吸引口における吸引風速の調整を容易なものとするために、吸引口が横方向に所定数のセクションに区分されており各セクション毎に吸引風速の調整を可能としたものとするのが好ましい。また、キャスティングの速度が大きくなると、金属ロールの回転に伴って随伴流が生じ、溶融樹脂の金属ロールへの密着が阻害されてしまうので、吸引装置による吸引をより効果的なものとし、溶融樹脂の金属ロールへの密着度合いを向上させるために、テフロン等の軟質な素材で幅広に形成された遮蔽板を、吸引装置と隣接する上流側(吸引装置に対して金属ロールの回転方向と反対側)に設置して、随伴流を遮断するのが好ましい。さらに、本発明のフィルムロールを得るためには、バキュームボックスの吸引風速のバラツキを、平均吸引風速(設定値)±20%以内に抑えることが必要であり、±10%以内に抑えるとより好ましい。加えて、オリゴマーの粉塵等によりバキュームボックスの吸引風速が変動しないように、バキュームボックス内にフィルターを設けるとともに、そのフィルター前後の差圧をフィードバックすることにより、吸引力を調節するのが好ましい。
未延伸フィルムを二軸延伸する方法としては、未延伸フィルムをロール式延伸機で縦方向に延伸しテンター式延伸機で横方向に延伸した後に熱固定処理および緩和処理を行う縦・横延伸方法等を採用する必要がある。さらに、本発明のフィルムロールを得るためには、二軸延伸する方法として、いわゆる縦−縦−横延伸方法を採用する必要がある。かかる縦−縦−横延伸方法とは、実質的に未配向のポリアミドフィルムを縦延伸するにあたり、一段目の延伸を施し、Tg以下に冷却することなく、引続き二段目の延伸を行い、しかる後、3.0倍以上、好ましくは、3.5倍以上の倍率で横延伸し、さらに熱固定する方法である。そして、本発明のフィルムロールを得るためには、上記した縦−縦−横延伸を行う際に、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くすることが必要である。すなわち、そのように一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くすることにより、沸水収縮率等の物性が良好な上、それらの物性のバラツキが少ないフィルムロールを得ることが可能となる。なお、縦−縦−横延伸を行う場合には、通常、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より低くした方が、一段目の延伸時にロールへの粘着を生ずることなく容易に延伸できるが、テフロン(商標登録)製ロール等の特殊なロールを使用することにより、一段目の縦延伸倍率を二段目の縦延伸倍率より高くしても、ロールへの粘着を起こすことなく容易に延伸することが可能となる。
含んでいても良い。
上記したチップA,Bを別々に、15klのブレンダー装置を用いて約8.0時間に亘って約120℃に加温しながら予備乾燥した。ブレンダー内から各チップを所定量採取して水分率を測定したところ、チップA,Bの水分率は、いずれも800ppmであった。なお、水分率の測定は、カールフィッシャー水分計(KYOTO Electronics社製 MKC−210)を用い、試料重量1g、試料加熱温度230℃の条件下にて行った。
片方のスリットロールの各切り出し部から切り出された二軸配向ポリアミド系樹脂フィルム(試料フィルム)を一辺21cmの正方形状に切り出し、23℃、65%RHの雰囲気で2時間以上放置した。この試料の中央を中心とする直径20cmの円を描き、縦方向(フィルム引出し方向)を0°として、15°間隔で時計回りに0〜165°方向に円の中心を通る直線を引き、各方向の直径を測定し、処理前の長さとした。次いで、切り出した試料を沸水中で30分間加熱処理した後、取り出して表面に付着した水分を拭き取り、風乾してから23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置し、上述したように各直径方向に引いた直線の長さを測定して処理後の長さとし、上式1〜5によって、BS(沸水収縮率)、BSx(最大沸水収縮率)、BSax(平均沸水収縮率)、BSd(沸水収縮率方向差)、BSad(平均沸水収縮率方向差)を算出した。
スリットロールを長手方向全長に亘って約3cm幅にスリットして厚み斑測定用のスリットロールを作製した。しかる後、アンリツ社製の厚み斑測定装置(広範囲高感度電子マイクロメーターK−313A)を用いて、長手方向全長に亘る平均厚み、最大厚み、最小厚みを求めた。そして、下式7により、それらの最大厚み・最小厚みの内の平均厚みとの差の大きい方と平均厚みとの差を算出し、その差の平均厚みに対する割合(%)を算出することによって、長手方向全長に亘る厚みの変動率を算出した。
厚みの変動率=|最大厚みあるいは最小厚み−平均厚み|/平均厚み・・・7
アタゴ社製の「アッベ屈折計4T型」を用いて、各試料切り出し部から切り出された各試料フィルムを23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後に、厚み方向の屈折率(Nz)を測定した。また、全試料フィルムの平均の平均屈折率を算出して、全試料中で最大あるいは最小のNzと平均屈折率との差を算出するとともに、その差の平均屈折率に対する割合を変動率として算出した。
また、上記の如く得られたポリアミド系樹脂フィルムロール(スリットロール)を用いて、そのポリアミド系樹脂フィルムロールを構成するポリアミド系樹脂フィルムの片面に、以下に示す方法で、塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層した。
・塩化ビニリデン/塩化ビニル/アクリロニトリルを89/7/4のモル比で混合した塩化ビニリデン/塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体エマルジョン・・100重量部(固型分比)
・ワックスエマルジョン(ワックス融点 78℃)・・2重量部
・架橋化アクリル樹脂微粉末(粒径=10μ)・・・0.3重量部
各切り出し部から切り出された各試料フィルムを23℃、65%RHの雰囲気中で2時間以上放置した後、東洋精機製作所社製の「フィルムインパクトテスター TSS式」を使用し、直径12.7mmの半球型衝突子により破断強度を測定し、衝撃強度とした。また、全試料フィルムの平均の衝撃強度も算出した。
上記した沸水収縮率、縦方向厚み斑、屈折率、衝撃強度を測定したスリットロールとは別のスリットロール(同一のミルロールから得られたもの)を用い、そのスリットロールを構成する二軸配向ポリアミド系樹脂フィルムにウレタン系AC剤(東洋モートン社製「EL443」)を塗布した後、その上に、モダンマシナリー社製のシングルテストラミネータ−装置を用いて厚さ15μmのLDPE(低密度ポリエチレン)フィルムを315℃で押し出し、さらに、その上に厚さ40μmのLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)フィルムを連続的にラミネートし、ポリアミド系樹脂/LDPE/LLDPEよりなる3層積層構造のラミネートフィルムロールを得た。また、ラミネートフィルムロールを製造する際の加工性を下記の3段階で評価した。
○:ロールに皺が発生せず、条件調整も不要
△:条件調整によりロールの皺が解消
×:どのように条件調整を行っても、ロールに皺が発生
また、そのラミネートフィルムロールから切り出したラミネートフィルムを、幅15mm、長さ200mmに切り出して試験片とし、東洋ボールドウイン社製の「テンシロンUMT−II−500型」を用いて、温度23℃、相対湿度65%の条件下でポリアミド系樹脂フィルム層とLDPE層間の剥離強度を測定した。なお、引張速度は10cm/分、剥離角度は180度とし、剥離部分に水を付けて測定した。また、ラミネート強度の測定は、ラミネートフィルムロールの巻き終わりから2m以内において1番目の試料片を切り出し、1番目の試料片の切り出し部分から約100m毎において2番目から20番目の試料片を切り出し、フィルムの巻き始めから2m以内において21番目の試料片を切り出し、それらの1番目から21番目までの各試料片について測定した。また、それらの測定値の平均も算出した。
上記の如くラミネートフィルムロールとして巻き取られたラミネートフィルムを、西部機械社製のテストシーラーを用いて巻き長さ方向に平行に2つに折り畳みつつ縦方向に各両端20mmずつを150℃で連続的に熱シールし、それに垂直方向に10mmを150mm間隔で断続的に熱シールして幅200mmの半製品を得た。これを巻き長さ方向に、両縁部をシール部分が10mmとなるように裁断した後、これと垂直方向にシール部分の境界で切断し、3方シール袋(シール幅:10mm)を作製した。それらの3方シール袋の中から、ラミネートフィルムロールの巻き終わりから2m以内の部分から作製された3方シール袋を1番目のサンプルとして選択し、その1番目のサンプルの作製部分から約100,200,・・・1800,1900m離れた部分から作製された3方シール袋を、それぞれ、2番目〜20番目のサンプルとして選択し、ラミネートフィルムロールの巻き始めから2m以内の部分から作製された3方シール袋を21番目のサンプルとして選択した。そして、それらの11枚の3方シール袋を沸騰水中で30分間熱処理した後、23℃、65%RHの雰囲気で一昼夜保持し、さらに、それらの21枚の3方シール袋を重ねて上から袋全面に1kgの荷重をかけ、一昼夜保持した後に荷重を取り去って袋の反り返り(S字カール)の度合いを以下のようにして評価した。
◎ :全く反り返りがない
○ :わずかに反り返りが見られる
× :明らかに反り返りが見られる
××:反り返りが著しい
各切り出し部から切り出したフィルムを、湿度65%RH、気温25℃の雰囲気下で、2日間に亘って酸素置換させた後に、JIS−K−7126(B法)に準拠して、酸素透過度測定装置(OX−TRAN 2/20:MOCOM社製)を用いて測定した。
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムを、テフロン製ロールによって延伸温度約90℃で約2.2倍に縦延伸(第1縦延伸)した後、セラミック製ロールによって延伸温度約70℃で約1.5倍に縦延伸(第2縦延伸)した。さらに、縦延伸されたシートを、実施例1と同様に、連続的にステンターに導き、約130℃で4.0倍に横延伸し、約210℃で熱固定して5.0%の横弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去することによって、約15μmの二軸延伸フィルムを1000m以上に亘って連続的に製膜した。なお、フィルムを連続製造したときのフィルム表面温度の変動幅は、実施例1と同様であった。得られたフィルムを、実施例1と同様にスリットして巻き取ることによって、実施例2のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより実施例2のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムを、実施例1と同様に二段階に縦延伸した。しかる後、縦延伸されたシートを、連続的にステンターに導き、約130℃で3.6倍に横延伸し、約215℃で熱固定して3.0%の横弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去することによって、約15μmの二軸延伸フィルムを1000m以上に亘って連続的に製膜した。なお、フィルムを連続製造したときのフィルム表面温度の変動幅は、実施例1と同様であった。得られたフィルムを、実施例1と同様にスリットして巻き取ることによって、実施例3のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより実施例3のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
原料チップAと原料チップBとの混合比率を、チップAを15.0重量%としてチップBを85.0重量%とした以外は、実施例1と同様にして、実施例4のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。なお、実施例4においても、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ以外のポリアミド系樹脂チップ(チップA)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ(チップB)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより実施例4のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
原料チップA,Bの代わりに、それぞれ、原料チップD,Eを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例5のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た(すなわち、実施例5においては、5.0重量%のチップDと95.0重量%のチップEとを用いてポリアミド系樹脂フィルムロールを製造した)。なお、実施例5においても、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ以外のポリアミド系樹脂チップ(チップD)の平均長径、平均短径、平均チップ長さは、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ(チップE)の平均長径、平均短径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれている。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより実施例5のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
ブレンダー内の原料チップを押出機直上のホッパに供給する際にホッパの傾斜角を65゜に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例6のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより実施例6のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
溶融した樹脂を金属ロールへの巻き付ける際におけるバキュームボックスの吸引風速を、吸引口の全幅に亘って3.0±0.5m/sec.となるように調整した以外は、実施例1と同様にして、実施例7のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより実施例7のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
実施例1と同様にして得られた未延伸フィルムを、テフロン製ロールによって延伸温度約90℃で約1.5倍に縦延伸(第1縦延伸)した後、セラミック製ロールによって延伸温度約70℃で約2.2倍に縦延伸(第2縦延伸)した。さらに、縦延伸されたシートを、連続的にステンターに導き、実施例1と同様に横延伸し、熱固定して横弛緩処理を施した後に冷却し、両縁部を裁断除去することによって、約15μmの二軸延伸フィルムを1000m以上に亘って連続的に製膜した。なお、フィルムを連続製造したときのフィルム表面温度の変動幅は、実施例1と同様であった。しかる後、得られたフィルムを、実施例1と同様にスリットして巻き取ることによって、比較例1のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより比較例1のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
原料チップAの代わりに原料チップCを用いた以外は実施例1と同様にして、比較例2のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。なお、比較例2においては、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ以外のポリアミド系樹脂チップ(チップC)の平均長径、平均チップ長さは、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ(チップB)の平均長径、平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれていない。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより比較例2のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
原料チップA,Bの予備乾燥条件を、約4.0時間に亘って約100℃に加温する方法に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例3のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。なお、予備乾燥後に、ブレンダー内から各チップを所定量採取して水分率を測定したところ、チップA,Bの水分率は、いずれも1500ppmであり、ホッパに供給する直前のチップA,Bの温度は、いずれも約85℃であった。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより比較例3のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
原料チップA,Bを、予備乾燥した後に押出機直上のホッパに供給する前に、各ブレンダー内で約5時間に亘って放置した以外は、実施例1と同様にして、比較例4のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。なお、ホッパに供給する直前のチップA,Bの水分率は、いずれも800ppmであり、ホッパに供給する直前のチップA,Bの温度は、いずれも約30℃であった。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより比較例4のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
溶融した樹脂を金属ロールへの巻き付ける際においてバキュームボックスによる吸引を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例5のポリアミド系樹脂フィルムロールを得た。しかる後、実施例1と同様な方法で塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層することにより比較例5のポリアミド系樹脂積層フィルムロールを得た。そして、得られたポリアミド系樹脂積層フィルムロールの特性を実施例1と同様の方法によって評価した。評価結果を表3〜8に示す。
表3〜8から、実施例1〜7のフィルムロールは、いずれも、ロール全体に亘る縦方向の厚み斑が非常に小さく、沸水収縮率、屈折率やガスバリア性等の物性の変動が小さいことが分かる。また、そのように沸水収縮率や屈折率等の物性の変動が小さい実施例1〜7のフィルムロールは、いずれも、S字カール現象が起こらず、ラミネート加工性が良好であることが分かる。その上、実施例1〜7のフィルムロールを構成するフィルムは、衝撃強度(強靱性、耐ピンホール性)が良好であり、ラミネート強度が高く、ガスバリア性が非常に高いことが分かる。これに対して、比較例1〜5のフィルムロールは、ロール全体に亘る縦方向の厚み斑や、沸水収縮率、屈折率やガスバリア性等の物性の変動が大きくなっており、S字カール現象が見られたり、ラミネート加工性が不良であったりすることが分かる。
Claims (19)
- ブロッキング防止剤を含み、かつ、塩化ビニリデンを85モル%以上含んだ塩化ビニリデン系共重合体樹脂層が少なくとも片面に積層されており幅が0.2m以上3.0m以下で長さが300m以上30000m以下のポリアミド系樹脂積層フィルムを巻き取ってなるポリアミド系樹脂積層フィルムロールであって、
フィルムの巻き終わりから2m以内に1番目の試料切り出し部を、また、フィルムの巻き始めから2m以内に最終の切り出し部を設けるとともに、1番目の試料切り出し部から約100m毎に試料切り出し部を設けたとき、下記要件(1)〜(3)を満たすことを特徴とするポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
(1)前記各切り出し部から切り出された各試料について、全方向の沸水収縮率のうちの最大値である最大沸水収縮率を測定したときに、それらの最大沸水収縮率の平均値である平均沸水収縮率が2%〜6%であるとともに、すべての試料の最大沸水収縮率の変動率が、前記平均沸水収縮率に対して±2%〜±10%の範囲内である
(2)前記各切り出し部から切り出された各試料について、長手方向に対し+45度方向の沸水収縮率と長手方向に対し−45度方向の沸水収縮率との差の絶対値である沸水収縮率方向差を求めたときに、それらの沸水収縮率方向差の平均値である平均沸水収縮率方向差が1.5%以下であるとともに、すべての試料の沸水収縮率方向差の変動率が、前記平均沸水収縮率方向差に対して±2%〜±10%の範囲内である
(3)巻取られたロールの長手方向全長に亘る厚みの変動率が、平均厚みに対して±2%〜±30%の範囲内である - 各切り出し部から切り出された各試料について、酸素透過度を求めたときに、それらの酸素透過度の平均値である平均酸素透過度が100ml/m2 ・MPa・day以下であるとともに、すべての試料の酸素透過度の変動率が、前記平均酸素透過度に対して±2%〜±20%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 各切り出し部から切り出された各試料について、厚み方向の屈折率を測定したときに、それらの屈折率の平均値である平均屈折率が1.500以上1.520以下であるとともに、すべての試料の屈折率の変動率が、前記平均屈折率に対して±2%以内の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- ポリアミド系樹脂フィルムを構成するポリアミドの主成分がナイロン6であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 異なる2種以上のポリアミド系樹脂の混合物から形成されたポリアミド系樹脂フィルムを巻き取ったものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- ポリオレフィン系樹脂フィルムとラミネートされるものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 溶融させたポリアミド系樹脂をTダイから押し出し、金属ロールに接触させて冷却することによって得られた未配向のシート状物を二軸に延伸したポリアミド系樹脂フィルム上に塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- テンター延伸法により延伸したポリアミド系樹脂フィルム上に塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 逐次二軸延伸したポリアミド系樹脂フィルム上に塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 縦方向と横方向との二軸に延伸したポリアミド系樹脂フィルム上に塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 実質的に未配向のポリアミド系樹脂からなるシート状物を、前記ポリアミド系樹脂のガラス転移温度+20℃よりも高温で3倍以上の倍率となるように少なくとも2段階で縦方向に延伸を施した後に、3倍以上の倍率となるように横方向に延伸を施したポリアミド系樹脂フィルム上に塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 最終的な延伸処理を施した後に熱固定したポリアミド系樹脂フィルム上に塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項11に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 熱固定後に弛緩処理を施したポリアミド系樹脂フィルム上に塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層して巻き取ったものであることを特徴とする請求項12に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系樹脂積層フィルム中に、滑剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、耐光剤、耐衝撃性改良剤のうちの少なくとも1種が添加されていることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系樹脂フィルム中に、無機粒子が添加されていることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 無機粒子が、平均粒径0.5〜5.0μmのシリカ粒子であることを特徴とする請求項15に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 巻き取られたポリアミド系樹脂フィルム中に、高級脂肪酸が添加されていることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロール。
- 請求項1に記載されたポリアミド系樹脂積層フィルムロールを製造するための製造方法であって、
ポリアミド系樹脂チップを溶融押し出ししながら製膜するフィルム化工程と、
そのフィルム化工程で得られる未延伸フィルムを縦方向および横方向に二軸延伸する二軸延伸工程と、
二軸延伸後にロール状に巻き取る巻き取り工程と、
巻き取られたポリアミド系樹脂フィルムを巻き返しながらそのフィルムの少なくとも片面に、塩化ビニリデン系共重合体樹脂層を積層する積層工程とを含んでおり、
下記要件(1)〜(5)を満たすことを特徴とするポリアミド系樹脂積層フィルムロールの製造方法。
(1)前記二軸延伸工程が、縦方向に2段階で延伸した後に横方向に延伸するものであるとともに、前記縦方向の二段階延伸における一段目の延伸倍率を二段目の延伸倍率より高くしたものであること
(2)前記フィルム化工程が、使用量の最も多いポリアミド系樹脂からなるチップと、そのポリアミド系樹脂チップとは組成の異なる他のポリアミド系樹脂チップ1種類以上とを混合した後に溶融押し出しするものであるとともに、使用される各ポリアミド系樹脂チップの形状が、長径および短径を有する楕円断面を有する楕円柱状とされており、かつ、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップ以外のポリアミド系樹脂チップが、使用量の最も多いポリアミド系樹脂チップの平均長径、平均短径および平均チップ長さに対し、それぞれ±20%以内の範囲に含まれる平均長径、平均短径および平均チップ長さを有するものに調整されていること
(3)前記フィルム化工程が、原料チップ供給部として漏斗状ホッパを供えた押出機を用いて溶融押出しする工程を含んでいるとともに、前記ホッパの傾斜角度が65度以上に調整されており、かつ、前記ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの水分率が800ppm以上1000ppm以下に調整されており、なおかつ、前記ホッパに供給する前のポリアミド系樹脂チップの温度が80℃以上に調整されていること
(4)前記フィルム化工程が、押出機から押し出された溶融樹脂を冷却ロールに巻き取ることにより冷却する工程を含んでいるとともに、その冷却工程においては、溶融樹脂と冷却ロールの表面に接触する部分が、溶融樹脂の全幅に亘って、吸引装置により巻き取り方向と反対方向に吸引されること
(5)前記積層工程が、最終的な塩化ビニリデン系共重合体樹脂層の被覆量を0.5〜3.0g/m2 とするように塩化ビニリデン系共重合体樹脂層層形成用の塗布液を塗布するものであること - 縦延伸工程の前に実行される予備加熱工程と、縦延伸工程の後に実行される熱処理工程とを含んでおり、
それらの縦延伸工程と予備加熱工程と熱処理工程とにおける任意ポイントでのフィルムの表面温度の変動幅が、フィルム全長に亘って平均温度±1℃の範囲内に調整されていることを特徴とする請求項18に記載のポリアミド系樹脂積層フィルムロールの製造方法。
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