JP4658441B2 - 食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム - Google Patents

食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、滑り性、並びに接着性の優れたポリアミドフィルムに関する。さらに詳しくは、ポリアミドに特定の脂肪酸ビスアミド及びポリグリセリン脂肪酸エステルを添加することにより、特に高湿度下において優れた滑り性を有し、かつラミネート接着性に優れたポリアミドフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ポリアミド系樹脂フィルムは、機械特性、光学特性、熱的特性、ガスバリアー性、強靱性、耐ピンホール性、耐屈曲性などに優れており、包装用途、特に食品包装用途を主体に広く使用されている。包装用途としてフィルムを使用する際、印刷、蒸着、ラミネート、製袋などの加工時における作業性、加工速度の高速化のために、フィルムは滑り性が優れていることが要求される。特に水分を多く含む食品の包装においては、高湿度環境下で使用されることから、高湿度下での滑り性が重要視されている。しかし、ポリアミド系樹脂フィルムは、高い湿度の環境では、滑り性が悪化する傾向があり、その改善が求められていた。
【0003】
従来、ポリアミド系樹脂フィルムの滑り性を改善する手段として、▲1▼無機フィラーの添加による表面突起の形成、▲2▼フィルム表面への突起形成物質のコーティング、▲3▼有機滑剤を添加する方法、など種々の方法が試みられてきた。
【0004】
しかしながら、無機フィラーの添加により表面突起を形成する方法は有効な手段ではあるが、無機フィラーの添加量が少ないと十分な滑り性が得られず、逆に多過ぎるとフィルムの透明性が低下してしまい、包装用フィルムとしての商品価値を失ってしまうといった問題から、特に高湿度下で十分な滑り性を有するポリアミドフィルムは得られていなかった。
【0005】
一方、ビスアミド化合物などの有機滑剤を添加する方法は、得られるフィルムの透明性を保ったまま、滑り性を改良できる方法として公知であるが、多量に添加すると、フィルムの印刷時における印刷インクの密着性が低下して印刷不良が起こりやすくなったり、ラミネート時における接着剤との密着性が低下するという欠点を有する。このため、添加量の上限に制約が生じ、高湿度下の滑り性と接着性を同時に満足できるレベルにすることができなかった。
【0006】
このため、一般的には、無機フィラーと有機滑剤の添加の併用により、透明性、滑り性及び印刷性の適正化が図られているが、包装用フィルムとして求められる透明性と印刷性を満足し、かつ、高湿度下の滑り性と接着性に優れたポリアミドフィルムは、工業的に得られていないのが実状であった。
【0007】
例えば、特許文献1では、フィルム表面の突起数を特定の範囲にし、かつ、有機滑剤添加で表面を疎水化することにより高湿度下の滑り性を改良する方法が提案されているが、満足しうる滑り性を得ることができないものであった。
【0008】
また、抗ブロッキング性、並びに透明性を改良する方法として、特許文献2では、ポリアミド樹脂100質量%に対して0.5〜5.0質量%のポリグリセリン脂肪酸エステルまたはポリグリセリン縮合ヒドロキシ脂肪酸エステル及び0.01〜1質量%の無機充填剤を含有させる方法が提案されている。しかしながら、この方法では低湿度では滑り性は良好であるが、高湿度下における滑り性を満足できるレベルにすることができないものであった。
【0009】
一方、ポリアミドフィルムの印刷性、並びにラミネート接着性を向上させるために、基材フィルムにポリウレタン系、ポリエステル系の水性エマルジョンコーティング剤をコーティングして易接着層を形成する方法が一般的に行われている。しかしながら、基材フィルムの非コーティング面に滑り性を付与するために、基材フィルム中に有機滑剤を増量すると、易接着層と基材フィルムとの間の接着性が低下してしまうという問題があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平10−168310号公報
【特許文献2】
特開2000−63578号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決し、フィルムの透明性や印刷加工性、ラミネート接着性を保持しつつ、特に高湿度下における滑り性に優れたポリアミドフィルムを提供することを目的するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ポリアミドフィルムに特定の脂肪酸系ビスアミドと特定のポリグリセリン脂肪酸エステルを配合することによって、その目的を達成することを見いだし、本発明に到達した。
【0013】
すなわち、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1) C8以上、C20以下の脂肪酸からなるビスアミド0.03〜0.09質量%と、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.06〜0.18質量%とを含有することを特徴とする食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム。
(2) 片面に易接着層を有する(1)記載の食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルムであって、前記易接着層が水性ポリウレタン系樹脂とメラミン系架橋剤とから形成された皮膜であることを特徴とする食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明のポリアミドフィルムを構成するポリアミド樹脂としては、3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、二塩基酸とジアミンなどの重縮合によって得られるポリアミド樹脂を用いることが出来る。具体的には、ε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドンなどの重合体、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのジアミンと、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン二塩基酸、グルタール酸などのジカルボン酸との塩を重縮合せしめて得られる重合体またはこれらの共重合体、例えば、ナイロン4、6、7、8、11、12、6・6、6・10、6・11、6・12、6T、6/6・6、6/12、6/6T、6I/6Tなどがあげられる。
機械的特性や熱的特性の点から、包装用ポリアミドフィルムとしては、ナイロン6やナイロン66を主成分とする構成が好適である。
【0015】
本発明のポリアミドフィルムは、脂肪酸からなるビスアミドを含有することが必要である。そして、該脂肪酸の炭素数Cは8以上、20以下であることが必要であり、C12以上、C18以下が好ましく、C16以上、C18以下がより好ましい。C20を超える脂肪酸からなるビスアミドでは、高湿度領域に至るまで滑り性改良効果は十分であるが、易接着層との接着性が急激に下落する。またC8未満の脂肪酸からなるビスアミドでは、高湿度下の滑り性改良効果が十分ではない。
具体的なC8以上、C20以下の脂肪酸としては、ステアリン酸(C18)などの飽和脂肪酸や、オレイン酸(C18)などの不飽和脂肪酸があげられる。これらの脂肪酸からなるビスアミドとしては、具体的には、一般的に市販されているものとしてエチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミドなどのエチレンビスアミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミドなどのヘキサメチレンビスアミドなどを挙げることができる。エチレンビスアミドは高湿度下での滑り性改良効果に優れ、特に、エチレンビスステアリン酸アミドは、高湿度下の滑り性改良効果と押出し安定性に優れ好ましい。
【0016】
ポリアミドフィルムにおける、脂肪酸系ビスアミドの含有量は、0.03〜0.09質量%であることが必要であり、0.04〜0.08質量%が好ましく、0.05〜0.07質量%がより好ましい。0.03質量%未満では、高湿度下での滑り性改良効果が低すぎる。一方、0.09質量%を超えると、接着強度が急激に低下し好ましくない。
【0017】
また、本発明のポリアミドフィルムは、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有することが必要である。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリン成分が4〜6ユニット、脂肪酸成分についてはC18以下のものが好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルの具体例としては、ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル、ペンタグリセリントリステアリン酸エステル、テトラグリセリントリステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンジステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、この他、ヘキサグリセリントリパルミチン酸エステル、ヘキサグリセリントリオレイン酸エステルなどのパルミチン酸エステル、オレイン酸エステルが挙げられる。ステアリン酸エステルは、押出加工性、高湿度下での滑り性改良効果、および接着性改良効果に優れているので好ましく、特に、ヘキサグリセリントリステアリン酸エステルは、接着性改良効果に優れ好ましい。
【0018】
ポリアミドフィルムにおける、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、0.06〜0.18質量%であることが必要であり、好ましくは0.06〜0.15質量%である。0.06質量%未満では、高湿度下での滑り性改良効果、及び接着性改良効果が低すぎる。一方、0.18質量%を超えると、易接着層との接着性改良効果が飽和してしまうため、原料コストアップに繋がり非経済的である。また、フィルム中の分散性が低下し、これまた、外観不良のものしか得られない。。
【0019】
上述のように、本発明のポリアミドフィルムは、脂肪酸系ビスアミドと、ポリグリセリン脂肪酸エステルとを含有する。これらを含有することにより、高湿度下における滑り性並びに接着性に優れた2軸延伸ポリアミドフィルムが得られる。
脂肪酸系ビスアミドのみを用いて、高湿度下の滑り性を満足させるためには、その濃度を高める必要があるが、濃度上昇にともない、易接着層との接着性が低下する。逆に、満足できる接着性を得るためには濃度を低下させる必要があるが、それにより高湿度下の滑り性が犠牲となる。
一方、ポリグリセリン脂肪酸エステルのみを用いては、高湿度下の滑り性を満足しうるレベルにすることができない。
すなわち、両者を併用することによって初めて、優れた高湿度下の滑り性と、接着性が得られ、両者を併用することは、本発明の最も重要な要素である。
【0020】
本発明のポリアミドフィルムは、上記脂肪酸系ビスアミドと、ポリグリセリン脂肪酸エステルとを特定量含有するので、湿度90%RHという高湿度下での静摩擦係数を0.50以下にすることができる。また、後述の易接着層を形成することにより、ラミネート強度を8.0N/cm以上にすることができる。
【0021】
本発明のポリアミドフィルムは、シリカ粒子を含有してもよい。含有するシリカ粒子としては、無定形の二酸化珪素で、平均粒径が1〜3μmであるものが好ましい。
【0022】
ポリアミドに脂肪酸系ビスアミド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、シリカ粒子を添加する方法については特に制限はなく、通常用いられる方法に従って調製することができる。例えば、ポリアミド樹脂ペレットに、シリカ粒子、脂肪酸系ビスアミド、及びポリグリセリン脂肪酸エステルを、それぞれ所定の割合でドライブレンドして使用してもよい。シリカ粒子については、ポリアミド樹脂の重合時に、ポリアミド樹脂形成原料に配合し、あらかじめ樹脂中に分散させて使用することがよい。
【0023】
本発明においては、さらに必要に応じて、通常配合される各種の添加剤および改質剤、例えば、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、結晶核剤、離型剤、可塑剤、架橋剤、難燃剤および着色剤(顔料、染料など)などを配合してもよい。
【0024】
このようにして調製されたポリアミド樹脂は、公知のフィルム製膜法によって、本発明のポリアミドフィルムに成形することができる。例えば、Tダイから溶融ポリマーを押出後、キャスティングロールで冷却して未延伸シートを作成する。ついで、これを同時2軸延伸、または、逐次2軸延伸する。このようにして得られる延伸フィルムは寸法安定性を良くするために、200℃前後の温度で短時間の熱処理を施す。
【0025】
なお、本発明のポリアミドフィルムは、単層フィルムであってもよいし、共押出やラミネートなどによる積層フィルムであってもよい。
【0026】
本発明のポリアミドフィルムには、易接着層として、水性ポリウレタン系樹脂とメラミン系架橋剤とからなる皮膜を形成することができる。
本発明で用いる水性ウレタン系樹脂として、アイオノマー型自己乳化型ポリウレタン樹脂、アイオノマー型自己乳化型ポリウレタン−ポリ尿素樹脂などが挙げられ、これらは例えば、ポリオールとポリイソシアネートとの反応より得られる熱硬化性樹脂である。一方、メラミン系架橋剤としては、メラミンをメチロール化したものが用いられ、反応性の制御、貯蔵安定性を付与するために、メチロール基をアルコシキ化したものを用いるのが一般的である。
【0027】
易接着層は、前述のフィルム製造工程において、ポリアミドフィルムに形成することができる。すなわち、同時2軸延伸法では同時2軸延伸工程前において、また逐次2軸延伸法では後段の延伸工程の前において、フィルムの片面に水性ポリウレタン系樹脂エマルジョンとメラミン系架橋剤の混合液を、延伸後の厚みが0.03〜0.10μmとなるようにコーティングしておくことによって、該皮膜が形成されたフィルムを製造することができる。なお、易接着層の形成方法については、前記方法に限定されず、延伸後のフィルムに厚みが0.03〜0.10μmとなるように、インラインまたはオフラインでコーティングする方法を採用してもよい。
【0028】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限りこれらに限定されるものではない。なお、フィルムの各物性は、以下に示す方法によって求めた。
(1)静摩擦係数:
相対湿度90%、温度20℃の条件下、JIS K7125に準じ、2軸延伸ポリアミドフィルムの易接着層を形成していない面どうしの静摩擦係数を測定した。
(2)ラミネート強度:
2軸延伸ポリアミドフィルムの易接着層面に、ドライラミネート用ポリウレタン系接着剤(武田薬品工業社製、A515/A50)を4〜5g/m2塗工し、ドライラミネート用未延伸ポリプロピレン(東セロ社製、RXC−18、60μm)を、ドライラミネート法(温度80℃、圧力490kPa)によりラミネートした。幅15mmのラミネートされたフィルム積層体を試料として用い、20℃×65%RHの環境下にて、引張速度300mm/minの速度で剥離し、T型剥離法によりラミネート強度を測定した。
【0029】
また、フィルムの製造に使用したマスターチップは下記の方法により調製した。
(1)シリカマスターチップの調製
内容積30リットルのオートクレーブに10kgのε−カプロラクタム、1kgの水、および500gのシリカ(富士シリシア化学社製、サイリシア310P、平均粒径1.4μm)を投入し、100℃に保持して、この温度で反応系内が均一になるまで攪拌した。引き続き、攪拌しながら260℃に加熱し、圧力1.5MPaを1時間維持し、さらに1時間かけて常圧まで放圧し、さらに1時間重合した。重合が終了した時点で、上記反応生成物をストランド状に払い出し、冷却、固化後、切断して、ポリアミド樹脂からなるペレットを得た。次いでこのペレットを95℃の熱水で8時間精錬し、未反応モノマー等を除去した後、乾燥した。得られたポリアミド樹脂の相対粘度は2.7であった。各シリカマスターも同様にして調製した。実験に供したシリカの種類を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004658441
【0031】
(2)脂肪酸系ビスアミドマスターチップの調製
ナイロン6樹脂(ユニチカ社製、A1030BRF、相対粘度2.7)に、エチレンビスステアリン酸アミド(日本化成社製、スリパックスE)を1.5質量%ドライブレンドした後、これをシリンダ温度設定250℃の30mm2軸押出機で溶融混練し、ストランド状に押出し、冷却、固化後、切断して、マスターチップを得た。各脂肪酸系ビスアミドマスターも同様にして調製した。実験に供した脂肪酸系ビスアミドの種類を表2に示す。
【0032】
【表2】
Figure 0004658441
【0033】
(3)ポリグリセリン脂肪酸エステルマスターチップの調製
ナイロン6樹脂(ユニチカ社製、A1030BRF、相対粘度2.7)に、ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル(阪本薬品工業社製、SYグリスターTS−500)を1.5質量%ドライブレンドした後、これをシリンダ温度設定250℃の30mm2軸押出機で溶融混練し、ストランド状に押出し、冷却、固化後、切断して、マスターチップを得た。各ポリグリセリン脂肪酸エステルマスターも同様にして調製した。実験に供したポリグリセリン脂肪酸エステルの種類を表3に示す。
【0034】
【表3】
Figure 0004658441
【0035】
実施例1〜8及び比較例1〜10
ナイロン6樹脂(ユニチカ社製、A1030BRF、相対粘度2.7)に、シリカ粒子としてサイリシア310Pが0.12質量%、ミズカシルP73が0.03質量%となるようそれぞれのシリカマスターチップを混合し、脂肪酸系ビスアミドとポリグリセリン脂肪酸エステルが表4に示す含有量になる様に、脂肪酸系ビスアミドマスターチップ、及びポリグリセリン脂肪酸エステルマスターチップを混合し、シリンダ温度260℃に設定した90mm単軸押出機に供給し、Tダイより押出し、設定温度20℃の冷却ロールに接触させて厚さ140μmの未延伸シートを得た。
次いで、得られた未延伸シートを50℃に調整した温水層に1分間浸漬したのち、水性ウレタン系樹脂エマルジョン(大日本インキ社製)とメラミン系架橋剤(大日本インキ社製)の混合液をマイヤーバーコータにて延伸後の厚みが0.07μmとなるようコーティングして皮膜を形成し、70℃の温風ドライヤーにて水分を乾燥させた。ついで、同時2軸延伸機にて延伸温度190℃で縦3倍、横3.3倍延伸し、210℃で5秒間の熱処理を行い、さらに横方向に5%の弛緩処理を行い、冷却して、片面に易接着層を有する厚さ15μmの2軸延伸フィルムを得た。得られたフィルムを物性測定に供した。その結果を表4に示した。
【0036】
【表4】
Figure 0004658441
【0037】
実施例1〜8の2軸延伸ポリアミドフィルムは、高湿度下(90%RH)での滑り性、及びラミネート強度に優れている。本発明の範囲を外れる比較例1〜10のフィルムでは、高湿度下での滑り性に劣る、または、ラミネート強度が低いなどの問題があり、優れたフィルムは得られなかった。
【0038】
【発明の効果】
本発明により、フィルムの透明性や印刷加工性、ラミネート接着性を保持しつつ、特に高湿度下における滑り性に優れた食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルムを提供することが可能となった。

Claims (5)

  1. C8以上、C20以下の脂肪酸からなるビスアミド0.03〜0.09質量%と、ポリグリセリン脂肪酸エステル0.06〜0.18質量%とを含有することを特徴とする食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム。
  2. 片面に易接着層を有する請求項1記載の食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルムであって、前記易接着層が水性ポリウレタン系樹脂とメラミン系架橋剤とから形成された皮膜であることを特徴とする食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム。
  3. C8以上、C20以下の脂肪酸からなるビスアミドがエチレンビスステアリン酸アミドである請求項1または2記載の食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム。
  4. ポリグリセリン脂肪酸エステルがヘキサグリセリントリステアリン酸エステルである請求項1〜3のいずれかに記載の食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム。
  5. ポリアミドの主成分がナイロン6であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食品包装用2軸延伸ポリアミドフィルム。
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