JP5560952B2 - 自動販売機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動販売機の上部に追加装備してその外観形状を変更可能な自動販売機に関する。
この種の自動販売機として缶入り飲料,ペットボトル入り飲料等の商品を販売する一般的な自動販売機は断熱筐体としてなる本体キャビネットの前面に片開き式の外扉が設けられ、当該外扉には額縁状の窓を形成して商品展示室が形成されている。この商品展示室の前面は透明パネルで覆われて商品展示室に展示された複数の商品見本を外部から視認できるようにされている。このような自動販売機においては商品展示室を有する外扉の表面部分が自動販売機自身の存在感や宣伝効果に大きな役割を果たしている。このため、外扉における商品展示室の形状や外扉の表面に飲料容器を描くなどのデザインを施して他の自動販売機に対して際立つように工夫されている。しかしながら、自動販売機の標準的な外郭形状や寸法は規制されていることから他の自動販売機に対してインパクトを与えることができない。そこで、標準的な自動販売機に対して差別化を図るために外扉の上部にアーチ形部材を追加装備するようにして差別化を図るようにしたものが知られている(例えば、特許文献1)。

特開平5−325003号公報
ところで、この種の標準的な自動販売機においてはその外郭を角柱状に形成して運搬時や倉庫への保管時にその運搬効率や保管スペース効率を図るために積み重ねることができるように構成されている。一方、上記特許文献1に記載された自動販売機においては外扉の上部にアーチ形部材を有するために積み重ねることができないという課題を有する。また、設置場所によっては高さが規制され、また、土台が傾斜している場合には自動販売機を水平に設置するための寸法も必要であることから、実際に設置する段階において設置ができない羽目に陥るおそれがあるという課題を有する。
そこで、本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、標準的な自動販売機に大幅な変更を加えることなく存在感や宣伝効果を発揮することが可能な自動販売機を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、本体キャビネットの前面を開閉する片開き式の外扉を備え、前記外扉に画成され、前面が透明パネルにより覆われた商品展示室を備えた自動販売機において、前記外扉の上部に装飾ユニットを着脱自在に取付け、当該装飾ユニットは少なくとも前記外扉の前面に位置して商品展示室まで延在する装飾部材を備え、前記装飾部材における商品展示室までの延在部分は商品展示室に施された彩色と同一の彩色が施されていることを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機において、外扉には立体のリボンを有し、装飾ユニットには前記リボンに連続する立体のリボン部材を備え、当該リボン部材は外扉のリボンに施された色彩と同一の色彩が施されていることを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機において、装飾ユニットは外扉の商品展示室まで延在する延在部を有するシート状の装飾部材、外扉の上部に着脱自在に取付けられるベース部材および押え部材からなり、前記ベース部材および押え部材により装飾部材を挟持してなることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る発明は、本体キャビネットの前面を開閉する片開き式の外扉を備え、前記外扉に画成され、前面が透明パネルにより覆われた商品展示室を備えた自動販売機の商品見本展示装置において、前記外扉の上部に装飾ユニットを着脱自在に取付け、当該装飾ユニットは少なくとも前記外扉の前面に位置して商品展示室にまで延在する装飾部材を備えてなることにより、外扉に画成された商品展示室を装飾部材の領域まで拡大することができ、従来においては外扉に画成された商品展示室内に設けていた広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体を装飾部材に移動させることが可能となり、この場合、装飾部材は専ら広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体に使用できることから商品展示室内に設けていた表示媒体よりも格段に大きく表示することができるので絶大な宣伝効果を得ることができるという効果を有する。
また、本発明の請求項に係る発明は、商品展示室にまで延在された装飾部材は商品展示室に施された彩色と同一の彩色が施されていることにより、外扉に画成された商品展示室と装飾部材の色彩が同一であるので商品展示室が宛ら装飾部材にまで拡大された印象を与えることができるという効果を有する。
また、本発明の請求項に係る発明は、請求項1記載の自動販売機において、外扉には立体のリボンを有し、装飾ユニットには前記リボンに連続する立体のリボン部材を備え、当該リボン部材は外扉のリボンに施された色彩と同一の色彩が施されているにより、外扉に敷設した立体のリボンを延長させて表示させることができ、三次元的に浮き出すような印象を与えるリボンをより一層際立たせることが可能となり、他の自動販売機との差別化を図ることができるという効果を有する。
さらに、請求項に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機において、装飾ユニットは外扉の商品展示室まで延在する延在部を有するシート状の装飾部材、外扉の上部に着脱自在に取付けられるベース部材および押え部材からなり、前記ベース部材および押え部材により装飾部材を挟持してなることにより、少ない部品点数により装飾ユニットを構成することができるとともに装飾ユニットの装着および装飾部材の交換を容易に行うことができるという効果を有する。
本発明の実施の形態1である自動販売機を示し、(a)はその全体構成を示す正面図、(b)は(a)の自動販売機の外扉、および中扉を開放した状態を示す斜視図である。 図1の外扉の上部に敷設された装飾ユニットを示し、(a)は装飾ユニットを敷設した状態の前面側斜視図、(b)は(a)の装飾ユニットを分解して示す前面側斜視図である。 図2の外扉を背面側から見た図を示し、(a)は装飾ユニットを敷設した状態の斜視図、(b)は装飾ユニットを取り外した状態の斜視図である。 図1の商品展示台を構成する取付基台を示し、(a)はその正面側から見た斜視図、(b)はその背面側から見た斜視図である。 図4の取付基台に装着されるホルダーを示し、(a)はその正面側から見た斜視図、(b)はその背面側から見た斜視図である。 ホルダーを取付基台に装着した状態を示す斜視図である。 図1の販売促進用表示体を示す斜視図である。 図7の販売促進用表示体と取付け方向が異なる販売促進用表示体を示す斜視図である。 図7および図8のそれぞれの販売促進用表示体を、商品展示台を構成する取付基台に取付けた状態を示す斜視図である。 図1の照明光源としての発光ダイオードモジュールを示す斜視図である。 発光ダイオードモジュールのパネル押え部材への組付け状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2である自動販売機の主要部を示し、(a)はその外扉の上部に敷設された装飾ユニットの斜視図、(b)は(a)の装飾ユニットの分解斜視図である。 図12の(b)の分解した装飾ユニットの右端側を背面側から見た分解斜視図である。 図13の装飾ユニットを外扉の上部への組付け手順を示し、(a)はベース部材の組付け状態を表し、(b)は装飾部材の組付け状態を表し、(c)は押え部材の組付け状態を表す図である。
以下、本発明における実施の形態である自動販売機を図面に基づいて説明する。
(実施例1)
図1は本発明の実施の形態1である自動販売機の全体構成を示す。図において、1は前面が開放した断熱筐体として形成され、標準の外形寸法からなる本体キャビネットである。この本体キャビネット1の庫内は不図示の断熱仕切壁により左右方向に複数の商品収納室に区分され、各商品収納室には缶入り飲料,ペットボトル飲料等の商品を収容するとともにその下端に後述する商品選択ボタンの操作により商品を搬出する商品払出機構を有する商品収納ラックが収設されている。また、各商品収納室の下部には当該各商品収納室を冷却もしくは加熱して商品収納ラックに収容した商品を冷却・加熱する冷却/加熱ユニットが配設されている。そして、本体キャビネット1の前面開口は片開き式の断熱内扉3により閉塞されている。
前記本体キャビネット1の前面には不図示のヒンジ機構により開閉自在な片開き式の態様であって標準の外形寸法からなる外扉2が設けられ、この外扉2の前面の上部域には商品展示室5が設けられている。この商品展示室5は下方から上方に末広がりとなるようにデザインされており、その前面側が透明パネル6で覆われ、背面側が中扉4により覆われている。前記透明パネル6の上下左右の周縁はその裏面側に配設された上下左右のパネル押え部材21〜24(図1の(b)参照)により保持され、これらのパネル押え部材21〜24が商品展示室5の周囲の側壁を形成するため白色塗装が施されている。詳細については後述するが、商品展示室5内には上下方向に複数段、この実施の形態では4段の商品展示台を構成する取付基台30が外扉2に回動自在に配設されている。この取付基台30には商品見本8を個別に保持するホルダー40が装着され、前記取付基台30とホルダー40とにより商品展示台が構成される。また、前記取付基台30には新発売の商品、若しくはキャンペーン期間中のおすすめ商品などを表示する販売促進用表示体50が取付けられている。そして、前記ホルダー40に保持された商品見本8に対応して透明パネル6の前面には商品選択ボタン10が配設されている。なお、前記上側のパネル押え部材21には照明光源70(後述する発光ダイオードモジュールからなる)が配設されている。
前記商品展示室5の背面壁を形成する中扉4は左端側をヒンジ(不図示)により外扉2に開閉自在に取付けられている。この中扉4は上部領域が外扉2外形形状に対応する四角形状に形成されるとともに下部領域が商品展示室5の外形形状と一致する形状に形成され、その周囲を補強のために折り曲げられた薄板板金からなり、その表面には白色塗装が施されている。前記中扉4におけるヒンジとは反対側の端部にフックを有する係止片401とスライド片402が設けられ、前記係止片401が外扉2の扉枠に設けた係合ピン201に係合し、前記スライド片402がパネル押え部材24の背面に設けた係合金具202に係合することによって中扉4が外扉2に係止されるように構成されている。
前記外扉2の略中央部における正面視右側領域には接客部7が設けられ、この接客部7には硬貨投入口71、紙幣挿入口74、返却レバー73、投入金額,庫内温度,販売中,準備中等の各種情報をディスプレイに表示する販売情報表示部72が組付けられている。また、外扉2における高さ方向略中央であって右端側(反ヒンジ機構側)にはシリンダー錠付きの主ロック装置9が設けられ、前記外扉2における下部領域には硬貨返却口2a、商品販売口2bが設けられている。そしてまた、外扉2の正面視右側領域には外扉2の下端から上端まで曲線により連続するとともに上下端部側の幅が広く中央付近の幅が狭い合成樹脂製のリボン11が敷設され、このリボン11は外扉2の表面(前面)に対して前方側に突出する態様であたかも三次元的に浮き出ているような印象を与えるように構成されている。なお、図1の(b)における符号75は硬貨投入口71から投入された硬貨の真偽を識別する硬貨識別装置(不図示)、紙幣挿入口74から挿入された紙幣を識別する紙幣識別装置(不図示)を覆う防盗カバーである。
標準の外形寸法からなる前記外扉2の上部にはモジュール部品としての装飾ユニット60が着脱自在に敷設されており、その装着状態および取り外し状態を図2および図3に示している。この装飾ユニット60は図2の(b)示すように、外扉2の扉枠20に固定される外扉2の横幅に一致した幅を有する基台61と、前記外扉2の前面に位置して商品展示室5にまで延在する装飾部材62と、外扉2の前面に敷設したリボン11に対応するリボン部材63とからなる。前記基台61は上縁が湾曲するとともにその周縁を後方に折り曲げて薄い箱型形状に形成した薄板鋼板製の本体部材611(図3参照)と、本体部材611の後方側開口を閉塞する補強部材612(図3参照)とからなる。また、前記装飾部材62は上縁が基台61と同様に湾曲した薄板鋼板製になり、その幅は商品展示室5に対応し、上方に向けて末広がりの商品展示室5に一致させて末広がりに形成されている。さらに、前記リボン部材63はリボン11と同一の合成樹脂材料により形成され、外扉2の前面に敷設したリボン11の延長軌跡に一致する略台形状に形成されている。前記装飾ユニット60のモジュール部材としての組立は、基台61の本体部材611の後方側の開口を閉塞するように補強部材612を組付けた上で、基台61の前面側の所定位置に装飾部材62およびリボン部材63を組付けて完了する。
前記モジュール部品としての装飾ユニット60の外扉2への組付は次のとおりである。なお、自動販売機は標準品として形成されたものであるが、図2の(b)および図3の(b)に示すように、外扉2の扉枠20には左右一対の係止金具200が追加装備されている。この係止金具200は略Z字状に形成され、その一辺を扉枠20にねじにより固着することにより他片が扉枠20より離隔する態様で取付けられている。また、基台61の底面(本体部材611の下縁)には前記係止金具200に対応して当該係止金具200と係合する係合穴(不図示)が形成されている。したがって、装飾ユニット60の外扉2への組付の際、すなわち、装飾ユニット60を扉枠20の上部に載置する際、基台61の底面に形成した係合穴に係止金具200における扉枠20から離隔した他片を嵌め込んで係合させたうえで基台61の補強部材612と扉枠20に跨る略Z字状の固定金具64(図3参照)をねじ止めする。これにより装飾ユニット60が外扉2の上部に敷設され、この場合、係止金具200と基台61の係合穴との係合により装飾ユニット60の背面側への傾倒を防止することができる。
ここで、装飾ユニット60の装飾部材62の表面(前面)には商品展示室5の背面を形成する中扉4と同様に白色塗装が施されているものである。このように、商品展示室5の色彩と装飾部材62の色彩が同一であって、かつ、装飾部材62が外扉2に画成された商品展示室5の上端にまで延在していることによって宛ら商品展示室5が拡大された印象を与えることができる。すなわち、装飾ユニット60の装飾部材62と商品展示室5の色彩が同一であった場合にも装飾部材62が商品展示室5の上端まで延在していない場合には外扉2に画成された商品展示室5と装飾部材62との間が外扉2(商品展示室5の周囲のフレームであって商品展示室5の色彩とは異なる色彩が施されている)により区切られることから装飾部材62を商品展示室5の一部として印象付けることができない。かかる点、装飾部材62の色彩を商品展示室5に施された色彩と同一とし、かつ、装飾部材62を商品展示室5にまで延在させたことによって前述したように外扉2に画成された商品展示室5が装飾部材62の領域まで拡大したような印象を与えることができる。したがって、従来においては外扉2に画成された商品展示室5内に設けていた広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体を装飾部材62に移動させることができる。この場合、装飾部材62は専ら広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体に使用できることから商品展示室5内に設けていた表示媒体よりも格段に大きく表示することができるので絶大な宣伝効果を得ることが可能となり、また、外扉2に画成された商品展示室5は広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体の制約を受けることなく専ら商品見本8の展示に使用することができるものである。
また、装飾部材60のリボン部材63は外扉2に敷設したリボン11と同一の材料・色彩からなるものであることからリボン11と一体である印象、つまり、リボン11を延長させて表示させることができる。したがって、曲線模様であって三次元的に浮き出すような印象を与えるリボン11をより一層際立たせることが可能となり、他の自動販売機との差別化を図ることができる。なお、基台61の前面を臨む面には外扉2の表面の塗装色と同一の色により塗装されているものである。
さて、商品展示室5内に上下方向に複数段、この実施の形態では上下方向に4段配設される取付基台30を図4に示している。図に示すように取付基台30は左右方向に細長い薄板鋼板からなり、その前面板部31の上下端縁を後方側に適宜折り曲げて上部脚片32,下部脚片33を備えた縦断面略「コ」字状に形成されてなり、中扉4と同様に白色塗装が施されている。前記前面板部31を左右方向に延在してなる取付基台30の左右両端は補強のために横断面が階段状となるよう折り曲げられ、その一端、図では正面視左端には蝶番90の一片が固着され、その他端にはフック34が形成されている。前記前面板部31には左右方向に複数の窓穴311が等ピッチで開口されるとともに当該窓穴311の下部にそれぞれ係合穴312が形成されている。また、前記前面板部31と上部脚片32との接続部である稜線上には前記窓穴311に対して左右対称位置に一対の嵌合穴313,313が形成されている。さらに、上部脚片32および下部脚片33は互いに外方(上方、下方)を向く縦断面略「く」字状に折り曲げられており、それぞれ「く」字状に折り曲げられた上部脚片32および下部脚片33の峰には前記窓穴311に対応して左右一対の係止穴321および係止穴331(図4の(b)参照)が形成されている。
前述したように、取付基台30の一端(図では正面視左端)には蝶番90の一片が固着されている。この蝶番90の他片は図1に示した外扉2における商品展示室5の側壁を形成する上下左右のパネル押え部材21〜24のうち、左側のパネル押え部材23に固着される。これにより前記取付基台30が蝶番90を支点として透明パネル6に接近・離隔する態様で外扉2に回動自在に軸支される。また、前記取付基台30の他端に形成されたフック34は商品展示室5の側壁を形成する右側のパネル押え部材24に植設した係合ピン(不図示)に係止されるように構成されている。
前記取付基台30に着脱自在に装着されるホルダー40は透明な合成樹脂により形成され、図5に示すように、水平面をなす商品見本載置部41とこの商品見本載置部41の後端から下方に延在する固着部42からなる。前記商品見本載置部41には商品見本8(の嵌合部)を嵌め込んで固定する嵌合穴411が形成されている。また、固着部42の上方側の左右両端には後方に突出するように形成されたフック片421,421と、左右の切欠きにより撓み易く形成された係止爪422を備えている。前記フック片421,421は取付基台30の嵌合穴313,313に対応して当該嵌合穴313,313を貫通するとともに取付基台30を構成する薄板板金の厚み分だけ固着部42の面から後方に突出するように形成されている。そして、前記係止爪422は前記取付基台30の窓穴311を貫通するとともに前記取付基台30を構成する薄板板金の厚み分だけ固着部42の面から後方に突出するように形成され、係止爪422の自由端に形成した鉤423は前方を向くように形成されている。
前記ホルダー40を取付基台30に装着した状態を図6に示している。図に示すようにホルダー40は取付基台30の前方側から装着される。すなわち、ホルダー40の固着部42における係止爪422と、左右一対のフック片421,421を取付基台30の窓穴311と嵌合穴313,313に同時に貫通させたうえでホルダー40を下方にスライドさせる。この場合、係止爪422の鉤423が窓穴311を形成する下縁に当接するが、係止爪422が可撓性を有することから係止爪422の撓みによって鉤423が窓穴311の下縁を乗り越え、当該鉤423が取付基台30の前面板部31の背壁を摺動しながら下降する。ホルダー40を下方にスライドさせるとホルダー40のフック片421,421が取付基台30の嵌合穴313,313の縁部に係合するようになる一方、係止爪422の鉤423が取付基台30の係合穴312に接近する。さらにホルダー40を下方にスライドさせて前記係止爪422の鉤423が係合穴312に達すると前記係止片422の復元力により鉤423が係合穴312に嵌まり込む。このようにしてホルダー40を取付基台30に装着すると、係合穴312に嵌まり込んだ係止爪422の鉤423によりホルダー40の上下方向の抜け止めとなる一方、嵌合穴313,313に嵌まり込んだフック片421,421によりホルダー40の前方への傾倒が防止される。このように、取付基台30に装着されたホルダー40における商品見本載置部41の嵌合穴411に商品見本8(図1参照)が取付けられる。前記商品見本8はこの実施の形態1においてペットボトル入り飲料の容器形状または缶入り飲料の容器形状の周囲にそれぞれの飲料の意匠を施した薄肉の合成樹脂成形品の本体部の底部に嵌合部が形成されてなり、商品見本8の嵌合部を前記嵌合穴411に嵌合させて取付けられるが、この取付け方法については周知であるのでここでは詳細な説明は省略する。
前記取付基台30に着脱自在に装着される販売促進用表示体50は透明な硬質の合成樹脂からなり、図7に示すように、本体部51と、この本体部51と下方で連結されるとともに前記本体部51と前後に重ね合わせるように形成された挟持部52とからなる縦断面がヘアピン形状で正面視矩形状をなしている。また、前記本体部51の上縁には左右一対のフック53,53が突設され、これらのフック53,53は互いに逆方向を向くように形成されている。この左右一対のフック53,53は取付基台30における下部脚片33における「く」字状の峰に形成したところの、窓穴311に対応して設けた左右一対の係止穴331,331を貫通する大きさであって、そのフック53,53の間のピッチは前記係止穴331,331のピッチに一致し、そのフック53,53の基部(本体部51から立ち上がる部分)における外側端縁間の寸法が係止穴331,331の両端間の寸法に一致、つまり、フック53,53を係止穴331,331に対峙させた場合にフック53,53の鉤が係止穴331,331よりも外側に位置するように形成されている。前記左右一対の係止穴331,331が販売促進用表示体50のフック53,53と係合する係合部を構成している。
前記販売促進用表示体50の本体部51と挟持部52の間には、新発売の商品の表示、或いはキャンペーン期間の表示などが表示されたポスター(不図示)がその表示面を前方(本体部51側)にして挿入される。この場合、挟持片52を本体部51から離隔するように引き離して両者間に隙間を形成することによりポスターを挿入することができる。そして、ポスターを挿入した後に挟持部52に加えた外力を解除すると挟持部52が復元して本体部51との間にポスターを挟持固定する。このようにしてポスターを挟持固定した販売促進用表示体50を取付基台30に取付けた状態を図9に示す。この場合、販売促進用表示体50は取付基台30における下部脚片33に取付けられる。この取付けにあたって、販売促進用表示体50におけるフック53,53の鉤が下部脚片33の係止穴331,331よりも外側に位置するように形成されているので、そのままでは装着することができない。そこで、販売促進用表示体50の可撓性を利用し、その左右両端を摘んで弓状に湾曲させることによりフック53,53を互いに接近させたうえでそれぞれの係止穴331,331に嵌め込む。そして、フック53,53の鉤が係止穴331,331を貫通した状態で販売促進用表示体50に加えた外力を解除すると販売促進用表示体50が復元してフック53,53が係止穴331,331に係合し、これにより販売促進用表示体50が取付基台30の下部脚片33に垂下状態で装着される。
前記販売促進用表示体50は取付基台30における下部脚片33に係合して垂下する態様で装着されるものであるのに対し、取付基台30における上部脚片32に係合して起立する態様で装着される販売促進用表示体500を図8に示している。この販売促進用表示体500も透明な硬質の合成樹脂製になり、図に示すようにこの販売促進用表示体500の本体部501および挟持部502は前記販売促進用表示体50の本体部51および挟持部52と同一であり、前記販売促進用表示体50との相違点は、本体部501の上方からヘアピン状に折り返した固定部503を設けた点である。なお、固定部503の下縁には左右一対のフック504,504が突設され、これらにフック504,504は互いに逆方向を向くように形成されている。また、このフック504,504は取付基台30における上部脚片32における「く」字状の峰に形成したところの、窓穴311に対応して設けた左右一対の係止穴321,321のピッチに一致するように形成されている。前記左右一対の係止穴321,321が販売促進用表示体500のフック504,504と係合する係合部を構成している。
この販売促進用表示体500へのポスターの挿入方法は販売促進用表示体50と同一であり、また、販売促進用表示体500の取付基台30の上部脚片32への装着方法も販売促進用表示体50の下部脚片33への装着方法と同一であるので、ここでは説明を省略する。なお、販売促進用表示体500は図9に示すように取付基台30の上部脚片32に起立状態で装着される。
前記商品展示室5の周壁を構成する上下左右のパネル押え部材21〜24(図1の(b)参照)のうち、上側のパネル押え部材21に配設される照明光源70を図10に示す。この実施の形態における照明光源は発光ダイオードモジュール70で構成されている。図に示すように前記発光ダイオードモジュール70は遮光材からなる短冊状の台座71と、拡散用レンズ72と、取付金具73と、配線接続用コネクタ74からなる。前記台座71には複数の発光ダイオード素子(不図示)を実装した回路基板が配設されており、当該回路基板に接続された配線接続用コネクタ74は拡散用レンズ72を貫通して引き出されている。前記発光ダイオードモジュール70の取付金具73の左右両端部はねじ固定部として形成されており、その一方の端部のねじ固定部には寸法誤差を吸収するために開放したねじ挿通穴として形成されている。
前述した発光ダイードモジュール70は図1に示した商品展示室5の周囲の側壁を形成する上側のパネル押え部材21に取付けられ、当該パネル押え部材21へ発光ダイードモジュール70を組付けた状態を図11に示す。図に示すように、上側のパネル押え部材21には発光ダイードモジュール70がその取付金具73(図9参照)の左右両端部のねじ固定部を介してねじにより固着されており、発光ダイードモジュール70が商品展示室5に露出するように組付けられている。この場合、上側のパネル押え部材21には3個の発光ダイードモジュール70が取付けられ、それぞれ配線接続用コネクタ74を介して直列接続されている。このように、発光ダイオードモジュール70を上側のパネル押え部材21に配設した状態で自動販売機に通電すると光ダイオードモジュール70から照射される照明光により商品展示室5内が明るく照明される。
前述したように、標準の自動販売機における外扉2の上部に装飾ユニット60を敷設し、また、外扉2の商品展示室5内に上下方向に複数配設される取付基台30を透明パネル6に接近・離隔する態様で外扉2に個別に回動自在に取付け、前記取付基台30に装着したホルダー40に商品見本8を取付けた一例を図1に示している。
図に示すように、標準の自動販売機における外扉2の上部に装飾ユニット60を敷設した場合、装飾ユニット60における装飾部材62(図2参照)が外扉2に画成された商品展示室5の上端まで延在し、かつ、その色彩を商品展示室5の色彩と同一としたことによって商品展示室5が装飾部材62の領域まで拡大したような印象を与えることができる。そして、前記装飾部材62は専ら広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体の表示場所として使用することができる。したがって、従来においては商品展示室5内に商品見本8の制約を受けながら設けていた表示媒体の表示に対して格段に大きく表示することができるので絶大な宣伝効果を得ることが可能となり、また、外扉2に画成された商品展示室5は広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体の制約を受けることなく専ら商品見本8の展示に使用することができるものである。さらに、装飾ユニット60のリボン部材63(図2参照)は外扉2に敷設したリボン11と同一の材料・色彩からなるものであることからリボン11と一体である印象、つまり、リボン11を延長させて表示させることができる。したがって、曲線模様であって三次元的に浮き出すような印象を与えるリボン11をより一層際立たせることが可能となり、他の自動販売機との差別化を図ることができる。
なお、装飾ユニット60は現地(設置場所)において固定金具64のねじを弛緩させることによって自動販売機(外扉2)から取り外すことができるので、仮に現地において高さ規制がある場合には装飾ユニット60を除去することもできる。さらに、標準の自動販売機を設置した後、他の自動販売機との差別化を図りたい場合には装飾ユニット60を後付することもできるものである。
また、前記商品展示室5の清掃作業を行う場合、商品展示室5内に上下方向に複数配設される取付基台30は透明パネル6に接近・離隔する態様で外扉2に個別に回動自在に取付けられていることから、商品展示室5の背面を形成する中扉4の前面(表面)には拭き取り作業の邪魔となるものが存在しないのでその拭き取り作業を簡単かつ迅速に行うことができる。ここで、商品展示室5の前面を形成する透明パネル6(の裏面)を清掃する場合には、取付基台30を透明パネル6から離隔させれば透明パネル6の拭き取り作業を容易に行うことができる。なお、前述したように中扉4の前面(表面)には取付基台30が存在しないことからその表面全域に亘る一枚の大きなポスターを貼着することができるので、この点においても大きな宣伝効果を得ることができるものである。
さらに、取付基台30に装着されたホルダー40への商品見本8の取り付け、若しくは交換する場合には取付基台30が透明パネル6に接近した状態、つまり、取付基台30のフック34(図4参照)を商品展示室5の側壁を形成する右側のパネル押え部材24に植設した係合ピン(不図示)に係止させたままの状態で、その背面側からホルダー40に商品見本8を取り付けることができるので、従来のように中扉に商品展示台を取付けていたものと遜色なく商品見本8の取付け、若しくは交換作業を行うことができるうえ、商品見本8が飲料容器を鉛直方向に切断した半割り形状である場合には寧ろ作業時間を短縮できる。これは、半割り形状の商品見本8をホルダー40に取付ける場合、半割りされた左右両端を内側に萎ませつつホルダー40の嵌合穴411(図5参照)に嵌合させることになるが、前方側から商品見本8を取付ける際には後方側を視認することができないことから必要以上に商品見本8を萎ませる結果、商品見本8が破損するおそれがある。これを避けるために商品見本8の萎ませる量を手加減しながら慎重に行わねばならならず、熟練を要するものである。かかる点、取付基台30の後方側からホルダー40に商品見本8を取付ける場合には商品見本8の後方側を視認することができるので、半割りされた商品見本8の左右両端を適切に萎ませながら取付けることができ、熟練者でなくとも容易に取付けることが可能となる。
また、取付基台30には、当該取付基台30に装着されたホルダー40に取付けて展示される商品見本8に対応して販売促進用表示体50(500)と係合する複数の係止穴331,321を有することから、新発売の商品の表示、或いはキャンペーン期間の表示を行う販売促進用表示体50(500)を取付基台30の任意の位置に配設することができる。言い換えれば、新発売の商品見本8を取付基台30の任意に位置に展示した場合にも当該商品見本8の近傍に販売促進用表示体50(500)を配設することができるので、商品見本8の展示位置が制約されないという効果を有する。
なお、上述した実施の形態1において装飾ユニット60は基台61および装飾部材62をそれぞれ個別の部品とし、また、基台61は強固なものとするために本体部材611と補強部材612により構成したものについて説明したが、これに限るものではなく一枚の薄板鋼板を適宜折り曲げて基台と装飾部材を一体に形成することもできる。
また、商品展示台を取付基台30とホルダー40との2部品に分割したものについて説明したが、これらが一体に形成されているものでもよく、取付基台30に着脱自在に装着されるホルダー40の材料も透明な合成樹脂に限られるものではない。さらに、ホルダー40には商品見本載置部41に加えて、商品価格(例えば、¥120),冷温状態(例えば、寒色の背景色に白抜きの「COLD」、若しくは暖色の背景色に白抜きの「HOT」)が表示された商品情報表示体を保持して掲示する掲示部を設けることもできるものである。
さらにまた、販売促進用表示体50,500は個別の商品見本8に対応した大きさのもの限らず、複数の商品見本8に跨って、若しくは取付基台30に展示された全ての商品見本8に跨るような大きさとすることもできるものである。
(実施例2)
本発明の実施の形態2である自動販売機を図12乃至図14を用いて説明する。図において図1に示した実施の形態1の自動販売機と同一のものには同一の符号を付して詳細な説明は省略する。なお、図12乃至図14では本発明の主要部である外扉の上部に敷設された装飾ユニット部分を示している。
図12乃至図14に示す実施の形態2の自動販売機が実施の形態1の自動販売機と相違する点は、実施の形態1の自動販売機における装飾ユニット60に変えて装飾ユニット80を用いた点であり、その他の構成は実施の形態1の自動販売機と同一である。前記装飾ユニット80は薄いシート状の装飾部材81と、装飾部材81を挟持するベース部材82および押え部材83からなる。なお、ベース部材82および押え部材83の形状は略左右対称であるので、図13、図14では左右の一方(図では正面視右端側)を代表して示している。
前記装飾ユニット80を構成する装飾部材81は上縁が湾曲した合成樹脂製になり、商品展示室5にまで延在する延在部811、この延在部811の上方領域の中央輪郭部812、この中央輪郭部812を挟む右側輪郭部813および左側輪郭部814を有する。前記延在部811の幅は商品展示室5の幅に一致し、この延在部811を含めて延在部811の上方領域の中央輪郭部812には、商品展示室5の背面を形成する中扉4(図1の(b)参照)と同様に白色塗装が施されている。この場合、装飾部材81の白色塗装領域は、上方に向けて末広がりの商品展示室5に一致させて末広がりに形成されている。また、装飾部材81の右側輪郭部813および左側輪郭部814は外扉2の表面の塗装と同色(例えば、青色)の塗装が施されているとともに右側輪郭部813には外扉2に設けたリボン11の延長軌跡に対応する部分にリボン11と同色の色彩が施されている。なお、右側輪郭部813および左側輪郭部814のそれぞれの上辺は湾曲しているのに対し、その下辺はそれぞれ直線として形成され、それらの下辺を結ぶ線は水平線をなすものである。
前記装飾ユニット80を構成するベース部材82は短冊状の細長い板金製になり、左右の保持部821,821と、これらを連結する連結部822とからなる。前記左右の保持部821,821と連結部822とは接続片823(図13に示す。なお、図13では一方の接続片のみを示している)により前後方向に所定の間隔をおいて位置するように形成され、前記接続片823部分を含む縦断面がコ字状をなしている。前記左右の保持部821,821と連結部822とを接続する左右の接続片823,823の間の間隔は前記装飾部材81の延在部811の幅よりも僅かに大きい寸法に定められ、左右の接続片823,823の間に前記装飾部材81の延在部811を嵌め込むことができる。また、左右の保持部821,821のそれぞれの長さは前記装飾部材81の左側輪郭部814、および右側輪郭部813の長さに略一致しており、前記左右の保持部821,821のそれぞれ反対側端縁は、外扉2の外郭に一致するように、後方に向けて折り曲げられている。前記左右の保持部821,821を連結する連結部822の左右端部側には略Z字状の取付金具84,84をねじ止めするためのねじ穴8221,8221、および後述する押え部材83をねじ止めするためのねじ穴8222,8222がそれぞれ設けられている。なお、前記ベース部材82における左右の保持部821,821の前面には外扉2の表面の塗装と同色(例えば、青色)の塗装が施されているとともに外扉2に設けたリボン11の延長軌跡に対応する部分にはリボン11と同色の塗装が施されている。
前記装飾ユニット80を構成する押え部材83は縦断面コ字状の細長い板金製になり、コ字状の両脚片の間の間隔が前記ベース部材82における前後方向に所定の間隔をおいて形成された左右の保持部821,821と連結部822の間の寸法と略同一の寸法に定められている。この押え部材83はコ字状の開放面が上方を向くベース部材82に次のように組み合わせて用いられる。すなわち、前記押え部材83は下方を向くとともに両脚片が前記ベース部材82における連結部822を跨ぐように、つまり、前記押え部材83の両脚片と前記ベース部材82における左右の保持部821,821、および連結部822とが互い違いに噛み合うように組み合わせて用いられる。なお、図13に示すように、押え部材83の後方側の脚片にはねじ穴831,831が形成されているとともに押え部材83の左右端部側は前記Z字状の取付金具84,84の取付けのために切欠かかれている。
次に、本発明の実施の形態2の自動販売機にかかる装飾ユニット80の外扉2への組付けについて説明する。まず、図14の(a)に示すように、ベース部材82を外扉2の扉枠20の上部に組付ける。これは、外扉2の扉枠20にZ字状の取付金具84,84をねじ止めした後、このZ字状の取付金具84,84にベース部材82における連結部822の背面(ねじ穴8221)が臨むように配置したうえでねじを螺合させることによりベース部材82が扉枠20に組付けられる。なお、自動販売機は標準品として形成されたものであるが、扉枠20にはZ字状の取付金具84,84をねじ止めするためのねじ穴が予め穿孔されているものであり、自動販売機の出荷時には前記ねじ穴はフィルムによりシールされている。前述したように扉枠20に組付けられたベース部材82における左右の保持部821,821の左右端縁が外扉2の左右側面に面一となる一方、左右の保持部821,821の前面が外扉2の表面よりも装飾部材81の厚み分だけ前方に位置している。
次いで、図14の(b)に示すように、シート状の装飾部材81をベース部材82に組付けて仮置きする。これは、装飾部材81の延在部811をベース部材82の左右の接続片823,823の間に位置させるとともに当該延在部811を外扉2の表面に臨ませつつ装飾部材81を下方にスライド移動させる。この場合、ベース部材82の左右の保持部821,821の前面と外扉2の表面との間に装飾部材81の厚み分の隙間が形成されているので、前述したように装飾部材81を下方へスライド移動させると、装飾部材81の左側輪郭部814および右側輪郭部813が左右の保持部821,821の背面側に潜り込む。このようにシート状の装飾部材81をベース部材82に組付けた状態ではシート状の装飾部材81の左側輪郭部814および右側輪郭部813の下縁が左右の接続片823の上に載った状態で仮置きされる。
このようにベース部材82に仮置きされたシート状の装飾部材81の背後から押え部材83を組付ける。すなわち、シート状の装飾部材81の左側輪郭部814および右側輪郭部813をベース部材82の左右の保持部821,821の背面に密着させた状態で、押え部材83の両脚片がベース部材82の連結部822を跨ぐように嵌め込む。そして、押え部材83の一方の脚片(後方側の脚片)に形成したねじ穴831とベース部材82の連結部822に形成したねじ穴8222を対峙させたうえでねじを螺合させて押え部材83をベース部材82にねじ止めすると、装飾部材81がベース部材82の左右の保持部821,821と押え部材83の他方の脚片(前方側の脚片)とにより挟持された状態で外扉2の上部に敷設される。
この実施の形態2にかかる自動販売機の装飾ユニット80は実施の形態1にかかる自動販売機の装飾ユニット60と同様の効果を有する。すなわち、装飾部材81の延在部811を含む中央輪郭部812の色彩を商品展示室5に施された色彩と同一とすることによって外扉2に画成された商品展示室5が装飾部材81の領域まで拡大したような印象を与えることができる。したがって、従来においては外扉2に画成された商品展示室5内に設けていた広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体を装飾部材81に移動させることができる。この場合、装飾部材81は専ら広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体に使用できることから商品展示室5内に設けていた表示媒体よりも格段に大きく表示することができるので絶大な宣伝効果を得ることが可能となり、また、外扉2に画成された商品展示室5は広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体の制約を受けることなく専ら商品見本8の展示に使用することができるものである。
なお、実施の形態2にかかる自動販売機の装飾ユニット80においてはシート状の装飾部材81を把持するためにベース部材82と押え部材83との2部品を用いたものについて説明したが、これに限るものではない。例えば、ベース部材82における左右の保持部821,821を繋いで一つの保持部とし、この保持部の前面に装飾部材81を両面テープ等により接着させることができ、この場合には押え部材83が不要となる。
また、前述した各実施例の変形例として、装飾部材62,81を太陽電池パネルとすることができ、この場合には太陽電池パネルにより蓄電したエネルギーを自動販売機の制御電源として利用することができる。
前述したとおり本発明によれば、本体キャビネット1の前面を開閉する片開き式の外扉2を備え、前記外扉2に画成され、前面が透明パネル6により覆われた商品展示室5を備えた自動販売機において、前記外扉2の上部に装飾ユニット60,80を着脱自在に取付け、当該装飾ユニット60,80は少なくとも前記外扉2の前面に位置して商品展示室5にまで延在する装飾部材62,81を備えてなることにより、外扉2に画成された商品展示室5を装飾部材62,82の領域まで拡大することができ、従来においては外扉に画成された商品展示室内に設けていた広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体を装飾部材62,81に移動させることが可能となり、この場合、装飾部材62,81は専ら広告文字,図柄,ロゴタイプなどの表示媒体に使用できることから商品展示室内に設けていた表示媒体よりも格段に大きく表示することができるので絶大な宣伝効果を得ることができるという効果を有する。また、現地(設置場所)において高さ規制がある場合には装飾ユニット60,80を装着せずに標準の自動販売機を設置し、さらに、標準の自動販売機(装飾ユニットが装着されていない自動販売機)を設置後に他の自動販売機との差別化を図りたい場合には装飾ユニット60,80を現地において後付することもできるものである。
1…本体キャビネット、2…外扉、4…中扉、5…商品展示室、6…透明パネル、8…商品見本、10…商品選択ボタン、11…リボン、21,22,23,24…パネル押え部材、30…取付基台、32…上部脚片、33…下部脚片、40…ホルダー、50、500…販売促進用表示体、60、80…装飾ユニット、62、81装飾部材、63…リボン部材、82…ベース部材、83…押え部材、90…蝶番、321,331…係止穴(係合部)、70…発光ダイオードモジュール(照明光源)。

Claims (3)

  1. 本体キャビネットの前面を開閉する片開き式の外扉を備え、前記外扉に画成され、前面が透明パネルにより覆われた商品展示室を備えた自動販売機において、前記外扉の上部に装飾ユニットを着脱自在に取付け、当該装飾ユニットは少なくとも前記外扉の前面に位置して商品展示室まで延在する装飾部材を備え、前記装飾部材における商品展示室までの延在部分は商品展示室に施された彩色と同一の彩色が施されていることを特徴とする自動販売機。
  2. 請求項1に記載の自動販売機において、外扉には立体のリボンを有し、装飾ユニットには前記リボンに連続する立体のリボン部材を備え、当該リボン部材は外扉のリボンに施された色彩と同一の色彩が施されていることを特徴とする自動販売機。
  3. 請求項1に記載の自動販売機において、装飾ユニットは外扉の商品展示室まで延在する延在部を有するシート状の装飾部材、外扉の上部に着脱自在に取付けられるベース部材および押え部材からなり、前記ベース部材および押え部材により装飾部材を挟持してなることを特徴とする自動販売機。
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