上記特許文献2および特許文献3に開示された自動販売機においては商品展示室内の任意の位置に商品見本をレイアウトできる点で優れている。しかしながら、特許文献2に開示された自動販売機においてはホルダーに設けた一対のボスを展示パネルに形成した任意の係合穴に差し込んで係止するように構成されているため、前記係合穴にホルダーの一対のボスを差し込む際、当該一対のボスの軸線が係合穴の軸線と一致するように位置決めした上で差し込まねばならならないので商品見本の展示装着作業が煩雑であり、前記したような位置決めが不完全な状態でボスを係合穴に差し込むとボスが破損したり展示パネルが傷付く虞がある。特に、展示パネルに傷が付いた場合には商品見本のレイアウト変更によって当該傷が露呈するので見栄えを損なうという課題を有する。
かかる点、特許文献3に開示された自動販売機においては横架されたバーに商品見本陳列台に設けたフックを係止させればよいので商品見本の展示装着作業を簡単に行うことができる反面、上下方向に多段のバーを配設するために額縁状の陳列フレームを追加装備せねばならないことから部品点数が増加してコストが嵩むという課題を有する。
また、特許文献1に開示された自動販売機では複数の商品見本を横一列に並べて載置する横長の商品展示台を利用して商品見本を照明する蛍光灯を取り付けることができるが、特許文献2および特許文献3に開示されたところの商品見本を個別に任意の位置にレイアウト可能な自動販売機においては商品見本を載置するホルダー(商品見本陳列台)が小さいことから当該ホルダー(商品見本陳列台)に蛍光灯を配設することが困難である。このため、特許文献2に開示されているように、自動販売機の外部(外扉の外表面)に蛍光灯を配設するように構成せねばならず、屋外に設置する場合には蛍光灯を保護するカバー等を追加装備する必要があるとともに蛍光灯が外部にあることから悪戯される虞があり、また、破損による怪我を惹起するという課題を有する。
そこで、本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、大幅な改造を行うことなく、商品見本の展示作業が簡単で商品見本を任意の位置にレイアウトすることが可能であるとともに商品見本を効果的に照明することが可能な自動販売機の商品見本展示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、前面開口が断熱内扉により閉塞され、断熱筐体として形成された本体キャビネットと、この本体キャビネットの前面を開閉する片開き式の外扉を備え、前記外扉に画成され、前面の透明パネルと背面の中扉により覆われた商品展示室に商品見本を配列してなる自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用ステージとして左右方向に延在するとともに左右方向に等ピッチで形成された係合部を具備してなり、前記中扉に上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材と、前記レイアウト部材の係合部に係合・離脱する係止部を具備して当該レイアウト部材に着脱自在に装着され、前記商品見本を個別に載置するとともに少なくとも前記商品見本の選択指定番号を表示する商品情報表示体を保持するホルダーと、前記レイアウト部材の係合部に係合・離脱する係止部を具備して当該レイアウト部材に着脱自在に装着され、広告等を表示してなるポスター部材と、前記商品展示室周囲の側壁を形成するとともに透明パネルの周縁をその裏面側から保持するパネル押え金具に取り付けてなる照明光源とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、ポスター部材の係止部をレイアウト部材の係合部における任意の係合部に係合させるとともに当該ポスター部材の周縁近傍のレイアウト部材における係合部に特定の商品見本を載置したホルダーの係止部を係止させて前記ポスター部材の近傍に特定の商品見本を配置してなることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品情報表示体は商品見本の選択指定番号に加えて商品価格、および冷温状態を表示することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、照明光源は複数の発光ダイオードチップが実装された回路基板を内蔵した発光ダイオードモジュール組立体若しくは発光ダイオードモジュールユニットとして形成してなり、当該発光ダイオードモジュール組立体を透明パネル押え金具に複数並設してなることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項3記載の自動販売機の商品見本展示装置において、発光ダイオードモジュール組立体はパネル押え金具の背面に配設され、当該パネル押え金具に形成した開口を通して商品展示室を照明してなることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項3記載の自動販売機の商品見本展示装置において、発光ダイオードモジュール組立体はレイアウト部材の係合部に係合する係止部材を備え、当該発光ダイオードモジュール組立体の係止部材をレイアウト部材における係合部の任意の係合部に係合させてなることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る発明は、前面開口が断熱内扉により閉塞され、断熱筐体として形成された本体キャビネットと、この本体キャビネットの前面を開閉する片開き式の外扉を備え、前記外扉に画成され、前面の透明パネルと背面の中扉により覆われた商品展示室に商品見本を配列してなる自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用ステージとして左右方向に延在するとともに左右方向に等ピッチで形成された係合部を具備してなり、前記中扉に上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材と、前記レイアウト部材の係合部に係合・離脱する係止部を具備して当該レイアウト部材に着脱自在に装着され、前記商品見本を個別に載置するとともに少なくとも前記商品見本の選択指定番号を商品価格若しくは冷温状態を表示する商品情報表示体を保持するホルダーと、前記レイアウト部材の係合部に係合・離脱する係止部を具備して当該レイアウト部材に着脱自在に装着され、広告等を表示してなるポスター部材と、前記商品展示室周囲の側壁を形成するとともに透明パネルの周縁をその裏面側から保持するパネル押え金具に取り付けてなる照明光源とを備え、従前の自動販売機に具備されていたところの、商品展示室の背面を形成し、商品見本を載置する商品展示台が取り付けられていた中扉にレイアウト部材を固着し、このレイアウト部材の任意位置に商品見本のホルダー、およびポスター部材を着脱自在に装着するとともに商品展示室の前面を形成する透明パネルの周縁をその裏面側から保持してなる透明パネル押え金具に照明光源を取り付けたことにより、自動販売機の構成を大幅に改造することなく商品見本、およびポスターを商品展示室の任意位置にレイアウトし、かつ、当該商品見本、およびポスターを照明光源により照明することができるという効果を有する。
また、本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機の商品見本展示装置において、ポスター部材の係止部をレイアウト部材における任意の係合部に係合させるとともに当該ポスター部材の周縁近傍のレイアウト部材における係合部に特定の商品見本を載置したホルダーの係止部を係止させて前記ポスター部材の近傍に特定の商品見本を配置したことにより、目に留まり易いポスターの近傍に特定の商品見本、例えば、新発売の商品、キャンペーン期間中のおすすめ商品等の商品見本が位置するので特定の商品見本を利用者にアピールすることができるという効果を有する。
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、商品情報表示体は商品見本の選択指定番号に加えて商品価格、および冷温状態を表示したことにより、利用者に対して商品見本とともに商品見本の商品情報を一目で判断できるように表示することができる。
また、本発明の請求項3に係る発明は、請求項1記載の自動販売機の商品見本展示装置において、照明光源を複数の発光ダイオードチップが実装された回路基板を内蔵した発光ダイオードモジュール組立体として形成してなり、当該発光ダイオードモジュール組立体を透明パネル押え金具に複数並設したことにより、発光ダイオードモジュール組立体の個数を増減することによって商品展示室の全域を照明、或いは利用者にアピールしたい特定の位置を照明するができるという効果を有する。
また、本発明の請求項4に係る発明は、請求項3記載の自動販売機の商品見本展示装置において、発光ダイオードモジュール組立体はパネル押え金具の背面に配設され、当該パネル押え金具に形成した開口を通して商品手展示室を照明したことにより、発光ダイオードモジュール組立体の配線をパネル押え金具の背面に沿って引き回すことができるので見栄えを損なうことがないという効果を有する。
また、請求項5に係る発明は、請求項3記載の自動販売機の商品見本展示装置において、発光ダイオードモジュール組立体はパネル押え金具の背面に配設され、当該パネル押え金具に形成した開口を通して商品展示室を照明してなることにより、利用者に発光ダイオードモジュール組立体からの光が直接照射されることを防止することができるという効果を有する。
また、請求項6に係る発明は、請求項3記載の自動販売機の商品見本展示装置において、発光ダイオードモジュール組立体はレイアウト部材の係合部に係合する係止部材を備え、当該発光ダイオードモジュール組立体の係止部材をレイアウト部材における係合部の任意の係合部に係合させたことにより、例えば、ポスター部材の近傍に発光ダイオードモジュール組立体を配置させて当該発光ダイオードモジュール組立体によりポスターを明るく照明して宣伝広告を際立たせることが可能となるという効果を有する。
以下、本発明における実施の形態である自動販売機を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1である自動販売機の全体構成を示す。図において、1は前面が開放した断熱筐体として形成された本体キャビネットである。この本体キャビネット1の庫内は断熱仕切壁により左右方向に複数の商品収納室に区分され、各商品収納室には缶入り飲料,ペットボトル飲料等の商品を収容するとともにその下端に後述する商品選択ボタンの操作により商品を搬出する商品払出機構を有する商品収納ラックが収設されている。また、各商品収納室の下部には当該各商品収納室を冷却もしくは加熱して商品収納ラックに収容した商品を冷却・加熱する冷却/加熱ユニットが配設されている。
前記本体キャビネット1の前面には不図示のヒンジ機構により開閉自在な片開き式の外扉2が設けられ、この外扉2の前面の上部域には商品展示室3が設けられている。この商品展示室3はその前面側が透明パネル4で覆われ、背面側が中扉21により覆われている。前記透明パネル4の上下左右の周縁はその裏面側に配設された上下左右のパネル押え金具41〜44(図1の(b)参照)により保持され、これらのパネル押え金具41〜44が商品展示室3の周囲の側壁を形成している。詳細については後述するが、前記上下左右のパネル押え金具41〜44のうち、下側のパネル押え金具42を除く上側のパネル押え金具41と左右のパネル押え金具43,44には照明光源70(後述する発光ダイオードモジュール組立体からなる)が配設されている。
前記商品展示室3の背面壁を形成する中扉21は左端側をヒンジ21a(図1の(b)参照)により外扉2に開閉自在に取付けられている。この中扉21には本発明にかかるレイアウト部材10が上下方向に複数段配設され、このレイアウト部材10の任意位置に商品見本8、ポスター部材9、および照明光源70が展示されるように構成されている。なお、前記商品見本8は後述するホルダー12を介してレイアウト部材10に展示されるように構成されている。前記外扉2における商品展示室3の下方左側領域には商品展示室3に展示された複数の商品見本8を選択する商品選択ボタン5aを集中して配置したボタン部5が設けられている。前記外扉2における商品展示室4の下方右側領域には接客部6が設けられ、この接客部6には硬貨投入口61、紙幣挿入口62、返却レバー63、投入金額,庫内温度,販売中,準備中等の各種情報をディスプレイに表示する販売情報表示部64が組付けられている。また、外扉2における高さ方向略中央であって右端側(反ヒンジ機構側)にはシリンダー錠付きの主ロック装置7が設けられている。そして、前記外扉2における下部領域には硬貨返却口2a、商品販売口2bが設けられている。
さて、前記中扉21は、図2に示すように、矩形形状の周囲を補強のために折り曲げられた薄板板金からなり、その表面には白色塗装が施されている。前記中扉21の板面には左右の端部側に矩形の係止穴211aが設けられ、この係止穴211a,211aの間に鉤形の係止穴211bが設けられており、この実施の形態では中央位置に穿孔された配線用開口211cを中心として左右対称に2個の係止穴211aと4個の係止穴211bがマトリックス状に設けられている。なお、配線用開口211cの下方にはナイロンリベットの挿通孔211dが穿孔されている。前記マトリックス状の行である左右方向に並ぶそれぞれの係止穴211a,211b,211c,211dが一つの段211を形成し、この段211が上下方向に均等ピッチで複数段211〜2nn形成されている。
前記中扉21に固着されるレイアウト部材10は、図3に示すように、左右方向に細長い板金を縦断面鳥打帽状に折り曲げて形成されてなり、中扉21と同様に白色塗装が施されている。商品見本展示用ステージとなる天板10aには左右方向に複数の凸状係合穴(係合部)11が均等ピッチで穿孔されている。また、天板10aの端縁には下方に折り曲げられた複数の固定片10cが設けられ、この実施の形態では中扉21の係止穴211bに対応して左右対称に4個の固定片10cが設けられている。また、レイアウト部材10の縦断面鳥打帽状の庇に対応する鍔部10bには中扉21の係止穴211aに対応して左右対称に2個の切起し片10dが形成され、それぞれの切起し片10d,10dはそれぞれ同一の方向(図では右方向)を向くように切起されている。前記鍔部10bの左右方向の中央位置にはナイロンリベットの挿通孔10eが穿孔されている。
前記レイアウト部材10の中扉21への取付けを図4に示している。図に示すようにレイアウト部材10の4つの固定片10cと2つの切起し片10dを、中扉21の前方側から所定の段、例えば、段211の4つの係止穴211bと2つの係止穴211aに対峙させる。この場合、中扉21の4つの係止穴211bは上下方向に広幅の穴に細幅の穴を連通してなる鉤形に形成され、広幅の穴が固定片10cの上下方向の長さより大きく、細幅の穴が固定片10cの板厚よりも僅かに大きく形成され、また、中扉の2つの係止穴211aが切起し片10dよりも大きく形成されている。したがって、レイアウト部材10のそれぞれの固定片10cを中扉21の係止穴211bの広幅の穴に対峙させ、また、切起し片10dを係止穴211aに対峙させた上でレイアウト部材10を後方に向けて押し込むとレイアウト部材10の固定片10cと切起し片10dが中扉21を貫通して背面側に突出する。この状態でレイアウト部材10をスライド、図4では右方向にスライドさせて固定片10cを係止穴211bの細幅の穴に嵌合させると、固定片10c、および切起し片10dの先端が係止穴211b,211aの縁を跨いで中扉21の背面側に移動してレイアウト部材10の前方への移動を阻止するストッパとなる。そして、レイアウト部材10の鍔10bに形成したナイロンリベット挿通孔10eを介してナイロンリベット(不図示)により固着される。このようにして中扉21の各段211〜2nnに沿ってレイアウト部材10を固着することによってレイアウト部材10が上下方向に等間隔で複数段配設されることとなる。
前記レイアウト部材10に着脱自在に装着されるホルダー12は、図5に示すように、短冊状の板金を断面Z字形に折り曲げて形成されてなり、その表面には白色塗装が施されている。ホルダー12の水平面をなす商品見本載置部121には商品見本8の嵌合穴121aが形成されている。ホルダー12の商品見本載置部121の後端から鉛直に立ち上がる固定部122の自由端側は後方に向けて直角に折り曲げるとともに再び鉛直方向に延在するように折り曲げられ、当該固定部122には切り起こしにより係止片(係止部)122aが形成されている。前記係止片122aの自由端側は種目鮫の頭部形状(或いはきのこ形状)のように左右方向に延在するストッパ122b,122bが形成されている。前記係止片122aの幅は図3に示したレイアウト部材10の商品見本展示用ステージに形成する天板10aに穿孔された凸状係合穴11における突部(細幅の穴)の幅よりも小さく形成されている一方、左右のストッパ122b,122bの両端の間の寸法は凸状係合穴11における突部(細幅の穴)の幅よりも大きく、かつ、凸状係合穴11における底部(広幅の穴)の幅よりも小さく定められている。また、ホルダー12の商品見本載置部121の前端から鉛直に垂下する掲示部123の自由端(下端)は前方に折り返して保持溝123aが形成されている。前記掲示部123の左右の上部領域には商品見本載置部121の左右端部から前方に延在して内方に折り曲げられた保持爪121b,121bが配設されている。前記保持爪121b,121bと掲示部123の表面との間には次に示す商品情報表示体15の厚さよりも僅かに大きい隙間が形成されている。前記商品情報表示体15はホルダー12の掲示部123(の表面)と略同一の大きさに形成され、その表面には商品見本8の商品情報としての商品見本指定番号(例えば、1〜N),商品価格(例えば、\120),冷温状態(例えば、寒色の背景色に白抜きの「COLD」、若しくは暖色の背景色に白抜きの「HOT」)が表示されている。この商品情報表示体15はホルダー12の掲示部123に上方から差し込むことにより保持溝123aと保持爪121b,121bとにより掲示部123に掲示される。
前記ホルダー12のレイアウト部材10の装着した状態を図6に示している。図に示すようにホルダー12の係止片122aをレイアウト部材10の商品見本展示用ステージとなる天板10aに形成した凸状係合穴11に挿入する。この場合、係止片122aの自由端側の左右方向に延在するストッパ122b,122bを凸状係合穴11の広幅の穴から挿入する。このように、ホルダー12の係止片122aをレイアウト部材10の凸状係合穴11に挿入した上で、ホルダー12を手前にスライドさせるとホルダー12の係止片122aがレイアウト部材10の凸状係合穴11の細幅の穴に移動し、係止片122aの自由端側に左右方向に延在するストッパ122b,122bがレイアウト部材10の天板10aの背面に係合する。このようにしてホルダー12の係止片122aをレイアウト部材10の凸状係合穴11に係合させると、ホルダー10がストッパ122b,122bを中心に反時計方向に重力によって回動し、その固定部122がホルダー10に当接して静止する。このように、レイアウト部材10に装着されたホルダー12における商品見本載置部121の嵌合穴121aに商品見本8(図1参照)が取付けられる。前記商品見本8はこの実施の形態1においてペットボトル入り飲料の意匠を施した円筒状で薄肉の合成樹脂成形品としてなり、商品見本8の下縁を前記嵌合穴121aに嵌合させて取付けられるが、この取付け方法については周知であるのでここでは詳細な説明は省略する。
前記レイアウト部材10に着脱自在に装着されるポスター部材9は、図7に示すように、板金製の基台91と、この基台91の前面を覆う硬質で透明のシート92からなる。前記基台91は用紙サイズが「A3」のポスター(不図示)よりも僅かに大きい矩形形状に形成され、その表面には白色塗装が施され、その上縁には左右2個の係止爪(係止部)91a,91aが背面側に向けて形成されている。前記係止爪91a,91aの形状は図5に示したホルダー12の係止片122aの形状と同一であり、基台91の上縁から背面側に向けて直角に折り曲げられ、その自由端側が下方に垂下するとともに種目鮫の頭部形状(或いはきのこ形状)のように左右方向に延在するストッパ(不図示)を備えている。ここで、左右2個の係止爪91a,91aの間隔はレイアウト部材10の商品見本展示用ステージとなる天板10aに形成された凸状係合穴(係合部)11の間のピッチに整数倍となるように定められている。また、前記基台91の下部側には基台91を切起して形成された左右2個の係止爪(係合部)91b,91bが設けられ、この係止爪91b,91bの形状および間隔は前述した係止爪91a,91aの形状および間隔と同一である。そして、前記基台91の下縁には前方に折り返して保持溝91cが形成されている。一方、シート92はナイロンリベットにより上端側を前記基台91に固着して取付けられ、下端側が基台91の保持溝91cに位置している。
前述したように構成されたポスター部材9には次のようにしてポスターが装填される。すなわち、基台91に上端側が固着されたシート92の下端側を前方側に引くとシート92が湾曲して基台91との間に隙間が生じるので、ポスター部材9の側面側から前記隙間にポスターを挿入する。ポスターを所定位置まで挿入した上でシート92から手を離すとシート92が復元してポスターの前面を覆う。なお、ポスターは基台91の保持溝91cにより脱落しないように保持されている。このポスター部材9のレイアウト部材10への装着方法は前述したホルダー12の装着方法に対して、上下の係止爪91a,91a、係止爪91b,91bをレイアウト部材10の対応する凸状係合穴11に同時に挿入する点を除けば同一である。つまり、上下の係止爪91a,91a、係止爪91b,91bをレイアウト部材10の対応する凸状係合穴11に同時に挿入した上で前方にスライドさせると上下の係止爪91a,91a、係止爪91b,91bがレイアウト部材10に係止することによってポスター部材9はレイアウト部材10に装着される。
前記商品展示室3の周壁に配設される照明光源70としての発光ダイオードモジュール組立体は、図8に示すように、細長い発光ダイオードモジュール71とその取付金具72からなる。前記発光ダイオードモジュール71は遮光材からなる台座71aと拡散用レンズ71bを備えている。前記台座71aには複数の発光ダイオード素子(不図示)実装した回路基板が内蔵されており、当該回路基板に接続された配線接続用コネクタ73は拡散用レンズ71bを貫通して引き出されている。前記発光ダイオードモジュール71が固着された取付金具72の左右両端部はねじ固定部として形成されており、その一方の端部のねじ固定部には誤差を吸収する開放したねじ挿通穴として形成されている。
前述した発光ダイードモジュール組立体70は図1に示した商品展示室3の周囲の側壁を形成するパネル押え金具に取付けられ、パネル押え金具への組付けを図9に示す。前述した図1において説明したように透明パネル4の上下左右の周縁はその裏面側に配設された上下左右のパネル押え金具41〜44によって保持されており、図9において、41で上側のパネル押え金具、43,44で左右のパネル押え金具を示し、45,46はそれぞれ発光ダイードモジュール組立体70の取付金具を示し、47,48はそれぞれ採光板を示している。なお、上下左右のパネル押え金具41〜44はその表面に白色塗装が施され、それぞれの前縁41a,43a,44aが透明パネル3の背面に当接し、後縁41b,43b,44bが外扉2の扉枠に固定して取付けられている。
前記左右のパネル押え金具43,44には商品展示室3の周壁となる板面にそれぞれ2個の開口43c,43c、44c,44cが明けられており、その開口43c,43c、44c,44cの大きさは前記発光ダイードモジュール組立体70における発光ダイオードモジュール71の外形寸法より大きく形成されている。一方、上側のパネル押え金具41には前記開口43c,43c、44c,44cに対応するものは施されておらず、前記発光ダイードモジュール組立体70は上側のパネル押え金具41の板面(表面)に直接固着されるように構成されている。つまり、上側のパネル押え金具41には発光ダイードモジュール組立体70がその取付金具72(図8参照)の左右両端部のねじ固定部を介してねじにより固着されており、発光ダイードモジュール組立体70が商品展示室3に露出するように組付けられている。この場合、上側のパネル押え金具41には3個の発光ダイードモジュール組立体70が取付けられ、それぞれ配線接続用コネクタ72(図8参照)を介して直列接続されている。これに対して左右のパネル押え金具43,44の背面側には発光ダイードモジュール組立体70を組付けた取付金具45,46が配設されている。前記取付金具45,46は薄板板金を適宜折り曲げて形成されてなるものであり、扉枠に固着されてパネル押え金具43,44に覆われるように構成されている。前記取付金具45,46には発光ダイオードモジュール71がパネル押え金具43,44の開口43c,43c、44c,44cに臨むように取付けられており、それぞれの取付金具45,46には発光ダイオードモジュール71は配線接続用コネクタ72(図8参照)を介して直列接続されている。そして、左右のパネル押え金具43,44の前面(表面)側には採光板47,48が取付けられる。
このように商品展示室3の左右に配設される発光ダイードモジュール組立体70は左右のパネル押え金具43,44の背後に位置するように組付けることにより、配線接続用コネクタ73に接続される電源線や制御信号線などの配線が隠れて見えないようにすることができる。なお、上側のパネル押え金具41に取付けられた発光ダイードモジュール組立体70は商品展示室3内に露出しているが、この商品展示室3の上部領域にはロゴタイプなどを表示する表示部材100(図1の(b)参照)が吊下げられることから自動販売機の前面側から発光ダイードモジュール組立体70が見えることはない。
また、前記レイアウト部材10に装着することにより商品展示室3内に配設される照明光源70を図10に示している。この照明光源70は発光ダイオードモジュールユニット700として構成され、図に示すように、発光ダイオードモジュール71と、この発光ダイオードモジュール71の取付金具710と、レイアウト部材10に係止される係止金具720、および目隠し板730とからなり、取付金具710,係止金具720、および目隠し板730はそれぞれ薄板板金製であって白色塗装が施されている。前記発光ダイオードモジュール71は図8に示したものと同一である。前記取付金具710は縦断面L字形に折り曲げられた底板711と前板712とからなり、底板711の左右両端には上方に向けて鉛直に折り曲げられるとともにねじ挿通穴を有する連結片713,713が形成されている。この取付金具710の底板711の下面に前記発光ダイオードモジュール71がねじにより固着される。前記係止金具720は縦断面逆L字形に折り曲げられた主板721と天板722からなり、天板722の左右両端には天板722から上方に向くように折り曲げられたタブ723,723が形成されるとともにタブ723,723の近傍に係止片724,724が形成されている。前記係止片724,724の形状は図5に示したホルダー12の係止片122aの形状と同一であり、その自由端側が下方に垂下するとともに種目鮫の頭部形状(或いはきのこ形状)のように左右方向に延在するストッパ(不図示)を備えている。ここで、左右2個の係止爪724,724の間隔はレイアウト部材10の商品見本展示用ステージとなる天板10aに形成された凸状係合穴(係合部)11の間のピッチに整数倍となるように定められている。また、前記係止金具720における主板721の左右両端には前方に向けて折り曲げられるとともにねじ挿通穴を有する固定片725,725が形成されている。前記目隠し板730は上縁を後方に傾斜するように形成された庇731が形成されている。
前述した構成からなる発光ダイオードモジュールユニット700として組立た状態を図10の(b)に示しており、発光ダイオードモジュール71を底板711の下面に固着した取付金具710の左右の連結片713,713の外側に係止金具720の固定片725,725を重ね合わせて両者をねじS1により固着し、取付金具710の前板712の前方に目隠し板730を重ね合わせて両者をねじS2により固着することにより発光ダイオードモジュールユニット700が組立られる。この発光ダイオードモジュールユニット700のレイアウト部材10への装着は前記ホルダー12の装着方法に対して、係止金具720に形成した左右の係止爪724,724をレイアウト部材10の対応する凸状係合穴11に同時に挿入する点を除けば同一である。つまり、左右の係止爪724,724をレイアウト部材10の対応する凸状係合穴11に同時に挿入した上で前方にスライドさせると左右の係止爪724,724がレイアウト部材10に係止することによって発光ダイオードモジュールユニット700がレイアウト部材10に装着される。ここで、発光ダイオードモジュールユニット700の配線はレイアウト部材10の断面コ字形の空間を介して中扉21に穿孔された配線用開口211cを通して引き回される。なお、ねじS1を緩めて係止金具720に対して取付金具710を回動させることにより発光ダイオードモジュール71からの照射方向を可変とすることができる。
前述したように商品展示室3の任意の位置に商品見本8、ポスター部材9をレイアウトした一例を図1に示している。この場合、図1のように商品展示室3の任意の位置に装着されたポスター部材9の近傍、図の例ではポスター部材9の左右に装着された商品見本8を特定の商品見本とするのがよい。特定の商品見本とはポスター部材9に掲示されたポスターが新発売の商品の広告である場合には新発売の商品に対応する商品見本であり、また、ポスターがキャンペーン期間中のおすすめ商品の広告である場合にはそのおすすめ商品に対応する商品見本などである。このように、ポスター部材9の近傍に特定の商品見本8を配置してなることにより、目に留まり易いポスターの近傍に特定の商品見本が位置するので特定の商品見本を利用者にアピールすることができるという効果を有する。
前述したように商品展示室3の任意の位置に商品見本8、ポスター部材9、および照明光源70(発光ダイオードモジュール組立体70)をレイアウトした状態で自動販売機に通電すると商品展示室3の上側のパネル押え金具41と、左右のパネル押え金具43,44に取り付けた照明光源70(発光ダイオードモジュール組立体70)から照射される照明光により商品展示室3内が明るく照明され、また、照明光源70(発光ダイオードモジュールユニット700)によりポスター部9に展示されたポスターが際立つように照明される。利用者が商品を購入するために硬貨、若しくは紙幣を投入した場合、投入金額が商品価格に一致、若しくは商品価格を超えた商品に対応する商品選択ボタン5aが点灯(販売可能状態を表示)する。この場合、商品選択ボタン5aには商品見本8を保持するホルダー12に掲示された商品情報表示体13に表示された商品指定番号と一対一で対応する番号が表示されるように構成されており、希望する商品見本8の商品指定番号に対応する商品選択ボタン5aを押すと本体キャビネット1の庫内に収納された商品収納ラックから対応する商品が搬出される。
なお、商品選択ボタン5aとして商品見本8と一対一で対応する例について説明したが、これに限るものではない。例えば、商品選択ボタンをテンキー方式とすることができ、この場合には商品見本8を載置するホルダー12に販売可能状態を表示する発光ダイオードを追加装備すれば利用者に購入可能な商品を知らせることができる。
(実施の形態2)
図11乃至図13は本発明の実施の形態2の自動販売機におけるレイアウト部材10に装着される照明光源70としての発光ダイオードモジュールユニット7Aを示し、図11の(a)は発光ダイオードモジュールユニットの分解斜視図、(b)はその発光ダイオードモジュールユニットを背面側から見た組立図、図12は図11の(b)に示した発光ダイオードモジュールユニットの左側面図、図13は発光ダイオードモジュールユニットの変形例を示し、(a)は発光ダイオードモジュールユニットの組立図、(b)はアダプター部材の斜視図、(c)は(a)の底面図である。
図11に示す照明光源70は発光ダイオードモジュールユニット7Aとして構成され、図に示すように、発光ダイオードモジュール71と、この発光ダイオードモジュール71の取付部材7A1と、レイアウト部材10に係止されるアダプター部材7A2と、前記取付部材7A1とアダプター部材7A2とを覆う目隠し部材7A3とからなり、これらの取付部材7A1,アダプター部材7A2、および目隠し部材7A3はそれぞれ薄板板金製であって白色塗装が施されている。前記発光ダイオードモジュール71は図8に示したものと同一である。前記取付部材7A1は縦断面L字形に折り曲げられた底板7A11と背板7A12とからなり、前記底板7A11にはねじ挿通穴が形成されているとともにその前端は上方に向けて折り曲げられた係合板7A111が形成されている。この取付金具7A1の底板7A11の下面に前記発光ダイオードモジュール71がねじにより固着される。前記アダプター部材7A2は縦断面逆L字形に折り曲げられた主板7A21と天板7A22からなり、天板7A22の左右両端には天板722から上方に向くように折り曲げられたタブ7A23,7A23が形成されるとともにタブ7A23,7A23の近傍に係止片7A24,7A24が形成されている。前記係止片7A24,7A24の形状は図5に示したホルダー12の係止片122aの形状と同一であり、その自由端側が下方に垂下するとともに種目鮫の頭部形状(或いはきのこ形状)のように左右方向に延在するストッパ7A241,7A241を備えている。ここで、左右2個の係止爪7A24,7A24の間隔はレイアウト部材10の商品見本展示用ステージとなる天板10aに形成された凸状係合穴(係合部)11の間のピッチに整数倍となるように定められている。前記目隠し部材7A3は前記取付金具7A1の底板7A11の下面に固着された発光ダイオードモジュール71を囲繞する態様の凹形状の溝板部7A31と、この溝板部7A31の前端側から後方に傾斜するように形成された庇部7A32と、前記溝板部7A31の後端側から後方に延在する平坦部7A33からなり、前記溝板部7A31の底面には発光ダイオードモジュール71の一部が露出するように開口7A311が形成され、また、庇部7A32の両端には下方に折り返して形成された係合片7A34が形成されている。
前述した構成からなる発光ダイオードモジュールユニット7Aとして組立を図11、および図12を参照しつつ説明すると、発光ダイオードモジュール71は取付部材7A1の底板7A11の下面にねじS3(図12参照)により固着されている。この取付部材7A1の背板7A12の背後にアダプター部材7A2の主板7A21を重ね合わせて両者をねじS4により固着した上で、取付部材710の底板7A11に固着された発光ダイオードモジュール71を目隠し部材7A3に形成した凹形状の溝板部7A31の開口7A311に嵌め込む。ここで、前記開口7A311は目隠し部材7A3の平坦部7A33にまで延在して発光ダイオードモジュール71の横幅よりも大きく形成されており、この平坦部7A33にまで延在した開口7A311に発光ダイオードモジュール71を臨ませながら嵌め込むことにより凹形状の溝板部7A31の開口7A311に発光ダイオードモジュール71が遊嵌される。この後、取付部材7A1の底板7A11を目隠し部材7A3の平坦部7A33に重ね合わせてねじS5により固着することにより発光ダイオードモジュールユニット7Aが組立られる。なお、前記取付部材7A1を目隠し部材7A3に組付けた際、目隠し部材7A3の庇部7A32の両端に形成した係合片7A34が取付部材7A1の前端に形成した係合板7A111に係合することにより両者の係合状態をより一層強固なものとしている。
この発光ダイオードモジュールユニット7Aのレイアウト部材10への装着は前記ホルダー12の装着方法に対して、係止金具7A2に形成した左右の係止爪7A24,7A24をレイアウト部材10の対応する凸状係合穴11に同時に挿入する点を除けば同一である。つまり、左右の係止爪7A24,7A24をレイアウト部材10の対応する凸状係合穴11に同時に挿入した上で前方にスライドさせると左右の係止爪7A24,7A24がレイアウト部材10に係止することによって発光ダイオードモジュールユニット7Aがレイアウト部材10に装着される。ここで、発光ダイオードモジュールユニット7Aの配線はレイアウト部材10の断面コ字形の空間を介して中扉21に穿孔された配線用開口211cを通して引き回される。
図13は図11に示した発光ダイオードモジュールユニット7Aに対してアダプター部材7A2を取り外して新たなアダプター部材7A20を取付けた発光ダイオードモジュールユニット7A0を示し、図11に示す部材と同一の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。これらのアダプター部材7A20,7A20はアダプター部材7A2に対してその係止爪7A24,7A24に対応する箇所のみを切り出したものであって、それぞれ薄板板金製であって白色塗装が施されている。これらのアダプター部材7A20,7A20はそれぞれ主板7A201と係止爪7A202とからなる。前記係止爪7A202はアダプター部材7A2の係止爪7A24と同一である。これらのアダプター部材7A20,7A20は取付部材7A1の背板7A12と重ね合わせてねじS6により固着される。この場合、アダプター部材7A20,7A20はその係止爪7A202,7A202の自由端の方向が細長の発光ダイオードモジュール組立体7A0の軸線と同一方向となる態様で組付けられ、上下の係止爪7A202,7A202の間の間隔は中扉21に上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材10のピッチの整数倍に相当する間隔に定められており、例えば上下方向に5段のレイアウト部材10に相当する間隔に選ばれている場合には上下の係止爪7A202,7A202が上下方向に5段のレイアウト部材10を跨ぐ態様となる。すなわち、図11に示した発光ダイオードモジュールユニット7Aが水平方向に配設されるものであるのに対し、この発光ダイオードモジュールユニット7A0は鉛直方向(上下方向)に配設されるものである。
図13に示した発光ダイオードモジュールユニット7A0のレイアウト部材10への装着は、中扉21に上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材10のうち、上下方向に所定段数離れた上・下のレイアウト部材10であって、上・下それぞれのレイアウト部材10の所定の凸状係合穴11、例えば左右方向に並ぶ凸状係合穴11のうちの左端側から10番目の凸状係合穴11に上下の係止爪7A202,7A202を同時に挿入した上で前方にスライドさせると上下の係止爪7A202,7A202が上・下のレイアウト部材10に係止することによって発光ダイオードモジュールユニット7A0が上・下のレイアウト部材10に跨って鉛直方向に装着される。
この実施の形態2の発光ダイオードモジュールユニット7A,7A0においては、図11に示したアダプター部材7A2と図13に示したアダプター部材7A20,7A20をそれぞれ交換して用いることにより、中扉21に上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材10を利用して照明光源を水平方向に配設したい場合には発光ダイオードモジュールユニット7Aを用い、照明光源を鉛直方向に配設したい場合には発光ダイオードモジュールユニット7A0を用いればよい。なお、中扉21に上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材10のピッチと、前記レイアウト部材10の商品見本展示用ステージとなる天板10aに左右方向に複数形成した凸状係合穴11のピッチを同一とした場合にはアダプター部材7A20,7A20の向きを変更すればアダプター部材7A2(図11,図12参照)を用いることなくアダプター部材7A20,7A20のみによって発光ダイオードモジュールユニット7A0を水平方向若しくは鉛直方向を向くように配設することができるものである。また、上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材10のピッチと、前記レイアウト部材10の商品見本展示用ステージとなる天板10aに左右方向に複数形成した凸状係合穴11のピッチが異なる場合にも図13に示したアダプター部材7A20,7A20のねじ貫通穴を長穴として取付け位置を調整可能とすることによってアダプター部材7A20,7A20のみで発光ダイオードモジュールユニット7A0を水平方向若しくは鉛直方向を向くように配設することができるものである。
(実施の形態3)
図14は本発明の実施の形態3の自動販売機におけるレイアウト部材10A、およびホルダー12Aを示し、これらのレイアウト部材10A、およびホルダー12A以外の構成は実施の形態1の自動販売機と同一であるのでその説明を省略する。
図14に示したレイアウト部材10Aが実施の形態1に示したレイアウト部材10(図3参照)と相違する点は、図3のレイアウト部材10においては商品見本展示用ステージとなる天板10aに左右方向に複数形成した凸状係合穴11を設けているのに対し、前記天板10aを削除したものである。すなわち、レイアウト部材10Aは左右方向に細長い板金を略Z字形に折り曲げて固定板10A1に対して前板10A2が連結板10A3を介して前方側に位置するように形成されてなり、その表面には白色塗装が施されている。そして、固定板10A1の背面側には係止突起10A11が複数個形成されるとともに連結板10A3の前板10A2寄りには左右方向に等間隔で嵌合穴(係合穴)10A31が複数形成されている。
一方、ホルダー12Aが実施の形態1に示したホルダー12(図5参照)と相違する点は、ホルダー12の固定部122を除去した上で、係止片122aに代えて商品見本載置部12A1の後縁から前記レイアウト部材10Aの嵌合穴10A31にまで延在する挟持片(係止部)12A2を設け、また、図5のホルダー12の商品見本載置部121の前端から鉛直に垂下する掲示部123を削除して係止部12A3を設けた点である。なお、図5のホルダー12の商品見本載置部121に形成された商品見本8の嵌合穴121は円形に形成されているのに対し、ホルダー12Aの商品見本載置部12A1に形成した商品見本8の嵌合穴12A11は半円状である点が異なるが、これは円筒状の商品見本8を縦方向に半切りした半切りタイプの商品見本(不図示)を取付けるためのものである。
この実施の形態3におけるホルダー12Aのレイアウト部材10Aへの装着は、ホルダー12Aの挟持片12A2をレイアウト部材10Aの前板10A2を挟み付けるように当該前板10A2に差し込み、前記挟持片12A2の自由端(先端)をレイアウト部材10Aの嵌合穴10A31に挿入する。これによりホルダー12Aは挟持片12A2によってレイアウト部材10Aに装着される。この場合、前記嵌合穴10A31は挟持片12A2の自由端(先端)の幅よりも僅かに大きく形成されており、ホルダー12Aをレイアウト部材10Aに装着した際にホルダー12Aが左右に傾くのを阻止する。なお、ホルダー12Aの係止部12A3には、商品情報表示体15Aが合成樹脂製の係止具(例えば、ナイロンリベット)により取付けられている。
(実施の形態4)
図15は本発明の実施の形態4の自動販売機におけるレイアウト部材10B、およびホルダー12Bを示し、これらのレイアウト部材10B、およびホルダー12B以外の構成は実施の形態1の自動販売機と同一であるのでその説明を省略する。
図15に示したレイアウト部材10Bが実施の形態3に示したレイアウト部材10Aと相違する点は、レイアウト部材10Aの嵌合穴10A31に代えて、その前板10B2に左右方向に等間隔で形成された複数のねじ穴(係合部)10B21を設けた点である。また、ホルダー12Bが実施の形態3に示したホルダー12Aと相違する点は、ホルダー12Aの挟持片12A2に代えて商品見本載置部12A1の後縁から上方に折り曲げられたフック部12B2を設け、当該フック部12B2にねじ挿通穴(不図示)を設けた点である。
この実施の形態4におけるホルダー12Bのレイアウト部材10Bへの装着は、ホルダー12Bのフック部12B2をレイアウト部材10Bの前板10B2に引っ掛け、そのフック部12B2の前方からねじS7をレイアウト部材10Bの前板10B2に設けたねじ穴10B21にねじ込む。このようにしてホルダー12Bがレイアウト部材10Bに装着される。なお、ホルダー12Bの係止部12B3に商品情報表示体15Aを取付ける点は実施の形態3と同様である。
前述したとおり本発明によれば、前面開口が断熱内扉により閉塞され、断熱筐体として形成された本体キャビネット1と、この本体キャビネット1の前面を開閉する片開き式の外扉2を備え、前記外扉2に画成され、前面の透明パネル4と背面の中扉21により覆われた商品展示室3に商品見本8を配列してなる自動販売機の商品見本展示装置において、商品見本展示用ステージとして左右方向に延在するとともに左右方向に等ピッチで形成された係合部(凸状係合穴11,嵌合穴10A31,ねじ穴10B21)を具備してなり、前記中扉21に上下方向に等間隔で複数段配設されたレイアウト部材(10,10A,10B)と、前記レイアウト部材の係合部に係合・離脱する係止部(係止片122a,挟持片12A2,ねじ挿通穴)を具備して当該レイアウト部材に着脱自在に装着され、前記商品見本を個別に載置するとともに少なくとも前記商品見本の選択指定番号を商品価格若しくは冷温状態を表示する商品情報表示体(15,15A)を保持するホルダー(12,12A,12B)と、前記レイアウト部材の係合部に係合・離脱する係止部係止爪(係止爪91a,91a、91b,91b)を具備して当該レイアウト部材に着脱自在に装着され、広告等を表示してなるポスター部材9と、前記商品展示室周囲の側壁を形成するとともに透明パネル4の周縁をその裏面側から保持するパネル押え金具(41,43,44)に取り付けてなる照明光源70とを備え、従前の自動販売機に具備されていたところの、商品展示室の背面を形成し、商品見本を載置する商品展示台が取り付けられていた中扉21にレイアウト部材を固着し、このレイアウト部材の任意位置に商品見本のホルダー、およびポスター部材を着脱自在に装着するとともに商品展示室の前面を形成する透明板の周縁をその裏面側から保持してなるパネル押え金具に照明光源を取り付けたことにより、自動販売機の構成を大幅に改造することなく商品見本、およびポスターを商品展示室の任意位置にレイアウトし、かつ、当該商品見本、およびポスターを照明光源により照明することができるという効果を有する。