JP5559839B2 - 密閉スクロール圧縮機 - Google Patents
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Description
そして、固定スクロールはフレームに固定され、固定スクロールに対して旋回スクロールを自転させないで公転させるように、固定スクロールと旋回スクロールとの間にオルダム継手が介在されている。
密閉形スクロール圧縮機においては、一般的に駆動軸に対して上、中、下の3箇所にバランスウエイトを取付けてこのアンバランスを抑えているものが知られている。
また、この特許文献2には、各バランスウエイト022、026、027にそれぞれ調整部031を設けてバランスウエイトの微調整を可能にする構成が示されている。
しかし、特許文献1に示される回転軸04と上、中、下のバランスウエイト03、07、08との結合、および回転軸04を回転支持するフレーム部材09との支持構造では、回転軸04に上、中、下のバランスウエイト03、07、08、さらにはモータ05のロータ06を装着した状態で、圧縮機、すなわちフレーム部材09に組付けることができない。
すなわち、図5に示すようにフレーム部材09の軸受部010の貫通孔011の孔径では、上バランスウエイト03を通すことができない構造になっている。
従って、特許文献2においても、前記特許文献1で説明したような、圧縮機の組立て工数の増大とともに、熱変形や摺動部の損傷などの問題を生じやすい。
一般に、ロータに近接して配置された中、下バランウエイトは鉄系金属によって形成されているため、ロータの磁力によって磁化されやすく、モータのロータについて回転軸をフレーム部材に組付ける前に回転軸に組み付けて磁化させると、回転軸と一体となったバランサをフレームに組付ける際の組付け作業時に、他の部品に引き付けられて効率的な安定作業ができなくなる。また、IPMモータに金属くずが付着する問題も有している。
該組付け前に着磁されているロータの上側に非磁性体材料であるステンレス鋼からなる中バランサが、前記ロータの下側に非磁性体材料であるステンレス鋼からなる下バランサが夫々配置され、更に前記上バランサが、鉄系金属で形成されていることを特徴とする。
また、組付け前に予め着磁することで安定した高密度の磁気を着磁することが可能になるので、モータの出力を向上することができる。
密閉ケース2内の上方寄りに、密閉ケース2内を上下に仕切るようにフレーム部材7が中ケース6の内部に取付けられている。
そして、フレーム部材7の上方にはスクロール圧縮機構部(圧縮機構部)9が配置され、下方にはスクロール圧縮機構部9を構成する旋回スクロール11に旋回運動の回転力を与えるモータ13が配置されている。さらに、密閉ケース2の底部には潤滑油が収容されるようになっていて、底部に貯留された潤滑油を汲み上げる給油ポンプ15がモータ13の下方に配置されている。
また、図1に示すように、駆動軸41の下端部には、サブフレーム46に支持され給油ポンプ15が接続されていて、この給油ポンプ15で潤滑油をパイプ47によって汲み上げて、駆動軸41の軸中心部を貫通して設けられた貫通油路49を介して前記クランク部45の上端から軸受ボス部35内に放出するようになっている。
なお、使用される圧縮ガスはアンモニア冷媒を用いており、吐出ガス温度の上昇を抑えるためにアンモニアの液冷媒を固定スクロール17の端板19に取付けられた液インジェクション配管57から圧縮室37内に噴射するようになっている。
まず、モータ13に給電すると、駆動軸41が回転を開始する。そして、回転力が旋回スクロール11に伝えられる。
旋回スクロール11の軸受ボス部35は駆動軸41に対して、偏心して設けられたクランク部45と嵌合しており、しかもオルダム機構38によって自転が阻止されているため、この旋回スクロール11は自転の伴わない旋回運動を行う。
従って、旋回スクロール11に突設された旋回スクロール翼33も旋回運動を行い、この旋回運動に伴って、旋回スクロール翼33と固定スクロール翼23との間に形成された圧縮室37が小さくなり、吸入管65を介して吸入されたガスが圧縮されて吐出口25から吐出されて、密閉ケース2内の上方に吐出されてからフレーム部材7の周囲に形成された図示しない連通孔を通って下方側に流れて密閉ケース2内のフレーム部材7の下方の空間内に高圧ガスが貯留され、吐出管67から外部へ排出される。
下ケース3の底部に収容された潤滑油を給油ポンプ15によって汲み上げて、貫通油路49を介してクランク部45の上端から軸受ボス部35の内部に放出して、クランク部45と軸受ボス部35との摺動部を潤滑し、その後、軸受ボス部35の下方に形成された隙間85、さらにフレーム部材7に径方向に形成された横穴87から密閉ケース2内に排出され、下方の油槽に戻される。
また、隙間85からの潤滑油の一部は上バランサ59の遠心力によって縦壁88に沿って上方に案内されて、旋回シール79に向かって放出されるようになっている。そして旋回シール79の潤滑やシールに用いられる。
外円弧Raの中心Eは駆動軸中心におよそ一致させ、内円弧Rcの中心Fは、中心Eより縦壁の反対側すなわち図の右側に配置し、内円弧Rbの中心Gは、中心Eより縦壁側すなわち図の左側に配置して、内円弧Rbの先端が外円弧Raと内円弧Rcとの間で形成されるように縦壁88の円弧が形成されている。
図3に示すように、フレーム部材7は、中央部分が下方に円筒状に突出した形状を有し、該突出部分には旋回空間39が形成され、該旋回空間39の下方には連続して同心円状に主軸受43が嵌合する軸受嵌合穴100が形成されている。
軸受嵌合穴100の内径Aは旋回空間39の内径Bより大きく形成されている。
また、主軸受43の下面部には環状の主軸受押板102が取り付けられている。主軸受押板102は、主軸受43を下から支持するようにボルト104によってフレーム部材7の下面に締結する。
また、ボルト104と共締めにて主軸受押板102の下面側に環状のモータカバー部材(カバー部材)106が取付けられている。
該モータカバー部材106の内周縁は駆動軸41近傍まで伸び、外周縁はモータ13を覆うように形成されている。なお、外周縁はロータ55の一部分を覆うものでもよい。
モータカバー部材106は外周縁が垂下してモータ13に接触しても導電しないように樹脂等の非導電性材料によって形成されている。
2 密閉ケース
7 フレーム部材
9 スクロール圧縮機構部(圧縮機構部)
11 旋回スクロール
13 モータ
17 固定スクロール
35 軸受ボス部
39 旋回空間
41 駆動軸
43 主軸受
51 ステータ
55 ロータ
59 上バランサ
61 中バランサ
63 下バランサ
88 上バランサの縦壁
89 周方向溝
100 軸受嵌合穴
106 モータカバー部材(カバー部材)
A 軸受嵌合穴の内径
B 旋回空間内径
Claims (2)
- 密閉ケース内に固定スクロールと旋回スクロールとからなる圧縮機構部と、前記旋回スクロールに駆動軸を介して回転駆動力を与えるモータと、前記旋回スクロールの背面側のフレーム部材に形成された旋回空間内に配置されるとともに前記駆動軸に取付けられる上バランサと、前記モータの上側で前記駆動軸やロータの回転体に取付けられる中バランサと、前記モータの下側で前記駆動軸やロータの回転体に取付けられる下バランサとを備えた密閉形スクロール圧縮機において、前記駆動軸に取付けられる前記モータのロータは組付け前に着磁されている永久磁石を内蔵したロータであり、
該組付け前に着磁されているロータの上側に非磁性体材料であるステンレス鋼からなる中バランサが、前記ロータの下側に非磁性体材料であるステンレス鋼からなる下バランサが夫々配置され、更に前記上バランサが鉄系金属で形成されていることを特徴とする密閉形スクロール圧縮機。 - 前記主軸受の軸受嵌合穴の内径Aを前記旋回空間の内径Bより大きく形成してなることを特徴とする請求項1に記載の密閉形スクロール圧縮機。
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