JP2013204476A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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英之 熊倉
Masaru Otawara
優 太田原
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成志 三宅
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Abstract

【課題】本発明は、低圧力比運転時においても旋回スクロールの離脱を防止し、広範囲での運転が可能な圧縮機を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明のスクロール圧縮機は、鏡板に立設する渦巻状のラップを有する旋回スクロールと、鏡板に立設する渦巻状のラップを有し旋回スクロールとで圧縮室を形成する固定スクロールと、を備える圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機部と、旋回スクロールの背面側に位置し旋回スクロールを固定スクロールとで挟み込むように配置されたフレームと、電動機部の回転力を旋回スクロールに伝達するクランク軸と、旋回スクロールの背面側に位置し内部のガス冷媒により旋回スクロールを固定スクロールに押付ける背圧室と、を備え、旋回スクロールの背面に第1の磁石を配置し、第1の磁石と対向する位置に第1の磁石と同極の第2の磁石を配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スクロール圧縮機に関する。
スクロール圧縮機は、台板に渦巻状のラップを立設する固定スクロールと台板に渦巻状のラップを立設する旋回スクロールとを有する。スクロール圧縮機は、両スクロールのラップを噛み合わせて対向させて配置し、旋回スクロールを旋回させて互いのラップ間に形成される複数の圧縮室の容積を順次縮小させることにより、作動流体を圧縮する。
この圧縮作用により、固定スクロールと旋回スクロールを互いに引き離そうとする軸方向力が作用し、旋回スクロールに押下げ力が発生する。両スクロールが引き離されると、ラップの歯先と歯底との間にギャップが生じて圧縮室の密閉性が悪化し、圧縮効率が低下する。そこで、旋回スクロールの鏡板の背面に、吐出圧力と吸込圧力の間の圧力となる背圧室を形成し、背圧により旋回スクロールを固定スクロールに押付ける力(押上げ力)を発生させる。従って、吐出圧力と吸入圧力の差が小さくなる低圧力比条件での運転の場合、押上げ力は不足する。
押上げ力が不足した場合、軸方向力によって固定スクロールと旋回スクロールが引き離され、旋回スクロールが離脱する現象が発生する。一方、圧縮作用により、旋回スクロールには径方向外側に向かう作動流体力も発生する。その結果、径方向の力と軸方向の力の合力により転覆モーメントが下向きに発生する。そして、旋回スクロールは固定スクロールに対して傾いた状態で旋回運動する。旋回スクロールの傾きが過大となった場合には、両スクロールの鏡板及びラップ間に隙間が生じて漏れ損失が増大し、性能が低下する。さらには、旋回スクロールが傾くことで、旋回スクロールの鏡板が固定スクロールの鏡板に局部的に強く押付けられ、摺動摩擦損失が増大する。また、旋回スクロールの傾きが増大することによる軸受荷重の増大、圧縮室の容量低下による性能低下を引き起こす。
そこで、特許文献1に開示のスクロール圧縮機では、旋回スクロールの下部にステータとロータを有するアキシャルギャップモータを備え、旋回運動時に発生した転覆力をキャンセルするように、ステータとロータの間に旋回軸に沿った方向の磁力を発生させる。具体的には、転覆防止電流を流すことで、軸方向片側に対してアキシャルギャップモータの吸引力及び反発力を発生させることにより、転覆力をキャンセルする。しかしながら、旋回スクロールの押上げ力が低下する低圧力比運転時においてアキシャルギャップモータによる吸引力が作用する場合、旋回スクロールに対して押下げ荷重が働くため、旋回スクロールは離脱しやすくなる。
特開2007−032422号公報
本発明の目的は、低圧力比運転時においても旋回スクロールの離脱を防止し、広範囲での運転が可能な圧縮機を提供することを課題とする。
本発明のスクロール圧縮機は、鏡板に立設する渦巻状のラップを有する旋回スクロールと、鏡板に立設する渦巻状のラップを有し旋回スクロールとで圧縮室を形成する固定スクロールと、を備える圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機部と、旋回スクロールの背面側に位置し旋回スクロールを固定スクロールとで挟み込むように配置されたフレームと、電動機部の回転力を旋回スクロールに伝達するクランク軸と、旋回スクロールの背面側に位置し旋回スクロールの自転を防止するオルダム継手と、旋回スクロールの背面側に位置し内部のガス冷媒により旋回スクロールを固定スクロールに押付ける背圧室と、を備え、旋回スクロールの背面に第1の磁石を配置し、第1の磁石と対向する位置に第1の磁石と同極の第2の磁石を配置する。
本発明によれば、低圧力比運転時においても旋回スクロールの離脱を防止し、広範囲での運転が可能な圧縮機を提供することができる。
スクロール圧縮機の縦断面図。 旋回スクロールに押下げ力が発生する原理の説明図。 旋回スクロール背面とフレームの旋回スクロール着座面に同極磁石を対向させて配置した構成の説明図。 旋回スクロール背面側とオルダム継手分に同極磁石を対向して配置した構成の説明図。 旋回スクロール軸受とクランクピンに同極磁石を対向して配置した構成の説明図。
図1−図3を用いて第1の実施例を説明する。本実施例のスクロール圧縮機は、鏡板に立設する渦巻状のラップを有する旋回スクロールと、鏡板に立設する渦巻状のラップを有し旋回スクロールとで圧縮室を形成する固定スクロールと、を備える圧縮機構部と、圧縮機構部を駆動する電動機部と、旋回スクロールの背面側に位置し旋回スクロールを固定スクロールとで挟み込むように配置されたフレームと、電動機部の回転力を旋回スクロールに伝達するクランク軸と、旋回スクロールの背面側に位置し旋回スクロールの自転を防止するオルダム継手と、旋回スクロールの背面側に位置し内部のガス冷媒により旋回スクロールを固定スクロールに押付ける背圧室と、を備え、旋回スクロールの背面に第1の磁石を配置し、第1の磁石と対向する位置に第1の磁石と同極の第2の磁石を配置する。旋回スクロール背面の磁石(第1の磁石)とこの磁石と対抗する位置に配置された同極の磁石(第2の磁石)により、旋回スクロールに反発力Fmを付与できるので、低圧力比運転時においても旋回スクロール200の離脱を防止でき、従って、圧縮機を広範囲で運転することができる。
図1は圧縮機の縦断面図である。図1を用いてスクロール圧縮機1の詳細構造を説明する。圧縮機は、作動流体である冷媒ガスを圧縮して上方へ吐出する圧縮機構部2、及び回転軸を介して圧縮機構部を駆動する駆動部3を円筒状の密閉容器700内に収納して構成する。本実施例では、上から圧縮機構部2、駆動部3及び油溜り730の順に配設し、回転軸300を介して圧縮機構部2と駆動部3を連結する縦型スクロール圧縮機を例にして説明する。
密閉容器700は、上キャップ710及び下キャップ720を有する。上キャップ710及び下キャップ720は密閉容器700の中央筒部に対して外側に被せるように嵌合され、その嵌合端部が溶接トーチにより斜め下方及び斜め上方から加熱されて溶着される。密閉容器700の底面には脚部721を備える。下キャップ720の内側には、マグネット722が取付けられ、圧縮機内の粉塵を回収する。
また、密閉容器700の側面には、電動機600に電力を供給するためのハーメ端子702及び端子カバー703を備える。ハーメ端子702は、密閉容器700を貫通して設けられ、固定子601のコイルエンド601aとフレーム400との間に位置する。
旋回スクロール200を旋回駆動する駆動部3は、固定子601及び回転子602からなる電動機600、回転軸300、給油ポンプ900、旋回スクロール200の自転防止機構の主要部品であるオルダム継手500、転がり軸受401、803、旋回スクロール軸受203、並びに、旋回スクロール軸受203に配設されたすべり軸受210を備えて構成する。
回転軸300は、主軸部302、クランクピン301、及び副軸受支持部303を一体に備えて構成する。主軸部302及び副軸受支持部303は同一軸心に形成され、主軸部分を構成する。さらに、回転軸300の下端部には、給油ポンプ900が圧入される。転がり軸受401、803は、回転軸300の主軸部302及び副軸受支持部303を回転自在に係合する回転軸支持部を構成する。旋回スクロール軸受203は、内径にすべり軸受210が圧入され、回転軸300のクランクピン301を回転軸方向であるスラスト方向に移動可能且つ回転自在に係合するように、旋回スクロール200に備えられる。
転がり軸受(主軸受)401が電動機600の上側に配置され、転がり軸受(副軸受)803が電動機600の下側に配置される。転がり軸受401、803は、電動機600の両側で主軸部分を支持する主軸用軸受を構成する。密閉容器700に固定された下フレーム801にハウジング802がボルト805を介して固定される。ハウジング802に転がり軸受803が上方から挿入され、その上方からさらにハウジングカバー804が取付けられる。
給油ポンプ900は、回転軸300下端に装着された遠心形ポンプであり、油溜り730に貯留された潤滑用の油を、強制的に給油穴901を通して吸込み、油通路311を通して副軸受803、旋回スクロール軸受203、さらには転がり軸受401に供給する。尚、油通路311から供給された油は、旋回スクロール200と固定スクロール100との摺動部にも供給される。油通路311は、回転軸300に縦に貫通するように設けられ、回転軸300の軸心に対して同心の下部給油穴と回転軸300の軸心に対して偏心した上部給油穴とを有する。下部給油穴に連通する横給油穴312により副軸受803に給油される。
圧縮機構部2は、固定スクロール100と旋回スクロール200とを基本要素として構成される。
フレーム400は密閉容器700に固定され、転がり軸受401を支持する部材を構成する。フレーム400は、転がり軸受401を支持する軸受支持部401a、及び軸受支持部401aの上部から外方に延び圧縮機構部2を支持する圧縮機構支持部401bを有する。圧縮機構支持部401bは、その下面全体が平坦状に形成されて吐出管701より上方に位置し、その外周面が密閉容器700の内周面に周方向の複数箇所で溶接740により固定される。
バランスウェイト407は、転がり軸受401より電動機側に位置して回転軸300に設けられる。尚、本実施例では、バランスウェイト407は回転軸300とは別体に形成されて回転軸300に圧入されて固着されるが、バランスウェイト407を回転軸300と一体に形成してもよい。バランスウェイト407の最大外径部407aは固定子601のコイルエンド601aの端面側に突出して設けられ、コイルエンド601aの内径より大径とする。これにより、回転軸300の回転バランスを十分に確保することができる。
固定スクロール100は、台板101、渦巻体であるスクロールラップ102、吸込口103、及び吐出口104を有して構成され、複数のボルト405によりフレーム400に固定される。この複数のボルト405は周方向に均等に配置される。スクロールラップ102は台板101の下側に垂直に立設される。
旋回スクロール200は、台板201とスクロールラップ202、旋回スクロール軸受203、旋回スクロール軸受203に配設されたすべり軸受210、及び背圧穴(図示せず)を基本構成部分として構成する。スクロールラップ202は台板201の上側に垂直に立設される。旋回スクロール軸受203は台板201の下側(反ラップ側)に垂直に突出して形成される。旋回スクロール200は、鋳鉄やアルミニューム等を材料とする鋳物から各構成部分を加工することにより形成される。
旋回スクロール200の台板201には、圧縮室130と旋回背面の背圧室411とを連通する背圧穴(図示せず)が設けられ、背圧室411の圧力を吸入圧力と吐出圧力の間の圧力(中間圧力)に保つ。旋回スクロール200の背面側に構成される背圧室411は、旋回スクロール200とフレーム400と固定スクロール100とで囲まれて形成される空間である。従って、フレーム400は背圧室411を形成する部材を兼ねる。
フレーム400の上面の溝に設けられたシールリング410は、背圧室411への吐出ガスの流入を防止する。旋回スクロール200は、背圧室411の中間圧力とシールリング410の内側に作用する吐出圧力との合力で固定スクロール100に押付けられる。ここで、シールリング410の内径は、転がり軸受401の外径より小さくする。
このような構成を採用するため、転がり軸受401をフレーム400の回転駆動手段側からフレーム400へ挿入し、挿入した転がり軸受401をフレームカバー403で固定する。フレームカバー403にはスラスト軸受402が設けられる。フレームカバー403はフレーム400と別体に構成される。フレームカバー403はボルト406によりフレーム400に固定される。このようにボルト固定とすることで、フレームカバー403とフレーム400との間隙を的確にシールできることから、給油経路からの油漏れを抑制することができる。なお、フレームカバー403は、フレーム400の内側に挿入されて転がり軸受401を押さえる部分と、フレーム400の回転駆動手段側端面に当接してこれに固定される部分とから構成される。
オルダム継手500は、旋回スクロール200の台板201の背面に配設される。オルダム継手500に形成した直交する2組のキー部分の1組がフレーム400に構成したオルダム継手500の受け部であるキー溝を滑動し、残りの1組が旋回スクロールラップ202の背面側に構成したキー溝を滑動する。これにより、旋回スクロール200は、スクロールラップ202の立設する方向である軸線方向に垂直な面内を固定スクロール100に対して自転せずに旋回運動する。
圧縮機構部2は、電動機600に連結した回転軸300の回転によりクランクピン301が偏心回転すると、旋回スクロール200がオルダム継手500により固定スクロール100に対し自転せずに旋回運動する。旋回スクロール200の旋回運動により、冷媒ガスを吸入管711及び吸入口103を介して固定スクロールラップ102及び旋回スクロールラップ202で形成される圧縮室130に吸入し、圧縮室130は中央部へ移動しながら容積を減少して冷媒ガスを圧縮する。
この圧縮動作では、旋回スクロール200の旋回運動に伴って、冷媒ガスが吸入管711及び吸入口103を経由して圧縮室130へ吸込まれ、圧縮行程を経て、固定スクロール100の吐出口104から密閉容器700内に吐出される。これにより、密閉容器700内の空間は吐出圧力に保たれる。その後、冷媒ガスは、圧縮機構部2及び電動機600の周囲を循環した後に、吐出管701から密閉容器700のスクロール圧縮機1外へ放出される。圧縮機構部2で圧縮する冷媒ガスは、地球環境に優しいR410A等の冷媒が用いられる。
次に、給油経路について説明する。回転軸300が回転すると、給油ポンプ900により油溜り730の油が回転軸内の油通路311に昇圧して供給される。油通路311に送られた油の一部は横給油穴312を通って転がり軸受である副軸受803に流れた後、油溜り730に戻る。油通路311を通ってクランクピン301の上部に到達した油はすべり軸受210を通り、さらには転がり軸受401へ流れる。転がり軸受401を潤滑した油は、排油パイプ408を通り、油溜り730に戻る。
旋回スクロール200の旋回スクロール軸受203の端面には給油ポケット205が設けられ、旋回スクロール200が旋回運動することにより給油ポケット205がシールリング410の外側と内側を往復し、すべり軸受210と転がり軸受401との間にある油の一部を背圧室411に搬送する。搬送された油はオルダム継手500に給油された後、固定スクロールの鏡板面105と旋回スクロール200の台板201の摺動面に給油される。
背圧室411に搬送された油は、図示しない背圧穴を通って、又は鏡板摺動面の微小隙間を通って、圧縮室130に流入する。圧縮室130に流入した油は圧縮された冷媒ガスと共に吐出口104から吐出され、密閉容器700内で冷媒ガスと分離され油溜り730に戻る。
次に、図2を用いて旋回スクロール200に働く力に関して説明する。図2は、図1のスクロール圧縮機において、旋回スクロールに押下げ力が発生する原理の説明図である。まず、軸方向の力について説明する。スクロール圧縮機では、吸入されたガス圧Psと圧縮作用により、固定スクロール100と旋回スクロール200を互いに引き離そうとする軸方向の押下げ力Faが旋回スクロール200に生じる。一方、押上げ力としては、旋回ラップ背面に吐出圧力Pdが働き、旋回スクロール鏡板面背面には、吐出圧力と吸入圧力の間の圧力である中間圧力Pbが働く。中間圧力Pbは、吸入圧力に対し「吸入圧力×定数」又は「吸入圧力+定数」となるように設定される。また、中間圧力空間と吐出圧力空間は、シールリング410によって分離される。
ところで近年、年間消費電力を小さくする省エネが重要課題となり、この課題を解決するために中間期における性能向上が必要となる。中間期では空調負荷が小さいため、低回転数且つ低圧力比での運転となる。従来の運転範囲を確保しながら、低圧力比の運転を確保しなければならないため、スクロール圧縮機としては設定容積比よりも圧力比が小さい低圧力比の運転範囲を拡大することが重要である。しかしながら、低圧力比の運転条件ではPdが小さくなるため、必要な旋回スクロールの押上げ力を維持できなくなる。その結果、軸方向に働く押下げ力Faにより、両スクロールが引き離され、旋回スクロールが離脱する。旋回スクロールが離脱すると、圧縮室の密閉性が悪化して圧縮機の効率が低下するとともに、旋回スクロールの鏡板の背面がフレームに接触し、磨耗や焼付き等の不具合が発生する。
そこで、本実施例においては、旋回スクロール200の背面に磁石を配置し、この磁石と対向する位置にこの磁石と同極の磁石を配置する。旋回スクロール背面の磁石とこの磁石と対抗する位置に配置された同極の磁石により、図1に示すように、旋回スクロールに反発力Fmを付与できるので、低圧力比運転時においても旋回スクロール200の離脱を防止でき、従って、圧縮機を広範囲で運転することができる。
次に、旋回スクロール200に作用する軸方向と直交する方向の力について説明する。運転時の旋回スクロール200には、圧縮作用により、軸方向の力だけでなく接線方向及び半径方向の力も生じており、また遠心力も生じる。旋回スクロール200のある位相において、これら軸方向と直交する方向の力の合力をFrで示す。FaとFrの合力が旋回スクロールのラップ部分に働き、旋回スクロール200を傾けようとする回転力(転覆モーメントMa)が働く。
しかしながら、本実施例においては、旋回スクロール200の背面に磁石を配置し、この磁石と対向する位置にこの磁石と同極の磁石を配置する。旋回スクロール背面の磁石とこの磁石と対抗する位置に配置された同極の磁石により、図1に示すように、旋回スクロールに反発力Fmを付与できるので、旋回スクロールに回転力が働くのを防止することができる。
図3は、旋回スクロール背面とフレームの旋回スクロール着座面に同極磁石を対向させて配置した構成の説明図である。本実施例では、旋回スクロールに反発力Fmを付与するため、具体的には、図3に示すように、フレームの旋回スクロールの着座面にフレーム磁石611を配置し、このフレーム磁石611と同極であって、旋回スクロールの背面のフレーム磁石611と対抗する位置に他の旋回スクロール磁石A610を配置する。
つまり、図3(a)のように旋回スクロール鏡板面の背面側に旋回スクロール磁石A610を配置し、フレームの旋回スクロール着座面に旋回スクロール磁石A610と同極のフレーム磁石611を配置する。旋回スクロール背面に配置された旋回スクロール磁石A610とこの磁石と対抗する位置(フレームの旋回スクロール着座面)に配置された同極のフレーム磁石611により、旋回スクロールに反発力Fmを付与できるので、低圧力比運転時においても旋回スクロール200の離脱を防止でき、従って、圧縮機を広範囲で運転することができるとともに、旋回スクロールに回転力が働くのを防止することができる。
ここで、旋回スクロール磁石A610が、フレーム磁石611の領域を外れると、旋回スクロール磁石A610とフレーム400の磁性体部分に吸引力が働くため、旋回スクロールに押下げ力が作用し離脱しやすくなる。そのため、図3(b)に示す関係において、旋回スクロール200の旋回スクロール磁石A610がフレーム磁石611の領域を外れないように、式(1)及び式(2)を満たすように旋回スクロール磁石A610及びフレーム磁石611を構成する。
(旋回スクロール磁石A610の外径+旋回スクロールの旋回半径)<フレーム磁石
611の外径 …式(1)
(フレーム磁石611の内径−旋回スクロールの旋回半径)>フレーム磁石611の
内径 …式(2)
このように旋回スクロール磁石A610及びフレーム磁石611を構成することで、旋回スクロールとフレームとの間に吸引力が作用することなく、旋回スクロールに押上げ力を付与することが可能となり、より効果的に旋回スクロールの離脱を防ぐことができる。
次に、本発明の第2の実施例について図4を用いて説明する。図4は、旋回スクロール背面とオルダム継手分に同極磁石を対向して配置した構成の説明図である。本実施例では、旋回スクロールに反発力Fmを付与するため、図4に示すように、旋回スクロール200と非磁性体のオルダム継手500が対向する領域にそれぞれ同極磁石を配置する。
具体的には、図4(b)の斜線部の領域、つまりオルダム継手のキー614部を除く領域と、旋回スクロール200のオルダム継手500に対向する領域に、同極の磁石を配置する。旋回スクロール200とオルダム継手500にそれぞれ配置された同極の磁石により、旋回スクロールに反発力Fmを付与できるので、低圧力比運転時においても旋回スクロール200の離脱を防止でき、従って、圧縮機を広範囲で運転することができるとともに、旋回スクロールに回転力が働くのを防止することができる。
ここで、旋回スクロールの磁石の領域が、オルダム継手側の磁石の領域より外れる場合、旋回スクロールの磁石とフレームの磁性体部分に吸引力が働くため、旋回スクロールが離脱しやすくなる。そのため、図4(b)に示す関係において、旋回スクロール磁石B613がオルダム継手の磁石領域を外れないように、式(3)及び式(4)を満たすように構成する。
(旋回スクロール磁石の外径+旋回スクロールの旋回半径)<オルダム継手(又はオ ルダム継手に配置された磁石)の外径 …式(3)
(旋回スクロール磁石の内径−旋回スクロールの旋回半径)>オルダム継手(又はオ ルダム継手に配置された磁石)の内径 …式(4)
このように構成することにより、旋回スクロールとフレームとの間に吸引力が作用することなく、旋回スクロールに押上げ力を付与することが可能となり、より効果的に旋回スクロールの離脱を防ぐことができる。
次に、本発明の第3の実施例について図5を用いて説明する。図5は、旋回スクロール軸受とクランクピンに同極磁石を対向して配置した構成の説明図である。本実施例では、旋回スクロールに反発力Fmを付与するため、図5に示すように、クランクピン301先端部と、旋回スクロール軸受203のクランクピンの先端部と対向する位置に、それぞれ同極磁石を配置する。クランクピン301先端部と旋回スクロール軸受203にそれぞれ配置された同極の磁石により、旋回スクロールに反発力Fmを付与できるので、低圧力比運転時においても旋回スクロール200の離脱を防止でき、従って、圧縮機を広範囲で運転することができるとともに、旋回スクロールに回転力が働くのを防止することができる。
1 スクロール圧縮機
2 圧縮機構部
3 駆動部
100 固定スクロール
101、201 台板
102、202 ラップ
103 吸入口
104 吐出口
105 鏡板面
130 圧縮室
200 旋回スクロール
203 旋回スクロール軸受
205 給油ポケット
210 すべり軸受
300 回転軸
301 クランクピン
302 主軸部
303 副軸受支持部
311 油通路
312 横給油穴
400 フレーム
401 転がり軸受(主軸受)
402 スラスト軸受
403 フレームカバー
405、406、805 ボルト
407 バランスウェイト
408 排油パイプ
410 シールリング
411 背圧室
500 オルダム継手
600 電動機
601 固定子
601a コイルエンド
602 回転子
610 旋回スクロール磁石A
611 フレーム磁石
612 オルダム継手磁石
613 旋回スクロール磁石B
614 オルダム継手キー
700 密閉容器
701 吐出管
702 ハーメ端子
703 端子カバー
710 上キャップ
711 吸入管
720 下キャップ
721 脚部
722 マグネット
730 油溜り
801 下フレーム
802 ハウジング
803 転がり軸受(副軸受)
804 ハウジングカバー
900 給油ポンプ

Claims (6)

  1. 鏡板に立設する渦巻状のラップを有する旋回スクロールと、鏡板に立設する渦巻状のラップを有し、前記旋回スクロールとで圧縮室を形成する固定スクロールと、を備える圧縮機構部と、
    前記圧縮機構部を駆動する電動機部と、
    前記旋回スクロールの背面側に位置し、前記旋回スクロールを前記固定スクロールとで挟み込むように配置されたフレームと、
    前記電動機部の回転力を前記旋回スクロールに伝達するクランク軸と、
    前記旋回スクロールの背面側に位置し、前記旋回スクロールの自転を防止するオルダム継手と、
    前記旋回スクロールの背面側に位置し、内部のガス冷媒により前記旋回スクロールを前記固定スクロールに押付ける背圧室と、を備え、
    前記旋回スクロールの背面に第1の磁石を配置し、
    前記第1の磁石と対向する位置に、前記第1の磁石と同極の第2の磁石を配置するスクロール圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記第2の磁石を前記フレームの前記旋回スクロールの着座面に配置し、
    前記第1の磁石を前記旋回スクロールの前記第2の磁石と対向する位置に配置したスクロール圧縮機。
  3. 請求項2において、式(1)及び式(2)を満たすように前記第1の磁石及び前記第2の磁石を構成するスクロール圧縮機。
    前記第1の磁石の外径+前記旋回スクロールの旋回半径<前記第2の磁石の外径
    …式(1)
    前記第1の磁石の内径−前記旋回スクロールの旋回半径>前記第2の磁石の内径
    …式(2)
  4. 請求項1において、
    前記第2の磁石を前記オルダム継手の前記旋回スクロールと対向する位置に配置し、
    前記第1の磁石を前記旋回スクロールの前記第2の磁石と対向する位置に配置したスクロール圧縮機。
  5. 請求項4において、式(1)及び式(2)を満たすように前記第1の磁石及び前記第2の磁石を構成するスクロール圧縮機。
    前記第1の磁石の外径+前記旋回スクロールの旋回半径<前記第2の磁石の外径
    …式(1)
    前記第1の磁石の内径−前記旋回スクロールの旋回半径>前記第2の磁石の内径
    …式(2)
  6. 請求項1において、
    前記クランク軸は、前記電動機に連結した主軸部と、前記旋回スクロールの背面側に形成された旋回スクロール軸受に係合するクランクピンと、を有し、
    前記第2の磁石を前記クランクピンの先端部に配置し、
    前記第1の磁石を前記旋回スクロール軸受の前記第2の磁石と対向する位置に配置したスクロール圧縮機。
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