JPWO2015059833A1 - スクロール流体機械 - Google Patents
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Abstract
スクロール流体機械は、密閉容器60内に設けられた固定スクロール4及び揺動スクロール5と、揺動スクロール5を揺動自在に支持するフレーム6と、フレーム6と揺動スクロール5との間に形成されたフレーム内空間6cと、揺動スクロール5に駆動力を伝達する主軸14と、フレーム6を貫通して設けられ、フレーム内空間6cの余剰の油をフレーム6外に排出する排油孔6bと、排油孔6bに設けられ、フレーム内空間6cの油圧Pに基づいて排油孔6bを開閉する排油弁28と、を有することを特徴とするものである。
Description
本発明は、スクロール圧縮機及びスクロールポンプなどのスクロール流体機械に関するものである。
スクロール圧縮機には、主軸の回転により作動し、シェル底部の油溜めに貯留された油を汲み上げるオイルポンプが設けられている。オイルポンプによって汲み上げられた油は、主軸を長手方向に貫通する給油縦孔を通って、揺動軸受、主軸受、副軸受等の各摺動部に給油される。また、揺動軸受を潤滑し終えた油は、フレーム内部に蓄えられ、オルダム継手及び揺動スクロールのスラスト面等の潤滑、揺動軸受及び主軸受の冷却等に用いられる。
フレーム内部には排油パイプが接続されている。フレーム内部の余剰の油は、排油パイプを通ってシェル底部の油溜めに戻される。高速運転時には、フレーム内部に供給される油量が多くなるため、排油パイプ入口での絞りや排油パイプ内部の壁面摩擦等による圧力損失の影響で排油能力が不足し、フレーム内部の油圧が上昇する。フレーム内部の油圧が上昇すると、オイルポンプの駆動入力の上昇や、排油パイプを通過せずにシェル底部に垂れ落ちる油量の増加等が生じる。シェル底部に垂れ落ちる油量が増加すると、大量の油が冷媒によって巻き上げられ、冷媒と共に圧縮室に吸入されて外部に吐出されてしまい、スクロール圧縮機の油上がりが増加してしまう。
特許文献1には、主軸の給油孔から分岐して主軸外に開口するバイパス孔と、このバイパス孔を所定油圧で開閉する弁と、を設けたスクロール圧縮機が開示されている。このスクロール圧縮機では、主軸の回転数が増加して遠心力が増加すると、所定圧力を越えた油圧で弁が開き、余分の油はバイパス孔から排出されて油溜めに戻るようになっている。
従来のスクロール圧縮機では、吸入管からシェル内に取り込まれた流体は、吸入ポートを通じてフレーム内に取り込まれる。フレーム内の空間には、互い違いに組み合わされた固定渦巻と揺動渦巻とが設けられており、揺動渦巻は、固定渦巻に対して揺動運動している。フレーム内に取り込まれた流体は、固定渦巻及び揺動渦巻により形成される圧縮室で圧縮され、吐出チャンバ、マフラー及び吐出管を通ってスクロール圧縮機の外部に吐出される。
流体を圧縮するための駆動力は、電動機のロータと一体化した主軸の回転によって揺動渦巻に与えられる。主軸と揺動渦巻は揺動軸受を介して接続されており、揺動渦巻の自転はオルダム継手によって規制されている。これにより、主軸の回転運動が揺動渦巻の揺動運動に変換されている。主軸は、主軸受と副軸受によって支持されている。フレームは、固定渦巻と揺動渦巻を格納するハウジングであり、揺動渦巻に作用する軸方向の荷重を支持するスラスト軸受と主軸受とを持っている。主軸受、揺動軸受、副軸受、スラスト軸受及びオルダム継手は、油で潤滑されている。油は、主軸の回転を駆動力としたオイルポンプでシェル底部から汲み上げられる。オイルポンプは、主軸の下端に接続されており、シェル底部から汲み上げた油を、主軸内に形成された給油縦孔を通じて各摺動部に供給する。オイルポンプが汲み上げる油量は、圧縮機の回転数が大きくなるにつれて大きくなる。
ここで、油の流路について説明を行う。揺動軸受への給油は、主軸内の給油縦孔によって行われる。主軸受及び副軸受への給油は、給油縦孔と、主軸内で給油縦孔から直交方向に分岐した給油横孔とによって行われる。主軸受及び副軸受を潤滑した油は下に垂れ落ち、シェル底部の油溜めに戻る。揺動軸受を潤滑した油は、フレーム内空間に溜められる。フレーム内空間に溜められた油は、スラスト軸受への給油、オルダム継手への給油、渦巻摺動部(固定渦巻と揺動渦巻との摺動部)への給油、主軸受への給油、揺動軸受及び主軸受の冷却などの役割を果たす。フレーム内空間には、排油パイプが接続されている。フレーム内空間の余剰の油は、この排油パイプを通ってフレーム内空間からシェル底部の油溜めに戻される。
高速運転時には、オイルポンプによって汲み上げられる油量が非常に多くなり、それに従ってフレーム内に供給される油の量も多くなる。その場合、排油パイプを通って排油される油の流量も大きくなる。しかしながら、排油される油の流量が増加すると、排油パイプ入口での絞りの影響や排油パイプ内部の管摩擦の影響により、排油パイプで圧力損失が発生し、フレーム内の油圧が上昇する。フレーム内の油圧が過度に上昇すると、オイルポンプで汲み上げられる油は、比較的流路抵抗の低い給油横孔から出ようとするため、主軸受又は副軸受からシェル底部に垂れ落ちる油の量が増える。この主軸受又は副軸受から垂れ落ちる油が冷媒によって巻き上げられることにより、上述のような油上がりの増加が起こる。また、給油流路における下流側の圧力が高くなるため、オイルポンプの駆動入力の増加が生じる。
特許文献1のスクロール圧縮機では、油圧が上昇するとバイパス孔の弁が開かれるため、余分の油はバイパス孔から排出される。これにより、高速運転時における各軸受及びフレーム内空間への過度な給油を防止している。しかしながら、特許文献1のスクロール圧縮機における弁は、回転する主軸の外周面に取り付けられているため、弁に遠心力が作用する。このため、弁の強度や信頼性の確保が困難になる。また、弁自身及び流体に働く遠心力が弁の開度特性に影響を与えるため、弁の開度特性を調整するのが困難になる。したがって、フレーム内の余剰の油を適度に排出するのが困難であるという問題点があった。
さらに、特許文献1のスクロール圧縮機では、バイパス孔から油を排出する際に、回転する主軸の外周面からシェル内の空間にスプリンクラーのように油を撒き散らすことになる。このため、油が冷媒によって巻き上げられやすくなり、油上がりの増加を招くおそれがあるという問題点があった。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、フレーム内の余剰の油を適度に排出できるとともに、油上がりの増加を抑えることができるスクロール流体機械を提供することを目的とする。
本発明に係るスクロール流体機械は、容器内に設けられた固定スクロール及び揺動スクロールと、前記揺動スクロールを揺動自在に支持するフレームと、前記フレームと前記揺動スクロールとの間に形成されたフレーム内空間と、前記揺動スクロールに駆動力を伝達する主軸と、前記フレームを貫通して設けられ、前記フレーム内空間の余剰の油を前記フレーム外に排出する排油孔と、前記排油孔に設けられ、前記フレーム内空間の油圧に基づいて前記排油孔を開閉する排油弁と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、フレーム内空間の油圧が上昇したときに排油弁が開くため、フレーム内の余剰の油を排油孔からフレーム外に排出することができる。したがって、主軸の回転数が増加し、汲み上げられる油量が増加したとしても、フレーム内空間の油圧の過度の上昇を防止することができる。
排油弁は、フレームの排油孔に設けられているため、主軸等の回転部品に排油弁を設けた構成とは異なり、排油弁には遠心力が作用しない。これにより、排油弁に作用する荷重として遠心力を考慮する必要がないため、排油弁の開度特性を容易に調整することができる。また、排油弁には遠心力が作用しないため、排油弁の強度や信頼性を確保することができる。したがって、本発明によれば、フレーム内の余剰の油を適度にフレーム外に排出することができる。
また、排油孔は容器に対して固定して設けられているため、回転する主軸の外周面から油を排出する構成と比較して、油が撒き散らされるのを防ぐことができる。したがって、油が冷媒によって巻き上げられるのを抑制することができ、油上がりの増加を抑えることができる。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機(スクロール流体機械の一例)について説明する。図1は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の全体構成を示す概略の断面図である。図2は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。スクロール圧縮機は、流体(例えば、冷媒)を吸入し、その流体を圧縮して高温高圧の状態として吐出するものである。スクロール圧縮機は、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、又は給湯器等の各種産業機械に用いられる冷凍サイクル装置の構成要素の1つとなる。なお、図1及び図2を含む以下の図面では、各構成部材の寸法の関係や形状等が実際のものとは異なる場合がある。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機(スクロール流体機械の一例)について説明する。図1は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の全体構成を示す概略の断面図である。図2は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。スクロール圧縮機は、流体(例えば、冷媒)を吸入し、その流体を圧縮して高温高圧の状態として吐出するものである。スクロール圧縮機は、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、又は給湯器等の各種産業機械に用いられる冷凍サイクル装置の構成要素の1つとなる。なお、図1及び図2を含む以下の図面では、各構成部材の寸法の関係や形状等が実際のものとは異なる場合がある。
図1及び図2に示すように、スクロール圧縮機は、流体を圧縮する圧縮機構部40と、圧縮機構部40を駆動する電動機部50とが、密閉容器60(シェル)内に収容された構成を有している。密閉容器60は、アッパーシェル24、ミドルシェル25及びロアーシェル26が溶接等により気密に接合された構成を有している。ロアーシェル26の底部には、スクロール圧縮機内の各摺動部を潤滑する油(冷凍機油)を貯留する油溜め18が形成されている。ミドルシェル25には、低圧冷媒を密閉容器60内に吸入する吸入口として吸入管7が接続されている。またミドルシェル25のうち、上部にはフレーム6が固定支持されており、その下方には電動機部50のステータ11が固定支持されており、その下方の下部にはサブフレーム15が固定支持されている。アッパーシェル24には、圧縮した冷媒を密閉容器60の外部に吐き出す吐出口として吐出管1が接続されている。
電動機部50は、圧縮機構部40で冷媒ガスを圧縮するために、主軸14を介して圧縮機構部40の揺動スクロール5を駆動するようになっている。電動機部50は、密閉容器60の内周面に固定されたステータ11と、主軸14に固定されたロータ12とを有している。ロータ12は、ステータ11に通電されることによって回転駆動し、揺動スクロール5に駆動力を伝達する主軸14を回転させるようになっている。ステータ11に電力を供給する電源としては、例えば、冷媒循環量を可変とするために所定範囲で駆動回転数を変化させることができるインバータ電源が使用されている。主軸14の上端部には、揺動スクロール5の揺動軸受21に回転自在に嵌合する偏心軸部29が形成されている。主軸14の内部には、油溜め18に貯留されている油の供給流路となる給油縦孔14aが、主軸14の長手方向(軸方向)に沿って下端から上端まで貫通して設けられている。また、主軸14の内部には、給油縦孔14aから直交方向に分岐し、主軸14の径方向に沿って当該主軸14の外周面まで延伸した給油横孔14b、14cが設けられている。給油横孔14bは、後述する主軸受19の近傍又はそれより上方に設けられており、給油横孔14cは、後述するボールベアリング16(副軸受)の近傍又はそれより上方に設けられている。
主軸14の下端部には、オイルポンプ17が設けられている。オイルポンプ17は、主軸14の回転を駆動力として油溜め18内の油を汲み上げるようになっている。オイルポンプ17によって汲み上げられる油量は、主軸14の回転数が大きくなるほど多くなる。汲み上げられた油は、給油縦孔14a及び給油横孔14b、14cを介して、スクロール圧縮機内の各摺動部及び後述するフレーム内空間6cに供給される。
主軸14の上部には、第1バランサ10が設けられている。ロータ12の下部には、第2バランサ13が設けられている。第1バランサ10及び第2バランサ13は、主軸14及びロータ12と共に回転し、主軸14の回転中心に対して揺動スクロール5とバランスをとる機能を有している。第1バランサ10は、フレーム6の下部に取り付けられたバランサカバー9によって覆われている。
圧縮機構部40は、固定スクロール4と揺動スクロール5とを有している。固定スクロール4は、ミドルシェル25に固定支持されたフレーム6に対して固定されている。固定スクロール4は、鏡板4aと、鏡板4aの下面に立設されたインボリュート曲線状の突起である渦巻部4bと、を有している。固定スクロール4の中央部には、圧縮されて高圧となった冷媒ガスを吐出する吐出ポート30が形成されている。吐出ポート30の出口側には、吐出チャンバ3及びマフラー2が設けられている。
揺動スクロール5は、固定スクロール4に対して自転運動することなく揺動運動(公転旋回運動)を行うようになっている。揺動スクロール5は、鏡板5aと、鏡板5aの上面に立設されたインボリュート曲線状の突起である渦巻部5bと、を有している。揺動スクロール5の渦巻部5b形成面とは反対側(反圧縮室側)の面には、スラスト軸受31が設けられている。揺動スクロール5は、スラスト軸受31を介して、フレーム6のスラスト面によって軸方向に支承されるようになっている。揺動スクロール5の反圧縮室側の面の略中央部には、有底円筒状の揺動軸受21が形成されている。揺動軸受21には、揺動スクロール5を公転旋回運動させるために揺動スクロール5を支承するスライダ22が回転自在に収められている。スライダ22には、主軸14の上端に設けられた偏心軸部29が挿入されている。
固定スクロール4と揺動スクロール5とは、巻き方向が互いに逆になる渦巻部4bと渦巻部5bとを噛み合わせた状態で密閉容器60内に装着されている。固定スクロール4の渦巻部4bと揺動スクロール5の渦巻部5bとが組み合わされることにより、渦巻部4bと渦巻部5bとの間には、揺動スクロール5の揺動運動に伴って容積が変化する圧縮室が形成される。揺動スクロール5とフレーム6との間には、揺動スクロール5の揺動運動中における自転運動を阻止するためのオルダム継手23が配設されている。オルダム継手23の上面に形成されたキー部は、揺動スクロール5に設けられたオルダム溝内に摺動自在に収容されており、下面に形成されたキー部は、フレーム6に設けられたオルダム溝内に摺動自在に収容されている。
フレーム6は、密閉容器60の内周面に固定されている。フレーム6は、固定スクロール4を固定支持するとともに、揺動スクロール5をスラスト軸受31を介して揺動自在に支持している。フレーム6と揺動スクロール5との間には、フレーム内空間6cが形成されている。フレーム内空間6cには、給油縦孔14aを介して供給された油のうち所定量の油を溜めることができるようになっている。
フレーム6のスラスト面には、フレーム内空間6cの余剰の油を排出する排油孔6aが形成されている。排油孔6aには、油を油溜め18に戻すための排油パイプ8aの一端が接続されている。排油パイプ8aの他端側は、ステータ11を貫通して油溜め18の上方まで延びている。排油孔6a及び排油パイプ8aには、後述する排油孔6bとは異なり、排油弁が設けられていない。すなわち、排油孔6a及び排油パイプ8aは、常時開放された排油流路を構成する。
フレーム6の外側には、油受27が取り付けられている。フレーム内空間6cと油受27内の空間とは、排油孔6aとは別箇所でフレーム6を貫通して形成された排油孔6bを介して連通している。排油孔6bは、フレーム内空間6cの余剰の油をフレーム6外の油受27に排出するようになっている。油受27は、排油孔6bから排出された油を、密閉容器60内の流体(冷媒)の流れに晒さずに一時的に受けるようになっている。排油孔6bの油受27側の出口は、フレーム6の外側の鉛直な面に形成されている。排油孔6bの油受27側の出口には、剛性を持った板ばね部の一端を固定したリード弁構造を有する排油弁28が設けられている。排油孔6bは、リード弁構造の排油弁28によって油受27側から閉じられている。排油弁28は、例えば板ばね部を所定の変形量で変形させておくことにより、フレーム内空間6cにおける油圧Pが上昇して所定の圧力P’に達したときに開き始めるように調節されている。油受27の底部には、油溜め18に油を戻すための排油パイプ8bの一端が接続されている。排油パイプ8bは、油受27と油溜め18との間に設けられており、排油パイプ8bの他端側は、ステータ11を貫通して油溜め18の上方まで延びている。排油孔6b及び排油パイプ8bは、フレーム内空間6cにおける油圧Pが圧力P’以上に上昇した際にのみ開放される排油流路を構成する。
また、フレーム6は、中心部の貫通孔に設けられた主軸受19を介して、偏心軸部29の近傍にある主軸14の上方部分を回転自在に支持している。主軸受19には、当該主軸受19を貫通する主軸14を円滑に回転させるためのスリーブ20が回転自在に収められている。
サブフレーム15は、フレーム6よりも下方に設けられており、密閉容器60の内周面に固定されている。サブフレーム15は、中心部に形成された貫通孔を介して、主軸14の下方部分を回転自在に支持するものである。サブフレーム15の貫通孔には、主軸14を回転自在に支持するためのボールベアリング16の外輪が圧入固定されている。
次に、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の動作について説明する。まず、スクロール圧縮機の基本動作について説明する。インバータ電源等によりステータ11に電力が供給されると、ロータ12により主軸14が回転駆動される。主軸14が回転駆動されると、主軸14の上端に設けられた偏心軸部29がスライダ22を介して揺動軸受21内で回転し、駆動力が揺動スクロール5に伝達される。このとき、オルダム継手23の各キー部は、揺動スクロール5のオルダム溝内及びフレーム6のオルダム溝内でそれぞれ往復運動する。これにより、揺動スクロール5は自転を規制されて揺動運動(公転旋回運動)を行う。すなわち、偏心軸部29から揺動スクロール5へは、揺動運動のみが伝達される。
冷媒回路中の低圧のガス冷媒は、吸入管7を介して密閉容器60内に吸入され、フレーム6に設けられた吸入ポート(図示せず)を介して圧縮室内に流入する。圧縮室内に流入した冷媒は、揺動スクロール5の揺動に伴って圧縮されて高温高圧状態となり、吐出ポート30を通って圧縮室から流出し、吐出チャンバ3に流入する。吐出チャンバ3に流入した高圧のガス冷媒は、吐出チャンバ3に設けられた吐出弁を圧力差によって押し開けて、マフラー2、及び密閉容器60内の吐出空間を通り、吐出管1から密閉容器60外に吐出される。吐出された冷媒は、冷凍サイクル装置の冷媒回路内を循環して、低圧のガス冷媒としてスクロール圧縮機の吸入管7に戻る。
次に、スクロール圧縮機内の油の流れについて図3及び図4を用いて説明する。図3は、スクロール圧縮機内の油の流れを示す図である。図4は、フレーム内空間6c近傍での油の流れを示す図である。図3及び図4中の矢印は、油の流れの例を表している。図3及び図4に示すように、油溜め18内の油は、主軸14の回転を駆動力としてオイルポンプ17によって汲み上げられる。汲み上げられた油は、給油縦孔14aを通って上方に向かって流れる。給油縦孔14aを流れる油の一部は、給油横孔14bを通って主軸受19を潤滑し、他の一部は、給油横孔14cを通ってボールベアリング16を潤滑する。主軸受19及びボールベアリング16を潤滑した後の油は、下方に垂れて油溜め18に戻る。給油横孔14b、14cに流入しなかった残りの油は、給油縦孔14a内を上端まで上昇し、揺動軸受21を潤滑する。給油縦孔14aの途中で給油横孔14b、14cに流入する油の流量と、給油縦孔14aの上端まで上昇する油の流量との比率は、それぞれの下流側の圧力状態の影響を受け、下流側の圧力の低い方に流れる流量が相対的に大きくなる。揺動軸受21を潤滑した後の油は、フレーム内空間6cに溜められる。フレーム内空間6cに溜められた油は、オルダム継手23及びスラスト軸受31の潤滑、揺動軸受21及び主軸受19の冷却等の役割を果たす。フレーム内空間6cに溜められた油のうち余剰分は、常時開放されている排油孔6a及び排油パイプ8aを介してフレーム内空間6cの外側(フレーム6外)に排出され、油溜め18に戻る。
給油縦孔14aを通ってフレーム内空間6cに供給される給油量は、主軸14の回転数が高くなるほど増加する。また、この給油量の増加に伴い、排油孔6a及び排油パイプ8aを介して排出される油の流量も増加する。排油孔6a及び排油パイプ8aを介して排出される油の流量が大きくなると、排油孔6a及び排油パイプ8aの入口付近での絞り、及び排油パイプ8a内部の壁面摩擦等による圧力損失の影響で、フレーム内空間6cの油圧Pが上昇する。すなわち、スクロール圧縮機の高速運転時には、主軸14の回転数が増加するため、フレーム内空間6cの油圧Pが上昇する。油圧Pが上昇して圧力P’に達すると、排油孔6bの排油弁28が油圧Pにより押し開けられる。これにより、フレーム内空間6cの油は、排油孔6a(排油パイプ8a)に加えて、排油孔6bを通ってフレーム6外に排出され始める。排油孔6bを通ってフレーム6外に排出された油は、油受27で受けられた後、排油パイプ8bを通って密閉容器60底部の油溜め18に戻る。フレーム内空間6cの油圧Pがさらに上昇すると、排油弁28の開度がより大きくなり、排油孔6bからより多くの油が排出される。これにより、フレーム内空間6cに油を蓄えた状態を維持しつつ、フレーム内空間6cの油圧の上昇を防止することができる。
排油弁28が開き始める圧力P’、及びフレーム内空間6cの油圧上昇に対する排油弁28の開度変化等を含む排油弁28の開度特性は、排油弁28の板ばね部の剛性や初期変形量によって、任意に調整することが可能である。この際、排油弁28に作用する荷重としては例えば油圧Pのみを考慮すればよいため、回転部品である主軸14等に排油弁を取り付けた構成と比較すると、排油弁28の開度特性を容易に調整することができる。排油孔6a及び排油弁28の取付け位置及び取付け方向は自由に選択できる。
以上説明したように、本実施の形態に係るスクロール流体機械は、密閉容器60内に設けられた固定スクロール4及び揺動スクロール5と、揺動スクロール5を揺動自在に支持するフレーム6と、フレーム6と揺動スクロール5との間に形成されたフレーム内空間6cと、揺動スクロール5に駆動力を伝達する主軸14と、主軸14の回転により油溜め18内の油をフレーム内空間6cに汲み上げるオイルポンプ17と、フレーム6を貫通して設けられ、フレーム内空間6cの余剰の油をフレーム6外に排出する排油孔6bと、フレーム内空間6cの油圧Pに基づいて排油孔6bを開閉する排油弁28と、を有することを特徴とするものである。
この構成によれば、フレーム内空間6cの油圧Pが上昇したときに排油弁28が開くため、フレーム内空間6cの余剰の油を排油孔6bからフレーム6外に排出することができる。したがって、主軸14の回転数が増加してオイルポンプ17が汲み上げる油量が増加しても、フレーム内空間6cの油圧の過度の上昇を防止することができる。
排油弁28の開度特性は、排油弁28の板ばね部の剛性や初期変形量によって、任意に調整することが可能である。排油弁28は、密閉容器60に対して固定されたフレーム6の排油孔6bに設けられているため、主軸等の回転部品に排油弁を設けた構成とは異なり、排油弁28には遠心力が作用しない。これにより、排油弁28に作用する荷重として遠心力を考慮する必要がなく、例えば油圧Pのみを考慮すればよいため、排油弁28の開度特性を容易に調整することができる。また、主軸14の回転数によって排油弁28の開度特性が変化してしまうことを防ぐことができる。さらに、排油弁28には遠心力が作用しないため、排油弁28の強度や信頼性を確保することができる。したがって、本実施の形態によれば、フレーム内空間6cの余剰の油を適度にフレーム6外に排出することができる。
また、排油孔6bは密閉容器60に対して固定して設けられているため、回転する主軸の外周面から油を排出する構成と比較して油が撒き散らされるのを防ぐことができる。したがって、油が冷媒によって巻き上げられるのを抑制することができ、油上がりの増加を抑えることができる。
また、本実施の形態に係るスクロール流体機械は、排油弁28は、油圧Pにより開閉するリード弁構造を有することを特徴とするものである。この構成によれば、排油弁28の構成を簡素化することができる。
また、本実施の形態に係るスクロール流体機械は、フレーム6の外側に取り付けられ、排油孔6bから排出された油を受ける油受27と、油受27と密閉容器60底部の油溜め18との間に設けられ、油受27で受けた油を密閉容器60底部の油溜め18に戻す排油パイプ8bと、をさらに有することを特徴とするものである。
この構成によれば、排油孔6bから排出された油を密閉容器60内での流体(冷媒)の流れに晒さずに油溜め18に戻すことができるため、油上がりの増加をさらに抑えることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機について説明する。図5は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機について説明する。図5は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、本実施の形態の排油弁28は、弁体28aと、弁体28aを付勢するコイルばね28bとを有している。排油孔6bは、フレーム内空間6c側(上流側)に設けられて水平方向に延びる上流部6dと、油受27側(下流側)に設けられ、上流部6dから曲折して下方に延びる下流部6eと、を有している。弁体28aは、排油孔6bの上流部6dと下流部6eとの間に設けられている。弁体28aは、上流部6dと同軸の水平方向にスライド移動が可能となるように設けられている。弁体28aは、排油孔6bを閉状態にする閉位置と、排油孔6bを開状態にする開位置とを少なくともとるものであり、弁体28aの位置によって排油孔6bの開度が変化するようになっている。上流部6dには、弁体28aの閉位置(初期位置)を規制するストッパ32が設けられている。コイルばね28bは、弁体28aを開位置から閉位置に向かう方向に付勢している。また、コイルばね28bは、弁体28aが閉位置にあるとき、所定の縮み量で縮み変形している。弁体28aには、閉位置から開位置に向かう方向(反付勢方向)に、フレーム内空間6cの油圧Pが作用する。コイルばね28bの付勢力は、フレーム内空間6cの油圧Pが上昇して所定の圧力P’に達したときに弁体28aが反付勢方向へのスライド移動を開始するように調節されている。
弁体28aが閉位置にあるとき、上流部6dと下流部6eとの間は弁体28aによって閉塞されており、排油弁28は閉状態となっている。フレーム内空間6cの油圧Pが上昇して圧力P’に達すると、弁体28aに作用する油圧Pがコイルばね28bによる付勢力に打ち勝ち、弁体28aが閉位置から開位置に向かう方向にスライド移動を開始する。これにより、上流部6dと下流部6eとが連通し、排油弁28は開状態となる。油圧Pが大きくなるほどコイルばね28bの縮み量が大きくなり、排油弁28の開度が大きくなる。
図6は、本実施の形態の変形例に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。図5に示した上述の構成では、排油弁28の弁体28aの移動方向が水平方向であるが、図6に示す構成のように弁体28aの移動方向は鉛直方向であってもよい。なお、図6に示す構成において、弁体28aに対して閉位置から開位置に向かう方向に油圧Pが作用しやすいように、弁体28aの上面をフレーム内空間6c側に傾斜させるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係るスクロール流体機械は、排油弁28は、弁体28aとコイルばね28bとを有し、弁体28aは、排油孔6bを閉状態にする閉位置と、排油孔6bを開状態にする開位置とを少なくともとるものであり、コイルばね28bは、開位置から閉位置に向かう方向に弁体28aを付勢するものであり、弁体28aには、閉位置から開位置に向かう方向に油圧Pが作用するものであることを特徴とする。
この構成によれば、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、排油弁28の構成を簡素化することができる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機について説明する。図7は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機について説明する。図7は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、本実施の形態の排油弁28は、上下方向にスライド自在な弁体28aを有している。排油孔6bは全体として水平方向に延伸しており、フレーム内空間6c側に設けられた上流部6dと、油受27側に設けられた下流部6eと、を有している。弁体28aは、排油孔6bの上流部6dと下流部6eとの間に設けられている。弁体28aの上方には、当該弁体28aを上下方向(例えば、鉛直上下方向)にスライド移動させることが可能な縦穴28cが形成されている。弁体28aは、排油孔6bを閉状態にする下方の閉位置と、排油孔6bを開状態にする上方の開位置とを少なくともとるものであり、弁体28aの位置によって排油孔6bの開度が変化するようになっている。縦穴28c内の空間と、フレーム6の外部(本例では、油受27内の空間)との間は、均圧孔33を介して連通している。これにより、縦穴28c内の空間の圧力P0は、フレーム6の外部(例えば、密閉容器60内の吸入空間)の圧力と均圧されている。
弁体28aの断面積をAとすると、弁体28aには、自重Fと上面に作用する圧力P0とによって、開位置から閉位置に向かう下向きの力(F+P0×A)が加えられる。また、弁体28aには、下面に作用するフレーム内空間6cの油圧Pによって、閉位置から開位置に向かう上向きの力(P×A)が加えられるようになっている。フレーム内空間6cの油圧Pが低いときには、上向きの力よりも下向きの力の方が大きくなるため、弁体28aは下方の閉位置に位置している。この状態では、上流部6dと下流部6eとの間は弁体28aによって閉塞され、排油弁28は閉状態となっている。フレーム内空間6cの油圧Pが上昇し、圧力(P0+F/A)に達すると、下向きの力よりも上向きの力の方が大きくなるため、弁体28aが縦穴28c上方にスライド移動する。これにより、上流部6dと下流部6eとが連通し、排油弁28は開状態となる。油圧Pが大きいほど弁体28aがより上方にスライド移動するため、排油弁28の開度は、油圧Pが大きくなるほど大きくなる。
以上説明したように、本実施の形態に係るスクロール流体機械は、排油弁28は、弁体28aを有し、弁体28aは、排油孔6bを閉状態にする閉位置と、閉位置よりも上方に位置し、排油孔6bを開状態にする開位置とを少なくともとるものであり、弁体28aには、開位置から閉位置に向かう方向に重力が作用するとともに、閉位置から開位置に向かう方向に油圧Pが作用するものであることを特徴とする。
この構成によれば、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、排油弁28の構成を簡素化することができる。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機について説明する。図8は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機について説明する。図8は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、本実施の形態は、常時開放されている排油孔6a(及び排油パイプ8a)が設けられていない点に特徴を有している。すなわち、本実施の形態では、フレーム内空間6cに溜められた油のうちの余剰分は、排油弁28が設けられた排油孔6bからのみフレーム6外に排出されるようになっている。排油孔6bから排出された油は、油受27で受けられ、排油パイプ8bを通って油溜め18に戻る。なお、本例の排油弁28は、実施の形態1と同様のリード弁構造を有しているが、実施の形態2又は3と同様の構成を有していてもよい。また、排油孔6bは複数設けられていてもよく、複数の排油孔6bの全てに排油弁28を設けるようにしてもよい。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機について説明する。図9は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機について説明する。図9は、本実施の形態に係るスクロール圧縮機の一部を拡大して示す断面図である。なお、実施の形態1のスクロール圧縮機と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9に示すように、本実施の形態では、排油弁28が設けられた排油孔6bと、常時開放されている排油孔6aとが設けられており、排油孔6bから排出された油だけでなく排油孔6aから排出された油も油受27で受けるようになっている。油受27で受けられた油は、排油パイプ8bを通って油溜め18に戻る。常時開放されている排油孔6aは、複数設けられていてもよい。
その他の実施の形態.
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、スクロール流体機械としてスクロール圧縮機を例に挙げたが、本発明はスクロールポンプ等の他のスクロール流体機械にも適用可能である。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、スクロール流体機械としてスクロール圧縮機を例に挙げたが、本発明はスクロールポンプ等の他のスクロール流体機械にも適用可能である。
上記の各実施の形態や変形例は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
1 吐出管、2 マフラー、3 吐出チャンバ、4 固定スクロール、4a、5a 鏡板、4b、5b 渦巻部、5 揺動スクロール、6 フレーム、6a、6b 排油孔、6c フレーム内空間、6d 上流部、6e 下流部、7 吸入管、8a、8b 排油パイプ、9 バランサカバー、10 第1バランサ、11 ステータ、12 ロータ、13 第2バランサ、14 主軸、14a 給油縦孔、14b、14c 給油横孔、15 サブフレーム、16 ボールベアリング、17 オイルポンプ、18 油溜め、19 主軸受、20 スリーブ、21 揺動軸受、22 スライダ、23 オルダム継手、24 アッパーシェル、25 ミドルシェル、26 ロアーシェル、27 油受、28 排油弁、28a 弁体、 28b コイルばね、28c 縦穴、29 偏心軸部、30 吐出ポート、31 スラスト軸受、32 ストッパ、33 均圧孔、40 圧縮機構部、50 電動機部、60 密閉容器(容器)。
本発明に係るスクロール流体機械は、吸入管が接続された容器と、前記容器内に設けられ、圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールと、前記揺動スクロールを揺動自在に支持するフレームと、前記フレームと前記揺動スクロールとの間に形成されたフレーム内空間と、前記揺動スクロールに駆動力を伝達する主軸と、前記フレームを貫通して設けられ、前記フレーム内空間の余剰の油を前記吸入管から低圧冷媒が吸入された前記容器内に排出する排油孔と、前記排油孔に設けられ、前記フレーム内空間の油圧に基づいて前記排油孔を開閉する排油弁と、を有することを特徴とするものである。
本発明に係るスクロール流体機械は、吸入管が接続された容器と、前記容器内に設けられ、圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールと、前記揺動スクロールを揺動自在に支持するフレームと、前記フレームと前記揺動スクロールとの間に形成されたフレーム内空間と、前記揺動スクロールに駆動力を伝達する主軸と、前記フレームを貫通して設けられ、前記フレーム内空間の余剰の油を前記吸入管から低圧冷媒が吸入された前記容器内に排出する排油孔と、前記排油孔に設けられ、前記フレーム内空間の油圧に基づいて前記排油孔を開閉する排油弁と、を有し、前記排油弁は、弁体を有し、前記弁体は、前記排油孔を閉状態にする閉位置と、前記閉位置よりも上方に位置し、前記排油孔を開状態にする開位置とを少なくともとるものであり、前記弁体には、前記開位置から前記閉位置に向かう方向に重力が作用するとともに、前記閉位置から前記開位置に向かう方向に前記油圧が作用するものであることを特徴とするものである。
Claims (7)
- 容器内に設けられた固定スクロール及び揺動スクロールと、
前記揺動スクロールを揺動自在に支持するフレームと、
前記フレームと前記揺動スクロールとの間に形成されたフレーム内空間と、
前記揺動スクロールに駆動力を伝達する主軸と、
前記フレームを貫通して設けられ、前記フレーム内空間の余剰の油を前記フレーム外に排出する排油孔と、
前記排油孔に設けられ、前記フレーム内空間の油圧に基づいて前記排油孔を開閉する排油弁と、を有することを特徴とするスクロール流体機械。 - 前記排油弁は、前記油圧により開閉するリード弁構造を有することを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。
- 前記排油弁は、弁体とコイルばねとを有し、
前記弁体は、前記排油孔を閉状態にする閉位置と、前記排油孔を開状態にする開位置とを少なくともとるものであり、
前記コイルばねは、前記開位置から前記閉位置に向かう方向に前記弁体を付勢するものであり、
前記弁体には、前記閉位置から前記開位置に向かう方向に前記油圧が作用するものであることを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。 - 前記排油弁は、弁体を有し、
前記弁体は、前記排油孔を閉状態にする閉位置と、前記閉位置よりも上方に位置し、前記排油孔を開状態にする開位置とを少なくともとるものであり、
前記弁体には、前記開位置から前記閉位置に向かう方向に重力が作用するとともに、前記閉位置から前記開位置に向かう方向に前記油圧が作用するものであることを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。 - 前記フレームの外側に取り付けられ、前記排油孔から排出された油を受ける油受と、
前記油受と前記容器の底部との間に設けられ、前記油受で受けた油を前記容器の底部に戻す排油パイプと、をさらに有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のスクロール流体機械。 - 前記排油孔とは別に、前記フレーム内空間の余剰の油を前記フレーム外に排出する第2の排油孔をさらに有し、
前記第2の排油孔は、常時開放されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のスクロール流体機械。 - 前記排油孔の全てに前記排油弁が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のスクロール流体機械。
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