JP5558629B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

この発明は、焦点距離自動調整装置を備えたレーザ加工装置に関するものである。
レーザ加工装置は、レーザ光を集光させてパワー密度を高め、金属、樹脂材料などの被加工物に照射して穴あけ、切断などの加工を行うものである。レーザ光を集光するレンズは加工レンズと呼ばれ、レーザ光が透過する時、その一部を吸収し温度が上昇する。この熱は、レーザ光が透過するレンズ中心部分からレンズの外周部分に向かって拡散する。そのため、加工レンズ中央部分では温度が高く、外周部分では相対的に低くなるという温度分布を生じる。
一方、加工レンズを構成する材料の屈折率は温度依存性を有している。したがって加工レンズが温度分布を示す場合、この温度分布は屈折率分布となり、いわゆる熱レンズ効果を発生する。
上記屈折率分布は、レーザ光が透過している時間とともに変化し、所定の時定数で定常値へ収束していく。言い替えれば、加工時間の経過にともなって熱レンズ効果の大きさも変化し、その後所定の大きさに飽和する傾向を示す。
加工レンズを用いてレーザ光を集光させ、被加工物に照射する場合、この熱レンズ効果により、加工レンズの焦点距離が変化し、被加工物に照射されるレーザ光のビーム径が変化する。さらに加工時間の経過とともに熱レンズ効果の大きさが変化し、ビーム径も加工時間にともなって変化するので、加工が不安定となり、加工不良が発生する原因となる。
そこで、上記熱レンズ効果による被加工物上でのビーム径の変化、加工工程中でのビーム径の経時変化を防止するために、遠赤外線放射温度計と熱電対を用い、それぞれ加工レンズ上のレーザ照射部分と加工レンズ周辺部分の温度を検出し、それに基づいて熱レンズ効果を相殺するように加工レンズと被加工物間の距離を補正して、被加工物上でのレーザ光のビーム径を一定に維持する焦点位置自動補正機能を備えたレーザ加工装置が提案されている(たとえば、特許文献1)。
以下、従来の焦点距離自動調整装置を備えたレーザ加工装置について、図10を参照しながら説明する。図10は、特許文献1に記載された従来のレーザ加工装置の構成を示す図である。
図10において、レーザ光32が入射したときの加工レンズ31の中心部分の温度を、加工レンズ31から離れた位置に設置した遠赤外線放射温度計34で測定し、さらに加工レンズ31の側面の温度を熱電対33で測定している。これらの温度測定結果をマイクロコンピュータ36に入力し、必要なレンズ移動量を計算し、Z軸ステージ38によって加工レンズ31の位置をレーザ光32の光軸方向に調整している。
加工レンズ31はレーザ光32が透過するときにレーザ光32の一部を吸収し、吸収された熱は加工レンズ31の外周に向かって流れる。これにより、加工レンズ31は中心部分の温度が高くなり、外周部の温度がそれに対して低くなる。つまり、加工レンズ31は径方向に温度分布が生じることになり、このとき熱レンズと呼ばれる現象が発生する。
加工レンズ31の材料はその屈折率が温度依存性を持ち、温度分布があると屈折率分布が存在することになる。つまり、この屈折率分布によりレンズ作用を発生させるものが熱レンズである。ここで、加工レンズ31の温度そのものが熱レンズになるわけではないことに注意する必要がある。加工レンズ31の熱レンズは、通常、凸レンズ成分となる。熱レンズが発生すると加工レンズ31の焦点距離が変化し、加工対象に照射されるビーム径が変化することになる。
また、加工開始時にレーザ光32が加工レンズ31に照射され始めてから、加工レンズ31の温度分布はある時定数をもって定常値に近づく。このため、熱レンズの大きさは加工中に変化することになる。つまり、加工中に加工対象に照射されるビーム径が変化することになり、加工が不安定になったり、加工不良が発生したりする原因となる。
これを避けるためには熱レンズの大きさに応じて加工レンズ31の位置を変化させ、焦点距離の変化を補正することが考えられる。ただし、上述したように熱レンズの大きさは加工中に変化するため、加工中リアルタイムに熱レンズの大きさを検知しなければならない。
熱レンズは温度分布によるため、温度分布を測定できれば熱レンズの大きさを知ることができる。特許文献1においては、これを熱電対33と遠赤外線放射温度計34を用い、加工レンズ31のレーザ光照射部と加工レンズ31の周辺部との各温度を測定することにより熱レンズを計算していた。
特開平1−122688号公報(4頁7〜18行)
しかしながら、このような焦点距離自動調整装置を備えた従来のレーザ加工装置にあっては、熱電対と放射温度計の2種類の温度センサを使用する必要があり、特に放射温度計は比較的高価である。また、レーザ光源として波長約10μmのCO2レーザをレーザ加工装置で使用する場合、被加工物からのCO2レーザの散乱光および被加工物の温度による放射光などの影響で、遠赤外線放射温度計が誤動作をする可能性があり、安定した加工をすることができないという課題があった。
また、レーザ加工装置では加工材料や加工条件によって加工レンズから加工対象までの距離を変化させて加工することが必要である。このため、放射温度計を取り付ける位置によっては放射温度計から加工レンズまでの距離が変動してしまい、測定点がばらつくため正確な温度が測定できない可能性がある。放射温度計から加工レンズまでの距離を固定する場合は、加工レンズと放射温度計を同時に動かす必要があり、装置が大型化するという課題もあった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、焦点距離自動調整装置を単純な構成にすることができ、ひいては安価で誤動作のない焦点位置自動補正機能を有し、安定した加工をすることのできるレーザ加工装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーザ加工装置は、レーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ光の光路中に設置され、レーザ光を透過する透明部材と、レーザ光が照射されない透明部材の表面に設置され、透明部材の中心から第1の距離の透明部材の表面と第1の距離よりも遠い第2の距離の透明部材の表面との間の温度差を検出する接触型の温度差センサと、温度差センサにより検出された温度差に基づいて、被加工物上に集光されたレーザ光のビーム径を一定とするように焦点位置の補正を行う制御手段とを備えるものである。
この発明に係るレーザ加工装置によれば、接触型の温度差センサにより、レーザ光の光路中に設置された透明部材上の2点間の温度差を検出し、温度差の検出結果に基づいて焦点位置の補正を行うものであり、高価な遠赤外線放射温度計を用いないので安価であり、またレーザの散乱光、被加工物からの反射光および被加工物の温度による放射光などの影響による誤動作がないうえ、温度測定点とレンズの相対位置が変化しないため、レンズの位置によらず常に一定した条件で正確な温度を測定することができ、測定した温度に基づき熱レンズの大きさに応じて焦点を自動調整することにより安価で単純な構成で安定した加工を実現することができる。
この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。 この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の加工レンズ付近の構成を拡大して示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の温度センサである熱電対の結線方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の複数の熱電対の結線方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の複数の熱電対の結線方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の加工レンズの径方向の温度分布を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の加工レンズへレーザ光を照射したときの熱電対の温接点と冷接点の温度差の時間変化を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。 この発明の実施の形態3に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。 従来のレーザ加工装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサの平面図である。 この発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサの部分拡大図である。 この発明の実施の形態5に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。 この発明の実施の形態5に係るレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサの平面図である。 この発明の実施の形態8に係るレーザ加工装置のウィンドウの平面図である。
実施の形態1.
以下、この発明のレーザ加工装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
なお、実施の形態の説明および各図において、同一の符号を付した部分は、同一または相当する部分を示すものである。
まず、図1〜図7を参照しながら、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置について説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。図1は、レーザ加工装置の加工ヘッドの付近を示しており、加工レンズの中心の断面であり、レーザ加工装置に含まれるレーザ光を発生するレーザ発振器、レーザ光を加工ヘッドまで導く光路系などは省略して図示していない。
図1において、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置は、外形が円柱状、多角柱状などの加工ヘッド1と、レーザ光2を加工対象9に集光させる円形の凸レンズである加工レンズ3と、加工レンズ3を保持する外形が円筒状、多角筒状などのレンズホルダ4と、温度センサ5と、レンズホルダ4をレーザ光2の光軸方向に移動させるレンズ駆動装置6と、温度センサ5によって検出された温度差に対応する電位差から加工レンズ3の熱レンズの大きさを計算する計算用コンピュータ7と、熱レンズの大きさに応じてレンズ位置補正量を計算してレンズ駆動装置6に制御信号を出力する制御用コンピュータ8とが設けられている。なお、計算用コンピュータ7と制御用コンピュータ8は、両者の機能を持つ一体となった1台のコンピュータ(制御装置)でもよい。
図2は、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の加工レンズ付近の構成を拡大して示す図である。
図2において、レンズホルダ4には、レーザ光2の全周囲を囲むようにドーナツ状などの冷却水路10と、加工レンズ3の両側(レーザ光2が入射する側と出て行く側)の端部に対抗する、レーザ光2の全周囲を囲むようにドーナツ状などの遮蔽板13とが設けられている。また、加工レンズ3の上面には、温度センサ5である熱電対の温接点11と、熱電対の冷接点12とが設けられている。なお、加工レンズ3の下面に、熱電対の温接点11と冷接点12を設けてもよい。
図3は、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の温度センサである熱電対の結線方法を示す図である。
図3において、熱電対の温接点11と冷接点12の間にマイナス側の熱電対素線14が接続され、温接点11と冷接点12にそれぞれプラス側の熱電対素線15が接続される。
図4および図5は、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の複数の熱電対の結線方法を示す図である。
図4において、加工レンズ3をレーザ光2が入射する軸方向からみた平面(正面)図で、(a)は複数(4つの例)の熱電対を並列接続する場合、(b)は複数(8つの例)の熱電対を直列接続する場合をそれぞれ示す。並列接続の場合には、各熱電対によって検出した電位差(温度差)を平均することにより、熱伝導のバラツキを抑え、精度を向上することができる。一方、直列接続の場合には、熱電対の数だけ検出精度を上げることができるので、1つの熱電対によって検出した電位差(温度差)が非常に小さいときに有用である。図5も、複数の熱電対を直列接続する場合を示す。図4は、熱電対の温接点11と冷接点12が加工レンズ3の中心から径方向に沿って一直線上に設置されている例を示すが、図5のように、一直線上に設置されていなくてもよく、冷接点12をもう1つ設けて、加工レンズ3から外への配線は通常の信号線22で行う方法も有効である。
つぎに、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の動作について図面を参照しながら説明する。
図6は、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の加工レンズの径方向の温度分布を示す図である。図6において、加工レンズ3に対するレーザ光2の照射時間をパラメータにとってあり、図6に示す照射時間1、2、3の順に照射時間が長くなる。
図7は、この発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の加工レンズへレーザ光を照射したときの熱電対の温接点と冷接点の温度差の時間変化を示す図である。
図1において、レーザ光2は、図示していないレーザ発振器から光学系を介して加工ヘッド1に導かれる。加工ヘッド1に入射したレーザ光2は、加工ヘッド1内の加工レンズ3に入射し、その後、加工対象9に集光、照射される。
加工対象9は、たとえば、軟鋼やステンレスなどの金属である。これらの金属の切断加工において、加工ヘッド1は金属の表面と平行(通常、水平方向)に移動、あるいは加工対象9の金属の方が移動することによって切断加工が行われる。ここで使用されるレーザは、たとえば、CO2レーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザ、半導体レーザなどである。
加工レンズ3は、レーザ光2が透過するときにレーザ光2の一部を吸収し、吸収された熱は加工レンズ3の外周のレンズホルダ4に向かって流れる。これにより、加工レンズ3は径方向に、図6に示すような温度分布が生じることになり、上述したような熱レンズと呼ばれる現象が発生する。また、温度分布は、レーザ光2が加工レンズ3に照射される時間に依存し、照射時間が長くなるにつれて加工レンズ3の径方向の温度差が大きくなり、最終的にはある一定の温度分布形状になる。
加工レンズ3には径方向に温度分布が生じるため、熱電対の温接点11と冷接点12の間にはレーザ光2の照射時間に応じて、図7に示すような温度差が生じ、これが熱電対に電位差を生じさせる。この電位差から、計算用コンピュータ7が熱レンズの大きさを計算する。計算用コンピュータ7によって求められた熱レンズの大きさに応じて、制御用コンピュータ8は、レーザ光2が加工対象9に対して安定した一定のビーム径となるように、必要なレンズ位置補正量を計算し、レンズ駆動装置6に制御信号を送る。
ここで、計算用コンピュータ7による、電位差から熱レンズの大きさを計算する過程について説明する。熱レンズの大きさは、公知文献1(たとえば、「The Physics and Technology of Laser Resonators」 D.R.Hall,P.E.Jackson ISBN:0−85274−117−0、p181)に参照されているように、次の式(1)で表される。
Figure 0005558629
式(1)で、fは熱レンズの焦点距離、κは熱伝導率(物性値)、AI0は加工レンズ3に吸収される単位時間、単位面積当たりの熱量であり、Aは吸収係数、I0はビーム強度、dn/dTは屈折率温度依存性(物性値)、Tは温度である。実際には、式(1)にビームプロファイルに応じた係数を掛けた値となる。一方、熱流が径方向のみに流れる場合は一次元円柱座標系におけるフーリエの法則が適用され、以下の式(2)のようになる。ここで、λは熱伝導率(物性値)である。
Figure 0005558629
つまり、加工レンズ3の径方向の温度勾配が分かれば、加工レンズ3への入熱量が分かるということになる。また、温度の時間変化は、よく知られている熱伝導方程式から求められる。たとえば、図6は加工レンズ3の径方向の温度分布の時間依存性を示している。つまり、2点間の温度差およびその時間変化が分かれば、原理的に加工レンズ3に入射する熱量およびその時間変化が分かる。入射する熱量は加工レンズ3に入射するレーザ光の出力と加工レンズ3の吸収率を掛けたものとなり、式(1)により熱レンズの大きさが分かる。計算用コンピュータ7では、図6に示した温度分布の時間依存性をリアルタイムで計算してもよいし、予め計算した値あるいは予め測定した値をデータベースとして持っておき、リアルタイムで測定された温度差と比較して入射する熱量つまり熱レンズの大きさを求めてもよい。
続いて、制御用コンピュータ8による、レンズの大きさに応じて必要なレンズ位置補正量を計算する過程について説明する。レンズ位置補正量dZは、加工レンズ3の焦点距離f0と式(1)の熱レンズの焦点距離fから以下の式(3)のようになる。
Figure 0005558629
熱レンズの焦点距離fが加工レンズ3の焦点距離f0に対して十分大きい場合は、次のように近似できる。
Figure 0005558629
次に、制御用コンピュータ8が計算したレンズ位置補正量を、どのような形で変換した制御信号をレンズ駆動装置6へ送り、レンズ駆動装置6が、制御信号に基づきどのようにレンズホルダ4を駆動するのかについて説明する。レンズ駆動装置6は、公知文献2(たとえば、国際特許出願「WO2009/122758 A1」の図3)に参照されているように、ステッピングモータとボールネジを用いてレンズホルダ4を駆動させてもよい。
上記公知文献2(図3)においては、ステッピングモータが回転することによりボールネジが回転し、固定板がガイドロッドに沿って上下に移動する。
これにより、加工レンズ7が加工ヘッド10内で上下に移動する。本実施の形態1では、制御用コンピュータ8が計算したレンズ位置補正量から必要なステッピングモータ回転量を求め、ステッピングモータを必要量回転させる制御信号をレンズ駆動装置6へ送る。これにより、熱レンズの大きさに応じて加工レンズ3の位置を補正することができる。
熱電対の温接点11と冷接点12の温度差は、図7に示すように、時間的に変化するため熱レンズの大きさも時間的に変化する。このため、これらの制御を加工中リアルタイムに行うことにより加工対象9に対して安定した一定のビーム径でレーザ光2を照射し、安定な加工を実現する。
ここで、熱電対の温接点11と冷接点12を取り付ける位置は、同じ材料でかつ接触面などがない同一の個体内であることが重要である。これにより、2点の温度差から加工レンズ3に入射した熱量を求めるために熱伝導理論におけるフーリエの法則がそのまま利用できる。フーリエの法則の式にある熱伝導率は物性値であり正確な値が分かっている。
一方、温接点11と冷接点12を取り付ける位置がそれぞれ別の材料で、これらの間に接触面がある場合、熱量を知るためには接触の熱抵抗を求める必要がある。しかしながら、熱抵抗は物性値ではなく、接触面の状況によって大きく異なる値となるため、正確な熱量を求めることが困難となる。また、熱は加工レンズ3の径方向に向かって流れるため、温接点11と冷接点12の位置は加工レンズ3の中心から径方向に沿って一直線上に設置するのが望ましい。
温度差を求めるための熱電対の結線方法は、直接温度差を電位差に変換するため、図3に示すように直列につないでいる。図3に示す熱電対素線14、15のマイナス側とプラス側は逆でもよい。また、通常の熱電対で温度を測定するときのように、温接点11と冷接点12の温度を別々に測定し、計算用コンピュータ7によって、それらの差分を計算させて温度差を求めてもよい。この場合、温度センサ5は、熱電対以外の白金測温抵抗体、サーミスタなどでもよい。
温度測定点である温接点11と冷接点12は、レーザ光2が照射されない位置に設置するが、さらに図2に示すように、遮蔽板13を設けてレーザ光2の散乱光や加工対象9からの反射光が温度測定点に入射することを防ぐようにする。
加工レンズ3に入射するビーム直径は、たとえば、CO2レーザでは通常、直径Φ20mm〜Φ30mm程度である。このため、熱電対の温接点11は、レンズ中心から半径10mm以上の位置に取り付ける必要がある。熱電対の冷接点12は、これより外側に取り付ける必要があるため、加工レンズ3の直径は少なくともΦ2インチ〜Φ2.5インチ程度の大きさが必要となる。加工レンズ3に入射したレーザ光2によって加工レンズ3に吸収された熱量が、温接点11と冷接点12を通過する前に他の部分に流れると温度差による熱量の測定が正確にできない。このため、加工レンズ中心から熱電対の冷接点12までの間で熱電対の温接点11以外に加工レンズ3に接触するものが無いようにする。また、遮蔽板13は加工レンズ3から1mm以上は離しておいた方がよい。ただし、接触する場合でも断熱材などで熱が他に流れないようにすればよい。
たとえば、CO2レーザで加工レンズ3として使用されるZnSeでは熱伝導率は18W/(m・K)である。加工レンズ3の熱電対の冷接点12より外側のレンズホルダ4との接触面と、加工レンズ3と上記断熱材の接触部の面積をほぼ同じにし、断熱材へ流れる熱量を1/20にしたい場合、断熱材の熱伝導率がZnSeの1/20の0.9W/(m・K)以下のものを使用すればよい。この場合、熱電対により測定され、計算用コンピュータ7により計算された熱レンズの大きさは5%程度の誤差が生じるが、5%程度の誤差であれば十分安定な加工が可能となる。
加工レンズ3上に1つまたは複数の熱電対を設け、2ヶ所の温度差から熱レンズの大きさを求め、加工中にこれを補正するような加工レンズ位置制御を行うことにより、熱レンズの大きさによらない安定な加工ができる。
本実施の形態1では、前述の特許文献1とは異なり、温度測定点と加工レンズ3の相対位置が変化しないため、加工レンズ3の位置によらず常に一定した条件で正確な温度を測定することができ、安価で単純な構成の焦点距離自動調整装置が得られる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係るレーザ加工装置について図8を参照しながら説明する。図8は、この発明の実施の形態2に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。図8は、レーザ加工装置の加工ヘッド部を示しており、レーザ加工装置に含まれるレーザ光を発生するレーザ発振器、レーザ光を加工ヘッドまで導く光路系などの一部は省略して図示していない。
図8において、この発明の実施の形態2に係るレーザ加工装置は、レンズ駆動装置6の代わりに、曲率可変ミラーおよびその曲率を可変させるミラー駆動装置16が設けられている。なお、曲率を変えたミラーの状態を破線で示している。
つぎに、この実施の形態2に係るレーザ加工装置の動作について図面を参照しながら説明する。
上記の実施の形態1と同様に、図8において、レーザ光2は図示していないレーザ発振器から光学系を介して曲率可変ミラー16に入射し、その後加工ヘッド1に導かれる。加工ヘッド1に入射したレーザ光2は加工ヘッド1内の加工レンズ3に入射し、その後、加工対象9に集光、照射される。
加工対象9は、たとえば軟鋼やステンレスなどの金属である。ここで使用されるレーザは、たとえばCO2レーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザ、半導体レーザなどである。
加工レンズ3はレーザ光2が透過するときにレーザ光の一部を吸収し、吸収された熱は加工レンズの外周のレンズホルダ4に向かって流れ、これにより熱レンズが発生する。
温度センサ5は、上記の実施の形態1と同様、図3のようになっている。熱電対の温接点11と冷接点12の間には温度差が生じ、このときの熱電対の電位差から計算用コンピュータ7は熱レンズの大きさを計算する。計算用コンピュータ7によって求められた熱レンズの大きさに応じて、制御用コンピュータ8は、レーザ光2が加工対象9に対して安定した一定のビーム径となるように、必要な曲率変化量を計算し、曲率可変ミラー16のミラー駆動装置に制御信号を送る。
ここで、制御用コンピュータ8による、熱レンズの大きさに応じて、必要な曲率変化量を計算する過程について説明する。曲率変化量をdD、加工レンズ3から加工対象9までのレーザ光の焦点距離をf’、加工レンズ3の焦点距離をf0、熱レンズの焦点距離fとすると、以下の式(4)の関係が成立する。
Figure 0005558629
熱レンズが発生しても加工レンズ3から加工対象9までの焦点距離が変化しないようにする必要があるため、以下の式(5)の関係が成立している必要がある。
Figure 0005558629
つまり、曲率変化量は、以下の式(6)となる。
Figure 0005558629
続いて、制御用コンピュータ8が計算した曲率変化量を、どのような形で変換した制御信号をミラー駆動装置16へ送り、ミラー駆動装置16が、制御信号に基づきどのように曲率可変ミラー16を駆動するのかについて説明する。ミラー駆動装置16は、公知文献3(たとえば、特許第3138613号公報の図2)に参照されているように、エアーの圧力によりミラーを変形させてもよい。
上記公知文献3(図2)においては、制御装置により曲率可変ミラーの背面に配置されたエアージャケットにエアーを送り込み、圧力を加えることにより、ミラーの曲率を可変させる。エアーの圧力は電磁弁によって調整され、電磁弁の制御は制御装置によって行われる。
本実施の形態2において、ミラー駆動装置16は、上記構成と同様のものが使用可能である。本実施の形態2では、制御用コンピュータ8により必要な曲率変化量を計算し、所望の曲率変化が得られるようにミラー駆動装置16に制御信号が送られる。
ミラー駆動装置16は、上記公知文献3と同様に、ミラーの背面にエアーを送り込み、圧力を加えミラー曲率を変化させる。
曲率可変ミラー16は、加工レンズ3に入射するときのレーザ光2の波面曲率を変化させ、熱レンズにより生じた焦点変化を補正するように機能する。
これらのことを加工中リアルタイムに行うことにより、加工対象9に対して安定した一定のビーム径でレーザ光2を照射することができ、安定な加工を実現できる。
加工レンズ3上に1つまたは複数の熱電対を設け、2ヶ所の温度差から熱レンズの大きさを求め、加工中にこれを補正するような曲率可変ミラー曲率制御を行うことにより、熱レンズの大きさによらない安定な加工ができる。
本実施の形態2では、前述の特許文献1とは異なり、温度測定点と加工レンズ3の相対位置が変化しないため、加工レンズ3の位置によらず常に一定した条件で正確な温度を測定することができ、安価で単純な構成の焦点距離自動調整装置が得られる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係るレーザ加工装置について図9を参照しながら説明する。図9は、この発明の実施の形態3に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。図9は、レーザ加工装置の加工ヘッド付近を示しており、レーザ加工装置に含まれるレーザ光を発生するレーザ発振器、レーザ光を加工ヘッドまで導く光路系などの一部は省略して図示していない。
図9において、この発明の実施の形態3に係るレーザ加工装置は、加工レンズ3の代わりに、加工レンズ3とたとえば、同じ材質の円形のウィンドウ3Aおよび放物面ミラーあるいはトロイダルミラー18と、レンズホルダ4の代わりに、ウィンドウ3Aを保持するウィンドウホルダ4Aと、折り返しミラー20とが設けられている。なお、ウィンドウ3Aは、放物面ミラーあるいはトロイダルミラー18の直後に設けられているが、直前に設けてもよい。
つぎに、この実施の形態3に係るレーザ加工装置の動作について図面を参照しながら説明する。
レーザ加工ではレーザ光2を加工対象9に集光させるために加工レンズ3以外に放物面ミラーあるいはトロイダルミラー18を用いることがある。この場合でも加工ヘッド1にレーザ光2を通すためのウィンドウ3Aを設ける場合がある。ウィンドウ3Aも、前述の実施の形態1に示したような熱レンズが発生する。
実施の形態1と同様に、図9において、レーザ光2は図示していないレーザ発振器から光学系を介して曲率可変ミラー16に入射し、その後折り返しミラー20を介してウィンドウ3Aを透過し加工ヘッド1に導かれる。
加工ヘッド1に入射したレーザ光2は、加工ヘッド1内の放物面ミラーあるいはトロイダルミラー18に入射し、その後、加工対象9に集光、照射される。
加工対象9は、たとえば軟鋼やステンレスなどの金属である。ここで使用されるレーザは、たとえばCO2レーザ、YAGレーザ、ファイバーレーザ、半導体レーザなどである。
ウィンドウ3Aは、レーザ光2が透過するときにレーザ光2の一部を吸収し、吸収された熱はウィンドウ3Aの外周のウィンドウホルダ4Aに向かって流れ、これにより熱レンズが発生する。
温度センサ5は、上記の実施の形態1と同様、図3のようになっている。熱電対の温接点11と冷接点12の間には温度差が生じ、このときの熱電対の電位差から計算用コンピュータ7は熱レンズの大きさを計算する。計算用コンピュータ7によって求められた熱レンズの大きさに応じて、制御用コンピュータ8は、レーザ光2が加工対象9に対して安定した一定のビーム径となるように、必要な曲率変化量を計算し、曲率可変ミラー16のミラー駆動装置に制御信号を送る。
曲率可変ミラー16は、放物面ミラーあるいはトロイダルミラー18に入射するときのレーザ光2の波面曲率を変化させ、熱レンズにより生じた焦点変化を補正するように機能する。
これらのことを加工中リアルタイムに行うことにより、加工対象9に対して安定した一定のビーム径でレーザ光2を照射することができ、安定な加工を実現できる。
ウィンドウ3A上に1つまたは複数の熱電対を設け、2ヶ所の温度差から熱レンズの大きさを求め、加工中にこれを補正するような曲率可変ミラー曲率制御を行うことにより、熱レンズの大きさによらない安定な加工ができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置について、前述の図1、図2とともに、図11および図12を参照しながら説明する。
この発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置の構成は、図1(加工ヘッド1および加工対象9は断面)に示す通りである。また、この発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置の加工ヘッド1の中に設置された加工レンズ3の周辺構造(レーザ光2を透過する透明部材である加工レンズ3付近の断面)は、図2に示す通りである。
なお、この場合、レーザはCO2レーザであり、温度センサ5はサーモパイル型温度差センサである。
加工ヘッド1は、レーザ光源(図示せず)から出射されるレーザ光2を集光させて被加工物9に照射するものであり、被加工物9と一定間隔を保って配置される。加工ヘッド1は、図1に示すように、加工レンズ3、レンズホルダ4、接触型の温度差センサであるサーモパイル型温度差センサ5(詳細については後述する)、レンズ駆動装置6を備えている。加工レンズ3は、レーザ光2の光路中に設置され、レーザ光2を集光させるものであり、円形の片凸レンズが用いられる。
加工レンズ3のレーザ光2の出射側の面には、サーモパイル型温度差センサ5が形成された絶縁性フィルムが貼付されており、加工レンズ3はレンズホルダ4に保持されている。さらにレンズホルダ4はレーザ光2の光軸方向(矢印で示す)に加工レンズ3を移動させるレンズ駆動装置6に取り付けられている。
サーモパイル型温度差センサ5により検出された温度差に基づいて、焦点位置の補正を行う制御手段は、レンズ駆動装置6と、温度差の検出結果に基づいてレンズ移動量を求める計算用コンピュータ7、レンズ移動量の計算結果に基づいてレンズ駆動装置6を駆動する制御用コンピュータ8を備えている。
レンズホルダ4は円筒状で、レーザ光2の全周囲を囲むように環状の冷却水路10が設けられており、加工レンズ3の上下には、加工レンズ3から一定の間隙を維持して、被加工物表面で反射などしたレーザ光2がサーモパイル型温度差センサ5に当たり、温度差の値に誤差を生じないように円環状の遮光板13が設けられている。
なお、本実施の形態4において、レンズホルダ4は円筒状のものを用いたが、多角筒状などのレンズホルダ4を用いることができる。
また、加工レンズ3の中心からの距離が異なる加工レンズ3の表面の2点間の温度差を検出するために、接触型の温度差センサとしてサーモパイル型温度差センサ5を用いたが、加工レンズ3の表面の2点間の温度差を検出することが可能なセンサであれば、任意のものを用いることができる。
たとえば、2種の異種金属を接合させた熱電対を用い、2個の熱電対を加工レンズ3の中心から距離の異なる加工レンズの表面の2点に貼り付けて温度測定を行い、温度差を算出してもよい。また、2個の白金抵抗温度計を加工レンズ3の中心から距離の異なる加工レンズの表面の2点に取り付け、個々に温度測定を行い、温度差を算出してもよい。さらに、熱電対と白金抵抗温度計を1個ずつ用い、加工レンズ3の中心から距離の異なる加工レンズ3の表面の2点にそれぞれ取り付けて温度測定を行い、温度差を求めてもよい。
また、本実施の形態4で用いたサーモパイル型温度差センサ5は、検出精度が高く、加工レンズ3の表面の温度差を検出することに適している。
また、本実施の形態4では、加工レンズ3として片凸レンズを用いたが、レーザ光2を被加工物9上に集光することができればよく、両凸レンズも用いることができる。
また、サーモパイル型温度差センサ5を形成した絶縁性フィルムを、加工レンズ3のレーザ光2の出射側の面に貼付したが、レーザ光2による加工レンズ3の温度分布変化を検出することができればよく、加工レンズ3のレーザ光2の入射側の面に貼付して用いることもできる。
以下、図11、図12を用いて、サーモパイル型温度差センサ5の構成について詳細に説明する。
図11はこの発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサ5の平面図であり、図12はこの発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサ5の部分拡大図である。
図11はこの発明のレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサ5を、レーザ光2が出射する光軸方向から観察したものである。
図11において、円環状のポリイミドフィルム44上に、2種の異種金属による複数の熱電対が交互に、直列に接続して配列されてサーモパイル型温度差センサ5を形成し、連続した熱電対の両端には検出用端子45、46が形成されている。
サーモパイル型温度差センサ5を形成するポリイミドフィルム44は、加工レンズ3に接着して貼り付けられる。サーモパイル型温度差センサ5の温度差の検出は、検出用端子45、46間の電位差を検出することで行う。
図12の部分拡大図においては、2種の異種金属を用いて、ポリイミドフィルム44上に、L字型の金属配線47、48が形成され、それらの交差部分で電気的に接続し熱電対を形成している。これらの熱電対は、熱電対が2重の円となるように配列されている。
レーザ光2は、加工レンズ3の中心近傍に照射されるので、加工レンズ3の中心部分が高温に、加工レンズ3の外周部分が相対的に低温になり、その結果、加工レンズ3の中心側の円を構成する熱電対が温接点11、外側の円を構成する熱電対が冷接点12として機能する。
2種の異種金属は銅とコンスタンタン(Constantin:銅55%、Ni45%の組成からなる合金)を用い、蒸着後写真製版法を用いてパターニングして、それぞれの膜厚0.5μm、配線幅0.5mmの金属配線47、48を形成する。2種の異種金属が重なりあい、接触した部分が熱電対であり、加工レンズ3の中心側に位置し相対的に高温となる温接点11は32個、加工レンズ3の外側に位置し相対的に低温となる冷接点12は31個形成する。温接点11が配列する円の半径は20mm、冷接点12が配列する円の半径は25mmで、円の径方向の温接点11と冷接点12の距離は5mmである。またポリイミドフィルム44の厚みは50μmである。
温接点11と冷接点12が交互に直列に配列したサーモパイル型温度差センサ5を形成したポリイミドフィルム44を貼り付けた加工レンズ3にレーザ光2を照射して、複数の温接点11と複数の冷接点12が直列に配列した両端の検出用端子45、46間の電位差を検出する。このとき、温接点11と冷接点12の間に温度差がある場合、熱電効果に起因した電位差が検出され、さらに、温接点11と冷接点12が各1個ずつの温度差センサの場合と比べ、温接点11と冷接点12が複数ある場合は熱電効果に起因する電位差が積算されるため、わずかな温度差であっても大きな電位差となり正確に検出することができる。
なお、本実施の形態4においては、銅とコンスタンタンを熱電対に用いたが、用いる金属材料は種類の異なる金属であればよく、一般に熱電対用の金属材料として用いる、クロメル/アルメル、鉄/コンスタンタン、白金ロジウム/白金なども用いることができる。
また、金属配線47、48の幅は、特に限定するものではないが、温接点11と冷接点12を多数配列する場合の配線引きまわしの観点から0.25〜1mmとすると配線設計などが容易となる。
また、異なる2種の金属配線47、48の膜厚を0.5μmとしたが、特にこの膜厚に限定されるものではなく、通常の蒸着などにより成膜することができ、また断線など不良の生じない膜厚であれば用いることができる。
また、本実施の形態4においては、サーモパイル型温度差センサ5の加工レンズ3の中心側に配置する温接点11は、加工レンズ中心から20mmの位置とした。
加工レンズ3に入射するビーム直径は、たとえば、CO2レーザでは通常、半径10mmから15mm程度である。このため、熱電対の温接点11は、レーザ光2を遮光しないように、レンズ中心から半径10mm以上の位置に取り付ける必要がある。さらに、冷接点12は、これより外側に取り付ける必要があるため、加工レンズ3の半径は少なくとも25mmから30mm程度の大きさが必要となる。
サーモパイル型温度差センサ5の温接点11と冷接点12を取り付ける位置は、両者が同じ材料、且つ間に接触面などがない同一の個体内であることが必要である。同一個体内であれば熱伝導理論におけるフーリエの法則を適用することができ、サーモパイル型温度センサ5により検出した温度差から加工レンズ3に与えられた熱量を算出することができる。温接点11と冷接点12の間に接触面がある場合、接触の熱抵抗値は接触状態により大きく変化するので熱量の値を正確に算出することができない。
温接点11および冷接点12の数、温接点11および冷接点12の加工レンズ3上の径方向の距離は、特に限定するものではなく、検出する温度差、電位差を検出する計測器の感度などに基づき定めることができる。
一般的には、温接点11と冷接点12の加工レンズ3の径方向の距離は、用いる加工レンズ3の直径およびレーザ光2をサーモパイル型温度差センサ5で遮光しないように配置する観点から10mm以下であることが好ましい。また温接点11と冷接点12の数はそれぞれ1個以上であればよく、温接点11と冷接点12のそれぞれの数を多くするほど温度差の検出感度を高くすることができ、より好ましい。
また、温接点11と冷接点12の位置関係は、特に限定するものではないが、隣接する温接点11と冷接点12を、加工レンズ3の中心から略同一方向とした場合、加工レンズ3面内での熱伝導性の分布の影響を受けず、より正確な温度差を検出することができる。具体的には隣接する温接点11と冷接点12が、加工レンズ中心から中心角60°の範囲に形成することによって、より正確な温度差の検出が可能である。
また、ポリイミドフィルム44の厚みは特に限定するものではなく、絶縁性があり、表面にサーモパイル型温度差センサ5を形成することができる絶縁性フィルムであれば適用することができる。例としては厚さ10〜125μm程度のポリイミドフィルム44も適用することができる。さらに、材質はポリイミドに限らず、絶縁性を有する、厚さ0.3mmから2mm程度の薄厚の樹脂と繊維からなる電子回路基板や、厚さ0.1mmから0.3mm程度のポリイミドフィルムからなるFPC基板も用いることができる。
サーモパイル型温度差センサ5の温接点11と冷接点12は、レーザ光2が照射されない位置に設置する。さらに、図2に示すように、遮光板13を設けてレーザ光2の散乱光や加工対象9からの反射光、赤外線放射光が温度検出点に入射することを防ぐようにすると、より正確な温度差検出が可能となり適している。このとき、遮光板13からサーモパイル型温度差センサ5への輻射熱の影響を無くすため、加工レンズ3から遮光板13は1mm以上離れた位置とすることが好ましい。
また、本実施の形態4においては、サーモパイル型温度差センサ5を形成したポリイミドフィルム44を加工レンズ3上に接着剤で貼りつけたが、ポリイミドフィルム44の加工レンズ3上への取り付け方法は、これに限定されるものではなく、サーモパイル型温度差センサ5を形成したポリイミドフィルム44を加工レンズ3上に密着することが可能な手法であれば任意の手法を用いることができる。
たとえば、フッ素樹脂など熱伝導性の低い断熱材で押さえて加工レンズ3上に取り付けることができる。具体的には、円環状に断熱材を加工してレンズホルダ4に取り付け、加工レンズ3の周辺部分をレンズホルダ4で挟みこんで固定する力を利用し、円環状の断熱材でサーモパイル型温度差センサ5を形成したポリイミドフィルム44を加工レンズ3上に押さえつけてもよい。
加工レンズ3に入射したレーザ光2によって加工レンズ3に吸収された熱が、温接点11と冷接点12を通過する前に他の部分に流れると検出した温度差が加工レンズ3の熱レンズの状態を反映していない場合がある。このため、加工レンズ3中心から冷接点12までの間で熱電対の温接点11以外に加工レンズ3に接触するものが無いようにすることが必要であり、加工レンズ3の冷接点12よりも外周側のみで、加工レンズ3をレンズホルダ4によりレーザ光2の光路中に保持し、且つサーモパイル型温度差センサ5を形成したポリイミドフィルム44を加工レンズ3上に接着剤を用いて貼り付けることで達成することができる。
サーモパイル型温度差センサ5を加工レンズ3に断熱材により押さえて固定する場合、加工レンズ3の中心から冷接点12までの間に、断熱材が接触する可能性がある。一方、十分に安定な加工特性を確保するためには温度差の値について誤差を5%以下とすることが必要である。したがって、断熱材が加工レンズ3の中心から冷接点12までの間に、加工レンズ3表面に接触した場合であっても、温度差の検出誤差を5%以下として安定な加工特性を確保するためには、サーモパイル型温度差センサ5よりも外側に位置する加工レンズ3の外周部分とレンズホルダ4の接触面積と断熱材の接触面積とを同じにし、且つサーモパイル型温度差センサ5を押しつける断熱材の熱伝導率を加工レンズ3の一般的な材料であるセレン化亜鉛(ZnSe)の熱伝導率18W/(m・K)の5%以下、つまり0.9W/
(m・K)以下とすることが必要である。
2種の異種金属の配線を蒸着などの成膜法を用いて、熱電対を薄膜状に形成することにより、通常の熱電対素線を用いて複数の熱電対を直列結合する場合よりも容易に、高密度で熱電対を形成、結合することができるため、高感度のサーモパイル型温度差センサ5を得ることができる。
次に、前述の図1、図6、図7を用いて、この発明の実施の形態4による焦点位置の制御手法について説明する。
この発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置の加工レンズ温度の加工レンズ3中心からの距離依存性は、図6に示す通りである。また、この発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサ5を用いた温度差のレーザ照射時間依存性は、図7に示す通りである。
レーザ光源(図示せず)から出射されたレーザ光2は、図1に示すように、加工レンズ3に入射し、集光されて被加工物9に照射される。加工レンズ3は、その中心部分はレーザ光2の一部を吸収して温度が高くなり、外周部分はレンズホルダ4に接触、保持されているため、外周部分の方向に熱は流れる。そのため、図6に示すように、加工レンズ3の中心から径方向の温度分布は、中央部分で高く、外周部分では相対的に低くなる。さらに、照射時間が、照射時間1から照射時間3に長くなると、加工レンズ3の中心部分と外周部分の温度差は大きくなり、図6には示されていないが、その後一定の温度分布形状となり、加工レンズ3の中心部分と外周部分の温度差も一定となる。
加工レンズ3上のサーモパイル型温度差センサ5を用いた温接点11と冷接点12の温度差は、図7に示すように、レーザ光2の照射時間にともなって次第に大きくなり、徐々に一定値に飽和する傾向を示す。この温度差に対応したレーザ光2の焦点距離変化を相殺し、被加工物9に照射したレーザ光2のビーム径を一定に維持するための加工レンズ3のレンズ位置補正量を試測定により事前に求めておき、計算用コンピュータ7に記憶させておく。
加工レンズ3上のサーモパイル型温度差センサ5により検出した温度差に対応し、計算用コンピュータ7はレンズ位置補正量を選択し制御用コンピュータ8へ出力する。制御用コンピュータ8はこのレンズ位置補正量の値に基づきレンズ駆動装置6を駆動し、加工レンズ3位置をレーザ光2の光軸方向(図1の矢印方向)に沿って移動して、加工レンズ3の位置を補正する。その結果、被加工物上のビーム径は一定に保つことができ、安定したレーザ加工を行うことができる。
図7から分かるように、加工レンズ3上の温度差は、レーザ光2の照射時間によって変化するため、この制御を高速に、リアルタイムで行うことで、被加工物9に安定した一定のビーム径のレーザ光2を照射することができ、安定した加工が可能となる。
本実施の形態4によれば、サーモパイル型温度差センサ5を形成したポリイミドフィルム44を加工レンズ3に貼り付けて用いているため、温度差検出位置と加工レンズ3の相対位置が変化しない。そのため、特許文献1と異なり、加工レンズ3の位置によらず常に一定した条件で正確な温度差を検出することができ、安定した加工が実現できる。
また、本実施の形態4によれば、特許文献1と異なり、遠赤外線放射温度計を用いないため、安価であり、またレーザ光2の散乱光、被加工物9からの反射光および被加工物9の温度による放射光などの影響での誤動作のなく、安定した加工をすることができる。
なお、本実施の形態4においては、検出した加工レンズ3上の温度差に応じて、計算用コンピュータ7が記憶したレンズ位置補正量から、最適なレンズ位置補正量を選択し、その値を制御用コンピュータ8に送る制御方式を用いたが、最適なレンズ位置補正量を求める手段は、特に限定されるものではなく、加工レンズ3の温度差変化に対応したレーザ光2の焦点距離変化を相殺するレンズ位置補正量を求めることが可能な方法であれば、いかなる方法であっても用いることができる。
たとえば、検出した温度差、熱伝導率などの物理定数を用いて熱レンズの大きさを計算用コンピュータ7により算出し、さらにその熱レンズの影響によるレーザ光2の焦点距離変化を相殺するためのレンズ位置補正量を算出し、その値を制御用コンピュータ8に出力する制御方式も用いることができる。
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係るレーザ加工装置について、主として図13を参照しながら説明する。
図13は、この発明の実施の形態5に係るレーザ加工装置の構成を一部断面で示す図である。
図13においては、被加工物9と一定間隔を保って設置されて、集光したレーザ光を出射する加工ヘッド1の部分断面図を示している。レーザ加工装置の構成は、基本的には前述の実施の形態4に示したレーザ加工装置と同じ構成であり、加工レンズ3上に形成された後述するサーモパイル型温度差センサ5Aの構成の違いに起因し、サーモパイル型温度差センサ5Aから計算用コンピュータ7に接続されている出力配線が多くなっている点が異なっている。
次に、図14を用いて、サーモパイル型温度差センサ5Aの構成について説明する。
図14は、この発明の実施の形態5に係るレーザ加工装置のサーモパイル型温度差センサ5Aを示す図である。
サーモパイル型温度差センサ5Aは、実施の形態4で用いたサーモパイル型温度差センサ5と比べ、円環状のポリイミドフィルム44上に、2種の異種金属による複数の熱電対が交互に連続して直列に配列している点においては共通している。
しかし、前述(図11)のサーモパイル型温度差センサ5は、全周にわたって熱電対が連続して形成され、検出用端子45、46間の電位差を検出することで温度差を検出するものである。
一方、ここで用いるサーモパイル型温度差センサ5Aは、図14に示すように、円環状に配置した熱電対が4つの領域に分割されており、それぞれの連続した熱電対の両端に設けられた検出用端子50、51、検出用端子52、53、検出用端子54、55、および検出用端子56、57の電位差をそれぞれ検出し、4つの領域のそれぞれについて温接点11と冷接点12の間の温度差を検出する。
次に、図13、図14に示したこの発明のレーザ加工装置5による焦点位置の制御手法について説明する。
焦点位置の制御手法は、基本的には実施の形態4と同じであり、レーザ光2により加工レンズ3の温度が変化し、加工レンズ3上に形成したサーモパイル型温度差センサ5Aにより温接点11と冷接点12の間の温度差を検出する。この温度差の検出結果に基づいて計算用コンピュータ7によりレーザ光2の焦点距離変化を相殺する加工レンズ位置補正値を求め制御用コンピュータ8に出力し、制御用コンピュータ8によりレンズ駆動装置6を駆動して、加工レンズ位置を補正し、被加工物9上でのレーザビーム径が一定となるようにする。
ここで、サーモパイル型温度差センサ5Aは4つの領域のそれぞれについて温接点11と冷接点12の間の温度差を検出し、それぞれの検出結果を計算用コンピュータ7に出力する。レーザ光2が加工レンズ3の中心に照射されている場合、4つの値は同じ値となるので、その検出結果に基づき計算用コンピュータで加工レンズ位置補正値を求めることができる。
また、加工レンズ3の中心からレーザ光2がずれている場合、検出された4つの温度差が異なった値となる。このとき、検出された4つの温度差に基づいて、レーザ光2のずれ量を計算用コンピュータ7を用いて算出し、光路中のミラーを電動モータなどを用いてアライメントを行ったり、加工ヘッド1の位置を自動調整する機構を設けるなどにより、常に加工レンズ3の中心にレーザ光2が入射するようにすることが可能である。またレーザ光2が加工レンズ3の中心からずれていることをアラームなどにより作業者に知らせ、調整を促すこともできる。
なお、本実施の形態5では、4つの領域に分割されたサーモパイル型温度差センサ5Aを用いたが、分割する数は4つに限定されるものではなく、2つ以上の領域であれば、レーザ光2のずれを計算することが可能であり、適用することができる。
また、分割した各領域の温接点11および冷接点12の数も特に限定されるものではなく、これらの数は温度差の検出精度に影響するものであるので、温度差を目的とする精度で検出することができればよく、少なくとも各1個以上であればよい。
また、本実施の形態5では、サーモパイル型温度差センサ5Aを形成したポリイミドフィルム44を加工レンズ3に貼り付けて用いていることから、温度差の検出位置と加工レンズ3の相対位置が変化しないため、特許文献1と異なり、加工レンズ3の位置によらず常に一定した条件で正確な温度差を検出することができ、安定した加工が実現できる。
また、本実施の形態5によれば、特許文献1と異なり、遠赤外線放射温度計を用いないため、安価であり、またレーザ光2の散乱光、被加工物9からの反射光および被加工物9の温度による放射光などの影響での誤動作がなく、安定した加工をすることができる。
実施の形態6.
この発明の実施の形態6に係るレーザ加工装置について、前述の図8を用いて説明する。この発明の実施の形態6に係るレーザ加工装置の構成(一部断面)は、図8に示す通りである。
加工ヘッド1の構成は、基本的には実施の形態4に示すレーザ加工装置と同一であり、図1に示すレンズ駆動装置6を備えず、レーザ光源(図示せず)からのレーザ光2が、制御用コンピュータ8と接続した曲率調整装置を備えた曲率可変ミラー16を経て加工ヘッド1に入射している点で異なる。
曲率可変ミラー16は、図8の矢印で示すように、ミラー面を実線と破線の間で変化させ、曲率を変化させることができる。制御用コンピュータ8は、曲率可変ミラー16の曲率調整装置を駆動し、曲率可変ミラー16の曲率を調整するものである。
次に、この発明の実施の形態6による焦点位置の制御手法について説明する。
レーザ光2の光路中に配置された加工レンズ3はレーザ光2により温度分布が変化し、サーモパイル型温度差センサ5により温接点11と冷接点12の間の温度差が検出される。
曲率可変ミラー16、計算用コンピュータ7、制御用コンピュータ8は、焦点位置を補正する制御手段として機能する。まず計算用コンピュータ7によって、サーモパイル型温度差センサ5で検出した温度差の値に基づいて、レーザ光2の焦点距離変化を相殺する加工レンズ3の焦点位置の補正量、その補正のための曲率可変ミラー16の曲率変化量を算出し、制御用コンピュータ8へ出力する。制御用コンピュータ8は、その結果を受けて、曲率可変ミラー16の曲率調整装置を駆動し、曲率可変ミラーの曲率を調整する。
これによりレーザ光2の焦点位置が変化し、被加工物9上でのレーザ光2のビーム径を一定に保ち、安定した加工を達成することができる。
また、本実施の形態6によれば、特許文献1と異なり、遠赤外線放射温度計を用いないため、安価であり、またレーザ光2の散乱光、被加工物9からの反射光および被加工物9の温度による放射光などの影響での誤動作がなく、安定した加工をすることができる。
本実施の形態6においては、サーモパイル型温度差センサ5として実施の形態4に示す円周全体で熱電対が連続した構成のものを用いたが、実施の形態5に示す複数の領域ごとに分割したサーモパイル型温度差センサ5Aも用いることができる。また、曲率可変ミラー16の種類は特に限定するものではなく、一例として空気圧によりミラーの曲率調整を行うAO090/70ミラー(商品名:クグラー社製)などを用いることができる。
実施の形態7.
この発明の実施の形態7に係るレーザ加工装置について、前述の図9を用いて説明する。この発明の実施の形態7に係るレーザ加工装置の構成(一部断面)は、図9に示す通りである。
レーザ光2は、レーザ光源(図示せず)から曲率調整装置を備えた曲率可変ミラー16に入射され、折り返しミラー20を経て集光用のトロイダルミラー18に照射される。トロイダルミラー18で反射されたレーザ光2は集光され、被加工物9に照射される。
一方、レーザ加工時においてはレーザ光2により溶融した被加工物を取り除くためのアシストガスを加工ヘッド内に吹き込むため、レーザ加工装置の他の部分にアシストガスが流れ込まないように、加工ヘッド1とレーザ加工装置本体の間に、レーザ光2の光路中に配置され、レーザ光2を透過する透明部材であるウィンドウ3Aを設けている。
アシストガスはアルゴンを用いている。また、ウィンドウ3Aは、加工レンズ3と同じZnSeで形成され、ウィンドウホルダ4Aにより保持されており、ウィンドウ3Aの折り返しミラー20側の表面に円周全体で連続して接続されたサーモパイル型温度差センサ5が形成されたポリイミドフィルム44が貼付されている。
次に、この発明の実施の形態7による焦点位置の制御手法について説明する。
レーザ光2はウィンドウ3Aを透過してトロイダルミラー18に入射する。その後、反射して集光し、被加工物9上に照射される。ウィンドウ3Aはレーザ光2をわずかに吸収して温度が上昇し、熱レンズ効果により焦点位置が変化し、被加工物9上のビーム径が変化する。
そこで、ウィンドウ3A上に形成されたサーモパイル型温度差センサ5によりウィンドウ3A上の所定の位置間の温度差を検出する。制御手段は、図9の矢印で示すように、ミラー面を実線と破線の間で変化させ、曲率を調整することができる曲率可変ミラー16、計算用コンピュータ7、および制御用コンピュータ8からなり、温度差の検出結果に基づき計算用コンピュータ7がレーザ光2の焦点距離変化を相殺するための曲率可変ミラー16の曲率変化量を求め、制御用コンピュータ8により曲率可変ミラー16を調整する。
これによりレーザ光2の焦点位置が変化し、被加工物9上でのビーム径を一定に保ち、安定した加工を達成することができる。
また、本実施の形態7によれば、特許文献1と異なり、遠赤外線放射温度計を用いないため、安価であり、またレーザ光2の散乱光、被加工物9からの反射光および被加工物9の温度による放射光などの影響での誤動作がなく、安定した加工をすることができる。
なお、ウィンドウ3Aは、トロイダルミラー18と折り返しミラー20の間に用いたが、トロイダルミラー18と被加工物9の間、または折り返しミラー20と曲率可変ミラー16の間などに設置することができる。
また、サーモパイル型温度差センサ5を形成したポリイミドフィルム44を、ウィンドウ3Aの折り返しミラー20側の面に貼付して用いたが、ウィンドウ3A面内の温度差を正確に検出することができればよく、折り返しミラー20の反対側に貼付して用いることもできる。
また、トロイダルミラー18は、レーザ光2を被加工物9上に集光することができればよく、特に限定するものではないが、トロイダルミラー、放物面ミラーなどを用いることができる。さらにアシストガスは特に限定するものではなく、本実施の形態7に用いたアルゴンの他に一般的な不活性ガスを用いることが好ましい。
さらに、本実施の形態7においては、サーモパイル型温度差センサ5として実施の形態4に示す円周全体で熱電対が連続した構成のものを用いたが、実施の形態5に示す複数の領域ごとに分割したサーモパイル型温度差センサ5Aも用いることができる。
実施の形態8.
この発明の実施の形態8に係るレーザ加工装置について図15を用いて説明する。
図15は、この発明の実施の形態8に係るレーザ加工装置のウィンドウ3Aの平面図である。
レーザ加工装置の構成および焦点位置制御手法は、前述の実施の形態7の図9基本的には同じであり、レーザ光2の光路中に設置され、レーザ光2を透過する透明部材であるウィンドウ3Aの表面に、図15に示すように、サーモパイル型温度差センサ5が直接形成されている点が異なっている。サーモパイル型温度差センサ5は、ウィンドウ3A上に蒸着法などにより直接形成され、円周全体にわたって熱電対が連続して接続された構造を用いている。
ウィンドウ3Aは電位差を検出する端子位置を分かりやすくするため切欠58を設けており、外形を円形とせず非対称な形状としている。これによりウィンドウ3Aの設置方向を規定することができ、レーザ加工装置の組み立て、補修などが容易となる。
このように、ウィンドウ3A上に直接熱電対を形成すると、ウィンドウ3Aと温度差センサ5との接触状態が安定していることから、より高精度の温度検出が可能となる。
また、本実施の形態8によれば、特許文献1と異なり、遠赤外線放射温度計を用いないため、安価であり、またレーザ光2の散乱光、被加工物9からの反射光および被加工物9の温度による放射光などの影響での誤動作がなく、安定した加工をすることができる。
なお、本実施の形態8においては、実施の形態7で示したウィンドウ3A上にサーモパイル型温度差センサ5を直接形成しているが、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態6において、加工レンズ3上にサーモパイル型温度差センサ5を直接形成しても同様の効果を得ることができる。
また、サーモパイル型温度差センサ5として実施の形態4に示す円周全体で熱電対が連続した構成のものを用いたが、実施の形態5に示す複数の領域ごとに分割したサーモパイル型温度差センサ5Aとしても同様に用いることができる。
また、上述した各実施の形態1〜8において、被加工物9は、たとえば軟鋼やステンレスなどの金属、炭素繊維、樹脂材料である。
また、上述した各実施の形態1〜8においては、計算用コンピュータ7および制御用コンピュータ8として個別のコンピュータを用いたが、両者の機能を一体として有する単独のコンピュータを計算制御用コンピュータとして用いることもできる。
また、レーザ光源としてCO2レーザを用いたが、レーザの種類は特に限定するものではなく、YAGレーザ、ファイバーレーザ、半導体レーザなどを用いることができる。
この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変更、省略することができる。
1 加工ヘッド、2 レーザ光、3 加工レンズ、3A ウィンドウ、4 レンズホルダ、4A ウィンドウホルダ、5、5A 温度センサ(サーモパイル型温度差センサ)、6 レンズ駆動装置、7 計算用コンピュータ、8 制御用コンピュータ、9 加工対象、10 冷却水路、11 温接点、12 冷接点、13 遮蔽板、16 ミラー駆動装置、16 曲率可変ミラー、18 放物面ミラー、18 トロイダルミラー、20 折り返しミラー、44 ポリイミドフィルム、45、46 検出用端子、47、48 金属配線、58 切欠。

Claims (16)

  1. レーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光の光路中に設置され、前記レーザ光を透過する透明部材と、
    レーザ光が照射されない前記透明部材の表面に設置され、前記透明部材の中心から第1の距離の前記透明部材の表面と前記第1の距離よりも遠い第2の距離の前記透明部材の表面との間の温度差を検出する接触型の温度差センサと、
    前記温度差センサにより検出された温度差に基づいて、被加工物上に集光された前記レーザ光のビーム径を一定とするように焦点位置の補正を行う制御手段と、を備えるレーザ加工装置。
  2. 前記温度差センサが、前記第1の距離および前記第2の距離に形成された熱電対である請求項に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記温度差センサが、前記第1の距離に1個以上配置された前記熱電対の温接点と前記第2の距離に1個以上配置された前記熱電対の冷接点が交互に接続して配列され、前記温接点と前記冷接点の温度差を検出するサーモパイル型温度差センサである請求項に記載にレーザ加工装置。
  4. 前記透明部材が前記レーザ光を集光させる加工レンズであり、
    前記制御手段が前記温度差センサにより検出された前記温度差に基づいて、前記加工レンズと前記被加工物間の距離を調整し、前記加工レンズから出射された前記レーザ光の焦点位置を補正する請求項から請求項までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記制御手段が、前記温度差に対応して、前記加工レンズの熱レンズ効果に起因する前記レーザ光の焦点距離変化を相殺するように、前記加工レンズと前記被加工物間の距離を調整することにより、前記レーザ光の焦点位置を補正する請求項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記透明部材が前記加工レンズであり、
    前記加工レンズに前記レーザ光を導く曲率可変ミラーを備え、
    前記制御手段が前記温度差センサにより検出された前記温度差に基づいて、前記曲率可変ミラーの曲率を調整し、前記加工レンズから出射された前記レーザ光の焦点位置を補正する請求項から請求項までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記制御手段が、前記温度差に対応して、前記加工レンズの熱レンズ効果に起因する前記レーザ光の焦点距離変化を相殺するように、前記曲率可変ミラーの曲率を調整することにより、前記レーザ光の焦点位置を補正する請求項に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記透明部材がウィンドウであり、
    前記レーザ光を集光させる集光ミラーと、
    前記集光ミラーに前記レーザ光を導く曲率可変ミラーと、を備え、
    前記制御手段が前記温度差センサにより検出された前記温度差に基づいて、前記曲率可変ミラーの曲率を調整し、前記集光ミラーに反射された前記レーザ光の焦点位置を補正する請求項から請求項までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記制御手段が、前記温度差に対応して、前記ウィンドウの熱レンズ効果に起因する前記レーザ光の焦点距離変化を相殺するように、前記曲率可変ミラーの曲率を調整することにより、前記レーザ光の焦点位置を補正する請求項に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記サーモパイル型温度差センサが前記透明部材の表面に直接形成されている請求項から請求項までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  11. 前記サーモパイル型温度差センサが絶縁性フィルム上に形成され、当該絶縁性フィルムを介して前記透明部材の表面に取り付けられている請求項から請求項10までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記サーモパイル型温度差センサの一組の隣接する前記温接点と前記冷接点が前記透明部材中心から略同一方向に形成されている請求項から請求項11までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  13. 前記サーモパイル型温度差センサが複数の領域に分割されている請求項から請求項12までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  14. 前記サーモパイル型温度差センサの前記温接点の位置が、前記透明部材の中心から15mm以上離れて形成されている請求項から請求項13までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  15. 前記透明部材が、前記サーモパイル型温度差センサの前記冷接点よりも外周側でのみ、前記ホルダによって前記レーザ光の光路中に保持されている請求項から請求項14までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  16. 前記透明部材の中心から前記冷接点までの間で前記透明部材に接触する断熱材を有しており、この断熱材の熱伝導率が0.9W/(m・K)以下である請求項から請求項15までのいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
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