JP6620499B2 - 光学非破壊検査装置及び光学非破壊検査方法 - Google Patents

光学非破壊検査装置及び光学非破壊検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材における接合界面の面積を、光学的に非破壊にて求める、光学非破壊検査装置及び光学非破壊検査方法に関する。
近年では、種々の材質の第1部材と第2部材との接合が有り、接合状態の検査が望まれている。接合状態の検査において、従来では、生産ロットの中から適当にサンプルを抜き取り、当該サンプルを破壊して接合状態を確認し、当該ロットの製品は、破壊したサンプルと同等の接合状態を有している、とみなしていた。この従来の方法は、接合状態を確認するためにサンプルを破壊しなければならない。
ここで特許文献1には、試料の熱伝導率を計測する熱物性測定装置が記載されている。熱物性測定装置は、試料の表面に、正弦波状に強度が変化するように変調された第1加熱光と第2加熱光をそれぞれ照射し、試料の表面からの正弦波状の放射光の強度を検出している。そして、照射した正弦波状の第1加熱光及び第2加熱光の強度と、正弦波状の放射光の強度と、の位相差から、試料の熱伝導率を求めている。
また特許文献2には、試料の熱拡散率を計測する熱拡散率測定装置が記載されている。熱拡散率測定装置は、加熱レーザビームを照射する加熱レーザビーム照射手段と、加熱レーザビームの強度を周期的に変化させる周波数発生器と、赤外光集光手段と、放射温度計と、ロックインアンプと、制御手段と、を有している。そして試料の一方の側から、周波数発生器からの信号で強度が正弦波状に変調された加熱レーザビームを照射し、試料の他方の側から放射される正弦波状の強度の赤外光を、赤外光集光手段と放射温度計を介してロックインアンプに入力している。またロックインアンプには、周波数発生器からの信号も入力されている。そして制御手段は、周波数発生器からの信号と放射された赤外光との位相差がロックインアンプから入力され、周波数発生器からの信号の周波数と、位相差と、に基づいて試料の熱拡散率を求めている。
特開2012−189525号公報 特開2011−185852号公報
特許文献1に記載の熱物性測定装置は、試料の熱伝導率を非破壊にて検査できるが、第1部材と第2部材とを接合した試料の接合状態を求めることはできない。また特許文献2に記載の熱拡散率測定装置は、試料の熱拡散率を非破壊にて検査できるが、第1部材と第2部材とを接合した試料の接合状態を求めることはできない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材において、非破壊にて接合界面の面積を求めることができる、光学非破壊検査装置及び光学非破壊検査方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る光学非破壊検査装置及び光学非破壊検査方法は、次の手段をとる。まず、本発明の第1の発明は、接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材である計測対象物における第1部材の表面に設定した計測点に加熱用レーザを照射して、前記計測点から取得される情報、または前記加熱用レーザに関する情報と、前記計測点から取得される情報と、に基づいて、前記接合界面の面積を求める、光学非破壊検査装置であって、前記計測点における強度が正弦波状に変化するように前記加熱用レーザを出射するレーザ出力装置と、前記計測点の前記加熱用レーザの強度、を検出するレーザ強度検出手段と、前記計測点から放射された赤外線の強度であって正弦波状に変化する前記赤外線の強度を検出する赤外線強度検出手段と、前記レーザ強度検出手段からの検出信号と前記赤外線強度検出手段からの検出信号を取り込んで、正弦波状に変化する前記加熱用レーザの強度と、正弦波状に変化する前記赤外線の強度と、の位相差を検出する位相差検出装置と、前記位相差検出装置から取り込んだ前記位相差に基づいて前記接合界面の面積である接合界面面積を算出する判定装置と、を有する、光学非破壊検査装置である。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る光学非破壊検査装置であって、前記計測点の前記加熱用レーザの強度は、前記計測点に照射される前記加熱用レーザである照射光の強度であって正弦波状に変化する前記照射光の強度、または、前記計測点にて反射された前記加熱用レーザの反射光の強度であって正弦波状に変化する前記反射光の強度、である、光学非破壊検査装置である。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る光学非破壊検査装置であって、前記判定装置には、前記第1部材の物理特性である第1物理特性と、前記第2部材の物理特性である第2物理特性と、前記接合界面の物理特性である界面物理特性と、が記憶されている。そして、前記判定装置は、前記位相差と、正弦波状に強度が変化する前記加熱用レーザの周波数と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱拡散率を求め、求めた前記熱拡散率と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱伝導率を求め、求めた前記熱伝導率と、前記位相差に基づいた前記計測対象物の見かけ上の熱抵抗と、前記第1物理特性と、前記第2物理特性とから前記接合界面の熱抵抗である接合界面熱抵抗を求め、求めた前記接合界面熱抵抗と、前記界面物理特性と、に基づいて前記接合界面面積を算出する、光学非破壊検査装置である。
次に、本発明の第4の発明は、上記第3の発明に係る光学非破壊検査装置であって、前記判定装置は、所定の通信回線に接続されており、前記第1物理特性と、前記第2物理特性と、前記界面物理特性とを、前記通信回線を介して受信して記憶する、光学非破壊検査装置である。
次に、本発明の第5の発明は、上記第3の発明または第4の発明に係る光学非破壊検査装置であって、前記第1物理特性と前記第2物理特性と前記界面物理特性は、前記第1部材における前記計測点から前記第1部材と前記第2部材の接触面までの距離である熱拡散長と、前記第1部材の比熱容量と、前記第1部材の密度と、前記第1部材の熱抵抗と、前記第2部材の熱抵抗と、前記接合界面の厚さ、または、前記接合界面熱抵抗に対する前記接合界面面積に関する接合係数と、を含む、光学非破壊検査装置である。
次に、本発明の第6の発明は、上記第1の発明〜第5の発明のいずれか1つに係る光学非破壊検査装置であって、前記レーザ出力装置は、入力された変調信号に基づいて強度が変調されたレーザを出射する半導体レーザ光源と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている、あるいは、所定の強度のレーザを音響光学変調器に向けて出射するレーザ光源と、入力された変調信号に基づいて入射されたレーザを回折する音響光学変調器と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている、光学非破壊検査装置である。
次に、本発明の第7の発明は、接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材である計測対象物における第1部材の表面に設定した計測点に加熱用レーザを照射して、前記計測点から取得される情報、または前記加熱用レーザに関する情報と前記計測点から取得される情報、に基づいて、前記接合界面の面積を求める、光学非破壊検査方法であって、レーザ出力装置と、位相差検出装置と、判定装置と、を用いる。そして、前記レーザ出力装置にて、前記計測点における強度が正弦波状に変化するように前記加熱用レーザを出射するレーザ出射ステップと、前記位相差検出装置にて、前記計測点の前記加熱用レーザの強度、を計測するレーザ強度計測ステップと、前記位相差検出装置にて、前記計測点から放射された赤外線の強度であって正弦波状に変化する前記赤外線の強度を計測する赤外線強度計測ステップと、前記位相差検出装置にて、計測された正弦波状に変化する前記加熱用レーザの強度と、計測された正弦波状に変化する前記赤外線の強度と、の位相差を求め、求めた前記位相差を前記判定装置に出力する位相差計測ステップと、前記判定装置にて、前記位相差に基づいて、前記接合界面の面積である接合界面面積を算出する接合界面面積算出ステップと、を有する、光学非破壊検査方法である。
次に、本発明の第8の発明は、上記第7の発明に係る光学非破壊検査方法であって、前記計測点の前記加熱用レーザの強度は、前記計測点に照射される前記加熱用レーザである照射光の強度であって正弦波状に変化する前記照射光の強度、または、前記計測点にて反射された前記加熱用レーザの反射光の強度であって正弦波状に変化する前記反射光の強度、である、光学非破壊検査方法である。
次に、本発明の第9の発明は、上記第7の発明または第8の発明に係る光学非破壊検査方法であって、前記判定装置に、前記第1部材の物理特性である第1物理特性と、前記第2部材の物理特性である第2物理特性と、前記接合界面の物理特性である界面物理特性と、を記憶しておく。そして、前記接合界面面積算出ステップにおいて、前記判定装置にて、前記位相差と、正弦波状に強度が変化する前記加熱用レーザの周波数と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱拡散率を求め、求めた前記熱拡散率と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱伝導率を求め、求めた前記熱伝導率と、前記位相差に基づいた前記計測対象物の見かけ上の熱抵抗と、前記第1物理特性と、前記第2物理特性とから前記接合界面の熱抵抗である接合界面熱抵抗を求め、求めた前記接合界面熱抵抗と、前記界面物理特性と、に基づいて前記接合界面面積を算出する、光学非破壊検査方法である。
次に、本発明の第10の発明は、上記第9の発明に係る光学非破壊検査方法であって、前記第1物理特性と、前記第2物理特性と、前記界面物理特性とを、所定の通信回線を介して配信して前記判定装置に記憶させる、光学非破壊検査方法である。
次に、本発明の第11の発明は、上記第9の発明または第10の発明に係る光学非破壊検査方法であって、前記第1物理特性と前記第2物理特性と前記界面物理特性は、前記第1部材における前記計測点から前記第1部材と前記第2部材の接触面までの距離である熱拡散長と、前記第1部材の比熱容量と、前記第1部材の密度と、前記第1部材の熱抵抗と、前記第2部材の熱抵抗と、前記接合界面の厚さ、または、前記接合界面熱抵抗に対する前記接合界面面積に関する接合係数と、を含む、光学非破壊検査方法である。
次に、本発明の第12の発明は、上記第7の発明〜第11の発明のいずれか1つに係る光学非破壊検査方法であって、前記レーザ出力装置として、入力された変調信号に基づいて強度が変調されたレーザを出射する半導体レーザ光源と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている前記レーザ出力装置、あるいは、所定の強度のレーザを音響光学変調器に向けて出射するレーザ光源と、入力された変調信号に基づいて入射されたレーザを回折する音響光学変調器と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている前記レーザ出力装置、を用いる、光学非破壊検査方法である。
第1の発明によれば、正弦波状に変化する加熱用レーザの強度と、正弦波状に変化する赤外線の強度と、の位相差に基づいて接合界面の面積を求める。従って、接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材において、非破壊にて接合界面の面積を求めることができる。
第2の発明によれば、レーザ強度検出手段にて検出する加熱用レーザの強度は、計測点に照射される加熱用レーザである照射光の強度、または、計測点にて反射された加熱用レーザの反射光の強度、である。従って、第1部材の表面状態等に応じて、測定しやすい加熱用レーザを選択することができるので便利である。
第3の発明によれば、位相差と、加熱用レーザの周波数と、第1物理特性と、第2物理特性と、界面物理特性と、計測対象物の見かけ上の熱抵抗と、を用いて、第1部材の熱拡散率、第1部材と第2部材を1つの部材とみなした熱伝導率、接合界面熱抵抗、接合界面面積、を非破壊にて求めることができる。
第4の発明によれば、計測対象物である第1部材と第2部材の材質やサイズが、1通りでなく、種々の組み合わせで複数の計測対象物がある場合であっても、判定装置に、計測対象物に対応する第1物理特性と第2物理特性と界面物理特性と、を容易に記憶させることができるので便利である。
第5の発明によれば、第1物理特性と第2物理特性と界面物理特性における具体的な特性を特定しており、接合界面の面積を適切に求めることができる。
第6の発明によれば、正弦波状に強度が変化する加熱用レーザを比較的容易に得ることができる。
第7の発明によれば、接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材において、非破壊にて接合界面の面積を求めることができる光学非破壊検査方法を適切に実現することができる。
第8の発明によれば、レーザ強度検出手段にて検出する加熱用レーザの強度は、計測点に照射される加熱用レーザである照射光の強度、または、計測点にて反射された加熱用レーザの反射光の強度、である。従って、第1部材の表面状態等に応じて、測定しやすい加熱用レーザを選択することができるので便利である。
第9の発明によれば、位相差と、加熱用レーザの周波数と、第1物理特性と、第2物理特性と、界面物理特性と、計測対象物の見かけ上の熱抵抗と、を用いて、第1部材の熱拡散率、第1部材と第2部材を1つの部材とみなした熱伝導率、接合界面熱抵抗、接合界面面積、を求めることができる光学非破壊検査方法を適切に実現することができる。
第10の発明によれば、判定装置に、計測対象物に対応する第1物理特性と第2物理特性と界面物理特性と、を容易に記憶させることができるので便利である。
第11の発明によれば、第1物理特性と第2物理特性と界面物理特性における具体的な特性を特定しており、接合界面の面積を適切に求めることができる。
第12の発明によれば、正弦波状に強度が変化する加熱用レーザを比較的容易に得ることができる。
光学非破壊検査装置の全体構成の第1の実施の形態を説明する図である。 光学非破壊検査装置の全体構成の第2の実施の形態を説明する図である。 判定装置及び位相差検出装置の処理手順の例を説明するフローチャートである。 判定装置に記憶されている物理特性情報の例を説明する図である。 位相差検出装置に入力される照射光強度と赤外線強度の例と、測定された位相差の例を説明する図である。 接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材のモデルと、第1物理特性、第2物理特性、界面物理特性、の例を説明する図である。 判定装置に表示される判定結果の例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて順に説明する。以下に説明する第1の実施の形態の光学非破壊検査装置1、第2の実施の形態の光学非破壊装置1Aは、いずれも、接合界面53にて互いに接合された第1部材51と第2部材52である計測対象物における第1部材51の表面に設定した計測点SPに、正弦波状に強度が変化する加熱用レーザを照射して、計測点SPから取得される温度応答、または加熱用レーザの検出と計測点SPから取得される温度応答、に基づいて、接合界面53の面積(面積に関する情報)を求める。また「接合界面」とは、上記の「接合」されている領域であって面状の領域を指す。
また、加熱用レーザに関する情報と計測点SPから取得される情報に基づいて接合界面の面積を求める場合、計測点SPに照射される正弦波状に変化する照射光(加熱用レーザ)の強度と、計測点SPから放射される正弦波状に変化する赤外線(所定波長の赤外線)の強度と、の位相差や、正弦波状の照射光の強度の周波数等に基づいて前記面積を求める。
また、計測点SPから取得される情報に基づいて接合界面の面積を求める場合、計測点SPにて反射された正弦波状に変化する反射光(加熱用レーザの反射光)の強度と、計測点SPから放射される正弦波状に変化する赤外線(所定波長の赤外線)の強度と、の位相差や、正弦波状の反射光の強度の周波数等に基づいて前記面積を求める。
●[第1の実施の形態の光学非破壊検査装置1の全体構成(図1)]
まず図1を用いて、第1の実施の形態における光学非破壊検査装置1の全体構成について説明する。第1の実施の形態の光学非破壊検査装置1は、加熱用レーザの強度の計測を、計測点に照射される加熱用レーザである照射光の強度であって正弦波状に変化する照射光の強度を計測するタイプの光学非破壊検査装置の例を示している。光学非破壊検査装置1は、レーザ出力装置27、集光手段10(図1、図2の例では、反射型対物レンズ)、レーザ強度検出手段41、赤外線強度検出手段31、位相差検出装置60、判定装置70等を有している。また、以下の説明では、第1部材51が銅であり、第2部材52が銅であり、第1部材51と第2部材52とが、溶接によって接合界面53にて接合されている例で説明する。
レーザ出力装置27は、例えば半導体レーザ光源21と、コリメートレンズ22と、変調信号出力手段25と、を有している。変調信号出力手段25は、例えばオシレータであり、判定装置70からの制御信号に基づいて、電圧が所定周波数かつ所定振幅で正弦波状に変化する変調信号を発生させる。半導体レーザ光源21は、強度を調整するための強度調整用入力を備えており、この強度調整用入力には、変調信号出力手段25から変調信号が入力される。そして半導体レーザ光源21は、変調信号出力手段25からの変調信号に基づいて、強度が正弦波状に変化する加熱用レーザLaを出射する。半導体レーザ光源21から出射された加熱用レーザLaは、コリメートレンズ22にて平行光に変換されて加熱レーザ選択反射手段23に達する。なお出射された加熱用レーザが平行光である場合は、コリメートレンズ22を省略することができる。従って、計測点SPに集光される加熱用レーザLaの強度は正弦波状に変化し、その周波数は変調信号の周波数に同期する。なお、加熱用レーザの出力は、計測対象物を破壊することなく加熱できる出力に調整されている。
集光手段10は、自身の光軸に沿って一方の側から(図1の例では上方から)入射された平行光を、焦点位置として第1部材51の表面に設定した計測点SPに向けて集光して他方の側から(図1の例では下方から)出射する。また集光手段10は、(焦点位置である)計測点SPから放射及び反射されて他方の側から入射された光を、自身の光軸に沿った平行光である第1測定光L11に変換して一方の側から出射する。なお集光手段10は、光を透過させて屈折する集光レンズで構成することも可能であるが、異なる複数の波長の光を扱うので、色収差が発生する集光レンズではあまり好ましくない。そこで、(非球面)反射ミラー10A、10Bにて集光手段を構成することで、色収差の発生を排除し、広い波長帯に対応させている。なお集光手段10は、対物レンズが好ましい。
レーザ出力装置27から出射される加熱用レーザLaの光軸と、集光手段10の光軸と、が交差する位置には、加熱レーザ選択反射手段23が配置されている。例えば加熱レーザ選択反射手段23は、加熱用レーザLaの波長の光を反射し、加熱用レーザの波長以外の波長の光を透過するダイクロイックミラーである。なお図1の例では、加熱レーザ選択反射手段23は、加熱用レーザLaの波長の光を、数[%]程度(例えば2%程度)透過する。そして加熱用レーザLaが透過した先には、レーザ強度検出手段41が配置されている。
レーザ強度検出手段41は、例えば加熱用レーザの波長の光のエネルギーを検出可能なフォトセンサである。加熱レーザ選択反射手段23を透過した加熱用レーザ(正弦波状に強度が変化する加熱用レーザ)は、集光レンズ42にて集光されてレーザ強度検出手段41に入力される。そしてレーザ強度検出手段41からの検出信号は、例えばセンサアンプにて増幅されて位相差検出装置60に入力される。
集光手段10にて平行光に変換された第1測定光L11(計測点SPにて反射した照射光と計測点SPから放射された赤外線を含む測定光)には、計測点SPから放射された所定波長の赤外線が含まれている。第1測定光L11の先には、赤外線強度検出手段31が配置されている。
赤外線強度検出手段31は、例えば所定波長の赤外線のエネルギーを検出可能な赤外線センサである。第1測定光路L11に含まれている所定波長の赤外線(正弦波状に強度が変化する赤外線)は、集光レンズ32にて集光されて赤外線強度検出手段31に入力される。そして赤外線強度検出手段31からの検出信号は、例えばセンサアンプにて増幅されて位相差検出装置60に入力される。
位相差検出装置60は、例えばロックインアンプであり、レーザ強度検出手段41からの正弦波状に強度が変化する検出信号(正弦波状検出信号1)と、赤外線強度検出手段31からの正弦波状に強度が変化する検出信号(正弦波状検出信号2)と、が入力される。そして位相差検出装置60は、正弦波状検出信号1と正弦波状検出信号2との位相差を測定し、測定した位相差を判定装置70に出力する。なお、レーザ強度検出手段41からの検出信号は、計測点SPに照射される加熱用レーザLaである照射光の強度であって正弦波状に変化する照射光の強度に応じた信号である。また、赤外線強度検出手段31からの検出信号は、計測点SPから放射された赤外線の強度であって正弦波状に変化する赤外線の強度に応じた信号である。そして上記の位相差には、接合界面の面積に関する情報が含まれている。
判定装置70は、例えばパーソナルコンピュータであり、レーザ出力装置27に制御信号を出力し、位相差検出装置60から位相差を取り込む。そして判定装置70は、後述するように、取り込んだ位相差と、計測点SPでの強度が正弦波状に変化する加熱用レーザの周波数と、記憶している第1物理特性(第1部材の物理特性)、第2物理特性(第2部材の物理特性)、界面物理特性(接合界面の物理特性)と、に基づいて、接合界面53の面積を求める。なお、第1物理特性、第2物理特性、界面物理特性、の詳細、及び接合界面の面積を求める手順については後述する。
なお、例えば施設に光学非破壊検査装置1を設ける場合、施設内の通信回線80(例えば施設内LAN)に、判定装置70を接続して、第1物理特性と第2物理特性と界面物理特性を含む物理特性情報(図4参照)を、通信回線80に接続された配信装置81(配信サーバ)から配信すると便利である。光学非破壊検査装置1の判定装置70は、通信回線80を介して、第1物理特性と第2物理特性と界面物理特性を含む物理特性情報を受信して記憶する。特に、施設内に複数の光学非破壊装置1を設けた場合、1台ずつ第1物理特性、第2物理特性、界面物理特性を記憶させる場合と比較して、手間無く容易に複数の光学非破壊装置1に、第1物理特性、第2物理特性、界面物理特性を受信させて記憶させることができるので、便利である。
●[第2の実施の形態の光学非破壊検査装置1Aの全体構成(図2)]
次に図2を用いて、第2の実施の形態における光学非破壊検査装置1Aの全体構成について説明する。第2の実施の形態の光学非破壊検査装置1Aは、加熱用レーザの強度の計測を、計測点にて反射された加熱用レーザの反射光の強度であって正弦波状に変化する反射光の強度を計測するタイプの光学非破壊検査装置の例を示している。第2の実施の形態の光学非破壊検査装置1Aは、第1の実施の形態の光学非破壊検査装置1に対して、レーザ出力装置27がレーザ出力装置27Aに変更されて加熱用レーザLaが線状である点と、加熱レーザ選択反射手段23が省略されている点と、反射光選択反射手段43が追加されている点が異なる。以下、これらの相違点について主に説明する。相違点以外の構成については、第1の実施の形態にて説明したとおりであるので、説明を省略する。なお図2の例では、説明上、ワーク(接合界面53にて接合された第1部材51と第2部材52)への入射光である加熱用レーザLaの入射角度と、加熱用レーザLaの反射光の反射角度(光軸Xの角度)と、に合わせてワークの傾斜角度を設定している例を示している。
レーザ出力装置27Aは、例えば線状の加熱用レーザLaを出射するレーザ光源21Aと、音響光学変調器24と、変調信号出力手段25と、を有しており、計測点SPに照射された加熱用レーザLaの強度が正弦波状に変化するように、判定装置70からの制御信号に基づいて、加熱用レーザLaを出射する。変調信号出力手段25は、例えばオシレータであり、判定装置70からの制御信号に基づいて、電圧が所定周波数かつ所定振幅で正弦波状に変化する変調信号を発生させる。レーザ光源21Aから出射された線状の加熱用レーザは、音響光学変調器24に入力され、後述するように音響光学変調器24によって回折される。音響光学変調器24は、光変調器(EOM)デバイスや、弾性表面波(SAW)デバイスを含む。例えば光変調器デバイスは、圧電結晶中に光を透過させるとき、変調信号出力手段25からの変調信号に基づいて電界や超音波を印加して圧電効果を生じさせ、圧電結晶中の屈折率を変化させる。そして屈折されて加熱用レーザは、回折光として取り出される。すなわち、加熱用レーザLaの照射位置は、計測点SPを中心として揺動し、結果として計測点SPに照射された加熱用レーザLaの強度は正弦波状に変化し、その周波数は変調信号の周波数に同期する。なお、加熱用レーザの出力は、計測対象物を破壊することなく加熱できる出力に調整されている。またレーザ出力装置27Aから出射された加熱用レーザLaは、例えば、ピンホールPHを通過した後、対物レンズLTにて計測点SPに集光されている。
第1測定光L11(計測点SPにて反射した照射光と計測点SPから放射された赤外線を含む測定光)の光路中のいずれかの位置には、反射光選択反射手段43が配置されている。例えば反射光選択反射手段43は、加熱用レーザLaが計測点SPにて反射した反射光の波長(すなわち加熱用レーザの波長)の光を反射し、反射光の波長以外の光を透過するダイクロイックミラーである。そして反射光選択反射手段43が反射光の波長の光を反射した先には、集光レンズ42及びレーザ強度検出手段41が配置されている。なお、集光レンズ42及びレーザ強度検出手段41については、第1の実施の形態にて説明したとおりであるので、説明を省略する。
●[判定装置70及び位相差検出装置60の処理手順(図3〜図5)]
次に図3に示すフローチャートを用いて、判定装置70及び位相差検出装置60の処理手順の例について説明する。例えば作業者が判定装置70を起動すると、位相差検出装置60が連動して起動され、判定装置70はステップS15へと処理を進め、位相差検出装置60はステップS140へと処理を進める。
まず、判定装置70におけるステップS15〜ステップS35の処理手順について説明する。ステップS15にて判定装置70は、受信データ(通信回線80を介して受信するデータ)があるか否かを判定し、受信データがある場合(Yes)はステップS20に進み、受信データが無い場合(No)はステップS30に進む。
ステップS20に進んだ場合、判定装置70は、通信回線80を介してデータを受信し、ステップS25に進む。そしてステップS25にて判定装置70は、受信が終了したか否かを判定し、受信が終了した場合(Yes)はステップS30に進み、受信が終了していない場合(No)はステップS20に戻る。
判定装置70が受信するデータは、図1及び図2に示す配信装置81から配信される物理特性情報であり、図4に物理特性情報70Aの例を示す。例えば物理特性情報70Aには、品番、第1物理特性、第2物理特性、界面物理特性、面積許容最小値、面積許容最大値、が含まれている。例えば配信装置81は、所定のタイミング(施設内で検査する計測対象物の品番が変わる毎、物理特性情報の内容が変更される毎、等)で物理特性情報の配信を行い、判定装置70は、通信回線80を介して配信装置81から物理特性情報を受信し、受信した物理特性情報を記憶する。
計測対象物は、第1部材の材質、第1部材のサイズ、第2部材の材質等に応じて複数あるので、「品番」で計測対象物が区別されている。そして当該「品番」に応じて、(第1部材の)熱拡散長(x)、(第1部材の)比熱容量(c1)、(第1部材の)密度(ρ1)、(第1部材の)熱抵抗(R1)、(第2部材の)熱抵抗(R2)、接合係数(Ks)(または接合界面の厚さ(d))、面積許容最小値、面積許容最大値、が対応付けられている。
第1物理特性は、第1部材51に関する物理情報であり、第1部材の熱拡散長(x)、第1部材の比熱容量(c1)、第1部材の密度(ρ1)、第1部材の熱抵抗(R1)、を含む。なお第1部材の熱拡散長(x)とは、図6に示すように計測点SPから第1部材と第2部材の接触面までの距離である。第2物理情報は、第2部材52に関する物理情報であり、第2部材の熱抵抗(R2)を含む。界面物理特性は、接合界面53に関する物理特性を考慮した接合面積に対する接合係数Ks(接合界面熱抵抗に対する接合界面面積に関する接合係数に相当)、または接合界面の厚さ(d)を含む。
面積許容最小値は、本フローチャートにて最終的に算出された接合界面の面積において、正常と判定される際の最小値を示している。面積許容最大値は、本フローチャートにて最終的に算出された接合界面の面積において、正常と判定される際の最大値を示している。すなわち、判定装置70は、算出された接合界面の面積が、面積許容最小値以上かつ面積許容最大値以下である場合、第1部材と第2部材の接合状態は正常であると判定し、算出された接合界面の面積が、面積許容最小値よりも小さい場合、または面積許容最大値よりも大きい場合、第1部材と第2部材の接合状態は異常であると判定する。
ステップS30に進んだ場合、判定装置70は、作業者からの計測指示の有無を判定し、計測指示がある場合(Yes)はステップS25に進み、計測指示が無い場合(No)はステップS30に戻る。なお、計測指示には「品番」の入力が含まれており、作業者は、キーボードやバーコードリーダ(計測対象物に品番に対応するバーコードが付与されている場合)等から品番を入力する。
ステップS35に進んだ場合、判定装置70は、レーザ出力装置27(またはレーザ出力装置27A)に向けて制御信号を出力する。レーザ出力装置27(またはレーザ出力装置27A)は、入力された制御信号に基づいて、計測点SPに照射された加熱用レーザの強度が正弦波状に変化するように加熱用レーザを出射する。そして判定装置70は、ステップS35の処理を終えると、ステップS60にて、位相差検出装置60からの位相差の入力を待つ。このステップS35の処理は、計測点SPにおける強度が正弦波状に変化するように加熱用レーザを出射するレーザ出射ステップに相当する。
次に、位相差検出装置60におけるステップS140〜ステップS155の処理手順について説明する。ステップS140にて、位相差検出装置60は、レーザ強度検出手段41からの検出信号の入力の有無(照射光(図1参照)または反射光(図2参照)である加熱用レーザの有無)を判定し、検出信号(加熱用レーザ)の入力が有る場合(Yes)はステップS145に進み、検出信号(加熱用レーザ)の入力が無い場合(No)はステップS140に戻る。
ステップS145に進んだ場合、位相差検出装置60は、赤外線強度検出手段31からの検出信号に基づいた温度応答の有無を判定し、温度応答が有る場合(Yes)はステップS150に進み、温度応答が無い場合(No)はステップS145に戻る。なお、所定波長の赤外線の入力の有無で判定してもよい。
ステップS150に進んだ場合、位相差検出装置60は、レーザ強度検出手段41からの検出信号に基づいて、強度が正弦波状に変化する照射光(図1の構成の場合)または反射光(図2の構成の場合)を計測する。なお図5に、計測された照射光(または反射光)の例を示す。また位相差検出装置60は、赤外線強度検出手段31からの検出信号に基づいて、強度が正弦波状に変化する赤外線を計測する。なお図5に、計測された赤外線の例を示す。そして位相差検出装置60は、計測した(正弦波状に強度が変化する)照射光(または反射光)と、計測した(正弦波状に強度が変化する)赤外線と、の位相差δ(図5参照)を計測してステップS155に進む。
このステップS150の処理は、計測点SPにて反射された加熱用レーザの反射光の強度であって正弦波状に変化する反射光の強度、または計測点SPに照射される加熱用レーザである照射光の強度であって正弦波状に変化する照射光の強度、を計測するレーザ強度計測ステップを含む。またステップS150の処理は、計測点SPから放射された赤外線の強度であって正弦波状に変化する赤外線の強度を計測する赤外線強度計測ステップを含む。またステップS150の処理は、計測された正弦波状に変化する反射光の強度または照射光の強度と、計測された正弦波状に変化する赤外線の強度と、の位相差を求め、求めた位相差を判定装置に出力する位相差計測ステップを含む。
ステップS155にて位相差検出装置60は、計測した位相差δを判定装置70に向けて出力し、ステップS140に戻る。
次に、判定装置70におけるステップS60〜ステップS80の処理手順について説明する。ステップS60にて判定装置70は、位相差検出装置60からの位相差の入力の有無を判定し、位相差の入力が有る場合(Yes)はステップS65に進み、位相差の入力が無い場合(No)はステップS60に戻る。
ステップS65に進んだ場合、判定装置70は、位相差を取り込み、レーザ出力装置27(またはレーザ出力装置27A)に制御信号を出力し、レーザ出力装置27(またはレーザ出力装置27A)からの加熱用レーザの出射を停止させてステップS70に進む。
ステップS70にて判定装置70は、取り込んだ位相差に基づいて、第1部材と第2部材を1つの部材とみなしたときの熱拡散率αtを算出し、ステップS75に進む。第1部材と第2部材を1つの部材とみなしたときの熱拡散率をαt、位相差をδ(位相差検出装置60からの出力値)、加熱用レーザである照射光(または反射光)の周波数をf、第1部材51の熱拡散長をx、とした場合、以下の(式1)が成立する。この(式1)より、判定装置70は、位相差δと、照射光(または反射光)の周波数fと、第1物理特性(この場合、第1部材の熱拡散長x)と、に基づいて、熱拡散率αtを求めることができる。なお、照射光(または反射光)の周波数fは、予めわかっており判定装置70に予め記憶されていてもよいし、位相差検出装置60にて計測した照射光(または反射光)から位相差検出装置60が周波数fを求め、求めた周波数fを判定装置70に出力するようにしてもよい。また第1部材の熱拡散長xは、判定装置70が記憶している物理特性情報(図4参照)と、ステップS30にて入力された品番にて特定される。熱拡散長xは、第1部材における計測点から、第1部材と第2部材との接触面までの距離であり、例えば、データテーブルにて与えられる。なお図6に、接合界面53にて互いに接合された第1部材51と第2部材52(計測対象物)のモデルの例を示す。
αt=π・f・(x/δ)2 (式1)
ステップS75にて判定装置70は、算出した熱拡散率αtに基づいて、第1部材と第2部材を1つの部材とみなしたときの熱伝導率λtを算出し、ステップS80に進む。熱伝導率をλt、熱拡散率をαt、第1部材の比熱容量をc1、第1部材の密度をρ1、とした場合、以下の(式2)が成立し、この(式2)より、判定装置70は、熱拡散率αtと、第1物理特性(この場合、第1部材の比熱容量c1と、第1部材の密度ρ1)と、に基づいて、熱伝導率λtを求めることができる。また第1部材の比熱容量と密度は、判定装置70が記憶している物理特性情報(図4参照)と、ステップS30にて入力された品番にて特定される。
λt=αt・ρ1・c1 (式2)
ステップS80にて判定装置70は、算出した熱伝導率λtに基づいて、接合界面53の面積である接合界面面積Sを算出し、算出した接合界面面積Sが正常または異常であることを示す判定結果を出力(図7参照)して処理を終了する。
ここで、第1部材の熱抵抗をR1、第2部材の熱抵抗をR2、熱伝導率λtから推定される計測対象物全体の熱抵抗をRt、接合界面の熱抵抗である接合界面熱抵抗をRs、とした場合、以下の(式3)が成立する。また、接合界面熱抵抗をRs、接合界面面積をS、接合界面熱抵抗Rsに対する接合界面面積Sに関する接合係数をKs、とした場合、以下の(式4)が成立する。そして(式4)より、(式5)を得ることができる。なお、Ksは、接合界面の厚さをdとして、Ks=d/λ1で推定してもよい。またλ1は、第1部材の熱伝導率であり、予め求められているものとする。従って、(式5)より、(式6)を得ることができる。なお、接合係数Ks、接合界面の厚さdは、予め試験結果やシミュレーション結果等にて求めておく。
Rs=Rt−(R1+R2) (式3)
Rs=(1/S)・Ks (式4)
S=(1/Rs)・Ks (式5)
S=(1/Rs)・(d/λ1) (式6)
計測対象物全体(第1部材と第2部材)の見かけ上の熱抵抗Rtについては、位相差δから、見かけ上の熱伝導率λtを求め、熱伝導率λtが熱抵抗Rtに対して反比例するλt−Rt特性データ等により、計測対象物全体の見かけ上の熱抵抗Rtを求めることができる。また第1部材の熱抵抗R1と第2部材の熱抵抗R2は、判定装置70が記憶している物理特性情報(図4参照)と、ステップS30にて入力された品番にて特定される。第1部材の材質とサイズ(または質量)がわかっていれば、第1部材の熱抵抗R1はわかっている、第2部材の材質とサイズ(または質量)がわかっていれば、第2部材の熱抵抗R2はわかっている。これらと(式3)より、Rsの値を求めることができる。そして求めたRsの値と(式5)あるいは(式6)より、判定装置70は、接合界面53の接合界面面積Sを算出することができる。従って、判定装置70は、第1部材の熱伝導率λ1と、位相差δと、第1物理特性(この場合、第1部材の熱抵抗R1)と、第2物理特性(この場合、第2部材の熱抵抗R2)と、界面物理特性(この場合、接合係数Ksまたは接合界面の厚さd)と、に基づいて、接合界面面積Sを算出する。そして上記のステップS70〜ステップS80の処理は、位相差に基づいて、接合界面面積を算出する接合界面面積算出ステップに相当する。
また図7に、判定装置70の表示手段に、算出した接合界面面積Sを含む判定結果情報70Gを表示した例を示す。図7中における許容最小値(min)は、判定装置70が記憶している物理特性情報(図4参照)と、ステップS30にて入力された品番にて特定された面積最小許容値である。また図7中における許容最大値(max)は、判定装置70が記憶している物理特性情報(図4参照)と、ステップS30にて入力された品番にて特定された面積許容最大値である。判定装置70は、算出した接合界面の面積Sが、許容最小値(min)以上かつ許容最大値(max)以下である場合、接合状態は「正常」であると判定し、許容最小値(min)よりも小さいまたは許容最大値(max)よりも大きい場合、接合状態は「異常」であると判定する。図7の例は、「正常」と判定した場合の例を示している。作業者は、判定結果情報70Gを見ることで、計測対象物の接合状態が、正常であるか異常であるかを知ることができる。
以上、本発明の光学非破壊検査装置及び光学非破壊検査方法は、正弦波状に強度が変化する照射光(または反射光)と、正弦波状に強度が変化する放射赤外線と、の位相差を用いることで、接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材において、非破壊にて接合界面の面積を求めることができる。
上記のとおり、本発明の光学非破壊検査装置及び光学非破壊検査方法は、赤外線と反射光(または照射光)との位相差を用いる。従って、計測点SPから放射される赤外線による絶対温度(絶対強度)を求める必要がなく、正弦波状に変化する赤外線の強度(赤外線の強度の変化による正弦波状の波形(振幅の精度は不要))を検出できればよい。同様に、計測点SPにて反射される反射光(またはレーザ出力装置からの照射光)の絶対強度を求める必要がなく、正弦波状に変化する反射光(または照射光)の強度(反射光または照射光の強度の変化による正弦波状の波形(振幅の精度は不要))を検出できればよい。従って、計測点SPの表面の状態の影響を受けることなく、高い精度で接合界面の面積Sを求めることができる。従って、外乱の影響による誤差の発生を低減できるので、高い精度で接合界面の面積Sを求めることができる。
本発明の光学非破壊検査装置の構成、外観等、及び光学非破壊検査方法の処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本発明の光学非破壊検査方法は、第1部材51と第2部材52が金属であること限定されず、種々の材質の物質に適用可能である。また接合方法は、溶接に限定されず、種々の方法で接合された第1部材と第2部材の接合界面の面積の判定に適用することができる。
加熱用レーザには、赤外線レーザや紫外線レーザや可視光レーザ等、種々のレーザを用いることができる。
本実施の形態の説明では、位相差検出装置60と判定装置70とを別々の装置で構成した例を説明したが、位相差検出装置と判定装置とを一体化した装置としてもよい。
1、1A 光学非破壊検査装置
10 集光手段(対物レンズ)
21 半導体レーザ光源
21A レーザ光源
22 コリメートレンズ
23 加熱レーザ選択反射手段
24 音響光学変調器
25 変調信号出力手段
27、27A レーザ出力装置
31 赤外線強度検出手段
32、42 集光レンズ
41 レーザ強度検出手段
51 第1部材
52 第2部材
53 接合界面
60 位相差検出装置
70 判定装置
70A 物理特性情報
80 通信回線
81 配信装置
c1 第1部材の比熱容量
d 接合界面の厚さ
Ks 接合係数
La 加熱用レーザ
R1 第1部材の熱抵抗
R2 第2部材の熱抵抗
Rs 接合界面熱抵抗
Rt 計測対象物全体の熱抵抗
S 接合界面面積
SP 計測点
x 熱拡散長
αt 第1部材と第2部材を1つの部材とみなしたときの熱拡散率
λ1 第1部材の熱伝導率
λt 第1部材と第2部材を1つの部材とみなしたときの熱伝導率
δ 位相差
ρ1 第1部材の密度

Claims (12)

  1. 接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材である計測対象物における第1部材の表面に設定した計測点に加熱用レーザを照射して前記加熱用レーザに関する情報前記計測点から取得される情報と、に基づいて、前記接合界面の面積を求める、光学非破壊検査装置であって、
    前記計測点における強度が正弦波状に変化するように前記加熱用レーザを出射するレーザ出力装置と、
    前記計測点の前記加熱用レーザの強度、を検出するレーザ強度検出手段と、
    前記計測点から放射された赤外線の強度であって正弦波状に変化する前記赤外線の強度を検出する赤外線強度検出手段と、
    前記レーザ強度検出手段からの検出信号と前記赤外線強度検出手段からの検出信号を取り込んで、正弦波状に変化する前記加熱用レーザの強度と、正弦波状に変化する前記赤外線の強度と、の位相差を検出する位相差検出装置と、
    前記位相差検出装置から取り込んだ前記位相差に基づいて前記接合界面の面積である接合界面面積を算出する判定装置と、を有する、
    光学非破壊検査装置。
  2. 請求項1に記載の光学非破壊検査装置であって、
    前記計測点の前記加熱用レーザの強度は、
    前記計測点に照射される前記加熱用レーザである照射光の強度であって正弦波状に変化する前記照射光の強度、または、前記計測点にて反射された前記加熱用レーザの反射光の強度であって正弦波状に変化する前記反射光の強度、である、
    光学非破壊検査装置。
  3. 請求項1または2に記載の光学非破壊検査装置であって、
    前記判定装置には、前記第1部材の物理特性である第1物理特性と、前記第2部材の物理特性である第2物理特性と、前記接合界面の物理特性である界面物理特性と、が記憶されており、
    前記判定装置は、
    前記位相差と、正弦波状に強度が変化する前記加熱用レーザの周波数と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱拡散率を求め、
    求めた前記熱拡散率と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱伝導率を求め、
    求めた前記熱伝導率から前記計測対象物の見かけ上の熱抵抗を求め、求めた計測対象物の見かけ上の熱抵抗と、前記第1物理特性と、前記第2物理特性とから前記接合界面の熱抵抗である接合界面熱抵抗を求め、
    求めた前記接合界面熱抵抗と、前記界面物理特性と、に基づいて前記接合界面面積を算出する、
    光学非破壊検査装置。
  4. 請求項3に記載の光学非破壊検査装置であって、
    前記判定装置は、所定の通信回線に接続されており、前記第1物理特性と、前記第2物理特性と、前記界面物理特性とを、前記通信回線を介して受信して記憶する、
    光学非破壊検査装置。
  5. 請求項3または4に記載の光学非破壊検査装置であって、
    前記第1物理特性と前記第2物理特性と前記界面物理特性は、
    前記第1部材における前記計測点から前記第1部材と前記第2部材の接触面までの距離である熱拡散長と、
    前記第1部材の比熱容量と、
    前記第1部材の密度と、
    前記第1部材の熱抵抗と、
    前記第2部材の熱抵抗と、
    前記接合界面の厚さ、または、前記接合界面熱抵抗に対する前記接合界面面積に関する接合係数と、を含む、
    光学非破壊検査装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学非破壊検査装置であって、
    前記レーザ出力装置は、
    入力された変調信号に基づいて強度が変調されたレーザを出射する半導体レーザ光源と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている、
    あるいは、所定の強度のレーザを音響光学変調器に向けて出射するレーザ光源と、入力された変調信号に基づいて入射されたレーザを回折する音響光学変調器と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている、
    光学非破壊検査装置。
  7. 接合界面にて互いに接合された第1部材と第2部材である計測対象物における第1部材の表面に設定した計測点に加熱用レーザを照射して前記加熱用レーザに関する情報と前記計測点から取得される情報と、に基づいて、前記接合界面の面積を求める、光学非破壊検査方法であって、
    レーザ出力装置と、位相差検出装置と、判定装置と、を用いて、
    前記レーザ出力装置にて、前記計測点における強度が正弦波状に変化するように前記加熱用レーザを出射するレーザ出射ステップと、
    前記位相差検出装置にて、前記計測点の前記加熱用レーザの強度、を計測するレーザ強度計測ステップと、
    前記位相差検出装置にて、前記計測点から放射された赤外線の強度であって正弦波状に変化する前記赤外線の強度を計測する赤外線強度計測ステップと、
    前記位相差検出装置にて、計測された正弦波状に変化する前記加熱用レーザの強度と、計測された正弦波状に変化する前記赤外線の強度と、の位相差を求め、求めた前記位相差を前記判定装置に出力する位相差計測ステップと、
    前記判定装置にて、前記位相差に基づいて、前記接合界面の面積である接合界面面積を算出する接合界面面積算出ステップと、を有する、
    光学非破壊検査方法。
  8. 請求項7に記載の光学非破壊検査方法であって、
    前記計測点の前記加熱用レーザの強度は、
    前記計測点に照射される前記加熱用レーザである照射光の強度であって正弦波状に変化する前記照射光の強度、または、前記計測点にて反射された前記加熱用レーザの反射光の強度であって正弦波状に変化する前記反射光の強度、である、
    光学非破壊検査方法。
  9. 請求項7または8に記載の光学非破壊検査方法であって、
    前記判定装置に、前記第1部材の物理特性である第1物理特性と、前記第2部材の物理特性である第2物理特性と、前記接合界面の物理特性である界面物理特性と、を記憶しておき、
    前記接合界面面積算出ステップにおいて、
    前記判定装置にて、
    前記位相差と、正弦波状に強度が変化する前記加熱用レーザの周波数と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱拡散率を求め、
    求めた前記熱拡散率と、前記第1物理特性と、に基づいて前記第1部材と前記第2部材とを1つの部材とみなした熱伝導率を求め、
    求めた前記熱伝導率から前記計測対象物の見かけ上の熱抵抗を求め、求めた計測対象物の見かけ上の熱抵抗と、前記第1物理特性と、前記第2物理特性とから前記接合界面の熱抵抗である接合界面熱抵抗を求め、
    求めた前記接合界面熱抵抗と、前記界面物理特性と、に基づいて前記接合界面面積を算出する、
    光学非破壊検査方法。
  10. 請求項9に記載の光学非破壊検査方法であって、
    前記第1物理特性と、前記第2物理特性と、前記界面物理特性とを、所定の通信回線を介して配信して前記判定装置に記憶させる、
    光学非破壊検査方法。
  11. 請求項9または10に記載の光学非破壊検査方法であって、
    前記第1物理特性と前記第2物理特性と前記界面物理特性は、
    前記第1部材における前記計測点から前記第1部材と前記第2部材の接触面までの距離である熱拡散長と、
    前記第1部材の比熱容量と、
    前記第1部材の密度と、
    前記第1部材の熱抵抗と、
    前記第2部材の熱抵抗と、
    前記接合界面の厚さ、または、前記接合界面熱抵抗に対する前記接合界面面積に関する接合係数と、を含む、
    光学非破壊検査方法。
  12. 請求項7〜11のいずれか一項に記載の光学非破壊検査方法であって、
    前記レーザ出力装置として、
    入力された変調信号に基づいて強度が変調されたレーザを出射する半導体レーザ光源と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている前記レーザ出力装置、
    あるいは、所定の強度のレーザを音響光学変調器に向けて出射するレーザ光源と、入力された変調信号に基づいて入射されたレーザを回折する音響光学変調器と、前記変調信号を出力する変調信号出力手段と、にて構成されている前記レーザ出力装置、を用いる、
    光学非破壊検査方法。

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