JP5556301B2 - ノルボルナン骨格を有するポリアミド及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高い耐熱性及び透明性を有するポリマーとして有用である、ノルボルナン骨格を有するポリアミド及びその製造方法に関する。
従来、光電子機器等に利用される光学部材用樹脂には、電子基板等への実装プロセスや高温動作下での耐熱性や機械特性、又はその汎用性から、エポキシ樹脂が広く使用されてきた。しかし、近年、光電子機器分野でも高強度のレーザー光や青色光、近紫外光の利用が広がり、従来以上に透明性、耐熱性及び耐光性に優れた樹脂が求められている。
一般にエポキシ樹脂は、可視光での透明性は高いが、紫外から近紫外域では十分な透明性が得られない。また、脂環族エポキシ樹脂と酸無水物からなる硬化物は、近紫外領域での透明性が比較的高いが、熱や光によって着色し易い等の問題があり、耐熱、耐紫外線着色性の向上が求められており、様々なエポキシ樹脂が検討されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
一方、ポリアミド等の耐熱性樹脂は、耐熱性、絶縁性、耐光性や機械的特性に優れており、また、種々の溶媒に可溶で作業性に優れることから、エレクトロニクス分野で半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等として幅広く使用されており、その中でも、脂環族構造を持つポリアミドが、紫外領域での透明性に優れるため、光電子機器、各種ディスプレイ等の材料として検討され始めている(例えば、特許文献5参照)。
特開2007−308683号公報 特開2006−131867号公報 特開2003−171439号公報 特開2004−75894号公報 特許第3091784号公報
しかし、特許文献6に記載のポリアミドは、フィルムとしたときに脆く、可とう性を必要とする用途には適用し難いという問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、耐熱性、可とう性及び透明性に優れる、ノルボルナン骨格を有するポリアミド及びその製造方法に関する。
即ち、本発明は以下の通りである。
本発明は、下記一般式(I)で表されるノルボルナン骨格含有ポリアミドに関する。
Figure 0005556301
(但し、式中aは0〜20、bは0〜70、cは1〜90である。)
また本発明は、下記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体と、
Figure 0005556301
(但し、式中R1及びR2は、それぞれ独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R3は水素又はメチル基である。)
下記一般式(III)で表されるジアミン化合物と、を反応させて得られるポリアミドの製造方法であって、
N−R−NH (III)
(但し、式中R4は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
上記一般式(III)で表されるジアミン化合物の一部又は全部が下記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類であることを特徴とするノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
Figure 0005556301
(但し、式中aは0〜20、bは0〜70、cは1〜90である。)
また本発明は、上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体が、下記一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体と、
Figure 0005556301
(但し、式中R1は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R3は水素又はメチル基である。)
ギ酸エステル(HCOOR)とを、ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させて得られることを特徴とするノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
本発明は、上記ルテニウム化合物が、分子内にカルボニル配位子とハロゲン配位子とを合わせ持つルテニウム錯体である、ノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
本発明は、上記ハロゲン化物塩が、四級アンモニウム塩である、ノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
本発明は、上記触媒系がさらに塩基性化合物を含む、ノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
本発明は、上記塩基性化合物が、三級アミン化合物である、ルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
本発明は上記触媒系がさらにフェノール化合物を含む、ノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
本発明は、上記触媒系がさらに有機ハロゲン化合物を含む、ノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
本発明のノルボルナン骨格を有するポリアミドは、耐熱性、透明性及び可とう性に優れるため、半導体・液晶に用いられる電子部品、光ファイバー、光学レンズ等に代表される光学材料、さらには、ディスプレイ関連材料、医療用材料として使用することができる。また、本発明のノルボルナン骨格を有するポリアミドは、高溶解性であるので、作業性等が良い。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
<1>本発明のノルボルナン骨格を有するポリアミド
本発明の一実施形態は、下記一般式(I)で表されるノルボルナン骨格含有ポリアミドに関する。
Figure 0005556301
(但し、式中aは0〜20、bは0〜70、cは1〜90である。)
また、上記式中、nは1〜800である。
本発明の製造方法で得られる、ノルボルナン骨格を有するポリアミドは、数平均分子量を2,000〜200,000とすることが好ましく、3,000〜180,000とすることがより好ましい。数平均分子量が、2,000未満では、耐熱性等が低下する傾向があり、200,000を超えると、溶媒への溶解性が低下する傾向がある。
ノルボルナン骨格を有するポリアミドの数平均分子量を上記範囲とするには、本願の製造方法により製造すればよい。
なお、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以降、GPCと略記する)を用いて、下記条件で測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて算出する。
装置:(株)日立製作所製、L6000型
カラム:昭和電工(株)製、Shodex KD−806M×1本
溶離液:N−メチル−2−ピロリドン 1.0ml/min
検出器:UV(280nm)
<2>本発明のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法
本発明の一実施形態は、下記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体と、
Figure 0005556301
(但し、式中R1及びR2は、それぞれ独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R3は水素又はメチル基である。)
下記一般式(III)で表されるジアミン化合物と、を反応させて得られるポリアミドの製造方法であって、
N−R−NH (III)
(但し、式中R4は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
上記一般式(III)で表されるジアミン化合物の一部又は全部が下記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類であることを特徴とするノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法に関する。
(一般式(III)で表されるジアミン化合物)
本発明における一般式(III)で表される、ノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体と反応させるジアミン化合物としては、下記一般式(III)中のR4が脂肪族、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基であるものが挙げられ、
N−R−NH (III)
(但し、式中R4は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
且つ上記一般式(III)で表されるジアミン化合物の一部又は全部が、下記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類であれば特に制限はない。
下記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類としては、特に制限は無い。
Figure 0005556301
(但し、式中aは0〜20、bは0〜70、cは1〜90である。)
ポリオキシアルキレンジアミン類として具体的には特に制限は無いが、例えば、三井化学ファイン(株)製の商品名:ジェファーミン D−230(a=0、b=0、c=2〜3)、D−400(a=0、b=0、c=5〜6)、D−2000(a=0,b=0,c=約33)、D−4000等のジェファーミンDシリーズ;ジェファーミンED−600(b=9.0、a+c=3.6)、ED−900(b=12.0、a+c=3.6)、ED−2003(b=38.7、a+c=6.0)等のジェファーミンEDシリーズ;等を使用することができ、これらは、単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
上記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類の使用量は、一般式(III)で表されるジアミン化合物の総量に対して、0.4モル%以上であることが好ましく、2.0モル%以上であることがより好ましく、10モル%以上であることがさらに好ましい。一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類の使用量が0.4モル%未満だと、得られるポリアミドフィルムが脆くなる傾向がある。
一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類以外の一般式(III)で表されるジアミン化合物としては、下記一般式(III)中のR4が脂肪族、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基であるものが挙げられる。
N−R−NH (III)
(但し、式中R4は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
具体的に例えば、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、メチルペンタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン化合物;
1,2−ジアミノシクロヘキサン、メチレンジアミノシクロヘキサミン、ノルボルナンジアミン等の脂環族ジアミン化合物;
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕シクロヘキサン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕シクロペンタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、4,4'−カルボニルビス(p−フェニレンオキシ)ジアニリン、4,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、m−ベンジルアミン、α−(3−アミノフェニル)メチルアミン、α−(3−アミノフェニル)エチルアミン、α−(3−アミノフェニル)プロピルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ジアミン化合物;
ジアミノシロキサン;
主鎖がエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体であるジアミン化合物;
主鎖がゴムであるジアミン化合物;等が挙げられ、これらは、単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
(一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸及びその誘導体の合成)
上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸及びその誘導体は、下記の(1)の工程、及び必要に応じて(2)の工程を含む方法で得られたものが好ましい。
(1)下記一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体と、
Figure 0005556301
(但し、式中R1は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R3は水素又はメチル基である。)
ギ酸エステル(HCOOR)とを、
ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させ、一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体(上記一般式(II)中、R1、R2が水素でないもの)を得る。
目的とする反応物が、一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸(上記一般式(II)中、R1、R2が水素のもの)の場合は、下記(2)の工程を続けて行う。
(2)その後、上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体(上記一般式(II)中、R1、R2が水素でないもの)のアルコキシカルボニル基を加水分解して、上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸(上記一般式(II)中、R1、R2が水素のもの)を得る。
各工程について説明する。
(1)上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体(上記一般式(II)中、R1、R2が水素でないもの)を得る工程
上記一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体と反応させるギ酸エステル(HCOOR)としては、特に制限は無く、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸アミル、ギ酸イソアミル、ギ酸アリル、ギ酸ビニル、ギ酸ベンジル等から適宜選択して使用することができる。コスト及び反応性の観点から、ギ酸メチルが好適である。
上記反応の触媒系は、ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む。
なお、ここで「触媒系」とは、触媒そのものだけでなく、触媒の作用を助ける添加剤、増感剤等も含むものである。
上記ルテニウム化合物は、ルテニウムを含むものであればよく、特に制限はない。好適なルテニウム化合物の具体例として、[Ru(CO)Cl、[Ru(CO)Cl、[Ru(CO)Cl、[Ru(CO)11Cl]、[Ru(CO)13Cl]等の、分子内にカルボニル配位子とハロゲン配位子とを合わせ持つルテニウム化合物等が挙げられ、なかでも、反応率向上の観点から、[Ru(CO)Cl、[Ru(CO)Cl等がより好ましい。
上記ルテニウム化合物は、RuCl、Ru(CO)12、RuCl(C12)、Ru(CO)(C)、Ru(CO)(C12)、及びRu(C10)(C12)等を前駆体化合物として使用し、上記一般式(V)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体を得る反応前又は反応中に、上記ルテニウム化合物を上記前駆体化合物から調製して、反応系に導入してもよい。
上記ルテニウム化合物の使用量は、原料である一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸誘導体に対して、好ましくは1/10000〜1当量、より好ましくは1/1000〜1/50当量である。製造コストを考えるとルテニウム化合物の使用量はより少ないほうが好ましいが、1/10000当量未満の場合は反応が極端に遅くなる傾向にある。
上記コバルト化合物は、コバルトを含むものであればよく、特に制限はない。好適なコバルト化合物の具体例として、Co(CO)、Co(CO),Co(CO)12等カルボニル配位子を持つコバルト化合物;酢酸コバルト、プロピオン酸コバルト、安息香酸コバルト、クエン酸コバルト等のカルボン酸化合物を配位子に持つコバルト化合物;リン酸コバルト等が挙げられる。なかでも、反応率向上の観点から、Co(CO)、酢酸コバルト、クエン酸コバルト等がより好ましい。
上記コバルト化合物の使用量は、上記ルテニウム化合物に対して1/100〜10当量、好ましくは1/10〜5当量である。上記ルテニウム化合物に対する上記コバルト化合物の比率が1/100より低くても、また10より高くても、上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体(以下、「エステル化合物」ともいう)の生成量は著しく低下する傾向にある。
上記ハロゲン化物塩は、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン等のハロゲンイオンと、カチオンと、から構成される化合物であればよく、特に限定されない。上記カチオンは、無機物イオン及び有機物イオンのいずれであってもよい。また、上記ハロゲン化物塩は、分子内に1以上のハロゲンイオンを含んでもよい。
ハロゲン化物塩を構成する無機物イオンは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選択される1種の金属イオンであってもよい。具体例として、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、ストロンチウム等が挙げられる。
また、有機物イオンは、有機化合物から誘導される1価以上の有機基であってよい。一例として、アンモニウム、ホスホニウム、ピロリジニウム、ピリジウム、イミダゾリウム、及びイミニウム等が挙げられ、これらイオンの水素原子はアルキル基及びアリール基等の炭化水素基によって置換されていてもよい。特に限定するものではないが、好適な有機物イオンの具体例として、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、トリオクチルメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、ベンジルトリフェニルホスホニウム、ブチルメチルピロリジニウム、オクチルメチルピロリジニウム、ビス(トリフェニルホスフィン)イミニウム等が挙げられる。なかでも、反応率向上の観点から、ブチルメチルピロリジニウムクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)イミニウムアイオダイト、リオクチルメチルアンモニウムクロリド等の四級アンモニウム塩がより好ましい。
本発明で使用するハロゲン化物塩は、固体の塩である必要はなく、室温付近又は100℃以下の温度領域で液体となる、ハロゲン化物イオンを含むイオン性液体を用いてもよい。このようなイオン性液体に用いられるカチオンの具体例として、1−エチル3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ペンチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘプチル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウム、1−デシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキサデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクタデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチルピリジニウム、1−ブチルピジリニウム、1−ヘキシルピリジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−エチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−プロピル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ブチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ペンチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ヘキシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ヘプチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−オクチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機物イオンが挙げられる。
本発明では、上述のハロゲン化物塩を単独で用いても、複数組み合わせて用いてもよい。
上述のハロゲン化物塩のうち、好適なハロゲン化物塩は、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩であり、カチオンが有機物イオンである。特に限定するものではないが、本発明において好適なハロゲン化物塩の具体例として、ブチルメチルピロリジニウムクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)イミニウムアイオダイト、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
ハロゲン化物塩の添加量は、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは2〜50当量である。1当量を超える添加量とすることによって、反応速度を効果的に高めることができる。一方、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明における一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体とギ酸エステル(HCOOR)との反応では、上記のルテニウム化合物とコバルト化合物とハロゲン化物塩とを含む触媒系に、必要に応じて、塩基性化合物、フェノール化合物及び有機ハロゲン化合物のいずれか1種又は2種以上を追加することによって、上記触媒系による反応促進の効果をより高めることが可能である。
本発明で使用する塩基性化合物としては、無機化合物であっても、有機化合物であってもよい。塩基性の無機化合物の具体例として、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、水酸化物塩、アルコキシド等が挙げられる。塩基性の有機化合物の具体例として、一級アミン化合物、二級アミン化合物、三級アミン化合物、ピリジン化合物、イミダゾール化合物、キノリン化合物等が挙げられる。
上述の塩基性化合物のなかでも、反応促進効果の観点から、三級アミン化合物が好適である。本発明に使用可能である好適な三級アミン化合物の具体例として、トリアルキルアミン、N−アルキルピロリジン、キヌクリジン及びトリエチレンジアミン等が挙げられる。
塩基性化合物の添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは、2〜200当量である。添加量を1当量以上とすることによって、促進効果の発現がより顕著になる傾向がある。また、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明で使用するフェノール化合物としては、特に限定されない。使用可能なフェノール化合物の具体例として、フェノール、クレゾール、アルキルフェノール、メトキシフェノール、フェノキシフェノール、クロルフェノール、トリフルオロメチルフェノール、ヒドロキノン及びカテコール等が挙げられる。
フェノール化合物の添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは、2〜200当量である。添加量を1当量以上とすることによって、促進効果の発現がより顕著になる傾向がある。また、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明で使用する有機ハロゲン化合物としては、特に限定されない、使用可能な有機ハロゲン化合物の具体例として、ハロゲン化メチル、ジハロゲンメタン、ジハロゲンエタン、トリハロゲンメタン、テトラハロゲン炭素、ハロゲン化ベンゼン等が挙げられる。
有機ハロゲン化合物の添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは、2〜200当量である。添加量を1当量以上とすることによって、促進効果の発現がより顕著になる傾向がある。また、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明における一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体とギ酸エステル(HCOOR)との反応では、特に溶媒を用いることなく進行させることができる。
しかし、必要に応じて、溶媒を使用してもよい。使用可能な溶媒は、原料として使用する化合物、つまり一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体とギ酸エステル(HCOOR)等を溶解できればよく、特に限定されない。
好適に使用できる溶媒の具体例として、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、エチルベンゼン、クメン、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラリン等が挙げられる。
本発明における一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体とギ酸エステル(HCOOR)との反応は、80℃〜200℃の温度範囲で実施することが好ましい。上記反応は、100℃〜160℃の温度範囲で実施することがより好ましい。80℃よりも高い温度で反応を実施することによって、反応速度が速まり、反応を効率よく進めやすくなる。その一方で、反応温度を200℃以下に制御することによって、原料として使用するギ酸エステル(HCOOR)の分解を抑制することができる。ギ酸エステル(HCOOR)が分解すると、一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体に対するエステル基の付加が達成されなくなるため、高すぎる反応温度は望ましくない。
反応温度が、原料として使用する一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体、あるいはギ酸エステル(HCOOR)のいずれかの沸点を超える場合には、耐圧容器内で反応を行う必要がある。反応の終結は、ガスクロマトグラフ、NMR等周知の分析技術を用いて確認することができる。
得られた上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体(上記一般式(II)中、R1、R2が水素でないもの)は、蒸留等で単離して、必要により(2)の加水分解工程の原料として、又はポリアミドの製造のための原料として用いることができる。
なお、本発明における一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体は、通常の方法、即ち、ジシクロペンタジエン又はシクロペンタジエンと、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと、のディールス・アルダー反応で直接合成する方法、ジシクロペンタジエン又はシクロペンタジエンと、アクリル酸又はメタクリル酸と、をディールス・アルダー反応させてノルボルネンモノカルボン酸化合物を得た後、触媒存在下、アルコール中で加熱すること等によってエステル化する方法により得ることができる。
製造装置の簡略化、コスト等を考慮すると、ジシクロペンタジエンをシクロペンタジエンに分解した後、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとディールス・アルダー反応させる方法が好ましい。
ジシクロペンタジエンのシクロペンタジエンへの分解は、例えば、Org.Syn,1963,Vol.4,P238、Org.Syn,1962,Vol.42,P50、有機合成ハンドブック,1990,P501等に記載されている方法を使用することができる。具体的には、スニーダー又はビグリュー分溜管を取り付けたフラスコにジシクロペンタジエンを投入し、150〜170℃に加熱することによって、42〜46℃で流出するシクロペンタジエンを回収する方法を使用することができる。
シクロペンタジエンと、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと、のディールス・アルダー反応方法は、特に制限は無いが、フラスコ内にアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを仕込んだ後、発熱に注意しながらシクロペンタジエンを滴下する方法が好ましい。
シクロペンタジエンと、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルと、のディールス・アルダー反応の反応温度は、20〜50℃が好ましく、20〜40℃がより好ましく、30〜40℃が特に好ましい。反応温度が20℃未満だと、反応時間が長くなる傾向があり、50℃を超えると、シクロペンタジエンの2量化等の副反応が起こる可能性がある。反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜選択することができる。
(2)上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体(上記一般式(II)中、R1、R2が水素でないもの)の加水分解工程
また、上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体(上記一般式(II)中、R1、R2が水素でないもの)を加水分解して、上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸(上記一般式(II)中、R1、R2が水素のもの)とする方法は、特に制限は無く、例えば、特許第2591492号、特開2008−31406号公報等に記載されている酸加水分解、アルカリ加水分解等を使用することができる。あるいは、酸成分又はアルカリ成分を加えること無しに、耐熱容器内で水分存在下、140℃以上の高温で加熱することによっても加水分解することができる。
上記方法による反応の終結は、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、NMR等周知の分析技術を用いて確認することができる。得られた上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸(上記一般式(II)中、R1、R2が水素のもの)は、蒸留等で単離してポリアミドの原料として用いることができる。
(ノルボルナン骨格を有するポリアミドを得るための反応条件)
本発明における一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体と、一般式(III)で表されるジアミン化合物(一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類を含む)と、の使用量は、ノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体のカルボキシル基又はアルコキシ基のモル数の合計に対するアミノ基のモル数を0.7〜2.0とすることが好ましく、0.8〜1.7とすることがより好ましく、0.9〜1.5とすることがさらに好ましく、0.95〜1.3とすることが特に好ましい。
0.7未満あるいは2.0を超えると、得られるポリアミドの分子量を大きくすることが困難になり、機械特性、耐熱性等が低下する傾向がある。
本発明における一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体と、一般式(III)で表されるジアミン化合物(一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類を含む)と、の反応条件には、特に制限が無く、特許第3091784号公報等で紹介されている方法を使用することができる。例えば、原料の融点以上の温度で加熱・溶融させ、液相均一系で重縮合反応を行う溶解重縮合法、室温ないし100℃以下の温度で重縮合反応を行う低温重縮合法、原料及び得られるポリアミドの融点の20〜30℃下付近温度で結晶状態のまま固相で加熱して重縮合反応を行う固相重縮合法、有機溶媒中、窒素気流下100〜300℃の温度で重縮合させる溶液重縮合法等の方法を使用できる。
上記溶液重縮合法で使用する有機溶媒としては、原料として使用する化合物(上記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体、一般式(III)で表されるジアミン化合物、及び一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類)を溶解できればよく、特に限定されない。好適に使用できる溶媒の具体例として、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の含窒素系溶媒;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;
ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄系溶媒;
γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒;
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;等を使用することができる。
なお、上記溶液重縮合法で使用する有機溶媒の使用量は、原料として使用する化合物の総量100質量部に対して、50〜200質量部とすることが好ましい。
反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜選択することができる。
なお、上記溶液重合法により得られるノルボルナン骨格を有するポリアミドを含む反応液は、ポリマー溶液となっているので、常圧あるいは減圧環境下、加熱することにより、ポリアミドを単離できる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。しかし、本発明の範囲は以下の実施例によって限定されるものではない。
<一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸誘導体の合成>
(合成例1)〔シクロペンタジエンの生成〕
Figure 0005556301
撹拌機、温度計及び塔頂に分溜塔、温度計及び冷却管を備えたスニーダー型分溜管(7段)を備えた1リットルフラスコに、ジシクロペンタジエンを700g仕込み、オイルバスで加熱した。フラスコ内の温度が158℃に達したところで、分溜塔頂からシクロペンタジエンが留出してきたので、受器を氷冷しながら約6時間かけて回収した。この際の留出温度は41〜48℃で、回収量は609gだった(回収率:87%)。
得られたシクロペンタジエンをガスクロマトグラフィーで分析したところ、純度は100%であった。
(合成例2)〔ノルボルネンカルボン酸メチルの合成〕
Figure 0005556301
撹拌機、温度計、滴下ロート及び冷却管を備えた1リットルフラスコに、アクリル酸メチル 344g(4.0モル)を仕込んだ後、フラスコを水冷して撹拌しながら、合成例1で得られたシクロペンタジエン 265g(4.0モル)を、フラスコ内の温度が30〜40℃に保持されるように注意しながら滴下した。滴下終了後、反応温度を維持しながら6時間反応させ、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、原料であるアクリル酸メチルとシクロペンタジエンは完全に消失し、ノルボルネンカルボン酸メチルの選択率が99.6%の反応液を得た(ジシクロペンタジエンが0.4%生成)。また、このノルボルネンカルボン酸メチルの異性体比率は、エキソ体/エンド体=25/75であった。
<一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸誘導体の合成>
(合成例3)〔ノルボルナンジカルボン酸メチルの合成〕
Figure 0005556301
室温下、内容積500mlのステンレス製加圧反応装置内で、ルテニウム化合物として[Ru(CO)Clを0.25mmol、コバルト化合物としてCo(CO)を0.25mmol、ハロゲン化物塩としてトリオクチルメチルアンモニウムクロリド 5mmol、塩基性化合物としてトリエチルアミンを20mmol混合した触媒系に、合成例2で得られたノルボルネンカルボン酸メチル(未精製)を100mmol、ギ酸メチルを50mL加えたのち、窒素ガス0.5MPaで反応容器をパージし、120℃で8時間保持した。その後反応装置を室温まで冷却し、放圧し、残存有機層の一部を抜き取り、ガスクロマトグラフを用いて分析した。
分析結果によれば、反応によって生成したノルボルナンジカルボン酸メチルは94.3mmol(ノルボルナンジカルボン酸メチル基準で収率94.3%)であった。得られたノルボルナンジカルボン酸メチルを減圧蒸留で単離した。
得られたノルボルナンジカルボン酸メチルを、H−NMRで分析した結果、ノルボルナン(トリシクロデカン)のメチレン及びメチン基のピークが1.1〜3.0ppm付近に、カルボン酸メチルに起因するメチル基のピークが3.6ppm付近に確認でき、その積分強度比が10.00/6.01(理論値:10/6)であった。
<ノルボルナン骨格を有するポリアミドの合成>
(実施例1)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−1)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 148.40g(0.70モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 132.30g(0.63モル)及びジェファーミン D−230(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:8.3(Meq/g)、分子量:241) 16.87g(0.07モル)を2時間かけて添加した。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が95,000の、ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−1)を得た。
なお、ジェファーミン D−230は、上記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類であり、式中のa=0、b=0、c=2.6である。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−1)をテフロン(登録商標)基板上に塗布し、250℃で加熱して、有機溶媒を乾燥させて、膜厚30μmの塗膜を形成した。この塗膜のガラス転移温度(Tg)及び熱分解開始温度(5%質量減少温度、Td)、引張り強度及び破断伸びを下記条件で測定した。結果を表1に示す。
(1)ガラス転移温度(Tg)
熱機械分析装置(セイコー電子(株)製、5200型 TMA)で測定した。
測定モード:エクステンション
測定スパン:10mm
荷重:10g
昇温速度:5℃/min
雰囲気:空気
(2)熱分解開始温度(5%質量減少温度、Td
示差熱天秤(セイコー電子(株)製、5200型 TG−DTA)で測定した。
昇温速度:5℃/min
雰囲気:空気
(3)引張り強度及び破断伸び
オートグラフ((株)島津製作所製、商品名:AGS−1000G)で測定した。
(4)光線透過性
また、得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−1)の各波長における光線透過率を、日本分光(株)製、V−570型UV/VISスペクトロフォトメーターで測定した。評価結果をまとめて表1に示す。
(5)半導体装置の評価(ヒートサイクル試験)
さらに、得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−1)を、配線が形成された半導体基板に、ディスペンス法で複数個塗布し、乾燥する工程、前記樹脂層上に前記半導体基板上の電極と電気的に導通した再配線を形成する工程、前記再配線上に保護層を形成する工程、前記保護層に外部電極端子を形成する工程を行い、ダイシングして半導体装置を作製した。
この半導体装置をヒートサイクル試験(−55℃/30min←→125℃/30min、1000サイクル)を行い、樹脂層にクラックが発生するかどうか調べた(クラックの発生素子数/評価素子数)。結果をまとめて表1に示す。
(実施例2)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−2)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 148.40g(0.70モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 117.60g(0.56モル)及びジェファーミン D−230(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:8.3(Meq/g)、分子量:241) 33.74g(0.14モル)を2時間かけて添加した。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が92,000のノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−2)を得た。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−2)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例3)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−3)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 148.40g(0.70モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 102.90g(0.49モル)及びジェファーミン D−230(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:8.3(Meq/g)、分子量:241) 50.61g(0.21モル)を2時間かけて添加した。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が90,000のノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−3)を得た。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−3)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例4)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−4)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 148.40g(0.70モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 73.50g(0.35モル)及びジェファーミン D−230(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:8.3(Meq/g)、分子量:241) 84.35g(0.35モル)を2時間かけて添加した。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が89,000のノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−4)を得た。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−4)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例5)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−5)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 148.40g(0.70モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 144.06g(0.686モル)及びジェファーミン D−230(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:8.3(Meq/g)、分子量:241) 3.37g(0.014モル)を2時間かけて添加した。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が95,000のノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−5)を得た。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−5)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例6)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−6)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 127.20g(0.60モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 88.20g(0.42モル)及びジェファーミン D−400(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:4.6(Meq/g)、分子量:435、アミン当量:217.39) 78.30g(0.18モル)を2時間かけて添加した。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が88,000のノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−6)を得た。
なお、ジェファーミン D−400は、上記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類であり、式中のa=0、b=0、c=5.6である。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−6)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例7)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−7)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 63.60g(0.30モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 44.10g(0.21モル)及びジェファーミン D−2000(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:0.98(Meq/g)、分子量:2041、アミン当量:1020.41) 183.69g(0.09モル)を2時間かけて添加した。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が87,000のノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−7)を得た。
なお、ジェファーミン D−2000は、上記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類であり、式中のa=0、b=0、c=33.1である。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−7)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例8)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−8)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 148.40g(0.70モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 146.27g(0.697モル)及びジェファーミン D−230(三井化学ファイン(株)商品名、アミン価:8.3(Meq/g)、分子量:241) 0.84g(0.003モル)を2時間かけて添加する。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が90,000の、ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−8)を得た。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−8)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
Figure 0005556301
(比較例1)〔ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−9)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたノルボルナンジカルボン酸メチル 148.40g(0.70モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 147.00g(0.70モル)を2時間かけて添加する。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が95,000の、ノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−9)を得た。
得られたノルボルナン骨格を有するポリアミド(PA−9)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表2示す。
(比較例2)〔ポリアミド(PA−10)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、イソフタル酸ジメチル 145.5g(0.75モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノシクロヘキシルメタン 157.50g(0.75モル)を2時間かけて添加する。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が95,000の芳香族ポリアミド(PA−10)を得た。
得られた芳香族ポリアミド(PA−10)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表2に示す。
(比較例3)〔ポリアミドの合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、イソフタル酸ジメチル 145.5g(0.75モル)を仕込み、フラスコ内の温度を60℃に調整した後、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル 150.00g(0.75モル)を2時間かけて添加する。160℃まで昇温した後、3時間反応させて、さらに190℃で2時間反応させ、数平均分子量が98,000のポリアミド(PA−11)を得た。
Figure 0005556301
表1及び表2からわかるように、実施例1〜8で得られたポリアミドは、耐熱性がよく、光線透過率が高く且つ引張り強度及び破断伸びに優れている。それに対し、比較例1で得られたポリアミドは、耐熱性、光線透過率及び引張り強度はよいものの、破断伸びに劣るものであった。また、比較例2及び3で得られたポリアミドは、光線透過率、引張り強度及び破断伸びのいずれも劣っていた。
本発明により、耐熱性、透明性及び可とう性に優れるノルボルナン骨格を有するポリアミドが得られるため、半導体・液晶に用いられる電子部品、光ファイバー、光学レンズ等に代表される光学材料、さらには、ディスプレイ関連材料、医療用材料として使用することができる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体と、
    Figure 0005556301

    (但し、式中R及びRは、それぞれ独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは水素又はメチル基である。)
    下記一般式(III)で表されるジアミン化合物と、を反応させて得られるポリアミドの製造方法であって、
    N−R−NH (III)
    (但し、式中Rは脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
    前記一般式(III)で表されるジアミン化合物の一部又は全部が下記一般式(IV)で表されるポリオキシアルキレンジアミン類であることを特徴とするノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
    Figure 0005556301

    (但し、式中aは0〜20、bは0〜70、cは1〜90である。)
  2. 前記一般式(II)で表されるノルボルナンジカルボン酸又はその誘導体が、下記一般式(V)で表されるノルボルネンモノカルボン酸又はその誘導体と、
    Figure 0005556301

    (但し、式中Rは、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは水素又はメチル基である。)
    ギ酸エステル(HCOOR (式中、R は炭素数1〜4のアルキル基である。))とを、ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させて得られることを特徴とする請求項に記載のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
  3. 前記ルテニウム化合物が、分子内にカルボニル配位子とハロゲン配位子とを合わせ持つルテニウム錯体である、請求項に記載のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
  4. 前記ハロゲン化物塩が、四級アンモニウム塩である請求項2又は3に記載のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
  5. 前記触媒系がさらに塩基性化合物を含む請求項2〜4のいずれか一項に記載のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
  6. 前記塩基性化合物が、三級アミン化合物である請求項5記載のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
  7. 前記触媒系がさらにフェノール化合物を含む請求項2〜6のいずれか一項に記載のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
  8. 前記触媒系がさらに有機ハロゲン化合物を含む請求項2〜7のいずれか一項に記載のノルボルナン骨格を有するポリアミドの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法によって得られるノルボルナン骨格を有するポリアミド。
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