JPWO2011121847A1 - ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法 - Google Patents
ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法において、下記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸と、下記一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物と、OCN−R2−NCO (II)(但し、式中R2は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)を反応させる。それにより、耐熱性及び透明性に優れる、ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの新規な製造方法を提供する。
Description
本発明は、高い耐熱性及び透明性を有するポリマーとして有用である、ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
従来、光電子機器等に利用される光学部材用樹脂には、電子基板等への実装プロセスや高温動作下での耐熱性や機械特性、又はその汎用性から、エポキシ樹脂が広く使用されてきた。しかし、近年、光電子機器分野でも高強度のレーザー光や青色光、近紫外光の利用が広がり、従来以上に透明性、耐熱性及び耐光性に優れた樹脂が求められている。
一般にエポキシ樹脂は、可視光での透明性は高いが、紫外から近紫外域では十分な透明性が得られない。また、脂環族エポキシ樹脂と酸無水物からなる硬化物は、近紫外領域での透明性が比較的高いが、熱や光によって着色し易い等の問題がある。また、耐熱、耐紫外線着色性の向上が求められており、様々なエポキシ樹脂が検討されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
一方、ポリアミド、ポリアミドイミド等の耐熱性樹脂は、耐熱性、絶縁性、耐光性や機械的特性に優れており、また、種々の溶媒に可溶で作業性に優れることから、エレクトロニクス分野で半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等として幅広く使用されている。その中でも、脂環族構造を持つポリアミドが、紫外領域での透明性に優れるため、光電子機器、各種ディスプレイ等の材料として検討され始めている(例えば、特許文献5参照)。
前述の脂環族構造を有するポリアミドは、脂環族構造を持つジカルボン酸を酸ハライドとした後、ジアミン類と反応させることによって製造できると記載されている。また、脂環族構造を有するポリイミドの製造方法として、ジカルボン酸を酸ハライドとする方法も知られている(例えば、特許文献6参照)。
しかし、特許文献5に記載のようなポリアミドの製造方法は、ジアミンとカルボン酸又はその誘導体を重合させることにより製造されているが、ジアミンとジカルボン酸の反応は、240℃〜350℃という高温を必要である。また、特許文献6に記載のようなポリイミドの製造方法では、反応中に有害なハロゲン系ガスが発生するので、処理装置等が必須であることから、製造コストに課題があり、工業的に簡便な製造方法が求められている。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、耐熱性及び透明性に優れる、ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
即ち、本発明は以下の通りである。
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
下記一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物と、
OCN−R2−NCO (II)
(但し、式中R2は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
を反応させることを特徴とするナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
下記一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物と、
OCN−R2−NCO (II)
(但し、式中R2は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
を反応させることを特徴とするナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
本発明は、上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸が、下記(1)及び(2)の工程を含む方法で得られることを特徴とするナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である)
ギ酸エステルとを、
ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させて、下記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を得る。
ギ酸エステルとを、
ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させて、下記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を得る。
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基であり、R3及びR4は、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基である。)
(2)工程:上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を加水分解して、上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸を得る。
(2)工程:上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を加水分解して、上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸を得る。
本発明は、上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物が、下記(a−1)工程を含む方法で得られることを特徴とする、ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
下記一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物と、
OCN−R1−NCO (VI)
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
を反応させて上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物を得る。
OCN−R1−NCO (VI)
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
を反応させて上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物を得る。
また、本発明は、上記ルテニウム化合物が、分子内にカルボニル配位子とハロゲン配位子とを合わせ持つルテニウム錯体であるナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
本発明は、上記ハロゲン化物塩が、四級アンモニウム塩であるナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
本発明は、上記触媒系がさらに塩基性化合物を含むナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
本発明は、上記塩基性化合物が、三級アミンであるナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
本発明は、上記触媒系がさらにフェノール化合物を含むナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
本発明は、上記触媒系がさらに有機ハロゲン化合物を含むナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
本発明の製造方法により得られるナジイミド骨格を有するポリアミドイミドは、耐熱性及び透明性に優れるため、半導体・液晶に用いられる電子部品、光ファイバー、光学レンズ等に代表される光学材料、さらには、ディスプレイ関連材料、医療用材料として使用することができる。
本願の開示は、2010年3月29日に出願された特願2010−74542号に記載の主題と関連しており、それらの開示内容は引用によりここに援用される。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
下記一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物と、
OCN−R2−NCO (II)
(但し、式中R2は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
を反応させることを特徴とするナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
下記一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物と、
OCN−R2−NCO (II)
(但し、式中R2は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
を反応させることを特徴とするナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法に関する。
(一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物)
本発明における一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物は、上記一般式(II)中のR2が脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基であり、イソシアネート基2つを持つものであれば特に制限は無い。
本発明における一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物は、上記一般式(II)中のR2が脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基であり、イソシアネート基2つを持つものであれば特に制限は無い。
上記一般式(II)中のR2が脂肪族基である脂肪族ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等を使用することができ、これらは、単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
上記一般式(II)中のR2が脂環族基である脂環族ジイソシアネート化合物としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート等を使用することができ、これらは、単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
上記一般式(II)中のR2が芳香族基である芳香族ジイソシアネート化合物としては、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4′−[2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン]ジイソシアネート、ビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3′−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロロ−6−メチル−1,3−フェニレンジイソシアネート等を使用することができ、これらは、単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
また、脂肪族ジイソシアネート化合物、脂環族ジイソシアネート化合物及び芳香族ジイソシアネート化合物を2種以上混合して使用することもできる。
(一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸)
上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸は、下記の(1)及び(2)の工程を含む方法で得られたものが好ましい。
上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸は、下記の(1)及び(2)の工程を含む方法で得られたものが好ましい。
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である)
ギ酸エステルとを、
ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させて、下記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を得る。
ギ酸エステルとを、
ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させて、下記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を得る。
(但し、式中R1は脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基であり、R3及びR4は、それぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基である。)
(2)工程:上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を加水分解して、上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸を得る。
(2)工程:上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を加水分解して、上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸を得る。
次に各工程について説明する。
(1)工程:上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を得る工程
上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物と反応させて、上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体とする際の原料として使用可能なギ酸エステルとしては、特に制限は無く、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸アミル、ギ酸イソアミル、ギ酸アリル、ギ酸ビニル、ギ酸ベンジル等から適宜選択して使用することができる。コスト及び反応性の観点から、ギ酸メチル、ギ酸エチル等の直鎖状のアルキルギ酸エステルが好ましく、ギ酸メチルがより好適である。
上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物と反応させて、上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体とする際の原料として使用可能なギ酸エステルとしては、特に制限は無く、例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸アミル、ギ酸イソアミル、ギ酸アリル、ギ酸ビニル、ギ酸ベンジル等から適宜選択して使用することができる。コスト及び反応性の観点から、ギ酸メチル、ギ酸エチル等の直鎖状のアルキルギ酸エステルが好ましく、ギ酸メチルがより好適である。
なお、ギ酸エステルのエステル部分は、上記一般式(IV)中のR3及びR4に対応する。
上記一般式(III)、一般式(IV)中のR1は、上記一般式(I)及び後述の一般式(VI)中のR1と同じである。
上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物とギ酸エステルとの反応の触媒系は、ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む。
なお、ここで「触媒系」とは、触媒そのものだけでなく、触媒の作用を助ける添加剤、
増感剤等も含むものである。
増感剤等も含むものである。
上記ルテニウム化合物は、ルテニウムを含むものであればよく、特に制限はない。好適なルテニウム化合物の具体例として、[Ru(CO)3Cl2]2、[Ru(CO)2Cl2]n、[Ru(CO)3Cl3]−、[Ru3(CO)11Cl]−、[Ru4(CO)13Cl]−等の、分子内にカルボニル配位子とハロゲン配位子とを合わせ持つルテニウム化合物等が挙げられ、なかでも、反応率向上の観点から、[Ru(CO)3Cl2]2、[Ru(CO)2Cl2]n等がより好ましい。
上記ルテニウム化合物は、RuCl3、Ru3(CO)12、RuCl2(C8H12)、Ru(CO)3(C8H8)、Ru(CO)3(C8H12)、及びRu(C8H10)(C8H12)等を前駆体化合物として使用し、上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を得る反応前又は反応中に、上記ルテニウム化合物を上記前駆体化合物から調製して、反応系に導入してもよい。
上記ルテニウム化合物の使用量は、原料である一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物に対して、好ましくは1/10000〜1当量、より好ましくは1/1000〜1/50当量である。製造コストを考えるとルテニウム化合物の使用量はより少ないほうが好ましいが、1/10000当量未満の場合は反応が極端に遅くなる傾向にある。
上記コバルト化合物は、コバルトを含むものであればよく、特に制限はない。好適なコバルト化合物の具体例として、Co2(CO)8、Co(CO)4、Co4(CO)12等カルボニル配位子を持つコバルト化合物;酢酸コバルト、プロピオン酸コバルト、安息香酸コバルト、クエン酸コバルト等のカルボン酸化合物を配位子に持つコバルト化合物;リン酸コバルト等が挙げられる。なかでも、反応率向上の観点から、Co2(CO)8、酢酸コバルト、クエン酸コバルト等がより好ましい。
上記コバルト化合物の使用量は、上記ルテニウム化合物に対して1/100〜10当量、好ましくは1/10〜5当量である。上記ルテニウム化合物に対する上記コバルト化合物の比率が1/100より低くても、また10より高くても、上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体(以下、「エステル化合物」ともいう)の生成量は著しく低下する傾向にある。
上記ハロゲン化物塩は、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン等のハロゲンイオンと、カチオンと、から構成される化合物であればよく、特に限定されない。上記カチオンは、無機物イオン及び有機物イオンのいずれであってもよい。また、上記ハロゲン化物塩は、分子内に1以上のハロゲンイオンを含んでもよい。
ハロゲン化物塩を構成する無機物イオンは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から選択される1種の金属イオンであってもよい。具体例として、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、ストロンチウム等のイオンが挙げられる。
また、有機物イオンは、有機化合物から誘導される1価以上の有機基であってよい。一例として、アンモニウム、ホスホニウム、ピロリジニウム、ピリジウム、イミダゾリウム、及びイミニウム等のイオンが挙げられ、これらイオンの水素原子はアルキル基及びアリール基等の炭化水素基によって置換されていてもよい。特に限定するものではないが、好適な有機物イオンの具体例として、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、トリオクチルメチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリエチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、ベンジルトリフェニルホスホニウム、ブチルメチルピロリジニウム、オクチルメチルピロリジニウム、ビス(トリフェニルホスフィン)イミニウム等のイオンが挙げられる。なかでも、反応率向上の観点から、ブチルメチルピロリジニウムクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)イミニウムアイオダイト、リオクチルメチルアンモニウムクロリド等の四級アンモニウム塩のイオンがより好ましい。
本発明で使用するハロゲン化物塩は、固体の塩である必要はなく、室温付近又は100℃以下の温度領域で液体となる、ハロゲン化物イオンを含むイオン性液体を用いてもよい。このようなイオン性液体に用いられるカチオンの具体例として、1−エチル3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ペンチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘプチル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウム、1−デシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキサデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクタデシル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチルピリジニウム、1−ブチルピジリニウム、1−ヘキシルピリジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−エチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−プロピル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ブチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ペンチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ヘキシル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−ヘプチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、8−オクチル−1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機物イオンが挙げられる。
本発明では、上述のハロゲン化物塩を単独で用いても、複数組み合わせて用いてもよい。
上述のハロゲン化物塩のうち、好適なハロゲン化物塩は、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩であり、カチオンが有機物イオンである。特に限定するものではないが、本発明において好適なハロゲン化物塩の具体例として、ブチルメチルピロリジニウムクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)イミニウムアイオダイト、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
ハロゲン化物塩の添加量は、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは2〜50当量である。1当量を超える添加量とすることによって、反応速度を効果的に高めることができる。一方、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明における一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物とギ酸エステルとの反応は、上記のルテニウム化合物とコバルト化合物とハロゲン化物塩とを含む触媒系に、必要に応じて、塩基性化合物、フェノール化合物及び有機ハロゲン化合物のいずれか1種又は2種以上を追加することによって、上記触媒系による反応促進の効果をより高めることが可能である。
本発明で使用する塩基性化合物としては、無機化合物であっても、有機化合物であってもよい。塩基性の無機化合物の具体例として、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、水酸化物塩、アルコキシド等が挙げられる。塩基性の有機化合物の具体例として、一級アミン化合物、二級アミン化合物、三級アミン化合物、ピリジン化合物、イミダゾール化合物、キノリン化合物等が挙げられる。
上述の塩基性化合物のなかでも、反応促進効果の観点から、三級アミン化合物が好適である。本発明に使用可能である好適な三級アミン化合物の具体例として、トリアルキルアミン、N−アルキルピロリジン、キヌクリジン及びトリエチレンジアミン等が挙げられる。
塩基性化合物の添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは、2〜200当量である。添加量を1当量以上とすることによって、促進効果の発現がより顕著になる傾向がある。また、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明で使用するフェノール化合物としては、特に限定されない。使用可能なフェノール化合物の具体例として、フェノール、クレゾール、アルキルフェノール、メトキシフェノール、フェノキシフェノール、クロルフェノール、トリフルオロメチルフェノール、ヒドロキノン及びカテコール等が挙げられる。
フェノール化合物の添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは、2〜200当量である。添加量を1当量以上とすることによって、促進効果の発現がより顕著になる傾向がある。また、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明で使用する有機ハロゲン化合物としては、特に限定されない、使用可能な有機ハロゲン化合物の具体例として、ハロゲン化メチル、ジハロゲンメタン、ジハロゲンエタン、トリハロゲンメタン、テトラハロゲン炭素、ハロゲン化ベンゼン等が挙げられる。
有機ハロゲン化合物の添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、ルテニウム化合物に対して1〜1000当量、好ましくは、2〜200当量である。添加量を1当量以上とすることによって、促進効果の発現がより顕著になる傾向がある。また、添加量が1000当量を超えると、添加量をさらに増加したとしても、反応促進のさらなる向上効果は得られない傾向がある。
本発明における一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物とギ酸エステルとの反応では、特に溶媒を用いることなく進行させることができる。
しかし、必要に応じて、溶媒を使用してもよい。使用可能な溶媒は、原料として使用する化合物、つまり一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物とギ酸エステル等を溶解できればよく、特に限定されない。
好適に使用できる溶媒の具体例として、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、エチルベンゼン、クメン、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルイミダゾリジノン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラリン等が挙げられる。
本発明における一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物とギ酸エステルとの反応は、80℃〜200℃の温度範囲で実施することが好ましい。上記反応は、100℃〜160℃の温度範囲で実施することがより好ましい。80℃よりも高い温度で反応を実施することによって、反応速度が速まり、反応を効率よく進めやすくなる。その一方で、反応温度を200℃以下に制御することによって、原料として使用するギ酸エステルの分解を抑制することができる。ギ酸エステルが分解すると、一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物に対するエステル基の付加が達成されなくなるため、高すぎる反応温度は望ましくない。
反応温度が、原料として使用する一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物又はギ酸エステルのいずれかの沸点を超える場合には、耐圧容器内で反応を行う必要がある。反応の終結は、ガスクロマトグラフ、NMR等周知の分析技術を用いて確認することができる。
上記方法により得られる一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体は、ポリアミドイミドの製造のために、反応液のまま用いることも可能であるが、好ましくは、減圧蒸留等により単離して用いる。
(2)工程:上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸を得る工程
本発明における一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸は、上記(1)工程で得られた一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を持つジカルボン酸誘導体を加水分解して得ることができる。
本発明における一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸は、上記(1)工程で得られた一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を持つジカルボン酸誘導体を加水分解して得ることができる。
上記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を加水分解して一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸とする方法には、特に制限は無く、例えば、特許第2591492号又は特開2008−31406号公報等に記載されている酸加水分解、アルカリ加水分解等を使用することができる。あるいは、酸成分又はアルカリ成分を加えること無しに、耐熱容器内で水分存在下、140℃以上の高温で加熱することによっても加水分解することができる。
上記方法による反応の終結は、ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、NMR等周知の分析技術を用いて確認することができる。得られた一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸は、蒸留、再結晶、再沈等で単離してポリアミドイミドの原料として用いることができる。
(一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物の合成)
上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物は、下記に示す(a)の合成方法で得ることができる。
上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物は、下記に示す(a)の合成方法で得ることができる。
上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物を得るための(a)の合成方法は、下記(a−1)の工程を含む。
下記一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物とを反応させる。
OCN−R1−NCO (VI)
(但し、式中のR1は、脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
(a−1)工程において、上記一般式(V)で表される5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物と、上記一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物と、を反応して、上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物を得る。
(但し、式中のR1は、脂肪族基、脂環族基及び芳香族基から選ばれる2価の有機基である。)
(a−1)工程において、上記一般式(V)で表される5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物と、上記一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物と、を反応して、上記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物を得る。
上記(a−1)工程で用いる一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物は、ポリアミドイミド合成の原料となるジイソシアネート化合物(上記一般式(II)で表されるもの)と同様のものが使用可能である。
(a−1)工程における一般式(V)で表される5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物と、一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物との反応は、特に制限はなく、一般式(V)で表される5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物の酸無水物基の当量数に対する、一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量数を1.0〜2.0とすることが好ましく、1.0〜1.7とすることがより好ましく、1.0〜1.5とすることがさらに好ましく、1.0〜1.3とすることが特に好ましい。1.0未満だと、未反応の5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が残存し易くなる傾向が有り、2.0を超えると、ジイソシアネート化合物同士の副反応が起こり易くなる傾向があり、得られるポリアミドイミドの分子量を大きくすることが困難になり、機械特性、耐熱性等が低下する傾向がある。
(a−1)工程の反応温度は、80〜200℃とすることが好ましく、90〜190℃とすることがより好ましく、100〜180℃とすることが特に好ましい。反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜選択することができる。
(a−1)工程で得られたビスナジイミド化合物は、蒸留、再結晶、再沈等で単離してもよいが、反応溶液のまま次の工程(一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸の合成)に使用可能である。
(a−1)工程における、一般式(V)で表される5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物と、上記一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物との反応は、溶媒を使用することができる。使用可能な溶媒は、原料として使用する化合物(一般式(V)で表される5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物及び一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物)を溶解できればよく、特に限定されない。
好適に使用できる溶媒の具体例として、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の含窒素系溶媒;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;
ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄系溶媒;
γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒;
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;等が挙げられる。
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;
ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄系溶媒;
γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒;
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;等が挙げられる。
溶媒の使用量は、一般式(V)で表される5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物と、上記一般式(VI)で表されるジイソシアネート化合物との総量100質量部に対して、20〜500質量部とすることが好ましく、30〜300質量部にすることがより好ましく、50〜200質量部にすることが特に好ましい。使用量が20質量部未満だと、原料が十分に溶解せず、反応速度が遅くなる傾向があり、500質量部を超えても、1バッチ当りのビスナジイミド化合物の収量が低下するだけで、特に利点は無い。
(ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドを得るための反応条件)
上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸と一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物との使用量は、ナジイミド骨格を有するジカルボン酸のカルボキシル基のモル数に対するイソシアネート基のモル数を0.7〜2.0とすることが好ましく、0.8〜1.7とすることがより好ましく、0.9〜1.5とすることがさらに好ましく、0.95〜1.3とすることが特に好ましい。0.7未満あるいは2.0を超えると、得られるポリアミドイミドの分子量を大きくすることが困難になり、機械特性、耐熱性等が低下する傾向がある。
上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸と一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物との使用量は、ナジイミド骨格を有するジカルボン酸のカルボキシル基のモル数に対するイソシアネート基のモル数を0.7〜2.0とすることが好ましく、0.8〜1.7とすることがより好ましく、0.9〜1.5とすることがさらに好ましく、0.95〜1.3とすることが特に好ましい。0.7未満あるいは2.0を超えると、得られるポリアミドイミドの分子量を大きくすることが困難になり、機械特性、耐熱性等が低下する傾向がある。
反応温度は、80〜200℃とすることが好ましく、90〜190℃とすることがより好ましく、100〜180℃とすることが特に好ましい。反応時間は、バッチの規模、採用される反応条件により適宜選択することができる。
上記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸と一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物との反応には、溶媒を使用することができる。使用可能な溶媒は、原料として使用する化合物(一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸及び一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物)を溶解できればよく、特に限定されない。
好適に使用できる溶媒の具体例として、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルアセトアミド、N,N’−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の含窒素系溶媒;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;
ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄系溶媒;
γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒;
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;等を使用することができる。
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒;
ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン等の含硫黄系溶媒;
γ−ブチロラクトン、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒;
シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;等を使用することができる。
溶媒の使用量は、一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸一般式(I)と一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物との総量100質量部に対して、20〜500質量部とすることが好ましく、30〜300質量部にすることがより好ましく、50〜200質量部にすることが特に好ましい。使用量が20質量部未満だと、原料が十分に溶解せず、反応速度が遅くなる傾向があり、500質量部を超えても、1バッチ当りのポリアミドイミドの収量が低下するだけで、特に利点は無い。
なお、上記方法により得られるナジイミド骨格を有するポリアミドイミドを含む反応液は、ポリマー溶液となっているので、常圧あるいは減圧環境下、加熱することにより、ポリアミドイミドを単離できる。
<2>ナジイミド骨格を有するポリアミドイミド
本発明の製造方法で得られる、ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドは、数平均分子量が2,000〜250,000とすることが好ましく、3,000〜220,000とすることがより好ましい。数平均分子量が、2,000未満では、耐熱性等が低下する傾向があり、250,000を超えると、溶媒への溶解性が低下する傾向がある。
本発明の製造方法で得られる、ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドは、数平均分子量が2,000〜250,000とすることが好ましく、3,000〜220,000とすることがより好ましい。数平均分子量が、2,000未満では、耐熱性等が低下する傾向があり、250,000を超えると、溶媒への溶解性が低下する傾向がある。
なお、上記一般式(VII)中のR1は、上記一般式(I)、上記一般式(III)、上記一般式(IV)と同じである。また、上記一般式(VII)中のR2は、上記一般式(II)で表されるジイソシアネート化合物の中のR2と同じである。
また、上記一般式(VII)中、nは1〜500である。
ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの数平均分子量を上記範囲とするには、本願の製造方法により製造すればよい。
なお、数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以降、「GPC」と略記する)を用いて、下記条件で測定し、標準ポリスチレンによる検量線を用いて算出する。
装置:(株)日立製作所製、L6000型
カラム:昭和電工(株)製、Shodex KD−806M×1本
溶離液:N−メチル−2−ピロリドン 1.0ml/min
検出器:UV(280nm)
カラム:昭和電工(株)製、Shodex KD−806M×1本
溶離液:N−メチル−2−ピロリドン 1.0ml/min
検出器:UV(280nm)
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。しかし、本発明の範囲は以下の実施例によって限定されるものではない。
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた1リットルフラスコに、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物 196.8g、ヘキサメチレンジイソシアネート 100.8g(酸無水物/イソシアネート(当量比)=1.00/1.00)及びN−メチルピロリドン 297.6g仕込み、オイルバスで加熱した。120℃まで昇温した後、3時間反応させた後、減圧蒸留によって溶媒であるN−メチルピロリドンを除去し、ビスナジイミド化合物 240gを得た。得られたビスナジイミド化合物を液体クロマトグラフィーで分析したところ、純度は100%であった。また、NDI−1のFT−IRスペクトルを測定したところ、1780cm−1付近にイミド基の特性吸収が確認された。
室温下、内容積500mlのステンレス製加圧反応装置内で、ルテニウム化合物として[Ru(CO)3Cl2]2を0.25mmol、コバルト化合物としてCo2(CO)8を0.25mmol、ハロゲン化物塩としてトリオクチルメチルアンモニウムクロリド 5mmol、塩基性化合物としてトリエチルアミン 20mmol、フェノール化合物としてp−クレゾール 5mmolを混合した触媒系に、合成例1で得られたビスナジイミド化合物(NDI−1)を100mmol、ギ酸メチルを50mL加えたのち、窒素ガス0.5MPaで反応容器をパージし、120℃で8時間保持した。
その後反応装置を室温まで冷却し、放圧し、残存有機相の一部を抜き取り、ガスクロマトグラフを用いて分析した。分析結果によれば、反応によって生成したナジイミド骨格を有するジカルボン酸メチルは93.0mmol(ナジイミド骨格を有するジカルボン酸メチル基準で収率93.0%)であった。得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸メチルを減圧蒸留で単離した。
冷却管を取り付けた1リットルナス型フラスコに、合成例2で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸メチル 30g及びメタノール 200gを投入して均一溶液とした後、10%水酸化ナトリウム溶液 200gを仕込み、100℃のオイルバスに入れ、6時間加熱還流した。その後、反応液量が140gになるまでメタノールを留去し、これに36%塩酸 48mlを加え、pHを1としたところ、白色粉末が沈殿した。この白色粉末をろ過、水洗、乾燥し、ナジイミド骨格を有するジカルボン酸 28gを得た。
<ナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの合成>
(実施例1)〔ナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−1)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 90.00g(0.180モル)、ヘキサメチレンジイソシアネート 30.84g(0.184モル)(ジカルボン酸/ジイソシアネート(モル比)=1.00/1.02)及びN−メチルピロリドン 181.27gを仕込み、120℃まで昇温した後、5時間反応させて、数平均分子量が80,000のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−1)を得た。
(実施例1)〔ナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−1)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 90.00g(0.180モル)、ヘキサメチレンジイソシアネート 30.84g(0.184モル)(ジカルボン酸/ジイソシアネート(モル比)=1.00/1.02)及びN−メチルピロリドン 181.27gを仕込み、120℃まで昇温した後、5時間反応させて、数平均分子量が80,000のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−1)を得た。
得られたナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−1)をテフロン(登録商標)基板上に塗布し、250℃で加熱して、有機溶媒を乾燥させて、膜厚30μmの塗膜を形成した。この塗膜のガラス転移温度(Tg)及び熱分解開始温度(5%質量減少温度、Td5)を下記条件で測定した。結果を表1に示す。
(1)ガラス転移温度(Tg)
熱機械分析装置(セイコー電子(株)製、5200型 TMA)で測定した。
熱機械分析装置(セイコー電子(株)製、5200型 TMA)で測定した。
測定モード:エクステンション
測定スパン:10mm
荷重:10g
昇温速度:5℃/min
雰囲気:空気
(2)熱分解開始温度(5%質量減少温度、Td5)
示差熱天秤(セイコー電子(株)製、5200型 TG−DTA)で測定した。
測定スパン:10mm
荷重:10g
昇温速度:5℃/min
雰囲気:空気
(2)熱分解開始温度(5%質量減少温度、Td5)
示差熱天秤(セイコー電子(株)製、5200型 TG−DTA)で測定した。
昇温速度:5℃/min
雰囲気:空気
また、得られたナジイミド骨格を持つポリアミドイミド(PAI−1)の各波長における光線透過率を、日本分光(株)製 V−570型UV/VISスペクトロフォトメーターで測定した。評価結果をまとめて表1に示す。
雰囲気:空気
また、得られたナジイミド骨格を持つポリアミドイミド(PAI−1)の各波長における光線透過率を、日本分光(株)製 V−570型UV/VISスペクトロフォトメーターで測定した。評価結果をまとめて表1に示す。
(実施例2)〔ナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−2)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 80.00g(0.160モル)、4,4’−シクロヘキシルメタンジイソシアネート 42.76g(0.163モル)(ジカルボン酸/ジイソシアネート(モル比)=1.00/1.02)及びN−メチルピロリドン 184.14gを仕込み、120℃まで昇温した後、5時間反応させて、数平均分子量が88,000のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−2)を得た。
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 80.00g(0.160モル)、4,4’−シクロヘキシルメタンジイソシアネート 42.76g(0.163モル)(ジカルボン酸/ジイソシアネート(モル比)=1.00/1.02)及びN−メチルピロリドン 184.14gを仕込み、120℃まで昇温した後、5時間反応させて、数平均分子量が88,000のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−2)を得た。
得られたナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−2)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(実施例3)〔ナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−3)の合成〕
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 80.00g(0.160モル)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 40.80g(0.163モル)(ジカルボン酸/ジイソシアネート(モル比)=1.00/1.02)及びN−メチルピロリドン 181.20gを仕込み、120℃まで昇温した後、5時間反応させて、数平均分子量が78,000のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−3)を得た。
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 80.00g(0.160モル)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 40.80g(0.163モル)(ジカルボン酸/ジイソシアネート(モル比)=1.00/1.02)及びN−メチルピロリドン 181.20gを仕込み、120℃まで昇温した後、5時間反応させて、数平均分子量が78,000のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−3)を得た。
得られたナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−3)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(比較例1)
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 264.00g(0.50モル)及びヘキサメチレンジアミン 58.00g(0.50モル)(ジカルボン酸無水物/ジアミン(モル比)=1.00/1.00)を仕込み、160℃で2時間、190℃で3時間、240℃で5時間反応させ、数平均分子量が5,500のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−4)を得た。
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 264.00g(0.50モル)及びヘキサメチレンジアミン 58.00g(0.50モル)(ジカルボン酸無水物/ジアミン(モル比)=1.00/1.00)を仕込み、160℃で2時間、190℃で3時間、240℃で5時間反応させ、数平均分子量が5,500のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−4)を得た。
得られたナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−4)の特性を実施例1と同様に評価した。結果をまとめて表1に示す。
(比較例2)
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 211.20g(0.40モル)及び4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン 84.00g(0.40モル)(ジカルボン酸無水物/ジアミン(モル比)=1.00/1.00)を仕込み、160℃で2時間、190℃で3時間、240℃で5時間反応させ、数平均分子量が4,600のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−5)を得た。
攪拌機、温度計、窒素導入管及び冷却管を備えた500mlフラスコに、合成例3で得られたナジイミド骨格を有するジカルボン酸 211.20g(0.40モル)及び4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン 84.00g(0.40モル)(ジカルボン酸無水物/ジアミン(モル比)=1.00/1.00)を仕込み、160℃で2時間、190℃で3時間、240℃で5時間反応させ、数平均分子量が4,600のナジイミド骨格を有するポリアミドイミド(PAI−5)を得た。
表1から分かるように、実施例1〜3では120℃で5時間という比較的低温短時間でナジイミド骨格を有するポリアミドイミドを製造することが可能である。それに対し、比較例1及び比較例2では、160℃で2時間、190℃で3時間、240℃で5時間反応を行っても、数平均分子量が十分に大きくなっておらず、実施例1〜3のポリアミドイミド程度まで数平均分子量を上げようとする場合には、より高温長時間の反応が必要であることが分かる。
本発明の製造方法により、耐熱性及び透明性に優れるナジイミド骨格を有するポリアミドイミドを簡便に得ることができる。また、得られたナジイミド骨格を有するポリアミドイミドは、半導体・液晶に用いられる電子部品、光ファイバー、光学レンズ等に代表される光学材料、さらには、ディスプレイ関連材料、医療用材料として使用することができる。
Claims (9)
- 前記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸が、下記(1)〜(2)工程を含む方法で得られることを特徴とするナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法。
(1)工程:下記一般式(III)で表されるビスナジイミド化合物と、
ギ酸エステルとを、
ルテニウム化合物と、コバルト化合物と、ハロゲン化物塩と、を含む触媒系の存在下で反応させて、
下記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を得る。
(2)工程:前記一般式(IV)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸誘導体を加水分解して、前記一般式(I)で表されるナジイミド骨格を有するジカルボン酸を得る。 - 前記ルテニウム化合物が、分子内にカルボニル配位子とハロゲン配位子とを合わせ持つルテニウム錯体である請求項2又は3に記載のナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法。
- 前記ハロゲン化物塩が、四級アンモニウム塩である請求項2〜4のいずれか一項に記載のナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法。
- 前記触媒系がさらに塩基性化合物を含む請求項2〜5のいずれか一項に記載のナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法。
- 前記塩基性化合物が、三級アミンである請求項6に記載のナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法。
- 前記触媒系がさらにフェノール化合物を含む請求項2〜7のいずれか一項に記載のナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法。
- 前記触媒系がさらに有機ハロゲン化合物を含む請求項2〜8のいずれか一項に記載のナジイミド骨格を有するポリアミドイミドの製造方法。
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