JP5555562B2 - ライトの点消灯制御装置 - Google Patents
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Description
一方、前方照度センサと上方照度センサからの出力信号が示す照度が略同じであり、かつ所定の閾値よりも低い場合、制御装置は、夜間であると判定して、ライトを点灯状態にする。
さらに、前方照度センサと上方照度センサからの出力信号が示す照度が異なっており、車両前方の照度が閾値よりも高く、車両上方の照度が閾値よりも低い場合、制御装置は、車両が高架下の暗がりを走行している昼間であると判定して、ライトを消灯状態にする。
例えば、コンビニエンスストアなどの店舗の駐車場に、車両を店舗側に向けて駐車している場合の夜間が、この特定の状況に相当する。
この場合、車両の前方が店舗の照明により明るく、車両の上方は夜間であるために暗くなっているので、車両を発進させようとしてエンジンを始動させると、制御装置は、例えば車両が高架下の暗がりに位置している昼間と判断して、ライトを消灯状態にしてしまう。
そのため、このような場合のライトの点消灯制御に、運転者が違和感を持つことがあった。
受光した光が人工光であるか否かを判定する人工光判定手段を備え、
点消灯制御手段は、車両上方の照度が前記ライトの点灯を判断する閾値照度以下であり夜間であると判断された場合、車両前方の照度が閾値照度よりも大きくかつ前方照度センサが受光した光が人工光であるときに、ライトを点灯させる構成とした。
これにより、運転者が特定の状況におけるライトの点消灯の制御に対して持つ違和感を低減できる。
ライトの点消灯制御装置1は、前方照度センサ2と、上方照度センサ3と、制御手段4と、ライト制御手段5と、を備える。
さらに照度比較部41は、記憶部43に記憶させた所定時間T1毎の前方照度Lfおよび上方照度Luから、所定時間T2(T2>T1)の間での前方照度Lfの平均値Lf_aveと、上方照度Luの平均値Lu_aveとを算出し記憶部43に記憶する。
これに対して自然光の場合、人工光のような照度の大きな変化がないので、前方照度の最小値Lf_minと、平均値Lf_aveとが略同じとなる。
よって、最小値Lf_min<平均値Lf_aveであれば、前方照度センサ2が検出した光が、人工光であることになる。
そのため、実施の形態では、前方照度の最小値Lf_minが、算出された前方照度の平均値Lf_aveに補正係数kを乗算して求めた値以下である場合(Lf_min≦Lf_ave×k)に、前方照度センサ2が検出した光が、人工光であると判定する。
例えば、コンビニエンスストアなどの店舗の駐車場で車両を店舗側に向けて駐車している場合の夜間がこの場合に相当する。
図3は、点消灯判定処理を説明するフローチャートである。
初期化処理が完了すると、ステップ102において、照度比較部41が、前方照度センサ2と上方照度センサ3からの出力信号に基づいて、所定時間T1が経過するたびに、車両の前方の照度(前方照度Lf)と車両の上方の照度(上方照度Lu)とを検出(特定)する。なお、検出された前方照度Lfと上方照度Luは、記憶部43に記憶される。
所定時間T2は、後記するステップ104において、受光した光の照度の平均値と最小値とを算出できるようにするために、人工光の点滅周期Hよりも長い時間に設定されている。
最小値Lf_minは、点消灯制御装置1の始動から所定時間T2が経過するまでの間で記憶部43に蓄積された前方照度Lfの中から、人工光判定部42により、求められる。
具体的には、照度比較部41において、前方照度の平均値Lf_aveと、上方照度の平均値Lu_aveとが、ライトを点灯させる際の照度を規定した閾値Th1と比較され、平均値Lf_ave、Lu_aveの両方が閾値Th1以下である場合、ステップ105の判定が肯定される。
かかる場合、車両の前方と上方の明るさ(照度)が、ライトの点灯を決めるための閾値の明るさ(照度)よりも暗い夜間ということになる。
これに対して自然光の場合、人工光のような照度の大きな変化がないので、前方照度の最小値Lf_minと、平均値Lf_aveが略同じとなる。
ステップ106が肯定されると、ステップ107の処理に移行して、点灯判定がされる。これにより、ライトの点灯を指示するコマンドが、制御手段4の点消灯判断部44からライト制御手段5に出力されて、点消灯制御装置1の始動直後からライトが点灯状態となる。
点消灯制御装置1の起動直後と異なり、短時間に点消灯の判定処理を繰り返すほうが、ライトの点消灯をより適切に制御できるようになるからである。
図4は、車両の上方が暗く前方が人工光により明るい状況下の夜間に車両が移動を開始した場合における前方照度Lfと上方照度Luの変化と、ライトの点消灯状態との関係を示したタイムチャートであり、(a)はライトの点消灯状態を示し、(b)は、前方照度Lfの平均値Lf_ave、および最小値Lf_minと、上方照度Luの平均値Lu_aveの変化を示している。
かかる状況下で、車両を発進させようとしてエンジンが始動されると、点消灯制御装置1に電源が供給された時刻t0において、最初の点消灯判定処理(図3参照)が開始される。
そうすると、初期化処理(ステップ101)ののち、ステップ102からステップ104までの処理が実行されて、前方照度の平均値Lf_ave、および最小値Lf_minと、上方照度の平均値Lu_aveとが算出される。
図4の場合、時刻t0における前方照度の平均値Lf_aveは、ライトの点灯を判定するための閾値Th1よりも大きく、上方照度の平均値Lu_aveは閾値Th1よりも小さくなっている。
図4の(b)の場合、時刻t0における前方照度の平均値Lf_aveに補正係数kを乗算した値が、前方照度の最小値Lf_minよりも高くなっており(Lf_min≦Lf_ave×k)、さらにLu_ave≦Th1の条件が満たされている。
よって、ステップ106の処理が肯定されて、ステップ107の処理に移行する。これにより、ライトが点灯状態にされて、点消灯制御装置1の始動t0の直後からライトが点灯状態になる。
この通常処理では、車両が向きを変えようとして移動を開始(時刻t1)するまでの間、ステップ106の処理を経てステップ107の処理に移行するので、ライトが点灯状態で保持される。
これに伴って、前方照度の平均値Lf_aveと最小値Lf_minとの差が徐々に小さくなって、最終的に略同じとなる(時刻t2)
実施の形態では、ステップ106の処理を設けることで、コンビニエンスストアなどの店舗の駐車場で車両が店舗側に向いている場合の夜間のような特定の状況下であっても、図4の(a)において実線で示すように、点消灯制御装置1の始動直後(時刻t0)からライトが点灯状態にされる。
よって、車両が駐車場から出るために向きを変えて車両の前方が暗くなる前からライトを点灯状態にできるので、運転者がライトの点消灯に対して持つ違和感を低減できる。
また、従来は、前方照度の平均値Lf_aveおよび上方照度の平均値Lu_aveをそれぞれ閾値と比較してライトの点消灯を判断していたが、これに受光した光が人工光であるか否かを考慮して、点消灯の判断を行うことで、ライトの初期点灯判定における精度を向上させることができる。よって、このことによっても、運転者がライトの点消灯に対して持つ違和感を低減できる。
よって、最小値と平均値とを単純に比較するだけで、受光した光が交流光であるか否かを判別できる。
しかし、車両前方の照度の平均値Lf_aveと比較する閾値と、車両上方の照度の平均値Lu_aveと比較する閾値とを、異なる値の閾値とし、ライトの点消灯の判断がよりきめ細かく行えるようにしても良い。
しかし、スモールライトの点消灯を判断する他の閾値を記憶部43に記憶させておき、ライトの点消灯の判断に先立って、スモールライトの点消灯の判断を行うようにしても良い。かかる場合、スモールライトの点消灯を判断する他の閾値で規定される照度は、閾値Th1で規定される照度よりも高く(明るく)なっており、ライトの点灯に先立ってスモールライトが点灯されるように設定される。
しかし、人工光であるか否かの判定は、この方法に限定されるものではなく、人工光判定部42が、前方照度センサ2の出力信号から直接、前方照度Lfの平均値Lf_aveと、最小値Lf_minを求めて、人工光であるか否かを判定するようにしても良い。かかる場合には、前方照度センサ2の出力信号が、照度比較部41だけではなく、人工光判定部42にも入力されるようにすれば良い。
しかし、ステップ105における判定が否定された場合において、上方照度の平均値Lu_aveが夜間と判断される閾値Th1以下であって、かつ前方照度の平均値Lf_aveが閾値Th1よりも大きい場合(Lu_ave≦Th1、Lf_ave>Th1)に、ライトを点灯状態にするようにしても良い。このようにすることによっても、前述の特定の状況下でのライトの点消灯を適切に制御できる。
このようにすることによっても、前記したような作用効果が奏されることになる。
前記したように、人工光は点灯と消灯とを繰り返しているので、前方照度の最大値Lf_maxと、前方照度の平均値Lf_aveとの比較により、前方照度センサ2が受光した光が人工光であるか否かを判断するようにしても良い。かかる場合には、最大値Lf_maxが平均値Lf_ave以上である場合(Lf_max≧Lf_ave×k’)に、前方照度センサ2が受光した光が人工光であると判断されることになる。なお、この場合における補正係数k’は、補正後の前方照度の平均値Lf_aveを大きくなる方向に調整する値に設定されることになる。
2 前方照度センサ
3 上方照度センサ
4 制御手段
41 照度比較部
42 人工光検出部
43 記憶部
44 点消灯判断部
5 ライト制御手段
Claims (4)
- 車両前方からの光を受光して、車両前方の照度を検出する前方照度検出手段と、
車両上方からの光を受光して、車両上方の照度を検出する上方照度検出手段と、
前記車両前方の照度および前記車両上方の照度に基づいて、ライトの点消灯を制御する
点消灯制御手段と、を備えるライトの点消灯制御装置において、
受光した光が人工光であるか否かを判定する人工光判定手段を備え、
前記点消灯制御手段は、
前記車両上方の照度が前記ライトの点灯を判断する閾値照度以下であり夜間であると判断された場合、
前記車両前方の照度が前記閾値照度よりも大きくかつ前記前方照度センサが受光した光が人工光であるときに、前記ライトを点灯させることを特徴とするライトの点消灯制御装置。 - 前記点消灯制御手段は、
前記点消灯制御装置の起動後の所定時間で検出した前記車両前方の照度と前記車両上方の照度に基づいて、前記ライトの点灯を判断することを特徴とする請求項1に記載のライトの点消灯制御装置。 - 前記人工光は、交流光であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のライトの点消灯制御装置。
- 前記人工光判定手段は、前記車両前方の照度の最小値が、前記車両前方の照度の平均値よりも小さい場合に、前記前方照度検出手段が受光した光が人工光であると判定することを特徴とする請求項3に記載のライトの点消灯制御装置。
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