JP5555430B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、半導体基板に起因する寄生容量、寄生抵抗による性能の低下を低減することが可能な半導体装置の製造方法に関する。
半導体素子の高速性能及び/又は高周波性能は、半導体素子の有する寄生容量によって制限される場合が多い。半導体素子の有する寄生容量のうち、特に、個々の半導体素子と半導体基板との間に生じる基板容量を低減することにより、半導体素子の高速性能及び/又は高周波性能を大きく向上できることが知られている。基板容量を低減するために、半導体支持基板の上に絶縁層を介して積層された単結晶シリコン層を有するSOI(Silicon On Insulator)基板を用いる方法がある。例えば、SOI基板の単結晶シリコン層に横型MOS半導体装置を形成した後に、SOI基板の裏面から中間層として形成された絶縁層の裏面までの間に存在するシリコン基板裏面層を、SOI基板の裏面からエッチングすることで、基板容量を大幅に低減することが行われていた。
他方、パワー用途で使用される半導体装置の低消費電力性能、高速性能、及び/又は、高周波性能は、半導体素子の有する寄生抵抗によって制限される場合が多い。半導体装置の有する寄生抵抗のうち、特に、基板抵抗を低減することにより、半導体装置の低消費電力性能、高速性能、及び/又は、高周波性能を大きく向上できることが知られている。基板抵抗を低減するために、基板に半導体素子を形成した後に、バックグラインド装置等を用いてシリコン半導体基板を薄く加工する方法がある。例えば、縦型MOS半導体装置のように、半導体素子の電極を半導体基板の裏面から取り出す構造を有する半導体装置では、半導体基板が、直列の寄生抵抗となる。この直列の寄生抵抗を低減するために、半導体素子を形成した後に、バックグラインド装置等を用いてシリコン半導体基板を薄く加工することにより、寄生抵抗の低減を図っていた。
特許文献1には、SOIを用いて寄生容量及び寄生抵抗を低減する半導体装置及びその製造方法の一例が記載されている。
特開2007−266044号公報
上記のようなSOIを用いて半導体装置の基板抵抗及び基板容量を低減する方法では、通常のシリコン半導体基板を用いる場合と比較して、SOI基板の価格が高いため、半導体装置の価格も高くなるという問題があった。
他方、半導体基板を薄く加工して寄生抵抗を低減する方法では、半導体基板の厚さが薄くなるに従って、半導体基板の表面に形成される保護膜及び配線膜を構成する材料により発生する応力によって、半導体基板に反りを生じ、半導体装置の機械的な強度が低下するという問題があった。半導体基板を薄くすると半導体装置の機械的な強度が低下するため、半導体基板の厚さを50μm程度まで薄くするのが限界で、基板抵抗を低減する効果にも限界があった。
本発明は、上記課題を解決し、機械的強度の低下を防止しながら、基板容量及び基板抵抗を低減することにより、低コストで、高速及び高周波で動作する半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の半導体装置の製造方法は、第1導電型の半導体基板の内部に第2導電型の第1の不純物層を形成することにより、前記半導体基板にPN接合を形成する工程(a)と、前記第1の不純物層の上面前記半導体基板表面との間の半導体基板表面層に、半導体素子と、前記第1の不純物層と電気的に接続され、前記半導体基板の表面に露出する導電層とを形成する工程(b)と、前記第1の不純物層と接続される前記導電層を、エッチング用電源の一方の電極と接続し、対向電極を前記エッチング用電源の他方の電極と接続し、前記半導体基板と前記対向電極とをエッチング液に浸し、前記半導体基板の内部に形成されたPN接合に逆バイアスを印加することにより、前記第1の不純物層をエッチング停止層として、前記第1の不純物層の下面と前記半導体基板裏面との間の半導体基板裏面層を除去する工程(c)と、前記第1の不純物層の下面に、恒久支持基板を取り付ける工程(d)と、を含むことを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)において、前記半導体基板が単一材料からなる第1導電型の半導体基板であって、前記単一材料からなる第1導電型の半導体基板の内部にイオン注入により第2導電型の第1の不純物層を形成して、前記半導体基板の内部にPN接合を形成することを特徴としても良い。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)において、前記半導体基板がエピタキシャル基板であって、単一材料からなる第1導電型の半導体基板の上に、第2導電型の第1の不純物層をエピタキシャル成長し、第2導電型の前記第1の不純物層の表面に第1導電型の前記半導体基板表面層を形成することにより前記エピタキシャル基板を形成し、それにより、前記エピタキシャル半導体基板の内部にPN接合を形成することを特徴としても良い。
本発明により、半導体素子(集積回路)の動作に不要な半導体基板の部分を高精度で除去し、放熱性と、絶縁性又は導電性に優れた材料からなる恒久支持基板に置き換えることができる。これにより、従来の半導体素子(集積回路)に比較して、放熱性を向上させることができるので、半導体素子(集積回路)の発熱によって、半導体装置の性能が劣化することを防止することができる。
本発明により、半導体素子(集積回路)の動作に不要な半導体基板の部分が残存する従来の半導体装置に比較して、基板容量を大きく低減することにより、高周波性能を向上することができる。
本発明により、半導体素子(集積回路)の動作に不要な半導体基板の部分が残存する従来半導体装置に比較して、基板抵抗を大きく低減することにより、半導体装置のオン抵抗と消費電力を低減することができる。また、導電性に優れた恒久支持基板を使用することにより、恒久支持基板を半導体装置の電極として使用することが可能となる。これによっても半導体装置のオン抵抗の低減とコストの低減が可能となる。
本発明により、半導体素子が形成される半導体層の厚さが、ウエハ直径が200mm以上の大口径で、ウエハ厚さが0.05μm〜50.0μmと極めて薄くなっても、ウエハが反ったり破損したりすることがなくなるので、ウエハレベルチップサイズパッケージ技術と組み合わせることにより、超薄型パッケージを実現することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法を示す断面図である。 電気化学エッチングを説明する図である。 電気化学エッチングの際に、半導体ウエハを収納するウエハホルダーを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法を示す図である。図1に基づいて、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について説明する。
第1導電型の半導体基板1を用意する。そして、第1導電型の半導体基板1の表面から、第2導電型の不純物をイオン注入して、第1導電型の半導体基板1の内部に第2導電型の第1の不純物層2を形成する。例えば、半導体基板としてシリコン基板を使用し、第2導電型の不純物としてリン(P)を用い、イオン注入エネルギー40eV、注入量1x1012個/cm(ターゲット深さ0.05μm)の条件で第2導電型の第1の不純物層2としてN型の第1の不純物層を形成する。(図1(a))
本実施形態を、第1導電型をP型とし、第2導電型をN型とし、半導体基板としてシリコン基板を使用する場合を例として説明する。なお、第1導電型をN型とし、第2導電型をP型としも良い。また、半導体基板としてシリコン基板以外の半導体基板を使用しても良い。
図1(a)に示される工程により、第1導電型の半導体基板1と第2導電型の第1の不純物層2との間に、PN接合が形成される。また、P型半導体基板1の内部にN型の第1の不純物層2を形成することにより、P型半導体基板1の表面と第1の不純物層2との間に半導体基板表面層3が形成され、第1の不純物層2とP型半導体基板1の裏面との間に半導体基板裏面層4が形成される。
次に、この半導体基板表面層3に、半導体素子(集積回路)6と、第1の不純物層2に接続する導電層7を形成する。本実施形態では、半導体素子6として横型MOSトランジスタを形成する場合を例として説明する。なお、導電層7は、第1の不純物層2を導通させるために必要な位置に、必要な数だけ設ければ良い。
フッ化ボロン(BF)をイオン源として、ボロンイオン(B)を注入してチャネル領域11を形成する。また、ヒ素イオン(As)を注入して、半導体基板表面層3内に、半導体基板表面から第1の不純物層2に達するN型の第2の不純物層5を形成する。(図1(b))
N型の第2の不純物層5に部分的にLOCOS酸化膜12を形成することにより、素子分離を行う。これにより、MOSトランジスタのソース領域13とドレイン領域14と、半導体基板表面と第1の不純物層とを電気的に接続する導電層7が形成される。前後して適宜、MOSトランジスタのゲート電極16、ソース電極17、ドレイン電極18、それらの電極と接続される配線層20、導電層7と接続される導電接続層21、及び保護膜22が形成される。(図1(b))
次に、第1の不純物層2と半導体基板表面層3とその上に形成されている配線層20と保護膜22により構成される積層体の強度を補うために、保護膜22の表面に接着用樹脂24を塗布して、仮支持基板25を貼り付けても良い。ここで、例えば、接着用樹脂24にはアクリル系の接着剤を用い、仮支持基板25には無アルカリガラスを用いる。(図1(c))なお、図1では、仮支持基板25を半導体素子6上に接着するように示しているが、通常の半導体装置の製造工程では、半導体基板上に複数の半導体素子6を同時に形成するものであり、複数の半導体素子上に仮支持基板を接着するものである。
次に、電気化学エッチング停止法を用いて、N型の第1の不純物層2が露出するまで、P型の半導体基板裏面層4を除去する。(図1(d))
図2は、電気化学エッチングを行うエッチング装置を示す。エッチング装置30は、エッチング槽31とエッチング用電源32とを有する。エッチング槽31は、エッチング液33で満たされる。エッチング槽31内には、金属電極34と半導体基板1とその積層体が設置される。エッチングを効率的に行うために、一般に、金属電極34は、半導体基板1の裏面に対向して配置される。エッチング液33には、例えば、水酸化カリウム(KOH)の温水溶液が用いられる。
半導体基板内にあるN型の第1の不純物層2は、例えば、導電層7、導電接続層21及び電線35を介してエッチング用電源32の正端子と接続される。また、金属電極34は、電線35を介してエッチング用電源32の負端子と接続される。P型の半導体基板裏面層4とN型の第1の不純物層2との間には、PN接合が形成されている。このため、N型の第1の不純物層2に正のバイアス電圧を印加するとP型の半導体基板裏面層4が存在する間は、P型の半導体基板裏面層4と金属電極34の間のエッチング液33に電流が流れることはなく、エッチング液33によりP型半導体基板裏面層4の化学エッチングが進行する。(図2(a))
化学エッチングが進行すると、半導体基板裏面層4が除去されるので、N型の第1の不純物層2が、エッチング液33内に露出する。N型の第1の不純物層2が、エッチング液33内に露出すると、エッチング液33内に電流が流れ、第1の不純物層2の裏面(半導体基板裏面層4が存在した際のPN接合界面)で陽極酸化が進行し、N型の第1の不純物層の裏面に酸化膜が形成される。この酸化膜がエッチングマスクとして機能し、エッチングが停止する。(図2(b))
図3は、半導体ウエハを収納するウエハホルダを示す。電気化学エッチングを行う際に、半導体ウエハをウエハホルダ41に収納し、エッチング液33に浸してエッチングを行っても良い。ウエハホルダ41は、埋め込み電極42、ウエハ吸着部43、電流入力部44、及びリークディテクション部45を備える。ウエハホルダ41は、例えば、主にテフロン(登録商標)により作製される。
半導体ウエハをウエハホルダ41に収納することにより、PN接合を形成する第1の不純物層2と電気的に接続される導電接続層21の部分にエッチング液33が侵入して、導電接続層21を腐食することが防止される。
なお、PN接合界面を用いる溶液エッチングでは、エッチングストップ層となる第1の不純物層(N型もしくはP型)に応じて、電気化学エッチング法もしくはパルス電流陽極酸化法を選定すれば良い。
エッチングする半導体基板が厚い場合には、エッチングをする前に、バックグラインド装置を用いて半導体基板の厚さを50μm程度まで程度に薄くしても良く、これによりエッチング溶液を使用するエッチング時間の短縮を図ることが可能となる。
電気化学エッチング停止法では、エッチング停止の制御性、再現性、信頼性はいずれも高い。シリコン基板を用いる場合、エッチング停止の制御性は、非常に高い。また、エッチング液には、水酸化カリウム温水溶液に限らず、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液等の他のアルカリエッチング溶液を用いても良い。
次に、第1の不純物層2の裏面に、恒久支持基板28を貼り合わせことにより、取り付ける(図1(f))。その前に、必要により、第1の不純物層2の裏面に中間層26を形成しても良い。中間層26を形成して裏面を平坦化することにより、後に第1の不純物層2の裏面に恒久支持基板28を接合する際に、第1の不純物層2の裏面と恒久基板との間の接合性が向上する。また、中間層26を形成して裏面を平坦化することにより、第1の不純物層2の裏面の露出面の凹凸によって生じる電界集中を緩和し半導体素子の性能の劣化を防止することが可能となる。中間層26には、絶縁膜、例えば、低温で減圧CVD法により低温で形成される酸化膜が用いられる(図1(e))。
第1の不純物層2の裏面が、恒久支持基板28との接合性の条件を満たし、電界集中による半導体装置の劣化を生じないほど平坦な場合には、中間層26を設ける必要はない。
そして、第1の不純物層2の裏面に、直接又は中間層26を介して、恒久支持基板28を貼り合わせる。恒久支持基板28は、機械的強度、熱的安定性、電気特性を考慮して選定される。例えば、恒久支持基板28には、放熱性の良好なエポキシ樹脂フィルムを用い、真空中にて加熱圧着することにより、接着層を用いずに恒久支持基板28を貼り付けるようにしても良い。この他に、恒久支持基板28には、サファイアガラス基板又は窒化アルミニウム基板等を用い、イオンビーム照射を用いた活性化接合技術を使用することにより、接着層を用いずに恒久支持基板28を貼り付けるようにしても良い。(図1(f))
保護膜22の表面に接着用樹脂24を塗布して、仮支持基板25を貼り付けている場合には、半導体ウエハを剥離液に浸して接着用樹脂24を溶解し、仮支持基板25を剥離して除去する。剥離液には、例えば、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を成分とする東京応化工業株式会社製のPMシンナーを用いる。なお、この仮支持基板25を除去する際に、半導体装置と恒久支持基板25とが剥離しないように十分な注意を払う。(図1(g))
通常の半導体装置を形成する場合と同様に、ダイシングソーを用いて保護膜22から恒久支持基板28までを切断を切断することにより、導電層7と導電接続層21を除去するとともに、半導体装置が形成されているチップを取り出して半導体装置を完成する。(図1(h))
図1(h)に示される本発明の第1の実施形態に係る半導体装置は、恒久支持基板28と、恒久支持基板28の上に設けられる第2導電型の不純物層2と、第2導電型の不純物層2の上に設けられ、半導体素子6を備える半導体層3と、
半導体層3の上に設けられ、半導体素子6と電気的に接続される配線層20と、
半導体素子6と配線層20とを被覆する保護層22とを備える。
そして、第2導電型の不純物層2は、第1導電型の半導体基板1と第1導電型の半導体基板1内に設けられた第2導電型の不純物層2と半導体基板裏面層4を有する積層体から、電気化学エッチング停止法を用いて、第2導電型の不純物層2をエッチング停止層として、第1導電型の半導体基板裏面層4を除去することにより、残存する第2導電型の不純物層2から構成される。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法によると、半導体素子(集積回路)の動作に不要な半導体基板の部分を高精度で除去し、放熱性に優れた絶縁材料からなる恒久支持基板に置き換えることができる。これにより、半導体素子(集積回路)の動作に不要な半導体基板の部分が残存する従来の半導体装置に比較して、基板容量を大きく低減することにより、高周波性能を向上することができる。また、従来の半導体素子(集積回路)に比較して、放熱性を向上させることができるので、半導体素子(集積回路)の発熱によって、半導体装置の性能が劣化することを防止することができる。
能動素子及び/又は受動素子を含む半導体素子が形成される半導体層3、又半導体層3と半導体層2の厚さが、ウエハ直径が200mm以上の大口径で、ウエハ厚さが0.05μm〜50.0μmと極めて薄くなっても、ウエハが反ったり破損したりすることがなくなるので、ウエハレベルチップサイズパッケージ技術と組み合わせることにより、超薄型パッケージを実現することが可能となる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及び半導体装置の製造方法を示す図である。図4に基づいて、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
第1導電型の単一材料からなる半導体基板61を用意する。そして、第1導電型の半導体基板61の表面に、エピタキシャル成長により第2導電型の第1の不純物層62を形成する。次に、第1の不純物層62の表面に、第2の不純物層63を形成することによりエピタキシャル基板64を形成する。このように形成することにより、エピタキシャル基板64の内部にPN接合が形成される。(図4(a))
第1導電型をP型とし、第2導電型をN型とし、半導体基板としてシリコン基板を使用する場合を一例として説明する。なお、第1導電型をN型とし、第2導電型をP型としも良い。また、半導体基板としてシリコン基板以外の半導体基板を使用しても良い。
次に、この第2の不純物層63に、半導体素子(集積回路)66と、第1の不純物層62に電気的に接続する導電層67を形成する。本実施形態では、半導体素子66として縦型MOSトランジスタを形成する場合を例とし説明する。(図4(b))
第2の不純物層63の表面から、異方性エッチングを行うことにより、第1の不純物層62に達する溝を形成する。溝内部に導電性膜を成膜することによりゲート電極71を形成する。(図4(b))
第2の不純物層63に部分的にLOCOS酸化膜12を形成することにより、素子分離を行う。これにより、MOSトランジスタのソース領域77と、エピタキシャル半導体基板64の表面と第1の不純物層62とを電気的に接続する導電層67が形成される。そして適宜、縦型MOSトランジスタのソース領域77と接続される配線層80、導電層67と接続される導電接続層81、及び保護膜82が形成される。(図4(b))
次に、第1の不純物層62と第2の不純物層63とその上に形成されている配線層80と保護膜82の強度を補うために、保護膜82の表面に接着用樹脂24を塗布して、仮支持基板25を貼り付けても良い。ここで、例えば、接着用樹脂24にはアクリル系の接着剤を用い、仮支持基板25には無アルカリガラスを用いる。(図4(c))
次に、電気化学エッチング停止法を用いて、N型の第1の不純物層62が露出するまで、P型の半導体基板61を除去する。(図4(d))
本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態においても、図2に示されるエッチング装置を用いて、電気化学エッチングを行う。本発明の第2の実施形態の電気化学エッチングを、第2の実施形態と第1の実施形態との対応を示しながら、第1の実施形態を説明する図2を用いて説明する。
エッチング装置30は、エッチング槽31とエッチング用電源32とを有する。エッチング槽31は、エッチング液33で満たされる。エッチング槽31内には、金属電極34とエピタキシャル半導体基板64(第1の実施形態の半導体基板1と対応)設置される。エッチングを効率的に行うために、一般に、金属電極34は、半導体基板61(第1の実施形態の半導体基板裏面層4と対応)の裏面に対向して配置される。エッチング液33には、例えば、水酸化カリウム(KOH)の温水溶液が用いられる。
エピタキシャル半導体基板64内にあるN型の第1の不純物層62(第1の実施形態の第1の不純物層2と対応)は、例えば、導電層67(第1の実施形態の導電層7と対応)、導電接続層81(第1の実施形態の導電接続層21と対応)及び電線35を介してエッチング用電源32の正端子と接続される。また、金属電極34は、電線35を介してエッチング用電源32の負端子と接続される。P型半導体基板61とN型の第1の不純物層62との間には、PN接合が形成されている。N型の第1の不純物層62に正のバイアスを印加するとP型半導体基板61が存在する間は、P型半導体基板61と金属電極34の間のエッチング液33に電流が流れることはなく、エッチング液33によりP型半導体基板61の化学エッチングが進行する。(図2(a))
化学エッチングが進行すると、P型半導体基板61が除去されるので、N型の第1の不純物層62が、エッチング液33内に露出する。N型の第1の不純物層62が、エッチング液33内に露出すると、エッチング液33内に電流が流れ、第1の不純物層62の裏面(P型半導体基板61が存在した際のPN接合界面)で陽極酸化が進行し、N型の第1の不純物層の裏面(P型半導体基板61が存在した際のPN接合界面)に酸化膜が形成される。この酸化膜がエッチングマスクとして機能し、エッチングが停止する。(図2(b))
本発明の第1の実施形態と同様に、本発明の第2の実施形態においても、電気化学エッチングを行う際に、半導体ウエハを、図3に示されるウエハホルダ41に収納し、エッチング液33に浸してエッチングを行っても良い。ウエハホルダ41は、埋め込み電極42、ウエハ吸着部43、電流入力部44、及びリークディテクション部45を備える。ウエハホルダ41は、例えば、主にテフロン(登録商標)により作製される。
半導体ウエハをウエハホルダ41に収納することにより、PN接合を形成する第1の不純物層62と電気的に接続される導電接続層81の部分にエッチング液33が侵入して、導電接続層81を腐食することが防止される。
なお、PN接合界面を用いる溶液エッチングでは、エッチングストップ層となる第1の不純物層(N型もしくはP型)に応じて、電気化学エッチング法もしくはパルス電流陽極酸化法を選定すれば良い。
エッチングする半導体基板が厚い場合には、エッチングをする前に、バックグラインド装置を用いて半導体基板の厚さを50μm以下に薄くしても良く、これによりエッチング溶液を使用するエッチング時間の短縮を図ることが可能となる。
電気化学エッチング停止法では、エッチング停止の制御性、再現性、信頼性はいずれも高い。シリコン基板を用いる場合、エッチング停止の制御性は、約0.1μmと非常に高い。また、エッチング液には、水酸化カリウム温水溶液に限らず、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液等の他のアルカリエッチング溶液を用いても良い。
次に、第1の不純物層2の裏面に、恒久支持基板28を取り付ける。ここで、第1の不純物層2と恒久支持基板28は、例えば、銀ペーストを用いて、接着層86によって加熱接合される。恒久支持基板28は、機械的強度、熱的安定性、電気特性を考慮して選定される。第2の実施形態では、恒久支持基板28には、例えば、導電性と放熱性に優れた銅板が使用される。(図4(e))
保護膜22の表面に接着用樹脂24を塗布して、仮支持基板25を貼り付けている場合には、半導体ウエハを剥離液に浸して接着用樹脂24を溶解し、仮支持基板25を剥離して除去する。剥離液には、例えば、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)を成分とする東京応化工業株式会社製のPMシンナーを用いる。なお、この仮支持基板25を除去する際に、半導体装置と恒久支持基板25とが剥離しないように十分な注意を払う。(図4(f))
通常の半導体装置の形成と同様に、ダイシングソーを用いて保護膜から恒久支持基板までを切断を切断することにより、導電層と導電接続層を除去するとともに、半導体装置が形成されているチップを取り出して半導体装置を完成する。(図4(g))
図4(g)に示される本発明の第2の実施形態に係る半導体装置は、恒久支持基板28と、恒久支持基板28の上に設けられる第2導電型の不純物層62と、第2導電型の不純物層62の上に設けられ、半導体素子66を備える半導体層63と、半導体層63の上に設けられ、半導体素子66と電気的に接続される配線層80と、半導体素子66と配線層80を被覆する保護層82とを備える。
第2導電型の不純物層62は、単一材料からなる第1導電型の半導体基板61と第1導電型の半導体基板61の上にエピタキシャル成長により形成された第2導電型の不純物層62とを有するエピタキシャル基板64からなる積層体から、電気化学エッチング停止法を用いて、第2導電型の不純物層62をエッチング停止層として、第1導電型の半導体基板61を除去することにより、残存する前記第2導電型の不純物層62から構成される。
本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法によると、半導体素子(集積回路)の動作に不要な半導体基板の部分を高精度で除去し、導電性と放熱性に優れた材料からなる恒久支持基板に置き換えることができる。これにより、半導体素子(集積回路)の動作に不要な半導体基板の部分が残存する従来の半導体装置に比較して、基板抵抗を大きく低減することにより、半導体装置のオン抵抗を低減することができる。また、恒久支持基板を半導体装置の電極として使用することが可能となり、これによっても半導体装置のオン抵抗の低減とコストの低減が可能となる。さらに、従来の半導体素子(集積回路)に比較して、放熱性を向上させることができるので、半導体素子(集積回路)の発熱によって、半導体装置の性能が劣化することを防止することができる。
能動素子及び/又は受動素子を含む半導体素子が形成される半導体層63、又半導体層63と半導体層62の厚さが、ウエハ直径が200mm以上の大口径で、ウエハ厚さが0.05μm〜50.0μmと極めて薄くなっても、ウエハが反ったり破損したりすることがなくなるので、ウエハレベルチップサイズパッケージ技術と組み合わせることにより、超薄型パッケージを実現することが可能となる。
1:半導体基板、2:第1の不純物層、3:半導体基板表面層、4:半導体基板裏面層、5:第2の不純物層、6:半導体素子、7:導電層、11:チャネル層、12:LOCOS酸化膜、13:ソース領域、14:ドレイン領域、16:ゲート電極、17:ソース電極、18:ドレイン電極、20:配線層、21:導電接続層、22:保護膜、24:接着用樹脂、25:仮支持基板、26:中間層、28:恒久支持基板、30:エッチング装置、31:エッチング槽、32:エッチング用電源、33:エッチング液、34:金属電極、35:電線、
41:エッチング用ウエハホルダ、42:埋め込み電極、43:ウエハ吸着部、44:電流入力部、45:リークディテクション部、61:半導体基板、62:第1の不純物層、63:第2の不純物層、64:エピタキシャル半導体基板、66:半導体素子、67:導電層、71:ゲート電極、72:LOCOS酸化膜、73:ソース領域、77:ソース電極、80:配線層、81:導電接続層、82:保護膜、86:接着層

Claims (3)

  1. 第1導電型の半導体基板の内部に第2導電型の第1の不純物層を形成することにより、前記半導体基板にPN接合を形成する工程(a)と、
    前記第1の不純物層の上面前記半導体基板表面との間の半導体基板表面層に、半導体素子と、前記第1の不純物層と電気的に接続され、前記半導体基板の表面に露出する導電層とを形成する工程(b)と、
    前記第1の不純物層と接続される前記導電層を、エッチング用電源の一方の電極と接続し、対向電極を前記エッチング用電源の他方の電極と接続し、前記半導体基板と前記対向電極とをエッチング液に浸し、前記半導体基板の内部に形成されたPN接合に逆バイアスを印加することにより、前記第1の不純物層をエッチング停止層として、前記第1の不純物層の下面と前記半導体基板裏面との間の半導体基板裏面層を除去する工程(c)と、
    前記第1の不純物層の下面に、恒久支持基板を取り付ける工程(d)と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 工程(a)において、前記半導体基板が単一材料からなる第1導電型の半導体基板であって、前記単一材料からなる第1導電型の半導体基板の内部にイオン注入により第2導電型の第1の不純物層を形成して、前記半導体基板の内部にPN接合を形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 工程(a)において、前記半導体基板がエピタキシャル基板であって、単一材料からなる第1導電型の半導体基板の上に、第2導電型の第1の不純物層をエピタキシャル成長し、第2導電型の前記第1の不純物層の表面に第1導電型の前記半導体基板表面層を形成することにより前記エピタキシャル基板を形成し、それにより、前記エピタキシャル半導体基板の内部にPN接合を形成することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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