JP5553650B2 - ドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法に関し、特にそのドラムブレーキ用バッキングプレートの機能を向上させる技術に関するものである。
たとえば、図10、11に示すようなドラムブレーキ用バッキングプレート100が知られている。この図10、11に示されるドラムブレーキ用バッキングプレート100は、一対のブレーキシューの一方に回動可能に設けられたブレーキレバーの先端部に一端部が連結されたブレーキケーブル110を、そのバッキングプレート100の一部100aからそのブレーキケーブル110側へ互いに平行な切断面100bの間で曲成された長手状のケーブル案内部100cで支持して案内するものであり、バッキングプレート100と一体にケーブル案内部100cが備えられるのでドラムブレーキの部品点数を削減させる利点がある。ケーブル案内部100cは、図12に示すように、バッキングプレート100の一部100a側へ先端部120aが突き出すポンチ120と、そのポンチ120との間でプレス加工するための凹面130aを有するダイス130とを用いて、バッキングプレート100の一部100aの長手方向の中央部を切り曲げてそのバッキングプレート100の一部100aの長手方向の中央部を凹面130aの底部側に突き出させるようにプレス加工して成形されるものである。
特開2005−133911号公報
しかしながら、上記のようなドラムブレーキ用バッキングプレート100の製造方法において、上記のようなポンチ120とダイス130とを用いてプレス加工によってケーブル案内部100cを成形しようとすると、プレス加工時ポンチ120の先端部120aからバッキングプレート100の一部100aの長手方向の中央部に荷重が集中するため、そのバッキングプレート100の一部100aの長手方向の中央部におけるポンチ120とダイス130の凹面130aとの非接触部の板厚がポンチ120の先端部120aがダイス130の凹面130aの底部に接近するに連れて集中的に薄くなる。そのため、ケーブル案内部100cの高さHを図10に示すように高くすると、図11に示すようにケーブル案内部100cの一部の幅寸法Dが局部的に小さく、且つ板厚が局部的に薄くなりドラムブレーキ制動時おけるブレーキケーブル110を支持して案内するために必要な強度を確保することが困難になるという問題があった。従って、ドラムブレーキ用バッキングプレート100においてケーブル案内部100cをプレス加工によって形成する場合には、その高さHに設計上の限界高さがある。
また、特許文献1では従来のケーブル案内部100cの限界高さより高く且つ十分な強度を確保するために、上記ケーブル案内部100cと同様の機能を有するケーブルガイドを別部品としてバッキングプレートに取り付けるような方法が用いられているが、この場合ドラムブレーキの部品点数が増えドラムブレーキの製造コストが高くなってしまうという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的とするところは、ドラムブレーキの部品点数を削減させ、且つ、強度を確保したまま従来のケーブル案内部の限界高さより高いケーブル案内部を有する、ドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法を提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1に係る発明の要旨とするところは、(a) 一対のブレーキシューの一方に回動可能に設けられたブレーキレバーの先端部に一端部が連結されたブレーキケーブルを、そのバッキングプレートの一部からそのブレーキケーブル側へ互いに平行な切断面の間で曲成された長手状のケーブル案内部で支持して案内する、ドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法であって、(b) 前記バッキングプレート側へ所定の曲率半径で突き出す先端側凸面を有する第1ポンチと、その第1ポンチの前記先端側凸面の少なくとも一部との間でプレス加工するための第1凹面を有する第1ダイスとを用いて、前記バッキングプレートの一部の長手方向の中央部を切り曲げる第1プレス工程と、(c) 前記バッキングプレート側へ突き出す基端側凸面とその基端側凸面の先端部からその基端側凸面よりも小さく前記第1ポンチの先端側凸面と同じ曲率半径でそのバッキングプレート側へ突き出す先端側凸面とを有する第2ポンチと、その第2ポンチの基端側凸面および先端側凸面との間でプレス加工するための第2面を有する第2ダイスを用いて、前記バッキングプレートの一部のうち前記第1プレス工程で切り曲げられた長手方向の中央部よりも外側に位置する部分をさらに切り曲げて、その第1プレス工程で延ばされた部分とは異なる部分を延ばす第2プレス工程とを、含むことにある。
また、請求項2に係る発明の要旨とするところは、請求項1に係る発明において、前記第1プレス工程において用いられる第1ポンチは、前記第2ポンチと同じものである。
また、請求項3に係る発明の要旨とするところは、請求項1または2に係る発明において、前記ケーブル案内部には、前記第1ポンチの先端側凸面と同様の曲率半径を有して前記ブレーキケーブルを支持し前記ブレーキレバーの回動方向に案内する凸状先端部と、その凸状先端部に連続するとともに前記バッキングプレートと連続するその凸状先端部より大きく前記基端側凸面と同様の曲率半径を有する一対の凸状基端部とが備えられている。
請求項1に係る発明のドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法によれば、前記第1プレス工程によって前記バッキングプレートの一部の長手方向の中央部が前記ブレーキケーブル側へ切り曲げられ、その後前記第2プレス工程によって前記第1プレス工程において切り曲げられた前記バッキングプレートの一部の長手方向の中央部が前記第2ポンチの先端側凸面と面接触させられ前記第2ポンチの基端側凸面により前記バッキングプレートの一部のうち前記第1プレス工程で延ばされた部分とは異なる部分が切り曲げられて前記バッキングプレートの一部の長手方向の中央部がさらに前記ブレーキケーブル側へ曲げられる。そのため、切り曲げにより生じる板厚の減少部分が、前記第1プレス工程における前記バッキングプレートの一部の長手方向の中央部分と前記第2プレス工程における前記バッキングプレートの一部のうち前記第1プレス工程で切り曲げられた長手方向の中央部分よりも外側に位置する部分とに分けられることから、切り曲げ後の前記ケーブル案内部の板厚が従来のケーブル案内部に比較して厚くなるので、強度を確保したまま従来のケーブル案内部の限界高さに比較して本願発明のケーブル案内部の限界高さを高くさせられる。
請求項2に係る発明のドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法によれば、前記第1プレス工程において用いられる第1ポンチは、前記第2ポンチと同じものであるため、前記プレス加工における金型の管理点数が少なくなる。
請求項3に係る発明のドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法によれば、前記ケーブル案内部には、前記第1ポンチの先端側凸面と同様の曲率半径を有して前記ブレーキケーブルを支持し前記ブレーキレバーの回動方向に案内する凸状先端部と、その凸状先端部に連続するとともに前記バッキングプレートと連続するその凸状先端部より大きく前記基端側凸面と同様の曲率半径を有する一対の凸状基端部とが備えられているため、前記ブレーキケーブルと接触する前記ケーブル案内部の凸状先端部の板厚が従来のケーブル案内部に比較して厚くなり前記ケーブル案内部の強度を好適に向上させられる。
本発明が適用されたデュオサーボ型ドラムブレーキを示す正面図である。 図1のII-II視断面図である。 図2のIII-III視面図である。 ドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法を説明するための工程図である。 予備プレス工程によって成形された円板部材を示す斜視図である。 第1プレス工程によって円板部材の一部が切り曲げ加工される状態を示す断面図である。 第2プレス工程によって円板部材の一部が切り曲げ加工される状態を示す断面図である。 第1プレス工程で使用される第1ポンチおよび第1ダイスの形状を示す斜視図である。 第2プレス工程後の円板部材の形状を示す斜視図である。 従来のバッキングプレートのケーブル案内部を示す図である。 図10のXI-XI視面図である。 従来のバッキングプレートのケーブル案内部の製造方法を説明する図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例のドラムブレーキ10が中央部に備えられたデュオサーボ型のドラムインディスクブレーキ12のハット型ディスクおよびキャリパ等を取り外した正面図である。上記ハット型ディスクは、図に示されていない円板状外周部と有底円筒状中央部とによって構成され、その円板状外周部はディスクブレーキの摩擦板として機能し、有底円筒状中央部はブレーキドラム14として機能している。また、ブレーキドラム14は、図1の1点鎖線で示す2つの同心円で表されており、その2つの円のうちのドラムブレーキ10の中心側の円はブレーキドラム14の内周面16を示している。
ドラムブレーキ10には、略円板形状を成し、たとえば図示しない車軸管、アクスルハウジング、サスペンション装置などの車体側部材すなわち非回転部材に一体的に固設されたバッキングプレート(ドラムブレーキ用バッキングプレート)18が備えられている。このバッキングプレート18の外周部には、前記ハット型ディスクの円板状外周部を保護するためのディスクカバー20が固定されている。
また、ドラムブレーキ10には、バッキングプレート18の左右の外周部に凸側が外側になる姿勢で互いに接近離間可能に略対称的に配設された円弧形状の一対のブレーキシュー22,24と、その一対のブレーキシュー22,24の一端部すなわち図1の上端部の間において位置固定に設けられたアンカー26と、そのアンカー26と一対のブレーキシュー22,24との間に張設され一対のブレーキシュー22,24の一端部を互いに接近する方向に常時付勢する一対のリターンスプリング28,30と、一対のブレーキシュー22、24の上端部間に架け渡された長手板状のストラット32と、一対のブレーキシュー22,24の他端部すなわち図1の下端部の間に介在させられてアジャストホイール34aの回転に伴って全長が変化させられることによりシュー間隙を調節する間隙調節装置34と、一対のブレーキシュー22,24の下端部間に張設されてそれら下端部を互いに接近する方向に常時付勢して間隙調節装置34を長手方向に挟圧するための中間部分がコイル状のスプリング36とが備えられている。
一対のブレーキシュー22,24は、何れも、バッキングプレート18の平板面18aと略平行な平板状を成し且つ図1に示す正面図において全体が円弧形状に湾曲したシューウェブ38,40と、それらの円弧形状を成す外周側端縁に沿って断面が略T字状を成すように一体的に固設された帯板状のシューリム42,44と、それらシューリム42,44の外周面に接着剤などで一体的に固着された摩擦材から成るライニング46,48とを備えてそれぞれ構成されている。
また、一対のブレーキシュー22,24は、シューウェブ38およびシューウェブ40にそれぞれ配設されたシューホールドダウン装置50,52によってバッキングプレート18側へ押圧されることによりそのバッキングプレート18に対して面方向の拡開移動可能に保持されている。
図1に示すように、ブレーキシュー22には、略円柱形状の取付軸54を備えた平板状のブレーキレバー56が配設されており、ブレーキシュー22の一端部とブレーキレバー56の基端部56aとは、その取付軸54によって、その取付軸54まわりに相対回動可能に連結されている。そして、ブレーキレバー56の基端部56aであって取付軸54に近い部分は、ストラット32のブレーキシュー22側の端部に切り欠かれた切欠面32aにシューウェブ38と共に係合させられている。また、ブレーキレバー56の先端部56bには、パーキングブレーキペダル、パーキングブレーキレバー等の図示されていないブレーキ操作装置が操作されることによって発生する操作力をそのブレーキレバー56の先端部56bに伝達するブレーキケーブル58が連結されている。
図2、図3に示すように、バッキングプレート18には、そのバッキングプレート18の外周側に穿設された取付穴18bに嵌め着けられブレーキケーブル58をバッキングプレート18に取り付けるケーブル取付部材60と、そのバッキングプレート18の取付穴18bに隣接する部分からブレーキケーブル58側へ突き出すようにそのバッキングプレート18の一部が切り曲げ加工によって切断され且つその切断された互いに平行な切断面18cとの間で突き出るように凸状に曲成された長手状のケーブル案内部18dとが備えられている。
ケーブル取付部材60は、弾性変形可能な材質たとえばプラスチック或いは合成ゴムによって構成されており、ケーブル取付部材60の一部分から取付穴18aに嵌め着けられる嵌着突起部60aと、ブレーキケーブル58が挿通可能な大きさでケーブル取付部材60に貫通された貫通穴60bとが備えられている。また、ケーブル取付部材60とブレーキレバー56の先端部56bとの間のブレーキケーブル58の周囲には、長手方向に圧縮されたコイルスプリング62が配設されており、そのコイルスプリング62の付勢力によって、ブレーキレバー56の先端部56bは、常時ブレーキケーブル58が引っ張られる引張方向と逆方向すなわち回動方向Fと逆方向に付勢されている。
ケーブル案内部18dは、ブレーキケーブル58をコイルスプリング62を介して支持し、且つそのブレーキケーブル58の一端部をブレーキレバー56の先端部56bの回動方向Fにバッキングプレート18の平板面18aと略平行な状態で案内するように、そのケーブル案内部18dの高さHが設定されている。
ここで、上記ケーブル案内部18dを有するドラムブレーキ10用バッキングプレート18は、例えば以下のようにして製造される。以下、図4乃至図9を参照して製造方法を説明する。また、図4はドラムブレーキ10用バッキングプレート18の製造方法を説明するための工程図である。
先ず、図4に示す予備プレス工程P1において、図示されていない均一厚みの円板状の綱板が所定形状に打ち抜かれ且つ所定の曲げ成形が施されて、図5に示す円板部材(バッキングプレート)64が成形される。この予備プレス工程P1によって円板部材64には、前記バッキングプレート18で成形されたケーブル案内部18d以外の殆どの形状のものが成形される。
図6は、図4に示す第1プレス工程P2で使用される切曲げプレス加工機66を説明する図である。この切曲げプレス加工機66には、図6に示すように、その切曲げプレス加工機66に取り付けられた円板部材64の一部64a側に曲率半径R1で突き出す基端側凸面68aとその基端側凸面68aの先端部から曲率半径R1よりも小さい曲率半径R2で円板部材64の一部64a側にさらに突き出す先端側凸面68bとを有する第1ポンチ68と、その第1ポンチ68の基端側凸面68aおよび先端側凸面68bとの間で切り曲げ加工するために前記ケーブル案内部18dの高さHより浅い深さ距離H1で凹んだ第1凹面70aを有する第1ダイス70とが備えられている。また、上記円板部材64の一部64aとは、図5に示す2点鎖線で囲まれた長手状の領域を示すものである。
第1プレス工程P2において、図6の左側の(a)図に示すように円板部材64は、第1ダイス70上に載置され切り曲げ加工時に円板状部材64の表面にしわ等が発生しないようにその円板状部材64の表面部分を押さえるしわ押え板72がその円板状部材64の表面上に載置される。その後、切曲げプレス加工機66に備えられた図示されていない駆動装置により第1ポンチ68が矢印C方向に移動させられて円板状部材64の一部64aに当接し、図6の右側の(b)図に示すように円板部材64の一部64aが第1ポンチ68と第1ダイス70によって切り曲げ加工される。第1プレス工程P2によって、円板部材64の一部64aには、図6の右側の(b)図に示すように高さがケーブル案内部18dの高さHより低い高さH1に設定された第1形状部64bが成形される。
また、第1プレス工程P2おいて、第1ポンチ68の基端側凸面68aにおける円板部材64の一部64aの長手方向の中央部より外側方向の外側部分68cが円板部材64の一部64aと当接せず、その基端側凸面68aにおける外側部分68cと連続する円板部材64の一部64aの長手方向の中央部側の内側部分68dが円板部材64の一部64aと当接する。
また、第1プレス工程P2では、第1ポンチ68の先端側凸面68bの先端部から円板部材64の一部64aの長手方向の中央部に荷重が集中するため、プレス加工時に円板部材64の一部64aの長手方向の中央部における第1ポンチ68と第1ダイス70の第1凹面70aとの非接触部すなわち局部64cの板厚が局部的に薄くなる。しかしながら、第1ダイス70の第1凹面70aの底部の深さ距離H1は、第1プレス工程P2後の第1形状部64bの局部64cの板厚がドラムブレーキ10の制動時にブレーキケーブル58を支持し案内するに十分な強度を有する程度の厚さになるように実験等により設定されたものであり、円板部材64の第1形状部64bはブレーキケーブル58を支持し案内するに十分な強度を有するものである。
図7は、図4に示す第2プレス工程P3で使用される切曲げプレス加工機74を説明する図である。切曲げプレス加工機74には、図7で示すように、第1プレス工程P2で使用された第1ポンチ(第2ポンチ)68と、その第1ポンチ68の基端側凸面68aおよび先端側凸面68bとの間で切り曲げ加工するために前記バッキングプレート18のケーブル案内部18dの高さHと同様の深さ距離Hで凹んだ第2凹面76aを有する第2ダイス76とが備えられている。
第2プレス工程P3において、図7の左側の(a)図に示すように円板部材64の第1形状部64bは、第2ダイス76上に載置され第1プレス工程P2と同様にしわ押え板72が円板部材64の表面上に載置される。その後、切曲げプレス加工機74に備えられた図示されていない駆動装置により第1ポンチ68が矢印C方向に移動させられて円板状部材64の第1形状部64bと当接し、図7の右側の(b)図に示すように円板部材64の一部64aが第1ポンチ68と第2ダイス76によって切り曲げ加工される。第2プレス工程P3によって、円板部材64の第1形状部64bは、図7の右側の(b)図に示すようにケーブル案内部18dの高さHと同等の高さHに設定された第2形状部64dに成形される。
また、第2プレス工程P3において、第1ポンチ68が矢印C方向に移動して図7の左側の(a)図に示すように円板部材64の第1形状部64bに当接するとその第1形状部64bと第1ポンチ68の先端側凸面68bおよび基端側凸面68aの内側部分64dとが面接触するので、円板部材64の第1形状部64bが第1ポンチ68と第2ダイス76とによって殆ど変形しない。そのため、第2プレス工程P3では、第1ポンチ68の基端側凸面68aの外側部分68cと第2ダイス76の第2凹面76aとによって円板部材64の一部64aの長手方向の中央部よりも外側に位置する部分すなわち円板部材64の一部64aにおいて第1プレス工程P2で延ばされた部分とは異なる部分が切り曲げられる。
また、第2プレス工程P3では、切り曲げ加工時に円板部材64の一部64aの長手方向の中央部よりも外側に位置する部分すなわち円板部材64の一部64aの第1ポンチ68と第2ダイス76の第2凹面76aとの非接触部の板厚が局部的に薄くなる。しかしながら、第1ダイス70の第1凹面70aの底部の深さ距離H1は、第2プレス工程P3によって円板部材64の一部64aが第1形状部64bの高さH1から第2形状部64dの高さHに高くなって、その円板部材64の一部64aの長手方向の中央部よりも外側に位置する部分の板厚が減少しても円板部材64の第2形状部64dがドラムブレーキ10の制動時にブレーキケーブル58を支持し案内するに十分な強度を有する程度の厚さになるように実験等により設定されたものである。そのため、円板部材64の第2形状部64dはブレーキケーブル58を支持し案内するに十分な強度を有するものである。
図8は、第1ポンチ68と第1ダイス70とを示す斜視図である。この図8によれば、第1ポンチ68の厚み寸法Aは第1ダイス70の第1凹面70aによって凹んだ穴70bの幅寸法Bに対して僅かに短くされており、第1ポンチ68が円板部材64の一部64aに当接して第1ダイス70の凹んだ穴70bに嵌め入れられると、円板状部材64の一部64aが切り込まれると同時に互いに平行な切断面64eの間で曲成されて第1ポンチ68の基端側凸面68aおよび先端側凸面68bと第1ダイス70の第1凹面70aとによって円板部材64の一部64aは所定形状に成形される。また、図示されてはいないが第2ダイス76は、第1ダイス70に比較して凹みの深さが深いだけでその他の形状は略同様である。そのため、本実施例で行われた第1プレス工程P2および第2プレス工程P3における切り曲げプレス加工機66,74の切り曲げ加工とは、円板部材64の一部64aを切り込みと同時に曲げを行う加工である。
図9は、第2プレス工程P3によって成形された円板部材64を示す斜視図であり、最後に図4に示す仕上げ工程P4によって、円板部材64はプレス加工されてドラムブレーキ10用バッキングプレート18が製造される。また、第2プレス工程P3によって成形された第2形状部64dがバッキングプレート18のケーブル案内部18dと同様のものである。また、上記第1プレス工程P2、第2プレス工程P3によってケーブル案内部18dは、第1ポンチ68の先端側凸面68bと同様の曲率半径R2を有する凸状先端部18eと、その凸状先端部18eに連続するとともにバッキングプレート18の平板面18aと連続するその凸状先端部18eより大きく基端側凸面68aと同様の曲率半径R1を有する一対の凸状基端部18fとが備えられる。
以上のように製造されたバッキングプレート18を有するドラムブレーキ10は、前記ブレーキ操作装置が操作されることによってブレーキケーブル58に操作力が発生すると、ケーブル案内部18dの凸状先端部18eがそのブレーキケーブル58を支持してブレーキレバー56の先端部56bを回動方向Fに案内する。それにより、ブレーキレバー56が、回動方向Fに回動しブレーキシュー24がストラット32に押されると共にブレーキシュー22が取付軸54に押されて一対のブレーキシュー22,24のライニング46,48がブレーキドラム14の内周面16に当接する。
本実施例のドラムブレーキ10用バッキングプレート18の製造方法によれば、第1プレス工程P2によって円板部材(バッキングプレート)64の一部64aの長手方向の中央部がブレーキケーブル58側へ切り曲げられ、その後第2プレス工程P3によって第1プレス工程P2において切り曲げられた円板部材64の一部64aの長手方向の中央部が第1ポンチ(第2ポンチ)68の先端側凸面68bと面接触させられ第1ポンチ68の基端側凸面68aの外側部分68cにより円板部材64の一部64aのうち第1プレス工程P2で延ばされた部分とは異なる部分が切り曲げられて円板部材64の一部64aの長手方向の中央部がさらにブレーキケーブル58側へ曲げられる。そのため、切り曲げにより生じる板厚の減少部分が、第1プレス工程P2における円板部材64の一部64aの長手方向の中央部分と第2プレス工程P3における円板部材64の一部64aのうち第1プレス工程P2で切り曲げられた長手方向の中央部分よりも外側に位置する部分とに分けられることから、切り曲げ後のケーブル案内部18dの板厚が従来の一回の曲げ加工によって成形されるケーブル案内部100cに比較して厚くなるので、強度を確保したまま従来のケーブル案内部100cの限界高さに比較して本実施例のケーブル案内部18dの限界高さを高くさせられる。また、図3、図11に示すように従来のケーブル案内部100c、本実施例のケーブル案内部18dにおいて、そのケーブル案内部の板厚の減少に従ってそのケーブル案内部の幅寸法Dも減少するため、ブレーキケーブル58と接触するケーブル案内部18dの凸状先端部18eの板厚が従来のケーブル案内部100cに比較して厚くなるとケーブル案内部18dの幅寸法も従来のケーブル案内部100cに比較して大きくなるので、ブレーキケーブル58がケーブル案内部18dから脱落し難くなる。
また、本実施例のドラムブレーキ10用バッキングプレート18の製造方法によれば、第1プレス工程P2および第2プレス工程P3において用いられるポンチは第1ポンチ68であり同じ形状のポンチを使用するので、切り曲げ加工における金型の管理点数が少なくなる。
また、本実施例のドラムブレーキ10用バッキングプレート18の製造方法によれば、ケーブル案内部18dには、第1ポンチ68の先端側凸面68bと同様の曲率半径R2を有してブレーキケーブル58を支持しブレーキレバー56の回動方向Fに案内する凸状先端部18eと、その凸状先端部18eに連続するとともにバッキングプレート18の平板面18aと連続するその凸状先端部18eより大きく基端側凸面68aと同様の曲率半径R1を有する一対の凸状基端部18fとが備えられているため、ブレーキケーブル58と接触するケーブル案内部18dの凸状先端部18eの板厚が従来のケーブル案内部100cに比較して厚くなりケーブル案内部18dの強度を好適に向上させられる。また、ケーブル案内部18dの凸状先端部18eの板厚が従来のケーブル案内部100cに比較して厚くなるとケーブル案内部18dの凸状先端部18eの幅寸法Dも大きくなるのでその凸状先端部18eからブレーキケーブル58の脱落が好適に防止される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適応される。
例えば、本実施例のドラムブレーキ10用バッキングプレート18の製造方法において、第1プレス工程P2および第2プレス工程P3では、同一形状のポンチすなわち第1ポンチ68が使用されたが、必ずしも第1プレス工程P2および第2プレス工程P3で同一形状のポンチが使用される必要はなく別々の形状のポンチが使用されても良い。
また、本実施例のドラムブレーキ10用バッキングプレート18の製造方法において、第1プレス工程P2では、第1ポンチ68の先端側凸面68bおよび基端側凸面68aの内側部分68dと第1ダイス70の第1凹面70aとによって円板部材64の一部64aが第1形状部64dに成形されたが、必ずしも第1ポンチ68の基端側凸面68aと円板部材64の一部64aとが当接されなければならないことはなく、第1ポンチ68の先端側凸面68bの少なくとも一部と第1ダイス70の第1凹面70aとで第1形状部64bを成形しても良い。ただしその際には、上記第1ポンチ68の先端側凸面68bの少なくとも一部との間でプレス加工されるように第1ダイス70の第1凹面70aの形状が変更された第1ダイスが必要である。
また、本実施例のドラムブレーキ10用バッキングプレート18の製造方法において、円板部材64の一部64aからケーブル案内部18dを成形するために第1プレス工程P2と第2プレス工程P3との2工程に分けて成形したが、必ずしも2工程で成形される必要はなく1工程でケーブル案内部18dを成形しても良い。
その他一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:ドラムブレーキ
18(64):バッキングプレート(円板部材)
18c(64e):切断面
18d(64d):ケーブル案内部(第2形状部)
18e:凸状先端部
18f:一対の凸状基端部
22,24:一対のブレーキシュー
56:ブレーキレバー
56b:先端部
58:ブレーキケーブル
68:第1ポンチ(第2ポンチ)
68a:基端部側凸面
68b:先端部側凸面
70:第1ダイス
70a:第1凹面
76:第2ダイス
76a:第2凹面
R1,R2:曲率半径
P2:第1プレス工程
P3:第2プレス工程

Claims (3)

  1. 一対のブレーキシューの一方に回動可能に設けられたブレーキレバーの先端部に一端部が連結されたブレーキケーブルを、該バッキングプレートの一部から該ブレーキケーブル側へ互いに平行な切断面の間で曲成された長手状のケーブル案内部で支持して案内するドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法であって、
    前記バッキングプレート側へ所定の曲率半径で突き出す先端側凸面を有する第1ポンチと、該第1ポンチの前記先端側凸面の少なくとも一部との間でプレス加工するための第1凹面を有する第1ダイスとを用いて、前記バッキングプレートの一部の長手方向の中央部を切り曲げる第1プレス工程と、
    前記バッキングプレート側へ突き出す基端側凸面と該基端側凸面の先端部から該基端側凸面よりも小さく前記第1ポンチの先端側凸面と同じ曲率半径で該バッキングプレート側へ突き出す先端側凸面とを有する第2ポンチと、該第2ポンチの基端側凸面および先端側凸面との間でプレス加工するための第2面を有する第2ダイスを用いて、前記バッキングプレートの一部のうち前記第1プレス工程で切り曲げられた長手方向の中央部よりも外側に位置する部分をさらに切り曲げて、該第1プレス工程で延ばされた部分とは異なる部分を延ばす第2プレス工程と
    を、含むことを特徴とするドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法。
  2. 前記第1プレス工程において用いられる第1ポンチは、前記第2ポンチと同じものである請求項1のドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法。
  3. 前記ケーブル案内部には、前記第1ポンチの先端側凸面と同様の曲率半径を有して前記ブレーキケーブルを支持し前記ブレーキレバーの回動方向に案内する凸状先端部と、該凸状先端部に連続するとともに前記バッキングプレートと連続する該凸状先端部より大きく前記基端側凸面と同様の曲率半径を有する一対の凸状基端部とが備えられていることを特徴とする請求項1または2のドラムブレーキ用バッキングプレートの製造方法。
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