JP5488872B2 - ディスクブレーキ - Google Patents

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Description

本発明は、車両等を制動するためのディスクブレーキに関する。
例えば、ディスクブレーキでは、ブレーキ性能を向上させる上で、ディスクロータの外径を大きく設定して熱容量を増大させることが有効である。そこで、特許文献1に記載されているように、ディスクロータの外径を大きく設定するために、キャリア(取付部材)のディスクロータを跨ぐ部分(以下、跨部という)の厚さ(ディスクロータの径方向の寸法)をできるだけ小さくすることが試みられている。この特許文献1に記載されているディスクブレーキには、インナ側パッドガイドとアウタ側パッドガイドとを連結部で連結して形成したパッドスプリングがキャリア(取付部材)のディスクロータ回転方向両側に設けられている。。
特開2008−138752号公報
上記の特許文献1のディスクブレーキにおいては、パッドスプリングの連結部の幅(ディスクロータの径方向の寸法)を小さく設定すると、パッドスプリングの剛性が不足してパッドスプリングにガタツキが発生する可能性がある。本発明は、ディスクロータの外径を大きく設定した場合のパッドスプリングのガタツキを防止したディスクブレーキを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のディスクブレーキは、取付部材は、ディスクロータ回転方向両側に一対で設けられディスクロータを挟んでディスクロータ軸方向両側に設けられるパッドガイドを有し、パッドガイドは、摩擦パッドの凸部が嵌合され底部に摩擦パッドからの制動トルクをパッドスプリングを介して支持するトルク支持部が形成される凹部を有するとともに、パッドガイドのディスクロータ対向面に対して反対側の側面には、ディスクロータ回転方向における取付部材の中央部から外方へ延びるとともにディスクロータ軸方向における取付部材の外方へパッドガイドから突出する突出部が設けられ、パッドスプリングは、各パッドガイドにそれぞれ単独で設けられており、パッドガイドに嵌合される嵌合部と、該嵌合部におけるトルク支持部との対応位置のディスクロータ軸方向両側からそれぞれがパッドガイドのディスクロータ対向面と該ディスクロータ対向面と反対側の側面とに当接してディスクロータ回転方向における取付部材の中央部から外方へ延びてパッドガイドを挟持する一対の係止部と、を有し、一対の係止部は、取付部材のディスクロータ対向面に当接する固定爪と、取付部材のディスクロータ対向面に対して反対側の側面に当接する係止爪と、を有し、係止爪は、パッドスプリングの嵌合部が対応する各パッドガイドの凹部に嵌合される途中から弾性変形し、各パッドガイドの突出部に当接し、突出部は、取付部材のディスクロータ対向面に対してディスク軸方向外方へ傾斜した傾斜部と、該傾斜部に連続し取付部材のディスクロータ対向面に対して平行な頂部と、を有し、パッドスプリングの係止爪の先端側が突出部の頂部に当接し、パッドスプリングが取付部材に固定されることを特徴とする。
本発明によれば、パッドスプリングのガタツキを防止したディスクブレーキを提供することができる。
本実施形態のディスクブレーキの平面図である。 本実施形態のディスクブレーキの正面図である。 本実施形態のディスクブレーキのキャリアを取り外した状態の平面図である。 本実施形態のディスクブレーキのキャリア単体の平面図である。 本実施形態のディスクブレーキに使用されるパッドスプリングの斜視図である。 図5に示されるパッドスプリングの平面図である。 図5に示されるパッドスプリングの正面図である。 本実施形態の説明図で、パッドスプリングをパッドガイドに取り付ける工程の初期段階を示す図である。 図8に示される状態からパッドスプリングを移動させてパッドスプリングの係止爪がパッドガイド側部の突出部(傾斜面)に当接した状態を示す図である。 図9に示される状態からパッドスプリングをさらに移動させてパッドスプリングのパッドガイドへの取り付けが完了した状態を示す図である。
本発明の一実施形態を添付した図を参照して説明する。
図1および図2に示されるディスクブレーキ1は、車両に取付けられるディスクブレーキ1であり、ディスクロータ2の回転方向(図1および図2における左右方向。以下、ディスク回転方向という。)に延びてディスクロータ2をディスクロータ2の軸方向(図1における上下方向。以下、ディスク軸方向という。)へ跨ぐように設けられるキャリア3(取付部材)と、該キャリア3に取付けられディスクロータ2の各摩擦面2a,2bに対向配置される一対の摩擦パッド4,5と、ディスクパス部を介してディスクロータ2を跨ぐように設けられ車両のアウタ側(図1における下側)に爪部6が形成されるとともに車両のインナ側(図1における上側)にシリンダボアとピストンとからなるシリンダ部が構成されるキャリパ7と、を含む。
キャリパ7は、ディスク軸方向に延びてディスク回転方向に離間する一対のスライドピン8,9を有し、各スライドピン8,9は、キャリア3により摺動可能に支持される。これにより、キャリパ7は、一対のスライドピン8,9が案内されディスク軸方向へ移動可能である。キャリパ7の各スライドピン8,9の取付部とキャリア3との間における各スライドピン8,9の外周には、各スライドピン8,9の外表面を保護するためのブーツ10が設けられている。各摩擦パッド4,5のディスク回転方向両端部(図2における左右両側端部)には、後述するパッドスプリング15,16を介してキャリア3の対応する各パッドガイド11,12,13,14(図4参照)の各凹部21,22,23,24に係合される凸部17,18が設けられる。そして、各摩擦パッド4,5は、凸部17,18が対応する凹部21,22,23,24に案内されディスク軸方向へ移動可能に配置されている。
そして、アウタ側の摩擦パッド4制動時に、ディスクロータ2の回転力は、ディスクロータ2が正回転(図2に示されるA方向へ回転)している場合、各摩擦パッド4,5の図2における左側の各凸部17が、キャリア3の図2における左側の各パッドガイド11,13の凹部21,23の底部に形成された各トルク支持部21a,23aにより支持される。なお、ディスクロータ2が逆回転(図2に示されるA方向と逆回転)している場合、各摩擦パッド4,5の図2における右側の凸部18が、キャリア3の図2における右側の各パッドガイド12,14の凹部22,24の底部に形成された各トルク支持部22a,24aにより支持される。
キャリア3(取付部材)は、例えばダクタイル鋳鉄により形成され、図4に示されるように、ディスク回転方向両側にディスクロータ2をディスク軸方向(図4における上下方向)へ跨ぐように設けられる一対の跨部19,20と、ディスク回転方向へ延びて一対の跨部19,20間を連結する一対の側板25,26と、を含む枠形状に形成されている。側板25の両端には、上述した一対のパッドガイド11,12が設けられ、該一対のパッドガイド11,12の各対向面(キャリア3のディスク回転方向中央へ向けられた面)には、それぞれ略コ字状に形成され底部がトルク支持部21a,22aとなる凹部21,22が設けられている。そして、一対のパッドガイド11,12のアウタ側の面(図4における下側の面で、ディスクロータ対向面11a,12aに対して反対側の側面)には突出部27が設けられている。この突出部27により、一対のパッドガイド11,12のアウタ側に、各パッドガイド11,12のディスクロータ対向面11a,12aに対してディスク軸方向外方(アウタ側)へ傾斜した傾斜部28と、該傾斜部28に連続し各パッドガイド11,12のディスクロータ対向面11a,12aに対して平行な頂部29が形成される。
また、側板26の両端には、上述した一対のパッドガイド13,14が設けられ、該一対のパッドガイド13,14の各対向面(キャリア3のディスク回転方向中央へ向けられた面)には、それぞれ略コ字状に形成され底部がトルク支持部23a,24aとなる凹部23,24が設けられている。そして、一対のパッドガイド13,14のインナ側の面(図4における上側の面で、ディスクロータ対向面13a,14aに対して反対側の側面)には突出部27が設けられている。この突出部27により、一対のパッドガイド13,14のインナ側に、各パッドガイド13,14のディスクロータ対向面13a,14aに対してディスク軸方向外方(インナ側)へ傾斜した傾斜部28と、該傾斜部28に連続し各パッドガイド13,14のディスクロータ対向面13a,14aに対して平行な頂部29が形成される。
パッドスプリング16は、ばね鋼により構成されており、パッドガイド12,13に取付けられる。図5乃至図7に示されるように、パッドスプリング16は、パッドガイド12,13の凹部22,23のトルク支持部22a,23a(底部)に当接されるトルク受け部31(嵌合部)と、該トルク受け部31のディスク軸方向両端からディスク回転方向外方(図6における上方)へ向けて延びる一対の係止部32,33と、トルク受け部31の上端からディスク回転方向内方へ延び略コ字状に形成された凹部22,23の上側の面に当接される嵌合片34(嵌合部)と、トルク受け部31の下端に接続されアウタ側の摩擦パッド4の凸部17およびインナパッド5の凸部18をディスクロータ2の径方向外方(図2における上方)へ付勢するパッド付勢部35とを含む。
一対の係止部32,33のうち、パッドガイド12,13のディスクロータ対向面12a,13aに当接される固定爪32は、先端に向けてディスクロータ2に対して離間する側へ僅かに内向するように傾斜し、その先端が当該パッドスプリング16の取付を容易にするためにディスクロータ2側(図6における左側)へ曲げられている。他方、パッドガイド12,13のディスクロータ対向面12a,13aに対して反対側の側面に当接される係止爪33は、平面視で略S字状に形成され、トルク受け部31からディスクロータ2に対して離間する方向(図6における右方向)へ延びる第1片33aと、第1湾曲部33bを介して第1片33aに連続し先端に向けてディスクロータ2側へ内向するように所定角度で傾斜する第2片33cと、該第2片33cの先端に設けられ第1湾曲部33bに対して反対側へ湾曲する第2湾曲部33dと、により構成される。なお、第2片33cは、固定爪32に対して長さが略等しく、かつ幅(図5における上下方向の寸法)が小さく形成されている。
パッド付勢部35は、トング形状に形成され、トルク受け部31のディスク径方向内方端からディスク回転方向内方(図6における下方)へ延びる基片35aと、摩擦パッド4,5の対応する凸部18,17の下端面に当接される当接片35bと、一端が基片35aのディスクロータ2側に対して反対側の端部に接続されるとともに他端が当接片35bのディスクロータ2側に対して反対側の端部に接続される略C字形状に形成され周方向へ押し縮められることで付勢力を発生させるばね片35cとにより構成される。なお、図5および図7に示されるように、パッドスプリング16は、トルク受け部31とパッド付勢部35の基片35aとの間に切り起こし部36を有し、該切り起こし部36を対応するパッドガイド12、13のそれぞれ略コ字状に形成された凹部22,23の下側の面に当接させることで、当該パッドスプリング16がディスク回転方向に移動しないように保持している。
他方、パッドスプリング15は、対角上に位置するパッドガイド11,14に取付けられ、パッドスプリング16に対してミラー対称に形成されるので、ここでは、パッドスプリング15のパッドスプリング16に対する相当部分にパッドスプリング16と同一の名称および符号を付与して、パッドスプリング15の詳細な説明を省略する。
本実施形態では、アウタ側の摩擦パッド4は、その凸部17、18がそれぞれパッドスプリング15,16のパッド付勢部35,35によりディスク径方向外方(図2における上方)へ付勢されキャリア3に対するずれおよびガタツキが防止される。また、インナパッド5は、その凸部17、18がそれぞれパッドスプリング16,15のパッド付勢部35,35によりディスク径方向外方(図2における上方)へ付勢されキャリア3に対するずれやガタツキが防止される。
図2に示されるように、各摩擦パッド4,5には、凸部18のディスクロータ2側(パッドライニング側)とは反対側の面にそれぞれパッド戻しばね37(戻しばね)が設けられる。該パッド戻しばね37は、一端の固定部37aが対応する摩擦パッド4,5の凸部18に固定され他端がR部37bを介して外側へ曲げられた略V字状に形成される。そして、図3に示されるように、各摩擦パッド4,5がキャリア3に組み付けられた状態では、各パッド戻しばね37は、R部37bがそれぞれパッドガイド12,14に取付けられたパッドスプリング16,15の係止爪33、具体的には第2湾曲部33dに当接される。なお、パッド戻しばね37のR部37bの曲率半径は、各パッドスプリング15,16の係止爪33の第2湾曲部33dの曲率半径に対して小さく設定されている。なお、本実施形態においては、図2のA方向のディスク回転方向に対して回入側にのみパッド戻しばね37を設けるようにしているが、これに限らず、回出側にもパッド戻しばね37を設けるようにしてもよい。
本実施形態では、パッドスプリング15がキャリア3(取付部材)の対角上に位置するパッドガイド11,14に取付けられ、パッドスプリング16が他方の対角上に位置するパッドガイド12,13に取付けられる。ここでは、パッドスプリング15をパッドガイド14に取付ける場合の手順を説明し、パッドスプリング15をパッドガイド11に取付ける手順、ならびにパッドスプリング16をそれぞれパッドガイド12,13に取付ける手順は、パッドスプリング15をパッドガイド14に取付ける手順と同一であるので、これらの説明を省略する。
まず、図8に示されるように、パッドスプリング15のトルク受け部31(嵌合部)をパッドガイド14の凹部24のトルク支持部24a(底部)に対向させ、パッドガイド14のディスクロータ対向面14aによりパッドスプリング15の固定爪32(係止部)の内側を案内しながら、パッドスプリング15をパッドガイド14に対してディスク回転方向外方(図8における右方向)へ移動させる。すると、図9に示されるように、パッドスプリング15を移動させる途中で、係止爪33(係止部)の第2湾曲部33dがパッドガイド14の傾斜部28に当接する。そして、第2湾曲部33dを引き続き傾斜部28により案内するとともに係止爪33の第1湾曲部33bを弾性変形させながら、パッドスプリング15をパッドガイド14に対してさらに押し込み、パッドスプリング15のトルク受け部31をパッドガイド14の凹部24のトルク支持部24aに当接させることにより、図10に示されるように、パッドスプリング15のパッドガイド14への取付けが完了する。
上述した手順で、各パッドガイド11,12,13,14にそれぞれ対応するパッドスプリング15,16を順次取付けた後、アウタ側の摩擦パッド4の各凸部17、18で各パッドガイド11,12に取り付けられた各パッドスプリング15,16のパッド付勢部35の当接片35bを押し下げるようにして、各凸部17、18を各パッドガイド11,12の凹部21,22に各パッドスプリング15,16を介してディスク軸方向へ移動可能に嵌合させる。これにより、アウタ側の摩擦パッド4がキャリア3に取付けられ、当該アウタ側の摩擦パッド4の凸部18に取付けられているパッド戻しばね37(戻しばね)のR部37bが、パッドガイド12に設けられた突出部27の頂部29に当接するパッドスプリング16の係止爪33、具体的には第2湾曲部33dにより受けられる。
同様に、インナパッド5の各凸部17、18で各パッドガイド13,14に取り付けられた各パッドスプリング16,15のパッド付勢部35の当接片35bを押し下げるようにして、各凸部17、18を各パッドガイド13,14の凹部23,24に各パッドスプリング16,15を介してディスク軸方向へ移動可能に嵌合させる。これにより、インナパッド5がキャリア3に取付けられ、当該インナパッド5の凸部18に取付けられているパッド戻しばね37のR部37bが、パッドガイド14に設けられた突出部27の頂部29に当接するパッドスプリング15の係止爪33の第2湾曲部33dにより受けられる。
したがって、制動解除後、アウタ側の摩擦パッド4に取付けられたパッド戻しばね37により、キャリパ7をキャリア3に対してディスク軸方向外方(アウタ側)へ移動させてアウタ側の摩擦パッド4をディスクロータ2から離間させることができ、ディスクブレーキ1の引き摺りを抑止することができる。また、インナパッド5に取付けられたパッド戻しばね37により、アウタ側の摩擦パッド4に取付けられたパッド戻しばね37によるキャリパ7の戻し量が大き過ぎてインナパッド5がディスクロータ2に接触してしまうのを防止することができる。
本実施形態では以下の効果を奏する。
本実施形態によれば、キャリア3(取付部材)のアウタ側のディスク回転方向両側に一対のパッドガイド11,12を設け、キャリア3のインナ側のディスク回転方向両側に一対のパッドガイド13,14を設け、各パッドガイド11,12,13,14にそれぞれ対応するパッドスプリング15,16を単独で取付けている。このため、上記従来技術では、パッドスプリング15,16の剛性不足に起因するパッドスプリング15,16のずれおよびガタツキが問題となる可能性があるが、本実施形態では、各パッドスプリング15,16のトルク受け部31のディスク回転方向両側から延びる一対の係止部32,33により対応する各パッドガイド11,12,13,14のディスク軸方向両側を挟持したので、パッドスプリング15,16のずれやガタツキを解消することができる。そして、一対の係止部32,33を構成する固定爪32と係止爪33とのディスク回転方向外方へ延びる長さを等しく形成し、ディスク径方向の幅を変えて(係止爪33の幅を小さくする)、固定爪32のばね力と係止爪33のばね力とを相対して調節することにより、パッドスプリング15,16をディスク軸方向へずれ難くすることができる。
また、ディスクロータ2の外径が大きくなるに伴いキャリア3の跨部19,20のディスク径方向の厚さが小さくなった場合であっても、ディスクロータ2を跨いでパッドスプリング11,13間およびパッドスプリング12、14間が連結されている従来技術のディスクロータ1(例えば、特許文献1参照)のように、パッドスプリング15,16に要求される精度が高まり製造コストが上昇することがない。
さらに、各パッドガイド11,12,13,14のディスクロータ対向面11a,12a,13a,14aに対して反対側の側面に突出部27を設けている。このため、各パッドスプリング15,16の取付け時に、各突出部27に形成された傾斜部28により係止爪33の第2湾曲部33dを頂部29へ向けて案内されるので、各パッドスプリング15,16の各パッドガイド11,12,13,14への組み付け性を向上させることができる。
そして、制動解除後、アウタ側の摩擦パッド4に取り付けられたパッド戻しばね(戻しばね)37により、キャリパ7をキャリア3に対してディスク軸方向外方(アウタ側)へ移動させてアウタ側の摩擦パッド4をディスクロータ2から離間させることができ、ディスクブレーキ1の引き摺りを抑止することができる。また、インナパッド5に取付けられたパッド戻しばね37により、アウタ側の摩擦パッド4に取付けられたパッド戻しばね37によるキャリパ7の戻し量が大き過ぎてインナパッド5がディスクロータ2に接触してしまうのを防止することができる。さらに、各パッド戻しばね37のR部37bを対応する各パッドスプリング15,16の係止爪33の第2湾曲部33dに当接させたので、キャリア3(取付部材)側に、各パッド戻しばね37の受けを新たに設ける必要がない。
また、パッド戻しばね(戻しばね)37の先端が、パッドスプリング16,15の係止爪33、具体的には第2湾曲部33dに当接するようになっているため、係止爪33は、パッドスプリング16の係止とパッド戻しばね37の受承との2つの機能を兼ねている。このため、特開2009−41769号公報に示されているように、パッドスプリングに別途、戻しばねための当接板部(受承部分)を形成する必要がなく、パッドスプリングの製造を容易にすることができる。
1 ディスクブレーキ、2 ディスクロータ、3 キャリア(取付部材)、4,5 摩擦パッド、7 キャリパ、11,12,13,14 パッドガイド、11a,12a,13a,14a ディスクロータ対向面、15,16 パッドスプリング、17,18 凸部、21,22,23,24 凹部、21a,22a,23a,24a トルク支持部、27 突出部、32 固定爪(係合部)、33 係止爪(係合部)、37 パッド戻しばね(戻しばね)

Claims (2)

  1. ディスクロータ回転方向に延びて該ディスクロータ回転方向両側にディスクロータをディスクロータ軸方向へ跨ぐ取付部材と、前記ディスクロータ回転方向両側に凸部を有し前記取付部材にディスクロータ軸方向へ摺動可能に取付けられる少なくとも一対の摩擦パッドと、前記取付部材に設けられ該取付部材に対する前記ディスクロータ軸方向への移動により前記摩擦パッドが前記ディスクロータの両面に押圧されるキャリパと、前記取付部材と前記摩擦パッドとの間に設けられ前記摩擦パッドをディスクロータ径方向外方へ付勢するパッドスプリングとを備えるディスクブレーキであって、
    前記取付部材は、前記ディスクロータ回転方向両側に一対で設けられ前記ディスクロータを挟んで前記ディスクロータ軸方向両側に設けられるパッドガイドを有し、
    前記パッドガイドは、前記摩擦パッドの凸部が嵌合され底部に前記摩擦パッドからの制動トルクを前記パッドスプリングを介して支持するトルク支持部が形成される凹部を有するとともに、前記パッドガイドのディスクロータ対向面に対して反対側の側面には、前記ディスクロータ回転方向における前記取付部材の中央部から外方へ延びるとともに前記ディスクロータ軸方向における前記取付部材の外方へ前記パッドガイドから突出する突出部が設けられ、
    前記パッドスプリングは、各パッドガイドにそれぞれ単独で設けられており、前記パッドガイドに嵌合される嵌合部と、該嵌合部における前記トルク支持部との対応位置の前記ディスクロータ軸方向両側からそれぞれが前記パッドガイドのディスクロータ対向面と該ディスクロータ対向面と反対側の側面とに当接して前記ディスクロータ回転方向における前記取付部材の中央部から外方へ延びて前記パッドガイドを挟持する一対の係止部と、を有し、
    前記一対の係止部は、前記取付部材のディスクロータ対向面に当接する固定爪と、前記取付部材のディスクロータ対向面に対して反対側の側面に当接する係止爪と、を有し、
    前記係止爪は、前記パッドスプリングの前記嵌合部が対応する各パッドガイドの前記凹部に嵌合される途中から弾性変形し、各パッドガイドの前記突出部に当接し、
    前記突出部は、前記取付部材のディスクロータ対向面に対してディスク軸方向外方へ傾斜した傾斜部と、該傾斜部に連続し前記取付部材のディスクロータ対向面に対して平行な頂部と、を有し、
    前記パッドスプリングの係止爪の先端側が前記突出部の頂部に当接し、前記パッドスプリングが前記取付部材に固定されることを特徴とするディスクブレーキ。
  2. 一端が前記摩擦パッドに固定されるとともに他端が前記取付部材側に当接され該摩擦パッドを前記ディスクロータに対して離間する方向へ付勢する戻しばねを有し、該戻しばねの他端が、前記取付部材のディスクロータ対向面に対して反対側の側面に当接する前記係止爪に当接することを特徴とする請求項に記載のディスクブレーキ。
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