JP5551841B1 - 物品の持ち上げ補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 物品を急に回転させることなくその姿勢を縦向きから横向きにし、持ち上げ位置も下側から上側に位置させることができるようにして安全性の向上を図るとともに、操作性の向上を図る。
【解決手段】 一端側に物品Wが載置される基台1を備え、基台1の他端側に物品Wを支持可能な支持面21を有した支持体20を設け、支持体20を、支持面21が基台1に載置された物品Wの側部に対峙する起立位置X,起立位置Xから押圧により傾動させられて所定角度傾斜する傾斜位置Y,傾斜位置Yから押圧により上方へ上げられながら更に傾動させられて物品Wを横臥させて支持面21に支持する横臥位置Zの3位置に移動可能にし、基台1に支持体20の傾斜位置Yから横臥位置Zまで支持体20を支承する支承部材50を設け、支持体20を移動可能に基台1に連結する連結機構60を設けた。
【選択図】図1
【解決手段】 一端側に物品Wが載置される基台1を備え、基台1の他端側に物品Wを支持可能な支持面21を有した支持体20を設け、支持体20を、支持面21が基台1に載置された物品Wの側部に対峙する起立位置X,起立位置Xから押圧により傾動させられて所定角度傾斜する傾斜位置Y,傾斜位置Yから押圧により上方へ上げられながら更に傾動させられて物品Wを横臥させて支持面21に支持する横臥位置Zの3位置に移動可能にし、基台1に支持体20の傾斜位置Yから横臥位置Zまで支持体20を支承する支承部材50を設け、支持体20を移動可能に基台1に連結する連結機構60を設けた。
【選択図】図1
Description
本発明は、米袋等の物品を回転させてその姿勢を縦向きから横向きにするとともに持ち上げ位置も下側から上側に位置させて物品を持ち運びし易いようにすることのできる物品の持ち上げ補助具に関する。
一般に、物品としての米袋においては、専用の袋を用い、これに米を入れて計量器において計量し、その後、手で持って計量器から下ろすとともに袋の開口を閉じ、それから、パレットに所要量を載せ、その後、フォークリフトで搬送し、トラックに積み込んだり倉庫に収納するなどしている。また、パレットに載せずに直接手で持って搬送することも行う。
この場合、米袋は横寸法に比して縦寸法が長く米を収容すると約30Kgにもなる重量物なので、このような縦長の重量物を手で持つ場合、縦長に立てた状態で持ち上げると持ちにくい。そのため、略90度横倒しにした状態で持ち上げるようにしているが、この横倒しにして持ち上げる作業も容易でないことから、従来から、容易に横倒しして持ち運びできる補助具が開発されている。
この場合、米袋は横寸法に比して縦寸法が長く米を収容すると約30Kgにもなる重量物なので、このような縦長の重量物を手で持つ場合、縦長に立てた状態で持ち上げると持ちにくい。そのため、略90度横倒しにした状態で持ち上げるようにしているが、この横倒しにして持ち上げる作業も容易でないことから、従来から、容易に横倒しして持ち運びできる補助具が開発されている。
従来、この種の補助具としては、例えば、特許文献1(特開2009−161299号公報)に掲載されたものが知られている。図14に示すように、この補助具100は、略水平方向に延在して設けられ米袋からなる物品Wを載置するための第1載置部101と、第1載置部101に略直交して延在する第2載置部102と、第2載置部102の上方に設けられた回転把持部103と、第1載置部101及び第2載置部102を略90度転回可能とする弧状部104aを備えた本体104と、本体104に設けられた本体把持部105と、本体104に設けられた車輪106とを備えている。
そして、例えば、計量器Mに置かれて縦長で起立状態にある米袋からなる物品Wを横倒しする場合は、まず、図14(a)に示すように、本体把持部105を両手で把持して本体105を計量器M付近に移動させ、計量器M上の物品Wを第1載置部101上に載置する。そして、片手で本体把持部105を把持し他方の手で回転把持部103を把持して本体104を転回させる。この時、本体104は車輪106を支点として転回するが、弧状部104aによって容易に略90度回転させられる。この状態では、物品Wは第2載置部102上に支持されて横倒しとなった状態となる。横倒しとなった米袋からなる物品Wは、使用者の腰付近に位置するので、両手で容易に抱えることができ、容易に持ち運びできるようになる。
ところで、上記従来の補助具100にあっては、本体104を車輪106を支点として転回し、弧状部104aによって容易に略90度回転させられるが、車輪106を中心にして回転させるので、勢いがつきすぎると、急に回転して作業者が補助具100に振り回されたり補助具100がぶつかったり、あるいは、物品Wが落下したりし易く、安全性に劣るという問題があった。また、このように急に回転しないようにするためには、把持部103,105を抑えながら操作しなければならないので、それだけ、操作性に劣るという問題もあった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、物品を急に回転させることなくその姿勢を縦向きから横向きにし、持ち上げ位置も下側から上側に位置させることができるようにして安全性の向上を図るとともに、操作性の向上を図った物品の持ち上げ補助具を提供することを目的とする。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、物品を急に回転させることなくその姿勢を縦向きから横向きにし、持ち上げ位置も下側から上側に位置させることができるようにして安全性の向上を図るとともに、操作性の向上を図った物品の持ち上げ補助具を提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の物品の持ち上げ補助具は、一端側に物品が載置される基台を備え、上記物品を支持可能な支持面を有した支持体を上記基台の他端側に設け、該支持体を、上記支持面が上記基台に載置された物品の側部に対峙する起立位置,該起立位置から上記基台の他端側への押圧により傾動させられて所定角度傾斜する傾斜位置,該傾斜位置から上記基台の他端側への押圧により上方へ上げられながら更に傾動させられて上記物品を横臥させて上記支持面に支持する横臥位置の3位置に移動可能にし、上記基台に、上記支持体を上記傾斜位置に一時的に停止させるとともに該支持体を該傾斜位置から横臥位置まで支承する支承部材を設け、上記支持体が上記起立位置,傾斜位置及び横臥位置の3位置に移動可能になるように該支持体を上記基台に連結する連結機構を設けた構成としている。
これにより、例えば、米袋からなる物品であって、計量器に置かれて縦長で起立状態にある物品をこの計量器から持ち運びする場合で説明すると、まず、基台を計量器付近に位置させ、計量器上の物品を基台に移載する。そして、起立位置にある支持体の支持面に人手で物品を押し付けて押圧すると支持体が傾動して支承部材により傾斜位置に一時的に停止させられる。更に、この物品を押圧すると、支持体は支承部材に支承されて上方へ上げられながら更に傾動させられて横臥位置に位置させられる。この状態では、物品は支持体の支持面上に横臥して横倒しとなった状態となる。この場合、物品は支持体を介して、一旦、傾斜位置に位置させられてから横臥位置に至るので、即ち二段階に傾動するので、従来のように一時に横倒しになる場合に比較して、勢いがつきすぎて作業者が補助具に振り回されたり補助具がぶつかったり、あるいは、物品が落下したりする事態が防止され、安全性の向上を図ることができる。また、支持体は連結機構により基台に連結されているので、この点でも安全を図ることができる。更に、物品を支持体を介して押圧するだけで傾動させることができるので、操作が簡単であり、操作性の向上を図ることができる。この横臥位置においては、物品は横倒しとなった状態となり、作業者の腰付近に位置するので、両手で容易に抱えることができ、容易に持ち運びできるようになる。
そして、必要に応じ、上記支承部材を、上記支持体の底面に当接して該支持体を傾斜位置に位置決めするとともに該底面に対して転動可能な第一ローラと、該第一ローラよりも該基台の他端側に所定間隔離間して設けられ且つ該第一ローラと高さ位置が同じに設けられ上記支持体の底面に対して転動可能で上記第一ローラと共働して該支持体を支承して横臥位置に位置させる第二ローラとを備えて構成し、上記支持体が横臥位置に至ったとき該支持体を位置決めする位置決め手段を設けた構成としている。これにより、起立位置にある支持体の支持面に人手で物品を押し付けて押圧すると、支持体が傾動して先ず第一ローラに当接し傾斜位置に位置させられる。更に、この物品を押圧すると、支持体は第一ローラに支承されながら上方へ持ち上げられるとともに更に傾動させられて第二ローラに当接し、横臥位置に位置させられる。この場合、支持体の底面を第一ローラが転動するので、それだけ移動が円滑に行われ、より一層、操作性を向上させることができる。また、第二ローラにおいても、支持体の底面を転動するので移動を容易にすることができる。尚、第一ローラの高さ位置や支持体の底面への当接位置は、支持体を傾動位置で一時的に停止し易くし、その後の押圧で、第一ローラを支点にして支持体が傾動しながら移動して上昇できるように定めるようにすると良い。支持体が横臥位置に至ると、位置決め手段により支持体は位置決めされる。そのため、物品が横臥位置でぐらつかないので、物品の持ち運びを確実に行うことができるようになる。
この場合、必要に応じ、上記位置決め手段を、上記支持体の底面に設けられ上記第一ローラ及び第二ローラが係合してその移動が規制される凹部で構成している。簡易な構造で支持体を確実に横臥位置に位置決めできる。
また、必要に応じ、上記第一ローラを、上記基台の幅方向に複数設けたことが有効である。支持が安定する。
更に、必要に応じ、上記第二ローラを、上記基台の幅方向に複数設けたことが有効である。より一層、支持が安定する。
また、必要に応じ、上記第一ローラを、上記基台の幅方向に複数設けたことが有効である。支持が安定する。
更に、必要に応じ、上記第二ローラを、上記基台の幅方向に複数設けたことが有効である。より一層、支持が安定する。
更にまた、必要に応じ、上記支持体の起立位置において、該支持体の支持面が上記基台の他端側に傾斜するようにした構成としている。物品を支持体の支持面にもたれ掛け易くすることができ、物品を押圧し易くすることができる。
また、必要に応じ、上記支持体の支持面の一側縁に、該支持面上の物品が係止可能な凸条を設けた構成としている。支持体が傾動している間、物品を係止できるので、支持面からの物品の落下を防止することができる。
また、必要に応じ、上記支持体の支持面の一側縁に、該支持面上の物品が係止可能な凸条を設けた構成としている。支持体が傾動している間、物品を係止できるので、支持面からの物品の落下を防止することができる。
更に、必要に応じ、上記基台を、上記物品が載置される基板と、該基板を支持するベース部材と、上記基板の上記ベース部材に対する高さ調整が可能な高さ調整機構とを備えて構成している。基板の高さ調整ができるので、物品を持ち上げた横臥位置での高さを調整することができ、作業者や物品に合わせて物品を持ち運び易くすることができる。
更にまた、必要に応じ、上記基台及び/または支持体に、小物を収容可能な収容空間を設けた構成としている。小物を収容できるので便利になる。
また、必要に応じ、上記基台の底部に、地面を転動する車輪を有したキャスタを設けた構成としている。基台に物品を支持した状態、あるいは、支持体に物品を支持した状態で、基台を移動させ易くなり、より一層搬送を容易にすることができる。
また、必要に応じ、上記基台の底部に、地面を転動する車輪を有したキャスタを設けた構成としている。基台に物品を支持した状態、あるいは、支持体に物品を支持した状態で、基台を移動させ易くなり、より一層搬送を容易にすることができる。
そしてまた、必要に応じ、上記連結機構を、上記基台に固定される固定板と、該固定板に一側縁部が回動可能に設けられた第一可動板と、該第一可動板の他側縁部に回動可能に設けられ上記支持体の底面に取付けられる第二可動板とを備えて構成している。連結機構はリンク機構になっているので、動作を確実に行わせることができるとともに、蝶板(ヒンジ機構)を2つ連結した構造なので、機構を容易にすることができる。
本発明によれば、起立位置にある支持体の支持面に人手で物品を押し付けて押圧すると支持体が傾動して支承部材により傾斜位置に一時的に停止させられ、更に、この物品を押圧すると、支持体は支承部材に支承され上方へ上げられながら更に傾動させられて横臥位置に位置させられるが、物品は支持体を介して、一旦、傾斜位置に位置させられてから横臥位置に至るので、即ち二段階に傾動するので、従来のように一時に横倒しになる場合に比較して、勢いがつきすぎて作業者が補助具に振り回されたり補助具がぶつかったり、あるいは、物品が落下したりする事態が防止され、安全性の向上を図ることができる。また、支持体は連結機構により基台に連結されているので、この点でも安全図ることができる。更に、物品を支持体を介して押圧するだけで傾動させることができるので、操作が簡単であり、操作性の向上を図ることができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る物品の持ち上げ補助具について詳細に説明する。
図1乃至図13に示すように、実施の形態に係る物品の持ち上げ補助具Sは、主に米袋からなる物品Wを持ち上げるためのものである。この補助具Sは、一端側に物品Wが載置される基台1を備えている。基台1は、物品Wが載せられる載置部2を上面3の一端側に有した矩形板状の基板4と、基板4を支持するベース部材5と、基板4のベース部材5に対する高さ調整が可能な高さ調整機構6とを備えて構成されている。高さ調整機構6は、図2及び図6に示すように、基板4の一端及び他端から垂設された一対の垂設板7と、ベース部材5から突設され各垂設板7が夫々上下動可能に摺接する一対の突設板8と、垂設板7の所要の上下位置で垂設板7を突設板8に止着するボルト及びナットの組9とを備えて構成されている。垂設板7には、ボルトが挿通されるボルト挿通孔10が上下方向に所定間隔(ピッチ)で複数(実施の形態では5つ)形成されており、何れかのボルト挿通孔10を選択することで、高さ位置が調整される。図6に示すように、基台1の上面3の地面からの高さHaは、例えば、20cm≦Ha≦50cmの範囲が望ましい。実施の形態では、ボルト挿通孔10のピッチが2cmに設定されており、使用者の任意による高さ調整は最高8cmまでになっている。実施の形態では、Ha=25cmに設定している。
高さ調整機構6により基板4の高さ調整ができるので、物品Wを持ち上げた後述の支持体20の横臥位置Zでの高さを調整することができ、作業者や物品Wに合わせて物品Wを持ち運び易くすることができる。
図1乃至図13に示すように、実施の形態に係る物品の持ち上げ補助具Sは、主に米袋からなる物品Wを持ち上げるためのものである。この補助具Sは、一端側に物品Wが載置される基台1を備えている。基台1は、物品Wが載せられる載置部2を上面3の一端側に有した矩形板状の基板4と、基板4を支持するベース部材5と、基板4のベース部材5に対する高さ調整が可能な高さ調整機構6とを備えて構成されている。高さ調整機構6は、図2及び図6に示すように、基板4の一端及び他端から垂設された一対の垂設板7と、ベース部材5から突設され各垂設板7が夫々上下動可能に摺接する一対の突設板8と、垂設板7の所要の上下位置で垂設板7を突設板8に止着するボルト及びナットの組9とを備えて構成されている。垂設板7には、ボルトが挿通されるボルト挿通孔10が上下方向に所定間隔(ピッチ)で複数(実施の形態では5つ)形成されており、何れかのボルト挿通孔10を選択することで、高さ位置が調整される。図6に示すように、基台1の上面3の地面からの高さHaは、例えば、20cm≦Ha≦50cmの範囲が望ましい。実施の形態では、ボルト挿通孔10のピッチが2cmに設定されており、使用者の任意による高さ調整は最高8cmまでになっている。実施の形態では、Ha=25cmに設定している。
高さ調整機構6により基板4の高さ調整ができるので、物品Wを持ち上げた後述の支持体20の横臥位置Zでの高さを調整することができ、作業者や物品Wに合わせて物品Wを持ち運び易くすることができる。
また、垂設板7間にはその中央において仕切り板11が架設されている。そして、垂設板7,仕切り板11及びベース部材5とで囲繞される空間が、小物を収容可能な収容空間12として構成されている。小物を収容できるので便利になる。
更に、基台1のベース部材5の底部の4つのコーナ部には、夫々、地面を転動する車輪を有したキャスタ13が設けられており、走行可能に形成されている。実施の形態ではキャスタ13の高さは6cmである。基台1の載置部2に物品Wを支持した状態、あるいは、後述の支持体20に物品Wを支持した状態で、基台1を移動させ易くなり、搬送を容易にすることができる。尚、キャスタ13のうち、少なくとも何れか1つには、車輪の転動をロックする図示外のロック機構が付設されている。
更に、基台1のベース部材5の底部の4つのコーナ部には、夫々、地面を転動する車輪を有したキャスタ13が設けられており、走行可能に形成されている。実施の形態ではキャスタ13の高さは6cmである。基台1の載置部2に物品Wを支持した状態、あるいは、後述の支持体20に物品Wを支持した状態で、基台1を移動させ易くなり、搬送を容易にすることができる。尚、キャスタ13のうち、少なくとも何れか1つには、車輪の転動をロックする図示外のロック機構が付設されている。
この基台1の他端側には、物品Wを支持可能な支持面21を有した支持体20が設けられている。この支持体20は、図2に示すように、物品Wを支持可能な支持面21を有した支持面板22と、支持面21と所定間隔離間し支持面21に平行な底面23を有した底面板24と、支持面21及び底面23の一側縁間に架設され一側面25を有した一側面板26と、支持面21及び底面23の他側縁間に架設された他側面板27とを備えている。図6に示すように、支持体20の底面23と支持面21との間隔(高さ)Hbは、例えば、15cm≦Hb≦50cmの範囲が望ましい。実施の形態では、Hb=19cmにしている。
この支持体20は、基台1の載置部2よりも基台1の上面3の他端側に設けられており、その一側面25が基台1の上面3に支承されて支持面21が基台1の載置部2に載置された物品Wの側部に対峙する起立位置X,起立位置Xから押圧により支持体20の一側面25の底面23側の端縁28を中心に基台1の上面3の他端側に傾動させられて所定角度傾斜する傾斜位置Y,傾斜位置Yから押圧により上方へ上げられながら更に基台1の上面3の他端側に傾動させられ支持面21が基台1の上面3と平行になって物品Wを横臥させて支持面21に支持する横臥位置Zの3位置に移動可能に設けられている。図7に示すように、傾斜位置Yでの上面3に対する支持面21の傾斜角度θは、例えば、30°≦θ≦60°である。
また、一側面板26を支持面板22及び底面板24に対して傾斜させて接合することにより、図2に示すように、支持体20の起立位置Xにおいては、支持体20の支持面21が基台1の他端側に傾斜するようにしている。起立位置Xでの上面3の垂線に対する支持面21の傾斜角度αは、例えば、5°≦θ≦20°である。
更に、支持体20の支持面21の一側縁には、支持面21上の物品Wが係止可能な凸条30が設けられている。凸条30は一側面板26を延設することにより形成されている。物品Wが係止され支持が確実になる。実施の形態では、凸条30の高さは4cmにしている。
更にまた、支持面板22は他側面板27より突出して延設されており、支持面21を広く形成している。
また、図6に示すように、支持面板22,底面板24,一側面板26及び他側面板27で囲繞される空間はその中央で仕切り板42によって仕切られており、左右に小物を収容可能な収容空間43が形成されている。小物を収容できるので便利になる。
更にまた、支持面板22は他側面板27より突出して延設されており、支持面21を広く形成している。
また、図6に示すように、支持面板22,底面板24,一側面板26及び他側面板27で囲繞される空間はその中央で仕切り板42によって仕切られており、左右に小物を収容可能な収容空間43が形成されている。小物を収容できるので便利になる。
また、基台1には、支持体20を傾斜位置Yに一時的に停止させるとともに支持体20を傾斜位置Yから横臥位置Zまで支承する支承部材50が設けられている。この支承部材50は、基台1の上面3の他端側に設けられた第一ローラ51と、第二ローラ52とからなる。第一ローラ51は、基台1の幅方向に複数(実施の形態では2つ)設けられている。第二ローラ52は、基台1の幅方向に複数(実施の形態では2つ)設けられている。各ローラは、基台1の上面3に固定されるローラ保持体53に回転可能に設けられている。詳しくは、第一ローラ51は、支持体20の底面23の端縁28側に当接して支持体20を傾斜位置Yに位置決めするとともに底面23に対して転動可能に構成されている。一方、第二ローラ52は、第一ローラ51よりも基台1の上面3の他端側に所定間隔離間して設けられ且つ第一ローラ51と高さ位置が同じに設けられ、支持体20の底面23に対して転動可能で第一ローラ51と共働して支持体20を支承して横臥位置Zに位置させる。図6に示すように、第一ローラ51及び第二ローラ52の基台1の上面3から支持体20に接する頂点までの高さHcは、例えば、4cm≦Ha≦10cmの範囲が望ましい。実施の形態では、Hc=6cmにしている。
また、支持体20が横臥位置Zに至ったとき支持体20を位置決めする位置決め手段が設けられている。この位置決め手段は、図1,図4及び図11に示すように、支持体20の底面23に設けられ各第一ローラ51及び第二ローラ52が夫々係合してその移動が規制される凹部55で構成されている。簡易な構造で支持体20を確実に横臥位置Zに位置決めできる。
更に、支持体20が上記の起立位置X,傾斜位置Y及び横臥位置Zの3位置に移動可能になるように、支持体20を基台1に連結する連結機構60が設けられている。実施の形態では、連結機構60は、具体的には、図10に示すように、基台1の上面3に固定される固定板61と、固定板61に一側縁部が回動可能に設けられた第一可動板62と、第一可動板62の他側縁部に回動可能に設けられ支持体20の底面23に取付けられる第二可動板63とを備えて構成されている。連結機構60はリンク機構になっているので、動作を確実に行わせることができるとともに、蝶板(ヒンジ機構)を2つ連結した構造なので、機構を容易にすることができる。
従って、実施の形態に係る物品の持ち上げ補助具Sにより物品Wを持ち上げるときは以下のようにする。ここでは、物品Wが米袋であって、計量器に縦長の状態で置かれた状態から持ち運びする場合で説明する。図12(a)に示すように、計量器Mでは開口が開放した状態の米袋からなる物品Wに米が入れられて計量されている。まず、図1,図12(a)に示すように、基台1を計量器M付近に位置させ、計量器M上の物品Wを基台1の載置部2に移載する。そして、物品W(米袋)の開口を周知の方法で封じる。この場合、計量器M上で封をしなくても良く、作業効率が良いものになる。尚、封が終わった物品W(米袋)を載せるようにしてもよい。
それから、図12(a)に示すように、起立位置Xにある支持体20の支持面21に人手で物品Wを押し付ける。この場合、支持体20の起立位置Xにおいて、支持体20の支持面21が基台1の他端側に角度α(図2)傾斜しているので、物品Wを支持体20の支持面21にもたれ掛け易くすることができ、物品Wを押圧し易くすることができる。そして、物品Wを支持体20を介して基台1の他端側へ押圧する。これにより、図12(b)に示すように、支持体20が端縁28を支点として傾動して先ず第一ローラ51に当接し傾斜位置Yに一時的に停止させられる。更に、この物品Wを押圧すると、支持体20は第一ローラ51に支承されながら上方へ持ち上げられるとともに更に第一ローラ51を支点として、てこの原理により傾動させられ、図13(c)に示すように、支持体20の底面23が第二ローラ52に当接し、支持面21が基台1の上面3と平行になる。この場合、支持体20の底面23を第一ローラ51が転動するので、それだけ移動が円滑に行われ、操作性を向上させることができる。また、第一ローラ51及び第二ローラ52は夫々基台1の幅方向に複数設けられているので、支持体20の支持が安定する。
そして、更に、この物品Wを押圧すると、第一ローラ51及び第二ローラ52が支持体20の底面23を転動し、支持体20が基台1の他端側へ更に移動し、図11に示すように、位置決め手段としての凹部55が第一ローラ51及び第二ローラ52に係合してその移動が規制されて停止させられ、図13(d)に示すように、支持体20が横臥位置Zに位置決めされる。この場合、支持体20の底面23を第一ローラ51及び第二ローラ52が転動するので、それだけ移動が円滑に行われ、より一層、操作性を向上させることができる。この場合、物品Wは支持体20を介して、図12(b)に示すように、一旦、傾斜位置Yに位置させられ、角度θ(図7)傾けられて停止させられて、それから横臥位置Zに至るので、即ち、二段階に傾動するので、従来のように一時に横倒しになる場合に比較して、勢いがつきすぎて作業者が補助具Sに振り回されたり補助具Sがぶつかったり、あるいは、物品Wが落下したりする事態が防止され、安全性の向上を図ることができる。また、支持体20は連結機構60により基台1に連結されているので、この点でも安全を図ることができる。更に、物品Wを支持体20を介して押圧するだけで傾動させることができるので、操作が簡単であり、操作性の向上を図ることができる。
そして、図13(d)に示す状態で、基台1を走行させ、例えば、パレットの近傍やトラック、あるいは、倉庫に搬送し、物品Wを支持体20から下ろす。この場合、支持体20の横臥位置Zにおいては、物品Wは横倒しとなった状態となり、作業者の腰付近に位置するので、両手で容易に抱えることができ、容易に持ち運びできるようになる。また、この場合、位置決め手段としての凹部55に第一ローラ51及び第二ローラ52が係合して支持体20は位置決めされているので、物品Wが横臥位置Zでぐらつきにくく、それだけ物品Wの持ち運びを確実に行うことができるようになる。更に、基台1は、高さ調整機構6により、高さ調整されており、そのため、支持体20の支持面21が適正位置に設定されるので、それだけ、物品Wを持ち運び易くすることができる。
尚、上記実施の形態に係る物品Wの持ち上げ補助具Sにおいて、第一ローラ51及び第二ローラ52を夫々1対ずつ設けたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、軸方向の幅が大きいものであれば一個ずつでもよく、また、3以上設けてもよく、適宜変更して差支えない。また、支承部材50を、第一ローラ51及び第二ローラ52で構成したが必ずしもこれに限定されるものではなく、第二ローラ52を単にブロック状の部材に代え、あるいは、第一ローラ51及び第二ローラ52ともにブロック状の部材に代える等、適宜変更して差支えない。そしてまた、上記実施の形態に係る物品Wの持ち上げ補助具Sにおいて、物品Wとして米袋を持ち上げる場合で説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、どのような物品Wにも適用できることは勿論である。
S 物品の持ち上げ補助具
W 物品(米袋)
1 基台
2 載置部
3 上面
4 基板
5 ベース部材
6 高さ調整機構
7 垂設板
8 突設板
9 ボルト及びナットの組
10 ボルト挿通孔
12 収容空間
13 キャスタ
20 支持体
21 支持面
23 底面
25 一側面
27 他側面板
28 端縁
X 起立位置
Y 傾斜位置
Z 横臥位置
30 凸条
42 収容空間
50 支承部材
51 第一ローラ
52 第二ローラ
53 ローラ保持体
55 凹部(位置決め手段)
60 連結機構
61 固定板
62 第一可動板
63 第二可動板
M 計量器
W 物品(米袋)
1 基台
2 載置部
3 上面
4 基板
5 ベース部材
6 高さ調整機構
7 垂設板
8 突設板
9 ボルト及びナットの組
10 ボルト挿通孔
12 収容空間
13 キャスタ
20 支持体
21 支持面
23 底面
25 一側面
27 他側面板
28 端縁
X 起立位置
Y 傾斜位置
Z 横臥位置
30 凸条
42 収容空間
50 支承部材
51 第一ローラ
52 第二ローラ
53 ローラ保持体
55 凹部(位置決め手段)
60 連結機構
61 固定板
62 第一可動板
63 第二可動板
M 計量器
Claims (11)
- 一端側に物品が載置される基台を備え、上記物品を支持可能な支持面を有した支持体を上記基台の他端側に設け、該支持体を、上記支持面が上記基台に載置された物品の側部に対峙する起立位置,該起立位置から上記基台の他端側への押圧により傾動させられて所定角度傾斜する傾斜位置,該傾斜位置から上記基台の他端側への押圧により上方へ上げられながら更に傾動させられて上記物品を横臥させて上記支持面に支持する横臥位置の3位置に移動可能にし、上記基台に、上記支持体を上記傾斜位置に一時的に停止させるとともに該支持体を該傾斜位置から横臥位置まで支承する支承部材を設け、上記支持体が上記起立位置,傾斜位置及び横臥位置の3位置に移動可能になるように該支持体を上記基台に連結する連結機構を設けたことを特徴とする物品の持ち上げ補助具。
- 上記支承部材を、上記支持体の底面に当接して該支持体を傾斜位置に位置決めするとともに該底面に対して転動可能な第一ローラと、該第一ローラよりも該基台の他端側に所定間隔離間して設けられ且つ該第一ローラと高さ位置が同じに設けられ上記支持体の底面に対して転動可能で上記第一ローラと共働して該支持体を支承して横臥位置に位置させる第二ローラとを備えて構成し、上記支持体が横臥位置に至ったとき該支持体を位置決めする位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記位置決め手段を、上記支持体の底面に設けられ上記第一ローラ及び第二ローラが係合してその移動が規制される凹部で構成したことを特徴とする請求項2記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記第一ローラを、上記基台の幅方向に複数設けたことを特徴とする請求項2または3記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記第二ローラを、上記基台の幅方向に複数設けたことを特徴とする請求項2乃至4何れかに記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記支持体の起立位置において、該支持体の支持面が上記基台の他端側に傾斜するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記支持体の支持面の一側縁に、該支持面上の物品が係止可能な凸条を設けたことを特徴とする請求項1乃至6何れかに記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記基台を、上記物品が載置される基板と、該基板を支持するベース部材と、上記基板の上記ベース部材に対する高さ調整が可能な高さ調整機構とを備えて構成したことを特徴とする請求項1乃至7何れかに記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記基台及び/または支持体に、小物を収容可能な収容空間を設けたことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記基台の底部に、地面を転動する車輪を有したキャスタを設けたことを特徴とする請求項1乃至9何れかに記載の物品の持ち上げ補助具。
- 上記連結機構を、上記基台に固定される固定板と、該固定板に一側縁部が回動可能に設けられた第一可動板と、該第一可動板の他側縁部に回動可能に設けられ上記支持体の底面に取付けられる第二可動板とを備えて構成したことを特徴とする請求項1乃至10何れかに記載の物品の持ち上げ補助具。
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