JP5550876B2 - 毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
<1> (A)カチオン性界面活性剤と、(B)炭素数12〜24の長鎖脂肪族アルコールと、(C)両性界面活性剤と、(D)ポリオキシエチレンセトステアリルヒドロキシミリスチレンエーテル(60EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(6EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(8EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(20EO)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(3EO)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、及びジオレイン酸ポリエチレングリコール(12EO)から選択される少なくとも1種であるHLB3〜17のノニオン性界面活性剤と、を含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物である。
<2> (D)成分を0.05質量%〜2質量%含有し、(A)成分、(B)成分、及び(D)成分の配合比が、質量比で、[(A)+(B)]/(D)=4〜170である前記<1>に記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<3> (A)成分及び(B)成分の配合比が、質量比で、(B)/(A)=1.5〜6である前記<1>から<2>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<4> (E)シリコーン油及び常温下で液状であるエステル油の少なくともいずれかを更に含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<5> (A)成分が、アルキル第4級アンモニウム塩、分子内にエステル基を少なくとも1つ有する第4級アンモニウム塩、アミドアミン型界面活性剤、アミン型界面活性剤、グアニジン誘導体乃至その塩、及びアミノ酸型カチオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種であり、(C)成分が、アルキルベタイン型活性剤、アミドベタイン型活性剤、スルホベタイン型活性剤、ヒドロキシスルホベタイン型活性剤、アミドスルホベタイン型活性剤、ホスホベタイン型活性剤、イミダゾリニウムベタイン型活性剤、アミノプロピオン酸型活性剤、及びアミノ酸型活性剤から選択される少なくとも1種である前記<1>から<4>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<6> シリコーン油の動粘度が25℃で500万mm2/s以上である前記<4>から<5>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<7> (A)成分の含有量が、0.5質量%〜5質量%である前記<1>から<6>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<8> (B)成分の含有量が、1質量%〜10質量%である前記<1>から<7>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
<9> (C)成分の含有量が、5質量%〜20質量%である前記<1>から<8>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物である。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、少なくとも(A)カチオン性界面活性剤と、(B)炭素数12〜24の長鎖脂肪族アルコールと、(C)両性界面活性剤と、(D)特定のノニオン性界面活性剤と、を含有し、必要に応じて、更に(E)シリコーン油及び常温下で液状であるエステル油の少なくともいずれか、及びその他の成分を含有する。
前記(A)成分は、乾燥後の毛髪のパサツキを抑制し、なめらかさを付与する目的で使用される。
前記(A)成分としては、毛髪洗浄剤組成物に配合し得るものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数12以上の炭化水素基を有するカチオン性界面活性剤が好ましい。前記(A)成分の炭素数が12未満であると、皮膚刺激があり、長鎖脂肪族アルコールとの会合体(液晶)形成がしにくい場合がある。これらのカチオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記炭素数12以上の炭化水素基を有するカチオン性界面活性剤は、例えば、−O−、−CONH−、−COO−などの官能基で分断されていてもよい。なお、本明細書において、前記炭素数12には、−CONH−、−COO−などの官能基の炭素数を含む。
前記アルキル第4級アンモニウム塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類;グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩などが挙げられる。これらの中でも、前記アルキル第4級アンモニウム塩としては、下記一般式(3)で表される化合物が好ましい。
なお、前記アルキル第4級アンモニウム塩を含む(A)成分は、通常、塩の形で含有される。
前記R3及びR4の炭素数としては、前記R3及びR4の少なくともいずれかが、12〜28が好ましく、16〜24がより好ましく、22が更に好ましい。
R5及びR6は、メチル基又はエチル基であり、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
Z−は、アニオンを表し、例えば、CH3SO4 −、C2H5SO4 −、Cl−、Br−などが挙げられる。
前記分子内にエステル基を少なくとも1つ含む第4級アンモニウム塩としては、下記一般式(4)で表わされる化合物が好適に挙げられる。
前記R7の炭素数としては、12〜26が好ましい。
R8は、メチル基、エチル基、及び炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基のいずれかを示す。前記R8は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、前記R7及びR8は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
X−は、アニオンを表し、例えば、CH3SO4 −、C2H5SO4 −、Cl−、Br−などが挙げられる。
これらの中でも、分子内にエステル基を2つ含む第4級アンモニウム塩としては、下記一般式(7)で表される化合物が好ましい。
前記R9は、直鎖の炭素数13〜21のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。具体的には、前記R9は、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸等の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であることが好ましい。
前記R7及びR8は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。
これらの中でも、分子内にエステル基を3つ含む第4級アンモニウム塩としては、下記一般式(9)で表される化合物が好ましい。
前記R9が不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体とが存在する。前記シス体とトランス体との比率(シス体/トランス体)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比で、25/75〜80/20が好ましく、40/60〜80/20がより好ましい。
前記R9のもととなる脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素化10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素化10〜60)などが挙げられる。これらの中でも、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、ステアリン酸などが好ましく、植物由来のステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸などを所定量組み合せることが、特に好ましい。
前記組合せとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸との比率(飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸)が、質量比で、95/5〜50/50であり、シス体とトランス体との比率(シス体/トランス体)が、質量比で、40/60〜80/20であり、炭素数18の比率が、60質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸を2質量%以下、炭素数22脂肪酸を1質量%以下となるように調製した脂肪酸組成を用いることが好ましい。
前記アミドアミン型界面活性剤としては、例えば、下記一般式(10)で表される化合物が挙げられる。
前記R10の炭素数としては、11〜27が好ましく、15〜23がより好ましく、21が更に好ましい。
R11は、炭素数1〜4のアルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基である。
nは、2〜4の整数を示す。
これらの中でも、前記アミドアミン型界面活性剤としては、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドなどが特に好ましい。
なお、中和に用いられる塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アミン型界面活性剤としては、例えば、ステアロキシプロピルジメチルアミンなどが挙げられる。
前記アミン型界面活性剤は、通常、塩の形で含有される。これらの中でも、酸性アミノ酸塩、クエン酸塩、塩酸塩の形が好ましい。中和に用いられる塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記グアニジン誘導体乃至その塩としては、下記一般式(11)で表されるグアニジン誘導体乃至その塩が挙げられる。
前記R12の炭素数としては、11〜27が好ましく、11〜21がより好ましい。
Aは、直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基を示す。
前記Aの炭素数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜10が好ましく、2〜6がより好ましい。
tは、1〜5の整数であって、tが2以上の場合、各ブロック中のAは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
前記一般式(11)中の置換基となるAは、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、イソプロピレン基、2−ペンテニル基、2−エチルブチレン基などが挙げられる。
前記アミノ酸型カチオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、モノ−N−長鎖(炭素数12〜22)アシル塩基性アミノ酸低級(炭素数1〜8)アルキルエステル塩などが挙げられる。
前記アミノ酸型カチオン性界面活性剤を構成する塩基性アミノ酸としては、例えば、オルニチン、リシン、アルギニン等の天然アミノ酸などが挙げられる。また、α,γ−ジアミノ酪酸のような合成アミノ酸を用いることもできる。これらは光学活性体であってもよく、ラセミ体であってもよい。
前記低級アルキルエステル成分は、通常、塩の形で含有される。具体的には、例えば、塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類;グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩、などが挙げられる。これらの中でも、塩酸塩、L−又はDL−ピロリドンカルボン酸塩、酸性アミノ酸塩の形が好ましい。
前記(A)成分の含有量が0.5質量%未満であると、泡立ちの早さが劣り、十分な泡の量を得ることができず、乾燥後の毛髪の広がりにくさ及びなめらかさを付与することができないことがあり、5質量%を超えると、乾燥後の毛髪の広がりにくさ及びなめらかさが低下し、分離安定性が劣ることがある。
前記(B)成分は、炭素数12〜24の長鎖脂肪族アルコールであり、毛髪洗浄剤組成物に配合し得るものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらの長鎖脂肪族アルコールは、1種単独で使用されてもよく、2種以上併用してもよい。
前記(B)成分が、炭素数12〜24の長鎖脂肪族アルコールであると、前記毛髪洗浄剤組成物中において、前記(A)成分と単独で液晶構造体を形成することができる。前記炭素数12〜24の長鎖脂肪族アルコールとしては、例えば、下記一般式(12)で表される高級アルコールなどが挙げられる。
前記(C)成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルベタイン型活性剤、アミドベタイン型活性剤、スルホベタイン型活性剤、ヒドロキシスルホベタイン型活性剤、アミドスルホベタイン型活性剤、ホスホベタイン型活性剤、イミダゾリニウムベタイン型活性剤、アミノプロピオン酸型活性剤、アミノ酸型活性剤などが挙げられる。これらの中でも、ラウリン酸型ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のベタイン型界面活性剤が好ましく、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインがより好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記(C)成分の前記毛髪洗浄剤組成物中の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5質量%〜20質量%が好ましく、泡立ちの早さ、泡の量、乾燥後の毛髪のなめらかさ、乾燥後の毛髪の広がりにくさなどの観点から、8質量%〜15質量%がより好ましい。
前記(C)成分は、5質量%未満であると、洗浄剤性能として主目的の泡立ちが低下するため、毛髪に泡がいきわたらず、乾燥後の毛髪のなめらかさ、乾燥後の毛髪の広がりにくさなどを付与する効果が十分でない場合がある。また、前記(C)成分が、20質量%を超えると、乾燥後の毛髪の広がりにくさ及びなめらかさ、分離安定性などが悪くなる場合がある。
前記(D)成分は、主に、泡立ちの早さの向上、泡の量を増加させる目的で付与される。
前記(D)成分は、ポリオキシエチレンセトステアリルヒドロキシミリスチレンエーテル(60EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(6EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(8EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(20EO)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(3EO)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、及びジオレイン酸ポリエチレングリコール(12EO)から選択される少なくとも1種であるHLB3〜17のノニオン性界面活性剤である。
前記(D)成分は、前記(A)成分と前記(C)成分とのミセル形成を密にし、系を安定化させているとともに、泡立ちの早さや泡の量を多くしているものと推察される。
HLB値=7+11.7log(Mw/Mo)
(Mwは、(D)成分の親水部分の分子量を示す。Moは、(D)成分の親油部分の分子量を示す。)
(E)成分は、主に、乾燥後のパサツキ及び広がりの抑制し、なめらかさを付与する目的で付与されることが好ましい。
前記(E)成分は、シリコーン油及び常温下で液状であるエステル油の少なくともいずれかである。
前記シリコーン油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高重合ジメチルポリシロキサン及びそのエマルジョン、アミノガムシリコーン種類などが挙げられる。
前記高重合ジメチルポリシロキサン及びそのエマルジョンとしては、例えば、トリメチルシリル基末端ジメチルポリシロキサン、シラノール基末端ジメチルポリシロキサン等のジメチルシロキサンのうち、25℃における動粘度が500万mm2/s以上のもの及びそのエマルジョンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記シリコーン油は、他のシリコーン化合物(例えば、低動粘度のジメチルポリシロキサン、環状シリコーン、EO変性シリコーン、アミノ変性シリコーンなど)と組み合せて使用することもできる。
1g/100mL濃度のシリコーンのトルエン溶液を調製し、下記計算式(1)により、比粘度ηsp(25℃)を求める。次に下記計算式(2)に示すHugginsの関係式に代入し、固有粘度〔η〕を求める。Huggins定数は中牟田、日化、77 588[1956]に記載のものを用いる。次に、〔η〕を下記計算式(3)に示すA.Kolorlovの式に代入し、分子量を求める。最後に、Mを下記計算式(4)に示すA.J.Barryの式に代入し、シリコーンの動粘度ηを求めることができる。
ηsp=(η/η0)−1・・・計算式(1)
ηsp=〔η〕+K’〔η〕2・・・計算式(2)
〔η〕=0.215×10−4M0.65・・・計算式(3)
logη=1.00+0.0123M0.5・・・計算式(4)
前記計算式(1)中、η0は、トルエンの粘度、ηは、溶液の粘度を示す。
前記η0及びηは、化粧品原料基準一般試験法粘度測定法第1法に準拠して測定したものである。
前記常温(15℃〜25℃)で液状のエステル油としては、具体的には、例えば、ジカプリン酸プロピレングリコール、モノカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、乳酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、オクタン酸ミリスチル、オクタン酸パルミチル、オクタン酸ステアリル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミチスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキシル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソプロピル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、エイコセン酸オクチル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ダイマー酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、クエン酸トリ2−エチルヘキシル、アジピン酸2−ヘプチルウンデシル、コハク酸ジエトキシエチル、カプリル酸プロピルヘプチルなどが挙げられる。
前記(E)成分のエマルジョン化における、乳化剤や乳化方法としては、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲で、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般の毛髪洗浄剤組成物に汎用されている各種添加成分、香料、香料組成物などが挙げられる。
前記添加成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素;ツバキ油、ア−モンド油、ホホバ油等の植物油;ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、(E)成分を除くグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、(D)成分を除くポリグリセリン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤(一鎖型ノニオン性界面活性剤);没食子酸誘導体、グリシン、セリン、アルギニン等のアミノ酸;ピロリドンカルボン酸及び塩、生薬、ビタミン、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルレチン酸等の消炎剤;ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン等のフケ止め剤;イソプロピルメチルフェノ−ル、トリクロサン等の殺菌剤;タ−ル色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、エタノ−ル等の溶剤;アクリル酸型ポリマ−等のアニオン性ポリマ−;ビニルピロリドン型ポリマ−等のノニオン性ポリマ−;塩化ジアリルジメチルアンモニウム/アクリル酸等の両性ポリマ−;カチオン化セルロ−ス、カチオン化グア−ガム等のカチオン性ポリマ−;無水シリカ、マグネシアシリカ等の無機粉体;ナイロン、ポリエチレン等の有機粉体、などが挙げられる。これらの添加成分は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記香料用溶剤の含有量は、香料組成物全量に対して、0.1質量%〜99質量%が好ましく、1質量%〜50質量%がより好ましい。
前記香料安定化剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンE又はその誘導体、カテキン化合物、フラボノイド化合物、ポリフェノール化合物などが挙げられる。これらの中でも、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましい。
前記香料安定化剤の含有量は、前記香料組成物全量に対して、0.0001質量%〜10質量%が好ましく、0.00質量%1〜5質量%がより好ましい。
前記香料組成物の含有量は、前記毛髪洗浄剤組成物全量に対して、0.005質量%〜40質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%がより好ましい。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、80℃の湯浴中で、前記(C)成分を含む水溶性成分を混合溶解し水相とし、この水相に前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(D)成分、更に必要に応じて前記(E)成分を含む油相を添加し、均一混合する。その後、更に攪拌しながら室温まで冷却することにより調製することができる。前記攪拌に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、攪拌子、攪拌羽などが挙げられる。
前記毛髪洗浄剤組成物のpHとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25℃で、5.0〜6.0が好ましい。
前記pHは、精製水で10倍に薄めた前記毛髪洗浄剤組成物をpHメーター(東亜ディーケーケー株式会社製、HM−30G)を用いて25℃で測定することができる。
前記毛髪洗浄剤組成物のpHは、例えば、所望のpH調整剤を用いて調整することができる。前記pH調整剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、クエン酸、コハク酸、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミンなどが好ましい。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、カラーリングやパーマ、過度のドライヤー乾燥の繰り返しなどによって損傷した毛髪の、乾燥後の毛髪のパサツキ及び広がりを抑制し、毛髪になめらかさを付与することができ、また泡立ちに優れ、すすぎ時の毛髪のきしみ感がなく、分離安定性がよいため、例えば、地肌クレンジング用シャンプー、ダメージケア用シャンプー、マイルドシャンプー、リンスインシャンプーなどに好適に用いることができる。
表1−1〜表1−6及び表2−1〜表2−3に示す組成(毛髪洗浄剤組成物中の質量%を示す。)の実施例及び比較例の毛髪洗浄剤組成物を下記製造方法に従い製造し、得られた毛髪洗浄剤組成物について、下記に示す方法により、官能評価及び長期保存安定性評価を行った。
80℃の湯浴中で、(C)成分を含む水溶性成分を混合溶解(以下、「水相」と称することがある。)し、(A)成分、(B)成分、及び(D)成分(表1−1〜表1−6)、更に(E)成分(表2−1〜表2−3)を含む油溶性成分を混合溶解(以下、「油相」と称することがある。)したものを前記水相に添加し、均一混合した。その後、攪拌しながら室温まで冷却し、香料を添加後、均一混合した。クエン酸はpH調整剤として用い、冷却した毛髪洗浄剤組成物をpH5.5に調整した(pHメーター:東亜ディーケーケー株式会社製、HM−30G、測定温度:25℃)。
なお、比較例5〜7は、(D)成分に代えて、表1−6に示す(D)成分の比較成分を用いた。また、前記(E)成分において、シリコーン油1は、シリコーンエマルジョンA(動粘度1,000万mm 2 /sのジメチルシリコ−ン9%含有、一方社油脂工業株式会社製)、シリコーン油2は、アミノガムシリコーン(アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、12%含有、信越化学株式会社製)を示す。
カラーリングやパーマなどの化学処理を3ヶ月以内に行い、洗浄剤による洗髪後、毛髪になめらかさがなく、広がりやすいと感じる30代〜40代の女性20名を被験者とし、表1−1〜表1−6及び表2−1〜表2−3に示す毛髪洗浄剤組成物を7日間使用し、泡立ちの早さ、泡の量、ドライヤーで乾燥した後の毛髪の広がりにくさ及びなめらかさについて、それぞれ下記評価基準に基づいて評価した。
−評価基準−
◎ :良好と回答した者が18名〜20名
◎〜○:良好と回答した者が14名〜17名
○ :良好と回答した者が10名〜13名
△ :良好と回答した者が5名〜9名
× :良好と回答した物が0名〜4名
なお、上記評価基準において、「良好」とは、毛髪が広がりにくく、なめらかであることを意味する。
表1−1〜表1−6及び表2−1〜表2−3に示す毛髪洗浄剤組成物50mLをガラスバイヤルビンに、それぞれ約40mL充填し、50℃、1ヶ月間保存し、外観により分離安定性を下記評価基準に基づいて評価した。
−評価基準−
◎:外観に変化がなく、分離が認められない
○:一部色調に不均一な濃淡が認められるが、分離は認められない
△:僅かに分離が認められる
×:分離が認められる
Claims (7)
- (A)カチオン性界面活性剤と、
(B)炭素数12〜24の長鎖脂肪族アルコールと、
(C)両性界面活性剤と、
(D)ポリオキシエチレンセトステアリルヒドロキシミリスチレンエーテル(60EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(6EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(8EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、ジラウリン酸ポリエチレングリコール(20EO)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(3EO)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、ジイソステアリン酸ポリエチレングリコール(12EO)、及びジオレイン酸ポリエチレングリコール(12EO)から選択される少なくとも1種であるHLB3〜17のノニオン性界面活性剤と、
を含有してなり、
前記(A)成分の含有量が、0.5質量%〜5質量%であり、
前記(B)成分の含有量が、1質量%〜10質量%であり、
前記(C)成分の含有量が、5質量%〜20質量%であり、
前記(D)成分の含有量が、0.05質量%〜2質量%であり、
前記(A)成分、前記(B)成分、及び前記(D)成分の配合比率が、質量比で、[(A)+(B)]/(D)=4〜170であることを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。 - (A)成分、(B)成分、及び(D)成分の配合比率が、質量比で、
[(A)+(B)]/(D)=8〜43
である請求項1に記載の毛髪洗浄剤組成物。 - (A)成分及び(B)成分の配合比率が、質量比で、
(B)/(A)=1.5〜6である請求項2に記載の毛髪洗浄剤組成物。 - (E)シリコーン油及び常温下で液状であるエステル油の少なくともいずれかを更に含有する請求項1から3のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
- (A)成分が、アルキル第4級アンモニウム塩、分子内にエステル基を少なくとも1つ有する第4級アンモニウム塩、アミドアミン型界面活性剤、アミン型界面活性剤、グアニジン誘導体乃至その塩、及びアミノ酸型カチオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種であり、(C)成分が、アルキルベタイン型活性剤、アミドベタイン型活性剤、スルホベタイン型活性剤、ヒドロキシスルホベタイン型活性剤、アミドスルホベタイン型活性剤、ホスホベタイン型活性剤、イミダゾリニウムベタイン型活性剤、アミノプロピオン酸型活性剤、及びアミノ酸型活性剤から選択される少なくとも1種である請求項1から4のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
- シリコーン油の動粘度が25℃で500万mm2/s以上である請求項4から5のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
- リンスインシャンプー及びダメージケア用シャンプーのいずれかに用いられる請求項1から6のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
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