JP5549827B2 - 加熱発泡用積層体 - Google Patents
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Description
また、(B)層が、下記(i)〜(v)を満たすエチレン系重合体であることを特徴とする加熱発泡用積層体に関するものである。
(i)JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が942kg/m3以上である。
(ii)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定により求めた重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が2〜7の範囲内である。
(iii)GPC/固有粘度計によって測定した、分子量30万における収縮因子(g’値)が0.1以上0.97以下である。
(iv)長鎖分岐数が1000個の炭素原子当たり0.05個以上3個以下である。
(v)JIS K7206(1999年)により測定したビカット軟化温度が110℃以上である。
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジイソプロピルチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジフェニル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(プロパン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラメチルプロパン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ブタン−1,4−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ペンタン−1,5−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラフェニルジシラン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド等を例示することができる。また上記遷移金属化合物のX1をフッ素原子、臭素原子またはヨウ素原子に置換した化合物も例示することができる。さらに、上記遷移金属化合物のM2をチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することができる。これらの化合物は複数混合して用いることもできる。
マクロマーの合成およびポリエチレン系樹脂(B)の製造における、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温度は−100〜120℃、生産性を考慮すると20〜120℃、さらには60〜120℃の範囲で行うことが好ましい。重合時間は10秒〜20時間の範囲で通常行われ、重合圧力は常圧〜300MPaの範囲で行うことができる。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段階以上に分けて行うことも可能である。
MS160>83×MFR−0.62 (1)
を満たし、好ましくは下式(2)
MS160>95×MFR−0.60 (2)
を満たす関係にある。式(1)の関係を満たす場合、押出成形性に優れたエチレン系重合体となるため好ましい。一方、式(1)を満たさない材料、たとえば、直鎖状高密度ポリエチレンは、押出ラミネート成形により積層体を得ることが困難なため好ましくない。
上記の要件を満たすポリエチレン系重合体は、後述する実施例の製造条件そのもの、あるいは条件因子のマイナー変動によって任意に作り分けることが可能である。条件因子変動の具体例を述べると、用いる成分(ii)および成分(i)の構造、成分(ii)に対する成分(i)の量、用いる助触媒成分の種類など触媒成分に関する要件や、重合温度、エチレン分圧、共存させる水素などの分子量調整剤の量、添加するコモノマー量など重合条件制御によっても作り分けが可能である。またさらに多段重合との組み合わせで、物性の範囲を拡大することも可能である。
本発明の積層体を加熱により発泡した場合、発泡後の発泡層の厚みが500μm以上、より好ましくは550μm以上であると、発泡積層体の断熱性に優れるため好ましい。
(1)密度
JIS K6922−1(1997)に準拠して密度勾配管法で測定した。
(2)MFR
JIS K6922−1(1997)に準拠して190℃、2.16kg荷重で測定した。
(3)分子量分布
分子量分布(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を求めた。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。なお、分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正したものであり、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
(4)収縮因子
GPCによって分別したポリエチレンの固有粘度([η])を測定する手法で求めたMwが30万における[η]を、分岐が全くない直鎖状ポリエチレンの絶対分子量30万における[η]で除した値である。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を145℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は2.0mg/mLの濃度で調製し、0.3mL注入して測定した。粘度計は、Viscotek社製 キャピラリー差圧粘度計210R+を用いた。
(5)溶融張力
バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さが8mm、直径が2.095mm、流入角が90°のダイスを装着した。温度を130℃または160℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)を溶融張力とした。なお、測定は23℃に設定した恒温室内で行った。
(6)炭素数6以上の分岐数
長鎖分岐数は、Varian製 VNMRS−400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによって炭素数6(ヘキシル基)以上の分岐数を測定した。溶媒はテトラクロロエタン−d2である。主鎖メチレン炭素1000個当たりの個数として下記式(4)から求めた。なお、式中、IAαはヘキシル基以上の分岐のα−炭素ピーク(化学シフト:34.6ppm)の積分強度であり、IAtotは主鎖メチレン炭素のピーク(30.0ppm)の積分強度である。
(7)ビカット軟化温度
JIS K7206(1999)に準拠して測定した。
(8)ヒートシール強度
実施例により得られた積層体を10cm×10cmに切り出し、(A)層の表面と(B)層の表面を重ね合わせ、圧力0.2MPa、時間3秒、シール温度135℃の条件で、ヒートシールバーにより押さえてヒートシールを行った。そして、該ヒートシール部分について、サンプル巾15mm、剥離速度300mm/分、180度剥離の条件で引張試験機(島津製作所(株)製、商品名オートグラフDCS500)を用いて剥離試験を行い、剥離強度をヒートシール強度とした。
(9)加熱による表面光沢の変化
耐熱性の指標として、加熱による積層体表面光沢の変化を次の方法で測定した。実施例により得られた積層体を20cm×30cmに切り出し、120℃に加熱した小型オーブン(Werner Mathis AG製)中で150秒間静置した後、取り出して空気中で室温まで冷却した。変角光度計(日本電飾(株)製)を用いて、60°の角度で積層体の(B)層表面に光を入射し、反射光強度を入射光強度で除した値を表面光沢とした。積層体を加熱する前後の表面光沢を測定し、下式(5)から表面光沢の変化を求めた。
(10)発泡層の厚み
実施例により得られた積層体を20cm×30cmに切り出し、120℃に加熱した小型オーブン(Werner Mathis AG製)中で150秒間静置した後、取り出して空気中で室温まで冷却した。発泡後の積層体をサンプル取りし、光学顕微鏡により断面写真を撮影した。断面写真から発泡層の厚みを測定し、5箇所で測定した平均の発泡層の厚みが500μm以上の場合を〇、500μm未満の場合を×とした。
[変性ヘクトライトの調製]
水3リットルにエタノール3リットルと37%濃塩酸100ミリリットルを加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチル−オクタデシルアミン330g(1.1mol)を添加し、60℃に加熱することによって、塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト1kgを加えた。この懸濁液を60℃で、3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水50Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径5.2μmの変性ヘクトライトを得た。
[触媒(p)の調製]
前記[変性ヘクトライトの調製]で調製した変性ヘクトライト500gをヘキサン1.8リットルに懸濁させ、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)2.9リットルを添加し、室温で1時間攪拌することにより、変性ヘクトライトとトリイソブチルアルミニウムの接触生成物を得た。一方、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド6.97g(20mmol)をトルエンに溶解させたものを添加し、室温で一晩攪拌することにより、触媒スラリー(100g/L)を得た。
[マクロモノマーの製造]
内容積540リットルの重合器に、ヘキサン300リットルおよび1−ブテンを7.6リットル導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに前記触媒(p)を135ミリリットル添加し、エチレンガスをエチレン分圧を1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。また、重合温度を85度に制御した。重合中は分圧を1.2MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入した。重合開始90分後に重合器の内圧を脱圧し、マクロモノマーを得た。この重合器から抜き出したマクロモノマーのMn=10,950、Mw/Mn=2.61であり、Z=0.57であった。また、長鎖分岐は検出されなかった。
[エチレン系重合体の製造]
上記で製造したマクロモノマーが含まれる内容積540リットルの重合器に、1−ブテンを0.22リットルとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)0.75リットルとジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド 3.75mmolを導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。エチレン/水素混合ガス(水素22,000ppm)を分圧が0.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が0.2MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。重合開始90分後に、オートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、54kgのポリエチレン系樹脂が得られた。得られたポリエチレン系樹脂の密度は948kg/m3、MFRは30g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.15個、MS160は30mNであった。
[エチレン系重合体の製造]
1−ブテンを添加しなかったこと以外は合成例1[エチレン系重合体の製造]と同様の方法で重合を行い、50kgのポリエチレン系樹脂を得た。得られたポリエチレン系樹脂の密度は963kg/m3、MFRは15g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.12個、MS160は55mNであった。
合成例1[エチレン系重合体の製造]で得たエチレン系重合体の粉末を、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度180℃、吐出量20kg/hでストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした。このエチレン系重合体のペレット(H1と記す)を用いて、各種物性、ヒートシール強度の測定を行った。さらに、得られたエチレン系重合体のペレットを直径25mmφのスクリューを有する単軸押出ラミネーター((株)プラコー製)へ供給し、300℃の温度でTダイより押し出し、水分量が19g/m2であり、坪量300g/m2である紙基材上に40μmの厚さになるよう押出ラミネート成形を行った。さらに、この積層体のポリエチレン系樹脂層に対する基材層の裏側に、MFRが8g/10分、密度が919kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン203、L1と記す)を70μmの厚さになるように同じ押出ラミネーターを用いて成形を行い、低密度ポリエチレン層からなる(A)層、基材層、エチレン系重合体層からなる(B)層の順に積層されてなる積層体を得た。なお、冷却ロールはセミミラーロールとし、基材に低密度ポリエチレン、エチレン系重合体をラミネートする直前に、基材表面に100W・分/m2の条件でコロナ放電処理を施した。この積層体を用いて、ヒートシール強度の測定、加熱による表面光沢の変化および発泡層の厚み測定を行った。結果を表1に示す。
合成例2で得られたエチレン系重合体の粉末を、実施例1と同様の方法でペレットとした。このエチレン系重合体(H2と記す)を(B)層に用いるエチレン系重合体として用いた以外は実施例1と同様にして各種物性測定を実施した。結果を表1に示す。
(B)層に用いるエチレン系重合体として、実施例2で用いたエチレン系重合体(H2)のペレットと、MFR4g/10分、密度920kg/m3のエチレン・1−ヘキセン共重合体(東ソー(株)製 商品名ニポロン−Z04P62A、L2と記す)のペレットを重量比96/4の割合で混合し、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度180℃、吐出量30kg/hでストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとしたものを用い、実施例1と同様にして各種物性測定を実施し、さらに押出ラミネート成形を行い、積層体を得た。また、この積層体を加熱して発泡させ、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。
低密度ポリエチレンとしてL2の代わりに、MFR3g/10分、密度924kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン205、L3と記す)を用いた以外は、実施例3と同様にして積層体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
直径32mmφ、25mmφ、25mmφのスクリューを備えた3種3層共押出フィルム成形機(理化学工業(株)製)を用いて、一方の表面層を構成する押出機に合成例2で作成したエチレン系重合体(H2)を、もう一方の表面層を構成する押出機と中間層を構成する押出機には低密度ポリエチレン(L1)のペレットを供給し、300℃の温度でTダイより押出し、水分量が24g/m2であり、坪量300g/m2である紙基材上に積層することで紙基材層、エチレン系重合体からなる層(B1層)、低密度ポリエチレンからなる層(B2)層、(B3)の順で積層されてなる積層体を得た。なお、(B1)層の厚みは30μm、(B2)層、(B3)層の厚みを5μmとした。さらに、この積層体の紙基材層の表面に、直径25mmφのスクリューを有する単軸押出ラミネーター((株)プラコー製)を用いて高圧法低密度ポリエチレン(L1)を300℃の温度でTダイより押し出し70μmの厚さになるよう押出ラミネート成形を行い、低密度ポリエチレンからなる層(A層)、エチレン系重合体からなる層(B1層)、低密度ポリエチレンからなる層(B2)層、(B3)層の順で積層されてなる積層体を得た。この積層体を加熱して発泡させ、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。
(A)層に用いる低密度ポリエチレンとしてMFR8g/10分、密度919kg/m3の高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン203)と、MFR14g/10分、密度902kg/m3のエチレン・1−ヘキセン共重合体(東ソー(株)製 商品名ニポロン−Z04P67D)を重量比85/15の割合で混合し、二軸押出機(日本製鋼所製 TEX30SS)にて180℃で溶融混練して得た低密度ポリエチレン(L4と記す)を用いた以外は、実施例1と同様にして各種物性測定を実施し、さらに積層体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
(B)層に用いるエチレン系重合体として、エチレン系重合体として、MFRが15g/10分、密度が960kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード2000、H3と記す)を用いて、直径25mmφのスクリューを有する単軸押出ラミネーター((株)プラコー製)へ供給し、310℃の温度でTダイより押し出し、押出ラミネート成形を行った。しかし、押出成形性に劣り、成膜することができなかった。
(B)層に用いるエチレン系重合体として、高密度ポリエチレン(H3)のペレットと、高圧法低密度ポリエチレン(L1)のペレットを重量比50/50の割合で混合し、50mmφのスクリューとストランドダイを有する単軸押出機((株)プラコー製)を用いて設定温度180℃、吐出量30kg/hでストランド状に押出し、ストランドカッター((株)誠和鉄工所製)を用いてペレットとした。実施例1と同様にして各種物性測定を実施し、さらに押出ラミネート成形を行い、積層体を得た。この積層体を加熱して発泡させ、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表2に記すが、発泡厚みに劣っていた。
(B)層に用いるエチレン系重合体として、MFRが4.3g/10分、密度が949kg/m3であるエチレン・酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製 商品名ウルトラセン634、H4と記す)を用い、実施例1と同様にして各種物性測定を実施し、さらに押出ラミネート成形を行い、積層体を得た。この積層体を加熱して発泡させた。結果を表2に示すが、発泡厚みに劣っていた。また、加熱により(B)層も発泡し、厚みの安定した発泡体を得ることができなかった。
(B)層に用いるエチレン系重合体として、高圧法低密度ポリエチレン(L3)を用い、実施例1と同様にして各種物性測定を実施し、さらに押出ラミネート成形を行い、積層体を得た。この積層体を加熱して発泡させた。結果を表2に示すが、発泡厚みに劣っていた。また、加熱により(B)層も発泡し、厚みの安定した発泡体を得ることができなかった。
Claims (4)
- 少なくとも(A)層/基材層/(B)層の構成を含む積層体であって、(A)層が加熱発泡用させられる層であって低密度ポリエチレンから構成され、(B)層がエチレンから導かれる繰り返し単位またはエチレンから導かれる繰り返し単位と炭素数3〜8のα−オレフィンから導かれる繰り返し単位からなり、(A)層の低密度ポリエチレンよりも密度が高く、160℃で測定した溶融張力[MS160(mN)]とJIS K6922−1(1997年)により測定したメルトマスフローレート[MFR(g/10分)]が下式(1)を満たし、下記(i)を満たすエチレン系重合体50重量%以上から構成される加熱発泡用積層体を加熱発泡させることによって得られる発泡体。
MS160>83×MFR−0.62 (1)
(i)JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が942kg/m3以上である。 - (B)層のエチレン系重合体が、下記(ii)〜(v)を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の発泡体。
(ii)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定により求めた重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が2〜7の範囲内である。
(iii)GPC/固有粘度計によって測定した、分子量30万における収縮因子(g’値)が0.1以上0.97以下である。
(iv)長鎖分岐数が主鎖メチレン炭素1000個当たり0.05個以上3個以下である。
(v)JIS K7206(1999年)により測定したビカット軟化温度が110℃以上である。 - (B)層のエチレン系重合体が、JIS K6922−1(1997年)により測定した密度が958kg/m3以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の発泡体。
- (A)層/基材層/(B)層を積層する方法が、押出ラミネート成形法であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の発泡体。
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