JP5158359B2 - 発泡積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡層が厚く、発泡層表面の平滑性が優れ、発泡外観が良好な発泡積層体に関するものである。
従来から、断熱性を有する容器として、合成樹脂、特にポリスチレンを発泡させたものが多く使用されている。しかし、発泡ポリスチレン容器は、廃棄時の環境への負荷が高い、印刷適性に劣るなどの欠点があり、他の素材への代替が検討されている。そのような中、紙カップ胴部の外周面にコルゲートした紙を貼り合わせて断熱層を形成した容器、同紙カップの胴部外周面にパルプ製の不織布とコート紙との積層体を接合した容器などが開発され、使用されている。
しかしながら、いずれの方法も加工、成形が容易でなく、コスト高になるという欠点があった。そこで、水分を含んだ基材の少なくとも一面に低融点の熱可塑性合成樹脂フィルムをラミネートし、加熱することにより、基材に含まれている水分を利用して合成樹脂フィルムを凹凸に発泡させる技術が考案された(例えば、特許文献1〜3参照。)。しかし、このようにして得られる材料は、発泡層の厚みが薄く、断熱性が不十分であった。
また、発泡層の厚い発泡体を得る手段として、発泡面の少なくとも一部を真空吸引して発泡セルの発泡層を厚くする手法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。また、容器胴部材及び底板部材からなり、容器胴部材及び底板部材の原紙の内壁面に高融点の熱可塑性合成樹脂フィルムをラミネートしてあると共に容器胴部材の原紙の外壁面に低融点の熱可塑性合成樹脂フィルムをラミネートしてあり、この低融点の熱可塑性合成樹脂フィルムを加熱処理して発泡してある断熱紙容器が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
しかし、真空吸引により発泡層を厚くする手法は、真空吸引装置が必要であること、製造工程に真空吸引を施す工程を設ける必要があることからコストパフォーマンスに劣るといった問題があった。また、内壁面に高融点の熱可塑性合成樹脂を有する断熱紙容器では、発泡時に、発泡層の表面に大きな凸部が発生したり、発泡セルの結合や破泡、冷却時における発泡セルの収縮などの理由により表面に大きな凹部が生じるなどの理由により、表面外観が悪化しやすいといった問題があった。
また、発泡外観の良好な発泡層を得る手法として、底板部材と胴部材とからなる紙製容器において、前記胴部材の少なくとも一方の壁面に、紙の表面側から低融点の熱可塑性樹脂の発泡内層と該熱可塑性樹脂の融点よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂の非発泡層外層からなる2層構造断熱皮膜が被着されている断熱容器が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。
しかし、上記の断熱容器では、発泡層の厚みが薄く、断熱性が不十分となるといった問題点があった。
特公昭48−32283号公報 特開昭57−110439号公報 特開2001−270571号公報 特開2004−58534号公報 特開2007−217024号公報 特開平05−42929号公報
本発明は、上記のような状況を鑑みなされたものであって、発泡層が厚く、断熱性を示すと共に、発泡層表面の平滑性が優れ、発泡外観が良好な発泡積層体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の発泡積層体が、優れた断熱性を有すると共に、優れた発泡外観を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、少なくとも(A)層/(B)層/基材層を含む積層体であって、(A)層がポリエチレン系樹脂(A)、(B)層が高圧法低密度ポリエチレン(B)からなる発泡体から構成され、ポリエチレン系樹脂(A)のJIS K6922−2(2005年)により測定された溶融温度が高圧法低密度ポリエチレン(B)よりも高く、(A)層の厚みが1〜12μmであることを特徴とする発泡積層体に関するものである。
さらに、(A)層がエチレン・α−オレフィン共重合体(A)から構成されることを特徴とする発泡積層体に関するものである。
また、(A)層が低圧法エチレン単独重合体(A)から構成されることを特徴とする発泡積層体に関するものである。
また、(A)層に用いるポリエチレン系樹脂(A)が、190℃において動的粘弾性を測定することで求められる損失弾性率G”(Pa)が500Paである角速度ω(s−1)における貯蔵弾性率G’(500)が、同様の方法により求めたB層に用いられる高圧法低密度ポリエチレン(B)のG’(500)よりも小さいことを特徴とする発泡積層体である。
また、上記積層体及び積層体の基材層の他方の基材壁面に(C)層として高圧法低密度ポリエチレン(C)からなる発泡体層を含む発泡積層体である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の積層体を構成するポリエチレン系樹脂(A)は、JIS K6922−2(2005年)により測定された溶融温度(以下単に溶融温度と略す)が(B)層を構成する高圧法低密度ポリエチレン(B)の溶融温度よりも高いポリエチレン系樹脂(A)が用いられる。
このようなポリエチレン系樹脂(A)としては低圧法エチレン単独重合体、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体などが挙げられるが、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)、低圧法エチレン単独重合体(A)が、B層の発泡倍率を向上させることができ、積層体外観にも優れるため、特に好ましい。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)に用いるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上が用いられる。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A)を得るための方法は特に限定するものではなく、チーグラー・ナッタ触媒やフィリップス触媒、メタロセン触媒を用いた高・中・低圧イオン重合法などを例示することができる。このような共重合体は、市販品の中から便宜選択することができるが、積層体外観に優れるため、チーグラー・ナッタ触媒を用いた重合法により得られたエチレン・α−オレフィン共重合体が特に好ましい。
また、本発明を構成する低圧法エチレン単独重合体(A)は、従来公知の低圧イオン重合法により得ることができる。
また、このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び低圧法エチレン単独重合体(A)は、下記(i)〜(iv)を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)を用いると、積層体の成形性に優れるため好ましい。
(i)JIS K6922−1(1997年)により測定した密度(以下単に密度と略す)が890kg/m以上970kg/m以下である。
(ii)JIS K6922−1(1997年)により測定したメルトマスフローレート(以下MFRと略す)が0.1g/10分以上200g/10分以下である。
(iii)160℃で測定した溶融張力(以下MS160と略す。単位はmN)とMFRが、下式(1)を満たす。
MS160>83×MFR−0.62 (1)
(iv)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)/固有粘度計によって評価した収縮因子(以下g’値と略す)が0.1以上0.97未満である。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)は、好ましくは特開2004−346304号公報、特開2005−248013号公報、特開2006−321991号公報、特開2007−169341号公報に記載されている、マクロモノマー存在下に、あるいはマクロモノマー合成と同時に、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合する方法を用いて製造することができる。
例えば、マクロモノマー存在下に、あるいはマクロモノマー合成と同時に、一般式(2)
Figure 0005158359
で表される遷移金属化合物[成分(i)]を主成分とする触媒を用いて、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合する方法を用いて製造することができる。成分(i)中のMはチタニウム原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは例えば各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基である。
における炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ノルボルニル基、フェニル基、スチリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、トリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、ジプロピルフェニル基、ジブチルフェニル基、ジフェニルフェニル基、トリメチルフェニル基、トリエチルフェニル基、トリプロピルフェニル基、トリブチルフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、ジフェニルプロピル基、ジフェニルブチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、ペンタジエニル基、ヘキセニル基、ヘキサジエニル基等が挙げられる。
また、成分(i)におけるRは一般式(3)、(4)または(5)
Figure 0005158359
で表され、置換基Rは例えば各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基である。
成分(i)中のRの具体的としては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、ジエチルシクロペンタジエニル基、トリエチルシクロペンタジエニル基、テトラエチルシクロペンタジエニル基、プロピルシクロペンタジエニル基、ジプロピルシクロペンタジエニル基、トリプロピルシクロペンタジエニル基、テトラプロピルシクロペンタジエニル基、ブチルシクロペンタジエニル基、ジブチルシクロペンタジエニル基、トリブチルシクロペンタジエニル基、テトラブチルシクロペンタジエニル基、フェニルシクロペンタジエニル基、ジフェニルシクロペンタジエニル基、ナフチルシクロペンタジエニル基、メトキシシクロペンタジエニル基、トリメチルシリルシクロペンタジエニル基、インデニル基、メチルインデニル基、ジメチルインデニル基、トリメチルインデニル基、テトラメチルインデニル基、ペンタメチルインデニル基、ヘキサメチルインデニル基、エチルインデニル基、ジエチルインデニル基、トリエチルインデニル基、テトラエチルインデニル基、ペンタエチルインデニル基、ヘキサエチルインデニル基、プロピルインデニル基、ジプロピルインデニル基、トリプロピルインデニル基、テトラプロピルインデニル基、ペンタプロピルインデニル基、ヘキサプロピルインデニル基、ブチルインデニル基、ジブチルインデニル基、トリブチルインデニル基、テトラブチルインデニル基、ペンタブチルインデニル基、ヘキサブチルインデニル基、フェニルインデニル基、ジフェニルインデニル基、ベンゾインデニル基、ナフチルインデニル基、メトキシインデニル基、トリメチルシリルインデニル基等を挙げることができる。
成分(i)におけるRは一般式(6)
Figure 0005158359
で表され、置換基Rは例えば各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基である。
具体的なRとしては、例えばフルオレニル基、メチルフルオレニル基、ジメチルフルオレニル基、トリメチルフルオレニル基、テトラメチルフルオレニル基、ペンタメチルフルオレニル基、ヘキサメチルフルオレニル基、ヘプタメチルフルオレニル基、オクタメチルフルオレニル基、エチルフルオレニル基、ジエチルフルオレニル基、トリエチルフルオレニル基、テトラエチルフルオレニル基、ペンタエチルフルオレニル基、ヘキサエチルフルオレニル基、ヘプタエチルフルオレニル基、オクタエチルフルオレニル基、プロピルフルオレニル基、ジプロピルフルオレニル基、トリプロピルフルオレニル基、テトラプロピルフルオレニル基、ペンタプロピルフルオレニル基、ヘキサプロピルフルオレニル基、ヘプタプロピルフルオレニル基、オクタプロピルフルオレニル基、ブチルフルオレニル基、ジブチルフルオレニル基、トリブチルフルオレニル基、テトラブチルフルオレニル基、ペンタブチルフルオレニル基、ヘキサブチルフルオレニル基、ヘプタブチルフルオレニル基、オクタブチルフルオレニル基、フェニルフルオレニル基、ジフェニルフルオレニル基、ベンジルフルオレニル基、ジベンジルフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジメチルアミノフルオレニル基、ビス(ジメチルアミノ)フルオレニル基、メトキシフルオレニル基、ジメトキシフルオレニル基等を挙げることができる。
また成分(i)におけるR、Rを架橋する架橋基Rは一般式(7)
Figure 0005158359
で表され、置換基Rは例えば各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基である。Yは周期表14族の原子であり、具体的には例えば炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、錫原子等が挙げられ、その中でも好ましくは炭素原子、ケイ素原子等であり、mは1から5の整数である。
一般式(7)の具体例としては、例えばメチレン基、エチリデン基、エチレン基、プロピリデン基、プロピレン基、ブチリデン基、ブチレン基、ペンチリデン基、ペンチレン基、ヘキシリデン基、イソプロピリデン基、メチルエチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、メチルブチルメチレン基、ビス(シクロヘキシル)メチレン基、メチルフェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基、フェニル(メチルフェニル)メチレン基、ジ(メチルフェニル)メチレン基、ビス(ジメチルフェニル)メチレン基、ビス(トリメチルフェニル)メチレン基、フェニル(エチルフェニル)メチレン基、ジ(エチルフェニル)メチレン基、ビス(ジエチルフェニル)メチレン基、フェニル(プロピルフェニル)メチレン基、ジ(プロピルフェニル)メチレン基、ビス(ジプロピルフェニル)メチレン基、フェニル(ブチルフェニル)メチレン基、ジ(ブチルフェニル)メチレン基、フェニル(ナフチル)メチレン基、ジ(ナフチル)メチレン基、フェニル(ビフェニル)メチレン基、ジ(ビフェニル)メチレン基、フェニル(トリメチルシリルフェニル)メチレン基、ビス(トリメチルシリルフェニル)メチレン基、ビス(ペンタフルオロフェニル)メチレン基、シランジイル基、ジシランジイル基、トリシランジイル基、テトラシランジイル基、ジメチルシランジイル基、ビス(ジメチルシラン)ジイル基、ジエチルシランジイル基、ジプロピルシランジイル基、ジブチルシランジイル基、ジフェニルシランジイル基、シラシクロブタンジイル基、シラシクロヘキサンジイル基等を挙げることができる。
一般式(2)で表される具体的な化合物としては、Mをジルコニウム原子、Xを塩素原子とし、架橋基Rをジフェニルメチレン基とすると、例えばジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,5−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4,5−トリメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2,3,4,5−テトラメチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−エチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3,4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−エチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−プロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジエチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−イソプロピル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−フェニル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−メチル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、等を例示することができる。また上記遷移金属化合物のXをフッ素原子、臭素原子またはヨウ素原子に置換した化合物も例示することができる。また、上記遷移金属化合物のRをメチレン基、エチレン基、イソプロピリデン基、メチルフェニルメチレン基、ジメチルシランジイル基、ジフェニルシランジイル基、シラシクロブタンジイル基、シラシクロヘキサンジイル基に置換した化合物も例示することができる。さらに、上記遷移金属化合物のMをチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することもできる。これらの化合物は複数混合して用いることもできる。
成分(i)を主成分とする触媒としては、成分(i)と活性化助触媒[成分(iii)]を接触させることにより得られる触媒を例示することができる。
成分(iii)としては、公知のものはすべて使用することができ、その中でも特に粘土鉱物、有機化合物で処理された粘土鉱物、アルミノオキサン、イオン性化合物、ルイス酸、塩化マグネシウム、表面処理された無機酸化物もしくは無機ハロゲン化物等が好ましい。
炭素数3以上のオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンもしくはビニルシクロアルカン等のα−オレフィン、ノルボルネンもしくはノルボルナジエン等の環状オレフィン、ブタジエンもしくは1,4−ヘキサジエン等のジエンまたはスチレンを例示することができる。また、これらのオレフィンを2種類以上混合して用いることもできる。
マクロモノマーとは、末端にビニル基を有するオレフィン重合体であり、好ましくはエチレンを重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン重合体、またはエチレンと炭素数3以上のオレフィンを共重合することによって得られる末端にビニル基を有するエチレン共重合体であり、さらに好ましくは炭素数3以上のオレフィンに由来する分岐以外の分岐のうち、メチル分岐、エチル分岐、プロピル分岐、ブチル分岐、ペンチル分岐等の短鎖分岐が、主鎖メチレン炭素1,000個当たり0.01個未満であると共に、長鎖分岐(すなわち、13C−NMR測定で検出されるヘキシル基以上の分岐)が、主鎖メチレン炭素1,000個当たり0.01個未満である、末端にビニル基を有する直鎖状エチレン重合体または直鎖状エチレン共重合体である。
炭素数3以上のオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテンもしくはビニルシクロアルカン等のα−オレフィン、ノルボルネンもしくはノルボルナジエン等の環状オレフィン、ブタジエンもしくは1,4−ヘキサジエン等のジエンまたはスチレンを例示することができる。また、これらのオレフィンを2種類以上混合して用いることもできる。
マクロモノマーとして末端にビニル基を有するエチレン重合体または末端にビニル基を有するエチレン共重合体を用いる場合、その直鎖状ポリエチレン換算の(D)数平均分子量(Mn)は、2,000以上であり、好ましくは3,000以上であり、さらに好ましくは5,000以上である。
本発明におけるマクロモノマーの製造方法に関して特に限定はないが、例えば特開2005−281676号公報、特開2006−28326号公報、特開2006−315999号公報、特開2007−169340号公報、特開2007−246433号公報、特開2008−50278号公報に記載の方法を用いて製造することができる。
具体的なマクロモノマーの製造方法としては、例えば、一般式(8)
Figure 0005158359
で表される遷移金属化合物[成分(ii)]を主成分とする触媒を用いて、エチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合する方法を用いて製造することができる。
成分(ii)中のMはチタニウム原子、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、Xは例えば各々独立して水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基である。
における炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えばXと同じものを挙げることができる。
また、成分(ii)におけるRおよびRは一般式(9)、(10)または(11)
Figure 0005158359
で表され、それぞれ同じでも異なっていてもよく、Mとともにサンドイッチ構造を形成する。一般式(9)、(10)または(11)におけるR10は例えば各々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基である。
一般式(9)、(10)または(11)におけるR10の炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ノルボルニル基、フェニル基、スチリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、トリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、ジプロピルフェニル基、ジブチルフェニル基、ジフェニルフェニル基、トリメチルフェニル基、トリエチルフェニル基、トリプロピルフェニル基、トリブチルフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、ジフェニルプロピル基、ジフェニルブチル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、ペンタジエニル基、ヘキセニル基、ヘキサジエニル基等が挙げられる。
一般式(8)中のRおよびRの具体的としては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、ジエチルシクロペンタジエニル基、トリエチルシクロペンタジエニル基、テトラエチルシクロペンタジエニル基、プロピルシクロペンタジエニル基、ジプロピルシクロペンタジエニル基、トリプロピルシクロペンタジエニル基、テトラプロピルシクロペンタジエニル基、ブチルシクロペンタジエニル基、ジブチルシクロペンタジエニル基、トリブチルシクロペンタジエニル基、テトラブチルシクロペンタジエニル基、フェニルシクロペンタジエニル基、ジフェニルシクロペンタジエニル基、ナフチルシクロペンタジエニル基、メトキシシクロペンタジエニル基、トリメチルシリルシクロペンタジエニル基、インデニル基、メチルインデニル基、ジメチルインデニル基、トリメチルインデニル基、テトラメチルインデニル基、ペンタメチルインデニル基、ヘキサメチルインデニル基、エチルインデニル基、ジエチルインデニル基、トリエチルインデニル基、テトラエチルインデニル基、ペンタエチルインデニル基、ヘキサエチルインデニル基、プロピルインデニル基、ジプロピルインデニル基、トリプロピルインデニル基、テトラプロピルインデニル基、ペンタプロピルインデニル基、ヘキサプロピルインデニル基、ブチルインデニル基、ジブチルインデニル基、トリブチルインデニル基、テトラブチルインデニル基、ペンタブチルインデニル基、ヘキサブチルインデニル基、フェニルインデニル基、ジフェニルインデニル基、ベンゾインデニル基、ナフチルインデニル基、メトキシインデニル基、トリメチルシリルインデニル基等を挙げることができる。
また一般式(8)におけるR、Rを架橋する架橋基Rは一般式(12)、(13)または(14)
Figure 0005158359
で表され、置換基R11は例えば各々独立して水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基である。また、Yは周期表14族の原子であり、具体的には例えば炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、錫原子等が挙げられ、その中でも好ましくは炭素原子、ケイ素原子であり、nは1から5の整数である。
一般式(12)、(13)または(14)のR11における炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えばR10と同じものを挙げることができる。
一般式(12)の具体例としては、例えばメチレン基、エチリデン基、エチレン基、プロピリデン基、プロピレン基、ブチリデン基、ブチレン基、ペンチリデン基、ペンチレン基、ヘキシリデン基、イソプロピリデン基、メチルエチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、メチルブチルメチレン基、ビス(シクロヘキシル)メチレン基、メチルフェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基、フェニル(メチルフェニル)メチレン基、ジ(メチルフェニル)メチレン基、ビス(ジメチルフェニル)メチレン基、ビス(トリメチルフェニル)メチレン基、フェニル(エチルフェニル)メチレン基、ジ(エチルフェニル)メチレン基、ビス(ジエチルフェニル)メチレン基、フェニル(プロピルフェニル)メチレン基、ジ(プロピルフェニル)メチレン基、ビス(ジプロピルフェニル)メチレン基、フェニル(ブチルフェニル)メチレン基、ジ(ブチルフェニル)メチレン基、フェニル(ナフチル)メチレン基、ジ(ナフチル)メチレン基、フェニル(ビフェニル)メチレン基、ジ(ビフェニル)メチレン基、フェニル(トリメチルシリルフェニル)メチレン基、ビス(トリメチルシリルフェニル)メチレン基、ビス(ペンタフルオロフェニル)メチレン基、シランジイル基、ジシランジイル基、トリシランジイル基、テトラシランジイル基、ジメチルシランジイル基、ビス(ジメチルシラン)ジイル基、ジエチルシランジイル基、ジプロピルシランジイル基、ジブチルシランジイル基、ジフェニルシランジイル基、シラシクロブタンジイル基、シラシクロヘキサンジイル基、ジビニルシランジイル基、ジアリルシランジイル基、(メチル)(ビニル)シランジイル基、(アリル)(メチル)シランジイル基等を挙げることができる。
本発明で用いられる一般式(8)で表される具体的な化合物としては、Mをジルコニウム原子、Xを塩素原子とすると、例えばメチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、メチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)メチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(p−トリル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジビニルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジアリルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(ビニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(アリル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(エチル)(メチル)シランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(n−プロピル)シランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(イソプロピル)シランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(シクロヘキシル)(メチル)ビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(メチル)(フェニル)シランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ(n−プロピル)シランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジイソプロピルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジシクロヘキシルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(2−メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(3−メチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(3−イソプロピルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(2,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(2,3,4−トリメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−エチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(7−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メトキシ−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−ジメチアミノ−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−トリメチルシリル−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−イソプロピル−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−メトキシ−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−ジメチルアミノ−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4−トリメチルシリル−7−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(3,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,3,4,7−テトラメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(3,4−ビス(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4−フェニル−7−メチルインデニル
)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジイソプロピルチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1−ジフェニル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(プロパン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,3,3−テトラメチルプロパン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ブタン−1,4−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(ペンタン−1,5−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラメチルジシラン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、(1,1,2,2−テトラフェニルジシラン−1,2−ジイル−ビスシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド等を例示することができる。また上記遷移金属化合物のXをフッ素原子、臭素原子またはヨウ素原子に置換した化合物も例示することができる。さらに、上記遷移金属化合物のMをチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することができる。これらの化合物は複数混合して用いることもできる。
成分(ii)を主成分とする触媒としては、成分(ii)と成分(iii)を接触させることにより得られる触媒を例示することができる。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)の具体的な製造方法は特に限定はないが、成分(ii)を主成分とする触媒を用いてエチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合しマクロモノマーを合成した後、得られたマクロモノマー存在下、成分(i)を主成分とする触媒を用いてエチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合しポリエチレン系樹脂を製造する方法、成分(i)および成分(ii)を主成分とする触媒を用いてエチレンおよび任意に炭素数3以上のオレフィンを重合し、マクロモノマーの合成と同時にエチレン系重合体を製造する方法を例示することができる。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)の製造は、気相重合、スラリー重合、溶液重合の何れの方法でも行うことができるが、スラリー重合で行った場合、優れた粒子形態のエチレン系重合体を製造することができる。
マクロモノマーの合成およびエチレン系重合体の製造における、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温度は−100〜120℃、生産性を考慮すると20〜120℃、さらには60〜120℃の範囲で行うことが好ましい。重合時間は10秒〜20時間の範囲で通常行われ、重合圧力は常圧〜300MPaの範囲で行うことができる。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段階以上に分けて行うことも可能である。
また、このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)のMS160は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さが8mm、直径が2.095mm、流入角が90°のオリフィスを装着し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比が47の条件で測定された値であり、MS160とMFRは、下式(1)
MS160>83×MFR−0.62 (1)
を満たす。さらに、下式(15)
MS160>95×MFR−0.60 (15)
を満たす関係にあるほうが、成形性に優れるため好ましい。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下GPCと略す)を用いて、以下に示す条件下で測定し、単分散ポリスチレンでユニバーサルな検量線を測定し、直鎖のポリエチレンの分子量として計算した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2〜7の範囲内であると、成形品の機械強度と安定した押出成形性を両立できるため好ましい。
機種:ウォーターズ 150C ALC/GPC
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
流速:1mL/分
温度:140℃
測定濃度:30mg/30mL
注入量:100μL
カラム:東ソー製 TSKgel GMH HR−H 3本
また、このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)は、GPC/固有粘度計によって評価した収縮因子(g’値)が0.1以上0.97未満、好ましくは0.3以上0.95未満、さらに好ましくは0.4以上0.9未満である。なお、本発明における収縮因子(g’値)とは、長鎖分岐の程度を表すパラメータであり、上記GPCにより求めた分子量30万(g/mol)の成分の固有粘度法により測定された本エチレン系重合体の固有粘度と、分岐が全くない直鎖状ポリエチレンの同じ分子量における固有粘度との比である。
また、このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(A’)及びエチレン単独重合体(A’)は、長鎖分岐数が、1000個の炭素原子当たり0.01個以上3個以下であると、安定した押出成形が可能となるため好ましい。なお、長鎖分岐数とは、13C−NMR測定で検出されるヘキシル基以上(炭素数6以上)の分岐の数である。
本発明の積層体を構成するポリエチレン系樹脂(A)のMFRが0.1〜100g/10分、より好ましくは3〜50g/10分の範囲であると、積層体を成形する際に加工が容易になる。
また、本発明を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び低圧法エチレン単独重合体(A)には、高圧法低密度ポリエチレンやポリプロピレンなどの他のポリオレフィンを配合してもよく、これらの他のポリオレフィンの配合比は1〜30重量%がラミネート成形性と積層体外観の点から好ましい。
さらに、本発明を構成するポリエチレン系樹脂(A)には、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤等、ポリオレフィン樹脂に一般に用いられている添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもかまわない。
本発明の積層体を構成する高圧法低密度ポリエチレン(B)は、従来公知の高圧法ラジカル重合法により得ることができる。
高圧法低密度ポリエチレン(B)のMFRは、4〜100g/10分の範囲であると、発泡性に優れるため好ましい。
また、高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度は、発泡性に優れるため、870〜935kg/mであることが好ましく、より好ましくは890〜935kg/m、さらに好ましくは890〜910kg/mの範囲である。
本発明の積層体を構成する高圧法低密度ポリエチレン(B)には、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤等、ポリオレフィン樹脂に一般に用いられている添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもかまわない。
さらに、高圧法低密度ポリエチレン(B)には、他のポリオレフィンを混合してもかまわない。このとき、発泡性に優れるため、混合比率は高圧法低密度ポリエチレン(B)が50〜99重量%、他のポリオレフィンが1〜50重量%であることが好ましい。
高圧法低密度ポリエチレン(B)に混合されるポリオレフィンとしては、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテンなどが挙げられ、発泡性に優れることから、密度が850kg/m以上920kg/m未満のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)が好ましい。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(B)に用いるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上が用いられる。
さらに、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)を得るための方法は特に限定するものではなく、チーグラー・ナッタ触媒やフィリップス触媒、メタロセン触媒を用いた高・中・低圧イオン重合法などを例示することができ、このような共重合体は、市販品の中から便宜選択することができる。
本発明の積層体を構成する高圧法低密度ポリエチレン(B)にポリオレフィンを混合する時は、高圧法低密度ポリエチレン(B)のペレットとポリオレフィンのペレットを固体状態で混合したペレット混合物であってもよいが、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリー等で溶融混練した混合物の方が、品質の安定した製品が得られるので好ましい。溶融混練装置を用いる場合、溶融温度はポリエチレン系樹脂の融点〜300℃程度が好ましい。
さらに、本発明の積層体を構成するポリエチレン系樹脂(A)の190℃において、円錐−円板レオメーターを用いて動的粘弾性を測定することで求められる損失弾性率G”(Pa)が500Paである角速度ω(s−1)における貯蔵弾性率G’(500)が、同様の方法により求めたB層に用いられる高圧法低密度ポリエチレン(B)のG’(500)よりも小さいことが、安定した押出成形が可能となり、優れた発泡外観が得られるため好ましい。また、G’(500)が95Pa以下であると優れた発泡外観が得られるため好ましい。
本発明の積層体を構成するポリエチレン系樹脂(A)の厚みは、良好な発泡厚みと発泡外観を得るために、1〜12μmである。A層の厚みが1μm未満では、積層体表面の平滑性に劣るため好ましくなく、12μmを超えるとB層の発泡倍率に劣るため好ましくない。
また本発明の積層体を構成する高圧法低密度ポリエチレン(B)からなる発泡体の厚みは、良好な断熱性を得るために、300μm以上が好ましい。
本発明の積層体を構成する基材に含まれる水分は、加熱により(B)層、(C)層を発泡させるものであり、その水分量は20〜30g/mがB層の発泡倍率を向上させることができ、積層体外観にも優れるため好ましく、さらに好ましくは20〜28g/mである。
このような本発明の積層体を構成する基材として、上質紙、クラフト紙などの天然パルプを主成分とする紙(以下、単に紙と略す)、合成繊維或は合成樹脂フィルムを擬紙化した所謂合成紙、発泡シート、ゼオライトなどの多孔性無機物からなるシートなどを例示することができ、基材中に含まれる水分量の調整が比較的容易なことから紙が好ましい。基材は、従来公知の技術により着色インキなどで印刷されていてもかまわない。基材に紙を使用する場合、水分量の調節が容易なことから、坪量は150〜500g/m、より好ましくは200〜400g/mであることが好ましい。
本発明の積層体を構成する基材の他方の基材壁面には、他の層(C)を積層しても構わない。(C)層には、発泡層を形成してもよく、非発泡層を形成してもよいが、断熱性に優れるため、発泡層を形成することが好ましい。(C)層に用いる材料には、高圧法低密度ポリエチレン、低圧法エチレン単独重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが挙げることができるが、発泡倍率に優れるため、高圧法低密度ポリエチレン(C)が好ましい。
このような高圧法低密度ポリエチレン(C)は、従来公知の高圧法ラジカル重合法により得ることができる。
高圧法低密度ポリエチレン(C)のMFRは、4〜100g/10分の範囲であると、発泡性に優れるため好ましい。
また、高圧法低密度ポリエチレン(C)の密度は、発泡性に優れるため、870〜935kg/mであることが好ましく、より好ましくは890〜935kg/m、さらに好ましくは890〜910kg/mの範囲である。
本発明の積層体を構成する高圧法低密度ポリエチレン(C)には、必要に応じて、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤等、ポリオレフィン樹脂に一般に用いられている添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加してもかまわない。
さらに、高圧法低密度ポリエチレン(C)には、他のポリオレフィンを混合してもかまわない。このとき、発泡性に優れるため、混合比率は高圧法低密度ポリエチレン(C)が50〜99重量%、他のポリオレフィンが1〜50重量%であることが好ましい。
高圧法低密度ポリエチレン(C)に混合されるポリオレフィンとしては、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテンなどが挙げられ、発泡性に優れることから、密度が850kg/m以上920kg/m未満のエチレン・α−オレフィン共重合体(C)が好ましい。
このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(C)に用いるα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセンなどを挙げることができ、これらの1種または2種以上が用いられる。
さらに、このようなエチレン・α−オレフィン共重合体(C)を得るための方法は特に限定するものではなく、チーグラー・ナッタ触媒やフィリップス触媒、メタロセン触媒を用いた高・中・低圧イオン重合法などを例示することができ、このような共重合体は、市販品の中から便宜選択することができる。
本発明の積層体を構成する高圧法低密度ポリエチレン(C)にポリオレフィンを混合する時は、高圧法低密度ポリエチレン(C)のペレットとポリオレフィンのペレットを固体状態で混合したペレット混合物であってもよいが、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリー等で溶融混練した混合物の方が、品質の安定した製品が得られるので好ましい。溶融混練装置を用いる場合、溶融温度はポリエチレン系樹脂の融点〜300℃程度が好ましい。
本発明の積層体を得る手法として、ポリエチレン系樹脂(A)及び高圧法低密度ポリエチレン(B)を基材に押出ラミネート加工し、加熱発泡することにより得る手法、(B)層となる発泡体を基材へ接着させ、ポリエチレン系樹脂(A)を押出ラミネート加工により得る手法が例示できる。加工が容易なことから、ポリエチレン系樹脂(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)を同時に形成させる共押出ラミネート加工し、加熱発泡することにより得る手法が好ましい。
押出ラミネート成形法により積層体を得る手法として、シングルラミネート加工法、タンデムラミネート加工法、サンドウィッチラミネート加工法、共押出ラミネート加工法などの各種押出ラミネート加工法を例示することができる。押出ラミネート法における樹脂の温度は260〜350℃の範囲が好ましく、冷却ロールの表面温度は10〜50℃の範囲が好ましい。
また、押出ラミネート加工において、高圧法低密度ポリエチレン(B)を溶融状態で押出し層とした直後に、該層の基材接着面を含酸素気体又は含オゾン気体に曝し、基材と貼り合わせる手法を用いると、基材層との接着性に優れることから好ましい。含オゾン気体により高圧法低密度ポリエチレン(B)と基材との接着性を向上させる場合は、オゾンガスの処理量としては、ダイより押出された高圧法低密度ポリエチレン(B)よりなるフィルム1m当たり0.5mg以上のオゾンを吹き付けることが好ましい。
加熱発泡により本発明の積層体を得る手法における押出ラミネート加工法は、高圧法低密度ポリエチレン(B)と基材層との接着性をさらに向上させるため、高圧法低密度ポリエチレン(B)が発泡しない程度の温度、例えば30℃〜60℃の温度で10時間以上熱処理することができる。また必要に応じて、基材の接着面に対してコロナ処理、フレーム処理、プラズマ処理などの公知の表面処理を施してもよい。また、必要であれば基材にアンカーコート剤を塗布しても良い。
加熱発泡により本発明の積層体を得る手法における加熱方法としては、熱風、電熱、電子線の他、積層体を容器状に成形し、高温の物体を内填して充填物の熱を利用するなど、任意の手段を使用できる。加熱は、オーブン内で回分式に行う手法、コンベアなどにより連続的に行う手法などにより行うことができる。
加熱温度、加熱時間は、使用する基材、および熱可塑性樹脂の種類に依存して変化するが、一般的に加熱温度は110℃〜200℃であり、加熱時間は10秒〜5分間である。
本発明の発泡積層体は、コーヒー、スープなどの高温飲料用の紙容器、インスタントラーメンなどの即席食品用の容器等、断熱性を求められる容器に好適に使用される。
本発明の発泡積層体は、優れた断熱性を示すと共に、発泡層表面に優れた平滑性を有し表面外観が良好な発泡積層体である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
また実施例に使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体(A3)、エチレン単独重合体(A4)は以下に示す製造法により製造されたものである。
さらに、変性ヘクトライトの調製、触媒の調製、ポリエチレン系重合体の製造および溶媒精製は、全て不活性ガス雰囲気下で行った。変性ヘクトライトの調製、触媒の調製、ポリエチレン系重合体の製造に用いた溶媒等は、全て予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行ったものを用いた。ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、プロパン―1,3−ジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドは公知の方法により合成、同定したものを用いた。トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)は東ソー・ファインケム(株)製を用いた。
[エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)の製造方法]
[変性ヘクトライトの調製]
水3リットルにエタノール3リットルと37%濃塩酸100ミリリットルを加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチル−オクタデシルアミン330g(1.1mol)を添加し、60℃に加熱することによって、塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト1kgを加えた。この懸濁液を60℃で、3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水50Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径5.2μmの変性ヘクトライトを得た。
[触媒(p1)の調製]
前記変性ヘクトライト500gをヘキサン1.7リットルに懸濁させ、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド8.25g(20.0mmol)とトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)2.8リットル(2mol)の混合液を添加し、60℃で3時間攪拌した後、静置して上澄み液を除去、さらにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.15M)を添加して触媒前駆体スラリー(100g/L)とした。
上記で調製した触媒前駆体スラリーにジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライドに対して10mol%のイソプロピリデン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド1.21g(2.22mmol)を添加して室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を除去、さらにトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.15M)を添加して最終的に100g/Lの触媒スラリーを得た。
[マクロモノマーの製造]
内容積540リットルの重合器に、ヘキサン300リットルおよび1−ブテンを7.6リットル導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。このオートクレーブに前記触媒(p1)を135ミリリットル添加し、エチレンガスをエチレン分圧が1.2MPaになるまで導入して重合を開始した。また、重合温度を85度に制御した。重合中は分圧を1.2MPaに保たれるようにエチレンガスを連続的に導入した。重合開始90分後に重合器の内圧を脱圧し、マクロモノマーを得た。この重合器から抜き出したマクロモノマーのMn=10,950、Mw/Mn=2.61であった。また、長鎖分岐は検出されなかった。
[エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)の製造]
上記で製造したマクロモノマーが含まれる内容積540リットルの重合器に、1−ブテンを0.22リットルとトリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714mol/L)0.75リットルとジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド 3.75mmolを導入し、オートクレーブの内温を85℃に昇温した。エチレン/水素混合ガス(水素22,000ppm)を分圧が0.2MPaになるまで導入して重合を開始した。重合中、分圧が0.2MPaに保たれるようにエチレン/水素混合ガスを連続的に導入した。また、重合温度を85℃に制御した。重合開始90分後に、オートクレーブの内圧を脱圧した後、内容物を吸引ろ過した。乾燥後、54kgのエチレン・α−オレフィン共重合体(A3)が得られた。得られたエチレン・α−オレフィン共重合体(A3)の密度は924kg/m、MFRは15g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.13個、MS160は38mN、g’は0.89であった。
[エチレン単独重合体(A4)の製造方法]
[触媒(p2)の調製]
前記[変性ヘクトライトの調製]で調製した変性ヘクトライト500gをヘキサン1.8リットルに懸濁させ、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)2.9リットルを添加し、室温で1時間攪拌することにより、変性ヘクトライトとトリイソブチルアルミニウムの接触生成物を得た。一方、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド6.97g(20mmol)をトルエンに溶解させたものを添加し、室温で一晩攪拌することにより、触媒スラリー(100g/L)を得た。
[エチレン単独重合体(A4)の製造]
1−ブテンを添加しなかったこと及び触媒(p1)の変わりに触媒(p2)を115ミリリットル添加したこと以外は[エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)の製造方法]と同様の方法で重合を行い、50kgのエチレン単独重合体(A4)を得た。得られたエチレン単独重合体(A4)の密度は963kg/m、MFRは15g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当り0.12個、MS160は55mN、g’は0.88であった。
以下に、各物性の評価方法を示す。
エチレン系重合体の諸物性は、以下に示す方法により測定した。
(1)密度
密度は、JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(2)メルトマスフローレート(MFR)
MFRは、JIS K6922−1(1997年)に準拠して測定した。
(3)溶融温度
JIS K6922−2(2005年)に準拠し、測定した。
(4)長鎖分岐数
長鎖分岐数は、Varian製 VNMRS−400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによって炭素数6(ヘキシル基)以上の分岐数を測定した。溶媒はテトラクロロエタン−dである。主鎖メチレン炭素1000個当たりの個数として下記式(16)から求めた。なお、式中、IAαはヘキシル基以上の分岐のα−炭素ピーク(化学シフト:34.6ppm)の積分強度であり、IAtotは主鎖メチレン炭素のピーク(30.0ppm)の積分強度である。
長鎖分岐数=IAα/(3×IAtot) (16)
(5)溶融張力
溶融張力は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さが8mm、直径が2.095mm、流入角が90°のオリフィスを装着し測定した。温度を160℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)をMS160とした。
(6)分子量分布
分子量分布(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定し、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を求めた。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。なお、分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正したものであり、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
(7)基材の水分量
測定温度165℃において、カールフィッシャー法水分測定装置(三菱化学(株)製、商品名CA−05)を使用し測定した。
(8)収縮因子(g’値)
収縮因子(g’値)は、GPCによって分別したポリエチレンの固有粘度([η])を測定する手法で、実施例にて用いたポリエチレン系樹脂(A)の分子量30万における[η]を、分岐が全くない直鎖状ポリエチレンの同一分子量における[η]で除した値である。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を145℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は2.0mg/mLの濃度で調製し、0.3mL注入して測定した。粘度計は、Viscotek社製 キャピラリー差圧粘度計210Rを用いた。
(9)G’(500)
円錐−円板レオメーター(レオメトリックス社製、商品名:SR2000)を用い、190℃において、損失弾性率G”(Pa)が500Paである角速度ω(s−1)における貯蔵弾性率G’(Pa)を求めた。
(10)発泡層の厚み
実施例により得られた積層体を20cm×30cmに切り出し、115℃に加熱した小型オーブン(Werner Mathis AG製)中で240秒間静置した後、取り出して空気中で室温まで冷却した。発泡後の積層体、及びブランクとして発泡させる前のラミネート積層体をサンプル取りし、光学顕微鏡により断面写真を撮影した。断面写真から発泡層の厚みを測定し、5箇所で測定した平均の厚みを(B)層及び(C)層の厚みとした。また(B)層及び(C)層の厚みの総計を発泡層総厚みとした。
(11)発泡表面の状態
実施例により得られた積層体を20cm×30cmに切り出し、115℃に加熱したスモールオーブン(Werner Mathis AG製)中で240秒間静置した後、取り出して空気中で室温まで冷却した。得られた発泡体の表面の平滑性を目視で観測した。表面の平滑性が優れる場合を◎、やや劣るものの、外観として問題なく良好な場合を○、更に劣るものの、紙容器としての使用に問題ない場合を△、不良の場合を×とした。
実施例1
ポリエチレン系樹脂(A)として、MFRが20g/10分、密度が920kg/m、溶融温度が122℃、G’(500)が18Paであるエチレン・1−ブテン共重合体(東ソー(株)製 商品名ニポロン−L M65)(A1)を、ポリエチレン系樹脂(B)として、MFRが13g/10分、密度が919kg/m、溶融温度が107℃、G’(500)が92Paである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 212)(B1)を使用した。また上記樹脂層に対し紙の逆側には、高圧法低密度ポリエチレン(C)としてMFRが13g/10分、密度が919kg/m、溶融温度が107℃である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 212)(C1)を使用した。
まず、(C1)を直径90mmφのスクリューを有する単軸押出ラミネーター(ムサシノキカイ(株)製)へ供給し、310℃の温度でTダイより押し出し、水分量が24g/mであり、坪量300g/mである紙基材上に引き取り速度が70m/分、エアギャップ長さが135mmで60μmの厚さになるよう押出ラミネート成形を行った。さらに、(A1)を直径65mmφのスクリューを有する単軸押出機(ムサシノキカイ(株)製)に、(B1)を直径90mmφのスクリューを有する単軸押出機(ムサシノキカイ(株)製)へと供給し、320℃の温度、70m/分の引き取り速度、165mmのエアギャップ長さで、(A1)の厚みが10μm、(B1)の厚みが40μmとなるように上記積層体の(C1)の樹脂層に対する基材層の裏側に共押出ラミネートを行い、エチレン・1−ブテン共重合体(A1)、高圧法低密度ポリエチレン(B1)、紙基材、高圧法低密度ポリエチレン(C1)の順に積層されてなる積層体を得た。この積層体を加熱して発泡させ、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡性評価の結果を表1に示す。
実施例2
実施例1に使用したポリエチレン系樹脂を使用し、(A1)の厚みが2μm、(B1)の厚みが48μmとした以外は同様の手法により積層体を得た。この積層体を加熱して発泡させ、発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。結果を表1に示す。
実施例3
(A)層の樹脂として、MFRが3g/10分、密度が924kg/m、溶融温度が、113℃、G’(500)が102Paである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 205)(A2)を使用した以外は実施例1と同様にして、ラミネート成形を行い、積層体を発泡させ発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡性評価の結果を表1に示す。また共押出ラミネート成形を行った際に、部分的に押出の不安定化が発生した。
実施例4
(A)層の樹脂として、エチレン・α−オレフィン共重合体(A3)を使用した以外は実施例1と同様にして、ラミネート成形を行い、積層体を発泡させ発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡性評価の結果を表1に示す。
実施例5
(A)層の樹脂として、エチレン単独重合体(A4)を使用した以外は実施例1と同様にして、ラミネート成形を行い、積層体を発泡させ発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡性評価の結果を表1に示す。
Figure 0005158359
比較例1
(A1)層の厚みを40μm、(B1)層の厚みを10μmとした以外は実施例1と同様にして、ラミネート成形を行い、積層体を発泡させ発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡性評価の結果を表2に示す。発泡表面の状態は良好であったが、発泡後の発泡層の厚みが不十分であった。
比較例2
(A)層/(B)層の2種2層共押出ラミネート成形の替わりに、樹脂(B1)を直径90mmφのスクリューを有する単軸押出ラミネーター(ムサシノキカイ(株)製)へ供給し、310℃の温度でTダイより押し出し、50μmの厚さになるよう押出ラミネート成形を行った以外は実施例1と同様にしてポリエチレン系樹脂を得、積層体を発泡させ発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡性評価の結果を表2に示す。発泡後の発泡層の厚みは良好であったが、表面の平滑性は不十分であった。
比較例3
(A)層の樹脂として、MFRが8g/10分、密度が918kg/m、溶融温度が105℃、G’(500)が108Paである高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 213)(A5)を使用した以外は実施例1と同様にして、ラミネート成形を行い、積層体を発泡させ発泡層の厚み、発泡表面の状態を評価した。発泡性評価の結果を表2に示す。発泡後の発泡層の厚み、表面の平滑性はともに不十分であった。
Figure 0005158359

Claims (5)

  1. 少なくとも(A)層/(B)層/基材層を含む積層体であって、(A)層がポリエチレン系樹脂(A)、(B)層が高圧法低密度ポリエチレン(B)からなる発泡体、基材層が水分量は20〜30g/m である紙から構成され、下記(a)〜(b)の要件を満たすことを特徴とする発泡積層体。
    (a)ポリエチレン系樹脂(A)のJIS K6922−2(2005年)により測定された溶融温度が高圧法低密度ポリエチレン(B)よりも高い
    (b)(A)層の厚みが1〜12μm
  2. (A)層がエチレン・α−オレフィン共重合体(A)から構成されることを特徴とする請求項1に記載の発泡積層体。
  3. (A)層が低圧法エチレン単独重合体(A)から構成されることを特徴とする請求項1に記載の発泡積層体。
  4. (A)層に用いるポリエチレン系樹脂(A)が、190℃において動的粘弾性を測定することで求められる損失弾性律G”(Pa)が500Paである角速度ω(s−1)における貯蔵弾性率G’(500)が、同様の方法により求めたB層に用いられる高圧法低密度ポリエチレン(B)のG’(500)よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の積層体及び該積層体の基材層の他方の基材壁面に(C)層として高圧法低密度ポリエチレン(C)からなる発泡体層を含む発泡積層体。
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