JP5549411B2 - 半導体素子の製造方法、半導体メモリの製造方法、及び半導体素子 - Google Patents

半導体素子の製造方法、半導体メモリの製造方法、及び半導体素子 Download PDF

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本発明は、酸化シリコン等の下部絶縁膜、窒化シリコン等の中間絶縁膜、及び酸化シリコン等の上部絶縁膜が積層されたゲート絶縁膜を持つトランジスタを含む半導体素子の製造方法、半導体メモリの製造方法、及び半導体素子に関する。
不揮発性半導体メモリに、フローティングゲート型、SONOS型等のトランジスタが広く使用されている。フローティングゲート型のメモリセルトランジスタは、第1のゲート絶縁膜、フローティングゲート、第2のゲート絶縁膜、及びコントロールゲートが積層されたゲート構造を有する。SONOS型のメモリセルトランジスタのゲート絶縁膜は、酸化シリコン等の下部絶縁膜、窒化シリコン等の中間絶縁膜、及び酸化シリコン等の上部絶縁膜が積層された層構造を有する。
メモリセルトランジスタを動作させるために、高耐圧トランジスタが搭載される。また、センスアンプ等には、低電圧トランジスタが用いられる。このため、高耐圧トランジスタ用の相対的に厚いゲート絶縁膜、及び低電圧トランジスタ用の相対的に薄いゲート絶縁膜が形成される。
さらに、高耐圧トランジスタと低電圧トランジスタとの中間の電圧で動作する中電圧トランジスタを搭載する場合がある。
国際公開第2008/041613号
低電圧トランジスタと同一の構造を持つトランジスタを、中電圧トランジスタとして使用すると、ゲート絶縁膜に定格値以上の電圧が印加される。このため、ゲート絶縁膜の寿命が低下し、十分な信頼性が得られなくなる。高耐圧トランジスタと同一の構造のトランジスタを、中電圧トランジスタとして使用すると、駆動電流が小さくなることにより、回路の応答速度が遅くなってしまう。駆動電流の低下を防止するためには、トランジスタの面積を広くしなければならず、集積度の向上に逆行することになる。
中電圧トランジスタのゲート絶縁膜の厚さを最適化しようとすると、厚さの異なる3種類のゲート絶縁膜を形成しなければならない。
本発明の目的は、中電圧トランジスタを形成するための工程数の増加を抑制することが可能な半導体素子の製造方法を提供することである。本発明の他の目的は、中電圧トランジスタを形成するための工程数の増加を抑制することが可能な半導体メモリの製造方法を提供することである。本発明のさらに他の目的は、上述の製造方法に適した構造を持つ半導体素子を提供することである。
本発明の一観点によると、
半導体基板の上に、下部絶縁膜、前記下部絶縁膜とは異なる材料を有し、膜厚が10nm以下である中間絶縁膜、及び前記中間絶縁膜とは異なる材料を有する上部絶縁膜を順番に形成する工程と、
前記半導体基板の表面の第1の領域の前記上部絶縁膜を除去し、第2の領域には、前記上部絶縁膜を残す工程と、
前記第1の領域の前記下部絶縁膜と前記中間絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む第1のトランジスタと、前記第2の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2のトランジスタとを形成する工程と
を有する半導体素子の製造方法が提供される。
本発明の他の観点によると、
半導体基板の上に、酸化シリコンを有する下部絶縁膜、窒化シリコンを有し、膜厚が10nm以下である中間絶縁膜、及び酸化シリコンを有する上部絶縁膜を順番に形成する工程と、
前記半導体基板の表面の行方向及び列方向に周期的に画定された複数の第1の領域内の前記上部絶縁膜を除去し、前記第1の領域の各々に対応して画定された第2の領域内には、前記上部絶縁膜を残す工程と、
前記第1の領域内の前記下部絶縁膜と前記中間絶縁膜とをゲート絶縁膜として含むセレクトトランジスタ、及び前記第2の領域内の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むメモリセルトランジスタを、前記セレクトトランジスタのソースと前記メモリセルトランジスタのドレインとが共通の不純物拡散領域で構成されるように形成する工程と
を有する半導体メモリの製造方法が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、
半導体基板の上に、下部絶縁膜、及び前記下部絶縁膜とは異なる材料を有する中間絶縁膜を順番に形成する工程と、
前記半導体基板の表面の第1の領域、第3の領域及び第4の領域の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を除去し、第2の領域には、前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を残す工程と、
前記第1の領域、前記第3の領域、及び前記第4の領域の前記半導体基板の上に、第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程と
前記第1の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程の後に、前記第1の領域の前記半導体基板の上、及び前記第2の領域の前記中間絶縁膜の上に、前記中間絶縁膜とは異なる材料を有する上部絶縁膜を形成するとともに、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の上に、又は、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の一部として、前記上部絶縁膜を形成する工程と、
前記第4の領域の前記上部絶縁膜及び前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程と、
前記第4の領域の前記上部絶縁膜及び前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程の後に、前記第4の領域の前記半導体基板の上に、低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第3の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む高耐圧トランジスタを形成する工程と、
前記第4の領域の前記低電圧用ゲート絶縁膜を含む低電圧トランジスタを形成する工程と、
前記第1の領域の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第1のトランジスタを形成する工程と、
前記第2の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2のトランジスタを形成する工程と
を有する半導体素子の製造方法が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、
半導体基板の上に、下部絶縁膜、及び前記下部絶縁膜とは異なる材料を有する中間絶縁膜を順番に形成する工程と、
前記半導体基板の表面の行方向及び列方向に周期的に画定された複数の第1の領域内ならびに第3の領域および第4の領域の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を除去し、前記第1の領域の各々に対応して画定された第2の領域内には、前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を残す工程と、
前記半導体基板の表面の第3の領域及び第4の領域の前記半導体基板の上に、第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の領域の前記半導体基板の上、及び前記第2の領域の前記中間絶縁膜の上に、前記中間絶縁膜とは異なる材料を有する上部絶縁膜を形成するとともに、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の上に、又は、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の一部として、前記上部絶縁膜を形成する工程と、
前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜及び前記上部絶縁膜を除去する工程と、
前記第4の領域の前記半導体基板の上に、前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜との合計の厚さよりも薄い低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と
前記第3の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む高耐圧トランジスタを形成する工程と、
前記第4の領域の前記低電圧用ゲート絶縁膜を含む低電圧トランジスタを形成する工程と、
前記第1の領域内の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むセレクトトランジスタ、及び前記第2の領域内の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むメモリセルトランジスタを、前記セレクトトランジスタのソースと前記メモリセルトランジスタのドレインとが共通の不純物拡散領域で構成されるように形成する工程と
を有し、さらに、
同一の列に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのドレインに接続されたビット線、
同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線、
同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのソースに接続されたソース線、
同一の行に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線、
前記ビット線に接続され、前記ビット線の電位を制御する列デコーダ、
前記第1のワード線に接続され、前記第1のワード線の電位を制御する電圧印加回路、
前記ソース線に接続され、前記ソース線の電位を制御する第1の行デコーダ、及び
前記第2のワード線に接続され、前記第2のワード線の電位を制御する第2の行デコーダ
を形成する工程を含む半導体メモリの製造方法が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、
半導体基板の上に形成された第1の下部絶縁膜、前記第1の下部絶縁膜の上に配置され、前記第1の下部絶縁膜とは異なる材料を有し、膜厚が10nm以下である第1の中間絶縁膜、及び前記第1の中間絶縁膜の上に配置され、前記第1の中間絶縁膜とは異なる材料を有する第1の上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む複数の第1のトランジスタと、
前記半導体基板の上に形成され、前記第1の下部絶縁膜と材料及び厚さが同一の第2の下部絶縁膜、及び前記第1の中間絶縁膜と材料及び厚さが同一の第2の中間絶縁膜をゲート絶縁膜として含み、前記第2の中間絶縁膜にゲート電極が接している複数の第2のトランジスタと
を有し、
前記第1のトランジスタの各々のドレインと、前記第2のトランジスタの各々のソースとが、共通の不純物拡散領域で形成されてメモリセルを構成し、複数のメモリセルが、前記半導体基板の行方向及び列方向に周期的に配置されており、さらに、
同一の列に配置された前記メモリセルの前記第1のトランジスタのドレインに接続されたビット線と、
同一の行に配置された前記第2のトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線と、
同一の行に配置された前記第2のトランジスタのソースに接続されたソース線と、
同一の行に配置された前記第1のトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線と、
前記ビット線に接続され、前記ビット線の電位を制御する列デコーダと、
前記第1のワード線に接続され、前記第1のワード線の電位を制御する電圧印加回路と、
前記ソース線に接続され、前記ソース線の電位を制御する第1の行デコーダと、
前記第2のワード線に接続され、前記第2のワード線の電位を制御する第2の行デコーダと
を含み、
前記第1の行デコーダが、前記第2のトランジスタのゲート絶縁膜と同一の層構造を持つ第3のトランジスタを含み、前記第2の行デコーダが、前記第2のトランジスタのゲート絶縁膜と同一の層構造を持つ第4のトランジスタを含む半導体素子が提供される。
少なくとも2つの異なるトランジスタで、ゲート絶縁膜の成膜工程が共通化されるため、工程数の増加を抑制することができる。
実施例1による半導体素子の製造方法で製造されるメモリセルの断面図である。 実施例1による半導体素子の製造方法で製造されるトランジスタのゲート絶縁膜の層構造及びエクステンション部の構成を示す概略図である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その1)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その2)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その3)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その4)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その5)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その6)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その7)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その8)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その9)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その10)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その11)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その12)である。 実施例1による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その13)である。 実施例2による半導体素子の製造方法で製造されるメモリセルの断面図である。 実施例2による半導体素子の製造方法で製造されるトランジスタのゲート絶縁膜の層構造及びエクステンション部の構成を示す概略図である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その1)である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その2)である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その3)である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その4)である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その5)である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その6)である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その7)である。 実施例2による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その8)である。 実施例3による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その1)である。 実施例3による方法の製造途中段階における半導体素子の断面図(その2)である。 実施例4による半導体素子の製造方法で製造されるメモリセルの断面図である。 実施例5による半導体素子の製造方法で製造されるメモリセルの断面図である。 ゲート絶縁膜として酸化シリコン膜を用いたトランジスタと、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との2層構造を用いたトランジスタとの電気特性の測定結果を示すグラフである。 実施例による半導体メモリの等価回路図である。 実施例による半導体メモリの動作を説明するための図表である。
図31に、実施例による半導体素子の等価回路図の一例を示す。半導体基板の表面の列方向及び行方向に、メモリセルCELが周期的に配置されている。メモリセルCELの各々は、メモリセルトランジスタMTrと、セレクトトランジスタSTrとを含む。メモリセルトランジスタMTrのドレインと、セレクトトランジスタSTrのソースとが相互に接続されている。具体的には、メモリセルトランジスタMTrのドレインと、セレクトトランジスタSTrのソースとが、共通の不純物拡散領域で構成される。メモリセルトランジスタMTrのゲート絶縁膜は、窒化シリコン膜を酸化シリコン膜で挟んだ3層構造を有する。このような3層構造の膜は、ONO膜と呼ばれる。
メモリセルCELの各行に対応して、1本の第1のワード線WL1、1本の第2のワード線WL2、1本のソース線SLが配置されている。メモリセルCELの各列に対応して、1本のビット線BLが配置されている。第1のワード線WL1は、対応する行の複数のメモリセルトランジスタMTrのゲート電極に接続される。第2のワード線WL2は、対応する行のセレクトトランジスタSTrのゲート電極に接続される。ソース線SLは、対応する行のメモリセルトランジスタMTrのソースに接続される。ビット線BLは、対応する列のセレクトトランジスタSTrのドレインに接続される。
第1の行デコーダRD1が、ソース線SLに接続されており、ソース線SLの電位を制御する。第2の行デコーダRD2が、第2のワード線WL2に接続されており、第2のワード線WL2の電位を制御する。電圧印加回路VSが、第1のワード線WL1に接続されており、第1のワード線WL1の電位を制御する。列デコーダCDが、ビット線BLに接続されており、ビット線BLの電位を制御する。列デコーダCDにセンスアンプSAが接続されている。センスアンプSAは、ビット線BLに流れる電流を検出する。
電圧印加回路VSは、高耐圧NMOSトランジスタHTrN及び高耐圧PMOSトランジスタHTrPを含む。列デコーダCD及びセンスアンプSAは、低電圧NMOSトランジスタLTrN及び低電圧PMOSトランジスタLTrPを含む。第1の行デコーダRD1は、第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrN及び第1の中電圧PMOSトランジスタM1TrPを含む。第2の行デコーダRD2は、第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrN及び第2の中電圧PMOSトランジスタM2TrPを含む。
以下、図31に示した半導体素子の動作について、図32を参照して説明する。メモリセルトランジスタMTr及びセレクトトランジスタSTrが形成されているウェルの電位は、0Vに設定されている。
まず、メモリセルトランジスタMTrに書き込まれた情報を読み出す方法について説明する。選択すべきメモリセルCELに接続されているビット線BL及び第2のワード線WL2の電位をVccとする。その他のビット線BL及び第2のワード線WL2の電位は0Vとする。ソース線SLの電位は、すべて0Vとし、第1のワード線WL1の電位は、すべてVccとする。
選択されたメモリセルCELのメモリセルトランジスタMTrのONO膜に電荷が蓄積されている場合には、メモリセルトランジスタMTrのゲート電圧をVccにしても、メモリセルCELに電流が流れない。このため、選択されたビット線BLには電流が流れない。選択されたメモリセルCELのメモリセルトランジスタMTrのONO膜に電荷が蓄積されていない場合には、選択されたメモリセルCELを介して、ビット線BLからソース線SLに電流が流れる。センスアンプSAでビット線BLに流れる電流を検出することにより、メモリセルCELに書き込まれた情報を読み出すことができる。
次に、書込み方法について説明する。選択すべきメモリセルCELに接続されているビット線BLの電位を0Vとし、その他のビット線BLの電位をVccとする。選択すべきメモリセルCELに接続されているソース線SLに、パルス信号を印加する。パルス信号のピーク電圧は例えば5.5Vとする。その他のソース線SLの電位は0Vとする。
選択すべきメモリセルCELに接続されている第1のワード線WL1に、徐々に上昇する電圧を印加する。その他の第1のワード線WL1の電位は0Vとする。選択すべきメモリセルCELに接続されている第2のワード線WL2の電位をVccとし、その他の第2のワード線WL2の電位を0Vとする。
選択されたメモリセルCELのセレクトトランジスタSTrがオン状態になる。ソース線SLにパルス電圧が印加されると、メモリセルトランジスタMTrにドレイン電流が流れる。ドレイン電流によってホットエレクトロンが発生し、ONO膜に電荷の蓄積が行われる。
以下、第1のワード線WL1に印加する電圧を徐々に上昇させる理由について説明する。メモリセルトランジスタMTrのゲート電極に高い電圧を印加すると、メモリセルトランジスタMTrの電気抵抗が、セレクトトランジスタSTrの電気抵抗に対して小さくなってしまう。そうすると、メモリセルトランジスタMTrのソースドレイン間の電圧が低下し、ホットエレクトロンが発生しにくくなる。書込み初期の段階で、第1のワード線WL1の電位を低くしておくと、メモリセルトランジスタMTrの電気抵抗が低下しない。このため、メモリセルトランジスタMTrのソースドレイン間に高い電圧が印加され、ホットエレクトロンが発生し易くなる。
ONO膜に電荷が蓄積されると、メモリセルトランジスタMTrのしきい値が上昇する。このため、ゲート電極に印加する電圧が高くなっても、メモリセルトランジスタMTrの電気抵抗が過度に低くなることはない。
このように、第1のワード線WL1に印加する電圧を徐々に上昇させることにより、ホットエレクトロンを発生し易くし、効率的な書込みを行うことができる。
次に、消去方法について説明する。消去時には、ビット線BL及び第2のワード線WL2の電位を0Vにする。ソース線SLの電位は5Vとし、第1のワード線WL1の電位は−5Vとする。メモリセルトランジスタMTrのゲート電極と、ソースとの電位差により、すべてのメモリセルトランジスタMTrのONO膜に蓄積されていた電荷が、半導体基板に引き抜かれる。これにより、情報の消去が行われる。
図1に、実施例1による半導体素子のメモリセルトランジスタMTr及びセレクトトランジスタSTrの断面図を示す。
シリコン等の半導体基板10の表層部に素子分離絶縁膜11が形成されている。素子分離絶縁膜11により活性領域が画定される。この活性領域は、P型ウェル15内に配置される。P型ウェル15の底面及び側面に、それぞれN型埋込ウェル16及びN型拡散領域17が形成されている。これにより、P型ウェル15が、半導体基板10に形成される他のウェルから電気的に絶縁された状態が得られる。
活性領域内に、メモリセルトランジスタMTr及びセレクトトランジスタSTrが形成されている。メモリセルトランジスタMTrは、ゲート電極35A、ゲート絶縁膜、エクステンション部44、ソース47を含む。セレクトトランジスタSTrは、ゲート電極35A、ゲート絶縁膜、エクステンション部44、及びドレイン47を含む。
メモリセルトランジスタMTrのドレインと、セレクトトランジスタSTrのソースとは、共通のエクステンション部44で構成されており、高濃度の深い拡散領域は形成されていない。ゲート電極35Aの側面に、サイドウォールスペーサ45が形成されている。メモリセルトランジスタMTrのソース47、セレクトトランジスタSTrのドレイン47、及びゲート電極35Aの上面に、金属シリサイド膜50が形成されている。
メモリセルトランジスタMTrのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる下部絶縁膜25、窒化シリコンからなる中間絶縁膜26、及び酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる上部絶縁膜27がこの順番に積層された3層構造を有する。この3層構造の膜は、ONO膜と呼ばれる。セレクトトランジスタSTrのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる下部絶縁膜25と窒化シリコンからなる中間絶縁膜26との2層構造を有する。
メモリセルトランジスタMTrの下部絶縁膜25、及びセレクトトランジスタSTrの下部絶縁膜25は、同一の成膜工程で形成される。さらに、メモリセルトランジスタMTrの中間絶縁膜26、及びセレクトトランジスタSTrの中間絶縁膜26も、同一の成膜工程で形成される。
図2に、各トランジスタのゲート絶縁膜の層構造及びエクステンション部の構成を示す。メモリセルトランジスタMTrのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる厚さ5nmの下部絶縁膜25、窒化シリコンからなる厚さ6nmの中間絶縁膜26、及び酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる厚さ5nmの上部絶縁膜27の3層で構成される。セレクトトランジスタSTr、第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrN、及び第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrNのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる厚さ5nmの下部絶縁膜25と、窒化シリコンからなる厚さ6nmの中間絶縁膜26との2層で構成される。この2層構造のゲート絶縁膜の等価酸化膜厚(EOT)は、約8nmである。
高耐圧NMOSトランジスタHTrNのゲート絶縁膜32は酸化シリコンで形成され、その厚さは14〜15nmである。低電圧NMOSトランジスタLTrNのゲート絶縁膜34は酸化シリコンで形成され、その厚さは3nmである。
第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrNのエクステンション部40の形成及びチャネルドーズは、高耐圧NMOSトランジスタHTrNのエクステンション部40の形成及びチャネルドーズと同時に行われる。第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrNのエクステンション部42の形成及びチャネルドーズは、低電圧NMOSトランジスタLTrNのエクステンション部42の形成及びチャネルドーズと同時に行われる。セレクトトランジスタSTrのエクステンション部44の形成及びチャネルドーズは、メモリセルトランジスタMTrのエクステンション部44の形成及びチャネルドーズと同時に行われる。
ゲート絶縁膜の構造、及び後述するエクステンション部の注入条件とチャネルドーズの条件とから、各トランジスタの定格電圧は、例えば下記のようになる。
・高耐圧NMOSトランジスタHTrN 10V
・第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrN 6V
・第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrN 3V
・低電圧NMOSトランジスタLTrN 1.8V
・セレクトトランジスタSTr 3V
・メモリセルトランジスタMTr 5V
このように、メモリセルトランジスタMTr以外に、定格電圧が異なる4種類のトランジスタが形成される。第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrN及び第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrNのゲート絶縁膜の成膜は、メモリセルトランジスタMTrの下部絶縁膜25及び中間絶縁膜26の成膜と同時に行われる。このため、中電圧用トランジスタに最適な厚さのゲート絶縁膜を形成するための成膜工程を新規に追加する必要がない。
図2では、NMOSトランジスタについて示したが、高耐圧、中電圧、及び低電圧のPMOSトランジスタの関係も、NMOSトランジスタの場合と同様である。
次に、図3A、図3B〜図15A、図15Bを参照して、実施例1による半導体素子の製造方法について説明する。
図3A及び図3Bに示すように、シリコン等の半導体基板10の表層部に素子分離絶縁膜11を形成することにより、複数の活性領域を画定する。素子分離絶縁膜11の形成には、例えばシャロートレンチアイソレーション(STI)法が適用される。
セレクトトランジスタを形成すべき第1の領域MS及びメモリセルトランジスタを形成すべき第2の領域MCが、共通の活性領域内に画定される。高耐圧NMOSトランジスタを形成すべきNMOS用第3の領域HN、高耐圧PMOSトランジスタを形成すべきPMOS用第3の領域HP、低電圧NMOSトランジスタを形成すべきNMOS用第4の領域LN、低電圧PMOSトランジスタを形成すべきPMOS用第4の領域LP、第1の中電圧NMOSトランジスタを形成すべきNMOS用第5の領域MN1、第1の中電圧PMOSトランジスタを形成すべきPMOS用第5の領域MP1、第2の中電圧NMOSトランジスタを形成すべきNMOS用第6の領域MN2、及び第2の中電圧PMOSトランジスタを形成すべきPMOS用第6の領域MP2に対応して、それぞれ活性領域が画定される。
各活性領域の表面を熱酸化することにより、犠牲酸化膜12を形成する。犠牲酸化膜12の形成には、例えば温度900℃のドライ酸化が適用される。犠牲酸化膜12の厚さは、例えば10nmとする。
図4A及び図4Bに示すように、半導体基板10の表層部に、ウェルを形成するためのイオン注入を行う。
第1の領域MS及び第2の領域MCを含む活性領域、NMOS用第3の領域HN、NMOS用第5の領域MN1に、P型ウェル15が形成される。P型ウェル15の底面及び側面に、それぞれ埋込N型ウェル16及びN型拡散領域17が形成される。
埋込N型ウェル16を形成するためのイオン注入は、例えば下記の条件で行われる。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 2MeV
・ドーズ量 2.0×1013cm−2
N型拡散領域17を形成するためのイオン注入は、例えば下記の条件で行われる。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 480keV
・ドーズ量 1.2×1013cm−2
P型ウェル15が、2回のイオン注入により形成される。2回のイオン注入の条件は、下記の通りである。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 420keV
・ドーズ量 1.4×1013cm−2
及び、
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 150keV
・ドーズ量 6.8×1012cm−2
P型ウェル15を形成した後、NMOS用第3の領域HN及びNMOS用第5の領域MN1の表層部に、例えば下記の条件でチャネルドーズを行う。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 25keV
・ドーズ量 1.7×1012cm−2
さらに、第1の領域MS及び第2の領域MCを含む活性領域の表層部に、例えば下記の条件でチャネルドーズを行う。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 40keV
・ドーズ量 1.5×1013cm−2
PMOS用第3の領域HP及びPMOS用第5の領域MP1にN型ウェル20が配置される。N型ウェル20を形成するためのイオン注入は、例えば下記の条件で行われる。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 480keV
・ドーズ量 1.2×1013cm−2
N型ウェル20を形成した後、同一のマスクを用いて、PMOS用第3の領域HP及びPMOS用第5の領域MP1の表層部に、例えば下記の条件でチャネルドーズを行う。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 60keV
・ドーズ量 1.3×1012cm−2
NMOS用第4の領域LN及びNMOS用第6の領域MN2に、P型ウェル21が配置される。P型ウェル21を形成するためのイオン注入は、例えば下記の条件で行われる。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 310keV
・ドーズ量 3.0×1013cm−2
P型ウェル21を形成した後、同一のマスクを用いて、NMOS用第4の領域LN及びNMOS用第6の領域MN2の表層部に、例えば下記の条件でチャネルドーズを行う。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 32keV
・ドーズ量 8.5×1012cm−2
PMOS用第4の領域LP及びPMOS用第6の領域MP2に、N型ウェル22が配置される。N型ウェル22を形成するためのイオン注入は、例えば下記の条件で行われる。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 620keV
・ドーズ量 2.8×1013cm−2
N型ウェル22を形成した後、同一のマスクを用いて、PMOS用第4の領域LP及びPMOS用第6の領域MP2の表層部に、例えば下記の条件でチャネルドーズを行う。
・ドーパント 砒素イオン(As
・加速エネルギ 180keV
・ドーズ量 3.1×1013cm−2
ウェルの形成、及びチャネルドーズを行った後、犠牲酸化膜12を除去する。犠牲酸化膜12の除去には、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングが適用される。
上述のように、第1の中電圧トランジスタ用のウェルの形成及びチャネルドーズは、高耐圧トランジスタのウェルの形成及びチャネルドーズと同時に行われる。さらに、第2の中電圧トランジスタ用のウェルの形成及びチャネルドーズは、低電圧トランジスタのウェルの形成及びチャネルドーズと同時に行われる。これにより、ウェル形成及びチャネルドーズのための工程増が抑制される。
図5A及び図5Bに示すように、活性領域の表面を熱酸化することにより、酸化シリコンからなる下部絶縁膜25を形成する。下部絶縁膜25の形成には、例えば温度1020℃のドライ酸化が適用される。下部絶縁膜25の厚さは、例えば5nmである。
下部絶縁膜25及び素子分離絶縁膜11の上に、窒化シリコンからなる中間絶縁膜26を形成する。中間絶縁膜26の厚さは、例えば8nmである。中間絶縁膜26の形成には、例えば化学気相成長(CVD)が適用される。成膜条件は下記の通りである。
・原料 ジクロルシラン(DCS)
・成長温度 700℃
中間絶縁膜26の表層部を熱酸化することにより、酸窒化シリコンからなる上部絶縁膜27を形成する。上部絶縁膜27の厚さは、例えば5nmである。この酸化により、窒化シリコンからなる中間絶縁膜26が薄くなり、その厚さが6nmになる。上部絶縁膜27の形成には、例えば温度950℃のウェット酸化が適用される。下部絶縁膜25、中間絶縁膜26、及び上部絶縁膜27が、いわゆるONO膜を構成する。
なお、上部絶縁膜27の形成にCVDを適用してもよい。原料ガスとして、例えばシラン(SiH)と亜酸化窒素(NO)とを用いることができる。成膜温度は、例えば780℃とする。上部絶縁膜27の形成にCVDを適用する場合には、中間絶縁膜26が薄くならないため、中間絶縁膜26を、厚さが6nmになるように形成しておく。
図6A及び図6Bに示すように、第1の領域MS、第2の領域MC、NMOS用第5の領域MN1、PMOS用第5の領域MP1、NMOS用第6の領域MN2、及びPMOS用第6の領域MP2を、フォトレジスト等のマスクパターン30で覆う。
マスクパターン30をエッチングマスクとして用いて、NMOS用第3の領域HN、PMOS用第3の領域HP、NMOS用第4の領域LN、及びPMOS用第4の領域LPの下部絶縁膜25、中間絶縁膜26、及び上部絶縁膜27を除去する。上部絶縁膜27及び中間絶縁膜26の除去には、反応性イオンエッチング(RIE)、ケミカルドライエッチング(CDE)等が適用される。エッチングガスとして、例えば、CHガス(x,yは任意)に、必要に応じて酸素(O)、アルゴン(Ar)、窒素(N)等を添加した混合ガスを用いることができる。一例として、CFとOとの混合ガスを用いることができる。下部絶縁膜25の除去には、フッ酸を用いたウェットエッチングが適用される。
これにより、NMOS用第3の領域HN、PMOS用第3の領域HP、NMOS用第4の領域LN、及びPMOS用第4の領域LPに、半導体基板10が露出する。エッチング後、マスクパターン30を除去する。
図7A及び図7Bに示すように、NMOS用第3の領域HN、PMOS用第3の領域HP、NMOS用第4の領域LN、及びPMOS用第4の領域LPの半導体基板10の表層部を熱酸化することにより、酸化シリコンからなる高耐圧用ゲート絶縁膜32を形成する。高耐圧用ゲート絶縁膜32の厚さは、例えば13nmであり、その形成には、例えば温度800℃のウェット酸化が適用される。
第1の領域MS、第2の領域MC、NMOS用第5の領域MN1、PMOS用第5の領域MP1、NMOS用第6の領域MN2、及びPMOS用第6の領域MP2には、窒化シリコンからなる中間絶縁膜26が形成されている。中間絶縁膜26が酸素の拡散バリアとして作用するため、これらの領域の半導体基板10の酸化は進まない。また、上部絶縁膜27も厚くならない。
図8A及び図8Bに示すように、第2の領域MCのうち、メモリセルトランジスタMTrのゲート電極となる領域を、フォトレジスト等のマスクパターン33で覆う。マスクパターン33は、さらにNMOS用第3の領域HN及びPMOS用第3の領域HPを覆う。マスクパターン33をエッチングマスクとして用いて、上部絶縁膜27及び高耐圧用ゲート絶縁膜32を除去する。上部絶縁膜27及び高耐圧用ゲート絶縁膜32の除去には、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングが適用される。エッチング後、マスクパターン33を除去する。
上部絶縁膜27と高耐圧用ゲート絶縁膜32とを同時に除去することにより、エッチングの工程増を抑制することができる。
図9A及び図9Bに示すように、NMOS用第4の領域LN及びPMOS用第4の領域LPの半導体基板10の表層部を熱酸化することにより、低電圧用ゲート絶縁膜34を形成する。低電圧用ゲート絶縁膜34の厚さは、例えば3nmである。低電圧用ゲート絶縁膜34の形成には、例えば、温度800℃のウェット酸化が適用される。この酸化工程において、NMOS用第3の領域HN及びPMOS用第3の領域HPにおいても酸化が進む。これにより、高耐圧用ゲート絶縁膜32の厚さが増加し、14〜15nm程度になる。
第1の領域MS、第2の領域MC、NMOS用第5の領域MN1、PMOS用第5の領域MP1、NMOS用第6の領域MN2、及びPMOS用第6の領域MP2には、窒化シリコンからなる中間絶縁膜26が形成されているため、酸化は進まない。第2の領域MCに残っている上部絶縁膜27の厚さも増加しない。
図10A及び図10Bに示すように、半導体基板10の全面に、多結晶シリコンからなる導電膜35を形成する。導電膜35の形成には、例えばCVDが適用される。成膜温度は、例えば600℃とする。導電膜35の厚さは、例えば180nmである。
導電膜35の上に、各トランジスタのゲート電極に対応するマスクパターン37を、例えばフォトレジストで形成する。マスクパターン37をエッチングマスクとして用いて、導電膜35をエッチングする。導電膜35のエッチングには、HBrガスを用いたドライエッチングが適用される。なお、必要に応じて、HBrガスに酸素(O)、塩素(Cl)を添加してもよい。
図11A及び図11Bに、導電膜35のエッチング後の構造を示す。マスクパターン37の下に、多結晶シリコンからなるゲート電極35Aが残る。第2の領域MCに残っている上部絶縁膜27が、その上のマスクパターン37よりもやや太くなるように、図8Aに示したマスクパターン33の寸法が設定されている。
さらに、マスクパターン37をエッチングマスクとして用いて、中間絶縁膜26をエッチングする。中間絶縁膜26のエッチングには、図6A及び図6Bに示した中間絶縁膜26のエッチングと同様に、RIEまたはCDEが適用される。なお、エッチング時間は、図6A及び図6Bに示した工程のエッチング時間とは異なる。
図12A及び図12Bに、中間絶縁膜26をエッチングした後の構造を示す。第1の領域MS、第2の領域MC、NMOS用第5の領域MN1、PMOS用第5の領域MP1、NMOS用第6の領域MN2、及びPMOS用第6の領域MP2のゲート電極35Aの下に、中間絶縁膜26が残る。中間絶縁膜26がエッチングされた領域に、下部絶縁膜25、高耐圧用ゲート絶縁膜32、及び低電圧用ゲート絶縁膜34が露出する。中間絶縁膜26のエッチング時に、ややオーバエッチングを施すことにより、露出した下部絶縁膜25、高耐圧用ゲート絶縁膜32、及び低電圧用ゲート絶縁膜34が薄くなる。また、図11Aに示した上部絶縁膜27のうち、縁の近傍の露出部分が除去される。中間絶縁膜26のエッチング後、マスクパターン37を除去する。なお、中間絶縁膜26をパターニングする前に、マスクパターン37を除去してもよい。この場合、ゲート電極35Aをエッチングマスクとして中間絶縁膜26がパターニングされる。
図13A及び図13Bに示すように、各トランジスタのソース及びドレインのエクステンション部形成のためのイオン注入を行う。
NMOS用第3の領域HNの高耐圧トランジスタ、及びNMOS用第5の領域MN1の第1の中電圧トランジスタのエクステンション部40には、例えば下記の条件でイオン注入が行われる。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 40keV
・ドーズ量 8.2×1013cm−2
PMOS用第3の領域HPの高耐圧トランジスタ、及びPMOS用第5の領域MP1の第1の中電圧トランジスタのエクステンション部41には、例えば下記の条件でイオン注入が行われる。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 15keV
・ドーズ量 8.2×1013cm−2
NMOS用第4の領域LNの低電圧トランジスタ、及びNMOS用第6の領域MN2の第2の中電圧トランジスタのエクステンション部42には、例えば下記の条件でイオン注入が行われる。
・ドーパント 砒素イオン(As
・加速エネルギ 10keV
・ドーズ量 5.0×1014cm−2
さらに、NMOS用第4の領域LN、及びNMOS用第6の領域MN2に、下記の条件でポケット注入が行われる。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 15keV
・ドーズ量 1.0×1013cm−2
PMOS用第4の領域LPの低電圧トランジスタ、及びPMOS用第6の領域MP2の第2の中電圧トランジスタのエクステンション部43には、例えば下記の条件でイオン注入が行われる。
・ドーパント BF
・加速エネルギ 5keV
・ドーズ量 3.0×1014cm−2
さらに、PMOS用第4の領域LP、及びPMOS用第6の領域MP2に、下記の条件でポケット注入が行われる。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 20keV
・ドーズ量 6.0×1013cm−2
第1の領域MSのセレクトトランジスタ及び第2の領域MCのメモリセルトランジスタのエクステンション部44には、例えば下記の条件でイオン注入が行われる。
・ドーパント 砒素イオン(As
・加速エネルギ 20keV
・ドーズ量 6.0×1014cm−2
上述のように、第1の中電圧トランジスタのエクステンション部には、高耐圧トランジスタのエクステンション部と同時にイオン注入が行われる。さらに、第2の中電圧トランジスタのエクステンション部には、低電圧トランジスタのエクステンション部と同時にイオン注入が行われる。これにより、エクステンション部形成のためのイオン注入の工程増を抑制することができる。
図14A及び図14Bに示すように、ゲート電極35Aの側面に、サイドウォールスペーサ45を形成する。サイドウォールスペーサ45は、酸化シリコン膜の堆積、及び異方性エッチングにより形成される。異方性エッチング時に、サイドウォーススペーサ45よりも外側の下部絶縁膜25、高耐圧用ゲート絶縁膜32、及び低電圧用ゲート絶縁膜34が除去される。第1の領域MS内のゲート電極35Aと第2の領域MC内のゲート電極35Aとの間のサイドウォールスペーサ45は、相互に連続する。ゲート電極35A及びサイドウォールスペーサ45をマスクとして、各トランジスタのソース及びドレインを形成するためのイオン注入を行う。
第1の領域MS内のセレクトトランジスタ、第2の領域MC内のメモリセルトランジスタ、NMOS用第3の領域HN内の高耐圧トランジスタ、NMOS用第4の領域LN内の低電圧トランジスタ、NMOS用第5の領域MN1内の第1の中電圧トランジスタ、及びNMOS用第6の領域MN2内の第2の中電圧トランジスタのソース、ドレインの注入条件は、例えば下記の通りである。
・ドーパント リンイオン(P
・加速エネルギ 15keV
・ドーズ量 2.0×1015cm−2
PMOS用第3の領域HP内の高耐圧トランジスタ、PMOS用第4の領域LP内の低電圧トランジスタ、PMOS用第5の領域MP1内の第1の中電圧トランジスタ、及びPMOS用第6の領域MP2内の第2の中電圧トランジスタのソース、ドレインの注入条件は、例えば下記の通りである。
・ドーパント ボロンイオン(B
・加速エネルギ 5keV
・ドーズ量 2.0×1015cm−2
第1の領域MS内のセレクトトランジスタのゲート電極35Aと、第2の領域MC内のメモリセルトランジスタのゲート電極35Aとの間には、この工程では、ソース及びドレインのイオン注入は行われない。図13Aに示した工程で形成されたエクステンション部44が、ソース及びドレインとして作用する。
図15A及び図15Bに示すように、各トランジスタのソース、ドレイン、及びゲート電極の上面に、金属シリサイド膜50を形成する。金属シリサイド膜50には、例えばコバルトシリサイド(CoSi)が用いられる。
ここまでの工程で、第1の領域MSにセレクトトランジスタSTr、第2の領域にメモリセルトランジスタMTr、NMOS用第3の領域HNに高耐圧NMOSトランジスタHTrN、PMOS用第3の領域HPに高耐圧PMOSトランジスタHTrP、NMOS用第4の領域LNに低電圧NMOSトランジスタLTrN、PMOS用第4の領域LPに低電圧PMOSトランジスタLTrP、NMOS用第5の領域MN1に第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrN、PMOS用第5の領域MP1に第1の中電圧PMOSトランジスタM1TrP、NMOS用第6の領域MN2に第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrN、PMOS用第6の領域MP2に第2の中電圧PMOSトランジスタM2TrPが形成される。
ゲート絶縁膜として、厚さ8nmの酸化シリコン膜を用いたNMOSトランジスタと、ゲート絶縁膜として厚さ5nmの酸化シリコン膜と厚さ6nmの窒化シリコン膜との2層構造を用いたNMOSトランジスタとを作製し、そのゲート電圧ドレイン電流特性を測定した。
図30に、その測定結果を示す。横軸は、ゲート電圧を単位「V」で表し、縦軸は、ドレイン電流を単位「μA/μm」で表す。図30の破線は、ゲート絶縁膜として、厚さ8nmの酸化シリコン膜を用いたNMOSトランジスタの特性の測定結果を示す。図30の実線は、ゲート絶縁膜として厚さ5nmの酸化シリコン膜と厚さ6nmの窒化シリコン膜との2層構造を用いたNMOSトランジスタの特性の測定結果を示す。
2つのトランジスタの特性は、ほぼ一致していることがわかる。このことから、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との2層構造のゲート絶縁膜で、酸化シリコンのゲート絶縁膜を代替できることがわかる。窒化シリコン膜の厚さが厚すぎると、ゲート絶縁膜にONO膜を用いた場合と同様に、メモリ効果が生じてしまう。メモリ効果を生じさせないために、ゲート絶縁膜内の窒化シリコン膜の厚さを、10nm以下にすることが好ましい。
実施例1では、下部絶縁膜25及び上部絶縁膜27を酸化シリコンで形成し、中間絶縁膜26を窒化シリコンで形成したが、他の絶縁材料で形成してもよい。中間絶縁膜26は、下部絶縁膜25及び上部絶縁膜27のいずれの材料とも異なる。中間絶縁膜26の伝導帯下端の電子に対するエネルギ準位が、下部絶縁膜25及び上部絶縁膜27の伝導帯下端の電子に対するエネルギ準位よりも低くなる材料の組み合わせとすることが好ましい。この組み合わせにより、ONO膜に電子を蓄積することが可能になる。
図16に、実施例2による半導体素子のメモリセルの断面図を示す。以下の説明では、図1に示した実施例1のメモリセルとの相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
実施例2では、セレクトトランジスタSTrが、メモリセルトランジスタMTrのゲート絶縁膜の上部絶縁膜27から、下部絶縁膜25と中間絶縁膜26の側面を経由して、セレクトトランジスタSTrのゲート電極35Aの下まで連続する上部絶縁膜27を、ゲート絶縁膜として含む。セレクトトランジスタSTrのゲート絶縁膜を構成する上部絶縁膜27は、半導体基板10に接する。ただし、上部絶縁膜27形成後の酸化工程を経ることにより、セレクトトランジスタSTrのゲート絶縁膜(上部絶縁膜)27は、メモリセルトランジスタMTrの上部絶縁膜27よりも厚くなっている。
図17に、各トランジスタのゲート絶縁膜の層構造及びエクステンション部の構成を示す。以下の説明では、実施例1の図2の構成との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
メモリセルトランジスタMTrのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる厚さ5nmの下部絶縁膜25、窒化シリコンからなる厚さ6nmの中間絶縁膜26、及び酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる厚さ5nmの上部絶縁膜27の3層で構成される。セレクトトランジスタSTr、第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrN、及び第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrNのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる厚さ8nmの上部絶縁膜27で構成される。
高耐圧NMOSトランジスタHTrNのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる厚さ8nmの高耐圧用ゲート絶縁膜32と、厚さ8nmの上部絶縁膜27との2層で構成される。低電圧NMOSトランジスタLTrNのゲート絶縁膜34は酸化シリコンで形成され、その厚さは3nmである。
メモリセルトランジスタMTr以外に、定格電圧が異なる4種類のトランジスタが形成される。実施例1の場合と同様に、中電圧用トランジスタに最適な厚さのゲート絶縁膜を形成するための成膜工程を新規に追加する必要がない。
図17では、NMOSトランジスタについて示したが、高耐圧、中電圧、及び低電圧のPMOSトランジスタの関係も、NMOSトランジスタの関係と同様である。
次に、図18A、図18B〜図25A、図25Bを参照して、実施例2による半導体素子の製造方法について説明する。
図18A及び図18Bに示した中間絶縁膜26を形成するまでの工程は、実施例1の図5A及び図5Bに示した中間絶縁膜26を形成するまでの工程と共通である。中間絶縁膜26の上に、マスクパターン60を形成する。マスクパターン60は、第2の領域MC内のメモリセルトランジスタのゲート電極に対応する平面形状を有する。
図19A及び図19Bに示すように、マスクパターン60をエッチングマスクとして用いて、中間絶縁膜26及び下部絶縁膜25をエッチングする。このエッチングは、実施例1の図6A及び図6Bに示した中間絶縁膜26及び下部絶縁膜25のエッチングと同じ方法で行われる。マスクパターン60が形成されていない領域に、半導体基板10及び素子分離絶縁膜11が露出する。下部絶縁膜25のエッチング後、マスクパターン60を除去する。
図20A及び図20Bに示すように、露出した半導体基板10の表層部を熱酸化することにより、高耐圧用ゲート絶縁膜32を形成する。高耐圧用ゲート絶縁膜32の形成には、例えば温度800℃のウェット酸化が適用される。高耐圧用ゲート絶縁膜32の厚さは、例えば8nmとする。第2の領域MC内の中間絶縁膜26が形成されている領域では、酸化が進まない。
図21A及び図21Bに示すように、NMOS用第3の領域HN、PMOS用第3の領域HP、NMOS用第4の領域LN、及びPMOS用第4の領域LPを、フォトレジスト等のマスクマターン61で覆う。マスクパターン61をエッチングマスクとして用い、高耐圧用ゲート絶縁膜32をエッチングする。このエッチングには、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングが適用される。
第2の領域MCには、下部絶縁膜25及び中間絶縁膜26が残る。高耐圧用ゲート絶縁膜32のエッチング後、マスクパターン61を除去する。
図22A及び図22Bに示すように、基板全面に、酸化シリコンからなる上部絶縁膜27を形成する。上部絶縁膜27の厚さは、例えば5nmである。上部絶縁膜27の形成には、例えばCVDが適用される。原料ガスとして、例えばシラン(SiH)と亜酸化窒素(NO)とを用いることができる。成膜温度は、例えば780℃とする。第2の領域MC内に、下部絶縁膜25、中間絶縁膜26、及び上部絶縁膜27の3層構造が形成される。
図23A及び図23Bに示すように、上部絶縁膜27の上に、NMOS用第4の領域LN及びPMOS用第4の領域LPに開口を有するマスクパターン62を、フォトレジストで形成する。マスクパターン62をエッチングマスクとして用い、上部絶縁膜27をエッチングする。上部絶縁膜27のエッチングには、例えばフッ酸を用いたウェットエッチングが適用される。これにより、NMOS用第4の領域LN及びPMOS用第4の領域LPに半導体基板10が露出する。上部絶縁膜27のエッチング後、マスクパターン62を除去する。
図24A及び図24Bに示すように、半導体基板10の表層部を熱酸化することにより、NMOS用第4の領域LN及びPMOS用第4の領域LPに、酸化シリコンからなる低電圧用ゲート絶縁膜34を形成する。低電圧用ゲート絶縁膜34の厚さは、例えば3nmとする。低電圧用ゲート絶縁膜34の形成には、例えば温度800℃のウェット酸化が適用される。
このウェット酸化工程で、すでに形成されている上部絶縁膜27の厚さが増加する。ただし、中間絶縁膜26の上の上部絶縁膜27は厚くならない。NMOS用第5の領域MN1、PMOS用第5の領域MP1、第1の領域MS、NMOS用第6の領域MN2、及びPMOS用第6の領域MP2において、上部絶縁膜27の厚さが、例えば8nmになる。NMOS用第3の領域HN及びPMOS用第3の領域HPにおいては、例えば高耐圧用ゲート絶縁膜32と上部絶縁膜27との合計の厚さが14〜15nmになる。
図22A及び図22Bに示した工程で、上部電極27はCVDで形成される。一般に、CVDで形成された酸化シリコン膜は、熱酸化により形成された酸化シリコン膜よりも品質が悪い。実施例2では、上部絶縁膜27をCVDで成膜した後、図24A及び図24Bの工程で熱酸化処理が行われるため、高品質の上部絶縁膜27を形成することができる。
図25A及び図25Bに示すように、各活性領域内に、トランジスタを形成する。トランジスタの形成工程は、実施例1の図10A、図10Bから図15A、図15Bまでの工程と共通である。
実施例2においても、実施例1と同様に、中電圧トランジスタ用のゲート絶縁膜を成膜するための工程数の増加を抑制することができる。
図26A、図26B〜図27A、図27Bを参照して、実施例3による半導体素子の製造方法について説明する。以下の説明では、実施例2の方法との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
図26A及び図26Bは、実施例2の図21A及び図21Bの段階の構造に対応する。実施例2では、中間絶縁膜26の厚さが6nmであったが、実施例3では、中間絶縁膜26の厚さを11nmとする。
図27A及び図27Bは、実施例2の図22A及び図22Bの段階の構造に対応する。
実施例2では、上部絶縁膜27の形成にCVDを適用したが、実施例3では、プラズマ酸化を適用する。露出している半導体基板10の表層部がプラズマ酸化されることにより、第1の領域MS、NMOS用第5の領域MN1、PMOS用第5の領域MP1、NMOS用第6の領域MN2、及びPMOS用第6の領域MP2に、上部絶縁膜27が形成される。さらに、中間絶縁膜26の表層部も酸化される。これにより、窒化シリコンからなる中間絶縁膜26の厚さが6nmになり、その上に、酸窒化シリコンからなる上部絶縁膜27が形成される。上部絶縁膜27の厚さは、例えば5nmである。
さらに、高耐圧用ゲート絶縁膜32が形成されている領域も酸化される。これにより、高耐圧用ゲート絶縁膜32の厚さが約13nmになる。その後の工程は、実施例2の図23A、図23Bから図25A、図25Bまでの工程と共通である。
実施例3のように、上部絶縁膜27をプラズマ酸化により形成することも可能である。この場合には、メモリセルトランジスタMTrの上部絶縁膜27が酸窒化シリコンで形成される。
図28に、実施例4による半導体素子のメモリセルトランジスタMTr及びセレクトトランジスタSTrの断面図を示す。以下の説明では、図16に示した実施例2による半導体素子との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
実施例4では、セレクトトランジスタSTrのゲート絶縁膜が、下部絶縁膜25と上部絶縁膜27との2層で構成されている。この構造は、図19A及び図19Bの工程において、中間絶縁膜26をパターニングした後、下部絶縁膜25を残すことにより形成される。図25Aに示した第1の中電圧NMOSトランジスタM1TrN、第1の中電圧PMOSトランジスタM1TrP、第2の中電圧NMOSトランジスタM2TrN、及び第2の中電圧PMOSトランジスタM2TrPのゲート絶縁膜も、セレクトトランジスタSTrのゲート絶縁膜と同じ層構造を有する。
実施例4の構造は、セレクトトランジスタSTr、及び中電圧トランジスタのゲート絶縁膜を、実施例2の場合に比べて厚くしたい場合に適している。
図29に、実施例5による半導体素子のメモリセルトランジスタMTr及びセレクトトランジスタSTrの断面図を示す。以下の説明では、図1に示した実施例1の半導体素子との相違点に着目し、同一の構成については説明を省略する。
実施例1のメモリセルトランジスタMTrは、いわゆるSONOS型であったが、実施例5のメモリセルトランジスタMTrは、フローティングゲート型である。酸化シリコンからなる第1のゲート絶縁膜70の上に、フローティングゲート71、第2のゲート絶縁膜75、及びコントロールゲート76が形成されている。第2のゲート絶縁膜75は、酸化シリコンからなる下部絶縁膜72、窒化シリコンからなる中間絶縁膜73、及び酸化シリコンまたは酸窒化シリコンからなる上部絶縁膜74の3層で構成される。セレクトトランジスタSTrのゲート絶縁膜は、酸化シリコンからなる下部絶縁膜72と窒化シリコンからなる中間絶縁膜73との2層構造を有する。
メモリセルトランジスタMTrの下部絶縁膜72及びセレクトトランジスタSTrの下部絶縁膜72は、同一の成膜工程で形成される。メモリセルトランジスタMTrの中間絶縁膜73及びセレクトトランジスタSTrの中間絶縁膜73も、同一の成膜工程で形成される。このため、ゲート絶縁膜の成膜工程の増加を抑制することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
以上の実施例1〜実施例5を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
半導体基板の上に、下部絶縁膜、前記下部絶縁膜とは異なる材料からなる中間絶縁膜、及び前記中間絶縁膜とは異なる材料からなる上部絶縁膜を順番に形成する工程と、
前記半導体基板の表面の第1の領域の前記上部絶縁膜を除去し、第2の領域には、前記上部絶縁膜を残す工程と、
前記第1の領域の前記下部絶縁膜と前記中間絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む第1のトランジスタと、前記第2の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2のトランジスタとを形成する工程と
を有する半導体素子の製造方法。
(付記2)
前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜を順番に形成した後、前記第1の領域の前記上部絶縁膜を除去する前に、さらに、
前記半導体基板の表面の第3の領域、及び第4の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜を除去する工程と、
前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜の除去後、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記半導体基板の上に、酸化シリコンからなる高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と
を有し、
前記第1の領域の前記上部絶縁膜を除去する工程において、前記第4の領域の前記高耐圧用ゲート絶縁膜を、前記第1の領域の前記上部絶縁膜と共に除去し、前記第3の領域には、前記高耐圧用ゲート絶縁膜を残し、
前記第4の領域の前記高耐圧用ゲート絶縁膜を除去した後、さらに、前記半導体基板の表層部を酸化することにより、前記第4の領域に、前記高耐圧用ゲート絶縁膜よりも薄い酸化シリコンからなる低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第3の領域の前記高耐圧用ゲート絶縁膜を含む高耐圧トランジスタと、前記第4の領域の前記低電圧用ゲート絶縁膜を含む低電圧トランジスタとを形成する工程と
を有する付記1に記載の半導体素子の製造方法。
(付記3)
(a)半導体基板の上に、酸化シリコンからなる下部絶縁膜、窒化シリコンからなる中間絶縁膜、及び酸化シリコンからなる上部絶縁膜を順番に形成する工程と、
(b)前記半導体基板の表面の行方向及び列方向に周期的に画定された複数の第1の領域内の前記上部絶縁膜を除去し、前記第1の領域の各々に対応して画定された第2の領域内には、前記上部絶縁膜を残す工程と、
(c)前記第1の領域内の前記下部絶縁膜と前記中間絶縁膜とをゲート絶縁膜として含むセレクトトランジスタ、及び前記第2の領域内の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むメモリセルトランジスタを、前記セレクトトランジスタのソースと前記メモリセルトランジスタのドレインとが共通の不純物拡散領域で構成されるように形成する工程と
を有する半導体メモリの製造方法。
(付記4)
さらに、
同一の列に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのドレインに接続されたビット線、
同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線、
同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのソースに接続されたソース線、
同一の行に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線、
前記ビット線に接続され、前記ビット線の電位を制御する列デコーダ、
前記第1のワード線に接続され、前記第1のワード線の電位を制御する電圧印加回路、
前記ソース線に接続され、前記ソース線の電位を制御する第1の行デコーダ、及び
前記第2のワード線に接続され、前記第2のワード線の電位を制御する第2の行デコーダ
を形成する工程を含み、
前記工程(a)の後、前記工程(b)の前に、前記半導体基板の表面の第3の領域及び第4の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜を除去し、前記第1の領域及び前記第2の領域には、前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜を残す工程と、
前記第3の領域及び前記第4の領域の前記半導体基板の上に、高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と
を含み、
前記工程(b)において、前記第1の領域内の前記上部絶縁膜と共に、前記第4の領域内の前記高耐圧用ゲート絶縁膜を除去し、
前記第4の領域内の前記高耐圧用ゲート絶縁膜を除去した後、さらに、前記第4の領域の前記半導体基板の上に、前記高耐圧用ゲート絶縁膜よりも薄い低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程を含み、
前記工程(c)が、前記第3の領域内の前記高耐圧用ゲート絶縁膜をゲート絶縁膜として含む高耐圧トランジスタ、及び前記第4の領域内の前記低電圧用ゲート絶縁膜をゲート絶縁膜として含む低電圧トランジスタを形成する工程を含み、
前記電圧印加回路が、前記高耐圧トランジスタを含み、前記列デコーダが、前記低電圧トランジスタを含む付記3に記載の半導体メモリの製造方法。
(付記5)
前記工程(b)において、前記第1の領域内の前記上部絶縁膜と共に、前記半導体基板の表面の第5の領域及び第6の領域の前記上部絶縁膜を除去し、
前記工程(c)が、前記第5の領域の前記下部絶縁膜及び前記中間絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第1の中電圧トランジスタ、及び前記第6の領域の前記下部絶縁膜及び前記中間絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2の中電圧トランジスタを形成する工程を含み、
前記第1の行デコーダが、前記第1の中電圧トランジスタを含み、前記第2の行デコーダが、前記第2の中電圧トランジスタを含む付記4に記載の半導体メモリの製造方法。
(付記6)
前記工程(c)において、前記第1の中電圧トランジスタのエクステンション部と、前記高耐圧トランジスタのエクステンション部とを、同一のイオン注入工程で形成し、前記第2の中電圧トランジスタのエクステンション部と、前記低電圧トランジスタのエクステンション部とを、同一のイオン注入工程で形成する付記5に記載の半導体メモリの製造方法。
(付記7)
(a)半導体基板の上に、下部絶縁膜、及び前記下部絶縁膜とは異なる材料からなる中間絶縁膜を順番に形成する工程と、
(b)前記半導体基板の表面の第1の領域の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を除去し、第2の領域には、前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を残す工程と、
(c)前記第1の領域の前記半導体基板の上、及び前記第2の領域の前記中間絶縁膜の上に、前記中間絶縁膜とは異なる材料からなる上部絶縁膜を形成する工程と、
(d)前記第1の領域の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第1のトランジスタを形成する工程と、
(e)前記第2の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2のトランジスタを形成する工程と
を有する半導体素子の製造方法。
(付記8)
前記工程(b)において、第3の領域及び第4の領域の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜も除去し、
前記工程(b)と工程(c)との間に、さらに、
前記第1の領域、前記第3の領域、及び前記第4の領域の前記半導体基板の上に、第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程と
を有し、
前記工程(c)において、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の上にも、前記上部絶縁膜を形成し、
前記工程(c)の後に、
前記第4の領域の前記上部絶縁膜及び前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程と、
前記第4の領域の前記半導体基板の上に、低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記第3の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む高耐圧トランジスタを形成する工程と、
前記第4の領域の前記低電圧用ゲート絶縁膜を含む低電圧トランジスタを形成する工程と
を有する付記7に記載の半導体素子の製造方法。
(付記9)
(a)半導体基板の上に、下部絶縁膜、及び前記下部絶縁膜とは異なる材料からなる中間絶縁膜を順番に形成する工程と、
(b)前記半導体基板の表面の行方向及び列方向に周期的に画定された複数の第1の領域内の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を除去し、前記第1の領域の各々に対応して画定された第2の領域内には、前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を残す工程と、
(c)前記第1の領域の前記半導体基板の上、及び前記第2の領域の前記中間絶縁膜の上に、前記中間絶縁膜とは異なる材料からなる上部絶縁膜を形成する工程と、
(d)前記第1の領域内の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むセレクトトランジスタ、及び前記第2の領域内の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むメモリセルトランジスタを、前記セレクトトランジスタのソースと前記メモリセルトランジスタのドレインとが共通の不純物拡散領域で構成されるように形成する工程と
を有する半導体メモリの製造方法。
(付記10)
さらに、
同一の列に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのドレインに接続されたビット線、
同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線、
同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのソースに接続されたソース線、
同一の行に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線、
前記ビット線に接続され、前記ビット線の電位を制御する列デコーダ、
前記第1のワード線に接続され、前記第1のワード線の電位を制御する電圧印加回路、
前記ソース線に接続され、前記ソース線の電位を制御する第1の行デコーダ、及び
前記第2のワード線に接続され、前記第2のワード線の電位を制御する第2の行デコーダ
を形成する工程を含み、
前記工程(b)の後、前記工程(c)の前に、前記半導体基板の表面の第3の領域及び第4の領域の前記半導体基板の上に、第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程を含み、
前記工程(c)において、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の上にも、前記上部絶縁膜を形成し、
前記工程(c)の後に、
前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜及び前記上部絶縁膜を除去する工程と、
前記第4の領域の前記半導体基板の上に、前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜との合計の厚さよりも薄い低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と
を含み、
前記工程(d)が、
前記第3の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む高耐圧用トランジスタ、及び前記第4の領域の前記低電圧用ゲート絶縁膜をゲート絶縁膜として含む低電圧用トランジスタを形成する工程を含む付記9に記載の半導体メモリの製造方法。
(付記11)
前記工程(b)において、前記第1の領域内の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜と共に、前記半導体基板の表面の第5の領域及び第6の領域の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を除去し、
前記工程(c)において、前記第5の領域及び前記第6の領域の前記半導体基板の上にも、前記上部絶縁膜を形成し、
前記工程(d)が、前記第5の領域内の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第1の中電圧トランジスタ、及び前記第6の領域内の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2の中電圧トランジスタを形成する工程を含み、
前記第1の行デコーダが、前記第1の中電圧トランジスタを含み、前記第2の行デコーダが、前記第2の中電圧トランジスタを含む付記10に記載の半導体メモリの製造方法。
(付記12)
前記工程(d)において、前記第1の中電圧トランジスタのエクステンション部と、前記高耐圧トランジスタのエクステンション部とを、同一のイオン注入工程で形成し、前記第2の中電圧トランジスタのエクステンション部と、前記低電圧トランジスタのエクステンション部とを、同一のイオン注入工程で形成する付記11に記載の半導体メモリの製造方法。
(付記13)
半導体基板の上に形成された第1の下部絶縁膜、前記第1の下部絶縁膜の上に配置され、前記第1の下部絶縁膜とは異なる材料からなる第1の中間絶縁膜、及び前記第1の中間絶縁膜の上に配置され、前記第1の中間絶縁膜とは異なる材料からなる第1の上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む複数の第1のトランジスタと、
前記半導体基板の上に形成され、前記第1の下部絶縁膜と材料及び厚さが同一の第2の下部絶縁膜、及び前記第1の中間絶縁膜と材料及び厚さが同一の第2の中間絶縁膜をゲート絶縁膜として含み、前記第2の中間絶縁膜にゲート電極が接している複数の第2のトランジスタと
を有する半導体素子。
(付記14)
半導体基板の上に形成された第1の下部絶縁膜、前記第1の下部絶縁膜の上に配置され、前記第1の下部絶縁膜とは異なる材料からなる第1の中間絶縁膜、及び前記第1の中間絶縁膜の上に配置され、前記第1の中間絶縁膜とは異なる材料からなる第1の上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む複数の第1のトランジスタと、
前記半導体基板の上に形成され、前記第1の上部絶縁膜から連続し、前記半導体基板に接している第2の上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む複数の第2のトランジスタと
を有する半導体素子。
(付記15)
前記第1のトランジスタの各々のドレインと、前記第2のトランジスタの各々のソースとが、共通の不純物拡散領域で形成されてメモリセルを構成し、複数のメモリセルが、前記半導体基板の行方向及び列方向に周期的に配置されており、
さらに、
同一の列に配置された前記メモリセルの前記第1のトランジスタのドレインに接続されたビット線と、
同一の行に配置された前記第2のトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線と、
同一の行に配置された前記第2のトランジスタのソースに接続されたソース線と、
同一の行に配置された前記第1のトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線と、
前記ビット線に接続され、前記ビット線の電位を制御する列デコーダと、
前記第1のワード線に接続され、前記第1のワード線の電位を制御する電圧印加回路と、
前記ソース線に接続され、前記ソース線の電位を制御する第1の行デコーダと、
前記第2のワード線に接続され、前記第2のワード線の電位を制御する第2の行デコーダと
を含み、
前記第1の行デコーダが、前記第1のトランジスタのゲート絶縁膜と同一の層構造を持つ第3のトランジスタを含み、前記第2の行デコーダが、前記第1のトランジスタのゲート絶縁膜と同一の層構造を持つ第4のトランジスタを含む付記13または14に記載の半導体素子。
10 半導体基板
11 素子分離絶縁膜
12 犠牲酸化膜
15 P型ウェル
16 埋込N型ウェル
17 N型拡散領域
20 N型ウェル
21 P型ウェル
22 N型ウェル
25 下部絶縁膜
26 中間絶縁膜
27 上部絶縁膜
30 マスクパターン
32 高耐圧用ゲート絶縁膜
33 マスクパターン
34 低電圧用ゲート絶縁膜
35 導電膜
35A ゲート電極
37 マスクパターン
40、41、42、43、44 エクステンション部
45 サイドウォールスペーサ
47、48 ソース及びドレイン
50 金属シリサイド膜
60、61、62 マスクパターン
70 第1のゲート絶縁膜
71 フローティングゲト
72 下部絶縁膜
73 中間絶縁膜
74 上部絶縁膜
75 第2のゲート絶縁膜
76 コントロールゲート
MS 第1の領域
MC 第2の領域
HN NMOS用第3の領域
HP PMOS用第3の領域
LN NMOS用第4の領域
LP PMOS用第4の領域
MN1 NMOS用第5の領域
MP1 PMOS用第5の領域
MN2 NMOS用第6の領域
MP2 PMOS用第6の領域
HTrN 高耐圧NMOSトランジスタ
HTrP 高耐圧PMOSトランジスタ
LTrN 低電圧NMOSトランジスタ
LTrP 低電圧PMOSトランジスタ
M1TrN 第1の中電圧NMOSトランジスタ
M1TrP 第1の中電圧PMOSトランジスタ
M2TrN 第2の中電圧NMOSトランジスタ
M2TrP 第2の中電圧PMOSトランジスタ

Claims (5)

  1. 半導体基板の上に、下部絶縁膜、前記下部絶縁膜とは異なる材料を有し、膜厚が10nm以下である中間絶縁膜、及び前記中間絶縁膜とは異なる材料を有する上部絶縁膜を順番に形成する工程と、
    前記半導体基板の表面の第1の領域の前記上部絶縁膜を除去し、第2の領域には、前記上部絶縁膜を残す工程と、
    前記第1の領域の前記下部絶縁膜と前記中間絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む第1のトランジスタと、前記第2の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2のトランジスタとを形成する工程と
    を有する半導体素子の製造方法。
  2. 半導体基板の上に、酸化シリコンを有する下部絶縁膜、窒化シリコンを有し、膜厚が10nm以下である中間絶縁膜、及び酸化シリコンを有する上部絶縁膜を順番に形成する工程と、
    前記半導体基板の表面の行方向及び列方向に周期的に画定された複数の第1の領域内の前記上部絶縁膜を除去し、前記第1の領域の各々に対応して画定された第2の領域内には、前記上部絶縁膜を残す工程と、
    前記第1の領域内の前記下部絶縁膜と前記中間絶縁膜とをゲート絶縁膜として含むセレクトトランジスタ、及び前記第2の領域内の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むメモリセルトランジスタを、前記セレクトトランジスタのソースと前記メモリセルトランジスタのドレインとが共通の不純物拡散領域で構成されるように形成する工程と
    を有する半導体メモリの製造方法。
  3. 半導体基板の上に、下部絶縁膜、及び前記下部絶縁膜とは異なる材料を有する中間絶縁膜を順番に形成する工程と、
    前記半導体基板の表面の第1の領域、第3の領域及び第4の領域の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を除去し、第2の領域には、前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を残す工程と、
    前記第1の領域、前記第3の領域、及び前記第4の領域の前記半導体基板の上に、第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程と
    前記第1の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程の後に、前記第1の領域の前記半導体基板の上、及び前記第2の領域の前記中間絶縁膜の上に、前記中間絶縁膜とは異なる材料を有する上部絶縁膜を形成するとともに、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の上に、又は、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の一部として、前記上部絶縁膜を形成する工程と、
    前記第4の領域の前記上部絶縁膜及び前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程と、
    前記第4の領域の前記上部絶縁膜及び前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を除去する工程の後に、前記第4の領域の前記半導体基板の上に、低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む高耐圧トランジスタを形成する工程と、
    前記第4の領域の前記低電圧用ゲート絶縁膜を含む低電圧トランジスタを形成する工程と、
    前記第1の領域の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第1のトランジスタを形成する工程と、
    前記第2の領域の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む第2のトランジスタを形成する工程と
    を有する半導体素子の製造方法。
  4. 半導体基板の上に、下部絶縁膜、及び前記下部絶縁膜とは異なる材料を有する中間絶縁膜を順番に形成する工程と、
    前記半導体基板の表面の行方向及び列方向に周期的に画定された複数の第1の領域内ならびに第3の領域および第4の領域の前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を除去し、前記第1の領域の各々に対応して画定された第2の領域内には、前記中間絶縁膜及び前記下部絶縁膜を残す工程と、
    前記半導体基板の表面の第3の領域及び第4の領域の前記半導体基板の上に、第1の高耐圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1の領域の前記半導体基板の上、及び前記第2の領域の前記中間絶縁膜の上に、前記中間絶縁膜とは異なる材料を有する上部絶縁膜を形成するとともに、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の上に、又は、前記第3の領域及び前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜の一部として、前記上部絶縁膜を形成する工程と、
    前記第4の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜及び前記上部絶縁膜を除去する工程と、
    前記第4の領域の前記半導体基板の上に、前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜との合計の厚さよりも薄い低電圧用ゲート絶縁膜を形成する工程と
    前記第3の領域の前記第1の高耐圧用ゲート絶縁膜と前記上部絶縁膜とをゲート絶縁膜として含む高耐圧トランジスタを形成する工程と、
    前記第4の領域の前記低電圧用ゲート絶縁膜を含む低電圧トランジスタを形成する工程と、
    前記第1の領域内の前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むセレクトトランジスタ、及び前記第2の領域内の前記下部絶縁膜、前記中間絶縁膜、及び前記上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含むメモリセルトランジスタを、前記セレクトトランジスタのソースと前記メモリセルトランジスタのドレインとが共通の不純物拡散領域で構成されるように形成する工程と
    を有し、さらに、
    同一の列に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのドレインに接続されたビット線、
    同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線、
    同一の行に配置された前記第2の領域内の前記メモリセルトランジスタのソースに接続されたソース線、
    同一の行に配置された前記第1の領域内の前記セレクトトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線、
    前記ビット線に接続され、前記ビット線の電位を制御する列デコーダ、
    前記第1のワード線に接続され、前記第1のワード線の電位を制御する電圧印加回路、
    前記ソース線に接続され、前記ソース線の電位を制御する第1の行デコーダ、及び
    前記第2のワード線に接続され、前記第2のワード線の電位を制御する第2の行デコーダ
    を形成する工程を含む半導体メモリの製造方法。
  5. 半導体基板の上に形成された第1の下部絶縁膜、前記第1の下部絶縁膜の上に配置され、前記第1の下部絶縁膜とは異なる材料を有し、膜厚が10nm以下である第1の中間絶縁膜、及び前記第1の中間絶縁膜の上に配置され、前記第1の中間絶縁膜とは異なる材料を有する第1の上部絶縁膜をゲート絶縁膜として含む複数の第1のトランジスタと、
    前記半導体基板の上に形成され、前記第1の下部絶縁膜と材料及び厚さが同一の第2の下部絶縁膜、及び前記第1の中間絶縁膜と材料及び厚さが同一の第2の中間絶縁膜をゲート絶縁膜として含み、前記第2の中間絶縁膜にゲート電極が接している複数の第2のトランジスタと
    を有し、
    前記第1のトランジスタの各々のドレインと、前記第2のトランジスタの各々のソースとが、共通の不純物拡散領域で形成されてメモリセルを構成し、複数のメモリセルが、前記半導体基板の行方向及び列方向に周期的に配置されており、さらに、
    同一の列に配置された前記メモリセルの前記第1のトランジスタのドレインに接続されたビット線と、
    同一の行に配置された前記第2のトランジスタのゲート電極に接続された第1のワード線と、
    同一の行に配置された前記第2のトランジスタのソースに接続されたソース線と、
    同一の行に配置された前記第1のトランジスタのゲート電極に接続された第2のワード線と、
    前記ビット線に接続され、前記ビット線の電位を制御する列デコーダと、
    前記第1のワード線に接続され、前記第1のワード線の電位を制御する電圧印加回路と、
    前記ソース線に接続され、前記ソース線の電位を制御する第1の行デコーダと、
    前記第2のワード線に接続され、前記第2のワード線の電位を制御する第2の行デコーダと
    を含み、
    前記第1の行デコーダが、前記第2のトランジスタのゲート絶縁膜と同一の層構造を持つ第3のトランジスタを含み、前記第2の行デコーダが、前記第2のトランジスタのゲート絶縁膜と同一の層構造を持つ第4のトランジスタを含む半導体素子。
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