JP5548837B1 - 分極性電極用炭素材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

活性炭に複素環式芳香族化合物が吸着されてなる分極性電極用炭素材料であって;前記複素環式芳香族化合物が、環を構成する原子のうち2個以上が窒素原子である5員環又は6員環を有し、前記複素環式芳香族化合物に含まれる窒素原子と炭素原子の比(N/C)が0.4以上であり、前記活性炭100質量部に対して、前記複素環式芳香族化合物が1〜35質量部吸着されてなり、かつ前記分極性電極用炭素材料のベンゼン吸着能が25〜75質量%であることを特徴とする分極性電極用炭素材料。

Description

本発明は、活性炭に複素環式芳香族化合物が吸着されてなる分極性電極用炭素材料及びその製造方法に関する。また、そのような炭素材料を用いた分極性電極及び電気二重層キャパシタに関する。
電気化学キャパシタは、電池と比較して出力特性や寿命特性に優れている。このような特性を生かして、各種メモリ−のバックアップ、自動車や列車などのパワーアシスト、ロードレベリング、ラッシュカレント、UPS(Uninterruptible Power Supply)などの蓄電源などが開発され、実用化もされている。電気化学キャパシタに要求される性能は近年厳しくなっており、特に電極体積あたりの静電容量が大きく、優れた耐久性を有する電気化学キャパシタの開発が望まれている。また、安全性の面からガス発生が少ないことも望まれている。
ここで、電気化学キャパシタは電荷を蓄積するメカニズムの違いによって電気二重層キャパシタと擬似二重層キャパシタとに大別される。電気二重層キャパシタは、電場の印加により固液界面に配列した電気二重層による正負電荷を利用し電荷を蓄積する。一方、擬似二重層キャパシタは、電極上の活物質のレドックス反応により電荷を蓄積する。非分極性の擬似容量(レドックス)を利用する擬似二重層キャパシタ(レドックスキャパシタ、シュードキャパシタ)の電極材料には、電気化学的に活性な金属酸化物や導電性高分子が用いられる。
電気化学キャパシタに用いられる電解液は、酸水溶液からなる水系電解液と、有機溶媒を主溶媒とした非水系電解液に分類することができる。一般的に水系電解液は、非水系電解液に比べて導電率が高いため内部抵抗が低く、安価であるという特徴がある。一方、非水系電解液は水系電解液と比べて使用温度範囲が広く、腐食性が低いという特徴がある。さらに、非水系電解液は水系電解液に比べて高い分解電圧を有している。電気二重層キャパシタのエネルギー密度は、セル電圧(最大充電電圧)の二乗で増加するので、電解液として非水系電解液を用いるとエネルギー密度の高い電気二重層キャパシタを得ることができる。このような観点から、非水系電解液を用いた電気二重層キャパシタが一般的に使用されている。とりわけ、活性炭を含む分極性電極を用いて作製された電気二重層キャパシタは、電極体積あたりの静電容量が大きく、優れた耐久性を有し、コスト面からも有利である。
非水系電解液を用いた電気二重層キャパシタの最大充電電圧は、通常、2.5〜2.7Vであり、それ以上の大きな電圧を印加すると、静電容量の低下や内部抵抗の増加のため実用には適さない。
静電容量の低下や内部抵抗の増加は、電気二重層キャパシタの構成部材(分極性電極、電解液、電解質及び集電体など)が電気化学的な反応により劣化することで引き起こされる。具体的には、正極側では活性炭に存在するカルボキシル基や水酸基などの表面官能基が分解することで二酸化炭素や一酸化炭素などのガスが発生することが知られている。また、電解液や活性炭に含まれる微量の水(残留水分)の分解により強酸が発生し集電体を腐食することも知られている。一方、負極側では残留水分の還元分解により水酸化物イオンが発生し、このイオンが電解液や電解質の分解を促進することによって、不溶性の重合物を形成したり、プロピレン、二酸化炭素、一酸化炭素、エチレン等のガス発生を誘発したりする。そして、これらの物質が分極性電極の細孔を閉塞し、容量低下を引き起こすことが知られている(非特許文献1)。
電気二重層キャパシタの劣化を抑制する方法として、不活性ガス雰囲気下で活性炭に熱処理を行い、劣化反応の起点となるカルボキシル基や水酸基など、活性炭の表面官能基を低減することが知られている。しかしながら、表面官能基を低減させた活性炭を分極性電極として用いても電気二重層キャパシタの劣化の抑制は十分ではない。さらに、表面官能基を過度に除去すると、分極性電極に用いる活性炭粉末とバインダーとの混和性が低下し、分極性電極の形成が困難になり生産性が低下する。そこで、上述した劣化のメカニズムに基づいて、電気二重層キャパシタの耐久性向上に対して様々な方法が検討されている。
特許文献1には、分極性を有する正極及び負極とこれらの間に配置された非水系電解液を保持したセパレータとを有するキャパシタ素子が外装ケース内に収容されている電気二重層キャパシタであって、前記外装ケース内に固体塩基が含まれていることを特徴とする電気二重層キャパシタが記載されている。特許文献1に記載の方法は、電解液等の分解を促進する不純物イオンを捕捉することで耐久性を向上させる方法である。具体的には、無定形シリカアルミナやマグネシア等の固体塩基をセル内部に設け、残留水分の分解で発生するプロトンを捕捉する方法である。これによって、電解液の酸性化を抑え電気二重層キャパシタの耐久性が向上すると記載されている。
特許文献2には、電解重合性高分子前駆体からなることを特徴とする電気二重層キャパシタ用電解液添加剤が記載されている。特許文献2に記載の方法によれば、まず電解重合性高分子前駆体としてピロール、アニリン、インドールを非水系電解液に添加する。そして、電気二重層キャパシタに対して初期充電を行うと、電解液に含まれる高分子前駆体が電解重合され、正極側電極表面に存在する電気化学的活性点上に高分子が析出し、活性点が高分子により被覆される。これによって、電極の劣化を引き起こすとされる電気化学的活性点が失活するため、電極の劣化が抑制されると記載されている。
特許文献3には、電解質、有機溶媒及びトリアゾール誘導体を含有してなる電解液を用いた電気二重層キャパシタが記載されていて、電極の集電極の腐食や、電極バインダーの劣化、電解液の分解を抑制でき、高温負荷特性に優れることから高耐電圧を発現する電気二重層キャパシタを提供できるとされている。特許文献3に記載の電解液で用いられるトリアゾール誘導体としては、ベンゾトリアゾール誘導体とアミノ基を有するトリアゾール誘導体が挙げられている。
特許文献4には、γ−ブチルラクトンを主溶媒として含み、アントラキノン、トリアゾール、ベンゾトリアゾールから選ばれる一種または二種以上の添加剤を含有してなる電解液を用いた電気二重層キャパシタが記載されている。当該電気二重層キャパシタは、電解液中の水分と集電体との反応を抑制することによって電解液の劣化を抑制し3V以上での使用が可能であるとされている。
しかしながら、特許文献1〜4に記載の方法により得られる電気二重層キャパシタでは静電容量維持率やガス発生に改善の余地があり、耐久性は未だ十分とはいえなかった。
特開2010−239085号公報 特開2010−205870号公報 特開2012−109539号公報 特開2010−245071号公報
Journal of The Electrochemical Society,156(7)A563−A571(2009)
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、電極体積当たりの静電容量を損なうことなく、高電圧充放電を繰り返した場合においても耐久性が優れ、ガス発生量が少ない電気二重層キャパシタ、当該電気二重層キャパシタに用いられる分極性電極及び当該分極性電極に適した分極性電極用炭素材料を提供することを目的とするものである。
上記課題は、活性炭に複素環式芳香族化合物が吸着されてなる分極性電極用炭素材料であって;前記複素環式芳香族化合物が、環を構成する原子のうち2個以上が窒素原子である5員環又は6員環を有し、前記複素環式芳香族化合物に含まれる窒素原子と炭素原子の比(N/C)が0.4以上であり、前記活性炭100質量部に対して、前記複素環式芳香族化合物が1〜35質量部吸着されてなり、かつ前記分極性電極用炭素材料のベンゼン吸着能が25〜75質量%であることを特徴とする分極性電極用炭素材料を提供することによって解決される。
このとき、前記複素環式芳香族化合物がイミダゾール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環及び1,2,4−トリアゾール環からなる群から選択される少なくとも1種を有することが好ましい。また、前記複素環式芳香族化合物の分子量が100以下であることも好ましい。
上記課題は、前記活性炭に前記複素環式芳香族化合物を吸着させる上記分極性電極用炭素材料の製造方法を提供することによっても解決される。
このとき、前記複素環式芳香族化合物を含む液体に浸漬してから乾燥することによって前記活性炭に該化合物を吸着させることが好ましい。前記複素環式芳香族化合物を含む液体を散布することによって前記活性炭に該化合物を吸着させることも好ましい。前記複素環式芳香族化合物の蒸気を接触させることによって前記活性炭に該化合物を吸着させることも好ましい。
上記課題は、上記炭素材料、バインダー及び導電材を含む電極組成物を集電体に積層してなる分極性電極を提供することによっても解決される。
また、上記課題は、上記分極性電極がセパレーターを介して対向して配置され、前記電極組成物が非水系電解液を含むことを特徴とする電気二重層キャパシタを提供することによっても解決される。
本発明により、電極体積当たりの静電容量を損なうことなく、高電圧充放電を繰り返した場合においても耐久性が優れ、ガス発生量が少ない、電気二重層キャパシタが提供される。また、当該電気二重層キャパシタに用いられる分極性電極及び当該分極性電極に適した分極性電極用炭素材料を提供することができる。
シート状の電極組成物を示す図である。 集電体に導電性接着剤を塗布した図である。 シート状の電極組成物と集電体を接着しアルミニウム製タブを超音波溶接した分極性電極を示す図である。 袋状の外装シートを示す図である。 電気二重層キャパシタを示す図である。 実施例3、6及び比較例7、8で得られた電気二重層キャパシタの静電容量の経時変化を示したグラフである。
本発明は、活性炭に複素環式芳香族化合物が吸着されてなる分極性電極用炭素材料である。本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、環を構成する原子のうち2個以上が窒素原子である5員環又は6員環を有し、窒素原子と炭素原子の比(N/C)が0.4以上である複素環式芳香族化合物が活性炭に吸着されてなる分極性電極用炭素材料を発明するに至った。そして、本発明者らは、当該炭素材料を含む分極性電極を用いて作製された電気二重層キャパシタは、電極体積当たりの静電容量を損なわず、優れた耐久性を有することを見出した。
本発明において、活性炭に複素環式芳香族化合物が吸着されてなる分極性電極用炭素材料を用いることが重要である。一般に、活性炭を含む分極性電極を用いる電気二重層キャパシタにおいては、電圧を印加したときに活性炭に存在するカルボキシル基や水酸基などの表面官能基が分解して二酸化炭素や一酸化炭素のガスが発生したり、電解液や活性炭に含まれる微量の水が分解されて水素イオンや水酸化物イオンが発生したりして、電気二重層キャパシタが劣化することが知られている。このような劣化を防ぐために、電解液に複素環式芳香族化合物を添加する方法が報告されている。しかしながら、本発明者らは、複素環式芳香族化合物を電解液に添加するのではなく、活性炭に予め吸着させておくことによって、電解液に添加する場合に比べて、電極体積当たりの静電容量を損なわず、優れた耐久性を有し、かつガスの発生も抑制されることを見出した。
本発明において、複素環式芳香族化合物が、環を構成する原子のうち2個以上が窒素原子である5員環又は6員環を有することが重要である。環を構成する原子のうちの1個のみが窒素原子である5員環又は6員環を有する複素環式芳香族化合物を用いると、ガス発生量が大きく増加する。環を構成する原子のうち2個又は3個が窒素原子であることが、化合物の入手し易さの観点から好適である。
本発明において、複素環式芳香族化合物に含まれる窒素原子と炭素原子の比(N/C)が0.4以上であることも重要である。窒素原子と炭素原子の比(N/C)が0.4未満であると、電解液や活性炭に含まれる微量の水の分解によって発生する水酸化物イオンによる電解質の分解を抑制することができず優れた耐久性を得ることはできない。窒素原子と炭素原子の比(N/C)は0.5以上であることが好ましい。
複素環式芳香族化合物がイミダゾール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環及び1,2,4−トリアゾール環からなる群から選択される少なくとも1種の環を有することが好ましい。これらの環を構成する炭素原子又は窒素原子に、アルキル基、フェニル基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、ホルミル基等が結合したものも用いることができる。また、これらの環は縮合環を形成していても構わない。
複素環式芳香族化合物の分子量が100以下であることが好ましい。複素環式芳香族化合物の分子量が100を超えると優れた耐久性を得ることができなくなるおそれがある。耐久性をより向上させる観点から、複素環式芳香族化合物の分子量は、80以下がより好ましい。
上記複素環式芳香族化合物としては、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、プリンプテリジン等を挙げることができる。中でもイミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾールが入手のしやすさ、コスト面、熱安定性から好適である。これら複素環式芳香族化合物を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の炭素材料に使用される活性炭について説明する。活性炭の原料は特に限定されないが、例えば植物系炭素質材料(例えば、木材、鉋屑、木炭、ヤシ殻やクルミ殻などの果実殻、果実種子、パルプ製造副生成物、リグニン、廃糖蜜などの植物由来の材料)、鉱物系炭素質材料(例えば、泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油蒸留残渣、石油ピッチなどの鉱物由来の材料)、合成樹脂系炭素質材料(例えば、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニリデン、アクリル樹脂などの合成樹脂由来の材料)、天然繊維系炭素質材料(例えば、セルロースなどの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維などの天然繊維由来の材料)などを挙げることができる。これらの原料は、単独でまたは2種類以上組み合わせても使用できる。これらの原料のうち、電解質の吸着に関与するミクロ孔が発達しやすい点から、ヤシ殻やフェノール樹脂が好ましい。
活性炭の製造方法としては、ガス賦活法、薬品賦活法のいずれの賦活法も採用でき、ガス賦活法と薬品賦活法とを組み合わせても良い。本発明では、活性炭を電極材料として使用するので、不純物の残留の少ない観点からガス賦活法が好ましい。
ガス賦活法は炭化された炭素質材料を、例えば、通常700〜1100℃、好ましくは800〜980℃、より好ましくは850〜950℃で、賦活ガス(例えば、水蒸気、二酸化炭素ガスなど)と反応させることにより行うことができる。安全性及び反応性を考慮すると水蒸気を10〜50モル%含有する水蒸気含有ガスが好ましい。賦活時間及び昇温速度は特に限定されず、用いる炭素質材料の種類、形状、サイズにより適宜選択できる。
薬品賦活法において使用させる薬品賦活剤としては、脱水、酸化、侵食性を有する薬品、例えば、塩化亜鉛、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸、硫化カリウム、硫酸などが挙げられる。これら薬品賦活剤の濃度及び使用量は、用いる薬品賦活剤の種類、原料の量などに応じて適宜選択できる。
炭素材料に金属などが含まれていると充放電中に当該金属が析出し、電気二重層キャパシタにおいて短絡の原因となったり劣化促進の原因になったりする。したがって、炭素材料において、可能な限り金属などの不純物が除去されている必要がある。本発明の炭素材料における活性炭中の金属等の不純物濃度は1質量%以下が好ましい。活性炭中の金属などの不純物濃度が1質量%を超えると劣化が促進されるため好ましくない。
活性炭中の不純物を除去する方法としては、活性炭を酸水溶液や水で洗浄する方法を挙げることができる。中でも洗浄効率の観点から酸水溶液で洗浄することが好ましい。活性炭を酸水溶液で洗浄後、水で洗浄してもよいし、水での洗浄を繰り返してもよい。このとき使用される酸水溶液は塩酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸やカルボン酸、スルホン酸等の有機酸を使用することができる。しかしながら、活性炭中の金属の除去効率が高い無機酸が好適に用いられる。その中でも、活性炭に対して酸化性の無い塩酸がより好適に用いられる。酸水溶液の濃度は0.05〜3.0質量%であることが好ましい。酸水溶液濃度が0.05質量%未満であると、不純物除去効率が低下するおそれがある。3.0質量%を超えると、活性炭中に残留する酸が多くなるおそれがある。酸水溶液の濃度は0.1〜0.3質量%であることがより好ましい。
本発明の炭素材料を用いて分極性電極を作製する場合、通常、当該炭素材料を粉砕して使用する。分極性電極の作製方法にもよるが、炭素材料の中心粒径は、電極密度、出力及び生産性の観点から1〜30μmであることが好ましい。中心粒径が1μm未満であると、粉砕工程において生産性が低下するおそれがあるため好ましくない。中心粒径が30μmを超えると、電極密度及び出力が低下するおそれがあるため好ましくない。中心粒径は、5〜10μmがより好ましい。ここで中心粒径とは、体積粒径分布の累積百分率が50%径(D50)のときの粒径をいい、例えば、マイクロトラック粒度分布測定装置によるレーザー回折・散乱法によって測定される。粉砕に際しては、コーンクラッシャー、ダブルロールクラッシャー、ディスククラッシャー、ロータリークラッシャー、ボールミル、遠心ロールミル、リングロールミル、遠心ボールミル、ジェットミルなどの公知の粉砕機を用いることができる。また、分級機を併用して粒度分布をコントロールしてもよい。本発明の炭素材料を用いて分極性電極を作製するに際しては、当該炭素材料を粉砕した後に複素環式芳香族化合物を吸着させてもよいし、炭素材料に複素環式芳香族化合物を吸着させた後に粉砕してもよい。
本発明の炭素材料に用いられる活性炭は、ガス発生の原因となる表面官能基量を低減し、分極性電極にした場合に適度な濡れ特性を付与する観点から、塩酸滴下法により測定した表面官能基量が0.1〜1.5meq/gであることが好ましく、0.2〜1.0meq/gであることがより好ましい。表面官能基量が0.1meq/g未満であると、炭素材料とバインダーとの混和性が低下し、分極性電極の成形が困難になり生産性が低下するおそれがある。一方、表面官能基量が1.5meq/gを超えると、分極性電極の耐久性が低下するおそれがある。
また、窒素吸着法により測定した、複素環式芳香族化合物を吸着させる前の活性炭のBET比表面積が800〜2300m/gであることが好ましく、1400〜2200m/gであることがより好ましい。BET比表面積が800m/g未満であると活性炭の平均細孔径も相対的に小さくなる。その結果、分極性電極を用いて電気二重層キャパシタを作製した場合、大電流下における充放電時に活性炭の細孔内で非水系電解質イオンの拡散抵抗が増加するおそれがある。一方、BET比表面積が2300m/gを超えると、得られる炭素材料の嵩密度が低下し、単位体積あたりの静電容量が低下するおそれがある。
本発明の炭素材料の製造方法は、活性炭に前述の複素環式芳香族化合物を吸着させることが出来れば特に限定はされない。活性炭の原料となる炭素質材料に複素環式芳香族化合物を吸着させた後に、賦活、焼成して、活性炭に複素環式芳香族化合物が吸着されてなる炭素材料を得てもよい。しかしながら、賦活、焼成の過程で複素環式芳香族化合物が蒸発又は熱分解するおそれがあるため、活性炭の原料となる炭素質材料を賦活、焼成して活性炭を得た後に複素環式芳香族化合物を吸着させる方法を採用することが好ましい。活性炭に複素環式芳香族化合物を吸着させる方法として、例えば、以下の第1〜第3の方法を挙げることができる。
第1の方法は、活性炭を上記複素環式芳香族化合物を含む液体に浸漬し該化合物を吸着させた後、乾燥することによって分極性電極用炭素材料を得る方法である。具体的には、所定量の複素環式芳香族化合物を溶解した水溶液又は分散させた分散液(以下単に調製液と略記することがある)を調製し、当該調製液に活性炭を浸漬させる方法である。そして、調製液から活性炭を分離した後、乾燥する。水溶液又は分散液の媒質としては、金属イオンが除去されたイオン交換水又は精製水が好ましい。複素環式芳香族化合物を活性炭へ効率よく吸着させる観点、経済性の観点から、調製液における複素環式芳香族化合物の濃度は0.5〜5質量%であることが好ましい。また、活性炭を浸漬させるときの調製液の量について、量が少なすぎると、活性炭に複素環式芳香族化合物を均一に吸着させることができなくなる場合がある。一方、量が多すぎると、調製液から活性炭を分離する時間が長くなり生産性が低下するおそれがある。活性炭を浸漬させる調製液の量は、活性炭100質量部に対して、400〜600質量部が好ましい。浸漬時間は、活性炭に複素環式芳香族化合物を均一に吸着させる観点から、1〜24時間であることが好ましい。このとき浸漬と同時に撹拌を行うことが品質の安定化の観点から好ましい。乾燥温度は、活性炭に吸着させる複素環式芳香族化合物が蒸発又は熱分解しない温度以下であることが好ましい。具体的には、乾燥温度は、80〜150℃であることが好ましい。乾燥温度が80℃未満であると乾燥時間が長くなり生産性が低下するおそれがある。一方、乾燥温度が150℃を超えると活性炭に吸着した複素環式芳香族化合物や活性炭自体が酸化したり、活性炭から複素環式芳香族化合物が脱離したりして電気二重層キャパシタの耐久性が低下するおそれがある。乾燥温度は90〜120℃であることがより好ましい。乾燥雰囲気として、大気中や燃焼ガス雰囲気下でも構わないし、酸化を抑えるために不活性ガス雰囲気下でも構わない。また乾燥時間を短縮するために減圧雰囲気下で行ってもよい。
第2の方法は、上記複素環式芳香族化合物を含む液体を散布することによって上記活性炭に該化合物を吸着させる方法である。具体的には、所定量の調製液を活性炭に散布した後、乾燥する方法である。調製液における複素環式芳香族化合物の濃度は上記第1の方法と同様である。また、活性炭に散布する量が少なすぎたり多すぎたりすると、上記第1の方法と同様の問題が生じる場合がある。活性炭に散布する量は、活性炭100質量部に対して、20〜50質量部が好ましく、25〜30質量部であることがより好ましい。調製液を散布するときの水滴の大きさは限定されずミスト状の調製液を散布(噴霧)しても構わない。複素環式芳香族化合物を活性炭に均一に吸着させる観点からミスト状の調製液を散布(噴霧)することが好ましい。活性炭に複素環式芳香族化合物を均一に吸着させるために、活性炭をコンクリートミキサーなどの回転式混合機に投入し、噴霧器を用いて上記調製液をゆっくりと噴霧するのが好ましい。噴霧時間は、用いる活性炭の量や調製液の噴霧量によっても異なるが、1〜60分であることが好ましい。噴霧時間が1分未満であると活性炭に複素環式芳香族化合物を均一に吸着させることができないおそれがある。一方、噴霧時間が60分を超えると生産性が低下するおそれがある。噴霧時間は10〜30分であることがより好ましい。噴霧後は直ちに乾燥させてもよいが、活性炭に複素環式芳香族化合物を均一に吸着させるために、1分〜48時間程度撹拌を行った後に乾燥するのが好ましい。乾燥温度は80〜150℃であることが好ましい。乾燥温度が80℃未満であると乾燥時間が長くなり生産性が低下するおそれがある。一方、乾燥温度が150℃を超えると活性炭に吸着した複素環式芳香族化合物や活性炭自体が酸化したり、活性炭から複素環式芳香族化合物が脱離したりして電気二重層キャパシタの耐久性が低下するおそれがある。乾燥温度は90〜120℃であることがより好ましい。乾燥雰囲気として、大気中や燃焼ガス雰囲気下でも構わないし、酸化を抑えるために不活性ガス雰囲気下でも構わない。また乾燥時間を短縮するために減圧雰囲気下で行ってもよい。
上記第1及び2の方法で用いる活性炭の中心粒径は1μm〜6mmであることが好ましい。活性炭の中心粒径が1μm未満であると生産性が低下するおそれがある。一方、活性炭の中心粒径が6mmを超えると複素環式芳香族化合物が活性炭の細孔に導入されず、後の微粉砕工程において複素環式芳香族化合物が活性炭から脱着するおそれがある。活性炭の中心粒径は5μm〜2mmであることがより好ましい。上述したように、炭素材料を用いて分極性電極を作製する場合、通常、当該炭素材料を粉砕して使用する。分極性電極の作製方法にもよるが、炭素材料の中心粒径は、電極密度、出力及び生産性の観点から1〜30μmであることが好ましい。したがって、上記第1及び2の方法において、中心粒径が1〜30μmになるまで活性炭を予め粉砕した後に複素環式芳香族化合物を吸着させてもよい。
第3の方法は、活性炭と複素環式芳香族化合物を加熱して、複素環式芳香族化合物の蒸気を含むガス雰囲気下で、複素環式芳香族化合物の蒸気を活性炭に接触させる方法である。このとき、予め活性炭と複素環式芳香族化合物とを混合してから両者を加熱しても構わないし、予め加熱してガス化させた複素環式芳香族化合物を加熱した活性炭に接触させても構わない。また、密閉空間内において活性炭と複素環式芳香族化合物を共存させた後、減圧し、加熱することにより複素環式芳香族化合物を含む蒸気と活性炭とを接触させても構わない。この方法に用いられる活性炭の形状は、粒状であってもよいし、粉末状であってもよい。
複素環式芳香族化合物を活性炭に均一に吸着させる観点からは、上記第1及び第2の方法が好ましい。このとき、上記例示した複素環式芳香族化合物の中でもイミダゾール、ピラゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾールは水溶性が高いため好ましい。水溶性を阻害しない範囲で、これらの化合物の環を構成する炭素原子又は窒素原子に置換基が結合していてもよい。活性炭に吸着させた後の乾燥工程で容易に揮発しない観点からは、さらにその中でもイミダゾール、1,2,4−トリアゾールが好ましい。また、省エネルギーや水分除去の観点からは、第1あるいは第2の方法における乾燥工程が不要になるので、上記第3の方法が好ましい。
本発明の炭素材料において、活性炭100質量部に対して、上記の複素環式芳香族化合物が1〜35質量部吸着されてなることが重要である。複素環式芳香族化合物の吸着量が、活性炭100質量部に対して1質量部未満であると、ガス発生抑制効果が不十分となり、優れた耐久性が得られなくなる。複素環式芳香族化合物の吸着量は、ガス発生を抑制する観点から、活性炭100質量部に対して2質量部以上であることが好ましい。一方、複素環式芳香族化合物の吸着量が、活性炭100質量部に対して35質量部を超えると、複素環式芳香族化合物が活性炭の細孔を閉塞し静電容量が低下したり、電解液の粘度が増加し抵抗が大きくなったりする。さらに、経済性を考えると、複素環式芳香族化合物の吸着量は、活性炭100質量部に対して20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。
本発明の炭素材料のベンゼン吸着能が25〜75質量%であることも重要である。炭素材料のベンゼン吸着能が25質量%未満であると、電極体積当たりの静電容量が低下する。静電容量の観点から、ベンゼン吸着能は35質量%以上であることが好ましい。一方、炭素材料のベンゼン吸着能が75質量%を超えると製品コストの増加を招くため好ましくない。炭素材料のベンゼン吸着能は70質量%以下が好ましく、60質量%以下であることがより好ましい。
また、窒素吸着法により測定した、本発明の炭素材料のBET比表面積が500m/g以上であることが好ましい。BET比表面積が500m/g未満であると電極体積当たりの静電容量が低下するおそれがある。BET比表面積は800m/g以上であることがより好ましい。BET比表面積は、通常、2300m/g以下である。
本発明の分極性電極は、上記炭素材料、バインダー及び導電材を含む電極組成物が集電体に積層されてなるものである。当該炭素材料の含有量は、通常前記電極組成物の全質量に対して60〜98.5質量%であり、好適には80〜96.5質量%である。バインダーとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸などが使用できる。バインダーの配合量は少ない方が好ましいが、得られる分極性電極の強度を考慮すると前記電極組成物の全質量に対して0.5〜10質量%であることが一般的である。
導電材としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、熱膨張黒鉛、炭素繊維、酸化ルテニウム、窒化チタン、アルミニウム、ニッケルなどを挙げることができる。中でも、少量でも導電性が優れていることから、アセチレンブラックやケッチェンブラックなどの導電性カーボンブラックを好適に使用することができる。導電材は、単独で使用してもよく、複数種類を混合して使用してもよい。導電材の配合量は、用いる炭素材料(複素環式芳香族化合物を吸着した活性炭)の嵩密度により異なるが、多すぎると電極組成物における炭素材料の比率が減るため、通常、電極組成物の全質量に対して1〜30質量%であり、好ましくは3〜10質量%である。
上記分極性電極の製造方法は特に限定されない。一般的には、シート状の電極組成物を作製し、集電体に接着固定させ分極性電極を得る方法、あるいは炭素材料、バインダー、導電材等を、液体中に分散させたスラリーを調整し、集電体に塗布して分極性電極を得る方法などが挙げられる。
前者の方法の場合、例えば、炭素材料、バインダー及び導電材を混練し、所望の厚みに圧延することによってシート状の電極組成物を得る。次いで、シート状の電極組成物を所望の大きさにカットした後、エッチング処理を施したアルミニウム箔などからなる集電体に導電性を有する接着材を介して接着し、リード線等を超音波溶接する。そして、その後乾燥して分極性電極を得る方法などが採用される。混練する際に必要に応じてアルコールやN−メチルピロリドン等の有機化合物や水などの液体、分散剤等の各種添加物を添加しても良い。また、混練する際に加熱してもよいが、加熱温度が高すぎると複素環式芳香族化合物やバインダーが劣化するだけでなく、バインダー自体が溶融して炭素材料の細孔が塞がるおそれがあるため、用いるバインダーの種類に応じて適宜設定する事が望ましい。加熱温度は、通常、300℃以下である。
また、後者の方法の場合、アルコールやN−メチルピロリドンなどの有機化合物や水などの液体に、必要に応じて分散剤などの各種添加物を添加し、当該炭素材料、バインダー及び導電材を混練・均一分散せしめ、スラリーを調整する。そして、当該スラリーをエッチング処理が施されたアルミニウム箔などからなる集電体にコーター等を介して塗布する。その後乾燥し、所望の大きさにカットした後、必要に応じてリード線等を超音波溶接することによって分極性電極を得る方法などが採用される。
集電体は電極組成物と外部回路とを電気的に接続するためのものである。集電体は、良好な導電性を示す素材、典型的には導電性カーボンペーストや金属箔で形成されている。なかでも導電性・材料コスト及び加工のし易さの観点からアルミニウム箔が汎用されている。集電体の大きさや厚さは電気二重層キャパシタの使用用途に応じて決定される。集電体の厚みとしては一般的に20〜50μmのものが使用される。また、こうした集電体に用いられる金属箔は圧延加工などにより製造されるため、酸化皮膜、加工時に発生する微粉、残余圧延油等の残留が電極組成物との接着性や両者界面での接触抵抗の増大を招くおそれがある。したがって、脱脂処理、ケミカルエッチング処理等の表面処理を施した集電体を用いることが好ましい。
本発明の好適な実施形態は、上記分極性電極がセパレーターを介して対向して配置され、前記電極組成物が非水系電解液を含むことを特徴とする電気二重層キャパシタである。
セパレーターは、分極性電極同士が接触しショートすることを防ぐ目的で設けられるものである。セパレーターは、絶縁性を示す素材であれば特に限定されるものではないが、一般的にはセルロース・ポリエチレン等の高分子材料ならびにガラス繊維等の無機材料で形成されている。セパレーターは絶縁性、通液性(イオンの移動性)、電解液保持性の確保、微粒子透過阻止性の観点から、紙、織布、不織布、多孔質フィルムなどから形成されることが好ましい。セパレーターの大きさや厚さも電気二重層キャパシタの使用用途に応じて決定される。セパレーターの厚みとしては一般的に20〜100μmのものが使用される。
非水系電解液の溶媒としては、特に限定されるものではないが、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート類;(γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチルラクトン、β−メチル−γ−ブチルラクトン、)γ−バレロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトンなどのラクトン類;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルフォキシド、ジエチルスルフォキシドなどのスルフォキシド類;ジメチルフォルムアミド、ジエチルフォルムアミドなどのアミド類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル類;ジメチルスルホラン、スルホランなどを挙げることができる。これら溶媒は1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ただし、エチレンカーボネート等の高融点溶媒を用いる場合は、電気二重層キャパシタの低温での使用を考慮し、プロピレンカーボネート等の低融点溶媒との混合溶媒とするのが好ましい。
また、溶媒に溶解させる電解質としては、特に限定されないが、十分な静電容量を得る観点から、溶媒に高濃度で溶解するものが好ましい。電解質中のカチオン種としては、テトラエチルアンモニウムイオン、トリメチルエチルアンモニウムイオン、ジエチルメチル(2−メトキシエチル)アンモニウムイオン等の第4級アンモニウムイオン;スピロ−(1,1')−ビピロリジニウムイオン等のスピロ型第4級アンモニウムイオン;1−エチル−3−メチルイミダゾリウムイオン等のイミダゾリウムイオン;リチウムイオンなどを挙げることができる。アニオン種としては、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、過塩素酸イオン、ビストリフルオロメタンスルホンイミドイオン等を挙げることができる。そして電解質としては、これらを組み合わせた塩が用いられる。また、非水系電解液として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフロロボレート、ジエチルメチル(2−メトキシエチル)アンモニウムテトラフルオロボーレートなどのイオン性液体をそのまま用いることもできる。
非水系電解液中の水分は、高電圧時の分解を考慮して、できるだけ少ないことが好ましく、好ましくは200ppm以下であり、より好ましくは50ppm以下である。
電気二重層キャパシタの製造方法は特に限定はされない。例えば、集電体の少なくとも一方の面に電極組成物が形成された分極性電極を作製し、当該分極性電極とセパレーターとを交互に配置してキャパシタの素子を作製し、当該キャパシタの素子を非水系電解液とともに外装ケースに収納する方法を採用することができる。
本発明の炭素材料を用いた分極性電極により作製された電気二重層キャパシタは、電極体積あたりの静電容量が大きく、優れた耐久性を有し、ガス発生も少ない。このような効果を奏するメカニズムの詳細は明らかではないが、本発明者らは以下のように考えている。ここでは複素環式芳香族化合物としてイミダゾールを用いた場合を例にとって説明する。電解液や活性炭に含まれる微量の水が電気化学的に分解することによって発生したプロトンを、イミダゾールのようなイミン型窒素(−N=)を有する複素環式化合物が塩基として反応して捕捉する。その後、正の電荷を帯びたイミダゾリウムイオンが水の分解で発生する水酸化物イオンと反応する。このようにして電解液の分解を促進するプロトンや水酸化物イオンを捕捉することによって、電気二重層キャパシタの構成部材(電極組成物、電解液、電解質及び集電体など)の劣化やガス発生を抑制し、耐久性が向上すると考えている。本発明にように、環を構成する原子のうち2個以上が窒素原子である5員環又は6員環を有し、N/Cが0.4以上である複素環式芳香族化合物を用いるとその効果は顕著である。そして、本発明の炭素材料は、このような複素環式芳香族化合物が予め活性炭に吸着されているので炭素材料の表面上で発生したプロトンを効果的に捕捉できる。
また、本発明の電気二重層キャパシタは、高い耐久性を有しており、各種電気機器や自動車用、産業機器等の電源デバイスとして有用である。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。本実施例及び比較例で用いた活性炭の粒径及び表面官能基量及びBET比表面積は以下の方法に従って測定した。また、得られた炭素材料のBET比表面積及びベンゼン吸着能を以下の方法に従って測定した。
[粉末活性炭の粒径]
本実施例及び比較例で用いた粉末活性炭の粒径はレーザー回折測定法により測定した。すなわち、測定対象である活性炭粉末を界面活性剤と共にイオン交換水中に入れ、超音波振動を与え均一分散液を作製し、米国マイクロトラック社製のMicrotrac MT3200を用いて透過法にて測定した。均一分散液の活性炭濃度は同装置で表示される測定濃度範囲に収まるように調整した。また、均一分散を目的に使用される界面活性剤は株式会社花王製の「Triton−X 100」を用いた。界面活性剤は、均一分散させることが可能であり、測定に影響を与える気泡等が発生しない適当量を添加した。以下、本実施例において、粉末活性炭の粒径D10、D50及びD90は、それぞれ体積積算粒度分布表示における体積率10%、50%及び90%における粒径値を示す。
[粒状活性炭の粒径]
本実施例及び比較例で用いた粒状活性炭の粒径は金属製網篩および篩振とう機を用い、任意に設定した篩の目開きから規定した。
[表面官能基量の測定]
表面官能基量は、一般的に知られている塩酸滴定法によって測定した(H.P.Boem,Advan.Catal.,1966,16,179)。すなわち、株式会社高純度化学研究所製のナトリウムエトキシドを用いて0.1N規定のエタノール溶液を測定溶液として調整した。この測定溶液25mlに粉末活性炭又は粒状活性炭を0.5g加え、25℃で24時間撹拌した。そして、測定溶液と活性炭とを分離し、当該測定溶液10mlを採取し、0.1Nの塩酸で中和滴定を行い、表面官能基量を算出した。
[BET比表面積の測定]
日本ベル株式会社製のBELSORP−miniを使用し、活性炭又は炭素材料を窒素気流下(窒素流量:50mL/分)にて120℃で3時間加熱した後、77Kにおける活性炭及び炭素材料の窒素吸着等温線を測定した。得られた吸着等温線からBET式により多点法による解析を行い、得られた曲線の相対圧p/p=0.01〜0.1の領域での直線から比表面積を算出した。
[ベンゼン吸着能の測定]
JIS K1474に従い、炭素材料にベンゼンを含む乾燥空気を通し、当該炭素材料に吸着されたベンゼンの質量を測定し、以下の式(1)によってベンゼン吸着能(質量%)を求めた。このとき、飽和濃度の1/10の濃度のベンゼンを含む空気を用いて測定した。
ベンゼン吸着能(質量%)=[{(ベンゼン吸着後の試料質量)−(ベンゼン吸着前の試料質量)}/(ベンゼン吸着前の試料質量)]×100 (1)
実施例1
1.0質量部のイミダゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を600質量部のイオン交換水に溶解させて、イミダゾール水溶液を調製した。この水溶液に、120℃で16時間真空乾燥させたクラレケミカル株式会社製の椰子殻粉末活性炭(表面官能基量:0.38meq/g、BET比表面積:1668m/g、D50:6μm(D10:3μm、D90:10μm))100質量部を浸漬させ、25℃で12時間撹拌した。その後活性炭と水溶液とを濾過分離し、得られた炭素材料を120℃で16時間乾燥し、101.0質量部の炭素材料を得た。表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1584m/gであり、ベンゼン吸着能は46質量%であった。
得られた炭素材料、バインダー及び導電材を質量比が81:9:10となるように混錬した。上記バインダーは三井・デュポン株式会社製のポリテトラフルオロエチレン「6J」であり、上記導電材は電気化学工業株式会社製の導電性カーボンブラック「デンカブラック粒状」である。この混錬物を圧延することによりシート状の電極組成物1を作製した。得られたシート状の電極組成物を図1に示すようにカットした。そして、得られた電極組成物1を120℃で16時間以上乾燥した後、重量、シート厚み及び寸法を計測して電極組成物1の体積を求めた。そして、図2に示すように、宝泉株式会社より入手したエッチングアルミニウム箔3に日立化成工業株式会社製の導電性接着剤2「HITASOL GA−703」を塗布厚が100μmになるように塗布した。そして、図3に示すように、導電性接着剤2が塗布されたエッチングアルミニウム箔3と先にカットしておいたシート状の電極組成物1とを接着した。そして、超音波溶接機を用いて、宝泉株式会社より入手したアルミニウム製のシーラント5付きタブ4をエッチングアルミニウム箔3に溶接した。溶接後、120℃で真空乾燥し、アルミニウム製の集電体を備える分極性電極6を得た。
図4に示すように、宝泉株式会社製のアルミニウム積層樹脂シートを長方形(縦200mm×横60mm)に切り出して2つ折にして、1辺を熱圧着して残る2辺が開放された袋状外装シート7を準備した。日本高度紙工業株式会社製のセルロース製セパレーター「TF−40」(図示せず)を介して上記の分極性電極6を2枚重ね合わせた積層体を作製した。この積層体を外装シート7に挿入して、タブ4が接する1辺を熱圧着して分極性電極6を固定した。そして、120℃で16時間以上真空乾燥させた後、グローブボックス内で電解液を注入した。電解液は、富山薬品工業株式会社製の1.4mol/Lのトリエチルメチルアンモニウム・テトラフルオロボレートのプロピレンカーボネート溶液「LIPASTE−P/TEMAF14N」である。外装シート7内で積層体に電解液を含侵させた後、外装シート7の残る1辺を熱圧着して図5に示す電気二重層キャパシタ8を作製した。
得られた電気二重層キャパシタ8を株式会社パワーシステム製の電気二重層キャパシタ充放電試験装置を用いて、25℃において、到達電圧3.0Vまで、電極表面積あたり25mA/9cmで定電流充電し、3.0Vで2時間定電圧下補充電し、補充電完了後、25mA/9cmで放電した。得られた放電曲線データをエネルギー換算法で算出し静電容量(F)とした。ここでエネルギー換算法は、放電動作で特定区間に放電した放電エネルギーから静電容量(F)を求める方法である。具体的には、充電の後電圧がゼロになるまで放電し、このとき放電した放電エネルギーから静電容量(F)を計算した。
その後、60℃の恒温槽中にて3.0Vの電圧を印加しながら100時間保持し、ガス発生量を測定した。ここで、60℃の恒温槽中にて3.0Vの電圧を印加しながら100時間保持する前を耐久試験前とし、100時間保持した後を耐久試験後とした。
発生したガス量は、空気中でのセル重量(g)と水中でのセル重量(g)の差からセル体積(cc)を求め、耐久試験前後でセル体積(cc)の変化を算出して求めた。すなわち、発生したガス量(cc)は以下の式(2)で求めた。
ガス発生量(cc)={(耐久試験後の空気中でのセル重量(g)−耐久試験後の水中でのセル重量(g))−(耐久試験前の空気中でのセル重量(g)−耐久試験前の水中でのセル重量(g))}/{(273+耐久試験後の測定温度(℃))/(273+耐久試験前の測定温度(℃))} (2)
これを電極組成物を構成する活性炭質量(g)で割った値を活性炭質量あたりのガス発生量(cc/g)とした。また、静電容量維持率(%)を以下の式(3)で求めた。
静電容量維持率(%)=(耐久試験後の静電容量(F)/耐久試験前の静電容量(F))×100 (3)
結果を表1に示す。
実施例2〜5
イオン交換水に溶解させるイミダゾールの量を2.0質量部(実施例2)、5.0質量部(実施例3)、10.0質量部(実施例4)又は30.0質量部(実施例5)にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。実施例2〜5において、濾過、乾燥後の炭素材料の質量はそれぞれ102.0質量部(実施例2)、105.0質量部 (実施例3)、110.0質量部(実施例4)、130.0質量部(実施例5)であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積はそれぞれ1543m/g(実施例2)、1473m/g(実施例3)、1221m/g(実施例4)、791m/g(実施例5)であった。また、得られた炭素材料のベンゼン吸着能はそれぞれ45質量%(実施例2)、43質量%(実施例3)、39質量%(実施例4)、27質量%(実施例5)であった。
こうして得られた炭素材料を用いて、実施例1と同様にして分極性電極及6び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。実施例3については、60℃の恒温槽中にて3.0Vの電圧を印加しながら25時間、50時間、200時間、500時間保持した後の静電容量も求めた。測定結果を表2に示す。表2に示された数値について、横軸を時間(h)、縦軸を静電容量(F/cc)としたグラフを図6に示す。ここで、本測定における500時間は、室温では約2年間に相当する時間であると想定している。
実施例6
イミダゾールの代わりに5.0質量部の1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。濾過、乾燥後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1484m/gであり、ベンゼン吸着能は44質量%であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極及6び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1及に示す。また、60℃の恒温槽中にて3.0Vの電圧を印加しながら25時間、50時間、200時間、500時間保持した後の静電容量も求めた。測定結果を表2に示す。表2に示された数値について、横軸を時間(h)、縦軸を静電容量(F/cc)としたグラフを図6に示す。
実施例7
イミダゾールの代わりに5.0質量部のピラゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。濾過、乾燥後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1558m/gであり、ベンゼン吸着能は47質量%であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例8
イミダゾールの代わりに5.0質量部の2−メチルイミダゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。濾過、乾燥後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1462m/gであり、ベンゼン吸着能は44質量%であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例9
5.0質量部のイミダゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を、実施例1で用いたクラレケミカル株式会社製の椰子殻粉末活性炭100質量部と混合した後、窒素雰囲気下、250℃で1時間熱処理した。熱処理後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1527m/gであり、ベンゼン吸着能は44質量%であった。この炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例10
イミダゾールの代わりに1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例9と同様にして、炭素材料を得た。熱処理後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1502m/gであり、ベンゼン吸着能は45質量%であった。この炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例11
5.0質量部のイミダゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を25質量部のイオン交換水に溶解してイミダゾール水溶液を調製した。クラレケミカル株式会社製の椰子殻粒状活性炭(表面官能基:0.31meq/g、BET比表面積:1650m/g、粒径:10メッシュのふるいを通過し、60メッシュのふるいを通過しない活性炭が98重量%以上、強熱残分:0.17%)100質量部をコンクリートミキサーで回転させながら、上記イミダゾール水溶液を約10分間ゆっくりと噴霧した。その後、約1時間回転混合した後、乾燥機を用いて120℃で16時間乾燥して105.0質量部の炭素材料を得た。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1421m/gであり、ベンゼン吸着能は45質量%であった。この炭素材料を中心粒径が6μmになるように微粉砕した後、実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例12
5.0質量部のイミダゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を、実施例11で用いたクラレケミカル株式会社製の椰子殻粒状活性炭100質量部と混合した後、窒素雰囲気下、250℃で1時間熱処理した。熱処理後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1504m/gであり、ベンゼン吸着能は43質量%であった。この炭素材料を中心粒径が6μmになるように微粉砕した後、実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例13
イミダゾールの代わりに1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例12と同様にして、炭素材料を得た。熱処理後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1535m/gであり、ベンゼン吸着能は44質量%であった。この炭素材料を中心粒径が6μmになるように微粉砕した後、実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例14
イオン交換水に溶解させるイミダゾールの量を5.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にして炭素材料及び分極性電極6を得た。表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1473m/gであり、ベンゼン吸着能は43質量%であった。そして電解液を富山薬品工業株式会社製の1.0mol/Lのテトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液「LIPASTE−AN/EAF1」とした以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例15
イミダゾールの代わりに1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例14と同様にして、炭素材料、分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1484m/gであり、ベンゼン吸着能は44質量%であった。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例16
実施例12と同様にして、炭素材料及び分極性電極6を得た。表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1504m/gであり、ベンゼン吸着能は43質量%であった。そして電解液を富山薬品工業株式会社製の1.0mol/Lのテトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液「LIPASTE−AN/EAF1」とした以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例17
イミダゾールの代わりに1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例16と同様にして、炭素材料、分極性電極及6び電気二重層キャパシタ8を作製した。表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1535m/gであり、ベンゼン吸着能は44質量%であった。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例18及び19
原料の活性炭を、クラレケミカル株式会社製の椰子殻粉末活性炭(表面官能基量:0.46meq/g、BET比表面積:2283m/g、中心粒径D50:6μm(D10:4μm、D90:9μm))に変更し、イオン交換水に溶解させるイミダゾールの量を5.0質量部(実施例18)又は10.0質量部(実施例19)に変更した以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。実施例18及び19において、濾過、乾燥後の炭素材料の質量はそれぞれ105.0質量部(実施例18)及び110.0質量部(実施例19)であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積はそれぞれ2012m/g(実施例18)及び1755m/g(実施例19)であった。得られた炭素材料のベンゼン吸着能はそれぞれ68質量%(実施例18)及び59質量%(実施例19)であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製し、静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
実施例20及び21
原料の活性炭を、アルカリ賦活炭(表面官能基量:1.37meq/g、BET比表面積:2170m/g、中心粒径D50:10μm、(D10:5μm、D90:18μm))に変更し、イオン交換水に溶解させるイミダゾールの量を5.0質量部(実施例20)又は10.0質量部(実施例21)に変更した以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。上記のアルカリ賦活炭は、石炭系重質油を熱処理して得られた異方性コークス(H/C=0.4)をボールミルで粉砕し中心粒径10μmまで粉砕し、KOHでアルカリ賦活した後、90℃、0.5Nの塩酸中で洗浄してから、イオン交換水で脱塩することによって得たものである。実施例20及び21において、濾過、乾燥後の炭素材料の質量はそれぞれ105.0質量部(実施例20)及び110.0質量部(実施例21)であった。また、表1に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積はそれぞれ1943m/g(実施例20)及び1727m/g(実施例21)であった。得られた炭素材料のベンゼン吸着能はそれぞれ65質量%(実施例20)及び56質量%(実施例21)であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして、静電容量の測定において到達電圧を2.8Vとした以外は実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表1に示す。
比較例1
活性炭にイミダゾールを吸着させた炭素材料の代わりに、実施例1で用いたクラレケミカル株式会社製の椰子殻粉末活性炭をそのまま用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例2
イオン交換水に溶解させるイミダゾールの量を50.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。濾過、乾燥後の炭素材料の質量は150.0質量部であった。また、表3に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は494m/gであり、ベンゼン吸着能は25質量%であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例3
イミダゾールの代わりに5.0質量部のピロール(和光純薬工業株式会社製、試薬特級)を用いた以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。濾過、乾燥後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表3に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1506m/gであり、ベンゼン吸着能は46質量%であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例4
イミダゾールの代わりに5.0質量部のアニリン(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。濾過、乾燥後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表3に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1500m/gであり、炭素材料のベンゼン吸着能は45質量%であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例5
イミダゾールの代わりに5.0質量部のベンゾイミダゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。濾過、乾燥後の炭素材料の質量は105.0質量部であった。また、表3に示すように、得られた炭素材料のBET比表面積は1510m/gであり、炭素材料のベンゼン吸着能は44質量%であった。こうして得られた炭素材料を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例6
実施例1で用いたクラレケミカル株式会社製の椰子殻粉末活性炭を、横型電気炉を用いて窒素雰囲気下、900℃で3時間熱処理した。熱処理後の表面官能基量は0.13meq/gであり、BET比表面積は1666m/gであり、炭素材料のベンゼン吸着能は50質量%であった。イミダゾールを吸着させた炭素材料の代わりに、この活性炭を用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例7
比較例1と同様にして、分極性電極6を得た。この分極性電極6の作製に用いた活性炭に対して5.0質量部の量のイミダゾールを電解液に添加した以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタ8を作製した。試験時に調整した電解液中のイミダゾール濃度は0.36質量%であった。そして、実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。また、60℃の恒温槽中にて3.0Vの電圧を印加しながら25時間、50時間、200時間、500時間保持した後の静電容量も求めた。測定結果を表2に示す。表2に示された数値について、横軸を時間(h)、縦軸を静電容量(F/cc)としたグラフを図6に示す。
比較例8
イミダゾールの代わりに1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は、比較例7と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。試験時に調整した電解液中の1,2,4トリアゾール濃度は0.36質量%であった。そして、実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。また、60℃の恒温槽中にて3.0Vの電圧を印加しながら25時間、50時間、200時間、500時間保持した後の静電容量及び静電容量維持率も求めた。測定結果を表2に示す。表2に示された数値について、横軸を時間(h)、縦軸を静電容量(F/cc)としたグラフを図6に示す。
比較例9
比較例1と同様にして、分極性電極6を得た。そして電解液を富山薬品工業株式会社製の1.0mol/Lのテトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液「LIPASTE−AN/EAF1」とした以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例10
比較例7と同様にして、分極性電極6を得た。そして電解液を富山薬品工業株式会社製の1.0mol/Lのテトラエチルアンモニウム・テトラフルオロボレートのアセトニトリル溶液「LIPASTE−AN/EAF1」とし、活性炭に対して5.0質量部の量のイミダゾールを電解液に添加した以外は実施例1と同様にして電気二重層キャパシタ8を作製した。試験時に調整した電解液中のイミダゾール濃度は0.36質量%であった。そして、実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例11
イミダゾールの代わりに1,2,4−トリアゾール(和光純薬工業株式会社製:試薬特級)を用いた以外は、比較例10と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。試験時に調整した電解液中のイミダゾール濃度は0.36質量%であった。そして、実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例12
活性炭にイミダゾールを吸着させた炭素材料の代わりに、実施例18で用いたクラレケミカル株式会社製の椰子殻粉末活性炭をそのまま用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして実施例1と同様の方法で静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
比較例13
活性炭にイミダゾールを吸着させた炭素材料の代わりに、実施例20で用いたアルカリ賦活炭をそのまま用いて実施例1と同様にして分極性電極6及び電気二重層キャパシタ8を作製した。そして、静電容量の測定において到達電圧を2.8Vとした以外は実施例1と同様にして静電容量、静電容量維持率及びガス発生量を測定した。測定条件及び測定結果を表3に示す。
Figure 0005548837
Figure 0005548837
Figure 0005548837
表1及び3からわかるように、本発明の分極性電極用炭素材料を用いた分極性電極により作製された電気二重層キャパシタは、電極体積当たりの静電容量を損なうことなく、優れた耐久性を有することがわかった。さらに、ガスの発生も抑制されることもかわった。また、表2及び図6から明らかなように、本発明の電気二重層キャパシタは、電解液に直接、複素環式芳香族化合物を添加した電気二重層キャパシタに比べて、長時間にわたって優れた耐久性を有することがわかった。したがって、優れた耐久性を有する電気二重層キャパシタを得るために、複素環式芳香族化合物を電解液に添加するのではなく、活性炭に予め吸着させておくことの意義は大きい。
1 電極組成物
2 導電性接着剤
3 エッチングアルミニウム箔
4 タブ
5 シーラント
6 分極性電極
7 外装シート
8 電気二重層キャパシタ

Claims (9)

  1. 活性炭に複素環式芳香族化合物が吸着されてなる分極性電極用炭素材料であって;
    前記複素環式芳香族化合物が、環を構成する原子のうち2個以上が窒素原子である5員環又は6員環を有し、
    前記複素環式芳香族化合物に含まれる窒素原子と炭素原子の比(N/C)が0.4以上であり、
    前記活性炭100質量部に対して、前記複素環式芳香族化合物が1〜35質量部吸着されてなり、かつ
    前記分極性電極用炭素材料のベンゼン吸着能が25〜75質量%であることを特徴とする分極性電極用炭素材料。
  2. 前記複素環式芳香族化合物がイミダゾール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環及び1,2,4−トリアゾール環からなる群から選択される少なくとも1種を有する請求項1に記載の分極性電極用炭素材料。
  3. 前記複素環式芳香族化合物の分子量が100以下である請求項1又は2に記載の分極性電極用炭素材料。
  4. 前記活性炭に前記複素環式芳香族化合物を吸着させる請求項1〜3のいずれかに記載の分極性電極用炭素材料の製造方法。
  5. 前記複素環式芳香族化合物を含む液体に浸漬してから乾燥することによって前記活性炭に該化合物を吸着させる請求項4に記載の分極性電極用炭素材料の製造方法。
  6. 前記複素環式芳香族化合物を含む液体を散布することによって前記活性炭に該化合物を吸着させる請求項4に記載の分極性電極用炭素材料の製造方法。
  7. 前記複素環式芳香族化合物の蒸気を接触させることによって前記活性炭に該化合物を吸着させる請求項4に記載の分極性電極用炭素材料の製造方法。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載の炭素材料、バインダー及び導電材を含む電極組成物を集電体に積層してなる分極性電極。
  9. 請求項8に記載の分極性電極がセパレーターを介して対向して配置され、前記電極組成物が非水系電解液を含むことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
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