JP5548455B2 - ニトリル化合物をカルボン酸および対応するエステルへ変換する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1つのニトリル官能基を含む炭化水素化合物を少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物へ変換するための方法およびこのようにして入手したこれらのカルボン酸化合物からエステル化合物を入手するための方法にさらに関する。
本発明は、より詳細にはブタジエンのヒドロシアン化における生成物および副生成物として得られるニトリル化合物を、例えばメチルブチロニトリル、バレロニトリル、2−メチル−2−ブテンニトリル、2−ペンテンニトリル、3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリルならびにジニトリル、例えばメチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリルおよび場合によりアジポニトリルまたはこれら3種の化合物の混合物を、一方では二塩基酸化合物、および他方ではジエステル化合物へ変換するための方法に関する。
アジポニトリルをブタジエンのヒドロシアン化によって製造するための方法は、数十年間にわたって産業上で利用されてきた。この方法は、ヘキサメチレンジアミンもしくはカプロラクタムの合成およびポリアミドの製造における重要な化学中間産物であるアジポニトリルに対して高い選択性を示す。
しかし、この方法は、蒸留によって分離および回収される分枝状ジニトリル化合物、特に例えばメチルグルタロニトリルまたはエチルスクシノニトリルも製造する。
一般に、分枝状ジニトリル化合物の回収は、エチルスクシノニトリルおよびアジポニトリルとともに主としてメチルグルタロニトリルを含む混合物を製造することを可能にする。
これらの副生成物もしくは混合物を活用するために幾つかの解決策が提供されてきた。これらの1つは、詳細には特定のポリアミドの製造におけるモノマーとして使用されるメチルペンタメチレンジアミン(MPMD)を製造するための第1級アミンを得るためにジニトリル化合物を水素化する工程からなる。この方法は、メチルグルタロニトリルまたはメチルペンタメチレンジアミンのいずれかを精製する工程を必要とする。産業上、これらの副生成物は、蒸気もしくはエネルギーの形状で活用することに伴う燃焼によって破壊されることが多いが、COおよび酸化窒素を含む気体状流出物の生成を伴う。
従ってこれらのニトリル化合物もしくは混合物を活用して、活用できて経済的に有用である化学的化合物へ変換するための新規な経路を見いだすという大きな必要および需要が存在する。
本発明の目的の1つは、詳細には、これらのニトリル化合物を、一方では化学中間産物として、例えばポリウレタンおよびポリアミドを製造するためのモノマーとして使用できるカルボン酸化合物へ、または他方では詳細には溶媒として使用できるジエステル化合物へ変換することを可能にする方法を提供することである。
このため、本発明は、少なくとも1つのニトリル官能基および4から10個の炭素原子を含む化合物を、少なくとも1つのカルボキシル官能基を含む化合物へ変換する方法を提供し、この方法は、強無機酸の存在下での水との反応によってアミド官能基を得るためにニトリル官能基を水和させる工程と、および次に水および強無機酸との反応によってカルボキシル官能基を得るためにアミド官能基を加水分解させる工程とからなる。
本発明によると、水和反応は、反応媒質を液体状態で維持することを可能にする温度、有益には90℃以上の温度および好ましくは90℃から180℃の温度で、強無機酸の存在下において水和させられるニトリル官能基1モルに付き水1から1.5モルを使用することによって、攪拌しながら実施される。
強無機酸は、有益には気体状の塩酸、リン酸、硫酸などからなる群から選択される。この酸は、有益には反応媒質に加えられる水の量を制御するために純粋形もしくは高濃度形で加えられる。
さらに、加水分解反応も、加水分解されるアミド官能基1モルに付き水1から10モル、好ましくは水1から5モルおよびより有益には水1から2モルと、ならびにプロトンとして表示され、加水分解されるアミド1モルに付きプロトン少なくとも1モルに対応する量の強無機酸とを攪拌しながら実施され、このとき反応媒質の温度は反応媒質を液体状態で維持できるように決定され、有益には90℃以上の温度および好ましくは90℃から180℃の温度である。
適切な強無機酸は、上記に列挙した強無機酸である。
本発明のまた別の実施形態では、ニトリル官能基の水和反応およびアミド官能基の加水分解のために必要な水は、水和反応の開始時に加えられる。このようにして、加えられる水の量は、有益には水和させられるニトリル官能基1つに付き水2から10モル(両端が含まれる)、好ましくはニトリル官能基1つに付き水2から3モルである。
本発明によると、加水分解反応の終了後には、反応媒質の攪拌は前記媒質を沈降によって分離させるために停止させられ、この時の温度は反応媒質が液体状態で維持される数値で維持される。
2相への分離が得られると、本質的にカルボン酸を含む他方の相が形成される。
従って本発明の方法によると、単純な技術、つまり沈降による分離および相の分離によってカルボン酸化合物を回収および分離することが可能である。
この回収および相の分離は、酸性媒質中でニトリル官能基の水和および加水分解を実施すること、ならびに第2工程において特定量の水を使用することと加水分解媒質中の塩の存在によって得られる。
生成された水およびアンモニウム塩も、これらは反応媒質の下相を構成するので容易に回収できる。本発明の特定の実施形態において、水を、周囲温度(15℃から30℃)でのアンモニウム塩の結晶化を促進するために、有益には上相の分離後に下相へ加えることができる。水相は、小量のカルボン酸およびおそらくは強酸を含んでいる可能性がある結晶化塩の分離後に、有益にもニトリル化合物の水和工程へ再循環させることができる。
本発明の特定の形態によると、回収されたカルボン酸化合物は、化学量論的もしくは化学量論に近い量の、つまり1モルの二塩基酸に付きアルコールおよそ2モルを加えることによって、有益にもアルコールとの反応によるエステルの製造における出発材料として使用される。
この反応は、触媒としての酸化合物の追加の添加を行わずに実施できる。これは、加水分解工程において得られる反応媒質の上相に存在する酸化合物(強酸および/またはアンモニウム塩)の量がエステル化反応を触媒するために十分である可能性があるためである。従って、エステル化は、カルボン酸を製造するための方法において沈降させることによる分離後に得られる上相をアルコールと混合する工程と、および反応媒質を、有益には含まれるアルコールを還流させることを可能にする温度で維持する工程によって実施できる。しかし、上記に規定した温度よりわずかに低い温度で機能させることも可能である。
しかし、本発明の範囲から逸脱せずに、エステル化工程を実施するため特定量の酸触媒を加えることができる。この触媒は、強無機酸および/または加水分解工程後に得られる酸性塩を含む下方の水相の一部分から構成されてよい。
エステル化媒質中の塩の存在は、水の沈降による分離、従ってエステルの形成を促進する。
しかし、二塩基酸からジエステルへの100%の領域の高度の変換を得るためには、沈降により分離された水相の分離後またはこの水相の分離を行わないことのいずれかで、生成された水の全部が実質的に取り除かれるまで、アルコールの連続添加および水/アルコール混合液の蒸留によって生成される水を取り除くことが有益である。水を用いて蒸留したアルコールは、例えば沈降による分離によって水から分離させ、およびエステル化反応に再循環させることができる。
従って、この反応は40から150℃の温度でスルホン酸樹脂の上方を通過させることによって実施できる。樹脂を含むカラムからもたらされる媒質は、引き続いて未反応のアルコールと生成された水とを分離するために蒸留される。
これは反応性蒸留カラムで実施することもでき、それにより蒸留によって生成された水を同時に抽出しながらエステル化反応を実施することが可能になる。このようにして、100%近い変換率を入手するために平衡を移動させることが可能である。
適切なアルコールは、例えば芳香族環を含むことができ、さらに1から20個の炭素原子を含むことのできる、分枝状もしくは非分枝状の環式もしくは非環式の脂肪族アルコールである。好ましい例として、以下のアルコール:メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エタノール、n−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール、ヘキサノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ペンタノール、メチルブタノールなどを挙げることができる。
ジエステルを含む媒質は、有益には引き続いてトッピングおよびテーリング工程を含むプラントにおいて蒸留される。この蒸留は、中間産物フラクションの形状でジエステルを回収する単一カラム内で実施できる。
本発明の方法は、1つ以上のニトリル官能基を含む化合物に適用される。
好ましい実施形態では、本方法は、より特には2つのニトリル官能基を含む化合物からジカルボン酸および次にジエステルへの変換に適用される。
本発明の方法のために適切なニトリル化合物としては、メチルブチロニトリル、バレロニトリル、2−メチル−2−ブテネンニトリル、2−ペンテンニトリル、3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテネンニトリルならびにジニトリル、例えば2−メチルブチロニトリル、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリルもしくは類似の生成物、または前記化合物の少なくとも2つの混合物を挙げることができる。
特に好ましい形態によると、本発明のために適合するニトリル化合物は、ブタジエンのヒドロシアン化の方法において生成されるジニトリル化合物、より詳細には分枝状ジニトリル化合物、例えば単独もしくは混合物としてのメチルグルタロニトリルおよびエチルスクシノニトリルである。
より一層好ましくは本発明の方法を実施するために使用される出発材料は、詳細にはアジポニトリルを分離および精製するための工程において回収されるブタジエンのヒドロシアン化のための方法において生成される分枝状ジニトリル化合物を含む蒸留フラクションから構成される。
従って、この出発材料は、主として、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリルおよびアジポニトリルを含んでいる。この混合物中では、メチルグルタロニトリルが優勢である。
従って本発明の方法は、ジカルボン酸化合物の混合物およびジエステル化合物の混合物を生成することを可能にする。
当然ながら、通常の技術、例えば蒸留、結晶化もしくは液体/液体抽出によってこの混合物の様々な化合物を分離することができる。しかし、極めて多数の用途において、本化合物の混合物は分離せずに使用できる。
従って、ジエステルの混合物は高度に有益な溶媒特性を示し、従来型溶媒、例えばメチルブチロラクトン、N−メチル−ピロリドン、アセトニトリルなどの代替物として、またはこれらとの混合物として使用される。
例えばこのようにして入手したジエステルは、多数の用途、例えば塗料、ワニス、ラッカー中の溶媒、表面もしくは任意の他の製品、例えばケーブルのコーティングの業界、例えばインクの業界、繊維用の潤滑剤、鋳型のコアのための結合剤および樹脂、洗浄剤または化粧品調製物において使用できる。これらはさらに、所定の化学反応における出発材料、土壌および植物を処理するための組成物としても使用できる。
より一般的には、これらは単独もしくは調製物中で、任意の産業上もしくは家庭内の活動における洗浄溶剤、剥離溶剤もしくは脱脂溶剤として使用できる。これらのジエステルは、さらにまた所定のプラスチックのための可塑剤として、またはポリマーの製造におけるモノマーとしても使用できる。
同様に、得られる二塩基酸は、有益には混合物の形状で、例えばポリウレタン、ポリエステル、ポリアミドなどの製造において使用される。本発明の方法は、バッチ式で、または連続的に実施できる。カルボン酸および/またはジエステルは、従来型技術、例えばイオン交換樹脂上での処理、活性炭による処理、蒸留、結晶化もしくは液体/液体抽出によって精製できる。
本発明のその他の詳細および利点は、単に例示するためだけに以下に提供する実施例に照らすと、より明確に明らかになる。
水50gを周囲温度の窒素雰囲気下で、攪拌器を装備した、還流冷却器で取り囲まれた1Lの反応器へ装填し、次に98% HSO 220.43gを注入する。その後温度は、105℃にする。
次にMGN108.68gを2時間かけて導入し、媒質の温度は120℃で維持する。
この温度を15分間にわたり維持した後、水58.5gを10分間で均質媒質上に流し入れ、次に温度を125℃にして6時間にわたり維持する。
攪拌を停止して沈降させると、2つの液相は極めて迅速に分離する。
下相についての水酸化ナトリウムを用いた電位差測定アッセイは、(NH)HSO/(HSO+(NH)HSO)モル比がMGNの完全変換に一致することを示す。液相クロマトグラフィー(HPLC)アッセイも実施できる。
この反応媒質を90℃へ冷却し、上相を水相から分離し、500mLの反応器内へ移す。このようにして粗2−メチルグルタル酸147.47gが得られる。
メタノール64gを二塩基酸へ加え、1時間にわたり攪拌しながら温度を60℃で維持する。攪拌を停止すると、およそ20gの水相が沈降によって分離する。後者を分離すると、上相の分析は、60%を超える酸性官能基がエステル官能基に変換させられていることを示す。エステル化は、メタノールの添加によって完了させることができる。ジエステルへの変換度を上昇させるために、ジエステル化合物を反応媒質の蒸留によって分離し、エステル化媒質中のモノエステルを循環させることも可能である。
水98.3g(5.9モル)を周囲温度の窒素雰囲気下で、攪拌器を装備した、還流冷却器で取り囲まれた1Lの反応器へ装填し、次に98%硫酸379.2g(3.8モル)を注入する。温度は、その後105℃にする。
次に2−メチルブチロニトリル300gを4時間かけて導入し、媒質の温度はさらに1時間にわたり105℃で維持する。反応媒質の分析は、ニトリル官能基の全部が反応していることを示す。
水89gを加え、温度を120℃にし、15時間にわたり維持する。次に温度を70℃へ低下させ、攪拌を停止すると、2つの液相が沈降によって極めて迅速に分離する。下相についての水酸化ナトリウムを用いた電位差測定アッセイは、(NH)HSO/(HSO+(NH)HSO)モル比は2−メチルブチロニトリルから対応するカルボン酸への完全変換に一致することを示す。相は、この温度で沈降させることによる分離によって分離する。このようにして水相492gおよび2−メチル酪酸から構成される有機相366gが得られる。
エタノール329g(7.1モル)および硫酸18g(0.2モル)を有機相へ加え、温度を80℃で2時間にわたり維持する。媒質の分析は、酸性官能基の84%がエステル化されていることを示す。
引き続いて温度を20℃へ低下させ、この酸を中和するために炭酸ナトリウムを攪拌しながら加える。
引き続いて攪拌を停止させ、沈降により分離する2つの液相を入手するために水を加える。水相が、エチル2−メチル−ブチレートを含む有機相620gと共に得られるので、これを引き続いて蒸留によって精製する。
水98.3g(5.9モル)を周囲温度の窒素雰囲気下で、攪拌器を装備した、還流冷却器で取り囲まれた1Lの反応器へ装填し、次に98%硫酸379.2g(3.8モル)を注入する。その後温度は、105℃にする。
次に2−メチルブチロニトリル300gを4時間かけて導入し、媒質の温度はさらに1時間にわたり105℃で維持する。反応媒質の分析は、ニトリル官能基の全部が反応していることを示す。
水89gを加え、温度を120℃にし、15時間にわたり維持する。次に温度を70℃へ低下させ、攪拌を停止すると、2つの液相が沈降によって極めて迅速に分離する。下相についての水酸化ナトリウムを用いた電位差測定分析は、(NH)HSO/(HSO+(NH)HSO)モル比は2−メチルブチロニトリルから2−メチル酪酸へ完全変換に一致することを示す。相は、この温度で沈降させることによる分離によって分離する。このようにして水相492gおよび吉草酸から構成される有機相367gが得られる。
エタノール197g(4.3モル)および硫酸18g(0.2モル)を加え、温度を80℃で2時間にわたり維持し、次に20℃に戻す。攪拌を停止すると、62gの水相が沈降によって分離する。後者を取り除き、硫酸18g(0.2モル)を攪拌しながら有機相へ加える。温度を80℃で2時間にわたり維持し、次に20℃に戻す。酸を中和するために炭酸ナトリウムを加える。30分間攪拌した後、攪拌を停止し、沈降により分離する2つの相を入手するために水を加える。有機相の分析は、出発ニトリル官能基82%がエチルエステルに変換していることを示す。引き続いて497gの有機相を蒸留によって精製する。

Claims (22)

  1. アミド官能基を得るために有機化合物のニトリル官能基を水和させる工程とおよびカルボキシル官能基を得るためにアミド官能基を加水分解させる工程とを含み、
    水和させる工程は、反応媒質を液体状態で維持することを可能にする温度下および強無機酸の存在下、水和されるニトリル官能基1モルに付き水1から1.5モルを使用することによって強無機酸の存在下での水との反応によって実施され;
    加水分解させる工程は、加水分解されるアミド官能基1モルに付き水1から10モル、ならびにプロトンとして表示され、加水分解されるアミド1モルに付きプロトン少なくとも1モルに対応する量の強無機酸とを使用することによって攪拌しながら実施され、反応媒質の温度は反応媒質を液体状態で維持できるように決定され;
    生成されたカルボン酸を含む上相を得るために、生成されたカルボン酸および/または塩の融点より高い温度で攪拌せずに反応媒質を維持し、そして沈降によって生成されたカルボン酸を含む上相を分離して、生成されたカルボン酸を回収する、
    ことを特徴とする4から10個の炭素原子を含むカルボン酸を製造するための方法。
  2. 加水分解させる工程において使用される水の量が、加水分解されるアミド官能基1モルに付き水1から5モルであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 加水分解させる工程において使用される水の量が、加水分解されるアミド官能基1モルに付き水1から2モルであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 水和および加水分解反応のために必要な水が、水和されるニトリル官能基1モルに付き水2から10モルの量によって水和工程において加えられることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 水和および加水分解反応のために必要な水が、水和されるニトリル官能基1モルに付き水2から3モルの量によって水和工程において加えられることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. ニトリル官能基を含む化合物が、メチルブチロニトリル、バレロニトリル、2−メチル−2−ブテネンニトリル、2−ペンテンニトリル、3−ペンテンニトリル、4−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテネンニトリル、2−メチルブチロニトリル、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリルおよび前記化合物の少なくとも2つの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ニトリル官能基を含む化合物が、メチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリルおよびアジポニトリルの混合物であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記混合物が、ブタジエンのヒドロシアン化によりアジポニトリルを製造するための方法における蒸留によるアジポニトリルの分離または精製からの上方フラクションを構成することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 水和工程が90℃から180℃の温度で実施され、および加水分解工程が90℃から180℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項7または8に記載の方法。
  10. 無機酸が、気体状の塩酸、リン酸および硫酸からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 無機酸が、濃縮された酸として加えられることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 無機酸が、純粋な酸として加えられることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  13. アルコールとの反応によってエステルを得るために上相中に存在するカルボン酸をエステル化する工程を含むことを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. エステル化する工程が、分離した上相をアルコールと混合する工程とおよびアルコールの還流を可能にする温度で反応媒質を維持する工程とによって実施されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 混合されたアルコールの量が、二塩基酸1モルに付きアルコール2モルに対応することを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
  16. 二塩基酸の完全エステル化が、アルコールの連続的添加および水/アルコール混合液の蒸留によって得られる生成された水の除去によって実施されることを特徴とする、請求項13または15に記載の方法。
  17. 無機酸が、触媒として加えられることを特徴とする、請求項13から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. アルコールが、1つの芳香族環を含むことができ、1から20個の炭素原子を含むことができる分枝状もしくは非分枝状の環式もしくは非環式脂肪族アルコールからなる群から選択されることを特徴とする、請求項13から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. アルコールが、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エタノール、n−ブタノール、イソブタノール、シクロヘキサノール、ヘキサノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ペンタノールのアイソマーおよびイソブタノールからなる群から選択されることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  20. エステル化反応が、反応カラム内で実施されて水が除去されることを特徴とする、請求項13から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. エステル化反応が、カルボン酸化合物/アルコール混合物にスルホン酸イオン交換樹脂の上方を通過させる工程によって実施されることを特徴とする、請求項13から19のいずれか一項に記載の方法。
  22. 生成されたエステルが、蒸留によって回収および精製されることを特徴とする、請求項13から21のいずれか一項に記載の方法。
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