JP5545727B2 - マイクロチューブ、およびマイクロチューブにおけるicチップの封止方法 - Google Patents

マイクロチューブ、およびマイクロチューブにおけるicチップの封止方法 Download PDF

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Description

本発明は、医療、生化学、分子生物学などの分野において、分析、試験、実験などを行なう際に使用されるマイクロチューブに関し、なかでもチューブ内の試料の固有情報や関連情報を記録するための非接触式のICチップを備えているマイクロチューブと、マイクロチューブにおけるICチップの封止方法に関する。
この種のマイクロチューブにおいて、チューブ本体に設けた2次元バーコードで、チューブ内の試料の固有情報や関連情報を表示することが公知である(特許文献1)。そこでは、2次元バーコードが印字されたラベルをチューブ本体の底面に貼り付けている。このように2次元バーコードを備えたマイクロチューブは、手軽に利用できるものの、情報の書き換えや新たな情報を追加できない点に不満がある。
特許文献2の容器においては、容器本体の底部にICチップを封入している。ICチップは、容器本体を成形する際に肉壁内に埋設するか、ICチップが埋設されたプラスチック片(チップホルダー)を容器本体に貼着するなどにより、容器本体と一体化するとなっている。
特開2002−225895号公報(段落番号0017、図2) 特開2001−340426号公報(段落番号0010、図1)
容器本体の底部にICチップが封入してある特許文献2の容器によれば、2次元バーコードを備えている特許文献1のマイクロチューブに比べて、より大量のデータをICチップに格納でき、さらに、データの書き換えや新たなデータの追記を簡便に行なえる。しかし、特許文献2の容器では、容器本体を成形する際にICチップを底部の肉壁内に埋設するとなっているが、現状の成形技術ではICチップを肉壁内に埋設することはできない。ICチップを金型内の成形空間に宙釣り状に支持することができないからである。
上記のような成形上の問題点を回避するために、チューブ本体に設けた収容凹部にICチップを装填したのち、収容凹部に溶融樹脂を流し込んで封止したマイクロチューブが使用されている。このように、樹脂封止したマイクロチューブによれば、ICチップやアンテナコイルが外面に露出するのを解消でき、水や薬品に対する耐性を確保できる。しかし、樹脂封止するのに余分な手間が掛かり、試料収納用ミニチューブの全体コストが嵩んでしまう。
また、マイクロチューブのチューブ本体は、耐水性と耐薬品性に優れたポリプロピレンで形成することが多いが、結晶性プラスチックからなるポリプロピレンは接着性が悪く、先のような封止樹脂を強固に固定できない点に問題がある。例えば、マイクロチューブは遠心分離機に装填されて、チューブに収容した試料を遠心分離することがあるが、こうした場合に封止樹脂が脱落するおそれがある。また、低温(たとえばマイナス40度)で保存していた試料収納用ミニチューブを加熱するような場合に、ICチップの収容凹部内の空気の膨張によって、封止樹脂が収容凹部から押し出されて脱落することがある。
1次成形したチューブ本体にICチップを装填し、その外面を2次成形層で覆うと、樹脂封止構造のマイクロチューブに比べて、耐久性に優れたICチップ付きのマイクロチューブが得られる。しかし、2次成形を行なう分だけ余分な手間とコストが嵩むのを避けられない。また、2次成形時の射出圧力でICチップが破損するおそれがある。
本発明の目的は、ICチップをチューブ本体に対してより簡単な構造で強固に装填できるにもかかわらず、従来のマイクロチューブに比べて製造コストが少なくて済むマイクロチューブと、同チューブにおけるICチップの封止方法を提供することにある。
本発明の目的は、大きな遠心力にも充分に耐えてICチップの装填状態を常に適正に保持し続けることができ、しかも使用温度幅が大きい場合であっても問題なく適用できる汎用性に優れたマイクロチューブと、同チューブにおけるICチップの封止方法を提供することにある。
本発明に係るマイクロチューブは、図1に示すように、チューブ本体1と、該チューブ本体1の底部に設けられた装填凹部5と、該装填凹部5内に装填されたICチップ3とを備え、装填凹部5が、チューブ本体1の底壁と、該底壁から下方に向けて突設された筒状の基部壁10とで区画され、該基部壁10の先端側に開口を有する有底容器状に形成されており、ICチップ3は、アンテナが装填凹部5の開口側に向くように該装填凹部5内に装填されており、装填凹部5の内部空間が、基部壁10の先端に連続して形成された溶融壁11を溶融してなる溶融樹脂により充満されており、装填凹部5内に装填されたICチップ3が、該装填凹部5の内部空間に充満された溶融樹脂で形成される封止部13により封止されていることを特徴とする。
チューブ本体1の底部に、装填凹部5と、チューブ本体1の筒壁に連続する脚壁6とを2重筒状に設ける。封止部13の外面を、脚壁6の開口面より凹ませる。
チューブ本体1は、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、フッ素系樹脂、テフロン(登録商標)系樹脂のいずれかひとつを素材とする射出成形品で形成する。
本発明に係るマイクロチューブにおけるICチップの封止方法においては、チューブ本体1の底部に、該チューブ本体1の底壁と、該底壁から下方に向けて突設された筒状の基部壁10とで区画され、該基部壁10の先端側に開口を有する有底容器状の装填凹部5が設けられており、基部壁10の先端には、該基部壁10に連続して溶融壁11が設けられており、ICチップ3を装填凹部5に装填したのち、装填凹部5を加熱ヘッド15に正対させる工程と、装填凹部5に押し付けた加熱ヘッド15で前記溶融壁11を溶融する工程と、溶融壁11を溶融してなる溶融樹脂を基部壁10の内部空間に充満させて、ICチップ3を溶融樹脂からなる封止部13で密封する工程と、を含むことを特徴とする。
チューブ本体1の底部に、装填凹部5と、チューブ本体1の筒壁に連続する脚壁6とを2重筒状に設ける。加熱ヘッド15は、装填凹部5に外嵌する筒部16と、筒部16の内奥に設けられて溶融壁11に外接する押圧部17と、脚壁6に接当するストッパー18とを備えている。前記溶融壁11を溶融する工程においては、筒部16を装填凹部5の基部壁10に外嵌させたのちに、押圧部17を溶融壁11に接当させる。溶融壁11を溶融する工程で、図5に示すように、ストッパー18が脚壁6の端面に接当するまで加熱ヘッド15を押し下げて、溶融壁11の溶融量を一定にする。
ストッパー18が脚壁6の端面に接当した状態における押圧部17の下面を、ストッパー18の下面より僅かに下方に突出させる。
本発明においては、チューブ本体1の装填凹部5を、基部壁10と同基部10に連続する溶融壁11とで構成し、溶融壁11を熱ヘッド15で溶融させ、溶融樹脂を基部壁10内に充満させることによりICチップ3を封止するようにした。このように、チューブ本体1と一体の溶融壁11を溶融してICチップ3を装填凹部5内に密封すると、ICチップを樹脂封止し、あるいはICチップの外面を2次成形層で覆う従来のマイクロチューブに比べて、充分な封止強度を備えた封止部13をより少ない手間で確実に形成でき、その分だけマイクロチューブの製造コストを削減できる。
また、ICチップ3を充分な封止強度を備えた封止部13で封止するので、耐久性に優れた封止構造とすることができ、マイクロチューブの使用温度幅が大きい場合であっても、空気の膨張作用による封止部13の破壊を生じる余地がない。さらに、溶融壁11を溶融して封止部13を形成するので、マイクロチューブに収容した試料を遠心分離する場合であっても、遠心力を受けた封止部13が破壊するのを防止でき、したがってICチップ3を備えたマイクロチューブの汎用性を拡大できる。
チューブ本体1の底部に、装填凹部5と脚壁6とを2重筒状に設け、封止部11の外面を脚壁6の開口面より凹ませると、封止部11の外面が机上や台上に接触するのを確実に防止して、脚壁6を脚体にしてチューブ本体1を机上や台上に自立させることができる。
チューブ本体1は、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、フッ素系樹脂、テフロン(登録商標)系樹脂のいずれかひとつを素材にして構成でき、いずれの素材であってもICチップ3を問題なく密封できる。溶融壁11を過熱ヘッド15で溶融させてICチップ3を封止部13で封止するからである。また、従来の封止構造に比べて、封止構造の耐久性を向上して、耐水性と耐薬品性に優れたチューブ本体1を提供できる。ポリプロピレン製の射出成形品で構成したチューブ本体1は、他の樹脂との接着性に問題があるが、このような難接着性のチューブ本体1であっても、問題なくICチップ3を密封できる。
本発明に係るICチップの封止方法においては、ICチップ3を装填凹部5に装填したのち、装填凹部5を加熱ヘッド15に正対させて、装填凹部5に押し付けた加熱ヘッド15で溶融壁11を溶融してICチップ3を溶融樹脂からなる封止部13で密封する。したがって、ICチップを樹脂封止し、あるいはICチップの外面を2次成形層で覆う従来のマイクロチューブに比べて、充分な封止強度を備えた封止部13をより少ない手間で確実に形成でき、その分だけマイクロチューブの製造コストを削減できる。
また、溶融樹脂を基部壁10の内部に充満させて、装填凹部5に装填したICチップ3を密封状に封止するので、従来の封止構造に比べて、耐久性に優れた封止構造が得られる。したがって、マイクロチューブの使用温度幅が大きい場合の空気の膨張作用による封止部13の破壊や、遠心力による封止部13の破壊などを一掃して、マイクロチューブの汎用性を拡大できる。
溶融壁11を溶融する過程で、ストッパー18が脚壁6の端面に接当するまで加熱ヘッド15を押し下げて、溶融壁11の溶融量を一定にすると、溶融壁11が過剰に溶融されるのを防止しながら、封止部13を必要な一定の厚みに形成することができる。また、脚壁6の端面を位置基準にして溶融壁11を溶融するので、チューブ本体1の全体の高さのばらつきとは無関係に、溶融壁11の適量を溶融することができる。さらに封止部13の位置および厚み寸法を常に一定に揃えて、リーダライターとの通信を的確に行なえる。
ストッパー18が脚壁6の端面に接当した状態における押圧部17の下面を、ストッパー18の下面より僅かに下方に突出させると、封止部11の外面を脚壁6の開口面より凹ませて、脚壁6を脚体にして机上や台上に自立できるチューブ本体1が得られる。
本発明に係るICチップの装着構造を示す断面図である。 マイクロチューブの装填凹部を示す斜視図である。 マイクロチューブと、加熱ヘッドとの分解断面図である。 加熱ヘッドで溶融壁を溶融する過程を示す縦断面図である。 加熱ヘッドが脚壁で位置決めされている状態を示す縦断面図である。 装填凹部の別の実施例を示す斜視図である。 装填凹部のさらに別の実施例を示す斜視図である。 装填凹部のさらに別の実施例を示す断面図である。
(実施例) 図1ないし図5は本発明に係るマイクロチューブの実施例を示す。図1においてマイクロチューブは、円筒状のチューブ本体1と、チューブ本体1の開口を開閉するキャップ2と、チューブ本体1に密封されるICチップ3とで構成する。チューブ本体1およびキャップ2は、透明なポリプロピレンを素材とする射出成形品からなる。
チューブ本体1の上部にはフランジ4が張り出してあり、前記チューブ本体1の底部には、ICチップ3を装填するための装填凹部5と、チューブ本体1の筒壁に連続する脚壁6とが2重筒状に設けてある。キャップ2は、チューブ本体1の開口周囲壁にねじ込み装着されており、キャップ2をつかんで締緩操作することによりチューブ本体1に対して着脱できる。キャップ2の内面にはシールリングが装填してある(図示せず)。
ICチップ3は、概ね正方形状のICモジュールとアンテナコイルとを一体に備えた、非接触式の近接型のRFIDであり、その一辺の長さは2.5mmである。図2に示すように、アンテナコイルは、ICモジュールの表面にエッチングを施して形成してある。
図2および図3に示すように、装填凹部5は、チューブ本体1の底壁に連続する基部壁10と、基部壁10に連続する溶融壁11とで円筒状に形成してある。装填凹部5の内奥壁は水平に形成してあり、その直径はICチップ3の対角線の長さより僅かに大きく設定してある。したがって、ICチップ3を装填凹部5に収容した状態においては、ICチップの周囲が基部壁10で囲まれる。基部壁10と溶融壁11とに境界はないが、概ね脚壁6の開口面より突出している部分が溶融壁11となり、溶融壁11よりチューブ本体1の底壁の側が基部壁10となる。2重筒状に形成した装填凹部5と脚壁6との間には、リング状の溝12が形成される。
ICチップ3は装填凹部5の内部に密封状に封止して、チューブ本体1と一体化する。以下にICチップ3を封止装置で封止する手順を説明する。封止装置は、封止テーブルへ向かって昇降操作される加熱ヘッド15を備えている。加熱ヘッド15は、装填凹部5に外嵌する筒部16と、筒部16の内奥に設けられる水平の押圧部17と、筒部16に外嵌するリング状のストッパー18とを一体に備えている。押圧部17の下面は、ストッパー18の下面より僅かに下方に突出している。図示していないが、押圧部17はその内部に設けたヒーターでポリプロピレンの溶融温度より高い温度に加熱される。押圧部17の熱がストッパー18に伝わるのを防いで、ストッパー18を常温状態に保持しておくために、ストッパー18と押圧部17との間には、僅かな隙間が設けてある。
ICチップ3の封止に際しては、まず、装填凹部5の内部にICチップ3を装填するが、そのときアンテナが装填凹部5の開口面の側を向くようにICチップ3を装填する。つぎに、キャップ2が取り外されたチューブ本体1を倒立姿勢にして、そのフランジ4を封止テーブル上に載置したホルダー19に装填し、装填凹部5を加熱ヘッド15に正対させる。この状態のチューブ本体1の中心と、加熱ヘッド15の中心とは一致している。
図4に示すように、加熱ヘッド15を下降させると、筒部16が他に先行して装填凹部5に外嵌し、やがて押圧部17が溶融壁11の端部に接当する。これにより、溶融壁11は押圧部17の熱と押圧力を受けて溶融する。このとき、溶融部分の周囲が筒部16に囲まれているため、溶融樹脂は基部壁10の内部空間へ流れ込み、ICチップ3の外面を覆う。
図5に示すように、ストッパー18が脚壁6の端面に接当した状態では、溶融樹脂は基部壁10の内部空間の全体に充満し、筒部16と押圧部17とで円柱状に整形される。この実施例のチューブ本体1における溶融樹脂の体積は、基部壁10の容積の150〜200%であることが好ましい。以後、加熱ヘッド15を冷却して溶融樹脂を固化させたのち、加熱ヘッド15を上昇させて装填凹部5から分離することにより、ICチップ3を溶融樹脂からなる封止部13で封止することができる。溝12内へ溢れ出た樹脂は除去する。
上記のように、ストッパー18が脚壁6の端面に接当した状態における溶融樹脂の体積を、基部壁10の容積の150〜200%にすると、溶融樹脂を基部壁10の内部空間の全体に確実に充満させて、ICチップ3の外面全体を溶融樹脂で覆うことができる。このとき、余分な溶融樹脂は筒部16を介して溝12へと溢れでる。したがって、装填凹部5に収容したICチップ3をチューブ本体1に対してより強固に一体化できる。封止部13の厚みも不足のない状態で充分に確保できる。因みに、装填凹部5の容積に対する溶融樹脂の体積の百分率は、基部壁10の容積の大小に応じて変動し、とくに、チューブ本体1の直径が大きく、基部壁10の容積が大きい場合には前記の百分率の範囲より小さくてもよい。
溶融壁11を溶融する過程では、ストッパー18を脚壁6の端面に接当させて、溶融壁11が過剰に溶融されるのを防止する。さらに、押圧部17の上下方向の位置を脚壁6の端面を位置基準にして正確に位置決めする。したがって、チューブ本体1の全体の高さのばらつきに影響されることもなく、溶融壁11を適度に溶融させ、さらに封止部13の位置および厚み寸法を常に一定に揃えることができる。得られたチューブ本体1の封止部13の外面は、図1に示すように脚壁6の開口面より僅かに凹んでいる。したがって、チューブ本体1は脚壁6を脚体にして机上や台上に自立させることができる。図1に示すように、脚壁6の開口面から封止部13の外面までの凹み距離H1は0.2mm、脚壁6の開口面からICチップ3の下面までの距離H2は0.5mmであり、したがって、封止部13の厚み寸法は0.3mmとなる。
以上のように構成したマイクロチューブは、ICチップ3を装填凹部5の内部に密封して、その外面を封止部13で覆い隠すことができる。したがって、マイクロチューブの使用温度幅が大きい場合であっても、空気の膨張作用による封止部13の破壊を生じる余地がなく、ICチップ3をチューブ本体1に対してより強固に装填して、耐久性を向上できる。また、マイクロチューブに収容した試料を遠心分離する場合であっても、遠心力を受けた封止部13が破壊することはなく、問題なく遠心分離を行なうことができるのを確認している。
さらに、溶融壁11を熱ヘッド15で溶融させて、装填凹部5に収容したICチップ3を封止するので、接着性が悪いポリプロピレンであってもICチップ3を問題なく密封できる。さらに、ICチップを樹脂封止し、あるいはICチップの外面を2次成形層で覆う従来のマイクロチューブに比べて、充分な封止強度を備えた封止部13をより少ない手間で確実に形成でき、マイクロチューブの製造コストを削減できる利点もある。
チューブ本体1に封止したICチップ3に対する試料の固有情報や関連情報の書き込みは、たとえば、一群のチューブ本体1をチューブラックに立てた状態で、リーダライターをチップホルダー3の封止部13の下面に接近させて行なうことができる。また、データの書き換えや新たなデータの追記なども同様にして行なうことができる。
図6ないし図8は、それぞれ装填凹部5の別の実施例を示す。なお、図6ないし図8に示す実施例においては、他は先の実施例と異なる部分を主に説明し、先の実施例と同じ部材には同じ符号を付して、その説明を省略する。
図6に示す装填凹部5は、基部壁10および溶融壁11を、それぞれ6角筒状に形成した。この場合の、加熱ヘッド15の筒部16は6角筒状に形成する。このように、装填凹部5は丸筒状に形成する必要はなく、多角形筒状や楕円筒状に形成することができる。
図7に示す装填凹部5は、基部壁10を丸筒状に形成し、溶融壁11を周方向へ断続する筒壁で構成した。このように、溶融壁11は断続する壁で構成することができる。
図8においては、溶融壁11に相当する部分を基部壁10とは別体の、独立した部品22で形成しておき、基部壁10に装填した部品22を加熱ヘッド15で溶融して、ICチップ3を密封できるようにした。部品22は、チューブ本体1の形成材料と同じであることが好ましい。
上記の実施例以外に、チューブ本体1はポリプロピレンで形成するのが好ましいが、他のプラスチック材で形成してあってもよい。例えば、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、フッ素系樹脂、テフロン(登録商標)系樹脂などを素材にして形成することができる。加熱ヘッド15としては、超音波溶着装置の溶着ヘッドを適用することができる。ICチップ3は、長方形や円形に形成してあってもよい。
1 チューブ本体
3 ICチップ
5 装填凹部
6 脚壁
10 基部壁
11 溶融壁
13 封止部
15 加熱ヘッド
16 筒部
17 押圧部
18 ストッパー

Claims (6)

  1. チューブ本体(1)と、該チューブ本体(1)の底部に設けられた装填凹部(5)と、該装填凹部(5)内に装填されたICチップ(3)とを備え、
    前記装填凹部(5)が、前記チューブ本体(1)の底壁と、該底壁から下方に向けて突設された筒状の基部壁(10)とで区画され、該基部壁(10)の先端側に開口を有する有底容器状に形成されており、
    前記ICチップ(3)は、アンテナが前記装填凹部(5)の開口側に向くように該装填凹部(5)内に装填されており、
    前記装填凹部(5)の内部空間が、前記基部壁(10)の先端に連続して形成された溶融壁(11)を溶融してなる溶融樹脂により充満されており、
    前記装填凹部(5)内に装填された前記ICチップ(3)が、該装填凹部(5)の内部空間に充満された溶融樹脂で形成される封止部(13)により封止されていることを特徴とするマイクロチューブ。
  2. 前記チューブ本体(1)の底部に、前記装填凹部(5)と、前記チューブ本体(1)の筒壁に連続する脚壁(6)とが2重筒状に設けられており、
    前記封止部(13)の外面が、前記脚壁(6)の開口面より凹ませてある請求項1に記載のマイクロチューブ。
  3. 前記チューブ本体(1)が、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、フッ素系樹脂、テフロン(登録商標)系樹脂のいずれかひとつを素材とする射出成形品で形成してある請求項1または2に記載のマイクロチューブ。
  4. チューブ本体(1)の底部に、該チューブ本体(1)の底壁と、該底壁から下方に向けて突設された筒状の基部壁(10)とで区画され、該基部壁(10)の先端側に開口を有する有底容器状の装填凹部(5)が設けられており、
    前記基部壁(10)の先端には、該基部壁(10)に連続して溶融壁(11)が設けられており、
    ICチップ(3)を前記装填凹部(5)に装填したのち、前記装填凹部(5)を加熱ヘッド(15)に正対させる工程と、
    前記装填凹部(5)に押し付けた加熱ヘッド(15)で前記溶融壁(11)を溶融する工程と、
    前記溶融壁(11)を溶融してなる溶融樹脂を前記基部壁(10)の内部空間に充満させて、前記ICチップ(3)を溶融樹脂からなる封止部(13)で密封する工程と、
    を含むことを特徴とするマイクロチューブにおけるICチップの封止方法。
  5. 前記チューブ本体(1)の底部に、前記装填凹部(5)と、前記チューブ本体(1)の筒壁に連続する脚壁(6)とが2重筒状に設けられており、
    前記加熱ヘッド(15)は、前記装填凹部(5)に外嵌する筒部(16)と、前記筒部(16)の内奥に設けられて前記溶融壁(11)に外接する押圧部(17)と、前記脚壁(6)に接当するストッパー(18)とを備えており、
    前記溶融壁(11)を溶融する工程においては、前記筒部(16)を装填凹部(5)の基部壁(10)に外嵌させたのちに、前記押圧部(17)を前記溶融壁(11)に接当させており、
    前記溶融壁(11)を溶融する工程においては、前記ストッパー(18)が前記脚壁(6)の端面に接当するまで前記加熱ヘッド(15)を押し下げて、前記溶融壁(11)の溶融量を一定にする請求項4に記載のマイクロチューブにおけるICチップの封止方法。
  6. 前記ストッパー(18)が前記脚壁(6)の端面に接当した状態における前記押圧部(17)の下面が、前記ストッパー(18)の下面より僅かに下方に突出させてある請求項5に記載のマイクロチューブにおけるICチップの封止方法。
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