JP5105403B2 - 感温インジケータ - Google Patents
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Description
そのため、こうした商品、製品の温度管理は生産時のみならず、流通時、保管時において厳格に温度管理を行なう必要があり、その温度管理を継続的に監視していく手段のひとつとして、感温インジケータが用いられている。
そして、この感温インジケータ50が付けられた製品等が所定温度以上に晒されると、多孔質パット52の染料が固相から液相に変化し、着色された化学物質が表示芯53と多孔質パット52の間の濃度勾配により、多孔質パット52から表示芯53に移動する。その結果、表示芯53の着色状態を視認することにより、当該製品等が一度でも所定温度以上の環境に晒されたか否かを判断することができる。
図において、感温インジケータ60は、基体61と、前記基体61上に載置された、油溶性色素、顔料又は染料を、直鎖炭化水素または直鎖炭化水素の組成からなる固溶体に混合したもの(いわゆる着色ワックス)が充填されたカプセル62と、前記カプセル62を覆うように設けられたろ紙63とを備えている。
また、前記カプセルは平状の基体上に載置されているに過ぎないため、カプセルを指で押圧する際、カプセルが逃げてしまい、カプセルを破壊するのが困難であるという課題があった。
更に、前記押圧手段は、前記基体に形成された凹部に嵌合するため、この凹部内に収容されているカプセルが逃げることなく確実に押圧でき、破壊することができる。また、押圧手段が凹部にガイドされるため、安定した押圧動作を行なうことができる。
このように、所定温度以下で液相となる着色されたゲルを用い感温インジケータは、レタス、じゃがいも、豆腐、炭酸飲料(ビール)等、凍結すると品質が劣化する商品、製品に好適に用いることができる。
また、前記吸収部材に表示ラベルが一体的に形成されていることが好ましい。
この吸収部材4は、平面視上円形に形成され、前記基体2の凹部2aの直径よりも小さな径に形成されている。また、前記吸収部材4は、図2に示すセット前状態においても前記凹部2a内に位置しているため、吸収部材4の脱落、位置ずれが防止される。
また、この表示ラベルの上面には、中央部分(前記吸収部材4)が着色(発色)している場合には、所定温度以上の環境下に置かれたことを示す注意書き等が記載されている。
図4、図5に示すように、基体2には細長形状の吸収部材11を収容するための収容部2Aが形成されている。この収容部2Aは立上部2cと連設されている。この吸収部材11の一端部は、第一の実施形態と同様に、カプセル3が収容された凹部2a内に収容される。また、カバー7にも、細長形状の吸収部材11を覆うための吸収部材カバー部7Aが形成されている。この吸収部材カバー部7Aは立上部7cと連設されている。
したがって、前記基体2にカバー7を被せることにより、細長形状の吸収部材11を内部に収容することができる。
即ち、所定温度以上で着色ワックスが溶解し、吸収部材11の一端に吸収される。そして、時間の経過と共に、着色ワックスが徐々に吸収部材11の他端部に向かって浸透する。したがって、この着色ワックスが浸透した距離(寸法)を見ることによって、所定温度以上の環境に晒された時間を容易に識別することができる。
図6、図8に示すように、基体2には螺旋状の吸収部材21を収容するための収容部2Bが形成されている。この収容部2Bは凹部2aと連設された、螺旋状の凹部として形成されている。この螺旋状の吸収部材21の中心部分21aは、第一の実施形態と同様に、カプセル3が収容された凹部2a内に収容される。
更に、押圧部材6には、中央部に形成されたカプセル押圧部6Aと、前記吸収部材21の螺旋形状に対応した螺旋状突起部6Bとを備えている。
しかも、第二の実施形態に比べ、感温インジケータ20をコンパクトに形成でき、より小型化することができる。また、押圧部材6を押し込む際、螺旋状突起部6Bも収容部2Bに案内されるため、押圧部材6が傾くことなく、より安定した押し込みを行なうことができる。
また、カプセル押圧部6Aの高さは、螺旋状突起部6Bの高さより高く形成されている。言い換えれば、螺旋状突起部6Bの高さがカプセル押圧部6Aの高さよりも低く形成されている。そのため、カバー7が陥没変形した場合において、凹状の変形状態を維持することができる。また、カプセル押圧部6Aによって破壊されたカプセルには一定の力が作用することとなり、より安定した浸透作用が得られる。
図7に示すように、カバー7の傾斜面部7aの中央部分に、下方(内部)に突出する押圧部7Bが形成されている。このカバー7は、透明でかつ断熱効果を有する合成樹脂により形成される。
この感温インジケータ30にあっては、カバー7に押圧部が形成されているため、カバー7の傾斜面部7aを押すことにより、押圧部7Bがカプセル3を破壊し、セット状態になすことができる。しかも、第一の実施形態に比べて、部品点数を少なくすることができるため、安価に製作することができる。また、第一の実施形態のように、前記吸収部材4と表示ラベル5とを別体のものとして形成しても良いが、図10に示すように前記吸収部材4と表示ラベル5と一体的に形成しても良い。
このように、所定温度以下で液相となる着色されたゲルを用い感温インジケータは、レタス、じゃがいも、豆腐、炭酸飲料(ビール)等、凍結すると品質が劣化する商品、製品に好適に用いることができる。
更に、上記第一乃至第四の実施形態にあっては、表示ラベルを基体とカバーの間で挟持する構成を例にとって説明したが、表示ラベルあるいは表示ラベルと吸収部材が一体になったものを、基体の接着、貼着するようになしても良い。このようない構成することにより、基体及びカバーの肩部の形状を簡略することができ、成形コストの低減を図ることができる。また、組み付け工数を削減でき、製品を安価に製造することができる。
2 基体
2a 凹部
2A 収容部
2B 収容部
3 カプセル
4 吸収部材
5 表示ラベル
5a 貫通孔
5A 貫通孔
6 押圧部材
6A カプセル押圧部
6B 螺旋状突起部
7 カバー
7a 傾斜面部
7A 吸収部材カバー部
7B 押圧部
10 感温インジケータ
11 吸収部材
20 感温インジケータ
21 吸収部材
30 感温インジケータ
Claims (7)
- 基体と、
前記基体に形成された凹部と、
前記凹部内に収容された、所定温度以上で液相となる着色ワックス、あるいは所定温度以下で液相となる着色されたゲルである感熱材が充填されたカプセルと、
前記凹部内に収容されたカプセルの上部に、載置された吸収部材と、
前記吸収部材の上方に配置された透明な断熱材からなる押圧手段と、
前記カプセルと吸収部材とを少なくとも覆うカバーとを備え、
前記押圧手段は、前記基体に形成された凹部に嵌合し、前記押圧手段の下面で前記吸収部材を介して前記カプセルを押圧することによって前記カプセルを破壊し、セット状態になすことを特徴とする感温インジケータ。 - 前記押圧手段は、前記吸収部材の上面に接して載置された合成樹脂から成る押圧部材であり、前記カバーは陥没可能な凸状のドーム型形状に形成され、
前記カバーを陥没させて、前記カプセルを前記押圧手段により押圧することにより、前記カプセルを破壊することを特徴とする請求項1記載の感温インジケータ。 - 前記押圧手段は、陥没可能な凸状のドーム型形状に形成されたカバーの中央部に形成された、下方に突出した押圧部であり、
前記カバーを陥没させて、前記カプセルを前記押圧部により押圧することにより、前記カプセルを破壊することを特徴とする請求項1記載の感温インジケータ。 - 前記基体と前記カバーによって挟持された表示ラベルを備え、前記押圧手段は、前記表示ラベルに形成された貫通孔を挿通することを特徴とする請求項1記載の感温インジケータ。
- 前記吸収部材が細長形状に形成され、前記吸収部材の一端部が、前記カプセルの上部に載置されることを特徴とする請求項1記載の感温インジケータ。
- 前記吸収部材が螺旋状に形成され、前記吸収部材の中心部が、前記カプセルの上部に載置されることを特徴とする請求項1記載の感温インジケータ。
- 前記吸収部材に表示ラベルが一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の感温インジケータ。
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