JP5544354B2 - 光ファイバ素線の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバの製造工程において、光ファイバ母材を線引きして光ファイバ素線を製造する方法に関する。
本願は、2009年4月16日に、日本国に出願された特願2009−100044号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
図15は、一般的な光ファイバ素線の製造装置を示す概略構成図である。この製造装置を用いた光ファイバ素線の製造方法は、次のような工程から構成される。
(1)光ファイバの元となるガラス棒からなる光ファイバ母材101を加熱炉102に挿入する。そして、ヒータ102aにより2000℃程度の温度で光ファイバ母材101の先端を加熱溶融し、光ファイバ裸線103を加熱炉102の下方に引き出す。
(2)加熱炉102の下方に設けられた冷却装置104にて、引き出した光ファイバ裸線103を冷却する。この冷却装置104は、縦長の冷却筒を備えている。この冷却筒の内部には、冷却筒の側部から冷却ガス(ヘリウムガスなど)が供給される。図15中、矢印で示す冷却ガスの流れ110は、冷却筒内で、上方および下方に向かい、加熱炉102から引き出された光ファイバ裸線103が、この冷却ガスによってコーティング可能な温度になるまで十分に冷却される。
(3)光ファイバ裸線103の周囲に、光ファイバガラス表面の保護を目的としてコーティング樹脂を塗布して保護被覆層を形成し、光ファイバ素線107とする。まず、冷却された光ファイバ裸線103に、コーティング装置106によってコーティング樹脂を塗布する。次いで、このコーティング樹脂を硬化装置108によって熱硬化、あるいは、紫外線硬化して保護被覆層とする。この保護被覆層は、一般的には2層構造で形成する。内側の層にはヤング率の低い材料を用い、外側の層にはヤング率の高い材料を用いてコーティングする。
(4)保護被覆層が形成された光ファイバ素線107を、ターンプーリ109を介して図示略の巻き取り機に巻き取る。
現在、光ファイバの生産性の向上や低コスト化に伴い、光ファイバ母材の大型化および線引き速度(以下、線速ということがある)の高速化が図られている。この線速の高速化に伴い、以下の現象が生じる。
・光ファイバ裸線の冷却に必要とされる冷却装置の長さが長くなる。
・加熱炉より出てきた光ファイバ裸線に付随して流れる冷却ガスの、単位時間当たりの流量が増加する。
・光ファイバ裸線に付随して冷却装置内から流れ出る冷却ガスの、単位時間当たりの流量が増加する。
以上から、線速の高速化に伴って冷却装置内の冷却ガスの濃度が低下し、冷却装置の冷却能力が低下する。その結果、冷却装置での光ファイバ裸線の冷却が不十分となり、保護被覆層の外径(以下、コート径ということがある)が細くなる場合や、光ファイバ裸線の冷却が不安定になりコート径の変動が大きくなる場合がある。以上の問題点を解決するため、冷却能力を向上させ、安定した冷却能力を持つ冷却装置が求められている。
一般にコート径の変動要因としては、コーティング樹脂を塗布する時の光ファイバ裸線の温度の変化や、コーティング装置内のダイスランドにおけるコーティング樹脂の剪断速度の変化などが挙げられる。
コーティング樹脂を被覆する時の光ファイバ裸線の温度の変化は、線速範囲(製品製造中に変動する線速の範囲であり、中心線速±X(m/min))内では、光ファイバ母材から引き出された光ファイバ裸線が冷却ガスによってコーティング可能な温度になるまで冷却される際、冷却装置の冷却能力の変化として現われる。この冷却能力の変化は、コート径の変化に与える影響が大きい。したがって、冷却装置には、常に安定して光ファイバ裸線を冷却できる能力と、製品製造中に変動する線速範囲内にて光ファイバ裸線の温度を適切に調整できる能力と、を有することが望まれている。
一方、コーティング装置内のダイスランドにおけるコーティング樹脂の剪断速度は、主にコーティング樹脂の温度変化による粘度変化や、コーティング装置内へのコーティング樹脂供給圧力の変化に依存して変化する。しかしながら、線速範囲においては、これらの変化がコート径の変動に与える影響が小さく、ほとんどないと考えてよい。
このような課題を解決するための技術として、特許文献1に開示された方法がある。特許文献1に記載の方法は、図16に記載のような光ファイバ裸線204の入線部と出線部を備える冷却装置211を用い、冷却ガス導入口から光ファイバ裸線204の出線部までの圧力損失よりも冷却ガス導入ロから光ファイバ裸線204の入線部までの圧力損失を低くして光ファイバ母材201の線引きを行う。この方法を実現するために、特許文献1には光ファイバ裸線204の出線部を樹脂塗布装置205で覆う(密閉する)冷却方法が記載されている。これにより、事実上、冷却装置211内へ導入された冷却ガスの出口は、冷却装置211の光ファイバ裸線204の入線部(上部)のみとなる。従って、光ファイバ裸線204に付随して冷却装置211内へ流入しようとするガスを、効率よくこの光ファイバ裸線204から剥離することができ、冷却装置211の冷却効率を向上させられる。
日本国特許第4214389号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術においては、光ファイバ裸線に付随してくるガスを光ファイバ裸線から剥離させるために、圧力損失を調整することで、冷却装置211内の冷却ガスの流れを上方流としている。特に、特許文献1に記載の技術では、冷却装置211の光ファイバ裸線204の出線部を樹脂塗布装置205で覆っている。そのため、冷却装置211内への外気の流入口が冷却装置211の光ファイバ裸線204の入線部(上部)のみとなり、効率的に光ファイバ裸線204に付随してくるガスを、この光ファイバ裸線204から剥離できる。また、特許文献1に記載の技術では、冷却装置211内に外部ガスが混入する箇所が、冷却装置211の上部のみである。しかしながら、この冷却装置211の上部は、冷却装置211内部からの冷却ガスの排出口となっている。そのため、冷却装置211内部への外部ガスの混入が最低限になり、冷却装置211内の冷却ガスの濃度が非常に高くなる。その結果、冷却ガスの使用量を低減できる。更に、冷却装置211内の冷却ガスの濃度が非常に高くなり、光ファイバ裸線204と冷却ガスとの間の熱交換、および冷却ガスと冷却装置211との間の熱交換が効率よく行われる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では冷却装置211の冷却能力が向上しすぎ、冷却ガス流量の変化に対する冷却能力の応答性が機敏になりすぎるという問題を含んでいる。光ファイバ母材210の線引き工程においては、外乱により冷却装置211内の冷却ガスの入れ替え(冷却ガスの流れ)が不均一となる場合がある。ここでいう外乱とは、光ファイバ母材201中に混入した気泡や異物に起因する光ファイバ裸線204の瞬間的な外径変動(例えば数秒以内に生じる基準外径(一般的には125μm)±1μm以上の外径変動)に伴った線速の変動(例えば60m/min以上の変化)、光ファイバ母材201の外径変動(特に光ファイバ母材201の先端、及び末端部分の、光ファイバ母材201の平均外径が±1μm以上変化している部分に起因する外径変動)に伴った線速の変動(例えば30m/min以上の変化)、及び冷却装置の経時変化に伴う温度変化(線引きを開始した時から線速が定常線速となるまでの、冷却装置の冷却水や内壁等の温度変化)をいう。特許文献1に記載の技術では、冷却装置211の冷却能力の応答性が機敏すぎるため、この外乱によって生じた不均一な冷却ガスの流れによって、冷却装置211の冷却能力が不安定になるという問題が生じる。
特許文献1に記載の技術では、線速が定常となった際(製造中心線速,定常線速)の線速変動に応じて、冷却能力調整のために冷却ガス流量が微量に変化した場合であっても、冷却能力の変化が大きくなる。その冷却能力の変化により、光ファイバ裸線と冷却ガスとの間の熱交換だけでなく、冷却ガスと冷却装置との間の熱交換も変化する。特に特許文献1に記載の技術ではこれらの変化の影響が大きいため、一定値のフィードバック制御(例えばPID制御)では、コート径を一定に保つことが難しい。
一方、フィードバック制御を鈍感にするようなPIDの設定値にすると、コート径を一定に保つことができない。その結果、コート径変動が大きくなり、製造された光ファイバ素線の不良率が上昇するという問題がある。
上記課題を解決するために、本願請求項1に記載の光ファイバ素線の製造方法は、光ファイバ母材を加熱炉にて溶融変形し、光ファイバ裸線を加熱炉より引き出し、冷却装置にて前記光ファイバ裸線を強制冷却し、強制冷却された前記光ファイバ裸線にコーティング装置にて保護被覆層を形成し、硬化装置にて前記保護被覆層を硬化することによって得られる光ファイバ素線の製造方法において、前記冷却装置と前記コーティング装置とを気密に接続し、前記冷却装置内を流れる冷却用のガスの前記コーティング装置側への流れを前記コーティング装置内の樹脂によって閉じることにより、前記冷却装置内におけるガスの流れを上方流として前記冷却装置の上端より外部に排出し、前記ガスの流量、流速、前記冷却装置の内壁表面積の少なくともいずれか一つを調整することによって、前記ガスの温度を前記冷却装置へのガスの導入口から上部に向けて高くすることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用した。
(1)本発明の光ファイバ素線の製造方法は、光ファイバ母材を加熱炉にて溶融変形させる工程と;前記光ファイバ母材の前記溶融変形させた部位を光ファイバ裸線として引き出す工程と;冷却装置にて前記光ファイバ裸線を強制冷却する工程と;強制冷却された前記光ファイバ裸線にコーティング装置にて保護被覆層を形成する工程と;硬化装置にて前記保護被覆層を硬化する工程と;を有する光ファイバ素線の製造方法であって、前記冷却装置と前記コーティング装置との間を気密に接続し、前記冷却装置内を流れる冷却ガスの前記コーティング装置側への流れを前記コーティング装置内の樹脂のメニスカスによって閉じることにより、前記冷却装置内における前記冷却ガスの流れを上方流として前記冷却装置の上端より外部に排出し;前記冷却ガスの流量を調整することによって、前記冷却ガスの温度を、前記冷却装置の下部から前記冷却装置の上部に向けて高くする。
(2)上記(1)に記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記冷却ガスとしてヘリウムガスと炭酸ガスとを用い;前記冷却装置の下部から前記コーティング装置内の前記樹脂の前記メニスカスまでの間のいずれかの位置から前記ヘリウムガスを導入し;前記冷却装置の下部から前記コーティング装置内の前記樹脂の前記メニスカスまでの間、かつ前記ヘリウムガスの導入箇所の下方側のいずれかの位置から前記炭酸ガスを導入するのが好ましい。
(3)上記(1)または(2)に記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記冷却装置と前記コーティング装置とを連結部材を用いて接続するのが好ましい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記ヘリウムガスの流量及び前記炭酸ガスの流量を、前記冷却装置の上端における前記ヘリウムガスと前記炭酸ガスとの混合ガスの温度及び前記ヘリウムガスを導入する導入口における前記混合ガスの温度に基づいて調整するのが好ましい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記冷却装置の上端における前記混合ガスの温度をTgasとし、前記導入口における前記混合ガスの温度をtgasとしたとき、関係式[tgas×2(℃)]≦Tgas(℃)≦[tgas×4(℃)]を満たすのが好ましい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記ヘリウムガスを導入する位置よりも下方側に前記炭酸ガスで満たされた空間を形成するのが好ましい。
(7)上記(2)〜(6)のいずれかに記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記ヘリウムガスを導入する位置と前記炭酸ガスを導入する位置との間を隔てる仕切りを設け、前記仕切りの中心部に設けられた直径1から5mmの空孔に光ファイバ裸線を通すのが好ましい。
(8)上記(3)〜(7)のいずれかに記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記冷却装置の下部から前記ヘリウムガスを導入し;前記連結部材から前記炭酸ガスを導入するのが好ましい。
(9)上記(3)〜(7)のいずれかに記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記連結部材から前記ヘリウムガスを導入し;前記コーティング装置から前記炭酸ガスを導入する;のが好ましい。
(10)上記(9)に記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記コーティング装置の上部から前記炭酸ガスを導入するのが好ましい。
(11)上記(1)に記載の光ファイバ素線の製造方法では、前記冷却ガスとしてヘリウムガスと炭酸ガスとを用い;前記ヘリウムガスと前記炭酸ガスとを混合した後、前記冷却装置の下部から前記コーティング装置上部までの間のいずれかの位置から前記混合ガスを導入するのが好ましい。
上記(1)に記載の光ファイバ素線の製造方法では、冷却装置とコーティング装置とを気密に接続し、冷却装置内を流れる冷却ガスのコーティング装置側への流れをコーティング装置内の樹脂によって閉じ、冷却装置内における冷却ガスの流れを上方流として、冷却装置の上端より冷却ガスを外部に排出する。すなわち、ヘリウムガスと炭酸ガスとの混合ガスの流れを、冷却装置の下部から上部に向かう安定した上方流としている。これにより、光ファイバ裸線に付随して冷却装置の上部から冷却装置内に侵入する外部ガスを極限まで低減でき、冷却装置内のヘリウムガス濃度を高められる。
また、上記(1)に記載の光ファイバ素線の製造方法では、ヘリウムガスの流量及び炭酸ガスの流量を調整することによって、これらの混合ガスの温度を冷却ガスの導入口から冷却装置の上部へ向けて高くしている。これにより、冷却装置の上部において光ファイバ裸線から冷却ガスへの熱の移動を緩やかにできるので、冷却能力の調整の応答性を適切に行うことができる。加えて、冷却能力を製造安定範囲に調整できるので、冷却装置内で強制冷却された光ファイバ裸線の温度が均一な状態で光ファイバ裸線をコーティング装置に導入でき、上記外乱の影響を抑制して、光ファイバ裸線に形成される保護被覆層の径を均一にできる。
上記(6)に記載の光ファイバ素線の製造方法では、ヘリウムガスを導入する位置よりも下方側に炭酸ガスで満たされた空間を形成する。これにより、コーティング装置内のコーティング樹脂付近に十分な炭酸ガスが存在するので、保護被覆層内に泡が混入するのを防止できる。
上記(7)に記載の光ファイバ素線の製造方法によれば、空間を区切ることにより、炭酸ガスの濃度を高くできる。その結果、保護被覆層内の泡の混入を防ぐことができる。
上記(10)に記載の光ファイバ素線の製造方法によれば、ヘリウムガスと炭酸ガスの混合が均一になるため、これらの混合ガスの温度を再現性よく制御でき、冷却装置の冷却能力の安定性を非常に高くできる。
本発明の光ファイバ素線の製造方法に用いられる光ファイバ素線の製造装置を示す概略構成図である。 本発明の光ファイバ素線の製造方法に用いられる冷却装置を示す概略断面図である。 冷却装置の長さと冷却可能な限界線速との関係について実験した結果を示すグラフである。 本発明の光ファイバ素線の製造方法に用いられる、凸部を備えた内壁を有する冷却装置を示す概略断面図である。 実施例1におけるファイバ径変動及び線速変動を示す図である。 実施例1におけるコート径変動を示す図である。 実施例2におけるファイバ径変動及び線速変動を示す図である。 実施例2におけるコート径変動を示す図である。 実施例3におけるファイバ径変動及び線速変動を示す図である。 実施例3におけるコート径変動を示す図である。 比較例2におけるファイバ径変動及び線速変動を示す図である。 比較例2におけるコート径変動を示す図である。 比較例3におけるファイバ径変動及び線速変動を示す図である。 比較例3におけるコート径変動を示す図である。 従来の光ファイバ素線の製造方法に用いられる光ファイバ素線の製造装置を示す概略構成図である。 従来の他の光ファイバ素線の製造方法に用いられる光ファイバ素線の製造装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の光ファイバ素線の製造方法に用いられる光ファイバ素線の製造装置を示す概略構成図である。
この光ファイバ素線の製造装置は、ヒータ2aを有した加熱炉2と、冷却装置4と、コーティング装置6と、冷却装置4及びコーティング装置6を連結するための筒状の連結部材5と、外径測定器7と、硬化装置8と、ターンプーリ9と、引き取り機10と、から概略構成されている。
冷却装置4とコーティング装置6との間には連結部材5が設置され、この連結部材5が冷却装置4とコーティング装置6とを気密に連結している。冷却装置4とコーティング装置6との間に連結部材5を設けることによって、線引き開始時にコーティング装置6に光ファイバ裸線を通す際に、連結部材5を縮めてスペースを確保できる。そのため、作業性を悪くすることなく運用を開始できる。
冷却装置4の下部の側面には、ヘリウムガスの導入口4aが形成されている。連結部材5の側面には、炭酸ガスの導入口5aが形成されている。本実施形態では、ヘリウムガスと炭酸ガスとを冷却ガスとして用いる。以下、これらのガスをまとめて冷却ガスあるいは混合ガスということがある。
冷却装置4の下部には、導入口4aから導入されるヘリウムガスと導入口5aから導入される炭酸ガスとの混合ガスの温度を測定するための熱電対(図示略)が配置されている。冷却装置4の上端部には、この冷却装置4から排出される混合ガスの温度を測定するための熱電対(図示略)が配置されている。これらの熱電対(温度測定部材)からの温度情報は、制御装置(図示略)に送られる。
冷却装置4としては、例えば、図2に示すような構造のものが用いられる。
この冷却装置4は、冷却筒14aと循環水筒14bとからなる。冷却筒14aの上端には、光ファイバ裸線3が挿入される開口部14cが設けられている。冷却筒14aの下部には、光ファイバ裸線3が挿出される開口部14dが設けられている。また、冷却筒14aの下部には、冷却ガス(ヘリウムガス)を導入する導入口14e(上記の導入口4aに相当する)が設けられている。循環水筒14bには、冷却水が導入され循環される。
光ファイバ裸線3は、この冷却筒14aを通過する間に冷却ガス及び循環水との熱交換により冷却され、連結部材5を通過し、保護被覆層となるコーティング樹脂を塗布するコーティング装置6に送り込まれる。
本実施形態では、このような冷却装置4が複数筒連結されて用いられる。この場合、最下部に配置された冷却装置4(冷却筒14a)の導入口4a(14e)からヘリウムガスが導入され、他の冷却装置4(冷却筒14)の導入口4a(14e)は閉じた構成となっている。
外径測定器7は、コーティング樹脂が塗布された光ファイバ裸線(すなわち、光ファイバ素線)の外径(以下、コート径ということがある)を測定する。この外径測定器7は、ケーブル15を介して、第一制御装置(図示略)と接続されている。この第一制御装置は、連結部材5の導入口5aより冷却装置4内へ流入する炭酸ガスの流量を制御する。
引き取り機10は、ケーブル16を介して、第二制御装置(図示略)と接続されている。この第二制御装置は、冷却装置4の導入口4aより冷却装置4内へ流入するヘリウムガスの流量を制御する。引き取り機10の回転速度から、光ファイバ素線11の線速が算出される。
この光ファイバ素線の製造装置を用いた光ファイバ素線の製造方法について説明する。
光ファイバ母材1を加熱炉2にて溶融変形し、光ファイバ裸線3として加熱炉2の出口から引き出す。
次いで、加熱炉2の下方に設置され、加熱炉2と連結されていない冷却装置4によって、光ファイバ裸線3を強制冷却する。
次いで、冷却された光ファイバ裸線3に、冷却装置4の下方に設置されたコーティング装置6によってコーティング樹脂を塗布し、光ファイバ素線11とする。
コーティング樹脂が塗布された光ファイバ素線11のコート径(光ファイバ素線10の外径)を、外径測定器7によって測定する。
次いで、硬化装置8によってコーティング樹脂を硬化し、光ファイバ裸線の周囲に保護被覆層が形成された光ファイバ素線11とする。
次いで、光ファイバ素線11を、ターンプーリ9、及び引き取り機10を介して図示略の巻き取り機へと巻き取る。
本実施形態の光ファイバ素線の製造方法では、冷却装置4の下方は、冷却装置4と、連結部材5と、コーティング装置6と、コーティング装置6の内側にあるコーティング樹脂の面(メニスカス)とによって閉じられた空間となっている。これにより、冷却装置4内部および連結部材5内部での冷却ガスの流れは、光ファイバ裸線3に付随して流れる一部のガスを除いて強制的に上方流12,13となり、冷却装置4の上端部のみから外部にこれらの冷却ガスが排出される。
冷却装置4内の冷却ガスの流量が変化した場合や、光ファイバ素線の線引き条件に依存して不安定なガスの流れが生じた場合であっても、上記の冷却ガスの流れにより、冷却ガスの流れが安定した上方流12,13となる。その結果、冷却装置4は安定した冷却能力が得られる。
冷却装置4とコーティング装置6との連結は、連結部材5を用いて連結させてもよいし、冷却装置4とコーティング装置6とを直接連結させてもよく、特に同一の効果が得られれば、特に限定するものではない。冷却装置4とコーティング装置6とを直接連結させる場合、炭酸ガスの導入口5aはコーティング装置6に形成すればよい。
上方流12、13となった冷却ガスは、冷却装置4内への外部ガスの侵入口ともなり得る冷却装置4の上端より強制的に外部に噴出される。そのため、外部から冷却装置4内へのガスの混入を最小限に防止できる。よって、冷却装置4内の冷却ガスの濃度を最大限に高められる。特に、冷却ガスとしてヘリウムガスを使用した場合、ヘリウムガスの使用量を著しく削減できる。具体的には、ヘリウムガスの流量を従来の5%程度から50%程度まで著しく低減させられる。このようにヘリウムガスの流量が大幅に削滅できるため、光ファイバ素線の製造コストを抑えることができ、安価に光ファイバ素線を製造できる。
本実施形態では、ヘリウムガスに加えて炭酸ガスを冷却装置4内に流す。
冷却装置4、連結部材5及びコーティング装置6の何れかにヘリウムガス及び炭酸ガスを導入する。この際、冷却装置4、連結部材5及びコーティング装置6にヘリウムガス及び炭酸ガスを分離して導入する。一例として、冷却装置4の下部にヘリウムガスを導入する場合、炭酸ガスは、冷却装置4の下部からコーティング装置6内の樹脂面の間、かつヘリウムガスを導入する位置よりも下方側から導入する。すなわち、連結部材5の下部またはコーティング装置6の上部に炭酸ガスを導入する。連結部材5の上部にヘリウムガスを導入する場合、コーティング装置6の上部に炭酸ガスを導入する。これらのうち、冷却装置4の下部にヘリウムガスを導入し、連結部材5の下部に炭酸ガスを導入することが好ましい。
このように冷却ガスを導入することで、ヘリウムガスを導入する位置よりも下方側に炭酸ガスで満たされた空間が形成される。これにより、コーティング装置6内のコーティング樹脂付近に十分な炭酸ガスが存在するので、保護被覆層内に泡が混入するのを防止できる。この際、ヘリウムガスを導入する位置と炭酸ガスを導入する位置との間に仕切りを設けてもよい。これにより、高濃度の炭酸ガスで満たされた空間が形成され、保護被覆層内に泡が混入するのをより効果的に防止できる。この際、仕切りの中央部には、光ファイバ裸線を通す直径1〜5mm程度の空孔を設けておく。空孔の直径が1mmより小さくなると、光ファイバ裸線と接触しやすくなって不適であり、空孔の直径が5mmより大きくなると、仕切りで区切る効果が低下してしまう。
ヘリウムガス及び炭酸ガスの導入口の位置関係は、ヘリウムガスを流入させる場所が、上向きの冷却ガスの流れに対して下流側、炭酸ガスを流入させる場所が、上向きの冷却ガスの流れに対して上流側となる。
これにより、冷却ガスの流れが上方流12,13となり、それぞれのガスが安定して流れる。そのため、連結部材5の長手方向での炭酸ガスの濃度調整が可能で、コーティング装置6付近では炭酸ガス濃度が最も高くなり、保護被覆層への泡の混入や泡の残留を防ぐことが可能となる。
さらに、冷却装置4の上部(下流)に流れるヘリウムガスと炭酸ガスとの混合の状態についても常に安定しているため、冷却装置4の冷却能力が線速に応じて不安定になることなく安定する。そのため、線速に応じてこれらのガスの流量を変化させた時に、冷却装置4の冷却能力を応答性がよく調整でき、一定のコート径で光ファイバ裸線3をコーティング樹脂によってコーティングできる。
冷却装置4の下部または連結部材5の上部に流入させるヘリウムガスと、コーティング装置6の上部または連結部材5の下部に流入させる炭酸ガスとの流量を個別に調整することにより、冷却装置4の冷却効率(冷却能力)を調整できる。
本実施形態では、冷却装置4の下部(または連結部材5の上部)のヘリウムガスの導入ロ4aから、冷却装置4の上部に向けて、冷却装置4内での冷却ガスの温度を上昇させる。そのため、冷却装置4上部の光ファイバ裸線3が高温である領域では、混合ガスの温度が高くなっている(光ファイバ裸線3の表面温度よりは温度が低い)。その結果、光ファイバ裸線3の表面温度と混合ガスの温度との温度差により生じる熱の移動が緩やかになる。
一方、冷却装置4下部の光ファイバ裸線が低温である領域では、混合ガスの温度が光ファイバ裸線3の表面の温度より低くなっている。そのため、光ファイバ裸線3の表面から混合ガスヘと熱の移動が生じ、光ファイバ裸線3の冷却が維持できる。
以上から、冷却装置4内のヘリウムガス濃度が高いにもかかわらず、冷却能力調整への応答性が適切になり(過敏すぎず、鈍感すぎず)、線引きされた光ファイバ素線の全長にわたり、一定のコート径で保護被覆層のコーティングが可能となる。
ここで、冷却装置4の上端における混合ガスの温度と導入口4aにおける混合ガスの温度とを熱電対により測定し、それらの温度が以下の関係式を満たすように、混合ガスの流量を調整する。
[tgas×2(℃)]≦Tgas(℃)≦[tgas×4(℃)]
gasは、冷却装置4の上端における混合ガスの温度であり、tgasは、導入口4aにおける混合ガスの温度である。
混合ガスの温度として、厳密には、光ファイバ裸線3の表面部付近、冷却装置4の内壁付近、及びこれらの中間部で温度分布ができる。そのため、混合ガスの温度をどこの部分の温度とするのかを厳密に表すことが難しい。そのため、本実施形態では、光ファイバ裸線3と冷却装置4の内壁との中間位置に熱電対を設置して測定した温度を、混合ガスの温度とする。
[tgas×2(℃)]>Tgasの場合、冷却装置4の冷却能力調整への応答性が機敏すぎる。
gas>[tgas×4(℃)]の場合、上記外乱に対する冷却能力の安定性が不足する。さらに、冷却効率が低下するので、冷却装置4にはさらに長い冷却長が必要となる(冷却装置4内の代表温度(上記測定温度)は、温度[tgas×4(℃)]が上限となるが、実際の光ファイバ裸線3の近傍の温度は、数百度以上が推定される)。
冷却装置4の上端における混合ガスの温度範囲が上記関係式を満たすことで、前述したように、冷却能力調整への応答性が適切になり、かつ、上記外乱が生じた場合においても、光ファイバ裸線3の冷却が維持できる。そのため、線引きして作製された光ファイバ素線の全長にわたり、一定のコート径で保護被覆層をコーティングが可能となる。
以下に具体的な条件について記載する。
対流熱伝達率α[J/m/K]、固体の表面積S[m]、固体温度Tsolid[℃]、及び気体(冷却ガス)の温度Tgas[℃]とすると、一般的に、固体とその周囲の流れのある気体との間で移動する熱量Q[J]は、以下の式(1)で表される。
Q=αS(Tsolid−Tgas) (1)
ここで、対流熱伝達率αは、以下の式(2)で表される。
α=c・λ・u・dm−l・νn−m・a−n (2)
ここで、各記号は、c:比例定数、λ:気体の熱伝導率、u:気体の流速、d:固体の代表長さ、ν:気体の動粘度(=粘度/密度)、a:気体の熱拡散率(=熱伝導率/密度/比熱容量)を示す。m、nは、m=0.5〜0.8、n=0.2〜0.5の値を取り、気体の流れによって変化する係数である。以上から、対流熱伝達率は、使用する気体の種類、固体表面に対する気体の相対流速、及び気体の流れによって決まる。
つまり、冷却装置4内で説明すると、光ファイバ裸線3と周囲の冷却ガスとの熱の収支Qfiber→gasは、光ファイバ裸線3の温度と光ファイバ裸線3周囲の冷却ガスとの温度差、および、冷却装置4内の冷却ガスの光ファイバ裸線3に対する相対速度とその冷却ガスの流れ方に依存する。一方、周囲の冷却ガスと冷却装置4との熱の収支Qgas→coolは、冷却装置4内壁の温度と冷却装置4内の冷却ガスの温度差、および、冷却装置4内壁に対する冷却装置4内の冷却ガスの相対速度と冷却ガスの流れ方に依存する。
式(2)を式(1)に代入すると、Qfiber→gas及びQgas→coolは、以下のようになる。
fiber→gas=c・λ・u・dm−l・νn−m・a−n・Sfiber・(Tfiber−Tgas
gas→cool=c・λ・u・dm−l・νn−m・a−n・Scool・(Tgas−Tcool
以上から、次のことが言える。
(1)光ファイバ裸線3から冷却ガスヘの熱の移動を緩やかにするには、冷却ガスの温度を高くすれば良い。
(2)光ファイバ裸線3から冷却ガスへの熱の移動を援やかにするには、冷却ガスの流速を遅くすれば(冷却ガスの流量を減少させれば)良い(本発明では、冷却ガスの流れが光ファイバ裸線3の進行方向に対向する上方流であるため)。
(3)冷却ガスから冷却装置4への熱の移動を緩やかにするには、冷却装置4の温度(一般的には冷媒温度)を上げれば良い。
(4)冷却ガスから冷却装置4への熱の移動を緩やかにするには、冷却装置4内壁の表面積を小さくすれば良い。
(5)冷却ガスから冷却装置4への熱の移動を緩やかにするには、冷却ガスの流速を遅くすれば(冷却ガスの流量を減少させれば)良い。
ここで、(2)と(5)は同じパラメータである。また、(3)については冷却装置4の長手方向で温度を変化させる必要がある。冷却装置4の長手方向において、冷媒温度を変化させることは可能である。しかしながら、冷媒の熱容量が大きいため、短時間で冷媒の温度を変化させることは難しい。本発明では(1)を実現するために、(2)((5))および(4)を最適化することで、冷却装置4内の冷却ガス温度の調整を実施した。ただし、本条件は、実際に用いる冷却装置4、冷却ガスの実際の流れに依存する部分が多いため、冷却装置毎に調整する必要がある。しかしながら、本発明の特徴は、冷却ガスの温度を規定の範囲にすることであり、規定の温度範囲に設定できれば、冷却装置4の構成や構造には限定されない。
次に、光ファイバ裸線3の冷却に必要とされる冷却装置4の長さの見積もり方法を示す。
冷却装置4とコーティング装置6とを連結した状態において、冷却能力を最大とした状態、すなわち冷却装置4内の雰囲気をヘリウムガス雰囲気とした状態(ヘリウムガス以外のガス流量を0とした状態)で、必要な冷却能力が得られる冷却装置4の長さを適宜選択する。例えば、冷却装置4の下部あるいは連結部材5の上部にヘリウムガスの導入口4aを設け、冷却装置4内に10Standard Liter per Minute(SLM)のヘリウムガスを流入させ、必要とされる冷却能力が得られる冷却装置4の長さを決める。
必要な冷却装置4の長さについては、冷却装置4の構造(内径や、内壁表面の形状、内壁の材質、冷却水の温度など)によって変化するため一概に決めることができない。しかしながら冷却装置4は、少なくとも、製造された光ファイバ素線が良品となるように想定された最大線速と、ヘリウムガスの濃度が高い理想的な状態とで、必要な温度まで光ファイバ裸線を冷却できる必要がある。本実施形態の光ファイバ素線の製造方法では、上記最大線速までの線速に適用可能な冷却装置4であればよく、特にその構成や構造には依存しない。
ここで、図2に示す冷却装置4を用いた場合の、冷却装置4の必要長さの線速依存性について検証した結果を図3に示す。冷却装置4としては、内径φ10mmの真鍮製のパイプ(冷却筒)を用い、このパイプ内に光ファイバ裸線3を通した。そして、そのパイプの外周におよそ20℃の水を循環させた。図3に示す結果は、実際に実験を行って検証した結果である。図3からは、冷却装置4の長さを長くすることによって光ファイバ裸線3を冷却可能な限界線速(最大線速)を増加させられるのが確認された。
次に、コート径の制御性について検討する。
上記ヘリウムガス流量および/または炭酸ガス流量を、線速に応じた線速信号、またはコート径に応じたコート径信号によってフィードバック制御を行う。引き取り機10の回転速度から算出された線速が、線速信号として第二制御部に送られる。この線速信号に応じて、第二制御部がヘリウムガス流量をフィードバック制御する。外径測定器7で測定されたコート径が、コート径信号として第一制御部に送られる。このコート径信号に応じて、第一制御部が炭酸ガス流量をフィードバック制御する。これらの際、許容する線速範囲の全域にわたって炭酸ガスの流量が0にならず、冷却ガスの温度が上記範囲に入っており、かつ、応答性が適切で、コート径が一定に制御でき、外乱に対して強いことの確認を行う。
結果、冷却ガスの冷却装置4上端の温度が前記温度範囲に入っていることで、冷却能力調整の応答性がよく、外乱に対しても冷却能力が維持できることを確認した。後述の実施例で実証する。
また、本実施形態では、図4に記載のように、冷却筒14aの内壁に凸部14fを設けることによって、冷却装置4の内部を凹凸形状にすることができる。この凸部14fは、冷却筒14aの同一面上に複数設けることができると共に、冷却筒14aの長さ方向に複数設けることができる。
この冷却筒14aの内壁に凸部14fを設けることによって、光ファイバ裸線3の周囲の混合ガスと冷却筒14a内の冷却水との熱交換が良好になる。
この凸部14fの大きさ、形状、配置及び個数を適宜変更して冷却装置4の内壁表面積を調整することによって、混合ガスの温度を冷却装置4ガス導入口4aから上部へ向けて高くすることができる。例えば、冷却装置4の上方から下方(ガス導入口4a周辺)へと凸部14fの大きさを次第に小さく、かつ個数を増やしていき、熱交換できる表面積を次第に大きくしていけば、冷却装置4の下方(ガス導入口4a周辺)にて混合ガスの温度が低く、上部へ向けてこの温度を高くできる。
本発明の光ファイバ素線の製造方法では、冷却装置4の長さ、線速や冷却ガスの混合比率、冷却ガスの流量や温度等に応じて、冷却筒14aの内壁の表面積を予め設定しておくのが好ましい。
本実施形態では、ヘリウムガスの流量と炭酸ガスの流量を、2系統以上の独立した信号により制御する。2系統以上の独立した信号としては、光ファイバ素線11の線速を表す線速信号と、光ファイバ素線11のコート径を表すコート径信号が用いられる。
線速変動範囲に応じて、コート径信号により制御するガスの種類を切り替えてもよい。好ましくは、線速信号に応じてフィードバック制御することにより熱伝導率の高いヘリウムガスの流量を変化させ、コート径信号に応じてフィードバック制御(PID制御)することにより熱伝導率の低い炭酸ガスの流量を変化させる。
炭酸ガスの導入口5aとヘリウムガスの導入口4aとの間に存在する炭酸ガスとヘリウムガスの混合ガス領域(上方流となる炭酸ガスと光ファイバ裸線3に不随してくるヘリウムガスとが混合した領域)についても、この領域の混合ガスは、この領域の上流側(コーティング装置6側)より生じている冷却ガスの上方流により、上方流となる。ゆえに、冷却装置4、連結部材5、及びコーティング装置6内における冷却ガスの流れは、常に冷却装置4の上方(加熱炉2側)へと流れ、最終的には冷却装置4の上端より排出される。そのため、本実施形態の光ファイバ素線の製造方法では、冷却能力の調整が容易で応答性がよくなる。
これにより、本実施形態の光ファイバ素線の製造方法では、線速範囲にわたって、コート径を一定にするような冷却装置4の冷却能力の制御を、応答性よく行うことが可能である。
本実施形態の冷却装置4では、冷却装置4内に流入させるガスの流量を線速等に応じて変化させる際に、使用するそれぞれのガスの増減方向が逆となる。すなわち、線速が低い場合では、ヘリウムガスの流量が低下し、炭酸ガスの流量が増加する。このため、熱伝導率の高いヘリウムガスの流量が固定の場合と比較すると、炭酸ガスの増加分が少なくてすむ。一方、線速が速い場合では、ヘリウムガスの流量が増加し炭酸ガスの流量が低下する。このように、本実施形態では、冷却装置4内のガス流量の総量は変化するが、外部からのガスの侵入が少なく、かつ互いのガスの増減方向が逆であるため、著しく冷却ガス流量の総量が増加することがない。そのため、光ファイバ裸線3の線ぶれを発生させることがない。
本実施系形態の光ファイバ素線の製造方法では、熱伝導率が高いヘリウムガスの流量を、線速信号に応じてフィードバック制御する。これにより、線速が遅い場合、ヘリウムガスの流量を特に少なく、場合によっては0にまで減少できる。一方、線速が高い場合、ヘリウムガスの流量を、光ファイバ裸線3の冷却が可能な適切な流量まで増加させることができる。ただし、冷却装置4の適切な冷却長さを確保した上で、それぞれの冷却ガスの流量を調整して冷却能力の微調整を行っている。そのため、冷却ガス流量が著しく増加(例えば、10L/min以上)することがない。その結果、光ファイバ裸線3の線ぶれを発生させる冷却ガス流量とはならない。
本実施形態の光ファイバ素線の製造方法では、熱伝導率の低い炭酸ガスの流量を、コート径信号に応じてフィードバック制御している。これにより、コート径が大きくなる傾向があるときには、炭酸ガスの流量が増加する。一方、コート径が細くなる傾向があるときには、炭酸ガスの流量が減少する。この結果、コート径を一定に制御できる。
上記の実施形態では、ヘリウムガスと炭酸ガスとを別々に冷却装置や連結部材、コーティング装置に導入する場合を記載した。しかしながら、本発明ではヘリウムガスと炭酸ガスとを予め混合した後、この混合ガスを冷却装置の下部、連結部材、あるいはコーティング装置の上部から導入してもよい。この場合、上記の実施形態と同様に、ヘリウムガスの流量は線速信号に応じてフィードバック制御された後に炭酸ガスと混合され、炭酸ガスの流量はコート径信号に応じてフィードバック制御された後にヘリウムガスと混合される。
以下、実施例にて詳細に説明する。
光ファイバ素線の製造工程において、冷却装置入線時の光ファイバ裸線の温度は、放射温度計を使用して測定した。
冷却装置へ導入される冷却ガス及び冷却装置から排出される冷却ガスの温度は、熱電対を使用して測定した。熱電対の設置位置は、光ファイバ裸線と冷却装置内壁とのおよそ中間位置とした。冷却装置内の冷却ガスは、光ファイバ裸線近傍で最も温度が高く、冷却装置内壁へ向かうにつれて温度が低くなる傾向がある。実際には、光ファイバ裸線近傍の冷却ガスは、光ファイバ裸線の線速に応じてこの光ファイバ裸線に付随して下方流となっている。一方で、冷却装置内の冷却ガスは基本的には上方流となっている。これらのことから、下方流と上方流が混ざり合い、冷却ガスの流れが複雑になっていることが考えられる。そのため、冷却ガスの温度分布も乱れていることが考えられる。したがって、冷却装置内の冷却ガス温度ではなく、冷却装置から排出される冷却ガスの温度を冷却装置内のガスの温度の代表値として使用した。
外乱に対する耐性(外乱耐性)を以下のように定義した。
外乱によって線速が変動した場合においても、光ファイバ裸線の安定した冷却が可能であり、安定した冷却の結果、冷却装置出口での光ファイバ裸線の温度の変動が小さくなる。その結果、コート径の変動を±1μm以下に抑えることができる。ただし、光ファイバ裸線の外径変動要因は除く(光ファイバ裸線が1μm変化した場合、測定しているコート径=光ファイバ裸線外径+コート径肉厚なので、コート径は2μmの変化まで許容とする)。
また、外乱によって線速が変動した場合においても、フィードバック制御が発散することなく、冷却装置中の冷却能力調整が安定して行われ、安定した冷却の結果、冷却装置出口での光ファイバ裸線の温度の変動が小さくなる。その結果、コート径の変動を±1μm以下に抑えることができる。
(実施例1)
図1に示す装置構成で、中心線速1500m/minで光ファイバ素線の線引きをし、光ファイバ素線の製造を行った。
加熱炉と連結していない冷却装置とコーティング装置とを連結部材で連結した。冷却装置の下部にヘリウムガスを流せるように配管し、コーティング装置の上部に炭酸ガスを流せるように配管した。連結部材の長さは300mmとした。冷却装置としては、真鍮製の内径φが10mm、内壁形状が平坦であり、長さが1mの冷却筒を5筒連結して使用し、冷却装置の冷却長を5mとした。また、循環水筒内を循環する冷却水の温度を20℃とした。
炭酸ガスの流量をコート径信号によりフィードバック制御を行った。冷却装置内の総ガス流量は5SLMであり、ヘリウムガスの流量を4SLM、炭酸ガスの流量を1SLMとした。
光ファイバ裸線の温度及び混合ガスの温度を測定した。冷却装置に入線した光ファイバ裸線の温度は1100℃、冷却装置内に導入された冷却ガス(ヘリウムガス及び炭酸ガスの混合ガス)の温度が25℃、冷却装置の上端から排出された混合ガスの温度が68℃であった。この状態で、合計1万kmの光ファイバ素線の線引きを実施した。その結果、冷却装置の冷却能力の応答性、外乱に対する耐性は良好であり、製造した光ファイバ素線はコート径が均一であり、良好であった。この実施例1における光ファイバ裸線のファイバ径変動、線速変動及びコート径変動の一例を図5及び図6にそれぞれ示す。
(実施例2)
冷却装置の内径φを7mmとしたこと、及び冷却装置内の総ガス流量を2SLMとし、ヘリウムガスの流量を1.5SLM、炭酸ガスの流量を0.5SLMとしたこと以外は実施例1と同様にして光ファイバ素線の製造を行なった。
光ファイバ裸線の温度及び混合ガスの温度を測定した。冷却装置に入線した光ファイバ裸線の温度が1100℃、冷却装置に導入された冷却ガス(ヘリウムガス及び炭酸ガスの混合ガス)の温度が25℃、冷却装置の上端から排出された混合ガスの温度が99℃であった。この状態で、合計1万kmの光ファイバ素線の線引きを実施した。その結果、冷却装置の冷却能力の応答性、外乱に対する耐性は良好であり、製造した光ファイバ素線はコート径が均一であり、良好であった。この実施例2における線速変動及びコート径変動の一例を図7及び図8にそれぞれ示す。
参考例1:ガス流量が少ない(=流速が遅く)ために、熱交換が不十分となり、冷却できない例)
光ファイバ素線の線引き工程において、中心線速1500m/minで線引きを行った。加熱炉と連結していない冷却装置とコーティング装置を連結治具で連結し、冷却装置下部にヘリウムガスを、コーティング装置上部に炭酸ガスを流せるように配管した。連結部の長さは300mmとした。冷却装置として真鍮製の内径φが7mm、内壁形状が平坦であり、長さが1mのものを5筒連結して使用し(冷却長5m)、循環水温度を20℃とした。炭酸ガスをコート径信号によるフィードバック制御を行った。冷却装置内の総ガス流量は1SLMであり、ヘリウム流量は0.75SLM、炭酸ガス流量は0.25SLMとした。線引きをスタートしたが、線速1500m/minの定常線速になる前に、光ファイバが冷却できず、線引きできなかった。
参考例2:排出ガス温度が高く、応答性が鈍くなりすぎた例)
光ファイバ素線の線引き工程において、中心線速1500m/minで線引きを行った。加熱炉と連結していない冷却装置とコーティング装置を連結治具で連結し、冷却装置下部にヘリウムガスを、コーティング装置上部に炭酸ガスを流せるように配管した。連結部の長さは300mmとした。冷却装置として真鍮製の内径φが7mm、内壁形状が平坦であり、長さが1mのものを7筒連結して使用し(冷却長7m)、循環水温度を20℃とした。炭酸ガスをコート径信号によるフィードバック制御を行った。冷却装置内の総ガス流量は1SLMであり、ヘリウム流量は0.75SLM、炭酸ガス流量は0.25SLMとした。冷却装置の長さ以外は、参考例1と同様である。線引きをスタートし、線速を1500m/minにすることができた。ファイバの温度及びガスの温度を測定したところ、冷却装置入線ファイバ温度は1100℃、導入冷却ガス温度は25℃、冷却装置上部の排出ガス温度は134℃であった。この状態で、合計1万km線引きを実施したが、3回ほど瞬間的なファイバ径変動が生じた際に、冷却装置の冷却能力の応答が追いつかず、コート径が細くなり、結果として、コーティングができなくなり、光ファイバ素線の断線が見られた。線速変動及びコート径変動の一例を図11及び図12に示す。
参考例3:排出ガス温度が低く、応答性が敏感すぎる例)
光ファイバ素線の線引き工程において、中心線速1500m/minで線引きを行った。加熱炉と連結していない冷却装置とコーティング装置を連結治具で連結し、冷却装置下部にヘリウムガスを、コーティング装置上部に炭酸ガスを流せるように配管した。連結部の長さは300mmとした。冷却装置として真鍮製の内径φが20mm、内壁形状が凹凸形状であり、長さが1mのものを5筒連結して使用し(冷却長5m)、循環水温度を20℃とした。炭酸ガスをコート径信号によるフィードバック制御を行った。冷却装置内の総ガス流量は20SLMであり、ヘリウム流量は16SLM、炭酸ガス流量は4SLMとした。ファイバの温度及びガスの温度を測定したところ、冷却装置入線ファイバ温度は1100℃、導入冷却ガス温度は25℃、冷却装置上部の排出ガス温度は44℃であった。この状態で、合計1万km線引きを実施したが、冷却能力の応答性が機敏になる場合があり、線速変動による低線速時にコート径が微小に変動している箇所が存在した。外乱に対する耐性は良好であり、線引きが可能であったが、製造した光ファイバ素線はコート径が変動しており、良品ではなかった。線速変動及びコート径変動の一例を図13及び図14に示す。
(比較例3:排出ガス温度が低く、応答性が過敏すぎる例)
冷却装置の内径φを20mmとしたこと、及び冷却装置内の総ガス流量を20SLMとし、ヘリウムガスの流量を16SLM、炭酸ガスの流量を4SLMとしたこと以外は実施例3と同様にして光ファイバ素線の製造を行なった。
光ファイバ裸線の温度及び混合ガスの温度を測定した。冷却装置に入線した光ファイバ裸線の温度が1100℃、冷却装置に導入された冷却ガス(ヘリウムガス及び炭酸ガスの混合ガス)の温度が25℃、冷却装置の上端から排出された混合ガスの温度が44℃であった。この状態で、合計1万kmの光ファイバ素線の線引きを実施した。その結果、冷却装置の冷却能力の応答性が機敏になる場合があり、線速変動による低線速時にコート径が微小に変動している箇所が存在した。外乱に対する耐性は良好であり、線引きが可能であったが、製造した光ファイバ素線はコート径が変動しており、良品ではなかった。線速変動及びコート径変動の一例を図13及び図14に示す。図14に示すように、低線速になるほど変動幅が大きくなっていた。
(実施例4:線速が2000m/minの例)
中心線速2000m/minで線引きをしたこと、冷却装置として、真鍮製の内径φが10mm、内壁形状が平坦であり、長さが1mのものを7筒連結して使用して冷却装置の冷却長を7mとしたこと、及び冷却装置内の総ガス流量を4SLMとし、ヘリウムガスの流量を3.5SLM、炭酸ガスの流量を0.5SLMとしたこと以外は実施例1と同様にして光ファイバ素線の製造を行なった。
光ファイバ裸線の温度及び混合ガスの温度を測定した。冷却装置に入線した光ファイバ裸線の温度が1200℃、冷却装置に導入された冷却ガス(ヘリウムガス及び炭酸ガスの混合ガス)の温度が25℃、冷却装置の上端から排出された混合ガスの温度が86℃であった。この状態で、合計1万kmの光ファイバ素線の線引きを実施した。その結果、冷却装置の冷却能力の応答性、外乱に対する耐性は良好であり、製造した光ファイバ素線はコート径が均一であり、良好であった。
(実施例5:線速が2500/minの例)
中心線速2500m/minで線引きをしたこと、冷却装置として、真鍮製の内径φが15m、内壁形状が凹凸であり、長さが1mのものを8筒連結して使用し、冷却装置の冷却長を8mとしたこと、及び冷却装置内の総ガス流量を3SLMとし、ヘリウムガスの流量を2.6SLM、炭酸ガスの流量を0.4SLMとしたこと以外は実施例1と同様にして光ファイバ素線の製造を行なった。
光ファイバ裸線の温度及び混合ガスの温度を測定した。冷却装置に入線した光ファイバ裸線の温度が1200℃、冷却装置に導入された冷却ガス(ヘリウムガス及び炭酸ガスの混合ガス)の温度が25℃、冷却装置の上端から排出された混合ガスの温度が76℃であった。この状態で、合計1万kmの光ファイバ素線の線引きを実施した。その結果、冷却能力の応答性、外乱に対する耐性は良好であり、製造した光ファイバ素線はコート径が均一であり、良好であった。
(実施例6:線速が1000m/minの例)
中心線速1000m/minで線引きをしたこと、冷却装置として、真鍮製の内径φが10mm、内壁形状が平坦であり、長さが1mのものを3.5筒連結して使用し、この冷却装置の冷却長を3.5mとしたこと以外は実施例1と同様にして光ファイバ素線の製造を行なった。
光ファイバ裸線の温度及び混合ガスの温度を測定した。冷却装置に入線した光ファイバ裸線の温度が1000℃、冷却装置に導入された冷却ガス(ヘリウムガス及び炭酸ガスの混合ガス)の温度が25℃、冷却装置の上端から排出された混合ガスの温度が57℃であった。この状態で、合計1万kmの光ファイバ素線の線引きを実施した。その結果、冷却能力の応答性、外乱に対する耐性は良好であり、製造した光ファイバ素線はコート径が均一であり、良好であった。
Figure 0005544354
実施例1〜3及び参考例1〜3は、製造線速は全て1500m/minである。それぞれ、冷却装置の内径、内壁形状、冷却装置長さ、冷却装置導入ガス流量を変化させて、冷却能力の応答性と外乱に対する耐性を確認した。
それぞれについて説明する。
冷却装置の内径が細くなると、内壁の表面積が減少するため、冷却装置内のガスと内壁との熱交換が行われにくくなる。今回さらに冷却装置導入ガス流量も減少させているため、流速変化は僅かである。そのため、実施例1と比較して実施例2及び参考例2では、ガスの熱が保持され、冷却筒上部のガス温度が上昇している。この温度が100℃(実施例2)までは、冷却能力の応答性、および、外乱に対する耐性も良好であることがわかるが、134℃を超えると(参考例2)、冷却長も長く必要となる上、さらに外乱に対する耐性も悪化するため、望ましくない。
参考例2において外乱に対する耐性が悪化した原因としては、図11より、ファイバ径変動という外乱に対して、紡糸線速変動が生じ、急激に紡糸線速が増加していることがわかる。しかしながら、図12より、コート径が線速増加に応答できず、あるところで急激にコート径が細くなっていることがわかる。これは冷却能力の応答性が悪い上、急激にコート径が細くなった時点において、冷却装置上部においてファイバ表面温度とファイバ近傍のガスの温度差が少なくなったため冷却能力が急激に低下したことに起因する。この点において実施例2では、外乱(ここでは急激な線速増加)に対しても冷却能力の応答性がよく、かつ、冷却装置上部においてのファイバ表面温度とファイバ近傍のガスの温度差が十分確保できるために冷却能力が維持できている。
また、実施例3および参考例3では、内壁形状を平坦から凹凸とすることで、内壁の表面積を増加させ、ガスと内壁間の熱交換が行われ易くしている。その結果、冷却装置上部ガス温度が低下するが、この温度が50℃(実施例3)では、応答性、外乱耐性共に良好である(図9、10)が、44℃(参考例3)では、中心線速時は問題ないものの、線速変動による低線速時にコート径が微小に変動してしまうことがわかる(図13、14)。参考例3では、冷却能力の応答性が中心線速時と比較して低線速時において敏感になったため、中心線速に合わせたPID設定値によるフィードバック制御が低線速時において不適切になった結果、ハンチングが生じたものと考えられる。実施例3においては、排出ガスの温度が請求の範囲を維持できているため、低線速時においても良好な冷却能力の応答性が確保できている。
以上から、冷却装置上部のガス温度として、25℃×2=50℃以上であり、25℃×4=100℃までは、応答性、外乱耐性の両面で優れているといえる。
また、参考例1では、冷却装置内のHeガスと炭酸ガスの流量比は実施例2と同じであるため冷却装置内のHe濃度はどちらにおいてもほぼ同じであると考えられる(冷却装置上部でのファイバに引きずられてくるガスが冷却装置内に混入する度合いが多少変化していることが考えられるため、表現を「ほぼ」とした)。しかしながら、参考例1ではガス流量が少ないためにガスの流速が遅く、ファイバ表面と冷却ガス及び冷却ガスと冷却装置内壁の熱交換が行われにくくなった結果、冷却能力が低下し、紡糸線遠1500m/minでは、冷却能力を維持できなかったといえる。
比較例1では、冷却装置内のヘリウムガスと炭酸ガスとの流量比が実施例2と同じであるため、冷却装置内のヘリウム濃度がどちらにおいてもほぼ同じであると考えられる(冷却装置上部での光ファイバ裸線に付随して流れるガスが冷却装置内に混入する度合いが多少変化していることが考えられるため、表現を「ほぼ」とした)。しかしながら、比較例1では冷却ガス流量が少ないために冷却ガスの流速が遅く、光ファイバ裸線の表面と冷却ガス及び冷却ガスと冷却装置内壁との熱交換が行われにくくなっている。その結果、比較例1では冷却能力が低下し、紡糸線速1500m/minでは、冷却能力を維持できなかったといえる。
実施例1〜3においては、ファイバ径変動、線速増加、線速低下という外乱に対しても、コート径の変化がないことがわかる(図5〜図10参照)。これは、実施例1〜3では適切な冷却能力の応答性が維持できているためである。
次に、実施例4〜6について説明する。
実施例4〜6では、紡糸線速および冷却長を変更し、冷却装置上部の温度が規定の範囲に入るように条件を決めて線引きを実施した。結果、どの紡糸線速においても、外乱に対する耐性を維持できていた。これは、冷却装置上部の冷却ガスの温度(冷却装置から排出される冷却ガスの温度)が適切に維持されているため、冷却装置上部での光ファイバ裸線の表面の温度と冷却ガスとの温度差が適切に確保でき、かつ、低線速においても冷却能力の応答性が機敏すぎず適切な範囲となっているため中心線速時のPID設定値で冷却能力を適切に調整できたことを表している。以上から、紡糸線速1000m/min〜2500m/minまで良好に線引き可能であるといえる。
本発明の光ファイバ素線の製造方法によれば、冷却装置内のヘリウムガス濃度を高められる。また、冷却装置の上部において光ファイバ裸線から冷却ガスへの熱の移動を緩やかにできるので、冷却能力の調整の応答性を適切に行うことができる。加えて、冷却能力を製造安定範囲に調整できるので、冷却装置内で強制冷却された光ファイバ裸線の温度が均一な状態で光ファイバ裸線をコーティング装置に導入でき、上記外乱の影響を抑制して、光ファイバ裸線に形成される保護被覆層の径を均一にできる。
1 光ファイバ母材
2 加熱炉
2a ヒータ
3 光ファイバ裸線
4 冷却装置
5 連結部材
6 コーティング装置
7 外径測定器
8 硬化装置
9 ターンプーリ
10 引き取り機
11 光ファイバ素線
12 上方流
13 上方流
14a 冷却筒
14b 循環水筒
14c 開口部
14d 開口部
14e 導入口
14f 凸部
15、16 ケーブル
101 光ファイバ母材
102 加熱炉
102a ヒータ
103 光ファイバ裸線
104 冷却装置
106 コーティング装置
107 光ファイバ素線
108 硬化装置
109 ターンプーリ
110 冷却ガスの流れ
201 光ファイバ用母材
202 ヒータ
203 線引炉
204 光ファイバ裸線
205 樹脂塗布装置
206 樹脂
207 樹脂硬化装置
211 冷却管
211a 冷却路
260 光ファイバ冷却装置

Claims (12)

  1. 光ファイバ母材を加熱炉にて溶融変形し、光ファイバ裸線を加熱炉より引き出し、冷却装置にて前記光ファイバ裸線を強制冷却し、強制冷却された前記光ファイバ裸線にコーティング装置にて保護被覆層を形成し、硬化装置にて前記保護被覆層を硬化することによって得られる光ファイバ素線の製造方法において、
    前記冷却装置と前記コーティング装置とを気密に接続し、前記冷却装置内を流れる冷却用のガスの前記コーティング装置側への流れを前記コーティング装置内の樹脂によって閉じることにより、前記冷却装置内におけるガスの流れを上方流として前記冷却装置の上端より外部に排出し、
    前記ガスの流量、流速、前記冷却装置の内壁表面積の少なくともいずれか一つを調整することによって、前記ガスの温度を前記冷却装置へのガスの導入口から上部に向けて高くすることを特徴とする光ファイバ素線の製造方法。
  2. 前記ガスを流入する場所として、前記冷却装置の下部から前記コーティング装置内の樹脂面の間にあって、ヘリウムガスを導入する位置よりも下方側に炭酸ガスを導入する位置を配して各々のガスを導入することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  3. 前記冷却装置と前記コーティング装置との間に連結部材を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  4. 前記ヘリウムガスの流量及び前記炭酸ガスの流量は、前記冷却装置の上端における混合ガスの温度及び前記ヘリウムガスを導入する導入口における混合ガスの温度に基づいて調整することを特徴とする請求項2または3に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  5. 前記冷却装置の上端における前記混合ガスの温度をTgassとし、
    前記導入口における混合ガスの温度をtgassとしたとき、
    以下の関係式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ素線の製造方法。
    [tgass×2(℃)]≦Tgass(℃)≦[tgass×4(℃)]
  6. 前記ヘリウムガスを導入する位置よりも下方側に前記炭酸ガスで満たされた空間を形成することを特徴とする請求項から5の何れか一項に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  7. 前記ヘリウムガスを導入する位置より下方側に前記炭酸ガスで満たされた空間を形成するために、前記ヘリウムガスを導入する位置と前記炭酸ガスを導入する位置の間に空間的な区分けの部位を設け、前記区分けの部位には、中心部にφ1から5mm以下の穴を介して光ファイバを通すことを特徴とする請求項2から6の何れか一項に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  8. 前記冷却装置または前記連結部材に前記ヘリウムガスを導入し、前記ヘリウムガスを導入しない前記連結部材または前記コーティング装置に前記炭酸ガスを導入することを特徴とする請求項から7の何れか一項に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  9. 前記連結部材に前記炭酸ガスを流すことを特徴とする請求項8に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  10. 前記コーティング装置上部に前記炭酸ガスを流すことを特徴とする請求項8に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  11. 前記ガスとして、ヘリウムガスと炭酸ガスを前記冷却装置への導入前に混合した後、前記冷却装置下端から前記コーティング装置上部までの間のいずれかに前記混合ガスを導入することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ素線の製造方法。
  12. 前記冷却装置の内壁の表面積を予め設定することを特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載の光ファイバ素線の製造方法。
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