JP5543817B2 - フルオレン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、フルオレン骨格(9,9−ビスアリールフルオレン骨格)を有する新規な化合物およびその製造方法に関する。
樹脂や樹脂原料において、熱的特性(耐熱性など)、光学的特性(高屈折率など)などの特性を付与又は改善するため、単量体成分を選択したり、樹脂を改質可能な化合物を添加するなどの方法がとられている。例えば、フルオレン骨格(9,9−ビスフェニルフルオレン骨格など)を有する化合物は、屈折率、耐熱性などにおいて優れた機能を有することが知られている。このようなフルオレン骨格の優れた機能を樹脂に発現させる方法としては、反応性基(ヒドロキシル基、アミノ基など)を有するフルオレン化合物、例えば、ビスフェノールフルオレン(BPF)、ビスクレゾールフルオレン(BCF)、ビスフェノキシエタノールフルオレン(BPEF)などを樹脂のベース成分として利用し、樹脂の骨格構造の一部にフルオレン骨格を導入する方法が一般的である。例えば、このようなフルオレン骨格を有する樹脂を用いた例として、特開2002−284864号公報(特許文献1)には、9,9−ビスフェニルフルオレン骨格を有するポリエステル樹脂で構成された成形材料が開示されている。また、特開2004−339499号公報(特許文献2)には、ビスフェノールフルオレン、ビスアミノフェニルフルオレン、ビスフェノキシエタノールフルオレンなどのフルオレン骨格を有する化合物を重合成分とする樹脂(ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール系樹脂、アニリン系樹脂など)と、添加剤とを含有する組成物が開示されている。
このように、BPF、BCF、BPEFなどの多官能性(特に二官能性)のフルオレン化合物は、樹脂のモノマーとして知られている。
一方、9−フルオレノール、9−フルオレニルメタノールなどの一官能性のフルオレン化合物も知られている。例えば、9−フルオレニルメタノールに関し、特開平8−268941号公報(特許文献3)には、特定のジルコニウム系触媒の存在下、2級アルコール類とフルオレン−9−カルバアルデヒド類とを反応させて9−フルオレニルメタノール類を製造する方法が開示されている。
また、特開2009−13096号公報(特許文献4)には、下記式(1A)で表される化合物と、下記式(1B)で表される化合物とを反応させることにより、下記式(1)で表される非対称な一官能性の化合物を製造できることが開示されている。
Figure 0005543817
(式中、環Zおよび環Zは同一又は異なって芳香族炭化水素環、Eは酸素原子、硫黄原子又はイミノ基、Rは非反応性置換基、Rはアルキレン基、RおよびRは、同一又は異なって、非反応性置換基を示す。kは0〜4の整数、m、nおよびpはそれぞれ0以上の整数である。)
なお、この文献には、フルオレンの9位に、フェノール性ヒドロキシル基を有するアリール基およびアルコール性ヒドロキシル基を有するアリール基が置換した化合物については何ら開示されていない。また、この文献の製法では、フルオレノンから前記式(1B)で表される化合物を得た後、さらに、前記式(1A)で表される化合物を反応させる多段階の反応工程を実質的に経る必要がある。
特開2002−284864号公報(特許請求の範囲) 特開2004−339499号公報(特許請求の範囲、段落番号[0032]) 特開平8−268941号公報(特許請求の範囲、段落番号[0001]) 特開2009−13096号公報(特許請求の範囲、段落番号[0001])
従って、本発明の目的は、希釈剤(又は希釈剤原料)、樹脂モノマー原料などとして有用な新規なフルオレン骨格含有化合物、およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記のような新規なフルオレン骨格含有化合物を効率よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、酸触媒(硫酸など)の存在下で、フルオレノン類と、フェノール性ヒドロキシル基を有する芳香族炭化水素(フェノール、クレゾールなど)およびアルコール性ヒドロキシル基を有する芳香族炭化水素(例えば、フェノキシエタノールなど)とを反応させると、意外にも、フルオレンの9位にこれらの芳香族炭化水素に対応する基が1個ずつ置換した化合物が比較的高純度で得られること、このような化合物は、反応性の異なるフェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有しており、モノマー原料や希釈剤(又は希釈剤原料)などとして有用であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明のフルオレン化合物は、下記式(1)で表される。
Figure 0005543817
(式中、環ZおよびZは同一又は異なる芳香族炭化水素環を示し、Rは置換基を示し、Rはアルキレン基を示し、RおよびRは同一又は異なる置換基を示し、kは0〜4の整数、mは1以上の整数、nは1以上の整数、pは1以上の整数、qおよびrはそれぞれ0以上の整数である。)
上記式(1)において、環Zおよび環Zは同一又は異なってベンゼン環又はナフタレン環であってもよく、RはC2−4アルキレン基であってもよく、mは1〜10(例えば、1〜6)程度であってもよい。また、前記式(1)において、nおよびpは、それぞれ1〜3程度(特に、1)であってもよい。
代表的には、前記式(1)において、環ZおよびZが同一又は異なってベンゼン環又はナフタレン環、RがC2−4アルキレン基、mが1〜4、nおよびpが1、RおよびRが同一又は異なって炭化水素基(例えば、アルキル基、アリール基など)又はアルコキシ基、qおよびrがそれぞれ0〜2であってもよい。
このような本発明のフルオレン化合物は、2種の異なるヒドロキシル基を有する化合物であり、そのまま又は必要に応じて誘導体化(例えば、(メタ)アクリレート化、グリシジルエーテル化など)した化合物として、樹脂原料(樹脂モノマーなど)や希釈剤として好適に利用できる。そのため、前記フルオレン化合物(又はその誘導体、例えば、前記フルオレン化合物の(メタ)アクリレート、前記フルオレン化合物のグリシジルエーテルなど)は、特に、樹脂原料又は希釈剤に用いるための化合物であってもよい。
本発明には、酸触媒の存在下、下記式(2)
Figure 0005543817
(式中、R、kは前記と同じ。)で表される化合物と、下記式(3)
Figure 0005543817
(式中、Z、R、R、m、nは前記と同じ。)
で表される化合物および下記式(4)
Figure 0005543817
(式中、Z、R、p、rは前記と同じ。)
で表される化合物とを反応させて、前記フルオレン化合物(前記式(1)で表されるフルオレン化合物)を製造する方法も含まれる。
この方法において、前記式(3)で表される化合物と前記式(4)で表される化合物との割合は、例えば、前者/後者(モル比)=95/5〜30/70程度であってもよい。前記方法において、代表的には、前記式(3)で表される化合物と前記式(4)で表される化合物との割合が、前者/後者(モル比)=90/10〜40/60程度であり、かつ酸触媒の使用量が前記式(2)で表される化合物100重量部に対して30重量部以上であってもよい。
本発明の化合物は、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有するフルオレン化合物であり、希釈剤(又は希釈剤原料)、モノマー原料、樹脂用開始剤などとして有用である。そして、このような化合物は、反応性の異なるフェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有しているため、これらのヒドロキシル基のいずれか一方を選択的に変性した誘導体を効率よく得ることができる。
例えば、本発明のフルオレン化合物を(メタ)アクリル酸と反応させると、アルコール性ヒドロキシル基が(メタ)アクリロイル化された(メタ)アクリレート(例えば、モノ(メタ)アクリレート)が効率よく得られ、エピクロロヒドリンと反応させると、フェノール性ヒドロキシル基がグリシジルエーテル化されたエポキシ化合物(例えば、モノグリシジルエーテル)が効率よく得られる。
そして、このような化合物やその誘導体[例えば、(メタ)アクリレート(モノ(メタ)アクリレートなど)、グリシジルエーテル(モノグリシジルエーテルなど)など]は、9,9−ビスアリールフルオレン骨格を有しており、高耐熱性や優れた光学的特性(低複屈折、高屈折率など)を付与できる樹脂改質剤又はその原料(特に、希釈剤又は希釈剤原料)として特に有用である。しかも、誘導体化した場合、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基のうち、いずれか一方を選択的に残存させることができるため、残存したヒドロキシル基由来の特性をも備えている。例えば、モノ(メタ)アクリレートなどでは、効率よく、フェノール性ヒドロキシル基を残存させることができるが、このようなヒドロキシル基により基材に対する密着性に優れた樹脂を得ることができる。また、このような残存したヒドロキシル基を利用してさらに誘導体化(変性)することもできる。
また、本発明では、フルオレノン類と、フェノール性ヒドロキシル基を有する芳香族炭化水素およびアルコール性ヒドロキシ基を有する芳香族炭化水素とを同一の反応系で反応させることができるため、実質的に一段階の反応で、上記のようなフルオレン骨格含有化合物を効率よく製造できる。
[式(1)で表されるフルオレン化合物]
本発明の化合物(フルオレン化合物)は、下記式(1)で表される。
Figure 0005543817
(式中、環ZおよびZは同一又は異なる芳香族炭化水素環を示し、Rは置換基を示し、Rはアルキレン基を示し、RおよびRは同一又は異なる置換基を示し、kは0〜4の整数、mは1以上の整数、nは1以上の整数、pは1以上の整数、qおよびrはそれぞれ0以上の整数である。)
上記式(1)において、環ZおよびZで表される芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、縮合多環式芳香族炭化水素環[例えば、縮合二環式炭化水素環(例えば、ナフタレンなどのC8−20縮合二環式炭化水素環、好ましくはC10−16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式芳香族炭化水素環(例えば、アントラセン、フェナントレンなど)などの縮合2乃至4環式芳香族炭化水素環]などが挙げられる。環Zは、ベンゼン環又はナフタレン環であるのが好ましい。なお、2つの環ZおよびZは、同一又は異なっていてもよく、例えば、一方の環がベンゼン環、他方の環がナフタレン環などであってもよい。また、フルオレンの9位に置換する環Zの置換位置は、特に限定されない。例えば、環Zがナフタレン環の場合、フルオレンの9位に置換する環Zに対応する基は、1−ナフチル基、2−ナフチル基などであってもよい。
また、前記式(1)において、基Rで表される置換基としては、通常、非反応性置換基、例えば、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、炭化水素基[例えば、アルキル基、アリール基(フェニル基などのC6−10アリール基)など]などであってもよく、シアノ基又はアルキル基(特にアルキル基)である場合が多い。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などのC1−6アルキル基(例えば、C1−4アルキル基、特にメチル基)などが例示できる。なお、kが複数(2以上)である場合、基Rは互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。また、フルオレン(又はフルオレン骨格)を構成する2つのベンゼン環に置換する基Rは同一であってもよく、異なっていてもよい。また、フルオレンを構成するベンゼン環に対する基Rの結合位置(置換位置)は、特に限定されない。好ましい置換数kは、0〜1、特に0である。なお、フルオレンを構成する2つのベンゼン環において、置換数kは、互いに同一又は異なっていてもよい。
前記式(1)において、基Rで表されるアルキレン基としては、特に限定されないが、例えば、C2−10アルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブタン−1,2−ジイル基、ヘキシレン基などのC2−6アルキレン基)などが例示でき、特に、C2−4アルキレン基(特に、エチレン基、プロピレン基などのC2−3アルキレン基)が好ましい。なお、Rは、同一の又は異なるアルキレン基であってもよい(すなわち、mが複数である場合、Rは同一又は異なっていてもよい)。すなわち、mが2以上の場合、ポリアルコキシ(ポリオキシアルキレン)基[−(OR−]は、同一のオキシアルキレン基で構成されていてもよく、複数のオキシアルキレン基(例えば、オキシエチレン基とオキシプロピレン基など)で構成されていてもよい。
オキシアルキレン基(OR)の数(付加モル数)mは、例えば、1〜15程度の範囲から選択でき、例えば、1〜10、好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6、特に1〜4であってもよく、通常1〜2であってもよい。
前記式(1)において、基−[O−(RO)−H]の数nは、例えば、1〜4、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2であり、特に1であってもよい。また、前記式(1)において、ヒドロキシル基の数pは、例えば、1〜4、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2であり、特に1であってもよい。式(1)において、n及び/又はpが1であるフルオレン化合物を用いると、一官能の誘導体(例えば、モノ(メタ)アクリレート、モノグリシジルエーテルなど)を効率よく得ることができる。
なお、nおよびpは同一又は異なる数であってもよい。
基−[O−(RO)−H]やヒドロキシル基の置換位置は、特に限定されないが、環Z及び/又はZが縮合多環式芳香族炭化水素環である場合、フルオレンの9位に結合した炭化水素環とは別の炭化水素環に置換している場合が多い。例えば、環Z又はZがナフタレン環である場合、基−[O−(RO)−H]又はヒドロキシル基の置換位置は、5〜8位である場合が多い。
また、前記式(1)において、置換基RおよびRとしては、通常、ヒドロキシル基および基−[O−(RO)−H](式中、Rおよびmは前記と同じ。)以外の基、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのC1−12アルキル基、好ましくはC1−8アルキル基、さらに好ましくはC1−6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロへキシル基などのC5−10シクロアルキル基、好ましくはC5−8シクロアルキル基、さらに好ましくはC5−6シクロアルキル基など)、アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などのC6−14アリール基、好ましくはC6−10アリール基、さらに好ましくはC6−8アリール基など)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基などのC6−10アリール−C1−4アルキル基など)などの炭化水素基;アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのC1−12アルコキシ基、好ましくはC1−8アルコキシ基、さらに好ましくはC1−6アルコキシ基など)、シクロアルコキシ基(シクロへキシルオキシ基などのC5−10シクロアルコキシ基など)、アリールオキシ基(フェノキシ基などのC6−10アリールオキシ基)、アラルキルオキシ基(例えば、ベンジルオキシ基などのC6−10アリール−C1−4アルキルオキシ基)などの基−OR[式中、Rは炭化水素基(前記例示の炭化水素基など)を示す。];アルキルチオ基(メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基などのC1−20アルキルチオ基、好ましくはC1−8アルキルチオ基、さらに好ましくはC1−6アルキルチオ基など)、シクロアルキルチオ基(シクロへキシルチオ基などのC5−10シクロアルキルチオ基など)、アリールチオ基(チオフェノキシ基などのC6−10アリールチオ基)、アラルキルチオ基(例えば、ベンジルチオ基などのC6−10アリール−C1−4アルキルチオ基)などの基−SR(式中、Rは前記と同じ。);アシル基(アセチル基などのC1−6アシル基など);アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基などのC1−4アルコキシ−カルボニル基など);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など);ニトロ基;シアノ基;メルカプト基;カルボキシル基;アミノ基;カルバモイル基;置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基などのジアルキルアミノ基など);スルホニル基;これらの置換基同士が結合した置換基[例えば、アルコキシアリール基(例えば、メトキシフェニル基などのC1−4アルコキシC6−10アリール基)、アルコキシカルボニルアリール基(例えば、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基などのC1−4アルコキシ−カルボニルC6−10アリール基など)]などが挙げられる。
これらのうち、代表的には、基RおよびRは、炭化水素基、−OR(式中、Rは炭化水素基を示す。)、−SR(式中、Rは前記と同じ。)、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換アミノ基などであってもよい。
好ましい基RおよびRとしては、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、C1−6アルキル基)、シクロアルキル基(例えば、C5−8シクロアルキル基)、アリール基(例えば、C6−10アリール基)、アラルキル基(例えば、C6−8アリール−C1−2アルキル基)など]、アルコキシ基(C1−4アルコキシ基など)などが挙げられる。特に、RおよびRは、アルキル基[C1−4アルキル基(特にメチル基)など]、アリール基[例えば、C6−10アリール基(特にフェニル基)など]などの炭化水素基(特に、アルキル基)であるのが好ましい。
なお、RおよびRは、同一又は異なる基であってもよい。
前記式(1)において、基Rの数qは、環Zの種類に応じて選択でき、例えば、0〜4、好ましくは0〜3、さらに好ましくは0〜2であってもよい。また、前記式(1)において、基Rの数rは、環Zの種類に応じて選択でき、例えば、0〜4、好ましくは0〜3、さらに好ましくは0〜2であってもよい。なお、qおよびrは、同一又は異なる数であってもよい。
代表的な前記式(1)で表される化合物には、例えば、9−(ヒドロキシフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−ヒドロキシフェニル−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}、9−(ヒドロキシ−アルキルフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−(ヒドロキシ−C1−4アルキルフェニル)−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}、9−(ヒドロキシ−アリールフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−(ヒドロキシ−C6−10アリールフェニル)−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}、9−(ヒドロキシフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)−アルキルフェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンなどの9−ヒドロキシフェニル−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)−C1−4アルキルフェニル]フルオレン}、9−(ヒドロキシ−アルキルフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)−アルキルフェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンなどの9−(ヒドロキシ−C1−4アルキルフェニル)−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)−C1−4アルキルフェニル]フルオレン}、9−(ヒドロキシ−アリールフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレンなどの9−(ヒドロキシ−C6−10アリールフェニル)−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)−C1−4アルキルフェニル]フルオレン}などの式(1)において、環ZおよびZがベンゼン環である化合物;これらの化合物に対応し、環ZおよびZの少なくとも一方がナフタレン環である化合物{例えば、9−(6−ヒドロキシ−2−ナフチル)−9−ビス[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ナフチル]フルオレンなどの9−(ヒドロキシナフチル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)ナフチル]フルオレン}が挙げられる。
(製造方法)
本発明のフルオレン化合物は、特に限定されないが、通常、酸触媒の存在下、下記式(2)
Figure 0005543817
(式中、R、kは前記と同じ。)で表される化合物(フルオレノン類などということがある)と、下記式(3)
Figure 0005543817
(式中、Z、R、R、m、nは前記と同じ。)
で表される化合物(フェノキシアルカノール類などということがある)および下記式(4)
Figure 0005543817
(式中、Z、R、p、rは前記と同じ。)
で表される化合物(フェノール類などということがある)とを反応させることにより製造できる。
従来、酸触媒の存在下で、フルオレノン類と反応させる場合、フェノール性ヒドロキシル基を有する上記式(4)で表される化合物(例えば、フェノール、クレゾール、ナフトールなど)の反応性は、アルコール性ヒドロキシル基を有する上記式(3)で表される化合物(例えば、2−フェノキシエタノールなど)の反応性に比べて高いことが知られている。そのため、フルオレノン類を、フェノキシアルカノール類と反応させる場合、フェノール類と反応させる場合に比べて、酸触媒の量を多くするなどして、フルオレノン類の9位に、2つのフェノキシアルカノール類が置換した化合物{例えば、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなど}が製造されている。
このような事実から、フルオレノン類と、フェノール類およびフェノキシエタノール類とを反応させると、フルオレノン類の9位に2つのフェノール類が置換した化合物[例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンなど]が優先的に生成し、その後、フルオレノン類の9位に、2つのフェノキシアルカノール類が置換した化合物が生成するものと考えられるが、意外にも、フルオレノン類の9位にフェノール類およびフェノキシアルカノール類が1個ずつ置換した化合物(すなわち、前記式(1)で表されるフルオレン化合物)が得られることがわかった。
このようなフルオレン化合物が生成する理由は定かではないが、反応初期においては、フルオレノン類の9位に2つのフェノール類が置換(付加)した化合物が生成するものの、この付加反応は平衡反応であるためか、徐々に付加したフェノール類とフェノキシアルカノール類との置換反応が生じて平衡に達し、最終的に本発明のフルオレン化合物が得られるものと考えられる。
なお、前記式(1)で表されるフルオレン化合物は、前記式(1)においてmが0である化合物と、オキシアルキレン基(OR)に対応する化合物[例えば、アルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシドなどのC2−4アルキレンオキシド)、アルキレンカーボネート(例えば、エチレンカーボネートなどのC2−4アルキレンカーボネート)]とを反応させることなどにより製造してもよいが、一方の環Zにのみオキシアルキレン基(OR基)を効率よく導入することは困難である。
原料として使用する前記式(2)で表される化合物(フルオレノン類)としては、例えば、フルオレノンが挙げられる。フルオレノン類の純度は、特に限定されないが、通常、95重量%以上であり、好ましくは98重量%以上、さらに好ましくは99重量%以上である。
原料として使用する前記式(3)で表される化合物としては、例えば、アルキレングリコールモノフェニルエーテル類[例えば、アルキレングリコールモノフェニルエーテル(例えば、2−フェノキシエタノール(エチレングリコールモノフェニルエーテル)、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノフェニルエーテルなどのC2−4アルキレングリコールモノフェニルエーテル)、アルキレングリコールモノアルキルフェニルエーテル(例えば、2−(2−メチルフェノキシ)エタノール、2−(2,6−ジメチルフェノキシ)エタノールなどのC2−4アルキレングリコールモノ(C1−4アルキルフェニル)エーテル)、アルキレングリコールモノ(アリールフェニル)エーテル(例えば、エチレングリコールモノビフェニリルエーテル(エチレングリコールモノ(2−ビフェニリル)エーテルなど)などのC2−4アルキレングリコールモノ(C6−10アリールフェニル)エーテル)など]などの前記式(3)において、nおよびmがいずれも1であるアルコール;ジアルキレングリコールモノフェニルエーテル類[例えば、ジアルキレングリコールモノフェニルエーテル(例えば、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテルなどのジC2−4アルキレングリコールモノフェニルエーテル)など]などのnが1、mが2以上であるアルコール;これらに対応し、nが2以上であるアルコール;これらに対応し、環Zがナフタレン環であるアルコール(アルキレングリコールモノナフチルエーテル類など)などが挙げられる。
好ましい式(3)で表される化合物は、(ポリ)エチレングリコールモノフェニルエーテル、(ポリ)エチレングリコールモノ(アルキルフェニル)エーテルなどの(ポリ)エチレングリコールモノフェニルエーテル類などの前記式(3)においてnが1である化合物であり、特に、エチレングリコールモノフェニルエーテル類(特に、2−フェノキシエタノール)が好ましい。
また、原料として使用する前記式(4)で表される化合物(フェノール類)としては、例えば、フェノール、アルキルフェノール(例えば、o−クレゾール、2,6−キシレノールなどのC1−4アルキルフェノール)、アリールフェノール(例えば、2−ヒドロキシビフェニルなどのC6−10アリールフェノール)、ポリヒドロキシベンゼン(例えば、カテコール、ピロガロールなどのジ乃至テトラヒドロキシベンゼン)、ナフトール(例えば、2−ナフトールなど)などが挙げられる。
好ましい式(4)で表される化合物は、フェノール、アルキルフェノールなどの前記式(4)においてpが1である化合物である。
反応において、前記式(3)で表される化合物と前記式(4)で表される化合物との割合は、例えば、前者/後者(モル比)=95/5〜5/95、好ましくは90/10〜10/90、さらに好ましくは85/15〜15/85(例えば、80/20〜20/80)程度であってもよい。特に、フルオレノン類に対する前記式(4)で表される化合物の反応性は、通常、前記式(3)で表される化合物の反応性に対して劣る点や平衡反応である点を考慮すると、前記式(3)で表される化合物と前記式(4)で表される化合物との割合を、例えば、前者/後者(モル比)=95/5〜30/70、好ましくは93/7〜35/65、さらに好ましくは90/10〜40/60(例えば、85/15〜45/55)程度であってもよい。
また、反応において、前記式(3)で表される化合物および前記式(4)で表される化合物の総量の割合(使用割合)は、特に限定されないが、前記式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば、0.5〜100モル(例えば、0.7〜70モル)程度の範囲から選択でき、例えば、1〜50モル(例えば、1.2〜30モル)、好ましくは1.5〜20モル(例えば、1.8〜15モル)、さらに好ましくは2〜10モル(例えば、2〜8モル)程度であってもよい。
また、前記式(3)で表される化合物の割合(使用割合)は、前記式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば、0.7〜30モル(例えば、0.8〜20モル)、好ましくは1〜15モル、さらに好ましくは1.2〜10モル(例えば、1.5〜8モル)程度であってもよく、通常1〜7モル(例えば、1〜5モル)程度であってもよい。
さらに、前記式(4)で表される化合物の割合(使用割合)は、前記式(2)で表される化合物1モルに対して、例えば、0.5〜20モル(例えば、0.5〜10モル)、好ましくは0.6〜8モル(例えば、0.7〜10モル)、さらに好ましくは0.8〜5モル(例えば、1〜4モル)程度であってもよく、通常0.3〜3モル(例えば、0.5〜2.5モル)程度であってもよい。
酸触媒としては、無機酸{例えば、硫酸、ハロゲン化水素(塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素など)、ハロゲン化水素酸[例えば、塩酸(例えば、5〜36重量%、好ましくは20〜36重量%程度の塩化水素の水溶液など)、臭化水素酸、ヨウ化水素酸など]、リン酸など}、有機酸{例えば、カルボン酸、スルホン酸[例えば、アルカンスルホン酸(例えば、メタンスルホン酸などのC1−4アルカンスルホン酸など)、アレーンスルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸(p−トルエンスルホン酸など)などのC6−10アレーンスルホン酸)、ハロアルカンスルホン酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸などのハロC1−4アルカンスルホン酸など)など]など}などが挙げられる。前記硫酸には、希硫酸(例えば、濃度30〜90重量%程度の硫酸)、濃硫酸(例えば、濃度90重量%以上の硫酸)、発煙硫酸などが含まれ、反応系において硫酸に転化可能であれば、硫酸前駆体として、三酸化硫黄を使用してもよい。通常、硫酸として、HSO換算で、80〜99重量%(例えば、85〜98重量%)、好ましくは90〜97.5重量%程度の硫酸(濃硫酸)を使用してもよい。
また、酸触媒として固体酸を使用することもできる。固体酸としては、無機固体酸[金属化合物(SiO、Al、TiO、Fe、ZrO、SnO、Vなどの酸化物、SiO−Al、SiO−TiO、TiO−ZrO、SiO−ZrOなどの複合酸化物、ZnSなどの硫化物、CaSO、Fe(SO、CuSO、NiSO、Al(SO、MnSO、BaSO、CoSO、ZnSOなどの硫酸塩、P、Mo、V、W、Siなどの元素を含有するポリ酸(AlPO、Tiのリン酸塩などのリン酸塩など)など);(NHSOなどの非金属硫酸塩;粘土鉱物(酸性白土、モンモリロナイトなど);ゼオライト(酸性OH基を有するY型、X型、A型、ZSM5、モルデナイト、VIPI、AlPO−5、AlPO−11など);カオリンなど]、有機固体酸(イオン交換樹脂など)などを例示できる。固体酸は、固体酸の種類に応じて多孔性又は非多孔性であってもよい。
イオン交換樹脂としては、主に、強酸性陽イオン交換樹脂[例えば、スルホン酸基を有するイオン交換樹脂[スチレン−ジビニルベンゼンコポリマーなどの架橋ポリスチレンのスルホン化物、スルホン酸基(又は−CFCFSOH基)を有する含フッ素樹脂(例えば、[2−(2−スルホテトラフルオロエトキシ)ヘキサフルオロプロポキシ]トリフルオロエチレンとテトラフルオロエチレンとのブロック共重合体(デュポン社製のナフィオン)などの含フッ素イオン交換樹脂など]など]、弱酸性陽イオン交換樹脂[例えば、カルボン酸基を有するイオン交換樹脂(メタクリル酸−ジビニルベンゼンコポリマーなど)など]などの陽イオン交換樹脂(酸型イオン交換樹脂)などを使用できる。また、分子内に臭素を導入した耐熱性のイオン交換樹脂も使用できる。これらの固体酸の中でも、陽イオン交換樹脂が好ましい。
イオン交換樹脂は、ゲル型イオン交換樹脂であってもよいが、通常、触媒活性の点より、ポーラス型イオン交換樹脂[ミクロポアーの他にマクロポアー(例えば、孔径が50〜1000Å程度の細孔)を有するイオン交換樹脂]が好ましい。ポーラス型イオン交換樹脂のうち、例えば、ジビニルベンゼンの比率(架橋度)の高いスチレン−ジビニルベンゼンコポリマーを基体としたイオン交換樹脂は、ハイポーラス樹脂と呼ばれる。ポーラス型イオン交換樹脂の多孔度は、通常、0.03〜0.6cm/g程度であり、例えば、0.05〜0.55cm/g、好ましくは0.1〜0.5cm/g、さらに好ましくは0.15〜0.45cm/g(特に0.2〜0.4cm/g)程度であってもよい。イオン交換樹脂の窒素吸着比表面積は、通常、10〜90m/g程度であり、例えば、15〜80m/g、好ましくは20〜70m/g、さらに好ましくは25〜60m/g(特に30〜50m/g)程度であってもよい。固体酸として、例えば、バイエル社製の「レバチットK2649」;オルガノ社製の「アンバーリスト31」、「アンバーリスト131」、「アンバーリスト121」;デュポン社製の「ナフィオン」などの市販のイオン交換樹脂を使用してもよい。
固体酸の形態は、特に制限はなく、膜状であってもよいが、通常、粒状であり、微粒状であってもよい。
好ましい酸触媒には、硫酸、スルホン酸、固体酸などが含まれる。
酸触媒は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。酸触媒(例えば、前記無機酸又は前記有機酸)の使用量は、酸触媒の種類に応じて選択できるが、例えば、前記式(2)で表される化合物100重量部に対して、0.1〜1000重量部(例えば、1〜800重量部)、好ましくは3〜700重量部、さらに好ましくは5〜500重量部、特に10〜300重量部(例えば、20〜200重量部)程度であってもよく、通常30重量部以上(例えば、30〜500重量部、好ましくは40〜400重量部、さらに好ましくは50〜300重量部程度)であってもよい。
また、酸触媒の使用量は、前記式(2)で表される化合物1モルに対して、0.1〜100モル(例えば、0.3〜50モル)、好ましくは0.5〜30モル、さらに好ましくは0.7〜20モル(例えば、1〜10モル)程度であってもよく、通常0.5〜10モル(例えば、1〜5モル)程度であってもよい。
さらに、酸触媒の使用量は、前記式(3)で表される化合物および前記式(4)で表される化合物の総量1モルに対して、0.05〜80モル(例えば、0.1〜50モル)、好ましくは0.2〜20モル、さらに好ましくは0.3〜10モル(例えば、0.4〜8モル)程度であってもよく、通常0.3〜5モル(例えば、0.5〜3モル)程度であってもよい。
反応は、通常、酸触媒に加えて、助触媒としてのチオール類を併用して行ってもよい。酸触媒とチオール類とを組み合わせると、反応を有効に進行できる。
チオール類としては、助触媒として機能する慣用のチオール類、例えば、メルカプトカルボン酸(チオ酢酸、β−メルカプトプロピオン酸、α−メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸、チオシュウ酸、メルカプトコハク酸、メルカプト安息香酸など)、アルキルメルカプタン(例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどのC1−20アルキルメルカプタン、好ましくはC1−16アルキルメルカプタンなど)、アラルキルメルカプタン(ベンジルメルカプタンなど)などが挙げられる。
これらのチオール類のうち、メルカプトカルボン酸[例えば、メルカプトC2−6アルカン酸(例えば、β−メルカプトプロピオン酸)などのメルカプトアルカン酸]、アルキルメルカプタン(例えば、C1−16アルキルメルカプタン)が好ましく、特に、メルカプトカルボン酸が好ましい。チオール類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
チオール類を使用する場合、チオール類の使用量は、前記式(2)で表される化合物100重量部に対して、0.1〜100重量部程度の範囲から選択でき、例えば、0.5〜80重量部、好ましくは1〜70重量部、さらに好ましくは2〜50重量部程度であってもよい。
また、チオール類の使用量は、酸触媒100重量部に対して、0.1〜100重量部程度の範囲から選択でき、例えば、0.3〜80重量部、好ましくは0.5〜50重量部、さらに好ましくは1〜20重量部程度であってもよい。
反応は、溶媒の非存在下で行ってもよく、溶媒中で行ってもよい。溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルカノール)、エーテル系溶媒(ジエチルエーテルなどのジアルキルエーテル類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類など)、ハロゲン系溶媒(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類など)、芳香族系溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、アニソールなど)などの有機溶媒が挙げられる。また、過剰量の前記式(3)で表される化合物や前記式(4)で表される化合物を溶媒として使用してもよい。溶媒は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
反応温度は、酸触媒、チオール類などの種類に応じて選択できるが、通常、0〜180℃、好ましくは10〜150℃、好ましくは20〜120℃(例えば、40〜100℃)程度で行う場合が多い。また、反応時間は、原料の種類、反応温度や溶媒中の濃度などに応じて調整でき、例えば、30分〜48時間、好ましくは1〜36時間、さらに好ましくは2〜24時間程度であってもよく、通常5時間以上(例えば、6〜48時間、好ましくは8〜36時間、さらに好ましくは10〜24時間程度)であってもよい。前記のように平衡反応であることを考慮すると、比較的長い時間を反応に要してもよい。
また、反応は、攪拌しながら行ってもよく、空気中又は不活性雰囲気(窒素、希ガスなど)中で行ってもよく、常圧又は加圧下で行ってもよい。なお、反応の進行は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)などにより確認(又は追跡)することもできる。
反応終了後の反応混合物には、通常、生成した前記式(1)で表される化合物以外に、未反応の前記式(2)で表される化合物、未反応の前記式(3)で表される化合物、触媒(酸触媒、チオール類)、副反応生成物などが含まれている。そのため、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により目的化合物を分離精製できる。
本発明のフルオレン化合物は、反応性の異なる2種のヒドロキシル基(すなわち、アルコール性ヒドロキシル基およびフェノール性ヒドロキシル基)を有するフルオレン骨格含有化合物であり、種々の用途(希釈剤など)に使用できる。このような用途において、本発明のフルオレン化合物は、そのまま使用してもよく、誘導体化して使用してもよい。例えば、樹脂(例えば、エポキシ樹脂、熱(又は光)硬化性(メタ)アクリル系樹脂などの熱又は光硬化性樹脂)の希釈剤として使用する場合、前記式(1)で表される化合物の誘導体(例えば、(メタ)アクリレート(モノ(メタ)アクリレートなど)、グリシジルエーテル(モノグリシジルエーテルなど)など)として使用してもよい。このため、本発明には、前記式(1)で表されるフルオレン化合物の誘導体も含まれる。
[式(1)で表されるフルオレン化合物の誘導体]
本発明のフルオレン化合物のヒドロキシル基は、反応性が異なる2種のヒドロキシル基を有しているため、その異なる反応性を利用して、所望の誘導体を幅広い範囲で効率よく得ることができる。式(1)で表されるフルオレン化合物の誘導体としては、用途に応じて特に限定されないが、代表的な誘導体には、例えば、式(1)で表される化合物を原料とする重合性不飽和基を有する化合物、式(1)で表される化合物を原料とする架橋性基を有する含有化合物などが含まれる。
代表的な前記重合性不飽和基を有する化合物としては、例えば、前記式(1)で表される化合物の(メタ)アクリレートなどが挙げられる。(メタ)アクリレートは、前記式(1)で表される化合物と(メタ)アクリル酸などとを反応させることにより得られるが、フェノール性ヒドロキシル基よりも、アルコール性ヒドロキシル基と(メタ)アクリル酸との反応が進行しやすいため、下記式(1A)で表される化合物が効率よく得られる。
Figure 0005543817
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示す。Z、Z、R、R、R、R、k、m、p、qおよびrは前記と同じ。)
上記式(1A)で表される化合物において、Z、Z、R、R、R、R、k、m、p、qおよびrは前記と同じであり、好ましい態様も前記と同様である。特に、式(1A)において、nが1である化合物は、単官能性(メタ)アクリレートとして、希釈剤、モノマー原料(熱可塑性樹脂原料)などとして好適である。
前記式(1A)で表される代表的な化合物としては、例えば、9−(ヒドロキシフェニル)−9−[((メタ)アクリロイルオキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシフェニル)−9−[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−ヒドロキシフェニル−9−[((メタ)アクリロイルオキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}、9−(ヒドロキシ−アルキルフェニル)−9−[((メタ)アクリロイルオキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−9−[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−(ヒドロキシ−C1−4アルキルフェニル)−9−[((メタ)アクリロイルオキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}、9−(ヒドロキシ−アリールフェニル)−9−[((メタ)アクリロイルオキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−(メタ)アクリロイルオキシ−3−フェニルフェニル)−9−[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−(ヒドロキシ−C6−10アリールフェニル)−9−[((メタ)アクリロイルオキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}などの前記式(1A)においてnが1である化合物などが含まれる。
なお、前記式(1A)で表される化合物は、慣用の方法、例えば、前記式(1)で表される化合物と、(メタ)アクリル酸又はその誘導体(酸ハライド、酸無水物など)とを反応させることにより製造できる。
また、代表的な前記架橋性基を有する化合物としては、例えば、前記式(1)で表される化合物のグリシジルエーテルなどが挙げられる。グリシジルエーテルは、前記式(1)で表される化合物とエピクロロヒドリンなどとを反応させることにより得られるが、アルコール性ヒドロキシル基よりも、フェノール性ヒドロキシル基との反応が進行しやすいため、下記式(1B)で表される化合物が効率よく得られる。
Figure 0005543817
(式中、Z、Z、R、R、R、R、k、m、p、qおよびrは前記と同じ。)
上記式(1B)で表される化合物において、Z、Z、R、R、R、R、k、m、p、qおよびrは前記と同じであり、好ましい態様も前記と同様である。特に、式(1B)において、pが1である化合物は、単官能性エポキシ化合物(モノグリシジルエーテル)として、希釈剤などとして好適である。
前記式(1B)で表される代表的な化合物としては、例えば、9−(グリシジルオキシフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−グリシジルオキシフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−グリシジルオキシフェニル−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}、9−(グリシジルオキシ−アルキルフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−グリシジルオキシ−3−メチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9−(4−グリシジルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−(グリシジルオキシ−C1−4アルキルフェニル)−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}、9−(グリシジルオキシ−アリールフェニル)−9−[(ヒドロキシアルコキシ)フェニル]フルオレン{例えば、9−(4−グリシジルオキシ−3−フェニルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンなどの9−(グリシジルオキシ−C6−10アリールフェニル)−9−[(ヒドロキシC2−4アルコキシ)フェニル]フルオレン}などの前記式(1B)においてpが1である化合物などが含まれる。
なお、前記式(1B)で表される化合物は、慣用の方法、例えば、前記式(1)で表される化合物と、エピクロロヒドロリンとを反応させることにより製造できる。
本発明の化合物(又はその誘導体)は、前記のように種々の用途に利用でき、特に、樹脂モノマー、樹脂用改質剤(希釈剤、重合開始剤、末端封鎖剤、共重合性単量体(又は樹脂の変性剤)など)として好適に用いることができる。特に、希釈剤(又は希釈剤の構成成分)として、前記化合物(又はその誘導体)を用いることにより、熱又は光硬化性樹脂のハンドリング性を向上させつつ、高耐熱性や優れた光学的特性(低複屈折、高屈折率など)を熱又は光硬化性樹脂(又はその硬化物)に付与できるため、極めて有用である。また、前記式(1)で表される化合物のモノ(メタ)アクリレートなどの1つの重合性不飽和基を有する化合物は、熱可塑性樹脂のモノマーとして使用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
1Lのセパラブルフラスコに、9−フルオレノン(大阪ガスケミカル(株)製、純度99.5%)18g(0.1モル)、オルトクレゾール21.6g(0.2モル)、2−フェノキシエタノール27.6g(0.2モル)、3−メルカプトプロピオン酸1gを添加した後に、60℃まで加熱して溶解させた。その後、触媒としての硫酸29.4gを1時間かけて滴下した後、60℃に維持して18時間反応させた。得られた反応液からHPLCにて分取した成分をFD−MSおよびNMRにて分析し、下記式で表される化合物{すなわち、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン}が得られたことを確認した。
Figure 0005543817
なお、HPLCにより算出した9−フルオレノン基準の生成物の収率は、上記式で表される化合物が48.8%、副生した9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが20.4%、副生した9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが17.9%であった。
(実施例2)
実施例1において、オルトクレゾール21.6gを8.6g(0.08モル)に代えるとともに、2−フェノキシエタノール27.6gを20.7g(0.15モル)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、反応させ、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンを得た。
なお、HPLCにより算出した9−フルオレノン基準の生成物の収率は、前記式で表される化合物が43.7%、副生した9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが31.9%、副生した9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが7.3%であった。
(実施例3)
実施例1において、オルトクレゾール21.6gを10.8g(0.1モル)に代えるとともに、2−フェノキシエタノール27.6gを55.2g(0.4モル)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、反応させ、9−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンを得た。
なお、HPLCにより算出した9−フルオレノン基準の生成物の収率は、前記式で表される化合物が47.4%、副生した9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレンが23.2%、副生した9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが12.2%であった。
本発明の化合物(又はその誘導体)は、2種のヒドロキシル基を有するフルオレン骨格含有化合物(又はその誘導体)であり、樹脂原料、重合開始剤、末端封鎖剤[又は封止剤、例えば、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)の末端封鎖剤、熱可塑性樹脂(例えば、ポリエステル系樹脂など)の末端封鎖剤など]、希釈剤などの用途に好適に使用できる。特に、前記化合物の誘導体((メタ)アクリレート、グリシジルエーテルなど)は、樹脂原料(モノマー)、希釈剤(反応性希釈剤)として好適に使用できる。そして、本発明の化合物(又はその誘導体)をこのような用途に使用することにより、高耐熱性、高屈折率などの優れた特性を有するフルオレン骨格(9,9−ビスアリールフルオレン骨格)を簡便に樹脂(又はその硬化物)などに導入できる。

Claims (8)

  1. 下記式(1)で表されるフルオレン化合物。
    Figure 0005543817
    (式中、環ZおよびZは同一又は異なる芳香族炭化水素環を示し、Rは置換基を示し、Rはアルキレン基を示し、RおよびRは同一又は異なる置換基を示し、kは0〜4の整数、mは1以上の整数、nは1以上の整数、pは1以上の整数、qおよびrはそれぞれ0以上の整数である。)
  2. 式(1)において、環Zおよび環Zが同一又は異なってベンゼン環又はナフタレン環、RがC2−4アルキレン基、mが1〜10である請求項1記載のフルオレン化合物。
  3. 式(1)において、nおよびpがそれぞれ1〜3である請求項1又は2記載のフルオレン化合物。
  4. 式(1)において、nおよびpが1である請求項1〜3のいずれかに記載のフルオレン化合物。
  5. 式(1)において、環ZおよびZが同一又は異なってベンゼン環又はナフタレン環、RがC2−4アルキレン基、mが1〜4、nおよびpが1、RおよびRが同一又は異なって炭化水素基又はアルコキシ基、qおよびrがそれぞれ0〜2である請求項1〜4のいずれかに記載のフルオレン化合物。
  6. 酸触媒の存在下、下記式(2)
    Figure 0005543817
    (式中、R、kは前記と同じ。)で表される化合物と、下記式(3)
    Figure 0005543817
    (式中、Z、R、R、m、nは前記と同じ。)
    で表される化合物および下記式(4)
    Figure 0005543817
    (式中、Z、R、p、rは前記と同じ。)
    で表される化合物とを反応させて、請求項1〜5のいずれかに記載のフルオレン化合物を製造する方法。
  7. 式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物との割合が、前者/後者(モル比)=95/5〜30/70である請求項6記載の製造方法。
  8. 式(3)で表される化合物と式(4)で表される化合物との割合が、前者/後者(モル比)=90/10〜40/60であり、かつ酸触媒の使用量が式(2)で表される化合物100重量部に対して30重量部以上である請求項6又は7記載の製造方法。
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