JP5542616B2 - 天吊型空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、室内天井に吊り下げられて設置される天吊型空気調和装置に関する。
従来、室内熱交換器、送風機を収納した筐体の底面に吸込グリルを備えると共に、前記筐体の両側面に取り外し自在なサイドカバーを備え、室内天井から吊りボルトで吊り下げられ、室内天井板に略接して設置される天吊型空気調和装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この種のものでは、天井設置後の空気調和装置をメンテナンスするときに、筐体の両側面に設けたサイドカバーを取り外して、例えば両側面から手を入れて内部機器の不具合等を修理することが行われている。
特開2005−164216号公報
ところで、従来の構成では、サイドカバーを取り外すと、筐体の側面が外部に露出し、この側面部は、室内熱交換器の吸い込み空間に連通する構成となっている。
一般的に、天吊型空気調和装置は、この状態で、室内天井から吊りボルトで吊り下げられ、室内天井板に略接して設置されており、例えば室内天井板に変形等が発生していると、サイドカバーと室内天井板との間に隙間が生じ、その隙間から室内空気を筐体の側面部に吸い込み、この側面部から室内熱交換器の吸い込み空間に室内空気が進入する恐れがある。天吊型空気調和装置の運転中に、室内空気が吸込グリルを経ずに室内熱交換器の吸い込み空間に進入すると、フィルタで除去しない室内の塵埃が室内熱交換器に至り、長時間に亘る運転使用時に室内熱交換器が目詰まりする等の問題がある。
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、運転中に室内空気が吸込グリルを経ずに室内熱交換器の吸い込み空間に進入することが抑制される天吊型空気調和装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、室内熱交換器、送風機を収納した筐体の底面に吸込グリルを備えると共に、前記筐体の両側面に取り外し自在なサイドカバーを備え、室内天井から吊りボルトで吊り下げられ、室内天井板に略接して設置される天吊型空気調和装置において、前記サイドカバーと前記室内天井板との間に後付けにより密着設置できるアタッチメントを備えたことを特徴とする。
この場合において、前記アタッチメントが、前記筐体に固定されて前記吊りボルトを保持する吊り金具と、前記室内天井板との間に後付けにより保持可能であってもよい。
前記アタッチメントが、シール材付き板金製であってもよい。
前記アタッチメントが、前記サイドカバーの上面に貼設されていてもよい。
前記アタッチメントが、前記サイドカバーの内面に貼設されていてもよい。
この発明では、サイドカバーと室内天井板との間に後付けにより密着設置できるアタッチメントを備えたため、例えば室内天井板に変形等が発生し、サイドカバーと室内天井板との間に隙間が生じたとしても、アタッチメントを密着設置することで、その隙間が埋まり、筐体の側面部への室内空気の進入が抑制され、ひいては室内熱交換器の吸い込み空間への室内空気の進入が抑制される。従って、運転中に、室内空気が吸込グリルを経ずに室内熱交換器の吸い込み空間に進入することが抑制されて、フィルタで除去しない室内の塵埃が室内熱交換器に至ることがなく、長時間に亘る運転使用時にあっても室内熱交換器の目詰まりが抑制される。
本発明では、例えば経年変化により、サイドカバーと室内天井板との間に隙間が生じたとしても、アタッチメントを密着設置することで、その隙間が埋まり、筐体の側面部への室内空気の進入が抑制され、ひいては室内熱交換器の吸い込み空間への室内空気の進入が抑制される。従って、運転中に、室内の塵埃が室内熱交換器に至ることが少なくなり、室内熱交換器の目詰まりが抑制される。
実施形態の天吊型空気調和装置の外観構成を示す斜視図である。 空気調和機本体の内部構造を示す断面図である。 空気調和機本体の内部構造を示す平面図である。 実施形態の天吊型空気調和装置を天井側から見た場合の斜視図である。 アタッチメントの装着状態を示す斜視図である。 アタッチメントの斜視図である。 別の実施の形態を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかる天吊型空気調和装置の外観構成を示す斜視図である。図2は、空気調和機本体の内部構造を示す断面図である。図3は、空気調和機本体の内部構造を示す平面図である。
図1に示すように、天吊型空気調和装置1は、空気調和機本体1aと、ケーシング(筐体)12Aを備えている。このケーシング12Aは、空気調和機本体1aの両側に位置する樹脂製のサイドカバー45と、空気調和機本体1aの下部(底部)側に配置された底パネル14および吸込グリル37とを備えている。
ケーシング12Aには、空気調和機本体1aをコントロールするための図示しないリモートコントローラからの指示信号を受信する図示しない受信ユニットがその裏面に配置された受信窓50が設けられている。
図2に示すように、空気調和機本体1aは、天井から吊り下げられた吊りボルト3に引っかけられて室内天井板5の下面に設置・固定されている。この空気調和機本体1aには、前面側に吹出口41が設けられており、前面側から順に、室内熱交換器15、送風機13が配置されている。また、吹出口41内には、風向を調整するためのルーバー51が配置されている。さらに、この他にも空気調和機本体1a内には、電装箱11、冷媒配管29等の各種機器類が収納されている。
本構成の送風機13は、図3に示すように、四台の送風機ユニット21〜24を備えており、これらは一台のモータ25で駆動される回転軸27上に固定・配置されている。室内熱交換器15は、図2に示すようにフィン・チューブ型の熱交換器であり、空気調和機本体1a内に斜めに設置される。この室内熱交換器15には冷媒配管29が接続され、この冷媒配管29は空気調和機本体1aの外に導出され、室外機(図示せず)の圧縮機、減圧装置、室外熱交換器等に接続される。
熱交換器15の下方には、図2に示すように、発泡スチロール製のドレンパン31が設置され、このドレンパン31の下面には板金製パネル33が設置される。ドレンパン31のドレン溜まり31aには、図3に示すようにフレキシブルチューブ32を介してドレンポンプユニット35が接続され、このドレンポンプユニット35に収容されるドレンポンプは、ドレン溜まり31aに収集されたドレンを吸い上げて空気調和機本体1aの外に排出する。送風機13の下方には、図2に示すように、樹脂製の吸込グリル37が設置され、この吸込グリル37には空気清浄用のフィルタ39が取り付けられる。そして、送風機13が駆動されると吸込グリル37およびフィルタ39を通じて室内の空気が空気調和機本体1a内に吸い込まれ、この空気は室内熱交換器15で熱交換された後に、ルーバー51により風向が調整されて、吹出口41を通じて室内に吹き出される。中仕切板43は、空気調和機本体1aの略中央を横断的に仕切る仕切板であり、送風機13は、この中仕切板43にて仕切られた室に配置されている。
図4は、天吊型空気調和装置1を天井側から見た場合の外観構成を示す斜視図であり、手前のサイドカバー45を取り外した状態を示している。この空気調和機本体1aは、例えばメンテナンス時にサイドカバー45を取り外した状態で、ケーシング12Aの側面が外部に露出し、この露出した側面部12Bには、開口12C等、各種隙間が設けられ、開口12Cには送風機13が臨んでおり、従って開口12Cの内側は室内熱交換器15の吸い込み空間に連通する。この開口12Cにはオプションとして例えば吸込グリル37の昇降機構(図示せず)等が接続される。
この天吊型空気調和装置1は、図2に示すように、室内天井から吊りボルト3で吊り下げられ、室内天井板5に略接して設置される。吊りボルト3はケーシング12Aの4隅を支持しており、図4を参照し、ケーシング12Aの両端に固定して設けた吊り金具61の両端の係止溝61Aに引っかけて、ナット13A止め(図5参照。)することにより、ケーシング12Aが支持されている。ここで、吊り金具61の幅寸法Lは、サイドカバー45の一対の上片45A間の内寸法Lとほぼ等しく、サイドカバー45がケーシング12Aの側面に取り付けられたときには、図4の奥側のサイドカバー45に見て取れるように、一対の上片45A間に吊り金具61が嵌るようになっている。ところで、例えば、室内天井板5が経年変化等により波打った場合、サイドカバー45の上面と、室内天井板5の下面との間に隙間δ(図2参照。)が生じ、その隙間δから室内空気をケーシング12Aの側面部12Bに吸い込み、この側面部12Bから、上述のように室内熱交換器15の吸い込み空間に室内空気が進入する恐れがある。運転中に、室内空気が吸込グリル37を経ずに室内熱交換器15に進入すると、フィルタ39で除去しない室内の塵埃が室内熱交換器15に吸い込まれ、室内熱交換器15に目詰まりする。
本実施の形態では、図5に示すように、サイドカバー45の上面と、室内天井板5の下面との間に、アタッチメント65が後付けにより密着設置可能に取り付けられる。このアタッチメント65は、図6に示すように、板金の表裏面を弾性部材のシール材で覆って構成された、いわゆるシール材付き板金製のアタッチメントである。このアタッチメント65の一辺には、2つの略L字状のスリット65Bが形成されている。このアタッチメント65は、図5に示すように、吊りボルト3を保持する吊り金具61の上面と、室内天井板5の下面との間に、後付けにより横方向から差し込まれる。この際には、図6に示すアタッチメント65の表面65Cを、吊り金具61の上面に接しさせて、スリット65Bと吊りボルト3を整合し、スリット65B内に吊りボルト3を導くようにして差し込まれる。アタッチメント65の全長は、サイドカバー45の全長と略一致している。
アタッチメント65の装着手順を説明する。まず4カ所の吊りボルト3のナット13Aを均等に緩めて空気調和機本体1aを水平状態を保持したまま下方にずらし、これにより吊り金具61の上面と、室内天井板5の下面との間にアタッチメント65を挿入可能な程度の隙間を形成し、アタッチメント65を横方向から差し込み、ついで、4カ所の吊りボルト3のナット13Aを締め込んで、吊り金具61の上面と、室内天井板5の下面との間にアタッチメント65を密着固定する。
この実施の形態では、アタッチメント65の装着後に、ケーシング12Aの側面にサイドカバー45を取り付けると、アタッチメント65の表裏のシール材が、吊り金具61の上面、及び室内天井板5の下面の双方に密着するため、アタッチメント65のスリット65B周辺の隙間が減少し、少なくとも吊り金具61の上面と室内天井板5の下面との隙間はほぼ無くなる。また、図4を参照して、サイドカバー45がケーシング12Aの側面に取り付けられたときには、一対の上片45A間に吊り金具61が嵌り、従って、サイドカバー45の上面とアタッチメント65の下面とが密着し、サイドカバー45の上面とアタッチメント65の下面との隙間がほぼ無くなる。
この実施の形態では、アタッチメント65を装着することで、サイドカバー45周辺の隙間が減少し、ケーシング12Aの側面部12Bへの室内空気の吸引、及び室内熱交換器15の吸い込み空間への室内空気の進入を抑制できる。
従って、空気調和装置1の運転中に、室内空気は、ほとんど吸込グリル37を経て室内熱交換器15に進入するため、吸込グリル37のフィルタ39で室内の塵埃が除去され、室内熱交換器15への目詰まりを抑制できる。
以上、一実施の形態に基づいて、本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。アタッチメント65の長さは、サイドカバー45の全長に一致させたが、少なくとも吊り金具61の長さLを越える長さであればよい。アタッチメント65の表裏にシール材を備えたが、少なくとも吊り金具61と密着する面にシール材を備えていればよく、室内天井板5と密着する面のシール材は省略が可能である。
また、例えば、上述した構成のアタッチメント65の代わりに、図7に示すように、サイドカバー45の上面に、シール材としてのアタッチメント165を貼設する構成としてもよい。この構成では、サイドカバー45を取り付けたとき、アタッチメント165の上面が室内天井板5の下面に接触することで隙間が無くなり、サイドカバー45周辺の隙間が減少し、ケーシング12Aの側面部12Bへの室内空気の吸引、及び室内熱交換器15の吸い込み空間への室内空気の進入を抑制できる。また、サイドカバー45の上面に、アタッチメント165を貼設する代わりに、サイドカバー45の内面に、図7に破線及び梨地模様で示すように、略矩形状の厚みを持ったクッション材製のアタッチメント265を貼設する構成としてもよい。この構成によれば、サイドカバー45を取り付けたときに、アタッチメント265が、ケーシング12Aの側面に当たり、側面部12Bに形成された想像線示の開口12C等が閉塞される。従って、仮に、ケーシング12Aの側面部12Bへの室内空気の吸引が起きたとしても、開口12Cが閉塞されるため、室内熱交換器15の吸い込み空間への室内空気の進入を抑制できる。
1 天吊型空気調和装置
1a 空気調和機本体
5 室内天井板
12A ケーシング(筐体)
15 室内熱交換器
37 吸込グリル
39 フィルタ
45 サイドカバー
61 吊り金具
65,165,265 アタッチメント

Claims (5)

  1. 室内熱交換器、送風機を収納した筐体の底面に吸込グリルを備えると共に、前記筐体の両側面に取り外し自在なサイドカバーを備え、室内天井から吊りボルトで吊り下げられ、室内天井板に略接して設置される天吊型空気調和装置において、
    前記サイドカバーと前記室内天井板との間に後付けにより密着設置できるアタッチメントを備えたことを特徴とする天吊型空気調和装置。
  2. 前記アタッチメントが、前記筐体に固定されて前記吊りボルトを保持する吊り金具と、前記室内天井板との間に後付けにより保持可能であることを特徴とする請求項1に記載の天吊型空気調和装置。
  3. 前記アタッチメントが、シール材付き板金製であることを特徴とする請求項2に記載の天吊型空気調和装置。
  4. 前記アタッチメントが、前記サイドカバーの上面に貼設されていることを特徴とする請求項1に記載の天吊型空気調和装置。
  5. 前記アタッチメントが、前記サイドカバーの内面に貼設されていることを特徴とする請求項1に記載の天吊型空気調和装置。
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