JP5542321B2 - 抄紙機用フェルト - Google Patents

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本発明は、抄紙機用フェルトに関するものであり、さらに詳しくは紙を抄造する工程において、抄紙機のワイヤーパート(紙を抄く工程)におけるすき網、プレスパートにおけるプレスフェルト、ドライパートにおける乾燥部のドライキャンバス等として使用する抄紙機用フェルトに関するものである。
抄紙を製造する工程において、ワイヤーパート、プレスパート、ドライパートにおいて抄紙機用フェルトが用いられている。抄紙機用フェルトは、ワイヤーパートでは、漉き上げたばかりの水分を多量に含む紙料集合体(湿紙)を搬送し、次いで、プレスパート、ドライパートへ搬送するとともに湿紙に含まれている水分を搾り出して吸収し、あるいは吸収した水分を外部に排出している。抄紙機用フェルトの役割は、湿紙を次の工程へ搬送することを担っているが、紙の平滑性を高めることと良好に水分を搾り取ることも求められるためにプレスロールにて圧縮されることから、湿潤下で繰り返し圧縮されるので圧縮回復性も求められる。
抄紙機用フェルトを構成する繊維ウェブとしては、ナイロン6やナイロン66からなる繊維が用いられている(特許文献1)。また、ナイロン12繊維を抄紙機用フェルトの繊維ウェブに適用することも提案されている(特許文献2)。ナイロン12繊維は、アミド基含有率の低い部類に属し、低い吸水性であることから吸水による引張強力、弾力率、寸法変化率が少なく、酸化剤等に対する耐薬品性、耐水性、耐摩耗性に優れている。
しかし、近年の抄紙機は、プレス部毎の吸水条件、温度条件、プレス負荷や摩擦等の条件がより厳しくなり、また、白水のクローズド化、ドライランニングの実施等によって、抄紙機用フェルトの素材に求められる要求特性は益々厳しくなっている。ナイロン6繊維やナイロン66繊維では、繰り返し受ける圧縮により扁平化しやすく、扁平化によって搾水性に劣るフェルトは新規なフェルトとの交換を要し生産性に劣ることになる。また、ナイロン12繊維の耐衝撃性は、吸水した状態では、ナイロン6繊維やナイロン66繊維と同等レベルであって、耐衝撃性に優れているとはいえない。
特開2008−63673号 段落番号0026 特開昭63−315690号
本発明は、湿紙が含む酸化剤や塩類等の薬品を含んだ水分を搾り取っても物性が低下しにくく、繰り返し圧縮により扁平化しにくい、耐久性を備えた抄紙機用フェルトを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、オリゴマー含量の低いナイロン11を繊維表面に配した繊維を抄紙機用フェルトの繊維ウェブとして適用すると、耐久性に優れることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、基材の少なくとも片面に繊維ウェブが積層した抄紙機用フェルトであり、基材の少なくとも片面に積層される繊維ウェブには、モノマー量が0.35%未満のナイロン11が少なくとも繊維表面に配されてなる繊維を含み、繊維ウェブの湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性が75%以上であることを特徴とする抄紙機用フェルトを要旨とするものである。
また、本発明は、モノマー量が0.35%未満のナイロン11が少なくとも繊維表面に配されてなる繊維を含む繊維ウェブであり、湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性が75%以上であることを特徴とする抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブを要旨とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、少なくとも繊維表面にモノマー量が0.35%未満のナイロン11が配された繊維(以下、「ナイロン11繊維」ともいう。)を用いられる。ナイロン11は、ヒマ(トウゴマ)の種子から抽出されたひまし油を元に、11−アミノウンデカン酸を生成、合成しこれを重縮合して得られるものである。したがって、本発明に用いるナイロン11繊維は、再生が可能な植物を由来とするポリマー成分を繊維表面に配した繊維であり、地球環境に配慮した繊維といえる。
本発明で用いるナイロン11は、モノマー量の合計が0.35%未満となるのであれば、少量のε−カプロラクタムやヘキサメチレンジアンモニウムアジペートなどの他のポリアミド形成単量体を共重合したものであってもよく、また、本発明の目的が達成される範囲において、ナイロン6やナイロン66等の他のポリアミドをブレンドしたものでもよい。さらには、ナイロン11中に、効果を損なわない範囲であれば、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、艶消剤、無機充填剤、補強剤、耐熱剤、着色剤、顔料等の各種添加剤を含有していてもよい。
ナイロン11繊維は、単糸の横断面形状において、繊維表面がナイロン11によって覆われたものである。繊維表面を完全にナイロン11によって被覆することによって、物理的、化学的な耐久性を備えた優れた抄紙機用フェルトとして、良好な特性を発揮することができる。ナイロン11繊維において、単糸すべてがナイロン11のみによって構成される単成分型のものでもよいが、他の熱可塑性樹脂とナイロン11とを複合した複合型のものであってもよい。
複合型の場合は、鞘部にナイロン11を配し、芯部に他の熱可塑性樹脂を配した芯鞘型形状のもの、最外層にナイロン11を配し、その他の層に他の熱可塑性樹脂を配した多層型形状のものが挙げられる。ナイロン11と複合する他の熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。中でも、接合面の剥離を防止する観点から相溶性が良好なポリアミド系樹脂を採用することが好ましく、ナイロン6やナイロン66、ナイロン610、ナイロン46、ナイロン12等が挙げられる。また、ナイロン11よりも安価な熱可塑性樹脂と複合することによって、コスト的にも有利なものが得られる。複合型のナイロン11繊維において、繊維中に占めるナイロン11の割合は20質量%以上とすることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましい。ナイロン11の割合を20質量%以上とすることにより、繊維表面をナイロン11にて良好に被覆することができ、寸法安定性が良好で、物性変化や扁平化しにくい抄紙機用フェルトを得ることができる。
ナイロン11繊維の形状は、単成分型および複合型ともに円形断面のみでなく、三角、四角等の多角形や多葉形等の異形断面形状であってもよい。
本発明で用いるナイロン11は、モノマー量が0.35%以下である。ナイロン11中のモノマー量が少ないと、強伸度特性(タフネス)、耐薬品性、耐水性、耐摩耗性がより優れたものとなる。さらに、抄紙の製造工程で受ける繰り返し圧縮に対して疲労しにくく、抄紙機用フェルトの厚みが減じて繊維間の空隙が密になることが抑制されて、圧縮回復性に優れたものとなる。
なお、本発明において、ナイロン11のモノマー量の測定は、以下の方法によって行う。すなわち、ナイロン11チップを凍結粉砕して1mm角以下になるようにし、これを0.5g分精秤し、純水10mlを添加して、60℃のウォーターバス中で2時間抽出する。0.45μmのフィルターでろ過し、GC/MS測定用試料とし、以下に示す条件でGC/MSの測定を行うものである。
装置:GC:アジレント 6890N、MS:アジレント 5975C
カラム:5%−ジフェニル−95%−ジメチルポリシロキサン
カラム温度:50℃、昇温測定 20℃/分
キャリアガス:ヘリウム
注入口温度:250℃、注入量1μリットル、スプリット比 10:1
検出器温度:280℃
ナイロン11のモノマー量を0.35%未満とする方法としては、チップとイオン交換水を向流で接触させ、浴比(チップ/イオン交換水)=1/10〜1/4、97℃で8〜16時間、抽出処理を行う方法が挙げられる。ナイロン11繊維を得る際の原料であるナイロン11として、モノマー量が0.35%未満のものを用いれば、得られる繊維を構成するナイロン11のモノマー量もまた0.35%未満となる。
本発明において、ナイロン11繊維の引張強度は3.0cN/dtex以上、伸度は55%以下であることが好ましい。強度が3.0cN/dtex未満であると、抄紙機用フェルトの繊維ウェブを構成する繊維として強度が不十分になることがある。伸度が55%を超えると強度が不十分になることがある。なお、伸度の下限については、15%程度とする。伸度が15%に満たない場合、繊維の製造工程における延伸工程で、延伸ローラーに単糸が捲き付き切断する頻度が高くなって、生産性が低下するなどのコストアップ要因となるためである。
ナイロン11繊維の単糸繊度は5〜100dtexが好ましく、より好ましくは10〜50dtexである。繊度が5dtex未満では、繊維ウェブにおける繊維同士の空隙が密になりすぎて、搾水性に劣る傾向となる。一方、100dtexを超えると、繊維ウェブの表面の平滑性が劣ることとなって、漉き上げた抄紙の表面に凹凸が付与される恐れがある。
本発明の抄紙機用フェルトは、基材の少なくも片面に、前述したナイロン11繊維を含む繊維ウェブ積層している。ナイロン11繊維を含む繊維ウェブ、基材の両面に積層されていてもよい。繊維ウェブ、ナイロン11繊維のみによって構成されていることが好ましいが、本発明の目的を達成する範囲内において、他の繊維を含んでもよい。
繊維ウェブ、ナイロン11繊維を含み、構成繊維同士が機械的に絡合一体化したものであり、ニードルパンチ処理によって絡合一体化したものであることが好ましい。繊維ウェブ目付は、特に限定するものではないが、外力により破断しにくいとともに、搾水性を考慮して、500〜2000g/mであるのが好ましく、より好ましくは800〜1200g/mである。また、繊維ウェブは、湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性が75%以上である。湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性は、以下の方法により測定される。
湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性:繊維ウェブより100mm角の試験片を切り出し、切り出した複数の試験片を積み重ねて30mm以上の厚みのサンプルとして、厚み(d )を測定した後、JIS K6400−4(2004) 6.繰り返し圧縮残留ひずみ試験B法(定変位法)に準拠し、80000回繰り返し圧縮を行った。また、圧縮試験をする際、2時間毎に1回、20mlの水を均一にサンプル上に散布し、湿潤下にて圧縮試験を行った。圧縮試験終了後、一昼夜サンプルを風乾した後の厚み(d )を測定し、下式で嵩高性保持率T(%)を算出し、へたりにくさの尺度とした。Tの値が大きいほど、へたりにくいものである。
T(%)=[d /d ]×100
本発明の抄紙機用フェルトにおける基材は、従来公知のものを用いるとよい。モノフィラメント糸あるいはモノフィラメントの撚糸で織られた織物を一枚あるいは二枚以上重ねたものを基材として用いればよい。また、本発明の抄紙機用フェルトを得るためには、基材の少なくとも片面に上記した繊維ウェブ積層し、ニードルパンチ処理を施すことによって、繊維ウェブ基材とを一体化すればよい。
本発明によれば、繊維表面にナイロン11が配された繊維であり、かつ、ナイロン11中のモノマー量が0.35%未満とすることにより、このナイロン11繊維を含む繊維ウェブ層を用いることによって、強力に優れ、寸法安定性が良好で繰り返し圧縮に対して回復性が良好で、嵩へたりが少ない抄紙機用フェルトを提供することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、各種特性は、下記の方法によって測定した。
(1)強度、伸度:JIS−L−1015 引張強さ及び伸び率の標準時試験に記載の方法に従い、定速伸長型の試験機を使用し、つかみ間隔20mm、引っ張り速度20mm/分で測定した。
(2)目付(g/m):20×25cmの試料を3カ所から切り取り、質量を測定し、単位面積100mあたりの質量に換算し、その平均値を求めた。
(3)耐薬品性:繊維を次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素500ppm)に室温で2週間浸漬した後、強度を測定した。浸漬後の強度を上記にて得られた初期強度の値で除し、100を乗じた値を算出し、耐薬品性を評価した。
(4)湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性:繊維ウェブより100mm角の試験片を切り出し、切り出した複数の試験片を積み重ねて30mm以上の厚みのサンプルとして、厚み(d)を測定した後、JIS K6400−4(2004) 6.繰り返し圧縮残留ひずみ試験 B法(定変位法)に準拠し、80000回繰り返し圧縮を行った。また、圧縮試験をする際、2時間毎に1回、20mlの水を均一にサンプル上に散布し、湿潤下にて圧縮試験を行った。圧縮試験終了後、一昼夜サンプルを風乾した後の厚み(d)を測定し、下式で嵩高性保持率T(%)を算出し、へたりにくさの尺度とした。Tの値が大きいほど、へたりにくいものである。
T(%)=[d/d]×100
実施例1
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が2.01、モノマー量が0.25%のナイロン11チップを用い、このチップの水分率を0.05質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融押出機に供給し、紡糸温度230℃で溶融紡糸した。紡出糸条を冷却風で冷却したあと、引き取り速度1000m/分で引き取って未延伸糸条を得た。得られた糸条を集束し、33万dtexのトウにして延伸倍率3.0倍で延伸し、機械クリンパーにて捲縮を付与した後、仕上げ油剤を0.3%付与した。その後、140℃の乾燥機で乾燥、熱処理して長さ76mmに切断した。得られたナイロン11繊維は単糸繊度15tex、強度3.8cN/dtex、伸度46%、捲縮数13.6ヶ/25mm、捲縮率18.3%であった。
得られたナイロン11繊維をカード機に通して、カードウェブを作成し、得られたカードウェブにニードルパンチ処理を施して、目付1010g/m、厚さ5.2mmの抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブを得た。ナイロン11繊維の特性および得られた繊維ウェブの特性を表1に示す。
実施例2
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が2.49、モノマー量が0.05%のナイロン11チップを用い、紡糸温度265℃とすること以外は実施例1と同様にして単糸繊度20.5dtex、強度4.2cN/dtex、伸度40%、捲縮数11.7ヶ/25mm、捲縮率19.8%のナイロン11繊維を得た。得られたナイロン11繊維を用い、実施例1と同様にして抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブを得た。得られた繊維ウェブの目付970g/m、厚さ5.0mmであった。ナイロン11繊維の特性および繊維ウェブの特性を表1に示す。
実施例3
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.25、融点260℃のナイロン66チップを芯成分とし、相対粘度が2.49、モノマー量が0.05%のナイロン11を鞘成分として用い、両成分を複合紡糸装置に導入し、単糸の形状を芯鞘型複合繊維となるようにして290℃で溶融紡糸を行った。このとき、芯成分と鞘成分の質量比(芯成分:鞘成分)は50:50とした。
紡出糸条を冷却風で冷却したあと、引き取り速度1000m/分で引き取って未延伸糸条を得た。得られた糸条を集束し、33万dtexのトウにして延伸倍率2.8倍で延伸し、機械クリンパーにて捲縮を付与した後、仕上げ油剤を0.3%付与した。その後140℃の乾燥機で乾燥、熱処理して長さ76mmに切断した。得られた複合型のナイロン11繊維は単糸繊度32dtex、強度3.1cN/dtex、伸度45%、捲縮数12.9ヶ/25mm、捲縮率21.5%であった。得られた複合型のナイロン11繊維を用い、実施例1と同様にして抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブを得た。得られた繊維ウェブの目付985g/m、厚さ5.5mmであった。ナイロン11繊維の特性および繊維ウェブの特性を表1に示す。
実施例4
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.50のナイロン6チップを芯成分とし、紡糸温度260℃としたこと以外は、実施例3と同様にして実施した。
得られた複合型のナイロン11繊維は、単糸繊度38dtex、強度3.3cN/dtex、伸度44%、捲縮数13.5ヶ/25mm、捲縮率21.2%であった。得られたナイロン11繊維を用い、実施例1と同様にして抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブを得た。得られた繊維ウェブの目付1005g/m、厚さ5.7mmであった。ナイロン11繊維の特性および繊維ウェブの特性を表1に示す。
実施例5
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が1.98、モノマー量が0.33%のナイロン11チップを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてナイロン11繊維を得た。
得られたナイロン11繊維は、単糸繊度15.2dtex、強度3.2cN/dtex、伸度46%、捲縮数12.4ヶ/25mm、捲縮率17.0%であった。得られたナイロン11繊維を用い、実施例1と同様にして抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブを得た。得られた繊維ウェブの目付1020g/m、厚さ5.1mmであった。ナイロン11繊維の特性および繊維ウェブの特性を表1に示す。
比較例1
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.51、モノマー量が0.7%のナイロン11チップを用い、紡糸温度285℃、延伸倍率3.2倍とすること以外は実施例1と同様にして繊維を得た。
得られた繊維は、単糸繊度16.2dtex、強度2.7cN/dtex、伸度41%、捲縮数12.5ヶ/25mm、捲縮率16.7%であった。
この繊維を用い、実施例1と同様にして、実施例1と同様にして繊維ウェブを得た。得られた繊維ウェブの目付1012g/m、厚さ5.0mmであった。繊維の特性および繊維ウェブの特性を表1に示す。
表1の結果より明らかなように、比較例1と較べて実施例1〜5ではナイロン11繊維の強度が高く、かつ薬品に浸漬後の強度変化が小さく耐薬品性が良好であった。また、繊維ウェブにおいては、湿潤時の繰り返し圧縮に対してへたりにくいものであった。

Claims (4)

  1. 基材の少なくとも片面に繊維ウェブが積層した抄紙機用フェルトであり、基材の少なくとも片面に積層される繊維ウェブには、モノマー量が0.35%未満のナイロン11が少なくとも繊維表面に配されてなる繊維を含み、繊維ウェブの湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性が75%以上であることを特徴とする抄紙機用フェルト。
  2. 繊維ウェブを構成する繊維同士がニードルパンチ処理によって絡合一体化していることを特徴とする請求項1記載の抄紙機用フェルト。
  3. モノマー量が0.35%未満のナイロン11が少なくとも繊維表面に配されてなる繊維を含む繊維ウェブであり、湿潤時の繰り返し圧縮に対する耐へたり性が75%以上であることを特徴とする抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブ。
  4. 繊維ウェブを構成する繊維同士がニードルパンチ処理によって絡合一体化していることを特徴とする請求項記載の抄紙機用フェルトに用いる繊維ウェブ。
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