JP2007169845A - 製紙フェルト用繊維及び製紙フェルト - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮回復性に優れた製紙フェルト用繊維及び製紙フェルトを提供する。
【解決手段】本製紙フェルト用繊維10は、芯部11と芯部11を囲む鞘部12とを備え、芯部11及び鞘部12のうちの少なくとも一方が、母材樹脂111(ポリアミド樹脂又はポリエステル樹脂等)及び母材樹脂111中に分散された弾性粒子112(架橋ゴム粒子)を含む複合材料からなる。他の製紙フェルト用繊維は母材樹脂(ポリアミド樹脂又はポリエステル樹脂等)及び母材樹脂中に分散された弾性粒子(架橋ゴム粒子)を含む複合材料からなる。本製紙フェルトは、本発明の製紙フェルト用繊維を構成繊維とし、特に基布層とバット層(本製紙フェルト用繊維を構成繊維とするバット層)とを備える製紙フェルトであることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は製紙フェルト用繊維及び製紙フェルトに関する。更に詳しくは、圧縮回復性が向上された製紙フェルトが得られる製紙フェルト用繊維、及びこの製紙フェルト用繊維を用いた製紙フェルトに関する。
従来、製紙過程において使用される製紙フェルトにおいて、圧縮回復性を向上させる手段としては、基材上に不規則形状の合成重合体樹脂の粒状物からなる層を配置し、この粒状物間に水が流通する細孔が形成させたウエットプレスフェルトにおいて、合成重合体樹脂の種類及び粒径状を選択することにより、圧縮性能をコントロールする方法が知られている(下記特許文献1)。また、抄紙用プレスフェルトの繊維(バット層の繊維)に弾性変形可能な粒子を結合させる方法が知られている(下記特許文献2)。その他、ポリアミド系ブロックコポリマーからなる弾性繊維を用いる方法が知られている(下記特許文献3)。
特開昭61−225393号公報 特開2005−139567号公報 実用新案登録第2514509号公報
しかし、上記特許文献1及び上記特許文献2による製紙フェルトでは、粒状物を繊維に付着させたり、粒状物で弾性層を形成したりするために、粒状物の脱落を完全に防止することは困難である。粒状物が脱落すると、製造過程の製品に付着して凹部が転写形成される。そして、この凹部には印刷時にインクがのらないために白抜けを生じるという問題がある。また、特許文献3は優れた圧縮回復性を発揮させることができるものの、更に優れた圧縮回復性が求められており、また、より多用な態様が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、圧縮回復性に優れた製紙フェルトを得ることができる製紙フェルト用繊維、及びこれを用いた圧縮回復性に優れた製紙フェルトを提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成するべく、製紙フェルト用繊維及び製紙フェルトについて鋭意検討した結果、弾性粒子が含有された製紙フェルト用繊維を用いた場合に、優れた圧縮回復性を付与できることを知見した。特に、弾性粒子を芯部に分散含有させた芯鞘構造の製紙フェルト用繊維を用いた場合には、著しく優れた圧縮回復性を長期にわたって保持できる場合があることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下に示す通りである。
(1)芯部と該芯部を囲む鞘部とを備え、該芯部及び該鞘部のうちの少なくとも一方が、母材樹脂及び該母材樹脂中に分散された弾性粒子を含む複合材料からなることを特徴とする製紙フェルト用繊維。
(2)上記芯部及び上記鞘部のうちの一方が上記複合材料からなり、該芯部と該鞘部との合計を100体積%とした場合に該複合材料からなる部分の体積割合は、10体積%以上である上記(1)に記載の製紙フェルト用繊維。
(3)上記芯部は上記複合材料からなり、且つ上記鞘部は上記母材樹脂からなる上記(1)又は(2)に記載の製紙フェルト用繊維。
(4)母材樹脂及び該母材樹脂中に分散された弾性粒子を含む複合材料からなることを特徴とする製紙フェルト用繊維。
(5)上記弾性粒子は、平均粒径が5μm以下である上記(1)乃至(4)のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
(6)上記複合材料中に含まれる上記母材樹脂と該弾性粒子との合計を100体積%とした場合に上記弾性粒子の体積割合は、3体積%以上である上記(1)乃至(5)のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
(7)上記弾性粒子は、架橋ゴム粒子である上記(1)乃至(6)のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
(8)上記母材樹脂はポリアミド樹脂又はポリエステル樹脂を含み、且つ上記架橋ゴム粒子は極性基が変性された変性架橋ゴムからなる上記(7)に記載の製紙フェルト用繊維。
(9)上記母材樹脂の融点は、200℃以下である上記(1)乃至(8)のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
(10)基布層と該基布層に積層されたバット層とを備える製紙フェルトの該バット層を構成する上記(1)乃至(9)のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
(11)上記(1)乃至(10)のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維を構成繊維とすることを特徴とする製紙フェルト。
(12)基布層と該基布層に積層されたバット層とを備え、
上記製紙フェルト用繊維は該バット層の少なくとも一部を構成する上記(11)に記載の製紙フェルト。
本発明の芯部及び鞘部のうちの少なくとも一方が、母材樹脂及び弾性粒子を含む複合材料からなる製紙フェルト用繊維によれば、優れた圧縮回復性を有する製紙フェルトを得ることができる。
芯部及び鞘部のうちの一方が複合材料からなり、その体積割合が10体積%以上である場合は、優れた圧縮回復性を有する製紙フェルトを得ることができる。
芯部が複合樹脂からなり、且つ鞘部が母材樹脂からなる場合は、弾性粒子の脱落のおそれがなく、また、特に優れた圧縮回復性を有する製紙フェルトを得ることができる。
本発明の母材樹脂及び弾性粒子を含む複合材料からなる製紙フェルト用繊維によれば、優れた圧縮回復性を有する製紙フェルトを得ることができる。
弾性粒子の平均粒径が5μm以下である場合は、使用される製紙フェルト用繊維において糸の母材樹脂相を分断することがなく、より高強度の製紙フェルト用繊維を得ることができる。
複合材料中に含まれる弾性粒子の体積割合が3体積%以上である場合は、特に優れた圧縮回復性を有する製紙フェルトを得ることができる。
弾性粒子が架橋ゴム粒子である場合は、特に優れた圧縮回復性を有する製紙フェルトを得ることができる。
母材樹脂がポリアミド樹脂又はポリエステル樹脂を含み、且つ架橋ゴム粒子が変性架橋ゴムからなる場合は、母材樹脂中に架橋ゴム粒子をより分散性よく含有させる事ができ、機械的特性がより均一で安定した製紙フェルト用繊維とすることができる。
母材樹脂の融点が200℃以下である場合は、弾性粒子のなかでも、特に架橋ゴム粒子を含有させる場合の作業性に優れ、弾性粒子の分散性により優れた製紙フェルト用繊維が得られる。
基布層とバット層とを備える製紙フェルトのバット層を構成する場合は、特に弾性粒子を含有することによる圧縮回復性を十分に発揮させ易い。
本発明の製紙フェルトによれば、優れた圧縮回復性を有し、長期に渡ってこの優れた圧縮回復力を持続させることができる。また、表面性に優れた紙を効率よく生産することができる。
基布層とバット層とを備え、本発明の製紙フェルト用繊維がバット層の少なくとも一部を構成する場合は、優れた圧縮回復性をより十分に発揮させることができる。
本発明について、以下詳細に説明する。
[1]製紙フェルト用繊維(芯鞘型繊維)
本発明の製紙フェルト用繊維(以下、単に「芯鞘型繊維」ともいう)は、芯部と鞘部とを備え、芯部及び鞘部のうちの少なくとも一方が、母材樹脂及び弾性粒子を含む複合材料からなる。
即ち、例えば、図1〜3に例示するように、芯鞘型繊維10は、芯部11と、鞘部12とを備え、芯部11及び鞘部12のうちの少なくとも一方が複合材料からなる。即ち、図1は芯部11が複合材料からなる形態であること表し、芯部11は母材樹脂111と母材樹脂中に分散された弾性粒子112とを含む。また、図2は鞘部12が複合樹脂からなる形態であることを表し、鞘部12は母材樹脂121と母材樹脂中に分散された弾性粒子122とを含む。更に、図3は芯部11及び鞘部12の両方が複合材料からなる形態であることを表し、芯部11は母材樹脂111と母材樹脂中に分散された弾性粒子112とを含み、且つ鞘部12は母材樹脂121と母材樹脂中に分散された弾性粒子122とを含む。
上記「芯部と鞘部とを備える」とは、長手方向に垂直な断面に少なくとも2相以上が認められ、いずれか1つの相が他の相によって取り囲まれていることを意味する。即ち、芯鞘構造である。また、上記2相以上と認められる場合とは、例えば、以下(1)〜(4)の場合が挙げられる。(1)上記複合材料からなる相と、上記複合材料でない相とを有する場合、(2)複合材料からなり、弾性粒子の含有量(母材樹脂の含有量)が異なる2相を有する場合、(3)複合材料からなり、含まれる母材樹脂の種類が異なる2相を有する場合、(4)複合材料からなり、含まれる弾性粒子の種類が異なる2相を有する場合、等である。
このうち上記(1)には、図1に例示されるように芯部が複合材料からなり、鞘部が複合材料でない場合、図2に例示されるように芯部が複合材料でなく、鞘部が複合材料からなる場合、図5に例示されるように芯部が複合材料からなり、複合材料でない2以上の鞘部を有する場合、が含まれる。上記(2)には、図3に例示されるように芯部及び鞘部の両方が複合材料からなる場合であって、各部に含まれる弾性粒子112と弾性粒子122との含有量(母材樹脂111と母材樹脂121との含有量)が異なる場合が含まれる。上記(3)には、図3に例示されるように芯部及び鞘部の両方が複合材料からなる場合であって、各部に含まれる母材樹脂111と母材樹脂121との種類が異なる場合が含まれる。上記(4)には、図3に例示されるように芯部及び鞘部の両方が複合材料からなる場合であって、各部に含まれる弾性粒子112と弾性粒子122との種類が異なる場合が含まれる。
上記「芯部」は、芯鞘型繊維の芯部である。この芯部の形状等は特に限定されない。即ち、例えば、長手方向に対して垂直な断面における芯部の形状は、円形、星形、又楕円形等とすることができる。更に、長手方向へは鞘部内において直線状形状であってもよく、鞘部内において螺旋状形状であってもよい。更に、芯部の大きさは特に限定されないが、芯部が複合材料からなり且つ鞘部が複合材料でない芯鞘型繊維、又は、芯部及び鞘部の両方が複合材料からなるが弾性粒子の体積割合は芯部の方が大きい芯鞘型繊維においては、芯部と鞘部との合計を100体積%とした場合に芯部が10体積%以上(より好ましくは30〜75体積%、更に好ましくは40〜70体積%、特に好ましくは50〜60体積%、通常80体積%以下)であることが好ましい。この範囲では圧縮回復性を十分に向上させることができる。
上記「鞘部」は、芯鞘型繊維の鞘部である。この鞘部の形状等は特に限定されない。即ち、例えば、長手方向に対して垂直な断面における鞘部の形状は円ドーナツ形、楕円ドーナツ型等とすることができる。また、鞘部は1層のみからなる部分であってもよく、2層以上からなる部分であってもよい。即ち、例えば、図5に示すように、製紙フェルト用繊維10は、芯部11と鞘部12とを備え、鞘部は表面側鞘部1211と芯側鞘部1212とを備えることができる。
尚、芯鞘型繊維における鞘部は、通常、芯部の全周面を被覆しているが、芯部の周面の一部が被覆されていなくてもよい。
また、鞘部の大きさは特に限定されないが、鞘部が複合材料からなり且つ芯部が複合材料でない芯鞘型繊維、又は、芯部及び鞘部の両方が複合材料からなるが弾性粒子の体積割合は鞘部の方が大きい芯鞘型繊維においては、芯部と鞘部との合計を100体積%とした場合に鞘部は10体積%以上(より好ましくは30〜75体積%、更に好ましくは40〜70体積%、特に好ましくは50〜60体積%、通常80体積%以下)であることが好ましい。この範囲では圧縮回復性を十分に向上させることができる。
上記芯部及び上記鞘部は、これらの両方が複合材料からなってもよいが、いずれか一方のみが複合材料からなることが好ましい。これにより芯鞘型繊維の脆化が抑制されて、芯鞘型繊維全体の強度特性(強伸度、耐薬品性及び耐摩耗性など)がより向上される。
更に、上記芯部及び上記鞘部のうちのいずれか一方のみが複合材料からなり、且つ他方はこの複合材料を構成する母材樹脂からなることがより好ましい。他方(芯部又は鞘部)が、一方(芯部又は鞘部)の複合材料を構成する母材樹脂からなる場合は、芯部と鞘部との間に相界(異なる樹脂種を用いた場合に樹脂相と樹脂相との間に形成される界面)を生じず、芯部と鞘部とがより強固に一体化され芯鞘型繊維全体の強度特性(強伸度、耐薬品性及び耐摩耗性など)がより向上される。
また特に、芯部が複合材料からなり、且つ鞘部がこの複合材料を構成する母材樹脂からなることが好ましい。即ち、鞘部を母材樹脂からなる単一性の相とすることで、脆化抑制による強度特性の向上、及び相界を生じないことによる強度特性の向上、の各効果が特に顕著に得られる。また加えて、この構成では、弾性粒子が芯鞘型繊維の表面に露出されないために、芯鞘型繊維の製造の際の紡糸工程及び延伸工程をより容易に行うことができる。更に、使用時には弾性粒子の脱落を確実に防止できる。
上記「複合材料」は、母材樹脂と弾性粒子とを含み、弾性粒子が母材樹脂中に分散して含有された材料である。
上記「母材樹脂」は、弾性粒子に対して母材(マトリックス)となる樹脂である。この母材樹脂の種類は特に限定されず、例えば、熱硬化性樹脂であってもよいが、通常、熱可塑性樹脂である。この熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂(疎水化ポリビニルアルコール樹脂等、特にビニロン)、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン樹脂等)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのなかではポリアミド樹脂及びポリエステル樹脂のうちの少なくとも一方が好ましい。
上記ポリアミド樹脂は、ポリアミド構造を有する樹脂であり、脂肪族ポリアミド樹脂及び芳香族ポリアミド樹脂が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、脂肪族ポリアミド樹脂が好ましい。脂肪族ポリアミド樹脂としは、ナイロン12(177℃)、ナイロン11(186℃)、ナイロン610(215℃)、ナイロン612(217℃)、ナイロン6(225℃)、ナイロン66(265℃)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの母材樹脂のなかでもより融点の低い樹脂が好ましく、特に融点が240℃以下(より好ましくは220℃以下、更に好ましくは200℃以下、特に好ましくは190℃以下、通常150℃以上)であることが好ましい。通常、本発明の製紙フェルト用繊維を得る際には母材樹脂と弾性粒子と混練する工程を要するが、融点が上記範囲の母材樹脂を用いることで弾性粒子の変質をより確実に抑制できる。特に後述するように弾性粒子のなかでも架橋ゴム粒子を用いる場合には、より確実に変質を防止できることに加えて、混練時の臭気を生じ難く作業性にも優れる。
また、上記ポリアミド樹脂は、他のモノマーとの共重合体や、他の樹脂とのブレンド物を用いることができる。例えば、ポリアミドにポリエーテル及び/又はジアミン等を共重合したブロックポリエーテルアミド樹脂又は上記ポリアミド樹脂とブロックポリエーテルアミド樹脂のブレンド物等を用いることができる。ここで、ブロックポリエーテルアミド樹脂としては、ポリアミド形成性モノマーとジカルボン酸との重縮合によって得られる両末端にカルボキシル基を有するポリアミドと、末端アミノポリオキシアルキレン、及び脂肪族ジアミン又は脂環族ジアミン、芳香族ジアミンから選ばれるジアミンを重縮合させることによって得られるブロックポリエーテルアミド樹脂(特開昭59−193923号公報)が例示される。
上記ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸とグリコールとからなるポリエステル樹脂であれば特にその種類に限定はない。例えば、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。また、グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらのジカルボン酸及びグリコールは各々1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。即ち、具体的には、上記ポリエステル樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート等を挙げることができる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記「弾性粒子」は、弾性材料からなる粒子である。この弾性材料はどのような材料であってもよいが、通常、有機弾性材料である。即ち、例えば、ゴム(通常、架橋ゴム)及びエラストマーが挙げられる。これらのうちでは、弾性及び圧縮回復性により優れるために架橋ゴムが好ましい。即ち、架橋ゴム粒子が好ましい。
架橋ゴム粒子を構成するゴムの種類は特に限定されず、あらゆるゴムを用いることができる。ゴムとしては、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、シリコンゴム、ブタジエン−スチレン−ビニルターポリマーゴム(ビニルとしてはアクリル酸エステル、酢酸ビニル等)、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、及びエチレン−プロピレンゴム(EPM)等を挙げることができる。また、これらのゴムの架橋方法は特に限定されず、硫黄加硫であってもよく、パーオキサイド架橋であってもよく、電子線架橋等であってもよい。
この架橋ゴム粒子を用いる場合は、母材樹脂の特性によって母材樹脂との親和性を向上させる親和性向上処理がなされていることが好ましい。親和性向上処理としては、親和性が向上される基を導入して変性する方法や、表面の一部又は全部を親和性向上剤によりコーティングする方法等が挙げられる。これらのなかでは、変性による方法が好ましい。特に母材樹脂が極性樹脂(ポリアミド、ポリエステル等)である場合には、母材樹脂との親和性が向上されるように極性基によって変性された変性架橋ゴム粒子であることが好ましい。この極性基としては、カルボキシル基(カルボン酸変性、アクリル酸変性等)、ヒドロキシル基、アミノ基、アルコキシシリル基、エポキシ基及び酸無水物基等が挙げられる。これらのなかでもカルボン酸変性及び/又はアミノ基変性がより好ましい。この変性を行う方法は特に限定されず、極性基を有するモノマーを用いて架橋ゴム粒子を重合することで得られた変性架橋ゴム粒子であってもよく、得られた架橋ゴム粒子にグラフト重合等により後から極性基を変性してもよい。
母材樹脂として上記極性樹脂のうち特にポリアミド樹脂を用いる場合に、この極性基が変性された変性架橋ゴム粒子を用いることで、変性架橋ゴム粒子を母材樹脂中により分散性よく含有させることができる。また、母材樹脂として上記極性基樹脂のうち特にポリエステル樹脂を用いる場合には、sp値(solubility parameter)10.5前後(例えば、9〜12)の分子鎖をグラフトした変性架橋ゴム粒子を用いることで、変性架橋ゴム粒子を母材樹脂中により分散性よく含有させることができる。
また、弾性粒子の形状は特に限定されず、球状、不定形状、多角形状、平板状、繊維状等の形状とすることができる。これらのなかでは球状により近い形状であることが好ましく、特に球状が好ましい。均一分散性に優れ、紡糸に適するためである。また、弾性粒子の大きさは特に限定されないが、母材樹脂相を分断しない粒径であることが好ましい。即ち、例えば、弾性粒子の粒径は、芯部の太さの15%以下(より好ましくは10%以下、更に好ましくは5%以下)であることが好ましい。更には、平均粒径は5μm以下(より好ましくは0.1〜3.0μm、更に好ましくは0.1〜1μm)であることが好ましい。また、弾性粒子の最大粒径は10μm以下であることが好ましい。同様に、鞘部が複合材料からなる場合においては鞘部の厚さに対して上記範囲であることが好ましい。更に、後述する芯鞘構造を有さない製紙フェルト用繊維(非芯鞘型繊維)においては製紙フェルト用繊維自体の太さに対して上記範囲であることが好ましい。
また、複合材料中における弾性粒子の含有量は特に限定されないが、母材樹脂と弾性粒子(特に架橋ゴム粒子)との合計を100体積%とした場合に3体積%以上(より好ましくは4〜80体積%、更に好ましくは5〜75体積%、より更に好ましくは7〜70体積%、特に好ましくは10〜65体積%、通常95体積%以下)であることが好ましい。この範囲では、製紙フェルト用繊維が脆くなることを防止しつつ、圧縮回復性を向上させることができる。
また、特に芯部が複合材料からなり且つ鞘部が母材樹脂からなる場合には、複合材料中の弾性粒子の含有量をより多くすることができる。即ち、母材樹脂と弾性粒子(特に架橋ゴム粒子)との合計を100体積%とした場合に10体積%以上(より好ましくは15〜80体積%、更に好ましくは20〜75体積%、より更に好ましくは25〜70体積%、特に好ましくは25〜65体積%、通常95体積%以下)であることが好ましい。この範囲では、芯鞘型繊維が脆くなることを防止しつつ、特に圧縮回復性を効果的に向上させることができる。
上記複合材料は、母材樹脂及び弾性粒子以外にも他の成分を含有できる。他の成分としては、補強材を用いることができる。補強材としては、1μm以下の大きさで母材樹脂中に分散させることができるモンモリロナイト等のケイ酸塩が挙げられる。母材樹脂と弾性粒子とその他の成分との合計を100体積%とした場合に、これらの他の成分は5体積%未満(好ましくは3体積%未満)含有できる。
芯鞘型繊維において、複合材料及び母材樹脂以外の材料からなる部位を有する場合(即ち、例えば、芯部が複合材料からなり且つ鞘部が母材樹脂以外の樹脂からなる場合)、この部位を構成する樹脂の種類は特に限定されず、例えば、熱硬化性樹脂であってもよいが、通常、熱可塑性樹脂を用いることができる。この熱可塑性樹脂としては、前記母材樹脂として挙げた各種樹脂をそのまま用いることができる。即ち、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂(疎水化ポリビニルアルコール樹脂等、特にビニロン)、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブタジエン樹脂等)等が挙げられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。複合材料及び母材樹脂以外の材料からなる部位にも、上記樹脂以外の他の成分を含有できる。他の成分としては上記複合材料におけると同様にケイ酸塩等が挙げられる。
これらの芯鞘型繊維の製造方法は特に限定されず、上記構成であればどのようにして得られたものであってもよいが、通常、芯部を構成する芯部用原料と、鞘部を構成する鞘部用原料と、を各々供給することで芯鞘構造の繊維を紡糸できる公知の芯鞘型複合装置を用いて得る事ができる。即ち、芯部用原料として上記弾性粒子を分散して含有する母材樹脂を用い、鞘部用原料として前記鞘部用樹脂を用いて得ることができる。
本発明の製紙フェルト用繊維の形態は限定されず、例えば、モノフィラメントであってもよく、マルチフィラメントであってもよく、スパンヤーンであってもよく、ステープルファイバーであってもよい。また、これらの各糸は、捲縮加工や嵩高加工等の各種加工が施されていない糸であってもよく、これらの加工が施された糸(テクスチャードヤーン、バルキーヤーン、ストレッチヤーン等)であってもよい。これらの製紙フェルト用繊維は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
更に、本発明の製紙フェルト用繊維の直径は特に限定されないが、モノフィラメントとする場合は0.1〜0.5mmとすることができる。また、マルチフィラメントとする場合、各構成繊維は20〜50μmとすることができる。更に、ステープルファイバーとする場合は20〜90μmとすることができる。
本発明の製紙フェルト用繊維は、製紙フェルトに用いられる繊維であり、その利用形態は特に限定されない。製紙フェルトとしては、プレスフェルト及びドライヤーフェルト等が挙げられるが、これらのいずれに用いることもできる。これらのうちではプレスフェルトに用いることが好ましい。本発明の製紙フェルト用繊維の優れた圧縮回復性をより効果的に発揮させることができる。
また、製紙フェルトは、基布層とバット層とを備えることができるが、これらのうちの少なくとも一方に用いることができる。
このうち、基布層(織布、不織布、編布等とすることができる)を構成する糸として用いる場合、この糸は、本発明の製紙フェルト用繊維のみからなってもよく、本発明の製紙フェルト用繊維を一部に用いてなるものであってもよい。また、基布層を構成する糸として用いる場合には、基布層の経糸及び緯糸のうちの少なくとも一方の少なくとも一部として用いることができる。これらのうちでは緯糸として用いることが好ましい。
本発明の製紙フェルト用繊維は、上記のように基布層に用いることができるが、基布層とバット層とのうちではバット層に用いることがより好ましい。バット層に用いる場合、バット層の一部に用いてもよく、全部に用いてもよい。また、バット層は複数層から構成することができる。複数層から構成される場合には、これらの層のうちの1層のみに用いてもよく、全部の層に用いてもよい。例えば、3層を備える場合には、表外層(製紙面側表面層)、表内層(製紙面側中層)、及び走行面側表面層(裏層)から構成できる。これら3層から構成される場合には上記表内層に用いることが好ましい。表内層は内層であるために過度な摩耗に晒されることがなく、脱毛等の発生も起こらないため、長期にわたって弾性が維持され、圧縮回復力を持続させることができる。
本発明の製紙フェルト用繊維をバット層に用いた場合には、弾性粒子を付着又は固めてなるバット層や弾性ウレタン樹脂を含浸させたバット層等に比べて、これまでに使用されてきたバット層により近い形態でありながら優れた圧縮回復性を発揮する。このため製紙過程において使用されてきたノウハウ等をそのまま活用し易い。また、弾性粒子の脱落のおそれがより小さく、脱落された粒子が紙の表面に転写される等の不具合を防止できる。
[2]製紙フェルト用繊維(非芯鞘型繊維)
本発明の製紙フェルト用繊維(以下、単に「非芯鞘型繊維」ともいう)は、母材樹脂及び母材樹脂中に分散された弾性粒子を含む複合材料からなることを特徴とする。即ち、前記芯鞘型繊維に対して、芯鞘構造を有さない非芯鞘型繊維である。この製紙フェルト用繊維20は、例えば、図4に示すように、母材樹脂21と弾性粒子22とを含有する。
本発明の非芯鞘型繊維に含まれる弾性粒子は、母材樹脂と弾性粒子との合計を100体積%とした場合に、1体積%以上(より好ましくは1.5〜20体積%、更に好ましくは2〜15体積%、より更に好ましくは2〜10体積%、特に好ましくは5〜10体積%、通常30体積%以下)であることが好ましい。この範囲では、製紙フェルト用繊維が脆くなることを防止しつつ、圧縮回復性を向上させることができる。
この製紙フェルト用繊維の製造方法は特に限定されないが、通常、弾性粒子を分散して含有する母材樹脂を用いて、公知の紡糸装置を用いて得ることができる。その他、本発明の非芯鞘型繊維には、母材樹脂及び弾性粒子以外に含有できる他の成分、非芯鞘型繊維の形態、直径及び利用形態等は、前記芯鞘型繊維における各々をそのまま適用できる。
[3]製紙フェルト
本発明の製紙フェルトは、本発明の製紙フェルト用繊維(芯鞘型繊維及び/又は非芯鞘型繊維)を構成繊維とすることを特徴とする。
上記製紙フェルトの形態は特に限定されないが、例えば、製紙フェルトは、基布と基布に積層されたバット層とを備える。基布は、通常、織布層であり、1重織り構造であってもよく、2重以上の多重織り構造であってもよい。また、1重織り織布と多重織り織布とのラミネート(積層)構造や、多重織り織布と多重織り織布とのラミネート構造であってもよい。さらに、織布以外の経糸のみや緯糸のみからなる不織布層を組み合せてもよく、螺旋構造基布や巻回積層基布を用いてもよい。バット層は、通常、不織布層であり、種々の不織布製造方法により基布上に積層された層である。また、製紙フェルトは、バット層を、基布の両面に備えることができる。更に、バット層は、2層又は3層以上の多層化された不織布層からなってもよい。例えば、表面側バット層は、紙の表面性を向上させるために、より細い繊維からなる不織布層とすることができる。また、基布側バット層は、透水性を向上させるために、表面側バット層を構成する繊維よりもより太い繊維からなる不織布層とすることができる。
前記本発明の製紙フェルト用繊維は、各種製紙フェルトの一部として用いられればよく、その使用箇所は特に限定されないが、前記製紙フェルト用繊維において説明したように、製紙フェルトの不織布層(バット層)に用いられることが好ましい。このバット層に用いられる場合、バット層全体が発明の製紙フェルト用繊維から構成されてもよく、一部のみが本発明の製紙フェルト用繊維から構成されてもよい。本発明の製紙フェルト用繊維が一部のみに用いられる場合は、バット層全体を100体積%とした場合に、本発明の製紙フェルト用繊維は20体積%以上含有されることが好ましい。これにより、本発明の製紙フェルト用繊維を用いることによる圧縮回復性の向上効果がより十分に発揮されるからである。上記割合は、25体積%以上であることがより好ましく、30体積%以上であることが特に好ましい。尚、本製紙フェルト用繊維以外の糸は合成繊維であってもよく、天然繊維であってもよく、これらの複合繊維であってもよい。
以下、本発明の製紙フェルト用繊維及び製紙フェルトを更に具体的に説明する。
[1]製紙フェルト用繊維
(1)製紙フェルト用繊維1(芯鞘型繊維)の製造
母材樹脂として12ナイロン樹脂(宇部興産株式会社製、品名「3020U」)を用い、弾性粒子として架橋ゴム(北京化学研究所製、品名「Narpow VP−301」、アクリル酸変性加硫ゴム粒子、平均粒径100〜150nm)を用い、この弾性粒子30体積%(弾性粒子と母材樹脂との合計量を100体積%とする)を、溶融させた上記母材樹脂中に混練して分散させて芯部を形成する原料とした。一方、鞘部用樹脂として上記と同じ12ナイロンを用いた。これらの原料を2台の押し出し機をノズル部で組み合わせた紡糸装置に各々投入して、紡糸を行った。その結果、平均繊度が32.18dtexであり、平均捲縮数が10.4山/インチであり、平均強度39.7cNであり、平均伸度が200.4%である単繊維が得られた。
(2)製紙フェルト用繊維2(非芯鞘型繊維)の製造
母材樹脂として12ナイロン樹脂(宇部興産株式会社製、品名「3020U」)を用い、弾性粒子として架橋ゴム粒子(北京化学研究所製、品名「Narpow VP−301」、アクリル酸変性加硫ゴム粒子、平均粒径100〜150nm)を用い、この弾性粒子5体積%(弾性粒子と母材樹脂との合計量を100体積%とする)を、溶融させた上記母材樹脂中に混練して分散させて製紙フェルト用繊維の原料とした。この原料を通常の一軸の押し出し機に投入して、紡糸を行った。その結果、平均繊度が39.74dtexであり、平均捲縮数が12.1山/インチであり、平均強度57.1cNであり、平均伸度が192.5%である単繊維が得られた。
[2]製紙フェルト
(1)実施例の製紙フェルト(製紙フェルト用繊維1を使用)
525g/mの2重織りの布を基布として用いた。また、上記[1]で示した製紙フェルト用繊維1(芯鞘型繊維)を用いて100g/mの不織布を製造した。この不織布10層を上記基布にニードルパンチ(総ニードル本数800万本)により積層し、1000g/mのバット層を備える実施例1の製紙フェルトを得た。
(2)比較例の製紙フェルト(比較品の繊維を使用)
525g/mの2重織りの布を基布として用いた。また、6/6ナイロンからなる平均繊度27dtexの単繊維75体積%、及び6/6ナイロンからなる平均繊度44dtexの単繊維25体積%を用いて100g/mの不織布を製造した。この不織布10層を上記基布にニードルパンチ(総ニードル本数800万本)により積層し、1000g/mのバット層を備える製紙フェルトを得た。
[3]製紙フェルトの評価
上記[2]で得られた各製紙フェルトの厚さ及び通気度を測定した。この結果は表1に示す。次いで、プレスロール試験機(日本フェルト株式会社製、ロール直径は上下ロールとも15cm)を用い、線圧41.19kN/mで216万回(実使用における約30日のプレス回数に相当)のプレスを行った。このプレス後に、上記と同様に厚さ及び通気度を測定した。この結果を表1に併記した。
尚、上記厚みの測定はピーコック厚さ計(尾崎製作所製)を用いて行った。また、通気度の測定はフラジール通気度計(TEXTEST社製、形式「FX3300AirPermeabilityTesterIII」)を用いて行った。
Figure 2007169845
上記表1の結果より、比較例の製紙フェルトでは、厚さの保持率は76.4%であり、通気殿保持率は32.3%であった。
これに対して、実施例(製紙フェルト用繊維1を使用)の製紙フェルトでは、上記プレスロール試験後にも、プレスロール試験前の厚さの87.3%の厚みを保っている。即ち、比較例に比べて約11%も高い厚さ保持率を発揮する程に優れた圧縮回復性を有していることが分かる。また、通気度はプレスロール試験前の57.7%を保っており、比較例に比べて約25%も高い通気度保持率を発揮する程に優れた通気度を保持性を有していることが分かる。
尚、本発明においては、上記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて種々変更した実施例とすることができる。
本発明の製紙フェルト用繊維及び製紙フェルトは、製紙用途に広く利用される。本発明の製紙フェルト用繊維を用いた製紙フェルト及び本発明の製紙フェルトは、プレスフェルト、ドライヤーフェルト、製紙ベルト用基布などとして好適に用いられる。なかでも特にプレスパート用のプレスフェルトとして好適である。
本製紙フェルト用繊維の一例の断面を模式的に示す説明図である。 本製紙フェルト用繊維の一例の断面を模式的に示す説明図である。 本製紙フェルト用繊維の一例の断面を模式的に示す説明図である。 本製紙フェルト用繊維の一例の断面を模式的に示す説明図である。 本製紙フェルト用繊維の一例の断面を模式的に示す説明図である。
符号の説明
10;製紙フェルト用繊維(芯鞘型繊維又は非芯鞘型繊維)、11;芯部、111;母材樹脂、112;弾性粒子、12;鞘部、121;母材樹脂、1211;表面側鞘部、1212;芯側鞘部、122;弾性粒子、20;製紙フェルト用繊維、21;母材樹脂、22;弾性粒子。

Claims (12)

  1. 芯部と該芯部を囲む鞘部とを備え、該芯部及び該鞘部のうちの少なくとも一方が、母材樹脂及び該母材樹脂中に分散された弾性粒子を含む複合材料からなることを特徴とする製紙フェルト用繊維。
  2. 上記芯部及び上記鞘部のうちの一方が上記複合材料からなり、該芯部と該鞘部との合計を100体積%とした場合に該複合材料からなる部分の体積割合は、10体積%以上である請求項1に記載の製紙フェルト用繊維。
  3. 上記芯部は上記複合材料からなり、且つ上記鞘部は上記母材樹脂からなる請求項1又は2に記載の製紙フェルト用繊維。
  4. 母材樹脂及び該母材樹脂中に分散された弾性粒子を含む複合材料からなることを特徴とする製紙フェルト用繊維。
  5. 上記弾性粒子は、平均粒径が5μm以下である請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
  6. 上記複合材料中に含まれる上記母材樹脂と該弾性粒子との合計を100体積%とした場合に上記弾性粒子の体積割合は、3体積%以上である請求項1乃至5のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
  7. 上記弾性粒子は、架橋ゴム粒子である請求項1乃至6のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
  8. 上記母材樹脂はポリアミド樹脂又はポリエステル樹脂を含み、且つ上記架橋ゴム粒子は極性基が変性された変性架橋ゴムからなる請求項7に記載の製紙フェルト用繊維。
  9. 上記母材樹脂の融点は、200℃以下である請求項1乃至8のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
  10. 基布層と該基布層に積層されたバット層とを備える製紙フェルトの該バット層を構成する請求項1乃至9のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維。
  11. 請求項1乃至10のうちのいずれかに記載の製紙フェルト用繊維を構成繊維とすることを特徴とする製紙フェルト。
  12. 基布層と該基布層に積層されたバット層とを備え、
    上記製紙フェルト用繊維は該バット層の少なくとも一部を構成する請求項11に記載の製紙フェルト。
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