JP6206040B2 - 不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維 - Google Patents
不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6206040B2 JP6206040B2 JP2013201185A JP2013201185A JP6206040B2 JP 6206040 B2 JP6206040 B2 JP 6206040B2 JP 2013201185 A JP2013201185 A JP 2013201185A JP 2013201185 A JP2013201185 A JP 2013201185A JP 6206040 B2 JP6206040 B2 JP 6206040B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- pps
- papermaking
- polyphenylene sulfide
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Artificial Filaments (AREA)
- Paper (AREA)
Description
親水性油剤には、本発明の効果を損なわない範囲で防腐剤、抗菌剤等の添加剤を加えても良いが、良好な親水性を得るためには、親水性油剤を80質量%以上含んでいることが好ましい。
水溶性ポリウレタンとは、水溶性のポリウレタンを意味する。ポリウレタンとは、分子中にウレタン結合(−NH−COO−)を有する分子を意味する。ここでいうところの水溶性とは、水に可溶である性質を意味する。
JIS K7210(1999年)に準じて、温度315.5℃、荷重5000gの条件でメルトフローレート値を測定する。
JIS L 1015(2010年)に準じて測定する。
JIS L1015(2010年)に示される方法を基に捲縮数(個/25mm)を測定した。紙片上に、空間距離に対して25±5%の緩みをもたせて両端を接着剤ではり付け固着させた。この試料を1本ずつ、捲縮試験機のつかみに取り付け、紙片を切断した後、試料に初荷重1.8mg×繊度(dtex)をかけたときの、つかみ間の距離(空間距離)(mm)を読み、そのときの捲縮数を数え、25mm間当たりの捲縮数を求め20回の平均値を算出した。
約1リットルの水に約1gのPPS短繊維試料(繊維長6mm)を投入した後、ミキサー(オスター製オスターブレンダーOB−1)に投入し、13600rpmで撹拌する。15秒間の撹拌後における繊維の分散状態を目視で観察した。この攪拌処理・観察を2回行い、次の基準で判定する。
・良好:2回の攪拌処理・観察のうち2回とも、繊維束は完全に無くなり、単繊維に分散した状態である。
・不良:2回の攪拌処理・観察のうち少なくとも1回、繊維束が残った状態である。
メルトフローレート値が165g/10分の粉粒体状のポリフェニレンサルファイド(東レ株式会社製E2280)を通常の方法で溶融し、紡糸速度1200m/分で紡糸し引き取り、未延伸糸を得た。この未延伸糸を、温度95℃の温水浴中を通過させて2.8倍に延伸して延伸糸となし、更に、分散剤として親水性油剤の“テキサノール”(登録商標)PE−10F(吉村油化学(株)製、主成分:水溶性ポリウレタン)の濃度を4質量%に調整したものを付着量0.2質量%となるように延伸糸に付与し、捲縮付与後これを乾燥し、単繊維繊度が1.0dtexの延伸PPS繊維を製造した。得られた延伸PPS繊維について、および繊維間の接着状態を測定した。また、延伸PPS繊維を、長さ6mmに切断して短繊維とし水分散性を評価した。得られた延伸PPS繊維は、水分散性が良好であり、抄紙用バインダー繊維に適したものであった。その結果を表1に示す。
温水浴を使用せず(延伸せず)に未延伸糸を得るために条件変更したこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度3.0dtexの未延伸PPS繊維を製造し、実施例1と同様にして、評価した。得られたPPS繊維は、水分散性が良好であり、抄紙用PPSバインダー繊維に適したものであった。その結果を表1に示す。
単繊維長さを10mmとなるよう条件変更したこと以外は、実施例1と同様にしてPPS繊維を製造し、実施例1と同様にして評価した。得られたPPS繊維は水分散性が良好であり、抄紙用PPSバインダー繊維に適したものであった。その結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1において、“テキサノール”の濃度を3.2質量%とし、ポリオキシアルキレンエーテル0.8質量%とともに、付着量0.2質量%となるように延伸糸に付与し、使用した以外は、実施例1と同様にして、PPS繊維を製造し、実施例1と同様にして、評価した。得られたPPS繊維は、水分散性が良好であり、抄紙用PPSバインダー繊維に適したものであった。その結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例1において、“テキサノール”に変えて、ポリオキシアルキレンエーテル、濃度4質量%を用い、付着量0.2質量%となるように延伸糸に付与し、使用した以外は、実施例1と同様にして、PPS繊維を製造し、実施例1と同様にして、評価した。得られたPPS繊維は、水分散性が良好であり、抄紙用PPSバインダー繊維に適したものであった。その結果を表1に示す。
捲縮数の目標値を15山/25mmに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度1.0dtexの延伸PPS繊維を製造し、実施例1と同様にして、評価した。得られた延伸PPS繊維は、分散性が悪く、抄紙用繊維に不適なものとなった。その結果を表2に示す。
延伸糸に捲縮付与せずにストレートと変更したこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度1.0dtexの延伸PPS繊維を製造し、実施例1と同様にして、評価した。得られた延伸PPS繊維は、分散性が悪く、抄紙用繊維に不適なものとなった。その結果を表2に示す。
“テキサノール”に変えて、疎水性油剤(紡績用油剤)として特開2001−81665号公報の実施例1記載の油剤(主成分:ステアリルホスフェートカリウム、疎水性)を0.2質量%付与したこと以外は、実施例1と同様にしてPPS繊維を製造し、評価した。得られたPPS繊維は、水分散性が悪く、抄紙用繊維に不適なものとなった。その結果を表2に示す。
Claims (4)
- ポリフェニレンサルファイドが90質量%以上の成分からなる繊維であり、前記繊維の単繊維繊度が0.5〜8dtex、繊維長が1〜15mm、捲縮数が2〜10山/25mmであり、かつ水溶性ポリウレタンを80質量%以上含む親水性油剤が繊維表面に付与されており、前記親水性油剤が前記繊維に対して0.05〜1.0質量%付与されてなることを特徴とする不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維。
- 該親水性油剤が水溶性ポリウレタン100質量%であることを特徴とする請求項1記載の不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維。
- 前記不織布が、抄紙であることを特徴とする請求項1または2に記載の不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維。
- 請求項1に記載の繊維を用いた不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013201185A JP6206040B2 (ja) | 2012-09-27 | 2013-09-27 | 不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012213752 | 2012-09-27 | ||
JP2012213752 | 2012-09-27 | ||
JP2013201185A JP6206040B2 (ja) | 2012-09-27 | 2013-09-27 | 不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014080716A JP2014080716A (ja) | 2014-05-08 |
JP6206040B2 true JP6206040B2 (ja) | 2017-10-04 |
Family
ID=50785155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013201185A Active JP6206040B2 (ja) | 2012-09-27 | 2013-09-27 | 不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6206040B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016183436A (ja) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | ニッポン高度紙工業株式会社 | 親水化不織布 |
JP6807960B2 (ja) * | 2017-01-30 | 2021-01-06 | 帝人フロンティア株式会社 | 無捲縮短繊維の製造方法、及び得られた無捲縮短繊維を含む湿式不織布 |
US20200324234A1 (en) * | 2017-12-21 | 2020-10-15 | Toray Industries, Inc. | Polyphenylene sulfide short fiber, fibrous structure, filter felt, and bag filter |
CN115075044B (zh) * | 2022-07-13 | 2023-05-05 | 广东宝泓新材料股份有限公司 | 一种聚苯硫醚绝缘纸及其制备方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01229855A (ja) * | 1987-11-12 | 1989-09-13 | Asahi Chem Ind Co Ltd | ポリフェニレンサルファイド極細短繊維不織布 |
US4950529A (en) * | 1987-11-12 | 1990-08-21 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Polyallylene sulfide nonwoven fabric |
JP4370425B2 (ja) * | 2003-04-10 | 2009-11-25 | イチカワ株式会社 | 抄紙用ニードルフェルト |
JP2009174090A (ja) * | 2008-01-25 | 2009-08-06 | Toray Ind Inc | ポリフェニレンスルフィドからなる紙及びその製造方法 |
JP2010037669A (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-18 | Toray Ind Inc | 炭素繊維基材の製造方法 |
JP2010077544A (ja) * | 2008-09-24 | 2010-04-08 | Toray Ind Inc | 抄紙用ポリフェニレンサルファイド繊維およびその製造方法 |
-
2013
- 2013-09-27 JP JP2013201185A patent/JP6206040B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014080716A (ja) | 2014-05-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6206040B2 (ja) | 不織布用ポリフェニレンサルファイド繊維 | |
EP0396771A1 (en) | Wet-process nonwoven fabric and ultrafine polyester fibers therefor | |
JP5404396B2 (ja) | 熱接着性複合繊維およびその製造方法、ならびに繊維集合物 | |
CN101671918B (zh) | 一种全锦纶皮革基布的生产工艺 | |
JP2020147878A (ja) | 芯鞘型複合繊維、その製造方法、およびそれを含む繊維集合物 | |
JP7386776B2 (ja) | 炭素繊維含有湿式不織布 | |
EP3006610B1 (en) | Organic resin non-crimped staple fiber | |
JP4485860B2 (ja) | 不織布用短繊維及び短繊維不織布 | |
WO2016140356A1 (ja) | 湿式不織布用レーヨン繊維とその製造方法、湿式不織布とその製造方法、及び水解紙 | |
JP4357255B2 (ja) | 不織布用短繊維及び短繊維不織布 | |
KR102692412B1 (ko) | 공중합 폴리페닐렌술피드 섬유 | |
JP4455180B2 (ja) | 不織布用短繊維及び短繊維不織布 | |
CN110100050B (zh) | 聚酯粘合剂纤维 | |
JP5846901B2 (ja) | ポリエステル系複合バインダー繊維 | |
JP5045353B2 (ja) | ポリアミド短繊維 | |
JP4791212B2 (ja) | 分割型複合短繊維及び短繊維不織布 | |
JP5563343B2 (ja) | 抄紙用ポリエステル繊維及びその製造方法 | |
JP4791173B2 (ja) | 分割型複合短繊維及び短繊維不織布 | |
JP4787621B2 (ja) | 分割型複合短繊維及び短繊維不織布 | |
JP4704216B2 (ja) | 分割型複合短繊維及び短繊維不織布 | |
JP4455181B2 (ja) | 不織布用短繊維及び短繊維不織布 | |
JP4624094B2 (ja) | ポリエステル系ノークリンプショートカット繊維 | |
WO2022190797A1 (ja) | ポリフェニレンスルフィド繊維不織布およびこれを含む隔膜 | |
JP4783176B2 (ja) | 分割型複合短繊維及び短繊維不織布 | |
JP5542321B2 (ja) | 抄紙機用フェルト |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160825 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170530 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170724 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170808 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170821 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6206040 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |