JP5541534B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、噴孔から噴射される燃料にスワールを付与して、燃料噴霧の微粒化を促進する燃料噴射弁が開示されている。
一方、吸気バルブ上流側の吸気通路内に燃料を噴射させるポート噴射エンジンにおいては、高い燃焼性を実現するために、例えば特許文献2に開示されるような燃料噴射弁を用いて燃料噴霧の微粒化を促進することが求められる。
このため、ポート噴射エンジンでは、微粒化を促進させることで高い燃焼性を実現しようとすると、吸気バルブにデポジットが徐々に堆積するという問題があった。
図1は、本発明に係る内燃機関の燃料供給制御装置のシステム構成図である。
図1において、車両用の内燃機関(エンジン)1は、吸気通路(吸気ポート)2に燃料噴射弁3を備え、この燃料噴射弁3は、吸気通路(吸気ポート)2内に燃料を噴射する。
燃料噴射弁3は、吸気バルブ4の傘部を指向して燃料を噴射する。
吸気バルブ4の開特性は可変動弁機構22によって可変とされる。
吸気通路2の燃料噴射弁3が配設される部分よりも上流側には、スロットルモータ9で開閉される電子制御スロットル10を設けてあり、この電子制御スロットル10の開度によって内燃機関1の吸入空気量が調整される。
燃料供給装置13は、燃料タンク11、燃料ポンプ12、燃料ギャラリー配管14、燃料供給配管15を含んで構成される。
燃料ポンプ12の吐出口には燃料供給配管15の一端が接続され、燃料供給配管15の他端は燃料ギャラリー配管14に接続され、更に、燃料ギャラリー配管14に対し、気筒毎に設けた燃料噴射弁3の燃料供給口が接続される。
また、前記燃料ポンプ12を駆動制御する制御ユニットとして、マイクロコンピュータを備えるFPCM(フューエル・ポンプ・コントロール・モジュール)30を設けてある。
尚、本願における駆動デューティ(%)とは、1周期におけるオン時間割合であり、駆動デューティが大きいほど燃料ポンプ12の印加電圧が高くなって、燃料ポンプ12の回転速度が高くなるため、駆動デューティを変化させることで、燃料ポンプ12の吐出量を変化させ、燃料噴射弁3に供給される燃料圧力(燃料配管内の燃料圧力)を制御するように構成されている。
また、ECM31としての機能とFPCM30としての機能とを兼ね備える1つの制御ユニットを備えることができる。
尚、前記酸素センサ38に代えて、空燃比に応じた出力を発生する空燃比センサを備えてもよい。
そして、各気筒の噴射タイミングになると、対応する燃料噴射弁3に対して噴射パルス幅TIの噴射パルス信号を出力し、燃料噴射弁3による燃料噴射量及び噴射タイミングを制御する。
また、ECM31は、アクセル開度ACCなどから電子制御スロットル10の目標開度を演算し、実開度が目標開度に近づくようにスロットルモータ9を駆動制御する。
そして、ECM31は、算出した駆動デューティを指示する信号を、FPCM30に出力し、FPCM30は、指示された駆動デューティで燃料ポンプ12への通電のオン/オフを制御する。
ここで、燃料噴射弁3から噴射された燃料の多くが吸気バルブ4に付着すると、付着燃料がデポジットに浸透してデポジットの付着力を弱め、デポジットを洗浄除去することが可能であるが、高い燃焼性や良好な排気性状を得るためには燃料噴霧の微粒化を促進させることが求められ、微粒化を促進させると、吸気バルブ4への燃料の付着量が減って、デポジットが堆積してしまう。
まず、ステップS100(堆積量推定手段)では、吸気バルブ4に対するデポジットの堆積量VDEPOを、機関運転状態(例えば、機関負荷、機関回転速度など)に基づいて推定する。
尚、ステップS100で推定するデポジットの堆積量VDEPOは、堆積の程度や堆積の進行度合いを示すデータとすることができる。
前記第1閾値SL1は、デポジットの堆積量VDEPOの許容最大量であり、堆積量VDEPOが第1閾値SL1以下であれば、堆積したデポジットをそのまま放置しても、内燃機関1における吸気動作などに影響を与えることがないと判断できるレベルに設定してある。
通常モードとは、後述するデポジットの洗浄除去を行う洗浄モードをキャンセルし、積極的な洗浄処理を行わない状態であり、デポジットの洗浄除去よりも、内燃機関1における燃焼性、燃費、排気性状、出力などを優先させて、燃料噴射弁3による燃料噴射などを行わせるモードである。
前記第2閾値SL2は、第1閾値SL1よりも大きな値であって(SL2>SL1)、洗浄除去が必要なデポジット堆積量VDEPOの最小値であり、この第2閾値SL1以上にまでデポジットが吸気バルブ4に堆積した場合には、堆積したデポジットによって開口面積が絞られるなどの影響が出る可能性があって、デポジットの洗浄除去処理が必要であると判断できるレベルに設定してある。
一方、デポジット堆積量VDEPOが第2閾値SL2以上になると、デポジットの洗浄除去を必要とするほどにデポジット堆積量VDEPOが増加していると判断し、ステップS500(洗浄能力制御手段)へ進んで、吸気バルブ4に対する燃料の付着量を通常モード時よりも増大させるなどしてデポジットの洗浄除去を図る洗浄モードに切り替える。洗浄モードの詳細については、後で説明する。
ステップS500の洗浄モードは、予め設定されたデポジットの洗浄除去に要する洗浄期間(洗浄時間)が経過するまで継続され、前記洗浄期間(洗浄時間)が経過した時点で、デポジット堆積量VDEPOを零(初期値)にリセットし、通常モードに戻すようになっている。
また、デポジット堆積量VDEPOの推定においては、例えば、吸気バルブ4への燃料の付着量が多くなる運転条件で、デポジット堆積量VDEPOを減算させたり、又は、デポジット堆積量VDEPOの増大更新を強制的に停止させたりすることができる。
また、ステップS500へ進んで洗浄モードに移行させた場合には、例えば車両の運転席付近に設置した警告ランプ39を点灯させるなどして、吸気バルブ4に堆積したデポジットの洗浄除去処理中であることを、運転者に警告することができる。
ステップS101では、内燃機関1の負荷、機関回転速度NE、及び、吸気バルブ4のバルブタイミングに基づいて、吸気バルブ4を介して吸気通路2に吹き返すガス量GASVを算出(推定)する。
ここで、内燃機関1の負荷は、例えば、基本噴射パルス幅TPで代表させることができる。
尚、吸気バルブ4のバルブタイミングが固定である場合には、機関負荷TP及び機関回転速度NEに基づき、吹き返しガス量GASVを算出すればよい。
機関負荷TP及び機関回転速度NEに対しては、図3中に示すように、中負荷中回転域にガス温度GASTが最も高くなる領域が存在し、係る最大温度域から離れるほどガス温度GASTは低下する傾向を示す。また、可変動弁機構22が吸気バルブ4のバルブタイミングを進遅角変化させる場合、吸気バルブ4のバルブタイミングが進角するほど、ガス温度GASTはより高くなる傾向となる。
尚、吸気バルブ4のバルブタイミングが固定である場合には、機関負荷TP及び機関回転速度NEに基づき、吹き返しガス温度GASTを算出すればよい。
即ち、吸気バルブ4へのデポジットの付着は、燃料を含むガスの吸気通路2への吹き返し量が多くなると発生するが、吹き返しガス量GASVが多くても、その温度が低いと発生しないので、吸気バルブ4へのデポジット付着が発生する吹き返しガス量GASVの最小量及び吹き返しガス温度GASTの最低温度を求めておき、これらに基づいて閾値DEPOZ1,DEPOZ2を設定しておき、GASV≧DEPOZ1かつGAST≧DEPOZ2であれば、吸気バルブ4にデポジットが付着すると推定できるようにしてある。
一方、ステップS103で、GASV≧DEPOZ1かつGAST≧DEPOZ2ではないと判断した場合、即ち、GASV<DEPOZ1及び/又はGAST<DEPOZ2である場合には、ステップS105へ進み、前記フラグFDEPOに1がセットされているか否かを判断する。
一方、フラグFDEPOに1がセットされている場合には、デポジットが吸気バルブ4に付着した履歴があることを示し、その後温度低下して付着したデポジットが凝固すると、吸気バルブ4にデポジットが堆積することになる。
前記閾値DEPOZ3は、閾値DEPOZ2よりも低い温度であって、デポジットが凝固を開始する温度付近に設定してある。
一方、吹き返しガス温度GASTが閾値DEPOZ3以下であれば、吸気バルブ4に付着したデポジットが凝固して堆積することになるので、ステップS107へ進み、デポジット堆積量DEPOを1ステップだけ前回値から増大変更する。
尚、吸気バルブ4に対するデポジット堆積量の推定手段を、上記の手段に限定するものではない。
例えば、簡易には、内燃機関1の運転中に一定時間が経過する毎や、内燃機関1の吸入空気量の積算値が既定値に達する毎や、内燃機関1が特定運転領域での運転を経験する毎などに、デポジットの堆積が進んだものと推定してデポジット堆積量DEPOを更新させることができ、内燃機関1の運転中に一定時間毎にデポジット堆積量DEPOを更新させる場合は、結果的に、一定運転時間毎に洗浄モードに切り替えることになる。
洗浄モードは、通常モードのときよりも吸気バルブ4に対する燃料付着量を増大させるモードである。燃料噴射弁3から噴射された燃料が吸気バルブ4に付着し、吸気バルブ4に堆積しているデポジットに浸透すると、デポジットの付着力が弱まり、デポジットを洗浄除去することができるから、吸気バルブ4に対する燃料付着量を増大させることは、デポジットの洗浄能力を高めることになる。
一方、洗浄モードは、燃焼性や排気性状よりも、デポジットの洗浄除去を優先させるべく、通常モードよりも吸気バルブ4への燃料の付着量を多くして、吸気バルブ4に付着する燃料によるデポジットの洗浄能力を高めるようにする。
(1)燃料噴射弁3による噴射タイミングの変更
(2)燃料噴射弁3に対する燃料供給圧の増大変更
(3)燃料噴射弁の切り替え
ここで、燃料噴射弁3の噴霧粒子の大きさ、換言すれば、燃料噴霧の貫徹力に応じて、付着量を増やすための噴射タイミングの変更方向が異なる。
例えば、燃料噴射弁3の燃料噴霧が、粒子が大きく貫徹力が強い燃料噴霧の場合には、噴射タイミングを早め、吸気通路2内に吸気の流れが発生していない排気行程中(吸気バルブ4が閉じている期間)に多くの燃料を噴射させるようにする。このようにすれば、燃料噴射弁3の噴霧は吸気バルブ4の傘部を指向するように設定されているから、燃料噴霧はそのまま吸気バルブ4の傘部に向かい、吸気バルブ4の傘部に燃料が衝突して多くの燃料を吸気バルブ4に付着させることができる。
即ち、吸気行程において発生する吸気の流れは、吸気バルブ4の傘部に向けて流れ、係る流れに導かれて燃料噴霧が吸気バルブ4に向けて流れ、吸気は吸気バルブ4の傘部付近で径方向外側に方向を変えてシリンダ内に吸引されることになるが、噴霧粒子は急激には方向が変わらないため、吸気バルブ4の傘部に衝突して付着することになる。
このように、排気行程中に燃料噴射を行わせた場合に、吸気バルブ4に燃料が衝突するような強い貫徹力を有する燃料噴射弁3を備える場合には、洗浄モードでは、通常モードのときよりも、噴射タイミングを早めて(進角して)排気行程でより多くの燃料を噴射させるようにすれば、通常モードよりも吸気バルブ4への燃料の付着量を多くして、吸気バルブ4に付着する燃料によるデポジットの洗浄能力を高めることができる。
従って、内燃機関1が備える燃料噴射弁3における燃料噴霧の貫徹力によって、洗浄モードに移行したときの噴射タイミングの変更方向が予め決まる。また、噴射タイミングを通常モードのときに比べて進角又は遅角させるときの進角量又は遅角量は、吸気バルブ4に対する燃料付着量の変化と燃焼性とを考慮し、燃焼安定性が限界を超えて低下しない範囲で最も付着量が多くなるタイミングを予め設定しておく。
燃料供給圧の増大は、前述の目標燃圧TGFUPRの増大補正や、洗浄モード用の目標燃圧TGFUPRの設定などによって実現でき、通常モードに対する燃料供給圧の増圧代は、デポジットの洗浄能力を十分に高めることができる燃料付着量が得られる範囲内の低めの圧力として、予め実験等によって決定しておく。
ここで、噴射タイミングの変更と燃料供給圧の増大変更とを組み合わせ、燃料供給圧を通常モードに比べてより高くし、燃料噴霧の貫徹力を強めた上で、噴射タイミングを通常モードのときよりも早めて排気行程で燃料噴射を行わせることができる。
また、燃料付着量が異なる2つの燃料噴射弁3a,3bは、噴孔径などが相互に異なることで、貫徹力(燃料付着量)が異なるようにした燃料噴射弁の組み合わせの他、燃料噴射弁としては同じものを用い、それぞれに供給する燃料圧力の違いによって、相互に貫徹力(燃料付着量)が異なるようにしたものであってもよい。
また、吸気バルブ4への燃料の付着量を増やして、吸気バルブ4に付着する燃料によるデポジットの洗浄能力を高める方法を、上記の(1)〜(3)の手段に限定するものではない。例えば、燃料を微粒化させるアシストエアの供給機構を備えた燃料噴射弁3においては、通常モードではアシストエアを供給して燃料を微粒化する一方、洗浄モードではアシストエアの供給を停止させることで燃料噴霧の粒径を大きくし、以って、燃料噴霧の貫徹力を強め、吸気バルブ4に対する燃料の付着量を増やすことができる。
洗浄モードにおいて、吸気バルブ4に付着する燃料によるデポジットの洗浄能力を高める手段としては、上記のようにして吸気バルブ4に付着する燃料量を増やす手段の他、燃料噴射弁3から噴射させる燃料を、洗浄モードにおいては、通常モードのときよりもデポジットの洗浄能力がより高い燃料に切り換える手段を用いることができる。
そして、通常モードにおいては、燃料タンク11bに貯留されている添加剤なしか又は添加剤濃度が低い燃料を燃料噴射弁3に圧送して噴射させ、洗浄モードにおいては、燃料タンク11aに貯留されている洗浄効果を有する添加剤入りの燃料(添加剤濃度が相対的に高い燃料)を燃料噴射弁3に圧送して噴射させるようにする。
洗浄モードにおいて、洗浄効果を有する添加剤入りの燃料を燃料噴射弁3から噴射させれば、吸気バルブ4に対する燃料付着量を増やさなくても、吸気バルブ4に付着した燃料に含まれる添加剤の洗浄力によって、吸気バルブ4に堆積したデポジットを洗浄除去することができる。
尚、燃料を貯留するタンクと、洗浄効果を有する添加剤を貯留するタンクとを備え、通常モードにおいては、燃料ポンプ12が燃料を貯留するタンクから燃料を吸い上げ、洗浄モードにおいては、燃料ポンプ12が燃料を貯留するタンクから燃料を吸い上げると共に、添加剤を貯留するタンクから添加剤を吸い上げ、燃料と添加剤とを混合して燃料噴射弁3に圧送するようにできる。
また、添加剤なしか又は添加剤濃度が相対的に低い燃料を噴射する燃料噴射弁3aと共に、添加剤又は添加剤入りの燃料を噴射する燃料噴射弁3bを個別に備えるようにし、通常モードでは、燃料噴射弁3aを用いて燃料を噴射させ、洗浄モードでは、燃料噴射弁3b、又は、燃料噴射弁3aと燃料噴射弁3bとの双方を用いて、添加剤を含む燃料を噴射させることができる。
従って、デポジット堆積量が洗浄を必要とするほどに増えていない状態では、燃焼性、燃費性能、排気性状などに優れた燃料噴射を行わせることができる一方、デポジット堆積量が洗浄を必要とするほど増えた場合には、デポジットの洗浄除去を促進して、吸気バルブ4に対するデポジットの堆積を抑制することができる。
また、燃料噴射弁3が噴射する燃料を、洗浄能力のより高い燃料(添加剤入りの燃料)に変更するようにすれば、デポジットの洗浄能力をより確実に増加させ、吸気バルブ4に堆積したデポジットの洗浄除去を促進させることができ、また、添加剤を洗浄が要求されるときに限って使用して、洗浄剤の無駄な消費を抑制できる。
そこで、吸気バルブ4の開弁特性を可変とする可変動弁機構22を備える内燃機関1においては、図2のフローチャートのステップS400で、堆積量VDEPOが第2閾値SL2以上であると判断し、ステップS500へ進んだときに、洗浄モードへの切り替えと共に、或いは、洗浄モードへの切り替えに代えて、可変動弁機構22によって吸気バルブ4の開特性を、シリンダ吸入空気量が増える方向に変更させることができる。
また、可変動弁機構22が、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を可変とすることで、吸気バルブ4の作動角の中心位相(バルブタイミング)を連続的又は段階的に可変とする機構である場合は、最大充填効率となる閉時期(例えば下死点付近)に実際の閉時期を近づける変更を行うことで、デポジットの堆積によって吸気開口面積が狭められる分を補って、シリンダ吸入空気量を確保できるようにする。
前記内燃機関が、前記吸気バルブのバルブタイミングを可変とする可変動弁機構を備え、
前記堆積量推定手段が、前記吸気通路内に吹き返すガスの量及び温度と前記可変動弁機構によって可変とされるバルブタイミングとに基づいてデポジット堆積量を推定する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
燃料噴射弁から噴射させる燃料を貯留する燃料タンクとして、デポジットの洗浄効果が相互に異なる2種類の燃料をそれぞれ貯留する2つの燃料タンクを備え、
前記洗浄能力制御手段は、前記2つの燃料タンクのいずれか一方をデポジット堆積量に応じて選択し、選択した燃料タンクに貯留されている燃料を前記燃料噴射弁に圧送して噴射させる、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
気筒毎に、燃料噴霧の貫徹力が相互に異なる2つの燃料噴射弁を備え、
前記洗浄能力制御手段は、前記2つの燃料噴射弁のいずれか一方をデポジット堆積量に応じて選択し、選択した燃料噴射弁によって燃料を噴射させる、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
従って、洗浄除去が必要なほどにデポジット堆積が進行したときには、デポジットの洗浄除去を効果的に促進できる一方、洗浄除去が必要なほどにデポジット堆積が進行していない場合には、吸気バルブに対する燃料付着量が無用に多くなって燃焼性や排気性状が低下することを抑制できる。
前記洗浄能力制御手段は、前記燃料噴射弁の燃料噴霧の貫徹力に応じて、デポジット堆積量の増大変化したときに前記燃料噴射弁の噴射タイミングを進角させるか遅角させるかを設定する、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
前記燃料噴射弁に燃料を圧送する燃料ポンプと、前記燃料噴射弁に圧送される燃料の圧力を検出するセンサと、前記センサの出力と目標燃圧とに基づいて前記燃料ポンプの操作量を算出する操作量算出手段と、を備え、
前記洗浄能力制御手段は、前記デポジット堆積量の推定値の増大変化したときに前記目標燃圧を増大変化させることで、前記燃料噴射弁に供給される燃料圧力を増加方向に変更する、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
Claims (5)
- 吸気バルブと、前記吸気バルブ上流側の吸気通路内に燃料を噴射する燃料噴射弁とを備えた内燃機関の制御装置であって、
前記吸気通路内に吹き返すガスの量及び温度に基づいて前記吸気バルブのデポジット堆積量を推定する堆積量推定手段と、
前記デポジット堆積量の推定値の増大変化に対して、前記吸気バルブに付着する燃料によるデポジットの洗浄能力を高める洗浄能力制御手段と、
を含む内燃機関の制御装置。 - 前記堆積量推定手段が、前記吸気通路内に吹き返すガスの量及び温度を、前記内燃機関の負荷と機関回転速度と前記吸気バルブのバルブタイミングとに基づいて算出する、請求項1記載の内燃機関の制御装置。
- 前記堆積量推定手段が、前記吹き返しガス量が第1閾値よりも多くかつ前記吹き返しガス温度が第2閾値よりも高い状態を経験した後、前記吹き返しガス温度が第3閾値(第3閾値<第2閾値)を下回ったときにデポジット堆積量の進行を判断する、請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
- 前記燃料噴射弁が、燃料を微粒化させるアシストエア供給機構を備え、
前記洗浄能力制御手段が、前記アシストエア供給機構によるアシストエアの供給を停止させて前記吸気バルブの燃料付着量を増やすことでデポジットの洗浄能力を高める、請求項1から3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。 - 前記洗浄能力制御手段が、前記吸気バルブの燃料付着量を増やすことでデポジットの洗浄能力を高め、デポジットの洗浄能力を高めるときに前記内燃機関の点火時期を遅角する、請求項1から4のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
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