JP5541518B2 - 寒冷地対応サーバ室空調システム - Google Patents

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本発明は、寒冷地対応サーバ室空調システムに関するものである。
従来のデータセンターや電算センター(以下、DCという)におけるサーバ室(電算室)の空調方式としては、サーバ室内を二重床とし、かつ、サーバ室内またはサーバ室に隣接するように空調機械室を設け、該空調機械室に設置される床吹出し空調機により冷風を二重床内に供給し、該二重床からサーバ室内に冷風を供給して、サーバ室全体を冷房する方式が一般的である(例えば、特許文献1参照)。
このようなDCは、基本的にサーバなどの機器が設置されているだけであり、サーバが正常に稼動していればよく、DCに常駐する人数は少なくてよい。また、電力配線網やインターネット網が繋がっている場所であれば、DCを構築することができる。したがって、わが国では北海道や東北地方などの寒冷地に比較的設置することが可能な敷地が多く存在する。
特開2004−184070号公報
ところで、寒冷地など冬季に積雪が予想される場所にDCを建設する場合、空調に使用する外気を空調機械室の外壁面にガラリを設け、該ガラリから外気を取り込む計画にすると、積雪によってガラリが埋もれてしまい、所定量の外気を取り込むことができないという問題がある。
そこで、建物の屋上に外気取り込み用のダクトを配し、屋上より空調機械室までダクトを敷設して、空調機へ所定量の外気を取り込む案が考えられる。しかしながら、このような構成では、ダクトスペースが必要となり、サーバ室の面積が制限されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、サーバ室の面積を大きく確保することができるとともに、所定量の外気を確実に取り込むことができる寒冷地対応サーバ室空調システムを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、寒冷地において、多数のサーバをサーバラックに収容して設置するサーバ室を対象とする空調システムであって、建物が高床式に構成されるとともに、少なくとも最下層に空調機が設置される空調機械室が配され、前記空調機械室の床面から外気を取り込むように構成されていることを特徴としている。
請求項1に記載した発明によれば、積雪を考慮した高さの高床式の建物とすることにより、冬季においても外気を取り込む給気口(給気ガラリ)が雪に覆われるのを防止することができる。また、給気口を空調機械室の床面に設けることにより、降雪時に給気口に雪が付着するのを防止することができる。したがって、空調機へ取り込む外気量を確実に確保することができ、空調システムの効率が低下するのを防止することができる。つまり、寒冷地においても、外気冷房を採用した空調システムを容易に実現することができる。
請求項2に記載した発明は、前記建物の構成として、少なくとも前記空調機械室、無停電電源装置室および前記サーバ室を有し、前記空調機は、前記サーバ室および前記無停電電源装置室の空調を兼用するように構成され、前記空調機から供給される給気は、前記無停電電源装置室へ供給された後に、前記サーバ室へ供給されるように構成されていることを特徴としている。
請求項2に記載した発明によれば、1台の空調機でサーバ室と無停電電源装置室とを共に空調するように構成したため、空調機の総台数を減少することができる。したがって、空調機械室の面積を削減することができ、サーバ室の面積を大きく確保することができる。また、サーバが設置されるサーバ室と、空調機が設置される空調機械室と、無停電電源装置が設置される無停電電源装置室とをそれぞれ区画したため、サーバ室のセキュリティを確保することができる。
請求項3に記載した発明は、前記建物の構成が、前記サーバ室を上階に、前記空調機械室および前記無停電電源装置室を下階に配した二層構造として構成されていることを特徴としている。
請求項3に記載した発明によれば、建物を二層構造とし、上階にサーバ室を配して、空調機械室および無停電電源装置室を下階に配したため、空調機および無停電電源装置のメンテナンスを行う際には、サーバ室が配された上階に立ち入ることなく各機器のメンテナンスを行うことができる。したがって、サーバ室のセキュリティを容易にかつ確実に確保することができる。また、サーバ室と、空調機械室および無停電電源装置室との設置階が異なるように構成したため、建築計画の自由度を向上することができる。
本発明の寒冷地対応サーバ室空調システムによれば、積雪を考慮した高さの高床式の建物とすることにより、冬季においても外気を取り込む給気口(給気ガラリ)が雪に覆われるのを防止することができる。また、給気口を空調機械室の床面に設けることにより、降雪時に給気口に雪が付着するのを防止することができる。したがって、空調機へ取り込む外気量を確実に確保することができ、空調システムの効率が低下するのを防止することができる。つまり、寒冷地においても、外気冷房を採用した空調システムを容易に実現することができる。
本発明の実施形態における建物の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態における空調システムを示す概略構成図である。 本発明の実施形態における空調システムの別の態様を示す概略構成図である。 2009年の札幌の温湿度分布を示す図であり、外気冷房のみで対応できる範囲、フリークーリングまたは外気冷房で対応できる範囲、フリークーリングと空冷チラーとを併用する範囲を図示したグラフである。 本発明の実施形態におけるサーバ室の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態における温熱環境のシミュレーション結果を示す図であり、サーバフロアから3.0m下方の状態を示す図である。 本発明の実施形態における温熱環境のシミュレーション結果を示す図であり、サーバフロアから0.3m下方の状態を示す図である。 本発明の実施形態における温熱環境のシミュレーション結果を示す図であり、サーバフロアから1.0m上方の状態を示す図である。 本発明の実施形態における温熱環境のシミュレーション結果を示す図であり、サーバフロアから2.5m上方の状態を示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態の建物の概略構成を示す断面図である。本実施形態の建物は主に寒冷地に建設されるデータセンターを想定したものである。図1に示すように、建物10の構成としては、少なくとも上階11と下階12の2層構造を有しており、上階11にサーバ室21、下階12に空調機30が設置される空調機械室22および無停電電源装置(以下、UPSという)31が設置される無停電電源装置室(以下、UPS室という)23がそれぞれ配されている。また、建物10は、高床式に構成されており、例えば、下階12の床面が地盤面(GL)+3mの高さになるように構成されている。つまり、建物10の下階12と地盤面との間には空間部15が形成されている。そして、本実施形態の空調システム1は、多数のサーバ25をサーバラック26に収容して設置するサーバ室21およびUPS室23を対象とするものである。なお、サーバ室21は二重床構造になっており、配線(不図示)などが収容される床下空間27と、サーバラック26が設置される床上空間28と、を有している。
UPS室23にはサーバ25の電源を無停電化するためのUPS31が設置されている。このUPS31にはバッテリ(不図示)が搭載されており、停電などが発生してもサーバ25の電源を切断させることなく電源オン状態を保持することができる。したがって、不測の事態が発生してもサーバ25がダウンすることはなく、サーバ電源の信頼性を確保することができる。
ここで、サーバ25およびUPS31はともに起動状態において発熱し、高温状態が継続すると機器の故障につながるため、サーバ25およびUPS31はともに適正温度に保持するために冷却する必要がある。
図2は本実施形態の空調システム1を示す概略構成図である。図2に示すように、本実施形態では、サーバ25およびUPS31を冷却するための空調機30が空調機械室22に設置されている。ここで、空調機械室22の床面に、空間部15から外気を導入するための給気ガラリ24が設けられている。また、給気ガラリ24と空調機30との間に給気ダクト48が設けられており、新鮮空気が空調機30に供給されるように構成されている。
また、空調システム1は、空調機械室22に空調機30が所定台数設置されており、空調機30からUPS室23へ向かって給気ダクト33が設けられている。給気ダクト33から供給された空調空気はまずUPS室23へ供給され、UPS室23内に設置されたUPS31を冷却する。そして、例えばUPS室23の天井面に設けられた吸込口34に空調空気が吸い込まれる。吸込口34にはバイパスダクト32が接続されており、該バイパスダクト32は上階11のサーバ室21の床下空間27に開放されており、空調空気はサーバ室21に供給されるように構成されている。
サーバ室21の床下空間27に供給された空調空気は、床上空間28のサーバラック26内や隣り合うサーバラック26,26間に形成された通路62を所定温度に冷房する。サーバラック26内を通過してサーバ25を冷却した空調空気はサーバ室21の天井内空間35へ導かれる。
天井内空間35には排気ダクト36および排気ファン37が接続されており、天井内空間35に導かれた空調空気の一部または全部をそのまま建物外へ排気することができるように構成されている。なお、排気ファン37にて空調空気を排気する場合は、それと略同量の新鮮空気を空調機械室22の床面に設けた給気ガラリ24から空調機30へ取り込むことができるように構成されている。つまり、夏場を除く時期に、排気ファン37にて空調空気を全部排気し、常に温度の低い新鮮空気を空調空気として利用する外気冷房運転を行うことができるように構成されている。また、新鮮空気を取り込む給気ダクト48には塩害対策として除塩フィルタ49などを設置してもよい。
さらに、天井内空間35には還気ダクト39が接続されており、天井内空間35に導かれた空調空気の一部または全部をそのまま空調機械室22(空調機30)へ還気することができるように構成されている。つまり、1台の空調機30でUPS室23とサーバ室21をともに冷房できるように構成されている。なお、排気ダクト36、還気ダクト39、および、給気ダクト48にはそれぞれ風量調節ダンパ51が設けられており、各ダンパの開度を適正に調節することにより、空調システム1のエアバランスが確保される。
空調機30は、例えば、ケーシング41内にフィルタ42と送風機43と冷却コイル44とを備えた構成のものが好適に採用可能であるが、サーバ室21を冷却できるものであれば、必要能力に応じて適宜の形式、空調能力の空調機を任意に採用可能である。なお、空調機30の送風機43は、例えばサーバラック26が複数並べられたラック列ごとの電力消費量に応じてインバータ制御して、送風機43の動力の削減を図ることができるように構成されている。
また、冷却コイル44は、例えば建物10の屋上13に設置された冷却塔45と冷却水配管46を介して接続されている。このように構成することで、冷却塔45を通過することで冷やされた冷却水が冷却水配管(往管)46aを通流して冷却コイル44へ供給され、該冷却コイル44内を冷却水が通過し、同時に冷却コイル44にサーバ室21を冷房して暖められた空調空気が通過することで、冷却水と空調空気とが熱交換され、空調空気を所定の温度まで冷却することができるように構成されている。一方、空調空気が冷却されることに伴い冷却水の温度は上昇する。そして、冷却コイル44を通過した冷却水は冷却水配管(還管)46bを通流して冷却塔45へと戻るように構成されている。このようにして、冷却水が冷却塔45と冷却コイル44との間を循環することにより、熱源を用いることなく空調空気を冷却(冷房)することができる。このような熱源を用いない冷却塔45によるフリークーリング主体の運転を行うことにより、省エネルギー化を図ることができる。
また、空調機30へ供給される新鮮空気を、空調機械室22の床面に設けた給気ガラリ24から取り込むように構成したため、冬季に建物10の周囲が積雪しても給気ガラリ24が閉塞するのを防止することができる。したがって、空間部15を介して常に新鮮空気を空調機30に取り込むことができる。
さらに、このように構成された空調機30を空調機械室22内に設置することにより、サーバ室21内に空調機を設置する従来一般の空調システムのようにメンテナンスに際して作業員がサーバ室21に入る必要はなく、したがってセキュリティを確保する上で有利である。すなわち、本実施形態の空調システム1は、ITエンジニアと設備エンジニアの作業エリアを明確に分離したセキュリティの高いシステムである。また、空調機30を増設したり、機器更新を行ったりする場合は、その作業を空調機械室22内で実施できるため、サーバ室21を稼動しながらの改修工事も可能である。
そして、空調機30はサーバ電流やサーバ温度(もしくはサーバラック温度)などの周囲環境情報を刻々と検出するために設けられたセンサー(不図示)によりサーバ25の実際の稼働状況を検知可能とし、それに基づいて例えばインバータ制御により最適な冷却運転を行うように構成することが好ましく、それにより最も効率的な省エネルギー運転が可能である。
なお、図3に示すように、夏季の外気温度がピークに達する時期などにおいて、上述した空調システム1だけではサーバ25およびUPS31の発熱負荷を除去できない虞がある場合は、補助的に空冷チラー55を設置してもよい。空冷チラー55は、例えば屋上13に設置され、空冷チラー55からは冷媒配管56が延設されている。この冷媒配管56と冷却水配管46との間には熱交換器57が設けられており、冷却水を所定温度まで冷却することができるように構成されている。また、給気ダクト48に冷却コイル58を設け、該冷却コイル58と冷媒配管56とを接続することにより、空調機30へ取り込む新鮮空気を所定温度に冷却することができるように構成されている。
さらには、空冷パッケージエアコン59を空調機械室22に設置して、サーバ室21およびUPS室23を冷房するような構成を補助的に設けてもよい。
本実施形態の空調システム1では、例えば、UPS室23内を25℃に保持するとともに、サーバ室21への空調空気の供給温度が26℃になるように制御している。サーバ室21への給気温度を26℃に設定することにより、外気冷房・フリークーリングの利用可能時間を最大化し、熱源機器(空冷チラー55、空冷パッケージエアコン59など)および空調機30の容量を削減するとともに、各機器の高効率運転を実現することができる。
図4に示すように、例えば、札幌における2009年の温湿度分布を考慮すると、領域Aの範囲内、つまり、年間の約20%は外気冷房のみでサーバ室21およびUPS室23の空調を行うことができる。同様に、領域Bの範囲内、つまり、年間の約67%はフリークーリングまたは外気冷房にてサーバ室21およびUPS室23の空調を行うことができる。したがって、札幌においては、年間の約87%は熱源を用いずにサーバ室21およびUPS室23を所定温度に空調(冷房)することができる。なお、領域Cの範囲内の温湿度条件になった場合のみ、フリークーリング+空冷チラー併用方式を採用すればよい。本実施形態の空調システム1を採用することにより、熱源容量の低減およびランニングコストの低減を図ることができる。
次に、サーバ室21内の構成を詳細に説明する。
図5に示すように、サーバ室21は二重床構造になっており、フリーアクセスフロア60の下側が床下空間27として構成され、上側が床上空間28として構成されている。床上空間28にはサーバ25が複数台収容されたサーバラック26が複数連結されたラック列61が所定間隔ごとに配列されており、隣り合うラック列61,61間が通路62として構成されている。
フリーアクセスフロア60には、床吹出口63が設けられており、床下空間27から床上空間28(サーバラック26内および通路62)に向かって空調空気が吹き出されるように構成されている。
また、サーバラック26の上部には、サーバラック26内に供給された空調空気を排出する排出口が形成されるとともに、該排出口とサーバ室21の天井内空間35とを連結するバイパスダクト64が設けられている。このように構成することで、サーバラック26内を通過した空調空気は、サーバ25を冷却することで温度が上昇するが、その暖められた空調空気は、通路62へ漏洩することなく、直接天井内空間35へと案内される。すなわち、サーバ室21内は、床下空間27および通路62がコールドアイルとして構成され、サーバラック26内および天井内空間35がホットアイルとして構成される。このようにコールドアイルとホットアイルを明確に区画することにより、冷気と暖気とを分離することができ、冷房効率を向上することができる。
具体的には、空調機30から25℃で供給された空調空気(冷気)は、UPS室23の発熱を処理した後、約26℃でサーバ室21の床下空間(コールドアイル)27に吹き出すように構成されている。サーバラック26内に供給された空調空気は、サーバ25の排熱により約38℃まで暖められる。このとき、コールドアイルとホットアイルは区画されているため、暖められた空調空気(暖気)は冷気と混合することなく、天井内空間35からサーバ室21の周縁に設けられた還気ダクト39に至る。そして、この暖められた空調空気(暖気)は外気条件により新鮮空気(外気)と混合して冷却するように構成され、または、フリークーリングによって得られた冷却水により冷却し、所定の温度に調整してUPS室23内に再度吹き出すように構成されている。
次に、上述したサーバ室21の温熱環境のシミュレーション結果について説明する。シミュレーションの条件としては、サーバラック1台あたりの発熱負荷を8kW/ラックの80%とし、サーバラック数を200ラック、UPSの発熱負荷を電気容量の0.7%、冷気送風温度(送風機出口)を25℃、送風量をΔt=12℃で325000m/hとした。
サーバ室21の床面を基準として、いくつかの高さごとの温熱環境のシミュレーション結果を示す。なお、以下の図では色が濃くなるほど温度が高くなっている状況を示す。
図6はサーバフロア(サーバラック26が設置されるフリーアクセスフロア60の床面)から3.0m下方、つまり下階12の空調機械室22およびUPS室23の温熱環境である。UPS室23の発熱は空調機30から吹き出された25℃の冷気により処理され、UPS室23内を25〜26℃に保持している。なお、本シミュレーションでは、UPS室23の両側に空調機械室22が配されている。
図7はサーバフロアから0.3m下方、つまりサーバ室21の床下空間27内の温熱環境である。UPS室23の発熱を処理した後、空調空気(冷気)は床下空間27内に25〜26℃で吹き出される。また、サーバ室21の両側には還気スペース65が設けられており、サーバ25の排熱などにより暖められた空調空気(暖機)は約38℃にて空調機30に戻る。なお、本シミュレーションにおいては、建物外壁とサーバ室21との間に形成された空間自体が還気スペース65として構成されており、該還気スペース65を通過した空調空気(暖機)は、空調機械室22(空調機30)へと導かれるように構成されている。
図8はサーバフロアから1.0m上方、つまりサーバラック26設置レベルの温熱環境である。ラック列61以外はコールドアイルとなって25〜26℃を維持している。また、コールドアイルには発熱部分が存在しない。
図9はサーバフロアから2.5m上方、つまりサーバラック26の上部レベルの温熱環境である。サーバラック26上部のホットアイル(バイパスダクト64内)はサーバ25の排熱によって暖められた空調空気(暖気)が通り、その上部の天井内空間35に吸い込まれる。また、その他の部分はコールドアイルとして25〜26℃の温度を保持している。
本実施形態によれば、建物10を積雪を考慮した高さの高床式の建物とすることにより、冬季においても外気を取り込む給気ガラリ24が雪に覆われるのを防止することができる。また、給気ガラリ24を空調機械室22の床面に設けることにより、降雪時に給気ガラリ24に雪が付着するのを防止することができる。したがって、給気ガラリ24は目詰まりを起こすことがなく、空調機30へ取り込む外気(新鮮空気)量を確実に確保することができ、空調システム1の効率が低下するのを防止することができる。つまり、寒冷地においても、外気冷房を採用した空調システム1を容易に実現することができる。
また、1台の空調機30でサーバ室21とUPS室23とを共に空調するように構成したため、空調機30の総台数を減少することができる。したがって、空調機械室22の面積を削減することができ、サーバ室21の面積を大きく確保することができる。また、サーバ25が設置されるサーバ室21と、空調機30が設置される空調機械室22と、UPS31が設置されるUPS室23とをそれぞれ区画したため、サーバ室21のセキュリティを確保することができる。
さらに、建物10を二層構造とし、上階11にサーバ室21を配して、空調機械室22およびUPS室23を下階12に配したため、空調機30およびUPS31のメンテナンスを行う際には、サーバ室21が配された上階11に立ち入ることなく各機器のメンテナンスを行うことができる。したがって、サーバ室21のセキュリティを容易にかつ確実に確保することができる。また、サーバ室21と、空調機械室22およびUPS室23との設置階が異なるように構成したため、建築計画の自由度を向上することができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な構造や構成などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、天井内空間35と空調機械室22との間を連結する還気ダクト39を設けた場合の説明をしたが、還気ダクト39を設けず、建物10の外壁とサーバ室21との間に形成されたスペースを還気スペースとして構成してもよい。このように還気スペースを建物10の外壁近傍に設けることにより、建物10への結露発生を防止することができるとともに、サーバ25の排熱によって高温になっている空調空気が還気スペースを通過することで外気との間で熱交換され、空調空気の温度を低下させることができる。
また、本実施形態では建物が2層構造の場合で説明したが、敷地面積などの条件が許せば建物を1層構造とし、サーバ室、空調機械室およびUPS室を同じフロアに配置してもよい。
1…空調システム(サーバ室用空調システム) 10…建物 11…上階 12…下階21…サーバ室 22…空調機械室 23…UPS室(無停電電源装置室) 25…サーバ 26…サーバラック 30…空調機

Claims (3)

  1. 寒冷地において、多数のサーバをサーバラックに収容して設置するサーバ室を対象とする空調システムであって、
    建物が高床式に構成されるとともに、少なくとも最下層に空調機が設置される空調機械室が配され、
    前記空調機械室の床面から外気を取り込むように構成されていることを特徴とする寒冷地対応サーバ室空調システム。
  2. 前記建物の構成として、少なくとも前記空調機械室、無停電電源装置室および前記サーバ室を有し、
    前記空調機は、前記サーバ室および前記無停電電源装置室の空調を兼用するように構成され、
    前記空調機から供給される給気は、前記無停電電源装置室へ供給された後に、前記サーバ室へ供給されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の寒冷地対応サーバ室空調システム。
  3. 前記建物の構成が、前記サーバ室を上階に、前記空調機械室および前記無停電電源装置室を下階に配した二層構造として構成されていることを特徴とする請求項2に記載の寒冷地対応サーバ室空調システム。
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