JP4037147B2 - 室外機の配置システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,室外機,特に空冷式直膨冷却装置の室外機の放熱を行うのに適した,室外機の配置システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11に示されるように,一般にビル空調用空冷直膨冷却装置の室外機101は,ビル屋上RF等にコンクリートの基礎102を介して平面的に配置され,室内空気を冷却した際に吸収した熱を,空冷の室外機101内の熱交換器を介して室外機101の上面の吹出部から大気に放出している。また室外機101の放熱能力は,側面の吸込部から室外機101内の熱交換器部への吸い込み空気温度や風量によって変化する。
【0003】
室外機101の規定放熱能力を確保しようとする場合には,特に室外機101の排気が吸い込み側に回りこむことによる,吸い込み温度上昇を防止するような配慮が必要となる。したがって,空冷の室外機101を集合配置する場合は,空冷室外機101への新鮮な吸い込み空気量を確保できるような,室外機101の配置間隔や基礎102や架台の高さを規定している。また,外気温そのものが高くなると,排気の吸い込み側への回り込みが無い場合でも空冷室外機101の規定放熱能力の確保が困難になるとともに,COPも低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように,従来では室外機101をビルの屋上RFなどに平面的に配置しているため,ビル屋上RFに設置可能な室外機101の台数には限界がある。また,情報・通信施設を収納したビル内部での発熱量は著しく増加しており,それに伴い空調機の設置台数も増加しなければならない。その結果,ビルの屋上全体に空冷室外機101を配置しなければならず,さらには全ての室外機101を屋上RFに設置しきれない場合もある。
【0005】
これを避けるため,空冷室外機101の配置間隔を規定値以下にして,空冷室外機101を近接配置した場合には,空冷室外機101の排気が,吸い込み側に回り込むおそれがある。その結果,空冷室外機101の吸い込み温度が上昇し,熱交換器での放熱能力が低下し,規定の冷房能力が得られない場合がある。
さらに,夏季の外気温が高くなる時期には,排気が吸い込み側に回り込まないように空冷室外機101の配置を行っても,熱交換器での放熱能力が低下し,規定の冷房能力が得られない場合もある。そのため,通常は冷却能力に余裕を持たせるために空調機台数を増加しており,イニシャルコストの増加を招いている。
【0006】
この点に関し,特開平4−143533号公報においては,上下に対応する室外機の吹出口と吸込口とが互いに近接しないように積層することが提案されているが,かかる先行技術に使用できる室外機は,吸い込み方向,吹き出し方向とも水平に設定されている室外機に限られ,かつ送風機の配置を変化させた室外機を用意し,設置時に識別して配置する必要がある。しかも熱交換を終えて水平に吹き出した高温空気が上昇して,上層の他の室外機の吸込口から吸い込まれてしまい,その結果,放熱能力が低下し,規定の冷房能力が得られないおそれもある。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり,基本的には室外機を多段に配置してスペースの有効活用を図るようにしているが,熱交換を終えて水平に吹き出した排気の高温空気が上昇しても,他の室外機に吸い込み側に回り込んで,吸い込まれることがない室外機の配置システムを提供して,前記問題の解決を図ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため,本発明によれば,ケーシングの背面に吸込部を有し,当該吸込部から吸い込んだ空気を吹き出すために前記ケーシングの上面に吹出部を有する室外機を多段に複数配置する際のシステムであって,下段に配置される室外機は正面同士が対向して整列され,前記下段における室外機の上方には,上段に配置される室外機を設置するための床板が配置され,前記床板は,多数の通気孔を有するグレーチングであり、前記上段に配置される室外機の正面は通気孔から上昇する気流側に向けて配置され,前記下段における室外機の吹出部の背面側と前記グレーチングとの間には,前記下段の室外機の吹出部からの排気を,前記通気へと案内するガイド板が配置され、前記上段の室外機は,前記通気孔から上昇する気流を挟んで正面が対向するように配置されていることを特徴とする,室外機の配置システムが提供される。
【0009】
かかる配置システムによれば,下段の吹出部から出た高温の空気はガイド板によってグレーチングの通気孔に案内され,該通気から上昇して大気に放出される。そして前記グレーチング上に設置されている室外機の正面部は前記通気から上昇する気流側に向けて配置されているから,吸込部を有する背面部は前記上昇気流には面していない。したがって,上段,下段の室外機とも,吹出部から吹き出された高温の空気が吸込部に回り込んで吸い込まれることはなく,放熱効率が従来よりも良好である。またその結果,上段,下段の室外機とも側面の間隔を従来よりも狭くして近接配置することが可能になり,限られたスペースを有効に使用することができる。
【0010】
ガイド板自体の形状は任意のものが使用できるが,ガイド板の一部は下段の室外機のケーシングで兼用してもよい。またさらに前記下段の対向する室外機間には,該対向する室外機の上面縁部間に仕切板が配置されていてもよい。この仕切板によって,下段の吹出部から出た高温の空気は当該仕切板より下方の空間に流れることは規制され,その結果ガイド板によって形成されて通気孔へ案内される,いわば高温空気の排気空間の容積が減少する。それゆえより効果的に高温空気を通気へと導くことが可能になる。
【0011】
前記仕切板は,強度を適宜設定することにより,各種作業用の足場や上段の室外機の保守,点検用の足場としても利用できる。上段の室鍵域の保守点検用として使用する場合には,通気部を開口とするか,開口自在な構成,例えば通気部のみ取り外し可能やヒンジ等で開口自在な構成とすればよい。さらに例えば室外機に接続される冷媒配管をこの仕切板上に配置することも可能である。前記冷媒配管を集合して収納するための冷媒配管ダクトを前記仕切板上に設置すれば,仕切板よりも高い位置に位置することになるこの冷媒配管ダクトを保守用足場として使用することもできる。
【0012】
また室外機を対向して整列配置する場合,対向する室外機相互の間隔をある程度確保して,人員が通行できるスペースを創出すると,当該スペースをメンテナンス空間として活用できる。またガイド板自体は,各室外機自体に取り付けても良いが,隣り合っている室外機のガイド板自体相互を気密か,ほぼ気密になるように設定してもよい。かかる場合,隣り合う室外機の分と共用した,一体型のガイド板を用いてもよい。なお室外機の正面が一部開放している場合には,当該開放部分を覆うことが好ましい。
【0014】
上段の室外機も,上段の室外機の吹出部から吹き出される空気を,床板の通気部から上昇する気流側に向けるための他のガイド板を有していてもよい。この上段の室外機に取り付けられる他のガイド板も,その一部が上段の室外機のケーシングで兼用されていてもよい。
【0015】
上段の上方に,さらに他の室外機を設置するための他の床板を配置するようにしてもよい。この場合には,当該他の床板に通気部が設けられ,前記上段の室外機に設けられたガイド板は,前記上段の室外機の吹出部から吹き出された空気を当該他の床板の通気部に案内するように構成されていることが好ましい。
【0016】
本発明で使用する床板は,多数の通気孔を有するグレーチングを使用しているから通気部に相当する位置に通気孔を形成するなどの格別な加工を施す必要がない。またガイド板は,吸音材を設けるなどして吸音機能を持たせることが好ましい。これによって集合配置される室外機の騒音を低減することも可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に,本発明の好ましい実施の形態を図面に基いて説明する。図1は,第1の実施の形態にかかる配置システムの側面,図2は同じく正面の縦断面,図3は同じく平面の様子を各々示している。
【0018】
この実施の形態では,図3にも示したように,屋上RFの上に,3台の室外機1を整列させて室外機列Mを構成し,かつ室外機列M相互を正面同士対向配置した室外機群P1〜P5と,これら室外機群P1〜P5とは間隔を空けて,同様に4台の室外機1を整列させて室外機列Nを構成し,かつ正面同士対向配置した室外機群Q1〜Q5が配置されて下段の配置がなされ,後述の上段の配置も全く同様に配置されている。
【0019】
室外機1は,図1,図2にも示したように,直方体のケーシング2の背面に空気の吸込部3が形成され,ケーシング2の上面には,吸込部3から吸い込まれた空気と内蔵した熱交換器(図示せず)との間で熱交換された高温の空気を上方に吹き出すための吹出部4が設けられている。この室外機1は,屋上RFの上に構築された基礎5の上に設置されている。なお基礎5相互間には,多数の孔を有するグレーチング6が渡されている。
【0020】
なお室外機1には,前記した熱交換器(冷房時には凝縮器)と送風機のほか圧縮機が内蔵され,冷房時における蒸発器と送風機,膨張弁を有する室内機と冷媒配管を介して連結されている。なお室外機1を通信施設や電算センタに用いる場合には,室外機1内の熱交換器は常に凝縮器であり,室内機には蒸発器が備えられる。
【0021】
下段に配置されている各室外機群P1〜P5,Q1〜Q5は室外機の台数のみが相違しているだけでその配置例は同一であるから,例えば室外機群Q1,Q2を例にとって説明すると,図1に示したように,室外機群Q1,Q2において各室外機1は,適宜の空間Sを空けて正面同士を対向するように配置されている。したがって,各室外機1の吸込部3は各々外側に向き,吹出部4は上を向いている。
【0022】
下段に配置されている各室外機群P1〜P5,Q1〜Q5の上方には,床板を構成するグレーチング11が配置される。このグレーチング11は,図1に示したように,支柱12によって支持されている。そしてグレーチング11の上には,上段に配置される室外機1が,下段の配置,配列と同様にして室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5として配置,配列されている。すなわち後述の通気部13から上昇する気流に側に正面を向けて配置,配列されている。
【0023】
下段に配置されている各室外機群P1〜P5,Q1〜Q5における各室外機1には,各々ケーシング2の背面上端と,対応する上段の室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5における室外機の正面相互間の空間S下方のグレーチング11下面との間には,ガイド板21が渡されている。本実施の形態においては,例えば室外機Q1についていうと,ガイド板21は,整列された4台の室外機1の一端部の室外機1から他端部の室外機1の他端部までの全長,すなわち室外機列Mの全長を有する1枚のパネル材によって構成されている。そしてこのガイド板21は,室外機1の背面側上端から所定長さの垂直部21aと該垂直部21aの上端から斜めに内側に折曲された斜面部21bを有している。斜面部21bの先端は,前記したように,上段の室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5における室外機1の正面間の空間S下方に対応するグレーチング11の下面に接続されている。
【0024】
ただし,斜面部21bはグレーチング11に接している必要はない。許容できる漏気量を予め計算して,室外機1の吹出部4からの暖気(暖房時は冷気)が,上段における室外機1の吸込部3への吸い込み,回り込みをしない高さ,位置までガイド板を設け,これを経て導くようにすればよい。
【0025】
したがって,図1に示したように,例えば下段に配置されている室外機群Q1についていうと,対向する室外機1の各背面側上端部から,ガイド板21が向かい合うようにして次第に接近してグレーチング11の下面に接するようになっている。かかる構成により,室外機群Q1における対向する室外機1の上面の吹出部4から吹き出された空気は,各々ガイド板21の斜面部21b内側に沿って流れ,グレーチング11における正面相互間の空間Sの下方に相当する部分,つまり本実施の形態における通気部13へと案内されるようになっている。
【0026】
なお本実施の形態においては,隣接する室外機1相互間には多少の空隙dが創出されているが,当該空隙dについても前記ガイド板21の垂下部21aが覆っている。したがって各室外機群P1〜P5,Q1〜Q5における各室外機1の背面側は完全に閉鎖されたものとなっている。
【0027】
一方,各室外機群P1〜P5,Q1〜Q5の長手方向両端部の開放端は,そのまま開放した状態としてもよいが,本発明の効果をより向上させるため,適宜のパネルや樹脂製のシート等で側壁14を形成し,室外機1の対向空間Sをほぼ密閉された閉鎖空間としてもよい。かかる場合,側壁14に開閉自在な扉15を設ければ,この扉15を通じて人員が対向空間S,すなわちメンテナンス空間に出入りすることが自在になる。
【0028】
上段に配置される上段の室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5における室外機1の背面側の上端には,他のガイド板31が各々設けられている。このガイド板31は,ガイド板21と同様,垂直部31aと内側へと傾いだ斜面部31bとを有している本実施の形態においては,上段に配置される室外機1ごとに小型のガイド板31が取り付けられている。また上段に配置され隣り合う室外機1の側部における相互の空隙dには,当該空隙dを覆う閉鎖板32が設置されている。これによって,上段の室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5における室外機1の背面部分の高さまでは,対向空間Sは室外機1のケーシング2と前記閉鎖板32によって閉鎖されている。
【0029】
そして前記ガイド板21,31は,内側に吸音材例えばグラスウールパネルが貼り付けられて,吸音機能を備えている。
【0030】
第1の実施の形態にかかる配置システムは以上のような構成を有しているので,下段の室外機群P1〜P5,Q1〜Q5の各室外機1からの熱交換後の高温の排気は,室外機上面の吹出部4から吹き出された後,ガイド板21の内側に沿って流れ,グレーチング11の帯状(室外機1が整列される方向,側方に連続して延びている状態)の通気部13へと案内され,通気部13を通過して上昇する。一方上段の室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5における室外機1からの熱交換後の高温の排気は,室外機上面の吹出部4から吹き出された後,ガイド板31の内側に沿って流れ,通気部13を通過して上昇する気流側へと案内され,合流して上昇し,大気中に放出される。
【0031】
一方室外機1の吸い込み空気についてみれば,既述したように室外機1の高温の排気は全てガイド板21,31に沿って上昇気流として大気中に放出されるから,下段の室外機群P1〜P5,Q1〜Q5の各室外機1の背面側に設定されている吸込部3には,かかる高温空気が回り込むおそれはない。したがって,下段の室外機群P1〜P5,Q1〜Q5の各室外機1,上段の室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5における室外機1には常に新鮮な外気が吸い込まれることになる。したがって室外機1の熱交換器での放熱能力が低下することはなく,所期の冷房能力が得られる。
【0032】
また前記実施の形態では床板としてグレーチング11を採用したので,通気部13を形成するにあたり,格別通気用の孔を形成するなどの加工は必要がなく,しかも全体して重量が軽減されているので,支柱12の負担も軽減されている。
【0033】
さらにガイド板21,31に吸音機能を有するものを採用したので,ガイド板21,31による遮蔽と吸音機能によって,室外機1から発生する騒音の低減が図られている。
【0034】
次に第2の実施の形態を図4〜6に基づいて説明する。この第2の実施の形態にかかる配置システムは,前出第1の実施の形態にかかる配置システムに対して,さらに図4,5に示したような微細液滴を噴霧するための噴霧装置51を付加したものである。
【0035】
この噴霧装置51は,例えば一流体ノズルが用いられ,給水ポンプ52から配管される給水配管53を通じて噴霧用の水が各噴霧装置51に対して給水されるようになっている。噴霧装置51の設置場所は,室外機1の吸い込み空気が流通する空間に微細液滴を噴霧できる場所,たとえば各室外機1の吸込部3の周囲が好ましい。本実施の形態においては,図示のように,支柱12並びにグレーチング11の上面であって室外機側の背面側,すなわち吸込部3の近傍に取り付けられている。
【0036】
また本実施の形態においては,室外機1の吸い込み空気の温度が所定の値を超えた場合に噴霧装置51が作動するようになっている。そのため,室外機1の吸い込み空気が流通する空間。例えば下段の室外機群P1〜P5,Q1〜Q5における,例えば図4に示したような,室外機群Q1と室外機群Q2との間の空間で,保守員の手の届く高さに温度センサ54が配置され,この温度センサ54からの温度信号が所定値を越えた場合に給水ポンプ52が作動するように制御されている。本実施の形態では,この所定値(空気温度)は,室外機1の熱交換能力が定格値以下となる値とすることが好ましく,通常35〜40℃程度に設定されている。
【0037】
かかる構成を有する第2の実施の形態によれば,室外機1の吸い込み空気が所定の温度を越えたときに,噴霧装置51から微細液滴が噴霧され,当該微細液滴は直ちに蒸発する。そして微細液滴が蒸発する際の蒸発潜熱により,流通空気の温度を低下させ,吸込部3から室外機1へと吸い込まれる空気の温度が下がり,室外機1の熱交換能力が向上する。
【0038】
微細液滴のサイズは,比較的気流と同伴しやすい100μm以下とすることが好ましい。気流と同伴することで,微細液滴をより完全に蒸発させることが可能となり,多くの蒸発潜熱を利用することができる。噴霧装置51は,図5に示したように,室外機1の背面側に取り付けてもよい。なお前述のように,温度センサ54の周囲空気温度が35℃〜40℃で噴霧するのであれば,その作動は盛夏の一時期であるが,腐食に対して万全を期すならば,ファンに耐食塗料を施すとよい。
【0039】
次に第3の実施の形態について,図7〜9に基づいて説明する。この第3の実施の形態は,前記した第2の実施の形態にかかる配置システムにおいて,微細液滴を噴霧させる噴霧装置51の設置場所を変更したものである。すなわち,この第3の実施の形態にかかる配置システムにおいては,下段の室外機群P1〜P5,Q1〜Q5における各室外機群相互間(図6,図7),上段の室外機群UP1〜UP5,UQ1〜UQ5における各室外機群相互間の各空間の長手方向端部(図8,図9)に集中的に噴霧装置51を配置したものである。これらの各空間の空気は,いずれも室外機1の吸込部3が面した空間であるから,当該空間に集中的に噴霧装置51を配置すれば,この断面を通過する空気の温度を低下させることができる。この方式の場合には,微細液滴の噴霧場所が集中しているので配管設備が簡素化できるとともに,ノズルのメンテナンスも容易となる。
【0040】
次に第4の実施の形態について説明する。この例では,図示のように,下段に配置されているガイド板21の他に,下段の対向する室外機1の上面縁部に仕切板としての架台61が渡されている。そして架台61上には,冷媒配管62を集合して収納する冷媒配管ダクト63が設置されている。
【0041】
一方,上段の室外機1を支持するグレーチング64は,これまでの実施の形態のように下段の室外機1の上方を全て覆う大きさ,形式,配置のものではなく,通気部65に相当する部分を開口とするように大きさ,形式,配置が採用されている。したがって本実施の形態における通気部65は全くの開口である。
【0042】
さらに上段に設置される室外機1については,これまでの実施の形態のようなガイド板31は取り付けず,それに代えて垂直に立てた整流板や,例えばスタック66が取り付けられ,吹出部4からの高温空気がそのまま上方に吹き出されるようになっている。
【0043】
このような第4の実施の形態によれば,まず架台61によって,下段のガイド板21,21並びに室外機1のケーシングによって構成されたいわば高温空気のある空間が上下に仕切られ,下段の室外機1の吹出部3から出た高温の空気は架台61より下方の空間,すなわち室外機1の対向空間S1に流れることは規制される。その結果ガイド板21によって形成されて通気部への案内される,いわば高温空気の排気空間の容積が減少し,それゆえより効果的に高温空気を通気部65へと導くことが可能になる。また通気部65自体は全くの開口となっているから,前記した実施の形態と比べて圧損を受けず,より効率よく高温空気を通気部65から上方に逃がすことができる。
【0044】
また架台61は各種の作業足場や保守用足場としても利用することができ,作業員がこの架台61や,さらに高い位置にある冷媒配管ダクト63に立てば,通気部65を通じて上段の室外機1の保守,点検等を実施することができる。
【0045】
前記した実施の形態においては,いずれも上下二段に室外機列,室外機群を配置したものであったが,本発明はそのような上下二段の態様に限られるものではなく,三段以上の配置にも対応可能である。かかる場合,最上段に配置される室外機のガイド板を除き,他の段に配置される室外機のガイド板は,いずれも前記した実施の形態における下段の室外機のガイド板21のように,上方に位置するグレーチング11の通気部となる所定の箇所の下面に接するような構成を採ることで,最下段の室外機から最上段の室外機の排気まで所定の上昇気流を形成することが可能になり,各段の室外機の吸込部に他の室外機の排気が回り込むことを防止することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば,空冷室外機を高密度で集合配置することが可能になり,限られた室外機設置スペースを有効に使うことができる。さらに,夏季の外気温が高くなる場合においても,室外機の吸い込み温度の上昇を抑制することで熱交換器の放熱能力を維持し,空調機のCOPの低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態にかかる配置システムの側面図である。
【図2】 図1のA−A線断面図である。
【図3】 第1の実施の形態にかかる配置システムの下段の配置の様子を示す平面図である。
【図4】 第2の実施の形態にかかる配置システムの側面図である。
【図5】 図4のB−B線断面図である。
【図6】 第2の実施の形態にかかる配置システムの下段の配置の様子を示す平面図である。
【図7】 第3の実施の形態にかかる配置システムの側面図である。
【図8】 図7のC−C線断面図である。
【図9】 第3の実施の形態にかかる配置システムの下段の配置の様子を示す平面図である。
【図10】第4の実施の形態にかかる配置システムの側面図である。
【図11】従来の室外機の配置の様子を示す側面図である。
【符号の説明】
1 室外機
2 ケーシング
3 吸込部
4 吹出部
11 グレーチング
13 通気部
14 側壁
15 扉
21,31 ガイド板
51 噴霧装置
54 温度センサ
P1〜P5 室外機群(下段)
Q1〜Q5 室外機群(下段)
UP1〜UP2 室外機群(上段)
UQ1〜UQ2 室外機群(上段)

Claims (6)

  1. ケーシングの背面に吸込部を有し,当該吸込部から吸い込んだ空気を吹き出すために前記ケーシングの上面に吹出部を有する室外機を多段に複数配置する際のシステムであって,
    下段に配置される室外機は正面同士が対向して整列され,
    前記下段における室外機の上方には,上段に配置される室外機を設置するための床板が配置され,
    前記床板は,多数の通気孔を有するグレーチングであり、
    前記上段に配置される室外機の正面は通気孔から上昇する気流側に向けて配置され,
    前記下段における室外機の吹出部の背面側と前記グレーチングとの間には,前記下段の室外機の吹出部からの排気を,前記通気へと案内するガイド板が配置され、
    前記上段の室外機は,前記通気孔から上昇する気流を挟んで正面が対向するように配置されていることを特徴とする,室外機の配置システム。
  2. 前記ガイド板の一部は下段の室外機のケーシングで兼用されていることを特徴とする,請求項1に記載の室外機の配置システム。
  3. 前記下段の対向する室外機間には,該対向する室外機の上面縁部間に仕切板が配置されていることを特徴とする,請求項1又は2に記載の室外機の配置システム。
  4. 前記上段の室外機は,吹出部から吹き出される空気を,前記通気孔から上昇する気流側に向けるための他のガイド板を有することを特徴とする,請求項1,2又は3に記載の室外機の配置システム。
  5. 前記他のガイド板の一部は上段の室外機のケーシングで兼用されていることを特徴とする,請求項に記載の室外機の配置システム。
  6. 前記ガイド板は,吸音機能を有することを特徴とする,請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の室外機の配置システム。
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