JP5539659B2 - 発光性組成物、それを用いる無機系電界発光シート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光性組成物、それを用いる無機系電界発光シート及びその製造方法に関する。
電気・電子分野、あるいは光学分野における機能素子として、電圧を印加することにより発光する電界発光素子が知られている。この電界発光素子は、一般に発光層に、無機系電界発光材料を用いた無機系電界発光素子と、有機系電界発光材料を用いた有機電界発光素子に大別することができる。
特に、電流を通じることによって励起され発光する薄膜材料を用いた有機電界発光素子は、低電圧で高輝度の発光が得られるために、携帯電話ディスプレイ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、コンピュータディスプレイ、自動車の情報ディスプレイ、TVモニター、あるいは一般照明を含む広い分野で幅広い潜在用途を有している。
一方、無機系電界発光材料は、印刷技術により紙、高分子フィルム上にそのデバイス形成が可能であり、フレキシビリティーを要求される電飾素子として有効である。また、無機系電界発光材料は、有機系電界発光材料に比べて、高輝度の発光は得られにくいものの、長期安定性に優れていると共に、高温などの苛酷な条件下でも安定して発光するという利点を有しており、この無機系電界発光材料を発光層に用いた無機系電界発光素子は、耐候性、耐熱性、長期安定性などが要求される分野での利用が研究されている。
このような無機系電界発光材料を用いた電界発光素子の一つとして、電界発光シートが知られている。この電界発光シートは、通常基材、電極、及び電界発光層を積層した構成を有するものであり、電界発光層に、無機系電界発光材料が用いられるというものである。
この電界発光シートは、耐候性、耐熱性、長期安定性を有することから、例えば商業ビルの窓や自動車などへ設置する広告媒体、装飾用媒体、あるいは防犯用シートなどのバックライト用などとして用いられる。
例えば、特許文献1には、フィルム状発光体の表面に、広告対象を示す画像を配した看板を用いて行う広告方法、及びフィルム状発光体の表面に、広告対象を示す画像を配して構成される広告用の看板が提案されている。そして、前記フィルム状発光体は、一対の電極層と、その電極間に挿入されるとともに、電界を印可することで発光する電界発光層とを備えた電界発光素子であることが開示されており、該電界発光層には、硫化亜鉛、酸化亜鉛などの無機系電界発光材料が用いられている。また、特許文献2には、ポリエチレンテレフタレートなどの透明フィルム上に形成された透明電極上に、発光層、誘電体層及び背面電極を順次積層してなる電界発光灯が開示されている。
ところで、近年のプライバシーの確保に対する意識の高まりから、電界発光シートの用途として、車両やビル、住宅などの建造物の窓に設置するといった、プライバシー保護用部材などが検討されており、光透過性(透明性)も電界発光シートの重要な要求性能となっている。しかし、特許文献1及び2に開示される発光部材は、光透過性を有するものではなく、例えば、窓ガラスなどの透明な支持体に貼付した際に、反対側を認識することはできない。
無機系電界発光材料を用いて電界発光層を形成する方法としては、一般に、焼結法、レーザアブレーション法、分子エピタキシー(MBE)法、又はスパッタリング法や真空蒸着法などの物理的気相蒸着(PVD)法、化学的気相蒸着(CVD)法などが用いられる(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、これらの方法は操作が煩雑であったり、高価な装置を用いたりするため、得られる電界発光素子はコスト高になるのを免れないという欠点を有している。
そこで、このような欠点を改良する方法として、例えば、硫化亜鉛を銅で活性化してなる無機系電界発光材料及びチタン酸バリウムなどの高誘電体材料を、それぞれ有機バインダー中に分散させてなるコーティング材料を用い、透明フィルム上に形成された透明電極上に、スクリーン印刷法などにより、電界発光層、誘電体層及び背面電極を順に設けてなる電界発光灯が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
しかしながら、この技術においては、前記特許文献3に示す技術に比べて、高価な装置や煩雑な操作を必要としないが、工程数が多く、大量生産には適していないといった欠点がある。
特開2003−15557号公報 特公平7−58636号公報 特開2005−290068号公報 特開平4−190586号公報
本発明は、このような状況下になされたものであり、無機系電界発光シートを、高い生産性のもとに、低コストで効率よく与え、かつ電圧の無印加時に所定の光透過性(透明性)を有する発光性組成物、該組成物を用いて形成された大量生産が可能な無機系電界発光シート、及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、無機系電界発光体とバインダー樹脂とを含み、該無機系電界発光体の含有量を所定のものとすることで、上記の課題を解決しうることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の発光性組成物、無機系電界発光シート、及び無機系電界発光シートの製造方法を提供するものである。
1. 無機系電界発光体とバインダー樹脂とを含み、該無機系電界発光体の含有量が該バインダー樹脂100質量部に対して0.5質量部以上100質量部未満である発光性組成物。
2. バインダー樹脂のガラス転移温度が、−70〜5℃である上記1に記載の発光性組成物。
3. バインダー樹脂が、軟化点30〜270℃の熱可塑性樹脂である上記1又は2に記載の発光性組成物。
4. 沈降防止剤をさらに含有する上記1〜3のいずれかに記載の発光性組成物。
5. さらに発光色調整剤を含有する上記1〜4のいずれかに記載の発光性組成物。
6. 紫外線吸収剤及び赤外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種をさらに含有する上記1〜5のいずれかに記載の発光性組成物。
7. 少なくとも第1透明基材、第1透明電極、無機系電界発光層、第2透明電極、及び第2透明基材が順に積層してなり、該無機系電界発光層が上記1〜6のいずれかに記載の発光性組成物で形成され、非発光時の波長550nmにおける光線透過率が60%以上である無機系電界発光シート。
8. 下記工程(1)又は工程(2)により第1積層体及び第2積層体を作製し、該第1積層体の無機系電界発光層側と該第2積層体の第2透明電極側、又は該第1積層体の第1透明電極側と該第2積層体の無機系電界発光層側とを、それぞれ接合することを特徴とする無機系電界発光シートの製造方法。
工程(1):第1透明基材上に少なくとも第1透明電極及び無機系電界発光層を順に形成して第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極を形成して第2積層体を作製する積層体作製工程
工程(2):第1透明基材上に少なくとも第1透明電極を形成して第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極及び無機系電界発光層を順に形成して第2積層体を作製する積層体作製工程
本発明によれば、無機系電界発光シートを、高い生産性のもとに、低コストで効率よく与え、かつ電圧の無印加時(非発光時)に所定の光透過性(透明性)を有する発光性組成物、該組成物を用いて形成された大量生産が可能な無機系電界発光シート、及びその製造方法を提供することができる。
本発明の無機系電界発光シートの構成(a)を示す断面模式図である。 本発明の無機系電界発光シートの構成(b)を示す断面模式図である。 本発明の無機系電界発光シートの構成(c)を示す断面模式図である。 本発明の無機系電界発光シートの構成(d)を示す断面模式図である。
まず、本発明の発光性組成物について説明する。
[発光性組成物]
本発明の発光性組成物は、無機系電界発光体とバインダー樹脂とを含み、該無機系電界発光体の含有量が該バインダー樹脂100質量部に対して0.5質量部以上100質量部未満であることを特徴とする。バインダー樹脂としては、ガラス転移温度−70〜5℃の粘着性を有する樹脂(以下、マトリックス樹脂ということがある。)、あるいは軟化点が30〜270℃の熱可塑性樹脂(以下、単に熱可塑性樹脂ということがある。)が好ましく挙げられる。また、ガラス転移温度が−70〜5℃であり、かつ軟化点が30〜270℃である樹脂も好ましく用いることができる。
《マトリックス樹脂》
本発明の発光性組成物において好ましく用いられるマトリックス樹脂は、常温において粘着性を有し、後で述べる無機系電界発光層と他の層との接合時において、無機系電界発光層と他の層とを対面させて押圧するだけで接合することができ、また、後述する無機系発光シートにおいて無機系電界発光層が端部からはみ出すこと(以下、はみ出し性という)を抑制し得る性状を有する樹脂であることが肝要である。当該マトリックス樹脂がこのような性状を有するためには、そのガラス転移温度Tgは−70〜5℃であることが好ましく、より好ましくは−60〜−15℃、さらに好ましくは−55〜−25℃である。Tgが上記範囲内にあれば、十分な凝集力を維持することができるので、マトリックス樹脂が端部より染み出してしまうことがなく、また、常温において所定の部材に押圧するだけで接合できるという粘着性を十分に得られるので、好ましい。
ここで、ガラス転移温度Tgは、JIS K 7121に準拠し、入力補償示差走査熱量測定装置[パーキンエルマー社製、装置名「Pyrisl DSG」]を用いて、−80℃から250℃の温度範囲で、捕外ガラス転移開始温度を測定して求めた値である。
このような性状を有する樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂が好ましく挙げられ、なかでもアクリル系樹脂を好ましく挙げることができる。
(アクリル系樹脂)
粘着性を有するアクリル系樹脂としては、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、所望により用いられるカルボキシル基などの官能基を有する単量体及び他の単量体との共重合体、すなわち(メタ)アクリル酸エステル共重合体を好ましく挙げることができる。ここで、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、所望により用いられる官能基を有する単量体の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキルなどが挙げられる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
所望により用いられる他の単量体の例としては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリドなどのハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、マトリックス樹脂として、前記のアクリル系樹脂を用いる場合、そのガラス転移温度Tgが−70〜5℃の範囲になるように、(メタ)アクリル酸エステルを主体とし、官能基を有する他の単量体及びそれ以外の単量体の中から少なくとも1種を適宜選択して重合させるのがよい。共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。また、分子量は、重量平均分子量で30万以上が好ましく、40万から200万であることがより好ましい。重量平均分子量がこの範囲であると、はみ出し性をより効果的に抑制することができる。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
前記アクリル系樹脂の常温における粘着性を保持し、かつ無機系電界発光層と他の層との接合時におけるはみ出し性を抑制するために、該アクリル系樹脂中の活性水素をもつ官能基(例えばヒドロキシル基、カルボキシル基など)に、架橋剤を反応させてもよい。架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、アジリジン系化合物、金属キレート化合物などが挙げられる。
また、アクリル系樹脂の重合時に多官能アクリレート系モノマーなどの内部架橋剤を共重合させてもよい。多官能アクリレート系モノマーとしては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
本発明におけるマトリックス樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(熱可塑性樹脂)
本発明の発光性組成物に用いられる、軟化点が30〜270℃の熱可塑性樹脂は、該発光性組成物をシート状の発光性部材として用いる場合に、好適に用いられる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性の性質を有するものであればよく、特に制限はないが、軟化点が30〜270℃の範囲にあるものが好ましく、32〜250℃の範囲にあるものがより好ましく、80〜240℃の範囲にあるものがさらに好ましい。熱可塑性樹脂の軟化点が、上記範囲内であると、無機系電界発光体の分散性が良好となり、後述する無機系電界発光層と他の層との接合を加熱により容易に行うことができるので好ましい。
ここで、熱可塑性樹脂の軟化点は、JIS K 6863に準拠して測定した値である。
このような熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、エポキシ化などにより変性した各種熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル系樹脂、アクリル−ウレタン共重合体、アクリル−ウレタングラフト共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。なかでも、エチレン−酢酸ビニル共重合体や、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体が好適である。
これらの熱可塑性樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
《無機系電界発光体》
本発明で用いられる無機系電界発光材料に特に制限はなく、従来公知の無機系電界発光材料の中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。この無機系電界発光材料としては、例えば硫化亜鉛(ZnS)を母材とし、発光中心材料として銅、マンガン、フッ化テルビウム、フッ化サマリウム、フッ化ツリウムを各々添加したZnS:Cu、ZnS:Mn、ZnS:TbF3、ZnS:SmF3、ZnS:TmF3;硫化カルシウム(CaS)を母材とし、発光中心材料としてユーロピウムを添加したCaS:Eu;硫化ストロンチウム(SrS)を母材とし、発光中心材料としてセリウムを添加したSrS:Ce;あるいはCaCa24、SrCa24のようなアルカリ土類カルシウム硫化物などを母材とし、発光中心材料としてマンガンなどの遷移金属や、ユーロピウム、セリウム、テルビウムなどの希土類元素を添加したものなどを好ましく挙げることができる。
なかでも、緑色に発光するものとしてZnS:CuやZnS:TbF3が、黄橙色に発光するものとしてZnS:Mnが、赤色に発光するものとしてZnS:SmF3、及びCaS:Euが、青色に発光するものとしてZnS:TmF3、SrS:Ceが好ましい。
さらには、Sc以外の希土類元素、例えばY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、LuなどをドープしたSc23からなる酸化物発光材料も挙げることができる。ドープする希土類元素としては、Ce、Sm、Eu、Tb、Tmが好ましい。ドープする希土類元素の種類により、黄色、黄色より長波長側の赤色、黄色より短波長側の緑色や青色に発光する。
本発明においては、これらの無機系電界発光材料は1種を単独で用いてもよく、必要に応じ2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の発光性組成物においては、前記無機系電界発光体が粒子である場合には、バインダー樹脂中への均一分散性の観点から、平均粒径が1〜100μmであることが好ましく、10〜60μmであることがより好ましく、20〜50μmであることがさらに好ましい。
本発明の発光性組成物においては、前記無機系電界発光体の含有量は、発光性、粘着性及び経済性のバランスなどを考慮し、かつ良好な光透過性(透明性)を得る観点から、バインダー樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上100質量部未満であることを要し、0.5質量部以上40質量部未満が好ましく、1質量部以上20質量部未満がより好ましく、1質量部以上10質量部未満がさらに好ましい。
《沈降防止剤》
本発明の発光性組成物には、電界発光体の沈降を防止し、後述する無機系電界発光層における電界発光体の分散を良好なものにするために、沈降防止剤を好ましく含有させることができる。この沈降防止剤としては、例えば酸化ポリエチレン系、水素添加ひまし油、高級脂肪酸アミド等が挙げられ、好ましい沈降防止剤はオレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、カプロン酸アミド、リノール酸アミド、N,N′−メチレンビスステアリン酸アミド、N,N′−エチレンビスステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミド類である。
沈降防止剤の含有量は、沈降防止効果と経済性のバランスなどの観点から、バインダー樹脂100質量部に対して、固形分として通常0.1〜5質量部程度、好ましくは0.2〜4質量部である。これらの沈降防止剤は1種類を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
《発光色調整剤》
本発明の発光性組成物には、発光色を調整する目的で、発光色調整剤を好ましく含有させることができる。発光色調整剤としては、蛍光体及び顔料から選ばれる少なくとも一種を好ましく挙げることができる。
(蛍光体)
本発明の発光性組成物に用いられる蛍光体は、発光色をどのように調整するかにより、公知の蛍光体のなかから適宜選択して使用することができる。例えば、発光体から発する青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)、3−(2′−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2′−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2′−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)などのクマリン系色素、ソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などが好ましく挙げられる。
発光体から発する青色ないし青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えば4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)などのシアニン系色素、1−エチル−2−〔4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−ピリジウム−パークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、ローダミンB,ローダミン6G,ローダミン3B,ローダミン101,ローダミン110,スルホローダミン,ベーシックバイオレット11,ベーシックレッド2などのローダミン系色素、あるいはオキサジン系色素などが好ましく挙げられる。また、蛍光色素は、ポリメタクリル酸エステル,ポリ塩化ビニル,塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂,アルキッド樹脂,芳香族スルホンアミド樹脂,ユリア樹脂,メラミン樹脂,ベンゾグアナミン樹脂及びこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して蛍光顔料としたものであってもよい。
蛍光体の含有量は、電圧の無印加時の透明性の観点から、無機系発光体100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、3〜20質量部がより好ましい。これらの蛍光色素や蛍光顔料は単独で用いてもよく、必要に応じ二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(顔料)
本発明の発光性組成物に用いられる顔料は、発光色をどのように調整するかにより、公知の顔料のなかから適宜選択して使用することができる。例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛などの無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブリーRSなどの有機顔料などが好ましく挙げられる。
顔料の含有量は、電圧の無印加時の透明性の観点から、無機系発光体100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、3〜20質量部がより好ましい。
《紫外線吸収剤及び赤外線吸収剤》
本発明の発光性組成物には、発光性組成物の耐候性の向上を目的として、紫外線吸収剤及び赤外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種を好ましく含有させることができる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤は、公知の紫外線吸収剤のなかから適宜選択して使用することができる。例えば、紫外線吸収剤としては、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−アミル−5'−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−イソブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−イソブチル−5'−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどの2'−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどの2'−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどの2,2'−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンなどの2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤;サリチル酸フェニル、4−tert−ブチル−フェニル−サリシレートなどのサリチル酸エステル系紫外線吸収剤;2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレートなどのシアノアクリレート系紫外線吸収剤;及び2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニル、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3−5−トリアジン、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジンなどのトリアジン系紫外線吸収剤などが好ましく挙げられる。その他、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤なども好ましく挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して0.5〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
(赤外線吸収剤)
赤外線吸収剤は、有機赤外線吸収剤や無機赤外線吸収剤などの公知の赤外線吸収剤のなかから適宜選択して使用することができる。
有機赤外線吸収剤としては、フタロシアニン、ナフタロシアニン、アントラキノン、シアニン化合物、スクワリリウム化合物、チオールニッケル錯体化合物、トリアリルメタン、ナフトキノン、アントラキノン、及びN,N,N',N'−テトラキス(p−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−p−フェニレンジアミニウムパークロレート、フェニレンジアミニウムクロラート、フェニレンジアミニウムヘキサフルオロアンチモンネート、フェニレンジアミニウムフルオロボレート、フェニレンジアミニウムフルオレートなどのアミン化合物などが挙げられる。
無機赤外線吸収剤としては、Sn、Ti、Si、Zn、Zr、Fe、Al、Cr、Co、Ce、In、Ni、Ag、Cu、Pt、Nn、Ta、W、V及びMoなどの金属の酸化物、窒化物、炭化物、酸窒化物、硫化物が好ましく挙げられる。なかでもITO(インジウムスズ酸化物)、ATO(アンチモンスズ酸化物)、SnO2、TiO2、SiO2、ZrO2、ZnO、Fe23、A123、FeO、Cr23、Co23、CeO2、In23、NiO、MnO、CuO、WO3などの金属酸化物が好ましく挙げられる。金属酸化物には、赤外線吸収能の向上等を目的としてセシウム(Ce)などの添加剤をくわえてもよい。
赤外線吸収剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して0.5〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
また、本発明の発光性組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、前記した以外の各種添加剤、例えば酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤などを、必要に応じて含有させることができる。
《発光性組成物の調製》
本発明の発光性組成物の調製方法については、前記したバインダー樹脂中に、前記の無機系電界発光体、及び必要に応じて用いられる沈降防止剤、蛍光体、顔料、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤をはじめ、その他各種添加剤が均質に分散又は溶解される方法であればよく、特に制限はない。
次に、本発明の無機系電界発光シートについて説明する。
[無機系電界発光シート]
本発明の無機系電界発光シートは、少なくとも第1透明基材、第1透明電極、無機系電界発光層、第2透明電極、及び第2透明基材が順に積層してなり、該無機系電界発光層が上記した発光性組成物で形成され、非発光時の波長550nmにおける光線透過率が60%以上であることを特徴とするものである。ここで、光線透過率は、紫外可視近赤外分光光度計((株)島津製作所製「UV−3101PC」)を用いて測定した値である。
《第1透明基材及び第2透明基材》
本発明の無機系電界発光シートにおいては、第1透明基材はシート発光面を形成し、第2透明基材はその反対面に形成する。第1透明基材及び第2透明基材としては、それぞれ、波長550nmにおける光線透過率が60%以上である、プラスチックフィルムが好ましく用いられる。光線透過率は70%以上が好ましく、80%以上であることがより好ましい。このようなフィルム材料としては、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、シクロポリオレフィン、アクリル樹脂(ポリメチルメタクリレート)などが挙げられ、透明性や、コスト、汎用性の点からポリエステル、ポリアミドなどが好ましい。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレートなどが挙げられる。またポリアミドとしては、全芳香族ポリアミド:ナイロン6、ナイロン66、ナイロン共重合体などが挙げられる。
基材に用いられるプラスチックフィルムの厚さとしては特に制約はなく、通常1〜1000μm、好ましくは5〜500μm、実用性の面から50〜200μmである。
第1透明基材及び第2透明基材は、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよいが、後述の無機系電界発光層から発せられる光を散乱あるいは減衰などを生じさせない点で、無色透明であることが好ましい。
また、第1透明基材及び第2透明基材は、その表面又は裏面に、必要により透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。当該透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。該透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
《第1透明電極》
本発明の無機系電界発光シートにおける第1透明電極(陽極)としては、陽極としての機能を有し、透明電極であればよく、特に制限されず、無機系電界発光シートの用途に応じて、公知の陽極の中から適宜選択することができる。その材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物、又はこれらの混合物を好適に挙げられ、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましい。より具体例には、アンチモンやフッ素などをドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)などの金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが好ましく挙げられる。特に好ましい第1透明電極は金属酸化物であり、なかでもITOが好ましい。
第1透明電極は、例えば印刷方式、コーティング方式などの湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、あるいはCVD、プラズマCVD法などの化学的方式などから、前記した電極に用いられる材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記第1透明基材上に形成することができる。例えば、第1透明電極の材料として、ITOを選択する場合には、該第1透明電極の形成は、直流あるいは高周波スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。また第1透明電極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
第1透明電極の厚さとしては、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10〜1000nmであり、20〜500nmが好ましく、50〜200nmがより好ましい。
第1透明電極の抵抗値としては、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。
第1透明電極は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、無色透明が好ましい。また、該第1透明電極側から発光を取り出すためには、第1透明基材と第1透明電極の積層体の波長550nmにおける光線透過率が、60%以上であることを要し、70%以上がより好ましい。この透過率は、分光光度計を用いた公知の方法に従って測定することができる。
《第2透明電極》
本発明の無機系電界発光シートにおける第2透明電極(陰極)としては、陰極としての機能を有し、透明電極であればよく、特に制限されず、無機系電界発光シートの用途に応じて、公知の陰極の中から適宜選択することができる。その材料としては、上記した第1透明電極に用いられるものが好ましく挙げられる。
第2透明電極の形成方法に特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができ、上記した第1透明電極と同様にして形成すればよい。
第2透明電極の厚さは、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10〜1000nmであり、20〜500nmが好ましく、50〜200nmがより好ましい。
《無機系電界発光層》
本発明の無機系電界発光シートに設けられる無機系電界発光層は、上記した発光性組成物により形成される。無機系電界発光層の形成は、第1透明電極、第2透明電極、または後述の誘電体層上に、発光性組成物を塗工することにより、あるいは上記したシート状の発光性部材をラミネートすることにより、行うことができる。これらの形成方法は、発光性組成物に用いられるバインダー樹脂の種類、所望の無機系電界発光層の厚みなどにより、適宜選択すればよいが、発光性組成物に用いられるバインダー樹脂がマトリックス樹脂の場合は、発光性組成物に溶剤を加えて塗工液を調整し、該塗工液を塗工することが好ましい。溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、メチルエチルケトンなどを用いることができる。また、バインダー樹脂が熱可塑性樹脂の場合、加熱しながらラミネート(熱ラミネート)することが好ましい。
無機系電界発光層を発光性組成物の塗工により形成する場合、その塗工方法に特に制限はなく、従来公知の方法、例えばナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを採用することができる。
このようにして得られた無機系電界発光層の厚さは、光透過性(透明性)、他層との接合性及びはみ出し抑制性などの観点から、通常0.1〜100μm程度、好ましくは5〜90μm、より好ましくは20〜80μmである。
また、無機系電界発光層を、シート状の発光性部材として形成する場合、その方法についても特に制限はなく、例えば所定の割合のバインダー樹脂、無機系電界発光体、及びその他の添加剤などを、混練機を用いて混練したのち、押出機を用いて、そのダイより、シート状に押出して得られたシート状の発光性部材を無機系電界発光層とすることにより、形成することができる。この際、シート状の発光性組成物を、所定の部材にラミネートしたい場合には、前記押出機より、被ラミネート部材上に、シート状の発光性組成物をラミネートすることができる。
混練機としては、従来公知のリボンブレンダ、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュー押出機などを用いることができる。混練温度は、使用する熱可塑性樹脂の軟化点よりも通常70〜110℃程度、好ましくは80〜100℃高い温度である。なお、この混練時に、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により各種添加剤、例えば酸化防止剤、光安定剤などを添加することができる。
混練機により得られた混練物は、通常ペレット化したのち、押出成形機などを用いて、ダイスよりシート状に押し出して、シート状の発光性部材を得る。ここで、ダイス温度は、熱可塑性樹脂を使用する場合には、その軟化点よりも、通常30〜120℃程度高い温度であり、好ましくは70〜90℃高い温度である。
このようにして得られたシート状の発光性部材の厚さは、発光性(輝度)、光透過性(透明性)及び実用性の観点から、10〜1000μmが好ましく、20〜500μmがより好ましく、30〜100μmがさらに好ましい。
また、シート状の発光性部材の破断強度は、1〜100MPaであることが好ましい。破断強度がこの範囲にあると張力が加わっても切断しにくく、効率よく無機系電界発光シートを製造することができる。
本発明の発光性組成物は、塗工することで、あるいはシート状の発光性部材とすることで、後述の無機系電界発光シートにおける無機系電界発光層の形成に好適に用いられる。このシート状の発光性部材を上記無機系電界発光層に用いることにより、無機系電界発光シートを高い生産性のもとに、低コストで効率よく、製造することができるので、大量生産も可能となる。
(誘電体層)
本発明の無機系電界発光シートは、発光効率を高めるために、第1透明電極と無機系電界発光層との間、及び無機系電界発光層と第2透明電極との間の少なくとも一方に、誘電体材料を含む誘電体層を好ましく設けることができる。
誘電体材料としては、例えばSiO2、BaTiO3、SiON、Al23、TiO2、Si34、SiAlON、Y23、Sm23、Ta25、BaTa23、PbNb23、Sr(Zr,Ti)O3、SrTiO3、PbTiO3、HfO3などの無機材料や、ポリエチレン、ポりプロピレン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデン、アクリル系樹脂、シアノアセチルセルロース系樹脂などを挙げることができる。本発明の無機系電界発光シートに優れた透明性を付与するために、誘電体層は透明であることが好ましく、上記のなかでも、SiO2、Al23、Si34、Y23、Ta25、BaTa23、SrTiO3、PbTiO3などの無機材料が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記した無機材料の他、硬化性樹脂単体、熱可塑性樹脂単体などの有機材料も好ましく挙げられる。
誘電体層は、例えば、必要により適当なバインダー樹脂中に、上記した誘電体材料を均質分散させた誘電体材料組成物を、従来公知の塗工法、例えばスプレー法やナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより塗工する方法、あるいは押出し機を用いて形成することができる。なお、誘電体材料が有機材料の場合には、バインダー樹脂を用いずに、そのまま塗工して、誘電体層を形成することも可能である。
誘電体層に用いられるバインダー樹脂としては特に制限はないが、誘電体層を設ける位置によっては、無機系電界発光シートの製造の簡便さなどから、粘着性を有する樹脂であることが有利である。粘着性を有する樹脂としては、上記したマトリックス樹脂が好ましく挙げられる。
また、誘電体層に用いられるバインダー樹脂としては、上記と同様の観点から、熱ラミネート性を有する樹脂であることが有利である。熱ラミネート性を有する樹脂としては、上記した熱可塑性樹脂が好ましく挙げられる。
誘電体層は、上記した発光効率の向上効果のほか、本発明の無機系電界発光シートを交流で駆動させる際に、無機系電界発光層の電気伝導度が高すぎて無機系電界発光層に十分な電圧を印加しにくい場合、あるいは過大電流により絶縁破壊が起こるおそれがある場合などに、それらを制御する効果も発揮する。当該誘電体層の厚さは、上記効果を良好に発揮させる観点から、通常0.1〜100μm程度、好ましくは10〜50μmである。
[無機系電界発光シートの製造方法]
次に、本発明にかかる無機系電界発光シートの製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、下記工程(1)又は工程(2)により第1積層体及び第2積層体を作製し、該第1積層体の無機系電界発光層側と該第2積層体の第2透明電極側、又は該第1積層体の第1透明電極側と該第2積層体の無機系電界発光層側とを、それぞれ接合することを特徴とするものである。
工程(1):第1透明基材上に少なくとも第1透明電極及び無機系電界発光層を順に形成して第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極を形成して第2積層体を作製する積層体作製工程。
工程(2):第1透明基材上に少なくとも第1透明電極を形成して第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極及び無機系電界発光層を順に形成して第2積層体を作製する積層体作製工程。
本発明の製造方法においては、第1積層体及び第2積層体の構成を、それぞれ下記のように記号で表す。
すなわち、第1透明基材を「1」、第2透明基材を「2」で表し、第1透明電極を「E1」、第2透明電極を「E2」で表し、無機系電界発光層を「L」で表す。また、誘電体層は「D」で表す。
上記工程(1)を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−Lの構成のものが得られ、第2積層体として、2−E2の構成のものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、LとE2を対面させて押圧し、接合することにより、1−E1−L−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(a)が得られる。
また、上記(2)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1の構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−Lの構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、E1とLを対面させて押圧し、接合することにより、1−E1−L−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(a)が得られる。
このようにして得られた無機系電界発光シート(a)の構成を示す断面模式図を図1に示す。また、上記工程(1)及び工程(2)における第1積層体の構成、第2積層体の構成及び得られた無機系電界発光シートの構成を第1表に示す。
無機系電界発光シートが誘電体層を有する場合、本発明の製造方法は、下記工程(3)〜(12)のいずれかの積層体作製工程を有する。具体的には、無機系電界発光シートは、当該積層体作製工程により第1積層体及び第2積層体を作製し、第1積層体の誘電体層側、無機系電界発光層側又は第1透明電極側と、第2積層体の第2透明電極側、無機系電界発光層側又は誘電体層側とを、それぞれ接合することにより得られる。このようにして得られた無機系電界発光シートは、誘電体層を含む構成を有する。
(3)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極、誘電体層及び無機系電界発光層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極を形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(4)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極及び誘電体層を順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極及び無機系電界発光層を順に形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(5)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極を形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極、無機系電界発光層及び誘電体層をこの順で形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(6)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極、無機系電界発光層及び誘電体層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極を形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(7)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極及び無機系電界発光層を順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極及び誘電体層を順に形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(8)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極を形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極、誘電体層及び無機系電界発光層をこの順に形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(9)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極、誘電体層、無機系電界発光層及び誘電体層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極を形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(10)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極、誘電体層及び無機系電界発光層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極及び誘電体層を順に形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(11)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極及び誘電体層を順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極、誘電体層及び無機系電界発光層をこの順に形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
(12)第1透明基材上に少なくとも第1透明電極を形成することで第1積層体を作製し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極、誘電体層、無機系電界発光層及び誘電体層をこの順に形成することで第2積層体を作製する積層体作製工程。
ここで、(9)〜(12)における第1透明電極側と第2透明電極側の誘電体層は同一であっても異なってもよい。
上記(3)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−D−Lの構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2の構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体とを、LとE2を対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−D−L−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(b)が得られる。
上記(4)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−Dの構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−Lの構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、DとLを対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−D−L−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(b)が得られる。
上記(5)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1の構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−L−Dの構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、E1とDを対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−D−L−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(b)が得られる。この場合、誘電体層Dは、第1透明電極E1と接合するため、粘着性、あるいは熱ラミネート性を有することが好ましい。
上記(6)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−L−Dの構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2の構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、DとE2を対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−L−D−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(c)が得られる。この場合、誘電体Dは、第2透明電極と接合するため、粘着性、あるいは熱ラミネート性を有することが好ましい。
上記(7)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−Lの構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−Dの構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、LとDを対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−L−D−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(c)が得られる。
上記(8)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1の構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−D−Lの構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、E1とLを対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−L−D−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(c)が得られる。
上記(9)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−D−L−D’の構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2の構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、D’とE2を対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−D−L−D’−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(d)が得られる。この場合、誘電体層Dと誘電体層D’とは、同一でも異なっていてもよく、また誘電体層D’は第2透明電極E2と接合するため、粘着性、あるいは熱ラミネート性を有することが好ましい。
上記(10)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−D−Lの構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−D’の構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体とを、LとD’を対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−D−L−D’−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(d)が得られる。この場合、誘電体層Dと誘電体層D’とは、同一でも異なっていてもよい。
上記(11)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−Dの構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−D’−Lの構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体とを、DとLを対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−D−L−D’−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(d)が得られる。この場合、誘電体層Dと誘電体層D’とは、同一でも異なっていてもよい。
上記(12)の工程を経る方法においては、第1積層体として、1−E1の構成を有するものが得られ、第2積層体として、2−E2−D’−L−Dの構成を有するものが得られる。この第1積層体と第2積層体とを、E1とDを対面させて押圧し、あるいは熱ラミネートによって、接合することにより、1−E1−D−L−D’−E2−2の構成を有する無機系電界発光シート(d)が得られる。この場合、誘電体層Dと誘電体層D’は、同一でも異なっていてもよく、また誘電体層Dは第1透明電極E1と接合するため、粘着性、あるいは熱ラミネート性を有することが好ましい。
上記のようにして得られた、誘電体層を有する無機系電界発光シート(b)、(c)及び(d)の構成を示す断面模式図を、それぞれ図2、図3及び図4に示す。また、上記(3)〜(12)の工程を経る方法における第1積層体の構成、第2積層体の構成及び得られる無機系電界発光シートの構成を第1表に示す。
Figure 0005539659
本発明の無機系電界発光シートの製造方法は、前記のように各層を第1積層体と第2積層体に2分割することのみに制限されず、前記の製造方法を利用して、3分割〜5分割することによっても、いいかえると3つ以上の積層体を用いることによっても、無機系電界発光シートを製造することが可能である。
また、無機系電界発光層の形成にシート状の発光性部材を用いた場合には、無機系電界発光シートは、第1透明基材上に少なくとも第1透明電極を形成して第1積層体を作成し、別に第2透明基材上に少なくとも第2透明電極を形成して第2積層体を作製し、第1積層体の第1透明電極側と第2積層体の第2透明電極側とを、シート状の発光性部材を無機系電界発光層として用いて接合して、製造することができる。この場合、バインダー樹脂の熱可塑性樹脂と無機系電界発光体とを混練したあと、押出機によりシート状に押出されて形成されたシート状の発光性部材を、第1積層体の第1透明電極側と第2積層体の第2透明電極側との間に載置し、2本の加熱されたロールの間を通すことにより熱ラミネートして接合してもよいし、押出機により熱可塑性樹脂と無機系電界発光体との混練物を押出して第1積層体の第1透明電極側と第2積層体の第2透明電極側とを接合してもよい。
本発明の製造方法によれば、(i)無機系電界発光層を、粘着性あるいは熱ラミネート性を有する発光性組成物を用いて形成することにより、(ii)さらに、必要に応じて、誘電体層を粘着性あるいは熱ラミネート性を有するものにすることにより、所望の構成の無機系電界発光シートを、極めて簡便に、生産性よく、製造することができる。本発明の製造方法は、このような特徴を有することから、無機系電界発光シートの大量生産に適している。
また、本発明の無機系電界発光シートは、本発明の製造方法を採用することで大量生産が可能であり、例えば商業ビルの窓や自動車などへ設置する広告媒体、装飾用媒体、あるいは防犯用シートなどのバックライトなどとして好適に用いられる。また、本発明の無機系電界発光シートは、その光透過性(透明性)をいかして、車両やビル、住宅などの建造物の窓に設置するといった、プライバシー保護用部材に特に好適に用いられる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
(評価方法)
<ガラス転移温度Tgの測定>
実施例で得られたアクリル系樹脂のガラス転移温度Tgは、下記のようにして測定した。アクリル系樹脂のガラス転移温度は、JIS K 7121に準拠し、入力補償示差走査熱量測定装置[パーキンエルマー社製、装置名「Pyrisl DSG」]を用いて、−80℃から250℃の温度範囲で、捕外ガラス転移開始温度を測定し、ガラス転移温度(Tg)を求めた。
<軟化点の測定>
実施例で用いる熱可塑性樹脂の軟化点は、JIS K 6863に準拠して測定を行った。
<輝度の測定>
輝度測定装置(コニカミノルタ社製「LS−100」)を用いて、無機系電界発光シートを200V、2000Hzの条件で駆動させた時の発光輝度を測定した。
<シート状の発光性部材の破断強度の測定>
JIS K 7127に準拠し、万能引張試験機((株)島津製作所製、精密万能試験機「島津オートグラフ AG−1 20kN」)を用いて、試験速度200m/minの条件で、破断強度を測定した。
<光線透過率の測定>
非発光時の無機系電界発光シートの波長550nmにおける光線透過率を、紫外可視近赤外分光光度計((株)島津製作所製「UV−3101PC」)を用いて測定した。
<色度値の測定(発光色の測定)>
色彩輝度計(コニカミノルタ社製「CS−100A」)を用いて、無機系電界発光シートを200V、2000Hzの条件で駆動させた時の色度を測定し、得られた発光色度(x、y)の値から、色度図(CIE 1931)を用いて発光色を決定した。発光色の判断基準は以下の通りである。
青:xの値が0.05〜0.25、かつyの値が0.05〜0.40
白:xの値が0.25〜0.35、かつyの値が0.20〜0.40
<ヘイズ値の測定>
非発光時の無機系電界発光シートのヘイズ値を、ヘイズメーター(日本電色(株)製、「NDH−2000」を用いてJIS K7136に準拠して測定した。
製造例1 基材付き第1透明電極及び基材付き第2透明電極の作製
巾350mm、厚さ100μmの透明なポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポン製:Q65FA)に、巻き取り式スパッタ装置を用いて、ライン速度0.2m/分、アルゴン・酸素雰囲気下におけるチャンバー内圧力2.0×10-1Pa、ITOターゲットに1500Wの電力を印加し、膜厚50nmのITO透明導電膜を形成し、基材付き第1透明電極を作製した。なお、巻き取り式スパッタ装置は、ロック技研工業(株)製マグネトロン型スパッタ装置「RS−0549」を用いた。また、上記と同じ基材付き第1透明電極を別に一つ作製し、これを基材付き第2透明電極とした。
実施例1
アクリル酸エステル共重合体(n−ブチルアクリレート/アクリル酸=90/10の共重合体、重量平均分子量70万、Tg=−45℃)の固形分100質量部に対して、ZnS・CuからなるEL蛍光体(オスラムシルバニア社製、GG25 BlueGreen、平均粒径:27μm)3.3質量部、及び高級脂肪酸アマイド系沈降防止剤(楠本化成製、6900−20X)を固形分として0.3質量部及びトルエンを加え、均質に分散させて、固形分濃度34質量%の発光性組成物の塗工液を調製した。
次いで、製造例1で得た基材付き第1透明電極上に、上記発光性組成物の塗工液をナイフコーターにより塗工し、110℃、2分間乾燥し、厚さ50μmの無機系電界発光層を形成して第1積層体を作製した。次に、この第1積層体の無機系電界発光層面を、製造例1で得た基材付き第2透明電極に押圧により接合して無機系電界発光シートを作製した。
得られた無機系電界発光シートの光線透過率は82.98%であり、ヘイズ値は8.04、輝度は1.7cd/m2であり、発光色は青であった。
実施例2−8
実施例1において、ZnS・CuからなるEL蛍光体を、第2表に示される量にした以外は実施例1と同様にして、無機系電界発光シートを作製した。
得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例9
実施例3の発光性組成物の調製において、さらに発光色調整剤として蛍光顔料(シンロイヒ(株)製、SEL−101)を0.23質量部加えた以外は、実施例3と同様にして無機系電界発光シートを作製した。
得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例10
実施例3の発光性組成物の調製において、さらに紫外線吸収剤(チバ・ジャパン(株)製,「CGL777MPAD」,トリス(ヒドロキシフェニル)トリアジン化合物,固形分80質量%)を4質量部加えた以外は、実施例3と同様にして無機系電界発光シートを作製した。
得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例11
実施例3の発光性組成物の調製において、さらに赤外線吸収剤(住友金属鉱山(株)製,「YMF−01」,タングステンに対して、セシウム33モル%含有の複合酸化タングステン,濃度:10質量%)を40質量部加えた以外は、実施例3と同様にして無機系電界発光シートを作製した。
得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例12
実施例1において、沈降安定剤を用いなかった以外は、実施例1と同様にして無機系電界発光シートを作製した。得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例13
実施例3において、沈降安定剤を用いなかった以外は、実施例3と同様にして無機系電界発光シートを作製した。得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例14
実施例7において、沈降安定剤を用いなかった以外は、実施例7と同様にして無機系電界発光シートを作製した。得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例15
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(三井・デュポンポリケミカル(株)製、「EVAFLEX EV150」、軟化点34℃)100質量部と、ZnS・CuからなるEL蛍光体(オスラムシルバニア社製、「GGS42Green」、平均粒径25μm)50質量部とを、二軸押出混練機((株)テクノベル製、「KZW25TWIN−30MG−STM」)により、130℃にて混練して、ペレットを作製した。次いで、押出試験機((株)東洋精機製作所製、「ラボプラストミル30C150」)を用いダイス温度115℃とし、膜厚50μmのシート状の発光性部材を、製造例1で得た基材付き第2透明電極上に押出し、該第2透明電極にラミネートされた無機系電界発光層を形成し、第2積層体を作製した。
次に、この第2積層体の無機系電界発光層面と、製造例1で得た基材付き第1透明電極(第1積層体)とを、該第2積層体の巻取り部にて150℃での熱ラミネートにより、接合し、無機系電界発光シートを作製した。得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及ぶ発光色、並びにシート状の発光性部材の破断強度を第2表に示す。
実施例16
実施例1において、アクリル酸エステル共重合体として、n−ブチルアクリレートとアクリル酸の共重合体(n−ブチルアクリレート/アクリル酸=80/20、ガラス転移温度=−34℃、重量平均分子量80万)を用いた以外は、実施例1と同様にして無機系電界発光シートを作製した。得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例17
実施例1において、アクリル酸エステル共重合体として、n−ブチルアクリレートとアクリル酸の共重合体(n−ブチルアクリレート/アクリル酸=70/30、ガラス転移温度=−23℃、重量平均分子量80万)を用いた以外は、実施例1と同様にして無機系電界発光シートを作製した。得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
実施例18
実施例15において、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂に代えてポリエチレンテレフタレート((株)クラレ製、「クラペット KS710B」、軟化点230℃)
を用い、混練温度315℃、ダイス温度305℃とした以外は、実施例15と同様にして無機系電界発光シートを作製した。得られた無機系電界発光シートの光線透過率、ヘイズ値、輝度、及ぶ発光色、並びにシート状の発光性部材の破断強度を第2表に示す。
比較例1−3
実施例1において、ZnS・CuからなるEL蛍光体を、第2表に示される量にした以外は実施例1と同様にして、無機系電界発光シートを作製した。
得られた無機系電界発光シートの可視光透過率、ヘイズ値、輝度、及び発光色を第2表に示す。
Figure 0005539659
*1,バインダー樹脂100質量部に対する含有量(質量部)
*2,A:沈降防止剤、B:赤色顔料、C:紫外線吸収剤、D:赤外線吸収剤
*3,波長550nmにおける光線透過率(%)
実施例で得られた電界発光シートは、光線透過率が60%以上であり、ヘイズが60未満であり、かつ輝度が1.5cd/m2であり、光線透過率、ヘイズ及び輝度の点においてバランスよく優れた性能を有するシートであった。一方、無機系電界発光体の含有量が多い比較例1及び2の電界発光シートは、光線透過率が60%未満と低く、ヘイズが60以上と大きく、電界発光シートとして十分な性能を有するものではなかった。また、無機系電界発光体の含有量が少ない比較例3の電界発光シートは、輝度が0.21cd/m2と低く、十分な輝度を有するものではなかった。
本発明の発光性組成物は、無機系電界発光シートを、高い生産性のもとに、低コストで効率よく与え、かつ電圧の無印加時に所定の光透過性(透明性)を有する。本発明の発光性組成物を用いた無機系電界発光シートは、商業ビルの窓や自動車などへ設置する広告媒体、装飾用媒体あるいは防犯用シートなどのバックライトなどや、その透明性をいかして、車両やビル、住宅などの建造物の窓に設置するといった、プライバシー保護用部材に特に好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 無機系電界発光体とバインダー樹脂とを含み、該無機系電界発光体の含有量が該バインダー樹脂100質量部に対して0.5質量部以上100質量部未満であるとともに、
    前記バインダー樹脂のガラス転移温度が、−70〜5℃である発光性組成物。
  2. バインダー樹脂が、軟化点30〜270℃の熱可塑性樹脂である請求項に記載の発光性組成物。
  3. 沈降防止剤をさらに含有する請求項1又は2に記載の発光性組成物。
  4. さらに発光色調整剤を含有する請求項1〜のいずれかに記載の発光性組成物。
  5. 紫外線吸収剤及び赤外線吸収剤から選ばれる少なくとも一種をさらに含有する請求項1〜のいずれかに記載の発光性組成物。
  6. 少なくとも第1透明基材、第1透明電極、無機系電界発光層、第2透明電極、及び第2透明基材が順に積層してなり、該無機系電界発光層が請求項1〜のいずれかに記載の発光性組成物で形成され、非発光時の波長550nmにおける光線透過率が60%以上である無機系電界発光シート。
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