JP5021701B2 - 発光シート - Google Patents

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Description

本発明は、発光シートに関する。さらに詳しくは、ショート等の不良が発生せず、安定した駆動を実現できる発光シートに関する。
電気・電子分野、あるいは光学分野における機能素子として、電圧を印加することにより発光する電界発光素子が知られている。この電界発光素子は、一般に発光層に、無機系電界発光材料を用いた無機電界発光素子(以下、無機EL素子と称する)と、有機系電界発光材料を用いた有機電界発光素子(以下、有機EL素子と称する)に大別することができる。
無機EL素子は、有機EL素子に比べて、高輝度の発光となりにくいものの、長期安定性に優れていると共に、高温などの苛酷な条件下でも安定して発光するという利点を有している。そのため、耐候性、耐熱性、長期安定性などが要求される分野で利用すべく、無機EL素子について研究が続けられている。
また、交流電源を用いる無機EL素子は、印刷技術の利用により、紙や高分子フィルム上にデバイス形成することが可能であり、可撓性が要求される電飾素子として市場を形成している。このような無機EL素子としては、背面電極に、絶縁層、発光層を形成し、その上に透明電極を設け、上下を吸湿フィルムで覆った電界発光素子が知られており、発光層はスクリーン印刷等で印刷されている(例えば特許文献1参照)。しかし、このような手法は製造工程数が多い。そのため、大量生産が可能な方法として、ロール印刷及びラミネートによって安価に無機電界発光シートを製造する方法が知られている(例えば特許文献2参照)。
特公平7−58636号公報 特開2004−234942号公報
従来の方法により製造された無機電界発光シートでは、素子端部で上下の電極が近接しているため、電圧の印加時に絶縁破壊が起こることがあり、しばしばショート等の不良が発生するという問題があった。
そこで、本発明は上記の問題を解決するものであり、耐電圧性が高く、ショート等の不良を抑制し得る発光シートを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[4]に関する。
[1]第1電極及び第2電極を有し、且つそれらの電極間に発光層が挟持された発光シートであって、
該発光層の周縁部上下の第1電極及び/又は第2電極が切断され、発光シートに電圧を印加する回路と電気的に非接続状態である非導通部が形成されており、発光シートの平面に対して垂直方向から見たとき、第1電極から形成された非導通部又は第2電極から形成された非導通部が発光層を取り囲むように一周している状態になっているか、又は第1電極から形成された非導通部と第2電極から形成された非導通部が見かけ上繋がって、発光層を取り囲むように一周している状態になっている発光シート。
[2]第1電極及び/又は第2電極の切断がレーザーによるものである、上記[1]に記載の発光シート。
[3]前記電極の切断により、電気的に接続状態にある第1電極の導通部と第2電極の導通部との沿面距離の最小値が2mm以上となっている、上記[1]又は[2]に記載の発光シート。
[4]第1電極又は第2電極と発光層との間に誘電体層を有する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の発光シート。
本発明により、電圧印加時に素子端部での絶縁破壊を起こすことなく、ショート等の不良も発生せず、安定した駆動を実現できる発光シートを提供することができる。
第1基材上の第1電極と第2基材上の第2電極との間に発光層を挟持した発光シート1を第2電極面側から見た状態を示す図である。 発光シート1の横断面図である。 発光シート1の第2電極がレーザー加工機で「コ」の字に切断された発光シート(発光シート2)を示す図である。 発光シート1の第1電極がレーザー加工機で縦方向に直線に切断された発光シート(発光シート2)を示す図である。 発光シート2の横断面図である。 発光シート2の縦断面図である。 発光層の「周縁部」の位置を説明する図である。
本発明は、第1電極及び第2電極を有し、且つそれらの電極間に発光層が挟持された発光シートであって、該発光層の周縁部(以下、発光層周縁部という。)上下の第1電極及び/又は第2電極が切断され、発光シートに電圧を印加する回路と電気的に非接続状態である非導通部が形成された発光シートである。ここで、発光層周縁部とは、発光層の第1電極及び第2電極のいずれにも面していない側面部位であり、図7に示すように、発光シートの断面図において、第1電極基材1及び第2電極基材2に挟持された発光層3の側面部位7のことである。該発光シートの平面形状に特に制限は無く、正方形、長方形、台形、菱型等の四角形、三角形、円形、楕円形、星型等のいずれであってもよい。以下、第1電極を陰極、第2電極を陽極とし、第1基材側を背面、第2基材側を前面とする発光シートを例として説明するが、これに限定されるものではない。
(電極用の基材)
第1電極(陰極)及び第2電極(陽極)は、それぞれ基材上に形成されることが好ましい(以下、第1電極用の基材を第1基材、第2電極用の基材を第2基材と称し、第1基材に第1電極を積層したものを第1電極基材、第2基材に第2電極を積層したものを第2電極基材と称する。)。該第1基材及び第2基材に特に制限は無く、ガラス板やプラスチックフィルムを用いることができるが、可撓性があり軽量化が可能な点でプラスチックフィルムが好ましい。該プラスチックフィルムとしては、水分を透過させないフィルム又は水分透過率の極めて低いフィルムが好ましい。また第2基材は、透明性を有することが肝要である。
このようなプラスチックフィルムの材料としては、コストや汎用性の点からポリエステル、ポリアミド等が好ましい。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート等が挙げられる。またポリアミドとしては、全芳香族ポリアミド:ナイロン6、ナイロン66、ナイロン共重合体等が挙げられる。
用いる基材の厚さに特に制限はないが、通常、1〜1000μm、好ましくは5〜500μmであり、実用性の観点から、より好ましくは10〜200μmである。
なお、第1基材は特に透明である必要はない。
第2基材は無色透明でも有色透明でもよいが、後述の発光層から発せられる光を散乱又は減衰させないという観点から、無色透明が好ましい。
また、第1基材及び第2基材は、その表面又は裏面に、必要により透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。前記透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素等の無機物が好適に用いられる。該透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法等により形成することができる。
[第1電極;陰極]
本発明の発光シートにおける第1電極(陰極)としては、陰極としての機能を有していればよく、特に制限されず、発光シートの用途に応じて、公知の陰極の中から適宜選択することができる。
第1電極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物及びこれらの混合物等が挙げられる。
第1電極の材料の具体例としては、金、銀、鉛、アルミニウム、インジウム、イッテルビウム、及びこれらの金属とアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくは混合物;ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性ポリマーが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、仕事関数が4.5eV以下のものが好ましい。
これらの中で、安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、又はアルミニウムと0.01〜10質量%程度のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属との合金若しくは混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金等)をいう。
第1電極の形成方法に特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD法(化学気相成長法)、プラズマCVD法等の化学的方式、あるいは金属箔を積層する方法等の中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記第1基材上に形成することができる。
例えば、第1電極の材料として、アルミニウム等の金属等を選択する場合には、基材にその1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタする方法、金属の箔を積層する等の方法により形成することができる。
第1電極の厚さとしては、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜50μmであり、20nm〜20μmが好ましく、50nm〜15μmがより好ましい。なお、この第1電極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。第1電極の表面抵抗率は、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。該表面抵抗率は、実施例に記載の方法により求めた値である。
[第2電極;陽極]
本発明の発光シートにおける第2電極(陽極)としては、陽極としての機能を有し、透明電極であればよく、特に制限されず、発光シートの用途に応じて、公知の陽極の中から適宜選択することができる。
第2電極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。これらの中でも、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましい。
第2電極の材料の具体例としては、酸化錫、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)、フッ素をドープした酸化錫(FTO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物;金、銀、クロム、ニッケル等の金属;前記金属酸化物と前記金属との混合物又は積層物;ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性ポリマー等が挙げられる。これらの中でも、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましく、透明性が高い点からITOが特に好ましい。
第2電極は、公知の方法に従って形成することができ、例えば印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式等の中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記第2基材上に形成することができる。
例えば、第2電極の材料としてITOを選択する場合には、第2電極の形成は、直流あるいは高周波スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。また、第2電極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には、第2電極の形成は、湿式製膜法に従って行うことができる。
第2電極の厚さとしては、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10〜1000nmであり、20〜500nmが好ましく、50〜200nmがより好ましい。
第2電極の表面抵抗率は、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。該表面抵抗率は、実施例に記載の方法により求めた値である。
第2電極は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、無色透明が好ましい。また、該第2電極側から発光を取り出すためには、第2基材と第2電極の積層体の透過率が、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。該透過率は、実施例に記載の方法により求めた値である。
[発光層]
本発明の発光シートにおいて、発光層は、前記第1電極もしくは第2電極上、又は後述の誘電体層上に、発光性組成物を塗工することにより形成することができる。また、発光性組成物を剥離フィルム上に塗工した後、第1電極もしくは第2電極上、又は誘電体層上に転写して発光層を形成してもよい。
発光性組成物は、電界発光体及びマトリックス樹脂を含有するものを用いることができる。以下に、電界発光体及びマトリックス樹脂について、順に説明する。
(電界発光体)
電界発光体としては、無機系電界発光材料及び有機系電界発光材料のいずれも用いることができる。本発明の発光シートの用途の観点から、長期安定性に優れる無機系電界発光材料を用いることが好ましい。
−無機系電界発光材料−
無機系電界発光材料としては、例えば硫化亜鉛(ZnS)を母材とし、発光中心材料として銅、マンガン、フッ化テルビウム、フッ化サマリウム、フッ化ツリウムを各々添加したZnS:Cu、ZnS:Mn、ZnS:TbF3、ZnS:SmF3、ZnS:TmF3;硫化カルシウム(CaS)を母材とし、発光中心材料としてユーロピウムを添加したCaS:Eu;硫化ストロンチウム(SrS)を母材とし、発光中心材料としてセリウムを添加したSrS:Ce;あるいはCaCa24、SrCa24のようなアルカリ土類カルシウム硫化物等を母材とし、発光中心材料としてマンガン等の遷移金属や、ユーロピウム、セリウム、テルビウム等の希土類元素を添加したもの等を挙げることができる。
これらの中で、ZnS:Cuは緑色、ZnS:Mnは黄橙色、ZnS:TbF3は緑色、ZnS:SmF3、CaS:Euは赤色、ZnS:TmF3、SrS:Ceは青色に発光する。
さらには、Sc以外の希土類元素、例えばY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等をドープしたSc23からなる酸化物発光材料も挙げることができる。ドープする希土類元素としては、Ce、Sm、Eu、Tb、Tmが好ましい。ドープする希土類元素の種類により、黄色、黄色より長波長側の赤色、黄色より短波長側の緑色や青色に発光する。
本発明においては、これらの無機系電界発光材料は1種を単独で用いてもよく、必要に応じ2種以上を組み合わせて用いてもよい。
−有機系電界発光材料−
有機系電界発光材料としては、低分子型及び高分子型のいずれも使用することができ、また蛍光発光材料及び燐光発光材料のいずれも使用することができる。
低分子型有機系電界発光材料としては、例えばベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族ジメチリデン化合物、芳香族ジアミン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体など、オルトメタル化金属錯体[例えば、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」p.150〜232、裳華房社(1982年発行)や、H.Yersin著「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、p.71〜77及びp.135〜146、Springer−Verlag社(1987年発行)等に記載されている化合物群の総称]、ポルフィリン金属錯体等が挙げられる。
また、高分子型有機系電界発光材料としては、蛍光発光材料であるポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体等を挙げることができる。
本発明においては、有機系電界発光材料として、前記の低分子型及び高分子型の中から、1種を単独で用いてもよく、2種以上を選び組み合わせて用いてもよい。
なお、発光層が有機系電界発光材料からなる層である場合、該発光層の陽極側に、正孔注入・輸送層を、陰極側に電子注入・輸送層を形成することが好ましい。
また、発光層における該電界発光体の含有量は、無機系、有機系で異なるが、無機系の場合、発光性及び経済性のバランス等の観点から、後述するマトリックス樹脂100質量部に対して、通常、好ましくは20〜900質量部、より好ましくは30〜700質量部、さらに好ましくは40〜500質量部である。
(マトリックス樹脂)
発光性組成物が含有するマトリックス樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエステル系熱可塑性エラストマー;ポリウレタン、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリスチレン、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー;ポリ塩化ビニル;ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー;シリコーン系樹脂;アクリル系樹脂;アクリルウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、常温で粘着性を有するものが好ましい。常温で粘着性を有する樹脂を用いると発光層と電極あるいは誘電体層等を押圧するだけで接合することができる。粘着性を有する樹脂としてはアクリル系樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、所望により用いられるカルボキシル基等の官能基を有する単量体及び他の単量体との共重合体、すなわち(メタ)アクリル酸エステル共重合体を好ましく挙げることができる。
ここで、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量は30万以上が好ましく、40万〜100万がより好ましい。
発光性組成物には、所望により架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、顔料、蛍光体等が含まれていてもよい。
前記発光性組成物の塗工方法に特に制限はなく、従来公知の方法、例えばナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を採用することができる。
このようにして得られた発光層の厚さは、発光シートの輝度、他層との接合性の観点から、通常、0.1〜100μm、より好ましくは5〜90μm、さらに好ましくは20〜80μmである。
[誘電体層]
本発明の発光シートにおいては、第1電極と発光層との間及び/又は発光層と第2電極との間に誘電体層を設けることができる。
この誘電体層を形成する材料としては、高誘電率を有する材料が好ましく、例えばSiO2、BaTiO3、SiON、Al23、TiO2、Si34、SiAlON、Y23、Sm23、Ta25、BaTa23、PbNb23、Sr(Zr,Ti)O3、SrTiO3、PbTiO3、HfO3、Sb含有SnO2(ATO)等の無機材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エポキシ樹脂、シアノアセチルセルロース等の有機材料を挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
誘電体層が発光層と第2電極の間にある場合には、誘電体層は透明である必要があるため、上記の中でも、SiO2、Al23、Si34、Y23、Ta25、BaTa23、SrTiO3、PbTiO3等の無機材料が好ましい。誘電体層が第1電極と発光層の間にある場合には、特に透明である必要はない。
該誘電体層は、例えば適当なバインダー中に、前記誘電体の形成材料を均質分散させたものを、従来公知の塗工法、例えばスプレー法、ナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等により塗工する方法、あるいは押出し機を用いて形成することができる。バインダーとしては前記マトリックス樹脂と同様のものを使用することができる。なお、誘電体を形成する材料が有機材料の場合には、バインダーを用いずそのまま塗工することも可能である。
該誘電体層は、本発明の発光シートを交流で駆動させる場合において、発光層の電気伝導度が高すぎて発光層に十分な電圧を印加し難いとき、あるいは過大電流により絶縁破壊が起こる恐れがあるとき等において、それらを制御する効果を発揮する。該誘電体層の厚さは、上記効果を良好に発揮させる観点から、通常、好ましくは0.1〜50μm、より好ましくは10〜50μmである。
[発光シート]
本明の発光シートは、前記した通り、発光層周縁部上下の第1電極及び/又は第2電極が切断され、発光シートに電圧を印加する回路とは電気的に非接続状態(以下、単に「電気的に非接続状態」という)である非導通部が形成されたものである。ここで、「発光層周縁部上下の第1電極及び/又は第2電極」とは、図5に示すように、発光シートの断面形状において発光層の側面部位の上下に位置する第1電極縁部及び/又は第2電極縁部付近、つまりレーザー切断部4や4’付近に相当する箇所(切断位置については後述する。)のことである。
本発明の発光シートは、発光シートの平面に対して垂直方向から見たとき、第1電極から形成された非導通部又は第2電極から形成された非導通部が発光層を取り囲むように一周している状態になっているか、又は第1電極から形成された非導通部と第2電極から形成された非導通部が、見かけ上繋がって、発光層を取り囲むように一周している状態になっている。
第1電極のみ又は第2電極のみに非導通部を形成してもよいが、例えば4つの辺を有する発光シートであり、且つ図2に示すように、第1電極及び第2電極を電源に接続するために、第1電極基材及び第2電極基材が突出している発光シートの場合、一方の電極(例えば第2電極)の3つの辺を「コ」の字に切断し、切断し残した部位に対応する他方の電極(例えば第1電極)を切断して非導通部を形成する方法(図3及び4参照)が好ましい。後者のように電極を切断することにより、基材を有する第1電極及び第2電極の電源への接続が容易な、非導通部を有する発光シートが得られる。
(電極の切断条件)
電極の切断の方法としては特に制限は無いが、レーザー加工機を用いることが簡便であり好ましい。レーザー加工機としては特に制限は無いが、例えばYAGレーザー、CO2レーザー、エキシマレーザー、フェムト秒レーザー等が挙げられる。
レーザー出力やスキャン速度は、非導通部を形成するように適宜調節すればよいが、目安として、例えば、電極基材の基材側から切断する場合、電極基材の厚みが50〜100μmの範囲であれば、通常、レーザー出力30〜80W及びスキャン速度350〜700mm/sの条件で切断することが好ましく、レーザー出力30〜80W及びスキャン速度380〜650mm/sの条件で切断することがより好ましい。
電極の切断位置は発光層端部より内側であればよいが、発光面積が過度に小さくなるのを防ぐために、電極の端から、2〜10mmの位置が好ましく、3〜8mmの位置がより好ましく、4〜6mmの位置がさらに好ましい。また、発光層の一部が切断されてもよい。なお、あらかじめ電極基材の電極側から電極を切断しておき、それから発光層と電極を接合してもよい。
切断した際の線幅(切断部の幅)は、ショート防止の観点から、通常10μm以上が好ましい。必要以上に線幅を広くしてもショート防止性能は変わらないが、発光面積が小さくなるので、線幅は、10〜200μmがより好ましく、20〜180μmがさらに好ましい。
また、前記電極の切断により、電気的に接続状態にある第1電極の導通部縁部と第2電極の導通部縁部との沿面距離の最小値が2mm以上となっていることが好ましく、2.5mm以上になっていることがより好ましい。沿面距離の上限は特に限定されないが、通常10mm程度である。ここで、沿面距離とは、第1電極の導通部縁部の任意の点と第2電極の導通部縁部の任意の点との間の距離を発光層表面(発光シートが誘電体層を有する場合は誘電体層も含む)に沿って測定したときの最短距離であり、例えば図5の発光層中に記載した2つの矢印の合計距離で表わされる。なお、該沿面距離は、電極の切断の際に一緒に切断された発光層の深さについて考慮しない値とする。
[発光シートの製造方法]
また、本発明の発光シートの製造の実施形態に特に制限は無く、前記構成の発光シートが得られる方法であればいかなる方法であってもよい。
本発明の発光シートの製造方法の一例として、下記工程(1)又は(2)で第1積層体及び第2積層体を作製し、第1積層体の発光層側と第2積層体の第2電極側、又は第1積層体の第1電極側と第2積層体の発光層側とを、それぞれ接合する方法が挙げられる。
(1)第1基材上に第1電極及び発光層を順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極を形成することで第2積層体を作製する工程。
(2)第1基材上に第1電極を形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極及び発光層を順に形成することで第2積層体を作製する工程。
上記工程(1)及び(2)において、電極の切断の時機は任意であり、特に制限は無い。例えば、発光層を形成する前に予め電極を切断して非導通部を形成しておく方法や、発光層を第1電極及び第2電極で挟持した後、第1電極及び/又は第2電極を切断して非導通部を形成する方法、さらにそれらを組み合わせた方法等が挙げられる。
ここで、便宜上、第1積層体及び第2積層体の構成をそれぞれ下記のように記号で表す。すなわち、第1基材を「1」、第2基材を「2」で表し、第1電極を「E1」、第2電極を「E2」で表し、発光層を「L」で表す。また、後述の誘電体層は「D」又は「D’」で表す。
したがって、上記工程(1)を経る方法においては、第1積層体として、1−E1−Lの構成のものが得られ、第2積層体として、2−E2の構成のものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、LとE2を対面させて接合することにより、1−E1−L−E2−2の構成の発光シートが得られる。
また、上記工程(2)を経る方法においては、第1積層体として、1−E1の構成のものが得られ、第2積層体として、2−E2−Lの構成のものが得られる。この第1積層体と第2積層体を、E1とLを対面させて熱ラミネートによって接合することにより、1−E1−L−E2−2の構成の発光シートが得られる。
また、下記工程(3)〜(12)のいずれかにより第1積層体及び第2積層体を作製し、第1積層体の誘電体層側、発光層側又は第1電極側と、第2積層体の第2電極側、発光層側又は誘電体層側とを、それぞれ熱ラミネートによって接合することにより、第1電極又は第2電極と発光層との間に誘電体層を有する発光シートを得ることもできが、特にこれらに限定されるものではない。
(3)第1基材上に第1電極、誘電体層及び発光層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極を形成することで第2積層体を作製する工程。
(4)第1基材上に第1電極及び誘電体層を順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極及び発光層を順に形成することで第2積層体を作製する工程。
(5)第1基材上に第1電極を形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極、発光層及び誘電体層をこの順で形成することで第2積層体を作製する工程。
(6)第1基材上に第1電極、発光層及び誘電体層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極を形成することで第2積層体を作製する工程。
(7)第1基材上に第1電極及び発光層を順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極及び誘電体層を順に形成することで第2積層体を作製する工程。
(8)第1基材上に第1電極を形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極、誘電体層及び発光層をこの順に形成することで第2積層体を作製する工程。
(9)第1基材上に第1電極、誘電体層、発光層及び誘電体層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極を形成することで第2積層体を作製する工程。
(10)第1基材上に第1電極、誘電体層及び発光層をこの順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極及び誘電体層を順に形成することで第2積層体を作製する工程。
(11)第1基材上に第1電極及び誘電体層を順に形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極、誘電体層及び発光層をこの順に形成することで第2積層体を作製する工程。
(12)第1基材上に第1電極を形成することで第1積層体を作製し、別に第2基材上に第2電極、誘電体層、発光層及び誘電体層をこの順に形成することで第2積層体を作製する工程。
なお、上記工程(3)〜(12)において電極の切断の時機は任意であり、特に制限は無い。また、上記工程(9)〜(12)における第1電極側と第2電極側の誘電体層は同一であっても異なってもよい。
上記工程(1)〜(12)を経る方法における第1積層体の構成、第2積層体の構成及び得られる発光シートの構成を表1に示す。
Figure 0005021701
また、本発明の発光シートの生産性を向上させる観点から、ロール・ツー・ロール方式により発光シートを製造してもよい。ロール・ツー・ロール方式による本発明の発光シートの製造は、ロール状に巻き取られた長尺の電極基材を繰り出し、非導通部の形成、発光層の形成、電極基材との接合、必要に応じて誘電体層の形成等を行い、再びロール状に巻き取る方法である。非導通部の形成の時機は限定されず任意の段階で形成することができる。
該ロール・ツー・ロール方式を採用する場合でも、発光層の流れ方向(縦方向)の2辺とも、第1電極及び/又は第2電極を切断し、幅方向(横方向)についても、第1電極及び/又は第2電極を切断する。
ロール・ツー・ロール方式により本発明の発光シートを製造する具体的な方法を以下に簡単に説明するが、特にこれらに限定されるものではない。
(ロール・ツー・ロール方式(I))
(i)ロール状に巻き取られた長尺の第1電極基材(又は第2電極基材)を繰り出し、流れ方向の2辺に、第1電極(又は第2電極)を切断することにより非導通部を形成する。切断位置は、第1電極(又は第2電極)の端から、2〜10mmであることが好ましく、3〜8mmであることがより好ましく、4〜6mmであることがさらに好ましい。なお、この場合、基材の一部を残すようにして電極を切断することが、以下の(ii)又は(iii)の作業を容易に行なう観点から、好ましい。
(ii)第1電極基材の第1電極面(又は第2電極基材の第2電極面)に発光層を形成する。
(iii)発光層上に第2電極(又は第1電極)を形成する。
(iv)長尺の発光シートの任意の位置で、幅方向に第1電極及び/又は第2電極を切断し、非導通部を形成する。この際、目的とする発光シートのサイズにおける電極の端を想定して、電極の端から、好ましくは2〜10mm、より好ましくは3〜8mm、さらに好ましくは4〜6mmの位置で切断する。
(v)ロール状に巻き取る。
(ロール・ツー・ロール方式(II))
(i)ロール状に巻き取られた長尺の第1電極基材(又は第2電極基材)を繰り出し、第1電極基材の第1電極面(又は第2電極基材の第2電極面)に発光層を形成する。
(ii)発光層上に第2電極(又は第1電極)を形成する。
(iii)長尺の発光シートの任意の位置で、幅方向に第1電極(又は第2電極)を切断し、非導通部を形成する。この際、目的とする発光シートのサイズにおける電極の端を想定して、電極の端から、好ましくは2〜10mm、より好ましくは3〜8mm、さらに好ましくは4〜6mmの位置で切断する。
(iv)第1電極及び/又は第2電極の流れ方向の2辺の電極を切断して非導通部を形成する。切断位置は、電極の端から、好ましくは2〜10mm、より好ましくは3〜8mm、さらに好ましくは4〜6mmである。
(v)ロール状に巻き取る。
ロール・ツー・ロール方式(I)及び(II)において、上記各段階は連続して行ってもよいし、各段階で一旦ロール状に巻き取り、再度繰り出す方法を採用してもよい。また、各電極と発光層との間には必要に応じて誘電体層を形成してもよい。
以上のようにして得られる発光シートは、高電圧印加時の絶縁破壊が抑制され、且つショート等の不良が発生しないため、従来の発光シートに比べ、長期安定性に優れている。
次に、図面に基づいて本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で用いた発光層中の熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで単分散ポリスチレンを基準として、重合体のポリスチレン換算で出した値である。また、第1電極と第2電極の表面抵抗率、第2電極基材の透過率の測定は次のようにして行った。
[第1電極及び第2電極の表面抵抗率の測定方法]
第1電極基材と第2電極基材を、23℃及び相対湿度50%の環境下に24時間放置した後、同環境下で、表面抵抗率測定装置(株式会社アドバンテスト製、商品名「R−127004」)を用いて表面抵抗率を測定した。
[第2電極の透過率の測定方法]
紫外可視近赤外分光光度計(株式会社島津製作所製、商品名「UV−3101PC」)を用いて、電極側からの波長550nmの光の透過率を測定した。
なお、各例で用いた第1基材、第1電極、第2基材、第2電極、ラミネーター及びレーザー加工機は、下記の通りである。
第1基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm)
第1電極:アルミニウム箔(厚さ12μm)
以下、上記第1基材に第1電極が積層された積層体を「第1電極基材」と称する。各例では、該第1電極基材として、商品名「アルペット(登録商標)12×50」(アジヤアルミ株式会社製)を使用した。該第1電極の表面抵抗率は0.5Ω/□であった。
第2基材:ポリエチレンテレフタレート(厚さ75μm)
第2電極:酸化インジウム錫(ITO、厚さ100nm)
以下、上記第2基材に第2電極が積層された積層体を「第2電極基材」と称する。各例では、該第2電極基材として、商品名「メタルフォースR−IT(E12)」(中井工業株式会社製)を使用した。該第2電極の表面抵抗率は102Ω/□であり、第2電極基材の波長550nmの光透過率は89%であった。
ラミネーター:商品名「Excelam 355Q」(GMP社製)
レーザー加工機:商品名「CO2 LASER MARKER LP−ADP40」(サンクス株式会社製)
また、各例で使用した発光層は、以下の通りに製造した。
(発光層)
マトリックス樹脂としてのアクリル酸n−ブチルとアクリル酸からなるアクリル酸エステル共重合体(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸=90/10(質量比)、重量平均分子量80万)100質量部、発光体としてZnS・Cu系蛍光体(オスラムシルバニア社製、商品名「GG25 BluGreen」)300質量部、ポリイソシアナート系架橋剤(東洋インキ製造株式会社製、商品名「オリバイン(登録商標)BHS8515」、固形分37.5質量%)2質量部及び溶剤としてトルエン500質量部の混合物を充分に撹拌して、発光層形成用の塗布液を調製した。
得られた塗布液を、第1の剥離フィルム(リンテック株式会社製、商品名「SP−PET3811」、各例にて、第1剥離フィルムと称する。)の剥離処理面に、ナイフコーターを用いて乾燥後の厚さが55μmとなるように塗布し、100℃で2分間加熱乾燥して発光層を形成し、発光層表面に第2の剥離フィルム(リンテック株式会社製、商品名「SP−PET3801」、各例にて、第2剥離フィルムと称する。)を貼り合わせ、両面に剥離フィルムが設けられた発光層(各例にて、発光層含有シートと称する。)を得た。
(誘電体層)
アクリル酸n−ブチルとアクリル酸からなるアクリル酸エステル共重合体(アクリル酸n−ブチル/アクリル酸=90/10(質量比)、重量平均分子量80万)100質量部、酸化チタン(大日精化株式会社製、商品名「SZカラー#7030ホワイト」)100質量部及び溶剤としてトルエン300質量部からなる混合物を充分に撹拌し、剥離フィルム(リンテック株式会社製、商品名「SP−PET3811」)に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布して、100℃で2分間乾燥し、剥離フィルム上に誘電体層(以下、誘電体層含有シートと称する。)を形成した。
また、各例で得られた発光シートの耐圧試験及びショート発生試験は以下の通りに行った。
[耐電圧試験]
各例で得られた発光シートについて、耐電圧測定器(株式会社計測技研製、商品名「AC耐電圧試験器7220」)を用い、電流10mAにて印加電圧を1分間で0Vから1000Vまで上昇させることにより、絶縁破壊を起こす電圧を測定した。絶縁破壊を起こす電圧が大きいほど、耐電圧性に優れる。
[ショート発生試験]
各例で得られた発光シートを、AC200V及び2000Hzで駆動させたときの発光シート端部のショート発生有無を目視で確認した。なお、ショートが発生したときは、黒色斑点が確認される。
実施例1
B4サイズ(横364mm×縦257mm)とした第1電極基材1の第1電極面に、ラミネーターを用いて、縦257mm、横339mmとした発光層含有シートの第2剥離フィルムを剥離しながら、発光層3を積層した。次に、ラミネーターを用いて、積層された発光層3の第1剥離フィルムを剥離しながら、発光層3にB4サイズとした第2電極基材2の第2電極面が接するように第2電極基材2を積層し、図1及び図2に示す発光シート1とした。なお、第1電極基材1の左端から発光層3の左端までの最短距離(第1電極が露出している部分の幅)、及び第2電極基材2の右端から発光層3の右端までの最短距離(第2電極が露出している部分の幅)は、それぞれ25mmとした。
次に、図3に示すように、発光シート1の第2電極基材2の縁に沿って縁から5mmの位置(図3のレーザー切断部4)において、レーザー加工機を用いて、レーザー出力45W及びスキャン速度500mm/sの条件で第2電極基材2を「コ」の字に切断した。なお、レーザー切断部4の線幅は85μm、切断深さは76μmであり、第2電極が切断されて非導通部6が形成されていた(図5及び6参照)。
さらに、図4に示すように、第1電極基材の縁に沿って縁から5mmの位置(図4のレーザー切断部4’)において、レーザー加工機を用いて、レーザー出力75W及びスキャン速度300mm/sの条件で第1電極基材を切断した。なお、レーザー切断部4’の線幅は85μm、切断深さは94μmであり、第1電極が切断されて非導通部5が形成されていた(図5参照)。このようにして、非導通部5及び6を有する発光シート(以下、発光シートAと称する。)を得た。
得られた発光シートAの沿面距離の最小値(以下、電極間沿面距離と称する。)、耐電圧試験結果及びショート発生試験結果を表2に示す。
実施例2
実施例1において、第1電極基材及び第2電極基材の切断位置を各電極基材の縁から2mmとして電極間沿面距離を表2に記載の通りに短くしたこと以外は実施例1と同様にして発光シート(以下、発光シートBと称する。)を得た。
得られた発光シートBの電極間沿面距離、耐電圧試験結果及びショート発生試験結果を表2に示す。
実施例3
実施例1において、第1電極と発光層3の間に厚さ10μmの誘電体層を形成する以外は実施例1と同様にして発光シートCを得た。すなわち、第1電極基材1の第1電極面に、誘電体層含有シートを積層し、剥離フィルムを剥がして厚さ10μmの誘電体層を積層し、誘電体層上に実施例1と同様にして発光層3及び第2電極基材2を積層し、発光シート(以下、発光シートCと称する。)を得た。
得られた発光シートCの電極間沿面距離、耐電圧試験結果及びショート発生試験結果を表2に示す。
実施例4
実施例1において、第1電極基材1の切断のレーザー出力を38W及びスキャン速度を500mm/sに変更したこと以外は、実施例1と同様にして発光シート(以下、発光シートDと称する。)を得た。第1電極基材1のレーザー切断部4’の幅は83μm、切断深さは71μmであり、第1電極が切断されて非導通部5が形成されていた。
得られた発光シートDの電極間沿面距離、耐電圧試験結果及びショート発生試験結果を表2に示す。
比較例1
実施例1において、第1電極及び第2電極に非導通部を全く設けなかったこと以外は実施例1と同様にして発光シート(以下、発光シートEと称する。)を得た。
得られた発光シートEの電極間沿面距離、耐電圧試験結果及びショート発生試験結果を表2に示す。
比較例2
実施例1において、第2電極にのみ非導通部を設け、第1電極には非導通部を設けなかったこと以外は実施例1と同様にして発光シート(以下、発光シートFと称する。)を得た。
得られた発光シートFの電極間沿面距離、耐電圧試験結果及びショート発生試験結果を表2に示す。
Figure 0005021701
表2より、発光層周縁部上下の第1電極及び/又は第2電極が切断され、電気的に非接続状態である非導通部が本発明で規定する通りに形成された発光シートは、耐電圧性が高く、且つ駆動時のショート発生が無い(実施例1〜4参照)。
一方、発光層周縁部上下の第1電極及び/又は第2電極が全く切断されていない発光シート(比較例1参照)や、部分的に切断されておらず、発光シートの平面に対して垂直方向から見たときに、見かけ上、第1電極から形成された非導通部と第2電極から形成された非導通部が発光層を取り囲むように一周した状態になっていない発光シート(比較例2参照)では、耐電圧性が低く、さらに駆動時にショート発生があった。
本発明の発光シートは、例えば商業ビルの窓や自動車等へ設置する広告媒体、装飾用媒体、又は防犯用シート等のバックライト用等の、耐候性、耐熱性及び長期安定性等が要求される分野に有用である。
1 第1電極基材
2 第2電極基材
3 発光層
4、4’ レーザー切断部
5 第1電極非導通部
6 第2電極非導通部
7 発光層の側面部位(発光層周縁部)

Claims (4)

  1. 第1電極及び第2電極を有し、且つそれらの電極間に発光層が挟持された発光シートであって、
    該発光層の周縁部上下の第1電極及び/又は第2電極が切断され、発光シートに電圧を印加する回路と電気的に非接続状態である非導通部が形成されており、発光シートの平面に対して垂直方向から見たとき、第1電極から形成された非導通部又は第2電極から形成された非導通部が発光層を取り囲むように一周している状態になっているか、又は第1電極から形成された非導通部と第2電極から形成された非導通部が見かけ上繋がって、発光層を取り囲むように一周している状態になっている発光シート。
  2. 第1電極及び/又は第2電極の切断がレーザーによるものである、請求項1に記載の発光シート。
  3. 前記電極の切断により、電気的に接続状態にある第1電極の導通部と第2電極の導通部との沿面距離の最小値が2mm以上となっている、請求項1又は2に記載の発光シート。
  4. 第1電極又は第2電極と発光層との間に誘電体層を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の発光シート。
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