JP5538085B2 - 内外気切替装置 - Google Patents
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Description
このような内外気切替装置は、内気導入口と外気導入口とを有するケースと、内気導入口及び外気導入口を選択的に閉鎖するダンパとを備えており、ダンパにより内気導入口を閉鎖する場合に外気をケース内に取込み、ダンパにより外気導入口を閉鎖する場合に内気をケース内に取込む。そして、ケース内に取込まれた空気が車両用空気調和装置によって温調されることによって調和空気が生成される。
一方、車両用空気調和装置に取込まれる空気が外気である場合には、一般的に取込まれる空気の温度が設定温度と大きく離れており、設定温度の調和空気を生成するためにエネルギ量が多く必要となる。ここで、ヒータ等の制約により当該エネルギ量を確保できない場合には、調和空気を設定温度に調節することができなくなってしまう。
そこで、例えば、特許文献1に示すように、外気をケース内に取込む場合にダンパとケースとの間に隙間ができるように構成し、ケース内に外気を取込む場合であっても内気の一部をケース内に取込むことで、調和空気を生成に必要となるエネルギ量を削減する内外気切替装置が提案されている。
第1の発明は、外気を導入する外気導入口及び内気を導入する内気導入口を有するケースと、上記外気導入口及び上記内気導入口を選択的に閉鎖するロータリダンパとを備える車両用空気調和装置の内外気切替装置であって、上記ロータリダンパが上記内気導入口を閉鎖する場合に車室内と上記ケース内部とを繋ぐと共に、車両が走行する際に外気導入口から加わるラム圧の影響を受けない位置に常時開口する隙間流路を備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記隙間流路が、上記内気導入口を形成する端部と上記ロータリダンパの端部とにより形成される車両水平方向に開口した隙間であるという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記隙間流路の上記外気導入口側に配置され、上記隙間流路を延長する流路延長部材を備えるという構成を採用する。
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記隙間流路が接続される領域と上記外気が導入される領域とに上記ケース内部を分割する分割部材を備えるという構成を採用する。
このため、ケース内部に導入された外気が、上記隙間流路を抜けて内気導入口に侵入するためには、ロータリダンパの内側から外側へUターンするように廻りこんで流れ方向を大きく変更する必要が生じる。この結果、ケース内部の外気にとって隙間流路が流れ込み難い領域となり、隙間流路を介してケース内部から内気導入口に外気が逆流することを抑制することが可能となり、ブロワを駆動した際には外気を導入しつつ隙間流路からスムーズに内気を導入することが可能となる。
図1は、本実施形態の内外気切替装置S1の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、図1におけるA−A線断面図である。
本実施形態の内外気切替装置S1は、車両に搭載され、車室内の内気あるいは車外の外気を選択的に車両用空気調和装置に対して取込むためのものであり、取込む空気を内気から外気に、あるいは、外気から内気に切替る。
そして、本実施形態の内外気切替装置S1は、図1に示すように、ケース1と、ロータリダンパ2と、回動レバー3とを備えている。
また、ケース1は、ロータリダンパ2に設置される後述のシール部材5と当接して外気導入口1bと空気出口1cとを隔離するためのシャットリブ1eを内部に有している。当該シャットリブ1eは、外気導入口1bの下方にケース1の内壁に支持されて設けられており、ロータリダンパ2が外気導入口1bを閉鎖する場合にシール部材5と当接する。
そして、ロータリダンパ2が外気導入口閉鎖姿勢の際に、外気導入口1b側の周縁部2bに設けられたシール部材5は、シャットリブ1eと当接する。
このシール部材5は、ケース1の頂部1dあるいはシャットリブ1eと当接してケース1とロータリダンパ2との間をシールするものである。そして、ロータリダンパ2が内気導入口閉鎖姿勢である場合には図2に示すように周縁部2cに貼付されたシール部材5がケース1と当接し、ロータリダンパ2が外気導入口閉鎖姿勢である場合には周縁部2bに貼付されたシール部材5がケース1と当接する。
一方、外気導入口1bからケース1内部に導入される外気は、空気出口1cに向けて下方に流れる。つまり、ケース1内部に導入された外気の流れは、図2の矢印aに示すように、外気導入口1bから空気出口1cに向かうように、斜め上方から下方に向かう方向となる。
この際、ブロワの駆動によってケース1内部が負圧状態となっているため、隙間流路10には、内気導入口1aを介して内気が流入し、車室内の内気の一部がケース1内部に供給される。そして、多量の外気と少量の内気を含んだ空気が空気出口1cを介して本実施形態の内外気切替装置S1の外部に排出される。
ここで、本実施形態の内外気切替装置S1は、隙間流路10が、内気導入口1aを形成する端部1a1とロータリダンパ2の周縁部2b(端部)とによって、車両水平方向に開口するように形成されている。つまり、隙間流路10が、車両が走行する際に外気導入口1bから加わるラム圧の影響を受けない位置に形成されている。そして、ケース1内に流れ込んだ外気がケース1内部から内気導入口1aに向かって進行する際には、ロータリダンパ2の内壁により直接通過することが妨げられる。
このため、ケース1内部に導入された外気が、上記隙間流路10を抜けて内気導入口1aに侵入するためには、廻りこんで流れ方向を大きく変更する必要が生じる。この結果、ケース1内部の外気にとって隙間流路10が流れ込み難い領域となり、隙間流路10を介してケース1内部から内気導入口1aに外気が逆流することを抑制することが可能となる。
つまり、本実施形態の内外気切替装置S1においては、外気導入口1bからケース1内部に流れ込んだ外気から見れば、隙間流路10が流れ込み難い複雑化された構造となっており、隙間流路10がラビリンス構造とされている。このため、隙間流路10を介してケース1内部から内気導入口1aに外気が逆流することを抑制することが可能となっている。
そして、図3に示すように、本実施形態の内外気切替装置S1は、従来の内外気切替装置と比較して、ラム圧の上昇に対する侵入風量の増加割合が大幅に低減することが分かった。つまり、本実施形態の内外気切替装置S1は、従来の内外気切替装置と比較して、車室内への外気が逆流することを抑制できることが分かった。
図4は、本第2実施形態の内外気切替装置S2の断面図であり、図1のA−A線に相当する位置で本第2実施形態の内外気切替装置S2を切断した断面図である。なお、本実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する。。
この板部材11は、ロータリダンパ2が内気導入口閉鎖姿勢(図4に示す姿勢)である場合に、隙間流路10の外気導入口1b側に配置され、隙間流路10を延長するためのものであり、自らと内気導入口1aを形成する端部1a1との間に隙間流路10の延長部分を形成するものである。
図5は、本第3実施形態の内外気切替装置S3の断面図であり、図1のA−A線に相当する位置で本第3実施形態の内外気切替装置S3を切断した断面図である。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
この分割板部材12は、図5における奥側及び手前側のケース1の内壁に対して固定されており、ロータリダンパ2が内気導入口閉鎖姿勢(図5に示す姿勢)の場合にロータリダンパ2の周縁部2bと当接することにより、ケース1の内部を2つの領域R1,R2に分割する。
Claims (3)
- 外気を導入する外気導入口及び内気を導入する内気導入口を有するケースと、前記外気導入口及び前記内気導入口を選択的に閉鎖するロータリダンパとを備える車両用空気調和装置の内外気切替装置であって、
前記ロータリダンパが前記内気導入口を閉鎖する場合に車室内と前記ケース内部とを繋ぐと共に、車両が走行する際に外気導入口から加わるラム圧の影響を受けない位置に常時開口する隙間流路を備え、
前記隙間流路は、前記内気導入口を形成する端部と前記ロータリダンパの端部とにより形成される車両水平方向に開口した隙間であり、
前記ロータリダンパが前記内気導入口を閉鎖する場合に、前記隙間流路の形成位置において、前記ロータリダンパの端部が前記内気導入口を形成する端部よりもケース内部空間側かつ下方に位置する
ことを特徴とする内外気切替装置。 - 外気を導入する外気導入口及び内気を導入する内気導入口を有するケースと、前記外気導入口及び前記内気導入口を選択的に閉鎖するロータリダンパとを備える車両用空気調和装置の内外気切替装置であって、
前記ロータリダンパが前記内気導入口を閉鎖する場合に車室内と前記ケース内部とを繋ぐと共に、車両が走行する際に外気導入口から加わるラム圧の影響を受けない位置に常時開口し、かつ、前記内気導入口を形成する端部と前記ロータリダンパの端部とにより形成される車両水平方向に開口した隙間からなる隙間流路と、
前記隙間流路の前記外気導入口側に配置され、前記隙間流路を延長する流路延長部材と
を備えることを特徴とする内外気切替装置。 - 前記隙間流路が接続される領域と前記外気が導入される領域とに前記ケース内部を分割する分割部材を備えることを特徴とする請求項2記載の内外気切替装置。
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