JP4385505B2 - 車両用空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿度検出手段にて検出した車室内の湿度に基づいて、車室内の快適性や防曇性を確保できるように空調制御する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような車両用空調装置としては、湿度センサに車室内空気を常に当てることによって湿度センサの応答性を確保するため、湿度センサを、車室内空気の温度を検出する内気温度センサと同位置、すなわち、強制的に車室内空気を導入するアスピレータ内に設置することが一般的な考え方である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両側のスペース上、アスピレータをあまり大きくできず、湿度センサをアスピレータ内に設けることができない場合や、内気温度センサのかわりに乗員の表面温度を検出する表面温度センサを用いるのでアスピレータ自体がない場合には、上記のような考え方はできない。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑み、湿度検出手段をアスピレータ内に設けなくても湿度検出手段の応答性を確保できる車両用空調装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明者等は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を用いる。
【0006】
すなわち、請求項1記載の発明は、送風手段(6)の作動時に空調ケース(2)を介して車室内に向かって吹出される空気の空調状態を調節する空調手段(7、19)を備え、湿度検出手段(16)にて検出した車室内の湿度に基づいて空調手段(7、19)を制御する車両用空調装置において、空調ケース(2)内に車室内空気を導入する内気通路(3)内に湿度検出手段(16)を設け、外気モード時、内外気切替手段(5)に内気通路(3)を所定開度だけ強制的に開口させる強制内気開口手段(17、S140)を備え、この強制内気開口手段(S140)は、外気モード時、内気通路(3)が所定時間毎で間欠的に開閉するように内外気切替手段(5)を制御することを特徴としている。なお、本発明における「所定開度」とは、湿度検出手段(16)の応答性を確保できる風量を得ることが可能な開度である。
【0007】
上記技術的手段によると、湿度検出手段(16)を内気通路(3)内に設けたことによって、内気モード時に送風手段(6)が作動して車室内空気が内気通路(3)および空調ケース(2)を介して車室内へ向かう循環路が形成されると、車室内空気を湿度検出手段(16)に当てることができる。また、外気モード時に内外気切替手段(5)が内気通路(3)を強制的に開口することによって、外気モード時にも上記循環路を形成し、車室内空気を湿度検出手段(16)に当てることができる。その結果として、湿度検出手段(16)を上記アスピレータ内に設けなくても常に湿度検出手段(16)の応答性を確保できる。
【0009】
また、請求項1における「所定時間」とは、湿度検出手段(16)の応答性を確保するために、この時間毎で内気通路(3)を開口する必要がある時間である。
【0010】
上記請求項1記載の発明によると、外気モード時に内外気切替手段(5)が内気通路(3)を所定時間毎で間欠的に開閉するので、湿度検出手段(16)の応答性を確保するにあたって、所定時間毎で内気通路(3)を全閉して車室外空気だけを空調ケース(2)内に導入することができる。
【0011】
【発明の実施形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を自動車用空調装置に適用した第1実施形態について、図1〜8を用いて説明する。
【0012】
まず、空調ユニット1の構成について図1〜4を用いて説明する。
【0013】
図1に示すように、空調ユニット1は車室内に空気を導く空気通路をなす空調ケース2を備える。
【0014】
空調ケース2には、車室内空気を導入する内気吸込口3、車室外空気を導入する外気吸込口4、両吸込口3、4を選択的に開閉する内外気切替ドア5、空気流を発生する送風手段としてのファン6、冷却用熱交換器としてのエバポレータ7、加熱用熱交換器としてのヒータコア8、温度調節手段としてのエアミックスドア9、車室内乗員の上半身に向かって空気を吹出すフェイス開口部10、車室内乗員の足元に向かって空気を吹出すフット開口部11、車両フロントガラスG内面に向かって空気を吹出すデフロスタ開口部12、フェイス開口部10を開閉するフェイスドア13、フット開口部11を開閉するフットドア14、およびデフロスタ開口部12を開閉するデフロスタドア15がそれぞれ設けられている。
【0015】
空調ユニット1は、図2に示すように、車室内インストルメントパネル内に設けられている。
【0016】
また、後述するように内気吸込口3が開口した状態でファン6が作動すると、図2の白抜き矢印に示すように、車室内空気が車室内助手席乗員の足元から内気吸込口3を介して空調ケース2内に導入される。換言すれば、車室内空気が内気吸込口3および空調ケース2を介して車室内へと流れる循環路が形成される。なお、本実施形態では、請求項1における内気通路を、内気吸込口3と内外気切替ドア5の図1中一点鎖線位置との間の空気通路にて構成している。
【0017】
内気吸込口3は、複数の開口部が格子状に開口することによって構成されており、図3に示すように、内気吸込口3の縁部には、車室内の相対湿度を検出する湿度検出手段としての湿度センサ16が設けられている。なお、湿度センサ16は、車室内の相対湿度の変化に比例して電圧が変化するようになっており、この電圧変化によって車室内の相対湿度を検出するようになっている。
【0018】
外気吸込口4は、車室外所定部位(本実施形態では車両フロントガラスGと車両ボンネットとの間)と外気ダクト(図示しない)を介して連通しており、後述するように外気吸込口4が開口した状態でファン6が作動すると、上記外気ダクトおよび外気吸込口4を介して空調ケース2内に車室外空気を導入するようになっている。なお、本実施形態では、請求項1における外気通路を、上記外気ダクト、および外気吸込口4と内外気切替ドア5の図1中実線位置との間の空気通路にて構成している。
【0019】
内外気切替ドア5は、その駆動手段としてのサーボモータ5aが駆動することにより、内気吸込口3と外気吸込口4とを選択的に開閉し、周知の内気モードあるいは外気モードを選択するようになっている。
【0020】
ここで、図3、4に示すように、内気吸込口3の縁部には、ケース内側に向かって突出した突出部17が形成されている。
【0021】
これにより、上記外気モード時には、内外気切替ドア5が図3の位置で突出部に当接し、内気吸込口3を所定開度だけ開口した状態で強制的に停止するため、外気モード時においても約0.5〜0.6m/sの風速で車室内空気が空調ケース2内に導入されるようになっている。これにより、内気吸込口3には常に空気流れが生じており、車室内空気が湿度センサ16に当ってセンサ応答性が確保できるようになっている。従って、本実施形態では、請求項1における強制内気開口手段を、この突出部17にて構成している。
【0022】
ファン6は、その駆動手段としてのブロアモータ6aにより駆動される。なお、ブロアモータ6aは、ブロア駆動回路18を介して制御信号を受取ることによって、所定の回転数で駆動するようになっている。
【0023】
また、エバポレータ7は冷媒を圧縮するコンプレッサ19、冷媒を凝縮するコンデンサ20、気液分離器としてのレシーバ21、冷媒を減圧する膨張弁22とともに冷凍サイクル23を構成する冷却用熱交換器である。なお、コンプレッサ19は、コンプレッサ駆動回路24を介して、電磁クラッチ(図示しない)が通電されるとエンジン(図示しない)の駆動力が伝わり、駆動するようになっている。
【0024】
また、ヒータコア8は、上記エンジンの冷却水を熱源とする加熱用熱交換器である。
【0025】
また、エアミックスドア9は、エバポレータ7を通過した空気のうち、ヒータコア8をバイパスする空気量と、ヒータコア8を通過する空気量との割合を調節することによって、車室内への吹出温度を調節する温度調節手段である。なお、エアミックスドア9は、その駆動手段としてのサーボモータ9aによって駆動される。
【0026】
また、フェイスドア13、フットドア14、デフロスタドア15はそれぞれその駆動手段としてのサーボモータ13a、14a、15aにより駆動される。
【0027】
次に、本実施形態の制御系について図1を用いて説明する。
【0028】
制御装置25の内部には、図示しないが、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータや、A/D変換回路等が設けられている。
【0029】
制御装置25は、イグニッションスイッチ(図示しない)がオンになると、バッテリー(図示しない)から電力が供給されて作動状態となる。
【0030】
そして、制御装置25の入力端子には、上記湿度センサ16、車室外空気の温度を検出する外気温度センサ26、車室内乗員の表面温度を検出する表面温度センサ27、エバポレータ7の通過後の空気温度を検出するエバポレータ通過後センサ28、上記エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ29、乗員が車室内温度を設定する温度設定スイッチ30、乗員が吹出口モードをデフロスタモードに設定するデフロスタスイッチ31等からの各信号が入力されるようになっている。
【0031】
ここで、表面温度センサ27は、被検出範囲の温度変化に伴う赤外線量の変化に比例して電圧が変化するサーモパイル型検出素子を用いた赤外線センサであって、車室内乗員を被検出範囲とするような位置(本実施形態では車室内天井部のうち、最前方部に位置するとともに左右方向の中央部に位置する部位)に設けられている。そして、この電圧変化によって車室内乗員の表面温度を非接触で検出するようになっている。
【0032】
各センサ16、26〜29、各スイッチ30、31等からの信号は、上記A/D変換回路にてA/D変換された後、上記マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。このマイクロコンピュータは、所定のプログラムに基づいて上記各信号に対する演算処理を行うように構成されている。
【0033】
そして、制御装置25の出力端子からは、この演算処理結果に対応したブロアモータ6a、サーボモータ5a、9a、13a〜15a、上記電磁クラッチ等への各制御信号が出力されるように構成されている。
【0034】
次に、上記マイクロコンピュータが行う制御処理について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0035】
図5のルーチンが起動すると、まず、ステップS100にて初期化を行い、次のステップS110にて各センサ16、26〜29、各スイッチ30、31等からの入力信号を読込む。
【0036】
次のステップS120では、上記ROMに予め記憶された下記数式1に基づいて、車室内乗員に吹出す目標吹出温度TAOを算出する。
【0037】
【数1】
TAO=Kset×Tset−Kam×Tam−Ki×Ti+C(℃)
ここで、Tsetは温度設定スイッチ30を用いて乗員が設定した設定温度、Tamは外気温センサ26が検出した車室外空気の温度、およびTiは表面温度センサ27検出した車室内乗員の表面温度である。また、Kset、Kam、Kiはそれぞれゲインであり、Cは定数である。
【0038】
次のステップS130では、図6のマップに基づいて上記TAOに対応した目標エバポレータ通過後温度TEOを決定する。
【0039】
次のステップS140では、図7のマップに基づいて上記目標吹出温度TAOに対応した内外気モードを決定する。
【0040】
次のステップS150では、図示しないマップに基づいて上記目標吹出温度TAOに対応したブロアモータ6aへの印加電圧を決定する。
【0041】
次のステップS160では、上記ROMに予め記憶された下記数式2に基づいてエアミックスドア9の開度SWを算出する。
【0042】
【数2】
SW=(TAO−Te)×100/(Tw−Te) (%)
ここで、Teはエバポレータ通過後センサ28にて検出されたエバポレータ通過後の空気温度、Twは水温センサ29にて検出されたエンジン冷却水の温度である。
【0043】
次のステップS170では、図示しないマップに基づいて上記目標吹出温度TAOに対応した吹出口モードを決定する。すなわち、吹出口モードをフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモードのいずれか1つに決定する。但し、デフロスタスイッチ31がONされているときはデフロスタモードとする。
【0044】
次のステップS180では、コンプレッサ19のON/OFFを決定する。
【0045】
以下、このステップS180での制御処理を図8のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0046】
図8のサブルーチンが起動すると、まずステップS200にて湿度センサ16にて検出した車室内の相対湿度RHが第1所定値A以上か否かを判定し、YESと判定されるとステップS210にてコンプレッサ19をONし、NOと判定されるとステップS220に移る。なお、第1所定値Aは、これ以上車室内の相対湿度が上昇すると、車室内乗員が不快感を感じ得る値であって、設計者によって適宜設定される値である。
【0047】
ステップS220では、湿度センサ16にて検出した車室内の相対湿度RHが第2所定値B以上か否かを判定し、YESと判定されるとステップS210にてコンプレッサ19をONし、NOと判定されるとステップS230に移る。なお、第2所定値Bは、これ以上車室内の相対湿度が上昇すると、窓曇りが発生し得る値であって、外気温度センサ26が検出した外気温度に基づいて算出される。
【0048】
ステップS230では、エバポレータ通過後センサ28が検出したエバポレータ通過後温度Teが、上記ステップS130にて決定された目標エバポレータ通過後温度TEOに1を足し合わせた値(TEO+1)以上か否かを判定し、YESと判定されるとステップS210にてコンプレッサ19をONし、NOと判定されるとステップS240にてコンプレッサ19をOFFする。
【0049】
以上説明した制御処理によると、ステップS150にて決定された風量でファン6が作動すると、ステップS140にて決定された内外気モードに応じた吸込口3、4から空調ケース2内に車室内空気あるいは車室外空気が導入される。このとき、湿度センサ16の検出した車室内の相対湿度が第1所定値A以上あるいは第2所定値B以上となると、ステップS210にてコンプレッサ19がONされ、内外気モードに応じた吸込口3、4からの吸込空気をエバポレータ7が除湿冷却する(車室内への吹出空気の除湿能力あるいは窓曇り除去能力を大きくする)ので、車室内の快適性や防曇性が確保される。なお、本実施形態では、請求項1における空調手段、空調制御手段を、それぞれエバポレータ7およびコンプレッサ19、ステップS200〜S220にて構成している。
【0050】
ここで、本実施形態では、内気温度センサのかわりに、表面温度センサ27を用いており、このため、一般的に内気温度センサおよび湿度センサ16を内蔵して強制的に車室内空気を導入するアスピレータが設けられていない。
【0051】
そこで、本実施形態では、内気吸込口3に湿度センサ16を設けることによって、内気モード時には車室内空気が内気吸込口3および空調ケース2を介して車室内へ流れる循環路が形成されるので、車室内空気を湿度センサ16に当てることができる。また、内気吸込口3の縁部に突出部17を形成することによって、外気モード時においても、内気吸込口3を所定開度だけ強制的に開口させて上記循環路を形成し、車室内空気を湿度センサ16に当てることができる。
【0052】
その結果として、湿度センサ16をアスピレータ内に設けなくても常に湿度センサ16の応答性を確保できる。
【0053】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。なお、本実施形態は、上記第1実施形態に対して、請求項1における強制内気開口手段の構成が異なるものであり、以下、その相違点について図5、9を用いて説明する。また、上記第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付した。
【0054】
本実施形態では、図9に示すように、上記第1実施形態で説明したような突出部17が形成されていない。
【0055】
そこで、本実施形態では、図5のステップS140において外気モードが選択された時には、内外気切替ドア5を、内気吸込口3が上記所定開度だけ開口する位置(図9の実線位置)と、内気吸込口3が全閉する位置(図9の破線位置)とに、所定時間毎で(本実施形態では10秒毎で)間欠的に作動させる(図9の白抜き矢印に示すように作動させる)ことによって、外気モード時にも車室内空気を湿度センサ16に当てている。従って、本実施形態では、請求項1における強制内気開口手段を、ステップS140にて構成している。
【0056】
本実施形態によると、外気モード時には、内外気切替ドア5を、内気吸込口3が上記所定開度だけ開口する位置と内気吸込口3が全閉する位置とに間欠的に作動させるので、外気モード時に所定時間毎で内気吸込口3を全閉し、車室外空気だけを空調ケース2内に導入することができる。
【0057】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を説明する。なお、本実施形態は、上記第1、2実施形態に対して、若干構成が異なるものであり、以下、その相違点について図2、5、10を用いて説明する。また、上記第1、2実施形態と同様の構成については同一の符号を用いる。
【0058】
ここで、フット開口部11には乗員の足元に空気を導くフットダクト32(図2参照)が接続されており、図2に示すように、フットダクト32下流端に形成されたフット吹出口33から乗員の足元に空気を吹出すようになっている。なお、図2では、図面の都合上、助手席側のフットダクト32およびフット吹出口33しか図示していないが、実際には運転席側にも設けられている。
【0059】
また、本実施形態では、図10に示すように、上記第2実施形態と同じく、上記第1実施形態のような突出部17が形成されていない。また、上述した助手席側のフット吹出口33は、助手席乗員の足元に位置しているため、このフット吹出口33と内気吸込口3とは非常に近い位置に形成されている。
【0060】
そこで本実施形態では、図5のステップS140にて外気モードが選択された時には、図10に示すように、内気吸込口3を上記所定開度だけ強制的に開口させる位置に内外気切替ドア5が制御される。
【0061】
更に、ステップS170にて、吹出口モードがフェイスモード、デフロスタモードに選択された時には、フット開口部11が若干量だけ強制的に開口するようにフットドア14を制御する。すなわち、全ての吹出口モードにおいてフット吹出口33から空気が吹出されるようにフットドア14を制御する。
【0062】
本実施形態では、上記のステップS140にて外気モード時に内気吸込口3を上記所定開度だけ強制的に開口させることによって、外気モード時にも上記循環路を形成して湿度センサ16に車室内空気を当てることができるので、常に湿度センサ16の応答性を確保できる。
【0063】
更に、上記のステップS170の制御処理によって、常に助手席側のフット吹出口33から内気吸込口3に近い助手席乗員の足元へ空気が流れ、その結果として、上記循環路における車室内から内気吸込口3への空気流れを促進させることができ、より効果的に湿度センサ16の応答性を確保できる。
【0064】
(他の実施形態)
上記第1〜3実施形態では、湿度センサ16の設置位置を、内気吸込口3の縁部としたが、これに限らず、例えば、内気吸込口3の上流側にダクトを接続したものでは、このダクト内に設けても良い。また、内気吸込口3と内外気切替ドア5の図1中一点鎖線位置との間に設けても良い。要は、車室内空気を空調ケース2内に導入する空気通路(請求項1における内気通路)内に設ければ良い。
【0065】
また、上記各実施形態では、本発明を、アスピレータおよび内気温度センサをもたない(内気温度センサのかわりに表面温度センサ27を用いる)自動車用空調装置に適用した形態について説明したが、これに限らず、アスピレータおよび内気温度センサを有したものでも良い。
【0066】
また、上記各実施形態では、請求項1における「湿度検出手段にて検出した湿度に基づいて空調手段を調節する」という形態として、湿度センサ16にて検出した相対湿度が所定以上のときに、コンプレッサ19をONしてエバポレータ7にて除湿冷却するように説明したが、これに限らず、例えば、湿度センサ16にて検出した相対湿度に基づいて風量、吹出温度、内外気モード、吹出口モード等を調節しても良い。
【0067】
また、上記各実施形態では、図5のステップS140にて内外気モードを内気モードと外気モードとの2つのモードを選択的に切替えているが、これら2つのモードに周知の半内気モードを加え、これら3つのモードを選択的に切替えるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1〜3実施形態における自動車用空調装置の全体構成図である。
【図2】上記第1〜3実施形態において空調ユニット1の車両搭載状態を示す斜視図である。
【図3】上記第1実施形態の要部を示す側断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】上記第1〜3実施形態においてマイクロコンピュータが行う制御処理を示すフローチャートである。
【図6】図5のステップS120にて目標エバポレータ通過後温度TEOを決定するときに用いるマップである。
【図7】図5のステップS140にて内外気モードを決定するときに用いるマップである。
【図8】図5のステップS180における詳細な制御処理を示すフローチャートである。
【図9】上記第2実施形態における図3相当図である。
【図10】上記第3実施形態における図3相当図である。
【符号の説明】
2…空調ケース、
3…内気吸込口(内気通路)、
4…外気吸込口(外気通路)、
5…内外気切替ドア(内外気切替手段)、
6…ファン(送風手段)、
7…エバポレータ(空調手段)、
16…湿度センサ(湿度検出手段)、
17…突出部(強制内気開口手段)、
19…コンプレッサ(空調手段)。
Claims (1)
- 車室内への空気通路をなす空調ケース(2)、
前記空調ケース(2)内に車室内空気を導入する内気通路(3)、
前記空調ケース(2)内に車室外空気を導入する外気通路(4)、
前記内気通路(3)と前記外気通路(4)とを選択的に開閉する内外気切替手段(5)、
前記内外気切替手段(5)にて選択された前記通路(3、4)から前記空調ケース(2)内への空気流れを発生させる送風手段(6)、
前記車室内の湿度を検出する湿度検出手段(16)、
前記空調ケース(2)を介して車室内に向かって吹出される空気の空調状態を調節する空調手段(7、19)、
前記湿度検出手段(16)が検出した車室内の湿度に基づいて前記空調手段(7、19)を制御する空調制御手段(S200、S210、S220)を備えた車両用空調装置において、
前記湿度検出手段(16)を前記内気通路(3)内に設け、
外気モード時、前記内外気切替手段(5)に前記内気通路(3)を所定開度だけ強制的に開口させる強制内気開口手段(17、S140)を備え、
前記強制内気開口手段(S140)は、前記外気モード時、前記内気通路(3)が所定時間毎で間欠的に開閉するように前記内外気切替手段(5)を制御することを特徴とする車両用空調装置。
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