本発明の好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する種々に位相変化された複数の変換波面を得ること、前記位相変化された複数の変換波面の複数の強度マップを得ること、及び前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の振幅及び位相を表示する出力を得ることから構成される。
また、本発明の好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されており、本波面分析装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々に位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の種々に位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅及び位相を表示する出力を与えるため前記複数の強度マップを用いる強度利用装置を備えて構成されている。
本発明の他の好ましい実施態様に係る表面写像方法が提供されている。本方法は、表面からの発光を反射し及び、表面写像波面に対応する複数の種々変化した変換波面を得て、かつ前記複数の種々変化した変換波面の複数の強度マップを得て、かつ前記複数の強度マップを用いて前記表面写像波面の振幅及び位相を表示する出力を得ることによって表面写像波面を分析することによって振幅及び位相を有する表面写像波面を得ることから構成されている。
本発明ではさらに本発明の好ましい実施態様に係る表面写像装置が提供されている。本装置は、表面からの放射を反射することによって振幅及び位相を有する表面写像波面を得る波面取得装置と、前記表面写像波面を分析し及び前記表面写像波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える波面分析装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記表面写像波面の振幅及び位相を表示する出力を与える強度マップの強度マップ利用装置を備えて構成される。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る対象物検査方法が提供されている。本方法は、対象物を通して放射を伝搬し、及び検査対象波面に対応する複数の位相変化された変換波面を得、かつ前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを得、さらに前記複数の強度マップを用いて前記検査対象波面の振幅及び位相を表示する出力を得ることによって前記検査対象波面分析して振幅及び位相を有する検査対象波面を得ることから構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る対象物検査装置が提供されている。本装置は、対象物を通して放射を伝搬することによって振幅及び位相を有する検査対象波面を得る波面獲得装置と、前記検査対象波面を分析し及び前記検査対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える波面分析装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記検査対象波面の振幅及び位相を表示する出力を与える強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る分光分析方法が提供されている。本方法は、放射を対象物へ衝突させ、振幅及び位相を有する分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を得、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを得、前記複数の強度マップを用いて前記分光分析波面の振幅及び位相を表示する出力を得、さらに前記振幅及び位相を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を得ることによって前記分光分析波面を分析することから構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に分光分析装置が提供されている。本装置は、放射を対象物へ衝突させることによって振幅及び位相を有する分光分析波面を得る波面獲得装置と、前記分光分析波面を分析し及び振幅及び位相を有する前記分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える波面分析装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分光分析波面の振幅及び位相を表示する出力を与える強度マップ利用装置と、前記振幅及び位相を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を得る位相振幅利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る位相変化分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する位相変化分析波面を得、前記位相変化分析波面を変換させて変換波面を得、前記変換波面へ複数の異なる位相変化を与えて複数の種々位相変化された変換波面を得、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを得、次いで前記複数の強度マップを用いて前記変換された位相変化分析波面へ加えられた前記複数の異なる位相変化間の相違を表示する出力を得ることから構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る位相変化分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する位相変化分析波面を得る波面取得装置と、前記位相変化分析波面を変換して変換波面を得る変換処理装置と、前記変換波面へ少なくとも1の位相変化を与えて少なくとも1の位相変化された変換波面を得る位相変化処理装置と、前記位相変化された変換波面の少なくとも1の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記変換された位相変化分析波面へ与えられる複数の異なる位相変化間の相違を表示する出力を与える強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る保存データ検索方法が提供されている。本方法は、情報が中に符号化されている媒体から放射を反射し、前記媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおいて媒体の高さを選択することにより振幅及び位相を有する保存データ検索波面を得ることから構成されている。本方法では、前記保存データ検索波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を得、次いで前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを得て前記複数の強度マップを用いて前記保存データ検索波面の振幅及び位相の表示を得、次いで前記振幅及び位相についての表示を用いて前記情報を得ることにより前記保存データ検索波面を分析することが好ましい。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る保存データ検索装置が提供されている。本装置は、媒体において情報が媒体上のさまざまな異なる位置のそれぞれにおいて該媒体の高さを選択することによって符号化される該媒体からの放射を反射することにより振幅及び位相を有する保存データ検索波面を取得する波面取得装置と、前記保存データ検索波面を分析し及び前記保存データ検索波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える波面分析装置と、前記下記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップ取得するように作用し及び前記複数の強度マップを用いて前記保存データ検索波面の振幅及び位相の表示を行う強度マップ発生装置と、前記振幅及び位相についての表示を用いて前記情報を与える位相振幅利用装置とを備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る三次元画像形成方法が提供されている。本方法は、三次元画像形成波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、かつ前記複数の種々位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、さらに前記複数の強度マップを用いて前記三次元画像形成波面の振幅及び位相を表示する出力を取得することによって、分析対象からの放射を反射して三次元画像形成波面を分析することにより、振幅及び位相を有する三次元画像形成波面を取得する各工程から構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る三次元画像形成装置が提供されている。本装置は、分析対象から放射を反射することにより振幅及び位相を有する三次元画像形成波面を取得する波面取得装置と、前記三次元画像形成波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える三次元画像形成波面を分析する波面分析装置と、前記複数の種々位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記三次元画像形成波面の振幅及び位相を表示する出力を与える強度マップ利用装置とを備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の種々位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得して、それら強度マップを用いて該複数強度マップを該第一となる複数強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップへ併合することによって分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得し、前記第二の複数の併合強度マップのそれぞれから少なくとも分析対象波面の位相を表示する出力を取得し、その出力を併合して少なくとも分析対象波面の位相についての強調表示を与える各工程から構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えて構成されている。また前記装置は、前記複数の強度マップを該第一となる複数の強度マップより少ない第二の複数の併合強度マップとする強度併合装置と、前記複数の併合された強度マップのそれぞれから少なくとも分析対象波面の位相を表示する出力を与える表示付与装置と、前記出力を併合して少なくとも分析対象波面の位相についての強調表示を与える強調表示付与装置をさらに備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得してそれら複数の強度マップを用いて前記複数の強度マップを該第一となる複数の強度マップより少ない第二の複数の併合強度マップへ併合することにより分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得し、前記第二の複数の併合強度マップのそれぞれから分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得し、さらにその出力を併合して少なくとも分析対象波面の振幅についての強調表示を与える各工程から構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されている。本装置は、分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得し及び前記複数の強度マップを該第一と成る複数の強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップへと併合する強度併合装置を備える強度マップ利用装置と、前記第二の複数の併合強度マップのそれぞれから少なくとも分析対象波面の振幅を表示する出力を与える表示付与装置と、前記出力を併合して少なくとも分析対象波面の振幅についての強調表示を与える強調表示付与装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、及び前記複数の強度マップを用いて、分析対象波面の振幅、分析対象波面の位相及び前記複数の種々位相変化された変換波面を特徴づける位相変化機能の関数として前記複数の強度マップを表すことによって分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を与える各工程から構成されている。さらに本方法においては、分析対象波面の振幅、分析対象波面の位相、及び前記複数の種々位相変化された変換波面を特徴づける位相変化機能の複素関数(ここで前記複素関数は前記複数の強度マップ中の各位置における強度がその位置での複素関数値及びその位置での分析対象波面の振幅及び位相の支配的関数であることを特徴とする)を限定し、前記複素関数を前記複数の強度マップの関数として表し、及び前記複数の強度マップの関数として表された複素関数を用いて前記位相についての数値を取得する工程が含まれている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されている。本装置は、分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも位相を与える強度マップ利用装置を備えて構成される。本装置は、前記複数の強度マップを分析対象波面の振幅、分析対象波面の位相、及び前記複数の種々位相変化された変換波面を特徴づける位相変化機能の関数として表す強度マップ表示装置と、分析対象波面の振幅、分析対象波面の位相、及び前記複数の種々位相変化された変換波面を特徴付ける位相変化機能の複素関数を限定する複素関数限定装置(ここで前記複素関数は前記複数の強度マップ中の各位置での強度がその位置での複素関数値及びその位置での分析対象波面の振幅及び位相の支配的関数であることを特徴とする)をさらに備えて構成されることが好ましい。本装置はさらに、典型例として、前記複素関数を前記複数の強度マップの関数として表す複素関数表示装置と、前記複数の強度マップの関数として表された複素関数を用いて前記位相についての数値を取得する位相取得装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象波面をフーリエ変換処理して変換波面を取得し、前記変換波面の一部へ空間的に均質な時変性の空間位相変化加えて少なくとも3つの種々位相変化された変換波面を取得し、
前記分析対象波面を分析対象波面の振幅及び位相と同一な振幅及び位相を有する第一の複素関数として表し、前記複数の強度マップを前記第一の複素関数の関数として及び前記空間的に均質な時変性の空間位相変化を決定する空間関数の関数として表し、絶対値を有する第二の複素関数及び位相を前記第一関数及び前記空間的に均質な時変性の空間位相変化を決定する空間関数のフーリエ変換のコンポリューションとして限定し、前記複数の強度マップをそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する分析対象波面の振幅、前記第二の複素関数の絶対値、分析対象波面の位相と前記第二の複素関数の位相間の相違、及び前記少なくとも3つの異なる位相変化の一つによって生じた既知の位相遅延の第三の関数として表し、前記第三の関数を解いて前記分析対象波面の振幅、前記第二の複素関数の絶対値及び前記分析対象波面の位相と前記第二の複素関数の位相間の差異を取得し、前記第二の複素関数を解いて前記第二の複素関数の位相を取得し、及び前記分析対象波面の位相と前記第二の複素関数の位相間の前記差異へ前記第二の複素関数を加えることにより前記分析対象波面の位相を取得することによって、第二のフーリエ変換処理を行って前記少なくとも3つの位相変化された変換波面の少なくとも3つの強度マップを取得し、及び前記少なくとも3つの強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一つを表示する出力を得る各工程から構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面をフーリエ変換処理して変換波面を取得する第一変換処理装置と、前記変換波面の一部へ空間的に均質な時変性の空間位相変化を加えて少なくとも3つの種々位相変化された変換波面を取得する位相変化処理装置と、前記少なくとも3つの種々位相変化された変換波面へ第二のフーリエ変換処理を行って少なくとも3つの強度マップを取得する第二変換処理装置を備えて構成されている。本装置はさらに、典型例として、前記少なくとも3つの強度マップを用いて分析対象波面の位相及び振幅を表示する出力を与える強度マップ利用装置と、前記分析対象波面を前記分析対象波面の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する第一複素関数として表す波面表示装置と、前記複数の強度マップを前記第一複素関数及び前記空間的に均質な時変性の空間位相変化を決定する空間関数の関数として表す第一強度マップ表示装置を備えて構成されている。本装置は、絶対値と位相を有する第二複素関数を前記第一複素関数及び前記空間的に均質な時変性の空間位相変化を決定する空間関数のコンポリューションとして限定する複素関数限定装置と、前記複数の強度マップの各々を、それぞれが前記少なくとも3つの強度マップに対応する前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異、及び前記少なくとも3つの異なる位相変化の一つによって生じた既知の位相遅延の第三の関数として表す第二強度マップ表示装置をさらに備えて構成されることが好ましい。本装置はさらに、典型例として、前記第三関数を解いて前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値及び前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間差異を取得する第一関数解装置と、前記第二複素関数を解いて前記第二複素関数の位相を取得する第二関数解装置と、前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異へ前記第二複素関数の位相を加えることにより前記分析対象波面の位相を取得する位相取得装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、及び前記複数の強度マップを用いて少なくとも前記分析対象波面の位相についての第二階級表示の出力を取得する各行程を含んで構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて少なくとも前記分析対象波面の位相についての第二階級表示の出力を与える強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る表面写像方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象の表面写像波面を取得し、
分析対象の表面写像波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて少なくとも分析対象の表面写像波面の位相についての第二階級表示の出力を与えることによって前記分析対象の表面写像波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る表面写像装置が提供されている。本装置は、表面からの放射を反射することによって振幅及び位相を有する分析対象の表面写像波面を取得する波面取得装置と、分析対象の表面写像波面を分析し及び前記分析対象の表面写像波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える波面分析装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて少なくとも前記分析対象の表面写像波面の位相についての第二階級表示の出力を与える強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る対象物検査方法が提供されている。本方法は、対象物を通して放射を伝搬することによって振幅及び位相を有する分析対象の対象物検査波面を取得し、
前記分析対象の対象物検査波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて少なくとも前記分析対象の対象物検査波面の位相についての第二階級表示の出力を取得することによって前記分析対象の対象物検査波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る対象物検査装置が提供されている。本装置は、前記対象物を通して放射を伝搬することによって振幅及び位相を有する分析対象の対象物検査波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の対象物検査波面を分析し及び前記分析対象の対象物検査波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える波面分析装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の対象物検査波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を与える強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る分光分析方法が提供されている。本方法は、対象物へ衝突する放射を起こして振幅及び位相を有する分析対象の分光分析波面を取得し、
前記分析対象の分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて分析対象の分光分析波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を取得し、前記位相についての少なくとも第二階級表示の出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得することによって分析対象の分光分析波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る分光分析装置が提供されている。本装置は、対象物へ衝突する放射を起こすことによって振幅及び位相を有する分析対象の分光分析波面を取得する波面取得装置と、分析対象の分光分析波面を分析し及び前記分析対象の分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置を備える波面分析装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の分光分析波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を取得する強度マップ利用装置と、前記位相についての少なくとも第二階級表示の出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得する位相振幅利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る保存データ検索方法が提供されている。本方法は、媒体において該媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおいて情報が該媒体の高さを選択することによって符号化される該媒体から放射を反射することによって振幅及び位相を有する分析対象の保存データ検索波面を取得し、
前記分析対象の保存データ検索波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の保存データ検索波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を取得し、及び前記位相についての少なくとも第二階級表示の出力を用いて前記情報を取得することによって前記分析対象の保存データ検索波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る保存データ検索装置が提供されている。本装置は、媒体において該媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおいて情報が該媒体の高さを選択することによって符号化される該媒体から放射を反射することによって振幅及び位相を有する分析対象の保存データ検索波面を取得する波面取得装置と、分析対象の保存データ検索波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の保存データ検索波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を取得する強度マップ利用装置と、前記位相についての少なくとも第二階級表示の出力を用いて前記情報を取得する位相振幅利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る三次元画像形成方法が提供されている。本方法は、見られる対象物から放射を反射することによって振幅及び位相を有する分析対象の三次元画像形成波面を取得し、前記分析対象の三次元画像形成波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の種々位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の三次元画像形成波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を取得することによって前記分析対象の三次元画像形成波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る三次元画像形成装置が提供されている。本装置は、見られる対象物から放射を反射することによって振幅及び位相を有する分析対象の三次元画像形成波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の三次元画像形成波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記種々位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の三次元画像形成波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を取得する強度マップ利用装置を備える前記分析対象の三次元画像形成波面を分析する波面分析装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されている。本装置は、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る表面写像方法が提供されている。本方法は、表面から放射を反射することによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の表面写像波面を取得し、前記分析対象の表面写像波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の表面写像波面の少なくとも位相を表示する出力を取得することによって前記分析対象の表面写像波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る表面写像装置が提供されている。本装置は、表面からの放射を反射することによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の表面写像波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の表面写像波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の表面写像波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた前記分析対象の表面写像波面を分析する波面分析装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る対象物検査方法が提供されている。本方法は、対象物を通して放射を伝搬することによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の対象物検査波面を取得し、前記分析対象の対象物検査波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の対象物検査波面の少なくとも位相を表示する出力を取得することにより前記分析対象の対象物検査波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る対象物検査装置が提供されている。本装置は、対象物を通して放射を伝搬することによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の対象物検査波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の対象物検査波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の対象物検査波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた前記分析対象の対象物検査波面を分析する波面分析装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る分光分析方法が提供されている。本方法は、対象物へ放射を衝突させることによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の分光分析波面を取得し、前記分析対象の分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の分光分析波面の少なくとも位相を表示する出力を取得することによって前記分析対象の分光分析波面を分析し、及び少なくとも前記位相を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る分光分析装置が提供されている。本装置は、放射を対象物へ衝突させることによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の分光分析波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の分光分析波面を分析し、及び前記分析対象の分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の分光分析波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置と、少なくとも前記位相を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得する位相振幅利用装置を備えた波面分析装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る保存データ検索方法が提供されている。本方法は、情報が該媒体上の様々に異なる位置の該媒体の高さを選択することにより符号化される該媒体から放射を反射させることによって振幅及び位相を有する分析対象の保存データ検索波面を取得し、前記分析対象の保存データ検索波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の保存データ検索波面の少なくとも位相を表示する出力を取得することによって前記分析対象の保存データ検索波面を分析し、及び少なくとも前記位相を表示する前記出力を用いて前記情報を取得する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る保存データ検索装置が提供されている。本装置は、情報が該媒体上の様々に異なる位置の該媒体の高さを選択することにより符号化される該媒体から放射を反射させることによって、振幅及び位相を有する分析対象の保存データ検索波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の保存データ検索波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の保存データ検索波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた前記分析対象の保存データ検索波面を分析する波面分析装置と、少なくとも前記位相を表示する出力を用いて前記情報を取得する位相振幅利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る三次元画像形成方法が提供されている。本方法は、見られる対象物から放射を反射することによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の三次元画像形成波面を取得し、前記分析対象の三次元画像形成波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の種々位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の三次元画像形成波面の少なくとも位相を表示する出力を取得することによって前記分析対象の三次元画像形成波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る三次元画像形成装置が提供されている。本装置は、見られる対象物から放射を反射させることによって、少なくとも空間的に均質でない振幅と位相を有する分析対象の三次元画像形成波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の三次元画像形成波面を分析し、及び前記分析対象の三次元画像形成波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面与える波面変換装置と、前記複数の種々位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の三次元画像形成波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る波面分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る表面写像方法が提供されている。本方法は、表面から放射を反射することによって振幅及び位相を有する分析対象の表面写像波面を取得し、前記分析対象の表面写像波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の表面写像波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得することによって前記分析対象の表面写像波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る対象物検査方法が提供されている。本方法は、放射を対象物を通して伝搬することによって振幅及び位相を有する分析対象の対象物検査波面を取得し、
前記分析対象の対象物検査波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の対象物検査波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得することによって前記分析対象の対象物検査波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに他の好ましい実施態様に係る対象物検査装置が提供されている。本装置は、放射を対象物を通して伝搬することによって振幅及び位相を有する分析対象の対象物検査波面を取得する波面取得装置と、
前記分析対象の対象物検査波面を分析し、及び前記分析対象の対象物検査波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の対象物検査波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置を備えて構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る分光分析方法が提供されている。本方法は、放射を対象物へ衝突させることによって振幅及び位相を有する分析対象の分光分析波面を取得し、前記分析対象の分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を取得し、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の分光分析波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得することによって前記分析対象の分光分析波面を分析し、及び少なくとも前記振幅を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。
本発明ではさらに好ましい実施態様に係る分光分析装置が提供されている。本装置は、放射を対象物へ衝突させることによって振幅及び位相を有する分析対象の分光分析波面を取得する波面取得装置と、
前記分析対象の分光分析波面を分析し、及び前記分析対象の分光分析波面に対応する複数の種々位相変化された変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の分光分析波面少なくとも振幅を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置と、少なくとも前記振幅を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得する位相振幅利用装置を備えて構成されている。
さらに、本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップを用いて振幅及び位相を表示する分析出力が与えられる。
さらに、本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップを用いて少なくとも前記位相を表示する第二階級分析出力が与えられる。
また、少なくとも前記位相を表示する分析出力を与えるためには前記複数の強度マップを用いることが好ましい。
さらに、本発明の好ましい実施態様においては、前記振幅を表示する少なくとも第二階級分析出力を与えるためには前記複数の強度マップを用いることが好ましい。
前記種々位相変化された変換波面は分析対象波面の共通光路に沿った干渉によって取得されることが好ましい。また、前記種々位相変化された変換波面はその変換後に分析対象波面へデルタ関数位相変化を行うこととは実質的に異なる方法で付加的あるいは二者択一的に実現される。
さらに本発明の好ましい実施多様においては、前記複数の強度マップを用いることによりほぼハロー及びシェージングオフ歪みのない位相を表示する出力が得られる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の種々位相変化された変換波面は、少なくとも1の空間位相変化処理により変換波面となった複数の波面と波面への空間位相変化処理後に変換した複数の波面を含むものである。
さらに、本発明の好ましい実施態様においては、複数の種々位相変化された変換波面を取得する工程には、分析対象波面を変換処理して変換波面を得る工程と、変換された波面へ複数の種々位相変化を加えて複数の種々位相変化された変換波面を得る工程が含まれる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、複数の種々位相変化された変換波面を取得する工程には、分析対象波面へ種々の位相変化を加えて複数の種々位相変化された波面を取得する工程と、前記複数の種々位相変化された波面を変換処理して複数の種々位相変化された変換波面を得る工程とが含まれる。
さらに本発明の好ましい実施態様において、複数の種々位相変化された変換波面を取得する工程には、分析対象波面を変換処理して変換波面を取得する工程と前記変換波面へ複数の異なる位相変化を加えて複数の異なる位相変化を加えられた変換波面を取得する工程の少なくともいずれか一方と、分析対象波面へ複数の異なる位相変化を加えて複数の異なる位相変化を加えられた波面を得る工程と前記複数の異なる位相変化を加えられた波面を変換処理して複数の異なる位相変化を加えられた変換波面を得る工程が含まれる。
前記複数の異なる位相変化には空間的位相変化も含まれることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる位相変化には空間的位相変化も含まれ、該複数の異なる位相変化は変換波面の少なくとも一部及び分析対象波面の一部へ時変性の空間位相変化を加えることに遂行される。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる空間的位相変化は前記変換波面の少なくとも一部及び前記分析対象波面の一部へ空間的に均質な時変性の空間位相変化を加えることによって遂行される。
前記分析対象波面の少なくとも1及び前記複数の異なる位相変化の加えられた波面へ処理された変換はフーリエ変換であり、前記複数の位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する作用には前記複数の異なる位相変化が加えられた波面へのフーリエ変換処理が含まれることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様において、複数の異なる位相変化を加えられた変換波面を取得する工程には、前記分析対象波面をフーリエ変換処理して変換波面を得る工程と前記変換波面へ複数の異なる位相変化を加えて複数の異なる位相変化が加えられた変換波面を得る工程の少なくともいずれか一方と、前記分析対象波面へ複数の異なる位相変化を加えて複数の異なる位相変化が加えられた波面を得る工程と前記複数の異なる位相変化を加えられた波面をフーリエ変換処理して複数の異なる位相変化を加えられた変換波面を得る工程が含まれる。前記複数の異なる位相変化には空間的位相変化も含まれ、該複数の異なる空間的位相変化は前記変換波面の少なくとも一部及び前記分析対象波面の一部へ空間的に均質な時変性の空間位相変化を与えることによって遂行される。さらに、前記複数の異なる空間位相変化には少なくとも3つの位相変化が含まれ、前記複数の強度マップは少なくとも3つの強度マップを含み、これら強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力が取得される。前記3つの位相変化には、前記分析対象波面を前記分析対象波面の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する第一複素関数として表すこと、前記複数の強度マップを第一複素関数及び空間的に均質な時変性の空間位相変化を決定する空間関数の関数として表すこと、絶対値及び位相を有する第二複素関数を第一複素関数及び前記空間的に均質な時変性の空間位相変化を決定する前記空間関数のフーリエ変換のコンボリューションとして定義すること、前記複数の強度マップの各々を前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異、及びそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも3つの異なる位相変化の一つによって生ずる既知の位相遅延の第三の関数として表すこと、前記第二関数を解いて前記第二複素関数の位相を取得すること、及び前記第二複素関数の位相を前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異へ加えることにより前記分析対象波面の位相を取得することが含まれる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記第二複素関数の前記絶対値は該絶対値を一定次数の多項式へ近づけることによって得られる。
前記第二複素関数の位相は、好ましくは、該複素関数が反復処理によって得られた固有ベクトルである場合、前記第二複素関数を固有値問題として表すことによって得ることができる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記第二複素関数の位相は前記空間的に均質な時変性の空間位相変化を決定する空間関数のフーリエ変換を多項式へ近づけ及び前記第二複素関数を多項式へ近づける機能によって得られる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、及び第二複素関数の位相と分析対象波面の位相間の差異は、前記複数の強度マップの数が増加するにつれて正確性を増す最小二乗法によって得られている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる位相変化は少なくとも4つの異なる位相変化を含み、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップを含み、複数の強度マップを用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する際には、前記複数の強度マップを前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異、それぞれが前記少なくとも4つの強度マップの一つに対応する少なくとも4つの異なる位相変化の一つによって生ずる既知の位相遅延、及び波面分析に関する少なくとも一つの付加的未知数の第三の関数として表し、前記付加的未知数の数がその数により前記複数の強度マップの数が3を超える数より大きくない場合には、前記第三の関数を解いて前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異、及び前記未知数を取得する。
前記位相変化は、好ましくは前記強度マップにおけるコントラストが最大になるように、及び前記分析対象波面の位相におけるノイズの影響が最小となるように選択される。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップの各々を前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異、及びそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも3つの異なる位相変化の一つによって生じた既知の位相遅延の第三の関数として表す際には、いずれもが前記複数の強度マップの関数でもなくあるいは前記時変性空間位相変化の関数でもないが、前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、及び前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差異の関数である第4、第5及び第6の複素関数を限定し、前記複数の強度マップの各々を前記第4複素関数、前記複数の強度マップのそれぞれに対応する前記既知位相遅延のサインを掛け算された第5複素関数、及び前記複数の強度マップのそれぞれに対応する前記既知位相遅延のコサインを掛け算された第6複素関数の総和として表している。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記第三関数を解いて前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、及び前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差を取得する工程には、前記分析対象波面の振幅、前記第二複素関数の絶対値、及び前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差のそれぞれについて数値の高い解と数値の低い解の二つの解を取得し、前記二つの解のうちの数値の高い解あるいは数値の低い解のいずれかの各空間位置において前記強調絶対値解が前記第二複素関数を満たす方法を選んで前記二つの解を合算して前記第二複素関数の絶対値についての強調絶対値解とし、各空間位置において前記振幅の二つの解の数値の高い解あるいは数値の低い解が、前記絶対値解について数値の高い解が選ばれる各位置では前記振幅解について数値の高い解が選ばれ、前記絶対値解について数値の低い解がえらばれる各位置では前記振幅解について数値の低い解が選ばれるような方法で数値の高い解あるいは数値の低い解のいずれかを選ぶことにより前記分析対象波面の振幅の前記二つの解を合算して強調振幅解とし、及び各空間位置において、前記絶対値解について数値の高い解が選ばれる各位置では前記差の解について数値の高い解がえらばれ、前記絶対値解について数値の低い解が選ばれる各位置では前記差の解について数値の低い解が選ばれる方法で前記差の二つの解について前記数値の高い解あるいは数値の低い解を選ぶことによって、前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差の二つの解を合算して一つの強調差解としている。
前記空間的に均質な時変性空間位相変化は前記変換波面と前記分析対象波面の少なくとも一方の空間的中心部へ与えられることが好ましい。
前記に加えあるいは前記に代えて、前記空間的に均質な時変性空間位相変化は前記変換波面及び前記分析対象波面の少なくとも一方の空間的に中心にある概して円形な部分へ与えられることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記空間的に均質な時変性空間位相変化は前記変換波面と前記分析対象波面の少なくとも一方のおよそ半分へ与えられる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記変換波面及び前記分析対象波面はDC領域と非DC領域を含み、前記空間的に均質な時変性空間位相変化は前記DC領域と非DC領域双方の少なくとも一部へ与えられる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、位相成分の追加には、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面の高周波数内容を増加するための、前記分析対象波面への相対的に高周波数成分の追加が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記情報は前記媒体上で符号化され、これにより、強度値は該媒体上の各位置からの光の反射によって、その位置に保存された情報の要素に対応した所定の数値範囲内に収められ、前記複数の強度マップを用いることにより各位置について複数の強度値が実現され、前記媒体上の各位置に対して複数の情報要素が与えられる。
前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面には、少なくとも時変性の位相変化関数を用いてその位相に変化を加えた複数の波面が含まれていることが好ましい。
前記に加えあるいは前記に代えて、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面には、前記分析対象波面へ少なくとも時変性の位相変化関数を適用してその位相に変化を与えた複数の波面が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記少なくとも時変性の位相変化関数は波面の変換前に分析対象波面へ処理される。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記少なくとも時変性の位相変化関数は波面の変換に後続して分析対象波面対して処理される。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記少なくとも時変性の位相変化は空間的に均質な空間関数である。
前記少なくとも時変性の位相変化関数は分析対象波面の空間的中心部へ処理される。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記分析対象波面には複数の異なる波面成分が含まれ、及び前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面は、分析対象波面の少なくとも一つの及び該分析対象波面へ変換処理することによって得られた変換波面の複数の異なる波面成分へ位相変化を与えることによって得られたものである。
さらにまた本発明の好ましい実施態様においては、前記位相変化は分析対象波面の複数の異なる波面成分へと与えられる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる波面成分へ与えられた位相変化は分析対象波面と変換波面の少なくとも一方をその厚さ及び屈折率の少なくとも一方が空間的に変化する対象物中を通過させることによって遂行される。
前記に加えあるいは前記に代えて、前記複数の異なる波面成分へ与えられた位相変化は、前記分析対象波面と変換波面の少なくとも一方を、空間的に変化する表面から反射させることによって行われる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる波面成分へ与えられた位相変化は前記複数の異なる波面成分の少なくともいくつかについて所定程度で異なるように選択されている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる波面成分は該複数の異なる波面成分のいくつかについては同一のものである。
前記複数の異なる波面成分へ与えられる位相変化は好ましくは分析対象波面と変換波面の少なくとも一方を、それぞれの厚さ及び屈折率の少なくとも一方が空間的に変化することを特徴とする複数の対象物中を通過させることによってもたらされる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、複数の強度マップを取得する工程は複数の異なる波長成分のすべてについて同時に行われ、複数の強度マップを取得する工程には前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面を別々の波長成分へ分離する工程が含まれている。
前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面の分離は該複数の異なる位相変化を与えた変換波面を分散素子中へ通過させることによって行われることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記分析対象波面には複数の異なる分極成分が含まれ、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面は前記分析対象波面と分析対象波面を変換処理して得た変換波面の少なくとも一方の複数の異なる分極成分へ位相変化を与えることによって取得される。
前記複数の異なる分極成分へ与えられた位相変化は該複数の異なる分極成分の少なくともいくつかについて異なることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる分極成分へ与えられた位相変化は該複数の異なる分極成分の少なくともいくつかについて同一であることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面の複数の強度マップを取得する工程には該複数の異なる位相変化を与えた変換波面への変換処理が含まれる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップは前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面を変換させるように該波面を反射面から反射させることによって得ることができる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面の複数の強度マップを取得する工程には、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面を変換処理する工程が含まれ、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面は、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面への変換処理が前記分析対象波面と前記複数の異なる位相変化を与えた波面の少なくとも一方への変換処理と同一となるように反射面から反射される。
さらに本発明の好ましい実施態様において、前記分析対象波面と前記複数の異なる位相変化を与えた波面の少なくとも一方への変換処理はフーリエ変換である。
前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程には、前記複数の強度マップを少なくとも前記振幅あるいは位相の一方が未知数である場合分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも1の数理的関数として表し、該数理的関数を用いて前記位相及び振幅の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記強度マップを用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程には、前記複数の強度マップを、少なくとも位相と振幅の一方が未知数であり前記複数の異なる位相変化が既知である分析対象波面の位相及び振幅、及び前記複数の異なる位相変化の少なくとも一つの数理的関数として表わし、及び前記数理的関数を用いて前記振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップを含み、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程には、それぞれが複数の強度マップのうちの少なくとも3つから成る複数の組合せを用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方についての複数の表示を与える工程が含まれている。
本方法にはさらに前記複数の分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方の表示を用いて前記分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方の強調表示を取得する工程が含まれていることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記振幅及び位相の少なくとも一方についての複数の表示は分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方についての少なくとも第二階級表示である。
複数の異なる位相変化を与えた変換波面を取得する工程には、分析対象波面を変換処理して変換波面を取得する工程と前記変換波面へ複数の異なる位相及び振幅変化を与えて複数の異なる位相変化を与えた変換波面を取得する工程の少なくとも一方の工程と、分析対象波面へ複数の異なる位相及び振幅変化を与えて複数の異なる位相及び振幅変化を与えた変換波面を取得する工程と前記複数の異なる位相及び振幅変化を与えた変換波面を変換処理して複数の異なる位相及び振幅変化を与えた変換波面を取得する工程が含まれていることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記分析対象波面及び前記複数の異なる位相及び振幅変化を与えた波面の少なくとも一方へ行われた変換処理はフーリエ変換であり、前記複数の異なる位相及び振幅変化には少なくとも3つの異なる位相及び強度変化が含まれ、前記複数の異なる位相及び振幅変化は、空間的に均質な時変性空間位相変化及び空間的に均質な時変性空間振幅変化の少なくとも一方を変換波面の少なくとも一部及び分析対象波面の少なくとも一部の少なくとも一方へ与えることによって行われ、前記複数の強度マップには少なくとも3つの強度マップが含まれている。そして前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程には、前記分析対象波面を該分析対象波面の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する第一複素関数として表す工程と、前記複数の強度マップを前記第一複素関数の関数として及び空間的に均質な時変性空間位相変化と空間的に均質な時変性空間振幅変化の少なくとも一方を決定する空間関数の関数として表す工程と、絶対値及び位相を有する第二複素関数を第一複素関数及び空間的に均質な時変性空間位相変化を決定する空間関数のフーリエ変換の関数として限定する工程と、前記複数の強度マップのそれぞれを分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相との差の第三の関数及びいずれもが前記複数の強度マップあるいは前記時変性空間位相変化のいずれの関数でもないが、それぞれが分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値及び分析対象波面の位相と第二複素関数の絶対値との差の少なくとも一つの関数である第4、第5、第6及び第7複素関数を限定し、前記少なくとも3つの強度マップに対応する前記少なくとも3つの異なる位相及び振幅変化の一つによって生ずる位相遅延と振幅変化双方の第8関数として限定し、及び前記複数の強度マップのそれぞれを第4複素関数と、前記第8関数の二乗された絶対値で掛け算された第5関数と、第8関数で掛け算された第6関数と第8関数の複合共役で掛け算された第7関数の総和として表すことを含む空間的に均質な時変性空間位相変化及び空間的に均質な時変性空間振幅変化の少なくとも一方を決定する空間関数として限定する工程と、前記第三関数を解いて分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値及び分析対象波面の位相と第二複素関数の絶対値との差を取得する工程と、前記第二複素関数を解いて該第二複素関数の位相を取得する工程と、前記第二複素関数の位相を分析対象波面の位相と第二複素関数の位相との差へ加えることによって分析対象波面の位相を取得する工程が含まれている。
前記分析対象波面には少なくとも二つの波長成分が含まれていることが好ましく、複数の強度マップの取得にはさらに位相変化された変換波面の少なくとも二つの波長成分を取得するため、及びそれぞれの組が前記位相変化された変換波面の少なくとも二つの波長成分の異なる一つに対応する少なくとも二組の強度マップを取得するために前記少なくとも二つの波長成分に対応する位相変化された変換波面を分離することが含まれ、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得することには前記少なくとも二組の強度マップのそれぞれから分析対象波面の位相を表示する出力を取得することと、前記出力を併合して分析対象波面の位相の2π曖昧性のない強調表示を与えることが含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記分析対象波面には少なくとも1の一次元成分が含まれ、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面の取得には、分析対象波面を該分析対象波面の伝搬方向に直交する方向の次元中で行われる一次元フーリエ変換処理を行って伝搬方向に直交する次元中で変換波面の少なくとも一成分を取得すること、前記一次元成分のそれぞれへ複数の異なる位相変化を与えて複数の異なる位相変化を与えた変換波面の少なくとも1の一次元成分を取得すること、及び前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の前記一次元成分の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得することが含まれている。
前記伝搬方向及び前記伝搬方向に直交する方向の双方に直交する付加的次元中において起こる前記分析対象波面と空間的に変化する時定性の位相変化を発生する素子間に相対運動を付与することにより、前記複数の異なる位相変化が前記一次元成分のそれぞれへと与えられることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記分析対象波面には複数の異なる波長成分が含まれ、前記複数の異なる位相変化が分析対象波面の前記複数の一次元成分の各々の前記複数の異なる波長成分へと与えられ、複数の強度マップの取得には前記複数の位相変化された変換波面の前記複数の一次元成分を別々の波長成分へと分離する工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記分析対象波面への一次元フーリエ変換処理には該分析対象波面の異なる一次元成分間のクロストークを最小化する付加的フーリエ変換が含まれている。
前記分析対象波面は音響放射波面であることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、表面から反射される放射は一定の波長に対して狭い帯域をもち、分析対象波面の位相を該表面における構造変化に対して前記波長の逆一次関数である比をもって比例させている。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記放射は少なくとも二つのそれぞれ異なる波長を中心とする狭い帯域を有し、前記分析対象波面中の少なくとも二つの波長成分と少なくとも前記分析対象波面の位相の二つの表示を与えて、前記二つの狭い帯域が中心としている異なる波長のうち波長の大きいものを超える写像における曖昧性を回避することにより前記放射が衝突する衝突素子の表面中の構造変化、厚さ及び該素子中の構造変化の少なくとも一つを含む特徴の強調写像を可能としている。
前記対象物は材料及び光学的特性においてほぼ均質であり、前記分析対象波面の位相は前記対象物の厚さに比例していることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、前記対象物は厚さにおいてほぼ均質であり、前記分析対象検査波面の位相は該対象物の光学的特性に比例していることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記分析対象波面を取得する工程は前記対象物から前記放射を反射することによって行われる。
さらに前記に加えあるいは前記に代えて、前記分析対象波面を取得する工程は前記放射を前記対象物を通して伝搬させることによって行われる。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記放射はほぼ単一波長であり、前記分析対象波面の位相は前記単一波長に逆比例しかつ前記衝突した対象物の表面特性及び厚さの少なくとも一方に関連するものである。
本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる位相変化において横方向のずれが発生した場合、前記複数の強度マップに対応する変化が発生し、これを用いて前記横方向のずれの表示を得られることが好ましい。
前記複数の強度マップを用いて前記変換波面へ処理された前記複数の異なる位相変化間の差を表示する出力を取得する工程には、前記分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方が既知であり前記複数の異なる位相変化が未知である場合に前記複数の強度マップを前記分析対象波面の位相及び振幅、及び前記複数の異なる位相変化の少なくとも一方の数理的関数として表す工程と、前記数理的関数を用いて前記複数の異なる位相変化間の差を表示する出力を取得する工程が含まれていることが好ましい。
前記媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおいて該媒体の高さを選択することによって符号化された前記情報は前記媒体上の複数の異なる位置のそれぞれにおいて前記媒体の反射性を選択することによっても符号化され、前記振幅及び位相の表示を用いて前記媒体の高さを選択することによって符号化された前記情報が取得され、及び前記振幅の表示を用いて前記媒体の反射性を選択することによっても符号化された前記情報が取得される。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記対象物から反射された放射はおよそ一定波長の狭い帯域をもち、分析対象波面の位相を前記対象物における構造変化に対して前記波長の逆一次関数である比をもって比例させている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様による位相変化分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象の位相変化分析波面を取得し、前記分析対象の位相変化分析波面を変換処理して変換波面を取得し、前記変換波面へ少なくとも1の位相変化を与えて少なくとも1の位相変化された変換波面を取得し、前記位相変化された変換波面の少なくとも1の強度マップを取得し、及び前記強度マップを用いて前記変換波面へ与えられた位相変化の出力表示を取得する各工程を含んで構成されている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記位相変化は複数の所定値から選択された数値を有する位相遅延であり、前記位相変化の出力表示には前記位相遅延についての数値が含まれている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様による波面分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の異なる位相変化を与えた変換波面を取得し、前記複数の位相変化を与えた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えて構成されている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った表面写像方法が提供されている。本方法は、表面から放射を反射させることによって振幅及び位相を有する表面写像波面を取得し、
前記表面写像波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記表面写像波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得することによって前記表面写像波面を分析する各工程を含んで構成されている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った表面写像装置が提供されている。本装置は、表面から放射を反射することによって振幅及び位相を有する分析対象の表面写像波面を取得する波面取得装置と、
前記分析対象の表面写像波面を分析し、及び前記分析対象の表面写像波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の表面写像波面の振幅及び位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置を備えて構成されている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った対象物検査方法が提供されている。本方法は、放射を対象物を通して伝搬させることによって振幅及び位相を有する対象物検査波面を取得し、
前記対象物検査波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記対象物検査波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得することによって前記対象物検査波面を分析する各工程を含んで構成されている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った対象物検査装置が提供されている。本装置は、放射を対象物を通して伝搬することによって振幅及び位相を有する分析対象の対象物検査波面を取得する波面取得装置と、
前記分析対象の対象物検査波面を分析し、及び前記分析対象の対象物検査波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の対象物検査波面の振幅及び位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置を備えて構成されている。
さらに本願においては本発明の好ましい実施態様に従った分光分析方法が提供されている。本方法は、放射を対象物へ衝突させることによって振幅及び位相を有する分光分析波面を取得し、
振幅及び位相を有する前記分光分析波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記分光分析波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得し、及び前記振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得することによって前記分光分析波面を分析する各工程を含んで構成されている。
さらに本願においては本発明のさらに他の好ましい実施態様に従った分光分析装置が提供されている。本装置は、放射を対象物へ衝突させることによって振幅及び位相を有する分析対象の分光分析波面を取得する波面取得装置と、
前記分析対象の分光分析波面を分析し、及び前記分析対象の分光分析波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の分光分析波面の振幅及び位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置と、
前記振幅及び位相を表示する出力を用いて前記放射の分光内容を表示する出力を取得する位相振幅利用装置を備えて構成されている。
さらに本願においては本発明の好ましい実施態様に従った振幅変化分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する振幅変化分析波面を取得し、前記振幅変化分析波面を変換処理して変換波面を取得し、前記変換波面へ複数の異なる振幅変化を与えて複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記変換された振幅変化分析波面へ加えられた前記複数の異なる振幅変化間の差異を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った振幅変化分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象の振幅変化分析波面を取得する波面取得装置と、前記分析対象の振幅変化分析波面を変換処理して変換波面を取得する変換処理装置と、前記変換波面へ複数の異なる振幅変化を加えて複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する振幅変化処理装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記変換波面へ加えられた複数の異なる振幅変化間の差異を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えて構成されている。
さらに本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った保存データ検索方法が提供されている。本方法は、媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおいて該媒体の高さを選択することによって情報が符号化される該媒体から放射を反射させることにより振幅及び位相を有する保存データ検索波面を取得し、
前記保存データ検索波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記保存データ検索波面の振幅及び位相の少なくとも一方の表示を取得することによって前記保存データ検索波面を分析し、及び
前記振幅及び位相の少なくとも一方の表示を用いて前記情報を取得する各工程を含んで構成されている。
さらに本願においては本発明の好ましい実施態様に従った保存データ検索装置が提供されている。本装置は、媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおいて該媒体の高さを選択することによって情報が符号化される該媒体から放射を反射させることにより振幅及び位相を有する分析対象の保存データ検索波面を取得する波面取得装置と、
前記分析対象の保存データ検索波面を分析し、及び前記分析対象の保存データ検索波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の保存データ検索波面の振幅及び位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置と、
前記振幅及び位相を表示する出力を用いて前記情報を取得する位相振幅利用装置を備えて構成されている。
本願においては本発明の他の好ましい実施態様に従った三次元画像形成方法が提供されている。本方法は、放射を検分される対象物から反射させることにより振幅及び位相を有する三次元画像形成波面を取得し、
前記三次元画像形成波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用いて前記三次元画像形成波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得することによって前記三次元画像形成波面を分析する各工程を含んで構成されている。
本願においてはさらに本発明の好ましい実施態様に従った三次元画像形成装置が提供されている。本装置は、放射を検分される対象物から反射させることにより振幅及び位相を有する分析対象の三次元画像形成波面を取得する波面取得装置と、
前記分析対象の三次元画像形成波面を分析し、及び前記分析対象の三次元画像形成波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象の三次元画像形成波面の振幅及び位相を表示する出力を取得する強度マップ利用装置を備えた波面分析装置を備えて構成されている。
本願においてはさらに本発明の好ましい実施態様に従った波面分析方法が提供されている。本方法は、分析対象波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得してその複数の強度マップを用いて該複数の強度マップを該第一と成る複数の強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップへと併合することによって前記分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得し、前記第二の複数の併合強度マップの各々から少なくとも前記分析対象波面の位相を表示する出力を取得し、その出力を併合して前記分析対象波面の位相についての少なくとも強調表示を与える各工程を含んで構成されている。
本願においてはさらに本発明の好ましい実施態様に従った波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の異なる位相変化を与えた変換波面を与える波面変換装置と、
前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、
前記強度マップを用いて前記分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得し、及び該複数の強度マップを該第一となる複数の強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップへと併合する強度併合装置と、前記第二の複数の併合強度マップの各々から少なくとも前記分析対象波面の位相を表示する出力を与える表示付与装置と、前記出力を併合して少なくとも前記分析対象波面の位相についての強調表示を与える強調表示付与装置を備えた強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本願においてはさらに本発明の他の好ましい実施態様に従った波面分析方法が提供されている。本方法は、分析対象波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得してそれら強度マップを該強度マップより少ない第二の複数の併合強度マップへと併合することによって前記分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得し、前記第二の複数の併合強度マップの各々から少なくとも前記分析対象波面の振幅を表示する出力を取得し、その出力を併合して前記分析対象波面の振幅についての少なくとも強調表示を与える各工程を含んで構成されている。
本願においてはさらに本発明の好ましい実施態様に従った波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の異なる位相変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを与える強度マップ発生装置と、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を与え、及び前記複数の強度マップを該強度マップより少ない第二の複数の併合強度マップへと併合する強度併合装置と、前記第二の複数の併合強度マップの各々から少なくとも前記分析対象波面の振幅を表示する出力を与える表示付与装置と、前記出力を併合して前記分析対象波面の振幅についての少なくとも強調表示を与える強調表示付与装置を備えた強度マップ利用装置を備えて構成されている。
本願においては本発明の好ましい実施態様に従った波面分析方法が提供されている。本方法は、分析対象波面に対応する複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得し、前記複数の強度マップを用い、該複数の強度マップを前記分析対象波面の振幅、前記分析対象波面の位相及び前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を特徴づける振幅変化関数の関数として表すことによって前記分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。前記分析対象波面の振幅、前記分析対象波面の位相、及び前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を特徴付ける振幅変化関数の複素関数を限定し、前記複数の強度マップ中の各位置における強度はその位置における複素関数の数値及びその位置における分析対象波面の振幅及び位相の数値を支配する関数であることを特徴とする複素関数であり、前記複素関数を前記複数の強度マップの関数として表し、及び前記複数の強度マップの関数として表された前記複素関数を用いることによって位相についての数値を取得することが好ましい。
本願においては本発明の好ましい実施態様に従った波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の異なる位相変化を受けた変換波面を与える波面変換装置と、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する強度マップ発生装置と、前記分析対象波面少なくとも位相を表示する出力を取得し、及び前記複数の強度マップを前記分析対象波面の振幅、前記分析対象波面の位相及び前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を特徴づける振幅変化関数の関数として表す強度マップ表示装置と、前記分析対象波面の振幅、前記分析対象波面の位相及び前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を特徴づける前記振幅変化関数の複素関数を限定する複素関数定義装置を備えた強度マップ利用装置を備えて構成されている。前記複素関数は前記複数の強度マップ中の各位置における強度がその位置での前記複素関数とその位置での分析対象波面の振幅及び位相の数値を支配する関数となるように特徴づけられ、複素関数表示装置は前記複素関数を前記複数の強度マップの関数として表し、及び位相取得装置は前記複数の強度マップの関数として表された複素関数を用いて位相についての数値を取得することが好ましい。
本願においてはさらに他の本発明の好ましい実施態様に従った波面分析方法が提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象波面をフーリエ変換処理して変換波面を取得し、前記変換波面の一部へ空間的に均質な時変性空間振幅変化を与えて少なくとも3つの異なる振幅変化を受けた変換波面を取得し、及び第二フーリエ変換処理を行って少なくとも3つの振幅変化された変換波面の少なくとも3つの強度マップを取得する各工程を含んで構成されている。本方法は少なくとも3つの強度マップを用いて分析対象波面を分析対象波面の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する第一複素関数として表し、前記複数の強度マップを前記第一複素関数及び前記空間的に均質な時変性空間振幅変化を決定する空間関数の関数として表し、絶対値を有する第二複素関数及び位相を前記第一複素関数及び前記空間的に均質な時変性空間振幅変化を決定する空間関数のフーリエ変換のコンボリューションとして限定し、前記複数の強度マップの各々を分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差、及びそれぞれが少なくとも3つの強度マップの一つに対応する少なくとも3つの異なる振幅変化の一つによって生じた既知の振幅減衰の第三関数として表し、前記第三関数を解いて分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差を取得し、前記第二複素関数を解いて第二複素関数の位相を取得し、及び前記第二複素関数の位相を分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差へ加えることによって分析対象波面の位相を取得することによって、分析対象波面の位相と振幅の少なくとも一方を表示する出力を取得することが好ましい。
本願においてはさらに他の本発明の好ましい実施態様に従った波面分析装置が提供されている。本装置は、振幅及び位相を有する分析対象波面をフーリエ変換処理して変換波面を取得する第一変換装置と、前記変換波面の一部へ空間的に均質な時変性空間振幅変化を与えて少なくとも3つの異なる振幅変化された変換波面を取得する振幅変化処理装置と、前記少なくとも3つの異なる振幅変化を与えた変換波面をフーリエ変換処理して少なくとも3つの強度マップを取得する第二変換装置と、前記少なくとも3つの強度マップを用いて分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方を表示する出力を取得し、及び分析対象波面の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する第一複素関数として分析対象波面を表す波面表示装置と、前記複数の強度マップを第一複素関数及び空間的に均質な時変性空間振幅変化を決定する空間関数の関数として表す第一強度マップ表示装置と、絶対値及び位相を有する第二複素関数を前記第一複素関数及び前記空間的に均質な時変性空間振幅変化を決定する空間関数のフーリエ変換のコンポリューションとして限定する複素関数限定装置と、前記複数の強度マップのそれぞれを分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差、及びそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも3つの異なる振幅変化の一つによって生じた既知の位相遅延の第三関数として表す第二強度マップ表示装置と、前記第三関数を解いて分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差を取得する第一関数解装置と、前記第二複素関数を解いて第二複素関数の位相を取得する第二複素関数解装置と、前記第二複素関数の位相を分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差へ加えることによって分析対象波面の位相を取得する位相取得装置を備えた強度マップ利用装置を備えて構成されている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面は共通の光路に沿った分析対象波面の干渉により取得されるものである。
複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する工程には、分析対象波面を変換処理して変換波面を取得する工程と前記変換波面へ複数の異なる振幅変化を与えて複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する工程の少なくとも一方の工程と、分析対象波面へ複数の異なる振幅変化を与えて複数の異なる振幅変化を受けた波面を取得する工程と前記複数の異なる振幅変化を受けた波面を変換処理して複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する工程が含まれていることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化には空間振幅変化が含まれる。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化には空間振幅変化が含まれ、これら複数の異なる空間振幅変化は時変性空間振幅変化を変換波面の一部と分析対象波面の一部の少なくとも一方へ与えることによって遂行されるものである。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる空間振幅変化は変換波面の一部と分析対象波面の一部の少なくとも一方へ空間的に均質な時変性空間振幅変化を与えることによって遂行されるものである。
分析対象波面及び複数の工程とする振幅変化を与えた波面の少なくとも一方へ行われた変換処理はフーリエ変換であり、前記複数の振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップの取得には前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面へのフーリエ変換処理が含まれることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、本方法において、複数の異なる振幅変化を受けた変換波面の取得には、分析対象波面をフーリエ変換処理して変換波面を取得する工程と変換波面へ複数の異なる振幅変化を与えて複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する工程の少なくとも一方と、分析対象波面へ複数の異なる振幅変化を与えて複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する工程と前記複数の異なる振幅変化を受けた波面をフーリエ変換処理して複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する工程が含まれ、前記複数の異なる振幅変化には空間振幅変化が含まれ、前記複数の異なる振幅変化は変換波面の一部と分析対象波面の一部の少なくとも一方へ空間的に均質な時変性空間振幅変化を与えることによって遂行され、前記複数の異なる空間振幅変化には少なくとも3つの異なる振幅変化が含まれ、前記複数の強度マップには少なくとも3つの強度マップが含まれ、及び前記複数の強度マップを用いた分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力の取得には、分析対象波面の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する第一複素関数として分析対象波面を表し、前記複数の強度マップを第一複素関数及び空間的に均質な時変性空間振幅変化を決定する空間関数の関数として表し、振幅及び位相を有する第二複素関数を第一複素関数及び前記空間的に均質な時変性空間振幅変化を決定する空間関数の関数として限定し、前記複数の強度マップのそれぞれを分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差、及びそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも3つの異なる振幅変化の一つによって生じた既知の振幅減衰の第三関数として表し、前記第三関数を解いて分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差を取得し、前記第二複素関数を解いて第二複素関数の位相を取得し、及び第二複素関数の位相を分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差へ加えることによって分析対象波面の位相を取得する各工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化には少なくとも4つの異なる振幅変化が含まれ、前記複数の強度マップには少なくとも4つの強度マップが含まれ、前記複数の強度マップを用いた分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力の取得には、前記複数の強度マップのそれぞれを分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差、それぞれが前記少なくとも4つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも4つの異なる振幅変化の一つによって生じた既知の振幅減衰、及び波面分析に関連する少なくとも1のその数によって前記複数の強度マップが3を超える数以下の付加的未知数の第三関数として表す工程と、及び前記第三関数を解いて分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差及び前記未知数を取得する工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記振幅変化は強度マップのコントラストが最大となるように及び分析対象波面の位相上のノイズの影響が最小となるように選択される。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の強度マップのそれぞれを分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、分析対象波面の位相と第二複素関数の絶対の位相間の差、及びそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも3つの異なる振幅変化の一つによって生じた既知振幅減衰の第三関数として表示する工程には、いずれも前記複数の強度マップあるいは前記時変性空間振幅変化の関数でもないが、それぞれが分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差の関数である第3、第4、第5及び第6複素関数を定義する工程と、前記複数の強度マップを第4関数、前記複数の強度マップの各々に対応する前記既知の振幅減衰で掛け算された第5複素関数、及び前記複数の強度マップの各々に対応する二乗された既知振幅減衰で掛け算された第6複素関数の総和として表す工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記第三関数を解いて分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差を取得する工程には、
前記分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差のそれぞれについて高い数値と低い数値の二つの解を取得し、
強調された絶対値解が第二複素関数を満足するように各空間位置において二つの解のうち高い数値の解と低い数値の解のいずれかを選択することによって第二複素関数の絶対値について強調絶対値解へこれら二つの解を併合し、及び
前記高い数値の解が前記絶対値解について選択される各位置で振幅解について前記高い数値の解が選択され、前記低い数値の解が前記絶対値解について選択される各位置では前記振幅解について前記低い数値の解が選択されるように各空間位置において前記振幅の二つの解のうち高い数値の解あるいは低い数値の解のいずれかを選択することによって強調振幅解へ分析対象波面の振幅についての二つの解を併合し、前記高い数値の解が前記絶対値解について選択される各位置では分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差の解について前記高い数値の解が選択され、前記絶対値解について前記低い数値の解が選択される各位置では前記差の解について前記低い数値の解が選択されるように各空間位置において前記差についての二つの解のうち高い数値の解あるいは低い数値の解のいずれかを選択することによって強調された差の解へ前記差についての二つの解を併合する各工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記した空間的に均質な時変性空間振幅変化は変換波面及び分析対象波面の少なくとも一方の空間的中心部分へと処理される。
さらにあるいは前記に代わって、前記空間的に均質な時変性空間振幅変化は変換波面及び分析対象波面の少なくとも一方のおよそ半分へ処理される。
本発明方法にはさらに、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面の高周波数成分を増加させるため、相対的に高周波数成分を含む位相成分を分析対象波面へ加える工程が含まれていることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記情報は前記媒体上で符号化され、これにより各位置からの光の反射によって強度値が前記媒体上でその位置において保存された情報成分に対応する所定数値内に収まることが実現され、及び前記複数の強度マップを用いることにより複数の強度値が各位置について実現されて媒体上の各位置についての情報の複数成分を提供している。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面には分析対象波面へ少なくとも時変性振幅変化を与えることによってその振幅が変化されている複数の波面が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記分析対象波面には複数の異なる波長成分が含まれ、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面は分析対象波面及び該分析対象波面を変換処理することにより得られた変換波面の少なくとも一方の複数の異なる波長成分へ振幅変化を与えることによって取得される。
前記振幅変化は分析対象波面の複数の異なる波長成分へ与えられることが好ましく、前記複数の異なる波長成分へ与えられた振幅変化は波長成分の伝搬が空間的に変化する対象物を通して分析対象波面及び変換波面の少なくとも一方を通過させることによって遂行される。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる波長成分へ与えられた振幅変化は分析対象波面及び変換波面の少なくとも一方を波長成分の反射が空間的に変化する表面から反射させることによって遂行される。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる波長成分へ与えられる振幅変化は前記複数の異なる波長成分の少なくともいくつかについて所定程度まで異なるように選択される。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる波長成分へ与えられる振幅変化は前記複数の異なる波長成分の少なくともいくつかが同一となるように選択される。
前記複数の異なる波長成分へ与えられる振幅変化は、それぞれ波長成分の伝搬が空間的に変化することを特徴とする複数の対象物を通して分析対象波面及び変換波面の少なくとも一方を通過させることによって遂行されることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、本発明方法において複数の強度マップの取得が複数の異なる波長成分のすべてについて同時に行われ、前記複数の強度マップの取得には前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を別個の波長成分へと分離する工程が含まれている。
前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を分離する工程は分散素子を通して前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を通過させることによって遂行される。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、分析対象波面には複数の異なる分極成分が含まれ、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面は分析対象波面及び分析対象波面を変換処理して取得した変換波面の少なくとも一方の複数の異なる分極成分へ振幅変化を与えることによって遂行される。
前記複数の異なる分極成分へ与えられる振幅変化は前記複数の異なる分極成分の少なくともいくつかについて異なるものである。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる分極成分へ与えられる振幅変化は前記複数の異なる分極成分の少なくともいくつかについは同一のものである。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面の複数の強度マップを取得する工程には複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を変換処理する工程が含まれる。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の強度マップは反射面から複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を反射させることによって前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を変換させることによって取得される。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、分析対象波面及び複数の異なる振幅変化を受けた変換波面の少なくとも一方へ与えられる変換はフーリエ変換である。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、複数の強度マップを用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程には、前記複数の強度マップを未知数である分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方の数理的関数として表し、及び前記数理的関数を用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程が含まれている。
前記複数の強度マップには少なくとも4つの強度マップが含まれ、前記強度マップを用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程には前記複数の強度マップの少なくとも3つの組合せを複数用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方について複数の表示を与える工程が含まれることが好ましい。
さらに、本発明方法には分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方についての複数の表示を用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方の強調表示を与える工程が含まれている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記分析対象波面には少なくとも1の一次元成分が含まれ、前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を取得する工程には、分析対象波面に対して分析対象波面の伝搬方向に直交する次元において行われる一次元フーリエ変換処理を行って前記伝搬方向に直交する次元において変換波面の少なくとも1の一次元成分を取得する工程と、各一次元成分へ複数の異なる振幅変化を与えて複数の異なる振幅変化を受けた変換波面の少なくとも1の一次元成分を取得する工程と、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の位置次元成分の振幅及び位相の少なくとも一方を表示する出力を取得する工程が含まれている。
前記複数の異なる振幅変化は、分析対象波面と空間的に変化する時定性の振幅変化を発生する成分間へ前記伝搬方向に対して直交する次元内及び前記伝搬方向に対して直交する次元に対し提供直交する次元内に存在する相対移動を与えることによって前記一次元成分の各々へ与えられることが好ましい。
さらに加えてあるいは前記に代えて、分析対象波面へ与える前記一次元フーリエ変換には分析対象波面の異なる一次元成分間のクロストークを最小化する付加的フーリエ変換が含まれている。
前記分析対象波面は音響放射波面であることが好ましい。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記表面から反射される放射は一定波長の狭い帯域を持ち、分析対象波面の位相が前記表面中の構造変化に対して該波長の逆一次関数である比をもって比例するように構成されている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記放射はそれぞれ異なる波長を中心とする少なくとも二つの狭い帯域を持ち、分析対象波面中の少なくとも二つの波長成分と分析対象波面の位相についての少なくとも二つの表示を与えて、前記二つの狭い帯域が中心としている異なる波長のうち大きな波長を超える写像における曖昧性を回避することによって放射が衝突する衝突成分の表面中での構造変化、厚さ及び前記成分中での構造変化の少なくとも1を含む特徴の強調写像を可能にしている。
さらに、前記複数の異なる振幅変化において発生する横方向のズレが生ずる場合は対応する変化が前記複数の強度マップにおいて起こるので、かかる結果を利用して前記横方向のズレについての表示が取得される。
本発明では他の好ましい実施態様による振幅変化分析方法がさらに提供されている。本方法は、振幅及び位相を有する分析対象の振幅変化分析波面を取得し、前記分析対象の振幅変化分析波面を変換処理して変換波面を取得し、前記変換波面へ少なくとも1の振幅変化を与えて少なくとも1の振幅変化を与えた変換波面を取得し、前記振幅変化を与えた変換波面の少なくとも1の強度マップを取得し、及び前記強度マップを用いて前記変換波面へ与えられた振幅変化を表示する出力を取得する各工程を含んで構成されている。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記媒体上の様々に異なる位置のそれぞれにおいて該媒体の高さを選択することによって符号化された前記情報は前記媒体上の複数の異なる位置のそれぞれにおける該媒体の反射性を選択することによっても符号化することが可能であり、及び前記振幅及び位相の少なくとも一方の表示を用いて前記情報を取得する工程には位相についての表示を用いて前記媒体の高さの選択によって符号化された情報を取得する工程と振幅についての表示を用いて前記媒体の反射性の選択により符号化された情報を取得する工程の少なくとも一方が含まれる。
またさらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記対象物から反射される放射は一定波長の狭い帯域を持つものであり、分析対象波面の位相が前記対象物中の構造変化に対して該波長の逆一次関数である比をもって比例するように構成されている。
本発明についての理解及び評価は以下の図面及び下記の説明によって為し得るものである。
ここで本発明の好ましい実施態様に従って作用する波面分析機能について説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で示した簡略説明図である図1Aを参照する。図1Aに示した機能には要約すれば以下の下位機能が含まれている。
A. 振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の異なる位相変化を受けた変換波面を取得する機能、
B. 前記複数の位相変化を与えた変換波面の複数の強度マップを取得する機能、及び
C. 前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力を取得する機能。
図1Aに示すように、Aで示した第一の下位機能は以下の機能によって実現することができる。
複数の光の点源で示すことができる波面は全般を通して符号100で示されている。波面100は実線で示され全般を通して符号102で示されている典型的には空間的に均質でない波長特性をもつ。波面100はまた点線で示され全般を通して符号103で示されている典型的には空間的に均質でない振幅特性を持っている。このような波面は、従来方式においては、例えばDVDあるいはコンパクトディスク104等の光ディスクを読み取るなどによっていずれかの対象物から光を受け取ることによって取得することができる。
本発明の主たる目的は、測定が容易ではない符号102で示される等の位相特性を測定することである。本発明の他の目的は、強調方式により符合103で示される等の振幅特性を測定することである。本発明のさらに他の目的は位相特性102及び振幅特性103の双方を測定することである。かかる測定を遂行する種々技術が存在するが、本発明はとりわけノイズに対する相対的非反応性の点から既知の技術に優る方法論を提供するものである。
ここに符号106で示される変換は分析対象波面100へ処理されて変換波面が取得される。好ましい変換はフーリエ変換である。生じた変換波面はここでは符号108で示されている。
光路遅延110、112及び114で示される複数の異なる位相変化、好ましくは空間位相変化が変換波面108へ与えられてそれぞれ符号120、122及び124で示される複数の異なる位相変化を与えた変換波面が取得される。示された前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面の個別間の差は変換波面の一部がその他の部分に対して様々に遅延するためと認められる。変換波面へ処理が行われる位相変化における差は図1Aにおいて光路遅延110、112及び114の厚みの変化によって示されている。
図1Aから分かるように、符号Bで示される第二の下位機能は前記複数の位相変化を与えた変換波面を変換、好ましくはフーリエ変換処理することによって実現される。あるいは、下位機能Bは広げられた空間上を異なる位相変化を与えた変換波面を伝搬することによってフーリエ変換を用いずとも実現できる。最終的に機能Bは複数の異なる位相変化を受けた変換波面の強度特性の検出を必要とする。かかる検出は強度マップとして出力され、その例は符号130、132及び134で示されている。
図1Aに示すように、符号Cで示される第三の下位機能は以下の機能によって実現される。
コンピュータ136を用いる等により、マップ130、132及び134等の複数の強度マップを分析対象波面の位相及び振幅、及び前記複数の異なる位相変化の少なくとも一方の数理的関数として表す機能、ここで前記振幅及び位相の前記少なくとも一方あるいは可能ならば双方は未知であり、典型的には変換波面108への光路遅延110、112及び114で示される前記複数の異なる位相変化は既知である、及び
コンピュータ136等の手段により、前記少なくとも1の数理的関数を用いて分析対象波面の振幅及び位相の少なくとも一方あるいは可能ならば双方の表示を取得する機能、ここで符号138が付された位相関数及び符号139が付された振幅関数で表示されているものはそれぞれ波面100の位相特性102及び振幅特性103を示すものである。この例では波面100はコンパクトディスクあるいはDVD104に含まれる情報を示すものである。
本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップから成るものである。この場合、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも位相を取得する機能にはそれぞれ複数の強度マップのうちの少なくとも3つの強度マップから成る複数の組合せを用いて分析対象波面の少なくとも位相についての表示を与える機能が含まれている。
この方法体系にはさらに前記分析対象波面の少なくとも位相に関する複数の表示を用いて分析対象波面の少なくとも位相についての強調表示を与える機能が含まれていることが好ましい。
また、本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップから成るものである。この場合、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得する機能にはそれぞれ複数の強度マップのうちの少なくとも3つのから成る複数の組合せを用いて分析対象波面の少なくとも振幅に複数の表示を与える機能が含まれている。
この方法体系にはさらに、前記分析対象波面の少なくとも振幅に関する複数の表示を用いて分析対象波面の少なくとも振幅についての強調表示を与える機能が含まれていることが好ましい。
この方式においては分析対象波面の振幅及び位相双方の強調表示が取得できるものと認められる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記振幅及び位相に関する複数の表示の少なくともいくつかは分析対象波面の振幅及び位相についての少なくとも第二階級表示である。
本発明の好ましい一実施態様においては、前記複数の強度マップを用いて振幅及び位相を表示する分析出力が与えられる。
前記位相変化された変換波面は共通の光路に沿った分析対象波面の干渉によって取得されることが好ましい。
本発明の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる位相変化を受けた変換波面は変換波面に対してデルタ関数位相変化を行うこととは実質的に異なる方法で実現され、これによってデルタ関数位相変化は変換波面のデルタ関数特性を有する小さな空間領域に対して均質な位相を与えている。
本発明の他の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップが用いられて既存の多くの位相コントラスト法における特徴であるハローやシェージングオフ歪みが実質的に無い分析対象波面の位相を表示する出力が取得される。
本発明の他の実施態様においては、分析対象波面の位相を表示する出力を処理して分極状態の分析対象波面を取得することが可能である。
本発明のさらに他の実施態様においては、前記複数の強度マップを用い、前記複数の強度マップを第一の複数強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップと併合し、前記第二の複数の併合強度マップのそれぞれから少なくとも分析対象波面の位相を表示する出力し、前記出力を併合して分析対象波面の位相についての強調表示を取得することによって分析対象波面の位相を表示する出力を取得することが可能である。
本発明のさらに他の実施態様においては、前記複数の強度マップを用い、第一の複数の強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップへ前記複数の強度マップを合一し、前記第二の複数の併合された強度マップのそれぞれから少なくとも分析対象波面の振幅を表示する出力を取得し、前記出力を併合して分析対象波面の振幅についての強調表示を与えることによって分析対象波面の振幅を表示する出力を取得することが可能である。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、上述した方法体系を分析対象波面に対応する複数の異なる位相変化を与えた変換波面を取得し、前記複数の位相変化を与えた変換波面の複数の強度マップを取得し、及び前記強度マップを用いて少なくとも分析対象波面の位相についての第二階級表示を取得するために用いることができる。
さらにあるいは前記に代えて、本発明の好ましい実施態様においては、上述した方法体系を分析対象波面に対応する複数の異なる位相変化を与えた変換波面を取得し、前記複数の位相変化を与えた変換波面の複数の強度マップを取得し、及び前記複数の強度マップを用いて少なくとも分析対象波面の振幅についての第二階級表示を取得するために用いることができる。
本発明のさらに他の実施態様においては、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面を取得する機能には、分析対象波面を変換処理して変換波面を取得し、次いで該変換波面へ複数の異なる位相及び振幅変化、すなわち各変化は位相変化、振幅変化あるいは位相変化と振幅変化の併合のいずれかである、を与えて複数の異なる位相及び振幅変化を与えた変換波面を取得する機能が含まれている。
本発明のさらに他の実施態様においては、分析対象波面は少なくとも2つの波長成分から成るものである。かかる場合には、複数の強度マップを取得する機能には位相変化された変換波面の少なくとも2つの波長成分を取得するため及び各組が位相変化された変換波面の少なくとも2つの波長成分の別々の一つに対応している少なくとも2組の強度マップを取得するため、前記少なくとも2つの波長成分に対応する位相変化された変換波面を分離する機能が含まれている。
続いて、前記複数の強度マップを用い、前記少なくとも2組の強度マップのそれぞれから分析対象波面の位相を表示する出力を取得し、及び該出力を併合して分析対象波面の位相の強調表示を与えることによって分析対象波面の振幅及び位相を表示する出力を与える。前記強調表示中には、一旦位相の数値が2πを超えれば従来単一波長波面の位相を検出する際に生じていた2πの曖昧性はない。
分析対象波面は音響放射波面であってもよいことが認識されている。
また、分析対象波面は可視光、赤外線、紫外線、X線放射等のいずれか適する波長の電磁波放射波面であってもよいことも認識されている。
さらに波面100を比較的少数の点源によって表し、かつ比較的小さな空間領域で限定することができる。かかる場合、前記複数の異なる位相変化を与えた変換波面の強度特性の検出を単一検出画素あるいは数個の検出画素のみから成る検出器によって行うことができる。さらに、分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力は単純方式でコンピュータ136によって与えることが可能である。
次に本発明の好ましい実施態様による図1Aに示した機能を遂行するのに適した波面分析システムの部分的に略図化しかつ部分的にブロック化した簡略説明図である図1Bを参照する。図1Bに示すように、ここに符号150で示した波面はレンズ152によって好ましくはレンズ152の焦点面に位置する位相マニピュレータ154上に集束される。この位相マニピュレータ154は位相変化を起こし、これは例えば空間光変調器あるいは一連の異なる透明な空間的に均質でない対象物であってもよい。
第二レンズ156は波面150を画像形成するように例えばCCD検出器等の検出器158上に配置される。前記第二レンズ156は前記検出器158が該レンズの焦点面中に位置するように配置されることが好ましい。検出器158の出力は好ましくは図1Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路構成160へと供給されることが好ましい。
次に時変性位相変化を変換波面へ与えている図1Aの機能を説明する簡略機能ブロック図である図2を参照する。図2に示すように、また図1Aを参照して上記説明したように、波面200は好ましくは変換されて変換波面208を与える。
第一の位相変化、好ましくは空間位相変化が、符号210で示す第一時間T1に変換波面208へ与えられて時間T1に位相変化された変換波面212が生成される。この位相変化された変換波面212が検出器158(図1B)により検出されて一例として符号214で示す強度マップが生成され、このマップは回路構成160(図1B)によって保存される。
次に第二の位相変化、好ましくは空間位相変化が、符号220で示す第二時間T2に変換波面208へ与えられて時間T2に位相変化された変換波面222を生成する。この位相変化された変換波面222が検出器158(図1B)により検出されて一例として符号224で示す強度マップが生成され、このマップは回路構成160(図1B)によって保存される。
次いで第三の位相変化、好ましくは空間位相変化が、符号220で示す第三時間T3に変換波面208へ与えられて時間T3に位相変化された変換波面232を生成する。この位相変化された変換波面232が検出器158(図1B)により検出されて一例として符号234で示す強度マップが生成され、このマップは回路構成160(図1B)によって保存される。
本発明においては、いかなる数であっても適する空間位相変化を連続して行うことができ、かつ保存して使用できる。
本発明の好ましい実施態様においては、位相変化210、220及び230の少なくともいくつかは変換波面208の一部へ空間位相変化を与えることによって生じる空間位相変化である。
本発明の他の好ましい実施態様においては、位相変化210、220及び230の少なくともいくつかは変換波面208の一部へ時変性空間位相変化を与えることによって生じる空間位相変化である。
本発明の他の好ましい実施態様においては、位相変化210、220及び230の少なくともいくつかは変換波面208の一部へ時変性空間位相変化を与えることによって生じ、空間的に位相変化された変換波面212、222及び232を生成し、次いで空間的に変化する強度マップ214、224及び234のそれぞれを生成する空間位相変化である。
次に時変性位相変化を波面の変換前に波面へ与えている図1Aの機能を説明する簡略機能ブロック図である図3を参照する。図3に示すように、第一の位相変化、好ましくは空間位相変化が、符号310で示す第一時間T1に変換波面300へ与えられる。第一位相変化の波面300への処理後に、この波面へ変換、好ましくはフーリエ変換処理を行って時間T1に位相変化された変換波面312を生成する。この位相変化された変換波面312を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号314で示す強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
次いで、第二位相変化、好ましくは空間位相変化が符号320で示す第二時間T2に波面300へ与えられる。第二位相変化の波面300への処理後に該波面を変換、好ましくはフーリエ変換処理して時間T2に位相変化された変換波面322を生成する。この位相変化された変換波面322を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号324で示す強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
次いで、第三位相変化、好ましくは空間位相変化が符号330で示す第三時間T3に波面300へ与えられる。第三位相変化の波面300への処理後に該波面を変換、好ましくはフーリエ変換処理して時間T3に位相変化された変換波面332を生成する。この位相変化された変換波面332を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号334で示す強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
本発明においては、いかなる数であっても適する空間位相変化を連続して行うことができ、かつ保存して使用できる。
本発明の好ましい実施態様においては、位相変化310、320及び330の少なくともいくつかは変換波面300の一部へ空間位相変化を与えることによって生じる空間位相変化である。
本発明の他の好ましい実施態様においては、位相変化310、320及び330の少なくともいくつかは変換波面300の一部へ時変性空間位相変化を与えることによって生じる空間位相変化である。
本発明の他の好ましい実施態様においては、位相変化310、320及び330の少なくともいくつかは変換波面300の一部へ時変性空間位相変化を与えることによって生じ、空間的に位相変化された変換波面312、322及び332を生成し、次いで空間的に変化する強度マップ314、324及び334のそれぞれを生成する空間位相変化である。
次に、特に時変性の非空間的に変化する空間位相変化を変換波面へ与えた場合の図2の機能を説明する簡略機能ブロック図である図4を参照する。図4に示すように、また図1Aを参照して前述したように、波面400は変換されて変換波面408を与える。好ましい変換方式はフーリエ変換である。
第一位相変化を符号410で示す第一時間T1に変換波面408に対して処理する。この位相変化はD=D1で表した空間的に均質な空間位相遅延Dを変換波面408の一定空間領域へ処理することによって遂行されることが好ましい。従って変換波面の一定空間領域における時間T1での位相遅延値はD1であり、一方変換波面の他の領域において位相遅延は与えられず、従って位相遅延値はD=0である。
前記処理により、前記第一空間位相変化410は時間T1に空間的に位相変化された変換波面412を生成する。この空間的に位相変化された変換波面412を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号414で示す空間的に変化する強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
次いで符号420で示した第二時間T2に変換波面408へ第二の空間位相変化を処理する。この位相変化はD=D2で表した空間的に均質な空間位相遅延Dを変換波面408の一定の空間領域へ処理することによって遂行されることが好ましい。このように変換波面の前記一定空間領域において、時間T2での位相遅延値はD2であり、一方前記変換波面の他の領域には位相遅延は処理されず、位相遅延値はD=0である。
前記処理により、第二空間位相変化420は時間T2に空間的に位相変化された変換波面422を生成する。この空間的に位相変化された変換波面422を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号424で示す空間的に変化する強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
次いで、符号430で示した第三時間T3に変換波面408へ第三の空間位相変化処理を行う。この位相変化はD=D3で表した空間的に均質な空間位相遅延Dを変換波面408の一定の空間領域へ処理することによって遂行されることが好ましい。このように変換波面の前記一定空間領域において、時間T3での位相遅延値はD3であり、一方前記変換波面の他の領域には位相遅延は処理されず、位相遅延値はD=0である。
前記処理により、第三空間位相変化403は時間T3において空間的に位相変化された変換波面432を生成する。この空間的に位相変化された変換波面432を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号434で示す空間的に変化する強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
本発明においては、いかなる数であっても適する空間位相変化を連続して行うことができ、かつ保存して使用できる。
本発明の好ましい実施態様においては、波面400へ処理された変換はフーリエ変換であり、これによりフーリエ変換波面408が与えられる。さらに、前記複数の位相変化された変換波面412、422及び432をその検出前に好ましくはフーリエ変換によってさらに変換することができる。
本発明の好ましい実施態様によれば、それぞれ時間T1、T2及びT3において空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が処理される変換波面408の前記空間領域は前記変換波面408の空間的に中心の領域である。
本発明の実施態様によれば、前記空間的に均質な空間位相遅延をその空間領域へ処理する前に変換波面408の高周波成分を増加させるため相対的に高周波成分から成る位相成分を波面を変換する前に該波面400へ加えることが可能である。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される変換波面408の空間領域は変換波面408の空間的に中心の領域であり、波面400へ処理される変換はフーリエ変換であり、及び前記複数の位相変化された変換波面412、422及び432はそれらの検出前にフーリエ変換される。
本発明の他の実施態様によれば、前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される変換波面408の前記領域は変換波面408の空間的に中心にある総じて円形の領域である。
本発明のさらに他の実施態様によれば、前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される変換波面408の前記領域は前記変換波面408が限定される全領域のおよそ半分に及ぶ領域である。
また本発明の好ましい実施態様によれば、変換波面408には波面400を発生する光源の画像を表示するDC領域と言われる非空間的変調領域と非DC領域とが含まれている。前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される変換波面408の前記領域には少なくとも前記DC領域と前記非DC領域双方の一部が含まれている。
次に時変性で非空間的に変化する空間位相変化が波面の変換前に該波面へ処理される図3の機能を説明するための簡略機能ブロック図である図5を参照する。
図5に示すように、第一空間位相変化が符号510で示した第一時間T1に波面500に対して処理される。この位相変化は記述D=D1で示した空間的に均質な空間位相遅延Dを波面500の一定の空間領域へ処理することによって遂行されることが好ましい。従って、波面の前記空間領域における時間T1での位相遅延値はD1であり、一方前記波面の他の領域において位相遅延処理はなくその位相遅延値はD=0である。
波面500に対する第一空間位相変化の処理に続いて、変換、好ましくはフーリエ変換が前記波面に対して行われて時間T1において空間的に位相変化された変換波面512を生成する。この空間的に位相変化された変換波面512を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号514で示す空間的に変化する強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
次いで、符合520で示した時間T2に波面500に対して第二空間位相変化処理が行われる。この位相変化は記述D=D2で示した空間的に均質な空間位相遅延Dを波面500の一定の空間領域へ処理することによって遂行されることが好ましい。こうして、波面の前記一定空間領域における時間T2での位相遅延値はD2であり、一方前記波面の他の領域では位相遅延処理はなく従って位相遅延値はD=0である。
波面500に対する第二空間位相変化の処理に続いて、変換、好ましくはフーリエ変換が前記波面に対して行われて時間T2において空間的に位相変化された変換波面522を生成する。この空間的に位相変化された変換波面522を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号524で示す空間的に変化する強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
次いで、符合530で示した第三時間T3に波面500に対して第三空間位相変化処理が行われる。この位相変化は記述D=D3で示した空間的に均質な空間位相遅延Dを波面500の一定の空間領域へ処理することによって遂行されることが好ましい。こうして、波面の前記一定空間領域における時間T3での位相遅延値はD3であり、一方前記波面の他の領域では位相遅延処理はなく従って位相遅延値はD=0である。
波面500に対する第三空間位相変化の処理に続いて、変換、好ましくはフーリエ変換が前記波面に対して行われて時間T3において空間的に位相変化された変換波面532を生成する。この空間的に位相変化された変換波面532を検出器158(図1B)によって検出して一例として符号534で示す空間的に変化する強度マップを生成し、このマップを回路構成160(図1B)によって保存する。
本発明においては、いかなる数であっても適する空間位相変化を連続して行うことができ、かつ保存して使用できる。
本発明の好ましい実施態様によれば、空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される波面500の空間領域は波面500の空間的に中心にある領域である。
本発明の実施態様によれば、波面500の高周波成分を増加させるために相対的に高周波成分から成る位相成分を波面500の空間位相変化処理を行う前に該波面500へ加えることができる。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される波面500の空間領域は波面500の空間的に中心の領域であり、前記変換はフーリエ変換であり、及び前記複数の位相変化された波面512、522及び532はそれらの検出前にフーリエ変換される。
本発明の他の実施態様によれば、前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される波面500の前記領域は変換波面500の空間的に中心にある総じて円形の領域である。
本発明のさらに他の実施態様によれば、前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される波面500の前記領域は前記波面500が限定される全領域のおよそ半分に及ぶ領域である。
また本発明の好ましい実施態様によれば、波面500には波面500を発生する光源の画像を表示するDC領域と言われる非空間的変調領域と非DC領域とが含まれている。前記空間的に均質な空間位相遅延D1、D2及びD3が時間T1、T2及びT3のそれぞれにおいて処理される波面500の前記領域には少なくとも前記DC領域と前記非DC領域双方の一部が含まれている。
次いで位相変化を変換波面の複数の異なる波長成分へ処理している図1Aの機能を説明する簡略機能ブロック図である図6を参照する。図6に示すように、複数の異なる波長成分から成る波面600を好ましくは変換して変換波面602を取得する。この変換はフーリエ変換であることが好ましい。
波面600と同様に、前記変換波面602には符号604、606及び608で示した複数の異なる波長成分が含まれている。波面600及び変換波面602の双方はいずれか適当な数の波長成分を含むことができると認められる。
符号610、612及び614で示される複数の位相変化、好ましくは空間位相変化が変換波面の各波長成分604、606及び608へ処理されてそれぞれ符号620、622及び624で示される複数の異なる位相変化を受けた変換波面成分が与えられている。
前記位相変化された変換波面成分620、622及び624は好ましくはフーリエ変換によって変換され、次いで検出器158(図1B)によって検出され一例としてそれぞれ符号630、632及び634で示した空間的に変化する強度マップを生成する。これらの強度マップは次いで回路構成160(図1B)によって保存される。
本発明の実施態様によれば、位相変化610、612及び614は変換波面602を少なくともその厚さと屈折率が空間的に変化する対象物を通して通過させて異なる空間位相遅延を変換波面の波長成分604、606及び608のそれぞれへ処理することによって遂行される。
本発明の他の実施態様によれば、位相変化610、612及び614は空間的に変化する表面から変換波面602を反射させて変換波面の波長成分604、606及び608のそれぞれへ異なる空間位相遅延を処理することによって遂行される。
本発明の他の実施態様によれば、位相変化610、612及び614は、その厚さ及び屈折率の少なくとも一方が空間的に変化する特徴をもつ複数の対象物を通して変換波面602を通過させることによって実現される。複数の対象物の前記厚さあるいは屈折率における空間的な変化は前記複数の異なる波長成分604、606及び608の少なくともいくつかに関して位相変化610、612及び614が選択された所定の程度まで異なるように選択される。
あるいは、前記複数の対象物の厚さあるいは屈折率の空間的変化は位相変化610、612及び614が前記複数の異なる波長成分604、606及び608の少なくともいくつかと同一となるように選択される。
あるいは、本発明の実施態様において前記位相変化610、612及び614は時変性の空間位相変化である。かかる場合、前記複数の位相変化された変換波面成分620、622及び624にはそれら波長成分のそれぞれに対して複数の異なる位相変化された変換波面が含まれ、前記強度マップ630、632及び634には各波長成分に対して時変性の強度マップが含まれている。
「白色光」と呼ばれる本発明の実施態様においては、すべての波長成分を単一の検出器で検出でき、いくつかの波長成分を表示する時変性強度マップを生成する。
本発明の他の実施態様によれば、前記複数の位相変化された変換波面成分620、622及び624は、例えば前記位相変化された変換波面成分を分散素子中を通過させて行われる空間分離によるなどして別々の波長成分へと分解される。かかる場合、強度マップ630、632及び634は前記複数の異なる波長成分のすべてについて同時に与えられる。
次に位相変化が波面の変換前に波面の複数の異なる波長成分へと処理される図1Aの機能を説明するための簡略機能ブロック図である図7を参照する。図7に示すように、波面700は複数の異なる波長成分704、706及び708から成っている。この波面はいずれか適当な数の波長成分を含んでいてもよいと認められる。
符号710、712及び714で示した複数の位相変化、好ましくは空間位相変化が波面の各波長成分704、706及び708へと処理される。
波面成分704、706及び708に対する空間位相変化の処理に続いて、変換、好ましくはフーリエ変換処理を前記波面成分に対して行ってそれぞれ符号720、722及び724で示した複数の異なる位相変化の行われた変換波面成分を与える。
これら位相変化処理された変換波面成分720、722及び724は次に検出器158(図1B)を用いて検出され、その例を符号730、732及び734で示しているように空間的に変化する強度マップを生成する。これらの強度マップは次に回路構成160(図1B)によって保存される。
本発明の実施態様によれば、位相変化710、712及び714はその厚さ及び屈折率の少なくとも一方が空間的に変化する対象物を通して波面700を通過させて波面の波長成分704、706及び708のそれぞれへ異なる空間位相変化処理を行うことによって遂行される。
本発明の他の実施態様によれば、位相変化710、712及び714は空間的に変化する表面から波面700を反射させて該波面の波長成分704、706及び708のそれぞれへ異なる空間位相遅延処理を行うことによって遂行される。
本発明のさらに他の実施態様によれば、位相変化710、712及び714は波面700を、その厚さ及び屈折率の少なくとも一方が空間的に変化する特徴を有する複数の対象物を通して通過させることによって実現される。これら対象物の厚さあるいは屈折率の空間的変化は前記位相変化710、712及び714が前記複数の異なる波長成分704、706及び708の少なくともいくつかと選択された所定範囲まで異なるように選択される。
あるいは、これらの対象物の厚さあるいは屈折率の空間的変化は前記位相変化710、712及び714が前記複数の異なる波長成分704、706及び708の少なくともいくつかと同一となるように選択される。
次に位相変化処理を変換波面の複数の異なる分極成分に対して行っている図1Aの機能を説明するための簡略機能ブロック図である図8を参照する。図8に示すように、複数の異なる分極成分から成る波面800は好ましくは変換されて変換波面802として取得される。この変換はフーリエ変換であることが好ましい。波面800と同様に、変換波面802には符号804及び806で示した複数の異なる分極成分が含まれている。これらの分極成分804及び806は空間的に異なるかあるいは空間的に同一であるかいずれも可能であるが分極に関しては互いに異なるものであると認められる。また、波面800と変換波面802双方は好ましくはそれぞれ二つの分極成分を含むが、いずれか適当な数の分極成分を含んでいてもよいと認められる。
符号810及び812で示した複数の位相変化、好ましくは空間位相変化処理を変換波面802の各分極成分804及び806に対して行って符合820及び822でそれぞれ示した複数の異なる位相変化を与えた変換波面成分を与えている。
位相変化810及び812は前記複数の異なる分極成分804及び806の少なくともいくつかと異なっていてもよいと認められる。あるいは、位相変化810及び812は前記複数の異なる分極成分804及び806の少なくともいくつかと同一であってもよい。
これら位相変化処理された変換波面成分820及び822は検出器158(図1B)を用いて検出され、その例を符号830及び832で示しているように空間的に変化する強度マップを生成する。これらの強度マップは次に回路構成160(図1B)によって保存される。
次に位相変化処理を波面の変換前に該波面の複数の異なる分極成分に対して行っている図1Aの機能を説明するための簡略機能ブロック図である図9を参照する。図9に示すように、波面900は複数の異なる分極成分904及び906から成るものである。前記波面には好ましくは二つの分極成分が含まれるが、いずれか適当な数の分極成分が含まれていてもよいと認められる。
符号910及び912で示した複数の位相変化、好ましくは空間位相変化が波面の各分極成分904及び906へと処理される。
位相変化910及び912は前記複数の異なる分極成分904及び906の少なくともいくつかと異なっていてもよいと認められる。あるいは、位相変化910及び912は前記複数の異なる分極成分904及び906の少なくともいくつかと同一であってもよい。
波面成分904及び906に対する空間位相変化の処理に続いて、変換、好ましくはフーリエ変換処理を前記波面成分に対して行ってそれぞれ符号920及び922で示した複数の異なる位相変化の行われた変換波面成分を与える。
位相変化処理された変換波面成分920及び922は次に検出器158(図1B)を用いて検出され、その例を符号930及び932で示しているように空間的に変化する強度マップを生成する。これらの強度マップは次に回路構成160(図1B)によって保存される。
次に分析対象波面が少なくとも1の一次元成分からなる図1Aの機能を説明するための簡略機能ブロック図である図10Aを参照する。図10Aの実施態様においては波面に対して一次元フーリエ変換処理が行われる。この変換は分析対象波面の伝搬方向に対して直交する次元において行われることによって前記伝搬方向に対して直交する次元において少なくとも前記分析対象波面1の一次元成分が取得されることが好ましい。
前記少なくとも1の一次元成分のそれぞれに複数の異なる位相変化処理が行われることによって前記複数の位相変化された変換波面の少なくとも1の一次元成分が取得される。
複数の強度マップが用いられて分析対象波面の少なくとも1の一次元成分の振幅及び位相を表示する出力が取得される。
図10Aに示すように、複数の異なる位相変化が変換波面の少なくとも1の一次元成分へと処理される。この図示した実施態様においては典型としては5つの一次元成分が示され、それらを符号1001、1002、1003、1004及び1005で示している。前記波面は好ましくはフーリエ変換によって変換される。前記波面の変換によって、前記5つの一次元成分1001、1002、1003、1004及び1005はそれぞれ符号1006、1007、1008、1009及び1010で示した変換波面の5つの対応一次元成分へと変換される。
符号1011、1012及び1013で示した3つの位相変化のそれぞれは変換波面の一次元成分1006、1007、1008、1009及び1010へ処理され符号1016、1018及び1010により一般化して示した3つの位相変化された変換波面を生成する。
前記図示した実施態様において、位相変化された変換波面1016には符号1021、1022、1023、1024及び1025でそれぞれ示した5つの一次元成分が含まれている。
前記図示した実施態様において、位相変化された変換波面1018には符号1031、1032、1033、1034及び1035でそれぞれ示した5つの一次元成分が含まれている。
前記図示した実施態様において、位相変化された変換波面1020には符号1041、1042、1043、1044及び1045でそれぞれ示した5つの一次元成分が含まれている。
前記位相変化された変換波面1016、1018及び1020は検出器158(図1B)によって検出され符号1046、1048及び1050で一般化して示した3つの強度マップを生成する。
前記図示した実施態様においては、強度マップ1046にはそれぞれ符号1051、1052、1053、1054及び1055で示した5つの一次元強度マップ成分が含まれている。
前記図示した実施態様においては、強度マップ1048にはそれぞれ符号1061、1062、1063、1064及び1065で示した5つの一次元強度マップ成分が含まれている。
前記図示した実施態様においては、強度マップ1050にはそれぞれ符号1071、1072、1073、1074及び1075で示した5つの一次元強度マップ成分が含まれている。
前記強度マップ1046、1048及び1050は回路構成160(図1B)によって保存される。
本発明の実施態様によれば、図10Aに一次元成分1001、1002、1003、1004及び1005によって示した分析対象波面は複数の異なる波長成分から成り、前記複数の異なる位相変化1011、1012及び1013は分析対象波面の前記複数の一次元成分それぞれの複数の異なる波長成分へ処理される。複数の強度マップ1046、1048及び1050の取得には前記複数の位相変化された変換波面1016、1018及び1020の複数の一次元成分を別々の波長成分へと分離する工程が含まれている。
前記複数の位相変化された変換波面の複数の一次元成分を別々の波長成分へと分離する工程は前記複数の位相変化された変換波面1016、1018及び1020を分散素子を通して通過させることによって達成される。
次に本発明の好ましい実施態様による図10Aの機能を実施するのに適する波面分析システムを説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で示した簡略説明図である図10Bを参照する。
図10Bに示すように、ここでは符号1080で示され5つの一次元成分1081、1082、1083、1084及び1085を含む波面は好ましくはレンズ1086の焦点面に配置された短軸の転置可能な位相マニピュレータ1087上にある円柱レンズ1086によって集束される。レンズ1086はY軸に沿って前記一次元波面成分1081、1082、1083、1084及び1085のそれぞれの一次元フーリエ変換を行う。
図10Bに示すように、前記位相マニピュレータ1087は、Z軸に沿った波面の伝搬方向に対して直交し及びここではY軸と記載されたレンズ1086によって行われた変換の軸に対して直交して延びここではX軸と記載した軸に沿って対象物の一定部位の一次元成分の一つへ位相遅延を与えるために配置された典型的には5つの異なる位相遅延領域を含む空間的に均質でない透明対象物等の複数の局部位相遅延素子から成ることが好ましい。
第二レンズ1088、好ましくは円柱レンズは、CCD検出器等の検出器1089上に前記一次元成分1081、1082、1083、1084及び1085を画像形成するように配置される。第二レンズ1088は検出器1089がその焦点面に収まるように配置されるのが好ましい。検出器1089の出力は好ましくは図1Aを参照して上述した機能Cを遂行するデータ保存処理回路構成1090へ供給されるのが好ましい。
位相マニピュレータ1087、レンズ1086及び1088、検出器1089、及び一次元波面成分1081、1082、1083、1084及び1085から構成される光学システム間にはX軸に沿った相対運動が与えられている。この相対運動は実質的に異なる位相遅延領域を異なる波面成分と好ましくは各波面成分が位相マニピュレータ1087の各位相遅延領域を通って通過するように合わせる運動である。
図10A及び10Bの実施態様における特徴は波面の一次元成分のそれぞれが別個に処理される点である。従って図10Bの構成を参照すれば、前記5つの一次元波面成分1081、1082、1083、1084及び1085はそれぞれ円柱レンズ1086の対応する別個の部分によって集束され、円柱レンズ1088の対応する別個の部分によってそれぞれ画像形成され、及び各波面成分は位相マニピュレータ1087の別個の領域を通って通過する。従って検出器1089での前記5つの一次元波面成分1081、1082、1083、1084及び1085それぞれの画像はそれぞれ符号1091、1092、1093、1094及び1095で示す別個の明瞭な画像として見えることになる。これらの画像はモノリシック検出器ではなく検出器1089を同時に構成する別個の検出器上に表出されるものと認められる。
本発明の実施態様によれば、波面へ処理された変換には付加的なフーリエ変換が含まれる。この付加的フーリエ変換はレンズ1086あるいは付加的レンズを用いて行うことができ、また波面の異なる一次元成分間のクロストークを最小化するものである。かかる場合、前記位相変化された変換波面はさらに変換処理されることが好ましい。このさらなる変換処理はレンズ1088あるいは付加レンズによって行うことができる。
次に空間位相変化の処理に続いて付加的変換を行う図1Aの機能を説明するための簡略機能ブロック図である図11を参照する。図11に示すように、また図1Aを参照して上述したように、波面1100は好ましくはフーリエ変換され、複数の位相変化が変換波面へ処理されてそれぞれ符号1120、1122及び1124で示される複数の異なる位相変化された変換波面を与える。
次いで位相変化された変換波面が好ましくはフーリエ変換によって変換され、次に検出器158(図1B)によって検出され、例として符号1130、1132及び1134で示した空間的に変化する強度マップを生成する。これらの強度マップは次いで回路構成160(図1B)によって保存される。
いずれか適当な数の異なる位相変化された変換波面を取得し、次いで本発明に従って使用するため保存される対応する複数の強度マップへと変換することが可能であると認められる。
次に波面の振幅及び位相の表示等の分析対象波面に関する情報を与えるため強度マップが用いられる図1Aの機能を説明するための簡略機能ブロック図である図12を参照する。図12に示すように、また図1Aを参照して上述したように、波面1200は好ましくはフーリエ変換によって変換され、及び位相変化機能によって位相変化されてそれぞれ符号1210、1212及び1214で示した数個、好ましくは少なくとも3つの異なる位相変化を受けた変換波面が取得される。前記位相変化された変換波面1210、1212及び1214は次いで検出器158(図1B)によって検出され例として符号1220、1222及び1224で示される空間的に変化する強度マップを生成する。
強度マップ1220、1222及び1224等の前記複数の強度マップの生成に並行して予定された強度マップが波面1200の振幅、波面1200の位相、及び符号1230で示した異なる位相変化を受けた変換波面1210、1212及び1214を特徴付ける位相変化関数の第一関数として表される。
本発明の好ましい実施態様によれば、波面の位相及び振幅の少なくとも一方が未知であるか、あるいは前記位相及び振幅の双方が未知である。前記位相変化関数は既知である。
波面の位相及び振幅及び前記位相変化関数の第一関数は次いで符号1235で示すようにコンピュータ136(図1A)によって解かれて、符号1240で示した強度マップ1220、1222及び1224の第二関数として波面の振幅及び位相の少なくとも一方、可能ならば双方について表示される。
次に前記第二関数を符号1242で示した部分で強度マップ1220、1222及び1224を用いて処理する。この処理の一部として、検出された強度マップ1220、1222及び1224を第二関数として代用する。この処理はコンピュータ136(図1A)を用いて遂行でき、波面の振幅及び位相の少なくとも一方あるいは可能ならば双方の表示等の波面1200に関する情報を与えるものである。
本発明のさらに他の実施態様によれば、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップから構成されている。かかる場合、前記複数の強度マップを用いて波面1200の位相及び振幅の少なくとも一方の表示を得る機能には各組み合わせが複数の強度マップのうちの少なくとも3つの強度マップから成る複数の組合せを用いて波面1200の位相及び振幅の少なくとも一方に関する複数の表示を与える機能が含まれている。この方法体系にはさらに波面1200の位相及び振幅の少なくとも一方に関する複数の表示を用いて波面1200の位相及び振幅の少なくとも一方についての強調表示を与える機能が含まれている。
本発明の好ましい実施態様によれば、前記振幅及び位相についての複数の表示の少なくともいくつかは波面1200の振幅及び位相についての少なくとも第二階級表示である。
本発明の他の実施態様によれば、前記第一関数をいくつかの未知数の関数として解いて、符号1240で示すように、波面1200の振幅及び位相の少なくとも一方等のいくつかの未知数を強度マップの第二関数として表すことによって該第二関数を得ることが可能である。
従って、前記第一関数を解く工程には、
波面1200の振幅と、波面1200の位相と、及び異なる位相変化を受けた変換波面1210、1212及び1214を特徴付ける位相変化関数との複素関数を限定する工程と(この複素関数は、前記複数の強度マップ中の各位置における強度がその位置での前記複素関数の数値及び同じ位置での波面1200の振幅及び位相を支配する関数であることを特徴とする)、
前記複素関数を前記複数の強度マップ1220、1222及び1224の第三関数として表す工程と、
前記複数の強度マップの関数として表された複素関数を用いて波面1200の位相及び振幅の少なくとも一方等の未知数についての数値を得る工程、
が含まれている。
この実施態様においては、前記複素関数は波面1200の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する他の複素関数の及び前記異なる位相変化を受けた変換波面1210、1212及び1214を特徴付ける位相変化関数のフーリエ変換のコンボリューションであることが好ましい。
次に分析対象波面への変換処理がフーリエ変換であり、少なくとも3つの異なる空間位相変化が変換波面へ処理され、少なくとも3つの強度マップを用いて波面の位相及び振幅の少なくとも一方についての表示が取得される図1Aの機能を説明するための簡略機能ブロック図である図13を参照する。
図1Aを参照して上記説明したように、分析対象波面100(図1A)はいずれも空間関数によって決定される少なくとも3つの異なる空間位相変化によって変換及び位相変化されて符号120、122及び124(図1A)で示される少なくとも3つの異なる位相変化を受けた変換波面が得られる。これら変換波面は次いで検出器158(図1A)によって検出され、例として符号130、132及び134(図1A)で示される空間的に変化する強度マップを生成する。図13に示すように、また図1Aを参照して上述された下位機能Cとして記述されたように、強度マップを用いて分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力が取得される。
次に図13へ戻るが、ここで分析対象波面は第一関数
f(x)= A(x)eiφ(x)、
(ここでxは空間位置の一般的表示である)として表されていることが分かる。前記複素関数は分析対象波面の振幅及び位相と同一である振幅分布A(x)及び位相分布φ(x)を有する。前記第一複素関数
f(x)= A(x) eiφ(x)
は符号1300で示されている。
図1Aを参照して上記したように、前記複数の異なる空間位相変化の各々は好ましくは既知の数値をもつ空間的に均質な空間位相遅延を変換波面の一定の空間領域へ処理することによって変換波面へ処理される。図13に示すように、これら異なる位相変化を決定する空間関数はGで示され、位相遅延値θに対する例が符号1304で示されている。
関数Gは変換波面の各空間位置に処理された位相変化の空間関数である。符号1304で示した特定例においては、他の場合の関数の数値よりも大きい数値θを有する関数の中心部分によって示すように、数値θを有する前記空間的に均質な空間位相遅延が変換波面の空間的な中心領域へ処理される。
空間関数I1(x), I2(x)及びI3(x)で示される複数の予測強度マップはそれぞれ第一複素関数f(x)及び符号1308で示される空間関数Gの関数として表される。
続いて、絶対値|S(x)|及び位相α(x)を有する第二複素関数S(x)が前記第一複素関数f(x)の及び前記空間関数Gのフーリエ変換のコンボリューションとして限定される。符号1312で示される第二複素関数は式
S(x)=f(x)*ξ(G)=|S(x)|eiα(x)
で示され、符号*はコンボリューションを表し、ξ(G)は関数Gのフーリエ変換である。
波面の位相φ(x)と第二複素関数の位相α(x)間の差は符号1316で示したΨ(x)によって示されている。
前記予測強度マップ各々をf(x)及び符号1308で示したGの関数として、符号1312で示したS(x)の絶対値及び位相の限定関数として、及び符号1316で示したΨ(x)の限定関数として表すことにより、予測強度マップ各々を波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|、波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)、及びそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも3つの異なる位相変化の一つによってひき起こされる既知の位相遅延の第三関数として表すことが可能となる。
この第三関数は符号1320で示され、それぞれが好ましくは一般式、
In(x)=|A(x)+(eiθn−1)|S(x)|e−iΨ(x)|2、
を有する3つの関数を含んでいる。ここで、In(x)は予測強度マップであり、n =1, 2 または3である。前記3つの関数のうち、θ1、θ2及びθ3はそれぞれ変換波面の空間領域へ処理されてそれぞれ強度マップI1(x)、I2(x)およびI3(x)を生成する前記複数の異なる空間位相変化をもたらす均質な空間位相遅延の既知の数値である。
いずれか一定の空間位置x0において前記第三関数は好ましくは同じ空間位置x0においてのみA、Ψ及び|S|の関数であると認められる。
前記強度マップは符号1324で示されている。
前記第三関数は少なくとも3つの異なる位相遅延θ1、θ2及びθ3における少なくとも3つの強度マップI1(x0)、I2(x0)及びI3(x0)に関する少なくとも3つの式を解くことによって前記特定の空間位置のそれぞれについて解かれる。この処理は典型的にすべての空間位置について繰り返され、波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|及び符号1328で示された波面の位相と第二複素関数間の差Ψ(x)が取得される。
その後、一旦A(x)、|S(x)|及びΨ(x)が既知になると、符合1312で示される第二複素関数を限定する前記式が空間位置‘x’の実質的な数について包括的に解かれ、符号1332で示される第二複素関数の位相α(x)が得られる。
最後に、符号1336で示すように、第二複素関数の位相α(x)を波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)へ加えることによって分析対象波面の位相φ(x)が得られる。
本発明の実施態様によれば、第二複素関数の絶対値|S|を前記空間位置x0中の一定次数の多項式へ近づけることによって好ましくはすべての特定の空間位置xについて第二複素関数の絶対値|S|が得られる。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、第二複素関数S(x)をS = S・M (式中Mはマトリックスである)等の固有値問題として表すことによって第二複素関数の位相α(x)が得られ、前記複素関数は反復処理によって得られるマトリックスの固有ベクトルである。かかる反復処理の例は
S0 = |S|、Sn+1= Sn M/ ||Sn M||
であり、式中nは反復工程数である。
本発明のさらに他の好ましい実施態様によれば、空間位相変化を決定する空間関数Gのフーリエ変換を前記位置x中の多項式へ近づけ、第二複素関数S(x)を前記位置x中の多項式へ近づけ、さらにこれらの近似値に従って第二複素関数:
S(x)= 〔(A(x)eiΨ(x)/|S(x)|)S(x)〕* ξ[G]
(式中、関数A(x)eiΨ(x)/ |S(x)|は既知である)を限定する式を解くことによって第二複素関数の位相α(x)が得られる。
本発明のさらに他の好ましい実施態様によれば、いずれかの位置xにおいて、最小二乗法、好ましくは一次最小二乗法等の最良適合法によってこの位置In(x)、(ここでn= 1, 2,...., N、Nは強度マップ数)における強度マップの数値から分析対象波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|、及び第二複素関数の位相と前記波面の位相間の差Ψ(x)が得られる。この処理の正確性は前記複数の強度マップの数Nが増大するにつれて高まる。
本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる位相変化は少なくとも4つの異なる位相変化から構成され、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップから構成され、及び符号1320で示した関数は予測強度マップのそれぞれを、
波面の振幅A(x)、
第二複素関数の絶対値|S(x)|、
前記波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)、
それぞれが前記少なくとも4つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも4つの異なる位相変化の一つによってひき起こされた既知の位相遅延、及び
少なくとも1の付加的未知数の数が、その数によって前記複数の強度マップの数が3を超えることとなるその数以下である、波面分析に関わる少なくとも1の付加的未知数、
の第三関数として表すことができる。
前記第三関数1320は次いで少なくとも4つの異なる位相遅延における少なくとも4つの強度マップに由来する少なくとも4つの式を解くことによって解かれて、分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、前記波面の位相と第二複素関数の位相間の差、及び前記少なくとも1の付加的未知数が取得される。
本発明の他の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる空間位相変化を起こし、強度マップI1(x)、I2(x)、...IN(x)を生成する変換波面の空間領域へ処理された前記均質な空間位相遅延θ1、θ2・・・θnが、強度マップのコントラストを最大化し及び分析対象波面の位相上のノイズの影響を最小化するように選択される。
本発明のより好ましい実施態様においては、前記予測強度マップのそれぞれを波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|、前記波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)、及びそれぞれが前記少なくとも3つの強度マップの一つに対応する前記少なくとも3つの異なる位相変化の一つによってひき起こされる既知の位相遅延θiの第三関数として表す符号1320で示される関数は、いずれも前記複数の強度マップの関数でもなく、位相変化を決定する前記空間関数Gの関数でもないそれぞれβ0(x)、βs(x)及びβc(x)で示された第4、第5及び第6複素関数を限定するいくつかの機能を含んでいる。前記第4、第5及び第6複素関数は波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|、前記波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)の関数であることが好ましく、及び前記複数の強度マップIn(x)のそれぞれを式、
In(x) =β0(x)+ βc(x)cos(θn)+ βs(x)sin(θn)、
として表すものである(式中θnは強度マップIn(x)に対応する位相遅延の数値)。好ましくは式
In(x) = |A(x) +(eiθn−1)|S(x)|e−iΨ(x)|2
として表される各強度マップIn(x)は(nは1,2, ・・・N)、次いで式
In(x) = β0(x)+ βc(x)cos(θn)+ βs(x)sin(θn)、
として表されることが好ましい。尚、式中、
β0(x) = A(x)2 + 2|S(x)|2 − 2A(x)|S(x)|cos(Ψ)
βc(x) = 2A(x)|S(x)|cos(Ψ) − 2|S(x)|2
βs(x) = 2A(x)|S(x)|sin(Ψ)。
前記した方法体系はまた、一次最小二乗法を用いて異なる強度I(θ1)....I(θN)から、
I(θN)=β0+βccosθN+sinθN
に最も良く当てはまるβ0、βc、βsの値をを計算することによって前記第三関数1320を解く。続いて、振幅A(x)は、
A(x)=√(β0(x)+βc(x))
により求め、第二複素関数の絶対値|S(x)|を|S(x)|2に対する第二階級式
|S(x)|4− β0(x)|S(x)|2 + (βc(x)2 + βs(x)2)/4 = 0
を解いて求め、及びΨ(x)が式
Ψ(x) = arg(βc(x) + 2|S(x)|2 + iβs(x))
によって求められる。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、符号1320で示される第三関数を解いて符号1328で示すように波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|、及び前記波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)を得る機能には、
第二複素関数の絶対値|S(x)|について|Sh(x)|及び|Sl(x)|で示す二つの解、すなわち高い数値の解と低い数値の解をそれぞれ取得し、及び
強調絶対値解が符号1312で示す第二複素関数を満たすように各空間位置x0において高い数値の解|Sh(x0)|と低い数値の解|Sl(x0)|のいずれかを選択することにより前記二つの解を第二複素関数の絶対値に対する強調絶対値解|S(x)|へ併合する、
機能が含まれている。
前記方法体系にはさらに、
分析対象波面の振幅A(x)及び該波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)のそれぞれについて高い数値の解Ah(x)及びΨh(x)と低い数値の解Al(x)及びΨl(x)の二つの解を取得する工程と、
各空間位置x0において|Sh(x0)|が前記絶対値解について選択されているならば前記振幅解についてAh(x0)を選択し、各位置x1において|Sl(x1)|が前記絶対値解について選択されているならばA1(x1)が前記振幅解について選択されるように前記高い数値の解Ah(x0)と低い数値の解A1(x1)のいずれかを各空間位置x0において選択することによって強調振幅解へ振幅についての二つの解Ah(x)及びA1(x)を併合する工程と、及び
各空間位置x0において|Sh(x0)|が前記絶対値解について選択されているならば前記波面の位相と第二複素関数の位相間の差の解についてΨh(x0)を選択し、各位置x1において|Sl(x1)|が前記絶対値解について選択されているならばΨ1(x1)が前記差の解について選択されるように前記高い数値の解Ψh(x0)と低い数値の解Ψ1(x0)のいずれかを各空間位置x0において選択することによって強調された差の解へ前記差についての二つの解Ψh(x)及びΨ1(x)を併合する工程する工程、
が含まれていることが好ましい。
さらに本発明の実施態様においては、前記複数の異なる位相変化が変換波面へ処理されて複数の異なる位相変化を受けた変換波面を取得する工程にはさらに複数の異なる位相及び振幅変化を受けた変換波面を生ずる振幅変化が含まれる。これらの振幅変化は均質な位相遅延θ1、θ2....θNが処理される変換波面の同一の空間領域へ処理される既知の振幅減衰であって、前記空間領域は前記空間関数Gによって限定されることが好ましい。
前記振幅減衰はσ1、σ2....σNによって示され、変換波面へ処理されたn番目の変化(ここでn=1,2,・・・n)には位相変化θn及び振幅減衰θnが含まれる。位相変化のいくつかは位相変化を示さないゼロに等しくてもよく、また振幅減衰のいくつかは振幅減衰を示さない単位数に等しくてもよいと認められる。
本実施態様においては、符号1320で示した予測強度マップIn(x)のそれぞれを波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|、波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)、及び位相遅延θnの第三関数で表す関数は、さらに予測強度マップのそれぞれを振幅減衰σnの関数としても表すものであり、及び
符号β0(x)、β1(x)、β2(x)及びβ3(x)で示されたいずれも前記複数の強度マップの関数でもなく、また位相及び振幅変化を決定する空間関数Gの関数でもない第4、第5、第6及び第7複素関数を限定する機能と(ここで第4、第5、第6及び第7複素関数のそれぞれは、波面の振幅A(x)、第二複素関数の絶対値|S(x)|、波面の位相と第二複素関数の位相間の差Ψ(x)の関数であることが好ましい)、
μで示した第8関数を位相遅延と振幅減衰の併合として限定する機能と(前記第8関数は変換波面へ処理されたn番目の変化については位相変化θn及び振幅減衰σnを含みμnで示されていて、この組合せμnは式
μn = σneiθn− 1
によって限定される)、及び
前記強度マップIn(x)のそれぞれを式
In(x) = β0(x) + β1(x)|μn|2 + β2(x)μn+ β3(x)(μn ̄)
(式中、β0(x)=A2(x),β1(x)=|S(x)|2、β2(x)=A(x)|S(x)|e−iΨ(x)、β3(x)=A(x)|S(x)|eiΨ(x))
として表す機能、
を含んでいる。
前述した方法体系にはさらに、異なる強度In(x)から式
In(x) = β0(x) + β1(x)|μn|2 + β2(x)μn+ β3(x)(μn ̄)
に最もよく適するβ0(x)、β1(x)、β2(x)及びβ3(x)の数値を計算することによって前記第三関数を解く機能が含まれている。ついで、前記振幅A(x)は、A(x)=√(β0(x))によって求められ、第2複素関数の絶対値|S(x)|は|S(x)|=√(β1(x))によって求められ、及びΨ(x)はeiΨ(x)=angle(β3(x))を解くことによって求められる。
前記振幅減衰σ1、σ2、・・・σNは未知数でもよいと認識される。かかる場合、追加の強度マップが取得されるが、前記未知数の数はその数によって前記複数の強度マップが3を越える数以下である。前記未知数は前記したものと類似の方法で取得され、その場合波面分析に関連する少なくとも1の未知数が存在する。
次に図1Bに示した形式の波面分析システムの好ましい一実施態様の部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図14を参照する。図14に示すように、ここでは符号1400で示した波面がビームスプリッタを介して部分的に伝搬され、次いでレンズ1404によって好ましくはレンズ1404の焦点面に位置する位相マニピュレータ1406上へ集束される。この位相マニピュレータ1406は例えば空間光変調器あるいは一連の異なる透明で空間的に均質でない対象物であればよい。
波面1400が前記位相マニピュレータ1406を通過した後に波面1400を反射させるための反射面1408が配置されている。この反射された波面はレンズ1404によってビームスプリッタ1402を介してCCD検出器等の検出器1410上に画像形成される。前記ビームスプリッタ1402及び検出器1410は検出器1410がレンズ1404の焦点面に収まるように配置される。検出器1410の出力は好ましくは図1Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路1412へ供給されることが好ましい。
画像形成システムへ反射面1408を加えることにより、位相マニピュレータ1406によって起こされる位相遅延が倍化され、単一レンズ1404での画像形成が可能となり、さらに総じてよりコンパクトなシステムの実現を可能とする。
次に図1A及び1Bの機能及び構造を用いた表面写像システムの部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図15を参照する。図15に示すように、光あるいは音響エネルギー等の放射ビームは放射源1500から任意にビームエクスパンダ1502を介して前記放射の少なくとも一部を検査対象表面上へ反射させるビームスプリッタ1504上へと供給される。検査された表面1506から反射された前記放射は振幅及び位相を有しかつ前記表面1506に関する情報を含んだ表面写像波面である。表面1506へ入射された前記放射の一部は該表面1506から反射されビームスプリッタ1504を介して伝搬され集束レンズ1508を介して好ましくは放射源1500の画像形成面に配置された位相マニピュレータ1510上で集束される。
前記位相マニピュレータ1510は、例えば空間光変調器あるいは一連の異なる透明な空間的に均質でない対象物であればよい。位相マニピュレータ1510は、その上へ集束された前記放射の実質的な一部がそこから反射されるように構成できると認められる。あるいは、位相マニピュレータ1510はその上へ集束された前記放射の実質的な一部がそこを通って伝搬されるように構成できると認められる。
CCD検出器等の検出器1514上に表面1506を画像形成するように第二レンズ1512を配置する。前記第二レンズ1512は前記検出器1514がその焦点面へ収まるように配置されるのが好ましい。検出器1514の出力は、その例は符号1515で示した一組の強度マップであるが、好ましくは図1Aを参照して前記説明した機能Cを遂行するデータ保存処理回路1516へと供給されて前記表面写像波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力を与える。この出力は構造変化及び表面の反射性等の表面1506に関する情報を取得するために好ましくはさらに処理される。
本発明の好ましい実施態様においては、放射源1500から供給された放射ビームは一定の中心波長について狭い波長帯域をもち、表面1506反射される放射の位相を前記表面1506における構造変化に対して前記放射の中心波長の逆一次関数である比をもって比例させる。
本発明の他の好ましい実施態様においては、放射源1500から供給された放射ビームはそれぞれλ1、・・・λnで示した異なる波長を中心とする少なくとも二つの狭い波長帯域をもつ。かかる場合、前記表面1506から反射された前記放射はそれぞれ波長λ1、・・・λnを中心とする少なくとも二つの波長成分をもち、前記表面写像波面の位相についての少なくとも二つの表示が取得される。かかる表示の各々は前記反射された放射の異なる波長成分に対応する。前記表面中の一定の空間位置における前記写像の数値が該表面中の異なる空間位置における写像の数値を前記異なる波長λ1、・・・λnのうちの最大の波長を超えている場合、2π曖昧性として既知である写像中の曖昧性を回避することによって、これら少なくとも二つの表示を次いで併合して前記表面1506の強調写像を可能とすることができる。前記波長λ1、・・・λnを適切に選択することにより、前記異なる位置における写像数値の差異がすべての波長の掛け算の積よりも小さい場合はこの曖昧性の除去が可能となる。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、前記位相マニピュレータ1510が表面1506から反射され及びレンズ1508によってフーリエ変換された前記放射波面に対する複数の異なる空間位相変化の処理を行う。前記複数の異なる空間位相変化の処理は、後続して検出器1514によって検出される複数の異なる位相変化を受けた変換波面を与える。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、位相マニピュレータ1510によって少なくとも3つの異なる空間位相変化が処理されて少なくとも3つの異なる強度マップ1515が生成される。前記少なくとも3つの強度マップが前記データ保存処理回路1516によって用いられて前記表面写像波面の少なくとも位相を表示する出力が取得される。かかる場合、好ましくは分析対象波面(図13)が表面写像波面である場合に図13を参照して前述した方法において前記データ保存処理回路1516は図1Aを参照して前記した機能Cを遂行する。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、放射源1500から供給された放射ビームは複数の異なる波長成分から成り、これにより前記表面写像波面中及び次いで位相マニピュレータ1510へ衝突する変換波面中へ複数の波長成分が与えられる。かかる場合、前記位相マニピュレータはその厚さ、屈折率及び表面構造の少なくとも1が空間的に変化する対象物であればよい。この位相マニピュレータの空間的変化は前記波長成分のそれぞれに対して異なる空間位相変化を生成して、これにより後続して検出器1514によって検出される複数の異なる位相変化を受けた変換波面を与える。
次に図1A及び1Bの機能及び構造を用いた対象物検査システムを説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図16を参照する。図16から分かるように、光あるいは音響エネルギー等の放射ビームが放射源1600から任意的にビームエクスパンダを解して検査対象の少なくとも一部が透明な対象物1602上へ供給される。検査対象1602を通して伝搬された前記放射は振幅及び位相を有し及び前記対象物1602に関する情報を含んだ対象物検査波面である。対象物1602を通して伝搬された前記放射の少なくとも一部は集束レンズ1604を介して好ましくは放射源1600の画像形成面に配置された位相マニピュレータ1606上で集束される。
前記位相マニピュレータ1606は例えば空間光変調器あるいは一連の異なる透明な空間的に均質でない対象物であればよい。位相マニピュレータ1606は該マニピュレータ上へ集束された放射の実質的に一部が該マニピュレータから反射されるように構成できると認められる。あるいは該位相マニピュレータ1606は該マニピュレータ上へ集束された放射の実質的に一部が該マニピュレータを通して伝搬されるように構成することができる。
CCD検出器等の検出器上に対象物1602を画像形成するように第二レンズ1608が配置されている。前記第二レンズ1608は前記検出器1610がその焦点面に収まるように配置されることが好ましい。符号1612で示した一組の強度マップを例としている検出器1610の出力は好ましくは図1Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路1614へ供給されて前記対象物検査波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力が与えられる。この出力はさらに処理されて対象物の厚さの写像、屈折率、あるいは伝搬性等の対象物1602に関する情報が取得されることが好ましい。
本発明の好ましい一実施態様によれば、放射源1600から供給された放射ビームは一定の中心波長を有する狭い波長帯域をもち、前記対象物1602は材料的及び他の光学特性においてほぼ均質であり、対象物1602を通して伝搬される前記放射の位相を対象物1602の厚さに比例させるものである。
本発明のもう一つの好ましい実施態様においては、放射源1600から供給された放射ビームは一定の中心波長を有する狭い波長帯域をもち、前記対象物1600は厚さがほぼ均質であり、対象物1602を通して伝搬される前記放射の位相を前記対象物1602の屈折率あるいは密度等の光学的特性に比例させるものである。対象物1602は光ファイバー等の光伝導素子であってもよいと認められる。
本発明の他の好ましい実施態様においては、放射源1600から供給された放射ビームはそれぞれλ1、・・・λnで示した異なる波長を中心とする少なくとも二つの狭い波長帯域をもっている。かかる場合、対象物1602を通して伝搬された前記放射は波長λ1、・・・λnをそれぞれ中心とする少なくとも二つの波長成分をもち、前記対象物検査波面の位相についての少なくとも二つの表示が取得される。かかる表示それぞれは変換された放射の異なる波長成分に対応するものである。これらの少なくとも二つの表示は次いで実質的に併合されて、対象物中の一定の空間位置における写像の数値が該対象物中の異なる空間位置における写像の数値を前記異なる波長λ1、・・・λnのうちの最大の波長分まで超える場合、2π曖昧性として知られる写像における曖昧性を回避することによって対象物1602の厚さ等の特性の強調写像が可能となる。異なる位置における写像の数値における差異がすべての波長の掛け算の積よりも小さい場合、前記波長λ1、・・・λnの適切な選択はこの曖昧性を取り除くことへと繋がる。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、前記位相マニピュレータ1606は複数の異なる空間位相変化を対象物1602を通して伝搬し及びレンズ1604によってフーリエ変換された前記放射波面に対して処理する。前記複数の異なる位相変化を処理することにより複数の異なる位相変化を受けた変換波面が生成され、これら波面を次いで検出器1610によって検出器することができる。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、少なくとも3つの異なる空間位相変化が位相マニピュレータ1606によって処理されて少なくとも3つの異なる強度マップ1612が生成される。前記少なくとも3つの強度マップ1612はデータ保存処理回路1614によって使用されて前記対象物検査波面の少なくとも位相を表示する出力が取得される。かかる場合、前記データ保存処理回路1614は、好ましくは分析対象波面(図13)が前記対象物検査波面である場合である図13を参照して前記した方法によって図1Aを参照して前記した機能Cを遂行する。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、放射源1600から供給された放射ビームは複数の異なる波長成分から成るので前記対象物検査波面中及び次いで位相マニピュレータ1606へ衝突する変換波面中に複数の波長成分が与えられる。かかる場合、前記位相マニピュレータ1606はその厚さ、屈折率、及び表面構造の少なくともいずれかが空間的に変化する対象物であればよい。前記位相マニピュレータのこの空間的変化は波長成分のそれぞれについて異なる空間位相変化を生成して検出器1610によって後に検出される複数の異なる位相変化を受けた変換波面を与える。
次に図1A及び1Bの機能及び構造を用いた分光分析システムを説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図17を参照する。図17において分かるように、光あるいは音響エネルギー等の放射ビームが試験対象の放射源1700から任意的にビームエクスパンダを介して単一エタロンあるいは複数のエタロン等の既知の素子1702上へ供給される。素子1702は少なくとも変化する位相あるいは強度を有する入力波長を発生するよう意図されたものである。該素子1702を通して伝搬された前記放射は、振幅及び位相を有しかつ前記放射源1700のスペクトルに関する情報を含む分光分析波面である。素子1702を通して伝搬された前記放射の少なくとも一部は集束レンズ1704を介して好ましくは放射源1700の画像形成面に配置された位相マニピュレータ1706上へ集束される。
前記位相マニピュレータ1706は、例えば空間光変調器あるいは一連の異なる透明で空間的に均質でない対象物である。位相マニピュレータ1706は、該マニピュレータ上に集束された前記放射の実質的に一部がそこから反射されるような構造に構成できると認められる。あるいは、前記位相マニピュレータ1706は該マニピュレータ上に集束された前記放射の実質的に一部がそれを通して伝搬されるような構造に構成できる。
CCD検出器等の検出器1710上へ素子1702を画像形成するように第二レンズ1708が配置される。この第二レンズ1708は好ましくは検出器1710がその焦点面中へ収まるように配置される。符号1712で示した一組の強度マップを例とする検出器1710の出力が好ましくは図1Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路1714へ供給され、前記分光分析波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力を与える。この出力は放射源1700から供給された前記放射のスペクトル等の放射源1700に関する情報を取得するため好ましくはさらに処理される。
本発明の好ましい実施態様によれば、放射源1700から供給された前記放射を素子1702から反射させることによって前記分光分析波面が取得される。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、放射源1700から供給された前記放射を素子1702を通して伝搬させることによって前記分光分析波面が取得される。
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、放射源1700から供給された放射ビームは中心波長を有する狭い波長帯域をもち、対象物1702へ衝突した放射の位相を放射源1700から供給された中心波長に対して逆比例させ、及び素子1702の表面特性及び厚さの少なくとも一方と関連づけさせる。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、前記分光分析波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力を前記複数の強度マップを前記分光分析波面の位相及び振幅の及び位相マニピュレータ1706によって処理された複数の異なる位相変化の少なくとも1の数理的関数として表すことによって取得するために、(ここで前記位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方は未知数であり及び前記異なる位相変化を起こす関数は既知である)、データ保存処理回路1714によって前記複数の強度マップ1712が使用される。この少なくとも1の数理的関数はその後も続いて使用され前記分光分析波面の少なくとも位相を表示する出力が取得される。
本発明のさらに他の好ましい実施態様によれば、前記位相マニピュレータ1706は複数の異なる空間位相変化を素子1702を通して伝搬し及びレンズ1704によってフーリエ変換された放射波面へ処理する。前記複数の異なる空間位相変化の処理により、複数の異なる位相変化を受けた変換波面が生成され、これら波面は続いて検出器1710によって検出される。
本発明のさらに他の好ましい実施態様によれば、位相マニピュレータ1706によって少なくとも3つの異なる空間位相変化処理が行われて少なくとも3つの異なる強度マップ1712が生成される。前記データ保存処理回路1714は前記少なくとも3つの強度マップを用いて前記分光分析波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する。かかる場合、データ保存処理回路1714は、好ましくは分析対象波面(図13)が前記分光分析波面である場合の図13を参照して前記した方法によって図1Aを参照して前記した機能Cを遂行する。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、放射源1700から供給された放射ビームは複数の異なる波長成分から成ることにより、前記分光分析波面中及び続いて位相マニピュレータ1706へ衝突する変換波面中に複数の波長成分が与えられる。この場合、前記位相マニピュレータは、その厚さ、屈折率、及び表面構造が空間的に変化する対象物であればよい。前記位相マニピュレータの空間的変化は前記波長成分のそれぞれについて異なる空間位相変化を起こすことによって続いて検出器1710によって検出される複数の異なる位相変化を受けた変換波面を与える。
本発明の好ましい実施態様によれば、前記位相マニピュレータ1706は、それぞれがその厚さ及び屈折率の少なくとも一方が空間的に変化することを特徴とする複数の対象物から成る。前記複数の対象物の厚さあるいは屈折率の空間的変化は、位相マニピュレータ1706によって処理された位相変化が放射源1700によって供給された波長成分の少なくともいくつかについて選択された所定程度まで異なるように選択することが可能である。
前記対象物は、放射源の予測波長へ処理される位相変化が前記放射源の実波長へ処理される位相変化と実質的に異なるように特定して選択される。あるいは、前記複数の対象物の厚さあるいは屈折率の空間的変化が、位相マニピュレータ1706によって処理される位相変化が放射源1700によって供給される複数の異なる波長成分の少なくともいくつかについて同一であるように選択してもよい。
本発明の他の実施態様によれば、前記既知の素子はそれぞれその厚さと屈折率の少なくとも一方が空間的に変化することを特徴とする複数の対象物から成るものである。前記複数の対象物の厚さあるいは屈折率の空間的変化は、放射源1700によって供給される前記放射の波長成分を前記素子1702を通して通過させることによって発生される前記入力波面の波長成分が放射源1700によって供給される波長成分の少なくともいくつかについて選択された所定程度まで異なるように選択されてもよい。
前記対象物は、放射源の予測波長によって発生される前記入力波面の波長成分が前記放射源の実波長によって発生される前記入力波面の波長成分と実質的に異なるように特定して選択される。あるいは、前記複数の対象物の厚さあるいは屈折率の空間的変化は、放射源1700によって供給される前記放射の波長成分を前記素子1702を通して通過させることによって発生される前記入力波面の波長成分が放射源1700によって供給される波長成分の少なくともいくつかについて同一であるように選択されてもよい。
次に図1A及び1Bの機能及び構造を用いた位相変化分析システムを説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図18を参照する。図18から分かるように、振幅及び位相を有する位相変化分析波面である既知の波面1800を集束レンズ1802を介して、また好ましくは波面1800へフーリエ変換を行って好ましくはレンズ1802の焦点面に配置された位相マニピュレータ1804上で集束させる。前記位相マニピュレータは複数の異なる位相変化を前記変換された位相変化分析波面へ処理する。
前記位相マニピュレータ1804は例えば空間光変調器あるいは一連の異なる透明で空間的に均質でない対象物であればよい。位相マニピュレータ1804は該マニピュレータへ集束された前記放射の実質的に一部がそこから反射されるような構造に構成できると認められる。あるいは、前記位相マニピュレータ1804は該マニピュレータへ集束された前記放射の実質的に一部がそこを通して伝搬されるような構造に構成できる。
CCD検出器等の検出器1808上へ波面1800を画像形成するように第二レンズ1806が配置される。前記第二レンズ1806は検出器1808がその焦点面中に収まるように配置されることが好ましい。符号1810で示した一組の強度マップを例とする検出器1808の出力は、前記複数の強度マップを用いて前記位相マニピュレータ1804によって処理される前記複数の異なる振幅変化を受けた変換波面数の異なる位相変化間の差を表示する出力を取得するデータ保存処理回路1812へ供給されることが好ましい。
本発明の好ましい一実施態様においては、横方向のずれが前記複数の異なる位相変化において現れる。これらのずれは、例えば位相マニピュレータの振動により、あるいは位相マニピュレータ中の不純物によって引き起こされる。その結果、対応する変化が前記複数の強度マップ1810においても現れてこれら横方向のずれの表示が得られることになる。
本発明の他の好ましい実施態様においては、データ保存処理回路1812によって前記複数の強度マップ1810が用いられ、前記波面1800の少なくとも位相及び振幅が既知でありかつ前記複数の異なる位相変化が未知である場合に、前記複数の強度マップを前記位相変化分析波面の位相及び振幅の及び位相マニピュレータ1804によって処理された前記複数の異なる位相変化の少なくとも1の数理的関数として表すことによって、前記位相マニピュレータ1804によって処理された前記複数の異なる位相変化間の差を表示する出力が取得される。この少なくとも1の数理的関数は続いて用いられ、前記複数の異なる位相変化間の少なくとも差を表示する出力が取得される。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、前記位相マニピュレータ1804はレンズ1802によってフーリエ変換された波面1800に対して複数の異なる空間位相変化処理を行う。前記複数の異なる空間変化処理により複数の異なる位相変化された変換波面が与えられ、これら変換波面は続いて検出器1808によって検出される。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、位相マニピュレータ1804によって少なくとも3つの異なる空間位相変化処理が行われて少なくとも3つの異なる強度マップ1810が生成される。前記少なくとも3つの強度マップはデータ保存処理回路1812によって使用され、少なくとも前記複数の位相変化間の差を表示する出力が得られる。かかる場合、前記データ保存処理回路1814は、好ましくは分析対象波面(図13)が既知の位相変化分析波面であり、位相マニピュレータ1804によって処理された前記空間位相変化が未知の場合である図13を参照して前記した方法に類似した方法において、図1Aを参照して前記した機能Cを遂行する。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、波面1800は複数の異なる波長成分から成り、これによって位相マニピュレータ1804へ衝突する変換波面中に複数の波長成分を与えている。かかる場合、前記位相マニピュレータは、その厚さ、屈折率及び表面構造の少なくとも一つが空間的に変化する対象物であればよい。この位相マニピュレータの空間変化は前記波長成分のそれぞれについて異なる空間位相変化を起こし、続いて検出器1808によって検出されることになる複数の異なる位相変化された変換波面を与える。
さらに本発明の他の実施態様においては、位相マニピュレータ1804がその上の各空間位置上へ集束された放射へ1の位相変化を与えることにより検出器1808の出力として1の強度マップ1810が生成される。かかる場合、前記データ保存処理回路1812は前記強度マップと前記既知の波面1800を用いて前記位相マニピュレータ1804によって処理された位相変化を表示する少なくとも出力を取得する。
前記方法体系によれば、前記位相マニピュレータによって処理される位相変化は、あり得るゼロ位相遅延を含めた複数の所定数値の一つから選択された数値をもつ位相遅延であってもよく、データ保存処理回路1812によって取得された位相変化の出力表示は前記位相遅延についての前記数値である。かかる場合、前記位相マニピュレータは、前記位相遅延の前記数値が保存情報を構成している場である該マニピュレータ上の様々に異なる位置のそれぞれにおいて前記位相遅延の異なる数値によって情報を保存する媒体であってもよい。前記位相遅延の異なる数値に符号化された前記保存情報はデータ保存処理回路1812によって検索される。かかる場合、波面1800もまた複数の異なる波長成分から成り、複数の強度マップを生成し、続いて前記様々な異なる位置において前記位相マニピュレータ上で符号化された情報の増加を生ずると認められる。
次に図1A及び1Bの機能及び構成を用いた保存データ検索システムを説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図19を参照する。図19から分かるように、DVDあるいはコンパクトディスク等の光保存媒体は、拡大して符合1902により示したように、該媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおける該媒体の高さを選択することによって該媒体上に符号化された情報を保有するものである。前記媒体の各位置において、該媒体の高さは定められたいくつかの高さあるいはレベルの一つにされる。ある位置における該媒体の特定されたレベルによりその位置に保存された情報が限定される。
光あるいは音響エネルギー等の放射ビームがレーザあるいはLED等の放射源1904から任意的にビームエクスパンダを介して該媒体1900の表面上へ前記放射の少なくとも一部を反射するビームスプリッタ1906へ供給される。該媒体上のその表面上へ放射が衝突する一区域1908から反射された該放射は振幅及び位相を有してかつ前記区域中に保存された情報を含んだ保存データ検索波面である。前記区域1908に対して入射された前記放射の少なくとも一部は該区域1908から反射されビームスプリッタ1906を介して位相マニピュレータあるいは変化する位相関数を発生させる他の装置を備えた画像形成システム1910へと伝搬される。
画像形成システム1910は図1Aを参照して前記した機能A及びBを遂行して前記保存データ検索波面に対応する複数の異なる位相変化された変換波面と前記複数の異なる位相変化された変換波面の複数の強度マップを取得する。
好ましくは、画像形成システム1910は第一レンズ1508(図15)、位相マニピュレータ1510(図15)、第二レンズ1512(図15)及び検出器1514(図15)から構成される。画像形成システム1910の出力は、好ましくは図1Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路1912へ供給され、前記保存データ検索波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいは可能ならば双方を表示する出力が与えられる。この出力は好ましくはさらに処理されて媒体1900の区域1908中に符号化された前記情報を読み出してディスプレイ装置1914上へ表示する。
本発明の好ましい実施態様においては、放射源1904から供給された放射ビームは一定の中心波長を有する狭い波長帯域をもち、媒体1900から反射された放射の位相を前記放射の中心波長の逆一次関数である比をもって前記符号化された情報を含んだ該媒体1900中の構造変化と比例させる。
本発明の他の好ましい実施態様においては、放射源1904から供給された放射ビームは、それぞれλ1、・・・λnで示した異なる波長を中心とする少なくとも二つの狭い波長帯域をもっている。かかる場合、媒体1900中の区域1908から反射された放射は、それぞれ波長λ1、・・・λnを中心とする少なくとも二つの波長成分をもっている。
前記保存データ検索波面の位相の少なくとも二つの表示が取得され、それぞれの表示は前記反射された放射の異なる個々の波長成分に対応している。これらの少なくとも二つの表示は続いて併合されて媒体1900の区域1908の表面の写像を強調し、これにより一定位置における前記媒体の高さの数値が前記異なる波長λ1、・・・λnのうちの最大波長を越える場合に、2π曖昧性として知られる写像における曖昧性を回避することによって前記情報の検索を強調する。
かかる場合、区域1908中の各位置における可能な高さの範囲は、該高さの読み取りにおける曖昧性なしに前記異なる波長のうちの最大波長の数値を超えてもよい。かかる拡げられた動的範囲により、そうでない場合に可能な量より多い媒体1900上への情報保存が可能とされる。前記波長λ1、・・・λnの適切な選択は、異なる位置における区域1908中の前記媒体の高さの差がすべての波長を掛け算した積よりも小さい場合に、このような曖昧性を取り除くように導くものである。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、画像形成システム1910中へ組み込まれた位相マニピュレータは媒体1900から反射されかつ同様に画像形成システム中へ組み込まれたレンズによってフーリエ変換された放射波面に対して複数の異なる空間位相変化を処理している。前記複数の異なる空間位相変化の処理により、複数の異なる位相変化された変換波面が与えられ、これら変換波面は続いて画像形成システム1910中へ組み込まれた検出器によって検出される。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、画像形成システム中へ組み込まれた位相マニピュレータによって少なくとも3つの空間位相変化処理が行われて画像形成システムから少なくとも3つの異なる強度マップに関する出力が生成される。前記少なくとも3つの強度マップはデータ保存処理回路1912によって用いられて前記保存データ検索波面の少なくとも位相を表示する出力が取得される。かかる場合、前記データ保存処理回路1912は、分析対象波面(図13)が保存データ検索波面である場合に、好ましくは図13を参照して前記し方法において図1Aを参照して前記した機能Cを遂行する。
さらに本発明の実施態様においては、放射源1904から供給された放射ビームは複数の異なる波長成分から成り、前記保存データ検索波面中及び続いて画像形成システム1910中へ組み込まれた位相マニピュレータへ衝突する変換波面中に複数の波長成分を与える。この場合、前記位相マニピュレータは、その厚さ、屈折率、及び表面構造の少なくとも一つが空間的に変化する対象物であればよい。前記位相マニピュレータの空間変化は前記波長成分のそれぞれについて異なる空間位相変化を生じて画像形成システム1910中へ組み込まれた検出器によってその後に検出される複数の異なる位相変化された変換波面を与える。
本発明の他の実施態様においては、それぞれ一定の位置における媒体の高さをその位置から反射されかつ画像形成システム1910を通って通過する光から生じた強度マップの強度値が所定範囲内の数値に収まるように選択することによって情報が媒体上で符号化される。この範囲は前記位置において保存された前記情報の成分に対応するものである。前記複数の強度マップを用いることにより、各位置について複数の強度値が実現され、各強度値は特定範囲内の数値に収まる。前記生じた複数の範囲の強度値は前記媒体1900上の各位置に関する複数の成分から成る情報を与える。
かかる場合、画像形成システム1910の出力からの前記媒体上の区域1908に保存された情報の検索は、各位置において生じた強度値のそれぞれをそれらの対応する範囲へ及び次いでその位置に保存された情報へ写像する等直接的な方法でデータ保存処理回路1912によって行われる。
前記の方法体系にも、少なくとも時変性位相変化関数を画像形成システムへ衝突する変換されたデータ検索波面へ処理する画像形成システム中へ組み込まれた位相マニピュレータを使用することが含まれている。この時変性位相変化関数は前記複数の強度マップを与えるものである。
前記に代えて、あるいは前記に加えて、放射源1904から供給された放射ビームは複数の異なる波長成分から成り、これにより前記保存データ検索波面中に複数の波長成分を与えている。前記複数の異なる位相変化された変換波面は、少なくとも1の位相変化を前記保存データ検索波面の複数の異なる波長成分へ処理することによって取得される。前記位相変化された変換波面データ検索波面は、単一の検出器で検出するかあるいは二者択一的に分散素子等その他によってそれぞれが別の検出器で検出される別個の複数の異なる波長成分へと分離することができる。
本発明のさらに他の実施態様においては、媒体1900は該媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおける光源1904から供給された放射に対して異なる反射率係数を有していてもよい。前記媒体上の各位置において前記放射の反射率はそれぞれ異なっていてもよい。前記反射率はいくつかある一定値のうちの一つであり、特定の数値はその位置に保存された情報の少なくとも一部を限定するものである。
かかる場合、媒体1900上で符号化された情報は該媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおける該媒体の高さを選択することにより、及び該媒体上の様々な異なる位置のそれぞれにおける該媒体の屈折率を選択することによって符号化することができる。かかる方法によれば、そうではない場合に保存できる情報量に比べてより多くの情報を該媒体上の各位置において保存することができる。さらに、かかる場合、前記保存データ検索波面の振幅及び位相の表示を用いて前記符号化された情報を取得する工程には、前記位相についての表示を用いて前記媒体の高さを選択することによって符号化された情報を取得する工程と前記振幅についての表示を用いて前記反射性を選択することによって符号化された前記情報を取得する工程が含まれている。
本発明のさらに他の実施態様においては、前記情報は前記媒体中の数層において該媒体上へ符号化される。この情報は該媒体の各層上の様々な異なる位置のそれぞれにおける該媒体の高さを選択することによって符号化される。媒体1900中の他層の上端へ置かれたこれらの層のそれぞれは一部反射性かつ一部伝搬性である。媒体1900上へ衝突する放射源1904からの放射ビームはその上端、媒体の第一層から一部反射され、及びその層の下にある層へ一部伝搬される。前記第二層によって伝搬されたエネルギーは一部反射され、またすべての層を通って伝搬された放射が最も下層から一部反射されるまでその下方にある層等へ一部伝搬される。かかる場合、放射源1904には層上に保存された情報を検索するため媒体1900の各層上へ放射を集束させる集束システムが備えられていることが好ましい。上記に代え、あるいはそれに加えて、画像形成システムには異なる層同士を区別するための共焦点顕微鏡装置が備えられてもよい。
媒体1900の区域1908は比較的面積が小さく、その区域上へ情報が符号化される単一の場から成り、あるいは近隣の場も含んでいてもよい。かかる場合、画像形成システム1910中に組み込まれた検出器は単一あるいは数個の検出画素のみ限定できる。さらに、回路1912によって与えられる前記保存データ検索波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方を表示する出力には、その位置あるいは区域1908に含まれる位置における前記媒体の高さ及び反射率の少なくとも一方あるいはできれば双方が含まれている。
本発明のさらに他の実施態様においては、前記保存データ検索波面は媒体1900上の区域1908の少なくとも1の一次元区域に対応する少なくとも1の一次元成分を含んでいる。かかる場合、前記画像形成システム1910は図10Bを参照して前記した画像形成システムに類似していることが好ましい。前記システムは円柱レンズ1086(図10B)等の第一レンズを備えている。
前記第一レンズは、データ検査波面の伝搬方向に対して直交して延びる軸に沿って行われた一次元フーリエ変換を生成して伝搬方向に対して直交する次元において変換波面の少なくとも1の一次元成分を与えることが好ましい。レンズ1086等の前記第一レンズは、前記保存データ検索波面を好ましくはレンズ1086の焦点面に位置する単軸転置可能な位相マニピュレータ1087(図10B)等の位相マニピュレータ上へ集束させる。前記位相マニピュレータ1087は複数の異なる位相変化を変換波面の少なくとも1の一次元成分のそれぞれに対して処理して前記複数の位相変化された変換波面の少なくとも1の一次元成分を取得する。
さらに前記画像形成システムには前記保存データ検索波面の前記少なくとも1の一次元成分をCCD検出器等の検出器上へ画像形成するように配置された円柱レンズ1088(図10B)等の第二レンズが含まれている。さらに、回路1912は前記複数の強度マップを用いて前記データ検索波面の前記少なくとも1の一次元成分の振幅及び位相の少なくとも一方あるいはできれば双方を表示する出力を取得する。
さらに、前記方法体系によれば、図10Bを参照して前記したように、前記位相マニピュレータ1087は、典型的にはそれぞれが波面の伝搬方向に直交して延びかつレンズ1086によって生じた変換の軸に直交する位相マニピュレータ軸に沿った対象物の一定位置における少なくとも1の一次元成分の一つへ位相遅延を処理するために配置された数個の異なる位相遅延領域を含んだ空間的に均質でない透明な対象物等の多重局部位相遅延素子を備えていることが好ましい。
かかる場合、前記画像形成システム1910と前記位相マニピュレータ軸に沿った前記媒体1900との間には相対移動が付与される。この相対移動は、好ましくは各波面成分が前記位相マニピュレータの各位相遅延領域を通って通過するように、媒体1900上の区域1908の異なる部分に対応して異なる位相遅延領域を異なる波面成分と連続してマッチさせる。
前記画像形成システム1910と前記少なくとも1の一次元波面成分間の相対移動は、該画像形成システムが移動していない間に媒体の軸を中心として該媒体を回転させることによって得られると認められる。
波面の前記少なくとも1の一次元成分が別々に処理されることは特に本実施態様における特徴である。従って、区域1908の一次元部分に対応する前記少なくとも1の一次元波面成分は、画像形成システム1910の第一円柱レンズの離れた部分によって集束され、第二円柱レンズの対応する離れた部分によって画像形成され、そして前記位相マニピュレータの明瞭な領域を通って通過する。画像形成システム1910中に組み込まれた検出器における区域1908の前記一次元部分のそれぞれの画像は従って別々かつ明瞭な画像である。これらの画像は別個の検出器あるいはモノシリック検出器上に表示できると認められる。
本発明の実施態様においては、前記保存データ検索波面へ処理された変換には付加的フーリエ変換が含まれる。この付加的フーリエ変換は画像形成システム1910の第一円柱レンズあるいは付加レンズによって行われ、前記波面の異なる一次元成分間のクロストークを最小化するように作用する。かかる場合、前記第二円柱レンズに近接する付加レンズによって与えられる等の付加的変換が前記位相変化された変換波面へ処理されることが好ましい。またかかる場合、前記位相変化された変換波面にはさらに変換処理が行われることが好ましい。このさらなる変換処理は画像形成システム1910の第二円柱レンズあるいは付加レンズによって行うことができる。
次に図1A及び1Bの機能及び構造を用いた三次元画像形成システムを説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図20を参照する。図20から分かるように、光あるいは音響エネルギー等の放射ビームが放射源2000から任意的にビームエクスパンダを介して画像形成対象の三次元対象物2006上へ前記放射の少なくとも一部を反射するビームスプリッタ2004上へ供給される。前記対象物2006から反射された放射は振幅及び位相を有しかつ前記対象物2006に関する情報を含んだ三次元画像形成波面である。対象物2006の表面上へ入射された前記放射の少なくとも一部は該対象物2006から反射され、ビームスプリッタ2004を介して伝搬され、そして集束レンズ2008を介して好ましくは放射源2000の画像形成面に配置された位相マニピュレータ2010上へ集束される。
前記位相マニピュレータ2010は例えば空間光変調器あるいは一連の異なる透明な空間的に均質でない対象物であればよい。位相マニピュレータは、マニピュレータ上へ集束された放射の実質的に一部が該マニピュレータから反射されるような構造に構成できると認められる。あるいは、前記位相マニピュレータ2010はマニピュレータ上へ集束された放射の実質的に一部が該マニピュレータを通して伝搬されるような構造に構成できると認められる。
CCD検出器等の検出器2014上へ対象物2006を画像形成するように第二レンズ2012が配置される。前記第二レンズ2012は前記検出器2014がその焦点面中に収まるように配置される。符号2016で示した一組の強度マップをその例とする検出器2014の出力は好ましくは図1Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路2016へ供給されて前記三次元画像形成波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方を表示する出力を与える。この出力は好ましくはさらに処理されて前記対象物の三次元形状等の前記対象物2006に関する情報が取得される。
本発明の好ましい実施態様においては、放射源2000から供給された放射ビームは一定の中心波長を有する狭い波長帯域をもち、対象物2006から反射された放射の位相を対象物表面2006中の構造変化と前記放射の中心波長の逆一次関数である比に基づいて比例させている。
本発明の他の好ましい実施態様においては、放射源2000から供給された放射ビームは、それぞれλ1、・・・λnで示した異なる波長を中心とする少なくとも二つの狭い波長帯域を有している。かかる場合、前記対象物2006から反射された放射はそれぞれ波長λ1、・・・λnを中心とした少なくとも二つの波長成分をもち、前記三次元画像形成波面の位相についての少なくとも二つの表示が取得される。かかる表示のそれぞれは前記変換波面の異なる波長成分に対応している。これらの少なくとも二つの表示は続いて併合され、前記三次元画像形成における2π曖昧性を回避することによって前記対象物2006の強調された写像が可能とされている。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、前記位相マニピュレータ2010は表面2006から反射されかつレンズ2008によってフーリエ変換された放射波面へ複数の空間位相変化処理を行う。前記複数の異なる空間位相変化処理により複数の異なる位相変化された変換波面が与えられ、これら変換波面は続いて検出器2014によって検出可能となる。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、位相マニピュレータ2010によって少なくとも3つの異なる空間位相変化処理が行われて少なくとも3つの異なる強度マップ2015が生成される。前記少なくとも3つの強度マップは前記データ保存処理回路2016によって用いられて前記三次元画像形成波面の少なくとも位相を表示する出力が取得される。かかる場合、前記データ保存処理回路2016は、分析対象波面(図13)が前記三次元画像形成波面である場合に図13を参照して前記した方法によって図1Aを参照して前記した機能Cを遂行する。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、放射源2000から供給される放射ビームを複数の異なる波長成分で構成することによって、前記三次元画像形成波面中及び位相マニピュレータ2010に対して衝突する変換波面中に複数の波長成分が与えられる。この場合、前記位相マニピュレータ2010は、その厚さ、屈折率及び表面構造の少なくとも一つが空間的に変化する対象物であればよい。前記位相マニピュレータのこの空間変化は前記波長成分のそれぞれについて異なる空間位相変化を起こし、これによりその後に検出器2014によって検出される複数の異なる位相変化された変換波面を与える。
次に本発明の他の好ましい実施態様に従って作用する波面分析機能を説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図21Aを参照する。図21Aに示した機能は以下の下位機能を含むものとして要約することができる。
A. 振幅及び位相を有する分析対象波面に対応する複数の異なる振幅変化された変換波面を取得する機能、
B. 前記複数の振幅変化された変換波面の前記複数の強度マップを取得する機能、及び
C. 前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方を表示する出力を取得する機能。
図21Aに示すように、前記Aで示した第一の下位機能は以下の機能によって実現される。
複数の光の点源で示すことができる波面は全体を通して符号2100で示している。波面2100は、実線で示したような及び全体を通して符号2102を付した典型的には空間的に均質でない位相特性をもっている。波面2100はまた点線で示したような及び全体を通して符号2103を付した典型的には均質でない振幅特性をもっている。かかる波面は、例えばDVDあるいはコンパクトディスク2104等の光ディスクを読み出すことによって適当な対象物から光を受けとる従来方法で取得される。
本発明の主要な目的は符合2102で示したような容易には測定できない位相特性を測定することである。本発明の他の目的は符号2103で示されたもの等の振幅特性を強調された方法で測定することである。本発明のさらに他の目的は前記位相特性2102と前記振幅特性2103双方を測定することである。かかる測定を遂行する種々の技術は存在するが、本発明はとりわけノイズに対する相対的無反応性から現在まで既知の技術に優る方法体系であると認められる。
符号2106で表した変換が分析対象波面2100へ処理されることによって変換波面が取得される。好ましい変換方法はフーリエ変換である。前記により生じた変換波面は符号2108で表されている。
光減衰成分2110、2112及び2114で示した複数の異なる振幅変化、このましは空間振幅変化が変換波面2108へ処理されることにより、符号2120、2122及び2124で示した複数の異なる振幅変化された変換波面が取得される。前記複数の異なる振幅変化された変換波面の個々間の前記説明した差は、前記変換波面の一部が残りの部分とは異なって減衰されるためであると認められる。
図21Aに示すように、Bで示した第二下位機能は好ましくはフーリエ変換を前記複数の異なる振幅変化された変換波面へ処理することによって実現される。あるいは、この第二下位機能はフーリエ変換を用いずに、広がった空間上へ前記異なる振幅変化された変換波面を伝搬する等によって実現できる。最後に、機能Bには複数の異なる振幅変化された変換波面の強度特性の検出が必要とされる。かかる検出の出力は前記強度マップであり、その例は図中符号2130、2132及び2134で示している。
図21Aに示したように、Cで示した第三下位機能は下記の機能、すなわち、
コンピュータ2136を用いる等により、マップ2130、2132及び2134等の複数の強度マップを分析対象波面の及び複数の異なる振幅変化の位相及び振幅の少なくとも1の数理的関数として表す機能(ここで、前記位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方は未知であり、典型例として変換波面2108へ処理された光減衰成分2110、2112及び2114で示される前記複数の異なる振幅変化は既知である)、及び
コンピュータ2136による等により、前記少なくとも1の数理的関数を用いて、ここでは符号2138で示した位相関数と符号2139で示した振幅関数によって表され、それぞれ前記波面2100の位相特性2102及び振幅特性2103を表す分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方についての表示を取得する機能によって実現される。この例においては、波面2100はコンパクトディスクあるいはDVD中に含まれた前記情報を表すことか可能である。
本発明の一実施態様によれば、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップから構成されている。かかる場合、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも位相を表示する出力を取得する機能には、それぞれが複数の強度マップのうちの少なくとも3つの強度マップから成る複数の強度マップの組合せを用いて前記分析対象波面の少なくとも位相についての複数の表示を与える機能が含まれている。
前記方法体系には前記分析対象波面の少なくとも位相についての前記複数の表示を用いて該分析対象波面の少なくとも位相についての強調表示を与える機能が含まれていることが好ましい。
また本発明の一実施態様によれば、前記複数の強度マップは少なくとも4つの強度マップから構成されている。かかる場合、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の少なくとも振幅を表示する出力を取得する機能には、それぞれが前記複数の強度マップのうちの少なくとも3つの強度マップである複数の強度マップの組合せを用いて前記分析対象波面の少なくとも振幅についての複数の表示を与える機能が含まれている。
前記方法体系にはまた前記分析対象波面の少なくとも振幅についての複数の表示を用いて該分析対象波面の少なくとも振幅の強調表示を与える機能が含まれている。
この方法においては、前記波面の位相及び振幅の双方についての強調表示が得られると認められる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記振幅及び位相についての前記複数の表示のうち少なくともいくつかは分析対象波面の振幅及び位相についての少なくとも第二階級表示である。
本発明の好ましい一実施態様においては、前記複数の強度マップが用いられて前記振幅及び位相を表示する分析出力が与えられる。
前記振幅変化された変換波面は共通の光路に沿った分析対象波面の干渉によって取得されることが好ましい。
本発明の他の好ましい実施態様においては、従来の「位相コントラスト」法の特徴であったハローやシェージングオフ歪みが実質的に無くなった分析対象波面の位相を表示する出力が取得される。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、前記複数の強度マップを第一の複数の強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップへ併合し、前記第二の複数の併合強度マップのそれぞれから分析対象波面の位相を表示する出力を取得し、及び前記出力を併合して前記分析対象波面の位相についての強調表示を与えることによって、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の位相を表示する出力を取得することができる。
本発明のさらに他の好ましい一実施態様においては、前記複数の強度マップを第一の複数の強度マップよりも少ない第二の複数の併合強度マップへ併合し、前記第二の複数の併合強度マップのそれぞれから少なくとも分析対象波面の振幅を表示する出力を取得し、及び前記出力を併合して前記分析対象波面の振幅についての強調表示を与えることによって、前記複数の強度マップを用いて分析対象波面の振幅を表示する出力を取得することができる。
さらに本発明の好ましい実施態様においては、分析対象波面に対応する複数の異なる振幅変化された変換波面を取得するため、前記複数の振幅変化された変換波面の複数の強度マップを取得するため、及び前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の位相についての少なくとも第二階級表示の出力を取得するため前記方法体系を用いることができる。
前記に加えあるいは前記に代えて本発明の好ましい実施態様においては、分析対象波面に対応する複数の異なる振幅変化された変換波面を取得するため、前記複数の振幅変化された変換波面の複数の強度マップを取得するため、及び前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅についての少なくとも第二階級表示の出力を取得するため前記方法体系を用いることができる。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、前記複数の異なる振幅変化された変換波面を取得する機能は、分析対象波面を変換処理して変換波面を得る機能と、ついで前記変換波面へ複数の異なる位相及び振幅変化(すなわちこれら変化のそれぞれは位相変化、振幅変化あるいは位相変化及び振幅変化の併合のいずれか)を処理して複数の異なる位相及び振幅変化された変換波面を取得する機能から成るものである。
本発明のさらに他の好ましい実施態様においては、分析対象波面は少なくとも2つの波長成分から構成されている。かかる場合、複数の強度マップを取得する機能には、前記振幅変化された変換波面の少なくとも2つの波長成分を取得するために、及びそれぞれの組が前記振幅変化された変換波面の前記少なくとも2つの波長成分の個別成分に対応する少なくとも2組の強度マップを取得するために、前記少なくとも2つの波長成分に従って前記振幅変化された変換波面を分離する機能が含まれている。
続いて、前記複数の強度マップが用いられ、前記少なくとも2組の強度マップのそれぞれから前記分析対象波面の位相を表示する出力を取得し及び該分析対象波面の位相についての強調表示与える出力を併合することによって前記分析対象波面の振幅及び位相を表示する出力が与えられる。前記強調表示においては、一旦位相の数値が2πを超えると従来単一波長の波面を検出する際に生じていた2π曖昧性はなくなる。
前記分析対象波面は音響放射波面であってもよい。
前記分析対象波面は可視光、赤外線、紫外線、X線等のいずれか適する電磁波放射であってもよい。
さらに、波面2100は比較的少数の点源で示すことができ、また比較的小さな空間領域に限定することができると認識される。かかる場合、前記複数の異なる振幅変化された変換波面の強度特性の検出は単一の検出画素あるいは数個の検出画素から成る検出器によって行うことができる。さらに、前記分析対象波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方を表示する出力はコンピュータ2136を用いた直接的な方法で与えられる。
本発明の実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化2110、2112及び2114、好ましくは空間振幅変化は、時変性空間振幅変化を前記変換波面2108の一部へ処理することによって遂行できる。
本発明の好ましい実施態様によれば、前記複数の異なる振幅変化2110、2112及び2114は空間的に均質な時変性空間振幅変化を前記変換波面2108の一部へ処理することによって遂行できる。
本発明の実施態様によれば、波面2100及び変換波面2108のそれぞれは複数の異なる波長成分から構成される。かかる場合、前記複数の異なる空間振幅変化は前記変換波面の複数の異なる波長成分のそれぞれに対して振幅変化処理することによって遂行される。前記振幅変化は空間的に異なるものでもよく、あるいは前記振幅は各異なる波長成分について異なった減衰が行われてもよい。
本発明の他の実施態様によれば、前記波面2100及び変換波面2108のそれぞれは複数の異なる分極成分から構成される。かかる場合、前記複数の異なる空間振幅変化は前記変換波面の複数の異なる分極成分のそれぞれに対して振幅変化処理することによって遂行される。前記振幅変化は空間的に異なるものでもよく、あるいは前記振幅は各異なる分極成分について異なった減衰が行われてもよい。
本発明の他の実施態様によれば、波面2100へ処理された前記変換2106はフーリエ変換であり、前記複数の異なる空間振幅変化は少なくとも3つの異なる振幅変化から構成されて前記変換波面2108の一部へ空間的に均質な時変性空間振幅減衰を処理することによって遂行され、及び前記複数の強度マップ2130、2132及び2134は少なくとも3つの強度マップから構成される。かかる場合、前記複数の強度マップを用いて前記分析対象波面の振幅及び位相を表示する出力を取得する機能には、
分析対象波面2100を該分析対象波面の振幅及び位相と同一の振幅及び位相を有する第一複素関数として表す機能と、
前記強度マップを前記第一関数の及び前記空間的に均質な時変性空間振幅変化を決定する空間関数の関数として表す機能と、
絶対値及び位相を有する第二複素関数を前記第一複素関数の及び前記空間的に均質な時変性空間振幅減衰を決定する空間関数のフーリエ変換のコンボリューションとして限定する機能と、
前記複数の強度マップを、
前記分析対象波面の振幅、
前記第二複素関数の前記絶対値、
前記分析対象波面の位相と前記第二複素関数の位相間の差と、及び
前記少なくとも3つの強度マップのひとつがそれぞれ対応する前記少なくとも3つの異なる振幅変化の一つによってひき起こされる既知の振幅減衰
の第三関数として表す機能と、
前記第三関数を解いて前記分析対象波面の振幅、第二複素関数の絶対値、及び分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差を取得する機能と、
前記第二複素関数を解いて第二複素関数の位相を取得する機能と、及び
前記分析対象波面の位相と第二複素関数の位相間の差へ前記第二複素関数の位相を加えることによって分析対象波面の位相を取得する機能
が含まれている。
次に本発明の好ましい実施態様に従った図21Aの機能の実施に適する波面分析システムを説明する部分的に絵で表した簡略部分ブロック図である図21Bを参照する。図21Bに示すように、ここに符号2150で示した波面はレンズ2152によって好ましくはレンズ2152の焦点面に配置された振幅減衰器2154上へ集束される。前記振幅減衰器2154は振幅減衰等の振幅変化を生成し、及び前記減衰器は例えば空間光変調器あるいは一連の異なる部分的に透明な対象物であれぱよい。
CCD検出器等の検出器上には波面2156を画像形成するために第二レンズ2156が配置されている。前記第二レンズ2156は前記検出器2158がその焦点面中に収まるように配置されることが好ましい。検出器2158の出力は、好ましくは図21Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路2160へと供給される。
次に図21A及び21Bの機能及び構造を用いた表面写像システムを説明する部分的に略図化しかつ部分的に絵で表した簡略説明図である図22を参照する。図22に示すように、光あるいは音響エネルギー等の放射ビームが放射源2200から任意的にビームエクスパンダ2202を介して検査対象の表面2206上へ該放射の少なくとも一部を反射するビームスプリッタ2204上へと供給される。検査を受けた表面から反射された前記放射は表面写像波面であり、該波面は振幅及び位相を有し、また前記表面2206に関する情報を含むものである。表面2206上へ入射した前記放射の少なくとも一部は該表面2206から反射され、前記ビームスプリッタ2204を介して伝搬され、及び集束レンズ2208を介して好ましくは放射源2200の画像形成面に配置された振幅減衰器2210上へ集束される。
前記振幅減衰器2210は例えば空間光変調器あるいは一連の異なる部分的に透明な非空間的に均質な対象物であればよい。前記振幅減衰器2210は該減衰器へ集束された放射の実質的な一部が該減衰器から反射される構造に構成できる。あるいは、前記振幅減衰器2210は該減衰器へ集束された放射の実質的な一部が該減衰器を通して伝搬される構造に構成できる。
CCD検出器等の検出器2214上へ面2206を画像形成するように第二レンズ2212が配置される。この第二レンズ2212は検出器2214がその焦点面中に収まるように配置されることが好ましい。符号2215で示した一組の強度マップをその一例とする検出器2214の出力は、好ましくは図21Aを参照して前記した機能Cを遂行するデータ保存処理回路2216へ供給されて表面写像波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方を表示する出力を与えることが好ましい。この出力はさらに処理され、構造変化や前記面の反射性等の前記表面2206に関する情報を取得することが好ましい。
本発明の好ましい実施態様によれば、放射源2200から供給された放射ビームは一定の中心波長を有する狭い波長帯域をもち、表面2206から反射された放射の位相を該面2206中の構造変化と該放射の中心波長の逆一次関数である比に基づいて比例させるものである。
本発明の一実施態様によれば、放射源2200から供給された放射ビームはそれぞれ符号λ1、・・・λnで示した異なる波長を中心とする少なくとも2つの狭い波長帯域を有する。かかる場合、前記面2206から反射された放射はそれぞれ波長λ1、・・・λnを中心とする少なくとも2つの波長成分を有する。
前記表面写像波面の位相について少なくとも2つの表示が取得される。それら表示のそれぞれは前記反射された放射の異なる波長成分に対応している。これら少なくとも2つの表示は、前記面中の一定の空間位置における前記写像の数値が該面中の異なる空間位置における写像の数値と前記異なる波長λ1、・・・λnのうちの最大波長分超える場合、2π曖昧性として知られる写像における曖昧性を回避することによって実質的に併合されて面2206の強調写像を可能とする。異なる位置における前記写像の数値の差がすべての波長の掛け算の積よりも小さい場合、前記波長λ1、・・・λnを適切に選択することによってこの曖昧性が取り除かれる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記振幅減衰器2210は面2206から反射され、及びレンズ2208によってフーリエ変換された放射波面へ複数の異なる空間振幅変化処理を行う。前記複数の異なる空間振幅変化の処理により、複数の異なる振幅変化を受けた変換波面が与えられ、これら波面は続いて検出器2214によって検出される。
本発明のさらに他の好ましい実施態様によれば、少なくとも3つの異なる空間振幅変化が振幅減衰器2210によって処理されて少なくとも3つの異なる強度マップ2215が生成される。前記少なくとも3つの強度マップは前記データ保存処理回路2216によって用いられて前記表面写像波面の位相及び振幅の少なくとも一方あるいはできれば双方を表示する出力が取得される。かかる場合、前記データ保存処理回路2216は、分析対象波面(図21A)が表面写像波面である場合、図21Aを参照して前記した機能Cを遂行する。
さらに本発明の好ましい実施態様によれば、放射源2200から供給された放射ビームは複数の異なる波長成分から構成され、これにより表面写像波面中に及び続いて振幅減衰器2210へ衝突する変換波面中に複数の波長成分を与える。かかる場合、前記振幅減衰器は、その反射及び伝搬の少なくとも一方が空間的に変化する対象物であればよい。前記振幅減衰器のこのような空間変化により波長成分のそれぞれについて異なる空間振幅変化が生成され、これにより後に検出器2214によって検出される複数の異なる振幅変化を受けた変換波面を与える。振幅減衰器2210によって生成された振幅減衰は前記異なる波長成分のそれぞれについて異なっていてもよいと認識される。
本発明の実施態様によれば、前記表面2206は媒体上の様々に異なる位置のそれぞれにおいて該媒体の高さを選択することによって情報が該媒体中に符号化される該媒体の表面である。かかる場合、データ保存処理回路2216によって与えられた前記表面写像波面の振幅及び位相についての表示を用いて該媒体上へ符号化された情報が取得される。
図16−20を参照して前記した処理等の他の処理を振幅減衰が位相操作に代えて行われる本発明方法に従って行うことが可能であると認識される。さらに図15−20を参照して前記されたすべての処理を振幅減衰と位相操作の双方が行われる本発明方法に従って行うことが可能であると認識される。
本発明が上記図示及び説明した範囲に限定されないことは当業者によって正当に認識されるところである。本発明には、上記した特徴の組合せ、部分的組合せばかりでなく、当業者が上記開示を読んで思いつく従来技術にはないそれら特徴の変更や変形も含まれる。