JPH10172898A - 観察装置、位置検出装置および該位置検出装置を備えた露光装置 - Google Patents

観察装置、位置検出装置および該位置検出装置を備えた露光装置

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JPH10172898A
JPH10172898A JP8340652A JP34065296A JPH10172898A JP H10172898 A JPH10172898 A JP H10172898A JP 8340652 A JP8340652 A JP 8340652A JP 34065296 A JP34065296 A JP 34065296A JP H10172898 A JPH10172898 A JP H10172898A
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JP8340652A
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Ayako Sugaya
綾子 菅谷
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Nikon Corp
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    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低段差パターンからなるマークに対しても安
定した高精度の位置検出が可能な位置検出装置。 【解決手段】 結像光学系(6〜15)の光路中におい
て照明開口絞り(27)と光学的にほぼ共役な位置に配
置された状態でマーク(WM)からの0次光と0次光が
通過しない部分を通る光との間に所定の位相差を付与す
るための位相差付与手段(31)を備えている。そし
て、位相差付与手段を介することなく形成されたマーク
の明視野像に基づいて物体(W)の位置を検出する明視
野検出と、位相差付与手段を介して形成されたマークの
位相差像に基づいて物体の位置を検出する位相差検出と
を、照明開口絞りの開口形状を変化させることなくマー
クの段差の大きさに応じて切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は観察装置、位置検出
装置および該位置検出装置を備えた露光装置に関し、特
に半導体素子や液晶表示素子等を製造するリソグラフィ
工程で用いる露光装置における感光性基板の位置検出に
関するものである。また、本発明による観察装置は、感
光性基板の位置検出を始めとして、観察試料としての被
観察物体を観察する顕微鏡等にも関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体露光装置では、マスクとウエハと
のアライメント(位置合わせ)を行った後、露光光をマ
スクに照射し、マスクに形成されたパターンを投影光学
系を介してウエハ上に転写露光する。アライメントに際
しては、ウエハ上に形成されたアライメントマークの位
置をアライメントセンサによって光電検出し、検出した
マークの位置情報に基づいてマスクとウエハとのアライ
メントを行う。
【0003】アライメントセンサとして、たとえばFI
A(Field Image Alignment :フィールドイメージアラ
イメント)方式にしたがうアライメントセンサが知られ
ている。FIA方式のアライメントセンサでは、ハロゲ
ンランプ等を光源として、波長帯域幅の広い光でマーク
を照明する。そして、照明されたマークからの光(回折
光を含む)を結像光学系で集光してCCDの撮像面にマ
ークの像を形成し、得られた撮像信号を画像処理するこ
とによってマークの位置検出を行う。
【0004】一般に、FIA方式にしたがう通常のアラ
イメントセンサを用いて低段差パターンからなるマーク
を位置検出する場合、結像光学系を介して形成されるマ
ーク像のコントラストは低いので、マークの位置検出を
高精度に行うことができない。そこで、たとえば特開平
3−27515号公報や特開平7−183186号公報
には、低段差マークを所定の精度で位置検出することの
できるFIA方式のアライメントセンサが開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−18318
6号公報に開示のアライメントセンサでは、デフォーカ
スを行って低段差マークの位置を検出する。したがっ
て、デフォーカス動作に伴う光軸倒れに起因する検出誤
差を補正するために、低段差マークの位置検出に際して
光軸の倒れ量(テレセン量)を測定しなければならな
い。
【0006】一方、特開平3−27515号公報に開示
のアライメントセンサでは、マークの明視野像に基づい
て高段差マークの位置を明視野検出し、マークの位相差
像に基づいて低段差マークの位置を位相差検出する。こ
の場合、明視野検出から位相差検出へ切り換えるには、
明視野系用の照明開口絞りに代えて位相差系用の照明開
口絞りを照明光学系の光路中に挿入するとともに、位相
差板を結像光学系の光路中に挿入する必要がある。その
結果、位相差系用の照明開口絞りおよび位相差板が光路
中から後退した明視野系と、位相差系用の照明開口絞り
および位相差板が光路中に挿入された位相差系との双方
において光学調整状態を最適に保つことが困難である。
【0007】また、明視野系用の照明開口絞りに代えて
位相差系用の照明開口絞りを照明光学系の光路中に挿入
して明視野検出から位相差検出へ切り換えると照明状態
が変化するので、結像光学系の収差状態が変動し、例え
ば照明σの大きい明視野検出では、光束は瞳のほぼ全面
に広がり、瞳の収差のほぼ全体の影響を受けた結像とな
る。ところが、照明σの小さい位相差検出では、光束は
瞳に局在して分布し、その部分の影響のみを受けた結像
となる。その結果、明視野検出と位相差検出との両方で
収差を最適に保つことが困難である。さらに、位相差系
の光学調整に際して位相差系用の照明開口絞りの照明光
学系の光軸に対する位置出しおよび位相差板の結像光学
系の光軸に対する位置出しを行うが、明視野系の光学調
整に比べて位置出し対象が多く、光学調整状態の最適化
が困難である。また、アライメントセンサの観察系にお
いて、位相差板の位相差を付与する部分の透過率を低下
させることによって低段差マークの像のコントラストを
向上させる方式がある。しかしながら、この場合、像の
コントラストは向上するが、得られる検出信号の振幅が
小さくなり、光電検出における再現性が低下してしま
う。
【0008】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、たとえば低段差パターンからなるマークに対
しても安定した高精度の位置検出が可能な観察装置、位
置検出装置および該位置検出装置を備えた露光装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1発明においては、位置検出すべき物体
上に形成されたマークに照明開口絞りを介して照明光を
照射するための照明光学系と、前記照明光により照明さ
れた前記マークからの光に基づいて前記マークの像を形
成するための結像光学系と、前記結像光学系を介して形
成された前記マークの像の位置情報に基づいて前記物体
の位置を検出するための検出手段とを備えた位置検出装
置において、前記結像光学系の光路中において前記照明
開口絞りと光学的にほぼ共役な位置に配置され、且つ前
記照明開口絞りに対応する第1領域を通過する前記マー
クからの光と前記第1領域の周辺の第2領域を通過する
前記マークからの光との間に所定の位相差を付与するた
めの位相差付与手段と、前記位相差付与手段を介するこ
となく形成された前記マークの明視野像に基づいて前記
物体の位置を検出する明視野検出と、前記位相差付与手
段を介して形成された前記マークの位相差像に基づいて
前記物体の位置を検出する位相差検出とを切り換えるた
めの切換え手段と、を備えていることを特徴とする位置
検出装置を提供する。
【0010】第1発明の好ましい態様によれば、前記切
換え手段は、位相差検出に際して前記結像光学系の光路
中に前記位相差付与手段を挿入し、明視野検出に際して
前記結像光学系の光路中から前記位相差付与手段を後退
させる。あるいは、前記切換え手段は、前記結像光学系
の光路中に配置された前記位相差付与手段が付与する位
相差を電気的に変化させ、位相差検出に際して前記位相
差付与手段が付与する位相差を前記所定の位相差に設定
し、明視野検出に際して前記位相差付与手段が付与する
位相差を実質的に0に設定する。
【0011】また、本発明の第2発明によれば、パター
ンが形成されたマスクを照明して前記マスクのパターン
像を感光性の基板上に形成するための露光装置におい
て、前記基板上に形成されたマークに照明開口絞りを介
して照明光を照射するための照明光学系と、前記照明光
により照明された前記マークからの光に基づいて前記マ
ークの像を形成するための結像光学系と、前記結像光学
系を介して形成された前記マークの像の位置情報に基づ
いて前記基板の位置を検出するための検出手段とを有す
る位置検出装置を備え、前記位置検出装置は、前記結像
光学系の光路中において前記照明開口絞りと光学的にほ
ぼ共役な位置に配置され、且つ前記照明開口絞りに対応
する第1領域を通過する前記マークからの光と前記第1
領域の周辺の第2領域を通過する前記マークからの光と
の間に所定の位相差を付与するための位相差付与手段
と、前記位相差付与手段を介することなく形成された前
記マークの明視野像に基づいて前記基板の位置を検出す
る明視野検出と、前記位相差付与手段を介して形成され
た前記マークの位相差像に基づいて前記基板の位置を検
出する位相差検出とを切り換えるための切換え手段とを
有することを特徴とする露光装置を提供する。
【0012】また、本発明の第3発明によれば、被観察
物体に照明開口絞りを介して照明光を照射するための照
明光学系と、前記照明光により照明された前記被観察物
体からの光に基づいて前記被観察物体の像を形成するた
めの結像光学系とを備え、前記被観察物体を観察するた
めの観察装置において、前記結像光学系の光路中におい
て前記照明開口絞りと光学的にほぼ共役な位置に配置さ
れ、且つ前記照明開口絞りに対応する第1領域を通過す
る前記被観察物体からの光と前記第1領域の周辺の第2
領域を通過する前記被観察物体からの光との間に所定の
位相差を付与するための位相差付与手段と、前記位相差
付与手段を介することなく形成された前記被観察物体の
明視野像を観察する明視野観察と、前記位相差付与手段
を介して形成された前記被観察物体の位相差像を観察す
る位相差観察とを切り換えるための切換え手段と、を備
えていることを特徴とする観察装置を提供する。
【0013】さらに、本発明の第4発明によれば、被観
察物体に照明開口絞りを介して照明光を照射するための
照明光学系と、前記照明光により照明された前記被観察
物体からの光に基づいて前記被観察物体の像を形成する
ための結像光学系と、前記被観察物体の像を光電的に検
出するための光電検出器とを備え、前記被観察物体を観
察するための観察装置において、前記被観察物体の位相
差像を観察するために、前記照明開口絞りに対応する第
1領域を通過する前記被観察物体からの光と前記第1領
域の周辺の第2領域を通過する前記被観察物体からの光
との間に所定の位相差を付与するための位相差付与手段
を、前記結像光学系の光路中における前記照明開口絞り
と光学的にほぼ共役な位置に設け、前記第1領域の光の
透過率をT1とし、前記第2領域の光の透過率をT2と
するとき、 T1>0.7 |T1−T2|<0.3 の条件を満足することを特徴とする観察装置を提供す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、結像光学系の光路中
において照明開口絞りと光学的にほぼ共役な位置に配置
される位相差付与手段によって、マークからの0次光と
0次光が通らない部分を通る光との間に所定の位相差を
付与する。そして、位相差付与手段を介することなく形
成されたマークの明視野像の位置情報に基づいて、物体
の位置を明視野検出する。あるいは、位相差付与手段を
介して形成されたマークの位相差像の位置情報に基づい
て、物体の位置を位相差検出する。ここで、明視野検出
と位相差検出とは、たとえば照明開口絞りの開口形状を
変化させることなくマークの段差の大きさに応じて切り
換えられる。
【0015】本発明では、明視野検出と位相差検出とで
同じ照明開口絞りを用いており開口形状が不変であるた
め、明視野検出から位相差検出へ切り換えても照明状態
が変化しない。したがって、結像光学系の収差状態が変
動することがなく、明視野検出から位相差検出への切り
換えに伴う従来の収差補正動作が不要となる。また、位
相差付与手段としてたとえば光路に対して挿脱自在の位
相差板を使用する場合、結像光学系の光軸に対する位相
差板の位置出しを行うだけで位相差系の光学調整状態を
最適化することができるので、明視野検出から位相差検
出への切り換えに伴う光学調整が従来の光学調整よりも
はるかに容易になる。したがって、本発明の位置検出装
置および該位置検出装置を備えた露光装置によれば、低
段差パターンからなるマークに対しても安定した高精度
の位置検出が可能となる。
【0016】また、本発明では、被観察物体の位相差像
を観察するために、照明開口絞りに対応する第1領域を
通過する被観察物体からの光と該第1領域の周辺の第2
領域を通過する被観察物体からの光との間に所定の位相
差を付与するための位相差付与手段を、前記結像光学系
の光路中における前記照明開口絞りと光学的にほぼ共役
な位置に設けている。そして、前記第1領域の光の透過
率をT1とし、前記第2領域の光の透過率をT2とする
とき、前記位相差付与手段が、 T1>0.7 |T1−T2|<0.3 の条件を満足するように構成している。このため、従来
においてCCD等の撮像素子を含む光電検出器にて検出
される被観察物体の位相差像に関する検出信号の振幅を
大きくすることができるため、被観察物体の位相差像を
精度良く検出することができる。
【0017】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の第1実施例にかかる位
置検出装置および該位置検出装置を備えた露光装置の構
成を概略的に示す図である。本実施例は、半導体露光装
置における感光性基板の位置検出に本発明を適用してい
る。なお、図1では、露光装置の投影光学系PLの光軸
に対して平行にZ軸が、Z軸に垂直な平面内において図
1の紙面に平行な方向にX軸が、Z軸に垂直な平面内に
おいて図1の紙面に垂直な方向にY軸がそれぞれ設定さ
れている。
【0018】図示の露光装置は、適当な露光光でマスク
(投影原版)としてのレチクルRを均一に照明するため
の露光用照明光学系(不図示)を備えている。レチクル
Rはレチクルステージ1上においてXY平面とほぼ平行
に支持されており、そのパターン領域PAには転写すべ
き回路パターンが形成されている。レチクルRを透過し
た光は、投影光学系PLを介してウエハWに達し、ウエ
ハW上にはレチクルRのパターン像が形成される。
【0019】なお、ウエハWは、ウエハホルダ21を介
してZステージ22上においてXY平面とほぼ平行に支
持されている。Zステージ22は、ステージ制御系24
によって、投影光学系PLの光軸に沿って駆動されるよ
うに構成されている。Zステージ22はさらに、XYス
テージ23上に支持されている。XYステージ23は、
同じくステージ制御系24によって、投影光学系PLの
光軸に対して垂直なXY平面内において二次元的に駆動
されるように構成されている。
【0020】前述したように、露光装置では、投影露光
に先立って、レチクルR上のパターン領域PAとウエハ
W上の各露光領域とを光学的に位置合わせ(アライメン
ト)する必要がある。そこで、ウエハW上に形成された
段差パターンからなるアライメントマークすなわちウエ
ハマークWMの基準座標系におけるX方向位置およびY
方向位置を検出し、その位置情報に基づいてアライメン
トが行われる。このように、ウエハマークWMの位置を
検出してアライメントを行うのに、本発明の位置検出装
置が使用される。なお、ウエハマークWMは、X方向お
よびY方向にそれぞれ周期性を有する互いに独立した2
つの一次元マークであっても、X方向およびY方向に周
期性を有する二次元マークであってもよい。
【0021】図1に示す位置検出装置は、波長帯域幅の
広い照明光としてアライメント光ALを供給するための
光源3を備えている。光源3として、たとえばハロゲン
ランプのような光源を使用することができる。光源3か
らのアライメント光ALは、たとえば光ファイバーのよ
うなライトガイド4を介して所定位置まで導かれる。ラ
イトガイド4の射出端から射出されたアライメント光A
Lは、たとえば円形の開口部を有する照明開口絞り27
を介して制限された後、コンデンサーレンズ29に入射
する。
【0022】コンデンサーレンズ29を介したアライメ
ント光ALは、一旦集光された後、照明視野絞り(不図
示)を介して照明リレーレンズ5に入射する。照明リレ
ーレンズ5を介して平行光となったアライメント光AL
は、ハーフプリズム6を透過した後、第1対物レンズ7
に入射する。第1対物レンズ7で集光されたアライメン
ト光ALは、反射プリズム8の反射面で図中下方に反射
された後、ウエハW上に形成されたウエハマークWMを
照明する。このように、光源3、ライトガイド4、照明
開口絞り27、コンデンサーレンズ29、照明視野絞り
(不図示)、照明リレーレンズ5、ハーフプリズム6、
第1対物レンズ7および反射プリズム8は、ウエハマー
クWMに照明光を照射するための照明光学系を構成して
いる。
【0023】照明光に対するウエハマークWMからの反
射光(回折光を含む)は、反射プリズム8および第1対
物レンズ7を介して、ハーフプリズム6に入射する。ハ
ーフプリズム6で図中上方に反射された光は、第2対物
レンズ11を介して、指標板12上にウエハマークWM
の像を形成する。このマーク像からの光は、リレーレン
ズ系(13,14)およびその光路中において照明開口
絞り27とほぼ共役な位置に配置された結像開口絞り3
0を介して、XY分岐ハーフプリズム15に入射する。
そして、XY分岐ハーフプリズム15で反射された光は
Y方向用CCD16に、XY分岐ハーフプリズム15を
透過した光はX方向用CCD17に入射する。
【0024】このように、反射プリズム8、第1対物レ
ンズ7、ハーフプリズム6、第2対物レンズ11、指標
板12、リレーレンズ系(13,14)、結像開口絞り
30、およびハーフプリズム15は、照明光に対するウ
エハマークWMからの反射光に基づいてマーク像を形成
するための結像光学系を構成している。こうして、Y方
向用CCD16およびX方向用CCD17の撮像面に
は、マーク像が指標板12の指標パターン像とともに形
成される。Y方向用CCD16およびX方向用CCD1
7からの出力信号は、信号処理系18に供給される。さ
らに、信号処理系18において信号処理(波形処理)に
より得られたウエハマークWMの位置情報は、主制御系
25に供給される。
【0025】主制御系25は、信号処理系18からのウ
エハマークWMの位置情報に基づいてウエハWのX方向
位置およびY方向位置を検出し、検出したウエハWのX
方向位置およびY方向位置に応じたステージ制御信号を
ステージ制御系24に出力する。ステージ制御系24
は、ステージ制御信号にしたがってXYステージ23を
適宜駆動し、ウエハWのアライメントを行う。なお、主
制御系25には、たとえばキーボードのような入力手段
26を介して、明視野検出指令または位相差検出指令が
供給される。主制御系25は、位相差検出指令に基づい
て位相差板31をリレーレンズ系(13,14)の光路
中に挿入し、明視野検出指令に基づいて位相差板31を
リレーレンズ系(13,14)の光路中から後退させ
る。
【0026】このように、Y方向用CCD16、X方向
用CCD17、信号処理系18、および主制御系25
は、結像光学系を介して形成されたマーク像の位置情報
に基づいてウエハWの位置を検出するための検出手段を
構成している。また、位相差板31は、後述するよう
に、結像光学系の光路中において照明開口絞り27とほ
ぼ共役な位置に配置された状態でウエハマークWMから
の0次光と0次光が通らない部分を通る光との間に所定
の位相差を付与するための位相差付与手段を構成してい
る。さらに、主制御系25は、位相差検出に際して結像
光学系の光路中に位相差板31を挿入し、明視野検出に
際して結像光学系の光路中から位相差板31を後退させ
るための切換え手段を構成している。
【0027】図2(a)は図1の結像開口絞り30の構
成を、図2(b)は図1の位相差板31の構成をそれぞ
れ概略的に示す図である。図2(a)に示すように、結
像開口絞り30の開口部30aは結像光学系の光軸を中
心とする円形であり、結像開口絞り30上に形成される
照明開口絞り27の開口部の像(図中破線で示す)27
aよりも大きく形成されている。したがって、通常の高
さを有する高段差のウエハマークWMを明視野検出する
場合、ウエハマークWMからの正反射光(0次光)は照
明開口絞り27が開口部に作る像27aの内側の領域3
0bを介して、Y方向用CCD16およびX方向用CC
D17に導かれる。
【0028】また、ウエハマークWMからの回折光は、
照明開口絞り27の開口部の像27aと結像開口絞り3
0の開口部30aとの間に形成される領域30cを介し
てあるいは領域30bと領域30cとを介して、Y方向
用CCD16およびX方向用CCD17に導かれる。こ
うして、高段差のウエハマークWMの良好な明視野像が
結像光学系を介して形成され、形成された明視野像の位
置情報に基づいてウエハWの位置を高精度に検出するこ
とができる。
【0029】一方、図2(b)に示すように、位相差板
31上に形成される照明開口絞り27の開口部の像27
aの内側の領域(図中斜線で示す)には、これを通過す
る光の位相を所定量だけ変化させるための位相膜31a
が形成されている。したがって、たとえば数十nm以下
の高さを有する低段差のウエハマークWMを位相差検出
する場合、ウエハマークWMからの0次光は位相差板3
1の位相膜31aを通過する。また、ウエハマークWM
からの回折光は、位相差板31の位相膜31aの外側の
領域31bを通過するか、あるいは位相膜31aと領域
31bとを通過する。その結果、位相差板31の作用に
より、位相膜31aを通過した光とその外側の領域31
bを通過した光との間には所定の位相差が付与され、Y
方向用CCD16およびX方向用CCD17の撮像面に
形成される位相差像のコントラストが大きくなる。この
とき、付与される位相差がλ/4のときに、コントラス
トが最大となる。このように、位相差板31の位相膜3
1aおよび領域31bは、ウエハマークWMからの0次
光と0次光が通らない部分を通る光との間に位相差を付
与する部分を構成している。こうして、低段差のウエハ
マークWMの良好な位相差像が結像光学系を介して形成
され、形成された位相差像の位置情報に基づいてウエハ
Wの位置を高精度に検出することができる。
【0030】第1実施例では、明視野系の光学調整に際
して、高段差のウエハマークWMに対する結像状態が最
適になるように、照明開口絞り27を照明光学系の光軸
に対して位置出しするとともに、結像開口絞り30を結
像光学系の光軸に対して位置出しする。また、結像光学
系の収差状態が最適になるように、第1対物レンズ7の
一部のレンズを光軸に対して微動させて収差補正を行
う。次いで、位相差系の光学調整に際して、低段差のウ
エハマークWMに対する結像状態が最適になるように、
位相差板31を結像光学系の光軸に対して位置出しす
る。
【0031】このように、第1実施例では、明視野検出
と位相差検出とで同じ照明開口絞りを用いており開口形
状が不変であるため、明視野検出から位相差検出へ切り
換えても照明状態が変化しない。したがって、結像光学
系の収差状態が変動することがなく、明視野検出から位
相差検出への切り換えに伴う従来の収差補正動作が不要
となる。また、位相差板の位置出しを行うだけで位相差
系の光学調整状態を最適化することができるので、明視
野検出から位相差検出への切り換えに伴う光学調整が従
来の光学調整よりもはるかに容易になる。なお、光路に
対して挿脱自在な位相差板に代えて、付与する位相差を
電気的に変化させることのできる位相差板を常に光路中
に配置するように構成することもできる。この場合、位
相差検出に際して付与する位相差を所定の位相差に設定
し、明視野検出に際して付与する位相差を実質的に0に
設定する。
【0032】図3は、本発明の第2実施例にかかる位置
検出装置の構成を概略的に示す図である。第2実施例の
位置検出装置は第1実施例の位置検出装置と類似の構成
を有し、図3に示す構成以外の部分は第1実施例の構成
と同じである。第2実施例では、リレーレンズ(13)
と指標板12との間の光路中に配置された切換えミラー
32により光路を切り換えている点が第1実施例と基本
的に異なる。図3において、第1実施例の要素と同様の
機能を有する要素には、図1と同じ参照符号を付してい
る。以下、第1実施例との相違に着目して、第2実施例
を説明する。
【0033】切換えミラー32が光路中から後退した場
合、指標板12上に形成されたウエハマークWMの像か
らの光は、アライメント光AL1となり、明視野系用の
リレーレンズ系(13' ,14' )およびその光路中に
配置された結像開口絞り30を介して、XY分岐ハーフ
プリズム15に入射する。そして、XY分岐ハーフプリ
ズム15で反射された光はY方向用CCD16に、XY
分岐ハーフプリズム15を透過した光はX方向用CCD
17に入射する。一方、切換えミラー32が光路中に挿
入された場合、指標板12上に形成されたウエハマーク
WMの像からの光は、切り換えミラー32で反射されて
アライメント光AL2となり、位相差系用のリレーレン
ズ系(13'',14'')およびその光路中に配置された
位相差板31を介して、XY分岐ハーフプリズム15に
入射する。そして、XY分岐ハーフプリズム15で反射
された光はY方向用CCD16に、XY分岐ハーフプリ
ズム15を透過した光はX方向用CCD17に入射す
る。
【0034】このように、第2実施例では、切換えミラ
ー32を光路中から後退させることにより高段差のウエ
ハマークの位置を明視野検出し、切換えミラー32を光
路中に挿入することにより低段差のウエハマークの位置
を位相差検出することができる。すなわち、切換えミラ
ー32を結像光学系の光軸に対して位置出しするだけで
位相差系の光学調整状態を最適化することができるの
で、光学調整が非常に容易である。また、明視野系用の
リレーレンズ系(13' ,14' )と位相差系用のリレ
ーレンズ系(13'',14'')とを別々に備えているの
で、たとえば位相差板31の製造誤差などの影響を補正
するための補正光学部材を位相差系用のリレーレンズ系
(13'',14'')中に設けることができる。なお、機
械的な駆動機構によって作動する切換えミラー32に代
えて、光束の透過と反射とを電気的に切り換えることの
できる適当な光学部材を用いることもできる。
【0035】図4は、本発明の第3実施例にかかる位置
検出装置の構成を概略的に示す図である。第3実施例の
位置検出装置は、第2実施例の位置検出装置と類似の構
成を有する。しかしながら、第3実施例では、切換えミ
ラーに代えてビームスプリッター33を用いている点が
第2実施例と基本的に異なる。図4において、第2実施
例の要素と同様の機能を有する要素には、図3と同じ参
照符号を付している。以下、第2実施例との相違に着目
して、第3実施例を説明する。
【0036】指標板12上に形成されたウエハマークW
Mの像からの光は、ビームスプリッター33を介してア
ライメント光AL1とAL2とに分割される。ビームス
プリッター33を透過したアライメント光AL1は、明
視野系用のリレーレンズ系(13' ,14' )およびそ
の光路中に配置された結像開口絞り30を介して、XY
分岐ハーフプリズム15' に入射する。そして、XY分
岐ハーフプリズム15' で反射された光はY方向用CC
D16' に、XY分岐ハーフプリズム15' を透過した
光はX方向用CCD17' に入射する。一方、ビームス
プリッター33で反射されたアライメント光AL2は、
位相差系用のリレーレンズ系(13'',14'')および
その光路中に配置された位相差板31を介して、XY分
岐ハーフプリズム15''に入射する。そして、XY分岐
ハーフプリズム15''で反射された光はY方向用CCD
16''に、XY分岐ハーフプリズム15を透過した光は
X方向用CCD17''に入射する。
【0037】このように、第3実施例では、Y方向用C
CD16' およびX方向用CCD17' の出力信号を選
択することにより高段差のウエハマークの位置を明視野
検出し、Y方向用CCD16''およびX方向用CCD1
7''の出力信号を選択することにより低段差のウエハマ
ークの位置を位相差検出することができる。すなわち、
信号処理系で処理すべき出力信号を選択するだけで明視
野検出から位相差検出への切り換えを行うことができる
ので、位相差系の光学調整が不要となる。また、第3実
施例では、明視野検出から位相差検出への切り換えに際
して機械的に駆動する機構がないため、機械的な駆動に
伴う検出誤差を回避することができる。
【0038】図5は、本発明の第4実施例にかかる位置
検出装置の構成を概略的に示す図である。第4実施例の
位置検出装置は、第3実施例の位置検出装置と類似の構
成を有する。しかしながら、第4実施例では、ビームス
プリッター33を介して分割された各光路中にシャッタ
ー34および35をそれぞれ配置している点が第3実施
例と基本的に異なる。図5において、第3実施例の要素
と同様の機能を有する要素には、図4と同じ参照符号を
付している。以下、第3実施例との相違に着目して、第
4実施例を説明する。
【0039】図5において、指標板12上に形成された
ウエハマークWMの像からの光は、ビームスプリッター
33を介してアライメント光AL1とAL2とに分割さ
れる。ビームスプリッター33を透過したアライメント
光AL1は、明視野系用のリレーレンズ系(13' ,1
4' )およびその光路中に配置された結像開口絞り30
を介して、XY分岐ハーフプリズム15に入射する。そ
して、XY分岐ハーフプリズム15で反射された光はY
方向用CCD16に、XY分岐ハーフプリズム15を透
過した光はX方向用CCD17に入射する。一方、ビー
ムスプリッター33で反射されたアライメント光AL2
は、位相差系用のリレーレンズ系(13'',14'')お
よびその光路中に配置された位相差板31を介して、X
Y分岐ハーフプリズム15に入射する。そして、XY分
岐ハーフプリズム15で反射された光はY方向用CCD
16に、XY分岐ハーフプリズム15を透過した光はX
方向用CCD17に入射する。
【0040】第4実施例では、たとえばリレーレンズ1
4''とXY分岐ハーフプリズム15との間の光路中にシ
ャッター35を挿入してアライメント光AL2の通過を
遮断することにより、高段差のウエハマークの位置を明
視野検出する。また、たとえばリレーレンズ14' とX
Y分岐ハーフプリズム15との間の光路中にシャッター
34を挿入してアライメント光AL1の通過を遮断する
ことにより、低段差のウエハマークの位置を位相差検出
する。すなわち、2つのアライメント光のうちのいずれ
か一方の光の通過を選択的に遮断するだけで明視野検出
から位相差検出への切り換えを行うことができるので、
第3実施例よりも簡単な構成で機械的な駆動に伴う検出
誤差を回避することができる。
【0041】図6(a)は、位相差板31の位相差を付
与する部分の透過率を低下させた状態で得られる信号強
度を、図6(b)は位相差板31の位相差を付与する部
分の透過率を高く保った状態で得られる信号強度をそれ
ぞれ示す図である。図6(a)と図6(b)とを参照す
ると、位相差板31の位相差を付与する部分(図2
(b)の31a)の透過率を低下させることによって、
位相差像のコントラストを向上させることができるがわ
かる。しかしながら、この場合、像のコントラストは向
上するが、得られる検出信号の振幅が小さくなり、光電
検出における再現性が低下してしまう。したがって、上
述の第1実施例〜第4実施例において低段差構造を有す
る被検物体の観察時に再現性の高い位置検出を確保する
ために、位相差板31の位相差を付与する部分の透過率
を実質的に高く保つことが望ましい。
【0042】そこで、位相差板31の位相差を付与する
部分に光吸収作用を持たせてこの部分の光透過率を低下
させた場合と、位相差板31の位相差を付与する部分の
光透過率を高く保つ場合とを比較した具体例について図
7および図8を参照しながら説明する。まず、位相差板
31の位相付与領域としての位相膜31aの光透過率T
1を45%(T1=0.45)として、位相膜31aの
光透過率を低下させた場合において、この位相膜31a
の透過率T1と位相差板31の位相膜31aの周辺の透
過領域31bの透過率T2との透過差|T1−T2|を
55%(|T1−T2|=0.55)、明視野観察時に
ウエハW等の被観察物体がない場合におけるCCD等の
光電検出器(16、17、16’、17’、16''、1
7'')にて検出される強度を1とすると、光電検出器に
て検出される検出信号は図7に示す波形となる。
【0043】図7の検出信号の最大強度をImax1、図7
の検出信号の最小強度をImin1、図7の検出信号の交流
成分(AC成分)をΔI1 、図7の検出信号のコントラ
ストをC1 とするとき、各値はImax1=0.545、I
min1=0.362、ΔI1 =0.183、C1 =0.2
02となる。一方、位相差板31の位相付与領域として
の位相膜31aの光透過率T1を100%(T1=1.
00)として、位相膜31aの光透過率を高く保った場
合において、この位相膜31aの透過率T1と位相差板
31の位相膜31aの周辺の透過領域31bの透過率T
2との透過差|T1−T2|を0%(|T1−T2|=
0)、明視野観察時にウエハW等の被観察物体がない場
合におけるCCD等の光電検出器(16、17、1
6’、17’、16''、17'')にて検出される強度を
1とすると、光電検出器にて検出される検出信号は図8
に示す波形となる。
【0044】図8の検出信号の最大強度をImax2、図8
の検出信号の最小強度をImin2、図8の検出信号の交流
成分(AC成分)をΔI2 、図8の検出信号のコントラ
ストをC2 とするとき、各値はImax2=1.132、I
min2=0.859、ΔI2 =0.273、C2 =0.1
37となる。このように、図7および図8の検出信号を
比較すると、図7に示す検出信号は、図8に示す検出信
号よりもコントラストが高いため、低段差構造を持つ被
観察物体の像を接眼レンズを通して人間の目で目視観察
することが好ましい。しかしながら、CCD等の光電検
出器(16、17、16’、17’、16''、17'')
を用いて低段差構造を持つ被観察物体の像を撮像する場
合には、CCD等の光電検出器のノイズを考慮すると、
図7に示す検出信号よりもむしろ図8の検出信号を検出
することが好ましい。
【0045】具体的には、まず、図7に示すCCD等の
光電検出器のノイズをN1とし、図8に示すCCD等の
光電検出器のノイズをN2とするとき、双方の光電検出
器のノイズを等しいとして、N1=0.02、N2=
0.02とする。この時の図7に示す検出信号のS/N
比を(S/N)1 とし、図8に示す検出信号のS/N比
を(S/N)2 とするとき、各信号のS/N比は以下の
如くなる。 (S/N)1 =ΔI1 /N1=9.15 (S/N)2 =ΔI2 /N2=13.65 従って、図8に示す検出信号は、図7に示す検出信号よ
りもS/N比が高いため、高精度の検出ができることが
理解できる。
【0046】なお、位相差板31の位相付与領域として
の位相膜31aの光透過率を低下させて暗くなった図8
に示す検出信号は、その検出信号に対してゲインをかけ
て明るい信号に変換することは、電気的に可能である。
しかしながら、電気的ゲインをかけるのに伴いノイズも
増幅されるため、電気的ゲインをかけたとしても図8の
検出信号のS/N比を高くすることはできない。
【0047】以上のように、CCD等の光電検出器(1
6、17、16’、17’、16''、17'')を用いて
低段差構造を持つ被観察物体の像を高精度で撮像する場
合には、この位相膜31aの光透過率を高く保つことが
好ましく、具体的には、位相差板31の位相差膜31a
の透過率をT1、位相差板31の位相膜31aの周辺の
透過領域31bの透過率をT2とするとき、 T1>0.7 |T1−T2|<0.3 の条件を満足することがより好ましい。
【0048】また、上述の第1実施例〜第4実施例にお
いて、位相差板31には、図2(b)に示すように、開
口絞り用の開口パターン30eが形成されていることが
望ましい。この構成により、結像開口絞りと位相差板と
の位置合わせをパターニング精度まで向上させることが
できる。近年のパターニング精度は数十nmオーダーで
あり、同程度の位置合わせ精度を従来の方法で確保する
には精密な調整機構と大きなスペースとを必要した。こ
のように、各実施例において開口パターンが形成された
位相差板を用いることにより、省スペース且つ低コスト
で結像開口絞りと位相差板との位置合わせを高精度に行
うことができる。
【0049】なお、上述の各実施例では、本発明の位置
検出装置を露光装置に適用した例を示したが、位置検出
すべき物体に形成されたマーク、特に低段差マークの位
置検出に対して本発明を一般的に適用することが可能で
ある。また、上述の各実施例では、位相差板を用いて低
段差パターンの位置検出を行う場合を示したが、被検物
体としては低段差パターンである必要がなく、明暗パタ
ーンであってもよい。さらに、上述の各実施例では、落
射照明型の位置検出装置について説明したが、透過型の
位置検出装置に本発明を適用することもできる。
【0050】
【効果】以上説明したように、本発明によれば、低段差
パターンからなるマークに対しても安定した高精度の位
置検出が可能な観察装置、位置検出装置および該位置検
出装置を備えた露光装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる位置検出装置およ
び該位置検出装置を備えた露光装置の構成を概略的に示
す図である。
【図2】(a)は図1の結像開口絞り30の構成を、
(b)は図1の位相差板31の構成をそれぞれ概略的に
示す図である。
【図3】本発明の第2実施例にかかる位置検出装置の構
成を概略的に示す図である。
【図4】本発明の第3実施例にかかる位置検出装置の構
成を概略的に示す図である。
【図5】本発明の第4実施例にかかる位置検出装置の構
成を概略的に示す図である。
【図6】(a)は、位相差板31の位相差を付与する部
分の透過率を低下させた状態で得られる信号強度を、
(b)は位相差板31の位相差を付与する部分の透過率
を高く保った状態で得られる信号強度をそれぞれ示す図
である。
【図7】位相差板31の位相差を付与する部分の光透過
率を低下させた場合において光電検出器にて検出される
信号の様子を示す図である。
【図8】位相差板31の位相差を付与する部分の光透過
率を高く保った場合において光電検出器にて検出される
信号の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 レチクルステージ 3 光源 4 ライトガイド 6 ハーフプリズム 7 第1対物レンズ 8 反射プリズム 11 第2対物レンズ 12 指標板 15 XY分岐ハーフプリズム 16、17 CCD 18 信号処理系 21 ウエハホルダ 22 Zステージ 23 XYステージ 24 ステージ制御系 25 主制御系 26 キーボード 27 照明開口絞り 30 結像開口絞り 31 位相差板 32 切換えミラー 33 ビームスプリッター 34、35 シャッター R レチクル PA パターン領域 PL 投影光学系 W ウエハ WM ウエハマーク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置検出すべき物体上に形成されたマー
    クに照明開口絞りを介して照明光を照射するための照明
    光学系と、前記照明光により照明された前記マークから
    の光に基づいて前記マークの像を形成するための結像光
    学系と、前記結像光学系を介して形成された前記マーク
    の像の位置情報に基づいて前記物体の位置を検出するた
    めの検出手段とを備えた位置検出装置において、 前記結像光学系の光路中において前記照明開口絞りと光
    学的にほぼ共役な位置に配置され、且つ前記照明開口絞
    りに対応する第1領域を通過する前記マークからの光と
    前記第1領域の周辺の第2領域を通過する前記マークか
    らの光との間に所定の位相差を付与するための位相差付
    与手段と、 前記位相差付与手段を介することなく形成された前記マ
    ークの明視野像に基づいて前記物体の位置を検出する明
    視野検出と、前記位相差付与手段を介して形成された前
    記マークの位相差像に基づいて前記物体の位置を検出す
    る位相差検出とを切り換えるための切換え手段と、 を備えていることを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記切換え手段は、位相差検出に際して
    前記結像光学系の光路中に前記位相差付与手段を挿入
    し、明視野検出に際して前記結像光学系の光路中から前
    記位相差付与手段を後退させることを特徴とする請求項
    1に記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記切換え手段は、前記結像光学系の光
    路中に配置された前記位相差付与手段が付与する位相差
    を電気的に変化させ、位相差検出に際して前記位相差付
    与手段が付与する位相差を前記所定の位相差に設定し、
    明視野検出に際して前記位相差付与手段が付与する位相
    差を実質的に0に設定することを特徴とする請求項1に
    記載の位置検出装置。
  4. 【請求項4】 前記切換え手段は、前記結像光学系の光
    路中において前記マークからの光の光路を第1の光路と
    第2の光路との間で切り換えるための光路切換え手段で
    あり、 前記結像光学系は、前記第1の光路を介した光に基づい
    て前記マークの明視野像を形成し、前記位相差付与手段
    が配置された前記第2の光路を介した光に基づいて前記
    マークの位相差像を形成することを特徴とする請求項1
    に記載の位置検出装置。
  5. 【請求項5】 前記結像光学系は、前記マークからの光
    の光路を第1の光路と前記位相差付与手段が配置された
    第2の光路とに分割するための光路分割手段を有し、 前記切換え手段は、前記第1の光路を介した光により形
    成された前記マークの明視野像と、前記第2の光路を介
    した光により形成された前記マークの位相差像とのうち
    いずれか一方の像を前記検出手段において選択すること
    を特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記結像光学系は、前記マークからの光
    の光路を第1の光路と前記位相差付与手段が配置された
    第2の光路とに分割するための光路分割手段を有し、 前記切換え手段は、前記第1の光路に沿った光の通過を
    選択的に遮断するための第1遮光手段と、前記第2の光
    路に沿った光の通過を選択的に遮断するための第2遮光
    手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の位置
    検出装置。
  7. 【請求項7】 パターンが形成されたマスクを照明して
    前記マスクのパターン像を感光性の基板上に形成するた
    めの露光装置において、 前記基板上に形成されたマークに照明開口絞りを介して
    照明光を照射するための照明光学系と、前記照明光によ
    り照明された前記マークからの光に基づいて前記マーク
    の像を形成するための結像光学系と、前記結像光学系を
    介して形成された前記マークの像の位置情報に基づいて
    前記基板の位置を検出するための検出手段とを有する位
    置検出装置を備え、 前記位置検出装置は、 前記結像光学系の光路中において前記照明開口絞りと光
    学的にほぼ共役な位置に配置され、且つ前記照明開口絞
    りに対応する第1領域を通過する前記マークからの光と
    前記第1領域の周辺の第2領域を通過する前記マークか
    らの光との間に所定の位相差を付与するための位相差付
    与手段と、 前記位相差付与手段を介することなく形成された前記マ
    ークの明視野像に基づいて前記基板の位置を検出する明
    視野検出と、前記位相差付与手段を介して形成された前
    記マークの位相差像に基づいて前記基板の位置を検出す
    る位相差検出とを切り換えるための切換え手段とを有す
    ることを特徴とする露光装置。
  8. 【請求項8】 被観察物体に照明開口絞りを介して照明
    光を照射するための照明光学系と、前記照明光により照
    明された前記被観察物体からの光に基づいて前記被観察
    物体の像を形成するための結像光学系とを備え、前記被
    観察物体を観察するための観察装置において、 前記結像光学系の光路中において前記照明開口絞りと光
    学的にほぼ共役な位置に配置され、且つ前記照明開口絞
    りに対応する第1領域を通過する前記被観察物体からの
    光と前記第1領域の周辺の第2領域を通過する前記被観
    察物体からの光との間に所定の位相差を付与するための
    位相差付与手段と、 前記位相差付与手段を介することなく形成された前記被
    観察物体の明視野像を観察する明視野観察と、前記位相
    差付与手段を介して形成された前記被観察物体の位相差
    像を観察する位相差観察とを切り換えるための切換え手
    段と、 を備えていることを特徴とする観察装置。
  9. 【請求項9】 被観察物体に照明開口絞りを介して照明
    光を照射するための照明光学系と、前記照明光により照
    明された前記被観察物体からの光に基づいて前記被観察
    物体の像を形成するための結像光学系と、前記被観察物
    体の像を光電的に検出するための光電検出器とを備え、
    前記被観察物体を観察するための観察装置において、 前記被観察物体の位相差像を観察するために、前記照明
    開口絞りに対応する第1領域を通過する前記被観察物体
    からの光と前記第1領域の周辺の第2領域を通過する前
    記被観察物体からの光との間に所定の位相差を付与する
    ための位相差付与手段を、前記結像光学系の光路中にお
    ける前記照明開口絞りと光学的にほぼ共役な位置に設
    け、 前記第1領域の光の透過率をT1とし、前記第2領域の
    光の透過率をT2とするとき、 T1>0.7 |T1−T2|<0.3 の条件を満足することを特徴とする観察装置。
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