JP5534773B2 - 防火シャッター装置 - Google Patents
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Description
このようなものでは、通常動作用操作装置と非常閉鎖用操作具との両者が必要となり、そこで、これら各操作具を防犯性の観点からスイッチボックスに設ける構成とし、該スイッチボックスを、自重降下式シャッター装置が設けられる開口部近傍の人が操作しやすい場所に設置したものが提唱されている。
さらに、スイッチボックスを開口部近傍に設ける場合では、スイッチボックスと自重降下式シャッター装置との間の配線は、金属製のパイプ材に挿通する等して火災による燃焼を防止する防火対策を施して設けなければならないが、このようにするためには、配管を含む特殊な配線作業が必要となるため工事が煩雑になって、時間がかかってしまうという問題がある。また、シャッター装置の設置工事は、躯体工事が完了する以前の段階でなされることが多く、このため、スイッチボックスを開口部近傍に設ける場合では、シャッター装置の設置時点でスイッチボックスの配設位置を決定することが難しく、仮に手動操作具を開口部近傍の適宜箇所に設置したとしても躯体工事が完了したときに配設位置を変更をせざるを得ない事態が生じることがあり、このようになると、スイッチボックスを設けるために躯体工事を伴う大がかりな作業が必要になるという問題もあり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
請求項2の発明において、非常閉鎖用スイッチは、開閉機の制御部を通常動作モードから非常閉鎖モードに切換えるものとし、操作ユニットには、通常動作モードにおいて開閉作動するシャッターカーテンを停止する停止スイッチが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の防火シャッター装置である。
請求項3の発明において、操作ユニットには、受信部の受信状態を表示する表示ランプが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の防火シャッター装置である。
請求項2の発明とすることにより、操作性に優れた防火シャッター装置とすることができる。
請求項3の発明とすることにより、表示ランプを目視しやすく、操作性のさらなる改善を図ることができる。
図面において、1は通路、出入り口等の開口部に建付けられる防火シャッター装置であって、該防火シャッター装置1を構成するシャッターカーテン2は、開口部上方に配される図示しない巻取りドラムに巻装されており、開口部上方に配設される開閉機3の正逆駆動(開閉駆動)に基づいて巻取りドラムが正逆回転することにより、シャッターカーテン2が巻取り、巻出しされ、シャッターカーテン2の両側部が開口部の左右両側に立設されたガイドレール4に移動案内される状態で開口部を上下動し、開口部を開放する全開姿勢と開口部を閉鎖する全閉姿勢との間を開閉作動するように構成されており、これらの構成は何れも従来通りの構成となっている。
7は、本発明の通常動作用操作装置の構成部材である無線式操作具に相当する遠隔操作具7であって、該遠隔操作具7に設けられた開放、閉鎖、停止用スイッチPBU、PBD、PBSの選択的な操作がなされると、対応する開放、閉鎖、停止の各操作信号は、後述するように、ガイドレール4に配された操作ユニット8に設けられる受信部9を介して制御部6に入力されるように構成されている。
さらに、制御部6には、開閉機3に設けられシャッターカーテン2の全閉姿勢、全開姿勢を検知するリミットスイッチ10からの上、下限検知信号、シャッターカーテン2の下端部に設けられる障害物検知スイッチ11からの障害物検知信号等、必要なスイッチ類やセンサ類からの信号が入力されるように構成されており、制御部6は、これら入力された各信号に基づいて対応する駆動指令をシャッター制御盤3aに対して出力して開閉機3の駆動制御を行なうように設定されている。
尚、制御部6の制動解除指令に基づくブレーキ装置の制動解除手段は、例えば、電磁ソレノイド(図示せず)の励磁鉄心(図示せず)を励磁せしめることによる付勢弾機に抗した変位作動により電気的になされるように構成されている。
前記自動閉鎖装置13は、図2に示すように、箱形のケーシング13aを備えて構成されており、該ケーシング13a内には、電動モータ13b、該電動モータ13bの駆動力に連動連結されるブレーキ装置13c、ブレーキ装置13cから出力する出力軸13dに一体的に設けられるピニオン13e、該ピニオン13eに噛合して直線状の往復変位をするラック13f、該ラック13fと一体的に変位してブレーキ解除レバー12に干渉するアーム体13g、該アーム体13gの変位に伴いスイッチ切換えされるマイクロスイッチ13h、前記アーム体13gを元位置に復帰させるための弾機13i等の部材が設けられている。そして、自動閉鎖装置13に電源供給がなされると、電動モータ13bが駆動するとともにブレーキ装置13cを制動解除状態とするように構成されており、この状態になると、電動モータ13bの駆動に伴い回転するブレーキ装置13cの出力軸13dがピニオン13eを回転し、ラック13fと一体変位するアーム体13gを弾機13iの付勢力に抗して変位させ、ケーシング13a内に突出するブレーキ解除レバー12を弾機に抗して制動解除姿勢に変姿せしめるように構成されており、この状態になると、シャッターカーテン2が自重降下するように構成されている。そして、アーム体13gは、ブレーキ解除レバー12を制動解除姿勢に変位させることに伴い、マイクロスイッチ13hをスイッチ切換えするように構成されており、この状態になると、電動モータ13b、ブレーキ装置13cへの電源供給が停止される一方で、ブレーキ装置13cが制動状態となってアーム体13gを前記変位した姿勢に保持して、ブレーキ解除レバー12を制動解除姿勢に保持(シャッターカーテン2の自重降下)するように構成されており、これによって、電源(バッテリ電源)の消耗を抑制することができるように構成されている。
一方、前記アーム体13gが変位している状態において、ブレーキ装置13cに電源供給がなされて制動解除状態となると、アーム体13gが弾機13iの付勢力を受けて元位置に復帰し、ブレーキ解除レバー12を制動姿勢とするように構成されている。
そして、制御部6は、煙感知器14からの異常検知信号、または、煙感知器14による検知に先行して非常閉鎖用スイッチ16が押し操作されて非常閉鎖信号が入力された場合に、通常動作モードから非常時に対応する非常閉鎖モードに切換わるとともに、前記自動閉鎖装置13を駆動してシャッターカーテン2を自重降下するように構成されている。このとき、制御部6は主電源の他にバッテリ電源を備えて構成されており、自動閉鎖装置13はバッテリ電源からの電源供給を受けて作動するように構成され、これによって、停電時であってもシャッターカーテン2の自重降下がなされるように構成されている。
尚、この非常閉鎖モードにおいて、制御部6は遠隔操作具7から信号が入力されても無視するように構成されており、シャッターカーテン2が自重降下している状態では、遠隔操作具7の停止用スイッチPBSを押し操作してもシャッターカーテン2の閉鎖を停止させることができないように構成されている。そして、制御部6は、後述するように、操作ユニット8に設けられた復帰スイッチ17の押し操作がなされて復帰信号の入力がなされることで、非常閉鎖モードから通常動作モードに切換わり、遠隔操作具7からの信号に基づいてシャッターカーテン2の開閉制御がなされるように構成されている。
さらに、操作ユニット8には、通常動作モードで開閉作動(遠隔操作具7に基づいた開閉作動)するシャッターカーテン2を停止作動するためのスイッチであって、後方への押し操作でスイッチ切換えされ、遠隔操作具7の停止用スイッチPBSと同様の機能を果す補助停止用スイッチ18とが設けられており、このように構成された操作ユニット8は、開口部に設けられる左右一対のガイドレール4のうち、一方のガイドレール4(本実施の形態では図1において左側のガイドレール)に設けられている。
前記ケース体19は、上下方向長尺状で前後端部に開口が形成された角筒形状に形成されており、前方の開口端に取付けプレート20が突き当て状に固定され、後方の開口端に奥側カバー体21が固定されており、該奥側カバー体21の前面には基板21aが固定されており、該基板21aの前面に、上側から順に非常閉鎖用スイッチ16、表示ランプ22、受信部9、復帰スイッチ17、補助停止用スイッチ18とが必要な配線とともに設けられている。
尚、前記表示ランプ22は、受信部9の受信状態を表示するように構成されており、遠隔操作具7からの信号受信時、非常閉鎖用スイッチ16のスイッチ切換え時に点灯するとともに、他の機器からの信号受信時には点滅点灯するように構成されている。これによって、表示ランプ22の点灯状態により受信状態を確認することができ、例えば、シャッターカーテン2を開閉作動させるべく遠隔操作具7を操作しているにもかかわらず、シャッターカーテン2が作動しないような場合に、表示ランプが点滅点灯している状態であれば、他の機器を操作するために出力されている信号が受信されてしまい、受信不能状態となっていると判断することができ、このような不具合に対し速やかに対応できるように構成されている。
尚、表示ランプ22の導光部材22aは、ケース体19奥側の表示ランプ22からの光をケース体19前方に向けて導光することで、操作ユニット8から前方への発光状態を顕著にする効果を有し、受信部9の導光部材9aは信号受信精度を高める効果を有するように構成されている。
さらに、表示ランプ22、受光部9前方の取付けプレート20に形成される第二貫通孔20bは、取付けプレート20の後面に導光部材で形成されたカバー体20eを宛てがうことで覆蓋されており、表示ランプ22の光、遠隔操作具7からの信号はカバー体20eを透過して、それぞれ外部、または、受光部9に至るように構成されている。
また、復帰スイッチ17前方の取付けプレート20に形成される第三貫通孔20cにはスイッチ窓24が上下方向移動自在に設けられており、前記スイッチ窓24を押し下げて下方に変位させることにより第三貫通孔20cが開放されて、第三貫通孔20cから臨まれる復帰スイッチ17のスイッチ切換えができるように構成されている。そして、スイッチ窓24の下端部には弾機24aが設けられているが、該弾機24aは、スイッチ窓24の閉鎖状態では閉鎖方向に向けて付勢し、弾機24aに抗してスイッチ窓24が第三貫通孔20cを開放した状態では、該開放状態を保持するように構成されている。因みに、開放状態のスイッチ窓24は、弾機24aの付勢力に抗して上動させることにより、円滑に閉鎖状態にすることができるように構成されている。
尚、補助停止用スイッチ18は、前述したように遠隔操作具7の停止用スイッチPBSと同様であり、制御部6が非常閉鎖モードである場合では仮令スイッチ切換えされてもシャッターカーテン2の閉鎖作動を停止することがないように構成されている。
因みに、スイッチカバー作動手段について、ここでの詳細な説明は省略する。
つまり、前記ガイドレール4は金属材により構成されており、シャッターカーテン2の表裏面をガイドする表裏方向一対のガイド片4aと溝底片4bとにより構成されるガイド溝4cに、シャッターカーテン2の左右側部が遊嵌状に嵌挿する構成となっている。前記各ガイド片4aの溝開口側端部には、それぞれ表裏方向に延出する見込み面である支持片4dが一体形成されており、これら支持片4dが、躯体に固定された断面コ字形の下地材26の表裏一対の脚片26aに固定されるように構成されている。そして、ガイドレール4の表裏方向一方であって、本実施の形態では、図3(B)において下側に位置する部位には、ガイド片4aと、支持片4dと、下地材脚片26aとにより囲繞される空隙部Sが形成されている。前記空隙部Sを構成する支持片4dには切欠き孔4eが開設され、該切欠き孔4eを介して空隙部Sに操作ユニット8のケース体19部位が内装されており、取付けプレート20の上下端部を螺子20fを用いて支持片4dに固定することにより、操作ユニット8がガイドレール4に支持されている。
そして、操作ユニット8の非常閉鎖用スイッチ16と復帰スイッチ17とから引出される配線8a、そして、補助停止用スイッチ18から引出される配線8bは、図5から明らかなように、基板21aから引き出されたものがそれぞれガイドレール4の空隙部S内を経由して制御部6に接続されるように構成されており、これによって、火災対策のための配線用の金属パイプを別途設けることなく制御部6との間を配線することができて、部材の兼用化を果せるように構成されている。
2 シャッターカーテン
3 開閉機
3a シャッター制御盤
4 ガイドレール
5 電動モータ
6 制御部
7 遠隔操作具
8 操作ユニット
9 受信部
11 障害物検知スイッチ
12 ブレーキ解除レバー
13 自動閉鎖装置
14 煙感知器
16 非常閉鎖用スイッチ
17 復帰スイッチ
18 補助停止用スイッチ
19 ケース体
20 取付けプレート
22 表示ランプ
23 スイッチカバー
24 スイッチ窓
25 停止用スイッチカバー
Claims (3)
- 通常動作モード状態で開閉機の駆動装置を駆動してシャッターカーテンを自動的に開閉作動せしめる通常動作用操作装置と、操作されることで前記通常動作モードから非常閉鎖モードに切換えて開閉機のブレーキ装置を制動解除してシャッターカーテンを自重降下せしめる非常閉鎖用スイッチと、前記非常閉鎖モードを通常動作モードに切換えるため操作される復帰スイッチとを備え、前記通常動作用操作装置を、遠隔操作する無線式操作具と、該無線式操作具から送信される信号を受信して開閉機の制御部に入力せしめる受信部とを用いて構成する一方、前記受信部と非常閉鎖用スイッチと復帰スイッチとを、縦一列状にして一つの縦長の操作ユニットに設け、該操作ユニットを、シャッターカーテンの左右両側部を移動案内するガイドレールに設けて防火シャッター装置を構成するにあたり、操作ユニットは、前後端部が開口したケース体と、該ケース体の前側開口端に固定される取付けプレートと、ケース体の後側開口端に固定され、前面に基板が固定される奥側カバー体とを備えて構成され、前記基板の前面には、非常閉鎖用スイッチ、受信部、復帰スイッチが縦一列状に設けられ、前記奥側カバー体からは、ガイドレールの空間部を経由して制御部に接続される配線が引き出され、前記取付けプレートには、非常閉鎖用スイッチ、受信部、復帰スイッチに対して前方向に対向するよう第一、第二、第三貫通孔がそれぞれ開設され、第一貫通孔には、ケース体に対して前後方向出没自在に嵌入していて、弾機付勢力を受けて非常閉鎖用スイッチに干渉しない前方の非作用姿勢と弾機付勢力に抗して後方に押圧されることで非常閉鎖用スイッチのスイッチ切換えをする作用姿勢とに変姿するスイッチカバーが設けられ、第二貫通孔には、取付けプレートの後面に宛てがわれることで該第二貫通孔を覆蓋をするカバー体が設けられ、第三貫通孔には、上下方向移動自在に設けられ、下方に押し下げ変位することで該第三貫通孔が開放されて前記復帰スイッチのスイッチ切換えができるスイッチ窓が設けられていることを特徴とする防火シャッター装置。
- 非常閉鎖用スイッチは、開閉機の制御部を通常動作モードから非常閉鎖モードに切換えるものとし、操作ユニットには、通常動作モードにおいて開閉作動するシャッターカーテンを停止する停止スイッチが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の防火シャッター装置。
- 操作ユニットには、受信部の受信状態を表示する表示ランプが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の防火シャッター装置。
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