以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機が適用された弾球遊技機1の遊技盤2の正面図である。弾球遊技機1は、遊技盤2と、遊技盤2を保持する前枠(図示しない)とを備えている。前枠の前面下部右方には、発射装置(発射手段。図示しない)から発射される遊技球の勢いを調節するためのハンドル(図示しない)が配設されている。ハンドルは、前枠に回転可能に保持されている。遊技者が、弾球遊技機1に回転可能に備えられたハンドルを把持して回転操作することにより、発射装置から遊技盤2に向けて遊技球を発射することができ、また、ハンドルの回転角度を調整することにより、遊技盤2に向けて発射される遊技球の勢いを調節することができる。
遊技盤2の盤面には、発射装置から発射された遊技球を、遊技盤2の上方(左側上部)に導くための略円弧状のガイドレール3が配設されている。遊技盤2の盤面には、多数本の障害釘60が配設されており、遊技盤2の左側上部からガイドレール3に沿って右斜め上方に向けて放たれた遊技球は、遊技盤2の盤面に沿って多数本の障害釘60の間を通って流下していく。
遊技盤2の中央部には、液晶表示ユニット(演出装置)4が配設されている。液晶表示ユニット4は、弾球遊技機1の遊技中に、停止または変動中の演出図柄や所定のメッセージなどを表示するためのものである。液晶表示ユニット4の周囲は、フレーム(図示しない)によって取り囲まれている。このフレームの前面には、洋剣をモチーフとした装飾部材5が取り付けられている。
遊技盤2の下部には、第1特別図柄始動口(特別図柄始動部)6および第2特別図柄始動口(特別図柄始動部)7が上下に並べて配設されている。第1特別図柄始動口6および第2特別図柄始動口7は、それぞれ、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球が入球可能に設けられている。
図2は、遊技盤2における第1特別図柄始動口6および第2特別図柄始動口7を含む部分の構成を示す拡大正面図である。以下、この部分を、図1および図2を参照して説明する。
遊技盤2には、第2特別図柄始動口7に関連して、1対の羽根8Aを含む電動チューリップ役物(可変始動入賞手段)8が配設されている。電動チューリップ役物8は、通常、図2(a)に示すような各羽根8Aの先端部が互いに接近した状態(第2可変状態。以下、図2(b)に示す状態を「狭窄状態」という。)に窄められている。遊技盤2には、各羽根8Aの狭窄状態における電動チューリップ役物8の間に形成された空間の上方に、第1特別図柄始動口6を区画する入球役物9が配置されている。つまり、電動チューリップ役物8の狭窄状態(図2(a)に示す状態)では、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球の第2特別図柄始動口7への入球が、第1特別図柄始動口6の入球役物9により阻止された状態となる。これにより、第2特別図柄始動口7が閉塞される。
そして、図2(a)に示す状態から電動チューリップ役物8の各羽根8Aの先端部が、互いに離間するように拡開されると(第1可変状態)、図2(b)に示すように、第1特別図柄始動口6の入球役物9の左右両側に、第2特別図柄始動口7に向かう通路10が形成される。すなわち、通路10を通って第2特別図柄始動口7に遊技球が入球可能になる。これにより、第2特別図柄始動口7が開放される。電動チューリップ役物8が拡開された状態(以下、図 2(b)に示す状態を「拡開状態」という。)では、電動チューリップ役物8が狭窄状態にあるときよりも、第2特別図柄始動口7への遊技球の入球頻度が高い。
なお、電動チューリップ役物8の構成はこれに限定されるものではなく、たとえば、前後方向に出退する構成であってもよいし、次に述べる大入賞口開閉役物13,14と同様に回動軸を中心として手前側に傾倒する構成であってもよい。
第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7に遊技球が入ると、予め定める個数(たとえば、第1特別図柄始動口6への遊技球入球に対しては3球、および第2特別図柄始動口7への遊技球入球に対しては5球)の賞球が、賞球払出装置50(図3参照)から払い出される。また、第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7への遊技球の入球に伴って、特別利益状態(特定遊技状態)を実行するか否かを決定するための大当たり抽選(特別利益状態抽選)が実行される。
図1に示すように、第2特別図柄始動口7の下方には、たとえば、左右に長い長方形状をなす第1大入賞口11が配設されている。第1大入賞口11は、左右方向に関して、複数個(たとえば3〜4個)の遊技球が同時に入球可能なサイズに形成されている。第1大入賞口11に関連して、第1大入賞口11を開閉可能な第1大入賞口開閉役物13が設けられている。第1大入賞口開閉役物13は、遊技盤2の盤面に沿った状態で第1大入賞口11を閉塞して、第1大入賞口11に遊技球が入るのを阻止することができる一方、この状態から第1大入賞口11の下端縁に沿って配置された回動軸(図示しない)を中心に手前側に傾倒することにより、第1大入賞口11を開放して、第1大入賞口11上に流下してくる遊技球を第1大入賞口11内に導き入れることができる。
遊技盤2の右下部には、たとえば、左右に長い長方形状をなす第2大入賞口12が配設されている。第2大入賞口12は、第1および第2特別図柄始動口6,7の右方に位置している。第2大入賞口12は、左右方向に関して、複数個(たとえば2〜3個)の遊技球が同時に入球可能なサイズに形成されている。第2大入賞口12の左右方向に関するサイズは、第1大入賞口11よりもやや小さい。第2大入賞口12に関連して、第2大入賞口12を開閉可能な第2大入賞口開閉役物14が設けられている。第2大入賞口開閉役物14は、遊技盤2の盤面に沿った状態で第2大入賞口12を閉塞して、第2大入賞口12に遊技球が入るのを阻止することができる一方、この状態から第2大入賞口12の下端縁に沿って配置された回動軸(図示しない)を中心に手前側に傾倒することにより、第2大入賞口12を開放して、第2大入賞口12上に流下してくる遊技球を第2大入賞口12内に導き入れることができる。第1大入賞口11または第2大入賞口12に遊技球が入球すると、予め定める個数(たとえば、第1または第2大入賞口11,12への遊技球入球に対してともに10球)の賞球が、賞球払出装置50(図3参照)から払い出される。
なお、第1大入賞口開閉役物13や第2大入賞口開閉役物14の構成はこれに限定されるものではなく、たとえば、前後方向に出退する構成であってもよいし、電動チューリップ役物8と同様に、1対の羽根を備えており、各羽根が狭窄状態と拡開状態との間で姿勢変更可能な構成であってもよい。
遊技盤2の右部(液晶表示ユニット4の右方)には、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球が通過可能な普通図柄ゲート(普通図柄始動手段)15が配設されている。普通図柄ゲート15は、第2大入賞口12の右上に位置している。普通図柄ゲート15を遊技球が通過すると、第2特別図柄始動口7を開放するか否か(電動チューリップ役物8を拡開状態にするか否か)を決定するための普通図柄抽選(普通利益状態抽選)が実行される。普通図柄抽選により第2特別図柄始動口7を開放すると決定される確率(普通図柄抽選の当選確率)は、後述するサポート遊技の非実行時ではたとえば1/100、後述するサポート遊技中ではたとえば1/1.1である。具体的には、遊技球の普通図柄ゲート15に対する通過に応じて、普通図柄抽選用乱数値が取得される。
また、遊技盤2の盤面における普通図柄ゲート15の周辺の障害釘60は、普通図柄ゲート15の周辺に到達した遊技球を第2特別図柄始動口7の周辺に向けて導くように植設されている。そのため、普通図柄ゲート15やその近傍領域を通過した遊技球の多くが、第2特別図柄始動口7の周辺(すなわち遊技盤2の下部)に導かれる。
遊技盤2の上部には、ガイドレール3の上部と液晶表示ユニット4との間に、アナログ式の時計を模した時計役物17が演出装置として配設されている。時計役物17は、遊技盤2の盤面と平行に配置された円形の文字盤18と、文字盤18上に、それぞれ回転可能に設けられた長針19および短針20とを備えている。文字盤18には、実際の時計の文字盤を模して、周方向の全域に渡って等間隔に「1」〜「12」の数字(ローマ数字)が付されており、長針19および短針20は、これらの数字を指し示すことができるようになっている。長針19には、モータや歯車などを含む構成の時計役物駆動部25(図3参照)の駆動力が付与されるようになっている。また、長針19に付与された駆動力(回転駆動力)を短針20に付与する伝達機構(図示せず)が設けられている。時計役物駆動部25から長針19に付与された駆動力によって長針19が回転駆動されるとともに、この長針19の回転に伴って短針20が回転する。実際の時計と同様、長針19が1周回転することに伴って、短針20が1/12周回転する。
遊技盤2の右上部におけるガイドレール3の外側領域には、第1特別図柄表示手段21、第2特別図柄表示手段22、特別図柄用保留表示手段23、普通図柄表示手段24、普通図柄用保留表示手段26および遊技状態表示部27が配設されている。遊技盤2の右上部から右下方向に向けて、これらの表示手段21,22,23,24,26,27が、一列にこの順で並んでいる。
第1特別図柄表示手段21は、第1特別図柄を変動表示させることにより、第1特別図柄始動口6への遊技球の入球に対して実行される大当たり抽選の結果を表示するためのものである。第1特別図柄表示手段21は、たとえば7セグメント表示器によって構成されている。第1特別図柄表示手段21において、第1特別図柄の図柄変動動作(第1識別情報の可変表示)は、各図柄が「8」と「−」との間で交互に高速で切り換わることにより実現される。第1特別図柄始動口6に遊技球が入ると、第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の実行が開始される。この図柄変動動作は、所定の図柄変動時間の経過後に停止される。大当たり抽選の結果が大当たり(特別利益状態を実行すると決定)である場合には、第1特別図柄表示手段21に、予め定める第1特別図柄(特定表示結果。「11」、「12」、「13」および「14」のうちいずれか1つ)が停止表示される。一方、大当たり抽選の結果がはずれである場合は、第1特別図柄表示手段21にはずれ図柄として、第1特別図柄(たとえば「−−」や「−1」)が停止表示される。
第2特別図柄表示手段22は、第2特別図柄を変動表示させることにより、第2特別図柄始動口7への遊技球の入球に対して実行される大当たり抽選の結果を表示するためのものである。第2特別図柄表示手段22は、たとえばセグメント表示器によって構成されている。第2特別図柄表示手段22において、第2特別図柄の図柄変動動作(第2識別情報の可変表示)は、各図柄が「8」と「−」との間で交互に高速で切り換わることにより実現される。第2特別図柄始動口7に遊技球が入ると、第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の実行が開始される。この図柄変動動作は、所定の図柄変動時間の経過後に停止される。大当たり抽選の結果が当たり(特別利益状態を実行すると決定)である場合には、第2特別図柄表示手段22に、予め定める第2特別図柄(特定表示結果。「21」、「22」、「23」および「24」のうちいずれか1つ)が停止表示される。一方、大当たり抽選の結果がはずれである場合は、第2特別図柄表示手段22にはずれ図柄として、第2特別図柄(たとえば「−−」や「−1」)が停止表示される。
第1および第2特別図柄表示手段21,22における図柄変動動作中または特別利益状態中に、第1特別図柄始動口6に遊技球が入った場合には、その入球に対する第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作が最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。また、第1および第2特別図柄表示手段21,22の図柄変動動作中または特別利益状態中に、第2特別図柄始動口7に遊技球が入った場合には、その入球に対する第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作が最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。
保留された第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作は、実行中の第1特別図柄表示手段21または第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の実行が終了し、かつ保留されている第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作が全て終了した後に(第1開始条件が成立)、保留された順序に従って実行される。また、保留された第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作は、実行中の第1特別図柄表示手段21または第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の実行が終了した後に(第2開始条件が成立)、保留された順序に従って実行される。
特別図柄用保留表示手段23は、保留されている第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の数および保留されている第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の数をそれぞれ表示するためのものである。特別図柄用保留表示手段23は、たとえば2つの7セグメント表示器によって構成されている。保留されている第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の数が、特別図柄用保留表示手段23の一方の表示器に表示されるようになっている。また、保留されている第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の数が、特別図柄用保留表示手段23の他方の表示器に表示されるようになっている。
普通図柄表示手段24は、特別図柄用保留表示手段23に隣接して並べられた発光可能な2つのランプにより構成されている。遊技球が普通図柄ゲート15を通過すると、普通図柄表示手段24の図柄変動動作の実行が開始される。普通図柄表示手段24の図柄変動動作は、2つのランプのうち点灯状態にあるランプが高速で交互に切り換わることにより表示される。普通図柄表示手段24の図柄変動動作は、所定時間(後述するサポート遊技中はたとえば2.7秒間、サポート遊技の非実行時はたとえば27秒間)の経過後に停止され、2つのランプのうち一方のランプのみが点灯した状態となる。普通図柄抽選に当選した場合は、2つのランプのうち当たりのランプが点灯するとともに、その後、電動チューリップ役物8が拡開状態とされ、第2特別図柄始動口7が所定時間(たとえば、サポート遊技中は2.0秒間を2回繰り返し実行、サポート遊技の非実行時は0.2秒間を1回)だけ開放される。一方、普通図柄抽選に外れた場合は、2つのランプのうち外れのランプが点灯し、第2特別図柄始動口7は閉塞状態のまま維持される。
普通図柄表示手段24の図柄変動動作中または電動チューリップ役物8の拡開動作中に、遊技球が普通図柄ゲート15を通過した場合には、その遊技球の通過に対する普通図柄表示手段24の図柄変動動作が最大保留数(たとえば4つ)まで保留可能となっている。保留された普通図柄表示手段24の図柄変動動作は、実行中の普通図柄表示手段24の図柄変動動作の実行が終了した後に、保留された順序に従って実行される。保留されている普通図柄表示手段24の図柄変動動作の回数は、普通図柄用保留表示手段26に表示される。
普通図柄用保留表示手段26は、普通図柄表示手段24に隣接して並べられた発光可能な2つのランプにより構成されている。各ランプの点灯/消灯パターンの組み合わせにより、保留されている図柄変動動作の回数が表示される。
弾球遊技機1には確率変動遊技(高確率状態)が用意されている。確率変動遊技では、大当たり抽選により特別利益状態を実行すると決定される確率(特定遊技状態に制御される確率。大当たり確率)は、たとえば1/49に設定されている。また、確率変動遊技の非実行時における大当たり確率は、確率変動遊技中における大当たり確率よりも低い確率、たとえば1/50に設定されている。確率変動遊技中における大当たり確率は、確率変動遊技の非実行時における大当たり確率よりも高いもの、確率変動遊技の非実行時における大当たり確率と極めて近似している。そのため、確率変動遊技中(高確率)と確率変動遊技の非実行時(低確率)との間で、大当たりのし易さはほとんど変わらない。
また、弾球遊技機1には、サポート遊技(高頻度状態)が用意されている。サポート遊技の非実行時には、普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段24の図柄変動時間がたとえば27秒間であり、普通図柄抽選の当選確率がたとえば1/100であり、普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口7の開放(電動チューリップ役物8の拡開)回数がたとえば1回、各開放に要する時間がたとえば0.2秒間である。したがって、弾球遊技機1では、サポート遊技の非実行時は、電動チューリップ役物8はめったに拡開状態にならず、そのため、遊技盤2を流下する遊技球は、第2特別図柄始動口7にほとんど入球しない。
これに対し、サポート遊技では、普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段24の図柄変動時間がたとえば2.7秒間であり、普通図柄抽選の当選確率がたとえば1/1.1であり、普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口7の開放回数がたとえば2回、各開放に要する時間がたとえば2.0秒間である。
このようにサポート遊技中では、サポート遊技の非実行時と比較して、普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対する普通図柄表示手段24の図柄変動時間が短く、普通図柄抽選の当選確率が高く、かつ普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口7の開放度合い(開放回数および各開放に要する時間を含む。)が高い。したがって、サポート遊技中には、電動チューリップ役物8が頻繁に拡開状態になり、遊技盤2の盤面を流下する遊技球が第1特別図柄始動口6よりも第2特別図柄始動口7に入球し易くなる。
また、サポート遊技中における特別図柄始動口6,7への遊技球の入球に対する特別図柄表示手段21,22の図柄変動時間がサポート遊技の非実行時よりも短縮されているので、各サポート遊技を「時短遊技」と言い換えることもできる。
この弾球遊技機1では、サポート遊技と確率変動遊技とは互いに独立している。具体的には、サポート遊技と確率変動遊技とを並行して(同時に)実行することができ、サポート遊技および確率変動遊技の一方のみを実行することができ、サポート遊技および確率変動遊技の双方を実行しないこともできる。確率変動遊技はサポート遊技中であるか否かによらずに発生し、またサポート遊技中であるか否かによらずに終了するようになっている。また、サポート遊技は確率変動遊技中であるか否かによらずに発生し、また確率変動遊技中であるか否かによらずに終了するようになっている。そのため、弾球遊技機1の内部状態(モード)として、確率変動遊技中でありかつサポート遊技中である状態、確率変動遊技中でありかつサポート遊技の非実行時である状態、確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技中である状態、および確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技の非実行時である状態の4つが用意されている(存在している)。
大当たり抽選の結果は前述のように特別図柄表示手段21,22だけでなく、液晶表示ユニット4にも表示される。すなわち、特別図柄表示手段21,22における特別図柄の図柄変動動作中は、液晶表示ユニット4による演出図柄の図柄変動動作が実行される。大当たり抽選の結果が大当たりであるときは、演出図柄の図柄変動動作の終了後、大当たり用の演出図柄が液晶表示ユニット4に停止表示される。一方、大当たり抽選の結果がはずれであるときは、演出図柄の図柄変動動作の終了後、はずれ用の演出図柄が液晶表示ユニット4に停止表示される。
具体的には、液晶表示ユニット4の表示画面内には、3つの図柄表示位置(表示位置4 L(図32および図34参照)、表示位置4C(図32および図34参照)、表示位置4R(図32および図34参照))がたとえば左右に並んで設定されており、その3つの図柄表示位置に、それぞれ複数種類の図柄(例えば「1」〜「9」の数字)を変動表示できるようになっている。
大当たり抽選結果の表示に際しては、まず、その3つの図柄表示位置4L,4C,4Rに表示される演出図柄(たとえば0〜9の数字)が高速で変動し、演出図柄の図柄変動動作の実行が開始される。そして、所定時間が経過すると、3つの図柄表示位置4L,4C,4Rにおける図柄変動動作が予め定める順序で停止されていき、最終的に、各図柄表示位置4L,4C,4Rに1つの演出図柄が停止した状態で表示されることにより、大当たり抽選の結果を表す演出図柄の組合せが液晶表示ユニット4に表示される。
なお、液晶表示ユニット4における演出態様には、液晶表示ユニット4の表示画面内の2つの図柄表示位置4L,4C,4Rに演出図柄が停止表示され、残り1つの図柄表示位置4L,4C,4Rに演出図柄が停止表示されることによって大当たりかはずれかが判明するいわゆるリーチ状態を経ないで、3つの図柄表示位置4L,4C,4Rにはずれ用の演出図柄が表示される図柄変動動作(通常変動はずれ)と、ノーマルリーチを経た後に、3つの図柄表示位置4L,4C,4Rに大当たり用の演出図柄またははずれ用の演出図柄が表示される図柄変動動作(ノーマルリーチ・はずれ、ノーマルリーチ・当たり)と、スーパーリーチを経た後に、3つの図柄表示位置4L,4C,4Rに大当たり用の演出図柄またははずれ用の演出図柄が表示される図柄変動動作(スーパーリーチ・はずれ、スーパーリーチ・当たり)とが含まれる。
ノーマルリーチとは、残り1つの図柄表示位置(たとえば4C(図32および図34参照))における演出図柄がゆっくりとほぼ一定の速度で変動した後に停止するようなリーチである。スーパーリーチとは、たとえば、残り1つの図柄表示位置4Cにおける演出図柄が、ノーマルリーチよりも長い種々の変動速度で変動した後に停止するようなリーチである。
特別利益状態中は、第1大入賞口開閉役物13の揺動により第1大入賞口11が開放されるか、または、第2大入賞口開閉役物14の揺動により第2大入賞口12が開放される。弾球遊技機1には特別利益状態として、第1特別利益状態、第2特別利益状態および第3特別利益状態の3種類が用意されている。
第1特別利益状態では、所定時間(たとえば30秒間)が経過するまで、または第1大入賞口11に予め定める最大入賞口数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで、第1大入賞口11を開放するといった開放動作を1つのラウンド遊技として、このような開放動作がラウンド遊技間インターバル(たとえば1.0秒間)を挟んで多数のラウンド遊技(たとえば14ラウンド)行われる。1回の第1特別利益状態における遊技者が獲得可能な賞球は、たとえば約1400個(10(個/球)×10(球/ラウンド遊技)×14(ラウンド))である。
第2特別利益状態では、所定時間(たとえば30秒間)が経過するまで、または第2大入賞口12に予め定める最大入賞口数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで第2大入賞口12を開放するといった開放動作を1つのラウンド遊技として、このような開放動作がラウンド遊技間インターバル(たとえば1.0秒間)を挟んで少数のラウンド遊技の数(たとえば2ラウンド)だけ行われる。1回の第2特別利益状態における遊技者が獲得可能な賞球は、たとえば約200個(10(個/球)×10(球/ラウンド遊技)×2(ラウンド))である。
第3特別利益状態では、所定時間(たとえば0.1秒間)が経過するまで、または第2 大入賞口12に予め定める最大入賞口数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで第2大入賞口12を開放するといった開放動作を1つのラウンド遊技として、このような開放動作がラウンド遊技間インターバル(たとえば1.0秒間)を挟んで少数のラウンド遊技の数(たとえば2ラウンド)だけ行われる。この第3特別利益状態において遊技者が獲得可能な賞球はほぼゼロである。つまり、第3特別利益状態は、特別利益状態とはいうもの、遊技者に実質的な利益は付与されない。そのため、遊技者は、第3特別利益状態を実質的な特別利益状態とは認識していない。
各特別利益状態では、当該特別利益状態の発生(たとえば、第1または第2特別図柄表示手段21,22に大当たり用の第1または第2特別図柄が停止表示されたタイミング)から予め定める長さの開始インターバルが経過するのを待ってから、最初のラウンド遊技(すなわち開放動作)が開始される。また、最後のラウンド遊技の開放動作の終了(たとえば入賞口11,12の閉塞)から予め定める長さの終了インターバルが経過するのを待ってから、特別利益状態が終了する。
遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球のうち、第1特別図柄始動口6、第2特別図柄始動口7、第1大入賞口11または第2大入賞口12のいずれにも入球しなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤2の下部に形成されたアウト口28から機内に回収される。
図3は、弾球遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。
弾球遊技機1は、遊技の動作制御を司る主制御基板30と、主制御基板30に、それぞれ当該主制御基板30からの信号を入力可能に接続された演出制御基板31および払出制御基板32とを備えている。また、演出制御基板31には、当該演出制御基板31からの信号を入力可能に液晶制御基板33が接続されている。各制御基板30,31,32,33にはたとえばマイクロコンピュータが実装されている。
主制御基板30に実装されたマイクロコンピュータは、CPU(高確率状態制御手段、高頻度状態制御手段、第1始動情報取得手段、第2始動情報取得手段)34およびメモリ35を備えている。
メモリ35は、特別図柄−特別利益状態種別テーブル記憶部40と、第1特別図柄用始動メモリ(第1記憶手段)41と、第1特別図柄用保留カウンタ42と、第2特別図柄用始動メモリ(第2記憶手段)43と、第2特別図柄用保留カウンタ44と、普通図柄用始動メモリ45と、普通図柄用保留カウンタ46と、確率変動フラグ47と、サポート遊技フラグ48と、サポート遊技回転数カウンタ49と、リミッタ管理フラグ51と、リミッタカウンタ52と、次回迄継続フラグ60とを備えている。
特別図柄−特別利益状態種別テーブル記憶部40は、後述する特別図柄−特別利益状態種別テーブル(図12および図13参照)を記憶している。
第1特別図柄用始動メモリ41には、第1特別図柄始動口6への遊技球入球に対して実行される大当たり抽選の結果が格納される。この場合における「大当たり抽選の結果」とは、第1特別図柄始動口6に入球したことに基づいて取得された乱数値(大当たり判定用乱数値、大当たり図柄決定用乱数値および変動パターン選択用乱数値)を意味する(以下、これらの乱数値をまとめて「始動記憶」(始動情報)という場合がある。)。しかしながら、これらの乱数値の格納に代えて、取得した乱数値を予め定める大当たり当選値と比較判定することによる当落の結果自体を格納するようにしてもよいのはもちろんのことである。
第1特別図柄用始動メモリ41には、始動記憶を最大でたとえば5つまで記憶可能であり、そのうちの1つは第1特別図柄表示手段21の図柄変動の実行用として、残りの4つは第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の保留用として記憶する。
第1および第2特別図柄表示手段21,22の図柄変動動作中でなく、特別利益状態中でなく、かつ第1および第2特別図柄表示手段21,22の図柄変動動作の保留もない状 態で、第1特別図柄始動口6に遊技球が入球した場合には、その入球に応じて取得された始動記憶は、第1特別図柄用始動メモリ41に実行用として記憶される。その後すみやかに、その始動記憶に含まれる大当たり判定乱数値と大当たり数値とが比較され、かつその大当たり判定結果に応じた第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の実行が開始される。一方、第1もしくは第2特別図柄用始動メモリ41,43に実行用として始動記憶が既に記憶されている状態、第1もしくは第2特別図柄表示手段21,22の図柄変動動作中、または特別利益状態中に、第1特別図柄始動口6に遊技球が入球した場合には、その入球に応じて取得された始動記憶は、第1特別図柄用始動メモリ41に保留用として記憶され、その保留用として記憶されている始動記憶の個数が、第1特別図柄用保留カウンタ42によりカウントされる。
第1特別図柄用始動メモリ41に保留用として記憶されている始動記憶は、実行用として記憶されている始動記憶に対応する第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の実行が終了すると、第2特別図柄用始動メモリ43に実行用として始動記憶が既に記憶されておらず、第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作中でなく、かつ特別利益状態中でないことを条件として、実行用として順次繰り上げられる。これにより、保留されていた始動記憶に対応した第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作が順次実行される。
第2特別図柄用始動メモリ43には、第2特別図柄始動口7への遊技球入球に対して実行される大当たり抽選の結果が格納される。この場合における「大当たり抽選の結果」とは、第2特別図柄始動口7に入球したことに基づいて取得された乱数値(大当たり判定用乱数値、大当たり図柄決定用乱数値および変動パターン選択用乱数値)を意味する(以下、これらの乱数値をまとめて「始動記憶」(始動情報)という場合がある。)。しかしながら、これらの乱数値の格納に代えて、取得した乱数値を予め定める大当たり当選値と比較判定することによる当落の結果自体を格納するようにしてもよいのはもちろんのことである。
第2特別図柄用始動メモリ43には、すなわち始動記憶を最大で5つまで記憶可能であり、そのうちの1つは第2特別図柄表示手段22の図柄変動の実行用として、残りの4つは第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の保留用として記憶する。第1および第2特別図柄表示手段21,22の図柄変動動作中でなく、特別利益状態中でなく、かつ第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の保留もない状態で、第2特別図柄始動口7に遊技球が入球した場合には、その入球に応じて取得された始動記憶は、第2特別図柄用始動メモリ43に実行用として記憶され、その後すみやかに、その始動記憶に含まれる大当たり判定乱数値と大当たり数値とが比較され、かつその大当たり判定結果に応じた第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の実行が開始される。一方、第2特別図柄用始動メモリ43に実行用として始動記憶が既に記憶されている状態、第1もしくは第2特別図柄表示手段21,22の図柄変動動作中、または特別利益状態中に、第2特別図柄始動口7に遊技球が入球した場合には、その入球に対して取得された始動記憶は、第2特別図柄用始動メモリ43に保留用として記憶され、その保留用として記憶されている始動記憶の個数が、第2特別図柄用保留カウンタ44によりカウントされる。第2特別図柄用始動メモリ43に保留用として記憶されている始動記憶は、実行用として記憶されている始動記憶に対応する第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の実行が終了すると、第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作中でなくかつ特別利益状態中でないことを条件として、実行用として順次繰り上げられる。これにより、保留されていた始動記憶に対応した第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作が順次実行される。
普通図柄用始動メモリ45には、普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対して実行される普通図柄抽選の結果が格納される。この場合における「普通図柄抽選の結果」とは、普通図柄ゲート15に入球したことに基づき取得された普通図柄判定用乱数値のことを指 す。しかしながら、この普通図柄判定用乱数値の格納に代えて、取得した普通図柄判定用乱数値を予め定める普通図柄当たり数値と比較判定することによる当落の結果自体を格納するようにしてもよいのはもちろんのことである。
普通図柄用始動メモリ45には、普通図柄判定用乱数値の結果を最大で5つまで記憶可能であり、そのうちの1つは普通図柄表示手段24の図柄変動の実行用として、残りの4つは普通図柄表示手段24の図柄変動動作の保留用として記憶できる。普通図柄表示手段24の図柄変動動作が行われておらず、電動チューリップ役物8の拡開動作中でなく、かつ普通図柄表示手段24の図柄変動動作の保留もない状態で、遊技球が普通図柄ゲート15を通過した場合には、その通過に応じて取得された普通図柄判定用乱数値は、普通図柄用始動メモリ45に実行用として記憶され、その後すみやかに、その普通図柄判定用乱数値と普通図柄当たり数値とが比較され、かつその当たり判定結果に応じた普通図柄表示手段24の図柄変動動作が実行される。一方、普通図柄用始動メモリ45に実行用の普通図柄判定用乱数値が既に記憶されている状態、または電動チューリップ役物8の拡開動作中に、普通図柄ゲート15を遊技球が通過した場合には、その通過に応じて取得された普通図柄判定用乱数値は、普通図柄用始動メモリ45に保留用として記憶され、その保留用として記憶されている普通図柄判定用乱数値の個数が、普通図柄用保留カウンタ46によりカウントされる。普通図柄用始動メモリ45に保留用として記憶されている普通図柄判定用乱数値は、実行用の普通図柄判定用乱数値に対応する普通図柄表示手段24の図柄変動動作の実行が終了すると、電動チューリップ役物8の拡開動作中でないことを条件として、実行用として順次繰り上げられる。これにより、保留されていた普通図柄判定用乱数値に応じた普通図柄表示手段24の図柄変動動作が順次実行される。
確率変動フラグ47は、確率変動遊技中であるか否かを記憶するためのものであって、確率変動遊技中はたとえば「1」が格納されるとともに、確率変動遊技の非実行時はたとえば「0」が格納される。
サポート遊技フラグ48は、サポート遊技中であるか否かを記憶するためのものであって、サポート遊技中はたとえば「1」が格納されるとともに、サポート遊技の非実行時はたとえば「0」が格納される。
サポート遊技回転数カウンタ49は、サポート遊技中における残りの図柄変動動作の回数を計数するためのものである。
リミッタ管理フラグ51は、確率変動遊技の継続回数が予め定める回数(たとえば5回)に達しているか否かを記憶するためのものであって、確率変動遊技の継続回数が最大継続回数(たとえば5回)に達しているときはたとえば「1」が格納され、確率変動遊技の継続回数が4回以下であるときはたとえば「0」が格納される。具体的には、次に述べるリミッタカウンタ52の値が「5」に達したとき、リミッタ管理フラグ51の値が「0」から「1」に切り換わるようになっている。
リミッタカウンタ52は、確率変動遊技の継続回数、すなわち後述する確変図柄で大当たりに連続当選した回数を計数するための加算式のカウンタである。
次回迄継続フラグ60は、実行中のサポート遊技が次回の大当たりの成立まで継続して実行されるサポート遊技であるか否かを記憶するためのものである。次回の大当たりの成立まで継続して実行されるサポート遊技中はたとえば「1」が格納されるとともに、サポート遊技の非実行時または回数切りのサポート遊技の非実行時はたとえば「0」が格納される。
主制御基板30には、普通図柄ゲート15への遊技球の通過を検出する普通図柄ゲート通過センサ55からの検出出力、第1特別図柄始動口6への遊技球の入球を検出する第1特別図柄始動口入球センサ56からの検出出力、第2特別図柄始動口7への遊技球の入球 を検出する第2特別図柄始動口入球センサ57からの検出出力、第1大入賞口11への遊技球の入球を検出する第1大入賞口入球センサ58からの検出出力、第2大入賞口12への遊技球の入球を検出する第2大入賞口入球センサ59からの検出出力などが入力される。
主制御基板30には、第1大入賞口開閉役物13、第2大入賞口開閉役物14、第1特別図柄表示手段21、第2特別図柄表示手段22、特別図柄用保留表示手段23、普通図柄表示手段24、普通図柄用保留表示手段26、遊技状態表示部27および電動チューリップ役物8などが、制御対象として接続されている。
払出制御基板32には、たとえば賞球払出装置50が制御対象として接続されている。また、液晶制御基板33は、演出インターフェイス基板67を介して演出制御基板31に接続されている。液晶制御基板33には、液晶表示ユニット4が制御対象として接続されている。
主制御基板30は、たとえば、コマンド中継基板(図示しない)および演出インターフェイス基板67を介して演出制御基板31に接続されている。主制御基板30から出力された制御コマンドは、コマンド中継基板および演出インターフェイス基板67をそれぞれ介して演出制御基板31に与えられる。
演出制御基板31は、主制御基板30からの制御コマンドに基づいて、遊技盤2や前枠(図示しない)前面に設けられたランプ類(図示しない)の点灯(点滅)/消灯制御や、スピーカ群(図示しない)の音声出力制御、時計役物駆動部25の駆動制御をそれぞれ行う。
また、演出制御基板31は、主制御基板30からの制御コマンドに基づいて、液晶表示ユニット4の具体的な演出内容を決定し、その演出内容が記された制御コマンドを出力する。演出制御基板31から出力される制御コマンドは、演出インターフェイス基板67を介して液晶制御基板33に与えられる。液晶制御基板33は、演出制御基板31から送出される制御コマンド(この場合、液晶制御用のコマンド)に基づいて液晶表示ユニット4の表示を制御する。
また、払出制御基板32は、主制御基板30からの制御コマンド(この場合、払出制御用のコマンド)に基づいて、賞球払出装置50の払出し動作を制御する。
また、主制御基板30には、メモリ35に含まれるRAMに記憶されているデータ(情報)をクリア(リセット)するためのRAMクリアスイッチ(図示しない)が配設されている。この主制御基板30では、第1特別図柄用始動メモリ41、第1特別図柄用保留カウンタ42、第2特別図柄用始動メモリ43、第2特別図柄用保留カウンタ44、普通図柄用始動メモリ45、普通図柄用保留カウンタ46、確率変動フラグ47、サポート遊技フラグ48、サポート遊技回転数カウンタ49、リミッタ管理フラグ51、リミッタカウンタ(継続回数計数手段)52、次回迄継続フラグ60などがRAMに設けられている。
主制御基板30には電源基板(図示しない)が接続されており、主制御基板30に設けられたRAMクリアスイッチを操作しながら、電源基板に配設された電源スイッチ(図示しない)をオンして電源を立ち上げることにより、主制御基板30のRAMに記憶されているデータがクリアされるようになっている。そして、このRAMクリア後は、弾球遊技機1の内部状態は、初期状態、すなわち確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技の非実行時である状態に復帰するようになっている。
図4は、演出制御基板31および演出インターフェイス基板67に関連する部分における電気的構成を示すブロック図である。
弾球遊技機1には、先読み予告機能が搭載されている。この実施形態で採用される先読み予告の一例として、液晶表示ユニット4における保留球表示において、先読み予告の対象になる保留球表示を、通常の表示色(たとえば緑色)ではなく、特定の表示色(たとえば赤色)で表示するものを例示することができる。この先読み予告は、演出制御基板31において、その制御および管理が行われている。演出制御基板31に実装されたマイクロコンピュータ80は、前述のようにCPU81、RAM82およびROM83を備えている。RAM82には、予告内容記憶領域84、第1保留メモリ85、第1保留数カウンタ86、第2保留メモリ87、第2保留数カウンタ88、先読み予告フラグ89、確率変動フラグ90、サポートフラグ91、第1残回数カウンタ92、第2残回数カウンタ93などが設けられている。
ROM83は、先読み予告の実行のためのデータを記憶するためのデータ記憶部、先読み予告の実行の可否や内容を決定するための予告抽選テーブルなどを備えている。データ記憶部には、液晶表示ユニット4表示用の先読み予告の演出画像データや、音声出力用の先読み予告の演出音声データなどが記憶されている
予告内容記憶領域84は、先読み予告が実行される場合に、決定された先読み予告の具体的な態様を記憶しておくための記憶領域である。CPU81は予告内容記憶領域84を参照しつつ、先読み予告を実行する。
図5は、第1および第2保留メモリ85,87の構成を示す図である。第1および第2保留メモリ85,87には、それぞれ先読み情報が格納されるようになっている。第1保留メモリ85は、第1特別図柄用始動メモリ41に記憶された始動記憶の内容を表す先読み情報を記憶可能に設けられている。第1保留メモリ85に記憶される先読み情報は、第1特別図柄用始動メモリ41に記憶される始動記憶に1対1に対応付けられている。第2保留メモリ87は、第2特別図柄用始動メモリ43に記憶された始動記憶の内容を表す先読み情報を記憶可能に設けられている。第2保留メモリ87に記憶される先読み情報は、第2特別図柄用始動メモリ43に記憶される始動記憶に1対1に対応付けられている。
第1保留メモリ85は、それぞれ1バイトのデータを格納可能な5つの先読み情報格納領域M1〜M5に分割されている。第1保留メモリ85の5つの先読み情報格納領域M1〜M5は、第1特別図柄用始動メモリ41の実行用の始動記憶に対応する先読み情報を格納しておくための領域(において「今回」と記された領域。以下「読出対象領域」という場合がある。)M1と、第1特別図柄用始動メモリ41の保留用の先読み情報を格納しておくための4つの領域(図5において「保留1」〜「保留4」と記された領域。以下「保留領域」という。)M2〜M5とで構成されている。第1保留メモリ85の4つの先読み情報格納領域M2〜M5には、先読み情報格納領域M2,M3,M4,M5の順に順位がつけられている。
第1特別図柄用始動メモリ41に実行用および/または保留用の始動記憶が新たに記憶される場合には、第1保留メモリ85への先読み情報格納領域M1〜M5への格納が行われる。具体的には、実行用の始動記憶に対応する先読み情報は読出対象領域M1に格納され、また、保留用の始動記憶に対応する先読み情報は保留領域M2〜M5に格納される。
保留領域M2に格納されている先読み情報は、対応する始動記憶が保留用から実行用に繰り上げられた場合には、読出対象領域M1に移される。このとき、保留領域M2よりも後ろの順位の保留領域に先読み情報が格納されている場合には、保留領域M4に格納されている先読み情報が保留領域M3に移され、保留領域M5に格納されている先読み情報が保留領域M4に移される(各保留領域に格納されている先読み情報が1つ若い順位の保留領域に移される)。すなわち、第1保留メモリ85に記憶されている先読み情報のシフトが行われる。
第2保留メモリ87は、それぞれ1バイトのデータを格納可能な5つの先読み情報格納 領域M11〜M15に分割されている。第2保留メモリ87の5つの先読み情報格納領域M11〜M15は、第2特別図柄用始動メモリ43の実行用の始動記憶に対応する先読み情報を格納しておくための領域(において「今回」と記された領域。以下「読出対象領域」という場合がある。)M11と、第2特別図柄用始動メモリ43の保留用の先読み情報を格納しておくための4つの領域(図5において「保留1」〜「保留4」と記された領域。以下「保留領域」という。)M12〜M15とで構成されている。第2保留メモリ87の4つの先読み情報格納領域M12〜M15には、先読み情報格納領域M12,M13,M14,M15の順に順位がつけられている。
第2特別図柄用始動メモリ43に実行用および/または保留用の始動記憶が新たに記憶される場合には、第2保留メモリ87への先読み情報格納領域M11〜M15への格納が行われる。具体的には、実行用の始動記憶に対応する先読み情報は読出対象領域M11に格納され、また、保留用の始動記憶に対応する先読み情報は保留領域M12〜M15に格納される。
保留領域M12に格納されている先読み情報は、対応する始動記憶が保留用から実行用に繰り上げられた場合には、読出対象領域M11に移される。このとき、保留領域M12よりも後ろの順位の保留領域に先読み情報が格納されている場合には、保留領域M14に格納されている先読み情報が保留領域M13に移され、保留領域M15に格納されている先読み情報が保留領域M14に移される(各保留領域に格納されている先読み情報が1つ若い順位の保留領域に移される)。すなわち、第2保留メモリ87に記憶されている先読み情報のシフトが行われる。
図4を再び参照して、第1保留カウンタ86は、第1保留メモリ85の保留領域M2〜M5に記憶されている先読み情報の個数を記憶するためのものである。第1保留カウンタ86の値に基づいて、液晶表示ユニット4の後述する第1保留数表示部101(図32および図34参照)における第1特別図柄用の保留数の表示が行われる。
第2保留カウンタ88は、第2保留メモリ87の保留領域M12〜M15に記憶されている先読み情報の個数を記憶するためのものである。第2保留カウンタ88の値に基づいて、液晶表示ユニット4の後述する第2保留数表示部102(図32および図34参照)における第2特別図柄用の保留数の表示が行われる。
先読み予告フラグ89は、先読み予告の実行中であるか否かを記憶するためのものであって、先読み予告の実行中はたとえば「1」が格納されるとともに、先読み予告の非実行時はたとえば「0」が格納される。
確率変動フラグ90は、弾球遊技機1の内部状態が確率変動遊技中であるか否かを記憶するためのものであって、確率変動遊技中はたとえば「1」が格納されるとともに、確率変動遊技の非実行時はたとえば「0」が格納される。
サポート遊技フラグ91は、弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であるか否かを記憶するためのものであって、サポート遊技中はたとえば「1」が格納されるとともに、サポート遊技の非実行時はたとえば「0」が格納される。
主制御基板30から演出制御基板31に入力される制御コマンドは、弾球遊技機1の現在の内部状態に関する情報(たとえば次に述べるイベントデータ)を有するコマンド(たとえばそれぞれ次に述べる変動パターンコマンド、保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])など)であることもある。このようなコマンドが、演出制御基板31に入力される度に、確率変動フラグ90およびサポート遊技フラグ91の値が、その内部状態に関する情報に基づいて更新される。
第1残回数カウンタ92は、第1特別図柄用始動メモリ41に記憶された始動記憶を対 象とする先読み予告が実行されている場合に、当該実行中の先読み予告の残りの図柄変動動作の回数を計数するためのものである。
第2残回数カウンタ93は、第2特別図柄用始動メモリ43に記憶された始動記憶を対象とする先読み予告が実行されている場合に、当該実行中の先読み予告の残りの図柄変動動作の回数を計数するためのものである。
演出インターフェイス基板67には、バッファ回路201,202などが実装されている。演出制御基板31には、主制御基板30から出力された制御コマンドCMDが演出インターフェイス基板67のバッファ回路201を介して入力されるようになっている。
演出インターフェイス基板67のCPU81は制御コマンドCMD(に含まれる変動パターンコマンド)に基づいて演出抽選を行い、変動パターンコマンドで特定される演出概要に基づいて具体的な演出内容を決定する。この演出内容は、液晶表示ユニット4への表示画像などの表示内容に限られず、ランプ類の点滅によるランプ演出の内容やスピーカ群からの発音などの音声内容を含む。演出制御基板31から送信される制御コマンドCMD´は、バッファ回路202を経由して、そのまま液晶制御基板33や音声を出力するための制御基板などに出力される。
主制御基板30から演出制御基板31に向けて出力される制御コマンドCMDは、1バイト長のデジタルデータであるモードデータと、1バイト長のデジタルデータであるイベントデータとを含む2バイト構成である。そして、各制御コマンドCMDでは、モードデータとイベントデータとは、連続して個別に送受される。モードデータは、演出情報の概要部分を指定するためのものであり、16進数2桁の値を有している。イベントデータは、演出情報の具体的部分を指定するためのものであり、16進数2桁の値を有している。
ところで、主制御基板30から演出制御基板31に送信される制御コマンドCMDには、遊技の実行に関する多種の制御コマンドが含まれている。制御コマンドCMDに含まれるコマンドの一例として、変動パターンコマンドのほか、保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])、大当たり表示開始コマンド(F0**[H])、大当たり表示終了コマンド(F3**[H])などを挙げることができる。
変動パターンコマンドは、主制御基板30が変動パターン選択用乱数値に基づいて決定した変動パターンを、演出制御基板31に対して通知するものである。なお、変動パターンとは、特別図柄表示手段21,22の図柄変動動作に併せて実行される液晶表示ユニット4における演出図柄の図柄変動動作の態様である。
保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])は、特別図柄始動口6,7に遊技球が入球して、第1および第2特別図柄用始動メモリ41,43に記憶されている保留用の始動記憶の数(第1および第2特別図柄用保留カウンタ41,43の値)が増加したことを、演出制御基板31に対して通知するものである。
大当たり表示開始コマンド(F0**[H])は、演出制御基板31に対して、特別利益状態の開始タイミングを伝えるコマンドである。具体的には、特別利益状態における開始インターバルの開始タイミングに併せて、演出制御基板31に大当たり表示開始コマンド(F0**[H])が送信される。
大当たり表示終了コマンド(F3**[H])は、演出制御基板31に対して、特別利益状態の終了を伝えるコマンドである。具体的には、特別利益状態における終了インターバルの開始タイミングに併せて、演出制御基板31に大当たり表示終了コマンド(F3**[H])が送信される。
図6は、大当たり表示開始コマンド(F0**[H])を説明する図である。大当たり表示開始コマンドのモードデータは、「F0[H]」に統一されている。
図6に示すように、大当たり表示開始コマンドのイベントデータは、当該コマンドの対象である特別利益状態の実行後における弾球遊技機1の内部状態、すなわち確率変動遊技の実行の有無、およびサポート遊技の実行の有無(さらに具体的には、確率変動遊技中でありかつサポート遊技中である状態(図6に示す高確率サポート)、確率変動遊技中でありかつサポート遊技の非実行時である状態(図6に示す高確率サポートなし)、確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技中である状態(図6に示す低確率サポート)、および確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技の非実行時である状態(図6に示す低確率サポートなし)のいずれであるのか)に応じて、互いに異なる値を有している。
大当たり表示開始コマンドのイベントデータは、また、特別図柄始動口6,7に遊技球が入球したときにおける弾球遊技機1の内部状態(当該特別利益状態の発生前における弾球遊技機1の内部状態(確率変動遊技の実行の有無、およびサポート遊技の実行の有無))に応じて、互いに異なる値を有している。なお、各データの後尾に記されている[H]という字は添え字であり、16進数であることを意味するためのものである。以下、同じ。
図7は、大当たり表示終了コマンド(F3**[H])を説明する図である。大当たり表示開始コマンドのモードデータは、「F3[H]」に統一されている。
図7に示すように、大当たり表示終了コマンドのイベントデータは、当該コマンドの対象である特別利益状態の実行後における弾球遊技機1の内部状態、すなわち確率変動遊技の実行の有無、およびサポート遊技の実行の有無(さらに具体的には、確率変動遊技中でありかつサポート遊技中である状態(図7に示す高確率サポート)、確率変動遊技中でありかつサポート遊技の非実行時である状態(図7に示す高確率サポートなし)、確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技中である状態(図7に示す低確率サポート)、および確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技の非実行時である状態(図7に示す低確率サポートなし)のいずれであるのか)に応じて、互いに異なる値を有している。
大当たり表示終了コマンドのイベントデータは、また、特別図柄始動口6,7に遊技球が入球したときにおける弾球遊技機1の内部状態(当該特別利益状態の発生前における弾球遊技機1の内部状態(確率変動遊技の実行の有無、およびサポート遊技の実行の有無))に応じて、互いに異なる値を有している。
図8、図9、図10および図11は、保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])を説明する図である。保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])は、保留増加した始動記憶の対象になる特別図柄表示手段21,22の種類(第1特別図柄表示手段21であるのか、あるいは第2特別図柄表示手段22であるのか)、および保留増加の直前(または直後に)における始動記憶の数に応じて、それぞれモードデータを異ならせている。
モードデータの値が「B2[H]」〜「B5[H]」である保留増加コマンド(図8および図9参照)は、第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の保留数に関する保留増加コマンドであり、モードデータの値が「B6[H]」〜「B9[H]」である保留増加コマンド(図10および図11参照)は第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の保留数に関する保留増加コマンドである。
さらに、モードデータの値が「B2[H]」および「B6[H]」である保留増加コマンド(図8および図10参照)は、保留増加によって始動記憶の数が「0」から「1」になる場合の保留増加コマンドであり、モードデータの値が「B3[H]」および「B7[H]」である保留増加コマンド(図8および図10参照)は、保留増加によって始動記憶の数が「1」から「2」になる場合の保留増加コマンドである。モードデータの値が「B4[H]」および「B8[H]」である保留増加コマンド(図9および図11参照)は、保留増加によって始動記憶の数が「2」から「3」になる場合の保留増加コマンドであり、モードデータの値が「B5[H]」および「B9[H]」である保留増加コマンド(図9および図11参照)は、保留増加によって始動記憶の数が「3」から「4」になる場合の保留増加コマンドである。
また、イベントデータの値は、始動記憶に含まれる大当たり判定用乱数値が大当たり数値であるか否か、変動パターン選択用乱数値によって特定される変動パターンが含まれる大まかな変動態様、およびその始動記憶に対応する特別利益状態の種類(第1特別利益状態(14ラウンドの特別利益状態)であるのか、第2または第3特別利益状態(2ラウンドの特別利益状態)であるのか)に応じて、それぞれ異ならされている。また、先読み予告が禁止される場合にも、イベントデータを異ならせている。後述するように、このイベントデータの値が先読み情報として、第1および第2保留メモリ85,87にそれぞれ格納される。
なお、この実施形態では、保留増加した始動記憶の対象になる特別図柄表示手段21,22の種類に応じて、保留増加コマンドのモードを異ならせているが、保留増加した始動記憶の対象になる特別図柄表示手段21,22の種類に関わらず、保留増加コマンドのモードを共通にしてもよい。
また、この実施形態では、始動記憶の数毎に保留増加コマンドのモードを異ならせているが、始動記憶の数に関わらず、保留増加コマンドのモードを共通にしてもよい。
図12および図13は、特別図柄−特別利益状態種別テーブル記憶部40に記憶される特別図柄−特別利益状態種別テーブル(別の言い方をすれば、特別図柄−特別利益状態種別−特別利益状態後の内部状態対応テーブル)の一例を示す図である。図12には、通常用の特別図柄−特別利益状態種別テーブルを示し、図13には、リミッタ用の特別図柄−特別利益状態種別テーブルを示す。
各特別図柄−特別利益状態種別テーブルには、大当たり時に第1特別図柄表示手段21に表示される第1特別図柄(すなわち大当たり図柄)の種類、大当たり時に第2特別図柄表示手段22に表示される第2特別図柄(すなわち大当たり図柄)の種類、大当たり用の第1特別図柄および大当たり用の第2特別図柄の選択割合ならびに特別利益状態の内容(大入賞口11,12の開放時間やラウンド遊技の数。すなわち、第1、第2または第3特別利益状態のいずれであるか)が記されている。この特別利益状態の内容は、大当たり図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の種類と大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態との双方によって一意的に定められるようになっている。
また、特別図柄−特別利益状態種別テーブルには、特別利益状態後における弾球遊技機1の内部状態(確率変動遊技中であるか否かおよびサポート遊技中であるか否か)が記されている。特別利益状態後の弾球遊技機1の内部状態は、大当たり図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の種類と大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態との双方によって一意的に定められるようになっている。すなわち、この実施形態では、所定の第2条件を満たしているか否かは、それぞれ特別図柄−特別利益状態種別テーブルに基づいて定められる。また、図12においてで「次回迄」とは、次回の大当たりの成立まで継続して実行されるサポート遊技を示し、図13の「時短遊技」中の数字はサポート遊技における回数切りの回数を示す。
図12を参照して、通常用の特別図柄−特別利益状態種別テーブルについて説明する。第1特別図柄始動口6への入球に基づいて大当たりとなる場合、第1特別図柄表示手段21に停止表示される大当たり用の第1特別図柄として「11」、「12」、「13」および「14」の4種類が用意されている。
第1特別図柄始動口6への遊技球の入球に対する大当たり抽選の結果が大当たりである場合に、大当たり用の第1特別図柄として特別図柄「11」が選択される確率は30%である。第1特別図柄として特別図柄「11」が選択される場合において、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であるとき、特別利益状態として第3特別利益状態(「0.1s×2R」の特別利益状態)が採用される。この場合において、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態が確率変動遊技の非実行時(低確率)である場合には、特別利益状態の終了後、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行され、大当たりの成立直前の内部状態が確率変動遊技中(高確率)である場合には、特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。
また、第1特別図柄として特別図柄「11」が選択される場合において、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であるとき、特別利益状態として第2特別利益状態(「30.0s×2R」の特別利益状態)が採用される。そして、特別利益状態の終了後、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行される。
第1特別図柄始動口6への遊技球の入球に対する大当たり抽選の結果が大当たりである場合に、大当たり用の第1特別図柄として特別図柄「12」が選択される確率は61%である。第1特別図柄として特別図柄「12」が選択される場合において、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であるとき、特別利益状態として第3特別利益状態(「0.1s×2R」の特別利益状態)が採用される。この場合、特別利益状態の終了後、サポート遊技は実行されない。
また、第1特別図柄として特別図柄「12」が選択される場合において、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であるとき、特別利益状態として第2特別利益状態(「30.0s×2R」の特別利益状態)が採用される。この場合、特別利益状態の終了後、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行される。
第1特別図柄始動口6への遊技球の入球に対する大当たり抽選の結果が大当たりである場合に、大当たり用の第1特別図柄として特別図柄「13」が選択される確率は3%である。この場合、特別利益状態として第1特別利益状態(「30.0s×14R」の特別利益状態)が採用される。そして、特別利益状態後、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行される。
また、第1特別図柄始動口6への遊技球の入球に対する大当たり抽選の結果が大当たりである場合に、大当たり用の第1特別図柄として特別図柄「14」が選択される確率は6%である。この場合、特別利益状態として第1特別利益状態(「30.0s×14R」の特別利益状態)が採用される。
そして、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時でかつ確率変動遊技中である場合には、特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されないが、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がそれ以外のとき、すなわち、サポート遊技中である場合、またはサポート遊技の非実行時でかつ確率変動遊技の非実行時である場合には、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行される。
また、特別図柄「11」〜「14」の全てが、その特別利益状態終了後に確率変動遊技が実行される、いわゆる確変図柄である。すなわち、大当たり用の第1特別図柄として特別図柄「11」〜「14」のいずれが選択されても、特別利益状態終了後に確率変動遊技が実行される。この確率変動遊技は、次回の大当たりの成立まで継続して実行される。
第2特別図柄始動口7への入球に基づいて大当たりとなる場合、第2特別図柄表示手段22に停止表示される大当たり用の第2特別図柄として「21」、「22」、「23」および「24」の4種類が用意されている。
第2特別図柄始動口7への遊技球の入球に対する大当たり抽選の結果が大当たりである場合に、大当たり用の第2特別図柄として特別図柄「21」、特別図柄「22」、特別図柄「23」および特別図柄「24」が選択される確率は、それぞれ30%、30%、31%および9%である。
大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であるときは、大当たり用の第2特別図柄として特別図柄「21」〜「23」が選択される場合には、特別利益状態として第3特別利益状態(「0.1s×2R」の特別利益状態)が採用され、また、大当たり用の第2特別図柄として特別図柄「24」が選択される場合には、特別利益状態として第1特別利益状態(「30.0s×14R」の特別利益状態)が採用される。これらの場合には、特別利益状態の終了後、サポート遊技は実行されない。
一方、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中である場合において、大当たり用の第2特別図柄として特別図柄「21」〜「23」が選択されるときには、特別利益状態として第2特別利益状態(「30.0s×2R」の特別利益状態)が採用され、大当たり用の第2特別図柄として特別図柄「24」が選択されるときには、特別利益状態として第1特別利益状態(「30.0s×14R」の特別利益状態)が採用される。そして、これら特別利益状態の終了後、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行される。
また、特別図柄「21」〜「24」の全てが、その特別利益状態終了後に確率変動遊技が実行される、いわゆる確変図柄である。すなわち、大当たり用の第2特別図柄として特別図柄「21」〜「24」のいずれが選択されても、特別利益状態終了後に次回の大当たりの成立まで継続して続行される確率変動遊技が実行される。この確率変動遊技は、次回の大当たりの成立まで継続して実行される。
次に、図13を参照して、リミッタ用の特別図柄−特別利益状態種別テーブルについて説明する。図13に示すリミッタ用の特別図柄−特別利益状態種別テーブルが、図12に示す通常用の特別図柄−特別利益状態種別テーブルと相違する点は、大当たり用の第1特別図柄としていずれの第1特別図柄「11」〜「14」が選択される場合、または大当たり用の第2特別図柄として特別図柄「21」〜「24」が選択される場合であっても、特別利益状態終了後、確率変動遊技が実行されない点である。
また、特別利益状態後に付与されるサポート遊技の有無やそのサポート遊技の内容が、図12に示す通常用の特別図柄−特別利益状態種別テーブルと相違している。
一方、第1特別図柄および第2特別図柄の図柄割合も、図12の場合と同様である。実行される大当たり遊技の内容は図12の場合と同様である。
以下、図13の内容のうち図12と相違する点を説明する。
具体的には、第1特別図柄として特別図柄「11」が選択される場合、特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。
また、第1特別図柄として特別図柄「12」が選択される場合、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であれば、特別利益状態の終了後10回の回数切りのサポート遊技は実行されるが、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であれば特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。なお、この明細書において、「N回(Nは予め定める数(自然数))の回数切りのサポート遊技」とは、その開始(すなわち特別利益状態の終了後)からN回の図柄変動 動作(第1および第2特別図柄表示手段21,22における図柄変動動作の合算数)が実行されるか、または次回の大当たりの成立のいずれか早い時まで継続して実行されるサポート遊技をいう。
また、第1特別図柄として特別図柄「13」が選択される場合、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であれば、特別利益状態の終了後40回の回数切りのサポート遊技は実行されるが、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であれば、特別利益状態の終了後100回の回数切りのサポート遊技は実行される。
また、第1特別図柄として特別図柄「14」が選択される場合、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であれば、特別利益状態の終了後40回の回数切りのサポート遊技は実行されるが、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であれば、特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。
第2特別図柄として特別図柄「21」が選択される場合、特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。
また、第2特別図柄として特別図柄「22」が選択される場合、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であれば、特別利益状態の終了後10回の回数切りのサポート遊技は実行されるが、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であれば、特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。
第2特別図柄として特別図柄「23」が選択される場合、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であれば、特別利益状態の終了後20回の回数切りのサポート遊技は実行されるが、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であれば、特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。
また、第2特別図柄として特別図柄「24」が選択される場合、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技中であれば、特別利益状態の終了後40回の回数切りのサポート遊技は実行されるが、大当たりの成立直前における弾球遊技機1の内部状態がサポート遊技の非実行時であれば特別利益状態の終了後サポート遊技は実行されない。
ところで、サポート遊技の非実行時においては、第2特別図柄始動口7がほとんど開放しないので、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球は、第2特別図柄始動口7よりも第1特別図柄始動口6に入球し易い。一方、サポート遊技中は第2特別図柄始動口7が頻繁に開放されるので、サポート遊技中は、遊技盤2の盤面に沿って流下する遊技球は、第1特別図柄始動口6よりも第2特別図柄始動口7に入球し易い。
したがって、第1特別図柄で大当たりとなるのは(特別利益状態の契機が第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作である場合)、主としてサポート遊技の非実行時である。また、第2特別図柄で大当たりとなるのは(特別利益状態の契機が第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作である場合)、主としてサポート遊技の実行時である。
図14は、第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7への遊技球の入球に対して主制御基板30のCPU34が行う入球処理の流れを示すフローチャートである。
この弾球遊技機1による遊技中、CPU34は第1特別図柄始動口入球センサ56から の入力信号の有無に基づいて、第1特別図柄始動口6に遊技球が入球したか否かを監視している(ステップS1)。また、この弾球遊技機1による遊技中、CPU34は第2特別図柄始動口入球センサ57からの入力信号の有無に基づいて、第2特別図柄始動口7に遊技球が入球したか否かを監視している(ステップS11)。
第1特別図柄始動口入球センサ56からの入力信号が入力されると(ステップS1でYES)、CPU34は第1特別図柄用始動メモリ41に既に記憶されている始動記憶の数(保留数)、すなわち第1特別図柄用保留カウンタ42のカウント値を確認し、カウント値が「4」に達しているか否かを判別する(ステップS2)。第1特別図柄用保留カウンタ42のカウント値が「4」に満たない場合(ステップS2でNO)、CPU34は大当たり判定用乱数発生部(図示しない)から大当たり判定用乱数を取得する(ステップS3)。また、CPU34は大当たり図柄決定用乱数発生部(図示しない)から大当たり図柄決定用乱数を取得し(ステップS4)、変動パターン選択用乱数発生部(図示しない)から変動パターン選択用乱数を取得する(ステップS5)。
その後、CPU34は大当たり判定用乱数、大当たり図柄決定用乱数および変動パターン選択用乱数(すなわち、始動記憶)を第1特別図柄用始動メモリ41に記憶させるとともに(ステップS6)、第1特別図柄用保留カウンタ42のカウント値をインクリメント(+1)する(ステップS7)。
また、CPU34は、取得した大当たり判定用乱数値が大当たり数値と一致するか否かを調べるとともに、取得した変動パターン選択用乱数値によって特定される変動パターンを調べる。また、CPU34は、大当たり判定用乱数値が大当たり数値である場合には、取得した大当たり図柄決定用乱数値および特別図柄−特別利益状態種別テーブルを参照して、その始動記憶に対応する特別利益状態の種類(第1、第2および第3特別利益状態のいずれであるのか)を調べる。そして、大当たり判定用乱数値と大当たり数値との一致の有無、変動パターン選択用乱数値によって特定される変動パターンが含まれる大まかな変動態様(通常変動か、ノーマルリーチか、あるいはスーパーリーチか)の種別、その始動記憶に対応する特別利益状態の種類、および第1特別図柄用始動メモリ41に記憶されている保留用の始動記憶の数に基づいて、CPU34は保留増加コマンド(B2**[H]〜B5**[H])を作成する(ステップS8)。その後、作成した保留増加コマンド(B2**[H]〜B5**[H])を演出制御基板31に向けて送出する(ステップS9)。
一方、第1特別図柄用保留カウンタ42のカウント値が「4」であれば(ステップS2でYES)、各乱数を記憶することなく、第1特別図柄始動口6への遊技球入球に対する処理を終了する。
また、第2特別図柄始動口入球センサ57からの入力信号が入力されると(ステップS11でYES)、CPU34は第2特別図柄用始動メモリ43に既に記憶されている始動記憶の数(保留数)、すなわち第2特別図柄用保留カウンタ44のカウント値を確認し、カウント値が「4」に達しているか否かを判別する(ステップS12)。第2特別図柄用保留カウンタ44のカウント値が「4」に満たない場合(ステップS12でNO)、CPU34は大当たり判定用乱数発生部(図示しない)から大当たり判定用乱数を取得する(ステップS13)。また、CPU34は大当たり図柄決定用乱数発生部(図示しない)から大当たり図柄決定用乱数を取得し(ステップS14)、変動パターン選択用乱数発生部(図示しない)から変動パターン選択用乱数を取得する(ステップS15)。
その後、CPU34は大当たり判定用乱数、大当たり図柄決定用乱数および変動パターン選択用乱数(すなわち、始動記憶)を第2特別図柄用始動メモリ43に記憶させるとともに(ステップS16)、第2特別図柄用保留カウンタ44のカウント値をインクリメント(+1)する(ステップS17)。
また、CPU34は、取得した大当たり判定用乱数値が大当たり数値と一致するか否かを調べるとともに、取得した変動パターン選択用乱数値によって特定される変動パターンを調べる。また、CPU34は、大当たり判定用乱数値が大当たり数値である場合には、取得した大当たり図柄決定用乱数値および特別図柄−特別利益状態種別テーブルを参照して、その始動記憶に対応する特別利益状態の種類(第1、第2および第3特別利益状態のいずれであるのか)を調べる。そして、大当たり判定用乱数値と大当たり数値との一致の有無、変動パターン選択用乱数値によって特定される変動パターンが含まれる大まかな変動態様(通常変動か、ノーマルリーチか、あるいはスーパーリーチか)の種別、その始動記憶に対応する特別利益状態の種類、および第2特別図柄用始動メモリ43に記憶されている保留用の始動記憶の数に基づいて、CPU34は保留増加コマンド(B6**[H]〜B9**[H])を作成する(ステップS18)。その後、作成した保留増加コマンド(B6**[H]〜B9**[H])を演出制御基板31に向けて送出する(ステップS19)。
一方、第2特別図柄用保留カウンタ44のカウント値が「4」であれば(ステップS12でYES)、各乱数を記憶することなく、第2特別図柄始動口7への遊技球入球に対する処理を終了する。
図15、図16、図17および図18は、第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作時における処理の流れを示すフローチャートである。
第1特別図柄用始動メモリ41に始動記憶(大当たり判定用乱数、大当たり図柄決定用乱数および変動パターン選択用乱数)が記憶されている場合には(ステップS21でYES)、第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の非実行時であり(ステップS22でNO)、第2特別図柄用保留カウンタ44の値が「0」であり(ステップS23でYES)、かつ特別利益状態(第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7への遊技球入球に対する特別利益状態)の非実行時(ステップS24でNO)であることを条件に、CPU34は弾球遊技機1の内部状態が確率変動遊技中であるか否かを判別した上で(ステップS25)、大当たり判定を行う(ステップS26,S27)。
確率変動遊技中である場合、すなわち、確率変動フラグ47に「1」が格納されている場合(ステップS25でYES)、CPU34は高確率(1/49)の判定基準で大当たり判定を行う(ステップS26)。一方、確率変動遊技の非実行時である場合、すなわち、確率変動フラグ47に「0」が格納されている場合(ステップS25でNO)、CPU34は低確率(1/50)の判定基準で大当たり判定を行う(ステップS27)。
ステップS26またはステップS27における大当たり判定の結果が大当たりである場合(ステップS28でYES)、CPU34は図14のステップS4で取得した大当たり図柄決定用乱数と、図12または図13に示す特別図柄−特別利益状態種別テーブルに記された図柄割合とに基づいて、大当たり用の特別図柄(この場合は第1特別図柄)を決定する(ステップS30,S31,S32)。具体的には、CPU34はリミッタ管理フラグ51の値を参照し(ステップS29)、リミッタ管理フラグ51の値が「1」であるか否か、すなわち、確率変動遊技の継続回数が5回に達しているか否かを判別する。リミッタ管理フラグ51の値が「0」であるとき(ステップS29でNO)、CPU34はステップS31における大当たり用の特別図柄の選択決定に際し、通常用の特別図柄−特別利益状態種別テーブル(図12参照)を参照する(ステップS30)。また、リミッタ管理フラグ51の値が「1」であるとき(ステップS29でYES)、CPU34はステップS31の特別図柄の選択決定に際し、リミッタ用の特別図柄−特別利益状態種別テーブル(図13参照)を参照する(ステップS31)。
この実施形態では、4種類の特別図柄(「11」、「12」、「13」および「14」 )の中から1つの特別図柄が大当たり用の第1特別図柄として選択される。前述のように、大当たり用の第1特別図柄として「11」が選択される確率は30%であり、大当たり用の第1特別図柄として「12」が選択される確率は61%である。また、大当たり用の第1特別図柄として「13」が選択される確率は3%であり、大当たり用の第1特別図柄として「14」が選択される確率は6%である。
一方、ステップS26またはステップS27における大当たり判定の結果が大当たりとならなかった場合(ステップS28でNO)、CPU34ははずれ図柄決定用乱数発生部(図示しない)から取得したはずれ図柄決定用乱数に基づいてはずれ図柄を決定する(ステップS33)。
そして、CPU34は、ステップS26またはステップS27における大当たり判定の結果と、図14のステップS5で取得した変動パターン選択用乱数とに基づいて変動パターンを決定し、変動パターンコマンドを作成する。
そして、CPU34は変動パターンコマンドを含む制御コマンドを、演出制御基板31に送信する。
また、CPU34は第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の実行を開始させる(ステップS35)。また、演出制御基板31は、CPU34から受信する変動パターンコマンドに応答して、液晶制御基板33に制御コマンドを送信し、液晶表示ユニット4の図柄変動動作の実行を開始させる。所定の図柄変動時間が経過した後(ステップS36でYES)、CPU34は第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作を停止する。ステップS26,S27における大当たり判定の結果が大当たりである場合は、CPU34はステップS32で決定した大当たり用の第1特別図柄を第1特別図柄表示手段21に停止表示し(ステップS37)、ステップS26,S27における大当たり判定の結果がはずれである場合は、CPU34はステップS33で決定したはずれ図柄を第1特別図柄表示手段21に停止表示する(ステップS37)。
図柄変動時間の経過後、第1特別図柄表示手段21に大当たり用の第1特別図柄が停止表示されると(ステップS38でYES)、その後特別利益状態が実行される(ステップS40)。この場合、特別利益状態の実行開始に先立って、CPU34は大当たり表示開始コマンド(F0**[H])を演出制御基板31に対して送出する(ステップS39)。また、特別利益状態の終了時には、CPU34は大当たり表示終了コマンド(F3**[H])を演出制御基板31に対して送出する(ステップS41)。具体的には、大当たり表示開始コマンドは、終了インターバルの開始タイミングに併せて送出され、大当たり表示終了コマンドは、終了インターバルの開始タイミングに併せて送出される。
確率変動遊技の継続回数が4回以下である場合には、表示される第1特別図柄の種別に関わりなく、特別利益状態後に確率変動遊技が実行される。一方、確率変動遊技の継続回数が5回に達している場合には、特別利益状態後に確率変動遊技は実行されない。
具体的には、特別利益状態の終了後、CPU34はリミッタ管理フラグ51の値を参照する(ステップS42)。
リミッタ管理フラグ51が「0」であり(ステップS42でNO)、すなわち確率変動遊技の継続回数が4回以下であり、かつ大当たり用の第1特別図柄が確変図柄であるときは(ステップS43でYES)、確率変動フラグ47に「1」が格納されるとともに、リミッタカウンタ52の値がインクリメント(+1)される(ステップS44)。この実施形態では、通常時(非リミッタ時)にはいずれの第1特別図柄も確変図柄として機能するので、ステップS43の判断は必ずYESになる。
確率変動フラグ47に「1」が格納されるので、次回以降の遊技から、確率変動遊技が 実行開始される。次いで、CPU34はインクリメント後のリミッタカウンタ52の値を参照し、この値が「5」に達しているときは(ステップS45でYES)、リミッタ管理フラグ51の値を「0」から「1」に切り換える(ステップS46)。
一方、リミッタ管理フラグ51が「1」である場合(ステップS42でYES)、またはリミッタ管理フラグ51が「0」でありかつ大当たり用の第1特別図柄が非確変図柄である場合(ステップS42でNOかつステップS43でNO)には、確率変動フラグ47に「0」が格納されるとともに、リミッタカウンタ52の値が「0」にリセットされる(ステップS47)。これにより、次回以降の遊技で確率変動遊技は実行されない。また、リミッタ管理フラグ51に「0」が格納される(ステップS47)。
特別利益状態後に、サポート遊技が実行されるか否かは、図12または図13に示す特別図柄−特別利益状態種別テーブルに記された内容に従って決定される。具体的には、特別図柄−特別利益状態種別テーブルには、前述のように、第1特別図柄の種類と大当たりの成立直前の弾球遊技機1の内部状態との双方に対応して、サポート遊技が実行されるのか否かが記されている。また、前述のように、特別図柄−特別利益状態種別テーブルには、各サポート遊技が、回数切りのサポート遊技であるのか、または次回の大当たりの成立まで継続して実行されるサポート遊技のいずれであるかが記されている。さらに、回数切りのサポート遊技である場合にはその回数が記されている。
特別利益状態終了後にサポート遊技が実行されると決定され、かつそのサポート遊技が次回の大当たりの成立まで継続して実行されるサポート遊技である場合(ステップS48でYESかつステップS49でYES)、サポート遊技フラグ48に「1」が格納され、次回迄継続フラグ60に「1」が格納されるとともに、サポート遊技回転数カウンタ49に「0」の値が格納される(ステップS50)。
特別利益状態終了後サポート遊技が実行されると決定され、かつそのサポート遊技が回数切りのサポート遊技である場合(ステップS48でYESかつステップS49でNO)、サポート遊技フラグ48に「1」が格納され、次回迄継続フラグ60に「0」が格納されるとともに、サポート遊技回転数カウンタ49にサポート遊技の回数切りの回数である「10」、「40」または「100」の値が格納される(ステップS51)。
また、特別利益状態終了後にサポート遊技が実行されないと決定される場合(ステップS48でNO)、サポート遊技フラグ48に「0」が格納され、次回迄継続フラグ60に「0」が格納されるとともに、サポート遊技回転数カウンタ49に「0」の値が格納される(ステップS52)。
図柄変動時間の経過後、ステップS37において第1特別図柄表示手段21にはずれ図柄が停止表示されると(ステップS38でNO)、次いで、サポート遊技中である場合にそのサポート遊技の継続の可否が調べられる(ステップS55)。
具体的には、サポート遊技回転数カウンタ49の値が参照される(ステップS53)。サポート遊技回転数カウンタ49の値が「1」以上であるとき(ステップS53でNO)、すなわちサポート遊技中であるときは、サポート遊技回転数カウンタ49の値がデクリメント(−1)される(ステップS54)。そして、ステップS53のデクリメント後のサポート遊技回転数カウンタ49の値が「0」に達しているときは(ステップS55でYES)、CPU34はサポート遊技フラグ48の値を「0」とする(ステップS56)。
次いで、小当たりに当選しているか否かが調べられる(ステップS57)。具体的には、具体的には、図14のステップS3で取得した大当たり判定用乱数に基づいて小当たりか否かが決定される。具体的には、大当たり判定用乱数の値が予め定める小当たり判定値である場合に小当たりとされる。小当たりは、大当たりではなく厳密には「はずれ」なのであるが、次に述べる小当たり遊技が実行される(ステップS58)。小当たり遊技では、第2大入賞口12を所定時間(たとえば0.1秒間)開放する動作を、インターバル時間(たとえば1.0秒間)を挟んで2回繰り返すまで、または第2大入賞口12に予め定める最大入賞口数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで行われる。この小当たり遊技の態様は、第3特別利益状態における第2大入賞口12の開放態様とほぼ共通している。
その後、CPU34は第1特別図柄始動口6への遊技球の入球に対する処理を終了する。
図19、図20、図21および図22は、第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作時における処理の流れを示すフローチャートである。
第2特別図柄用始動メモリ43に始動記憶(大当たり判定用乱数、大当たり図柄決定用乱数および変動パターン選択用乱数)が記憶されている場合には(ステップS61でYES)、第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作の非実行時であり(ステップS62でNO)、かつ特別利益状態(第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7への遊技球入球に対する特別利益状態)の非実行時(ステップS63でNO)であることを条件に、CPU34は弾球遊技機1の内部状態が確率変動遊技中であるか否かを判別した上で(ステップS65)、大当たり判定を行う(ステップS66,S67)。確率変動遊技中である場合、すなわち、確率変動フラグ47に「1」が格納されている場合(ステップS65でYES)、CPU34は高確率(1/49)の判定基準で大当たり判定を行う(ステップS66)。一方、確率変動遊技の非実行時である場合、すなわち、確率変動フラグ47に「0」が格納されている場合(ステップS65でNO)、CPU34は低確率(1/50)の判定基準で大当たり判定を行う(ステップS67)。
ステップS66またはステップS67における大当たり判定の結果が大当たりである場合(ステップS68でYES)、CPU34は図14のステップS14で取得した大当たり図柄決定用乱数と、図12または図13に示す特別図柄−特別利益状態種別テーブルに記された図柄割合とに基づいて、大当たり用の特別図柄(この場合は第2特別図柄)を決定する(ステップS70,S71,S72)。具体的には、CPU34はリミッタ管理フラグ51の値を参照し(ステップS69)、リミッタ管理フラグ51の値が「1」であるか否か、すなわち、確率変動遊技の継続回数が5回に達しているか否かを判別する。リミッタ管理フラグ51の値が「0」であるとき(ステップS69でNO)、CPU34はステップS71における大当たり用の特別図柄の選択決定に際し、通常用の特別図柄−特別利益状態種別テーブル(図12参照)を参照する(ステップS70)。また、リミッタ管理フラグ51の値が「1」であるとき(ステップS69でYES)、CPU34はステップS71の特別図柄の選択決定に際し、リミッタ用の特別図柄−特別利益状態種別テーブル(図13参照)を参照する(ステップS71)。
この実施形態では、4種類の特別図柄(「21」、「22」、「23」および「24」)の中から1つが大当たり用の第2特別図柄として選択される。前述のように、大当たり用の第2特別図柄として「21」が選択される確率は30%であり、大当たり用の第2特別図柄として「22」が選択される確率は30%である。また、大当たり用の第2特別図柄として「23」が選択される確率は31%であり、大当たり用の第1特別図柄として「24」が選択される確率は9%である。
一方、ステップS66またはステップS67における大当たり判定の結果が大当たりとならなかった場合(ステップS68でNO)、CPU34は図14のステップS15で取得したはずれ図柄決定用乱数に基づいてはずれ図柄を決定する(ステップS73)。
そして、CPU34は、ステップS66またはステップS67における大当たり判定の結果と、図14のステップS15で取得した変動パターン選択用乱数とに基づいて変動パターンを決定し、変動パターンコマンドを作成する。
そして、CPU34は変動パターンコマンドを含む制御コマンドを、演出制御基板31に送信する。
また、CPU34は第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作の実行を開始させる(ステップS75)。また、演出制御基板31は、CPU34から受信する変動パターンコマンドに応答して、液晶制御基板33に制御コマンドを送信し、液晶表示ユニット4の図柄変動動作の実行を開始させる。所定の図柄変動時間が経過した後(ステップS76でYES)、CPU34は第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作を停止する。CPU34はステップS66,S67における大当たり判定の結果が大当たりである場合は、ステップS72で決定した大当たり用の第2特別図柄を第2特別図柄表示手段22に停止表示し(ステップS77)、ステップS66,S67における大当たり判定の結果がはずれである場合は、ステップS73で決定したはずれ図柄を第2特別図柄表示手段22に停止表示する(ステップS77)。
図柄変動時間の経過後、第2特別図柄表示手段22に大当たり用の第2特別図柄が停止表示されると(ステップS78でYES)、その後特別利益状態が実行される(ステップS80)。この場合、特別利益状態の実行開始に先立って、CPU34は大当たり表示開始コマンド(F0**[H])を演出制御基板31に対して送出する(ステップS79)。また、特別利益状態の終了時には、CPU34は大当たり表示終了コマンド(F3**[H])を演出制御基板31に対して送出する(ステップS81)。具体的には、大当たり表示開始コマンドは、開放インターバルの開始タイミングに併せて送出され、大当たり表示終了コマンドは、終了インターバルの開始タイミングに併せて送出される。
確率変動遊技の継続回数が4回以下である場合には、表示される第1特別図柄の種別に関わりなく、特別利益状態後に確率変動遊技が実行される。一方、確率変動遊技の継続回数が5回に達している場合には、特別利益状態後に確率変動遊技は実行されない。
具体的には、特別利益状態の終了後、CPU34はリミッタ管理フラグ51の値を参照する(ステップS82)。
リミッタ管理フラグ51が「0」であり(ステップS82でNO)、すなわち確率変動遊技の継続回数が4回以下であり、かつ大当たり用の第2特別図柄が確変図柄であるときは(ステップS83でYES)、確率変動フラグ47に「1」が格納されるとともに、リミッタカウンタ52の値がインクリメント(+1)される(ステップS84)。この実施形態では、通常時(非リミッタ時)にはいずれの第2特別図柄も確変図柄として機能するので、ステップS83の判断は必ずYESになる。
確率変動フラグ47に「1」が格納されるので、次回以降の遊技から、確率変動遊技が実行開始される。次いで、CPU34はインクリメント後のリミッタカウンタ52の値を参照し、この値が「5」に達しているときは(ステップS85でYES)、リミッタ管理フラグ51の値を「0」から「1」に切り換える(ステップS86)。
一方、リミッタ管理フラグ51が「1」である場合(ステップS82でYES)、またはリミッタ管理フラグ51が「0」でありかつ大当たり用の第2特別図柄が非確変図柄である場合(ステップS82でNOかつステップS83でNO)には、確率変動フラグ47に「0」が格納されるとともに、リミッタカウンタ52の値が「0」にリセットされる(ステップS87)。これにより、次回以降の遊技で確率変動遊技は実行されない。また、リミッタ管理フラグ51に「0」が格納される(ステップS87)。
特別利益状態後に、サポート遊技が実行されるか否かは、図12または図13に示す特別図柄−特別利益状態種別テーブルに記された内容に従って決定される。具体的には、特別図柄−特別利益状態種別テーブルには、前述のように、第2特別図柄の種類と大当たりの成立直前の弾球遊技機1の内部状態との双方に対応して、サポート遊技が実行されるのか否かが記されている。また、前述のように、特別図柄−特別利益状態種別テーブルには、各サポート遊技が、回数切りのサポート遊技であるのか、または次回の大当たりの成立まで継続して実行されるサポート遊技のいずれであるかが記されている。さらに、回数切りのサポート遊技である場合にはその回数が記されている。
特別利益状態終了後にサポート遊技が実行されると決定され、かつそのサポート遊技が次回の大当たりの成立まで継続して実行されるサポート遊技である場合(ステップS88でYESかつステップS89でYES)、サポート遊技フラグ48に「1」が格納され、次回迄継続フラグ60に「1」が格納されるとともに、サポート遊技回転数カウンタ49に「0」の値が格納される(ステップS90)。
特別利益状態終了後サポート遊技が実行されると決定され、かつそのサポート遊技が回数切りのサポート遊技である場合(ステップS88でYESかつステップS89でNO)、サポート遊技フラグ48に「1」が格納され、次回迄継続フラグ60に「0」が格納されるとともに、サポート遊技回転数カウンタ49にサポート遊技の回数切りの回数である「10」、「20」または「40」の値が格納される(ステップS91)。
また、特別利益状態終了後にサポート遊技が実行されないと決定される場合(ステップS88でNO)、サポート遊技フラグ48に「0」が格納され、次回迄継続フラグ60に「0」が格納されるとともに、サポート遊技回転数カウンタ49に「0」の値が格納される(ステップS92)。
図柄変動時間の経過後、ステップS77において第2特別図柄表示手段22にはずれ図柄が停止表示されると(ステップS78でNO)、次いで、サポート遊技中である場合にそのサポート遊技の継続の可否が調べられる(ステップS95)。
具体的には、サポート遊技回転数カウンタ49の値が参照される(ステップS93)。サポート遊技回転数カウンタ49の値が「1」以上であるとき(ステップS93でNO)、すなわちサポート遊技中であるときは、サポート遊技回転数カウンタ49の値がデクリメント(−1)される(ステップS94)。そして、ステップS53のデクリメント後のサポート遊技回転数カウンタ49の値が「0」に達しているときは(ステップS95でYES)、CPU34はサポート遊技フラグ48の値を「0」とする(ステップS96)。
次いで、小当たりに当選しているか否かが調べられる(ステップS97)。具体的には、具体的には、図14のステップS13で取得した大当たり判定用乱数に基づいて小当たりか否かが決定される。具体的には、大当たり判定用乱数の値が予め定める小当たり判定値である場合に小当たりとされる。小当たりは、大当たりではなく厳密には「はずれ」なのであるが、次に述べる小当たり遊技が実行される(ステップS98)。小当たり遊技では、第2大入賞口12を所定時間(たとえば0.1秒間)開放する動作を、インターバル時間(たとえば1.0秒間)を挟んで2回繰り返すまで、または第2大入賞口12に予め定める最大入賞口数(たとえば10球)の遊技球が入球するまで開放するといった開放動作このような開放動作行われる。この小当たり遊技の態様は、第3特別利益状態における第2大入賞口12の開放態様とほぼ共通している。
その後、CPU34は第2特別図柄始動口7への遊技球の入球に対する処理を終了する。
図23は、普通図柄ゲート15を遊技球が通過した場合の処理の流れを示すフローチャートである。普通図柄ゲート15を遊技球が通過すると、普通図柄ゲート通過センサ55(図3参照)からCPU34に対して入力信号が入力される。この弾球遊技機1による遊技中、CPU34は普通図柄ゲート通過センサ55からの入力信号の有無に基づいて、遊技球が普通図柄ゲート15を通過したか否かを監視している。
普通図柄ゲート通過センサ55からの入力信号が入力されると、CPU34は普通図柄用始動メモリ45に既に記憶されている始動記憶の数(保留数)、すなわち普通図柄用保留カウンタ46のカウント値を確認し、カウント値が「4」に達しているか否かを判別する。普通図柄用保留カウンタ46のカウント値が「4」に満たない場合、CPU34は普通図柄判定用乱数発生部(図示しない)から普通図柄判定用乱数を取得し、その普通図柄判定用乱数を普通図柄用始動メモリ45に格納する。普通図柄用始動メモリ45への普通図柄判定用乱数の格納後、普通図柄用保留カウンタ46の値がインクリメント(+1)される。一方、普通図柄用保留カウンタ46のカウント値が「4」であれば、CPU34は普通図柄判定用乱数を普通図柄用始動メモリ45に格納することなく、普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対する処理を終了する。
普通図柄用始動メモリ45に普通図柄判定用乱数が記憶されている場合には(ステップS101でYES)、第2特別図柄始動口7の開放中(電動チューリップ役物8の開動作中)でないことを条件に、CPU34はサポート遊技中であるのか否かを判別した上で(ステップS102)、図柄変動の実行用として記憶されている普通図柄判定用乱数を、普通図柄当たり数値と比較判定する(普通図柄判定。ステップS103,S105)。
サポート遊技フラグ48に「1」が格納されている場合(ステップS102でYES)、すなわちサポート遊技中である場合には、普通図柄抽選の当選確率は、1/1.1である(ステップS103)。そして、普通図柄抽選後、CPU34は普通図柄表示手段24の図柄変動時間を2.7秒間にセットし(ステップS104)、普通図柄表示手段24の図柄変動動作の実行を開始させる(ステップS107)。
一方、サポート遊技の非実行時である場合、すなわちサポート遊技フラグに「0」が格納されている場合には(ステップS102でNO)、普通図柄抽選の当選確率は、1/100である(ステップS105)。そして、普通図柄抽選後、CPU34は普通図柄表示手段24の図柄変動時間を27秒間にセットし(ステップS106)、普通図柄表示手段24の図柄変動動作の実行を開始させる(ステップS107)。
ステップS104またはステップS106でセットされた図柄変動時間の経過後(ステップS108でYES)、CPU34は普通図柄表示手段24における図柄変動動作を停止する。このとき、普通図柄抽選の結果がはずれである場合(ステップS110でNO)、CPU34は普通図柄表示手段24に予め定めるはずれ用の普通図柄を停止表示させることにより(ステップS109)、普通図柄抽選に当選しなかった旨を遊技者に報知し、普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対する処理を終了する。
普通図柄抽選の結果が当選である場合(ステップS110でYES)は、CPU34は普通図柄表示手段24に予め定める当たり用の普通図柄を停止表示させる(ステップS109)。サポート遊技中に普通図柄抽選に当選した場合(ステップS111でYES)は、第2特別図柄始動口7の開放回数を2回にセットするとともに(ステップS112)、電動チューリップ役物8を拡開させて第2特別図柄始動口7を2.0秒間開放する(ステップS113)。CPU34は電動チューリップ役物8の拡開動作を2回繰り返した後、普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対する処理を終了する。
一方、サポート遊技の非実行時に普通図柄抽選に当選した場合(ステップS111でNO)は、CPU34は電動チューリップ役物8を拡開させて第2特別図柄始動口7を0.2秒間1回だけ開放する(ステップS114)。その後、CPU34は普通図柄ゲート15への遊技球の通過に対する処理を終了する。
ところで、弾球遊技機1における遊技中(サポート遊技中であるか否かを問わない。)では、時計役物17を用いて示される時刻表示が可変されるようになっている。時計役物17には、確率変動遊技の継続回数に対応する時刻が表示される。なお、時計役物17の表示時刻は、確率変動遊技の継続回数を直接的に表すものでなく、確率変動状態の継続回数や終了を暗示する(間接的に表示する)ものであってもよい。
図24は、サポート遊技の非実行時における遊技の特徴を説明するための図である。図25は、サポート遊技中における遊技の特徴を説明するための図である。
まず、図24を参照して、サポート遊技の非実行時における遊技の特徴について説明する。サポート遊技の非実行時においては、電動チューリップ役物8はめったに拡開状態にならないので、遊技盤2を流下する遊技球は、第2特別図柄始動口7にめったに入球しない。そのため、この状態における遊技球の始動入賞は、第2特別図柄始動口7への入球に基づくものではなく、第1特別図柄始動口6への入球に基づくものである。したがって、サポート遊技の非実行時に発生する特別利益状態は、第1特別図柄始動口6への遊技球入球に基づくものであり、大当たり用の第1特別図柄で大当たりしている。以降の説明では、サポート遊技の非実行時に発生する全ての特別利益状態が、第1特別図柄始動口6への遊技球入球に基づくものであると仮定して説明する。
この場合、特別利益状態として第1特別利益状態(「30.0s×14R」の特別利益状態)が選択される確率が9%であり(「13」または「14」が選択)、特別利益状態として第3特別利益状態(「0.1s×2R」の特別利益状態)が選択される確率が91%である(「11」または「12」が選択)。
そして、確率変動遊技の非実行時(すなわち、確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技の非実行時)に大当たりが成立する場合、特別利益状態の終了後に39%の確率で、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行される(「11」、「13」または「14」が選択)。言い換えれば、特別利益状態の終了後61%の確率で、サポート遊技の非実行になる(「12」が選択)。また、特別利益状態の終了後に100%の確率で確率変動遊技が実行される。この確率変動遊技は次回の大当たりの成立まで継続して続行される確率変動遊技である。
一方、確率変動遊技中(すなわち、確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時)に大当たりが成立する場合、確率変動遊技の継続回数が4回以下であるとき(非リミッタ(通常)時)は、特別利益状態の終了後に3%の確率で、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行される(「13」が選択)。言い換えれば、特別利益状態の終了後97%の高確率で、サポート遊技の非実行になる(「11」、「12」または「14」が選択)。また、特別利益状態の終了後に100%の確率で確率変動遊技が実行される。この確率変動遊技は次回の大当たりの成立まで継続して続行される確率変動遊技である。
さらに、確率変動遊技中(すなわち、確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時)に大当たりが成立する場合、確率変動遊技の継続回数が5回に達したとき(リミッタ時)、特別利益状態の終了後に3%の確率で、100回の回数切りのサポート遊技が実行される(「13」が選択)。言い換えれば、特別利益状態の終了後97%の高確率で、サポート遊技の非実行になる(「11」、「12」または「14」が選択)。また、特別利益状態の終了後には、確率変動遊技は実行されない。
次に、図25を参照してサポート遊技中について説明する。サポート遊技中は、電動チューリップ役物8が拡開状態になる頻度が高くなり、そのため、サポート遊技中には、遊技盤2の盤面を流下する遊技球が第1特別図柄始動口6よりも第2特別図柄始動口7に入 球し易くなる。したがって、サポート遊技中に発生する特別利益状態は、大抵の場合、第2特別図柄始動口7への遊技球入球に基づくものであり、大当たり用の第2特別図柄で大当たりしている。以降の説明では、サポート遊技中に発生する全ての特別利益状態が、第2特別図柄始動口7への遊技球入球に基づくものであると仮定して説明する。
この場合、特別利益状態として第1特別利益状態(「30.0s×14R」の特別利益状態)が選択される確率が9%であり(「24」が選択)、特別利益状態として第2特別利益状態(「30.0s×2R」の特別利益状態)が選択される確率が91%である(「21」、「22」または「23」が選択)。
そして、確率変動遊技の継続回数が4回以下であるとき(非リミッタ(通常)時)は、特別利益状態の終了後に100%の確率で、次回の大当たりの成立まで継続して続行されるサポート遊技が実行され、また、特別利益状態の終了後に100%の確率で、次回の大当たりの成立まで継続して続行される確率変動遊技が実行される。
一方、確率変動遊技の継続回数が5回に達したとき(リミッタ時)、特別利益状態の終了後に、10回の回数切りのサポート遊技が実行される確率が30%であり(「22」が選択)、20回の回数切りのサポート遊技が実行される確率は31%であり(「23」が選択)、40回の回数切りのサポート遊技が実行される確率は9%である(「24」が選択)。そして、特別利益状態の終了後30%の確率で、サポート遊技の非実行になる(「21」が選択)。また、このリミッタ時においては、特別利益状態の終了後に確率変動遊技は実行されない。
弾球遊技機1の内部状態の移り変わりを、図26および図27に示す。図26は、非リミッタ時における内部状態の移り変わりを示す図である。図27は、リミッタ時における内部状態の移り変わりを示す図である。
前述のように、弾球遊技機1の内部状態として4種類ある。すなわち、確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技の非実行時(図26および図27に示す低確率サポートなし)、確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時(図26および図27に示す高確率サポートなし)、確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技中(図26および図27に示す低確率サポート)、および確率変動遊技中でかつサポート遊技中(図26および図27に示す高確率サポート)の4つである。
図26を参照しつつ、確率変動遊技の継続回数が4回以下(すなわち確率変動遊技の非実行時をも含む。)である場合について検討する。確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技の非実行時(低確率サポートなし)に大当たりが成立する場合、特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の内部状態は、確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時(高確率サポートなし)または確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)のいずれかである。確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時(高確率サポートなし)に61%の確率で移行し(「12」が選択)、また、確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)に39%の確率で移行する(「11」、「13」または「14」が選択)。
確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時(高確率サポートなし)に大当たりが成立する場合、特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の内部状態は、確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時(高確率サポートなし)または確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)のいずれかである。97%の確率で、確率変動遊技中でかつサポート遊技の非実行時(高確率サポートなし)のまま移行せず(言い換えれば再度移行し)(「11」、「12」または「14」が選択)、また、確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)に3%の確率で移行する(「13」が選択)。
確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技中(低確率サポート)に大当たりが成立する場合、特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の内部状態は100%の確率で、確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)になる。
確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)に大当たりが成立する場合、特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の内部状態は、100%の確率で、確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)になる。すなわち、確率変動遊技中でかつサポート遊技中(高確率サポート)のまま移行しない(言い換えれば再度移行する)。
次に、図27を参照しつつ、確率変動遊技の継続回数が5回に達したとき(リミッタ時)について検討する。リミッタ時は、確率変動遊技中であるのは言うまでもない。
このとき、サポート遊技の非実行時(高確率サポートなし)に大当たりが成立する場合、特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の内部状態は、確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技の非実行時(低確率サポートなし)または確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技中(低確率サポート)のいずれかである。確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技の非実行時(低確率サポートなし)に97%の確率で移行し(「11」、「13」または「14」が選択)、また、確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技中(低確率サポート)に3%の確率で移行する(「12」が選択)。
また、リミッタ時(すなわち確率変動遊技中)においてサポート遊技中(高確率サポート)である状態で大当たりが成立する場合、特別利益状態の終了後における弾球遊技機1の内部状態は、確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技の非実行時(低確率サポートなし)または確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技中(低確率サポート)のいずれかである。確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技の非実行時(低確率サポートなし)に30%の確率で移行し(「21」が選択)、また、確率変動遊技の非実行時でかつサポート遊技中(低確率サポート)に70%の確率で移行する(「22」、「23」または「24」が選択)。
ところで、前述のRAMクリア後は、弾球遊技機1の内部状態は、初期状態、すなわち確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技の非実行時である状態に復帰する。サポート遊技の非実行時には、確率変動遊技中よりも確率変動遊技の非実行時の方が遊技者に有利である。したがって、RAMクリアにより、その後遊技者に有利な状態が実行されるので、RAMクリアするというゴト(RAMクリアゴト)がされるおそれがある。
この実施形態では、RAMクリア操作が行われると、すなわちRAMクリアスイッチが操作されつつ電源が立ち上げられると、その旨が報知される。具体的には、RAMクリア操作が行われると、主制御基板30は演出制御基板31に対しRAMクリアコマンドを送信する。演出制御基板31はRAMクリアコマンドを受信すると、液晶制御基板33に制御コマンドを送信し、液晶表示ユニット4に「RAMクリアがされました」とのメッセージ(図示しない)を表示させる。また、この場合において、弾球遊技機1の前枠の前面に配設された枠ランプ(図示しない)を点灯または点滅させてもよい。これにより、弾球遊技機1においてRAMクリアがされたことを、弾球遊技機1が設置されている遊技店の従業員に知らせることができる。
この弾球遊技機1では、確率変動遊技中でありかつサポート遊技中である状態、確率変動遊技中でありかつサポート遊技の非実行時である状態、確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技中である状態、および確率変動遊技の非実行時でありかつサポート遊技の非実行時である状態の4つの内部状態(モード)ごとに、互いに異なる種類の演出画像が液晶表示ユニット4に表示される。
図28は、保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])の受信時における演 出制御基板31における処理の流れを示すフローチャートである。図29は、先読み情報が第2保留メモリ87に既に記憶されている状態で第2特別図柄始動口7に遊技球が入球した場合における、第2保留メモリ87の変化を示す図である。図4、図8〜図11および図28を参照して、主制御基板30からの保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])が演出制御基板31に入力された場合を例に挙げて説明する。
主制御基板30からの保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])を演出制御基板31が受信すると、CPU81は、保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])のイベントデータ(すなわち先読み情報)を参照する(ステップS121)。また、CPU81は、保留増加コマンド(B2**[H]〜B9**[H])からイベントデータを取り出し、先読み情報として保留メモリ85,87に記憶させるとともに(ステップS122)、保留カウンタ86,88のカウント値をインクリメント(+1)する(ステップS123)。より具体的には、保留増加コマンドが保留増加コマンド(B2**[H]〜B5**[H])(図8および図9参照)である場合には、CPU81は、イベントデータを第1保留メモリ85に記憶するとともに、第1保留カウンタ86のカウント値をインクリメント(+1)する。一方、保留増加コマンドが保留増加コマンド(B6**[H]〜B9**[H])(図10および図11参照)である場合には、CPU81は、イベントデータを第2保留メモリ87に記憶するとともに、第2保留カウンタ88のカウント値をインクリメント(+1)する。
次いで、CPU81は先読み予告フラグ89の値を参照し、先読み予告の実行中であるか否か(先読み予告フラグ89の値が「1」であるのか「0」であるのか)を判定する。先読み予告フラグ89の値が「1」であるとき(ステップS124でYES)、すなわち先読み予告の実行中であるときは、そのままこの処理はリターンされる。
一方、先読み予告フラグ89の値が「0」であるとき(ステップS124でNO)、すなわち先読み予告の非実行時であるときは、ステップS121で参照したイベントデータの値に基づいて、CPU81は先読み予告を実行するか否かを決定する(ステップS125)。先読み予告を実行する場合には、その先読み予告の態様も併せて決定する(ステップS125)。これら先読み予告の実行の可否・態様の決定は、たとえば、予告内容記憶領域84に備えられた予告抽選テーブルを用いて実行される。
そして、先読み予告を行うと決定された場合には(ステップS126でYES)、CPU81は先読み予告フラグ89に「1」を格納するとともに(ステップS127)、先読み予告の対象である始動記憶に対応する保留カウンタ86,88におけるその時点の値を、当該始動記憶に対応する残回数カウンタ92,93に格納する(S128:残回数カウンタ設定)。すなわち、先読み予告の対象である始動記憶が第1特別図柄始動口6への入球に基づいて取得されている場合は、第1保留カウンタ86におけるその時点の値を第1残回数カウンタ92に格納し、また、先読み予告の対象である始動記憶が第2特別図柄始動口7への入球に基づいて取得されている場合は、第2保留カウンタ88におけるその時点の値を第2残回数カウンタ93に格納する。その後、この処理はリターンされる。
また、先読み予告を行わないと決定された場合(ステップS126でNO)、この処理はそのままリターンされる。
図29(a)には遊技球入球前の状態を、図29(b)には遊技球入球後の状態を示している。図29では、第2保留メモリ87に保留用の先読み情報が2つ記憶されている状態で、第2特別図柄始動口7(図1および図2参照)への遊技球入球に応答して、スーパーリーチの実行後に大当たりとなることを示す保留増加コマンド(B814[H])(図11参照)が、主制御基板30から演出制御基板31に入力された場合を例に挙げる。この場合、保留増加コマンド(B814[H])のイベントデータである「14[H]」の値が、第2保留メモリ87の先読み情報格納領域M14(図5において「保留3」と記さ れた保留領域。)に格納される。
なお、図29では第2保留メモリ87の記憶内容の変化を示しているが、第1特別図柄始動口6に遊技球が入球した場合には、第1保留メモリ85の記憶内容が同様に変化するのは言うまでもない。
図30は、変動パターンコマンドの受信時における演出制御基板31における処理の流れを示すフローチャートである。
主制御基板30からの変動パターンコマンドを演出制御基板31が受信すると、CPU81は、変動パターンコマンドを参照する(ステップS141)。そして、変動パターンコマンドにより指示された態様の演出図柄の図柄変動動作を、CPU81は液晶表示ユニット4で実行する(ステップS142)。大当たり抽選の結果が大当たりであるときは、演出図柄の図柄変動動作の終了後、大当たり用の演出図柄が液晶表示ユニット4に停止表示される。一方、大当たり抽選の結果がはずれであるときは、演出図柄の図柄変動動作の終了後、はずれ用の演出図柄が液晶表示ユニット4に停止表示される。演出図柄の図柄変動動作の実行が終了すると(ステップS143でYES)、CPU81は保留カウンタ86,88の値をデクリメント(−1)する(ステップS144)。すなわち、変動パターンコマンドが第1特別図柄に対応するものである場合は、第1保留カウンタ86の値がデクリメント(−1)され、変動パターンコマンドが第2特別図柄に対応するものである場合は、第2保留カウンタ88の値がデクリメント(−1)される。
そして、先読み予告の実行中(すなわち先読み予告フラグ89の値が「1」)であり(ステップS145でYES)、かつ演出制御基板31が受信した変動パターンコマンドが、先読み予告の対象になる始動記憶に対応するときは(ステップS146でYES)、CPU81は残回数カウンタ92,93の値をデクリメント(−1)する(ステップS147)。すなわち、変動パターンコマンドが第1特別図柄に対応するものである場合は、第1残回数カウンタ92の値がデクリメント(−1)され、変動パターンコマンドが第2特別図柄に対応するものである場合は、第2残回数カウンタ93の値がデクリメント(−1)される。
このステップS147のデクリメント(−1)により、保留カウンタ86,88の値が「1」→「0」になった場合には(ステップS148でYES)、先読み予告フラグ89に「0」の値が格納される(ステップS149)。
図31は、先読み予告制御の流れを示すフローチャートである。
先読み予告を実行する予告タイミングになると、図31に示す制御が開始される。この実施形態に係る先読み予告では、先読み予告を実行する予告タイミングとして、CPU81における先読み予告の実行の決定時、および変動パターンの受信時を例示することができる。先ず、予告タイミングが先読み予告の実行の決定時である場合について説明する。
演出制御基板31が変動パターンコマンドを受信すると、図30に示す処理と並行して、次に述べる処理も実行される。すなわち、CPU81は先読み予告フラグ89の値を参照する(ステップS152)。先読み予告フラグ89の値が「1」であるとき(ステップS152でYES)には、CPU81は先読み予告を実行する(ステップS154)。一方、参照した先読み予告フラグ89の値が「0」である場合(ステップS152でNO)には、先読み予告は実行されない。
具体的には、先読み予告を実行する際には、CPU81は予告内容記憶領域84に記憶されている先読み予告の具体的な態様を参照するとともに、ROM83に記憶されている先読み予告の実行のためのデータを読み出し、これらの内容に基づいて、先読み予告を実行する。
図32は、演出図柄の図柄変動動作時における、液晶表示ユニット4の表示内容の変化の一例を示す図である。また、各表示位置4L,4C,4Rに示した「↓」は、それらの表示位置4L,4C,4Rの図柄が変動していることを示している(以下同様)。液晶表示ユニット4の下部分には、第1特別図柄用の保留数(すなわち、第1特別図柄用始動メモリ41に記憶されている保留用の始動記憶の数)を表示するための第1保留数表示部101、および第2特別図柄用の保留数(すなわち、第2特別図柄用始動メモリ43に記憶されている保留用の始動記憶の数)を表示するための第2保留数表示部102が設けられている。図32(a)は、演出図柄の図柄変動動作中であり、第1特別図柄用の保留数が1つであり、第2特別図柄用の保留数が2つである場合を示している。
この状態で、遊技球が、たとえば第2特別図柄始動口7に入球すると、第2特別図柄用始動メモリ43の値がインクリメント(+1)されるとともに、主制御基板30から演出制御基板31に保留増加コマンド(B6**[H]〜B9**[H])が送信される。また、第2保留カウンタ88のカウント値がインクリメント(+1)されるとともに、液晶表示ユニット4の第2保留数表示部102に表示されている保留球の数が2個から3個に増やされる。
そして、保留増加コマンド(B6**[H]〜B9**[H])の演出制御基板31に応答して、先読み予告の実行が決定された場合(図28で示すステップS125の場合)には、図32(b)に示すように、第2保留数表示部102における増加分(すなわち、図32(b)では3個目)の保留球表示として、通常の表示色(たとえば緑色)ではなく、特定の表示色(たとえば赤色)の保留球表示が用いられる。その後、所定の演出図柄の図柄変動動作時間の経過後、液晶表示ユニット4に演出図柄が停止表示される。
そして、図32(c)に示すように、大当たり用の演出図柄が液晶表示ユニット4に停止表示された場合には、その後、特別利益状態が実行される。前述のように、特別利益状態における開放インターバルの開始タイミングで、主制御基板30から演出制御基板31に大当たり表示開始コマンド(F0**[H])が送信される。この図32(c)では、先読み予告の実行中に、当該先読み予告の対象である始動記憶に先立って取得された他の始動記憶に基づく特別利益状態が発生した場合を示している。
図33は、大当たり表示開始コマンド(F0**[H])の受信時における演出制御基板31における処理の流れを示すフローチャートである。
主制御基板30からの大当たり表示開始コマンド(F0**[H])を演出制御基板31が受信すると、CPU81は、大当たり表示開始コマンド(F0**[H])のイベントデータを参照する(ステップS161)。
次いで、CPU81は先読み予告フラグ89の値を参照し、先読み予告の実行中であるか否か(先読み予告フラグ89の値が「1」であるのか「0」であるのか)を判定する(ステップS162)。そして、先読み予告の実行中であるとき、すなわち先読み予告フラグ89の値が「1」であるとき(ステップS162でYES)、CPU81は確率変動フラグ90およびサポート遊技フラグ91を参照し、特別利益状態が発生する直前の弾球遊技機1の内部状態を調べるとともに、参照した大当たり表示開始コマンド(F0**[H])のイベントデータから、特別利益状態の終了後の弾球遊技機1の内部状態を調べる。
そして、特別利益状態の発生前と特別利益状態の実行後との間で弾球遊技機1の内部状態が異なっているときには(ステップS163でYES)、先読み予告フラグ89に「0」の値を格納し、残回数カウンタ92,93の値をリセットして「0」に格納するとともに、予告内容記憶領域84の内容をクリアする(ステップS164)。そのため、特別利益状態の実行後、先読み予告は実行されない。次いで、CPU81は液晶表示ユニット4 に、特別利益状態用の演出動作(大当たり用の演出動作)を実行し(ステップS165)、その後、この処理はリターンされる。
一方、特別利益状態の発生前と特別利益状態の発生後との間で弾球遊技機1の内部状態が共通しているときには(ステップS163でNO)、先読み予告フラグ89の値をリセットしない。すなわち、特別利益状態の発生後も引き続き、先読み予告は実行される。この場合、ステップS163の判断の後、ステップS165の処理に移行する。
図34は、特別利益状態終了後における液晶表示ユニット4の表示内容の変化の一例を示す図である。特別利益状態の終了時点には、第1特別図柄用始動メモリ41には保留用の始動記憶としてたとえば4つの始動記憶が記憶されており、第2特別図柄用始動メモリ43には保留用の始動記憶としてたとえば4つの始動記憶が記憶されている。そのため、図34(a)に示すように、特別利益状態の終了時点で、液晶表示ユニット4の第1保留数表示部101に表示されている保留数はたとえば4つであり、液晶表示ユニット4の第1保留数表示部101に表示されている保留数はたとえば4つである。
先読み予告の実行中に、当該先読み予告の対象である始動記憶に先立って取得された他の始動記憶に基づく特別利益状態が発生した場合(図32(c)参照)には、特別利益状態の実行後に先読み予告を再開(続行)するか否かは次のように決められる。
すなわち、特別利益状態の実行後における弾球遊技機1の内部状態(確率変動遊技の実行の有無およびサポート遊技の有無)が、特別利益状態の発生前における弾球遊技機1の内部状態と共通している場合には、特別利益状態の終了後において、図34(b)に示すように、当該特別利益状態の発生前に実行していた先読み予告を再開(続行)する。特別利益状態の前後で弾球遊技機1の内部状態が共通していると、先読み予告において予告される遊技の内容(大当たりになるか、またはどの変動パターンが実行されるかなど)と、実際の遊技の内容とが整合するので、遊技者に不利益を与えることなく先読み予告を再開(継続)することができる。これにより、先読み予告に係る演出(保留球の色表示の変化)が細切れになるのを抑制することができ、ゆえに、遊技者の興趣を向上させることができる。
一方、特別利益状態の実行後における弾球遊技機1の内部状態が、特別利益状態の発生前における弾球遊技機1の内部状態と異なる場合には、先読み予告において予告される弾球遊技機1での遊技の内容(大当たりになるか、またはどの変動パターンが実行されるかなど)と、実際の遊技の内容との間に不整合が生じるので、特別利益状態の発生前に実行していた先読み予告は、図34(c)に示すように特別利益状態の実行後には実行されない。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は他の形態で実施することもできる。
前述の実施形態では、先読み予告の一例として、先読み予告の対象になる保留球表示を、通常の表示色とは異ならせるものを例に挙げた。しかしながら、たとえば、保留球表示の大きさを異ならせるものであってもよいし、その表示パターン(点灯・点滅のパターンなど)を異ならせることにより先読み予告を行うものであってもよい。
また、残回数カウンタ92,93を設けた場合を例に挙げて説明したが、残回数カウンタ92,93を用いなくても先読み予告を実施できる場合には、残回数カウンタ92,93を省略することもできる。
また、先読み予告は他の態様を採用することもできる。すなわち、液晶表示ユニット4の背景画像を通常の背景画像とは異ならせたり、所定の音声メッセージを出力したり、所定のキャラクタ等を出現させたりすることにより、先読み予告を行うものであってもよい。
特別利益状態の終了後の弾球遊技機1の内部状態を、大当たり表示終了コマンド(F3**[H])に基づいて調べるようにしてもよい。また、変動パターンコマンドに、特別利益状態の終了後の弾球遊技機1の内部状態を示す情報が含まれている場合には、この変動パターンコマンドに基づいて調べるようにしてもよい。
また、図33のステップS164では、先読み予告フラグ89に「0」の値を格納するとともに、予告内容記憶領域84の内容をクリアするものとしたが、少なくとも、先読み予告フラグ89に「0」の値を格納するものであればよい。
また、先読み予告の態様を、第1および第2保留メモリ85,87に記憶されている先読み情報に基づいて決定することもできる。すなわち、たとえば演出図柄の各図柄変動開始時に、第1保留メモリ85の先読み情報格納領域M1〜M5および/または第2保留メモリ87の先読み情報格納領域M11〜M15を参照することにより、予告態様を決定するようにしてもよい。このような場合には、予告内容記憶領域84を省略することもできる。
また、前述の実施形態において、連続(継続)して実行可能である確率変動遊技の継続回数の上限の値を5回(リミッタカウンタ52の上限の値が5)であるとして説明したが、この継続回数の上限の値(回数)として他の回数を設定することができるのはもちろんのことである。
さらに、確率変動遊技の終了は、他の方法で確率変動遊技を終了させることができる。一例として、確率変動遊技を回数切りの確率変動遊技とすることができる。CPU34は確率変動遊技における特別図柄の図柄変動動作の回数を計数するための確変回転数カウンタを備えている。そして、確率変動遊技の開始(すなわち特別利益状態の終了後)から予め定める回数の図柄変動動作(第1および第2特別図柄表示手段21,22における図柄変動動作の合算数)が実行されるか、または大当たりが成立するまで、継続して実行されるものである。確率変動遊技において予め定める回数(たとえば128回)の図柄変動動作が実行されても大当たりが成立しない場合は、確率変動遊技の実行は終了し、弾球遊技機1の内部状態は確率変動遊技の非実行時になる。このとき、確率変動遊技中における第1特別図柄表示手段21の図柄変動動作数が予め定める数に達するとき、または第2特別図柄表示手段22の図柄変動動作数が予め定める数に達するときに、確率変動遊技の続行が強制的に制限されるようになっていてもよい。
また、他の例として、確率変動遊技中に、前記第1または第2特別図柄始動口6,7に遊技球が入球した場合に、確率変動遊技の実行を終了するか否かの転落抽選を実行し、その転落抽選に当選した場合に確率変動遊技が終了されるようになっていてもよい。
さらに、上限回数が設定された(リミッタ式の)確率変動遊技と、回数切りの確率変動遊技とを組み合わせて確率変動遊技の続行を強制的に制限する構成であってもよいし、回数切りの確率変動遊技と転落抽選とを組み合わせて確率変動遊技の続行を強制的に制限する構成であってもよいし、リミッタ式の確率変動遊技と転落抽選とを組み合わせて確率変動遊技の続行を強制的に制限する構成であってもよい。また、リミッタ式の確率変動遊技と、回数切りの確率変動遊技と、転落抽選とを組み合わせて確率変動遊技の続行を強制的に制限する構成であってもよい。
また、前述の実施形態において、サポート遊技では、普通図柄表示手段24の図柄変動時間をサポート遊技の非実行時よりも短縮し、普通図柄抽選の当選確率をサポート遊技の非実行時よりも低くし、かつ普通図柄抽選の当選時における第2特別図柄始動口7の開放度合いをサポート遊技の非実行時よりも低くしている。しかしながら、サポート遊技はこれら3つ全てを行う必要はなく、このうちの少なくとも2つが行われていればよい。また、前述の実施形態で示されたサポート遊技中の当選確率、サポート遊技中における普通図柄表示手段24の図柄変動時間、ならびにサポート遊技中の第2特別図柄始動口7の開放時間および開放回数は、一例であり、これらに限定されるものでないのは言うまでもない。
また、図12および図13に示す特別図柄−特別利益状態種別テーブルは一例であり、第1または第2特別図柄と、特別利益状態の内容や特別利益状態後の弾球遊技機1の内部状態との関係は、適宜変更が可能である。
たとえば、図12において、一部の大当たり用の第1または第2特別図柄を非確変図柄とし、その非確変図柄で大当たりした場合に、確率変動遊技が終了後非実行になるようにしてもよい。
また、たとえば各図柄に対応するサポート遊技の内容を適宜設定することができる。具体的には、次回の特別利益状態の発生まで継続されるサポート遊技であるか、あるいは回数切りのサポート遊技であるかを適宜設定することができ、また、回数切りの回数を適宜設定することができる。さらに、大当たり用の特別図柄の選択割合も適宜設定することができる。さらにまた、特別利益状態の内容も適宜設定することができる。
また、第1特別図柄表示手段21および第2特別図柄表示手段22における特別図柄の変動順について、第1特別図柄始動口6または第2特別図柄始動口7への入球順に図柄変動動作を実行する入球順変動の態様であってもよいし、双方が独立して図柄変動動作を実行する同時変動の態様であってもよい。
また、CPU34は大当たり判定用乱数に基づいて小当たりであるか否かを判定するものではなく、小当たり用乱数発生部(図示しない)から取得した小当たり判定用乱数の値に基づいて、小当たりであるか否かを判定するものであってもよい。
また、全種類の特別利益状態において共通の大入賞口を開閉させるようにしてもよい。また、第1大入賞口11および第2大入賞口12の2つを設ける構成に限られず、大入賞口として1つを設けるものであってもよい。
また、前述の説明では、第1特別図柄始動口6および第2特別図柄始動口7を遊技盤2の下部に配設する構成について説明したが、第1特別図柄始動口6および第2特別図柄始動口7を右部に配置する構成を採用してもよい。
また、前述の説明では、第1特別図柄始動口6と第2特別図柄始動口7とを集約して配設した構成を例に挙げたが、第1特別図柄始動口6および第2特別図柄始動口7が、遊技盤2上における互いに離間した位置に配設されていてもよい。この場合、遊技盤2における第2特別図柄始動口7の上方に、電動チューリップ役物8の1対の羽根が狭窄状態(図2(a)に示す状態)で、第2特別図柄始動口7への遊技球の入球を阻止する規制部材を配設する必要がある。
また、普通図柄始動手段として、遊技球が通過可能なゲート(普通図柄ゲート15)を例に挙げたが、遊技球が入球可能な入賞口を、普通図柄始動手段として採用してもよい。
また、サポート遊技の作動契機(開始タイミング)は、それぞれ、特別利益状態における終了時以外の予め定めるタイミングであってもよい。具体的には、サポート遊技の作動契機が、それぞれ特別利益状態の開始時であってもよい。
さらに、確率変動遊技の作動契機(開始タイミング)は、それぞれ、特別利益状態における終了時以外の予め定めるタイミングであってもよい。具体的には、確率変動遊技の作動契機が、それぞれ特別利益状態の開始時であってもよい。
また、第1特別図柄始動口6は、1つに限らず、2つ以上であってもよい。また、第2特別図柄始動口7は、1つに限らず、2つ以上であってもよい。
また、前述の実施形態では、電動チューリップ役物8、第1大入賞口開閉役物13または第2大入賞口開閉役物14は、主制御基板30によって制御されるものとして説明したが、役物を制御するための役物制御部が主制御基板30に接続されており、この役物制御部に主制御基板30からの制御コマンドが付与されるようになっている場合は、主制御基板30からの制御コマンドに基づいて、役物制御部が電動チューリップ役物8、第1大入賞口開閉役物13または第2大入賞口開閉役物14を制御するものであってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。