JP5530940B2 - 点火プラグ及びその点火プラグの製造方法 - Google Patents

点火プラグ及びその点火プラグの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、点火プラグ及びその点火プラグの製造方法に関する。
従来、図14,図15に示したように、軸方向に貫通する貫通孔100を備えた導電性を有する主体金具101と、主体金具101の貫通孔100に装着される絶縁体102と、該絶縁体102に装着される中心電極103とを有し、その中心電極103が配置される方向を先端としたときに、前記主体金具101の先端部に形成され該主体金具101の先端開口部104を覆うことにより着火室105を形成する孔106付きのキャップ部材107と、中心電極103の側周面に向けて着火室105の内周面に半円板状に突設された4極の接地電極108と、を備えた点火プラグが特許文献1に記載されている。
このような、主体金具101の先端に着火室105を有する点火プラグ(以下、「プレチャンバープラグ」ともいう。)は、内燃機関の燃焼室内の混合気をキャップ部材107の孔106から着火室105内に導入すると共に、中心電極103と接地電極108の間のギャップGで火花放電を行うことにより混合気に着火し、着火室105において火炎を発生させる。そして、キャップ部材107の孔106から内燃機関の燃焼室に火炎ジェットを噴出させ、燃焼室全体に火炎を広げる。このようにプレチャンバープラグは、着火性に優れていて燃焼速度の大きい内燃機関を構成することができるため、主としてコージェネレーション用エンジン、コンプレッサー用ガスエンジン等の内燃機関に用いられている。
国際公開WO2006/011950号パンフレット
点火プラグは、中心電極103と接地電極108の間のギャップGで火花放電を行うことにより着火するものであるため、ギャップGが規定範囲内にあるか否かは着火性能を左右する重要な要素である。
ところがプレチャンバープラグは、中心電極103と接地電極108が着火室105の内部にあるため、ギャップGの修正(ギャップの調整を含む。)が構造的に行い難い問題がある。そのため、従来型のプレチャンバープラグは、製造工程における主体金具101と絶縁体102と中心電極103の組付け精度によってギャップGを規定範囲に収めるようにしていた。
しかしながら、本発明者が試験的に従来型プレチャンバープラグ(極数=4)を25個製造し、合計100箇所のギャップGを計測したところ、ギャップGの規定範囲として0.27mm〜0.33mmを目標としたにも拘わらず、実際には図9のグラフに実線で示したように0.14mm〜0.46mmの範囲に大きく分散していた。
本発明は、上記に鑑みなされたもので、その目的は、火花放電用のギャップの修正(ギャップ調整)が容易なプレチャンバープラグ及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため本発明は、請求項1に記載したように、軸方向に貫通する貫通孔を備えた主体金具と、
軸方向に延びる軸孔を有し前記主体金具の貫通孔に装着される絶縁体と、
該絶縁体の軸孔に装着される中心電極とを有し、
前記中心電極が配置される方向を先端としたときに、
前記主体金具の先端開口部を覆うことにより該主体金具の先端部に着火室を形成するキャップ部材と、
棒状に形成されており、その一端側を前記主体金具に固着すると共に他端側を前記中心電極の側周面に直接又は間接に対向させて前記着火室の弦方向に延びる片持ち梁形態となし、さらに前記主体金具の内部であって前記先端開口部から外部に突出しない位置に設けられた接地電極と、を備えてなる点火プラグを提供する。
なお、本発明において、接地電極が中心電極の側周面に間接に対向するとは、接地電極を絶縁体の側周面に対向させて中心電極の側周面に対しては間接に対向することをいい、そうした場合は、絶縁体の表面を経由する沿面放電形態で中心電極に火花放電が伝播する。
また、請求項2に記載したように、前記接地電極は、前記主体金具の先端面と前記接地電極との前記軸方向における最短距離が、該先端面から3mm以上の位置に接合されている請求項1記載の点火プラグを提供する。
また、請求項3に記載したように、軸方向に貫通する貫通孔を備えた主体金具と、
軸方向に延びる軸孔を有し、前記主体金具の貫通孔に装着される絶縁体と、
該絶縁体の軸孔に装着される中心電極とを有し、
前記中心電極が配置される方向を先端としたときに、
前記主体金具の先端開口部を覆うことにより該主体金具の先端部に着火室を形成するキャップ部材と、
棒状に形成されており、その一端側を前記主体金具に固着すると共に他端側を前記中心電極の側周面に直接又は間接に対向させて前記着火室の弦方向に延びる片持ち梁形態となし、さらに前記主体金具の内部であって該主体金具の先端面との前記軸方向における最短距離が、該先端面から3mm以上の位置に接合されている接地電極と、を備えてなる点火プラグを提供する。
また、請求項に記載したように、前記接地電極は、前記着火室における径方向の荷重を前記他端側に加えた場合の断面二次モーメントIが、2mm以下である請求項1〜3の何れか1項に記載の点火プラグを提供する。
また、請求項に記載したように、前記接地電極の材料硬度は、120MHV以上500MHV以下である請求項1〜4の何れか1項に記載の点火プラグを提供する。
また、請求項に記載したように、前記接地電極は、角材形状にした貴金属である請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグを提供する。
また、請求項に記載したように、前記接地電極は、角材形状にしたNi合金からなり、前記中心電極の側周面に対向する前記接地電極の位置に貴金属チップを備える請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグを提供する。
また、請求項に記載したように、前記主体金具は先端にネジ軸部を有し、前記接地電極は、前記軸方向先端の前記ネジ軸部の前記軸方向先端の始端からの距離が3mm以上の位置に接合されている請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグを提供する。なお、ここでネジ軸部の軸方向先端の始端とは、ネジ軸部におけるネジの切り始めの点をいう。
また、請求項に記載したように、前記着火室の容積Vcに対する前記接地電極の着火室内に突出する部分の容積Veの割合が10%以下である請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグを提供する。
また、請求項10に記載したように、前記着火室において、前記接地電極を径方向に横切る断面の断面積Spに対し、前記断面における前記接地電極の面積Seと前記中心電極の面積Scとの合計電極面積Secの割合が50%以下であり、かつ、前記着火室全体の容積Vcに対する該着火室の前記接地電極の後端面から先の部分の容積Vhの割合が50%以上である請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグを提供する。
また、請求項1に記載したように、請求項1〜10の何れか1項に記載の点火プラグの製造方法であって、前記主体金具に前記キャップ部材以外の部品を組み付ける組付け工程と、前記組付け工程の後、前記中心電極の側周面と直接又は間接に対向するように設けられた前記接地電極との間のギャップを調整するギャップ調整工程と、前記ギャップ調整工程の後、前記主体金具の先端開口部に前記キャップ部材を取り付けて該主体金具の先端部に前記着火室を形成する着火室形成工程と、を有する点火プラグの製造方法を提供する。
また、請求項1に記載したように、前記ギャップ調整工程は、前記主体金具の軸方向の中心線と同一の軸線回りに回転可能で且つ前記主体金具の前記貫通孔内に少なくともその先端が差込み可能な調整治具を使用し、前記点火プラグの軸方向において、前記調整治具を前記主体金具の貫通孔内に差込み、前記調整治具を前記軸線回りに回転させることにより、前記接地電極を押圧して、前記ギャップを調整するものである請求項1記載の点火プラグの製造方法を提供する。
また、請求項1に記載したように、前記調整治具は、前記接地電極の中心電極側の側面に接して前記ギャップを拡張するように該接地電極を押圧する拡張側押圧部材と、前記中心電極の反対側の前記接地電極の側面に接して前記ギャップを縮小するように該接地電極を押圧する縮小側押圧部材と、を有し、前記拡張側押圧部材及び前記縮小側押圧部材の少なくともその先端は前記主体金具の前記貫通孔に差込まれ、前記ギャップ調整工程は、前記拡張側押圧部材と前記縮小側押圧部材とにより、前記ギャップを調整する請求項1記載の点火プラグの製造方法を提供する。
また、請求項1に記載したように、前記ギャップ調整工程は、前記調整治具の回転トルクを規定することにより前記ギャップを調整する請求項1又は1記載の点火プラグの製造方法を提供する。
また、請求項1に記載したように、前記調整治具は、該調整治具と前記接地電極とが接する接触面が前記主体金具の前記中心線と平行に形成されている請求項1〜1のいずれか1項に記載の点火プラグの製造方法を提供する。
また、請求項1に記載したように、前記主体金具の前記貫通孔に前記調整治具を差し込む方向を前記調整治具の先端側とし、一方、前記主体金具について前記調整治具が差し込まれた側を先端側としたとき、前記調整治具の先端の軸方向の位置が前記接地電極の後端の軸方向の位置と同一、又はそれより前記貫通孔の後端側に配置されている請求項1〜1のいずれか1項に記載の点火プラグの製造方法を提供する。
本発明の点火プラグは、着火室の弦方向に延びる片持ち梁形態となるように棒状にした接地電極の一端を主体金具に固着したため、接地電極の固定端から他端(以下、自由端ともいう。)までのどの部位にでも着火室における径方向に荷重を加えることができる。したがって、着火室の内部に中心電極と接地電極があるプレチャンバープラグでも、接地電極の固定端近くに荷重を加えることにより自由端側を大きく変位させて一気にギャップを調整したり、或は接地電極の自由端側に荷重を加えてギャップの微調整をする、などして容易にギャップが調整できる。
また、本発明の点火プラグは、上記のように、着火室の内部に中心電極と接地電極があるプレチャンバープラグでありながら、接地電極の固定端側に荷重を加えてギャップを大きく変更したり、接地電極の自由端側に荷重を加えてギャップの微調整をする、などして容易にギャップが調整できる点に優位性があるが、かかる優位性は、請求項2、3に記載したように、主体金具の先端面と接地電極との軸方向における最短距離が、該先端面から3mm以上の深い位置に接地電極が接合されている場合により強く発揮される。
また、一般に曲げモーメントに対する物体の変形のしにくさは、断面形状に対応する断面二次モーメントIによって表すことができる。例えば、長方形断面の物体の場合、曲げ荷重の作用方向と平行な方向の一辺の長さをT、それと直交する方向の一辺の長さをWとするとき、I=WT/12、或は一辺の長さがAである正方形断面の物体の場合、I=A /12、という具合である。本発明の点火プラグでは、接地電極の前記断面二次モーメントIを請求項に記載したように2mm以下に設定することにより、ギャップの調整作業時間を量産可能なレベルにまで短縮することが可能になる。
また、曲げモーメントに対する物体の変形のしにくさは、材料硬度によっても表すことができる。本発明の点火プラグでは、接地電極の前記材料硬度を請求項に記載したように120MHV以上500MHV以下に設定することにより、必要な強度を損なうことなくギャップの調整作業時間を量産可能な範囲に収めることが可能になる。
また、コージェネレーション用エンジンは、全負荷での連続運転が多いことから、そのようなコージェネレーション用エンジンに使われることが多いプレチャンバープラグには、優れた耐久性が要求される。そのため接地電極を請求項に記載したように角材形状にした貴金属で形成すると、プレチャンバープラグにとって重要な耐久性が向上する。
一方、貴金属は高価であるため、請求項に記載したように、接地電極を角材形状にしたNi合金で形成すると共に該接地電極の中心電極の側周面に対向する位置に貴金属チップを備えるようにすれば、コストの上昇を抑えつつ耐久性を向上させることができる。
また、点火プラグの熱は、主体金具のネジ軸部から内燃機関の本体側に逃げるようになっているため、接地電極の接合固着位置が前記のように主体金具の先端面から3mm以上の位置であっても、その位置がネジ軸部の始端に至らない場合は、熱引きが悪く接地電極が高温に晒されて接合部が剥離するおそれがある。そのため請求項のように、接地電極の接合固着位置を主体金具のネジ軸部の始端との関係において3mm以上とすることで接地電極が高温に晒されにくくなる。
また、プレチャンバープラグの特徴は、前記のように着火性の良さにあるが、請求項に記載したように、前記着火室の容積Vc(図10(a)参照)に対する前記接地電極の着火室内に突出する部分の容積Ve(図10(b)参照)の割合が10%以下になるように設定した場合には、十分に未燃混合気を着火室内に取り込むことが可能になり、良好な火炎ジェットを発生させることができる。したがって、着火性の向上に効果がある。
さらにまた、請求項10に記載したように、前記着火室において、前記接地電極を径方向に横切る断面の断面積Sp(図11(a)参照)に対し、前記断面における前記接地電極の面積Se(図11(b)参照)と前記中心電極の面積Sc(図11(b)参照)との合計電極面積Secの割合が50%以下であり、かつ、前記着火室の容積Vc(図10(a)参照)に対する該着火室の前記接地電極の後端面から先の部分の容積Vh(図10(c)参照)の割合が50%以上であるように設定した場合には、着火室内に未燃混合気を取り込む際、接地電極に至るまでの容積Vhの空間に未燃混合気を十分に入れることができ、且つ、着火室内に残る既燃混合気を接地電極の間の(面積Sp−面積Sec)の広さの開口を通してその奥の空間に押し込むことができるため、良好な火炎ジェットを発生させることができる。したがって、着火性の向上に効果がある。
また、請求項1の製造方法によれば、ギャップが規定範囲にある信頼性の高いプレチャンバープラグが量産できる。
また、請求項1の製造方法によれば、調整治具を点火プラグの主体金具の貫通孔内に差込み、該調整治具を主体金具の軸方向の中心線と同一の軸線回りに回転させることにより接地電極を押圧するようにしたため、接地電極に図24において符合θで示したような傾きを生じさせることなく中心電極とのギャップをより正確に調整することができる。
また、調整治具を主体金具の貫通孔内に差し込んで前記軸線、すなわち中心電極回りに回転させて接地電極を押圧するようにしたため、接地電極が主体金具の開口部付近にあっても、或はその逆に奥の深い位置にあっても殆ど作業性が変わらない。
さらにまた、接地電極が複数本あっても一回の操作で同時にギャップ調整ができるため、接地電極の極数の違いによっても殆ど作業性が変わらない。
よって請求項1の点火プラグの製造方法は、接地電極の位置や本数による影響を殆ど受けずに火花放電用のギャップの調整が正確且つ効率的に行えるため、点火プラグの生産性を向上させ得る。
また、請求項1に記載の点火プラグの製造方法によれば、調整治具に、ギャップを拡張する拡張側押圧部材と、ギャップを縮小する縮小側押圧部材を設けて、狭いギャップの拡張と広いギャップの縮小が最小限の操作で行えるようにしたため、ギャップの調整が効率的に行える。
また、請求項1に記載の点火プラグの製造方法によれば、調整治具の回転トルクを規定してギャップ調整を行うようにしたため、ゲージによる実測を要することなく回転トルクを管理することでギャップが規定できる。したがって、ギャップ調整工程の工数が削減できる。
また、請求項1に記載の点火プラグの製造方法によれば、接地電極と接する調整治具の接触面を主体金具の中心線と平行に形成したため、調整治具で接地電極を押圧する際に該接地電極を中心電極の側周面に対して斜めに傾けようとする力の成分が殆ど生じない。
また、請求項1に記載の点火プラグの製造方法によれば、調整治具の先端が接地電極の後端と同一かそれより後端側に配置されていて調整治具の先端が接地電極に接触しないため、調整治具の先端のエッジで接地電極が傷つくおそれがない。また、調整治具と接地電極との接触面積が大きくなるため、押圧時の接地電極の変位が安定し且つ接地電極が斜めに傾く可能性も小さくすることができる。
一部拡大図を含む点火プラグの正面図である。 中心電極と接地電極の要部を示す一部拡大断面図である。 キャップ部材を分離させた状態を示す点火プラグの要部拡大断面図である。 図1のI−I線断面図である。 接地電極の他の形態を示す断面図である。 接地電極の他の形態を示す断面図である。 ドーム形のキャップ部材を示す点火プラグの要部拡大断面図である。 接地電極の極数と点火プラグの耐久性の関係を示すグラフである。 4極点火プラグ25個分についてのギャップの測定値を示すグラフである。 (a)は着火室の容積Vcを示す要部の断面図、(b)は接地電極の容積Veを示す要部の断面図、(c)は着火室の接地電極の後端面から先の部分の容積Vhを示す要部の断面図である。 (a)は着火室の断面積Spを示す断面図、(b)は接地電極の面積Seと中心電極の面積Scを示す断面図である。 容積割合Ve/Vcと燃焼変動率の関係を示すグラフである。 面積割合Sec/Spと燃焼変動率の関係を示すグラフである。 従来の点火プラグの要部拡大断面図である。 図14のII−II線断面図である。 主体金具の貫通孔内に調整治具を差し込む直前の状態を示す一部透視斜視図である。 ギャップ調整時の状態を示す縦断面図である。 (a)は図17のIII−III線断面図、(b)はギャップ調整前の状態を示す図17のIII−III線相当断面図である。 他の形態を示すギャップ調整時の横断平面図である。 他の形態を示すギャップ調整時の横断平面図である。 他の形態を示すギャップ調整時の横断平面図である。 他の形態を示すギャップ調整時の横断平面図である。 ギャップが開いた状態を想像線で示した図1のI−I線断面図である。 棒状の工具でギャップ調整をする状態を示す要部の断面図である。
[実施形態1]
以下に本発明の実施形態1を図1〜図13を参照しつつ説明する。
実施形態1の点火プラグは、図1に示したように、主体金具1と、該主体金具1に装着される絶縁体2と、該絶縁体2に装着される中心電極3と、その中心電極3が配置される方向を先端としたときに主体金具1の先端部に形成される着火室4と、該着火室4内に配設されて中心電極3の側周面に直接又は間接に対向する接地電極6と、を備えている。
前記主体金具1は、軸方向に貫通する貫通孔7を軸中心に形成した例えば低炭素鋼の筒状体であり、シリンダヘッド等のプラグ取付孔(図示せず)に螺合するネジ軸部8を軸方向の先端に有し、後端にプラグレンチが係合する工具係合部9を有する。主体金具1の先端内部は、前記中心電極3の先端側周囲を囲う状態になっており、該主体金具1の先端開口部10を円板形のキャップ部材11で覆うことにより着火室4が形成される。なお、着火室4は、キャップ部材11に穿設した複数の孔12を介して燃焼室(図示せず)と連通する。
前記絶縁体2は、軸方向に延びる軸孔5を軸中心に形成した例えばアルミナ製の筒状体であり、先端側の略半分弱を主体金具1の後端側から貫通孔7に通して装着される。この絶縁体2の先端は、図1の拡大図に示したように着火室4の中に臨んでいる。
前記中心電極3は、絶縁体2の軸孔5に装着された中実丸棒体であり、絶縁体2の先端から突出した部分が主体金具1の着火室4のほぼ中心に位置している。
前記接地電極6は、角材形である断面長方形の棒状に形成されており、図4に示したように円い着火室4の弦方向に延びる片持ち梁形態となるように一端が該着火室4の内周に固着され、自由端側が中心電極3の側周面にギャップG(図2参照)をおいて直接又は間接に対向する。図示した接地電極6は、中心電極3の側周面に直接対向するものの例示であるが、接地電極6を絶縁体2の側周面に対向させて中心電極3の側周面に対しては間接に対向させるようにしてもよい。そうした場合は、絶縁体2の表面を経由する沿面放電形態で中心電極3に火花放電が伝播する。
なお、実施形態の接地電極6は、図4に示したように4極が等間隔に設けられており、それぞれの先端が他の接地電極6に接触しない長さになっている。
さらに接地電極6は、図2に示したように、着火室4における径方向の荷重Fを自由端側に加えた場合の断面二次モーメントIが、好ましくは2mm以下になるように断面形状が設定される。ここで長方形の角材の断面二次モーメンは、I=WT/12の計算式で求められるから、例えば実施形態の接地電極6は、断面形状を幅W=3mm、厚さT=2mmの長方形にするとよい。
なお、接地電極6の断面二次モーメントIとギャップGの調整に要する作業時間との関係を明らかにすべく、同じ材質で断面二次モーメントIを、0.17mm(プラグA)、0.67mm(プラグB)、2.0mm(プラグC)、4.5mm(プラグD)にして接地電極6を作成し、その接地電極6を点火プラグに装着して後述する方法によってギャップGを調整し、30個の点火プラグに要する作業時間を計測した。その結果を表1に示す。なお、表1〜表3において接地電極の仕様欄にある(L)は、図3に示したように主体金具1の先端面と接地電極6との軸方向における最短距離を示すものである。
Figure 0005530940
以上の結果から接地電極6の断面二次モーメントIを2mm以下に設定することにより、ギャップGの調整作業時間を量産可能なレベルにまで短縮し得ることが確認できた。
また、接地電極6は、ギャップGを安定させるに必要な強度を損なわず且つ量産可能な調整作業が行える曲げやすさを実現するため、棒状の部分の材料硬度が120MHV以上で500MHV以下に設定されている。
ここで接地電極6の材料硬度とギャップGの調整に要する作業時間との関係を明らかにすべく、材料硬度を300MHV(プラグE)と600MHV(プラグF)にして同じ形状の接地電極6を作成し、その接地電極6を点火プラグに装着して後述する方法によってギャップGを調整し、30個の点火プラグに要する作業時間をそれぞれ計測した。その結果を表2に示す。
Figure 0005530940
以上の結果から接地電極6の材料硬度を600MHVより小さい500MHV以下に設定することにより、ギャップGの調整作業時間を量産可能なレベルにまで短縮し得ることが推認できる。
また、接地電極6は、図4に示した単純な角材形状にして全体を貴金属(例えば、Pt-20Ir:300MHV)で形成したものと、図5,図6に示したように比較的安価な合金(例えば、Ni合金:150MHV)で角材6aを形成し、その角材6aの自由端側の端部であって中心電極3の側周面に対向する位置に半円柱形又は薄板状の貴金属チップ(例えば、Pt-20Ir製チップ)6b,6cを接合したものがあり、耐久性に優れた図4の接地電極6を採用するか、コスト面で優位な図5,図6の接地電極6を採用するかが選択できる。
次に上記点火プラグの製造方法について説明する。
点火プラグの製造工程は、前記キャップ部材11以外の部品を主体金具1に組み付ける組付け工程と、その組付け工程の後、中心電極3の側周面と接地電極6とのギャップGを規定範囲に調整するギャップ調整工程と、そのギャップ調整工程の後、主体金具1の先端開口部10にキャップ部材11を取り付けて主体金具1の先端部に着火室4を形成する着火室形成工程と、からなる。
前記組付け工程は、主体金具1と絶縁体2と中心電極3を周知の方法で組み付けるものであり、これらの部品はどのような方法・順序で組み付けてもよい。これらの組付けが完了すると、主体金具1の着火室4に臨む中心電極3の側周面に、主体金具1の着火室4に固着されている接地電極6が対向している。この組付け工程が完了した時点では、主体金具1の先端開口部10にキャップ部材11が取り付けられていないから、着火室4の先端が図3に示したように開いている。
前記ギャップ調整工程は、主体金具1の先端開口部10から隙間ゲージ等の工具を差し込んでギャップGを測定し、そのギャップGが規定範囲外である場合に接地電極6を曲げてギャップGを規定範囲に調整するものである。
具体的には、図24に示したように棒状の工具100を主体金具1の先端開口部10から差し込んで接地電極6の固定端近くに荷重を加え、自由端側を大きく変位させてギャップGの広狭を調整するか、或は接地電極6の自由端側に荷重を加えてギャップGの広狭を微調整する。
かかるギャップ調整工程を25個の点火プラグ(極数=4)について行い、合計100箇所についてのギャップGを前記図9のグラフに想像線で表示した。これにより実施形態の点火プラグは、ギャップGが規定範囲内収められていて、安定性・信頼性に優れたものであることが判る。
前記着火室形成工程は、主体金具1の先端開口部10にキャップ部材11を嵌めて溶接することにより着火室4を形成するものである。
次に接地電極6の着火室4内における軸方向の配置について説明する。
本発明の点火プラグは、前記のように主体金具1の先端開口部10から工具100を差し込んでギャップGを調整し得るため、接地電極6が主体金具1の先端面と同じ位置、つまり主体金具1の先端面と接地電極6との軸方向における最短距離L=0mmの位置にあるときはもちろん、着火室4の中のどの位置にあってもよい。そこで接地電極6の着火室4内における軸方向の位置とギャップ調整の作業時間との関係を明らかにすべく、前記L=3mmの場合(プラグE)とL=0mmの場合(プラグG)を比較した。点火プラグの個数は各30個であり、極数は4である。その結果を表3に示す。
Figure 0005530940
この結果より、接地電極6の着火室4内における軸方向の位置は、主体金具1の先端面に近いほどギャップ調整の作業性がよいことはもちろん、主体金具1の先端面と接地電極6との軸方向における最短距離が、該先端面から3mm以上の位置に接合されている場合でも、十分量産可能な速さでギャップ調整可能であることが確認できた。なお、接地電極6の着火室4内における軸方向の位置は、主体金具1の先端面に近いほど熱の影響を受けやすいことから、該先端面から3mm以上の位置に接合されている接地電極6に対してギャップ調整が可能であることの技術的意義は大きい。
また、接地電極6の着火室4内における軸方向の位置と熱による接合部の剥離の関係を明らかにすべく、主体金具1のネジ軸部8の軸方向先端の始端(ネジの切り始めの点)から接地電極6までの距離M(図3参照)を0mmにした場合(プラグH)と、同距離Mを3mmにした場合(プラグI)と、同距離Mを5mmした場合の熱による接合部の影響を確認した。その結果を表4に示す。
Figure 0005530940
これより接地電極6の接合固着位置を主体金具1のネジ軸部8の始端との関係において3mm以上とすることで、接地電極6の接合固着部が高温に晒されるおそれが少なく、高温による剥離のおそれも殆どないことが確認できた。
次に、プレチャンバープラグにおいて、着火室4と接地電極6の大きさ(容積又は面積)や配置等と、着火性との関係について説明する。
まず、着火室4の容積Vc(図10(a)参照)に対する接地電極6の着火室4内に突出する部分の容積Ve(図10(b)参照)の割合が10%以下になるように設定すると良好な着火性を得ることができる。このことは、容積割合と燃焼変動率の関係を表した図12のグラフにより確認することができる。ここで燃焼変動率とは、燃焼圧力より求めたIMEP(図示平均有効圧力)の変動率であり、[燃焼変動率=(標準偏差/平均値)×100(%)]の式により求めることができる。この燃焼変動率は、点火プラグの着火性が良ければ低い値を示すのであり、10%以下であれば点火プラグの着火性は良好と判断してよい。
図12のグラフは、容積割合Ve/Vcを5%、10%、15%、20%にして図1のプレチャンバープラグを製造し、これを内燃機関の実機に装着して1800rpm、500kWで運転し、そうして計測された燃焼変動率を表したものである。この図12のグラフによれば、前記容積割合Ve/Vcが10%以下であるとき燃焼変動率が10%を大きく下回っていることから、安定した着火が得られていることが判る。
なお、比較のため中心電極3の先端面と平行状に対向させた平行電極タイプのプレチャンバープラグでも同様の試験を行ったが、図12のグラフで明らかなように本発明のプレチャンバープラグのような結果は得られなかった。このような平行電極タイプでは、接地電極6の配置が障害となって火炎の広がりを妨げるため、良好な火炎ジェットが得られなかったものと考えられる。
次に、着火室4において、接地電極6を径方向に横切る断面の断面積Sp(図11(a)参照)に対し、該断面における接地電極6の面積Se(図11(b)参照)と中心電極3の面積Sc(図11(b)参照)との合計電極面積Secの割合が50%以下であり、かつ、着火室の容積Vc(図10(a)参照)に対する着火室4の接地電極6の後端面から先の部分の容積Vh(図10(c)参照)の割合を50%以上に設定すると良好な着火性を得ることができる。このことは、面積割合と燃焼変動率の関係を表した図13のグラフにより確認することができる。
すなわち、図13のグラフは、面積割合Sec/Seを15%、30%、50%、70%にして図1に示したプレチャンバープラグを製造し、これを内燃機関の実機に装着して1800rpm、500kWで運転し、そうして計測された燃焼変動率を表したものである。そして、この試験を容積割合Vh/Vcが30%、50%、70%である3タイプのプレチャンバープラグで行った。この図13のグラフによれば、面積割合Sec/Seが50%以下であり、かつ、容積割合Vh/Vcが50%以上であれば、燃焼変動率が目標値を大きく下回って着火が安定していることが判る。これは、面積割合と容積割合が前記の条件を満たす場合には、着火室4内に未燃混合気を取り込む際、接地電極6に至るまでの容積Vhの空間に未燃混合気を十分に入れることができ、且つ、着火室4内に残る既燃混合気を接地電極6の間の(面積Sp−面積Sec)の広さの開口を通してその奥の空間に押し込むことができるため、良好な火炎ジェットを発生させることができるものと考えられる。逆に前記の条件を満たさない場合、すなわち、容積割合Vh/Vcが50%より小さく、かつ、面積割合Sec/Seが50%より大きい場合、未燃混合気を着火室4に導入するとき押し込みが不足し、発火位置で高EGR状態となって着火性が悪化するものと考えられる。
なお、着火室4等の面積や容積は、製品を切断する等して実測する方法、液体を充填してその液量を測定する方法、等により求めることができる。
以上本発明を実施形態1について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態1に限定されるものではない。
例えば、実施形態1では、4極の接地電極6を着火室4に等間隔に配設したが、接地電極6の極数は1つからスペースが許す限りいくつでもよい。点火プラグの耐久性は、図8のグラフに示したように多極化する程向上する。一方、図24に示したような棒状の工具100を用いる場合には、接地電極6の極数が多い点火プラグほどギャップGの調整に時間が掛かること明らかであるから、実施形態1の発明は接地電極6の極数が多い多極点火プラグに対してより大きな利益をもたらすことができる。
また、実施形態1では、主体金具1の先端開口部10を塞ぐキャップ部材11を円板状に形成したが、図7に示したようにキャップ部材11をドーム形状に形成してもよい。また、実施形態1(実施形態2も同じ。)のキャップ部材11に形成した孔12の大きさ・向き・形状はどのようなものであってもよい。
[実施形態2]
前記実施形態1のギャップ調整工程において、図24に示したように、棒状の工具100を主体金具1の先端開口部10から差し込んで接地電極6に荷重を加えた場合、棒状の工具100を斜めに差し入れて梃子の要領で接地電極6を押すことになるため、工具100の傾きに沿って接地電極6が中心電極3の側周面に対して符合θのように傾く可能性があり、1つの接地電極6の先端側(図24において上側角部)と後端側(同下側角部)でギャップに違いが生じるおそれがある。かかる点に鑑み、より高精度なギャップ調整が可能なギャップ調整工程を実施形態2として以下に説明する。
[ギャップ調整工程]
実施形態2のギャップ調整工程は、中心電極3の側周面と接地電極6の端部の間のギャップ(隙間)G1〜G4を図16〜図18(a)に示したような調整治具20を使って規定範囲に調整するものである。
[調整治具]
前記調整治具20は、図16に示したように、例えば多角形状にしてトルクレンチ等の工具に係合し得るようにした基板21と、該基板21の中心に回転可能に挿通した角柱形状の工具係合部22と、基板21と工具係合部22に形成した押圧部材23と、から構成される。
そして、調整治具20の前記押圧部材23は、前記工具係合部22に連結された拡張側押圧部材23aと、該拡張側押圧部材23aの周囲を囲むようにして前記基板21に突設された縮小側押圧部材23bと、で構成される。
[押圧部材−拡張側押圧部材]
拡張側押圧部材23aは、中心電極3と接地電極6の例えばギャップG4が図18(b)に示したように規定範囲より小さい場合に、接地電極6を反中心電極3側に押し広げるためのものである。
この拡張側押圧部材23aは、例えばフッ素樹脂製であり、中心に前記中心電極3を通す挿通孔24を有し、側周面に接地電極6の中心電極3側の面に対向するカム状押圧部25が形成されている。該カム状押圧部25は、1つの接地電極6に対して1つずつ形成されており、したがって実施形態ではカム状押圧部25が極数に合わせて4つある。それぞれのカム状押圧部25は、アール状に面取りされた山形状になっており、拡張側押圧部材23aを中心電極3を軸にして回転させると、規定範囲より小さいギャップG4しかない接地電極6が、図18(a)の二点鎖線から同図実線のようにカム状押圧部25のカム曲面に沿って自由端が反中心電極3側に撓んで塑性変形する。よって、中心電極3と接地電極6のギャップG4が規定範囲にまで広がる。
[押圧部材−縮小側押圧部材]
縮小側押圧部材23bは、中心電極3と接地電極6の例えばギャップG1〜G3が図18(b)に示したように規定範囲より大きい場合に、接地電極6を中心電極3側に押圧して縮小させるためのものである。
この縮小側押圧部材23bは、例えば銅合金製であり、1つの接地電極6に対して1つずつ設けられており、したがって実施形態では前記拡張側押圧部材23aを中心として90度間隔で4つ形成されている。そして、それぞれの拡張側押圧部材23bは、主体金具1の貫通孔7の内周に沿わせるべく弧状にした第1の面26aと、調整開始前の始点位置(図18(a)二点鎖線参照)で接地電極6の反中心電極3側の面にほぼ沿う形状の第2の面26bと、調整終了後の終点位置(図18(a)実線参照)で隣の接地電極6の中心電極3側の面にほぼ沿う形状の第3の面26cと、を有する略三角柱形状であり、前記第2の面26bと第3の面26cの角部がアール状に面取りされた接触部27になっている。よって、縮小側押圧部材23bを中心電極3を軸にして回転させると、接触部27が接地電極6の自由端を中心電極3側に押圧して撓ませるため、ギャップG1〜G3が規定範囲にまで縮小する。
これら拡張側押圧部材23aと縮小側押圧部材23bは、ともに基板21から垂直な柱状に形成されていて、主体金具1の貫通孔7に差し込んだ調整時の状態(図17参照)でその先端(※主体金具1の貫通孔7に差し込む方向を先端側とする。)の位置が、接地電極6の後端(※図17において接地電極6の下辺)の位置と同一か又はそれより若干貫通孔7の後端側(※図17において貫通孔7の下側)に位置する長さになっている。
また、拡張側押圧部材23aと縮小側押圧部材23bは、ともに基板21の平面に対して垂直な柱状に形成されていて接地電極6と接する接触面が主体金具1の中心線と平行に、すなわち接地電極6の対向する面と平行に形成されている。
[ギャップ調整作業]
ギャップ調整作業は、上記した調整治具20を使って次のようにして行うことができる。
(i)調整治具20の押圧部材23を図16矢示のように主体金具1の先端側から貫通孔7内に差込む。このとき図17のように拡張側押圧部材23aの挿通孔24に中心電極3を通すと共に縮小側押圧部材23bを図18(a)二点鎖線の始点位置、すなわち縮小側押圧部材23bの第2の面26bが接地電極6の反中心電極3側の面に沿う位置にセットする。
(ii)次に、図17矢示と図18(a)矢示のように調整治具20を主体金具1の軸方向の中心軸線と同一の軸線回り、つまり中心電極3を中心として該中心電極回りに回転トルクを作用させ、そうして図18(a)実線の終点位置まで回転させる。このときの回転は、調整治具20の基板21と工具係合部22に例えば公知のトルクレンチを接続して回転トルクを例えば10Nmのように規定して行う。なお、基板21と工具係合部22の回転は、同時でも良いし、先後を設けてもよい。
(iii) そうすると、前記のように規定範囲に満たないギャップG4の接地電極6に対しては拡張側押圧部材23aが作用し、また、規定範囲を越えるギャップG1〜G3の接地電極6に対しては縮小側押圧部材23bがそれぞれ作用して、全てのギャップG1〜G4が最小限の操作で規定範囲に調整される。なお、ギャップG1〜G4が規定範囲内にある接地電極6に対しては、拡張側押圧部材23aも縮小側押圧部材23bもほぼ空回りするため変化はない。
(iv)その後、調整治具20を主体金具1の貫通孔7から引き抜けば、隙間ゲージ等で実測しなくともギャップ調整が完了する。
ここで実際の作業性を検証するため、実施形態の点火プラグ(4極)を以下の仕様で30個ずつ製造し、実際にギャップ調整に要する時間を計測した。
すなわち、点火プラグは、接地電極6の材質をPt-20Ir(硬度300MHV)とし、また、接地電極6の形状を図3(a)において幅1mm、紙面の奥行き方向の高さ2mmとし、また、接地電極6の貫通孔7に対する取付位置を先端開口部10から0mm(プラグ仕様1)と3mm(プラグ仕様2)とした。また、ギャップ調整は、調整治具20を10Nmの回転トルクで規定する方法を採用し、狙いギャップを0.3±0.03mmとした。
なお、比較のため、図24により説明した棒状の工具100でギャップ調整を行う場合についても作業時間を検証した。
その結果、棒状の工具100ではプラグ仕様1で10分、プラグ仕様2で30分であったものが、実施形態2の調整治具20を使用することによりプラグ仕様1,2とも5分に短縮できた。
なお、上記で説明したギャップ調整工程は、拡張側押圧部材23aと縮小側押圧部材23bでギャップG1〜G4を同時に調整するようにしたが、例えば図19,図20に示したように拡張側押圧部材23aと縮小側押圧部材23bを別体にして工程を分けるようにしてもよい。また、接地電極6の極数は、図21のように2極であっても、或は図22のように3極であっても、また、図示しないが1極であっても同様である。
以上、本発明を実施形態2について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態2に限定されるものではない。例えば実施形態2では、主体金具1に絶縁体2と中心電極3と接地電極6を組み付けてからギャップ調整を行うようにしたが、主体金具1に接地電極6を先付けして調整治具20によって位置調整し、その後、主体金具1に絶縁体2と中心電極3を組み付けるようにしてもよい。この場合、主体金具1が筒状体であるため、どちら側からでも調整治具20を差し込むことができる。したがって、製造工程の都合に合わせて調整治具20の差込み方向が決定できる柔軟性がある。
その他、実施形態2では主体金具1の先端部に着火室4を形成したプレチャンバータイプの点火プラグを例示したが、この実施形態2は着火室4のない点火プラグにも同様に適用できる。その場合、前記着火室形成工程は不要である。着火室4のない点火プラグを含む実施形態2は、次のような技術思想として把握される。
[技術思想1]
軸方向に貫通する貫通孔を備えた主体金具と、
軸方向に延びる軸孔を有し、前記主体金具の前記貫通孔に装着される絶縁体と、
該絶縁体の前記軸孔に装着される中心電極と、
一端部が前記主体金具に接合され、他端部が、前記中心電極の側周面に直接又は間接にギャップを介して対向する棒状の接地電極と、を備えた点火プラグの製造方法であって、
前記主体金具の軸方向の中心線と同一の軸線回りに回転可能で且つ前記主体金具の前記貫通孔内に少なくともその先端が差込み可能な調整治具を使用し、
前記点火プラグの軸方向において、前記調整治具を前記主体金具の貫通孔内に差込み、前記調整治具を前記軸線回りに回転させることにより、前記接地電極を押圧して、前記ギャップを調整するギャップ調整工程を有することを特徴とする点火プラグの製造方法。
上記技術思想1の発明は、調整治具を点火プラグの主体金具の貫通孔内に差込み、該調整治具を主体金具の軸方向の中心線と同一の軸線回りに回転させることにより接地電極を押圧するようにしたため、接地電極に図24において符合θで示したような傾きを生じさせることなく中心電極とのギャップをほぼ正確に調整することができる。
また、調整治具を主体金具の貫通孔内に差し込んで前記軸線、すなわち中心電極回りに回転させて接地電極を押圧するようにしたため、接地電極が主体金具の開口部付近にあっても、逆に奥の深い位置にあっても殆ど作業性が変わらない。
さらにまた、接地電極が複数本あっても一回の操作で同時にギャップ調整ができるため、接地電極の極数の違いによっても殆ど作業性が変わらない。
よって技術思想1の点火プラグの製造方法は、接地電極の位置や本数による影響を殆ど受けずに火花放電用のギャップの調整が正確且つ効率的に行えるため、点火プラグの生産性を向上させ得る。
[技術思想2]
前記調整治具は、
前記接地電極の中心電極側の側面に接して前記ギャップを拡張するように該接地電極を押圧する拡張側押圧部材と、
前記中心電極の反対側の前記接地電極の側面に接して前記ギャップを縮小するように該接地電極を押圧する縮小側押圧部材と、を有し、
前記拡張側押圧部材及び前記縮小側押圧部材の少なくともその先端は前記主体金具の前記貫通孔に差込まれ、
前記ギャップ調整工程は、前記拡張側押圧部材と前記縮小側押圧部材とにより、前記ギャップを調整することを特徴とする技術思想1記載の点火プラグの製造方法。
この技術思想2に記載の点火プラグの製造方法によれば、調整治具に、ギャップを拡張する拡張側押圧部材と、ギャップを縮小する縮小側押圧部材を設けて、狭いギャップの拡張と広いギャップの縮小が最小限の操作で行えるようにしたため、ギャップの調整が効率的に行える。
[技術思想3]
前記ギャップ調整工程は、前記調整治具の回転トルクを規定することにより前記ギャップを調整することを特徴とする技術思想1又は2記載の点火プラグの製造方法。
この技術思想3に記載の点火プラグの製造方法によれば、調整治具の回転トルクを規定してギャップ調整を行うようにしたため、ゲージによる実測を要することなく回転トルクを管理することでギャップが規定できる。したがって、ギャップ調整工程の工数が削減できる。
[技術思想4]
前記調整治具は、該調整治具と前記接地電極とが接する接触面が前記主体金具の前記中心線と平行に形成されていることを特徴とする技術思想1〜3のいずれか1つに記載の点火プラグの製造方法。
この技術思想4に記載の点火プラグの製造方法によれば、接地電極と接する調整治具の接触面を主体金具の中心線と平行に形成したため、調整治具で接地電極を押圧する際に該接地電極を中心電極の側周面に対して斜めに傾けようとする力の成分が殆ど生じない。
[技術思想5]
前記主体金具の前記貫通孔に前記調整治具を差し込む方向を前記調整治具の先端側とし、一方、前記主体金具について前記調整治具が差し込まれた側を先端側としたとき、前記調整治具の先端の軸方向の位置が前記接地電極の後端の軸方向の位置と同一、又はそれより前記貫通孔の後端側に配置されていることを特徴とする技術思想1〜4のいずれか1つに記載の点火プラグの製造方法。
この技術思想5に記載の点火プラグの製造方法によれば、調整治具の先端が接地電極の後端と同一かそれより後端側に配置されていて調整治具の先端が接地電極に接触しないため、調整治具の先端のエッジで接地電極が傷つくおそれがない。また、調整治具と接地電極との接触面積が大きくなるため、押圧時の接地電極の変位が安定し且つ接地電極が斜めに傾く可能性も小さくすることができる。
1 …主体金具
2 …絶縁体
3 …中心電極
4 …着火室
5 …軸孔
6 …接地電極
7 …貫通孔
8 …ネジ軸部
11…キャップ部材
12…孔
20…調整治具
23a…拡張側押圧部材
23b…縮小側押圧部材
G,G1〜G4 …ギャップ
L …主体金具の先端面と接地電極6との軸方向における最短距離
M …ネジ軸部の軸方向先端の始端から接地電極までの距離
Vc…着火室の容積
Ve…接地電極の着火室内に突出する部分の容積
Vh…着火室の接地電極の後端面から先の部分の容積
Se…着火室を径方向に横切る断面の接地電極の断面積
Sc…着火室を径方向に横切る断面の中心電極の断面積
Sp…径方向に横切る断面の着火室の断面積

Claims (16)

  1. 軸方向に貫通する貫通孔を備えた主体金具と、
    軸方向に延びる軸孔を有し、前記主体金具の貫通孔に装着される絶縁体と、
    該絶縁体の軸孔に装着される中心電極とを有し、
    前記中心電極が配置される方向を先端としたときに、
    前記主体金具の先端開口部を覆うことにより該主体金具の先端部に着火室を形成するキャップ部材と、
    状に形成されており、その一端側を前記主体金具に固着すると共に他端側前記中心電極の側周面に直接又は間接に対向させて前記着火室の弦方向に延びる片持ち梁形態となし、さらに前記主体金具の内部であって前記先端開口部から外部に突出しない位置に設けられた接地電極と、
    を備えてなることを特徴とする点火プラグ。
  2. 前記接地電極は、前記主体金具の先端面と前記接地電極との前記軸方向における最短距離が、該先端面から3mm以上の位置に接合されていることを特徴とする請求項1記載の点火プラグ。
  3. 軸方向に貫通する貫通孔を備えた主体金具と、
    軸方向に延びる軸孔を有し、前記主体金具の貫通孔に装着される絶縁体と、
    該絶縁体の軸孔に装着される中心電極とを有し、
    前記中心電極が配置される方向を先端としたときに、
    前記主体金具の先端開口部を覆うことにより該主体金具の先端部に着火室を形成するキャップ部材と、
    棒状に形成されており、その一端側を前記主体金具に固着すると共に他端側を前記中心電極の側周面に直接又は間接に対向させて前記着火室の弦方向に延びる片持ち梁形態となし、さらに前記主体金具の内部であって該主体金具の先端面との前記軸方向における最短距離が、該先端面から3mm以上の位置に接合されている接地電極と、を備えてなることを特徴とする点火プラグ。
  4. 前記接地電極は、前記着火室における径方向の荷重を前記他端側に加えた場合の断面二次モーメントIが、2mm以下であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の点火プラグ。
  5. 前記接地電極の材料硬度は、120MHV以上500MHV以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の点火プラグ。
  6. 前記接地電極は、角材形状にした貴金属であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグ。
  7. 前記接地電極は、角材形状にしたNi合金からなり、前記中心電極の側周面に対向する前記接地電極の位置に貴金属チップを備えることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグ。
  8. 前記主体金具は先端にネジ軸部を有し、
    前記接地電極は、前記軸方向先端の前記ネジ軸部の前記軸方向先端の始端からの距離が3mm以上の位置に接合されていることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の点火プラグ。
  9. 前記着火室の容積Vcに対する前記接地電極の着火室内に突出する部分の容積Veの割合が10%以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグ。
  10. 前記着火室において、前記接地電極を径方向に横切る断面の断面積Spに対し、前記断面における前記接地電極の面積Seと前記中心電極の面積Scとの合計電極面積Secの割合が50%以下であり、かつ、前記着火室の容積Vcに対する該着火室の前記接地電極の後端面から先の部分の容積Vhの割合が50%以上であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の点火プラグ。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の点火プラグの製造方法であって、
    前記主体金具に前記キャップ部材以外の部品を組み付ける組付け工程と、
    前記組付け工程の後、前記中心電極の側周面と直接又は間接に対向するように設けられた前記接地電極との間のギャップを調整するギャップ調整工程と、
    前記ギャップ調整工程の後、前記主体金具の先端開口部に前記キャップ部材を取り付けて該主体金具の先端部に前記着火室を形成する着火室形成工程と、を有することを特徴とする点火プラグの製造方法。
  12. 前記ギャップ調整工程は、
    前記主体金具の軸方向の中心線と同一の軸線回りに回転可能で且つ前記主体金具の前記貫通孔内に少なくともその先端が差込み可能な調整治具を使用し、
    前記点火プラグの軸方向において、前記調整治具を前記主体金具の貫通孔内に差込み、前記調整治具を前記軸線回りに回転させることにより、前記接地電極を押圧して、前記ギャップを調整するものであることを特徴とする請求項1記載の点火プラグの製造方法。
  13. 前記調整治具は、
    前記接地電極の中心電極側の側面に接して前記ギャップを拡張するように該接地電極を押圧する拡張側押圧部材と、
    前記中心電極の反対側の前記接地電極の側面に接して前記ギャップを縮小するように該接地電極を押圧する縮小側押圧部材と、を有し、
    前記拡張側押圧部材及び前記縮小側押圧部材の少なくともその先端は前記主体金具の前記貫通孔に差込まれ、
    前記ギャップ調整工程は、前記拡張側押圧部材と前記縮小側押圧部材とにより、前記ギャップを調整することを特徴とする請求項1記載の点火プラグの製造方法。
  14. 前記ギャップ調整工程は、前記調整治具の回転トルクを規定することにより前記ギャップを調整することを特徴とする請求項1又は1記載の点火プラグの製造方法。
  15. 前記調整治具は、該調整治具と前記接地電極とが接する接触面が前記主体金具の前記中心線と平行に形成されていることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の点火プラグの製造方法。
  16. 前記主体金具の前記貫通孔に前記調整治具を差し込む方向を前記調整治具の先端側とし、一方、前記主体金具について前記調整治具が差し込まれた側を先端側としたとき、前記調整治具の先端の軸方向の位置が前記接地電極の後端の軸方向の位置と同一、又はそれより前記貫通孔の後端側に配置されていることを特徴とする請求項1〜1のいずれか1項に記載の点火プラグの製造方法。
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