JPH11324878A - 内燃機関、内燃機関用点火プラグ、内燃機関用シリンダーヘッドおよび内燃機関用点火プラグの製造方法 - Google Patents

内燃機関、内燃機関用点火プラグ、内燃機関用シリンダーヘッドおよび内燃機関用点火プラグの製造方法

Info

Publication number
JPH11324878A
JPH11324878A JP10124418A JP12441898A JPH11324878A JP H11324878 A JPH11324878 A JP H11324878A JP 10124418 A JP10124418 A JP 10124418A JP 12441898 A JP12441898 A JP 12441898A JP H11324878 A JPH11324878 A JP H11324878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plug
internal combustion
combustion engine
tip
cylinder head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10124418A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3780098B2 (ja
Inventor
Mamoru Musasa
守 無笹
Yasuhide Shimanoue
泰英 島ノ上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP12441898A priority Critical patent/JP3780098B2/ja
Publication of JPH11324878A publication Critical patent/JPH11324878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3780098B2 publication Critical patent/JP3780098B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 薄い混合気でも駆動でき、燃費の良い内燃機
関と、それに適する点火プラグ及びシリンダーヘッドを
提供し、更に、その点火プラグの製造方法を提供する。 【解決手段】 エンジン210は、シリンダーヘッド1
10と、点火プラグ10とを備える。同一品番のシリン
ダーヘッドと同一品番の点火プラグとを任意に組み合わ
せた時、何れの場合も、点火プラグの軸方向先端側から
見た時に、取付ネジ部の先端部14aの中心Oを通るス
ワールM2の流線Lmと先端部14aとの交点のうち、
上流側の交点Sを基準として、取付ネジ部14の先端部
14aのうち、−30〜30度の角度範囲(O−U2〜
O−U1)を除く、例えば、θe1等の周方向角度範囲
内の先端部14aに、外側電極12の固着部12aが位
置する。このため、固着部12aがスワールの流れを妨
げないので、確実に着火でき、より薄い混合気(高いA
/F)でも駆動できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関、これに
用いる点火プラグ、シリンダーヘッド、および内燃機関
用点火プラグの製造方法に関し、さらに詳しくは、燃費
の向上が可能な内燃機関、これに用いる点火プラグ、シ
リンダーヘッド、および内燃機関用点火プラグの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内燃機関、例えば、自動車用エン
ジン等の燃費向上のため、希薄燃焼(リーンバーン)
や、燃料直接噴射(ダイレクトイジェクション)による
内燃機関の駆動が行われるようになってきている。この
ような内燃機関(以下、単にエンジンとも言う)におい
ては、点火プラグ(以下、単にプラグとも言う)の着火
性を向上させて、確実に混合気に着火させることが望ま
れる。ところで、従来のエンジンにおいては、シリンダ
ーヘッドに形成するプラグ取付孔に形成した雌ネジ、お
よびプラグの主体金具の取付ネジ部に形成する雄ねじの
位相については、特に規定されていない。従って、プラ
グ取付孔にプラグをネジ込んだ場合に、シリンダー内に
露出する取付ネジ部の先端部に固着された外側電極の周
方向位置は、定まらない。つまり、シリンダーヘッドと
プラグとの組み合わせにより、外側電極の周方向位置
は、360度の範囲でいずれの位置にもなり得るように
されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
に、リーンバーンや燃料直接噴射による駆動の場合に
は、着火可能な濃い(燃料比率の高い)混合気の流れ
(スワール)が形成され、プラグの中心電極と外側電極
との間の放電領域を、そのスワールが通るように設計さ
れるため、外側電極の固着位置がスワールの上流側にあ
ると、濃い混合気が放電領域に流れ込みにくくなり、失
火となりやすい。従って、この場合には、A/F(Ai
r/Fuel)値が比較的小さい範囲でしか、エンジン
が駆動できず、燃費が低下する。
【0004】例えば、図22(a)に示すような4バル
ブエンジンEにおいて、以下のような試験を行った。こ
のエンジンEにおいて、図中右側の2つのバルブIN
1,2を吸気(インテーク)側とし、左側2つのバルブ
EX1,2を排気(エグゾースト)側とする。このと
き、図中右側にから供給された矢印で示す混合気M1
は、バルブIN1,2からシリンダーC内に導かれて、
図中中央を矢印M2で示す左向きのスワールとなって流
れ、着火後、バルブEX1,2を通じて矢印で示す排気
Nとなって排出される。なお、図22(a)においては
プラグPの記載は省略した。ただし、シリンダーCの中
央に記した×印が、点火プラグPの放電領域である。こ
れを、エンジンEの横方向から見ると、図22(b)に
示すようであり、スワールM2が、シリンダーヘッドC
Hに取り付けられたプラグPの中心電極PIと外側電極
POの間の放電領域を通るようにされている。
【0005】このようなエンジンEを用いて、外側電極
POの固着部POaの周方向位置を変えたプラグPを用
いて限界A/F値を測定した。まず、1極(外側電極P
Oが1つ)の点火プラグPを用いた場合について説明す
る。図23(a)に示すようにプラグPの軸方向先端側
から見たときに、取付ネジ部先端部PTeの中心Oを通
るスワールM2の流線Lmと、取付ネジ部先端部PTe
との交点のうち、上流側の交点Sを基準として、反時計
方向に測ったときの取付ネジ部先端部PTeに固着され
た外側電極POの固着部POaの周方向位置を、角度θ
(deg)で示す。
【0006】すると、図23(b)に示すように、θ=
−30〜30の範囲を除けば、限界A/F値はほぼ一定
(a1)であったが、θ=−30〜30の範囲では、限
界A/F値が低下し、θ=0では、限界A/F値=a2
にまで低下する。即ち、この範囲では、比較的リッチな
(濃い)混合気でないと作動しないことが判る。これ
は、外側電極POの固着部POaがスワールM2の上流
側にあるために、中心電極PIと外側電極POとの間の
放電領域を、スワールM2が通ることが妨げられたため
と解される。従って、あらゆる角度θ、即ち、外側電極
POの固着部POaがどの周方向位置の場合であって
も、このエンジンEを動作可能とするためには、限界A
/F値としてa2の値までしか用いることができないこ
ととなる。なお、上記限界A/F値の測定方法として
は、以下の方法によった。即ち、プラグPを取り付けて
角度θを測定しておき、その後、エンジンEを作動さ
せ、徐々に混合気を薄くしてA/F値を上昇させる。す
ると、プラグPが失火して、エンジンEの回転数が変動
し始めるので、その回転数変動が10%となったときの
A/F値を限界A/F値とした。これを、プラグPを取
り替えることにより、色々な角度θについて測定を行っ
て、図23(b)に示すグラフを得た。
【0007】同様に、互いに180度異なる位置に固着
された2つの外側電極PO1,2を有する2極の点火プ
ラグPを用いた場合について測定した。なお、角度θの
決め方は、1極の場合と同様である。即ち、図24
(a)に示すようにプラグPの軸方向先端側から見たと
きに、取付ネジ部先端部PTeの中心Oを通るスワール
M2の流線Lmと、取付ネジ部先端部PTeとの交点の
うち、上流側の交点Sを基準として、取付ネジ部先端部
PTeに固着された外側電極POの固着部POaの周方
向位置を角度θ(deg)で示す。
【0008】すると、図24(b)に示すように、θ=
−30〜30およびθ=150〜210(=−150〜
−210)の範囲を除けば、限界A/Fの値はほぼ一定
(a3)であったが、θ=−30〜30および150〜
210の範囲では、限界A/F値が低下し、θ=0およ
び180では、限界A/F値=a4まで低下する。即
ち、この範囲では、比較的リッチな(濃い)混合気でな
いと作動しないことが判る。従って、あらゆる角度θ、
即ち、外側電極PO1,2の固着部PO1a,PO2a
がどの周方向位置の場合であっても、このエンジンEを
動作可能とするためには、限界A/F値としてa4の値
までしか用いることができないこととなる。ここで、プ
ラグPの外側電極POの位置を所望の位置に調整するた
め、プラグPの締め付けトルクを調整する方法が考えら
れるが、プラグの締め付けにおいては、適正な締め付け
トルクが定められており(例えば、ISO1919:1988(E)
等)、必ずしも、すべての場合に調整できるとは限らな
いし、トルク不足や過締め付けの場合には、プラグの機
能を果たし得ない場合も生じる。
【0009】本発明は、上記した問題点に鑑み点された
ものであって、薄い混合気(高いA/F値)でも駆動で
き、燃費の良い内燃機関、およびそれに適する内燃機関
用点火プラグおよびシリンダーヘッドを提供し、さらに
は、そのような点火プラグの製造方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】しかして
その解決手段は、プラグ取付孔に雌ネジが螺刻された内
燃機関用シリンダーヘッドと、主体金具の取付ネジ部が
上記プラグ取付孔に所定トルクで螺挿された内燃機関用
点火プラグと、を備える内燃機関であって、同一品番の
上記シリンダーヘッドと同一品番の上記内燃機関用点火
プラグとの任意の組み合わせにおいて、点火プラグの軸
方向先端側から見たときに、上記取付ネジ部の先端部の
中心を通るスワールの流線と上記先端部との交点のう
ち、上流側の交点を基準として、上記取付ネジ部の先端
部のうち、−30〜30度の角度範囲を除く、周方向角
度範囲内の先端部に、一又は複数の外側電極のいずれも
が固着されていることを特徴とする内燃機関である。
【0011】上記構成を有する本発明の内燃機関によれ
ば、同一品番のシリンダーヘッドと点火プラグとの任意
の組み合わせにおいて、外側電極の固着部が、−30〜
30度を除く、周方向角度範囲内の先端部に固着されて
いる。このため、上記した図23(b)、図24(b)
から判るように、外側電極の固着部がプラグの中心電極
と外側電極との間の放電領域に向かうスワールを妨げな
いので、放電で確実にスワールに着火させることができ
る。従って、外側電極の固着部がスワールを妨げる場合
を考慮して、濃い混合気で内燃機関を駆動する必要が無
く、薄い混合気(高いA/F値)によって内燃機関を駆
動できるため、燃費をより向上させることができる。
【0012】また、他の解決手段は、テーパ面のプラグ
座面を備える径大本体部と、該径大本体部から軸方向に
延び、内燃機関用シリンダーヘッドに設けたプラグ取付
孔に螺挿するための雄ネジが螺刻された取付ネジ部と、
を有する主体金具と、上記取付ネジ部の先端部に固着さ
れた1または複数の外側電極と、を備える内燃機関用点
火プラグであって、同一品番の任意の上記内燃機関用点
火プラグを見たときに、いずれの内燃機関用点火プラグ
も、上記雄ネジのネジ山の頂、谷底等の特定部位のう
ち、上記プラグ座面のゲージングプレーンから上記軸方
向に所定距離だけ離れた位置にある上記特定部位の周方
向位置を基準とし、α(deg)を定数とすると、上記
取付ネジ部の先端部のうち、θ(deg)=α−50〜
α+50で表される角度範囲を除く、周方向角度範囲内
の先端部に、上記外側電極のいずれもが固着されている
ことを特徴とする内燃機関用点火プラグである。
【0013】上記構成を有する本発明の点火プラグによ
れば、テーパ面のプラグ座面でシールを行うコニカルシ
ートタイプの点火プラグであって、同一品番の任意の内
燃機関用点火プラグについて、基準からの周方向角度
が、θ=α−50〜α+50の角度範囲を除く、周方向
角度範囲内の先端部に、外側電極のいずれもが固着され
ている。即ち、一周360度のうち、100度(−50
〜+50)の範囲を除く、残りの260度の範囲内に、
いずれの外側電極も固着されている。このため、シリン
ダーヘッドのプラグ取付孔に、この点火プラグの雄ネジ
に適合した雌ネジであって、しかも、その雌ネジの位相
が各シリンダーヘッドについて略同一の雌ネジを形成す
れば、いずれのシリンダーヘッドに、この点火プラグを
螺挿しても、内燃機関内で外側電極固着部の位置が略2
60度内の範囲に収まる。さらに、本発明の点火プラグ
はコニカルシートタイプであるので、適正な締め付けト
ルクを得るときに生ずる回転角のバラツキは小さく、最
大でも±20度である。従って、締め付け時の回転角の
バラツキを考慮しても、300度(=260+(20−
(−20)))の範囲内に外側電極固着部が位置する。
つまり、いずれの点火プラグをシリンダーヘッドに取り
付けても、外側電極固着部が位置しない範囲として、6
0度(±30度)の範囲が生じる。
【0014】そこで、この60度の範囲が、スワールの
上流側となるように、シリンダーヘッドの雌ネジおよび
点火プラグの雄ねじの位相を定めておけば、この点火プ
ラグを用いた場合に、外側電極の固着部が、点火プラグ
の中心電極と外側電極との間の放電領域に向かうスワー
ルを妨げないので、この放電領域での放電で確実にスワ
ールに着火させることができる。従って、外側電極の固
着部がスワールを妨げる場合を考慮して、濃い混合気で
内燃機関を駆動する必要が無く、薄い混合気(高いA/
F値)によって内燃機関を駆動できるため、燃費をより
向上させることができる。なお、雄ネジ、雌ネジの位相
とは、ネジの特定部位(例えば、ネジ山の頂)が描く螺
旋が、ネジの軸に垂直な基準平面(r−θ平面)と交わ
る交点の基準平面上の角度θを指し、位相が360度異
なる場合には、同一のネジ形状となる。なお、ゲージン
グプレーンとは、プラグ座面であるテーパ面において、
各寸法測定の基準とすべく定められた面で、テーパ面と
の切断面が所定の直径(例えば、M14×1.25のネ
ジのものでは、φ14.8)となる仮想的な平面を指
し、多くの場合ISO等の規格において与えられてい
る。また、ネジの特定位置は、ネジ山を観察したときに
一義的に定められるものであればいずれのものでも良
く、例えば、ネジ山の両側斜面を延長し、これが交わっ
た点(線)である山の頂などが挙げられる。
【0015】さらに、他の解決手段は、軸方向に垂直な
プラグ座面を備える径大本体部と、該径大本体部から上
記軸方向に延び、内燃機関用シリンダーヘッドに設けた
プラグ取付孔に螺挿するための雄ネジが螺刻された取付
ネジ部と、を有する主体金具と、上記取付ネジ部の先端
部に固着された1または複数の外側電極と、上記プラグ
座面と上記シリンダーヘッドとの間に介在するガスケッ
トと、を備える内燃機関用点火プラグであって、同一品
番の任意の上記内燃機関用点火プラグを見たときに、い
ずれの内燃機関用点火プラグも、上記ガスケットが、金
属板折曲リングガスケットであり、上記雄ネジのネジ山
の頂、谷底等の特定部位のうち、上記プラグ座面から上
記軸方向に所定距離だけ離れた位置にある上記特定部位
の周方向位置を基準とし、α(deg)を定数とする
と、上記取付ネジ部の先端部のうち、θ(deg)=α
−90〜α+90で表される角度範囲を除く、周方向角
度範囲内の先端部に、上記外側電極のいずれもが固着さ
れていることを特徴とする内燃機関用点火プラグであ
る。
【0016】上記構成を有する本発明の内燃機関用点火
プラグにおいては、シリンダーヘッドとプラグ座面間に
ガスケットを介在させてシールを行うフラットシートタ
イプの点火プラグであって、同一品番の任意の内燃機関
用点火プラグについて、基準からの周方向角度が、θ=
α−90〜α+90の角度範囲を除く、周方向角度範囲
内の先端部に、外側電極のいずれもが固着されている。
即ち、一周360度のうち、180度(−90〜90)
の範囲を除く、残りの180度の範囲内に、いずれの外
側電極も固着されている。このため、シリンダーヘッド
のプラグ取付孔に、この点火プラグの雄ネジに適合した
雌ネジであって、しかも、その雌ネジの位相が各シリン
ダーヘッドについて略同一の雌ネジを形成すれば、いず
れのシリンダーヘッドに、この点火プラグを螺挿して
も、内燃機関内で外側電極固着部の位置が略180度内
の範囲に収まる。
【0017】さらに、上記点火プラグは、フラットシー
トタイプであり、金属板を折り曲げて中空状に形成した
金属板折曲リングガスケットを使用するために、プラグ
を取付孔に締め付けると、中空のガスケットがつぶれ代
の分だけつぶれる。このため、適正な締付トルクで締め
付けたときの回転角がおおきくなり、そのバラツキもや
や大きく、最大で±60度になるが、締付時の回転角の
バラツキを考慮しても、300度(=180+(60-(-60) )
の範囲内に外側電極固着部が位置する。つまり、いずれ
の点火プラグをシリンダーヘッドに取り付けても、外側
電極固着部が位置しない範囲として、60度(±30
度)の範囲が生じる。
【0018】そこで、この60度の範囲が、スワールの
上流側となるように、シリンダーヘッドの雌ネジおよび
点火プラグの雄ねじの位相を定めておけば、この点火プ
ラグを用いた場合に、外側電極の固着部が、点火プラグ
の中心電極と外側電極との間の放電領域に向かうスワー
ルを妨げないので、この放電領域での放電で確実にスワ
ールに着火させることができる。従って、外側電極の固
着部がスワールを妨げる場合を考慮して、濃い混合気低
めのA/Fで内燃機関を駆動する必要が無く、薄い混合
気(高いA/F値)によっておいて内燃機関を駆動でき
るため、燃費をより向上させることができる。
【0019】さらに、他の解決手段は、軸方向に垂直な
プラグ座面を備える径大本体部と、該径大本体部から上
記軸方向に延び、内燃機関用シリンダーヘッドに設けた
プラグ取付孔に螺挿するための雄ネジが螺刻された取付
ネジ部と、を有する主体金具と、上記取付ネジ部の先端
部に固着された1または複数の外側電極と、上記プラグ
座面と上記シリンダーヘッドとの間に介在するガスケッ
トと、を備える内燃機関用点火プラグであって、同一品
番の任意の上記内燃機関用点火プラグを見たときに、い
ずれの内燃機関用点火プラグも、上記ガスケットが、中
実Oリングガスケットであり、上記雄ネジのネジ山の
頂、谷底等の特定部位のうち、上記プラグ座面から上記
軸方向に所定距離だけ離れた位置にある上記特定部位の
周方向位置を基準とし、α(deg)を定数とすると、
上記取付ネジ部の先端部のうち、θ(deg)=α−5
5〜α+55で表される角度範囲を除く、周方向角度範
囲内の先端部に、上記外側電極のいずれもが固着されて
いることを特徴とする内燃機関用点火プラグである。
【0020】上記構成を有する本発明の内燃機関用点火
プラグにおいては、シリンダーヘッドとプラグ座面間に
ガスケットを介在させてシールを行うフラットシートタ
イプの点火プラグであって、同一品番の任意の内燃機関
用点火プラグについて、基準からの周方向角度が、θ=
α−55〜α+55の角度範囲を除く、周方向角度範囲
内の先端部に、外側電極のいずれもが固着されている。
即ち、一周360度のうち、110度(−55〜+5
5)の範囲を除く、残りの250度の範囲内に、いずれ
の外側電極も固着されている。このため、シリンダーヘ
ッドのプラグ取付孔に、この点火プラグの雄ネジに適合
した雌ネジであって、しかも、その雌ネジの位相が各シ
リンダーヘッドについて略同一の雌ネジを形成すれば、
いずれのシリンダーヘッドに、この点火プラグを螺挿し
ても、内燃機関内で外側電極固着部の位置が略250度
内の範囲に収まる。
【0021】さらに、上記点火プラグはフラットシート
タイプであるので、ガスケットによってシールを行うの
であるが、通常の中空ガスケットは、締め付けによるつ
ぶれ代があるため、適正な締め付けトルクを得るときの
回転角およびそのバラツキが大きくなる。そこで、上記
点火プラグでは、ガスケットとして、中実Oリングガス
ケットを用いている。この中実Oリングガスケットは、
中実であるため、つぶれ代がごく小さく、適正な締め付
けトルクを得るときの回転角のバラツキが小さく、最大
でも±25度である。従って、締め付け時の回転角のバ
ラツキを考慮しても、300度(=250+(25−
(−25)))の範囲内に外側電極固着部が位置する。
いずれの点火プラグをシリンダーヘッドに取り付けて
も、外側電極固着部が位置しない範囲として、60度
(±30度)の範囲が生じる。
【0022】そこで、この60度の範囲が、スワールの
上流側となるように、シリンダーヘッドの雌ネジおよび
点火プラグの雄ねじの位相を定めておけば、この点火プ
ラグを用いた場合に、外側電極の固着部が、点火プラグ
の中心電極と外側電極との間の放電領域に向かうスワー
ルを妨げないので、放電で確実にスワールに着火させる
ことができる。従って、外側電極の固着部がスワールを
妨げる場合を考慮して、濃い混合気で内燃機関を駆動す
る必要が無く、薄い混合気によって内燃機関を駆動でき
るため、燃費をより向上させることができる。
【0023】さらに、上記内燃機関用点火プラグであっ
て、前記中実Oリングガスケットは、CuまたはAlか
らなることを特徴とする内燃機関用点火プラグとすると
良い。
【0024】上記構成を有する本発明の内燃機関用点火
プラグにおいては、中実OリングガスケットがCuまた
はAlからなるので、適度な柔らかさを有するため、プ
ラグをシリンダーヘッドに螺挿したときに、シール性に
優れ、しかも、熱伝導性が高いので、プラグ内部の熱を
効率よくシリンダーヘッドに逃がすことができる。
【0025】さらに、他の解決手段は、プラグ取付孔に
雌ネジが螺刻された内燃機関用シリンダーヘッドであっ
て、同一品番の任意の上記内燃機関用シリンダーヘッド
を見たときに、いずれの内燃機関用シリンダーヘッド
も、プラグ取付座を基準とすると、上記雌ネジの位相
が、略同一とされていることを特徴とする内燃機関用シ
リンダーヘッドである。
【0026】上記構成を有する本発明の内燃機関用シリ
ンダーヘッドにおいては、雌ネジの位相が、プラグ取付
座を基準として、略同一とされているので、ある基準か
らの周方向角度が、特定範囲内に限定された取付ネジ部
の先端部に、外側電極が固着されているような点火プラ
グを螺挿した場合には、シリンダーヘッドと点火プラグ
との任意の組み合わせにおいて、外側電極の固着位置が
特定範囲内に限定される。従って、外側電極の固着位置
が、スワールの上流側とならないように、シリンダーヘ
ッドの雌ネジおよび点火プラグの雄ねじの位相を定めて
おけば、このシリンダーヘッドを用いた場合に、外側電
極の固着部が、点火プラグの中心電極と外側電極との間
の放電領域に向かうスワールを妨げないので、放電で確
実にスワールに着火させることができる。従って、外側
電極の固着部がスワールを妨げる場合を考慮して、低め
のA/F値で内燃機関を駆動する必要が無く、高いA/
F値において内燃機関を駆動できるため、燃費をより向
上させることができる。なお、プラグ取付座を基準とす
るとは、コニカルシートタイプの点火プラグの場合に
は、テーパ面のプラグ取付座におけるゲージングプレー
ンを基準とし、フラットシートタイプの点火プラグの場
合には、プラグ取付座の座面そのものを基準とするのが
好ましい。
【0027】さらに他の解決手段は内燃機関用点火プラ
グの製造方法であって、テーパ面のプラグ座面、または
軸方向に垂直なプラグ座面を備える径大本体部と、該径
大本体部から軸方向に延び、内燃機関に設けたプラグ取
付孔に螺挿するための雄ネジが螺刻された取付ネジ部
と、を有する主体金具について、上記プラグ座面から上
記軸方向に所定距離だけ離れた上記雄ネジのネジ山の
頂、谷底等の特定部位の周方向位置を特定し、周方向固
着基準位置を割り出す工程と、上記周方向固着基準位置
を基準とし、α(deg)を定数とすると、上記取付ネ
ジ部の先端部のうち、プラグ座面がテーパ面である場合
には、θ=α−50〜α+50、プラグ座面が軸方向に
垂直であり、上記プラグ座面に当接するガスケットが金
属折曲リングガスケットの場合には、θ=α−90〜α
+90、プラグ座面が軸方向に垂直であり、上記プラグ
座面に当接するガスケットが中実Oリングガスケットの
場合には、θ=α−55〜α+55、で表される角度範
囲を除く、周方向角度範囲内の先端部に、1または複数
の外側電極を固着する工程と、を備えることを特徴とす
る内燃機関用点火プラグの製造方法である。
【0028】上記構成を有する本発明の内燃機関用点火
プラグの製造方法においては、テーパ面のプラグ座面、
または軸方向に垂直なプラグ座面から周方向固着基準位
置を割り出す工程を備える。さらに、プラグ座面がテー
パ面である場合には、この周方向固着基準位置を基準と
し、取付ネジ部の先端部のうち、θ=α−50〜α+5
0で表される角度範囲を除く、周方向角度範囲内の先端
部に、外側電極を固着する工程とを備える。また、プラ
グ座面が軸方向に垂直であり、プラグ座面に当接するガ
スケットが金属板折曲リングガスケットである場合に
は、この周方向固着基準位置を基準とし、取付ネジ部の
先端部のうち、θ=α−90〜α+90で表される角度
範囲を除く、周方向角度範囲内の先端部に、外側電極を
固着する工程とを備える。また、プラグ座面が軸方向に
垂直であり、プラグ座面に当接するガスケットが中実O
リングガスケットである場合には、この周方向固着基準
位置を基準とし、取付ネジ部の先端部のうち、θ=α−
55〜α+55で表される角度範囲を除く、周方向角度
範囲内の先端部に、外側電極を固着する工程とを備え
る。このため、いずれの主体金具においても、外側電極
は、周方向固着基準位置を基準として、所定の周方向角
度範囲内の先端部に固着される。従って、各シリンダー
ヘッドのプラグ取付孔に、点火プラグの雄ネジに適合
し、かつ、位相が略同一の雌ネジを形成すれば、シリン
ダーヘッドと点火プラグとの任意の組み合わせにおい
て、内燃機関内で外側電極固着部の位置を、所定の角度
範囲内に収めることができる。
【0029】なお、周方向固着基準位置を割り出す工程
においては、プラグ座面から軸方向に沿う雄ネジのネジ
山の頂、谷底等の特定部位までの距離を測定しつつ、相
対的に主体金具を周方向に回転させ、上記特定部位が所
定距離になったときの周方向位置を特定し、周方向固着
基準位置を割り出すと良い。このようにすると、特定部
位の周方向位置を特定するのに、ネジ山の特定部位を追
いながら主体金具を相対的に回転させるので、特定部位
のプラグ座面からの距離が直線的に変化(増加・減少)
するなかで、所定距離にある特定部位の周方向位置を特
定することになり、特定が容易になる。ここで、特定部
位の周方向位置と周方向固着基準位置とは、同じになる
ようにしても、ある周方向角度(例えば90度)だけず
れていても良い。また、周方向固着基準位置を割り出す
工程においては、プラグ座面から軸方向に所定距離だけ
離れた位置での雄ネジのネジ山の形状を観察しつつ、相
対的に主体金具を周方向に回転させ、この位置のネジ山
の形状が、ネジ山の頂、谷底等の特定部位が観察できる
形状となったときの周方向位置を特定し、周方向固着基
準位置を割り出すと良い。このようにすると、周方向固
着基準位置を割り出すのに、主体金具を相対的に360
度回転させれば足りるからである。ここで、特定部位の
周方向位置と周方向固着基準位置とは、同じになるよう
にしても、ある周方向角度(例えば90度)だけずれて
いても良いのは上記と同じである。
【0030】さらに上記内燃機関用点火プラグの製造方
法であって、前記主体金具の前記プラグ座面がテーパー
面であり、前記周方向固着基準位置を割り出す工程が、
表面と、裏面と、前記雄ネジが遊嵌可能で、上記表面と
裏面の間を少なくとも表面に垂直に貫通する貫通孔と、
上記貫通孔と裏面とがなす角部に形成され、上記プラグ
座面のテーパ面に適合した所定形状の当接テーパ面と、
を有する当接具の上記貫通孔に、前記主体金具の取付ネ
ジ部を挿入し、所定圧力で上記プラグ座面と当接テーパ
ー面とを当接させつつ、前記主体金具を回転させ、上記
表面から第2の所定距離だけ離れた位置にある前記雄ネ
ジのネジ山の頂、谷底等の特定部位の周方向位置を特定
し、周方向固着基準位置を割り出す工程であることを特
徴とする内燃機関用点火プラグの製造方法とするのが好
ましい。
【0031】上記構成を有する本発明の内燃機関用点火
プラグの製造方法においては、当接具の貫通孔に、主体
金具の取付ネジ部を挿入し、所定圧力でプラグ座面と当
接具の当接テーパー面とを当接させつつ、主体金具を回
転させ、当接具の表面から第2の所定距離だけ離れた位
置にあるネジ山の頂、谷底等の特定部位の周方向位置を
特定し、周方向固着基準位置を割り出す。プラグ座面
が、テーパ面であるため、プラグ座面を基準として寸法
を測定する場合に、基準であるゲージングプレーンが明
確にし難いが、当接具を用い、この表面を基準として測
定すれば、容易に測定できる。なお、当接具の当接テー
パー面を、コニカルシートタイプの点火プラグに用いる
シリンダーヘッドハウジングの寸法規格に適合させるよ
うにするとよい。
【0032】さらに、上記内燃機関用点火プラグの製造
方法であって、周方向固着基準位置を割り出す工程にお
いて、前記プラグ座面と当接テーパー面とを所定圧力で
当接させるにあたり、接地電極体で前記主体金具を押圧
し、前記外側電極を固着する工程において、上記接地電
極体に電流を流して、上記主体金具の取付ネジ部の先端
部に、上記外側電極を抵抗溶接することを特徴とする内
燃機関用点火プラグの製造方法とするのが好ましい。
【0033】上記構成を有する本発明の内燃機関用点火
プラグの製造方法においては、接地電極体で主体金具を
押圧して周方向固着基準位置を割り出し、接地電極体に
電流を流して、主体金具の取付ネジ部の先端部に、外側
電極を抵抗溶接するので、周方向固着基準位置を割り出
した後には、直ちに抵抗溶接によって外側電極を先端部
に固着できる。従って、容易にかつ短い時間で主体金具
に外側電極が固着でき、量産が可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本発明の実施の形
態を図面と共に説明する。まずその前に、図1に基づ
き、ネジの形状と位相との関係について説明する。通常
のネジは、ネジ径(有効径)やピッチのみで規定され
る。ところで、ネジの形状は螺旋を描く。つまり、ネジ
の特定部位、例えばネジ山の頂の座標をたどると、図1
に示すように、螺旋を描く。ここで、螺旋形状は一般
に、基準平面PLをx−y(r−θ)平面とし、これに
垂直な軸をz軸とすると、x=r・cos(θ+ψ)、
y=r・sin(θ+ψ)、z=p(θ+ψ)で表され
る。ここで、r2=x2+y2 、θはx軸から測った基準
平面PL上の角度、ψは定数の位相であり、pはネジの
ピッチである。この式から判るように、通常のネジの規
格において、rやpは規定されているが、位相ψは規定
されていないので、螺旋の形状は定まらないことにな
る。従って、このようなネジを持つ点火プラグとシリン
ダーヘッドとを組み合わせれば、外側電極固着部の位置
は、定まらず、一周360度の範囲内でバラツクことに
なる。そこで、以下のように、位相ψがある範囲内に限
定された雄ネジを持つ点火プラグ、および雌ネジを持つ
シリンダーヘッドを用いればよい。
【0035】まず、点火プラグについて説明する。図2
に示す、本実施形態の点火プラグ10は、外側電極12
が1つのみ形成された、いわゆる1極タイプで、主体金
具13の径大本体部13aに設けられたテーパ面を構成
するプラグ座面13tによってシールを行ういわゆるコ
ニカルシートタイプのものである。このプラグ10は、
中心電極16の周囲を取り囲む絶縁碍子17と、その図
中下部を保持する主体金具13とを有し、主体金具13
は、径大本体部13a、および雄ネジ(M14×1.2
5)が形成された取付ネジ部14を備え、取付ネジ部1
4の先端部14aには、外側電極12の固着部12aが
固着されている。この外側電極12は、図2(b)に示
すように、固着部12aにおいて、リング状の先端部1
4aに固着され、その先端は、リングの中心に向かって
延び、図2(a)に示すように、略L字状に曲げられて
中心電極16と所定の放電ギャップを形成するようにさ
れている。
【0036】本実施形態のプラグ10は、取付ネジ部1
4の形成されたネジの位相ψと、外側電極14の位置と
にある関係を持たせてある。その関係を以下に説明す
る。まず、ネジの位相ψの代わりに、プラグ座面13t
から所定距離にあるネジの特定部位の位置を特定する。
位相ψは、基準平面PLの取り方によって変わるので、
現実のプラグ等においては、基準平面PLを定め、位相
ψを求めなくとも、ネジの形状と外側電極固着部との相
対的な位置関係を決めるだけで、足りるからである。
【0037】本実施形態のプラグ10はコニカルシート
タイプであるので、ISO規格によって、プラグ座面1
3tからの寸法測定の基準が定められており、具体的に
は、所定の径D(本例では、φ14.8mm:ISO 234
4:1992(E)参照)を有するゲージングプレーン13gp
が基準である。そこで、このゲージングプレーン13g
pを基準として、ネジ山の雄ネジの特定部位までの距離
Zを測定する。例えば、図3(a)では、ネジ山の2つ
の斜面の延長面(延長線)が交差するネジ山の頂を算出
し、ゲージングプレーン13gpまでの距離Zaを算出
する。また、図3(b)では、ネジの谷の2つの斜面の
延長面(延長線)が交差するネジの谷底を算出し、ゲー
ジングプレーン13gpまでの距離Zbを算出する。図
3(c)では、雄ネジの有効径を測定するときに用いる
丸棒状ネジゲージGを2つのネジ山の斜面に当接させ、
2つのネジ山の斜面の略中央に相当するゲージGの図中
右側の頂部を検出し、2つのネジ山の斜面の中央からゲ
ージングプレーン13gpまでの距離Zcを算出する。
このような手法により、基準であるゲージングプレーン
13gpからネジの特定部位までの距離Zを測定する。
なおこれらの測定においては、画像処理技術によってネ
ジ山の頂や谷底などを求めると容易に算出できる。
【0038】ここで、この距離Zが所定距離、例えば5
mmとなる特定部位の位置、例えば、図3(a)に示す
ような方法によって測定したネジ山の頂までの距離Za
がちょうど5mmとなる位置が、ネジを周方向に一周
(360度)観察することによって、検出できる。この
周方向位置Tを基準として、図4に示すように、点火プ
ラグ10の先端側から見て、先端部14aの中心Oとを
結ぶ基準線O−Tから、外側電極固着部12aまでの角
度θを反時計方向に測定する。例えば、外側電極固着部
12aが実線で示される位置にある場合には、この固着
部12aの周方向角度は、θ1で表される。同様に破線
の場合には、θ2で表される。
【0039】このような測定方法によって、固着部12
aの周方向角度θ(deg)を測定したとき、本実施形
態のプラグ10は、いずれも、θ=α+50〜α+31
0の角度範囲内、即ち、θ=α−50〜α+50の範囲
を除く周方向角度範囲内に収まるように、外側電極12
が固着されている。ここで、αは0〜360の定数であ
る。従って、外側電極12との関係において、取付ネジ
部14に形成された雄ネジは、その位相ψがとりうる値
(360度)のうち、260度(=310-50=360-(50-(-5
0)))の範囲に限定された形状となっている。
【0040】ついで、シリンダーヘッド110について
説明する。図5に示すように、このシリンダーヘッド1
10には、プラグ10を取り付けるためのプラグ取付孔
111を備える。この取付孔111の形状は、ISO規
格(ISO 2344:1992(E))において与えられた形状とされ
ており、60度のテーパ面とされたプラグ取付座11
3、および取付ネジ部114(本例では、M14S×
1.25)を備える。なお、プラグ取付座113におい
ては、所定の径D(本例では、φ14.8mm)となる
ゲージングプレーン113gpが各寸法の基準とされて
いる。この取付ネジ部の雌ネジは、ネジの呼ビ(M1
4)およびピッチ(1.25)のみが与えられているば
かりでなく、雌ネジの位相が、各シリンダーヘッド間で
略同一に揃えられている。即ち、例えば、この雌ネジを
仮想的に延ばしたときに、ゲージングプレーン113g
pとネジの特定部分(例えば、ネジ山の頂など)とが交
差する位置を見ると、いずれのシリンダーヘッド110
に形成された雌ネジについても、略同一の位置で交差す
るように形成されている。
【0041】ところで、シリンダーヘッド110に、上
記プラグ10を取り付けた場合の、締付トルクTqとプ
ラグの回転角Agとの関係を調査したところ、図6のよ
うになった。即ち、トルク10N・mで締め付けたと
き、プラグ10の回転角Agは、10〜33度の範囲内
に分布した。また、同様に、15及び20N・mでは、
それぞれ18〜40度、および20〜48度の範囲に分
布した。適正締付トルク10〜20N・mの範囲全体に
おいてみると、回転角Agは、10〜48度(29±1
9度)の範囲内に分布し、回転角AgのバラツキG1
は、±19度である。従って、コニカルシートタイプの
プラグの回転角のバラツキG1は、最大±20度を見込
めば足りる。従って、図7(a)に示すように、上記シ
リンダーヘッド110を備えるエンジン210に、上記
プラグ10を取り付けた場合には、回転角Agのバラツ
キG1も考慮すると、このプラグ10をその先端側から
見たとき、外側電極固着部12aの位置は、θ=α+3
0(50-20)〜α+330(310+20)の範囲、つまり、30
0度(=330-30=260+20-(-20 ))の周方向角度範囲内に
収まる。即ち、一周のうち、外側電極固着部12aが位
置することのない、角度にして60度(=±30度=360
-300)の特定の範囲が存在することになる。
【0042】そこで、インテークバルブ211から入っ
た混合気が、スワールM2となって図示するように(図
中右から左に向かって)流れた場合を考える。ここで、
先端側から見て、スワールM2が取付ネジ部先端部14
aの中心Oを通る流線Lmと、先端部14aとの交点の
うち上流側の交点Sを基準として、この特定範囲の中心
がこの基準線O−Sに重なるように、プラグ10の雄ネ
ジおよびシリンダーヘッド110の雌ネジの位相を選択
する。すると、スワールM2と外側電極12の固着部1
2aとの関係は、図7(b)に示すようになる。即ち、
例えば、実線で示す位置に外側電極固着部12aが位置
している場合、交点Sを基準として反時計方向に測った
径方向角度θeは、θe1(=180度)で表される。
また同様に、破線で示す位置の場合には、それぞれθe
2、θe3となる。しかし、基準線O−Sを中心として
±30度の範囲(O−U2〜O−U1)内には、外側電
極固着部12aが位置せず、θ(deg)=30〜33
0の範囲内に限定される。従って、前記したように(図
23参照)、外側電極固着部12aがスワールM2の上
流側に位置しないので、スワールM2の流れを妨害する
ことが無く、外側電極12と中心電極16との間の放電
領域での放電で、確実にスワールM2に着火させること
ができる。このため、薄い混合気(高いA/F値)でも
エンジン210を駆動することができ、燃費を向上させ
ることができる。
【0043】(実施形態2)ついで、第2の実施の形態
として、図8に示す、対向する2つの外側電極22A,
Bを有する2極コニカルシートタイプのプラグ20の場
合について説明する。本実施形態は、上記実施形態1に
比較して、外側電極が2つ(22A,B)になり、しか
も、これらが互いに180度ずれた位置にある点のみ異
なるので、異なる部分について説明し、同様な部分は省
略する。このような2極のプラグにおいても、実施形態
1と同様に、ゲージングプレーン13gpを基準に、取
付ネジ部14の雄ネジの特定部位(例えば、ネジ山の
頂)までの距離Z(Za)が、所定距離(例えば、5m
m)となる周方向位置Tを見つけだす。ついで、この周
方向位置Tを基準として、図9に示すように、点火プラ
グ20の先端側から見て、先端部14aの中心Oとを結
ぶ基準線O−Tから、外側電極固着部22Aaまでの角
度θを反時計方向に測定する。
【0044】このような測定方法によって、固着部22
Aa,22Baの周方向角度θ(deg)を測定したと
き、本実施形態のプラグ20は、いずれも、θ=α+5
0〜α+310の角度範囲内に収まるようにされてい
る。従って、外側電極固着部22Aaの周方向角度θ
は、θ=α+50〜α+130の周方向角度範囲内に、
対向する他方の外側電極固着部22Baが、θ=α+2
30〜310の周方向角度範囲内に収まるように、外側
電極22A,22Bが固着されている。ここで、αは0
〜360の定数である。従って、外側電極22A,22
Bとの関係において、取付ネジ部14に形成された雄ネ
ジは、その位相ψがとりうる値(360度)のうち、5
0〜130度および230〜310度の範囲に限定され
た形状となっている。
【0045】上記した点火プラグ20を、実施形態1に
おいて用いたシリンダーヘッド110を備えるエンジン
210に取り付けた場合、適正締付トルク10〜20N
・mに見込まれる回転角AgのバラツキG1(最大±2
0度、図6参照)も考慮すると、このプラグ20をその
先端側から見たとき、外側電極固着部22Aa,22B
aの位置は、それぞれ、θ=α+30(50-20)〜α+1
50(130+20 )度、およびα+210(230-20)〜α+3
30(310+20)度の周方向角度範囲内に収まる。即ち、一
周のうち、外側電極固着部22Aa,22Baが位置す
ることのない、角度にして60度(=±30度=30(390)
-330,210-150)の特定の範囲が2つ存在することにな
る。
【0046】そこで、図7(b)に示すように、スワー
ルM2が取付ネジ部先端部14aの中心Oを通る流線L
mと、先端部14aとの交点のうち上流側の交点Sを基
準として、この特定範囲の中心がこの基準線O−Sに重
なるように、プラグ20の雄ネジおよびシリンダーヘッ
ド110の雌ネジの位相を選択する。すると、基準線O
−Sを中心として±30度の範囲内(O−U2〜O−U
1)内には、外側電極固着部22Aa,22Baが位置
しない。従って、本実施形態2においても、前記したよ
うに(図24参照)、外側電極固着部22Aa,22B
aaがスワールM2の上流側に位置しないので、スワー
ルM2の流れを妨害することが無く、外側電極22A,
Bと中心電極16との間の放電領域での放電で、確実に
スワールM2に着火させることができる。このため、薄
い混合気(高いA/F値)でもエンジン210を駆動す
ることができ、燃費を向上させることができる。
【0047】(実施形態3)ついで、第3の実施の形態
として、図10に示す、1つの外側電極12を有する1
極フラットシートタイプのプラグ30の場合について説
明する。本実施形態は、上記実施形態1に比較すると、
テーパ面のプラグ座面13tではなく、径大本体部13
aの図中下端が、軸に垂直で平坦なプラグ座面33fp
とされ、図11(a)に示すように、シリンダーヘッド
130との間に、金属板を折り曲げて形成した金属板折
曲リングガスケット35を介在させてシールするもので
ある。従って、ゲージングプレーン13gpを基準とせ
ず、プラグ座面33fpを基準とする点、および、プラ
グ座面(テーパ面)13tで直接シールせず、ガスケッ
ト35をプラグ座面33fpに当接させる点でのみ異な
り、特にプラグ30の先端部における取付ネジ部先端部
14aや外側電極12の形状は、実施形態1と同様であ
るので、異なる部分について説明し、同様な部分は省略
する。
【0048】上記実施形態1と同様に、ネジの位相ψを
求めるのではなく、プラグ座面を基準としてネジの特定
部位までの距離と測るのであるが、上記実施形態1とは
異なり、図12に示すように、径大本体部13aの下端
のプラグ座面33fpを基準として測定する。なお、特
定部位までの距離として、図12(a)ではネジ山の頂
までの距離Za、図12(b)ではネジの谷底までの距
離Zb、図12(c)ではゲージGの図中右側の頂部ま
での距離Zcを測定する様子を示す。このようにして、
実施形態1と同様に、プラグ座面33fpを基準に、取
付ネジ部14の雄ネジの特定部位(例えば、ネジ山の
頂)までの距離Z(例えば、Za)が、所定距離(例え
ば、5mm)となる周方向位置T(図4参照)を見つけ
だす。ついで、この周方向位置Tを基準として、点火プ
ラグ30の先端側から見て、先端部14aの中心Oとを
結ぶ基準線O−Tから、外側電極固着部12aまでの角
度θを反時計方向に測定する。
【0049】このような測定方法によって、固着部12
aの周方向角度θ(deg)を測定したとき、本実施形
態のプラグ30は、いずれも、θ=α+90〜α+27
0の角度範囲内に収まるように、外側電極12が固着さ
れている。ここで、αは0〜360の定数である。従っ
て、外側電極12との関係において、取付ネジ部14に
形成された雄ネジは、その位相ψがとりうる値(360
度)のうち、90〜270度の範囲に限定された形状と
なっている。
【0050】図11(a)に示すように、規格(ISO 19
19:1988(E))によって定められた形状のプラグ取付孔を
有するシリンダーヘッド130を用意し、これを備える
エンジン230に、上記した点火プラグ30を取り付け
る。この場合、本実施形態では、Fe製の金属板折曲リ
ングガスケット35を用いているので、締付トルクTq
とプラグの回転角Agとの関係を調査すると、は、ネジ
がM14Sの場合、図12のようになった。ここで、シ
リンダーヘッドがアルミ製の場合の適正トルクは20〜
30N・m、鋳鉄製の場合は20〜40N・mとされて
いるので(ISO1919:1988(E))、その幅の大きな方の適
正締付トルク20〜40N・mの範囲において、回転角
Agは、160〜275(217.5±57.5 )度の範囲内に分
布する。つまり、バラツキG3aは、±57.5度であ
る。また、この他に、現在実用化されているM12S、
M10Sの雄ネジをもつプラグについてもそれぞれ調査
すると、適正締付トルク10〜15および15〜25N
・mの範囲で、回転角Agは、それぞれ190〜266
度(228±38度)及び170〜279度(224.5±54.5度)
の範囲内に分布した。つまり、バラツキG3b,G3c
は、それぞれ±38度、および54.5度である。従っ
て、これらのバラツキG3a,G3b,G3cの大きさ
から考えて、金属板折曲リングガスケット35を用いた
場合には、回転角AgのバラツキG3は、最大±60度
を見込めば足りる。
【0051】そこで、この回転角AgのバラツキG3
(最大±60度)も考慮すると、このプラグ30をその
先端側から見たとき、外側電極固着部12aの位置は、
それぞれ、θ=α+30(90-60)〜α+330(270+60 )
度の周方向角度範囲内に収まる。即ち、一周のうち、外
側電極固着部12aが位置することのない、角度にして
60度(=±30度=30(390)-330)の特定の範囲が存在
することになる。
【0052】そこで、図11(b)に示すように、スワ
ールM2が取付ネジ部先端部14aの中心Oを通る流線
Lmと、先端部14aとの交点のうち上流側の交点Sを
基準として、この特定範囲の中心がこの基準線O−Sに
重なるように、プラグ30の雄ネジおよびシリンダーヘ
ッド130の雌ネジの位相を選択する。すると、基準線
O−Sを中心として±30度の範囲内(O−U2〜O−
U1)内には、外側電極固着部12aが位置しない。従
って、前記したように(図23参照)、外側電極固着部
12aがスワールM2の上流側に位置しないので、スワ
ールM2の流れを妨害することが無く、外側電極12と
中心電極16との間の放電領域での放電で、確実にスワ
ールM2に着火させることができる。このため、薄い混
合気でもエンジン210を駆動することができ、燃費を
向上させることができる。
【0053】(実施形態4)ついで、第4の実施の形態
として、図14に示す、2つの外側電極22A,Bを有
する2極フラットシートタイプのプラグ40の場合につ
いて説明する。本実施形態は、上記実施形態3と同様
に、径大本体部13aの図中下端が、軸に垂直なプラグ
座面33fpとされ、シリンダーヘッド130(図11
(a)参照)との間に、金属板折曲リングガスケット3
5を介在させてシールするものである。一方、プラグ4
0の先端部分は、上記実施形態2と同様に、外側電極を
2つ(42A,42B)有するが、これらが互いに90
度ずれた位置にある点で異なるので、実施形態2および
3と異なる部分を中心に説明し、同様な部分は省略す
る。
【0054】本実施形態も実施形態3と同様に、径大本
体部13aの下端のプラグ座面33fpを基準として特
定部位までの距離を測定する(図12参照)。即ち、プ
ラグ座面33fpを基準に、取付ネジ部14の雄ネジの
特定部位(例えば、ネジ山の頂)までの距離Z(例え
ば、Za)が、所定距離(例えば、5mm)となる周方
向位置Tを見つけだす。ついで、この周方向位置Tを基
準として、図9に示すように、点火プラグ40の先端側
から見て、先端部14aの中心Oとを結ぶ基準線O−T
から、外側電極固着部42Aa,42Baまでの角度θ
を反時計方向に測定する。
【0055】このような測定方法によって、固着部42
Aa,42Baの周方向角度θ(deg)を測定する
と、上記実施形態3と同様に、固着部42Aa,42B
aはいずれも、θ=α+90〜α+270の角度範囲内
に収まるようにされている。つまり、固着部42Aa
は、θ=α+90〜α+180の角度範囲内に収まり、
他方の外側電極固着部42Baは、θ=α+180〜2
70の周方向角度範囲内に収まるように、外側電極42
A,42Bが固着されている。ここで、αは0〜360
の定数である。従って、外側電極42A,42Bとの関
係において、取付ネジ部14に形成された雄ネジは、そ
の位相ψがとりうる値(360度)のうち、90度の範
囲に限定された形状となっている。
【0056】図11(a)に示すように、上記した点火
プラグ40を、実施形態3において用いたシリンダーヘ
ッド130を備えるエンジン230に取り付けた場合、
実施形態3と同様に、Fe製の金属板折曲リングガスケ
ット35を用いているので、図12に示す結果から、回
転角AgのバラツキG3は、最大±60度見込まれる。
そこで、この回転角AgのバラツキG3(最大±60
度)も考慮すると、このプラグ40をその先端側から見
たとき、外側電極固着部42Aa,42Baの位置は、
それぞれ、30(90-60)〜240(180+60)度、および1
20(180-60 )〜330(270+60)度の周方向角度範囲内
に収まる。即ち、一周のうち、外側電極固着部42A
a,42Baが位置することのない、角度にして60度
(=±30度=30(390)-330)の特定の範囲が存在するこ
とになる。
【0057】そこで、図11(b)に示すように、スワ
ールM2が取付ネジ部先端部14aの中心Oを通る流線
Lmと、先端部14aとの交点のうち上流側の交点Sを
基準として、この特定範囲の中心がこの基準線O−Sに
重なるように、プラグ20の雄ネジおよびシリンダーヘ
ッド130の雌ネジの位相を選択する。すると、基準線
O−Sを中心として±30度の範囲内(O−U2〜O−
U1)内には、外側電極固着部42Aa,42Baが位
置しない。従って、前記したように(図24参照)、外
側電極固着部42Aa,42BaがスワールM2の上流
側に位置しないので、スワールM2の流れを妨害するこ
とが無く、外側電極42A,42Bと中心電極16との
間の放電領域での放電で、確実にスワールM2に着火さ
せることができる。このため、高いA/F値までエンジ
ン230を駆動することができ、燃費を向上させること
ができる。
【0058】(実施形態5)ついで、第5の実施の形態
として、図15に示す、1つの外側電極12を有する1
極フラットシートタイプのプラグ50の場合について説
明する。本実施形態は、上記実施形態3に比較すると、
軸に垂直で平坦なプラグ座面33fpに当接するリング
ガスケットが中実Oリングガスケット55となっている
点で異なっているものである。従って、プラグ50の先
端部における取付ネジ部先端部14aや外側電極12の
形状は、実施形態3と同様であるので、異なる部分につ
いて説明し、同様な部分は省略する。
【0059】実施形態3において、図11を参照して説
明したのと同様に、プラグ座面33fpを基準に、取付
ネジ部14の雄ネジの特定部位(例えば、ネジ山の頂)
までの距離Z(例えば、Za)が、所定距離(例えば、
5mm)となる周方向位置T(図4参照)を見つけだ
す。ついで、この周方向位置Tを基準として、点火プラ
グ30の先端側から見て、先端部14aの中心Oとを結
ぶ基準線O−Tから、外側電極固着部12aまでの角度
θを反時計方向に測定する。
【0060】このような測定方法によって、固着部12
aの周方向角度θ(deg)を測定したとき、本実施形
態のプラグ50は、いずれも、θ=α+55〜α+30
5の角度範囲内に収まるように、外側電極12が固着さ
れている。ここで、αは0〜360の定数である。従っ
て、外側電極12との関係において、取付ネジ部14に
形成された雄ネジは、その位相ψがとりうる値(360
度)のうち、55〜305度の範囲に限定された形状と
なっている。
【0061】図11(a)に示すように、規格(ISO 19
19:1988(E))によって定められた形状のプラグ取付孔を
有するシリンダーヘッド130を用意し、これを備える
エンジン250に、上記した点火プラグ50取り付け
る。この場合、本実施形態では、上記実施形態3,4で
用いた中空の金属板折曲リングガスケットと異なり、C
u製中実Oリングガスケット55を用いているので、締
付トルクTqとプラグの回転角Agを調査すると、ネジ
がM14Sの場合、図16のようになる。ここで、シリ
ンダーヘッドがアルミ製の場合の適正トルクは20〜3
0N・m、鋳鉄製の場合は20〜40N・mとされてい
るので(ISO 1919:1988(E))、その幅の大きな方の適正
締付トルク20〜40N・mの範囲において、回転角A
gは、バラツキも含めて15〜57(36±21)度の範囲内
に分布する。つまり、回転角のバラツキG5aは、±2
1度である。また、この他に実用化されているM12
S,M10Sの雄ネジを持つプラグについても、同様に
調査すると、適正締付トルク10〜15、15〜25N
・mの範囲で、回転角Agは、16〜57(36.5±20.5)
度、および18〜62(40±22)度の範囲に分布した。つ
まり、回転角のバラツキG5b、G5cは、それぞれ±
20.5度、および±22度である。したがって、これ
らのバラツキG5a,G5b,G5cの値から、中実O
リングガスケットを用いた場合の回転角Agのバラツキ
G5は、最大±25度を見込めば足りる。
【0062】そこで、この回転角AgのバラツキG5
(最大±25度)も考慮すると、このプラグ50をその
先端側から見たとき、外側電極固着部12aの位置は、
それぞれ、θ=α+30(55-25)〜α+330(305+25 )
度の周方向角度範囲内に収まる。即ち、一周のうち、外
側電極固着部12aが位置することのない、角度にして
60度(=±30度=30(390)-330)の特定の範囲が存在
することになる。
【0063】そこで、図11(b)に示すように、スワ
ールM2が取付ネジ部先端部14aの中心Oを通る流線
Lmと、先端部14aとの交点のうち上流側の交点Sを
基準として、この特定範囲の中心がこの基準線O−Sに
重なるように、プラグ50の雄ネジおよびシリンダーヘ
ッド130の雌ネジの位相を選択する。すると、基準線
O−Sを中心として±30度の範囲内(O−U2〜O−
U1)内には、外側電極固着部12aが位置しない。従
って、前記したように(図23参照)、外側電極固着部
12aがスワールM2の上流側に位置しないので、スワ
ールM2の流れを妨害することが無く、外側電極12と
中心電極16との間の放電領域での放電で、確実にスワ
ールM2に着火させることができる。このため、薄い混
合気でもエンジン250を駆動することができ、燃費を
向上させることができる。
【0064】(実施形態6)ついで、第6の実施の形態
として、図17に示す、対向する2つの外側電極22
A,Bを有する2極フラットシートタイプのプラグ60
の場合について説明する。本実施形態は、上記実施形態
5と同様に、径大本体部13aの図中下端が、軸に垂直
なプラグ座面33fpとされ、シリンダーヘッド130
との間に、中実Oリングガスケット55を介在させてシ
ールするものである。一方、プラグ60の先端部分は、
上記実施形態2と同様に、外側電極が2つ(22A,2
2B)になり、しかも、これらが互いに180度ずれた
位置にあるので、実施形態2および5と異なる部分を中
心に説明し、同様な部分は省略する。
【0065】本実施形態も実施形態3〜5と同様に、径
大本体部13aの下端のプラグ座面33fpを基準とし
て特定部位までの距離を測定する(図12参照)。即
ち、プラグ座面33fpを基準に、取付ネジ部14の雄
ネジの特定部位(例えば、ネジ山の頂)までの距離Z
(例えば、Za)が、所定距離(例えば、5mm)とな
る周方向位置Tを見つけだす。ついで、この周方向位置
Tを基準として、図9に示すように、点火プラグ60の
先端側から見て、先端部14aの中心Oとを結ぶ基準線
O−Tから、いずれか一方の外側電極固着部22Aaま
での角度θを反時計方向に測定する。
【0066】このような測定方法によって、固着部22
Aaの周方向角度θ(deg)を測定すると、固着部2
2Aaは、θ=α+55〜α+125の角度範囲内に収
まり、他方の外側電極固着部22Baは、θ=α+23
5〜α+305の周方向角度範囲内に収まるように、外
側電極22A,22Bが固着されている。ここで、αは
0〜360の定数である。従って、外側電極22A,2
2Bとの関係において、取付ネジ部14に形成された雄
ネジは、その位相ψがとりうる値(360度)のうち、
55〜125度および235〜305度の範囲に限定さ
れた形状となっている。
【0067】図11(a)に示すように、上記した点火
プラグ60を、実施形態5において用いたシリンダーヘ
ッド130を備えるエンジン250に取り付けた場合、
実施形態5と同様に、Cu製の中実Oリングガスケット
55を用いているので、図16に示す結果から、回転角
AgのバラツキG5は、最大±25度と見込まれる。そ
こで、この回転角AgのバラツキG5(最大±25度)
も考慮すると、このプラグ60をその先端側から見たと
き、外側電極固着部22Aa,22Baの位置は、それ
ぞれ、30(55-25)〜150(125+25)度、および210
(235-25 )〜330(305+25)度の周方向角度範囲内に収
まる。即ち、一周のうち、外側電極固着部22Aa,2
2Baが位置することのない、角度にして60度(=±
30度=30(390)-330,210-150)の特定の範囲が2つ存在
することになる。
【0068】そこで、図11(b)に示すように、スワ
ールM2が取付ネジ部先端部14aの中心Oを通る流線
Lmと、先端部14aとの交点のうち上流側の交点Sを
基準として、この特定範囲の中心がこの基準線O−Sに
重なるように、プラグ60の雄ネジおよびシリンダーヘ
ッド130の雌ネジの位相を選択する。すると、基準線
O−Sを中心として±30度の範囲内(O−U2〜O−
U1)内には、外側電極固着部22Aa,22Baが位
置しない。従って、前記したように(図23参照)、外
側電極固着部22Aa,22BaaがスワールM2の上
流側に位置しないので、スワールM2の流れを妨害する
ことが無く、外側電極22A,Bと中心電極16との間
の放電領域での放電で、確実にスワールM2に着火させ
ることができる。このため、薄い混合気でもエンジン2
50を駆動することができ、燃費を向上させることがで
きる。
【0069】ついで、上記各実施形態で示した点火プラ
グ10〜60の製造方法について説明する。上記点火プ
ラグ10等は、通常の点火プラグと同様の製法で製造さ
れ、外側電極12、22A,22B,42A,42Bを
主体金具13の取付ネジ部先端部14aに固着する工程
のみ異なるので、異なる部分のみ説明する。まず、コニ
カルシートタイプの点火プラグ10,20(実施形態
1,2)について説明する。コニカルシートタイプの場
合には、上記したように寸法の基準となるゲージングプ
レーン13gpを簡便に得にくいため、まず、図18
(a)に示すように、表面Jaおよびこれに平行な裏面
Jbを備え、貫通孔Jhがこの表・裏面Ja,Jb間を
垂直に貫通し、貫通孔Jhと裏面Jbとの角部に、当接
テーパ面Jtが形成された当接具Jを用意する。この当
接テーパ面Jtは、前述したテーパ面のプラグ座面13
tに適合した形状に形成され、具体的には、前述したコ
ニカルシールタイプのプラグの規格(例えば、ISO 234
4:1992(E))に準じたテーパ面の形状に形成されてい
る。従って、所定の直径D(例えば、14.8mm)を
有するゲージングプレーンJgpを基準として寸法を測
定することができ、ゲージングプレーンJgpから表面
Jaまでの距離は、Z0とされている。
【0070】この当接具Jの裏面Jb側から、図18
(b)に示す、取付ネジ部14が形成された主体金具1
3を挿入する(図18(c)参照)。この取付ネジ部1
4の雄ネジは、例えば、転造によって形成され、ネジ形
成後、主体金具は、通箱等に集積されるので、雄ネジの
位相は定まっていない。当接具Jの貫通孔Jhの直径
は、主体金具13の取付ネジ部14のネジ外径よりもや
や大きくされているため、取付ネジ部14が遊嵌状に挿
入でき、テーパ面となっているプラグ座面13tと当接
具Jの当接テーパ面Jtとが当接したところで止まる。
これにより、当接具JのゲージングプレーンJgpと主
体金具13のゲージングプレーン13gpとが一致す
る。
【0071】ついで、図19(a)に示すように、図中
下方から、主体金属13内部にCuからなる接地電極体
Kを挿入し、図中上方に押し上げて、プラグ座面13t
と当接具Jの当接テーパ面Jtとを所定圧力で当接させ
る。圧力を掛けて両者を当接させるのは、実際にシリン
ダーヘッド110のプラグ取付孔111に取り付けた場
合の圧力に近似した状態で外側電極12の固着部位を決
定するため、および、後述する抵抗溶接において、接地
電極体Kと主体金具13との間の接触抵抗をできるだけ
低くするためである。接地電極体Kを挿入後、接地電極
体Kを軸方向(図中上下方向)に回転させる。すると、
図19(b)に示すように、取付ネジ部14は、回転に
従って、そのネジ山が、実線で示した状態から破線で示
す状態に移動するので、あるネジ山の頂を観察すると、
実線で示す状態では、表面Jaからの距離Z1が、Z1
1であったのに対し、破線で示す状態になると、Z12
に変化する。そこで、例えば、Z0=3mmの当接具J
を用いた場合、ちょうど距離Z1=2mmとなる位置
で、接地電極体Kや主体金具13の回転を停止させる。
これにより、ゲージングプレーン13gpから計測する
と、Z0+Z1=3+2=5mmの距離にあるネジ山の
頂が検出できたことになる。従って、このようにして、
ゲージングプレーン13gpから所定距離(ここでは5
mm)にあるネジの特定部位(本例ではネジ山の頂)を
検出すれば、常に、各主体金具13のネジの位相を揃え
た状態で主体金具13の回転を停止させることができ
る。
【0072】ついで、図19(c)に示すように、停止
した状態の主体金具13の取付ネジ部先端部14aに、
外側電極12の一端(図中下端)を当接させ、スイッチ
SWを投入して直流電源Edcから大電流を流し、抵抗
溶接によって、先端部14aに外側電極12を固着させ
る。2極の場合には、180度ずれた位置にも外側電極
22(22A,22B)を固着する。このように、接地
電極体Kで主体金具13を押し上げたので、回転の停止
後、直ちに外側電極12を溶接でき、ピースタイムを短
くして、量産をすることができる。なお、外側電極12
を、回転を停止させた状態の主体金具13の先端部14
aに対して、常に略同一の位置(例えば、図19(c)
では、図中左端)で固着すれば足りる。
【0073】その他、図19(d)に示すように、常に
所定の高さZ1(例えばZ1=2mm)におけるネジの
形状を観察すると、回転に従って、実線で示すようにネ
ジの谷となったり、破線で示すようにネジ山の頂となっ
たり形が変化するので、特定部位、例えば、ネジ山の頂
の形状となったときに、接地電極体Kや主体金具13の
回転を停止させても良い。このようにした場合には、多
くとも1回転の間に、所望の形状となるので、検出が早
い利点がある。このようにして、外側電極12を固着し
た主体金具13は、以降、通常のプラグの組立工程を経
て、プラグ10,20となる。
【0074】上記では、コニカルシートタイプのプラグ
を用いて説明したが、フラットシートタイプのプラグ3
0,40、50,60の場合には、基準となるプラグ座
面33fpが明確であるので、上記した当接具Jのごと
き補助具は不要である。従って、プラグ座面33fpか
ら直接、コニカルシートタイプの場合と同様に、所定距
離(例えば、5mm)にあるネジの特定部位(例えば、
ネジ山の頂)を検出すれば、常に、各主体金具13のネ
ジの位相を揃えた状態で主体金具13の回転を停止させ
ることができる。以降は、上記と同様にして、外側電極
12を抵抗溶接によって固着すればよい。なお、当接テ
ーパ面Jtを形成しない当接具を補助的に用いて、プラ
グ座面33fpと裏面とを当接させ、表面からの高さを
測定しても良いことは明らかである。
【0075】ついで、上記各実施形態で示したシリンダ
ーヘッドの製造方法について説明する。上記シリンダー
ヘッド110、130は、通常のシリンダーヘッドと同
様の製法で製造され、プラグ取付孔111の取付ネジ部
114の形成方法のみ異なるだけであるので、異なる部
分のみ説明する。まず、コニカルシートタイプのプラグ
10、20に適合するシリンダーヘッド110について
説明する。まず、公知の手法によって、図20(a)に
示すように、鋳鉄製のシリンダーヘッド110を形成す
る。このシリンダーヘッド110には、前記したよう
に、規格に基づくをプラグ取付孔111が形成されてい
る。但し、プラグ取付ネジ部114のみ形成されておら
ず、その下孔114aのみ形成されて状態である。雌ネ
ジを形成するには、シリンダーヘッド110を固定し、
バイトHをその軸を中心に回転させながら1回転毎に所
定ピッチ(本例では、1.25mm)ずつ図中左側に向
けて送り、下孔114aを切削して、雌ネジを形成す
る。
【0076】この際、図20(b)に示すように、テー
パ面のプラグ取付座113の所定径D(本例では、1
4.8mm)となるゲージングプレーン113gpか
ら、例えば、ちょうどバイトHの刃先Haが図中下向き
となったときの刃先Haまでの距離Fを一定値(例え
ば、10mm)とし、この状態から、バイトHを回転さ
せると共に、回転に同期させて1回転当たり1ピッチの
速度でバイトHを図中左方向に送る。すると、いずれの
シリンダーヘッド110においても、下孔114aに
は、ゲージングプレーン113gpを基準としたとき
に、一定の位相を持つ螺旋形状の雌ネジが形成されるこ
とになる(図5参照)。
【0077】上記では、コニカルシートタイプのプラグ
に適合するシリンダーヘッド110の製造方法について
説明したが、フラットシートタイプのプラグ30,4
0、50,60に適合するシリンダーヘッド130の場
合には、基準となるプラグ取付座を基準として、同様に
雌ネジを形成すればよい。なお、雌ネジの製造方法は、
ネジの位相を各シリンダーヘッド間で略同一にできれ
ば、公知の手法のいずれを用いても良い。
【0078】以上において、本発明を実施形態に即して
説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適
用できることはいうまでもない。例えば、上記実施形態
1,2、3,5,6では、外側電極が1極および対向す
る2極のプラグを示したが、実施形態4にも示すよう
に、外側電極の数および位置はこれに限定されるもので
はない。例えば、回転角Agのバラツキが±30度(図
6参照)の実施形態1,2と同様なコニカルシートタイ
プのプラグにおいて、図21に示すように、互いに90
度ずつずれて形成された3つの外側電極72A,72
B,72Cを備える3極のプラグ70を用いても良い。
いずれにしても、プラグ70をエンジンに取り付けたと
きに、取付時の回転角のバラツキも考慮した上で、スワ
ールM2が取付ネジ部先端部14aの中心Oを通る流線
Lmと、先端部14aとの交点のうち上流側の交点Sを
基準として、この基準線O−Sを中心とする±30度の
範囲(O−U2からO−U1内)に、各外側電極固着部
72Aa,72Ba,72Ca等が入らないで、30〜
330度の角度範囲内に位置するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネジの螺旋と位相との関係を説明する説明図で
ある。
【図2】実施形態1にかかる1極コニカルシートタイプ
の点火プラグの形状を示す部分破断断面図およびプラグ
先端近傍のみを示す底面図である。
【図3】実施形態1にかかるプラグにおいて、プラグ座
面13tのゲージングプレーン13gpからネジの各部
位までの距離を測る様子を示す説明図であり、(a)は
ネジ山の頂、(b)はネジの谷底、(c)は2つのネジ
山の斜面の中央、までの距離を測る様子を示す。
【図4】点火プラグの外側電極固着部の周方向角度位置
を計測する方法を示す説明図である。
【図5】シリンダーヘッドのプラグ取付孔の形状を示す
説明図である。
【図6】コニカルシートタイプのプラグをシリンダーヘ
ッドに取り付けたときの、締付トルクと回転角との関係
を示すグラフである。
【図7】シリンダーヘッドを有するエンジンに点火プラ
グを取り付けた状態を示す説明図であり、(a)は縦方
向の部分破断断面図であり、(b)は点火プラグをその
先端側から見た図である。
【図8】実施形態2にかかる2極コニカルシートタイプ
の点火プラグの形状を示す部分破断断面図およびプラグ
先端近傍のみを示す底面図である。
【図9】実施形態2にかかる点火プラグの外側電極固着
部の周方向角度位置を計測する方法を示す説明図であ
る。
【図10】実施形態3にかかる金属板折曲リングガスケ
ットを備える1極フラットシートタイプの点火プラグの
形状を示す部分破断断面図、およびプラグ先端近傍のみ
を示す底面図である。
【図11】シリンダーヘッドを有するエンジンに点火プ
ラグを取り付けた状態を示す説明図であり、(a)は縦
方向の部分破断断面図であり、(b)は点火プラグをそ
の先端側から見た図である。
【図12】実施形態3にかかるプラグにおいて、プラグ
座面33fpからネジの各部位までの距離を測る様子を
示す説明図であり、(a)はネジ山の頂、(b)はネジ
の谷底、(c)は2つのネジ山の斜面の中央、までの距
離を測る様子を示す。
【図13】金属板折曲リングガスケットを備えるフラッ
トシートタイプのプラグをシリンダーヘッドに取り付け
たときの、締付トルクと回転角との関係解明を示すグラ
フである。
【図14】実施形態4にかかる金属板折曲リングガスケ
ットを備える2極フラットシートタイプの点火プラグの
形状を示す部分破断断面図、およびプラグ先端近傍のみ
を示す底面図である。
【図15】実施形態5にかかる中実Oリングガスケット
を備える1極フラットシートタイプの点火プラグの形状
を示す部分破断断面図、およびプラグ先端近傍のみを示
す底面図である。
【図16】中実Oリングガスケットを備えるフラットシ
ートタイプのプラグをシリンダーヘッドに取り付けたと
きの、締付トルクと回転角との関係解明を示すグラフで
ある。
【図17】実施形態6にかかる中実Oリングガスケット
を備える2極フラットシートタイプの点火プラグの形状
を示す部分破断断面図、およびプラグ先端近傍のみを示
す底面図である。
【図18】主体金具の周方向固着基準位置を割り出す工
程のうち、当接具の貫通孔に主体金具の取付ネジ部を挿
入するまでを示す説明図であり、(a)は当接具の断面
図を、(b)は主体金具のうちの先端部近傍の断面図
を、(c)は当接具の貫通孔に主体金具の取付ネジ部を
挿入した状態の断面図を示す。
【図19】主体金具の周方向固着基準位置を割り出す工
程および外側電極を溶接する工程のうち、(a)当接具
に挿入された主体金具を回転させる状態を、(b)
(d)は回転させた状態でネジの特定部位を検出する様
子を、(c)は先端部に外側電極を溶接する様子を示す
説明図である。
【図20】シリンダーヘッドのプラグ取付孔の下孔に雌
ネジを形成する状態を示す説明図である。
【図21】他の実施形態の点火プラグのうち、プラグ先
端近傍のみを示す底面図である。
【図22】エンジンおよび点火プラグと混合気の流れ
(スワール)の関係を示す説明図である。(a)はシリ
ンダーの下方から見た状態、(b)は点火プラグとスワ
ールとの関係を示す。
【図23】1極点火プラグとスワールとの関係を説明す
る説明図であり、(a)はスワールと外側電極との角度
θを説明する説明図であり、(b)は角度θを変えた場
合に、限界A/F値の変化を示すグラフである。
【図24】2極点火プラグとスワールとの関係を説明す
る説明図であり、(a)はスワールと外側電極との角度
θを説明する説明図であり、(b)は角度θを変えた場
合に、限界A/F値の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60 点
火プラグ 12,22A,22B,42A,42B 外
側電極 12a,22Aa,22Ba,42Aa,42Ba 固
着部 13 主
体金具 13a 径
大本体部 13t,33fp プ
ラグ座面 13gp,113gp,Jgp ゲ
ージングプレーン 14 取
付ネジ部 14a 先
端部 16 中
心電極 17 絶
縁碍子 110,130 シ
リンダーヘッド 111 プ
ラグ取付孔 113 プ
ラグ取付座 114 プ
ラグ取付ネジ部 210,230,250 エ
ンジン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16J 15/08 F16J 15/08 H H01T 13/20 H01T 13/20 B 21/02 21/02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラグ取付孔に雌ネジが螺刻された内燃
    機関用シリンダーヘッドと、 主体金具の取付ネジ部が上記プラグ取付孔に所定トルク
    で螺挿された内燃機関用点火プラグと、を備える内燃機
    関であって、 同一品番の上記シリンダーヘッドと同一品番の上記内燃
    機関用点火プラグとの任意の組み合わせにおいて、 点火プラグの軸方向先端側から見たときに、上記取付ネ
    ジ部の先端部の中心を通るスワールの流線と上記先端部
    との交点のうち、上流側の交点を基準として、上記取付
    ネジ部の先端部のうち、−30〜30度の角度範囲を除
    く、周方向角度範囲内の先端部に、一又は複数の外側電
    極のいずれもが固着されていることを特徴とする内燃機
    関。
  2. 【請求項2】 テーパ面のプラグ座面を備える径大本体
    部と、該径大本体部から軸方向に延び、内燃機関用シリ
    ンダーヘッドに設けたプラグ取付孔に螺挿するための雄
    ネジが螺刻された取付ネジ部と、を有する主体金具と、
    上記取付ネジ部の先端部に固着された1または複数の外
    側電極と、を備える内燃機関用点火プラグであって、 同一品番の任意の上記内燃機関用点火プラグを見たとき
    に、いずれの内燃機関用点火プラグも、 上記雄ネジのネジ山の頂、谷底等の特定部位のうち、上
    記プラグ座面のゲージングプレーンから上記軸方向に所
    定距離だけ離れた位置にある上記特定部位の周方向位置
    を基準とし、α(deg)を定数とすると、上記取付ネ
    ジ部の先端部のうち、θ(deg)=α−50〜α+5
    0で表される角度範囲を除く、周方向角度範囲内の先端
    部に、上記外側電極のいずれもが固着されていることを
    特徴とする内燃機関用点火プラグ。
  3. 【請求項3】 軸方向に垂直なプラグ座面を備える径大
    本体部と、該径大本体部から上記軸方向に延び、内燃機
    関用シリンダーヘッドに設けたプラグ取付孔に螺挿する
    ための雄ネジが螺刻された取付ネジ部と、を有する主体
    金具と、上記取付ネジ部の先端部に固着された1または
    複数の外側電極と、上記プラグ座面と上記シリンダーヘ
    ッドとの間に介在するガスケットと、を備える内燃機関
    用点火プラグであって、 同一品番の任意の上記内燃機関用点火プラグを見たとき
    に、いずれの内燃機関用点火プラグも、 上記ガスケットが、金属板折曲リングガスケットであ
    り、 上記雄ネジのネジ山の頂、谷底等の特定部位のうち、上
    記プラグ座面から上記軸方向に所定距離だけ離れた位置
    にある上記特定部位の周方向位置を基準とし、α(de
    g)を定数とすると、上記取付ネジ部の先端部のうち、
    θ(deg)=α−90〜α+90で表される角度範囲
    を除く、周方向角度範囲内の先端部に、上記外側電極の
    いずれもが固着されていることを特徴とする内燃機関用
    点火プラグ。
  4. 【請求項4】 軸方向に垂直なプラグ座面を備える径大
    本体部と、該径大本体部から上記軸方向に延び、内燃機
    関用シリンダーヘッドに設けたプラグ取付孔に螺挿する
    ための雄ネジが螺刻された取付ネジ部と、を有する主体
    金具と、上記取付ネジ部の先端部に固着された1または
    複数の外側電極と、上記プラグ座面と上記シリンダーヘ
    ッドとの間に介在するガスケットと、を備える内燃機関
    用点火プラグであって、 同一品番の任意の上記内燃機関用点火プラグを見たとき
    に、いずれの内燃機関用点火プラグも、 上記ガスケットが、中実Oリングガスケットであり、 上記雄ネジのネジ山の頂、谷底等の特定部位のうち、上
    記プラグ座面から上記軸方向に所定距離だけ離れた位置
    にある上記特定部位の周方向位置を基準とし、α(de
    g)を定数とすると、上記取付ネジ部の先端部のうち、
    θ(deg)=α−55〜α+55で表される角度範囲
    を除く、周方向角度範囲内の先端部に、上記外側電極の
    いずれもが固着されていることを特徴とする内燃機関用
    点火プラグ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の内燃機関用点火プラグ
    であって、 前記中実Oリングガスケットは、CuまたはAlからな
    ることを特徴とする内燃機関用点火プラグ。
  6. 【請求項6】 プラグ取付孔に雌ネジが螺刻された内燃
    機関用シリンダーヘッドであって、 同一品番の任意の上記内燃機関用シリンダーヘッドを見
    たときに、いずれの内燃機関用シリンダーヘッドも、 プラグ取付座を基準とすると、上記雌ネジの位相が、略
    同一とされていることを特徴とする内燃機関用シリンダ
    ーヘッド。
  7. 【請求項7】 内燃機関用点火プラグの製造方法であっ
    て、 テーパ面のプラグ座面、または軸方向に垂直なプラグ座
    面を備える径大本体部と、該径大本体部から軸方向に延
    び、内燃機関に設けたプラグ取付孔に螺挿するための雄
    ネジが螺刻された取付ネジ部と、を有する主体金具につ
    いて、上記プラグ座面から上記軸方向に所定距離だけ離
    れた上記雄ネジのネジ山の頂、谷底等の特定部位の周方
    向位置を特定し、周方向固着基準位置を割り出す工程
    と、 上記周方向固着基準位置を基準とし、α(deg)を定
    数とすると、上記取付ネジ部の先端部のうち、プラグ座
    面がテーパ面である場合には、θ=α−50〜α+5
    0、プラグ座面が軸方向に垂直であり、上記プラグ座面
    に当接するガスケットが金属板折曲リングガスケットの
    場合には、θ=α−90〜α+90、プラグ座面が軸方
    向に垂直であり、上記プラグ座面に当接するガスケット
    が中実Oリングガスケットの場合には、θ=α−55〜
    α+55、で表される角度範囲を除く、周方向角度範囲
    内の先端部に、1または複数の外側電極を固着する工程
    と、を備えることを特徴とする内燃機関用点火プラグの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の内燃機関用点火プラグ
    の製造方法であって、 前記主体金具の前記プラグ座面がテーパー面であり、 前記周方向固着基準位置を割り出す工程が、 表面と、裏面と、前記雄ネジが遊嵌可能で、上記表面と
    裏面の間を少なくとも表面に垂直に貫通する貫通孔と、
    上記貫通孔と裏面とがなす角部に形成され、上記プラグ
    座面のテーパ面に適合した所定形状の当接テーパ面と、
    を有する当接具の上記貫通孔に、前記主体金具の取付ネ
    ジ部を挿入し、所定圧力で上記プラグ座面と当接テーパ
    ー面とを当接させつつ、前記主体金具を回転させ、上記
    表面から第2の所定距離だけ離れた位置にある前記雄ネ
    ジのネジ山の頂、谷底等の特定部位の周方向位置を特定
    し、周方向固着基準位置を割り出す工程であることを特
    徴とする内燃機関用点火プラグの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の内燃機関用点火プラグ
    の製造方法であって、 前記周方向固着基準位置を割り出す工程において、 前記プラグ座面と当接テーパー面とを所定圧力で当接さ
    せるにあたり、接地電極体で前記主体金具を押圧し、 前記外側電極を固着する工程において、上記接地電極体
    に電流を流して、上記主体金具の取付ネジ部の先端部
    に、上記外側電極を抵抗溶接することを特徴とする内燃
    機関用点火プラグの製造方法。
JP12441898A 1998-05-07 1998-05-07 内燃機関、内燃機関用点火プラグ、内燃機関用シリンダーヘッドおよび内燃機関用点火プラグの製造方法 Expired - Lifetime JP3780098B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12441898A JP3780098B2 (ja) 1998-05-07 1998-05-07 内燃機関、内燃機関用点火プラグ、内燃機関用シリンダーヘッドおよび内燃機関用点火プラグの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12441898A JP3780098B2 (ja) 1998-05-07 1998-05-07 内燃機関、内燃機関用点火プラグ、内燃機関用シリンダーヘッドおよび内燃機関用点火プラグの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11324878A true JPH11324878A (ja) 1999-11-26
JP3780098B2 JP3780098B2 (ja) 2006-05-31

Family

ID=14884996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12441898A Expired - Lifetime JP3780098B2 (ja) 1998-05-07 1998-05-07 内燃機関、内燃機関用点火プラグ、内燃機関用シリンダーヘッドおよび内燃機関用点火プラグの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3780098B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012147503A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ及びその組付構造
WO2012153558A1 (ja) * 2011-05-12 2012-11-15 日産自動車株式会社 ねじ軸状部品等の品質管理方法と品質管理用ゲージおよびゲージセット
US9482203B2 (en) 2011-11-02 2016-11-01 Denso Corporation Spark plug for internal combustion engines and mounting structure for the spark plug
DE112012004594B4 (de) 2011-11-01 2023-03-23 Denso Corp. Zündkerze für eine Brennkraftmaschine und Montagestruktur für die Zündkerze
DE112012004587B4 (de) 2011-11-01 2023-05-11 Denso Corp. Zündkerze für eine Brennkraftmaschine und Montagestruktur für die Zündkerze

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012147503A1 (ja) * 2011-04-28 2012-11-01 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ及びその組付構造
JP5331256B2 (ja) * 2011-04-28 2013-10-30 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ及びその組付構造
US9190812B2 (en) 2011-04-28 2015-11-17 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug and assembling structure thereof
WO2012153558A1 (ja) * 2011-05-12 2012-11-15 日産自動車株式会社 ねじ軸状部品等の品質管理方法と品質管理用ゲージおよびゲージセット
JP2012238482A (ja) * 2011-05-12 2012-12-06 Nissan Motor Co Ltd ねじ軸状部品等の品質管理方法およびその方法に用いる品質管理用ゲージならびにゲージセット
CN103348545A (zh) * 2011-05-12 2013-10-09 日产自动车株式会社 螺杆状部件等的质量管理方法和质量管理用量规及量规组件
US8844364B2 (en) 2011-05-12 2014-09-30 Nissan Motor Co., Ltd. Quality management method, quality management gauge, and quality management gauge set for screw component
KR101461843B1 (ko) * 2011-05-12 2014-11-13 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 나사 부품의 품질 관리 방법과 품질 관리용 게이지 및 품질 관리용 게이지 세트
DE112012004594B4 (de) 2011-11-01 2023-03-23 Denso Corp. Zündkerze für eine Brennkraftmaschine und Montagestruktur für die Zündkerze
DE112012004587B4 (de) 2011-11-01 2023-05-11 Denso Corp. Zündkerze für eine Brennkraftmaschine und Montagestruktur für die Zündkerze
US9482203B2 (en) 2011-11-02 2016-11-01 Denso Corporation Spark plug for internal combustion engines and mounting structure for the spark plug
DE112012004585B4 (de) 2011-11-02 2023-03-16 Denso Corporation Zündkerze für eine Brennkraftmaschine und Montagestruktur für die Zündkerze

Also Published As

Publication number Publication date
JP3780098B2 (ja) 2006-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8212462B2 (en) Spark plug and manufacturing method therefor
US20060220511A1 (en) Spark plug having ground electrode protruding member with inner and outer edges
JP4716971B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
WO2011086651A1 (ja) 点火プラグ及びその点火プラグの製造方法
US20080074025A1 (en) Spark plug for internal combustion engine designed to keep ignitability of fuel high
US8523624B2 (en) Spark plug for internal combustion engine and manufacturing method thereof
JP5331112B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
US20020093277A1 (en) Structure of spark plug designed to provide high thermal resistance and durability
EP0725463B1 (en) A spark plug for an internal combustion engine
CN101981770B (zh) 内燃机用的火花塞
WO2012147503A1 (ja) スパークプラグ及びその組付構造
JPH11324878A (ja) 内燃機関、内燃機関用点火プラグ、内燃機関用シリンダーヘッドおよび内燃機関用点火プラグの製造方法
US8952602B2 (en) Spark plug
EP2538506B1 (en) Spark plug
JP5622991B2 (ja) スパークプラグ
US20180069378A1 (en) Spark plug
US20120299458A1 (en) Spark plug for internal-combustion engines
JP5530940B2 (ja) 点火プラグ及びその点火プラグの製造方法
CN104242060B (zh) 火花塞
JP4469489B2 (ja) スパークプラグ
JP2000068030A (ja) 点火プラグ、シリンダヘッド及び内燃機関
US20170214220A1 (en) Spark plug
JP3503075B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP4303146B2 (ja) スパークプラグ
US11146042B2 (en) Spark plug inspection method and spark plug manufacturing method

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090310

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120310

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120310

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120310

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130310

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130310

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140310

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term