JP5530731B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料を収容した試料容器に設けられた識別子を読み取り機構にて読み取り、読み取った識別子に基づき分析を行う自動分析装置に関する。
試料を収容した試料容器に設けられた識別子を読み取り機構にて読み取り、読み取った情報に基づき分析を行う自動分析装置(例えば特許文献1参照)においては、分析開始時に前記識別子を前記読み取り機構にて読み取ることにより依頼を確定させるため、一度分析が開始されたあとに新たな依頼が発生した試料に対しては分析の対象とはならず、該分析終了後に再度分析を開始する必要があった。
特開平6−167502号公報
上述したように、従来技術における自動分析装置では、一度分析が開始された後に新たな依頼が発生した試料に対しては分析の対象外となっていた。
このため、一度分析が開始されたあとに新たな依頼が発生した場合は当該分析が全て終了するまで待機するか、あるいは緊急の試料であれば当該分析をキャンセルして再度分析をやり直す必要があった。
本発明の目的は、分注あるいは測定終了の時点で再度前記識別子を読み取ることで、一度分析が開始されたあとに新たな依頼が発生したかどうか判別し、新たな依頼が発生していた場合には分析を中断することなく継続して行うことにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のように構成される。
試料を収容した試料容器を複数個載置可能な試料容器載置機構と、
該試料容器載置機構に載置された試料容器に設けられた識別子を読み取る識別子読み取り機構と、該識別子読み取り機構が読み取った情報に基づき分析を行う機能を備えた自動分析装置において、
前記識別子読み取り機構が読み取った情報に基づき実行された分注あるいは測定が終了したことを検知する検知手段を備え、
該検知手段が分注あるいは測定終了を検知した際に、その時点で前記試料容器載置機構に載置された前記試料容器に設けられた識別子を前記識別子読み取り機構により再度読み取り、前回の識別子の読み取り時点から新たな分析依頼があったことを該識別子読み取り機構が検知した場合には、当該新たな分析依頼があった試料容器に対し分析を実行するように制御する制御機構を備える。
本発明によれば、分析開始後に新たな分析依頼が発生した試料に対し、分析を中断することなく継続して実行することが可能な自動分析装置を実現することができる。
本発明が適用される自動分析装置の原理的な全体構成概略を示した説明図。 本発明の実施例1における分析を開始するための分析開始画面。 本発明の実施例1における検知タイミングの切り替えを行うための画面。 本発明適用時の動作フローチャート。
以下、本発明の実施例について、添付画面を参照して詳細に説明する。
図1は、自動分析装置の原理的な全体構成概略図である。
図1において、1−1は反応ディスクであり、反応ディスク1−1の外周上には反応容器1−2が設けられている。反応ディスク1−1全体は保温槽1−3によって所定の温度に保持されている。
1−4は試料を設置する試料ディスク機構であり、この機構にはバーコードを貼り付けした多数の試料の試験管が設置されている。バーコードを貼り付けした試験管内の試料はピペッティング機構1−5の試料ノズル1−6によって適宜に抽出され、試料分注位置の反応容器1−2に注入される。1−7はバーコードラベル付きの試薬ボトルあるいはカセットが設置された試薬ディスク機構であり、試薬ディスク機構にはバーコード読み取り装置1−25が付属しており試薬登録時にバーコードを読み込みポジションに対応した試薬ボトルあるいはカセット情報を登録する。また試薬ディスクには試薬ピペッティング機構1−8が設置されている。試薬ディスク機構1−7に近接されて配置された1−9は攪拌機構である。1−10は多波長光度計、1−11は光源であり、多波長光度計1−10と光源1−11との間に測光の対象を収容する反応容器1−2が配置されている。1−12は洗浄機構である。制御系および信号処理系について、1−13はマイクロコンピュータ、1−14はインターフェース、1−15はLog(対数)変換器、1−16はA/D変換器、1−17は試薬分注機構、1−18は洗浄ポンプ、1−19は試料分注機構である。また1−20は印字のためのプリンタ、1−21は表示のCRT、1−22は記憶装置としてハードディスク、1−23は入力するための操作パネル(キーボード、あるいはタッチスクリーンやマウスなどのポインティングデバイス)である。
図1でバーコードが貼り付けられた試験管に入れられた試料は、操作パネル1−23より入力された、マイクロコンピュータ1−13内のメモリに記憶されている分析パラメータにしたがって、試料ピペッティング機構1−5の試料ノズル1−6を用いて反応容器1−2に所定量分注する。
次に、試料が分注された反応容器1−2を、反応ディスク1−1を回転させ試薬分注位置へ移送する。その後、試薬を操作パネル1−23より入力された、マイクロコンピュータ1−13内に記憶されている分析パラメータにしたがって、試薬ピペッティング機構1−8および1−26の試薬ノズルを用いて、試料が分注された反応容器1−2へ所定量分注する。その後、攪拌機構1−9で試料と試薬との攪拌が行われ、混合される。
この反応容器1−2が、測光位置を横切るとき、多波長光度計1−10により吸光度が測光される。測光された吸光度は、Log変換器1−15,A/D変換器1−16,インターフェース1−14を経由して、マイクロコンピュータ1−13に取り込まれる。この吸光度は、あらかじめ項目毎に指定された分析法で測定しておいた標準試料液の吸光度から作成した検量線に基づき、濃度データに変換される。この測定された成分濃度データは、プリンタ1−20やCRT1−21に出力される。
以上の測定原理において、操作者は、測定に必要な種々のパラメータ設定や試料の登録、そして測定結果の確認をCRT(画面)1−21で行う。
次に、図2,図4を参照して、本発明の実施例1における、分析開始後に新たな分析依頼があった場合に中断することなく分析を可能とする仕組みについて説明する。なお、図2は分析開始画面であり、図4は本発明適用時の処理フローである。
図2において、分析開始画面に設置された継続分析システム2−1のラジオボタン2−3を押下し、各種試料選択用チェックボックス2−4,2−5,2−6,2−7を選択したのちスタートボタン2−9を押下して分析を開始することにより、各チェックボックスに割り当てられた種別の試料に対し、分析開始後に1−24試料バーコードリーダが1−4試料ディスク機構に設置された試料の識別子を読み取り新たな分析依頼が発生したか認識することが可能となる。
つまり、分析開始後に新たな依頼が発生した場合に分析を途中で中断することなく続けることができる。
また、ラジオボタン2−2を押下することで、操作者が任意で継続分析システムを実施するか否かを切り替えることが可能となる。
次に分注終了モードにて一般試料を例とした継続分析システムについて説明する。
ラジオボタン2−3を押下しチェックボックス2−4にチェックを入れ、継続検知タイミング画面ボタン2−8を押下する。継続検知タイミング画面にてラジオボタン3−1を選択し閉じるボタン3−3を押下し分析開始画面に戻る。スタートボタン2−9を押下し分析を開始後(ステップ4−1)、継続検知タイミングの判定を行う(ステップ4−2)。ラジオボタン3−1が選択されているため、分注終了モードに切り替える(ステップ4−3)。試料の識別子読み取り後(ステップ4−5)、試料に対する分注が行われる(ステップ4−5)。このとき分注終了モードであるか否か判定し(ステップ4−7)、分注終了モードであるときは、システムは新たな依頼があるかどうかチェックを行う(ステップ4−8)。新たな依頼があった場合は、当該試料の識別子を読み取り(ステップ4−5)、分注を行う(ステップ4−6)。新たな依頼が無い場合は測定結果を出力し(ステップ4−11)、分析を終了する(ステップ4−12)。
緊急試料チェックボックス2−5を選択した場合は緊急試料、同様にキャリブレーションチェックボックス2−6を選択した場合はキャリブレーション試料、コントロール試料チェックボックス2−7を選択した場合はコントロール試料が継続分析システムの対象となる。
なお、これらのチェックボックスの有効性はいずれか一つではなく、対象としたい種別を複数あるいは全種別選択することを可能とする。
次に図2および図3を参照しユーザによる検知タイミング設定の切り替えについて説明する。
ラジオボタン2−3を押下し継続分析システムを有効にする。前記チェックボックス2−4,2−5,2−6,2−7を押下し対象としたい試料の種別を選択し、検知タイミング設定画面ボタン2−8を押下する。検知タイミング設定画面においては分注終了時ラジオボタン3−1または測定終了時ラジオボタン3−2を選択することが可能である。
これにより、新たな分析依頼があるかどうかのチェックを当該分析中試料の全ての分注が終了したタイミングか、当該分析中の試料の測定結果が全て出力され分析を終了するタイミングにすることが可能となる。
なお、上述した実施例では、試料ディスクを有する自動分析装置において説明したが、その他の方式を備えた自動分析装置であっても試料を収容した試料容器を一時的に待機させておくことで当該分析継続システムを行うことが可能であることは容易に想定される。
1−1 反応ディスク
1−2 反応容器
1−3 保温層
1−4 試料ディスク機構
1−5 ピペッティング機構
1−6 試料ノズル
1−7 試薬ディスク機構
1−8 試薬ピペッティング機構
1−9 攪拌機構
1−10 多波長光度計
1−11 光源
1−12 洗浄機構
1−13 マイクロコンピュータ
1−14 インターフェース
1−15 Log(対数)変換器
1−16 A/D変換器
1−17 試薬分注機構
1−18 洗浄水ポンプ
1−19 試料分注機構
1−20 プリンタ
1−21 CRT
1−22 ハードディスク
1−23 操作パネル
1−24 試料バーコードリーダ
1−25 試薬バーコードリーダ
1−26 試薬ノズル
2−1 継続分析システム表示枠
2−2 OFFラジオボタン
2−3 ONラジオボタン
2−4 一般試料選択用チェックボックス
2−5 緊急試料選択用チェックボックス
2−6 キャリブレーション試料選択用チェックボックス
2−7 コントロール試料選択用チェックボックス
2−8 継続検知タイミング切り替え画面ボタン
2−9 スタートボタン
3−1 分注終了時ラジオボタン
3−2 測定終了時ラジオボタン
3−3 継続検知タイミング切り替え画面を閉じるボタン
4−1 分析開始
4−2 継続検知タイミングの判定
4−3 分注終了モードへの切り替え
4−4 測定終了モードへの切り替え
4−5 試料に割り付けられた識別子の読み取り
4−6 分注処理
4−7 分注終了モードかどうかの判定
4−8,4−10 新たな依頼が発生したかチェックするシーケンス
4−9,4−11 測定結果出力
4−12 分析終了

Claims (3)

  1. 試料を収容した試料容器を複数個載置可能な試料容器載置機構と、
    該試料容器載置機構に載置された試料容器に設けられた識別子を読み取る識別子読み取り機構と、該識別子読み取り機構が読み取った情報に基づき分析を行う機能を備えた自動分析装置において、
    前記識別子読み取り機構が読み取った情報に基づき実行された分注あるいは測定が終了したことを検知する検知手段を備え、
    該検知手段が分注終了を検知した際に、分析が開始された試料に対し、前回の識別子の読み取り時点から当該試料に対し新たな分析依頼があったことを該識別子読み取り機構が検知した場合には、当該試料を収容した試料容器に設けられた識別子を前記識別子読み取り機構により再度読み取り、当該新たな分析依頼があった試料容器に対し再度分注動作を行い、分析を実行するように制御する制御機構を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記制御機構の制御を実行するか否かを切り替える切り替え機構を備えたことを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項第1項記載の自動分析装置において、
    前記検知手段にて、検知を行うタイミングを分注終了時か測定終了時か操作者が任意に切り替えることが可能であることを特徴とした自動分析装置。
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