JP5529481B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

Description

本発明は、使い捨ておむつに関するものである。

乳幼児用の使い捨ておむつには、主にテープタイプ、パンツタイプ（例えば特許文献１〜３参照）、パッドタイプの三種類がある。このうち、テープタイプの使い捨ておむつは、背側部分の両側部から突出する止着テープを備えたものであり、展開状態で身体にあてがった後、両止着テープを腹側部分の外面に係止することにより装着を行うものである。

一般に、パンツタイプの使い捨ておむつと比べて、テープタイプの使い捨ておむつは胴周りのフィット性に劣るため、止着テープに幅方向の弾性伸縮性を付与するといった解決策や、背側部分における両止着テープ間の部分に幅方向の弾性伸縮性を付与するといった解決策が提案され、広く採用されている（例えば特許文献１、２参照）。
これらの解決策は、胴周りのフィット性を顕著に改善するものであるが、腰周り方向全体のうち一部にしか設けられないことや、おむつに固定される部分が多く、自由度が乏しいこともあって、身体胴部の寸法や形状の複雑な変化に対する追従性という点では改善の余地があった。

特開昭６４−４５８０２号公報 特開２００２−１７７３２５号公報

そこで、本発明の主たる課題は、テープタイプと同様に展開状態で身体にあてがうものでありながら、身体胴部の寸法や形状の複雑な変化に対する追従性に優れる使い捨ておむつを提供することにある。

上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
＜請求項１記載の発明＞
身体側表面を形成する透液性表面シートと、外面側に位置する液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収要素とを有し、前後方向中央よりも一方側に延在する第１の部分と、前後方向中央よりも他方側に延在する第２の部分とを有する本体部と、
前記第１の部分及び第２の部分の少なくとも一方における、少なくとも両側部の外面に設けられた、挿通方向が幅方向となるベルトホールと、
このベルトホールに通される、長手方向に弾性伸縮するウエストベルトとを備え、
このウエストベルトは、弾性伸縮帯と、その長手方向両端部に設けられた前記本体部の外面と係止可能な係止部とを有するとともに、前記本体部の外面に前記係止部を係止した状態で、前記係止部を除く部分が前記本体部及びベルトホールに対して非固定で胴周り方向に移動可能であり、
前記弾性伸縮帯は、二枚のシート基材を張り合わせてなるとともに、ウエスト側端部におけるシート基材間に帯状発泡樹脂シートを挟持し、且つこの帯状発泡樹脂シートよりも股間側のシート基材間に弾性伸縮部材を幅方向に沿って伸張した状態で固定してなるものである、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。

（作用効果）
この使い捨ておむつは、展開状態で身体にあてがった後、ベルトホールに挿通されたウエストベルトの両端部を腹側部分の外面に係止することにより装着を行うことができる。そして、この装着状態では、ウエストベルトの大部分（係止部を除く部分）が本体部及びベルトホールに対して非固定で自由に移動可能であるため、胴周りのあらゆる部位における寸法・形状の変化に対応してウエストベルトが本体部に対して胴周り方向の最適な位置までずれつつ移動し、全体に均一な力で胴回りを締め付けることができる。そのため、従来のテープタイプおむつの場合、不慣れな使用者がテープ止めを行い、テープ止め位置が左右対称にできなかった場合、左右の締め付けやフィットの状態はテープを外すまで左右不釣合いなままとなるが、本発明の場合は、テープ止め位置が左右非対称になっても、ウエストベルトの自由部が適切な位置に移動するため、自然にバランスが取られるようになる。さらに、ウエストベルトは本体部から取り外すことができるため、使用済みのおむつを廃棄する際、本体部を表面シート側が内側となるように丸めた後、その周囲に、取り外したウエストベルトを巻き付けて、ウエストベルトの両端部を丸めたおむつの外面に係止することにより、おむつを丸めた状態に固定できる。

＜請求項２記載の発明＞
前記係止部は、前記ウエストベルトの外面にも係止可能である、請求項１記載の使い捨ておむつ。

（作用効果）
このような構成を採用することにより、装着に際して、ウエストベルトの長手方向一端部の係止部をウエストベルトの他方側に係止（ウエストベルトを環状に連結）するといった装着形態も可能となる。この際、ウエストベルト相互の連結に使用されない係止部が、本体部外面に係止されていると、ウエストベルトが胴周り方向にズレてしまう事態が防止されるが、本体部外面に係止されないように使用しても良い。そして、装着状態では、ウエストベルトの大部分（ウエストベルト相互の連結に使用されない係止部が本体部外面に係止する場合）又は全体が、本体部及びベルトホールに対して非固定で自由に移動可能であるため、胴周りのあらゆる部位における寸法・形状の変化に対応してウエストベルトが本体部に対して胴周り方向にずれつつ均一にフィットすることができる。

＜請求項３記載の発明＞
身体側表面を形成する透液性表面シートと、外面側に位置する液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収要素とを有し、前後方向中央よりも一方側に延在する第１の部分と、前後方向中央よりも他方側に延在する第２の部分とを有する本体部と、
前記第１の部分及び第２の部分の少なくとも一方における、少なくとも両側部の外面に設けられた、挿通方向が幅方向となるベルトホールと、
このベルトホールに通される、長手方向に弾性伸縮するウエストベルトとを備え、
このウエストベルトは、弾性伸縮帯と、その長手方向の一端部にのみ設けられた自身の外面と係止可能な係止部とを有するとともに、この係止部を自身の外面に係止した状態で、全体が前記本体部及びベルトホールに対して非固定で胴周り方向に移動可能であり、
前記弾性伸縮帯は、二枚のシート基材を張り合わせてなるとともに、ウエスト側端部におけるシート基材間に帯状発泡樹脂シートを挟持し、且つこの帯状発泡樹脂シートよりも股間側のシート基材間に弾性伸縮部材を幅方向に沿って伸張した状態で固定してなるものである、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。

（作用効果）
この使い捨ておむつは、展開状態で身体にあてがった後、ウエストベルトの長手方向一端部の係止部をウエストベルトの他方側に係止（ウエストベルトを環状に連結）することにより装着を行うことができる。そして、この装着状態では、ウエストベルトの全体が、本体部及びベルトホールに対して非固定で自由に移動可能であるため、胴周りのあらゆる部位における寸法・形状の変化に対応してウエストベルトが本体部に対して胴周り方向にずれつつ均一にフィットすることができる。

＜請求項４記載の発明＞
前記第１の部分及び第２の部分のいずれか一方にのみ前記ベルトホールが設けられ、他方の外面に、前記ウエストベルトの滑り止め部が設けられており、前記ベルトホールに前記ウエストベルトが通されている、請求項１又は３記載の使い捨ておむつ。

（作用効果）
装着の際にベルトをベルトホールに抜き差しする作業の煩雑さを考慮すると、ベルトホールは第１の部分及び第２の部分のいずれか一方にのみ設け、予めベルトホールにベルトが通されているのが好ましいが、その場合、第１の部分及び第２の部分のうちベルトホールを有しない部分とウエストベルトとの一体性が低下し、ウエストベルトが本体部からズレるおそれがある。よって、上述のように滑り止め部を設けるのが好ましい。

＜請求項５記載の発明＞
前記第１の部分及び第２の部分の両方に前記ベルトホールが設けられている、請求項１又は３記載の使い捨ておむつ。

（作用効果）
装着の際にベルトをベルトホールに抜き差しする作業の煩雑さのみを考慮すると、ベルトホールは第１の部分及び第２の部分のいずれか一方にのみ設け、予めベルトホールにベルトが通されているのが好ましいが、その場合、第１の部分及び第２の部分のうちベルトホールを有しない部分とウエストベルトとの一体性が低下し、ウエストベルトが本体部からズレるおそれがある。よって、ズレ止めの観点からは、上述のように第１の部分及び第２の部分の両方にベルトホールを設けるのも好ましい形態である。

＜請求項６記載の発明＞
前記第１の部分と第２の部分とが前後方向中央に関して対称的な外形及び構造を有する、請求項５記載の使い捨ておむつ。

（作用効果）
上述のように第１の部分及び第２の部分の両方にベルトホールを設ける場合、このように前後対称的な形状・構造を採用すると、前後の区別なく使用できるため好ましい。

以上のとおり、本発明によれば、テープタイプと同様に展開状態で身体にあてがうものでありながら、身体胴部の寸法や形状の複雑な変化に対する追従性に優れるようになる、等の利点がもたらされる。

使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図１の６−６線断面図である。 図１の７−７線断面図である。 図１の８−８線断面図である。 図１の９−９線断面図である。 ウエストベルトの（ａ）平面図、及び（ｂ）断面図である。 装着状態の斜視図である。 廃棄時のおむつを丸めた状態を示す斜視図である。 他のウエストベルトの平面図である。 他のウエストベルトを用いた場合の、装着状態の正面図である。 他のベルトホールの形態を示す、図１の８−８断面相当の断面図である。 他の使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 他の使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。

以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。なお、以下の説明において、「前後方向（縦方向）」とは腹側（前側）と背側（後側）を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向（左右方向）を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの腹側部分両側部と背側部分両側部を重ね合わせるようにおむつを股間部で２つに折った際に幅方向と直交する方向を意味する。

図１〜図６は使い捨ておむつの一例を示しており、この使い捨ておむつは、本体部１０と、ウエストベルトとから構成されている。図３及び図４は、図１における６−６線断面及び７−７線断面をそれぞれ示した図であり、図５及び図６は、図１における８−８線断面及び９−９線断面をそれぞれ示した図である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤の塗布や、ヒートシール、超音波シール等による溶着により形成されるものである。

本体部１０は、下腹部から股間部を通り臀部までを覆う部分であり、身体側表面を形成する透液性表面シートと、外面側に位置する液不透過性シートとの間に介在された吸収要素５０とを備えている。本体部１０は、吸収要素５０の前側及び後側にそれぞれ延出するエンドフラップ部ＥＦと、吸収要素５０の幅方向両側にそれぞれ延出するサイドフラップ部ＳＦとを備えている。エンドフラップ部ＥＦの前後方向長さは、ウエストベルトの幅（上下方向長さ）と同じか又は短くするのが好ましく、エンドフラップ部ＥＦの前後方向長さは、おむつ全体の前後方向長さＬの５〜２０％程度とするのが好ましく、乳幼児用おむつにおいては、１０〜６０ｍｍ、特に２０〜５０ｍｍとするのが適当である。また、おむつ背側端部と吸収要素５０とが近接しすぎると、吸収要素５０の厚みとコシによりおむつ背側端部と身体表面との間に隙間が生じやすいため、両者の離間距離は１０ｍｍ以上とすることが好ましい。

図示例では、本体部１０の外面全体が外装シート１２により形成されており、その内面側に液不透過性シート１１がホットメルト接着剤等の接着剤により固定され、さらにこの液不透過性シート１１の内面側に吸収要素５０、中間シート４０、および表面シート３０がこの順に積層されている。表面シート３０および液不透過性シート１１は図示例では長方形であり、吸収要素５０よりも前後方向および幅方向において若干大きい寸法を有しており、表面シート３０における吸収要素５０の側縁より食み出る周縁部と、液不透過性シート１１における吸収要素５０の側縁より食み出る周縁部とがホットメルト接着剤などにより固着されている。この部分はエンドフラップ部ＥＦ及びサイドフラップ部ＳＦとなる。また液不透過性シート１１は透湿性のポリエチレンフィルム等からなり、表面シート３０よりも若干幅広に形成されている。

さらに、本体部１０の内面の両側には、装着者の肌側に突出（起立）する側部バリヤーカフス６０，６０が設けられており、この側部バリヤーカフス６０，６０を形成するバリヤーシート６２，６２が、背側および腹側の各サイドフラップ部ＳＦ，ＳＦの内面を全体を覆うように延在されている。

以下、各部の素材および特徴部分について順に説明する
（外装シート）
外装シート１２は吸収要素５０を支持し、着用者に装着するための部分である。外装シート１２は、両側部の前後方向中央部が括れた砂時計形状とされており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。

外装シート１２としては不織布が好適であるが、これに限定されない。不織布の種類は特に限定されず、素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やＳＭＳ不織布、ＳＭＭＳ不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布１２相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは１０〜５０ｇ／ｍ²、特に１５〜３０ｇ／ｍ²のものが望ましい。

（液不透過性シート）
液不透過性シート１１の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布（この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。）などを例示することができる。もちろん、このほかにも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート１１として用いることができる。

（表面シート）
表面シート３０は液透過性を有するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。

また、表面シート３０は、１枚のシートからなるものであっても、２枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート３０は、平面方向に関して、１枚のシートからなるものであっても、２枚以上のシートからなるものであってもよい。

（中間シート）
表面シート３０を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、表面シート３０と吸収要素５０との間に中間シート（セカンドシートもいわれる）４０を設けることができる。この中間シート４０は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、表面シート３０表面を肌触りを良くするものである。中間シート４０は省略することもできる。

中間シート４０としては、表面シート３０と同様の素材を用いることができる。中間シート４０は表面シート３０に接合するのが好ましく、その接合にヒートエンボスや超音波溶着を用いる場合は、中間シート４０の素材は表面シート３０と同程度の融点をもつものが好ましい。また、便中の固形分を透過させることを考慮するならば中間シート４０に用いる繊維の繊度は５．０〜７．０ｄｔｅｘであるのが好ましいが、表面シート３０における液残りが多くなる。これに対して、中間シート４０に用いる繊維の繊度が１．０〜２．０ｄｔｅｘであると、表面シート３０の液残りは発生し難いが、便の固形分が透過し難くなる。よって、中間シート４０に用いる不織布の繊維は繊度が２．０〜５．０ｄｔｅｘ程度とするのが好ましい。

図示の形態の中間シート４０は、吸収要素５０の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート４０の長手方向長さは、おむつの全長と同一でもよいし、吸収要素５０の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
また、中間シートはポリエチレンなどのフィルム素材に多数の細孔を設けたメッシュフィルムなどで構成することも可能で、素材の選択を制限するものではない。

（側部バリヤーカフス）
表面シート３０上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために、製品の両側に、使用面側に突出（起立）する側部バリヤーカフス６０、６０を設けるのは好ましい。

この側部バリヤーカフス６０は、実質的に幅方向に連続するバリヤーシート６２と、このバリヤーシート６２に前後方向に沿って伸張状態で固定された細長状弾性伸縮部材６３とにより構成されている。このバリヤーシート６２としては撥水性不織布を用いることができ、また弾性伸縮部材６３としては糸ゴム等を用いることができる。弾性伸縮部材は、図１及び図２に示すように各複数本設ける他、各１本設けることができる。

バリヤーシート６２の内面は、表面シート３０の側部上に幅方向の固着始端を有し、この固着始端から幅方向外側の部分は、液不透過性シート１１の側部およびその幅方向外側に位置する外装シート１２の側部にホットメルト接着剤などにより固着されている。この固着部分のうち固着始端近傍の幅方向外側において、バリヤーシート６２と外装シート１２とが対向する部分のシート間に、前後方向に沿って糸ゴム等からなる脚周り弾性伸縮部材６４がそれぞれ設けられている。

脚周りにおいては、側部バリヤーカフス６０の固着始端より幅方向内側は、製品前後方向両端部では表面シート３０上に固定されているものの、その間の部分は非固定の自由部分であり、この自由部分が糸ゴム６３の収縮力により起立するようになる。おむつの、装着時には、おむつが舟形に体に装着されるので、そして糸ゴム６３の収縮力が作用するので、糸ゴム６３の収縮力により側部バリヤーカフス６０が起立して脚周りに密着する。その結果、脚周りからのいわゆる横漏れが防止される。

図示形態と異なり、バリヤーシート６２の幅方向内側の部分における前後方向両端部を、幅方向外側の部分から幅方向内側に延在する基端側部分とこの基端側部分の幅方向中央側の端縁から身体側に折り返され幅方向外側に延在する先端側部分とを有する二つ折り状態で固定し、その間の部分を非固定の自由部分とすることもできる。

（吸収要素）
吸収要素５０は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素５０は、吸収体５６と、この吸収体５６の少なくとも裏面及び側面を包む包装シート５８とを有している。包装シート５８は省略することもできる。吸収要素５０は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート１１の内面に接着することができる。

（吸収体）
吸収体５６は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ（繊維束）を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば１００〜３００ｇ／ｍ²程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば３０〜１２０ｇ／ｍ²程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、１〜１６ｄｔｅｘ、好ましくは１〜１０ｄｔｅｘ、さらに好ましくは１〜５ｄｔｅｘである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、１インチ当たり５〜７５個、好ましくは１０〜５０個、さらに好ましくは１５〜５０個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。

（高吸収性ポリマー粒子）
吸収体５６は、高吸収性ポリマー粒子を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子（ＳＡＰ粒子）が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。

吸収体５６の上部、下部、及び中間部にＳＡＰ粒子が無い、あるいはあってもごく僅かである場合には、「厚み方向全体に分散されている」とは言えない。したがって、「厚み方向全体に分散されている」とは、繊維の集合体に対し、厚み方向全体に「均一に」分散されている形態のほか、上部、下部及び又は中間部に「偏在している」が、依然として上部、下部及び中間部の各部分に分散している形態も含まれる。また、一部のＳＡＰ粒子が繊維の集合体中に侵入しないでその表面に残存している形態や、一部のＳＡＰ粒子が繊維の集合体を通り抜けて包装シート５８上にある形態も排除されるものではない。

高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、１０００μｍ以下、特に１５０〜４００μｍのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が４０ｇ／ｇ以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸（塩）グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸（塩）重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。

高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が４０秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が４０秒を超えると、吸収体５６内に供給された液が吸収体５６外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。

高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体５６の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、５０〜３５０ｇ／ｍ²とすることができる。ポリマーの目付け量が５０ｇ／ｍ²未満では、吸収量を確保し難くなる。３５０ｇ／ｍ²を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子の過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。

（包装シート）
包装シート５８を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のＳＭＭＳ（スパンボンド／メルトブローン／メルトブローン／スパンボンド）不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン／ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、５〜４０ｇ／ｍ²、特に１０〜３０ｇ／ｍ²のものが望ましい。

この包装シート５８は、図３に示すように、吸収体５６の全体を包む形態のほか、その層の裏面及び側面のみを包装するものでもよい。また図示しないが、吸収体５６の上面及び側面のみをクレープ紙や不織布で覆い、下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態、吸収体５６の上面をクレープ紙や不織布で覆い、側面及び下面をポリエチレンなどの液不透過性シートで覆う形態などでもよい（これらの各素材が包装シートの構成要素となる）。必要ならば、吸収体５６を、上下２層のシートで挟む形態や下面のみに配置する形態でもよいが、高吸収性ポリマー粒子の移動を防止でき難いので望ましい形態ではない。

（ベルトホール及びウエストベルト）
特徴的には、背側部分Ｂのウエスト側における両側部及び中央部の外面に、挿通方向が幅方向となるベルトホール１５がそれぞれ設けられるとともに、このベルトホール１５に、長手方向（図１中では幅方向）に弾性伸縮するウエストベルト７０が自由に移動可能なように通されている。このウエストベルト７０は、長手方向両端部に本体部１０の外面と係止可能な係止部７３を有するものである。

ウエストベルト７０の寸法は適宜定めることができるが、幅（上下方向長さ）７０Ｙは、本体部１０の全長Ｌの４〜２０％程度とするのが好ましく、長さ７０Ｘは伸張状態で本体部１０の全長Ｌの１１０〜８００％程度とするのが好ましい。また、ベルトホール１５の寸法は適宜定めることができるが、上下方向長さはウエストベルト７０の幅７０Ｙ以上とするのが好ましい。ウエストベルト７０の通過位置はベルトホール１５の位置により定まるものであり、適宜定めることができるが、図示のようにウエストベルト７０が吸収要素５０からエンドフラップＥＦにかけて重なるように構成されていると、吸収要素５０の背側端部がしっかりと体に押し当てられるため好ましい。

ベルトホール１５の形成部位は特に限定されないが、少なくとも背側部分Ｂの両側部に設ければよく、さらに図示例のように幅方向中央にも設けることで、本体部１０をより確実にフィットさせることができる。もちろん、ベルトホール１５は、本体部１０の幅方向全体にわたり連続的に設けることもできる。

ベルトホール１５は、図示例のように、外装シート１２の外面における所定部位に、細長帯状のホール形成シート１５ｓの上下方向両端部１５ｆのみを溶着又はホットメルト接着剤により固定して形成することができる。この場合におけるホール形成シート１５ｓとしては、外装シート１２と同様のものを用いることができる。また、図１２に示すように、ウエスト側の所定部分に、液不透過性シート１１と外装シート１２とを接合しない非接合部分を幅方向全体にわたり設けるか、又は非接合部分を幅方向の一部に設けて、その非接合部分の両側における外装シート１２にベルト導入用及び導出用のスリットをそれぞれ設けても良い。

ウエストベルト７０の係止部７３としては、本体部１０の外面（図示例では外装シート１２）と係止可能である限り特に限定されないが、メカニカルファスナーのフックテープ（面ファスナーの雄材）が好適であるが、粘着剤層を設けることもできる。フックテープは、その外面側に多数の係合突起を有するものであり、係合突起の形状としては、レ字状、Ｊ字状、マッシュルーム状、Ｔ字状、ダブルＪ字状（Ｊ字状のものを背合わせに結合した形状のもの）等が存在するが、いずれの形状であっても良い。フックテープはホットメルト接着剤やヒートシールにより、ウエストベルト７０に固定することができる。

係止部７３以外の本体は、図５及び図７に示すように、二枚の不織布等のシート基材７１をホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせるとともに、両シート基材７１間に有孔のシート状、網状、細長状（糸状又は紐状等）等の弾性伸縮部材７２を幅方向に沿って伸張した状態で固定した弾性伸縮帯７４が好適に用いられる。

この場合におけるシート基材７１としては、外装シート１２と同様のものを用いることができる。弾性伸縮部材７２の伸張率は１５０〜２５０％程度であるのが好ましい。また、弾性伸縮部材７２として細長状（糸状又は紐状等）のものを用いる場合、太さ４２０〜１１２０ｄｔｅｘのものを３〜１０ｍｍの間隔７２ｄで５〜１５本程度設けるのが好ましい。なお、弾性伸縮部材７２は、シートの長手方向（おむつの幅方向）にシート基材７１の全長にわたって固定されていてもよいが、おむつ本体への取り付け時の縮みやめくれ防止のため、弾性伸縮部材帯７４の長手方向（おむつの幅方向）端部の５〜２０ｍｍ程度の範囲においては、収縮力が働かないように、または弾性伸縮部材７２が存在しないようにするとよい。また、本発明では、ウエスト側端部の当たりを柔軟なものとするために、図１０（ｂ）に示すように、ウエストベルトのウエスト側端部におけるシート基材７１間に、厚み０．５〜３ｍｍ程度の柔軟な帯状発泡樹脂シート（発泡ウレタン等）７６を幅方向全体（又は中央部等の一部）にわたり挟持し、これよりも股間側の部分に弾性伸縮部材７２を設ける。

このような弾性伸縮帯７４に対し、係止部７３は直接に設けることもできるが、係止部７３の取り付け部分が弾性伸縮するのは好ましくないため、弾性伸縮帯７４の端部に摘み部シート７５を突設し、この摘み部シート７５に係止部７３を設けるのが好ましい。摘み部シート７５としては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができる。摘み部シート７５の取り付け部分の寸法のうち、長手方向寸法Ｘ１は１０〜５０ｍｍ、特に２０〜４０ｍｍであるのが好ましく、縦方向寸法Ｙ１は、２０〜１００ｍｍ、特に４０〜８０ｍｍであるのが好ましい。なお、摘み部シート７５のうち弾性伸縮帯７４から突出する部分は、一部または全部が図示のように先端側に向かうにつれて幅が狭くなる凸形状又はテーパ形状をなしているのが好ましい。

このように構成された使い捨ておむつは、展開状態で身体にあてがった後、ベルトホール１５に挿通されたウエストベルト７０の両端部の係止部７３を腹側部分Ｆの外面に係止することにより、図８に示すように装着することができる。係止箇所の位置及び寸法は任意に定めることができる。乳幼児用おむつにおいては、係止箇所は、前後方向２０〜８０ｍｍ、幅方向１５０〜３００ｍｍの矩形範囲とし、その上端縁と腹側上縁との高さ方向離間距離を０〜６０ｍｍ、特に２０〜５０ｍｍとし、かつ製品の幅方向中央とするのが好ましい。係止箇所には、係止を容易にするためのターゲット有するターゲットシート７４を設けるのが好ましい。ターゲットシート７４は、係止部７３がフックテープの場合、フックテープの係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。また、本体部１０外面における係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート１２が不織布からなる場合であって、係止部７３がフックテープの場合には、フックテープを外装シート１２の不織布に絡ませて係止するようにし、係止位置を表示するためのターゲットシート７４を外装シート１２と液不透過性シート１１との間に設けてもよい。

装着状態では、ウエストベルト７０の大部分（係止部７３を除く部分）が本体部１０及びベルトホール１５に対して非固定で自由に移動可能であるため、胴周りのあらゆる部位における寸法・形状の変化に対応してウエストベルト７０が本体部１０に対して胴周り方向にずれつつ伸縮追従することができる。さらに、ウエストベルト７０は本体部１０から取り外すことができるため、使用済みのおむつを廃棄する際、図９に示すように、本体部１０を表面シート３０側が内側となるように丸めた後、その周囲に、取り外したウエストベルト７０を巻き付けて、ウエストベルト７０の両端部の係止部７３を丸めたおむつの外面に係止することにより、おむつを丸めた状態に固定できる。

係止部７３が粘着剤層である場合や、係止部７３がフック材であり、且つウエストベルト７０の外面がフック材を係止できる不織布等で形成されている場合は、係止部７３はウエストベルト７０の外面にも係止可能であるため、装着に際して、ウエストベルト７０の長手方向一端部の係止部７３をウエストベルト７０の他方側に係止（ウエストベルト７０を環状に連結）するといった装着形態も可能となる（装着状態については図１１の形態を参考）。この際、ウエストベルト７０相互の連結に使用されない係止部７３が、本体部１０外面に係止されていると、ウエストベルト７０が胴周り方向にズレてしまう事態が防止されるが、本体部１０外面に係止されないように使用しても良い。そして、装着状態では、ウエストベルト７０の大部分（ウエストベルト７０相互の連結に使用されない係止部７３が本体部１０外面に係止する場合）又は全体が、本体部１０及びベルトホール１５に対して非固定で自由に移動可能であるため、胴周りのあらゆる部位における寸法・形状の変化に対応してウエストベルト７０が本体部１０に対して胴周り方向にずれつつすることができる。また、廃棄時においても、同様にウエストベルト７０を環状に連結することができる。

また、この後者の装着形態のみで良い場合は、図１０（ａ）に示すように、ウエストベルト７０の長手方向の一端部にのみ自身の外面と係止可能な係止部７３を設けるだけでも良い。この場合、装着状態では、ウエストベルト７０の全体が、本体部１０及びベルトホール１５に対して非固定で自由に移動可能であるため、より追従性が高いものとなる。

他方、装着の際にウエストベルト７０をベルトホール１５に抜き差しする作業の煩雑さのみを考慮すると、図示例のようにベルトホール１５は背側部分にのみ設けるのが好ましいが、その場合、ベルトホール１５を有しない腹側部分Ｆとウエストベルト７０との一体性が低下し、ウエストベルト７０が本体部１０からズレるおそれがある。よって、図２に示すように、腹側部分Ｆにおけるウエスト側に滑り止め部１６を設けるのも好ましい形態である。滑り止め部１６は、本体部１０の少なくとも幅方向両側部に設けるのが好ましいが、さらに幅方向中央部を加えて３箇所としたり、幅方向両側部には設けずに幅方向中央部のみとしても良い。滑り止め部１６としては、前述のフックテープを張り付ける他、ゴム等の滑り止め樹脂を溶着又は張り付けても良い。

もちろん、図１３に示すように、腹側部分Ｆ及び背側部分Ｂの両方にベルトホール１５を設け、ウエストベルト７０の自由度を犠牲にせずに、ズレ止めを図ることもできる。この場合、現在の製造技術では全てのベルトホール１５にウエストベルト７０を予め通しておくことは困難であるが、装着の際にウエストベルト７０をベルトホール１５に差し通せば良い。

＜その他＞
（イ） ウエストベルト７０は、予めベルトホール１５の一部又は全部に通されているのが好ましいが、ベルトホール１５に全く通されずに、同梱又は本体部に剥離可能に仮止めされていても良い。腹側部分Ｆ及び背側部分Ｂの両方にベルトホール１５を設ける場合、ウエストベルト７０は、いずれか一方の部分に設けられたベルトホール１５の全てに通されているのが好ましい。
（ロ） 図示しないが、腹側部分Ｆにのみベルトホール１５を設ける形態も可能である。
（ハ） 本発明では、サイドフラップ位置にウエストベルト７０を有するため、サイドフラップＳＦを設けずに、横幅が狭い図１４に示すような長方形の製品形状とすることも可能となる。これにより、サイドフラップ部分の通気性を大きく向上させることができる。
（ニ） 上述のように腹側部分Ｆ及び背側部分Ｂの両方にベルトホール１５を設ける場合、腹側部分Ｆと背側部分Ｂとが前後方向中央に関して対称的な外形及び構造を有すると、前後の区別なく使用できるため好ましい。特にこの場合、図１に示すように、本体部１０の前後方向中間部に脚周り形状に沿う括れ部を有するよりも、図１４に示すように、本体部１０の両側縁を前後方向に沿う直線状となし、本体部１０の前後方向中間部に脚周り形状に沿う括れ部を有しない形態が好適である。

本発明は、使い捨ておむつに利用可能なものである。

１０…本体部、１１…液不透過性シート、１２…外装シート、１５…ベルトホール、１６…滑り止め部、３０…表面シート、５０…吸収要素、５６…吸収体、５８…包装シート、７０…ウエストベルト、７１…シート基材、７２…弾性伸縮部材、７３…係止部、７４…弾性伸縮帯、７５…摘み部シート。

Claims (6)

1. 身体側表面を形成する透液性表面シートと、外面側に位置する液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収要素とを有し、前後方向中央よりも一方側に延在する第１の部分と、前後方向中央よりも他方側に延在する第２の部分とを有する本体部と、
   前記第１の部分及び第２の部分の少なくとも一方における、少なくとも両側部の外面に設けられた、挿通方向が幅方向となるベルトホールと、
   このベルトホールに通される、長手方向に弾性伸縮するウエストベルトとを備え、
   このウエストベルトは、弾性伸縮帯と、その長手方向両端部に設けられた前記本体部の外面と係止可能な係止部とを有するとともに、前記本体部の外面に前記係止部を係止した状態で、前記係止部を除く部分が前記本体部及びベルトホールに対して非固定で胴周り方向に移動可能であり、
   前記弾性伸縮帯は、二枚のシート基材を張り合わせてなるとともに、ウエスト側端部におけるシート基材間に帯状発泡樹脂シートを挟持し、且つこの帯状発泡樹脂シートよりも股間側のシート基材間に弾性伸縮部材を幅方向に沿って伸張した状態で固定してなるものである、
   ことを特徴とする使い捨ておむつ。
2. 前記係止部は、前記ウエストベルトの外面にも係止可能である、請求項１記載の使い捨ておむつ。
3. 身体側表面を形成する透液性表面シートと、外面側に位置する液不透過性シートと、これらの間に介在された吸収要素とを有し、前後方向中央よりも一方側に延在する第１の部分と、前後方向中央よりも他方側に延在する第２の部分とを有する本体部と、
   前記第１の部分及び第２の部分の少なくとも一方における、少なくとも両側部の外面に設けられた、挿通方向が幅方向となるベルトホールと、
   このベルトホールに通される、長手方向に弾性伸縮するウエストベルトとを備え、
   このウエストベルトは、弾性伸縮帯と、その長手方向の一端部にのみ設けられた自身の外面と係止可能な係止部とを有するとともに、この係止部を自身の外面に係止した状態で、全体が前記本体部及びベルトホールに対して非固定で胴周り方向に移動可能であり、
   前記弾性伸縮帯は、二枚のシート基材を張り合わせてなるとともに、ウエスト側端部におけるシート基材間に帯状発泡樹脂シートを挟持し、且つこの帯状発泡樹脂シートよりも股間側のシート基材間に弾性伸縮部材を幅方向に沿って伸張した状態で固定してなるものである、
   ことを特徴とする使い捨ておむつ。
4. 前記第１の部分及び第２の部分のいずれか一方にのみ前記ベルトホールが設けられ、他方の外面に、前記ウエストベルトの滑り止め部が設けられており、前記ベルトホールに前記ウエストベルトが通されている、請求項１又は３記載の使い捨ておむつ。
5. 前記第１の部分及び第２の部分の両方に前記ベルトホールが設けられている、請求項１又は３記載の使い捨ておむつ。
6. 前記第１の部分と第２の部分とが前後方向中央に関して対称的な外形及び構造を有する、請求項５記載の使い捨ておむつ。

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