本明細書に使用される場合、用語「含んでなる」、「含んでなっている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、「含有する」もしくは「含有している」またはそれらの他のいずれかの変形は、非排他的包含を包括するように意図される。例えば、要素のリストを含む組成物、プロセス、方法、物品または装置はそれらの要素のみに必ず限定されるのではなく、明白に記載されていないか、またはかかる組成物、プロセス、方法、物品もしくは装置に固有である他の要素を含んでもよい。さらに、それとは反対の記載が明白にされない限り、「あるいは、または、もしくは」は包含的論理和を指し、そして排他的論理和を指さない。例えば、ただし書きAまたはBは以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在する)、そしてBが偽である(または存在しない)。Aが偽であり(または存在しない)、そしてBが真である(または存在する)。ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)。
また、本発明の構成要素または構成成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、構成要素または構成成分の事例(すなわち、出現)の数に関して非制限的であることが意図される。従って「a」または「an」は、1つまたは少なくとも1つを包含すると読解されるべきであり、構成要素または構成成分の単数形の語形は、その数が明らかに単数であることを意味する場合を除き複数形をも包含する。
本開示および特許請求の範囲において言及されるとおり、「植物」とは、幼植物(例えば、苗木に発生する発芽種子)および成熟した生殖成長期(例えば、花および種子をもたらす植物)を含むすべてのライフステージで、植物界の要素、特に種子植物(種子植物目(Spermatopsida))を含む。植物の部分は、典型的には成長培地(例えば、土壌)の表面下で成長する、根、塊茎、鱗茎および球茎などの屈地性の構成要素、ならびに、成長培地上で成長する、群葉(茎および葉を含む)、花、果実および種子などの構成要素をも含む。
本明細書において言及されるところ、単独の語または複合語のいずれかで用いられる「苗」という用語は、種の胚芽から成長する若年の植物を意味する。
本明細書において言及されるところ、単独で用いられるか、または、「広葉作物」などの語で用いられる「広葉」という用語は、双子葉植物または双子葉植物を意味し、2枚の子葉を有する胚芽を特徴とする被子植物の群を説明するために用いられる用語である。
本明細書において用いられるところ、「アルキル化剤」という用語は、炭素含有ラジカルが炭素原子を介してハライドまたはスルホネートなどの脱離基に結合している化学化合物であって、求核剤の前記炭素原子への結合によって置き換えられる化学化合物を指す。
他に明記されていない限りにおいて、「アルキル化」という用語は、炭素含有ラジカルをアルキルに限定せず;アルキル化剤中の炭素含有ラジカルは、例えば、R30といった特定の多様な炭素結合置換基ラジカルを含む。
上記において、単独または「アルキルチオ」もしくは「ハロアルキル」のような複合語のいずれかで使用される、「アルキル」という用語としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたは種々のブチル、ペンチルもしくはヘキシル異性体のような直鎖または分枝鎖アルキルが挙げられる。「アルケニル」としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、ならびに種々のブテニル、ペンテニルおよびヘキセニル異性体のような直鎖または分枝鎖アルケンが挙げられる。「アルケニル」としては、1,2−プロパジエニルおよび2,4−ヘキサジエニルのようなポリエンも挙げられる。「アルキニル」としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、ならびに種々のブチニル、ペンチニルおよびヘキシニル異性体のような直鎖または分枝鎖アルキンが挙げられる。「アルキニル」としては、2,5−ヘキサジイニルのような複数の三重結合から構成される部位も挙げることができる。「アルキレン」は、直鎖または分枝鎖アルカンジイルを示す。「アルキレン」の例としては、CH2、CH2CH2、CH(CH3)、CH2CH2CH2、CH2CH(CH3)および種々のブチレン異性体が挙げられる。「アルケニレン」は、1つのオレフィン結合を含有する直鎖または分岐アルケンジイルを表す。「アルケニレン」の例としては、CH=CH、CH2CH=CH、CH=C(CH3)および異なるブテニレン異性体が挙げられる。「アルキニレン」は、1つの三重結合を含有する直鎖または分岐アルキンジイルを表す。「アルキニレン」の例としては、C≡C、CH2C≡C、C≡CCH2および異なるブチニレン異性体が挙げられる。
「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ならびに、異なるブトキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシ異性体が挙げられる。「アルケニルオキシ」は、酸素原子を介して結合およびリンクされている直鎖または分岐アルケニルを含む。「アルケニルオキシ」の例としては、H2C=CHCH2O、(CH3)2C=CHCH2O、CH3CH=CHCH2O、CH3CH=C(CH3)CH2OおよびCH2=CHCH2CH2Oが挙げられる。「アルキニルオキシ」としては、直鎖または分岐アルキニルオキシ部分が挙げられる。「アルキニルオキシ」の例としては、HC≡CCH2O、CH3C≡CCH2OおよびCH3C≡CCH2CH2Oが挙げられる。
「アルコキシアルキル」は、アルキルへのアルコキシ置換を表す。「アルコキシアルキル」の例としては、CH3OCH2、CH3OCH2CH2、CH3CH2OCH2、CH3CH2CH2CH2OCH2およびCH3CH2OCH2CH2が挙げられる。「アルコキシアルコキシ」は、直鎖または分岐アルコキシへの直鎖または分岐アルコキシ置換を表す。「アルコキシアルコキシ」の例としては、CH3OCH2O、CH3OCH2(CH3)CHCH2Oおよび(CH3)2CHOCH2CH2Oが挙げられる。「アルコキシアルコキシアルキル」の例としては、CH3OCH2OCH2、CH3CH2O(CH3)CHOCH2および(CH3CH2)2OCH2OCH2が挙げられる。「アルコキシアルケニル」は、直鎖または分岐アルケニルへのアルコキシ置換を表す。「アルコキシアルケニル」の例としては、CH3OCH=CH、CH3OCH2CH=CH、CH3CH2OCH=C(CH3)およびCH3CH2OCH=CH2が挙げられる。「アルコキシアルキニル」は、直鎖または分岐アルケニルへのアルコキシ置換を表す。「アルコキシアルキニル」の例としては、CH3OC≡C、CH3OCH2C≡CおよびCH3CH2OC≡CCH2が挙げられる。
「アルキルチオ」としては、メチルチオ、エチルチオ、ならびに、異なるプロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオおよびヘキシルチオ異性体などの直鎖または分岐アルキルチオ部分が挙げられる。「アルキルスルフィニル」は、アルキルスルフィニル基の両方のエナンチオマーを含む。「アルキルスルフィニル」の例としては、CH3S(O)、CH3CH2S(O)、CH3CH2CH2S(O)、(CH3)2CHS(O)、ならびに、異なるブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニルおよびヘキシルスルフィニル異性体が挙げられる。「アルキルスルホニル」の例としては、CH3S(O)2、CH3CH2S(O)2、CH3CH2CH2S(O)2、(CH3)2CHS(O)2、ならびに、異なるブチルスルホニル、ペンチルスルホニルおよびヘキシルスルホニル異性体が挙げられる。
「アルキルチオアルキル」は、アルキルへのアルキルチオ置換を表す。「アルキルチオアルキル」の例としては、CH3SCH2、CH3SCH2CH2、CH3CH2SCH2、CH3CH2CH2CH2SCH2およびCH3CH2SCH2CH2が挙げられる。「アルキルスルフィニルアルキル」は、アルキルへのアルキルスルフィニル置換を表す。「アルキルスルフィニルアルキル」の例としては、CH3S(=O)CH2、CH3S(=O)CH2CH2、CH3CH2S(=O)CH2およびCH3CH2S(=O)CH2CH2が挙げられる。「アルキルスルホニルアルキル」は、アルキルへのアルキルスルホニル置換を表す。「アルキルスルホニルアルキル」の例としては、CH3S(=O)2CH2、CH3S(=O)2CH2CH2、CH3CH2S(=O)2CH2およびCH3CH2S(=O)2CH2CH2が挙げられる。
「シアノアルキル」は、1つのシアノ基で置換されているアルキル基を表す。「シアノアルキル」の例としては、NCCH2、NCCH2CH2およびCH3CH(CN)CH2が挙げられる。「ヒドロキシアルキル」は、1つのヒドロキシ基で置換されているアルキル基を表す。「ヒドロキシアルキル」の例としては、HOCH2CH2、CH3CH2(OH)CHおよびHOCH2CH2CH2CH2が挙げられる。
「アルキルアミノ」としては、直鎖または分岐アルキルで置換されているNHラジカルが挙げられる。「アルキルアミノ」の例としては、CH3CH2NH、CH3CH2CH2NH、および(CH3)2CHCH2NHが挙げられる。「ジアルキルアミノ」の例としては、(CH3)2N、(CH3CH2CH2)2NおよびCH3CH2(CH3)Nが挙げられる。「アルコキシアミノ」は、NHラジカルを介して結合およびリンクしている直鎖または分岐アルコキシを含む。「アルコキシアミノ」の例としては、CH3CH(CH3)ONH、CH3CH2CHONH、および(CH3)2CHCH(CH3)ONHが挙げられる。「アルキルアミノアルキル」は、アルキルへのアルキルアミノ置換を表す。「アルキルアミノアルキル」の例としては、CH3NHCH2、CH3NHCH2CH2、CH3CH2NHCH2、CH3CH2CH2CH2NHCH2およびCH3CH2NHCH2CH2が挙げられる。「アルキルスルホニルアミノ」は、アルキルスルホニルで置換されているNHラジカルを表す。「アルキルスルホニルアミノ」の例としては、CH3CH2S(=O)2NHおよび(CH3)2CHS(=O)2NHが挙げられる。「アルキルアミノスルホニル」は、S(=O)2ラジカルを介して結合およびリンクされている直鎖または分岐アルキルアミノを含む。「アルキルアミノスルホニル」の例としては、CH3CH2NHS(=O)2および(CH3)2CHNHS(=O)2が挙げられる。
「トリアルキルシリル」としては、トリメチルシリル、トリエチルシリルおよびt−ブチルジメチルシリルなどの、ケイ素原子を介して結合およびリンクされている3分岐および/または直鎖アルキルラジカルを含む
「シクロアルキル」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。「シクロアルケニル」としては、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどの基、ならびに、1,3−および1,4−シクロヘキサジエニルなどの2個以上の二重結合を有する基が挙げられる。「アルキルシクロアルキル」という用語は、シクロアルキル部分へのアルキル置換を表すと共に、例えば、エチルシクロプロピル、i−プロピルシクロブチル、3−メチルシクロペンチルおよび4−メチルシクロヘキシルが挙げられる。「シクロアルキルアルキル」という用語は、アルキル部分へのシクロアルキル置換を表す。「シクロアルキルアルキル」の例としては、シクロプロピルメチル、シクロペンチルエチル、および直鎖または分岐アルキル基に結合している他のシクロアルキル部分が挙げられる。「アルキルシクロアルキルアルキル」は、アルキルシクロアルキルで置換されているアルキル基を表す。「アルキルシクロアルキルアルキル」の例としては、1−、2−、3−または4−メチルまたは−エチルシクロヘキシルメチルが挙げられる。「シクロアルキルシクロアルキル」という用語は、他のシクロアルキル環へのシクロアルキル置換を表し、ここで、各シクロアルキル環は、独立して、3〜7個の炭素環員を有する。シクロアルキルシクロアルキルラジカルの例としては、シクロプロピルシクロプロピル(1,1’−ビシクロプロピル−1−イル、1,1’−ビシクロプロピル−2−イルなど)、シクロヘキシルシクロペンチル(4−シクロペンチルシクロヘキシルなど)およびシクロヘキシルシクロヘキシル(1,1’−ビシクロヘキシル−1−イルなど)、ならびに、異なるcis−またはtrans−シクロアルキルシクロアルキル異性体((1R,2S)−1,1’−ビシクロプロピル−2−イルおよび(1R,2R)−1,1’−ビシクロプロピル−2−イルなど)が挙げられる。
「シクロアルコキシ」という用語は、シクロペンチルオキシおよびシクロヘキシルオキシなどの酸素原子を介して結合しているシクロアルキルを表す。「シクロアルキルアルコキシ」は、酸素原子を介して結合しているシクロアルキルアルキルを表す。「シクロアルキルアルコキシ」の例としては、シクロプロピルメトキシ、シクロペンチルエトキシ、および直鎖または分岐アルコキシ基に結合している他のシクロアルキル部分が挙げられる。「シクロアルコキシアルキル」という用語は、アルキル部分へのシクロアルコキシ置換を表す。「シクロアルコキシアルキル」の例としては、シクロプロポキシメチル、シクロペントキシエチル、および直鎖または分岐アルキル基に結合している他のシクロアルコキシ部分が挙げられる。「シクロアルケニルアルキル」という用語は、アルキル基へのシクロアルケニル置換を表す。「シクロアルケニルアルキル」の例としては、2−シクロヘキセン−1−イルメチル、1−シクロペンテン−1イルメチル、および直鎖または分岐アルキル基に結合している他のシクロアルケニル部分が挙げられる。
「シクロアルキルカルボニル」は、C(=O)基に結合しているシクロアルキルを表し、例えば、シクロプロピルカルボニルおよびシクロペンチルカルボニルが挙げられる。「シクロアルキルカルボニルオキシ」は、酸素原子を介して結合およびリンクされているシクロアルキルカルボニルを表す。「シクロアルキルカルボニルオキシ」の例としては、シクロヘキシルカルボニルオキシおよびシクロペンチルカルボニルオキシが挙げられる。「シクロアルキルチオ」という用語は、シクロプロピルチオおよびシクロペンチルチオなどの、硫黄原子を介して結合およびリンクされているシクロアルキルを表し;「シクロアルキルスルホニル」としては、対応するスルホンが挙げられる。
「シクロアルキルアミノ」は、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノおよびシクロヘキシルアミノなどの、アミン基を介して結合しているシクロアルキルを表す。「シクロアルキル(アルキル)アミノ」とは、水素原子がアルキルラジカルによって置き換えられているシクロアルキルアミノ基を意味する。「シクロアルキル(アルキル)アミノ」の例としては、シクロプロピル(メチル)アミノ、シクロブチル(ブチル)アミノ、シクロペンチル(プロピル)アミノ、シクロヘキシル(メチル)アミノ等などの基が挙げられる。「シクロアルキルアミノアルキル」という用語は、アルキル基へのシクロアルキルアミノ置換を表す。「シクロアルキルアミノアルキル」の例としては、シクロプロピルアミノメチル、シクロペンチルアミノエチル、および直鎖または分岐アルキル基に結合している他のシクロアルキルアミノ部分が挙げられる。「シクロアルキルアミノカルボニル」は、例えば、シクロペンチルアミノカルボニルおよびシクロヘキシルアミノカルボニルといった、C(=O)基に結合しているシクロアルキルアミノを表す。
「アルキルカルボニル」は、C(=O)部分に結合している直鎖または分岐アルキル基を表す。「アルキルカルボニル」の例としては、CH3C(=O)、CH3CH2CH2C(=O)および(CH3)2CHC(=O)が挙げられる。「アルコキシカルボニル」の例としては、CH3OC(=O)、CH3CH2OC(=O)、CH3CH2CH2OC(=O)、(CH3)2CHOC(=O)および異なるブトキシ−またはペンタオキシカルボニル異性体が挙げられる。「アルコキシアルキルカルボニル」は、C(=O)部分に結合している直鎖または分岐アルコキシアルキルを表す。「アルコキシアルキルカルボニル」の例としては、CH3OCH2C(=O)、CH3OCH2CH2C(=O)および(CH3)2CHOCH2CH2C(=O)が挙げられる。「アルコキシアルコキシカルボニル」は、C(=O)部分に結合している直鎖または分岐アルコキシアルコキシを表す。「アルコキシアルコキシカルボニル」の例としては、CH3OCH2OC(=O)および(CH3)2CHOCH2CH2OC(=O)が挙げられる。「アルキルアミノカルボニル」の例としては、CH3NHC(=O)、CH3CH2NHC(=O)、CH3CH2CH2NHC(=O)、(CH3)2CHNHC(=O)および異なるブチルアミノ−またはペンチルアミノカルボニル異性体が挙げられる。「ジアルキルアミノカルボニル」の例としては、(CH3)2NC(=O)、(CH3CH2)2NC(=O)、CH3CH2(CH3)NC(=O)、(CH3)2CHN(CH3)C(=O)およびCH3CH2CH2(CH3)NC(=O)が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」という用語は、C(=O)O部分に結合している直鎖または分岐アルキルを表す。「アルキルカルボニルオキシ」の例としては、CH3CH2C(=O)Oおよび(CH3)2CHC(=O)Oが挙げられる。「アルキルカルボニルチオ」は、硫黄原子を介して結合およびリンクされている直鎖または分岐アルキルカルボニルを表す。「アルキルカルボニルチオ」の例としては、CH3C(=O)S、CH3CH2CH2C(=O)Sおよび(CH3)2CHC(=O)Sが挙げられる。「アルキルカルボニルアミノ」という用語は、C(=O)NH部分に結合しているアルキルを表す。「アルキルカルボニルアミノ」の例としては、CH3CH2C(=O)NHおよびCH3CH2CH2C(=O)NHが挙げられる。
「アルコキシカルボニルアルキル」は、直鎖または分岐アルキルへのアルコキシカルボニル置換を表す。「アルコキシカルボニルアルキル」の例としては、CH3OC(=O)CH2CH(CH3)、CH3CH2OC(=O)CH2CH2および(CH3)2CHOC(=O)CH2が挙げられる。「アルキルカルボニルアルコキシ」という用語は、アルコキシ部分に結合しているアルキルカルボニルを表す。「アルキルカルボニルアルコキシ」の例としては、CH3C(=O)CH2CH2OおよびCH3CH2C(=O)CH2Oが挙げられる。「アルコキシカルボニルオキシ」の例としては、CH3CH2CH2OC(=O)Oおよび(CH3)2CHOC(=O)Oが挙げられる。「アルコキシカルボニルアルコキシ」という用語は、直鎖または分岐アルコキシへのアルコキシカルボニル置換を表す。「アルコキシカルボニルアルコキシ」の例としては、CH3CH2OC(=O)CH2CH2OおよびCH3CH2CH(CH3)OC(=O)CH2Oが挙げられる。
「シクロアルキルアルコキシカルボニル」は、OC(=O)部分に結合しているシクロアルキルアルキルを表す。「シクロアルキルアルコキシカルボニル」の例としては、シクロプロピル−CH2OC(=O)、シクロプロピル−CH(CH3)OC(=O)および
シクロペンチル−CH2OC(=O)が挙げられる。
「アルコキシカルボニルアミノ」という用語は、C(=O)NH部分に結合しているアルコキシを表す。「アルコキシカルボニルアミノ」の例としては、CH3OC(=O)NHおよびCH3CH2OC(=O)NHが挙げられる。「アルコキシ(アルキル)アミノカルボニル」は、直鎖または分岐アルコキシ基および直鎖または分岐アルキル基でのアミノカルボニル部分二置換の窒素原子を表す。「アルコキシ(アルキル)アミノカルボニル」の例としては、CH3O(CH3)NC(=O)、CH3CH2O(CH3)NC(=O)および(CH3)2CHO(CH3)NC(=O)が挙げられる。「アルコキシカルボニルアルキルアミノ」は、NHラジカルに結合しているアルコキシカルボニルアルキルを表す。「アルコキシカルボニルアルキルアミノ」の例としては、CH3OC(=O)CH2NHおよびCH3CH2OC(=O)CH2CH2NHが挙げられる。
「アルキル(チオカルボニル)」は、C(=S)部分に結合している直鎖または分岐アルキル基を表す。「アルキル(チオカルボニル)」の例としては、CH3C(=S)、CH3CH2CH2C(=S)および(CH3)2CHC(=S)が挙げられる。「アルキル(チオカルボニル)チオ」は、C(=S)S部分に結合している直鎖または分岐アルキル基を表す。「アルキル(チオカルボニル)チオ」の例としては、CH3C(=S)S、CH3CH2CH2C(=S)Sおよび(CH3)2CHC(=S)Sが挙げられる。「アルキル(チオカルボニル)オキシ」の例としては、CH3C(=S)O、CH3CH2CH2C(=S)Oおよび(CH3)2CHC(=S)Oが挙げられる。「(アルキルチオ)カルボニル」は、C(=O)部分に結合している直鎖または分岐アルキルチオ基を表す。「(アルキルチオ)カルボニル」の例としては、CH3SC(=O)、CH3CH2CH2SC(=O)および(CH3)2CHSC(=O)が挙げられる。「アルコキシ(チオカルボニル)」は、C(=S)部分に結合している直鎖または分岐アルコキシ基を表す。「アルコキシ(チオカルボニル)」の例としては、CH3OC(=S)、CH3CH2CH2OC(=S)および(CH3)2CHOC(=S)が挙げられる。「アルキルチオ(チオカルボニル)」は、C(=S)部分に結合している直鎖または分岐アルキルチオ基を表す。「アルキルチオ(チオカルボニル)」の例としては、CH3SC(=S)、CH3CH2CH2SC(=S)および(CH3)2CHSC(=S)が挙げられる。「アルキルアミノ(チオカルボニル)」は、C(=S)部分に結合している直鎖または分岐アルキルアミノ基を表す。「アルキルアミノ(チオカルボニル)」の例としては、CH3NHC(=S)、CH3CH2CH2NHC(=S)および(CH3)2CHNHC(=S)が挙げられる。「ジアルキルアミノ(チオカルボニル)」は、C(=S)部分に結合している直鎖または分岐ジアルキルアミノ基を表す。「ジアルキルアミノ(チオカルボニル)」の例としては、(CH3)2NC(=S)、CH3CH2CH2(CH3)NC(=S)および(CH3)2C(CH3)NC(=S)が挙げられる。
「アルキルアミノカルボニルアミノ」という用語は、C(=O)NH部分に結合している直鎖または分岐アルキルアミノ基を表す。「アルキルアミノカルボニルアミノ」の例としては、CH3NHC(=O)NHおよびCH3CH2NHC(=O)NHが挙げられる。「ジアルキルアミノカルボニルアミノ」という用語は、C(=O)NH部分に結合している直鎖または分岐ジアルキルアミノ基を表す。「ジアルキルアミノカルボニルアミノ」の例としては、(CH3)2NC(=O)NHおよびCH3CH2(CH3)NC(=O)NHが挙げられる。「アルキルアミノカルボニル(アルキル)アミノ」という用語は、結合しているアミノ基上の水素原子がアルキルラジカルで置き換えられているアルキルアミノカルボニルアミノ基を意味する。「アルキルアミノカルボニル(アルキル)アミノ」の例としては、CH3NHC(=O)N(CH3)およびCH3CH2NHC(=O)N(CH3)が挙げられる。「ジアルキルアミノカルボニル(アルキル)アミノ」という用語は、結合しているアミノ基上の水素原子がアルキルラジカルで置き換えられているジアルキルアミノカルボニルアミノ基を意味する。「ジアルキルアミノカルボニル(アルキル)アミノ」の例としては、(CH3)2NC(=O)N(CH3)およびCH3CH2(CH3)NC(=O)N(CH3)が挙げられる。「アルキルアミノ(チオカルボニル)アミノ」という用語は、C(=S)NH部分に結合している直鎖または分岐アルキルアミノ基を表す。「アルキルアミノ(チオカルボニル)アミノ」の例としては、CH3NHC(=S)NHおよびCH3CH2NHC(=S)NHが挙げられる。
「アルキルアミジノ」は、C(=N)部分の炭素原子に結合している直鎖または分岐アルキルアミノ部分、または、C(=N)部分の炭素原子に結合している非置換アミノ部分、および、C(=N)部分の窒素原子に結合している直鎖または分岐アルキル部分を表す。「アルキルアミジノ」の例としては、CH3NHC(=NH)、CH3CH2NHC(=NH)およびH2NC(=NCH3)が挙げられる。「ジアルキルアミジノ」は、C(=N)部分の炭素原子に結合している直鎖または分岐ジアルキルアミノ部分、または、C(=N)部分の炭素原子に結合している直鎖または分岐アルキルアミノ部分、および、C(=N)部分の窒素原子に結合している直鎖または分岐アルキル部分を表す。「ジアルキルアミジノ」の例としては、(CH3)2NC(=NH)、CH3CH2(CH3)NC(=NH)およびCH3NHC(=NCH3)が挙げられる。「ジアルキルイミド」という用語は、アミノ部分の窒素原子に結合している2個の直鎖または分岐アルキルカルボニル部分を表す。「ジアルキルイミド」の例としては、(CH3C(=O))2NおよびCH3CH2C(=O)(CH3C(=O))Nが挙げられる。
「ハロゲン」という用語は、単独で、もしくは、「ハロアルキル」などの複合語のいずれかで、または、「ハロゲンで置換されているアルキル」などの記載において用いられる場合、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を含む。さらに、「ハロアルキル」などの複合語で用いられる場合、または、「ハロゲンで置換されているアルキル」などの記載において用いられる場合、前記アルキルは、同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子で部分的にまたは完全に置換されていてもよい。「ハロアルキル」または「ハロゲンで置換されているアルキル」の例としては、F3C、ClCH2、CF3CH2およびCF3CCl2が挙げられる。「ハロアルケニル」、「ハロアルキニル」「ハロアルコキシ」、「ハロアルキルチオ」、「ハロアルキルアミノ」、「ハロアルキルスルフィニル」、「ハロアルキルスルホニル」、「ハロシクロアルキル」、「ハロアルコキシアルコキシ」、「ハロアルコキシハロアルコキシ」、「ハロアルキルアミノアルキル」、「ハロアルキルスルホニルアミノカルボニル」、「ハロトリアルキルシリル」等という用語は、用語「ハロアルキル」と同様に定義される。「ハロアルケニル」の例としては、(Cl)2C=CHCH2およびCF3CH2CH=CHCH2が挙げられる。「ハロアルキニル」の例としては、HC≡CCHCl、CF3C≡C、CCl3C≡CおよびFCH2C≡CCH2が挙げられる。「ハロアルコキシ」の例としては、CF3O、CCl3CH2O、HCF2CH2CH2OおよびCF3CH2Oが挙げられる。「ハロアルキルチオ」の例としては、CCl3S、CF3S、CCl3CH2SおよびClCH2CH2CH2Sが挙げられる。「ハロアルキルアミノ」の例としては、CF3(CH3)CHNH、(CF3)2CHNHおよびCH2ClCH2NHが挙げられる。「ハロアルキルスルフィニル」の例としては、CF3S(=O)、CCl3S(=O)、CF3CH2S(=O)およびCF3CF2S(=O)が挙げられる。「ハロアルキルスルホニル」の例としては、CF3S(=O)2、CCl3S(=O)2、CF3CH2S(=O)2およびCF3CF2S(=O)2が挙げられる。「ハロシクロアルキル」の例としては、2−クロロシクロプロピル、2−フルオロシクロブチル、3−ブロモシクロペンチルおよび4−クロロシクロヘキシルが挙げられる。「ハロアルコキシアルコキシ」の例としては、CF3OCH2O、ClCH2CH2OCH2CH2O、Cl3CCH2OCH2O、ならびに、分岐アルキル誘導体が挙げられる。「ハロアルコキシハロアルコキシ」の例としては、CF3OCHClO、ClCH2CH2OCHClCH2O、Cl3CCH2OCHClO、ならびに、分岐アルキル誘導体が挙げられる。「ハロアルキルアミノアルキル」の例としては、CH3NHCHCl、(CH3)2CClNHCH2およびCH3NClCH(CH3)が挙げられる。「ハロアルキルスルホニルアミノカルボニル」の例としては、CF3SO2NH(C=O)およびCF3SO2NCl(C=O)が挙げられる。「ハロトリアルキルシリル」の例としては、CF3(CH3)2Si、(CF3)3Si、およびCH2Cl(CH3)2Siが挙げられる。「ハロジアルキル」という用語は、単独で、または、「ハロジアルキルアミノ」などの複合語のいずれかで、2個のアルキル基の少なくとも一方が少なくとも1個のハロゲン原子で置換されていることを意味し、独立して、各ハロゲン化アルキル基は、同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子で部分的にまたは完全に置換されていてもよい。「ハロジアルキルアミノ」の例としては、(BrCH2CH2)2NおよびBrCH2CH2(ClCH2CH2)Nが挙げられる。
他に明記されていない限りにおいて、式1の構成成分としての「環」または「環系」(例えば、置換基JおよびQ)は、炭素環式または複素環式である。「環系」という用語は、2つ以上の結合している環を表す。「スピロ環系」という用語は、単一の原子で結合されている2つの環を構成する環系を表す(従って、これらの環は、単一の原子を共有する)。スピロ環系であるJ部分の例示は、以下の提示Aに示されているJ−29−59である。「二環系」という用語は、2つ以上の原子を共有する2つの環を構成する環系を表す。「縮合二環系」において、共通の原子は隣接しており、従って、環は、2つの隣接する原子およびこれらを結合する結合を共有する。「架橋二環系」においては、共通の原子は隣接していない(すなわち、橋頭原子間に結合はない)。「架橋二環系」は、1つ以上の原子のセグメントを、環の隣接していない環員と結合させることにより形成され得る。
二環系またはスピロ環系の環は、3つ以上の環を含有する拡張環系の一部であることが可能であり、ここで、環、二環系またはスピロ環系上の置換基が一緒になって追加の環を形成しており、これは、二環式および/または拡張環系中の他の環とスピロ環状関係であり得る。例えば、以下の提示Aに示されているJ部分J−29−26は、−Z2Qである1個のR5置換基で置換されているジヒドロイソオキサゾリン環から構成されており、ここで、Z2は直接結合であると共に、Qは、ジヒドロイソオキサゾリン環上の他の−CH2−基(すなわち、R5置換基)と一緒になって環系において追加の6員環を形成する、1個の−CH2−基(すなわち、R7置換基)、および、2個のメチル基(すなわち、R7置換基)で置換されているシクロブチル環である。
「環員」という用語は、環または環系の主鎖を形成する原子(例えば、C、O、NまたはS)または他の部分(例えば、C(=O)、C(=S)、SiR17R18またはS(=O)s(=NR23)f)を指す。「芳香族」という用語は、環原子の各々が実質的に同一の面内にあると共に環面に直角なp−軌道を有することを示すと共に、この環にヒュッケルの法則を満たすために(4n+2)π電子(ここでnは正の整数である)が付随していることを示す。
「炭素環」という用語は、環主鎖を形成する原子が炭素からのみ選択される環を表す。他に明記されていない限りにおいて、炭素環は、飽和環、部分飽和環、または、完全不飽和環であることが可能である。完全不飽和炭素環がヒュッケルの法則を満たす場合、前記環はまた「芳香族環」とも呼ばれる。「飽和炭素環式」は、互いに単結合によって結合されている炭素原子から構成されている主鎖を有する環を指し;他に特定されていない限りにおいて、残りの炭素原子価は水素原子によって占有されている。
「複素環(heterocyclic ring)」または「複素環(heterocycle)」という用語は、環主鎖を形成する原子の少なくとも1つが炭素以外である環を表す。他に明記されていない限りにおいて、複素環は、飽和環、部分飽和環、または完全不飽和環であることが可能である。完全不飽和複素環がヒュッケルの法則を満たす場合、前記環は「芳香族複素環(heteroaromatic ring)」または芳香族複素環(aromatic heterocyclic ring)とも呼ばれる。「飽和複素環」は、環員の間に単結合のみを含有する複素環を指す。「部分飽和複素環」は、少なくとも1個の二重結合を含有するが、芳香族ではない複素環を指す。
他に明記されていない限りにおいて、複素環および環系は、いずれかの利用可能な炭素または窒素を介して、前記炭素または窒素の水素の置き換えにより、式1の残りに結合している。
本記載中に示されている式1および他の環中の点線は、その結合が単結合または二重結合であることが可能であることを示している。
上記に既述のとおり、Jは、5員環、6員環または7員環、8〜11員二環系または7〜11員スピロ環系であって、環または環系の各々は、炭素原子、および、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のNから独立して選択される4個以下のヘテロ原子から選択される環員、ならびに、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18から選択される3個以下の環員を含有していると共に、任意により、R5から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。S(=O)s(=NR23)f環員に関するJの定義は、3個以下の酸化硫黄部分(例えば、S(=O)またはS(=O)2)を許容し;これは、2個以下のSヘテロ原子への追加であり、これは、このJの定義においては、S(=O)s(=NR23)fの定義は未酸化硫黄原子を許容しない(すなわち、sおよびfは同時にゼロであることはできない)ために、未酸化であるとみなされる。Jの定義において、O、S、S(=O)s(=NR23)f、NおよびSiR17R17から選択される環員は任意であると共に、これらの環員の総数はゼロであってもよい。これらの環員がいずれも存在しない(すなわち、環員はすべて炭素原子である)場合、この環または環系は炭素環である。これらの環員の少なくとも1個が存在する場合には、この環または環系は複素環である。式1に関連する化合物はN−オキシド誘導体をも含むために、窒素原子環員はN−オキシドとして酸化されていてもよい。この定義は、3個以下の炭素環員がC(=O)およびC(=S)の形態であることを許容するが、S(=O)s(=NR23)fまたはSiR17R18の存在、ならびに、利用可能な炭素原子の数により制限を受ける。J環または環系は、任意により、炭素原子および窒素原子上で、R5から独立して選択される利用可能な結合点の数により制限される5個以下の置換基で置換されている。5個以下のR5置換基が、いずれかのC(=O)、C(=S)、S(=O)、S(=NR23)およびSiR17R18部分への追加である。R5置換基は任意であるため、ゼロ個の置換基が存在し得る。ケイ素原子環員上の置換基は、別々に、R17およびR18と定義される。
上記に既述のとおり、各Qは、とりわけ、独立して、5〜6員芳香族複素環または8〜11員芳香族複素環式二環系であって、各々は、任意により、炭素原子環員もしくは窒素原子環員上のR7aから独立して選択される2個以下の置換基で置換されており、および、各々は、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。この定義において、各芳香族複素環または環系は、典型的には、2個以下のO、2個以下のSおよび4個以下のNから独立して選択される4個以下のヘテロ原子を含有する。式1に関連する化合物はN−オキシド誘導体をも含むために、窒素原子環員は、N−オキシドとして酸化されていてもよい。R7a、R7およびR12は任意であるため、利用可能な結合点の数によって制限される0〜5個の置換基が存在し得る。
上記に既述のとおり、各Qは、とりわけ、独立して、3〜7員非芳香族炭素環、5員、6員あるいは7員非芳香族複素環または8〜11員非芳香族二環系であって、各々は、任意により、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18からなる群から選択される環員を含むと共に、環または環系の各々は、任意により、炭素原子環員もしくは窒素原子環員上のR7aから独立して選択される2個以下の置換基で置換されており、ならびに、各々は、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換される。この定義は、環員として、炭素原子に追加して、特にこれらに限定されないが、酸素、窒素および硫黄などの1個以上のヘテロ原子の包含を許容する。環ヘテロ原子の数はゼロであってもよく、実際には、定義によれば、炭素環においてはゼロでなければならない。少なくとも1個の環ヘテロ原子が存在する場合、環または環系は複素環である。定義において示されているとおり、環炭素原子の1個以上は、R7aから選択される2個以下の環置換基ならびにR7およびR12から選択される5個以下の置換基への追加である、C(=O)およびC(=S)の形態であり得る。硫黄原子環員は、未酸化であっても酸化であってもよく;酸化硫黄環原子は、S(=O)s(=NR23)fと記載され、S(=O)およびS(=NR23)部分は、R7aから選択される2個以下の環置換基ならびにR7およびR12から選択される5個以下の置換基への追加である。式1に関連する化合物はN−オキシド誘導体をも含むために、窒素原子環員は、N−オキシドとして酸化されていてもよい。ケイ素原子環員上の置換基は、別々に、R17およびR18と定義される。
注目すべきは、Qの定義の上記の部分のより具体的な記載であって、ここで、各Qは、とりわけ、3〜7員非芳香族炭素環、5員、6員もしくは7員非芳香族複素環または8〜11員芳香族複素環式二環系であって、環または環系の各々は、炭素原子、および、2個以下のO、2個以下のS、4個以下のNおよび2個以下のSi原子から独立して選択される4個以下のヘテロ原子から選択される環員を含有し、ここで、3個以下の炭素原子環員はC(=O)およびC(=S)から独立して選択され、硫黄原子環員はSおよびS(=O)s(=NR23)fから独立して選択され、ならびに、ケイ素原子環員はSiR17R18から独立して選択され、環または環系の各々は、任意により、炭素原子環員および窒素原子環員上のR7aから独立して選択される2個以下の置換基で置換され、ならびに、環または環系の各々は、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換される。
上記に既述のとおり、R5およびR7は、とりわけ、R5およびR7を結合する原子と一緒になって、炭素原子、および、任意により1個以下のO、1個以下のSおよび1個以下のNから選択される3個以下のヘテロ原子から選択される環員、ならびに、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18から選択される3個以下の環員を含有する任意により置換されている5〜7員環を形成している。この5〜7員環は、環員として、置換基R5およびR7が直接的に結合している2個の原子、ならびに、R5およびR7が間接的に結合していると考えることが可能であるJ、Z2およびQの介在(すなわち、他の結合)原子を含む。環の他の環員は、R5およびR7置換基により提供される。S(=O)s(=NR23)f環員に関するこの定義は、3個以下の酸化硫黄部分(例えば、S(=O)またはS(=O)2)を許容し;これは、1個以下のSヘテロ原子への追加であり、これは、この定義においては、S(=O)s(=NR23)fの定義は未酸化硫黄原子を許容しない(すなわち、sおよびfは同時にゼロであることはできない)ために、未酸化であるとみなされる。この定義において、O、S、S(=O)s(=NR23)f、NおよびSiR17R17から選択される環員は任意であり、これらの環員の総数はゼロであってもよい。これらの環員がいずれも存在しない(すなわち、環員はすべて炭素原子である)場合、環は炭素環である。これらの環員の少なくとも1個が存在する場合には、この環は複素環である。式1に関連する化合物はN−オキシド誘導体をも含むために、窒素原子環員はN−オキシドとして酸化されていてもよい。この定義は、3個以下の炭素環がC(=O)およびC(=S)の形態であることを許容するが、S(=O)s(=NR23)fまたはSiR17R18の存在、ならびに、利用可能な炭素原子の数により制限を受ける。任意の置換基が利用可能な結合点を有する炭素原子環員および窒素原子環員に結合していてもよい。
置換基中の炭素原子の総数は「Ci〜Cj」接頭辞によって示されており、ここで、iおよびjは1〜14の数である。例えば、C1〜C4アルキルスルホニルは、メチルスルホニルからブチルスルホニルを示し;C2アルコキシアルキルはCH3OCH2を示し;C3アルコキシアルキルは、例えば、CH3CH(OCH3)、CH3OCH2CH2またはCH3CH2OCH2を示し;およびC4アルコキシアルキルは、合計で4個の炭素原子を含有するアルコキシ基で置換されているアルキル基の種々の異性体を示し、例としては、CH3CH2CH2OCH2およびCH3CH2OCH2CH2が挙げられる。
「非置換」という用語は、環または環系などの群と関連して、この群は、式1の残りへのその1つ以上の結合以外の如何なる置換基も有さないことを意味する。「任意により置換されている」という用語は、環または環系(例えば、Gの5員複素環、または、R1a、R1b、R1cおよびR1dのフェニル、ナフタレニルあるいは5員もしくは6員複素環)などの群と関連して、任意の置換基の数またはアイデンティティを特定することなく、非置換であるか、または、非置換類似体の殺菌・殺カビ活性を消失させない少なくとも1個の非水素置換基を有する基を指す。「任意により置換されている」という用語は、置換基の数がゼロであることが可能であることを意味する。他に明記されていない限りにおいて、任意により置換されている基は、いずれかの利用可能な炭素原子または窒素原子上における水素原子の非水素置換基での置き換えにより受け入れられることが可能な限り多くの任意の置換基で置換されていてもよい。通例、任意の置換基の数(存在する場合)は、1〜3個の範囲である。
任意の置換基の数は、表記の限定により限定され得る。例えば、「炭素環員または窒素環員上のR7aから選択される2個以下の置換基で任意により置換されている」という句は、0、1または2個の置換基が存在することが可能である(潜在的な結合点の数が許容する限り)ことを意味する。同様に、「5個以下の置換基で任意により置換されている」という句は、利用可能な結合点の数が許容する限りは0、1、2、3、4または5個の置換基が存在することが可能であることを意味する。置換基の数について特定された範囲が(例えば、提示3においてxは0〜5の整数である)が、環上の置換基に利用可能な位置の数(例えば、提示3におけるJ−1上の(R5)xに対しては2つの位置が利用可能である)を超えている場合、この範囲の実際の上限値は利用可能な位置の数であると認識される。
化合物が、異なることが可能である前記置換基の数を示す添字を有する置換基で置換されている場合、前記置換基の数が1超であるときは、前記置換基は、定義されている置換基の群から独立して選択される。基(例えばJ)が水素であることが可能である置換基(例えば、R5)を含有する場合には、この置換基が水素とされる場合、これは前記基が非置換であることと等しいと認識されている。基上の位置が「置換されていない」または「非置換である」と言われる場合、いずれかの有効原子価を埋めるために水素原子が結合している。
Z3がラジカル−CR24=CR27−、−OCHR20および−CHR20O−から選択される場合、ラジカルの左端は、Qの残りに結合していると共に、ラジカルの右端はTA、TNまたはTPに結合している。
本開示における置換基の命名は、当業者への化学構造の正確な伝達を簡潔とする、認知されている用語法を利用する。簡潔性のために、部位識別文字は省略されている場合がある。
式1の化合物は、1つ以上の立体異性体として存在することが可能である。種々の立体異性体としては、エナンチオマー、ジアステレオマー、アストロプ異性体および幾何異性体が挙げられる。当業者は、1種の立体異性体は、他の立体異性体に対して濃縮されたときに、または、他の立体異性体から分離されたときにより活性であり得、および/または、有益な効果を発揮し得ることを認識するであろう。加えて、当業者は、前記立体異性体をどのように分離し、濃縮し、および/または選択的に調製するかを知っている。式1の化合物は、立体異性体の混合物、個別の立体異性体または光学的に活性な形態として存在し得る。例えば、Jが、3位で式1の残りに結合しているJ−29(提示3を参照のこと)であると共に、J−29が、H以外の1つのR
5置換基を5位で有している場合、式1は、R
5が結合している炭素原子にキラル中心を有する。2種のエナンチオマーが式1’および式1”として示されており、キラル中心がアスタリスク(*)で特定されている。
式1の化合物は、例えば、当量の式1’および式1”のエナンチオマーであるラセミ混合物を含む。加えて、式1の化合物は、式1のエナンチオマーがラセミ混合物と比して富化されている化合物を含む。例えば、式1’および式1”といった式1の化合物の実質的に純粋なエナンチオマーもまた含まれる。
鏡像異性体的に富化されている場合、一方のエナンチオマーは他方よりも多い量で存在しており、富化の程度は、(2x−1)・100%(式中、xは混合物中の主たるエナンチオマーのモル分率である)と定義される鏡像異性体過剰率(「ee」)の式により定義されることが可能である(例えば、20%のeeは、エナンチオマーの60:40比に相当する)。
好ましくは、式1の本発明の組成物は、より活性な異性体の、少なくとも50%鏡像異性体過剰率;より好ましくは少なくとも75%鏡像異性体過剰率;さらにより好ましくは少なくとも90%鏡像異性体過剰率;および最も好ましくは少なくとも94%鏡像異性体過剰率を有する。特に注目すべきは、より活性な異性体の鏡像異性体的に純粋な実施形態である。
式1の化合物は、追加的なキラル中心を含んでいることが可能である。例えば、A、R1a、R1b、R1c、R1d、G、J、Q、X1〜X9、Z1、Z2およびZ3などの置換基および他の分子成分は、これら自体がキラル中心を含有していてもよい。式1の化合物は、ラセミ混合物、ならびに、これらの追加のキラル中心で富化されたおよび実質的に純粋な立体構成を含む。
式1の化合物は、式1におけるアミド結合(例えば、C(W)−N)についての限定された回転により、1種以上の配座異性体として存在することが可能である。式1の化合物は、配座異性体の混合物を含む。加えて、式1の化合物は、一方の配座異性体が他方に対して富化されている化合物を含む。
当業者は、式1の化合物は、そのそれぞれの対応する互変異性の1種以上と平衡で存在することが可能であると認識する。他に明記されていない限りにおいて、一方の互変異性体の記載による化合物への言及は、すべての互変異性体を包含するとみなされるべきである。例えば、提示1、2、3および4に示されている不飽和環および環系のいくつかは、図示されているものとは異なる環員間の単一結合および二重結合の配置を有することが可能である。環原子の特定の配置に関するこのような結合の異なる配置は、異なる互変異性体に相当する。これらの不飽和環および環系について、図示されている特定の互変異性体は、示されている環原子の配置について可能であるすべての互変異性体の代表であるとみなされるべきである。
本発明の化合物は式1のN−オキシド誘導体を含む。窒素はオキシドへの酸化に利用可能な孤立電子対を必要とすることから、全ての窒素含有複素環がN−オキシドを形成し得ないことを当業者は認識し、N−オキシドを形成できるそれらの窒素含有複素環を当業者は認知するだろう。第三級アミンがN−オキシドを形成し得ることも当業者は認知するだろう。複素環および第三級アミンのN−オキシドの製造に関する合成法は当業者に周知であり、過酢酸およびm−クロロ過安息香酸(MCPBA)のようなペルオキシ酸、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシドのようなアルキルヒドロペルオキシド、過ホウ酸ナトリウム、ならびにジメチルジオキシランのようなジオキシランによる複素環および第三級アミンの酸化を含む。これらのN−オキシドの製造方法は文献に広く記載されており、再調査されている。例えば、T.L.Gilchrist著、Comprehensive Organic Synthesis、第7巻、第748〜750頁、S.V.Ley編、Pergamon Press;M.TislerおよびB.Stanovnik著、Comprehensive Heterocyclic Chemistry、第3巻、第18〜20頁、A.J.BoultonおよびA.McKillop編、Pergamon Press;M.R.GrimmettおよびB.R.T.Keene著、Advances in Heterocyclic Chemistry、第43巻、第149〜161頁、A.R.Katritzky編、Academic Press;M.TislerおよびB.Stanovnik著、Advances in Heterocyclic Chemistry、第9巻、第285〜291頁、A.R.KatritzkyおよびA.J.Boulton編、Academic Press;ならびにG.W.H.CheesemanおよびE.S.G.Werstiuk著、Advances in Heterocyclic Chemistry、第22巻、第390〜392頁、A.R.KatritzkyおよびA.J.Boulton編、Academic Pressを参照のこと。
環境中および生理的条件下において、化学化合物の塩はそれらの対応する非塩形態と平衡であるため、塩は、非塩形態の生物学的実用性を共有することを当業者は認識する。本混合物および組成物を形成する化合物が酸性または塩基性部分を含有する場合、広く多様な塩が形成される可能性があり、これらの塩は、菌類・カビ類植物病原体により引き起こされる植物病害を防除するための(すなわち、農学的に好適である)本混合物および組成物において有用である。化合物がアミン官能基などの塩基性部分を含有する場合、塩としては、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4−トルエンスルホン酸または吉草酸などの無機または有機酸との酸付加塩が挙げられる。化合物がカルボン酸またはフェノールなどの酸性部位を含有する場合、塩としては、ピリジン、トリエチルアミンもしくはアンモニア、またはアミド;ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムまたはバリウムの水素化物、水酸化物もしくは炭酸塩などの有機塩基または無機塩基と共に形成されたものも挙げられる。
式1から選択される化合物、幾何異性体および立体異性体、互変異性体、N−オキシド、ならびに、その塩は、典型的には2つ以上の形態で存在し、それ故、式1は、式1が表す化合物のすべての結晶性および非結晶性形態を含む。非結晶形態は、ワックスおよびガムなどの固形分である実施形態、ならびに、溶液および溶融物などの液体である実施形態を含む。結晶形態は、事実上単一の結晶タイプを表す実施形態、および、異形体の混合物(すなわち、異なる結晶性タイプ)を表す実施形態を含む。「異形体」という用語は、異なる結晶形態で結晶化することが可能である化学化合物の特定の結晶形態を指し、これらの形態は、結晶格子における分子の異なる配置および/または配座を有する。異形体は同一の化学組成を有することが可能であるが、これらはまた、格子に弱くまたは強固に結合することが可能である共結晶化水または他の分子の存在または不在により、組成が異なることが可能である。異形体は、結晶形状、密度、硬度、色、化学安定性、融点、吸湿性、懸垂性、溶解率および生物学的利用可能性などの化学的特性、物理的特性および生物学的特性が異なっていることが可能である。当業者は、式1によって表される化合物の異形体は、式1によって表される同一の化合物の他の異形体または異形体の混合物と相対的に、有益な効果を発揮することが可能である(例えば、有用な配合物の調製のための適合性、向上した生物学的性能)ことを認識するであろう。式1によって表される化合物の特定の異形体の調製および単離は、例えば、選択された溶剤および温度を用いる結晶化を含む当業者に公知の方法によって達成されることが可能である。
発明の概要に記載の本発明の実施形態は、以下に記載のものを含む。以下の実施形態において、式1は、幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含み、「式1の化合物」への言及は、実施形態においてさらに定義されていない限り、発明の概要において特定されている置換基の定義を含む。
実施形態1.式1の化合物であって、式中、Eは、E−1、E−2またはE−3である。
実施形態2.実施形態1の化合物であって、式中、EはE−1またはE−2である。
実施形態3.実施形態2の化合物であって、式中、EはE−1である。
実施形態4.実施形態2の化合物であって、式中、EはE−2である。
実施形態5.式1の化合物であって、式中、R6は、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルである。
実施形態6.実施形態5の化合物であって、式中、R6はメチルである。
実施形態7.式1の化合物であって、式中、AはCHR15である。
実施形態8.式1の化合物であって、式中、R15は、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−CHO、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC2〜C5アルコキシカルボニルである。
実施形態9.実施形態8の化合物であって、式中、R15は、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシまたはメトキシカルボニルである。
実施形態10.実施形態9の化合物であって、式中、R15はOHである。
実施形態11.実施形態9の化合物であって、式中、R15はHである。
実施形態12.式1の化合物であって、式中、AはNR16である。
実施形態13.式1の化合物であって、式中、R16は、H、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C4ハロアルキルカルボニルまたはC2〜C4アルコキシカルボニルである。
実施形態14.実施形態13の化合物であって、式中、R16は、H、メチル、メチルカルボニルまたはメトキシカルボニルである。
実施形態15.実施形態14の化合物であって、式中、R16はHである。
実施形態16.式1の化合物であって、式中、AはC(=O)である。
実施形態17.式1の化合物であって、式中、W1はOR30、SR31またはNR32R33である。
実施形態18.実施形態17の化合物であって、式中、W1はOR30である。
実施形態19.実施形態17の化合物であって、式中、W1はSR31である。
実施形態19a.実施形態17の化合物であって、式中、W1はNR32R33である。
実施形態20.式1の化合物であって、式中、R28は、H、ハロゲン、シアノまたはC1〜C4アルキルである。
実施形態21.実施形態20の化合物であって、式中、R28は、H、ハロゲンまたはシアノである。
実施形態22.実施形態21の化合物であって、式中、R28は、Cl、Fまたはシアノである。
実施形態23.式1または実施形態17の化合物であって、式中、各R30およびR31は、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C2〜C6アルコキシアルキルおよびC3〜C6シクロアルキルから独立して選択される。
実施形態24.実施形態23の化合物であって、式中、各R30およびR31は、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニルおよびC1〜C4ハロアルキルから独立して選択される。
実施形態25.実施形態24の化合物であって、式中、各R30およびR31は、C1〜C4アルキルから独立して選択される。
実施形態26.実施形態25の化合物であって、式中、各R30およびR31は、独立して、エチルまたはメチルである。
実施形態27.式1または実施形態17の化合物であって、式中、R32は、単独では(すなわち、R33とは一緒ではない)、H、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシである。
実施形態28.実施形態27の化合物であって、式中、R32は、単独では、H、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C3アルキルまたはC1〜C3アルコキシである。
実施形態29.実施形態28の化合物であって、式中、R32は、単独では、H、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2アルコキシである。
実施形態30.式1または実施形態17の化合物であって、式中、R33は、単独では(すなわち、R32と一緒ではない)、HまたはC1〜C6アルキルである。
実施形態31.実施形態30の化合物であって、式中、R33は、単独ではHまたはメチルである。
実施形態32.実施形態31の化合物であって、式中、R33は、単独ではHである。
実施形態32a.式1または実施形態1〜32のいずれか1つの化合物であって、式中、R32およびR33は単独とされる。
実施形態33.式1の化合物であって、式中、WはOである。
実施形態34.式1の化合物であって、式中、WはSである。
実施形態35.式1の化合物であって、式中、Xは、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7またはX8である。
実施形態36.実施形態35の化合物であって、式中、Xは、X1、X2またはX3である。
実施形態37.実施形態36の化合物であって、式中、Xは、X1またはX2である。
実施形態38.実施形態37の化合物であって、式中、XはX1である。
実施形態39.式1または実施形態35〜38のいずれか1つの化合物であって、式中、Xを含む環は飽和である。
実施形態40.式1の化合物であって、式中、Z1は、直接結合、CHR20またはNR21である。
実施形態40a.実施形態40の化合物であって、式中、Z1は、直接結合またはCHR20である。
実施形態41.実施形態40aの化合物であって、式中、Z1は直接結合である。
実施形態42.式1または実施形態40の化合物であって、式中、各R21は、独立して、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3アルコキシカルボニルである。
実施形態42a.実施形態42の化合物であって、式中、各R21は、独立して、Hまたはメチルである。
実施形態43.式1の化合物であって、式中、Z5、Z6、Z7およびZ8は、独立して、各々直接結合である。
実施形態44.式1の化合物であって、式中、
各R2は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルケニル、C1〜C4ハロアルキルあるいはC1〜C4アルコキシであるか;または
2個のR2基は、一緒になってC1〜C3アルキレンまたはC2〜C3アルケニレンとされて橋架け二環系を形成しているか;または
二重結合によって結合している隣接する環炭素原子に結合している2個のR2基は、一緒になって、任意により、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4アルコキシおよびC1〜C4ハロアルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されている−CH=CH−CH=CH−とされる。
実施形態45.実施形態44の化合物であって、式中、各R2は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキルまたはC1〜C2アルコキシである。
実施形態46.実施形態45の化合物であって、式中、各R2は、独立して、シアノ、ヒドロキシ、メチルまたはメトキシである。
実施形態47.実施形態46の化合物であって、式中、各R2はメチルである。
実施形態48.式1の化合物であって、式中、nは0または1である。
実施形態49.実施形態48の化合物であって、式中、nは0である。
実施形態50.式1の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環であるか;またはシアノ、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C2〜C8ハロアルキニル、C2〜C8ハロアルキルチオアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8ハロアルコキシアルキル、C3〜C8アルコキシカルボニルアルキル、C3〜C8ハロアルコキシカルボニルアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルオキシ、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8ハロアルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、C1〜C8アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C2〜C8アルキルカルボニルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
実施形態51.実施形態50の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環以外である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、シアノ、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C2〜C8ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8ハロアルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、C1〜C8アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C2〜C8アルキルカルボニルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
実施形態52.実施形態51の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環以外である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
実施形態53.実施形態52の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環以外である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
実施形態54.実施形態50の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環以外である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、C2〜C5アルキル、C2〜C5アルケニル、C2〜C5ハロアルキル、C2〜C5ハロアルケニル、C2〜C5ハロアルキルチオアルキル、C2〜C5アルコキシアルキル、C2〜C5ハロアルコキシアルキル、C2〜C5アルキルチオアルキル、C2〜C5アルキルアミノアルキル、C2〜C5アルキルカルボニルオキシ、C2〜C5ハロアルキルカルボニルオキシ、C2〜C5アルコキシ、C2〜C5ハロアルコキシ、C2〜C5アルキルチオ、C2〜C5アルキルアミノまたはC2〜C5アルキルカルボニルアミノである。
実施形態55.実施形態54の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環以外である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、C3〜C5アルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C5ハロアルキル、C3〜C5ハロアルケニル、C2〜C4ハロアルキルチオアルキル、C2〜C4アルコキシアルキル、C2〜C4ハロアルコキシアルキル、C2〜C4アルキルチオアルキル、C2〜C4アルキルアミノアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルオキシ、C2〜C3ハロアルキルカルボニルオキシ、C2〜C4アルコキシ、C2〜C4ハロアルコキシ、C2〜C4アルキルチオ、C2〜C4アルキルアミノまたはC2〜C3アルキルカルボニルアミノである。
実施形態56.実施形態55の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環以外である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、C3〜C5ハロアルキル、C3〜C5ハロアルケニル、C3〜C5ハロアルキルチオアルキル、C3〜C5ハロアルコキシアルキル、C2〜C3ハロアルキルカルボニルオキシまたはC2〜C4ハロアルコキシである。
実施形態57.実施形態56の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環以外である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、C4ハロアルキル、C4ハロアルケニル、C3ハロアルコキシアルキルまたはC3ハロアルコキシである。
実施形態58.式1または実施形態50の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環である場合、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環は、任意により、3個以下の独立して選択された置換基で置換されている。
実施形態59.式1または実施形態58の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環である場合、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環は、任意により、2個以下の独立して選択された置換基で置換されている。
実施形態60.式1または実施形態58または59の化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環である場合、フェニル、ナフタレニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環上の任意の置換基は、炭素環員上のR4aおよび窒素環員上のR4bから独立して選択され;
各R4aは、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C4アルコキシアルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6アルキルカルボニルチオ、C2〜C6アルキルアミノカルボニル、C3〜C8ジアルキルアミノカルボニルまたはC3〜C6トリアルキルシリルであり;ならびに
各R4bは、独立して、C1〜C6アルキル、C3〜C6アルケニル、C3〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキルまたはC2〜C4アルコキシアルキルである。
実施形態61.式1または実施形態1〜60のいずれか1つの化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、任意により置換されているナフタレニル以外である。
実施形態62.実施形態60の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、C2〜C3アルキニル、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3ハロアルケニル、C2〜C3
ハロアルキニル、ハロシクロプロピル、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2ハロアルコキシ、C1〜C2アルキルチオ、C1〜C2ハロアルキルチオ、C2〜C3アルコキシアルキル、C2〜C3アルキルカルボニル、C2〜C3アルコキシカルボニル、C2〜C3アルキルアミノカルボニルまたはC3〜C4ジアルキルアミノカルボニルである。
実施形態63.実施形態62の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、C2〜C3アルキニル、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3ハロアルケニル、C2〜C3ハロアルキニル、ハロシクロプロピル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態64.実施形態63の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、ハロゲン、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態65.実施形態64の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、ハロゲン、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキルまたはC1〜C2アルコキシである。
実施形態66.実施形態65の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、Cl、Br、I、C1〜C2アルキル、トリフルオロメチルまたはメトキシである。
実施形態67.実施形態66の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、Cl、Br、C1〜C2アルキルまたはトリフルオロメチルである。
実施形態68.実施形態60の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C3アルキル、C3アルケニル(例えば、アリル)、C3アルキニル(例えば、プロパルギル)、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C3ハロアルケニル、C3ハロアルキニル、ハロシクロプロピルまたはC2〜C3アルコキシアルキルである。
実施形態69.実施形態68の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C3アルキル、C3アルケニル、C3アルキニル、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C3ハロアルケニルまたはハロシクロプロピルである。
実施形態70.実施形態69の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルである。
実施形態71.実施形態70の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルまたはトリフルオロメチルである。
実施形態72.実施形態71の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルである。
実施形態72a.式1または実施形態1〜72のいずれか1つの化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員または6員芳香族複素環である。
実施形態73.実施形態60〜72aのいずれか1つの化合物であって、式中、独立して、R1a、R1b、R1cおよびR1dが、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳
香族複素環である場合、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、提示1中のU−1〜U−50から選択される。
式中、
R
4が炭素環員に結合している場合、前記R
4はR
4aから選択されると共に、R
4が、窒素環員(例えば、U−4、U−11、U−12、U−13、U−14、U−15、U−24、U−25、U−26、U−31またはU−35)に結合している場合、前記R
4は、R
4bから選択され;および、kは、0、1または2である。
実施形態74.実施形態73の化合物であって、式中、kは、1〜2の整数である。
実施形態75.実施形態73の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、U−1〜U−5、U−8、U−11、U−13、U−15、U−20〜U−28、U−31、U−36〜U−39およびU−50から選択される。
実施形態76.実施形態75の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、U−1〜U−3、U−5、U−8、U−11、U−13、U−20、U−22、U−23、U−25〜U−28、U−36〜U−39およびU−50から選択される。
実施形態77.実施形態76の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、U−1〜U−3、U−11、U−13、U−20、U−22、U−23、U−36〜U−39およびU−50から選択される。
実施形態78.実施形態77の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立して、U−1、U−20およびU−50から選択される。
実施形態79.実施形態78の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立してU−1である。
実施形態80.実施形態78の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立してU−20である。
実施形態81.実施形態78の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、独立してU−50である。
実施形態82.実施形態79の化合物であって、式中、kは1であると共に、R4はU−1の3位または5位に結合している。
実施形態83.実施形態79の化合物であって、式中、kは2であると共に、1つのR4は3位に結合しており、および、他のR4はU−1の5位に結合している。
実施形態84.実施形態80の化合物であって、式中、kは1であると共に、R4はU−20の3位または5位に結合している。
実施形態85.実施形態80の化合物であって、式中、kは2であると共に、1つのR4は3位に結合しており、および、他のR4はU−20の5位に結合している。
実施形態86.実施形態81の化合物であって、式中、kは1であると共に、R4はU−50の2位または3位に結合している。
実施形態87.実施形態81の化合物であって、式中、kは2であると共に、1つのR4は2位に結合しており、および、他のR4はU−50の5位に結合している。
実施形態88.式1の化合物であって、式中、Gは、任意により、炭素環員上のR3および窒素環員上のR11から選択される2個以下の置換基で置換されている5員複素環であり;
各R3は、独立して、ハロゲン、C1〜C3アルキルまたはC1〜C3ハロアルキルであり;ならびに
各R11は、独立してC1〜C3アルキルである。
実施形態89.実施形態88の化合物であって、式中、Gは、提示2中のG−1〜G−59から選択される。
式中、左側に飛び出している結合はXに結合していると共に、右側に飛び出している結合は式1中のZ1に結合しており;各R3aは、HおよびR3から独立して選択され;およびR11aは、HおよびR11から選択され;
実施形態90.実施形態89の化合物であって、式中、Gは、G−1〜G−3、G−7、G−8、G−10、G−11、G−14、G−15、G−23、G−24、G−26〜G−28、G−30、G−36〜G−38およびG−49〜G−55から選択される。
実施形態91.実施形態90の化合物であって、式中、Gは、G−1、G−2、G−7、G−8、G−14、G−15、G−23、G−24、G−26、G−27、G−36、G−37、G−38、G−49、G−50およびG−55から選択される。
実施形態92.実施形態91の化合物であって、式中、Gは、G−1、G−2、G−15、G−26、G−27、G−36、G−37およびG−38から選択される。
実施形態93.実施形態92の化合物であって、式中、Gは、G−1、G−2、G−15、G−26およびG−36から選択される。
実施形態94.実施形態93の化合物であって、式中、GはG−1である。
実施形態95.実施形態93の化合物であって、式中、GはG−2である。
実施形態96.実施形態93の化合物であって、式中、GはG−15である。
実施形態97.実施形態93の化合物であって、式中、GはG−26である。
実施形態98.実施形態93の化合物であって、式中、GはG−36である。
実施形態99.実施形態88〜98のいずれか1つの化合物であって、式中、各R3は、独立して、ハロゲン、C1〜C3アルキルまたはC1〜C3ハロアルキルである。
実施形態100.実施形態99の化合物であって、式中、各R3は、独立して、ハロゲンまたはメチルである。
実施形態101.実施形態89〜100のいずれか1つの化合物であって、式中、各R3aはHであると共に、R11aはHまたはメチルである。
実施形態102.式1または実施形態88〜98のいずれか1つの化合物であって、式中、Gは非置換である。
実施形態103.式1の化合物であって、式中、Jは、提示3中のJ−1〜J−82から選択される。
式中、左に飛び出して示されている結合は、式1中のZ1およびJ環中の利用可能な炭素原子環員または窒素原子環員に結合しており;ならびに、xは0〜5の整数である。
実施形態104.実施形態103の化合物であって、式中、Jは、提示A中のJ−29−1〜J−29−60から選択される環である。
実施形態105.実施形態103の化合物であって、式中、Jは、J−1、J−2、J−3、J−4、J−5、J−7、J−8、J−9、J−10、J−11、J−12、J−14、J−15、J−16、J−20、J−24、J−25、J−26、J−29、J−30、J−37、J−38、J−45およびJ−69から選択される。
実施形態106.実施形態105の化合物であって、式中、Jは、J−4、J−5、J−8、J−11、J−15、J−16、J−20、J−29、J−30、J−37、J−38およびJ−69から選択される。
実施形態107.実施形態106の化合物であって、式中、Jは、J−4、J−5、J−11、J−20、J−29、J−37、J−38およびJ−69から選択される。
実施形態108.実施形態107の化合物であって、式中、JはJ−11である。
実施形態109.実施形態107の化合物であって、式中、JはJ−29である。
実施形態110.実施形態107の化合物であって、式中、JはJ−69である。
実施形態111.実施形態103〜110のいずれか1つの化合物であって、式中、xは0〜3の整数である。
実施形態111a.実施形態111のいずれか1つの化合物であって、式中、xは0〜2の整数である。
実施形態112.実施形態111aの化合物であって、式中、xは1または2である。
実施形態113.実施形態112の化合物であって、式中、xは1である。
実施形態114.実施形態108の化合物であって、式中、J−11の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−11の5位はR5から選択されるH以外の置換基で置換されている。
実施形態115.実施形態108の化合物であって、式中、J−11の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−11の5位は−Z2Qで置換されている。
実施形態116.実施形態109の化合物であって、式中、J−29の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−29の5位はR5から選択されるH以外の置換基で置換されている。
実施形態117.実施形態109の化合物であって、式中、J−29の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−29の5位は−Z2Qで置換されている。
実施形態118.式1の化合物であって、式中、各R5は、単独では(すなわち、R7と一緒ではない)、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C4〜C10シクロアルコキシアルキル、C3〜C8アルコキシアルコキシアルキル、C2〜C6アルキルチオアルキル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C3〜C8ハロシクロアルコキシ、C4〜C10シクロアルキルアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6ハロアルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C8シクロアルキルカルボニルオキシ、C3〜C6アルキルカルボニルアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26または−Z2Qである。
実施形態119.実施形態118の化合物であって、式中、各R5は、単独では、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26または−Z2Qである。
実施形態120.実施形態119の化合物であって、式中、各R5は、単独では、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、−NR25R26または−Z2Qである。
実施形態120a.実施形態120の化合物であって、式中、各R5は、単独では、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシまたは−Z2Qである。
実施形態120b.実施形態120aの化合物であって、式中、各R5は、単独では、独立して、H、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシまたは−Z2Qである。
実施形態121.実施形態120bの化合物であって、式中、各R5は、単独では、独立して−Z2Qである。
実施形態121a.式1または実施形態1〜121のいずれか1つの化合物であって、式中、各R5は単独である。
実施形態122.式1の化合物であって、式中、R5の一例は−Z2Qであって、R5の他の例は、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキルおよびC1〜C4アルキルカルボニルから独立して選択される。
実施形態123.実施形態122の化合物であって、式中、R5の一例は−Z2Qであると共に、R5の他の例はH、シアノおよびC1〜C3アルキルから独立して選択される。
実施形態124.実施形態123の化合物であって、式中、R5の唯一の例は、−Z2Qである。
実施形態125.式1の化合物であって、式中、各R26は、独立して、C1〜C3アルキルまたは−Z4Qである。
実施形態126.式1または実施形態125の化合物であって、式中、各Z4は、独立してC(=O)またはS(O)2である。
実施形態127.実施形態126の化合物であって、式中、各Z4はC(=O)である。
実施形態128.式1の化合物であって、式中、各Z2は、独立して、直接結合、O、C(=O)、S(O)2、CHR20またはNR21である。
実施形態128a.実施形態128の化合物であって、式中、各Z2は、独立して直接結合またはNR21である。
実施形態128b.実施形態128aの化合物であって、式中、各Z2は直接結合である。
実施形態129.式1の化合物であって、式中、各Qは、独立して、フェニル、ベンジル、ナフタレニル、5〜6員芳香族複素環あるいは8〜11員芳香族複素環式二環系であって、各々は、任意により、炭素原子環員もしくは窒素原子環員上のR7aから独立して選択される1個以下の置換基で置換されていると共に、各々は、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されているか;または
3〜7員非芳香族炭素環、5員、6員あるいは7員非芳香族複素環または8〜11員非芳香族二環系であって、各々は、任意により、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18からなる群から選択される環員を含むと共に、環または環系の各々は、任意により、炭素原子環員もしくは窒素原子環員上のR7aから独立して選択される1個以下の置換基であると共に、各々は、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。
実施形態130.実施形態129の化合物であって、式中、各Qは、独立して、フェニル、ベンジル、ナフタレニル、5〜6員芳香族複素環あるいは8〜11員芳香族複素環式二環系であって、各々は、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換され;または
3〜7員非芳香族炭素環、5員、6員あるいは7員非芳香族複素環または8〜11員非芳香族二環系であって、各々は、任意により、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18からなる群から選択される環員を含むと共に、環または環系の各々は、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。
実施形態131.式1または実施形態129または130の化合物であって、式中、各Qは、提示4中のQ−1〜Q−106から独立して選択される。
式中、pは0〜5の整数であると共に、qは0〜2の整数である。
実施形態132.実施形態131の化合物であって、式中、pは0〜3の整数である。
実施形態132a.実施形態131の化合物であって、式中、qは0〜1の整数である。
実施形態133.実施形態131の化合物であって、式中、各Qは、Q−1、Q−20、Q−32〜Q−34、Q−45〜Q−47、Q−60〜Q−73、Q−76〜Q−79、Q−84〜Q−94およびQ−98〜Q−106から独立して選択される。
実施形態134.実施形態133の化合物であって、式中、各Qは、Q−1、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−73、Q−76、Q−78、Q−79、Q−84、Q−85、Q−98、Q−99、Q−100およびQ−101〜Q−106から独立して選択される。
実施形態135.実施形態134の化合物であって、式中、各Qは、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−84およびQ−85から独立して選択される。
実施形態136.実施形態135の化合物であって、式中、各Qは、Q−45、Q−63、Q−65、Q−70、Q−71、Q−72、Q−84およびQ−85から独立して選択される。
実施形態137.実施形態136の化合物であって、式中、各Qは、Q−45、Q−63、Q−65またはQ−70、Q−71、Q−72およびQ−84から独立して選択される。
実施形態138.式1または実施形態129〜137のいずれか1つの化合物であって、式中、各R7は、単独では(すなわち、R5と一緒ではない)、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態138a.実施形態138の化合物であって、式中、各R7は、単独では、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C2C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態138b.実施形態138aの化合物であって、式中、各R7は、単独では、独立して、F、Cl、Br、シアノ、ヒドロキシ、メチルまたはメトキシである。
実施形態138c.式1または実施形態1〜138bのいずれか1つの化合物であって、式中、各R7は単独とされる。
実施形態139.式1の化合物であって、式中、R5およびR7が、R5およびR7を結合する原子と一緒になって任意により置換されている環を形成している場合、この環は、炭素原子および任意により1個以下のO、1個以下のSおよび1個以下のNから選択される3個以下のヘテロ原子から選択される環員、ならびに、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18から選択される2個以下の環員を含有する5〜7員環である。
実施形態140.実施形態139の化合物であって、式中、R5およびR7が、R5およびR7を結合する原子と一緒になって、炭素原子および任意により1個以下のO、1個以下のSおよび1個以下のNから選択される3個以下のヘテロ原子から選択される環員、ならびに、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18から選択される2個以下の環員を含有する、任意により置換されている5〜7員環を形成している場合、この環は、R8から選択される置換基で任意により置換されており;
各R8は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C4アルコキシアルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6アルキルカルボニルチオ、C2〜C6アルキルアミノカルボニル、C3〜C8ジアルキルアミノカルボニルまたはC3〜C6トリアルキルシリルである。
実施形態141.実施形態140の化合物であって、式中、環は、R5およびR7を結合する原子以外の環員上で、R8から選択される4個以下の置換基で任意により置換されている。
実施形態142.実施形態141の化合物であって、式中、環は、R5およびR7を結合する原子以外の環員上で、R8から選択される2個以下の置換基で任意により置換されている。
実施形態143.実施形態140〜142のいずれか1つの化合物であって、式中、各R8は、独立して、C1〜C3アルキルである。
実施形態144.式1の化合物であって、式中、各R7aは、独立して、−Z3TAである。
実施形態145.式1または実施形態144の化合物であって、式中、各TAは、独立して、フェニル、フェニルエチニルまたは5〜6員芳香族複素環であって、各々は、任意により、炭素原子環員上のR29から独立して選択される3個以下の置換基で置換されていると共に、各々は、任意により、窒素原子環員上のR22から独立して選択される1個以下の置換基で置換されている。
実施形態146.実施形態145の化合物であって、式中、各TAは、独立して、フェニルまたは5〜6員芳香族複素環であって、各々は、任意により、炭素原子環員上のR29から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていると共に、各々は、任意により、窒素原子環員上のR22から独立して選択される1個以下の置換基で置換されている。
実施形態147.実施形態146の化合物であって、式中、各TAはフェニルである。
実施形態148.実施形態146の化合物であって、式中、各TAは、独立して、5員もしくは6員芳香族複素環である。
実施形態149.式1の化合物であって、式中、各R7aは、独立して、−Z3TNである。
実施形態150.式1の化合物であって、式中、R7aは、独立して−Z3TPである。
実施形態151.式1または実施形態144〜150のいずれか1つの化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、C(=O)、C(=S)、S(O)m、CHR20、CHR20−CHR20、CR24=CR27またはOCHR20である。
実施形態152.実施形態151の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、S(O)m、CHR20、CHR20−CHR20、CR24=CR27またはOCHR20である。
実施形態153.実施形態152の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、S(O)m、CHR20、CHR20−CHR20またはCR24=CR27である。
実施形態154.実施形態153の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、CHR20またはCHR20−CHR20である。
実施形態155.実施形態154の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合またはOである。
実施形態156.実施形態155の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合である。
実施形態157.実施形態155の化合物であって、式中、各Z3は、独立してOである。
実施形態158.式1の化合物であって、式中、提示5において、各TAは、TA−1〜TA−49から独立して選択され、各TNは、TN−1〜TN−32から独立して選択され、および、各TPは、TP−1〜TP−35から独立して選択される。
式中、左に飛び出して示されている結合は式1中のZ3に結合しており;および、rは、0、1、2、3、4または5である。
実施形態159.実施形態158の化合物であって、式中、rは、0、1、2または3である。
実施形態160.実施形態158の化合物であって、式中、各TAは、TA−1〜TA
−18、TA−23〜TA−38およびTA−49から独立して選択され、TNは、TN−1、TN−2、TN−5、TN−6、TN−9〜TN−16およびTN−29から選択され、または、TPは、TP−1〜TP−6、TP−34およびTP−35から選択される。
実施形態161.実施形態160の化合物であって、式中、各TAは、独立して、TA−1〜TA−18、TA−23〜TA−38およびTA−49から選択され、または、TNは、TN−1、TN−2、TN−5、TN−6、TN−9〜TN−16およびTN−29から選択される。
実施形態162.実施形態161の化合物であって、式中、各TAは、TA−18およびTA−49から独立して選択される。
実施形態163.実施形態162の化合物であって、式中、各TAは、独立して、TA−18である。
実施形態164.実施形態162の化合物であって、式中、TAは、TA−49である。
実施形態165.式1の化合物であって、式中、各R29は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−C(=O)OH、−C(=O)NH2、−SO2NH2、−SH、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C8アルキルカルボニル、C2〜C8アルコキシカルボニル、C4〜C10シクロアルコキシカルボニル、C5〜C12シクロアルキルアルコキシカルボニル、C2〜C8アルキルアミノカルボニル、C3〜C10ジアルキルアミノカルボニル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C6〜C14シクロアルキルシクロアルキル、C4〜C10ハロシクロアルキルアルキル、C5〜C12アルキルシクロアルキルアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C4〜C10シクロアルコキシアルキル、C3〜C10アルコキシアルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C2〜C8ハロアルキルアミノアルキル、C4〜C10シクロアルキルアミノアルキル、C4〜C10シクロアルキルカルボニル、C4〜C10シクロアルキルアミノカルボニル、C2〜C7シアノアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C4〜C10シクロアルケニルアルキル、C2〜C8ハロアルコキシアルキル、C2〜C8アルコキシハロアルキル、C3〜C10アルコキシアルキルカルボニル、C3〜C10アルコキシカルボニルアルキル、C3〜C10アルコキシ(アルキル)アミノカルボニル、C2〜C8アルキルアミジノ、C3〜C10ジアルキルアミジノ、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C1〜C6アルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルアミノスルホニル、C2〜C8ジアルキルアミノスルホニル、C3〜C10トリアルキルシリル、C2〜C8アルコキシアルコキシ、C1〜C6アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C2〜C8アルキルカルボニルアミノ、C1〜C6アルキルスルホニルアミノまたはC1〜C6ハロアルキルアミノである。
実施形態166.実施形態165の化合物であって、式中、各R29は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C8アルキルカルボニル、C2〜C8
アルコキシカルボニル、C3〜C8シクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C6〜C14シクロアルキルシクロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C2〜C7シアノアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C2〜C8ハロアルコキシアルキル、C3〜C10アルコキシアルキルカルボニル、C3〜C10アルコキシカルボニルアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C1〜C6アルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルアミノまたはC2〜C8ジアルキルアミノである。
実施形態167.実施形態166の化合物であって、式中、各R29は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態167a.実施形態167の化合物であって、式中、各R29は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態167b.実施形態167aの化合物であって、式中、各R29は、独立して、ハロゲン、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキルまたはC1〜C2アルコキシである。
実施形態168.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、Gが2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、AがCHR15であり、および、Jが、4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合、Z1は、O、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である。
実施形態169.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に、4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、およびJが、4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合、Z1は、O、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である。
実施形態170.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、AがCHR15であり、Z1が直接結合であり、Jが、イソオキサゾール環の3位または5位で式1の残りに結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合。
実施形態171.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、AがCHR15であり、Z1が直接結合であり、Jが、イソオキサゾール環の3位で式1の残りに結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合。
実施形態172.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、Z1が直接結合であり、および、Jが、イソオキサゾール環の3位で式1の残りに結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合。
実施形態173.式1の化合物であって、式中、EがE−2であり、XがX2であると共にXを含有する環が飽和であり、AがCHR15であり、Gが任意により置換されている5員芳香族複素環であり、Z1が直接結合であり、Jが、フェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環またはナフタレニルまたは8〜11員芳香族複素環式二環系であり、および、J環または環系がH以外である少なくとも1個のR5で置換されている場合。
実施形態174.式1の化合物であって、式中、EがE−2であり、XがX2であると共にXを含有する環が飽和であり、AがCHR15であり、Gが任意により置換されている5員芳香族複素環であり、Z1が直接結合であり、Jが、フェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環またはナフタレニルまたは8〜11員芳香族複素環式二環系であり、および、J環または環系が、Z2Qである少なくとも1個のR5で置換されている場合。
実施形態175.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、XがX1であると共にXを含有する環が飽和であり、AがNHであり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、Jが、2位で式1の残りに結合している任意により置換されているイミダゾール環であり、および、Z1が、O、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である場合。
実施形態176.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、XがX1であると共にXを含有する環が飽和であり、AがNR16であり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、Jが、2位で式1の残りに結合している任意により置換されているイミダゾール環であり、および、Z1が、O、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である場合。
実施形態177.式1の化合物であって、式中、EがE−2またはE−3であり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環である場合、Jは、任意により置換されているイミダゾリル以外である。
実施形態178.式1または実施形態1〜177のいずれか1つの化合物であって、式中、化合物の総分子量は850以下である。
実施形態179.実施形態17の化合物であって、式中、化合物の総分子量は700以下である。
本発明の実施形態はまた以下をも含む。
実施形態C1.式1の化合物であって、式中、Eは、E−1、E−2またはE−3である。
実施形態C2.実施形態C1の化合物であって、式中、Eは、E−1またはE−2である。
実施形態C3.実施形態C2の化合物であって、式中、EはE−1である。
実施形態C4.式1の化合物であって、式中、EはE−4であると共に、R6は、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルである。
実施形態C4a.式1の化合物であって、式中、R6は、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルである。
実施形態C5.実施形態C4aの化合物であって、式中、R6はメチルである。
実施形態C6.式1の化合物であって、式中、AはCHR15である。
実施形態C7.式1の化合物であって、式中、R15は、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−CHO、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキルまたはC2〜C5アルコキシカルボニルである。
実施形態C8.実施形態C7の化合物であって、式中、R15は、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、メチルまたはメトキシカルボニルである。
実施形態C9.実施形態C8の化合物であって、式中、R15はHである。
実施形態C10.式1の化合物であって、式中、AはNR16である。
実施形態C11.式1の化合物であって、式中、R16は、H、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C4ハロアルキルカルボニルまたはC2〜C4アルコキシカルボニルである。
実施形態C12.実施形態C11の化合物であって、式中、R16は、H、メチル、メチルカルボニルまたはメトキシカルボニルである。
実施形態C13.実施形態C12の化合物であって、式中、R16はHである。
実施形態C14.式1の化合物であって、式中、Aは、CH2またはNHである。
実施形態C14a.式1の化合物であって、式中、AはCH2である。
実施形態C15.式1の化合物であって、式中、W1は、H、CN、ハロゲン、C1〜C4アルキル、OR30、SR31またはNR32R33である。
実施形態C16.実施形態C15の化合物であって、式中、W1は、H、CN、ハロゲン、OR30、SR31またはNR32R33である。
実施形態C17.実施形態C16の化合物であって、式中、W1は、シアノ、ハロゲンまたはOR30である。
実施形態C18.実施形態C17の化合物であって、式中、W1は、シアノ、Cl、FまたはOR30である。
実施形態C19.式1の化合物であって、式中、各R30およびR31は、独立して、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C2〜C6アルコキシアルキルおよびC3〜C6シクロアルキルから選択される。
実施形態C19a.式1の化合物であって、式中、R32は、H、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルキルから選択される。
実施形態C19b.式1の化合物であって、式中、R33は、H、C1〜C6アルキルから選択される。
実施形態C20.実施形態C19の化合物であって、各R30およびR31は、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニルおよびC1〜C4ハロアルキルから選択される。
実施形態C21.実施形態C20の化合物であって、各R30およびR31は、独立してC1〜C4アルキルである。
実施形態C20.実施形態C19の化合物であって、各R32およびR33は、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニルおよびC1〜C4ハロアルキルから選択される。
実施形態C22.式1の化合物であって、式中、WはOである。
実施形態C23.式1の化合物であって、式中、WはSである。
実施形態24.式1の化合物であって、式中、Xは、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7およびX8から選択される。
実施形態C25.実施形態C24の化合物であって、式中、Xは、X1、X2またはX3である。
実施形態C26.実施形態C25の化合物であって、式中、Xは、X1またはX2である。
実施形態C27.実施形態C26の化合物であって、式中、XはX1である。
実施形態C28.式1の化合物であって、式中、Xを含む環は飽和である。
実施形態C29.式1の化合物であって、式中、Z1は、直接結合、CHR20またはNR21である。
実施形態C30.実施形態C29の化合物であって、式中、Z1は直接結合である。
実施形態C31.式1の化合物であって、式中、R21がH、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3アルコキシカルボニルである場合。
実施形態C32.式1の化合物であって、式中、Z5、Z6、Z7およびZ8は、各々、直接結合である。
実施形態C33.式1の化合物であって、式中、
各R2は、独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルケニル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4アルコキシ、ハロゲン、シアノあるいはヒドロキシであるか;または
2個のR2基は、一緒になってC1〜C3アルキレンあるいはC2〜C3アルケニレンとされて橋架け二環系を形成しているか;または
二重結合によって結合している隣接する環炭素原子に結合している2個のR2基は、一緒になって、任意により、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノおよびニトロから選択される3個以下の置換基で−CH=CH−CH=CH−とされる。
実施形態C34.実施形態C33の化合物であって、式中、各R2は、独立して、C1〜C4アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシ、ハロゲン、シアノまたはヒドロキシである。
実施形態C35.実施形態C34の化合物であって、式中、各R2は、独立して、メチル、メトキシ、シアノまたはヒドロキシである。
実施形態36.実施形態C35の化合物であって、式中、各R2は、独立して、メチルである。
実施形態C37.式1の化合物であって、式中、nは0または1である。
実施形態C38.実施形態C37の化合物であって、式中、nは0である。
実施形態C39.実施形態C38の化合物であって、式中、nは1である。
実施形態C40.式1の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、各々、シアノ、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C2〜C8ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8ハロアルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、C1〜C8アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノまたはC2〜C8アルキルカルボニルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
実施形態C41.実施形態C40の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
実施形態C42.実施形態C41の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
実施形態C43.式1の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、任意により置換されているフェニル、ナフタレニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環である。
実施形態C44.実施形態C43の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、任意により置換されているフェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環である。
実施形態C45.実施形態C44の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、炭素環員上のR4aおよび窒素環員上のR4bから独立して選択される3個以下の置換基で任意により置換されているフェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であり;
各R4aは、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C4アルコキシアルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6アルキルカルボニルチオ、C2〜C6アルキルアミノカルボニル、C3〜C8ジアルキルアミノカルボニルまたはC3〜C6トリアルキルシリルであり;ならびに
各R4bは、独立して、C1〜C6アルキル、C3〜C6アルケニル、C3〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキルまたはC2〜C4アルコキシアルキルである。
実施形態C46.実施形態C45の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、炭素環員上のR4aおよび窒素環員上のR4bから独立して選択される2個以下の置換基で任意により置換されているフェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環である。
実施形態C47.化合物実施形態C45であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、提示1中のU−1〜U−50から選択される。
式中、
R4が炭素環員に結合している場合、前記R4はR4aから選択されると共に、R4が窒素環員(例えば、U−4、U−14、U−15、U−24、U−25、U−26、U−31またはU−35〜U−15、U−24〜U−26、U−31またはU−35)に結合している場合、前記R4はR4bから選択され;および、kは、0、1または2である。
実施形態C48.実施形態C47の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、U−1〜U−5、U−8、U−11、U−13、U−15、U−20〜U−28、U−31、U−36〜U−39およびU−50から選択される。
実施形態C49.実施形態C48の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、U−1〜U−3、U−5、U−8、U−11、U−13、U−20、U−
22、U−23、U−25〜U−28、U−36〜U−39およびU−50から選択される。
実施形態C50.実施形態C49の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、U−1〜U−3、U−11、U−13、U−20、U−22、U−23、U−36〜U−39およびU−50から選択される。
実施形態C51.実施形態C50の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、U−1、U−20およびU−50から選択される。
実施形態52.実施形態C51の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dはU−1である。
実施形態C53.実施形態C52の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dはU−20である。
実施形態C54.実施形態53の化合物であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dはU−50である。
実施形態C55.実施形態C47の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、C2〜C3アルキニル、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3ハロアルケニル、C2〜C3ハロアルキニル、ハロシクロプロピル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C2アルコキシ、C1〜C2ハロアルコキシ、C1〜C2アルキルチオ、C1〜C2ハロアルキルチオ、C2〜C3アルコキシアルキル、C2〜C3アルキルカルボニル、C2〜C3アルコキシカルボニル、C2〜C3アルキルアミノカルボニルまたはC3〜C4ジアルキルアミノカルボニルである。
実施形態C56.実施形態C55の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、C1〜C3アルキル、C2〜C3アルケニル、C2〜C3アルキニル、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C2〜C3ハロアルケニル、C2〜C3ハロアルキニル、ハロシクロプロピル、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態C57.実施形態C56の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、ハロゲン、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態C58.実施形態C57の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、ハロゲンまたはC1〜C2アルコキシである。
実施形態C59.実施形態C58の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、C1〜C2アルキル、トリフルオロメチル、Cl、Br、Iまたはメトキシである。
実施形態C60.実施形態C59の化合物であって、式中、各R4aは、独立して、C1〜C2アルキル、トリフルオロメチル、ClまたはBrである。
実施形態C61.実施形態C47の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C3アルキル、C3アルケニル(例えば、アリル)、C3アルキニル(例えば、プロパルギル)、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C3ハロアルケニル、C3ハロ
アルキニル、ハロシクロプロピルまたはC2〜C3アルコキシアルキルである。
実施形態C62.実施形態C61の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C3アルキル、C3アルケニル、C3アルキニル、シクロプロピル、C1〜C3ハロアルキル、C3ハロアルケニルまたはハロシクロプロピルである。
実施形態C63.実施形態C62の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルである。
実施形態C64.実施形態C63の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルまたはトリフルオロメチルである。
実施形態C65.実施形態C64の化合物であって、式中、各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルである。
実施形態C66.実施形態C47の化合物であって、式中、kは1または2である。
実施形態C66a.実施形態C66の化合物であって、式中、少なくとも1つのR4はClである。
実施形態C67.実施形態C66の化合物であって、式中、少なくとも1つのR4はBrである。
実施形態C68.実施形態C66の化合物であって、式中、少なくとも1つのR4はメチルである。
実施形態C69.実施形態66の化合物であって、式中、kは1または2であると共に、少なくとも1つのR4はエチルである。
実施形態C70.実施形態C66の化合物であって、式中、少なくとも1つのR4はトリフルオロメチルである。
実施形態C71.実施形態C66の化合物であって、式中、少なくとも1つのR4はメトキシである。
実施形態C72.実施形態52の化合物であって、式中、kは1であると共に、R4はU−1の3位または5位に結合している。
実施形態C73.実施形態C52の化合物であって、式中、kは2であると共に、1つのR4は3位に結合しており、および、他のR4はU−1の5位に結合している。
実施形態C74.実施形態C53の化合物であって、式中、kは1であると共に、R4はU−20の3位または5位に結合している。
実施形態C75.実施形態C53の化合物であって、式中、kは2であると共に、1つのR4は3位に結合しており、および、他のR4はU−20の5位に結合している。
実施形態C76.実施形態C54の化合物であって、式中、kは1であると共に、R4はU−50の2位または3位に結合している。
実施形態C77.実施形態C54の化合物であって、式中、kは2であると共に、1つのR4は2位に結合しており、および、他のR4はU−50の5位に結合している。
実施形態C78.式1の化合物であって、式中、Gは、炭素環員上のR3から選択される、および、窒素環員上のR11から選択される2個以下の置換基で任意により置換されている5員複素環であり;
各R3は、独立して、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキルまたはハロゲンであり;および
各R11は、独立して、C1〜C3アルキルである。
実施形態C79.実施形態C78の化合物であって、式中、Gは、提示2中のG−1〜G−59から選択される。
式中、左側に飛び出している結合はXに結合していると共に、右側に飛び出している結合はZ1に結合しており;各R3aは、HまたはR3から独立して選択され;ならびに、R11aは、HおよびR11から選択される。
実施形態C80.実施形態C79の化合物であって、式中、Gは、G−1〜G−3、G−7、G−8、G−10、G−11、G−14、G−15、G−23、G−24、G−26〜G−28、G−30、G−36〜G−38およびG−49〜G−55から選択される。
実施形態C81.実施形態C80の化合物であって、式中、Gは、G−1、G−2、G−7、G−8、G−14、G−15、G−23、G−24、G−26、G−27、G−36、G−37、G−38、G−49、G−50およびG−55から選択される。
実施形態C82.実施形態C81の化合物であって、式中、Gは、G−1、G−2、G−15、G−26、G−27、G−36、G−37およびG−38から選択される。
実施形態83.実施形態C82の化合物であって、式中、Gは、G−1、G−2、G−15、G−26およびG−36から選択される。
実施形態C84.実施形態C83の化合物であって、式中、GはG−1である。
実施形態85.実施形態C83の化合物であって、式中、GはG−2である。
実施形態C86.実施形態C83の化合物であって、式中、GはG−15である。
実施形態C87.実施形態C83の化合物であって、式中、GはG−26である。
実施形態C88.実施形態C83の化合物であって、式中、GはG−36である。
実施形態89.実施形態C79〜C88のいずれか1つの化合物であって、式中、R3aは、H、C1〜C3アルキルまたはハロゲンである。
実施形態C90.実施形態C89の化合物であって、式中、R3aは、H、メチルまたはハロゲンである。
実施形態C91.実施形態C79〜C88のいずれか1つの化合物であって、式中、R3aはHであると共に、R11aはHまたはメチルである。
実施形態C92.式1または実施形態C79〜C88のいずれか1つの化合物であって、式中、Gは非置換である。
実施形態C93.式1の化合物であって、式中、Jは、5員または6員環、8〜11員二環系または7〜11員スピロ環系であって、環または環系の各々は、炭素、1個以下のO、1個以下のSおよび3個以下のNから選択される3個以下のヘテロ原子から選択される環員、ならびに、C(=O)、C(=S)、S(O)およびS(O)2から選択される3個以下の環員を含有し、環または環系の各々は、任意により、R5から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。
実施形態C94.式1の化合物であって、式中、Jは、フェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環、またはナフタレニルまたは8〜11員芳香族複素環式二環系であって、環または環系の各々は、R5から独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されており;またはJは、5員、6員もしくは7員非芳香族環、8〜11員非芳香族二環式または7〜11員スピロ環系であり、環または環系の各々は、炭素、およびC(=O)、C(=S)、S(O)、S(O)2およびSiR17R18から選択される3個以下の環員から選択される環員を含有し、ならびに、任意により、R5から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。
実施形態C95.式1の化合物であって、式中、Jは、提示3中のJ−1〜J−82から選択される。
式中、左に飛び出して示されている結合はZ1に結合しており;および、xは0〜3の整数である。
実施形態C96.実施形態C95の化合物であって、式中、Jは、以下の提示A中に示されているJ−29−1〜J−29−60から選択される環である。
実施形態C97.実施形態C95の化合物であって、式中、Jは、J−1、J−2、J−3、J−4、J−5、J−7、J−8、J−9、J−10、J−11、J−12、J−14、J−15、J−16、J−20、J−24、J−25、J−26、J−29、J−30、J−37、J−38、J−45およびJ−69から選択される。
実施形態C98.実施形態C97の化合物であって、式中、Jは、J−4、J−5、J−8、J−11、J−15、J−16、J−20、J−29、J−30、J−37、J−38およびJ−69から選択される。
実施形態C99.実施形態C98の化合物であって、式中、Jは、J−4、J−5、J−11、J−20、J−29、J−37、J−38およびJ−69から選択される。
実施形態C100.実施形態C99の化合物であって、式中、JはJ−11である。
実施形態C101.実施形態C99の化合物であって、式中、JはJ−29である。
実施形態C102.実施形態C99の化合物であって、式中、JはJ−69である。
実施形態103.実施形態C96の化合物であって、式中、Jは、表Aに示されているJ−29−1〜J−29−60のいずれか1つから選択される。
実施形態C104.実施形態C95の化合物であって、式中、xは0、1または2である。
実施形態C104a.実施形態C95の化合物であって、式中、xは1または2である。
実施形態C105.実施形態C104の化合物であって、式中、xは0である。
実施形態C106.実施形態C95の化合物であって、式中、R5はZ2Qである。
実施形態C107.実施形態C100の化合物であって、式中、J−11の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−11の5位はR5から選択されるH以外の置換基で置換されている。
実施形態C108.実施形態C100の化合物であって、式中、J−11の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−11の5位はZ2Qで置換されている。
実施形態C109.実施形態C101の化合物であって、式中、J−29の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−29の5位はR5から選択されるH以外の置換基で置換されている。
実施形態C110.実施形態C101の化合物であって、式中、J−29の3位は式1のZ1に結合していると共に、J−29の5位はZ2Qで置換されている。
実施形態C111.式1または実施形態C95の化合物であって、式中、各R5は、独立して、H、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C4〜C10シクロアルコキシアルキル、C3〜C8アルコキシアルコキシアルキル、C2〜C6アルキルチオアルキル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C3〜C8ハロシクロアルコキシ、C4〜C10シクロアルキルアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6ハロアルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C8シクロアルキルカルボニルオキシ、C3〜C6アルキルカルボニルアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26またはZ2Qである。
実施形態112.実施形態C111の化合物であって、式中、各R5は、独立して、H、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26またはZ2Qである。
実施形態C113.実施形態C112の化合物であって、式中、各R5は、独立して、H、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、−NR25R26またはZ2Qである。
実施形態C114.式1または実施形態95の化合物であって、式中、R5の一例はZ2Qであると共に、R5の他の例は、H、シアノ、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4アルキルカルボニルおよびハロゲンから独立して選択される。
実施形態C115.実施形態C114の化合物であって、式中、R5の一例はZ2Qであると共に、R5の他の例はH、シアノおよびC1〜C3アルキルから独立して選択される。
実施形態C115a.実施形態C114の化合物であって、式中、R5の唯一の例はZ2Qである。
実施形態C116.式1の化合物であって、式中、各R5が−NR26R25である場合、各R26は、独立して、C1〜C3アルキルまたは−Z4Qである。
実施形態C117.式1または実施形態C116の化合物であって、式中、各Z4は、独立してC(=O)またはS(O)2である。
実施形態C118.実施形態C117の化合物であって、式中、各Z4はC(=O)である。
実施形態C119.式1の化合物であって、式中、各Z2は、独立して、直接結合、O、C(=O)、S(O)2またはCHR20である。
実施形態C120.実施形態C119の化合物であって、式中、Z2は直接結合である。
実施形態C121.式1の化合物であって、式中、各Qは、独立して3〜7員非芳香族炭素環、5員、6員あるいは7員非芳香族複素環または8〜11員非芳香族二環系であって、各々は、任意により、C(=O)、C(=S)、S(O)、S(O)2およびSiR17R18からなる群から選択される環員を含むと共に、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。
実施形態C122.式1の化合物であって、式中、各Qは、独立して、1個のR7で置換されている8〜11員芳香族複素環式二環系である。
実施形態C123.式1の化合物であって、式中、各Qは、独立して、任意により置換されているフェニル、ベンジル、ナフタレニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であって、各々は、炭素環員上のR7および窒素環員上のR12から選択される3個以下の置換基で任意により置換されている。
実施形態C124.実施形態C123の化合物であって、式中、各Qは、独立して、1個のR7で置換されているフェニルである。
実施形態C125.実施形態C124の化合物であって、式中、各Qは、独立して、1個のR7で置換されているベンジルである。
実施形態C126.式1の化合物であって、式中、各Qは、提示4中のQ−1〜Q−106から独立して選択される。
式中、pは、0、1、2、3、4または5であると共に、qは0、1または2である。
実施形態C127.実施形態C126の化合物であって、式中、pは、0、1、2または3である。
実施形態C128.実施形態C126の化合物であって、式中、各Qは、Q−1、Q−20、Q−32〜Q−34、Q−45〜Q−47、Q−60〜Q−73、Q−76〜Q−79、Q−84〜Q−94およびQ−98〜Q−106から独立して選択される。
実施形態C129.実施形態C128の化合物であって、式中、各Qは、Q−1、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−73、Q−76、Q−78、Q−79、Q−84、Q−85、Q−98、Q−99、Q−100およびQ−101〜Q−106から独立して選択される。
実施形態C130.実施形態C129の化合物であって、式中、各Qは、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−84およびQ−85から独立して選択される。
実施形態C131.実施形態C130の化合物であって、式中、各Qは、Q−45、Q−63、Q−65、Q−70、Q−71、Q−72、Q−84およびQ−85から独立して選択される。
実施形態C132.実施形態C131の化合物であって、式中、各Qは、Q−45、Q−63、Q−65またはQ−70、Q−71、Q−72およびQ−84から独立して選択される。
実施形態C133.式1または実施形態C126の化合物であって、式中、各R7は、独立して、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態C134.実施形態C133の化合物であって、式中、各R7は、独立して、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C2ハロアルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノまたはC1〜C2アルコキシである。
実施形態C135.実施形態C134の化合物であって、式中、各R7は、独立して、メチル、F、Cl、Br、ヒドロキシ、シアノまたはメトキシである。
実施形態C136.式1の化合物であって、式中、R5およびR7が、R5およびR7を結合する原子と一緒になって任意により置換されている5〜7員環を形成している場合、これらの環員は、炭素および1個以下のO、1個以下のSおよび1個以下のNから選択される任意により3個以下のヘテロ原子から選択され、ならびに、任意により、C(=O)、C(=S)、S(O)、S(O)2およびSiR17R18からなる群から選択される1〜3個の環員を含む。
実施形態C137.実施形態C136の化合物であって、式中、R5およびR7が、R5およびR7を結合する原子と一緒になって任意により置換されている5〜7員環を形成している場合、R5およびR7は、R5およびR7を結合する原子と一緒になって、炭素および任意により、1個以下のO、1個以下のSおよび1個以下のNから選択される1〜3個のヘテロ原子から選択される環員を含有すると共に、任意により、C(=O)、C(=S)、S(O)、S(O)2およびSiR17R18からなる群から選択される3個以下の環員を含む5〜7員環を形成しており、環は、R5およびR7を結合する原子以外の環員上で、R8から選択される置換基で任意により置換されており;ならびに、各R8は、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C4アルコキシアルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6アルキルカルボニルチオ、C2〜C6アルキルアミノカルボニル、C3〜C8ジアルキルアミノカルボニルまたはC3〜C6トリアルキルシリルである。
実施形態C138.実施形態C137の化合物であって、式中、環は、R5およびR7を結合する原子以外の環員上で、R8から選択される4個以下の置換基で任意により置換されている。
実施形態C139.実施形態C138の化合物であって、式中、環は、R5およびR7を結合する原子以外の環員上で、R8から選択される2個以下の置換基で任意により置換されている。
実施形態C140.実施形態C137、C138およびC39のいずれか1つの化合物であって、式中、各R8は、独立して、C1〜C3アルキルである。
実施形態C141.式1または実施形態C26の化合物であって、式中、R7aは−Z3TAである。
実施形態C142.実施形態C141の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、NR22、C(=O)、C(=S)、S(O)m、CHR20、CHR20−CHR20、CR24=CR27、またはOCHR20である。
実施形態C143.実施形態C142の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、NR22、S(O)m、CHR20、CHR20−CHR20、CR24=CR27、またはOCHR20である。
実施形態C144.実施形態C143の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、NR22、S(O)m、CHR20、CHR20−CHR20またはCR24=CR27である。
実施形態C145.実施形態C144の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、O、NR22、CHR20またはCHR20−CHR20である。
実施形態C146.実施形態145の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合、OまたはNR22である。
実施形態C147.実施形態146の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、直接結合である。
実施形態C148.実施形態C147の化合物であって、式中、各Z3は、独立して、Oである。
実施形態C149.実施形態C141の化合物であって、式中、TAはフェニルである。
実施形態C150.実施形態C149の化合物であって、式中、TAは5員もしくは6員芳香族複素環である。
実施形態C151.式1または実施形態C126の化合物であって、式中、R7aは−Z3TAである。
実施形態C152.式1または実施形態C126の化合物であって、式中、R7aは−Z3TNである。
実施形態C153.式1または実施形態C126の化合物であって、式中、R7aは−Z3TPである。
実施形態C154.式1の化合物であって、式中、各TAは、提示5中のTA−1〜TA−49から独立して選択され、各TNはTN−1〜TN−32から独立して選択され、および、各TPはTP−1〜TP−35から独立して選択される。
式中、左に飛び出して示されている結合はZ3に結合しており;および、rは、0、1、2、3、4または5である。
実施形態C155.実施形態C154の化合物であって、式中、rは、0、1、2または3である。
実施形態C156.実施形態C154の化合物であって、式中、TAは、TA−1〜TA−18、TA−23〜TA−38およびTA−49から選択され、TNは、TN−1、TN−2、TN−5、TN−6、TN−9〜TN−16およびTN−29から選択され、またはTPは、TP−1〜TP−6、TP−34およびTP−38から選択される。
実施形態C157.実施形態C156の化合物であって、式中、TAは、TA−1〜TA−18、TA−23〜TA−38およびTA−49から選択され、またはTNは、TN−1、TN−2、TN−5、TN−6、TN−9〜TN−16およびTN−29から選択される。
実施形態C158.実施形態C157の化合物であって、式中、TAは、TA−18およびTA−49から選択される。
実施形態C159.実施形態C158の化合物であって、式中、TAはTA−18である。
実施形態C160.実施形態C158の化合物であって、式中、TAはTA−49である。
実施形態C161.式1の化合物であって、式中、各R29は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−C(=O)OH、−C(=O)NH2、−SO2NH2、−SH、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C8アルキルカルボニル、C2〜C8アルコキシカルボニル、C4〜C10シクロアルコキシカルボニル、C5〜C12シクロアルキルアルコキシカルボニル、C2〜C8アルキルアミノカルボニル、C3〜C10ジアルキルアミノカルボニル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C6〜C14シクロアルキルシクロアルキル、C4〜C10ハロシクロアルキルアルキル、C5〜C12アルキルシクロアルキルアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C4〜C10シクロアルコキシアルキル、C3〜C10アルコキシアルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C2〜C8ハロアルキルアミノアルキル、C4〜C10シクロアルキルアミノアルキル、C4〜C10シクロアルキルカルボニル、C4〜C10シクロアルキルアミノカルボニル、C2〜C7シアノアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C4〜C10シクロアルケニルアルキル、C2〜C8ハロアルコキシアルキル、C2〜C8アルコキシハロアルキル、C3〜C10アルコキシアルキルカルボニル、C3〜C10アルコキシカルボニルアルキル、C3〜C10アルコキシ(アルキル)アミノカルボニル、C2〜C8アルキルアミジノ、C3〜C10ジアルキルアミジノ、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C1〜C6アルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルアミノスルホニル、C2〜C8ジアルキルアミノスルホニル、C3〜C10トリアルキルシリル、C2〜C8アルコキシアルコキシ、C1〜C6アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C2〜C8アルキルカルボニルアミノ、C1〜C6アルキルスルホニルアミノまたはC1〜C6ハロアルキルアミノである。
実施形態C162.実施形態C161の化合物であって、式中、各R29は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C8アルキルカルボニル、C2〜C8アルコキシカルボニル、C3〜C8シクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C6〜C14シクロアルキルシクロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C2〜C7シアノアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C2〜C8ハロアルコキシアルキル、C3〜C10アルコキシアルキルカルボニル、C3〜C10アルコキシカルボニルアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C1〜C6アルキルスルフィニル、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6アルキルアミノまたはC2〜C8ジアルキルアミノである。
実施形態C163.実施形態C162の化合物であって、式中、各R29は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシである。
実施形態C164.式1の化合物であって、式中、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、AがCHR15であり、および、Jが、4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合、Z1は、O、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である。
実施形態C165.式1の化合物であって、式中、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であると共に、Jが、4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合、Z1は、O、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である。
実施形態C166.式1の化合物であって、式中、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、AがCHR15であり、Z1が直接結合であり、Jが、イソオキサゾール環の3位または5位で式1の残りに結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合。
実施形態167.式1の化合物であって、式中、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、AがCHR15であり、Z1が直接結合であり、Jがイソオキサゾール環の3位で式1の残りに結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合。
実施形態168.式1の化合物であって、式中、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、Z1が直接結合であり、およびJがイソオキサゾール環の3位で式1の残りに結合している任意により置換されているイソオキサゾール環である場合。
実施形態C169.式1の化合物であって、式中、XがX2であると共にXを含有する環が飽和されており、AがCHR15であり、Gが任意により置換されている5員芳香族複素環であり、Z1が直接結合であり、Jがフェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環またはナフタレニルまたは8〜11員芳香族複素環式二環系であり、および、J環または環系がH以外である少なくとも1個のR5で置換されている場合。
実施形態C170.式1の化合物であって、式中、XがX2であると共にXを含有する環が飽和されており、AがCHR15であり、Gが任意により置換されている5員芳香族複素環であり、Z1が直接結合であり、Jがフェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環またはナフタレニルまたは8〜11員芳香族複素環式二環系であり、および、J環または環系がZ2Qである少なくとも1個のR5で置換されている場合。
実施形態C171.式1の化合物であって、式中、XがX1であると共にXを含有する環が飽和であり、AがNHであり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、Jが2位で式1の残りに結合している任意により置換されているイミダゾール環であり、およびZ1がO、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である場合。
実施形態C172.式1の化合物であって、式中、XがX1であると共にXを含有する環が飽和であり、AがNR16であり、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環であり、Jが2位で式1の残りに結合している任意により置換されているイミダゾール環であり、およびZ1がO、C(=O)、S(O)m、CHR20またはNR21である場合。
実施形態C173.式1の化合物であって、式中、Gが、2位で式1のXに結合していると共に4位で式1のZ1に結合している任意により置換されているチアゾール環である場合、Jは、任意により置換されているイミダゾリル以外である。
上記の実施形態1〜179、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態を含む本発明の実施形態はいずれかの様式で組み合わされることが可能であり、実施形態における可変要素の説明は、実施形態においてさらに定義されていない限り、式1の化合物を含む組成物ばかりではなく、式1の化合物、出発化合物および式1の化合物の調製に有用である中間体化合物にも関連する。加えて、上記の実施形態1〜179、ならびに、本明細書に記載のいずれかの他の実施形態、および、いずれかのこれらの組み合わせを含む本発明の実施形態は、本発明の化合物、組成物および方法に関連する。実施形態1〜179の組み合わせは以下により例示されている。
実施形態A1.式1の化合物であって、式中、
Eは、E−1またはE−2であり;
Gは、炭素環員上のR3から選択される、および、窒素環員上のR11から選択される2個以下の置換基で任意により置換されている5員複素環であり;
各R3は、独立して、ハロゲン、C1〜C3アルキルまたはC1〜C3ハロアルキルであり;
各R11は、独立して、C1〜C3アルキルであり;
Jは、提示3に示されているJ−1〜J−82の1つであって、式中、左に飛び出して示されている結合は式1中のZ1およびJ環中の利用可能な炭素原子環員または窒素原子環員に結合しており;および、xは0〜5の整数であり;
Xは、X1、X2、X3、X4、X5、X6、X7またはX8であり;
Z1は、直接結合、CHR20またはNR21であり;
各R21は、独立して、H、C1〜C3アルキル、C1〜C3アルキルカルボニルまたはC2〜C3アルコキシカルボニルであり;
R1a、R1bおよびR1cは、独立して、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルまたは任意により置換されている5員もしくは6員芳香族複素環であるか;またはシアノ、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C2〜C8ハロアルキニル、C2〜C8ハロアルキルチオアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8ハロアルコキシアルキル、C3〜C8アルコキシカルボニルアルキル、C3〜C8ハロアルコキシカルボニルアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルオキシ、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8ハロアルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、C1〜C8アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C2〜C8アルキルカルボニルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルであり;
各R2は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキルまたはC1〜C2アルコキシであり;
R5は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C4〜C10シクロアルコキシアルキル、C3〜C8アルコキシアルコキシアルキル、C2〜C6アルキルチオアルキル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C3〜C8ハロシクロアルコキシ、C4〜C10シクロアルキルアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6ハロアルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C8シクロアルキルカルボニルオキシ、C3〜C6アルキルカルボニルアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26または−Z2Qであり;
各R26は、独立して、C1〜C3アルキルまたは−Z4Qであり;
各Z4は、独立して、C(=O)またはS(=O)2であり;
各Z2は、独立して、O、C(=O)、S(O)2、CHR20またはNR21であり;
各Qは、独立して、フェニル、ベンジル、ナフタレニル、5〜6員芳香族複素環あるいは8〜11員芳香族複素環式二環系であって、各々は、任意により、炭素原子環員もしくは窒素原子環員上のR7aから独立して選択される1個以下の置換基で置換されていると共に、各々は、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で任意により置換されているか;または
3〜7員非芳香族炭素環、5員、6員あるいは7員非芳香族複素環または8〜11員非芳香族二環系であって、各々は、任意により、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18からなる群から選択される環員を含むと共に、環または環系の各々は、任意により、炭素原子環員もしくは窒素原子環員上のR7aから独立して選択される1個以下の置換基で置換されていると共に、各々は、任意により、炭素原子環員上のR7および窒素原子環員上のR12から独立して選択される5個以下の置換基で置換されており;
各R7は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシであるか;または
R5およびR7は、R5とR7とを結合する原子と一緒になって、炭素原子および任意により1個以下のO、1個以下のSおよび1個以下のNから選択される3個以下のヘテロ原子から選択される環員、ならびに、C(=O)、C(=S)、S(=O)s(=NR23)fおよびSiR17R18から選択される2個以下の環員を含有する任意により置換されている5〜7員環を形成しており、この環は、任意により、R8から選択される置換基で置換されており;
各R8は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C1C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C4アルコキシアルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6アルキルカルボニ
ルチオ、C2〜C6アルキルアミノカルボニル、C3〜C8ジアルキルアミノカルボニルまたはC3〜C6トリアルキルシリ8であり;
各R7aは、独立して、−Z3TAであり;
各R29は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシであり;
各TAは、提示5中に示されているTA−18およびTA−49から独立して選択され、式中、左に飛び出して示されている結合は式1中のZ3に結合していると共に;rは、0、1、2、3、4または5であり;
R15は、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−CHO、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC2〜C5アルコキシカルボニルであり;ならびに
R16は、H、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C4ハロアルキルカルボニルまたはC2〜C4アルコキシカルボニルである。
実施形態A2.実施形態A1の化合物であって、式中、
Gは、提示2に示されているG−1〜G−59の1つであって、式中、左側に飛び出している結合はXに結合していると共に、右側に飛び出している結合は式1中のZ1に結合しており;
各R3aは、HおよびR3から独立して選択され;
R11aは、HおよびR11から選択され;
Jは、J−1、J−2、J−3、J−4、J−5、J−7、J−8、J−9、J−10、J−11、J−12、J−14、J−15、J−16、J−20、J−24、J−25、J−26、J−29、J−30、J−37、J−38、J−45およびJ−69から選択され;
xは、0〜3の整数であり;
Xは、X1、X2またはX3であり;
Z1は、直接結合またはCHR20であり;
各R21は、独立して、Hまたはメチルであり;
Z5およびZ6は、独立して、各々直接結合であり;
R1aおよびR1bは、独立して、フェニル、ナフタレニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であって、各々は、任意により、炭素環員上のR4aおよび窒素環員上のR4bから選択される3個以下の置換基で置換されており;またはシアノ、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C2〜C8ハロアルキニル、C2〜C8ハロアルキルチオアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8ハロアルコキシアルキル、C3〜C8アルコキシカルボニルアルキル、C3〜C8ハロアルコキシカルボニルアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C2〜C8アルキルカルボニルオキシ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルオキシ、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8ハロアルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、C1〜C8アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C2〜C8アルキルカルボニルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルであり;
各R4aは、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C4アルコキシアルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6アルキルカルボニルチオ、C2〜C6アルキルアミノカルボニル、C3〜C8ジアルキルアミノカルボニルまたはC3〜C6トリアルキルシリルであり;
各R4bは、独立して、C1〜C6アルキル、C3〜C6アルケニル、C3〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキルまたはC2〜C4アルコキシアルキルであり;
各R2は、独立して、シアノ、ヒドロキシ、メチルまたはメトキシであり;
各R5は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26または−Z2Qであり;
各Z2は、独立して、直接結合またはNR21であり;
Qは、提示4に示されているQ−1〜Q−106の1つであって、式中、pは0〜5の整数であると共にqは0〜2の整数であり;
各R7は、独立して、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシであり;
各R29は、独立して、H、ハロゲン、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキルまたはC1〜C2アルコキシであり;
R15は、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、メチル、メトキシまたはメトキシカルボニルであり;
R16は、H、メチル、メチルカルボニルまたはメトキシカルボニルであり;
R28は、H、ハロゲン、シアノまたはC1〜C4アルキルであり;
各R30およびR31は、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C2〜C6アルコキシアルキルおよびC3〜C6シクロアルキルから独立して選択され;
R32は、H、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルキルまたはC1〜C6アルコキシであり;ならびに
R33は、HまたはC1〜C6アルキルである。
実施形態A3.実施形態A2の化合物であって、式中、
Gは、G−1、G−2、G−7、G−8、G−14、G−15、G−23、G−24、G−26、G−27、G−36、G−37、G−38、G−49、G−50およびG−55から選択され;
Gは非置換であり;
Jは、J−4、J−5、J−8、J−11、J−15、J−16、J−20、J−29、J−30、J−37、J−38およびJ−69から選択され;
xは、0〜2の整数であり;
WはOであり;
Xは、X1またはX2であり;
Z1は直接結合であり;
R1aおよびR1bは、独立して、提示1中に示されるU−1〜U−50から選択され、式中、R4が炭素環員に結合している場合、前記R4はR4aから選択されると共に、R4が窒素環員に結合している場合、前記R4はR4bから選択され、および、kは、0、1または2であり;または、C2〜C5アルキル、C2〜C5アルケニル、C2〜C5ハロアルキル、C2〜C5ハロアルケニル、C2〜C5ハロアルキルチオアルキル、C2〜C5アルコキシアルキル、C2〜C5ハロアルコキシアルキル、C2〜C5アルキルチオアルキル、C2〜C5アルキルアミノアルキル、C2〜C5アルキルカルボニルオキシ、C2〜C5ハロアルキルカルボニルオキシ、C2〜C5アルコキシ、C2〜C5ハロアルコキシ、C2〜C5アルキルチオ、C2〜C5アルキルアミノまたはC2〜C5アルキルカルボニルアミノであり;
各R5は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、−NR25R26または−Z2Qであり;
各Z2は直接結合であり;
各Qは、独立して、Q−1、Q−20、Q−32〜Q−34、Q−45〜Q−47、Q−60〜Q−73、Q−76〜Q−79、Q−84〜Q−94およびQ−98〜Q−106であり;
pは、0〜3の整数であり;
qは、0〜1の整数であり;
各R7は、独立して、F、Cl、シアノ、ヒドロキシ、メチルまたはメトキシであり;
R28は、H、ハロゲンまたはシアノであり;
各R30およびR31は、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニルおよびC1〜C4ハロアルキルから独立して選択され;
R32は、H、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C3アルキルまたはC1〜C3アルコキシから選択され;
R33は、Hまたはメチルから選択され;ならびに
nは0である。
実施形態A4.実施形態A3の化合物であって、式中、
Gは、G−1、G−2、G−15、G−26、G−27、G−36、G−37およびG−38から選択され;
JはJ−29であり;
Xは、X1またはX2であり;および、Xを含む環は飽和であり;
R1aおよびR1bは、独立して、提示1中のU−1〜U−3、U−11、U−13、U−20、U−22、U−23、U−36〜U−39およびU−50から選択され、式中、R4が炭素環員に結合している場合、前記R4はR4aから選択されると共に、R4が窒素環員に結合している場合、前記R4はR4bから選択されると共に、kは、0、1または2であり;またはC3〜C5アルキル、C3〜C5アルケニル、C3〜C5ハロアルキル、C3〜C5ハロアルケニル、C2〜C4ハロアルキルチオアルキル、C2〜C4アルコキシアルキル、C2〜C4ハロアルコキシアルキル、C2〜C4アルキルチオアルキル、C2〜C4アルキルアミノアルキル、C2〜C3アルキルカルボニルオキシ、C2〜C3ハロアルキルカルボニルオキシ、C2〜C4アルコキシ、C2〜C4ハロアルコキシ、C2〜C4アルキルチオ、C2〜C4アルキルアミノまたはC2〜C3アルキルカルボニルアミノであり;
各R5は、独立して、H、ハロゲン、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシまたは−Z2Qであり;
Qは、Q−1、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−73、Q−76、Q−78、Q−79、Q−84、Q−85、Q−98、Q−99、Q−100およびQ−101〜Q−106から選択され;
R28は、Cl、Fまたはシアノであり;
各R30およびR31はC1〜C4アルキルから独立して選択され;
R32は、H、シアノ、ヒドロキシ、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2アルコキシであり;ならびに
R33はHである。
実施形態A5.実施形態A4の化合物であって、式中、
Gは、G−1、G−2、G−15、G−26およびG−36から選択され;
Jは、提示A中に示されているJ−29−1〜J−29−60のいずれか1つであり;XはX1であり;
R1aおよびR1bは、各々、提示1中のU−1、U−20およびU−50から選択され、式中、R4がR4aから選択される場合、kは、0、1または2であり;またはC3〜C5ハロアルキル、C3〜C5ハロアルケニル、C3〜C5ハロアルキルチオアルキル、C3〜C5ハロアルコキシアルキル、C2〜C3ハロアルキルカルボニルオキシまたはC2〜C4ハロアルコキシであり;
各R5は、独立して、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシまたは−Z2Qであり;
Qは、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−84およびQ−85から選択され;ならびに
各R30およびR31は、独立して、エチルまたはメチルである。
特定の実施形態としては:
メチル4−[4−(2,3−ジヒドロスピロ[1H−インデン−1,5’(4’H)−イソキサゾール]−3’−イル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミデート、
メチル4−[4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミデート、
メチル4−[4−[4,5−ジヒドロ−5−(2−オキソ−3(2H)−ベンゾオキサゾリル)−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミデート、
メチルN−(2,5−ジメチルフェニル)−4−[4−[5−(2,6−ジメチルフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジンカルボキシイミデート、
メチル4−[4−(3’,4’−ジヒドロスピロ[イソオキサゾール−5(4H),1’(2’H)−ナフタレン]−3−イル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミデート、
メチルN−(2,5−ジメチルフェニル)−4−[4−[5−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジンカルボキシイミデート、
メチル4−[4−(5−シアノ−4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミデート、
メチル4−[4−[5−(2−シアノフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシミデート、および
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミダミド
からなる群から選択される式1の化合物が挙げられる。
以下により実施形態1〜179の組み合わせがさらに例示されている。
実施形態B1.式1の化合物であって、式中、
Eは、E−1、E−2またはE−3であり;
R1a、R1b、R1cおよびR1dは、任意により、炭素環員上のR4aおよび窒素環員上のR4bから独立して選択される3個以下の置換基で置換されているフェニルまたは5員もしくは6員芳香族複素環であり;またはC1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルであり;
Gは、炭素環員上のR3から選択される、および、窒素環員上のR11から選択される2個以下の置換基で任意により置換されている5員複素環であり;
Jは、J−1〜J−82の1つであり(提示3に示されているとおり)、式中、左に飛び出して示されている結合はZ1に結合されており;
各R2は、独立して、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、C1〜C2アルコキシ、ハロゲン、シアノまたはヒドロキシであり;
各R3は、独立して、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキルまたはハロゲンであり;
各R4aは、独立して、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ハロアルコキシ、C1〜C4アルキルチオ、C1〜C4アルキルスルフィニル、C1〜C4アルキルスルホニル、C1〜C4ハロアルキルチオ、C1〜C4ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4ハロアルキルスルホニル、C1〜C4アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C3〜C6シクロアルキルアミノ、C2〜C4アルコキシアルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6アルキルカルボニルチオ、C2〜C6アルキルアミノカルボニル、C3〜C8ジアルキルアミノカルボニルまたはC3〜C6トリアルキルシリルであり;
各R4bは、独立して、C1〜C6アルキル、C3〜C6アルケニル、C3〜C6アルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C3〜C6ハロシクロアルキルまたはC2〜C4アルコキシアルキルであり;
各R11は、独立して、C1〜C3アルキルであり;
R15は、H、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、−CHO、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキルまたはC2〜C5アルコキシカルボニルであり;
R16は、H、C1〜C4アルキル、C1〜C4ハロアルキル、C2〜C4アルキルカルボニル、C2〜C4ハロアルキルカルボニルまたはC2〜C4アルコキシカルボニルであり;および
xは、0、1、2、3、4または5である。
実施形態B2.実施形態B1の化合物であって、式中、
Eは、E−1またはE−2であり;
W1は、H、シアノ、ハロゲン、OR30、SR31またはNR32R33であり;
Z5およびZ6は、各々、直接結合であり;
GはG−1〜G−59の1つであって(提示2に示されているとおり)、式中、左側に飛び出している結合はXに結合していると共に右側に飛び出している結合はZ1に結合しており;各R3aは、HおよびR3から独立して選択され;およびR11aは、HおよびR11から選択され;
Jは、J−1、J−2、J−3、J−4、J−5、J−7、J−8、J−9、J−10、J−11、J−12、J−14、J−15、J−16、J−20、J−24、J−25、J−26、J−29、J−30、J−37、J−38、J−45およびJ−69から選択され;
Qは、Q−1〜Q−106(提示4に示されているとおり)であり;
R1aおよびR1bは、U−1〜U−50(提示1に示されているとおり)から選択され;
各R2は、独立して、メチル、メトキシ、シアノまたはヒドロキシであり;
各R5は、独立して、H、シアノ、C1〜C6アルキル、C2〜C6アルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C2〜C6ハロアルケニル、C2〜C6ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C4〜C10シクロアルコキシアルキル、C3〜C8アルコキシアルコキシアルキル、C2〜C6アルキルチオアルキル、C2〜C6アルコキシカルボニル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C3〜C8ハロシクロアルコキシ、C4〜C10シクロアルキルアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6ハロアルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C4〜C8シクロアルキルカルボニルオキシ、C3〜C6アルキルカルボニルアルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26またはZ2Qであり;
R15は、H、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、メチルまたはメトキシカルボニルであり;
R16は、H、メチル、メチルカルボニルまたはメトキシカルボニルであり;
各R30およびR31は、独立して、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニル、C1〜C4ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C2〜C6アルコキシアルキルおよびC3〜C6シクロアルキルから選択され;
R32は、H、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルキルから選択され;
R33は、H、C1〜C6アルキルから選択され;
各Z4はC(=O)であり;
kは、0、1または2であり;
pは、0、1、2または3であり;ならびに
qは、0、1または2である。
実施形態B3.実施形態B2の化合物であって、式中、
Gは、G−1、G−2、G−7、G−8、G−14、G−15、G−23、G−24、G−26、G−27、G−36、G−37、G−38、G−49、G−50およびG−55から選択され;
Jは、J−4、J−5、J−8、J−11、J−15、J−16、J−20、J−29、J−30、J−37、J−38およびJ−69から選択され;
各Qは、独立して、Q−1、Q−20、Q−32〜Q−34、Q−45〜Q−47、Q−60〜Q−73、Q−76〜Q−79、Q−84〜Q−94およびQ−98〜Q−106であり;
Aは、CH2またはNHであり;
W1は、シアノ、Cl、F、BrまたはOR30であり;
WはOであり;
Xは、X1、X2またはX3であり;
各R5は、独立して、H、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C2〜C6アルケニルオキシ、C2〜C6ハロアルケニルオキシ、C2〜C6アルキニルオキシ、C2〜C6アルコキシアルコキシ、C2〜C6アルキルカルボニルオキシ、C2〜C6ハロアルキルカルボニルオキシ、C1〜C6アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、−NR25R26またはZ2Qであり;
Z1は直接結合であり;
Z2は、直接結合またはNR21であり;
R1aおよびR1bは、U−1〜U−3、U−11、U−13、U−20、U−22、U−23、U−36〜U−39およびU−50から選択され;
各R3は、独立して、メチルまたはハロゲンであり;
各R4aは、独立して、C1〜C2アルキル、C1〜C2ハロアルキル、ハロゲン、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシであり;
各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルまたはC1〜C2ハロアルキルであり;
各R7は、独立して、ハロゲン、シアノ、C1〜C3アルキル、C1〜C3ハロアルキル、ヒドロキシ、C1〜C2アルコキシまたはC1〜C2ハロアルコキシであり;
R30およびR31は、C1〜C6アルキル、C3〜C4アルケニル、C3〜C4アルキニルおよびC1〜C4ハロアルキルから選択され;
kは1または2であり;
nは0であり;ならびに
xは1または2である。
実施形態B4.実施形態B3の化合物であって、式中、
Gは、G−1、G−2、G−15、G−26、G−27、G−36、G−37およびG−38から選択され;および、Gは非置換であり;
JはJ−29であり;
Qは、Q−1、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−73、Q−76、Q−78、Q−79、Q−84、Q−85、Q−98、Q−99、Q−100およびQ−101〜Q−106から選択される。
Xは、X1またはX2であり;および、Xを含む環は飽和であり;
R1aおよびR1bは、U−1、U−20またはU−50から選択され;
各R4aは、独立して、C1〜C2アルキル、トリフルオロメチル、Cl、Br、Iまたはメトキシであり;
各R4bは、独立して、C1〜C2アルキルまたはトリフルオロメチルであり;ならびに
各R5は、独立して、H、シアノ、C1〜C6アルキル、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、−NR25R26またはZ2Qである。
実施形態B5.実施形態B4の化合物であって、式中、
EはE−1であり;
Gは、G−1、G−2、G−15、G−26およびG−36から選択され;
Jは、J−29−1〜J−29−60のいずれか1つであり(提示Aに示されている);
Qは、Q−45、Q−63、Q−64、Q−65、Q−68、Q−69、Q−70、Q−71、Q−72、Q−84およびQ−85から選択され;ならびに
XはX1である。
特に注目すべきは、幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む式1の化合物(特にこれらに限定されないが、上記実施形態1〜179、C1〜C173、A1〜A5、およびB1〜5を含む)であって、式中、Aは、CHR15またはNR16である。
注目すべきは、幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む式1の化合物(特にこれらに限定されないが、上記実施形態1〜179、C1〜C173、A1〜A5、およびB1〜5を含む)であって、式中、R1a、R1b、R1cおよびR1dは、任意により置換されているフェニル、任意により置換されているナフタレニルあるいは任意により置換されている5〜6員芳香族複素環であり;またはシアノ、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C1〜C8ハロアルキル、C2〜C8ハロアルケニル、C2〜C8ハロアルキニル、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C8ハロシクロアルキル、C4〜C10アルキルシクロアルキル、C4〜C10シクロアルキルアルキル、C4〜C10ハロシクロアルキルアルキル、C5〜C10アルキルシクロアルキルアルキル、C2〜C8アルコキシアルキル、C4〜C10シクロアルコキシアルキル、C3〜C10アルコキシアルコキシアルキル、C2〜C8アルキルチオアルキル、C2〜C8アルキルスルフィニルアルキル、C2〜C8アルキルスルホニルアルキル、C2〜C8アルキルアミノアルキル、C3〜C10ジアルキルアミノアルキル、C2〜C8ハロアルキルアミノアルキル、C4〜C10シクロアルキルアミノアルキル、C1〜C8アルコキシ、C1〜C8ハロアルコキシ、C3〜C8シクロアルコキシ、C3〜C8ハロシクロアルコキシ、C4〜C10シクロアルキルアルコキシ、C2〜C8アルケニルオキシ、C2〜C8ハロアルケニルオキシ、C2〜C8アルキニルオキシ、C3〜C8ハロアルキニルオキシ、C2〜C8アルコキシアルコキシ、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8ハロアルキルチオ、C3〜C8シクロアルキルチオ、C3〜C10トリアルキルシリル、C1〜C8アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C1〜C8ハロアルキルアミノ、C2〜C8ハロジアルキルアミノ、C3〜C8シクロアルキルアミノ、C2〜C8アルキルカルボニルアミノ、C2〜C8ハロアルキルカルボニルアミノ、C1〜C8アルキルスルホニルアミノ、C1〜C8ハロアルキルスルホニルアミノ、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリニルである。
さらに注目すべきは、幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む式1の化合物(特にこれらに限定されないが、上記実施形態1〜179、C1〜C173、A1〜A5、およびB1〜5を含む)であって、式中、各TAは、独立してフェニル、フェニルエチニルまたは5〜6員芳香族複素環であって、各々は、任意により、R29から独立して選択される5個以下の置換基で置換されている。
また、注目すべきは、幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む式1の化合物(特にこれらに限定されないが、上記実施形態1〜179、C1〜C173、A1〜A5、およびB1〜5を含む)であって、式中、R32は、H、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルキル、C3〜C6アルケニル、C3〜C6アルキニル、C1〜C6ハロアルキル、C3〜C6ハロアルケニル、C3〜C6ハロアルキニル、C3〜C6シクロアルキル、C4〜C8シクロアルキルアルキル、C2〜C6アルコキシアルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルコキシ、C1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6ハロアルキルスルホニル、C1〜C6アルキルアミノ、C2〜C8ジアルキルアミノ、C1〜C6ハロアルキルアミノまたはC2〜C8ハロジアルキルアミノである。
また、注目すべきは、幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む式1の化合物(特にこれらに限定されないが、上記実施形態1〜179、C1〜C173、A1〜A5、およびB1〜5を含む)であって、式中、R29はH以外である。
さらに注目すべきは、幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよびその塩を含む式1の化合物(特にこれらに限定されないが、上記実施形態1〜179、C1〜C173、A1〜A5、およびB1〜5を含む)であって、式中、各Z3は、直接結合、O、C(=O)、C(=S)、S(O)m、CHR20、−CR24=CR27−、−OCHR20−または−CHR20O−である。
また、特にこれらに限定されないが、上記実施形態1〜179、C1〜C173、A1〜A5、およびB1〜5を含む式1の化合物が注目に値する。
本発明は、式1の化合物(すべての幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む)、ならびに、少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤を含む殺菌・殺カビ組成物を提供する。このような組成物の実施形態は、上述の化合物実施形態のいずれかに対応する化合物を含む組成物であることに注意されたい。
本発明は、式1の化合物(全ての幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む)の殺菌・殺カビ的に有効な量と、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤よりなる群から選択される少なくとも1種の追加成分とを含む殺菌・殺カビ性組成物を提供する。かかる組成物の実施形態として注目すべきは、上記された化合物の実施形態のいずれかに相当する化合物を含む組成物である。
本発明は、菌類・カビ類植物病原体によって引き起こされる植物病害の防除方法であって、植物もしくはその一部に、または植物の種子に、式1の化合物(全ての幾何異性体および立体異性体、そのN−オキシドおよび塩を含む)の殺菌・殺カビ的に有効な量を適用する工程を含む方法を提供する。このような方法の実施形態として注目すべきは、上述の化合物実施形態のいずれかに相当する化合物を殺菌・殺カビ的に有効な量で適用する工程を含む方法である。特に注目すべきは、化合物が本発明の組成物として適用される実施形態である。
以下の方法およびスキーム1〜36に記載の変形の1つ以上を用いて、式1の化合物を調製することが可能である。以下の式1〜57の化合物におけるA、E、G、J、TA、Q、W、W1、X、Z1、Z2、Z3、Z5、Z6、Z7、Z8、R1a、R1b、R1c、R1d、R2、R5,R15、R16、R31、R32、dおよびnの定義は、特に記載のない限り、発明の概要において上記に定義されているとおりである。式1a〜1uは式1の化合物のサブセットであり、式1a〜1uに関するすべての置換基は式1について上記に定義されているとおりである。
スキーム1に示されているとおり、式1a〜1dの一定の化合物(EがE−1であると共に、W1が、OR30、SR31、NR32R33またはCNである式1)は、式2のイミドイルクロリドと式3の化合物とを酸掃去剤の存在下で反応させることにより調製されることが可能である。好適な酸掃去剤としては、これらに限定されないが、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどのアミン塩基、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの水酸化物、ならびに、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの炭酸塩が挙げられる。あるいは、式2および式3の化合物は、酸掃去剤の不在下に接触させられて、本発明の化合物でもある、化合物式1a〜1cを対応するHCl塩としてもたらされることが可能である。所望の場合には、HCl塩は、標準的な方法により遊離塩基化されて、式1a〜dの化合物をもたらすことが可能である。反応の実施に酸掃去剤が存在するか否かにかかわらず、この反応は、典型的には、好適な有機溶剤中に、約−20〜100℃の温度で実施される。例えば、アセトニトリルなどのニトリル、テトラヒドロフランなどのエーテル、およびジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素、およびN,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド、ならびに、これらの混合物といった多様な溶剤を用いてこの方法に好適な溶剤を形成することが可能である。式1a〜1dの
化合物は、一般に、それぞれ、イソ尿素、イソチオ尿素、グアニジンおよびシアノアミジンとしてクラス分けされることが可能である。化合物のこれらのクラスに関する最先端の文献については、J.Lon Mathias、Organic Preparations and Procedures International、1980年、12(5)、309〜326ページ;Comprehensive Organic Chemistry、第2巻、I.O.Sutherland編、Pergamon Press、Oxford;Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds、第1C巻、Elsevier、New York;A.R.Katritzkyら、J.Organic Chem.、2004年、69、309〜313ページを参照されたい。当業者は、式1a,1cおよび1dの一定の化合物は、対応する式1bの化合物から、適切な式3の化合物での処理により調製されることが可能であることを認識するであろう。例えば、チウロニウム塩の調製およびこれらのグアニジンへの転換は文献中に記載されており、C.R.Rasmussenら、Synthesis、1988年、6、460〜466ページを参照のこと。また、この方法は、実施例3および実施例9のステップCにおいて実証されている。式2のイミドイルクロリドは、以下に記載のとおり(スキーム7の下の段落を参照のこと)調製されることが可能である。式3の化合物の多くが市販されていると共に、化学技術分野において詳細に記されている方法により調製されることが可能である。
代替的な手法においては、スキーム2において示されているとおり、式1a〜1cおよび式1e(EがE−1であると共にW1がR28である式1)の一定の化合物は、式4のアミンを式5のイミドイルクロリドと、スキーム1に記載のものと同様の条件を用いて反応させることにより調製されることが可能である。式5のイミドイルクロリドの多くは、技術分野に開示されている方法により調製されることが可能であり、例えば、R.Bonnett、The Chemistry of the Carbon−Nitrogen Double Bond、S.Patei編、Interscience Publishers、および、引用されている文献を参照されたい。式5のイミドイルクロリドのいくつかは、市販されている(例えば、R1aがフェニル、置換フェニルまたは低級アルキルであり、Z5が直接結合であり、および、Wが、OMe、SMe、またはN(Me)2である式5は商業的に入手可能である)と共に、化学技術分野において文書化されている方法により調製されることが可能である。式4の化合物を調製する方法は、スキーム20において以下に記載されている。
スキーム1および2は、式1bの化合物を調製する単なる2つの方法の代表である。他の方法においては、スキーム3に示されているとおり、式1bの化合物は、式1fのチオ尿素(EがE−2であり、AがNHであり、および、WがSである式1)と、式6のアルキル化剤またはアクリル化剤(式中、Y1は、ハライド(例えば、Cl、Br、I)またはスルホネート(例えば、メシレート、トリフレート、p−トルエンスルホネート)等などの求核性反応脱離基である)とを反応させることにより調製されることが可能である。この方法は、酸掃去剤および好適な有機溶剤の存在下に、約0〜100℃の温度で実施される。好適な溶剤としては、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、およびこれらの混合物が挙げられる。好適な酸掃去剤は、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどのアミン塩基、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの水酸化物、ならびに、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの炭酸塩を含む。あるいは、式1fおよび6の化合物は、酸掃去剤の不在下に接触させられて、本発明の化合物でもある対応する式1bのイソチウロニウム塩を提供することが可能である。その後の反応において、塩は、技術分野に記載されている標準的な方法を用いて遊離塩基化されて式1bの化合物をもたらすことが可能である。チウロニウム塩の調製およびこれらの転換グアニジンを例示する例に関しては、C.R.Rasmussenら、Synthesis、1988年、6、460〜466ページを参照のこと。また、実施例1のステップDがスキーム3の方法を例示している。
式6の化合物の多くが公知であると共に、技術分野において開示されている一般的な方法によって調製されることが可能である。式1fの化合物の調製については、スキーム6を参照のこと。
式1bの化合物はまた、スキーム4に図示されているとおり、式4のアミンと式7のジチオカルバミン酸とを反応させることにより調製されることが可能である。スキーム4の反応は、典型的には、好適な溶剤中に約0〜100℃の温度で実施される。好適な溶剤の例としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、およびこれらの混合物が挙げられる。
式7のジチオカルバミン酸は、対応するアミン、ニ硫化炭素および2当量の塩基から、その後の、Alvarez−Ibarraら、Organic Preparations and Procedures、1991年、23(5)、611〜616ページの一般的な方法に従う、アルキル化剤での処理により調製されることが可能である。
R28がHである式1eの一定の化合物は、スキーム5に示されているとおり、式4のアミンを、式8のメトキシイミンまたはエトキシイミンで処理することにより調製されることが可能である。式8のイミンは、対応するアミンから得ることが可能である。この手法は、アミンを、トリメチルオルトホルメートまたはトリエチルオルトホルメートと一緒に、トルエンまたはキシレン中で、触媒量のp−トルエンスルホネートの存在下に加熱する工程を含む。スキーム5の方法は実施例2に例示されている。
式1fの化合物(EがE−2であると共に、AがNHである式1)は、スキーム6に示されているとおり、式4のアミンと式9のイソシアネートまたはイソチオシアネートとを反応させることにより調製されることが可能である。この反応は、典型的には、周囲温度で、ジクロロメタンまたはアセトニトリルなどの非プロトン性溶剤中に実施される。スキーム6の方法は、実施例1のステップC、実施例4、実施例5および実施例9のステップAに例示されている。
式1fの化合物はまた、スキーム7に示されているとおり、式10のアミンと、式11のカルバモイルまたは塩化チオカルバモイルまたはイミダゾール(Y2はClまたはイミダゾール−1−イルである)との反応により調製されることが可能である。Y2が塩素である場合、この反応は、典型的には、酸掃去剤の存在下で実施される。典型的な酸掃去剤としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどのアミン塩基が挙げられる。他の掃去剤としては、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの水酸化物、ならびに、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの炭酸塩が挙げられる。式11のカルバモイルまたは塩化チオカルバモイル(式中、Y2はClである)は、式4のアミンから、それぞれ、ホスゲンあるいはチオホスゲンまたはこれらの均等物での処理により調製されることが可能であり;一方で、式11のカルバモイルまたはチオカルバモイルイミダゾール(Y2がイミダゾール−1−イルである場合)は、当業者に公知である一般的な方法に従って、式3のアミンから、それぞれ、1,1’−カルボニルジイミダゾールまたは1,1’−チオカルボニルジイミダゾールでの処理により調製されることが可能である。
式2のイミドイルクロリド(スキーム1を参照のこと)は、式1fの化合物から、塩化チオニル、オキシ塩化燐または五塩化燐で、ジクロロメタンなどの溶剤中での処理により調製されることが可能である。典型的な反応条件については、例えば、W.Zielinskiら、Heterocycles、1998年、48、319〜327ページおよびスキーム1および2中の文献を参照のこと。また、実施例10のステップBは式2の化合物の調製を例示している。
スキーム8に示されているとおり、式1gの化合物(EがE−2であり、AがCHRR15であり、および、WがOである式1)は、酸掃去剤の存在下での、式12の酸塩化物の式4のアミンでのカップリングにより調製されることが可能である。典型的な酸掃去剤としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどのアミン塩基が挙げられる。他の掃去剤としては、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの水酸化物、ならびに、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの炭酸塩が挙げられる。一定の事例においては、ポリマー結合N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびポリマー結合4−(ジメチルアミノ)ピリジンなどのポリマー担持酸掃去剤を用いることが有用である。式4アミンの酸塩もまたこの反応において用いられることが可能であるが、ただし、少なくとも2当量の酸掃去剤が存在する。アミンと塩を形成するために用いられる典型的な酸としては、塩酸、シュウ酸およびトリフルオロ酢酸が挙げられる。
その後のステップにおいて、式1gのアミドは、五硫化リンまたは2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(Lawesson’s試薬)などの多様な標準的なチア化試薬を用いて、WがSである式1gのチオアミドに転化されることが可能である。
式1gの化合物の調製のための代替的な手法がスキーム9に示されており、アミン式4(またはその酸塩)と式13の酸との、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)またはO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−リン酸(HBTU)などの脱水カップリング剤の存在下でのカップリングを含む。ポリマー結合シクロヘキシルカルボジイミドなどのポリマー担持試薬もまた有用である。スキーム9の方法は、典型的には、ジクロロメタンまたはアセトニトリルなどの好適な溶剤中に、かつ、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下に、約0〜40℃の温度で実施される。スキーム9は、実施例6のステップD、実施例7および実施例8に例示されている。
上述のとおり、式1gのアミドは、WがSである式1gのチオアミドに、多様な標準的な硫化試薬を用いて転化されることが可能である。
式13の酸の多くは公知であるか、または当業者に公知の方法により調製されることが可能である。式12の酸塩化物は、式13の酸から、数多くの周知の方法により容易に調製されることが可能である。
合成文献は多くのアミド形成法を含むため、スキーム8および9の合成手法は、化合物式1gの調製に有用な広く多様な方法の単なる代表例である。
WがOであり、Z6が直接結合であり、およびR1bがシアノまたはヘテロ原子を介して結合している基である式1gの一定の化合物は、スキーム10に示されているとおり、式14の化合物と式15のハロアセトアミド(式中、Y3は、Cl、BrまたはIである)と反応させることにより調製されることが可能である。この反応は、水素化ナトリウムまたは炭酸カリウムなどの塩基の存在下に、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶剤中で、約0〜80℃の温度で実施される。式15のハロアセトアミドは、スキーム8および9に記載のアミド形成反応と同様に、式4のアミンと、α−ハロカルボン酸ハライドまたはα−ハロカルボン酸またはその無水物との反応により調製されることが可能である。
スキーム11に示されているとおり、式1hの化合物(EがE−2であると共に、AがC(=O)である式1)は、好適な酸掃去剤の存在下に、スキーム8に記載の方法と同様に、式16のα−ケト酸塩化物を式4のアミンとカップリングさせることにより調製されることが可能である。α−ケト酸塩化物は、対応するα−ケト酸から、技術分野において公知である標準的な方法により調製されることが可能である。
あるいは、スキーム12に示されているとおり、式1hの化合物は、スキーム9に記載の方法と同様に、脱水カップリング剤の存在下に、式4のアミン(またはその酸塩)の式17のα−ケト酸とのカップリングにより調製されることが可能である。式17のα−ケト酸の多くは公知であると共に、当業者に公知の方法により調製されることが可能である。
スキーム13に示されているとおり、R1bがヘテロ原子を介して結合している基である式1hの化合物は、スキーム8に記載の方法と同様に、式14の化合物と式18aのα−ケト酸塩化物とを、好適な酸掃去剤の存在下に反応させることにより調製されることが可能である。式18aの化合物は、クロロホルムあるいはトルエンなどの溶剤中での0〜110℃での塩化オキサリルでの処理により、または、式18aのα−ケトエステル(例えば、LがOEtである)をもたらす酸掃去剤の存在下でのエチルクロロオキソアセテートでの処理、これに続く、技術分野において公知である方法による式18bのα−ケト酸への標準的なエステル加水分解を含む2ステップ手法で、式4の対応するアミンから調製されることが可能である。当業者はまた、式1hの化合物はまた、スキーム9に記載の方法と同様に、脱水カップリング剤の存在下での、式4のアミン(またはその酸塩)の式18bのα−ケト酸とのカップリングにより調製されることも可能であることを認識するであろう。
スキーム14に示されているとおり、式1iの一定の化合物(EがE−3であると共に、AがCHR15である式1)は、式19の塩化スルフィニル、塩化スルホニルまたは塩化スルファモイルを式4のアミンと、好適な酸掃去剤の存在下に反応させることにより調製されることが可能である。スキーム14の方法は、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルまたはジメチルホルムアミドなどの溶剤中に、約−20〜100℃の温度で実施される。好適な酸掃去剤としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどのアミン塩基、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの水酸化物、ならびに、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの炭酸塩が挙げられる。式19の化合物の多くは公知であるか、または、当業者により調製されることが可能である。塩化スルフィニル、塩化スルホニルおよび塩化スルファモイルの調製、ならびに、これらの、それぞれ、スルフィンアミド、スルホンアミドおよびスルファミドへの転換に関する最先端の文献については、J.G.Tillett、The Chemistry of Sulfinic Acids, Esters and their Derivatives、S.Patai編、John Wiley & Sons、1990年;The Chemistry of Sulfonic Acids, Esters and their Derivatives、S.PataiおよびZ.Rappoport編、John Wiley & Sons、1991年;J.H.Younら、Tetrahedron Letters、1986年、27(13)、1493〜1494ページおよび引用されている文献;Comprehensive Organic Chemistry、第3巻、Neville Jones編、Pergamon Press、Oxford、1979年を参照のこと。
式1jの化合物(EがE−3であり、AがNHであり、および、dが2である式1)を調製するための方法がスキーム15に示されている。示されているとおり、スキーム14に記載の方法と同様に、式20の塩化スルファモイルが式10のアミンで処理される。式20の塩化スルファモイルは、スキーム14中に援用されている文献に記載の方法により、式4の対応するアミンを塩化スルフリルで処理することにより調製されることが可能である。
スキーム16に示されているとおり、式1kの化合物(EはE−4である式1)は、式21のスルホンイミドイルクロリドを式4のアミンと、好適な酸掃去剤の存在下に反応させることにより調製されることが可能である。スキーム16の方法は、典型的には、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルまたはジメチルホルムアミドなどの好適な溶剤中に、約−20〜100℃の温度で実施される。好適な酸掃去剤としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびピリジンなどのアミン塩基、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの水酸化物、ならびに、炭酸ナトリウムおよび炭酸カリウムなどの炭酸塩が挙げられる。式21の化合物の多くは公知であると共に、多様な発行されている文献において開示されている方法により調製されることが可能である。スルホンイミドイルクロリドの調製およびこれらのスルホンアミドアミドへの転換に関する最先端の文献については、C.R.Johnson、J.Organic Chem.、1979年、44、2055〜2061ページ;K.Okumaら、J.Organic Chemistry、1988年、53、4190〜4193ページ;C.R.Johnson、Comprehensive Organic Chemistry、第3巻、パート11、Neville Jones編、Pergamon Press、Oxford、1979年を参照のこと。
式1nの化合物(Eが、E−1、E−2、E−3またはE−4であると共に、Xを含有する環が飽和である式1)は、スキーム17に示されているとおり、式1mの化合物(Eが、E−1、E−2、E−3またはE−4であると共に、Xを含有する環が不飽和である式1)から、触媒水素化により調製されることが可能である。典型的な条件は、金属対担体の5〜20%の重量比での、エタノールなどの溶剤中に周囲温度で懸濁されている、活性炭素などの不活性担体に担持されたパラジウムなどの金属触媒の存在下での、式1mの化合物の70〜700kPa、好ましくは270〜350kPaの圧力での水素ガスへの露出を含む。このタイプの還元はきわめて周知である;例えば、Catalytic Hydrogenation、L.Cerveny編、Elsevier Science、Amsterdam、1986年を参照のこと。当業者は、式1mの化合物中に存在し得る他の一定の官能基もまた触媒水素化条件下で還元されることが可能であり、それ故、触媒および条件の好適な選択が必要とされることを認識するであろう。
式1pの一定の化合物(Xが、X1、X5、X7またはX9であると共に、Gが、炭素原子を介してXを含有する環に結合している式1)は、スキーム18に示されているとお
り、式22上の適切な脱離基Y1の、式23の窒素含有複素環での塩基の存在下での置き換えにより調製されることが可能である。好適な塩基としては、水素化ナトリウムまたは炭酸カリウムが挙げられる。この反応は、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの好適な溶剤中に、約0〜80℃の温度で実施される。式22の化合物における好適な脱離基としては、ハライド(例えば、Cl、Br、I)またはスルホネート(例えば、メシレート、トリフレート、p−トルエンスルホネート)等などの求核性反応脱離基が挙げられる。式22の化合物は、Y1がOHである対応する化合物から、技術分野において公知である一般的な方法を用いて調製されることが可能である。
式1qの化合物(XがX2またはX8である式1)は、スキーム19に示されているとおり、式24の化合物の式25の複素環式ハライドまたはトリフレート(OS(O)2CF3)との反応により調製されることが可能である。この反応は、炭酸カリウムなどの塩基の存在下に、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶剤中で、約0〜80℃の温度で実施される。Y4がトリフレートである式25の化合物は、Y4がOHである対応する化合物から当業者に公知の方法により調製されることが可能である。
式4のアミンは、スキーム20に示されているとおり、Y5がアミン−保護基である式26の対応する保護されたアミンから調製されることが可能である。広く多様なアミン−保護基が本方法において有用であるが、これは、この基に対する要求は反応の最中に置き換えられて式4の化合物を生成することが可能であることのみであるためである。適切な保護基の例については、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第2版、John Wiley & Sons,Inc.、New York、1991年を参照のこと。保護基は除去可能であると共に、アミンは、技術分野において公知である一般的な方法により、酸塩または遊離アミンとして単離される。当業者はまた、式26の保護されたアミンは、基EがY5によって置き換えられて式1の化合物の調製に有用な式26の中間体がもたらされる上記スキーム17、18および19に記載のものと同様の方法によって調製されることが可能であることを認識するであろう。スキーム20の方法は、実施例1のステップBおよび実施例6のステップCに例示されている。
式26の化合物はまた、スキーム21に示されているとおり、適切に官能基化された式27の化合物の適切に官能基化された式28の化合物との反応により調製されることが可能である。官能基Y6およびY7は、特にこれらに限定されないが、アルデヒド、ケトン、エステル、酸、アミド、チオアミド、ニトリル、アミン、アルコール、チオール、ヒドラジン、オキシム、アミジン、アミド、オキシム、オレフィン、アセチレン、ハライド、ハロゲン化アルキル、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホネート、ボロン酸、ボロン酸エステル等などの部分から選択され、これらは、適切な反応条件下で、種々の複素環式G−環の構築を許容するであろう。例として、Y6がチオアミド基である式27の化合物とY7がブロモアセチル基である式28の化合物との反応は、Gがチアゾール環である式26の化合物をもたらすであろう。合成文献は、5員芳香族複素環および5員部分飽和複素環(例えば、G−1〜G−59)を形成するための多くの一般的な方法を記載している;例えば、Comprehensive Heterocyclic Chemistry、第4〜6巻、A.R.KatritzkyおよびC.W.Rees編、Pergamon Press、New York、1984年;Comprehensive Heterocyclic Chemistry II、第2〜4巻、A.R.Katritzky、C.W.Rees、およびE.F.Scriven編、Pergamon Press、New York、1996年;ならびに、シリーズ、The Chemistry of Heterocyclic Compounds、E.C.Taylor編、John Wiley & Sons、New Yorkを参照のこと。XがX1であると共に、Y6が、Br、I、メタンスルホン酸またはトリフルオロメタンスルホネートである式27の中間体を用いる芳香族環とのクロスカップリング反応において用いられるための有機亜鉛試薬の調製が記載されている;例えば、S.Bellotte、Synlett、1998年、379〜380ページ、およびM.Nakamuraら、Synlett、2005年、1794〜1798ページを参照のこと。当業者は、どのように適切な官能基を選択して所望の複素環式G環を構築するかを知っている。スキーム21の方法は、実施例6のステップBにも例示されている。
式27および28の化合物の多くは公知であると共に、当業者により調製されることが可能である。
式26の一定の化合物(式中、Z1は、O、S、またはNR21である)は、スキーム22に示されているとおり、塩基の存在下での、式29のG−環上の適切な脱離基Y1の、式30の化合物での置き換えにより調製されることが可能である。好適な塩基としては、水素化ナトリウムまたは炭酸カリウムが挙げられる。この反応は、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶剤中に、約0〜80℃の温度で実施される。式29の化合物における好適な脱離基としては、ハライド(例えば、Cl、Br、I)またはスルホネート(例えば、メシレート、トリフレート、p−トルエンスルホネート)等などの求核性反応脱離基が挙げられる。式29の化合物は、Y1がOHである対応する化合物から、技術分野において公知である一般的な方法により調製されることが可能である。式30の化合物の多くは公知であると共に、技術分野において公知である一般的な方法により調製されることが可能である。
式26の一定の化合物(式中、Z1はO、S、またはNR21である)はまた、スキーム23に示されているとおり、塩基の存在下での、式32のJ環上の適切な脱離基Y1の式30の化合物での置き換えにより調製されることが可能である。好適な塩基としては、水素化ナトリウムまたは炭酸カリウムが挙げられる。この反応は、N,N−ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルなどの溶剤中に、約0〜80℃の温度で実施される。式32の化合物における好適な脱離基としては、ハライド(例えば、Cl、Br、I)またはスルホネート(例えば、メシレート、トリフレート、p−トルエンスルホネート)等などの求核性反応脱離基が挙げられる。式32の化合物は、Y1がOHである対応する化合物から、技術分野において公知である一般的な方法を用いて形成されることが可能である。
式26の化合物はまた、スキーム24に示されているとおり、適切に官能基化された式33の化合物と適切に官能基化された式34の化合物との反応により調製されることが可能である。官能基Y6およびY7は、特にこれらに限定されないが、アルデヒド、ケトン、エステル、酸、アミド、チオアミド、ニトリル、アミン、アルコール、チオール、ヒドラジン、オキシム、アミジン、アミドオキシム、オレフィン、アセチレン、ハライド、ハロゲン化アルキル、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ボロン酸、ボロン酸エステル等などの部分から選択され、これらは、適切な反応条件下で、種々の複素環式J−環の構築を許容するであろう。例として、Y6がクロロオキシム部分である式33の化合物とY7がビニル基またはアセチレン基である式34の化合物との塩基の存在下での反応は、Jが、それぞれ、イソオキサゾリンまたはイソオキサゾールである式26の化合物をもたらすであろう。スキーム24の方法は、実施例1のステップAに例示されている。また、合成文献は、炭素環および複素環および環系(例えば、J−1〜J−82)の形成のための多くの一般的な方法を含む;例えば、Comprehensive Heterocyclic Chemistry、第4〜6巻、A.R.KatritzkyおよびC.W.Rees編、Pergamon Press、New York、1984年;Comprehensive Heterocyclic Chemistry II、第2〜4巻、A.R.Katritzky、C.W.Rees、およびE.F.Scriven編、Pergamon Press、New York、1996年;シリーズ、The Chemistry of Heterocyclic Compounds、E.C.Taylor編、John Wiley & Sons、New York、およびRodd’s Chemistry of Carbon Compounds、第2〜4巻、Elsevier、New Yorkを参照のこと。ニトリルオキシドのオレフィンでの環付加のための基本手順は、化学文献に詳細に記されている。関連する文献については、Lee、Synthesis、1982年、6、508〜509ページおよびKanemasaら、Tetrahedron、2000年、56、1057〜1064ページ、ならびに、引用されている文献を参照のこと。当業者は、どのように適切な官能基を選択して所望の複素環式J−環を構築するかを知っている。式34の化合物の多くは公知であると共に、技術分野において公知である一般的な方法により調製されることが可能である。
式中、Y
6およびY
7は、所望の複素環Jの構築に好適な官能基である。
Z1が直接結合である式26の化合物に関する代替的な調製は、スキーム25に示されているとおり、式35または38のヨウ化物または臭化物と、式36または37のボロン酸とのPd触媒クロスカップリングが含まれる周知のSuzuki反応を含む。多くの触媒がこのタイプの変換のために有用であり;1種の特に有用な触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムである。テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジエチルエーテルおよびジオキサンなどの溶剤が好適である。Suzuki反応および関連するカップリング法は、G−J結合の形成のための多くの選択肢をもたらす。最先端の文献については、例えば、C.A.ZificsakおよびD.J.Hlasta、Tetrahedron、2004年、60、8991〜9016ページを参照のこと。G−J結合の合成に適用可能であるパラジウム化学の詳細な概説については、J.J.LiおよびG.W.Gribble編、Palladium in Heterocyclic Chemistry:A Guide for the Synthetic Chemist、Elsevier,Oxford,UK、2000年を参照のこと。技術分野において公知である多くの他の金属触媒クロスカップリング反応条件が、式26の化合物の調製について好適である。
当業者は、式1の化合物の多くは、基Y5がEによって置き換えられる上記スキーム21〜25に記載のものと同様の方法により直接的に調製されることが可能であることを認識するであろう。それ故、Y5がEによって置き換えられている、式27、29、31、33、35および37に対応する化合物は、式1の化合物を調製するために有用な中間体である。
式40のチオアミドは、XがX1である式1の化合物を調製するための特に有用な中間体である。式40のチオアミドは、スキーム26に示されているとおり、式39の対応するニトリルへの硫化水素の添加により調製されることが可能である。
スキーム26の方法は、ピリジン、ジエチルアミンまたはジエタノールアミンなどのアミンの存在下に、式39の化合物を硫化水素と接触させることにより実施されることが可能である。あるいは、硫化水素は、そのアルカリ金属またはアンモニアとの二硫化塩の形態で用いられることが可能である。このタイプの反応は、文献中に十分に記されている(例えば、欧州特許第696,581号明細書を参照のこと)。
式44のハロメチルイソオキサゾールケトンは、Jが、例えば、提示Aにおいて示されているJ−29−1〜J−29−12から選択される、式1の一定のキラル化合物を調製するために特に有用な中間体である。式44のハロメチルイソオキサゾールケトンは、スキーム27に示されている多ステップ反応シーケンスによって調製されることが可能である。
当業者は、スキーム27はまた、分割剤を用いることなく実施されることが可能であり、従って、式42の化合物は、直接的に式41aのラセミ類似体に転化され、次いで、これが、式43、44のラセミ類似体および式1の一定のラセミ化合物(例えば、J−29−1〜J−29−12のラセミ類似体を含有する化合物)の調製に用いられることが可能であることを認識するであろう。
式中、R
34はC
2〜C
8ジアルキルアミノ、1−ピペリジニル、1−ピロリジニルまたは4−モルホリニルであり、Y
3は、Cl、BrまたはIであり、および、R
5は発明の概要において上記に定義されているとおりである。
式42のラセミカルボン酸の調製は、好ましくは、メタノールまたはテトラヒドロフランなどの水和性の共溶剤中のわずかに過剰量の水酸化ナトリウムを用いる、約25〜45℃の温度で、対応する式41の化合物の塩基性または酸性加水分解といった周知の方法により達成されることが可能である。この生成物は、pHを約1〜3に調節すると共に、次いで、任意により蒸発による有機溶剤の除去の後に、ろ過または抽出により単離されることが可能である。式42のラセミカルボン酸は、シンコニン、ジヒドロシンコニンまたはこれらの混合物などの好適なキラルアミン塩基のジアステレオ異性塩の古典的な分別結晶化によって分割されることが可能である。約85:15比でのシンコニン−ジヒドロシンコニン混合物が、例えば、R5が置換フェニル基である式42aの(R)配置のカルボン酸を溶解度に劣る塩としてもたらすために特に有用である。しかも、これらのキラルアミン塩基は商業的供給元から容易に入手可能である。式44の(R)配置ハロメチルケトン中間体は、式40のチオアミドとのカップリングの後に、殺菌・殺カビ的により活性な式1の最終生成物をもたらす。式44のハロメチルケトンは、先ず、式41または41aのアミドを、テトラヒドロフランおよびトルエンなどの好適な溶剤または溶剤混合液中に、メチルハロゲン化マグネシウム(グリニャール試薬)1モル当量と、約0〜20℃の温度で反応させることにより得られる。式43の粗ケトン生成物は、水性酸での急冷、抽出および濃縮により単離されることが可能である。式43の粗ケトンは、塩化スルフリルなどの試薬でハロゲン化されて、Y3がClまたは分子臭素である式44のクロロメチルケトンがもたらされて、Y3がBrである式44の対応するブロモメチルケトンがもたらされる。式44のハロメチルケトンは、ヘキサンあるいはメタノールなどの溶剤からの結晶化により精製されることが可能であり、または、さらなる精製を行わずにチオアミドとの縮合反応において用いられることが可能である。
式41の化合物は、スキーム28に示されているとおり、式45の塩化ヒドロキサモイルの式46のオレフィンとの環付加により調製されることが可能である。
この方法において、すべての3種の反応構成成分(すなわち、式45および式46の化合物、および塩基)は、式45の塩化ヒドロキサモイルの加水分解または二量体化が最低限となるよう接触させられる。典型的な1つの手法において、トリエチルアミンなどの第三級アミン塩基、または、アルカリ金属あるいはアルカリ土類炭酸塩、重炭酸塩あるいはリン酸などの無機塩基のいずれかであることが可能である塩基が式46のオレフィン誘導体と混合され、式45の塩化ヒドロキサモイルが、典型的には約5〜25℃である環付加が比較的速い速度で進行する温度で徐々に添加される。あるいは、塩基は、他の2種の構成成分(式45および式46の化合物)に徐々に添加されることが可能である。この代替的な手法は、式45の塩化ヒドロキサモイルが反応媒体中に実質的に不溶性であるときに好ましい。反応媒体中の溶剤は、水、または、トルエン、ヘキサン、あるいは、さらには過剰量で用いられるオレフィン誘導体などの不活性有機溶剤であることが可能である。この生成物は、ろ過、または、水での洗浄、これに続く溶剤の蒸発により、塩副生成物から単離されることが可能である。この粗生成物は結晶化により精製されることが可能であるか、または、この粗生成物は、スキーム27の方法において直接的に用いられることが可能である。式41の化合物は式42のカルボン酸への前駆体であると共に、スキーム27に示されているとおり、式41の化合物の分割されたエナンチオマー(すなわち41a)の調製に有用でもある。
式1rの一定の化合物(式中、Jは−Z2Qで置換されていると共に、Qは−Z3TAで置換されている)は、数々の方法の1つにより調製されることが可能である。スキーム29に示されている1つの方法においては、スキーム29に示されているとおり、Y3がハロゲン(例えば、Cl、BrまたはI)などの脱離基である式47の化合物が、Z3がO、SまたはNHである式48の化合物と反応される。
Z3がOである場合、この反応は周知のUllmanエーテル合成であり、これは、典型的には、炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの無機塩基の存在下に、例えばヨウ化銅といった金属触媒と一緒に実施される。この反応は、ジメチルスルホキシドおよびN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶剤中に、略室温〜150℃の温度で行われる。Z3がOである式1rのジアリールエーテルはまた、求核性芳香族置換またはアリールボロン酸ジアリールエーテル法を含むパラジウム触媒Buchwald−Hartwig反応を用いて調製されることが可能である。Ullmanジアリールエーテル合成を含むこれらの方法の近年の概説については;例えば、R.FrianおよびD.Kikeji、Synthesis、2006年、14、2271〜2285ページを参照のこと。
ジアリールエーテルについて記載されているものと同様の条件をまた、ZがSまたはNHである式1rの化合物の調製にも用いることが可能である。硫黄および窒素類似体の調製の近年の概説については;例えば、S.V.LeyおよびA.W Thomas、Angew.Chem.,Int.Ed.、Engl.、2003年、42、5400を参照のこと。
同様の銅触媒法は、スキーム30に示されているとおり、Z3が直接結合であると共にTAが窒素原子を介してQに結合している複素環である(例えば、TAがトリアゾールまたはその塩である)式1rの化合物を調製するために用いられることが可能である。
(1R,2R)−N,N−ジメチル−1,2−シクロヘキセンジアミンなどのリガンドを用いて銅触媒の溶解度および反応性を高めてもよい。この反応は、典型的には、ジメチルスルホキシドなどの溶剤中に、または、ジメチルスルホキシド−水などの混合溶剤中に、略室温〜200℃の温度で実施される。最先端の文献については;例えば、Andersenら、Synlett、2005年、14、2209〜2213ページを参照のこと。
Z3が直接結合であると共に、TAが炭素原子を介してQに結合している式1rの化合物は、スキーム31に示されているとおり、Pd触媒クロスカップリングが含まれる周知のSuzuki反応を含む。
式50のヨウ化物または臭化物を式51のボロン酸とカップリングするための条件は、上記スキーム25に記載のものと同様である。多くの触媒がこのタイプの変換のために有用であり;典型的な触媒はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムである。テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジエチルエーテルおよびジオキサンなどの溶剤が好適である。Suzuki反応および関連するカップリング法は、Z3が直接結合であるQTA結合の形成のための多くの選択肢をもたらす。最先端の文献については;例えば、C.A.ZificsakおよびD.J.Hlasta、Tetrahedron、2004年、60、8991〜9016ページを参照のこと。Q−Z3GA結合の合成に適用可能であるパラジウム化学の詳細な概説については;例えば、J.J.LiおよびG.W.Gribble編、Palladium in Heterocyclic Chemistry:A Guide for the Synthetic Chemist、Elsevier:Oxford,UK、2000年を参照のこと。触媒タイプ、塩基および反応条件の多くの変形例が、この一般的な方法について技術分野において公知である。
スキーム32に示されているとおり、Z3がアルキンである式1rの化合物の調製は、Y3がヨウ素または臭化物などのハロゲンである式52のハライドと、式53のアルキンとの、金属触媒および塩基の存在下でのPd触媒クロスカップリングを用いる周知のSonogashira反応を含む。
多くの触媒がこのタイプの変換のために有用であり;典型的な触媒はジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(II)である。好適な溶剤としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリルおよび酢酸エチルが挙げられる。好適な金属触媒としては、例えば、ヨウ化銅が挙げられる。典型的な塩基としては、例えば、トリエチルアミンまたはHunig塩基が挙げられる。最先端の文献については;例えば、I.B.Campbell、Organocopper Reagents、1994年、217〜235ページを参照のこと。
スキーム33に示されているとおり、Z3が−C≡C−である式1rの化合物は、例えば炭素上のパラジウムといった触媒の存在下での水素での還元によるZ3が−CH2CH2−である式1fの化合物の調製のための出発材料とされることが可能である。
還元は、典型的には、水素雰囲気下で、大気圧〜700kPa、好ましくは400kPaの圧力で、酢酸エチルまたはエタノールなどの溶剤中に、当業者に周知である方法を用いて実施される。
スキーム34に示されているとおり、Z3が−CH=CH−である式1tの一定の化合物の調製は、式53のヨウ素または臭化物と、式54のアルケンとの、金属触媒、および、トリエチルアミンまたは重炭酸ナトリウムなどの塩基の存在下でのPd触媒クロスカップリングを用いる周知のHeck反応を含む。
多くの触媒がこのタイプの変換のために有用であり;典型的な触媒はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムである。好適な溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミドおよびアセトニトリルが挙げられる。Heck反応の概説については;例えば、W.CabriおよびI.Candiani、Acc.Chem Res.、1995年、28、2〜7ページを参照のこと。
Z3が直接結合であると共にTAが炭素を介してQに結合しているテトラゾールである式1uの化合物は、スキーム35に示されているとおり、式55のニトリルから調製されることが可能である。
この方法において、式55のニトリルは、アジ化ナトリウムまたはトリメチルシリルアジドなどのアジドと、N,N−ジメチルホルムアミドまたはトルエンなどの溶剤中に略室温〜140℃の温度で反応させられて、式1uの化合物を形成する。最先端の文献については;例えば、B.Schmidt、D.MeidおよびD.Kieser、Tetrahedron、2006年、63、492〜496ページを参照のこと。
スキーム31および32に記載のものと同様の反応もまたカップリング前の中間体で実施されることが可能であり、例えば、式56のアルデヒドは、スキーム36に示されているとおり、式57の置換アルデヒドを調製するための有用な出発材料である。例えば、フルオロベンズアルデヒド、クロロベンズアルデヒド、ブロモベンズアルデヒドおよびヨードベンズアルデヒドのオルト、メタおよびパラ異性体といった式48の数々の出発アルデヒドが市販されている。
同様に、スキーム30〜35に記載の反応もまた、式57のアルデヒド誘導体の調製に用いられることが可能であり;例えば、2−(フェニルチオ)ベンズアルデヒドについてはW.Mansawatら、Tetrahedron Letters、2007年、48(24)、4235〜4238ページを;2−(2−フェニルエテニル)ベンズアルデヒドについてはA.Cwik、Z.Hell、F.Figueras、Advanced Synthesis & Catalysis、2006年、348(4/5)、523〜530ページを;2−(フェニルエチニル)ベンズアルデヒドについてはT.Sakamoto、Y.Kondo、n.Miura、K.Hayashi、H.Yamanaka、Heterocycles、1986年、24(8)、2311〜14ページを;および、2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンズアルデヒドについてはJ.Rosevear、J.F.K.Wilshire、JohnF.K.Australian Journal of Chemistry、1991年、44(8)、1097〜114ページを参照のこと。
式1の化合物を調製するための上記のいくつかの試薬および反応条件は、中間体に存在する特定の官能基には適合しないであろうことが認識される。これらの例において、合成系中に保護/脱保護配列または官能性の相互転換を組み入れることにより、所望の生成物を得ることが助けられるだろう。保護基の使用および選択は化学合成の当業者に明白であろう(例えば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.、Protective Groups in Organic Synthesis、第2版;Wiley & Sons:New York、1991を参照のこと)。場合によっては、いずれかの個々のスキームに記述されたように与えられた試薬の導入後、式1の化合物の合成を完了するために、詳細に記載されていない追加の慣例合成工程を実行する必要があることを当業者は認識するだろう。式1の化合物を調製するために提案された特定の順序により示されるもの以外の順番で、上記スキームに図示された工程の組み合わせを実行する必要があることも当業者は認識するだろう。
置換基を加えるため、または存在する置換基を変性するために、本明細書に記載の式1の化合物および中間体に、様々な求電子、求核、ラジカル、有機金属、酸化および還元反応を受けさせることができることも当業者は認識するだろう。
さらなる詳細がなくても、前記を使用する当業者は、本発明をその最も十分な範囲まで利用することができると考えられる。従って以下の実施例は単なる実例として解釈され、かついずれかの様式に本開示を限定するものではない。以下の実施例の工程は全体的な合成変換における各工程の手順を説明し、そして各工程の出発材料が、他の実施例または工程に手順が記載される特定の製造実施によって必ずしも製造される必要はない。クロマトグラフィー溶媒混合物を除いて、または特記されない限り、パーセントは重量によるものである。特記されない限り、クロマトグラフィー溶媒混合物に関する部およびパーセントは体積によるものである。1H NMRスペクトルは、テトラメチルシランの低磁場側にppmで報告されており;「s」は一重項を意味し、「d」は二重項を意味し、「t」は三重項を意味し、「q」は四重項を意味し、「m」は多重項を意味し、「dd」は二重項の二重項を意味し、「br m」は幅広の多重項を意味し、および「br s」は幅広の一重項を意味する。
実施例1
メチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミドチオエートの調製
ステップA:1,1−ジメチルエチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル)−1−ピペリジンカルボキシレートの調製
1,1−ジメチルエチル4−(4−ホルミル−2−チアゾリル)−1−ピペリジンカルボキシレート(1.0g、3.4mmol)のエタノール(5mL)中の混合物にヒドロキシルアミンの水溶液を添加した(50重量%、0.25mL、4.0mmol)。この反応混合物を60℃で1時間加熱し、この時間の間に、反応混合物は均質になった。得られた反応溶液を室温に冷却すると共に、テトラヒドロフラン(10mL)で希釈した。スチレン(0.57mL、5mmol)を反応混合物に添加し、これに続いて、Clorox(登録商標)(水性次亜塩素酸ナトリウム溶液)(10.5mL)を3時間にわたって数回に分けて添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、ろ過した。ろ過により回収した固体を水、ジエチルエーテルで洗浄し、空気乾燥させて、表題の化合物を白色の粉末として得た(610mg)。濾液を飽和水性重炭酸ナトリウム溶液で希釈すると共に、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を乾燥させ(MgSO4)および減圧下で濃縮して、さらなる表題の化合物を黄色の油として得た(850mg)。この油をジエチルエーテル(4mL)で希釈すると共に、静置させて、表題の化合物を白色の固体として得た(233mg)。
1H NMR(CDCl3)δ1.47(s,9H)、1.7(m,2H)、2.1(m,2H)、2.85(m,2H)、3.2(m,1H)、3.45(m,1H)、3.84(m,1H)4.2(br s,2H)、5.75(m,1H)、7.25〜7.40(m,5H)、7.61(s,1H)。
ステップB:4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジンの調製
1,1−ジメチルエチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル)−1−ピペリジンカルボキシレート(すなわち、ステップAの生成物)(0.815g、1.97mmol)のジクロロメタン(50mL)中の溶液に塩化水素およびジエチルエーテルの溶液(2M、10mL、20mmol)を添加した。この反応混合物を室温で1時間攪拌してガム状の沈殿物を得た。メタノールを添加して沈殿物を溶解し、反応混合物をさらに1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、酢酸エチルと飽和水性重炭酸ナトリウムとの間に分割し、有機層を乾燥させる(MgSO4)と共に濃縮して、表題の化合物を清透な油として得たが(0.31g)、これは、静置させると固化した。
1H NMR(CDCl3)δ1.65(br s,1H)、1.7(m,2H)、2.1(m,2H)、2.75(m,2H)、3.1〜3.25(m,3H)、3.41(m,1H)、3.83(m,1H)、5.75(m,1H)、7.25〜7.40(m,5H)、7.60(s,1H)。
ステップC:4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボチオアミドの調製
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、ステップBの生成物)(1.0g、3.2mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液に、2,5−ジメチルフェニルイソチオシアネートの溶液(0.52g、3.2mmol)およびジクロロメタン(5mL)を1分かけて添加した。反応混合物を室温で20分間攪拌し、濃縮し、酢酸メチル(4mL)中に溶解させ、0℃で一晩保持し、および、ろ過して、表題の化合物を120〜123℃で溶融する白色の粉末(1.35g)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.9(m,2H)、2.15(m,2H)、2.22(s,3H)、2.30(s,3H)、3.20(m,2H)、3.30(m,1H)、3.41(m,1H)、3.82(m,1H)、4.58(m,2H)、5.75(m,1H)、6.93(m,3H)、7.10(m,1H)、7.25〜7.40(m,5H)、7.62(s,1H)。
ステップD:メチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミドチオエートの調製
14−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボチオアミド(すなわち、ステップCの生成物)(476mg、1.0mmol)およびヨウ化メチル(0.25mL、4.0mmol)のジクロロメタン(2mL)中の溶液を室温で3時間かき混ぜた。次いで、反応混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和水性重炭酸ナトリウム、飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、および濃縮して泡状の白色の固体(480mg)を得た。この固体を酢酸メチル/石油エーテルから結晶化させて、本発明の化合物である表題の化合物を、114〜116℃で溶融する白色の粉末(320mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.9(m,2H)、2.08(s,3H)、2.12(s,3H)、2.1(m,2H)、2.28(s,3H)、3.05(m,2H)、3.30(m,1H)、3.42(m,1H)、3.82(m,1H)、4.28(m,2H)、5.75(m,1H)、6.57(m,1H)、6.75(m,1H)、7.0(m,1H)、7.25〜7.40(m,5H)、7.63(s,1H)。
実施例2
N−[[4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル]メチレン]−2,5−ジメチルベンゼンアミンの調製
還流下で、トリメチルオルトホルメート(21.8ml、200mmol)、p−トルエンスルホン酸(380mg、2.0mmol)のトルエン(20mL)中の溶液に2,5−ジメチルアニリン(2.5mL、20mmol)のトルエン(15mL)中の溶液を1時間かけて添加した。さらなる1時間の後、反応混合物を室温に冷却すると共に、一晩攪拌した。混合物を飽和水性重炭酸ナトリウム、飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、および、減圧下で濃縮して、少量の固体を含有する琥珀色の油を得た。ろ過で油(3.2g)を得、これをさらに精製することなく用いた。この油(326mg、2.0mmol)および4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、実施例1、ステップBの生成物)(313mg、1.0mmol)のトルエン(2mL)中の混合物を70℃で1時間加熱し、冷却し、および、濃縮した。得られた固体を酢酸エチル−ヘキサンを溶出液として用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物を泡状の白色の固体(400mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.82(m,2H)、2.2(m,2H)、2.22(s,3H)、2.28(s,3H)、3.1(br m,2H)、3.30(m,1H)、3.41(m,1H)、3.82(m,1H)、4.1(br m,2H)、5.75(m,1H)、6.58(m,1H)、6.78(m,1H)、7.02(m,1H)、7.25〜7.40(m,6H)、7.63(s,1H)。
実施例3
メチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミデートの調製
メチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミドチオエート(すなわち、実施例1、ステップDの生成物)(0.10g、0.20mmol)のメタノール(5mL)中の溶液を、Biotage(登録商標)Creator XM電子レンジ装置中で、140℃で、1.5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を1:1酢酸エチル−ヘキサンを溶出液として用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物を泡状の白色の固体(19mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.66〜1.75(m,2H)、1.97〜2.01(m,2H)、2.11(s,3H)、2.25(s,3H)、2.76〜2.82(m,2H)、3.10〜3.15(m,1H)、3.38〜3.44(m,1H)、3.68(s,3H)、3.80〜3.82(m,1H)、3.84〜3.88(m,2H)、5.71〜5.76(m,1H)、6.61〜6.67(m,2H)、6.97〜6.99(d,1H)、7.30〜7.34(m,1H)、7.36〜7.40(m,4H)、7.60(s,1H)。
実施例4
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−ペンチル−1−ピペリジンカルボキサミドの調製
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、実施例1、ステップBの生成物)(0.10g、0.32mmol)およびペンチルイソシアネート(0.036g、0.32mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を室温で一晩攪拌し、次いで、ろ過し、および、減圧下で濃縮して白色の固体を得た。固体をジエチルエーテル中でスラリー化し、ろ過し、および、空気乾燥させて、本発明の化合物である表題の化合物を132〜134℃で溶融する白色の粉末(0.081g)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ0.90(t,3H)、1.30〜1.34(m,4H)、1.49〜1.53(m,2H)、1.72〜1.82(m,2H)、2.14(d,2H)、2.94(t,2H)、3.20〜3.26(m,3H)、3.39〜3.45(m,1H)、3.80〜3.88(m,1H)、4.03(d,2H)、4.44、(s,1H)、5.74(q,1H)、7.32〜7.34(m,1H)、7.35〜7.41(m,4H)、7.61(s,1H)。
実施例5
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−2−プロペン−1−イル]−1−ピペリジンカルボチオアミドの調製
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、実施例1、ステップBの生成物)(0.10g、0.32mmol)およびアリルイソチオシアネート(0.027g、0.32mmol)のジクロロメタン(10mL)中の溶液を室温で一晩攪拌し、次いで、ろ過し、および、減圧下で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルを溶出液として用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物を泡状の白色の固体(85mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.84〜1.94(m,2H)、2.16〜2.22(m,2H)、3.24(t,2H)、3.30〜336(m,1H)、3.38〜3.44(m,1H)、3.80〜3.88(m,1H)、4.32〜4.36(m,2H)、4.69(d,2H)、5.19(t,1H)、5.26(s,1H)、5.65(s,1H)、5.71〜5.77(m,1H)、5.90〜6.00(m,1H)、7.31〜7.35(m,1H)、7.37〜7.39(m,4H)、7.60(s,1H)。
実施例6
1−[4−[4−[4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル]−4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−1−ブタノンの調製
ステップA:2−クロロ−1−[4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル]エタノン
2−フルオロスチレン(2.78g、22.8mmol)および重炭酸ナトリウム(2.88g、34.2mmol)の55℃に加熱した無水トルエン(15mL)中の懸濁液に、3−クロロ−N−ヒドロキシ−2−オキソ−ピロパンイミドイルクロリド(1.78g、11.4mmol)を添加した。55℃で2時間後、反応混合物を冷却し、ろ過し、および、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中の10%酢酸エチルを溶出液として用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物を42〜44℃で溶融する黄色の固体(2.35g)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ3.24(m,1H)、3.62(m,1H)、4.73(s,2H)、6.02(m,1H)、7.18(m,1H)、7.26(m,1H)、7.36(m,2H)。
ステップB:1,1−ジメチルエチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−1−ピペリジンカルボキシレート
1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−カルボチオアミド(1g、4.10mmol)のエタノール(10mL)中の溶液に、2−クロロ−1−[4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル]エタノン(すなわち、ステップAの生成物)(0.99g)、続いて、ピリジン(0.34mL、4.10mmol)を添加した。この反応混合物を77℃で3時間加熱し、次いで、室温で一晩攪拌した。反応混合物からエタノールを除去すると共に、残りの残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、および、減圧下で濃縮した。得られた油をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物を薄い黄色の粘着性の油(1.11g)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.46(S、9H)、1.65(m,2H)、2.04(m,2H)、2.82(m,1H)、3.24(m,1H)、3.40、(m,1H)、4.02(m,2H)、5.98(m,1H)、7.08(m,2H)、7.27(m,1H)、7.35(m,1H)、7.61(s,1H)。
19F NMR(CDCl3)δ118.39(1F)。
ステップC:塩酸4−[4−[5−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン
1,1−ジメチルエチル4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−1−ピペリジンカルボキシレート(すなわち、ステップBの生成物)(1.05g、2.43mmol)のエタノール(20mL)中の溶液に、塩化水素のエーテル中の溶液(2M、12.2mL)を添加した。この反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、減圧下で濃縮して表題の化合物を無色の固体(0.807g)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.84(m,2H)、2.21(m,2H)、3.04(m,1H)、3.42(m,3H)、3.84(m,1H)、5.88(m,1H)、7.23(m,2H)、7.38(m,2H)、8.07(s,1H)、8.86(br s,1H)、9.02(br s,1H)。
ステップD:1−[4−[4−[4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル]−4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−1−ブタノン
4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−ブタン酸(64mg、0.408mmol)のジクロロメタン(3mL)中の溶液に、1−プロパンホスホン酸環状無水物溶液(酢酸エチル中に50%、0.5mL)を添加した。5分間攪拌した後、塩酸4−[4−[5−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、ステップCの生成物)(150mg、0.408mmol)、トリエチルアミン(0.1mL)および4−ジメチルアミノピリジン(5mg)を順番に添加した。反応混合物を3時間攪拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた材料をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物を油(151mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.16(m,3H)、1.74(m,2H)、2.24(m,3H)、2.82(m,3H)、3.36(m,3H)、3.86、(m,2H)、4.62(m,1H)、5.98(m,1H)、7.08(m,2H)、7.27(m,1H)、7.42(m,1H)、7.61(s,1H)。
19F NMR(CDCl3)δ−118.39、−74.371、−73.851、−70.865。
実施例7
5−クロロ−1−[4−[4−[4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル−1−ペンタノンの調製
5−クロロペンタン酸、(64mg、0.408mmol)のジクロロメタン(3mL)中の溶液に、1−プロパンホスホン酸環状無水物溶液(酢酸エチル中に50%、0.5mL)を添加した。5分間攪拌した後、塩酸4−[4−[5−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、実施例6、ステップCの生成物)(150mg、0.408mmol)、トリエチルアミン(0.1mL)および4−ジメチルアミノピリジン(5mg)を順番に添加した。反応混合物を3時間攪拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた材料をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物を油(126mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.16(m,4H)、1.74(m,2H)、2.20(m,2H)、2.39(m,2H)、2.82(m,1H)、3.56(m,2H)、3.42(m,3H)、3.84、(m,2H)、4.62(m,1H)、5.98(m,1H)、7.08(m,1H)、7.16(m,1H)、7.27(m,1H)、7.44(m,1H)、7.61(s,1H)。
19F NMR(CDCl3)δ118.39(1F)。
実施例8
1−[4−[4−[4,5−ジヒドロ−5−(2−フルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]−1−ピペリジニル]−4−ペンチン−1−オンの調製
4−ペンチン酸(64mg、0.408mmol)のジクロロメタン(3mL)中の溶液に、1−プロパンホスホン酸環状無水物溶液(酢酸エチル中に50%、0.5mL)を添加した。5分間攪拌した後、塩酸4−[4−[5−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、実施例6、ステップCの生成物)(150mg、0.408mmol)、トリエチルアミン(0.1mL)および4−ジメチルアミノピリジン(5mg)を順番に添加した。反応混合物を3時間攪拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた材料をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物を油(142mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.78(m,2H)、2.21(m,2H)、2.39(m,2H)、2.59(m,3H)、2.82(m,1H)、3.46(m,3H)、3.84、(m,2H)、4.62(m,1H)、5.98(m,1H)、7.08(m,1H)、7.16(m,1H)、7.26(m,1H)、7.44(m,1H)、7.61(s,1H)。
19F NMR(CDCl3)δ118.39(1F)。
実施例9
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミダミドの調製ステップA:4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキサミドの調製
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、実施例1、ステップBの生成物)(1.56g、5.0mmol)のジクロロメタン(15mL)中の混合物に、2,5−ジメチルフェニルイソチオシアネート(0.736g、5.0mmol)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(約3〜5μL)を添加した。この反応混合物を室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮し、および、溶出液としてヘキサン中の0〜100%酢酸エチルで溶出するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物を白色の固体(1.25g)として得た。白色の固体の一分量を酢酸メチルから結晶化させて、表題の化合物を124〜127℃で溶融する白色の固体として得た。白色の固体の他の分量をi−プロパノールから結晶化させて、表題の化合物を141〜144℃で溶融する白色の固体として得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.85(m,2H)、1.99(m,2H)、2.21(s,3H)、2.31(s,3H)、3.08(m,2H)、3.25(m,1H)、3.42(dd,1H)、3.82(dd,1H)、4.15(m,2H)、5.78(dd,1H)、6.12(br s,1H)、6.82(m,1H)、7.02(m,1H)、7.2−7.4(m,5H)、7.46(m,1H)、7.62(s,1H)。
ステップB:4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミドイルクロリドの調製
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキサミド(すなわち、ステップAの生成物)(0.406g、0.88mmol)のジクロロメタン(10mL)中の混合物に、五塩化燐(0.208g、1.0mmol)を添加した。この反応混合物を40℃で16時間加熱し、次いで、減圧下で濃縮して表題の化合物を泡状の白色の固体(0.52g)として得た。
1H NMR(CDCl3):δ2.22(m,2H)、2.27(s,3H)、2.32(s,3H)、2.50(m,2H)、3.45(m,1H)、3.63(m,1H)、3.82〜3.95(m,3H)、4.87(m,2H)、5.78(m,1H)、7.02(s,1H)、7.1〜7.2(m,2H)、7.3〜7.40(m,5H)、7.71(s,1H)。
ステップC:4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミダミドの調製
4−[4−(4,5−ジヒドロ−5−フェニル−3−イソオキサゾリル)−2−チアゾリル]−N−(2,5−ジメチルフェニル)−1−ピペリジンカルボキシイミドイルクロリド(すなわち、ステップBの生成物)(0.300g、0.63mmol)のジクロロメタン(4mL)中の混合物を、0℃に冷却したメタノール(7M、10ml)中のアンモニア溶液に滴下した。反応混合物を2分間攪拌し、減圧下で濃縮し、および、得られた黄褐色の固体をジクロロメタンと飽和水性重炭酸ナトリウム溶液との間に分割した。有機層を乾燥させ、および、減圧下で濃縮して、本発明の化合物である表題の化合物を泡状の白色の固体(0.25g)として得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.90(m,2H)、2.15(m,2H)、2.18(s,3H)、2.27(s,3H)、3.07(m,2H)、3.25(m,1H)、3.41(m,1H)、3.82(m,2H)、4.02(m,2H)、5.75(m,1H)、6.72(br s,1H)、6.81(br m,1H)、7.03(m,1H)、7.3〜7.42(m,5H)、7.61(s,1H)。
実施例10
1−[4−[4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾール]−1−ピペリジニル]−2−(2,5−ジメチルフェニル)−1,2−エタンジオンの調製
ステップA:5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−N,N−ジメチル−3−イソオキサゾールカルボキサミドの調製
機械式攪拌機、温度計および滴下漏斗を備えた1000mL丸底フラスコに、2−(ジメチルアミノ)−N−ヒドロキシ−2−オキソエタンイミドイルクロリド(94.0g、0.62mol)と、2,6−ジフルオロスチレン(84.0g、0.60mol)のクロロベンゼン(275g)中の溶液とを添加した。この反応混合物を10℃に冷却し、次いで、重炭酸カリウム(70g、0.70mol)の水(350mL)中の溶液を、温度を10〜15℃に維持しながら、1時間にわたって滴下した。反応混合物のガスクロマトグラフィ分析が、約3%の2−(ジメチルアミノ)−N−ヒドロキシ−2−オキソ−エタンイミドイルクロリドが残っていることを示したら、水(200mL)を反応混合物に添加すると共に、層を分離した。有機層を水(300mL)で洗浄すると共に、減圧下で濃縮した。トルエンを得られた残渣に添加し、および、混合物を減圧下で濃縮して、表題の化合物を油(144g)として得た。
1H NMR(CDCl3):δ3.1(s,3H)、3.3(s,3H)、3.4(m,1H)、3.57(m,1H)、6.0(m,1H)、6.95(m,2H)、7.35(m,1H)。
ステップB:1−(4,5−ジヒドロ−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル)エタノンの調製
温度計および滴下漏斗を備える1000mLフラスコに、5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−N,N−ジメチル−3−イソオキサゾールカルボキサミド(すなわち、ステップAの生成物)(80.0g、0.31mol)およびトルエン(320mL)を添加した。この反応混合物を−5℃に冷却し、および、臭化メチルマグネシウムの溶液(テトラヒドロフラン中に3.0M、120mL、0.36mmol)を、温度を−10〜−5℃に維持しながら、滴下した。反応混合物のガスクロマトグラフィ分析が、約2%の5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−N,N−ジメチル−3−イソオキサゾールカルボキサミドが残っていることを示したら、反応混合物を、濃塩酸(80mL)および水(320mL)の攪拌溶液中に、温度を10〜30℃に維持しながら注ぎ入れた。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム水溶液(80mL)で洗浄し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた油をヘキサン(100mL)から結晶化し、ろ過により回収し、ヘキサンで洗浄し、および、真空オーブン中に、一晩、23℃で乾燥させて、表題の化合物を47〜50℃で溶融するワックス状のオフホワイトの固体(65g)として得た。
1H NMR(CDCl3):δ2.6(s,3H)、3.3(m,1H)、3.5(m,1H)、6.1(m,1H)、6.9(m,2H)、7.3(m,1H)。
ステップC:2−ブロモ−1−(4,5−ジヒドロ−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル)エタノンの調製
機械式攪拌機、温度計、滴下漏斗およびスクラバーを備える500mLフラスコに、1−(4,5−ジヒドロ−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル)エタノン(すなわち、ステップBの生成物)(60.0g、0.27mmol)およびジクロロメタン(130mL)を添加した。この反応混合物を33℃で加熱し、および、臭素(39.2mL、0.24mol)のジクロロメタン(100mL)中の溶液を滴下漏斗を介して滴下した。約5mLの臭素溶液を添加した後、添加を停止すると共に、反応混合物を33℃で約10分間攪拌したところ、この時間の間に、反応混合物の色が赤色から黄色に変色した。反応混合物を5℃に冷却し、および、残りの臭素溶液を90分間にわたって滴下した。添加が完了した後、反応混合物を亜硫酸水素ナトリウム溶液(100mLの水中に3.5g)で洗浄した。有機層を減圧下で濃縮し、ヘキサンを添加し、および、得られた固体沈殿物をろ過により回収し、および、ヘキサンで洗浄して、表題の化合物を茶色の固体(73g)として得、これを、さらに精製することなく用いた。
ステップD:4−[4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]ピペリジンの調製
1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−カルボチオアミド(7.33g、30mmol)および2−ブロモ−1−(4,5−ジヒドロ−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3−イソオキサゾリル)エタノン(すなわち、ステップCの生成物)(9.12g、30mmol)のアセトン(100mL)中の混合物を45℃で3時間加熱し、次いで、室温で一晩攪拌した。アセトン溶剤を蒸発させ、および、得られた残渣をジクロロメタン(100mL)およびトリフルオロ酢酸(40mL)中に溶解させた。混合物を室温で3時間攪拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた油を塩酸水溶液(0.5N、200mL)中に溶解させると共に、酢酸エチルで抽出した。有機層を、水酸化ナトリウム水溶液(水中に10%)を添加することにより塩基性化した。有機層を分離し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、ろ過し、および、減圧下で濃縮して、表題の化合物を濃い琥珀色の油(8.62g、残存酢酸エチルを含む)として得た。酢酸エチルで抽出した塩酸溶液を、その後、水酸化ナトリウム水溶液(水中に50%)を添加することにより塩基性化し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、ろ過し、および、減圧下で濃縮してさらなる表題の生成物を油(1.33g、残存酢酸エチルを含む)として得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.70〜1.80(m,2H)、1.87(br s,1H)、2.22(m,2H)、2.77(m,2H)、3.18(m,3H)、3.62(m,1H)、3.80(m,1H)、6.05(m,1H)、6.92(m,2H)、7.30(m,1H)、7.64(s,1H)。
ステップE:2,5−ジメチル−α−オキソベンゼン酢酸の調製
2滴の2−ブロモ−1,4−ジメチルベンゼンおよびヨウ素結晶を、マグネシウムの屑(1.7g、70.8mmol)に添加した。加熱して反応を開始させた後、テトラヒドロフラン(50mL)を添加し、次いで、2−ブロモ−1,4−ジメチルベンゼン(10g、54.1mmol)を反応混合物に滴下した。さらに1.5時間反応を還流で加熱した後、添加を完了し、次いで、−65℃に冷却し、および、塩化オキサリル(5.2mL、7.6g、60mmol)のTHF(60mL)中の溶液を滴下した。1時間の後、反応混合物を0℃に温め、飽和水性塩化アンモニウムで急冷し、水中に注ぎ入れ、および、酢酸エチルで抽出した(3x)。組み合わせた有機抽出物を飽和水性塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、および、減圧下で濃縮した。粗混合物を酢酸エチル中にとり、水酸化ナトリウム(1N)に2回抽出した。組み合わせた水性層をHCl(1N)でpH3に調節すると共に、酢酸エチルで抽出した(3x)。組み合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)させ、および、減圧下で濃縮して、表題の化合物を黄褐色の固体(4.49g)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ2.39(s,3H)、2.55(s,3H)、7.21(d,1H)、7.33(d,1H)、7.77(s,1H)、10.00(br s,1H、COOH)。
ステップF:1−[4−[4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾール]−1−ピペリジニル]−2−(2,5−ジメチルフェニル)−1,2−エタンジオンの調製
2,5−ジメチル−α−オキソ−ベンゼン酢酸(すなわち、ステップEの生成物)(199mg、1.1mmol)のジクロロメタン(5mL)中の混合物に、4−[4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−3−イソオキサゾリル]−2−チアゾリル]ピペリジン(すなわち、ステップDの生成物)(390mg、1.1mmol)、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(235mg、1.2mmol)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(13.5mg、0.1mmol)および4−メチルモルホリン(123μL、1.1mmol)を添加した。この反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで、水中に注ぎ入れ、および、ジクロロメタンで抽出した(3x)。組み合わせた有機抽出物を乾燥(MgSO4)させ、および、減圧下で濃縮した。得られた材料を、40gのシリカゲルで予め充填しておいたRediSep(登録商標)Rfチューブ(Teledyne Isco,Inc.製)および溶出液として酢酸エチル−ヘキサンを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、本発明の化合物である表題の化合物を泡状の白色の固体(158mg)として得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.81〜2.00(m,2H)、2.16(d,1H)、2.30(d,1H)、2.36(s,3H)、2.62(s,3H)、3.03〜3.12(m,1H)、3.22〜3.30(m,1H)、3.33〜3.43(m,1H)、3.63(dd,1H)、3.67〜3.75(m,1H)、3.80(dd,1H)、4.66〜4.73(m,1H)、6.08(dd,1H)、6.92(t,2H)、7.20(d,1H)、7.27〜7.34(m,2H)、7.51(s,1H)、7.67(s,1H)。
19F NMR(CDCl3)δ−113.93(t,1F)。
技術分野において公知である方法に加えて、本明細書に記載の手法により、表1〜13の以下の化合物を調製することが可能である。以下の略語が下記の表において用いられている。tは第3級を意味し、sまたはsecは第2級を意味し、nはノルマルを意味し、iはイソを意味し、cはシクロを意味し、Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、Prはプロピルを意味し、i−Prはイソプロピルを意味し、Buはブチルを意味し、Phはフェニルを意味し、MeOはメトキシを意味し、EtOはエトキシを意味し、MeSはメチルチオを意味し、EtSはエチルチオを意味し、CNはシアノを意味し、SOはスルホニルを意味し、SO2はスルホニルを意味し、および、Phはフェニルを意味する。
表6aにおいて、J(例えば、J−1)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは1であり、R5はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)であり、および、Qは2,6−ジフルオロフェニルである。上記構造中のチアゾール環は、式1中のGに相当する。Jに続く括弧中の数字は、Gに対する(すなわち、チアゾール)およびQに対する(すなわち、2,6−ジフルオロフェニル)J環の結合点を指す。第1の数字は、Gが結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表6bにおいて、J(例えば、J−3)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは2であり、1つのR5置換基はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)であり、および、Qは2,6−ジフルオロフェニルである。他のR5置換基は、は(R5)xの表題で作表されている。上記構造中のチアゾール環は、式1中のGに相当する。Jに続く括弧中の数字は、Gに対する(すなわち、チアゾール)およびQに対する(すなわち、2,6−ジフルオロフェニル)J環の結合点を指す。第1の数字は、Gが結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表6cにおいて、J(例えば、J−3)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは1であり、R5はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)であり、および、Qは2,6−ジフルオロフェニルである。Jに続く括弧中の数字は、Z1に対する、およびQに対する(すなわち、2,6−ジフルオロフェニル)J環の結合点を指す。第1の数字は、Z1が結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表6dにおいて、J(例えば、J−29)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは1であり、R5はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)であり、および、Qはフェニルである。Jに続く括弧中の数字は、Z1に対するおよびQに対する(すなわち、フェニル)J環の結合点を指す。第1の数字は、Z1が結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表6eにおいて、J(例えば、J−53)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、J環に結合しているR5置換基は、直上の構造における(R5)xとして表されている。上記構造中のチアゾール環は、式1中のGに相当する。Jに続く括弧中の数字は、Gに対するJ環の結合点(すなわち、チアゾール)を指す。
表6fにおいて、J(例えば、J−29)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは2または3であり、1つのR5置換基はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)であり、および、Qはフェニルである。他の1つまたは2つのR5置換基は(R5)xの表題で作表されている。上記構造中のチアゾール環は、式1中のGに相当する。Jに続く括弧中の数字は、Gに対する(すなわち、チアゾール)およびQに対する(すなわち、フェニル)J環の結合点を指す。第1の数字は、Gが結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表6gにおいて、J(例えば、J−29)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは1であり、および、R5はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)である。Qの構造は、上記実施形態中の提示4において示されており、式中、pおよびqは0であり、および、いくつかの事例においては、Qの環に結合しているR12置換基は上記構造中に表されている。R12欄中のダッシュ記号「−」は、R12置換基がQ環に存在していないことを示す。上記構造中のチアゾール環は、式1中のGに相当する。Jに続く括弧中の数字は、Gに対する(すなわち、チアゾール)およびQに対するJ環の結合点を指す。第1の数字は、Gが結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表6hにおいて、J(例えば、J−29)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは1であり、および、R5はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)である。Qの構造は上記実施形態中の提示4において示されており、式中、qは0であり、R12はHであり、pは1または2であり、および、環に結合している1つまたは2つのR7置換基は、上記構造において(R7)pと表されている。上記構造中のチアゾール環は、式1中のGに相当する。Jに続く括弧中の数字は、Gに対する(すなわち、チアゾール)およびQに対するJ環の結合点を指す。第1の数字は、Gが結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表7において、G(例えば、G−1)の構造は、上記実施形態中の提示2において示されており、式中、G環のいくつかの事例にあるR3aおよびR11a置換基は直上の構造に表されており、ならびに、左側に飛び出している結合はXに結合していると共に右側に飛び出している結合はオキサゾール環(式1中のJ環に相当する)に結合している。R11a欄中のダッシュ記号「−」は、R11a置換基がG環に存在していないことを示す。(R2)n欄中のダッシュ記号「−」は、nが0であると共に、水素が利用可能な位置のすべてに存在していることを意味する。
表8において、J(例えば、J−1)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは1または2であり、1つのR5置換基はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)であり、および、Qは2,6−ジフルオロフェニルである。他の可能性のあるR5置換基は(R5)xの表題で作表されている。(R5)x欄中のダッシュ記号「−」は、Q以外のR5置換基が存在していないことを示す。G(すなわち、G−1またはG−2)の構造は提示2に示されており、式中、R3aは水素である。Jに続く括弧中の数字は、Gに対する、および、Qに対する(すな
わち、(2,6−ジフルオロフェニル)J環の結合点を指す。第1の数字は、Gが結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表9において、J(例えば、J−1)の構造は上記実施形態中の提示3において示されており、式中、直上の構造に示されているとおり、xは1または2であり、1つのR5置換基はQ(すなわち、Z2が直接結合である−Z2Q)であり、および、Qは2,6−ジフルオロフェニルである。他の可能性のあるR5置換基は(R5)xの表題で作表されて
いる。(R5)x欄中のダッシュ記号「−」は、Q以外のR5置換基が存在していないことを意味する。G(すなわち、G−1またはG−2)の構造は提示2に示されており、式中、R3aは水素である。Jに続く括弧中の数字は、Gに対する(すなわち、チアゾール)およびQに対する(すなわち、(2,6−ジフルオロフェニル)J環の結合点を指す。第1の数字は、Gが結合しているJ上の環位であり、および、第2の数字は、Qが結合しているJ上の環位である。
表10において、「TT」は、TA、TNまたはTPを示し、ならびに、TA、TNおよびTP(例えば、TA−1、TN−12およびTP−20)の構造は上記実施形態中の提示5に示されており、式中、rは0である。存在する場合、TAおよびTNに結合しているR22はメチルである。
表11において、TA(例えば、TA−18)の構造は上記実施形態中の提示5に示されているとおりであり、式中、rは0である。Z3欄に作表されているラジカルにおいて、左側に飛び出している結合はフェニル環に結合している(式1中のQに相当する)と共に、右側に飛び出している結合はTAに結合している。
表12において、G(すなわち、G−1)およびJ(例えば、J−29−1)の構造は、それぞれ、上記実施形態中の提示2および提示Aに示されている。G環のいくつかの事例に結合している置換基R3aは水素である。
表13において、G(例えば、G−1)およびJ(例えば、J−29−1)の構造は、それぞれ、上記実施形態中の提示2および提示Aに示されている。G環のいくつかの事例に結合している置換基R3aは水素である。
配合物/実用性
本発明の式1の化合物(そのN−オキシドおよび塩を含む)は、一般に、キャリアとして機能する、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の構成成分との組成物、すなわち、配合物で殺菌・殺カビ性有効成分として用いられることとなる。式1の条件(a)排除の範囲内の化合物もまた用いられることが可能である。製剤または組成物成分は、活性成分の物性、適用形態ならびに土壌タイプ、湿度および温度のような環境要因と調和するように選択される。
有用な製剤には液体および個体組成物の両方が含まれる。液体組成物には、場合によりゲルへと濃厚化されることが可能な、溶液(乳化可能な濃縮物を含む)、懸濁液、乳液(ミクロエマルジョンおよび/またはサスポエマルジョンを含む)等のような液体が含まれる。水性液体組成物の一般的種類は、可溶性濃縮物、懸濁液濃縮物、カプセル懸濁液、濃縮エマルジョン、ミクロエマルジョンおよびサスポエマルジョンである。非水性液体組成物の一般的種類は、乳化可能な濃縮物、ミクロエマルジョン化可能な濃縮物、懸濁可能な濃縮物および油懸濁液である。
固体組成物の一般的種類は、水分散性(「水和」)または水溶性であり得る、ダスト、粉末、顆粒、ペレット、丸薬、パスタイル、タブレット、充填フィルム(シードコーティングを含む)等である。フィルム形成溶液または流動可能懸濁液から形成されたフィルムおよびコーティングは、シード処理に特に有用である。活性成分を(マイクロ)カプセル化することができ、さらに懸濁液または固体製剤へと形成することができ、あるいは活性成分の全製剤をカプセル化(または「オーバーコート」)することができる。カプセル化により、活性成分放出を制御することができるか、または遅らせることができる。乳化可能な顆粒は乳化可能な濃縮物製剤と乾燥顆粒製剤の両方の利点を組み合わせたものである。さらなる製剤の中間体として、最初に高強度組成物を使用可能である。
噴霧可能な製剤を典型的に噴霧前に適切な培地に施すことができる。かかる液体および固体製剤は、噴霧媒体(通常水)中に容易に希釈されるように配合される。噴霧容積は1ヘクタールにつき約1〜数千リットルの範囲であるが、より典型的には1ヘクタールにつき約十〜数百リットルの範囲である。噴霧可能な配合物は、空中または土への適用による葉面処理のため、あるいは植物の成長媒体への適用のため、水または適切なもう1種の媒体とタンク混合が可能である。液体および乾燥製剤を、直接的に細流潅漑システムに計量することができ、また植え付けの間に溝に計量することができる。根および他の地下にある植物部分および/または葉の浸透移行性取り込みの発達を保護するために、植え付けの前にシード処理として液体および固体製剤を野菜の種上に適用することができる。
製剤は典型的に、以下の100重量%まで加算される配合表中の適切な範囲内で、有効量の活性成分、希釈剤および界面活性剤を含有する。
固体希釈剤には、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、アタパルジャイトおよびカオリン、石膏、セルロース、二酸化チタン、酸化亜鉛、澱粉、デキストリン、砂糖(例えば、乳糖、ショ糖)、シリカ、タルク、マイカ、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウム、ならびに硫酸ナトリウムのような粘土が含まれる。典型的な固体希釈剤は、Watkinsら、Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers第2版、Dorland Books、Caldwell、New Jerseyに記載されている。
液体希釈剤としては、例えば、水、N,N−ジメチルアルカンアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)、リモネン、ジメチルスルホキシド、N−アルキルピロリドン(例えば、N−メチルピロリジノン)、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、パラフィン(例えば、白色鉱油、通常のパラフィン、イソパラフィン)、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、グリセリン、グリセリントリアセテート、ソルビトール、トリアセチン、芳香族炭化水素、脱芳香族化脂肪族化合物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、イソホロンおよび4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンのようなケトン、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸ヘプチル、酢酸オクチル、酢酸ノニル、酢酸トリデシルおよび酢酸イソボルニルのような酢酸エステル、アルキル化乳酸エステル、二塩基性エステルおよびγ−ブチロラクトンのような他のエステル、ならびにメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、n−オクタノール、デカノール、イソデシルアルコール、イソオクタデカノール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、オレイルアルコール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジアセトンアルコールおよびベンジルアルコールのような直鎖、分枝鎖、飽和または不飽和であり得るアルコールが挙げられる。液体希釈剤としては、植物種および果物油(例えば、オリーブ油、ヒマシ油、亜麻仁油、胡麻油、コーン油(トウモロコシ油)、落花生油、ヒマワリ油、グレープシード油、サフラワー油、綿実油、大豆油、菜種油、ヤシ油およびパーム核油)動物由来脂肪(例えば、牛肉獣脂、豚肉獣脂、ラード、タラ肝油、魚油)ならびにそれらの混合物のような飽和および不飽和脂肪酸(典型的にC6〜C22)のグリセリンエステルも挙げられる。液体希釈剤としては、脂肪酸が植物および動物供給源からのグリセリンエステルの加水分解によって得られ、そして蒸留によって精製可能なアルキル化脂肪酸(メチル化、エチル化、ブチル化)も挙げられる。典型的な液体希釈剤は、Marsden、Solvents Guide第2版、Interscience、New York、1950に記載されている。
本発明の固体および液体組成物は、しばしば1種以上の界面活性剤を含む。液体に添加された場合、界面活性剤(「表面活性剤」としても知られている)は、一般に、液体の表面張力を変化、ほとんどの場合、低減させる。界面活性剤分子中の親水性および親油性基の性質に応じて、界面活性剤は、湿潤剤、分散剤、乳化剤または消泡剤として有用であることが可能である。
界面活性剤を、非イオン性、アニオン性またはカチオン性に分類することができる。本組成物のために有用な非イオン性界面活性剤としては、限定されないが、天然および合成アルコール(分枝鎖であっても直鎖であってもよい)をベースとし、アルコールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物から製造されるアルコールアルコキシレートのようなアルコールアルコキシレート;アミンエトキシレート、アルカノールアミドおよびエトキシル化アルカノールアミド;エトキシル化大豆油、ヒマシ油および菜種油のようなアルコキシル化トリグリセリド;オクチルフェノールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、ジノニルフェノールエトキシレートおよびドデシルフェノールエトキシレート(フェノールおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物からの製造される)のようなアルキルフェノールアルコキシレート;エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドから製造されるブロックポリマーおよび末端ブロックがプロピレンオキシドから製造される逆ブロックポリマー;エトキシル化脂肪酸;エトキシル化脂肪酸エステルおよび油;エトキシル化メチルエステル;エトキシル化トリスチリルフェノール(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物から調製されるものを含む);脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ラノリンベース誘導体、ポリエトキシレートエステル、例えば、ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエトキシル化ソルビトール脂肪酸エステルおよびポリエトキシル化グリセリン脂肪酸エステル;ソルビタンエステルのような他のソルビタン誘導体;ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、アルキドペグ(ポリエチレングリコール)樹脂、グラフトまたはコームポリマーおよびスターポリマーのようなポリマー界面活性剤;ポリエチレングリコール(ペグ);ポリエチレングリコール脂肪酸エステル;シリコーンベース界面活性剤;ならびにショ糖エステル、アルキルポリグリコシドおよびアルキルポリサッカリドのような砂糖誘導体も挙げられる。
有用なアニオン性界面活性剤としては、限定されないが、アルキルアリールスルホン酸およびそれらの塩;カルボキシル化アルコールまたはアルキルフェノールエトキシレート;ジフェニルスルホネート誘導体;リグニンおよびリグノスルホネートのようなリグニン誘導体;マレイン酸またはコハク酸またはそれらの無水物;オレフィンスルホネート;アルコールアルコキシレートのホスフェートエステル、アルキルフェノールアルコキシレートのホスフェートエステルおよびスチリルフェノールエトキシレートのホスフェートエステルのようなホスフェートエステル;タンパク質ベース界面活性剤;サルコシン誘導体;スチリルフェノールエーテルスルフェート;油および脂肪酸のスルフェートおよびスルホネート;エトキシル化アルキルフェノールのスルフェートおよびスルホネート;アルコールのスルフェート;エトキシル化アルコールのスルフェート;N,N−アルキルタルレートのようなアミンおよびアミドのスルホネート;ベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、ならびにドデシルおよびトリデシルベンゼンのスルホネート;濃縮ナフタレンのスルホネート;ナフタレンおよびアルキルナフタレンのスルホネート;分留された石油のスルホネート;スルホスクシネート;ならびにジアルキルスルホスクシネート塩のようなスルホスクシネートおよびそれらの誘導体が挙げられる。
有用なカチオン性界面活性剤としては、限定されないが、アミドおよびエトキシル化アミド;N−アルキルプロパンジアミン、トリプロピレントリアミンおよびジプロピレンテトラアミン、ならびにエトキシル化アミン、エトキシル化ジアミンおよびおよびプロポキシル化アミン(アミンおよびエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはそれらの混合物から製造される)のようなアミン;アミンアセテートおよびジアミン塩のようなアミン塩;四級塩、エトキシル化四級塩およびジ四級塩のような四級アンモニウム塩;ならびにアルキルジメチルアミンオキシドおよびビス−(2−ヒドロキシエチル)−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシドが挙げられる。
また非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物または非イオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤との混合物も本組成物のために有用である。非イオン性、アニオン性およびカチオン性界面活性剤ならびにそれらの推薦される使用については、McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co.によって発行されたMcCutcheon’s Emulsifiers and Detergents,annual American and International Editions;SiselyおよびWood、Encyclopedia of Surface Active Agents、Chemical Publ.Co.,Inc.、New York、1964;ならびにA.S.DavidsonおよびB.Milwidsky、Synthetic Detergents、第7版、John Wiley and Sons、New York、1987を含む様々な公表された文献に開示される。
本発明の組成物はまた、配合補助剤として当業者に公知である配合助剤および添加剤を含有し得る。かかる製剤補助材料および添加剤は、pH(緩衝液)、加工間の発泡(ポリオルガノシロキサン(例えば、Rhodorsil(登録商標)416)のような消泡剤)、活性成分の沈殿(懸濁剤)、粘度(チキソトロピック増粘剤)、容器中の微生物の成長(抗微生物剤)、製品の冷凍(不凍液)、着色剤(染料/顔料分散剤(例えば、(Pro−lzed)(登録商標)Colorant Red))、ウォッシュオフ(フィルムフォーマーまたはステッカー)、蒸発(蒸発抑制剤)ならびに他の製剤特性を制御し得る。フィルムフォーマーとしては、例えば、ポリビニルアセテート、ポリ酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマーおよびワックスが挙げられる。製剤補助材料および添加剤の例は、McCutcheon’s Division,The Manufacturing Confectioner Publishing Co.によって発行されたMcCutcheon’s第2巻:Functional Materials,annual International and North American editions;ならびに国際公開第03/024222号パンフレットに列挙されるものが挙げられる。
成分を単純に混合することにより、乳化可能濃縮物を含む溶液を製造することができる。乳化可能な濃縮物としての使用が意図される液体組成物の溶媒が水非混合性である場合、乳化剤は、典型的に水での希釈時に活性含有溶媒を乳化するために添加される。2,000μmまでの粒径を有する活性成分スラリーはメディアミルを使用して湿式粉砕が可能であり、3μm未満の平均径を有する粒子が得られる。水性スラリーを仕上げられた懸濁液濃縮物へと製造することができ(例えば、米国特許第3,060,084号明細書を参照のこと)、または噴霧乾燥によって水分散性顆粒へとさらに加工することができる。乾燥性座位は、通常、乾燥粉砕工程を必要とする。それによって2〜10μm範囲の平均粒径がもたらされる。ブレンドおよび通常、ハンマーミルまたは流体エネルギーミルにおいて粉砕することにより、ダストおよび粉末を製造することができる。予備形成された顆粒担体上に活性材料を噴霧することにより、または凝集技術により、顆粒およびペレットを製造することができる。Browning、「Agglomeration」、Chemical Engineering、1967年12月4日、第147〜48頁、Perry’s Chemical Engineer’s Handbook、第4版、McGraw−Hill、New York、1963、第8〜57頁以下および国際公開第91/13546号パンフレットを参照のこと。米国特許第4,172,714号明細書に記載されるようにペレットを製造することができる。米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書および独国特許第3,246,493号明細書に教示されるように水分散性および水溶性顆粒を製造することができる。米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書および米国特許第5,208,030号明細書に教示されるようにタブレットを製造することができる。英国特許第2,095,558号明細書および米国特許第3,299,566号明細書に教示されるようにフィルムを製造することができる。
製剤の分野に関するさらなる情報に関しては、T.S.Woods、Pesticide Chemistry and Bioscience,The Food−Environment Challengeにおける「The Formulator’s Toolbox −Product Forms for Modern Agriculture」、T.BrooksおよびT.R.Roberts編、Proceedings of the 9th International Congress on Pesticide Chemistry、The Royal Society of Chemistry、Cambridge、1999、第120〜133を参照のこと。米国特許第3,235,361号明細書、第6欄、第16行〜第7欄、第19行および実施例10〜41;米国特許第3,309,192号明細書、第5欄、第43行〜第7欄、第62行および実施例8、12、15、39、41、52、53、58、132、138〜140、162〜164、166、167および169〜182;米国特許第2,891,855号明細書、第3欄、第66行〜第5欄、第17行および実施例1〜4;Klingman、Weed Control as a Science、John Wiley and Sons,Inc、New York、1961、第81〜96頁;Hanceら、Weed Control Handbook、第8版、Blackwell Scientific Publications、Oxford、1989;ならびにDevelopments in formulation technology、PJB Publications、Richmond、UK、2000も参照のこと。
以下の実施例において、すべてのパーセンテージは重量基準であり、すべての配合物は、従来の方法で調製されている。化合物番号は、索引表A〜B中の化合物を指す。さらなる詳細がなくても、前出の記載を利用する当業者は、本発明を最大限利用することができると考えられる。従って、以下の実施例は単に例示として解釈されるべきであり、どのようにも本開示を限定するものではない。他に記載がない限り、パーセントは重量基準である。
上記配合物表のものなどの配合物は、典型的には、水で希釈されて、簡便な適用のために好適な水性組成物が形成される。植物もしくはその一部分への直接的な適用のための水性組成物(例えば、噴霧タンク組成物)は、典型的には、本発明の化合物の少なくとも約1ppm以上(例えば、1ppm〜300ppm)である。
本発明の化合物は植物病害防除剤として有用である。従って、本発明は、保護されるべき植物もしくはその一部または保護されるべき植物種子に、有効量の本発明の化合物または前記化合物を含む殺菌・殺カビ性組成物を適用する工程を含む菌類植物病原体によって引き起こされる植物病害を防除する方法をさらに含む。本発明の化合物および/または組成物は、担子菌(Basidiomycete)、子嚢菌(Ascomycete)、卵菌(Oomycete)および不完全菌(Deuteromycete)類の広範囲の菌類・カビ類植物病原体によって引き起こされる病害の防除をもたらす。それらは広範囲の植物病害、特に観葉植物、芝、野菜、圃場、穀類および果実作物の葉面病原体を防除する際に有効である。これらの病原体としては以下が挙げられる:フィトフトラ インフェスタンス(Phytophthora infestans)、フィトフトラ メガスペルマ(Phytophthora megasperma)、フィトフトラ パラシティカ(Phytophthora parasitica)、フィトフトラ シンナモニ(Phytophthora cinnamoni)、およびフィトフトラ カプシシ(Phytophthora capsici)のようなフィトフトラ(Phytophthora)病害;ピシウム アファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)のようなピシウム(Pythium)病害;ならびにプラズモパラ ビチコーラ(Plasmopara viticola)、ペロノスポラ(Peronospora)属(ペロノスポラ タバシナ(Peronospora tabacina)およびペロノスポラ パラシティカ(Peronospora parasitica)を含む)、プソイドペロノスポラ(Pseudoperonospora)属(プソイドペロノスポラ クベンシス(Pseudoperonospora cubensis)を含む)およびブレミナ ラクツカエ(Bremia lactucae)のようなツユカビ(Peronosporaceae)科の病害を含む卵菌(Oomycete);アルタナリア ソラニ(Alternaria solani)およびアルタラニア ブラッシカエ(Alternaria brassicae)のようなアルタナリア(Alternaria)病害;ガイグナルディア ビドウェル(Guignardia bidwell)のようなガイグナルディア(Guignardia)病害;ベンツリア イナエクアリス(Venturia inaequalis)のようなベンツリア(Venturia)病害;セプトリア ノドルム(Septoria nodorum)およびセプトリア トリティシ(Septoria tritici)のようなセプトリア(Septoria)病害;エリシフェ(Erysiphe)属(エリシフェ グラミニス(Erysiphe graminis)およびエリシフェ ポリゴニ(Erysiphe polygoni)を含む)、ウンシヌラ ネカツル(Uncinula necatur)、スファエロテカ フリゲナ(Sphaerotheca fuligena)およびポドスファエラ ルコトリチャ(Podosphaera leucotricha)のようなウドンコ病(powdery mildew)病害;プソイドセルコスポレラ ヘルポトリコイド(Pseudocercosporella herpotrichoides);ボトリティス シネレア(Botytis cinerea)のようなボトリティス(Botrytis)病害;モニリニア フルクティコーラ(Monilinia fructicola);スクレロティニア スクレロティロルム(Sclerotinia sclerotiorum)のようなスクレロティニア(Sclerotinia)病害;マグナポルテ グリセア(Magnaporthe grisea);ホモプシス ビティコーラ(Phomopsis viticola);ヘルミンソスポリウム トリティシ レペンティス(Helminthosporium tritici repentis)のようなヘルミンソスポリウム(Helminthosporium)病害;ピレノホラ テレス(Pyrenophora teres);グロメレラ(Glomerella)またはコレトトリチュム(Colletotrichum)属(例えばコレトトリチュム グラミニコーラ(Colletotrichum graminicola)およびコレトトリチュム オルビクラレ(Colletotrichum orbiculare))のような炭疽病(anthracnose)病害;ならびにゲーウマノミセス グラミニス(Gaeumannomyces graminis)を含む子嚢菌(Ascomycete);プッシニア(Puccinia)属(例えば、プッシニア レコンディタ(Puccinia recondita)、プッシニア ストリイフォルミス(Puccinia striiformis)、プッシニア ホルデイ(Puccinia hordei)、プッシニア グラミニス(Puccinia graminis)およびプッシニア アラキディス(Puccinia arachidis))によって引き起こされるさび(rust)病害;ヘミレイア バスタトリクス(Hemileia vastatrix);ならびにファコプソラ パチリジ(Phakopsora pachyrhizi);リゾコトニア(Rhizoctonia)属(例えば、リゾコトニア ソラニ(Rhizoctonia solani));フザリウム ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウム グラミネアルム(Fusarium graminearum)、およびフザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)のようなフザリウム(Fusarium)病害;ベルティシリウム ダーリエア(Verticillium dahliae);スクレロティウム ロルフィシ(Sclerotium rolfsii);リンコスポリウム セカリス(Rynchosporium secalis);セルコスポリジウム ペルソナツム(Cercosporidium personatum)、セルコスポラ アラキディコーラ(Cercospora arachidicola)およびセルコスポラ ベティコーラ(Cercospora beticola)を含む他の病原体;ならびにこれらの病原体に密接に関連する他の属および種。それらの殺菌・殺カビ活性に加えて、組成物または組み合わせは、エルウィニア アミロボラ(Erwinia amylovora)、キサントモナス カムペストリス(Xanthomonas campestris)、プソイドモナス シリンガエ(Pseudomonas syringae)、および他の関連種のようなバクテリアに対しても活性を有する。
植物病害防除は通常、感染の前または後のいずれかに、根、茎、葉、果実、種子、塊茎または球根のような保護されるべき植物の一部に、あるいは保護されるべき植物が成長している培地(土壌または砂)に、有効量の本発明の化合物を適用することによって達成される。化合物を種子に適用して種子および種子から発芽する実生を保護することもできる。また植物の治療のため、化合物を、灌漑水を通して適用することもできる。
これらの化合物の適用率は多くの環境要因により影響され得、かつ実際の使用条件下で決定されなければならない。活性成分約1g/ha未満から約5,000g/haの率で処理する場合、通常、葉面を保護することができる。種子1キログラムに対して約0.1gから約10gの率で処理する場合、通常、種子および実生を保護することができる。
本発明の化合物はまた、殺菌・殺カビ剤、殺虫剤、抗線虫薬、殺菌剤、殺ダニ剤、除草剤、薬害軽減剤、昆虫脱皮阻害剤および発根促進剤などの成長調整剤、不妊化剤、信号化学物質、忌避剤、誘引剤、フェロモン、摂食刺激物質、植物栄養分、他の生物学的に有効な化合物または昆虫病原性バクテリア、ウイルスあるいは真菌を含む1種以上の他の生物学的に有効な化合物または薬剤と混合されて、さらに広い範囲の農学的保護をもたらす多構成成分殺虫剤を形成することが可能である。それ故、本発明はまた、殺菌・殺カビ的に有効な量の式1の化合物および生物学的に有効量の少なくとも1種の追加の生物学的に有効な化合物または薬剤を含む組成物に関連し、界面活性剤、固体希釈剤または液体希釈剤の少なくとも1種をさらに含むことが可能である。他の生物学的に有効な化合物または薬剤は、界面活性剤、固体または液体希釈剤の少なくとも1種を含む組成物に配合されることが可能である。本発明の混合物について、1種以上の他の生物学的に有効な化合物または薬剤は、式1の化合物と一緒に配合されて予混合物を形成することが可能であり、または、1種以上の他の生物学的に有効な化合物または薬剤は、式1の化合物とは個別に配合されると共に、配合物は適用の前に一緒に組み合わされるか(例えば、噴霧タンク中で)、または、代替的に、連続して適用されることが可能である。
注目すべきは、クラス(1)メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤;(2)ジカルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(3)脱メチル化抑制剤(DMI)殺菌・殺カビ剤;(4)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;(5)アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤;(6)リン脂質生合成抑制殺菌・殺カビ剤;(7)カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(8)ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤;(9)アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤;(10)N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤;(11)キノン外部抑制(QoI)殺菌・殺カビ剤;(12)フェニルピロール殺菌・殺カビ剤;(13)キノリン殺菌・殺カビ剤;(14)脂質過酸化抑制殺菌・殺カビ剤;(15)メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤;(16)メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤;(17)ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤;(18)スクアレン−エポキシダーゼ抑制殺菌・殺カビ剤;(19)ポリオキシン殺菌・殺カビ剤;(20)フェニル尿素殺菌・殺カビ剤;(21)キノン内部抑制剤(QiI)殺菌・殺カビ剤;(22)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;(23)エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤;(24)ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤;(25)グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤;(26)グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤;(27)シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤;(28)カルバメート殺菌・殺カビ剤;(29)酸性化リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤;(30)有機錫殺菌・殺カビ剤;(31)カルボン酸殺菌・殺カビ剤;(32)芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤;(33)ホスホネート殺菌・殺カビ剤;(34)フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤;(35)ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤;(36)ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤;(37)ピリダジノン殺菌・殺カビ剤;(38)チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(39)ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤;(40)カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤;(41)テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤;(42)チオカルバメート殺菌・殺カビ剤;(43)ベンズアミド殺菌・殺カビ剤;(44)宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤;(45)多部位接触活性殺菌・殺カビ剤;(46)クラス(1)〜(45)以外の殺菌・殺カビ剤;およびクラス(1)〜(46)の化合物の塩からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ化合物を、式1の化合物に追加して含む組成物である。
殺菌・殺カビ化合物のこれらのクラスのさらなる説明が以下に提供されている。
(1)「メチルベンズイミダゾールカルバメート(MBC)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード1)は、微小管会合の最中にβ−チューブリンに結合することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。メチルベンズイミダゾールカルバメート殺菌・殺カビ剤としては、ベンズイミダゾールおよびチオファネート殺菌・殺カビ剤が挙げられる。ベンズイミダゾールとしては、ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾールおよびチアベンダゾールが挙げられる。チオファネートとしては、チオファネートおよびチオファネート−メチルが挙げられる。
(2)「ジカルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード2)は、NADHチトクロムcレダクターゼへの干渉を介して真菌における脂質過酸化を阻害すると提案されている。例としては、クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドンおよびビンクロゾリンが挙げられる。
(3)「脱メチル化抑制剤(DMI)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード3)は、ステロール産生に関与するC14−デメチラーゼを阻害する。エルゴステロールなどのステロールは、膜構造および機能のために必要であり、自身を機能性細胞壁の発達のために必須とする。従って、これらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的には死滅をもたらす。DMI殺菌・殺カビ剤は、数々の化学的クラスに分類される:アゾール(トリアゾールおよびイミダゾールを含む)、ピリミジン、ピペラジンおよびピリジン。トリアゾールとしては、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(ジニコナゾール−Mを含む)、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾールおよびユニコナゾールが挙げられる。イミダゾールとしては、クロトリマゾール、イマザリル、オキシポコナゾール、プロクロラズ、ペフラゾエートおよびトリフルミゾールが挙げられる。ピリミジンとしては、フェナリモルおよびヌアリモルが挙げられる。ピペラジンとしてはトリホリンが挙げられる。ピリジンとしてはピリフェノックスが挙げられる。生化学的研究は、上述の殺菌・殺カビ剤のすべてが、K.H.Kuckらにより、Modern Selective Fungicides−Properties,Applications and Mechanisms of Action、H.Lyr(編)、Gustav Fischer Verlag:(New York)、1995年、205〜258ページにおいて記載されているDMI殺菌・殺カビ剤であることを示した。
(4)「フェニルアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード4)は、卵菌類(Oomycete)真菌におけるRNAポリメラーゼの特異的抑制剤である。これらの殺菌・殺カビ剤に露出された感受性の真菌は、ウリジンをrRNAに組み込む能力の低下を示す。感受性の真菌における成長および発生は、このクラスの殺菌・殺カビ剤への露出により妨げられる。フェニルアミド殺菌・殺カビ剤としては、アシルアラニン、オキサゾリジノンおよびブチロラクトン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。アシルアラニンとしては、ベナラキシル、ベナラキシル−M、フララキシル、メタラキシルおよびメタラキシル−M/メフェノキサムが挙げられる。オキサゾリジノンとしては、オキサジキシルが挙げられる。ブチロラクトンとしてはオフレースが挙げられる。
(5)「アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード5)は、ステロール生合成経路、Δ8→Δ7イソメラーゼおよびΔ14レダクターゼにおけるの2つの標的部位を阻害する。エルゴステロールなどのステロールは、膜構造および機能のために必要であり、自身を機能性細胞壁の発達のために必須とする。従って、これらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的には死滅をもたらす。アミン/モルホリン殺菌・殺カビ剤(非DMIステロール生合成抑制剤としても公知である)としては、モルホリン、ピペリジンおよびスピロケタール−アミン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。モルホリンとしては、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフおよびトリモルファミドが挙げられる。ピペリジンとしては、フェンプロピジンおよびピペラリ
ンが挙げられる。スピロケタール−アミンとしてはスピロキサミンが挙げられる。
(6)「リン脂質生合成抑制殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード6)は、リン脂質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。リン脂質生合成殺菌・殺カビ剤としては、ホスホロチオレートおよびジチオラン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。ホスホロチオレートとしては、エジフェンホス、イプロベンホスおよびピラゾホスが挙げられる。ジチオランとしてはイソプロチオランが挙げられる。
(7)「カルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード7)は、クレブス回路(TCA回路)における重要な酵素、すなわち、コハク酸塩脱水素酵素を撹乱することにより、複合体II(コハク酸塩脱水素酵素)菌類・カビ類の呼吸を阻害する。呼吸の阻害は、菌類・カビ類のATP形成を妨げ、それ故、成長および繁殖を阻害する。カルボキサミド殺菌・殺カビ剤としては、ベンズアミド、フランカルボキサミド、オキサチインカルボキサミド、チアゾールカルボキサミド、ピラゾールカルボキサミドおよびピリジンカルボキサミドが挙げられる。ベンズアミドとしては、ベノダニル、フルトラニルおよびメプロニルが挙げられる。フランカルボキサミドとしては、フェンフラムが挙げられる。オキサチインカルボキサミドとしては、カルボキシンおよびオキシカルボキシンが挙げられる。チアゾールカルボキサミドとしては、チフルズアミドが挙げられる。ピラゾールカルボキサミドとしては、フラメトピル、ペンチオピラド、ビキサフェン、N−[2−(1S,2R)−[1,1’−ビシクロプロピル]−2−イルフェニル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドおよびN−[2−(1,3−ジメチル−ブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドが挙げられる。ピリジンカルボキサミドとしてはボスカリドが挙げられる。
(8)「ヒドロキシ(2−アミノ−)ピリミジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード8)は、アデノシンデアミナーゼに干渉することにより核酸合成を阻害する。例としては、ブピリメート、ジメチリモールおよびエチリモルが挙げられる。
(9)「アニリノピリミジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード9)は、アミノ酸メチオニンの生合成を阻害すると共に、感染の最中に植物細胞を溶解する加水分解酵素の分泌物を撹乱すると提案されている。例としては、シプロジニル、メパニピリムおよびピリメタニルが挙げられる。
(10)「N−フェニルカルバメート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード10)は、β−チューブリンに結合すると共に微小管会合を撹乱することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。例としてはジエトフェンカルブが挙げられる。
(11)「キノン外部抑制(QoI)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード11)は、ユビキノールオキシダーゼに作用することにより真菌における複合体IIIミトコンドリアの呼吸を阻害する。ユビキノールの酸化は、真菌の内部ミトコンドリア膜内に位置されているチトクロムbc1複合体の「キノン外部」(Qo)部位でブロックされる。ミトコンドリアの呼吸の阻害は正常な真菌の成長および発生を妨げる。キノン外部抑制殺菌・殺カビ剤(ストロビルリン殺菌・殺カビ剤としても公知である)としては、メトキシアクリレート、メトキシカルバメート、オキシイミノアセテート、オキシイミノアセタミド、オキサゾリジンジオン、ジヒドロジオキサジン、イミダゾリノンおよびベンジルカルバメート殺菌・殺カビ剤が挙げられる。メトキシアクリレートとしては、アゾキシストロビン、エネストロビン(SYP−Z071)およびピコキシストロビンが挙げられる。メトキシカルバメートとしては、ピラクロストロビンが挙げられる。オキシイミノアセテートとしては、クレソキシム−メチルおよびトリフロキシストロビンが挙げられる。オキシイミノアセタミドとしては、ジモキシストロビン、メトミノストロビン、オリザストロビン、α−[メトキシイミノ]−N−メチル−2−[[[1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−エトキシ]イミノ]メチル]ベンゼンアセトアミドおよび2−[[[3−(2,6−ジクロロフェニル)−1−メチル−2−プロペン−1−イリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチルベンゼンアセトアミドが挙げられる。オキサゾリジンジオンとしてはファモキサドンが挙げられる。ジヒドロジオキサジンとしてはフルオキサストロビンが挙げられる。イミダゾリノンとしてはフェナミドンが挙げられる。ベンジルカルバメートとしてはピリベンカルブが挙げられる。
(12)「フェニルピロール殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード12)は、真菌における浸透圧シグナル伝達系に関連するMAPタンパク質キナーゼを阻害する。フェンピクロニルおよびフルジオキソニルがこの殺菌・殺カビ剤クラスの例である。
(13)「キノリン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード13)は、初期細胞シグナリングにおけるG−タンパク質に作用することによりシグナル伝達を阻害すると提案されている。これらは、ウドンコ病の原因となる真菌における発芽および/または付着器形成に干渉すると見られている。キノキシフェンがこのクラスの殺菌・殺カビ剤の例である。
(14)「脂質過酸化抑制殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード14)は、真菌における膜合成に作用する脂質過酸化を阻害すると提案されている。エトリジアゾールなどのこのクラスの構成要素はまた、呼吸およびメラニン生合成などの他の生物学的プロセスにも作用し得る。脂質過酸化殺菌・殺カビ剤としては、芳香族炭素および1,2,4−チアジアゾール殺菌・殺カビ剤が挙げられる。芳香族炭素殺菌・殺カビ剤としては、ビフェニル、クロロネブ、ジクロラン、キントゼン、テクナゼンおよびトルクロホス−メチルが挙げられる。1,2,4−チアジアゾール殺菌・殺カビ剤としてはエトリジアゾールが挙げられる。
(15)「メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ(MBI−R)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード16.1)は、メラニン生合成におけるナフタレン還元ステップを阻害する。メラニンは、ある種の真菌によって宿主植物感染のために必要とされる。メラニン生合成抑制剤−レダクターゼ殺菌・殺カビ剤としては、イソベンゾフラノン、ピロロキノリノンおよびトリアゾロベンゾチアゾール殺菌・殺カビ剤が挙げられる。イソベンゾフラノンとしてはフサライドが挙げられる。ピロロキノリノンとしてはピロキロンが挙げられる。トリアゾロベンゾチアゾールとしてはトリシクラゾールが挙げられる。
(16)「メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ(MBI−D)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード16.2)は、メラニン生合成におけるシタロンデヒドラターゼを阻害する。メラニンは、ある種の真菌によって宿主植物感染のために必要とされる。メラニン生合成抑制剤−デヒドラターゼ殺菌・殺カビ剤としては、シクロプロパンカルボキサミド、カ
ルボキサミドおよびプロピオンアミド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。シクロプロパンカルボキサミドとしてはカルプロパミドが挙げられる。カルボキサミドとしてはジクロシメトが挙げられる。プロピオンアミドとしてはフェノキサニルが挙げられる。
(17)「ヒドロキシアニリド殺菌・殺カビ剤(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード17)は、ステロール産生に関与するC4−デメチラーゼを阻害する。例としてはフェンヘキサミドが挙げられる。
(18)「スクアレン−エポキシダーゼ抑制殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード18)は、エルゴステロール生合成経路におけるスクアレン−エポキシダーゼを阻害する。エルゴステロールなどのステロールは、膜構造および機能のために必要であり、自身を機能性細胞壁の発達のために必須とする。従ってこれらの殺菌・殺カビ剤への露出は、感受性の真菌の異常な成長および最終的には死滅をもたらす。スクアレン−エポキシダーゼ抑制殺菌・殺カビ剤としては、チオカルバメートおよびアリルアミン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。チオカルバメートとしてはピリブチカルブが挙げられる。アリルアミンとしては、ナフチフィンおよびテルビナフィンが挙げられる。
(19)「ポリオキシン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード19)はキチンシンターゼを阻害する。例としては、ポリオキシンが挙げられる。
(20)「フェニル尿素殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード20)は、細胞分裂に作用すると提案されている。例としては、ペンシクロンが挙げられる。
(21)「キノン内部抑制剤(QiI)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード21)は、ユビキノールレダクターゼに作用することにより真菌における複合体IIIミトコンドリアの呼吸を阻害する。ユビキノールの還元は、真菌の内部ミトコンドリア膜内に位置されているチトクロムbc1複合体の「キノン内部」(Qi)部位でブロックされる。ミトコンドリアの呼吸の阻害は正常な真菌の成長および発生を妨げる。キノン内部抑制殺菌・殺カビ剤としては、シアノイミダゾールおよびスルファモイルトリアゾール殺菌・殺カビ剤が挙げられる。シアノイミダゾールとしてはシアゾファミドが挙げられる。スルファモイルトリアゾールとしてはアミスルブロムが挙げられる。
(22)「ベンズアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード22)は、β−チューブリンに結合すると共に微小管会合を撹乱することにより有糸分裂を阻害する。微小管会合の阻害は、細胞分裂、細胞内輸送および細胞構造を撹乱することが可能である。例としてはゾキサミドが挙げられる。
(23)「エノピラヌロン酸抗生物質殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード23)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、ブラストサイジン−Sが挙げられる。
(24)「ヘキソピラノシル抗生物質殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード24)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、カスガマイシンが挙げられる。
(25)「グルコピラノシル抗生物質:タンパク質合成殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード25)は、タンパク質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、ストレプトマイシンが挙げられる。
(26)「グルコピラノシル抗生物質:トレハラーゼおよびイノシトール生合成殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード26)は、イノシトール生合成経路におけるトレハラーゼを阻害する。例としては、バリダマイシンが挙げられる。
(27)「シアノアセタミドオキシム殺菌・殺カビ剤(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード27)としては、シモキサニルが挙げられる。
(28)「カルバメート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード28)は、真菌の成長の多部位抑制剤であるとみなされる。これらは、細胞膜における脂肪酸の合成に干渉し、次いで、細胞膜浸透性を撹乱すると提案されている。プロパマカルブ、塩酸プロパマカルブ、ヨードカルブ、およびプロチオカルブがこの殺菌・殺カビ剤クラスの例である。
(29)「酸性化リン酸化脱共役殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード29)は、脱共役酸化性リン酸化により真菌の呼吸を阻害する。呼吸の阻害は正常な真菌の成長および発生を妨げる。このクラスとしては、フルアジナムなどの2,6−ジニトロアニリン、フェリムゾンなどのピリミドンヒドラダゾン、ならびに、ジノカップ、メプチルジノカップおよびビナパクリルなどのクロトン酸ジニトロフェニルが挙げられる。
(30)「有機錫殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード30)は、酸化性リン酸化経路におけるアデノシン三リン酸(ATP)シンターゼを阻害する。例としては、フェンチンアセテート、塩化フェンチンおよびフェンチンヒドロキシドが挙げられる。
(31)「カルボン酸殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード31)は、デオキシリボ核酸(DNA)トポイソメラーゼタイプII(ギラーゼ)に作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、オキソリン酸が挙げられる。
(32)「芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード32)は、DNA/リボ核酸(RNA)合成に作用すると提案されている。芳香族複素環式殺菌・殺カビ剤としては、イソオキサゾールおよびイソチアゾロン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。イソキサゾールとしてはヒメキサゾールが挙げられ、およびイソチアゾロンとしてはオクチリノンが挙げられる。
(33)「ホスホネート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード33)としては、リン酸およびホセチル−アルミニウムを含むその種々の塩が挙げられる。
(34)「フタルアミド酸殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード34)としては、テクロフタラムが挙げられる。
(35)「ベンゾトリアジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード35)としては、トリアゾキシドが挙げられる。
(36)「ベンゼン−スルホンアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード36)としては、フルスルファミドが挙げられる。
(37)「ピリダジノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード37)としては、ジクロメジンが挙げられる。
(38)「チオフェン−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード38)は、ATP産生に作用すると提案されている。例としては、シルチオファムが挙げられる。
(39)「ピリミジンアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード39)は、リン脂質生合成に作用することにより真菌の成長を阻害すると共に、ジフルメトリムを含む。
(40)「カルボン酸アミド(CAA)殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード40)は、リン脂質生合成および細胞壁沈着を阻害すると提案されている。これらのプロセスの阻害は、成長を妨げて、目標真菌類に死をもたらす。カルボン酸アミド殺菌・殺カビ剤としては、桂皮酸アミド、バリンアミドカルバメートおよびマンデル酸アミド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。桂皮酸アミドとしては、ジメトモルフおよびフルモルフが挙げられる。バリンアミドカルバメートとしては、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、イプロバリカルブおよびバリフェナル(valiphenal)が挙げられる。マンデル酸アミドとしては、マンジプロバミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミドおよびN−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(エチルスルホニル)アミノ]ブタンアミドが挙げられる。
(41)「テトラサイクリン抗生物質殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード41)は、複合体1ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)オキシドレダクターゼに作用することにより真菌の成長を阻害する。例としては、オキシテトラサイクリンが挙げられる。
(42)「チオカルバメート殺菌・殺カビ剤(b42)」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード42)としては、メタスルホカルブが挙げられる。
(43)「ベンズアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コード43)は、スペクトリン様タンパク質の非局在化により真菌の成長を阻害する。例としては、フルオピコリドおよびフルオピラム(fluopyram)などのアシルピコリド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。
(44)「宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードP)は、宿主植物防御メカニズムを誘起する。宿主植物防御誘起殺菌・殺カビ剤としては、ベンゾ−チアジアゾール、ベンズイソチアゾールおよびチアジアゾール−カルボキサミド殺菌・殺カビ剤が挙げられる。ベンゾ−チアジアゾールとしてはアシベンゾラー−S−メチルが挙げられる。ベンズイソチアゾールとしてはプロベナゾールが挙げられる。チアジアゾール−カルボキサミドとしては、チアジニルおよびイソチアニルが挙げられる。
(45)「多部位接触殺菌・殺カビ剤」は、多数の作用部位を介して真菌の成長を阻害すると共に、接触/予防活性を有する。このクラスの殺菌・殺カビ剤としては:(45.1)「銅殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM1)」、(45.2)「硫黄殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM2)、(45.3)「ジチオカルバメート殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM3)、(45.4)「フタルイミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM4)、(45.5)「クロロニトリル殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM5)、(45.6)「スルファミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM6)、(45.7)「グアニジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM7)、(45.8)「トリアジン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM8)および(45.9)「キノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードM9)が挙げられる。「銅殺菌・殺カビ剤」は、銅を、典型的には銅(II)酸化状態で含有する無機化合物であり;例としては、酸塩化銅、硫酸銅および水酸化銅が挙げられ、ボルドー液(三塩基硫酸銅)などの組成物が含まれる。「硫黄殺菌・殺カビ剤」は、硫黄原子の環または鎖を含有する無機化学物質であり;例としては、元素硫黄が挙げられる。「ジチオカルバメート殺菌・殺カビ剤」は、ジチオカルバメート分子部分を含有し;例としては、マンコゼブ、メチラム、プロピネブ、フェルバム、マネブ、チラム、ジネブおよびジラムが挙げられる。「フタルイミド殺菌・殺カビ剤」はフタルイミド分子部分を含有し;例としては、ホルペット、カプタンおよびカプタホールが挙げられる。「クロロニトリル殺菌・殺カビ剤」はクロロおよびシアノで置換された芳香族環を含有し;例としては、クロロタロニルが挙げられる。「スルファミド殺菌・殺カビ剤」としては、ジクロフルアニドおよびトリフルアニドが挙げられる。「グアニジン殺菌・殺カビ剤」としては、ドジン、キアザチン、イミノクタジンアルベシレートおよびイミノクタジントリアセテートが挙げられる。「トリアジン殺菌・殺カビ剤」としてはアニラジンが挙げられる。「キノン殺菌・殺カビ剤」としてはジチアノンが挙げられる。
(46)「クラス(1)〜(45)の殺菌・殺カビ剤以外の殺菌・殺カビ剤」は、作用モードが未知であり得る一定の殺菌・殺カビ剤を含む。これらとしては:(46.1)「チアゾールカルボキサミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU5)、(46.2)「フェニル−アセトアミド殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU6)、(46.3)「キナゾリノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU7)および(46.4)「ベンゾフェノン殺菌・殺カビ剤」(Fungicide Resistance Action Committee(FRAC)コードU8)が挙げられる。チアゾールカルボキサミドとしてはエタボキサムが挙げられる。フェニル−アセタミドとしては、シフルフェナミドおよびN−[[(シクロプロピルメトキシ)アミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]−メチレン]ベンゼンアセトアミドが挙げられる。キナゾリノンとしては、プロキンアジドおよび2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−1−ベンゾピラン−4−オンが挙げられる。ベンゾフェノンとしてはメトラフェノンが挙げられる。(b46)クラスとしてはまた、ベトキサジン、ネオアソジン(メタアルソン酸第二鉄(ferric methanearsonate))、ピロールニトリン、キノメチオネート、N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシ−フェニル]−エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]ブタンアミド、N−[2−[4−[[3−(4−クロロ−フェニル)−2−プロピン−1−イル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(エチル−スルホニル)−アミノ]−ブタンアミド、2−[[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−2−[3−(2−メトキシフェニル)−2−チアゾリジニリデン]アセトニトリル、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−3−イソキサゾリジニル]ピリジン、4−フルオロ−フェニルN−[1−[[[1−(4−シアノフェニル)エチル]スルホニル]メチル]プロピル]カルバメート、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチルベンゼンスルホンアミド、N−[[(シクロプロピル−メトキシ)−アミノ]−[6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチレン]ベンゼンアセトアミド、N’−[4−[4−クロロ−3−(トリフルオロ−メチル)フェノキシ]−2,5−ジメチルフェニル]−N−エチル−N−メチル−メタンイミド−アミドおよび1−[(2−プロペニルチオ)カルボニル]−2−(1−メチルエチル)−4−(2−メチルフェニル)−5−アミノ−1H−ピラゾール−3−オンが挙げられる。
従って、注目すべきは、式1の化合物および既述のクラス(1)〜(46)からなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ化合物を含む混合物(すなわち、組成物)である。また、注目すべきは、前記混合物(殺菌・殺カビ的に有効な量で)を含むと共に、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の構成成分をさらに含む組成物である。特に注目すべきは、式1の化合物およびクラス(1)〜(46)と関連して上記に列挙されている特定の化合物の群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ化合物を含む混合物(すなわち、組成物)である。また、特に注目すべきは、前記混合物(殺菌・殺カビ的に有効な量で)を含むと共に、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤からなる群から選択される少なくとも1種の追加の界面活性剤をさらに含む組成物である。
本発明の化合物と配合することが可能である他の生物学的に有効な化合物または薬剤の例は:アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アミドフルメト(S−1955)、アベルメクチン、アザジラクチン、アジンホス−メチル、ビフェントリン、ビフェナゼート、3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジニル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)−カルボニル]−フェニル]−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド、ブプロフェジン、カルボフラン、カルタプ、クロルアントラニリプロール(DPX−E2Y45)、クロルフェナピル、クロルフルアズロン、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロマフェノジド、クロチアニジン、シフルメトフェン、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、λーシハロトリン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジエルドリン、ジフルベンズロン、ジメフルトリン、ジメトエート、ジノテフラン、ジオフェノラン、エマメクチン、エンドスルファン、エスフェンバレレート、エチプロール、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルベンジアミド、フルシトリネート、τーフルバリネート、フルフェネリム(UR−50701)、フルフェノクスロン、ホノホス、ハロフェノジド、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イソフェンホス、ルフェヌロン、マラチオン、メタフルミゾン、メタアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メトミル、メトプレン、メトキシクロル、メトフルトリン、モノクロトホス、メトキシフェノジド、ニテンピラム、ニチアジン、ノバルロン、ノビフルムロン(XDE−007)、オキサミル、パラチオン、パラチオン−メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメト、ホスファミドン、ピリミカルブ、プロフェノホス、プロフルトリン、ピメトロジン、ピラフルプロール、ピレトリン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ピリプロール、ピリプロキシフェン、ロテノン、リアノジン、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン(BSN2060)、スピロテトラマト、スルプロオス、テブフェノジド、テフルベンズロン、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオスルタプ−ナトリウム、トラロメトリン、トリアザマト、トリクロルホンおよびトリフルムロンなどの殺虫剤;ならびに、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.)アイザワイ(aizawai)、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis subsp.)クルスターキ(kurstaki)、および、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の被包性デルタエンドトキシン(例えば、Cellcap、MPV、MPVII)などの昆虫病原性バクテリア;グリーンムスカリン菌などの昆虫病原性菌;ならびに、バクロウイルス、HzNPV、AfNPVなどの核多核体ウイルス(NPV);およびCpGVなどの顆粒病ウイルス(GV)を含む昆虫病原性ウイルスを含む生物学的薬剤である。
効果的な防除のために必要とされる適用量(すなわち、「生物学的有効量」)は、防除されるべき植物病害、位置、時節、宿主作物、周囲水分、温度等などの要因に応じることとなる。当業者は、単純な実験を介して、所望のレベルの植物病害防除に必要とされる生物学的有効量を容易に判定することが可能である。
本発明の化合物およびその組成物を、有害無脊椎生物に対するタンパク質毒性(バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)デルタエンドトキシンなど)を発現するように遺伝的に形質転換された植物に適用することができる。外因的に適用された本発明の殺菌・殺カビ性化合物の効果は、発現された毒素タンパク質と相乗的であり得る。
農学的保護剤(すなわち殺虫剤、殺真菌剤、抗線虫薬、殺ダニ剤、除草剤および生物学的薬剤)に関する一般的な文献としては、The Pesticide Manual、第13版、C.D.S.Tomlin編、British Crop Protection Council(Farnham,Surrey、U.K.)、2003年およびThe BioPesticide Manual、第2版、L.G.Copping編、British Crop Protection Council(Farnham,Surrey、U.K.)、2001年が挙げられる。
これらの種々の混合パートナーの1種以上が用いられる実施形態については、これらの種々の混合パートナー(合計)対式1の化合物の重量比は、典型的には約1:3000〜約3000:1である。注目すべきは、約1:300〜約300:1の重量比(例えば、約1:30〜約30:1の比)である。当業者は、簡単な実験を通して、所望の範囲の生物学的活性に必要とされる有効な処方成分の生物学的有効量を容易に判定することが可能である。これらの追加の構成成分を含むことで、式1の化合物単独によって防除される病害の範囲を超えて、防除される病害の範囲が拡大され得ることは明らかであろう。
一定の事例において、本発明の化合物と、他の生物学的に有効な(特に殺菌・殺カビ性)化合物または薬剤(すなわち、有効成分)との組み合わせは、添加剤を超える(すなわち、相乗的)効果をもたらすことが可能である。有効な有害生物防除を確実としながら、環境中に放出される有効成分の量を低減させることが常に望ましい。農業経済学的に十分なレベルの真菌防除をもたらす施用量で殺菌・殺カビ性有効成分の相乗作用がもたらされれば、このような組み合わせは、作物生産コストの削減および環境的負荷の軽減に有利である可能性がある。
注目すべきは、式1の化合物と、少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ性有効成分との組み合わせである。特に注目すべきは、他の殺菌・殺カビ性有効成分が式1の化合物とは異なる作用部位を有するような組み合わせである。一定の事例において、同様の防除範囲を有するが異なる作用部位を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ性有効成分との組み合わせが、耐性管理に関して特に有利であろう。従って、本発明の組成物は、同様の防除範囲を有するが異なる作用部位を有する少なくとも1種の追加の殺菌・殺カビ性有効成分を生物学的に有効量でさらに含むことが可能である。
特に注目すべきは、式1の化合物に追加して、(1)アルキレンビス(ジチオカルバメート)殺菌・殺カビ剤;(2)シモキサニル;(3)フェニルアミド殺菌・殺カビ剤;(4)ピリミジノン殺菌・殺カビ剤;(5)クロロタロニル;(6)真菌性ミトコンドリア呼吸系電子移動部位の錯体IIで作用するカルボキサミド;(7)キノキシフェン;(8)メトラフェノン;(9)シフルフェナミド;(10)シプロジニル;(11)銅化合物;(12)フタルイミド殺菌・殺カビ剤;(13)ホセチル−アルミニウム;(14)ベンズイミダゾール殺菌・殺カビ剤;(15)シアゾファミド;(16)フルアジナム;(17)イプロバリカルブ;(18)プロパモカルブ;(19)バリドマイシン;(20)ジクロロフェニルジカルボキサミド殺菌・殺カビ剤;(21)ゾキサミド;(22)フルオピコリド;(23)マンジプロパミド;(24)リン脂質生合成および堆積に作用するカルボン酸アミド;(25)ジメトモルフ;(26)非DMIステロール生合成抑制剤;(27)ステロール生合成におけるデメチラーゼの抑制剤;(28)bc1錯体殺菌・殺カビ剤;ならびに、(1)〜(28)の化合物の塩からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む組成物である。
殺菌・殺カビ化合物のクラスのさらなる説明が以下に提供されている。
ピリミジノン殺菌・殺カビ剤(群(4))は式A1
の化合物を含み、式中、Mは、縮合フェニル、チオフェンまたはピリジン環を形成し;R
11はC
1〜C
6アルキルであり;R
12はC
1〜C
6アルキルまたはC
1〜C
6アルコキシであり;R
13はハロゲンであり;ならびに、R
14は水素またはハロゲンである。
ピリミジノン殺菌・殺カビ剤は、国際公開第94/26722号パンフレット、ならびに、米国特許第6,066,638号明細書、同6,245,770号明細書、同6,262,058号明細書および同6,277,858号明細書に記載されている。注目すべきは、群:6−ブロモ−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、6,8−ジヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン(プロキンアジド)、6−クロロ−2−プロポキシ−3−プロピル−チエノ−[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、7−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、6,7−ジブロモ−2−プロポキシ−3−プロピル−チエノ−[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、および3−(シクロプロピルメチル)−6−ヨード−2−(プロピル−チオ)−ピリド−[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オンから選択されるピリミジノン殺菌・殺カビ剤である。
ステロール生合成抑制剤(群(27))は、ステロール生合成経路において酵素を阻害することにより真菌を防除する。デメチラーゼ−阻害殺菌・殺カビ剤は、真菌中のステロールへの前駆体である、ラノステロールまたは24−メチレンジヒドロラノステロールの14位での脱メチル化の阻害を含む共通の作用部位を真菌性ステロール生合成経路中に有する。この部位で作用する化合物は、度々、デメチラーゼ抑制剤、DMI殺菌・殺カビ剤、またはDMIと称される。デメチラーゼ酵素は、度々、生化学文献においては、チトクロムP−450(14DM)を含む他の名称で称される。デメチラーゼ酵素は、例えば、J.Biol.Chem.、1992年,267、13175〜79ページおよび引用されている文献中に記載されている。DMI殺菌・殺カビ剤は:アゾール(トリアゾールおよびイミダゾールを含む)、ピリミジン、ピペラジンおよびピリジンといった数々の化学的クラス間で分類される。トリアゾールとしては、アザコナゾール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール(ジニコナゾール−Mを含む)、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、キンコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾールおよびユニコナゾールが挙げられる。イミダゾールとしては、クロトリマゾール、エコナゾール、イマザリル、イソコナゾール、ミコナゾール、オキシポコナゾール、プロクロラズおよびトリフルミゾールが挙げられる。ピリミジンとしては、フェナリモル、ヌアリモルおよびトリアリモールが挙げられる。ピペラジンとしてはトリホリンが挙げられる。ピリジンとしては、ブチオベートおよびピリフェノックスが挙げられる。生化学的研究は、K.H.Kuckらによって、Modern Selective Fungicides − Properties, Applications and Mechanisms of Action、H.Lyr(編)、Gustav Fischer Verlag:New York、1995年、205〜258ページに記載されているとおり、上述の殺菌・殺カビ剤のすべてがDMI殺菌・殺カビ剤であることを示した。
bc1複合体殺菌・殺カビ剤(群28)は、ミトコンドリア呼吸鎖中のbc1錯体を阻害する殺菌・殺カビ性作用モードを有する。bc1錯体は、生化学文献においては、度々、電子移動鎖の錯体III、およびユビヒドロキノン:チトクロムcオキシドレダクターゼを含む他の名称で言及される。この錯体は、酵素番号(Enzyme Commission number)EC1.10.2.2によって固有に識別される。bc1錯体は、例えば、J.Biol.Chem.、1989年、264、14543〜48ページ;Methods Enzymol.、1986年、126、253〜71ページ;および引用されている文献に記載されている。アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロビン(SYP−Z071)、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビンなどのストロビルリン殺菌・殺カビ剤が、この作用モードを有することで知られている(H.Sauterら、Angew.Chem.Int.Ed.、1999年、38、1328〜1349ページ)。ミトコンドリア呼吸鎖中のbc1錯体を阻害する他の殺菌・殺カビ化合物としては、ファモキサドンおよびフェナミドンが挙げられる。
アルキレンビス(ジチオカルバメート)(群(1))としては、マンコゼブ、マネブ、プロピネブおよびジネブなどの化合物が挙げられる。フェニルアミド(群(3))としては、メタラキシル、ベナラキシル、フララキシルおよびオキサジキシルなどの化合物が挙げられる。カルボキサミド(群(6))としては、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、チフルズアミド、ペンチオピラドおよびN−[2−(1,3−ジメチル−ブチル)フェニル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(国際公開第2003/010149号パンフレット)などの化合物が挙げられ、これらは、呼吸系電子移動鎖における錯体II(琥珀酸塩脱水素酵素)を撹乱させることにより、ミトコンドリアの機能を阻害することで知られている。銅化合物(群(11))としては、酸塩化銅、硫酸銅および水酸化銅などの化合物が挙げられ、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)などの組成物が挙げられる。フタルイミド(群(12))としては、ホルペットおよびカプタンなどの化合物が挙げられる。ベンズイミダゾール殺菌・殺カビ剤(群(14))としては、ベノミルおよびカルベンダジムが挙げられる。ジクロロフェニルジカルボキサミド殺菌・殺カビ剤(群(20))としては、クロゾリネート、ジクロゾリン、イプロジオン、イソバレジオン、ミクロゾリン、プロシミドンおよびビンクロゾリンが挙げられる。
非DMIステロール生合成抑制剤(群(26))としては、モルホリンおよびピペリジン殺菌・殺カビ剤が挙げられる。モルホリンおよびピペラジンは、ステロール生合成経路におけるステップの、DMIステロール生合成(群(27))により達成される阻害よりも後の時点での阻害を示すステロール生合成抑制剤である。モルホリンとしては、アルジモルフ、ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフおよびトリモルファミドが挙げられる。ピペラジンとしては、フェンプロピジンが挙げられる。
さらに注目すべきは、式1の化合物と、アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン/フェノミノストロビン、カルベンダジム、クロロタロニル、キノキシフェン、メトラフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロキンアジド、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリチコナゾール、ファモキサドン、プロクロラズ、ペンチオピラドおよびボスカリド(ニコビフェン)との組み合わせである。
菌類・カビ類植物病原体により引き起こされる植物病害のより良好な防除(例えば、より低い使用量または防除される植物病原体のより広い範囲)または耐性管理のために、本発明の化合物の、群:アゾキシストロビン、クレソキシム−メチル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン/フェノミニストロビン、キノキシフェン、メトラフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルシラゾール、メトコナゾール、プロピコナゾール、プロキンアジド、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリチコナゾール、ファモキサドンおよびペンチオピラドから選択される殺菌・殺カビ剤との混合物が好ましい。
特に好ましい混合物(化合物番号は、索引表A〜B中の化合物を指す)は、群:化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とアゾキシストロビンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とクレソキシム−メチルとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とトリフロキシストロビンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とピラクロストロビンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とピコキシストロビンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とジモキシストロビンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とメトミノストロビン/フェノミニストロビンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とキノキシフェンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とメトラフェノンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とシフルフェナミドとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とフェンプロピジンとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とフェンプロピモルフとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とシプロコナゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とエポキシコナゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とフルシラゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とメトコナゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とプロピコナゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とプロチオコナゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とテブコナゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とトリチコナゾールとの組み合わせ、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とファモキサドンとの組み合わせ、および、化合物3、化合物14、化合物15、化合物16、化合物17、化合物20、化合物25、化合物26、化合物31、化合物34、化合物39、化合物40、化合物44、化合物52、化合物65、化合物67、化合物68、化合物70、化合物71、化合物72、化合物73、化合物75または化合物77とペンチオピラドとの組み合わせから選択される。
以下のテストは、特定の病原体に対する本発明の化合物の防除効力を実証する。しかしながら、化合物によってもたらされる病原体防除保護はこれらの種に限定されない。化合物の説明については索引表A〜Bを参照のこと。以下の略語が以下の索引表において用いられている:tは第3級であり、iはイソであり、cはシクロであり、Meはメチルであり、Buはブチルであり、t−Buはt−ブチルであり、Phはフェニルであると共に、OMeはメトキシであり、略記「Ex.」は「実施例」を指すと共に、どの実施例において化合物が調製されているかを示す数字が続く。以下の表において、(R7)j中のダッシュ記号(「−」)は、jが0であると共に水素がすべての利用可能な位置に存在することを示す。索引表A〜Bは、大気圧化学イオン化(AP+)を用いる質量分光測定によって観察される、H+(1の分子量)の分子への添加により形成されるもっとも高い同位体存在度親イオン(M+1)の分子量を列挙する。
本発明の生物学的実施例
テストA〜C用のテスト懸濁液を調製するための一般的なプロトコル:テスト化合物を、先ず、最終体積の3%に等しい量でアセトンに溶解させ、次いで、所望の濃度(ppm)で、250ppmの界面活性剤Trem(登録商標)014(多価アルコールエステル)を含有するアセトンおよび精製水(50/50体積混合比)中に懸濁させた。次いで、得られたテスト懸濁液をテストA〜Cにおいて用いた。200ppmテスト懸濁液のテスト植物への流出点までの吹付けは500g/haの量に等しかった。
テストA
ブドウ苗にプラズモパラ ビチコーラ(Plasmopara viticola)(ブドウべと病の病因)の胞子懸濁液を播種すると共に、飽和雰囲気中において20℃で24時間インキュベートした。短時間の乾燥時間の後、テスト懸濁液をブドウ苗に流出点まで噴霧し、次いで、これを20℃のグロースチャンバに5日間移し、その後、ブドウ苗を20℃の飽和雰囲気中に24時間戻した。取り出した後、目視による病害評価を行った。
テストB
テスト懸濁液をトマト苗木に流出点まで噴霧した。次の日に、この苗木に、ジャガイモ疫病菌(Phytophthora infestans)(トマト疫病の病因)の胞子懸濁液を播種し、飽和大気中に20℃で24時間インキュベートし、次いで、20℃のグロースチャンバに5日間移し、その後、目視による病害評価を行った。
テストC
2組の別個のトマト苗にボトリティス シネレア(Botytis cinerea)またはフィトフトラ インフェスタンス(Phytophthora infestans)(トマト疫病の病因)の胞子懸濁液を播種すると共に、飽和雰囲気中において20℃で17時間インキュベートした。短時間の乾燥時間の後、テスト懸濁液をトマト苗に流出点まで噴霧し、次いで、これを20℃のグロースチャンバに4日間移し、その後、目視による病害評価を行った。
テストA〜Cに追加して、処理から24時間後にアルタナリア ソラニ(Alternaria solani)を播種したトマト植物、および、処理から24時間後にエリシフェ グラミニス(Erysiphe graminis f.sp. tritici)を播種したコムギ植物にも化合物を噴霧した。テスト化合物は、テストした施用量では、テスト条件下でこれらの追加の病原体に対して顕著な活性を示さなかった。
テストA〜Cに対する結果が表Aに示されている。この表においては、100の評価は100%病害防除を示すと共に、0の評価は病害防除がなかった(対照と相対的に)ことを示す。ダッシュ記号(−)はテスト結果がないことを示し、「*」は化合物を40ppmでテストしたことを示し、および「**」は化合物を10ppmでテストしたことを示す。