JP5523904B2 - 加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
前記排気口に挿入される耐熱性の筒体と、
耐熱性の第1の布材を裁断して作製され、耐熱性無機接着剤が練り込まれた第1の帯部材を前記筒体の外周面に巻き付けて形成され、前記排気口に挿入された前記筒体と該排気口との隙間を塞いで該筒体を該排気口内に固定する充填部材と、
耐熱性の第2の布材を裁断して作製された第2の帯部材を隙間無く巻いた集合体から形成され、前記筒体内に挿入されて該筒体内を通過する前記加熱炉の排ガスにより加熱される通気性部材と、
前記筒体の側部を貫通し、該筒体の内側に突出した部分によって該筒体内の前記通気性部材を支持し、該通気性部材の該筒体内での移動を防止する複数の耐熱性の支持部材とを有している。
ここで、前記固定部材は、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1から構成することができる。
そして、前記固定部材が高耐熱性非酸化物からなる場合、該固定部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
ここで、前記支持部材は、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1から構成することができる。
そして、前記支持部材が高耐熱性非酸化物からなる場合、該支持部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
そして、前記筒体が高耐熱性非酸化物からなる場合、該筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
ここで、前記貫通中空管は、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1から構成することができる。
そして、前記貫通中空管が高耐熱性非酸化物からなる場合、該貫通中空管の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることが好ましい。
更に、前記通気性部材の前記筒体内の排ガス通過方向に沿った厚みは、3〜300mmであることが好ましい。
また、前記第2の布材は、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布であることが好ましい。
また、前記第1の布材を内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維又は無機繊維で形成し、前記第2の布材を無機繊維で形成することもできる。
Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
外殻構造は、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上
10μm以下であることが好ましい。
ここで、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、
QE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上から構成することが好ましい。
Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成することができる。
また、前記内殻構造は、Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、
Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2とし、更にその炭化物をM2Cとして、
β−SiC、M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成することもできる。
更に、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成してもよい。
Si、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成することが可能である。
また、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質で構成することも可能である。
Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成することができる。
また、前記無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成することもできる。
更に、前記無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質で構成してもよい。
そして、前記無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成することも可能である。
前記第2の内殻構造は、(1)Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質、(2)Si、C、及びOを含有する無機物質、及び(3)β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質のいずれか1で構成され、
Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、
Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
前記第2の外殻構造は、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記第2の外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記第2の内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記第2の外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることが好ましい。
ここで、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとして、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及び
REAlO3のいずれか1又は2以上から構成することが好ましい。
前記第2の帯部材の一部を芯管の外周面に一定張力下で隙間無く巻き付けて、前記筒体に挿入可能な外径を有する第1の渦巻き物を形成し、該第1の渦巻き物から前記芯管を除去した際に形成される空間部に前記第2の帯部材の他の一部をその中心部から隙間なく巻いて形成した第2の渦巻き物を充填して前記集合体を作製する第2工程と、
前記集合体を、前記材料Aの粉末が水中、有機溶媒中、あるいは水と有機溶媒の混合溶媒中に分散した分散溶液中に浸漬し、前記集合体を陰極側にして50〜150ボルトの直流電圧を2〜10分間印加して、電気泳動により、前記粉末を該集合体を形成している前記第2の帯部材を構成している前記無機繊維の表面に付着させて、処理集合体を得る第3工程と、
前記処理集合体を前記分散溶液中から取り出し、乾燥させて水及び/又は有機溶媒を除去する第4工程と、
乾燥した前記処理集合体を、不活性ガス雰囲気中1300〜1700℃で、0.2〜2時間加熱処理して前記粉末を前記無機繊維に固着させ、該無機繊維を前記第2の内殻構造と前記第2の外殻構を持つ前記複合化無機繊維に変える第5工程とを経て作製される。
そして、固定部材が高耐熱性非酸化物からなり、固定部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、固定部材を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
そして、支持部材が高耐熱性非酸化物からなり、支持部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、支持部材を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
そして、筒体が高耐熱性非酸化物からなり、筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、筒体を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
ここで、貫通中空管が、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1からなる場合、貫通中空管を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
そして、貫通中空管が高耐熱性非酸化物からなって、貫通中空管の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されている場合、加熱炉内で温度変動が発生しても、貫通中空管を高温下で長期間に亘って安定して使用することができる。
また、第2の布材が、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布である場合、第2の帯部材を巻き取る回数を変えることで、筒体内に挿入するのに最適な寸法の通気性部材を容易に形成できる。
Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、外殻構造が、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成される場合、目的に応じて外殻構造の組成を選択することで、内殻構造の劣化を防止することができる。また、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値が、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さが、0.2μm以上10μm以下である場合、複合化無機繊維に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。
ここで、固溶体酸化物が、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、更に第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、第3群から選択された少なくとも1の元素をREとして、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、
及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなる場合、固溶体酸化物の耐熱性及び耐食性を高めることができる。
Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成されている場合、(2)無機繊維が、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成されている場合、及び(3)無機繊維が、β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質で構成されている場合、比熱が小さくなって温度変動に容易に追従できると共に、高温になった際に輻射熱の反射効率を高めることができる。
また、無機繊維が、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されている場合、高温の酸化雰囲気中で安定して存在できる。
第2の内殻構造を、(1)Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質、(2)Si、C、及びOを含有する無機物質、及び(3)β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質のいずれか1で構成し、
Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、
Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
第2の外殻構造を、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成する場合、目的に応じて外殻構造の組成を選択することで、無機繊維の劣化を防止して、通気性部材の寿命を延長すると共に、輻射熱の反射効率を高位に維持することができる。そして、第2の外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値が、第2の内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、第2の外殻構造の厚さが0.2μm以上10μm以下であるので、複合化無機繊維に温度変動が生じても、第2の外殻構造が第2の内殻構造から剥離することを防止できる。
一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなる場合、固溶体酸化物の耐熱性及び耐食性を高めることができる。
一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなる場合、固溶体酸化物の耐熱性及び耐食性を高めることができる。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る熱遮蔽兼熱輻射反射装置10は、加熱炉の、例えば天井部11を垂直に貫通して設けられた断面円形の排気口12内に設置され、排気口12から加熱炉外に流出する排ガスの熱を減少させる、すなわち、排ガス
を濾してその顕熱を取って排ガスの温度を低下させる熱フィルタ作用と共に、排気口12内で取った顕熱で加熱されて加熱炉内に輻射熱を反射する(加熱炉内に向けて輻射熱を放射する)熱レフレクタ作用を有している。
Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、外殻構造は、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成されている。そして、外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である。これによって、複合化無機繊維に温度変動が生じても、外殻構造が内殻構造から剥離することを防止できる。その結果、複合化無機繊維が高温の酸化雰囲気中に存在しても、内殻構造が酸素と反応すること(内殻構造の酸化)を防止でき、内殻構造の材質変化に伴う特性の低下(例えば、強度低下、熱放射率の低下等)が抑制される。
図3に示すように、加熱炉の天井部27に断面四角形の排気口28が設けられている場合、筒体を排気口28に挿入可能な角筒体29とし、角筒体29内に挿入可能な形状の通気性部材30を作製するだけで、熱遮蔽兼熱輻射反射装置26を排気口28に設置することが可能となる。
図4に示すように、加熱炉の側壁32に断面円形の排気口33が設けられている場合、筒体を排気口33に挿入可能な円筒体34とするだけで、熱遮蔽兼熱輻射反射装置31を排気口33に設置することが可能となる。なお、円筒体34内に挿入した通気性部材17が炉外側に向けて移動することを防止するため、熱遮蔽兼熱輻射反射装置10のセラミックピン18の代わりに、円筒体34内に挿入した通気性部材17より炉外側となる円筒体34側部の周方向の複数位置(例えば対向する2箇所)に、セラミックピン35を内側から外側に向けて貫通させろことにより、セラミックピン35の円筒体34の内側に突出した部分で、円筒体34内の通気性部材17を支持している。更に、セラミックピン35の円筒体34の外側に配置された部分は、円筒体34の外側にある充填部材15を貫通し、その端部を排気口33の内周面に当接している。
図5に示すように、加熱炉の側壁37に断面四角形の排気口38が設けられている場合、筒体を排気口38に挿入可能な角筒体39とし、角筒体39内に挿入可能な形状の通気性部材40を作製するだけで、熱遮蔽兼熱輻射反射装置36を排気口38に設置することが可能となる。なお、角筒体39内に挿入した通気性部材40が炉外側に向けて移動することを防止するため、熱遮蔽兼熱輻射反射装置10のセラミックピン18の代わりに、角筒体39内に挿入した通気性部材40より炉外側となる角筒体39側部の周方向の複数位置(例えば対向する2箇所)に、セラミックピン41を内側から外側に向けて貫通させることにより、セラミックピン41の角筒体39の内側に突出した部分で、角筒体39内の通気性部材40を支持している。更に、セラミックピン41の角筒体39の外側に配置された部分は、角筒体39の外側にある充填部材15を貫通し、その端部を排気口38の内周面に当接している。
熱遮蔽兼熱輻射反射装置10を加熱炉の排気口12内に設置することで、排ガスは、熱遮蔽兼熱輻射反射装置10の円筒体13内に挿入されている通気性部材17を通過して外部に排出される。このため、排ガスの通過を妨げずに排気口12を遮蔽して、排ガスの顕熱を通気性部材17で取って排ガスの温度を低下させ(熱遮蔽兼熱輻射反射装置10は熱フィルタ作用を有し)、排気口12から外部に流出する熱を減少させることができる。また、排ガスは通気性部材17を通過する際に、通気性部材17を加熱して高温にする。このため、高温になった通気性部材17で、加熱炉内からの輻射熱を反射し(熱遮蔽兼熱輻射反射装置10は熱レフレクタ作用を有し)、加熱炉内に戻すことができる。その結果、加熱炉内からの放熱量が減少し、燃料使用量を減少できる。
また、第1の帯部材が(4)の無機物質で構成された無機繊維で形成されている場合、(4)の無機物質で構成された無機繊維では、高温下において酸化性雰囲気、非酸化性雰囲気を問わず、非晶質の結晶化が進行するため無機繊維が脆くなる。従って、充填部材を形成している無機繊維が(4)の無機物質で構成されている場合、充填部材を長期間に亘って使用することができない。
また、通気性部材が(4)の無機物質で構成された無機繊維で形成されている場合、(4)の無機物質で構成された無機繊維では、高温下において酸化性雰囲気、非酸化性雰囲気を問わず、非晶質の結晶化が進行するため無機繊維が脆くなる。従って、通気性部材を長期間に亘って使用することができない。
また、(1)〜(3)の無機物質で構成された無機繊維では、熱遮蔽兼熱輻射反射装置を設置する加熱炉内の雰囲気が低酸化性の場合は、(1)〜(3)の無機物質で構成された無機繊維の酸化速度は遅いので、第2の布材から作製された通気性部材を長期間に亘って使用することができる。一方、熱遮蔽兼熱輻射反射装置を設置する加熱炉内の雰囲気が酸化性の場合、使用時間の経過と共に通気性部材は徐々に酸化して形態が変化する。従って、バッチ式の加熱炉等のように、頻繁な通気性部材の状況確認及びメンテナンスが可能な場合は、炉内雰囲気が酸化性であっても、通気性部材の交換を前提に熱遮蔽兼熱輻射反射装置を設置することができる。
M2とし、更にその炭化物をM2Cとして、β−SiC、M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物が含まれる。また、Si、C、及びOを含有する無機物質には、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物が含まれる。
Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、第2の外殻構造は、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、第2の外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、第2の内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、第2の外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下である。
Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、材料Aは、(1)第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)酸化物と複合酸化物、(5)酸化物と固溶体酸化物、(6)複合酸化物と固溶体酸化物、及び(7)酸化物と複合酸化物と固溶体酸化物のいずれか1からなる。なお、耐熱性及び耐食性の高い固溶体酸化物とする場合、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、更に第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、第3群から選択された少なくとも1の元素をREとして、固溶体酸化物の組成を、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上とする。
先ず、Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された不織布(繊維目付が240g/m2、化学繊維の一例であるレ−ヨン繊維を20質量%含有し、幅が500mm、長さが10mのロール巻き)からなる第2の布材を裁断して、幅が20mmの第2の帯部材を作製した(第1工程)。次いで、第2の帯部材の一部が弛まないように一定の張力を加えながら、巻き取り機を用いて帯部材を芯管の外周面に隙間無く巻き付けて、外径58mmの第1の渦巻き物を形成し、第1の渦巻き物から芯管を除去し、芯管を除去した部分に形成される空間部に、第2の帯部材の他の一部から別途作製した第2の渦巻き物を充填して集合体を作製した。そして、集合体を熱処理炉内にセットし、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理して、不織布に含有されているレ−ヨン繊維の一部を分解除去して残部を炭化させると共に、不織布に施されているサイジング剤(有機物)を除去した(第2工程)。
Si、C、O、及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された第2の不織布(繊維目付が240g/m2、レ−ヨン繊維を20質量%含有し、厚さ5mm、体積空隙率95%)を裁断して、幅が20mmの第2の帯部材を作製した。次いで、第2の帯部材が弛まないように一定の張力を加えながら、巻き取り機を用いて第2の帯部材を中心部から外側まで(芯管を使用しないで)隙間無く巻き付けて、外径58mm、厚さが20mmの円盤状物2を作製した。そして、実施例1の熱遮蔽兼熱輻射反射装置の円盤状物1をアルミナ製の円筒体から取外し、作製した円盤状物2を挿入して、実施例1と同様に、電気炉を常時1300℃に保持し、電気炉の炉床の空気送入口より、0.8リットル/分の流量で空気を200時間電気炉内に流通させ、そのときの電気炉の消費電力の削減率を調べた。また、円盤状物2の上下にそれぞれ熱電対を取付け、円盤状物上下の温度を測定した。
Si、C、及びOを含有する無機物質で形成された無機繊維で構成された平織物(繊維目付が289g/m2、厚さ0.33mm)を裁断して、幅が20mmの帯部材を作製した。次いで、帯部材が弛まないように一定の張力を加えながら、巻き取り機を用いて帯部材を中心部から外側まで(芯管を使用しないで)隙間無く巻き付けて、外径58mm、厚さが20mmの円盤状物3を作製した。そして、実施例1の熱遮蔽兼熱輻射反射装置の円盤状物1をアルミナ製の円筒体から取外し、作製した円盤状物3を挿入して、実施例1と同様に、電気炉を常時1300℃に保持し、電気炉の炉床の空気送入口より、0.8リットル/分の流量で空気を200時間電気炉内に流通させ、そのときの電気炉の消費電力の削減率を調べた。また、円盤状物3の上下にそれぞれ熱電対を取付け、円盤状物上下の温度を測定した。
実施例1で使用した不織布を裁断して、幅が50mmの帯部材を作製し、実施例1と同様の方法で円盤状物4を作製した。次いで、内径5mm、外径7mm、長さ50mmのアルミナ製の貫通中空管10本が、円盤状物4の表裏面上に均等に配置されるように、アルミナ製の短管を円盤状物4の軸方向に貫通させた。その結果、円盤状物4の開口率は7.4%となった。そして、実施例1の円盤状物1をアルミナ製の円筒体から取外し、作製した円盤状物4を挿入して、実施例1と同様に、電気炉を常時1300℃に保持し、電気炉の炉床の空気送入口より、0.8リットル/分の流量で空気を200時間電気炉内に流通させ、そのときの電気炉の消費電力の削減率を求めて省エネルギ−効果を調べた。また、円盤状物4の上下にそれぞれ熱電対を取付けて円盤状物4の上下面の温度を測定し、円盤状物4の熱遮蔽効果を調べた。
実施例1で使用した不織布を裁断して、幅が5mmの第2の帯部材を作製し、実施例1と同様の方法で直径58mm、厚さ5mmの円盤状物5を作製した。そして、実施例1の円盤状物1をアルミナ製の円筒体から取外し、作製した円盤状物5を挿入して、実施例1と同様に、電気炉を常時1300℃に保持した状態で、電気炉内の中心(温度制御点)と円盤状物5の炉内側端面の中心とを結ぶ直線に沿った温度分布、円盤状物5の炉内側端面の中央部温度、及び円盤状物5の炉外側端面の中央部温度を測定すると共に、円盤状物5の炉内側端面の中央部温度と炉外側端面の中央部温度との温度差(熱遮蔽効果)を調べた。その結果を、図9に示す。
Al、Si、及びOを含有する非晶質無機物質(Al2O3が約30%、SiO2が約70%)で形成された無機繊維(Al−Si−O系無機繊維)で構成された不織布(厚さ5mm、体積空隙率80%)を裁断して、幅が5mmの第2の帯部材を作製した。次いで、第2の帯部材が弛まないように一定の張力を加えながら、巻き取り機を用いて第2の帯部材を中心部から外側まで(芯管を使用しないで)隙間無く巻き付けて、外径58mm、厚さが5mmの円盤状物6を作製した。そして、実施例1の熱遮蔽兼熱輻射反射装置の円盤状物1をアルミナ製の円筒体から取外し、作製した円盤状物6を挿入して、実施例1と同様に、電気炉を常時1300℃に保持し、電気炉内の中心(温度制御点)から円盤状物6の炉内側端面までの温度分布、円盤状物6の炉内側端面の近傍温度(円盤状物6の装着直下の温度)と円盤状物6の炉外側端面の近傍温度(円盤状物6の装着直上の温度)の温度差(熱遮蔽効果)を調べた。その結果を、図9に示す。
実施例5の円盤状物5、実施例6の円盤状物6から、縦15mm、横15mm、厚さ5mmの平板状の試験片をそれぞれ切り出し、図10に示す測定装置を用いて各試験片の熱放射率を測定した。熱放射率の測定は、電気炉内に設けた試料ホルダーに、試験片の縦15mm、横15mmの一面が露出するようにセットし、試験片温度を800〜1000℃の範囲に加熱して、電気炉の外部に設けた光学系を用いて一定強度の光(0.7〜5μmの波長範囲の赤外線)を試験片の露出した面に照射し、試験片の露出した面で反射した反射光の強度(放射強度)を測定した。その結果を図11に示す。
Claims (33)
- 加熱炉の排気口内に設置して、該排気口から流出する熱を減少させると共に、加熱されて前記加熱炉内に輻射熱を反射する加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置であって、
前記排気口に挿入される耐熱性の筒体と、
耐熱性の第1の布材を裁断して作製され、耐熱性無機接着剤が練り込まれた第1の帯部材を前記筒体の外周面に巻き付けて形成され、前記排気口に挿入された前記筒体と該排気口との隙間を塞いで該筒体を該排気口内に固定する充填部材と、
耐熱性の第2の布材を裁断して作製された第2の帯部材を隙間無く巻いた集合体から形成され、前記筒体内に挿入されて該筒体内を通過する前記加熱炉の排ガスにより加熱される通気性部材と、
前記筒体の側部を貫通し、該筒体の内側に突出した部分によって該筒体内の前記通気性部材を支持し、該通気性部材の該筒体内での移動を防止する複数の耐熱性の支持部材とを有することを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。 - 請求項1記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記筒体内側から該筒体及び該筒体外側にある前記充填部材をそれぞれ貫通し、その先部が前記排気口の内周面に当接する複数の耐熱性の固定部材を有することを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項2記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記固定部材は、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1からなることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項3記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記固定部材が高耐熱性非酸化物からなる場合、該固定部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記耐熱性無機接着剤は、アルミナ質であることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記支持部材の前記筒体外側に配置された部分は、該筒体外側にある前記充填部材を貫通し、その端部を前記排気口の内周面に当接させていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項の記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記支持部材は、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1からなることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項7記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記支持部材が高耐熱性非酸化物からなる場合、該支持部材の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記筒体は、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1からなることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項9記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記筒体が高耐熱性非酸化物からなる場合、該筒体の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記通気性部材には、前記筒体内の排ガス通過方向に沿って形成された直径が1〜50mmの複数の貫通孔又は内径が1〜50mmの複数の貫通中空管が設けられ、該通気性部材の断面積に対する該貫通孔又は該貫通中空管の総断面積の割合は30%以下であることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項11記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記貫通中空管は、高耐熱性酸化物又は高耐熱性非酸化物のいずれか1からなることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項12記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記貫通中空管が高耐熱性非酸化物からなる場合、該貫通中空管の表面には耐熱酸化物の被覆層が形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記通気性部材の前記筒体内の排ガス通過方向に沿った厚みは、3〜300mmであることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記第1の布材は、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布であることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記第2の布材は、厚みが0.2〜10mm、開口率が30%以下である織物、又は厚みが1〜10mm、体積空隙率が50〜97%である不織布であることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記第1の布材は内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維又は無機繊維で形成され、前記第2の布材は内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維で形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記第1の布材は内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維又は無機繊維で形成され、前記第2の布材は無機繊維で形成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項17又は18記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、
Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
前記外殻構造は、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。 - 請求項19記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとしたとき、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、
及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。 - 請求項19又は20記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記内殻構造は、Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項19又は20記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記内殻構造は、Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1とし、Ti及びZrから選択される1の金属成分をM2とし、更にその炭化物をM2Cとして、β−SiC、M2C、β−SiCとM2Cの固溶体及び/又はM2C1−x(0<x<1)からなる粒子径が700nm以下の結晶質超微粒子と、該結晶質超粒子間に存在するSi、C、O、及びM1を含有する非晶質無機物質との集合物で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項19又は20記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記内殻構造は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項19又は20記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記内殻構造は、粒子径が700nm以下であるβ−SiCの結晶質超微粒子と、該結晶質超微粒子間に存在するSi、C、及びOを含有する非晶質無機物質との集合物で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項19又は20記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記内殻構造は、β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項17又は18記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記無機繊維は、Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項17又は18記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記無機繊維は、Si、C、及びOを含有する無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項17又は18記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記無機繊維は、β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項17又は18記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記無機繊維は、Al、Si、及びOからなる非晶質無機物質で構成されていることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記第1の布材は内殻構造と外殻構造を持つ多層構造からなる複合化無機繊維又は無機繊維で形成され、前記第2の布材は無機繊維で形成され、前記集合体を形成している該第2の布材を構成している無機繊維の外側に第2の外殻構造を設けて、前記集合体を第2の内殻構造と該第2の外殻構造を持つ複合化無機繊維から形成し、
前記第2の内殻構造は、(1)Ti、Zr及びAlから選択される1の金属成分をM1として、Si、C、O、及びM1を含有する無機物質、(2)Si、C、及びOを含有する無機物質、及び(3)β−SiCの微結晶からなる結晶質無機物質のいずれか1で構成され、
Ti、Cr、Fe、Si、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、
Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、Re、及びOsの各元素を第1群として、
前記第2の外殻構造は、(1)前記第1群から選択された1の元素の酸化物、(2)前記第1群から選択された2以上の元素からなる複合酸化物、(3)前記第1群から選択された2以上の元素の固溶体酸化物、(4)前記酸化物と前記複合酸化物、(5)前記酸化物と前記固溶体酸化物、(6)前記複合酸化物と前記固溶体酸化物、及び(7)前記酸化物と前記複合酸化物と前記固溶体酸化物のいずれか1からなる材料Aで構成され、
前記第2の外殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値は、前記第2の内殻構造を形成する無機物質の熱膨張係数の値の±10%の範囲内にあり、前記第2の外殻構造の厚さは、0.2μm以上10μm以下であることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。 - 請求項30記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置において、前記固溶体酸化物は、Y、Yb、Er、Ho、及びDyの各元素を第2群とし、Y、Yb、Er、Ho、Dy、Gd、Sm、Nd、及びLuの各元素を第3群として、前記第2群から選択された少なくとも1の元素をQEとし、前記第3群から選択された少なくとも1の元素をREとして、一般式QE2Si2O7、QESiO5、RE3Al5O12、及びREAlO3のいずれか1又は2以上からなることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置。
- 請求項30又は31記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置の製造方法であって、前記通気性部材は、前記第2の布材を裁断して幅が3〜300mmの前記第2の帯部材を作製する第1工程と、
前記第2の帯部材の一部を芯管の外周面に一定張力下で隙間無く巻き付けて、前記筒体に挿入可能な外径を有する第1の渦巻き物を形成し、該第1の渦巻き物から前記芯管を除去した際に形成される空間部に前記第2の帯部材の他の一部をその中心部から隙間なく巻いて形成した第2の渦巻き物を充填して前記集合体を作製する第2工程と、
前記集合体を、前記材料Aの粉末が水中、有機溶媒中、あるいは水と有機溶媒の混合溶媒中に分散した分散溶液中に浸漬し、前記集合体を陰極側にして50〜150ボルトの直流電圧を2〜10分間印加して、電気泳動により、前記粉末を該集合体を形成している前記第2の帯部材を構成している前記無機繊維の外側に付着させて、処理集合体を得る第3工程と、
前記処理集合体を前記分散溶液中から取り出し、乾燥させて水及び/又は有機溶媒を除去する第4工程と、
乾燥した前記処理集合体を、不活性ガス雰囲気中1300〜1700℃で、0.2〜2時間加熱処理して前記粉末を前記無機繊維に固着させ、該無機繊維を前記第2の内殻構造と前記第2の外殻構造を持つ前記複合化無機繊維に変える第5工程とを経て作製されることを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置の製造方法。 - 請求項32記載の加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置の製造方法において、前記第2の布材に化学繊維が含有される場合、あるいは前記第2の布材にサイジング剤が施されている場合、前記第3工程の前に、前記集合体を不活性ガス雰囲気中800〜1200℃で0.5〜5時間加熱処理することを特徴とする加熱炉の熱遮蔽兼熱輻射反射装置の製造方法。
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